JP2000513607A - 超音波ホール効果画像化システムおよび方法 - Google Patents

超音波ホール効果画像化システムおよび方法

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Abstract

(57)【要約】 超音波パルスと磁場との相互作用に基づいて画像化を行うシステムおよび方法である。正磁場が、導電性を有する目的物に与えられる。超音波パルスが目的物の中に伝播し、導電性の目的物の超音波パルスの局所的な変位と磁場との相互作用に関係する電気信号が検出される。また、同様に、電気パルスが目的物の中に伝播し、導電性の目的物において発生した電気パルスと磁場との相互作用に関係する超音波信号が検出される。取得された音響信号または取得された電気信号は、処理され、目的物の画像を提供する。取得された信号は、局所的な音響的な特性だけでなく、局所的な導電率にも依存する。

Description

【発明の詳細な説明】 超音波ホール効果画像化システムおよび方法 技術分野 本発明は、広くは、超音波画像化に関し、更に詳しくは、超音波パルスと好ま しくは人体を画像化するのに用いられる静磁場との相互作用に基づく画像化方法 およびシステムに関する。 発明の背景 従来型の超音波画像化技術は、画像を生じさせる基本的なコントラスト機構と して、画像化されている目的物(object)または対象物(subject)の音響的な 特性に本質的に依存している。特に、そのような従来型の超音波画像化では、パ ルスの列が、組織間の境界において反射されたパルスのエコーを検出することに よってモニタされ、従って、組織の音響インピーダンス(acoustic impedance) の特性付け(characterization)である。関係する音響的な経路は、超音波パル スを発生するトランスデューサから始まり、組織間の境界に到達し、トランスデ ューサがエコーを受信するのにも用いられる場合にはそのトランスデューサに、 または、別の受信用トランスデューサに戻る。そのような従来型の超音波技術の 全体的な効率は、身体における音響的なウィンドウのサイズが限定されているこ とによって、低下する。更に、これらの従来型の超音波画像化法では、ビームの 原点から離れた位置ではビームが拡大してしまい角解像度が低いという内在的な 問題が存在する。 従って、従来型の超音波技術は非常に有用な画像化のモダリティ(様式、moda lity)を提供するのであるが、特に、音響インピーダンスだけに基づくコントラ ストに限定されず、ビームの拡大に制限されず、音響的なウィンドウのサイズに 制限されないような改善された超音波に基づく画像化方法を提供するためには、 超音波技術が更に進歩することが有効である。 発明の概要 従って、本発明の目的は、新たな超音波ベースの画像化のモダリティを提供す ることである。 本発明の関連の目的は、静磁場と音響エネルギに関連する運動または変位を有 する導電性の部分(moieties)または媒体との間の相互作用に基づく新たな超音 波ベースの画像化モダリティを提供することである。 本発明の別の目的は、画像化されている媒体の導電率を含むコントラスト機構 を提供する新たな超音波ベースの画像化モダリティを提供することである。 本発明は、導電性を有する対象物または目的物を画像化する方法およびシステ ムを提供することによって、これらのおよびそれ以外の目的を達成し、従来技術 の上述のおよびそれ以外の制限を克服する。この方法およびシステムでは、静磁 場が目的物または対象物に与えられ、超音波パルスが目的物の中に伝播し、導電 性の目的物の超音波パルスの局所的な変位と磁場との相互作用に関係する電気信 号が検出される。また、同様に、静磁場が、目的物または対象物に与えられ、電 気パルスが目的物の中に伝播し、導電性の目的物において発生した電気パルスと 磁場との相互作用に関係する超音波信号が検出される。得られた音響信号または 電気信号が処理され、目的物の画像を提供する。得られた信号は、局所的な音響 特性だけでなく局所的な導電率にも依存する。本発明による画像化は、以下では 、超音波ホール効果(Hall effect)画像化またはホール効果画像化(Hall Effect Imaging=HEI)と称する。 図面の簡単な説明 本発明の追加的な側面、特徴および効果は、本発明を、添付の図面と共に以下 の説明を考慮することによって、理解され、容易に明らかになる。 図1Aは、本発明の原理の例示による、Z軸に沿って伝播しサンプルを通過し て運動量(momentum)M(z,t)を運ぶ超音波パケットを示している。 図1Bは、本発明の原理の例示による、図1Aの超音波パケットがそれを通過 して伝播するサンプルにおけるZ軸に沿った質量密度(mass density)ρに対す る導電率σの比率を示す。 図1Cは、本発明の原理の例示による、図1Bに対応するZ軸に沿ったσ/ρ の勾配を示す。 図1Dは、本発明の原理の例示による、図1Aの超音波パケットが導電率σを 有するサンプルを通過して図1Bの質量密度ρの空間的分布まで伝播する時間の 間に得られるホール電圧を示す。 図2は、本発明の実現による超音波ホール画像化システムのブロック図である 。 図3Aは、本発明の実施例による、評価された最大のホール電圧信号を横軸に 、異なる磁場の強さに対するHEIの電圧検出モードの脂肪・筋肉間の境界から の空間解像度を縦軸に示している。 図3Bは、本発明の実施例による、評価された最大の超音波圧力信号を横軸に 、異なる磁場の強さに対する超音波検出モードの脂肪・筋肉間の境界からの空間 解像度を縦軸に示している。 図4Aは、本発明の実施例のために原理を実証する単純な一次元画像化実験の ための実験設備(set-up)の概略を図解している。 図4Bは、本発明により、図4Aの設備に対する超音波プローブによって得ら れた信号の実験的に測定された結果を示している。 図4Cは、従来型の超音波技術を用いて、図4Aの設備に対して得られた超音 波信号の実験的に測定された結果を示している。 図4Dは、本発明によって、図4Aの設備に対する超音波プローブによって得 られた信号の実験的に測定された結果を示しているが、ビーカが磁石の中央に配 置されている場合である。 図4Eは、本発明によって、図4Aの設備に対する超音波プローブによって得 られた信号の実験的に測定された結果を示しているが、ビーカが磁石のエッジ近 くに配置されている場合である。 図5Aは、本発明の実施例による、サンプルのHEIに対する実験設備の図で ある。 図5Bは、図5Aの実験設備を用いて、塩水に浸された矩形のポリスチレン・ ブロックに対して収集されたホール電圧時間トレースを示す。この図は、また、 本発明の実施例による、得られたホール電圧の大きさが与えられた磁場の強さに 依存していることを示す挿入図を含む。 図5Cは、本発明による、塩水に浸されたポリエチレン・ブロックに対する図 5Aの実験設備を用いて得られた信号の大きさの再構成から得られたHE画像で ある。 図6Aは、本発明による、図5Aの実験設備と共に用いられるベーコン・ブロ ックの断面の写真である。 図6Bは、本発明により、図5Aの実験設備を用いてHEIによって生じた図 6Aのベーコンの画像である。 図6Cは、図6Aのベーコン・ブロックの従来型のエコー超音波画像である。 好適実施例の詳細な説明 本発明を実現する実施例を説明する前に、本発明に応用することができる原理 を説明する。本発明は、人体などの導電性の対象物の画像を形成するシステムお よび方法に関する。本発明の方法/システムは、2つの基本的な実現例または実 施例を有する。 第1の実現例は、外部的な磁場と直角な方向に導電性の対象物が移動すると、 その対象物の中の正および負の電荷キャリアは、反対の方向にローレンツ力(Lo rentz force)を受け、従って、分離する傾向を有し、電荷の分離によって、正 電荷が集中する領域から負電荷が集中する領域への方向の電場が生じるという事 実に基づ<。この電場は、正の領域と負の領域との間の電圧の差であるホール電 圧(Hall voltage)という形式で検出することができる。正および負の電荷の分 離は、電流と同等であり、この電流をホール電流と称する。ホール電流は、対象 物に電磁誘導的に結合されたワイヤ・ループを介して検出することができる。ホ ール電圧とホール電流との大きさと位相とは、対象物の移動速度とその導電率お よび誘電定数とに依存する。 更に詳しくは、超音波パルスが対象物の表面において発生し対象物の内部に伝 播する場合には、パルスが現時点でどこに位置する場合でも、その位置にある導 電性の媒体は、パルスと共に振動する。この振動の運動方向が外部の磁場と垂直 である場合には、ホール電圧およびホール電流は、上述したように、検出するこ とができる。ホール信号の大きさと位相とは、振動速度に依存し、従って、その 位置の媒体の音響インピーダンスに依存する。更に、電荷キャリアの密度および 移動度(mobility)に依存し、従って、その位置における導電率と誘電定数に依 存する。 従って、超音波パルスが対象物を通過して移動する間にホール信号を連続的に モニタすることによって、超音波パルスの経路に沿った対象物の部分の画像を、 これらの電気的な定数と音響インピーダンスとに基づいて、形成することができ る。超音波経路が一連の方向に掃引されれば、二次元または三次元の画像を形成 することができる。 第2の、しかし、物理的には本質的に同等である、基本的な実現例は、磁場が 存在するときには、対象物がその磁場の方向と垂直である電流を搬送する場合に は、対象物は、磁場のベクトルと電流のベクトルとによって形成される平面と垂 直な方向のローレンツ力を受けるという事実に基づく。従って、静磁場が存在す るときには、電流の分布が電極との直接的な接触を介してまたは電磁誘導的な結 合を介して、時間的に短いパルスの形式で、対象物である物体の内部に誘導され る場合には、対象物である物体は、短いパルスの形式のローレンツ力を受け、こ の力によって振動する。対象物の内部の領域からの振動が対象物の表面に到達す る時間は、その領域と表面との間の音響経路の長さに比例し、振動の振幅は、そ の領域の電気的な定数と音響インピーダンスとに依存する。対象物の表面にある 音響トランスデューサを用いて、生じた領域の深さに従ってシーケンスで到着す るこれらの振動を感知することにより、一次元の画像を、トランスデューサの感 知ビームに沿って形成することができる。この画像は、電気的定数とそのビーム に沿った音響インピーダンスとに関する情報を有している。二次元および三次元 の画像は、感知用のトランスデューサのアレイを同時に用いることによって、ま たは、トランスデューサの感知ビームをある範囲の方向にわたって掃引すること によって、形成することができる。 電気・機械的な相反関係(reciprocity relation)を適用することにより、上 で述べた2つの実現例は、対象物の同じ画像を生じる。それぞれの実現例は、人 体の画像化に応用することができる。身体の組織は、異なる導電率と誘電定数と を有している。上述の方法を用いて得られた画像のコントラストは、組織の電気 的な定数に基づいており、従って、これらの画像は、身体の解剖を表示すること になる。これらの画像は、また、イオン密度など、組織の電気的な特性に関係す る医療的な情報を提供する。 ホール電圧がサンプルの電気的および音響的特性に依存することを更に示すた めに、図1Aから図1Dに図解されている一次元の例を考察する。超音波トラン スデューサが、磁場BO(図示せず)と垂直なZ軸(図1A)に沿って、縦波パ ケットを発生する。位置z1と位置z2との間で、導電率σと質量密度ρとの段階 的な変化が生じる(図1B)。位置zと時間tにおける超音波振動の速度を、v (z,t)とすると、その位置における電荷qは、ローレンツ力qv(z,t) を受ける。この力は、電場v(z,t)BOのものと同じであり、この電場は、 サンプル内に、電流密度σ(z)v(z,t)BOを生じさせる。これを超音波 ビームの幅Wと超音波経路とにわたって積分することによって、次の式(1)の ように、正味(ネット)の電流が得られる。 電流の一部アルファが電極によってインピーダンスRdの検出回路の中に集めら れる場合には、検出されるホール電圧Vh(t)は、次に示す式(2)のように なる。 波の伝播の方程式を用いると、ホール電圧は、超音波運動量M(z,t)と空間 的な勾配σ/ρとによって、表すことができる。更に詳しくは、超音波圧力波を p(z,t)として表し、次の音伝播の方程式(3)を用いると、 方程式(2)におけるホール電圧は、次の式(4)のように表現することができ る。部分積分法によって、次の式(5)が得られる。 ただし、ここで、次の式(6)は、時間tにおいて位置zにわたって送信された 超音波運動量である。 実際の超音波トランスデューサは、可聴およびDC(直流)周波数範囲のエネル ギをほとんど放出しない。DC成分が欠けているということは、波パケットのネ ットの運動量がゼロであることを意味する。この条件の下では、式(6)の表面 の項は、波パケットが超音波経路のどこかにある時間の間は、ゼロであることを 示すことができる。従って、ホール電圧は、次の式(7)のように表現すること ができる。 この表現によると、ゼロでないホール電圧は、勾配σ/ρが存在する位置からだ け生じることがわかる。この点は、超音波パケットの進行に従う間、式(1)に おけるホール効果(HE)電流の全体を観察することによって、視覚化すること ができる。波パケットが均一な領域にあるときには、電流全体は、パケットにお ける平均振動速度に比例し(式(1))、これは、DC成分が存在しないのでゼ ロである。波パケットが異なる導電率の境界を通過するときには、高い方の領域 内の部分は、同じ速度で、より多くの電流を与える。従って、式(1)の積分は 、もはやゼロではない。波パケットが質量密度は異なるが導電性は変化しない境 界を通過するときには、密度の低い領域の部分が、より高い振動速度を有し、従 って、式(1)の積分はやはりゼロではない。両方の場合に、全体的なホール効 果電流は、非ゼロとなり、結果として生じるホール電圧が、境界の存在を示すこ とになる。 例えば、式(7)を図1Aおよび図1Bに示された例に適用すると、勾配σ/ ρは、境界z1およびz2においてだけ非ゼロである(図1C)。超音波運動量M (z,t)は、波パケットによって、それがZ軸に沿って移動する際に運ばれる 。ホール電圧Vhは、超音波運動量M(z,t)とσ/ρ勾配とのコンボリュー ション(畳み込み)である(式(7))。パケットが2つの境界を連続的に通過 す るときには、式(7)の被積分関数(integrand)は、非ゼロになり、ホール電 圧を生じさせる。従って、ホール電圧の時間的な変化(time course)は、2つ の境界を表す2つのピークを含む(図1D)。それぞれのピークの時間は、その 対応する境界の位置を示している。2つのピークの極性は逆であるが、その理由 は、zにおける勾配σ/ρとzとは逆方向であることによる。このようにして、 HEIは、空間的な情報を、従来のエコー超音波と同じように、時間領域に変換 する。ライン走査(line scan)や位相アレイ検出(phased array detection)など 、二次元または三次元の画像を収集するのにエコー超音波において用いられた多 くの方法は、HEIでも用いられる。同様にして、エコー超音波におけるドップ ラ効果に基づく運動測定は、HEIにおいて、容易に実現され得る。 次に、図2を参照すると、本発明の様々な実施例を実現するシステムの機能ブ ロック図が示されている。このシステムは、大きな静磁場を発生する磁石18と 、超音波トランスデューサ16と、電気信号トランスデューサ14と、電気信号 発生器/受信機12と、コントローラ/プロセッサ10とを含む。対象物(例え ば、人体)または目的物(図示せず)は、静磁場が対象物/目的物を横切るよう に、システムの中に配置されている。 ホール効果(HE)がその基礎とするローレンツ力により、電気信号トランス デューサ14と、超音波トランスデューサ16と、磁石18によって発生する磁 場とは、これらが、関心対象となる信号を検出/発生する相互に直交する成分を 有するように、そして好ましくは、これらが、直交する関係で固定されるように 、方向が決定される。 電気信号トランスデューサ14は、目的物または身体との電気信号の誘導性結 合を与える1又は複数の(例えば、アレイ)コイルを含み、または、電気信号を 目的物または対象物に直接的に導電させるように目的物または対象物に直接に接 触する1又は複数の電極を含む。 超音波パルスが目的物または身体に結合され電気信号が検出される本発明の実 施例では、電気信号トランスデューサ14は、これらの電気信号を(電磁誘導的 にまたは導電的に)受け取り、電気信号発生器/受信機14は、受信機(例えば 、無線周波数検出器)として機能する。また、超音波パルスが目的物または身体 か ら検出され電気信号が目的物または身体に結合される本発明の実施例では、電気 信号トランスデューサ14は、電気信号発生器12(例えば、RF発生器)によ って発生された電気信号(例えば、パルス)を目的物または身体に(電磁誘導的 にまたは導電的に)送信する。 同様にして、超音波トランスデューサ16は、実現例によって、超音波信号( 例えば、パルス)を発生または検出するように、適切に用いられる。超音波トラ ンスデューサ16は、例えば、位相アレイの原理(phase array principles)に 従って超音波トランスデューサ16によって送信された超音波ビームの方向を操 縦することによって、平面内の扇形の領域を走査する従来型の線形アレイ・プロ ーブでよい。また、例えば第2の実現例では、超音波トランスデューサ16は、 一次元または二次元のアレイであり、そのアレイのそれぞれの要素が目的物また は身体から超音波エネルギを同時的に検出し、すべての要素からの信号に作用す るデータ処理技術(例えば、フーリエ変換)を介して、二次元画像または三次元 画像が、それぞれ、再構成される。 更には、トランスデューサに関しては、光ファイバ超音波センサと光音響トラ ンスデューサとが、磁場の影響を受けず、どのような電磁気的な干渉にも左右さ れない高感度センサと効率的な送信機との基礎であり得る。J.A.Bucaro,J.H .Cole,A.D.Dandridge,T.G.Giallorenzi and N.Lagakos,”Fiber optic s acoustic sensors,”in Optical testing and metrology,Bellingham,WA, Society of Photo-Optical Instrumentation Engineers,1986,pp.182;Q.X. Chen,R.J.Dewhurst,P.A.payne and B.Wood,”A new laser-ultrasound transducer for medical applications,”Ultrasonics vol.32,pp.309-313 ,1994:S.Knudsen,A.M.Yurek,A.B.Tveten and A.D.Dandridge,”High -sensitivity fiber optics planar ultrasonic microphone,”in Proceedings of the International Society for Optical Engineering,vol.2360,pp.39 6,1994;J.F.Dorighi,S.Krishnaswamy and J.D.Achenbach,”Embedded f iber optics ultrasonic sensors and generators,”inProceedings of the In ternational Society for Optical Engineering, vol.2360,pp.396,1994などを参照のこと。 コントローラ/プロセッサ10は、従来型のコンピュータ、ワークステーショ ン、または改作された超音波処理システムであり得るが、電気信号発生器/受信 機12と、超音波トランスデューサ16と、磁石18とに結合されており、全体 的な信号取得シーケンスを制御し、好ましくは、更に、これらの取得したものに 従って、画像を処理し表示する。 第1の実現例では、超音波パルスは、超音波トランスデューサ16によって身 体の中に伝播される。磁石18によって提供される静磁場が存在するときには、 身体を通過して超音波パルスが電波する際に身体の導電性の部分の局所的な変位 に付随するローレンツ力の結果として、電気信号が発生する。電気信号は、超音 波パルスが身体を通過して伝播する際に、電気信号トランスデューサ14と電気 信号受信機12とを用いて検出される。コントローラ/プロセッサ10は、電気 信号を取得して、この情報を処理し、(導電率の任意の関数を含む)導電率によ って重み付けがなされる(例えば、二次元または三次元の)画像を生じる。例え ば、画像のコントラスト(例えば、強度、グレイ・スケールおよび/または色) は、導電率勾配の大きさ、導電率勾配の大きさと極性、相対的な導電率(例えば 、導電率勾配の積分)などによって、重み付けがなされる。超音波パルスを合焦 し、走査して、画像化のための空間的な局所化を提供することができる。 以上の説明により、静磁場が存在するときには、組織の中を伝播する超音波パ ルスは、その組織の導電性により、ホール効果(HE)を生じる。ホール効果と は、導電性の目的物(塩水など)が静磁場の中を移動すると、磁場と移動方向と の両方に垂直な方向に電圧が生じる現象である。電圧の振幅は、目的物の導電率 と、移動速度と、磁場の強さとの積に比例する(すなわち、σを目的物の導電率 、vを移動速度、Bを磁場の強さとすると、Vは、σvBに比例する)。超音波 パルスを用いると、ホール効果は振動運動から生じ、様々な電気回路を用いて検 出することができる。これらの信号は、身体の内部での超音波パルスの進行を表 し、従って、パルスが遭遇する組織間の境界に関する情報を表す。信号の振幅と 位相とは、組織の導電率と、パルスの音響的な振動振幅および位相とに関係する 。従って、ホール効果信号は、音パルスが伝播する体積の画像を再構成するのに 用い ることができる。 従って、本発明のこの第1の実現例による画像化方法は、超音波パルスを用い て身体に質問を発しているという点で、現在の超音波画像化と類似している。し かし、基本的な差異は、パルスの進行をモニタする方法である。現在の、すなわ ち、従来型の超音波画像化では、パルスの進行は、組織間の境界において反射し たパルスのエコーを検出することによってモニタされているので、それは、本質 的に、組織の音響インピーダンスの特性付けである。ここでの音響経路は、超音 波パルスを発生するトランスデューサから始まり、組織間の境界に至り、そのト ランスデューサがエコーの受信にも用いられる場合にはトランスデューサに、ま たは別のトランスデューサに戻る。 超音波ホール効果法では、超音波パルスの進行は、それが誘導するホール効果 を、電気回路を用いて検出することによってモニタする。ホール効果による電圧 は、ほとんど瞬間的に(光速で)電気回路に到達するので、超音波パルスの進行 は、瞬間的であり、常にモニタされる。ホール効果による信号は、組織の導電率 と直接に関係するので、それによって、組織の導電率と音響インピーダンスとが 特徴付けられる。こうして、ホール効果による方法は、現在のすなわち従来型の 超音波画像化方法とは異なるコントラスト機構を有する。瞬間的であるという性 質によって、境界を見るのに関係する音響経路は、パルスを発生するトランスデ ューサから境界までであり、現在の方法の半分であるのが通常である。音響経路 に沿った信号の減衰が、減少される。 上述のように、本発明による超音波ホール効果は、上述の第1の実現例とは全 く相反的な態様で実行される。この第2の実現例では、パルス化され超音波周波 数を有する電流の分布が、電気信号発生器12と電気信号トランスデューサ14 とを介して、身体の中に設定される。磁石18によって提供される静磁場が存在 するときには、パルス化された電流に対するローレンツ力の結果として、身体の 中に超音波パルスの分布が生じる。超音波パルスは、超音波トランスデューサ1 6を用いて、それが身体を通過してこのトランスデューサの位置まで伝播する際 に、検出される。コントローラ/プロセッサ10は、超音波パルス信号を取得し て、この情報を処理し、(例えば、二次元または三次元の)画像を生じる。ホー ル電圧を検出するのに用いられる電気回路に関して既に述べたように、相反する 場合に用いられてパルス化された電流の分布を発生する電気回路は、一般的に、 2つのタイプがある。電極を身体と直接的に接触させることができるし(直接電 気結合)、または、回路を、身体と電磁誘導的に結合することもできる(磁気誘 導結合)。 オンサガー(onsager)の関係から導かれる線形の電気力学的システムの相反 関係によって、上述の2つの実現方法ないし実施例から得られる信号は同一であ ることが保証される。しかし、感度と空間的な解像度は、異なる2組のパラメー タによって決定される。 ホール電圧検出法では、制限的なファクタは、生物的な構造においては、キャ ビテーション(cavitation)・スレショルドを超えることができない超音波パル スの強度である。柔らかい組織に対するキャビテーション・スレショルドは、( ピーク圧力)2/(超音波周波数)〜0.5(MPa2/MHz)という比として 経験的に確立されている。R.E.Apfel and C.K.Holland,”Gauging the lik elihood of cavitation from short-pulse,low-duty cycle diagnostic ultras ound,”Ultrasound Med. Biol.vol.17,pp.179-185,1991;L.A.Crum,R .A.Roy,M.A.Dinno,C.C.Church,R.E.Apfel,C.K.Holland and S.I .Madanshetty,”Acoustic cavitation produced by microsecond pulse of ul trasound:A discussion of some related results,”J.Acoust.Soc.Am.,v ol.91,pp.1113-1119,February,1992などを参照のこと。このインデクスに 基づき、筋肉・脂肪間の境界からの最大のホール電圧の評価を、ライン走査法に 対して行うことができる。式(7)を用い、超音波ビームの幅W=1cm、電流 収集ファクタ100%、Rd=50Ωであると想定すると、ある範囲の磁場の強 度と空間解像度に対する最大のホール電圧は、図3Aに示されているように評価 される。この電圧は、1mVのオーダーである。実際には、信号レベルは、一般 的にこれよりも低いが、その理由は、超音波圧力がキャビテーション・スレショ ルドよりも低く、検出電極は走査された領域から離れているのが通常であり、超 音波ビームは磁場に対して垂直ではない可能性がある(例えば、後で述べるポ リスチレンの例を参照せよ)からである。複数の取得値にわたって信号の平均を 取ることは、SN(信号対雑音)比を向上させるのに用いることができる。生物 医学的な画像化では、そのような平均化が実際的であるのは明らかであり、位相 アレイ検出を用いて一次元プロファイルまたは二次元画像を取得する際に応用す ることができる。その理由は、それぞれの走査は200μs未満のオーダーであ り、要求されるフレーム・レートは50フレーム/秒(20ms/フレーム)未 満であることが多いからである。心拍や血流などの生理的な運動は、DCから1 00Hzのホール効果を導き、従って、HEIにおけるノイズ(MHz)には貢 献しない。 HEIの超音波検出モードでは、感度の限界は、目的物において許容される最 大の電流である。生物的な組織では、スレショルドは、神経刺激によって設定さ れる。電気的な衝撃の継続時間は、それが生じさせる超音波パルスの長さを決定 し、従って、画像の空間的な解像度を決定する。ミリメートルやそれよりも高い 解像度を達成するには、パルスの継続時間は、マイクロ秒のオーダーか、または 、人間の感覚および筋肉神経の強度・継続時間定数の百分の1でなければならな い。J.P.Reilly,Electrical Stimulation and Electropathology,New York ,Cambridge University Press,1992,ch.7,pp.238を参照のこと。この短い 時間的限度では、神経刺激スレショルドが、積(電場)×(パルス継続時間)〜 2×10-3Vs/mとして確立されている。J.P.Reillyによる上で引用した文 献のch.4,p.119を参照のこと。このインデクスに基づくと、脂肪・筋肉間の 境界からの超音波信号のピーク圧力は、BOの範囲と空間的な解像度とに対して 強化することができる。ミリメートルの解像度の範囲では、ピーク圧力は、5パ スカルのオーダーであり、BOにだけ依存することがわかっている(図3B)。 やはり、この値は、実際にはこの通りではないのであるが、その理由は、電気的 な衝撃は、通常は神経刺激のレベルよりも低く、電場はBOに垂直ではなく、超 音波センサは、関心対象である領域から離れていることが多いからである。 従って、本発明による画像化方法の導電率コントラスト機構は、新たな画像化 モダリティ(様式)を提供することを理解すべきである。生体内にある状態で容 易に得ることができなかった組織のパラメータは、電解質の濃度が指示的なイン デクスである腎臓における疾病などの、何らかの病理学的現象に関する診断情報 を含む可能性がある。 更に詳しくは、生物医学的な画像化においては、超音波は非常に効果的であっ たが、柔らかい組織を区別する際には内在的な困難を有していた。これは、筋肉 、脂肪および血液は、音響インターフェースに関しては、10%未満の差異しか 存在しないからである。S.A.Goss,R.L.Johnston and F.Dunn,”Comprehe nsive compilation of empirical ultrasound properties of mammlian tissues ,”J.Acoust.Soc.Am.,vol.64,1978,pp.423-457を参照のこと。これと は対照的に、超音波周波数では、質量密度は非常に類似しているにもかかわらず 、柔らかい組織の導電率は4のファクタで変化する。K.R.Foster and H.P.S chwan,in CRC Handbook of Biological Effects of Electromagnetic Fields, edited by C.Polk and E.postow,Boca Raton,FL,CRC Press Inc.,1986, Part Iを参照のこと。これによって、HEIは、主に導電率の差異に基づいて、 柔らかい組織を区別することができる。HEIにおける音響経路の長さは、超音 波の場合の半分であり、それによって、音響的な減衰と拡散とを減少させること ができる。HEIのこれらの特性は、超音波試験において、浸透深度、組織のコ ントラスト、特性付けを潜在的に向上させることができる。 新たな診断的な情報に関しては、組織の電気的な定数が、含水率や肥満などの 生理的な状態を反映する。K.R.Foster and H.P.Schwan,in CRC Handbook o f Biological Effects of Electromagnetic Fields,edited by C.polk and E .Postow,Boca Raton,FL,CRC Press Inc.,1986,Part I;E.C.Burdette, F.L.Cain and J.Seals,in Medical Applications of Microwave Imaging,e dited by L.E.Larsen and J.H.Jacobi,New York,IEEE Press,1986,pp. 23を参照のこと。腫瘍や特に壊死領域は、正常な組織よりも10程度高い導電率 を有していることが示されている。K.R.Foster and H.P.schwanによる上記 の文献のPart I,pp.68を参照のこと。小型の血管内プローブを用いるように実 現されている本発明によるHE I方法は、脂肪に対する感度も有しているので、アテローム性のプラク(athero sclerotic plaques)を特性付けるのに用いることができるが、これは、既存の 画像化方法では困難であった。 超音波アレイ・センサが発達したことにより、HEIは、X線乳房撮影や皮膚 および皮膚下の構造の画像化に用いることもできる。その場合には、磁石や電極 や超音波センサを配列するのが比較的簡単であり、装置全体を比較的コンパクト にすることが可能である。 本発明によるHEIは、非常に多くの生物学的および医学的応用例を有してい るが、それ以外にも多くの他の応用に適している。例えば、HEIは、材料科学 やマイクロエレクトロニクスでも一定の役割を有する。それらの分野では、HE Iは、超音波を適用することができる構造における非常に高い周波数での導電率 および誘電特性を調べるのに用いることができる。同様にして、HEIは、品質 管理や信頼性検査にも用いることができる。 以上で論じた磁気誘導結合方式では、空間内にアレイを形成する複数の感知コ イルを用いてホール信号を検出することができることが理解できるであろう。こ れは、空間的な感度に関して融通性を与えてくれる。更に魅力的であるのは、十 分なSN比が与えられた場合には、SN比は磁場の強さと正比例するので、複数 の感知用コイルからの信号を用いて、超音波の波面(front)の画像を再構成す ることができ、従って、従来型の画像化方法においてビームの原点から離れると 、ビームが拡大し角解像度が低下するという内在的な問題点を克服することがで きる。そのような波面再構成の技術は、ワンショットによる3D画像化を可能に し、超高速の時間的な解像度を与える。現在では、複数の超音波トランスデュー サは、時としてこのアプローチに用いられているが、身体における音響的なウィ ンドウのサイズが限定されていることによって、妨げられる。磁気誘導結合には 限定はないが、その理由は、rf磁場は、無視できる摂動を伴うだけで身体を貫 通するからである。4テスラ(4T)の磁場強度では、達成可能なSN比によっ て、アレイ・コイルの数を数本に制限するが、これは、MRIにおけるアレイ・ コイルの受信状況と類似している。しかし、超音波ホール効果画像化方式は関心 対象である体積においてだけ強い磁場強度を必要とするので、磁場の均一性に関 する要 求はなく、磁場の安定性に関する要求は最小限であり、はるかに大きな磁場強度 も実現可能である。 次の複数の例は、本発明の特徴および特性を例示するために与えるが、もちろ ん、これらは、本発明を制限するものとして解釈すべきものではない。 例1 この例では、超音波ホール効果画像化を、上述の本発明の第1の実施例に従っ て、単純な一次元画像化実験で実証することにする。 用いられる実験設備は、図4Aに示されている。上述のように、相反法が用い られた。プラスチックのビーカ20には、2層の液体が入れられている。上側の 層はシリコーン・オイル(silicone oil)30であり、下側の層は0.3%のN aCl溶液32(希釈された洗浄用塩水)である。1MHzの帯域幅で2.1M Hzの中心周波数のパルス化された電流の分布が、ネットワーク・アナライザ3 4からの入力刺激に応答して、rf増幅器22を用いてビーカの中で発生され、 電極26を介して、ビーカ20の中に結合された。電極の表面は、それ自身の振 動による固有の好ましくないエコーを減少させるように織物状になっている。誘 導された超音波パルスが、超音波トランスデューサ28を用いて検出され、低ノ イズ増幅器24によって増幅され、ネットワーク・アナライザ34の受信ポート に与えられる。 図4Bは、単位がセンチメートルである距離の関数としてプロットされている 受信信号を示している。ピークa1およびb1は、オイル・塩水間の境界と塩水・ ビーカ間の境界とにそれぞれ対応し、これらの境界は、従来型の超音波法を用い て独立に測定されている。この様子は、図4Cに示されている。ピークa2およ びb2は、トランスデューサと電気回路との間の直接的な電磁気的結合を介して 、従来型の超音波エコーに対応する。 図4Dおよび図4Eは、ビーカが、磁石の中心に配置された場合と、磁石のエ ッジに配置された場合との類似の実験をそれぞれ示している。磁場の強度は中心 からエッジに向かって減少するので、ホール・ピークa1およびb1は減少した 。従来型の超音波エコーa2およびb2の振幅は、比較的一定に維持されていた 。 達成可能な信号レベルは、上述の一次元の実験から評価することができる。ホ ール・ピークの信号レベルは、15ボルトの励起ピーク電圧が与えられる場合に は、約2.5μVであった。300ボルトの励起が用いられると、これは、電流 パルス型の超音波画像化では典型的な動作電圧であるが、50μVのピーク信号 に到達することができる。500KHzの取得帯域幅と50Ωの出力インピーダ ンスとを想定すると、室温での熱ノイズは、0.65μVである。従って、単純 な一次元の実験に基づくと、理想的な達成可能なSN比は70:1である。すべ ての現実的なファクタを与えられると、実現可能なSN比は、おそらく、30: 1のオーダーである。電流画像化法における内在的なスペックル(speckles)の ために、SN比は、この値よりもはるかに低くなり、従って、内因性のSN比は 、結局、限度を生じるに至らないことがある。 例2 この第2の例では、超音波ホール効果画像化を、上述の本発明の第2の実施例 に従って、単純な二次元画像化実験で実証することにする。 更に詳しくは、HEIの実行可能性を実証するために、本質的には上述の例1 で用いたものと類似の単純なデバイスを、磁場BOを与える4Tの磁石の中に配 置された塩水62(例えば、0.4%のNaCl溶液)のプラスチック・チャン バ50の中に吊されている目的物(サンプル)60の断面画像を形成するように 構成されている。チャンバ50の寸法は、27cm(X方向)×17cm(Y) ×22cm(Z)である。電極56は、2つの露出された銅ワイヤのセグメント である。用いられたピエゾ電気超音波トランスデューサ58は、1MHzの中心 周波数と、0.6MHzの6dB帯域幅を有する。電気パルサが、約0.5μs の継続時間を有する単一位相の電気パルスを、トランスデューサ58に入力し、 このトランスデューサは、それに対して、超音波圧力パルスをチャンバの中に放 出する。検出されたホール電圧は、60dBのゲインだけ増幅され(低ノイズ増 幅器54)、0.1MHzから3MHzのバンドパス・フィルタによってフィル タリングされ、データ記憶(記録)52のために5メガサンプル/秒でデジタル 化される。 第1の二次元画像化の試みでは、矩形のポリスチレン・ブロックが塩水に浸さ れた。磁場BOは、Y方向を向いていた。ピエゾ電気トランスデューサが、縦方 向の超音波を放出し、波ベクトルと物理的な振動とはZ方向を向いていた。振動 からのローレンツ力は、X方向を向いており、結果的なホール電圧は、チャンバ 内に配置された電極を用いて検出された。超音波パルスの開始の直後に、ホール 電圧は、100μsまで記録された。これは、超音波パケットがチャンバを横断 するのに要した時間である。図5Bは、塩水に浸された矩形のポリスチレン・ブ ロックに対して収集されたホール電圧時間トレースを示している。時間トレース における2つのピークは、ポリスチレン・ブロックの上側および下側の表面を表 している。第2のピークの振幅は、減衰と上側の表面における音響的な反射との ために、第1のピークよりも低い。式(7)に書かれているように、これらのピ ークの極性が逆であるのは、2つの境界におけるσ/ρ勾配が逆であることの結 果である。やはり式(7)によると、ホール電圧は、磁場の強さに比例する。こ れは、図5Bの挿入図に示されているように、実験的に検証された。この挿入図 では、2.4Tおよび4Tにおいて測定された信号振幅が、磁場の強さに対して プロットされている。このポリスチレン・ブロックでの実験(軸解像度は2mm 、ビーム幅は約2.5cm)においては、測定されたホール電圧は、その理論上 の最大値の約0.1%であったが、その理由は、超音波パルスがキャビテーショ ン・スレショルドの10分の1に過ぎず、電極がサンプルから比較的離れていた からである。 二次元画像は、ライン走査法を用い、トランスデューサをチャンバを横断して 0.5cmのインクリメントで移動させ、同時に、それぞれの位置におけるホー ル電圧の時間変化を記録することによって、形成された。これらのトレースは、 大きさの計算の後でグレイ・スケールで横方向に並べて表示され、二次元画像を 形成した。図5Cは、ポリスチレン・ブロックのそのような画像を示しており、 時間軸は垂直方向であり、水平方向の軸は、上述したように超音波トランスデュ ーサを移動させることによって走査された。ブロックと塩水との境界は、容易に 観察することができる。それぞれのピクセルにおける取得された信号の大きさと 極性(すなわち、正または負)がカラー・スペクトルによって表されている極性 画像も、生じる(図示せず)。 第2の二次元画像化の試みでは、ベーコンが生物的な構造の例として選択され たが、その理由は、ベーコンが、導電率の高い(筋肉)および導電率の低い(脂 肪)から成る柔らかな組織の層を有しているからである。チャンバ内に吊り下げ られたベーコン・ブロックHE画像が、写真と同じトランスデューサとライン走 査手順とを用いて作られたエコー超音波画像と共に、図5Dに示されている。H EIは、エコー超音波の場合よりも、脂肪層と筋肉層との間の柔らかい組織の境 界をより鮮明に(すなわち、脂肪と筋肉とをよりよく区別できるように)示して いる。これは、両方の層の間で導電率の著しい変化があり、それをHEIは感知 できるが、従来型のエコー超音波は感知できないからである。 以上の説明は、多くの特別の例を提供しているが、これらの詳細な、本発明の 範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、この技術分野の当業者であ れば、本発明には、その範囲から逸脱せず、その効果を減じることなく、多くの 修正、改変および均等な実現例を行うことが可能であることを容易に理解できる はずである。従って、本発明は、ここで開示された実施例に限定されるのではな く、次に掲げる請求の範囲に従って定義されるべきである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年8月10日(1998.8.10) 【補正内容】 [請求の範囲]を次の通りに補正する。 『1.目的物における導電率の分布に関する情報を取得する方法であって、 磁場を前記目的物に与えるステップと、 その励起信号が前記目的物内を伝播する際に、前記磁場に対して平行ではない 方向であり前記目的物における局所的な電荷の変位を誘導する方向に沿って、励 起信号を与えるステップと、 前記励起信号が横断した経路に沿った領域に対する前記目的物の局所的な導電 率を示す情報を用いてエンコードされた信号を取得するステップであって、前記 信号は、前記励起信号が前記目的物内を伝播する際の前記磁場と前記局所的な電 荷の変位との間の相互作用に関係する、ステップと、 を含むことを特徴とする方法。 2.請求項1記載の方法において、前記信号から画像を発生するステップを更 に含んでおり、前記画像は、前記目的物の導電率の関数によって重み付けがなさ れ、前記画像は、それによって、前記目的物の導電率の分布を表していることを 特徴とする方法。 3.請求項2記載の方法において、前記画像は、導電率勾配の大きさによって 重み付けされていることを特徴とする方法。 4.請求項2記載の方法において、前記画像は、導電率勾配の大きさと極性と によって重み付けされていることを特徴とする方法。 5.請求項2記載の方法において、前記画像は、導電率の大きさによって重み 付けされていることを特徴とする方法。 6.請求項1記載の方法において、前記励起信号は、前記目的物を通過して伝 播する音響信号であり、前記信号は、前記音響信号が前記目的物内を伝播する際 の前記磁場と前記目的物の前記局所的な電荷の変位との間のローレンツ相互作用 に対応することを特徴とする方法。 7.請求項6記載の方法において、前記音響信号は、前記目的物の中への伝播 の方向に沿って局所化され、複数の音響信号が、前記目的物の中へのそれぞれの 伝播方向に沿って向けられており、それによって、前記複数の音響信号を用いて 前記目的物を空間的に走査することを特徴とする方法。 8.請求項6記載の方法において、前記電気信号は、前記目的物に誘導的に結 合された少なくとも1つのコイルによって取得されることを特徴とする方法。 9.請求項6記載の方法において、前記電気信号は、前記目的物に直接的に結 合された少なくとも1つの電極によって取得されることを特徴とする方法。 10.請求項1記載の方法において、前記励起信号は電気信号であり、前記信 号は、前記電気信号が前記目的物を通過して伝播する際の前記目的物内の前記磁 場と局所的な電流との間のローレンツ相互作用に対応する音響信号であることを 特徴とする方法。 11.請求項10記載の方法において、前記音響信号は、与えられた方向に沿 って検出され、前記与えられた方向は走査されることを特徴とする方法。 12.請求項10記載の方法において、前記音響信号は、それぞれの方向に沿 ってそれぞれ局所化された音響エネルギを同時に検出する要素のアレイを含むト ランスデューサを用いて検出されることを特徴とする方法。 13.目的物における導電率の分布に関する情報を取得するシステムであって 、 磁場を前記目的物に与える磁石と、 その励起信号が前記目的物内を伝播する際に、前記磁場に対して平行ではない 方向であって前記目的物において局所的な電荷の変位を誘導する方向に沿って、 励起信号を発生する手段と、 前記励起信号が横断した経路に沿った領域に対する前記目的物の局所的な導電 率を示す情報を用いてエンコードされた信号を取得する手段であって、前記信号 は、前記励起信号が前記目的物内を伝播する際の前記磁場と前記局所的な電荷の 変位との間のローレンツ相互作用に関係する、手段と、 を備えていることを特徴とするシステム。 14.請求項13記載のシステムにおいて、前記信号から画像を発生する手段 を更に含んでおり、前記画像は、前記目的物の導電率の関数によって重み付けが なされ、前記画像は、それによって、前記目的物の導電率の分布を表しているこ とを特徴とするシステム。 15.請求項13記載のシステムにおいて、前記励起信号は、前記目的物を通 過して伝播する音響信号であり、前記信号は、前記音響信号が前記目的物内を伝 播する際の前記磁場と前記目的物の前記局所的な電荷の変位との間のローレンツ 相互作用に対応することを特徴とするシステム。 16.請求項13記載のシステムにおいて、前記励起信号は電気信号であり、 前記信号は、前記電気信号が前記目的物を通過して伝播する際の前記目的物内の 前記磁場と局所的な電流との間のローレンツ相互作用に対応する音響信号である ことを特徴とするシステム。 17.目的物における導電率の分布に関する情報を取得する装置であって、 前記目的物に結合されており前記目的物の中に伝播する入射超音波信号を発生 する超音波トランスデューサと、 磁場を前記目的物において発生する磁気要素と、 前記超音波信号が前記目的物を通過して伝播するさいの前記超音波信号と前記 磁場との間の相互作用に関係する電気信号を受信刷る電気信号トランスデューサ と、 を備えていることを特徴とする装置。 18.請求項17記載の装置において、前記電気信号に基づいて前記目的物の 画像を発生するプロセッサを更に備えていることを特徴とする装置。 19.請求項17記載の装置において、前記電気信号トランスデューサは、前 記目的物に誘導的に結合された少なくとも1つのコイルを含むことを特徴とする 装置。 20.請求項17記載の方法において、前記電気信号トランスデューサは、前 記目的物に直接的に結合された少なくとも1つの電極を含むことを特徴とする装 置。 21.請求項17記載の装置において、前記超音波トランスデューサは、前記 超音波信号を、前記目的物の中への伝播方向に沿って局所化されたビームとして 発生し、前記超音波トランスデューサは、それぞれが前記目的物の中へのそれぞ れの伝播方向に沿って向けられた一連の超音波信号を発生し、それによって、前 記一連の超音波パルスを用いて前記目的物を空間的に走査することを特徴とする 装置。 22.目的物における導電率の分布に関する情報を取得する装置であって、 磁場を前記目的物において発生する磁気要素と、 前記磁場に平行でない方向に沿って与えられ前記目的物を通過して伝播する電 気信号を発生する電気信号トランスデューサと、 前記目的物に結合されており、前記目的物を通過して伝播し前記電気信号と前 記磁場との間の相互作用に関係する超音波信号を検出する超音波トランスデュー サと、 を備えていることを特徴とする装置。 23.請求項22記載の装置において、前記超音波トランスデューサは、与え られた方向に沿って局所化された超音波エネルギを検出し、前記与えられた方向 は走査されることを特徴とする装置。 24.請求項22記載の装置において、前記超音波トランスデューサは、前記 目的物からの超音波エネルギを同時に検出する要素のアレイを含むことを特徴と する装置。』
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.目的物における導電率の分布に関する情報を取得する方法であって、 磁場を前記目的物に与えるステップと、 その励起信号が前記目的物内を伝播する際に前記目的物における局所的な電荷 の変位を誘導する励起信号を発生するステップと、 前記励起信号が横断した経路に沿った領域に対する前記目的物の局所的な導電 率を示す情報を用いてエンコードされた信号を取得するステップであって、前記 信号は、前記励起信号が前記目的物内を伝播する際の前記磁場と前記局所的な電 荷の変位との間のローレンツ相互作用に関係する、ステップと、 を含むことを特徴とする方法。 2.請求項1記載の方法において、前記信号から画像を発生するステップを更 に含んでおり、前記画像は、前記目的物の導電率の関数によって重み付けがなさ れ、前記画像は、それによって、前記目的物の導電率の分布を表していることを 特徴とする方法。 3.請求項2記載の方法において、前記画像は、導電率勾配の大きさによって 重み付けされていることを特徴とする方法。 4.請求項2記載の方法において、前記画像は、導電率勾配の大きさと極性と によって重み付けされていることを特徴とする方法。 5.請求項2記載の方法において、前記画像は、導電率の大きさによって重み 付けされていることを特徴とする方法。 6.請求項1記載の方法において、前記励起信号は、前記目的物を通過して伝 播する音響信号であり、前記信号は、前記音響信号が前記目的物内を伝播する際 の前記磁場と前記目的物の前記局所的な電荷の変位との間のローレンツ相互作用 に対応することを特徴とする方法。 7.請求項6記載の方法において、前記音響信号は、前記目的物の中への伝播 の方向に沿って局所化され、複数の音響信号が、前記目的物の中へのそれぞれの 伝播方向に沿って向けられており、それによって、前記複数の音響信号を用いて 前記目的物を空間的に走査することを特徴とする方法。 8.請求項6記載の方法において、前記電気信号は、前記目的物に誘導的に結 合された少なくとも1つのコイルによって取得されることを特徴とする方法。 9.請求項6記載の方法において、前記電気信号は、前記目的物に直接的に結 合された少なくとも1つの電極によって取得されることを特徴とする方法。 10.請求項1記載の方法において、前記励起信号は電気信号であり、前記信 号は、前記電気信号が前記目的物を通過して伝播する際の前記目的物内の前記磁 場と局所的な電流との間のローレンツ相互作用に対応する音響信号であることを 特徴とする方法。 11.請求項10記載の方法において、前記音響信号は、与えられた方向に沿 って検出され、前記与えられた方向は走査されることを特徴とする方法。 12.請求項10記載の方法において、前記音響信号は、それぞれの方向に沿 ってそれぞれ局所化された音響エネルギを同時に検出する要素のアレイを含むト ランスデューサを用いて検出されることを特徴とする方法。 13.目的物における導電率の分布に関する情報を取得するシステムであって 、 磁場を前記目的物に与える手段と、 その励起信号が前記目的物内を伝播する際に前記目的物における局所的な電荷 の変位を誘導する励起信号を発生する手段と、 前記励起信号が横断した経路に沿った領域に対する前記目的物の局所的な導電 率を示す情報を用いてエンコードされた信号を取得する手段であって、前記信号 は、前記励起信号が前記目的物内を伝播する際の前記磁場と前記局所的な電荷の 変位との間のローレンツ相互作用に関係する、手段と、 を備えていることを特徴とするシステム。 14.請求項13記載のシステムにおいて、前記信号から画像を発生する手段 を更に含んでおり、前記画像は、前記目的物の導電率の関数によって重み付けが なされ、前記画像は、それによって、前記目的物の導電率の分布を表しているこ とを特徴とするシステム。 15.請求項13記載のシステムにおいて、前記励起信号は、前記目的物を通 過して伝播する音響信号であり、前記信号は、前記音響信号が前記目的物内を伝 播する際の前記磁場と前記目的物の前記局所的な電荷の変位との間のローレンツ 相互作用に対応することを特徴とするシステム。 16.請求項13記載のシステムにおいて、前記励起信号は電気信号であり、 前記信号は、前記電気信号が前記目的物を通過して伝播する際の前記目的物内の 前記磁場と局所的な電流との間のローレンツ相互作用に対応する音響信号である ことを特徴とするシステム。 17.目的物における導電率の分布に関する情報を取得する方法であって、 磁場を前記目的物に与えるステップと、 超音波パルスを前記目的物に誘導するステップと、 前記超音波パルスが前記目的物内を伝播する際の前記磁場と前記目的物の局所 的な変位との間の相互作用に関係する電気信号を取得するステップと、 を含むことを特徴とする方法。 18.請求項17記載の方法において、前記電気信号から画像を発生するステ ップを更に含んでいることを特徴とする方法。 19.請求項17記載の方法において、前記超音波パルスは、前記目的物の中 への伝播の方向に沿って局所化され、一連の超音波パルスが、前記目的物の中へ のそれぞれの伝播方向に沿って向けられており、それによって、前記一連の超音 波パルスを用いて前記目的物を空間的に走査することを特徴とする方法。 20.請求項17記載の方法において、前記電気信号は、前記目的物に誘導的 に結合された少なくとも1つのコイルによって取得されることを特徴とする方法 。 21.請求項17記載の方法において、前記電気信号は、前記目的物に直接的 に結合された少なくとも1つの電極によって取得されることを特徴とする方法。 22.目的物における導電率の分布に関する情報を取得する方法であって、 磁場を前記目的物に与えるステップと、 電気信号を前記目的物に与えるステップと、 前記電気信号が前記目的物内を伝播する際の前記磁場と前記目的物の局所的な 変位との間の相互作用に関係する超音波信号を取得するステップと、 を含むことを特徴とする方法。 23.請求項22記載の方法において、前記超音波トランスデューサは、与え られた方向に沿って局所化された超音波エネルギを検出し、前記与えられた方向 は走査されることを特徴とする方法。 24.請求項22記載の方法において、前記超音波トランスデューサは、それ ぞれの方向に沿ってそれぞれ局所化された超音波エネルギを同時に検出する要素 のアレイを含むことを特徴とする方法。 25.目的物における導電率の分布に関する情報を取得する装置であって、 前記目的物に結合されており前記目的物の中に伝播する入射超音波信号を発生 する超音波トランスデューサと、 磁場を前記目的物において発生する磁気要素と、 前記超音波信号が前記目的物を通過して伝播するさいの前記超音波信号と前記 磁場との間の相互作用に関係する電気信号を受信刷る電気信号トランスデューサ と、 を備えていることを特徴とする装置。 26.請求項25記載の装置において、前記電気信号に基づいて前記目的物の 画像を発生するプロセッサを更に備えていることを特徴とする装置。 27.請求項25記載の装置において、前記電気信号トランスデューサは、前 記目的物に誘導的に結合された少なくとも1つのコイルを含むことを特徴とする 装置。 28.請求項25記載の方法において、前記電気信号トランスデューサは、前 記目的物に直接的に結合された少なくとも1つの電極を含むことを特徴とする装 置。 29.請求項25記載の装置において、前記超音波トランスデューサは、前記 超音波信号を、前記目的物の中への伝播方向に沿って局所化されたビームとして 発生し、前記超音波トランスデューサは、それぞれが前記目的物の中へのそれぞ れの伝播方向に沿って向けられた一連の超音波信号を発生し、それによって、前 記一連の超音波パルスを用いて前記目的物を空間的に走査することを特徴とする 装置。 30.目的物における導電率の分布に関する情報を取得する装置であって、 磁場を前記目的物において発生する磁気要素と、 前記目的物を通過して伝播する電気信号を発生する電気信号トランスデューサ と、 前記目的物に結合されており、前記目的物を通過して伝播し前記電気信号と前 記磁場との間の相互作用に関係する超音波信号を検出する超音波トランスデュー サと、 を備えていることを特徴とする装置。 31.請求項30記載の装置において、前記超音波トランスデューサは、与え られた方向に沿って局所化された超音波エネルギを検出し、前記与えられた方向 は走査されることを特徴とする装置。 32.請求項30記載の装置において、前記超音波トランスデューサは、前記 目的物からの超音波エネルギを同時に検出する要素のアレイを含むことを特徴と する装置。
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