【発明の詳細な説明】
CMV感染症の治療のための組成物および方法緒言
本出願は、米国特許出願第07/1568,366号(90年8月16日出願、現在は取り下げ
済み);第07/1927,506号(92年11月19日出願、現在は米国特許第5,591,720号とし
て発行);第08/1009,263号(93年1月25日出願、現在は米国特許第5,442,049号
として発行);および第08/233,711号(94年4月26日出願、現在は米国特許第5,
595,978号として発行)の一部継続出願であり、これらはそれぞれ本出願と同一
の譲受人に譲渡され、その全体を本明細書の一部としてここに引用する。発明の背景
本発明はアンチセンスオリゴヌクレオチドの設計および合成に関し、それを投
与してサイトメガロウイルス(CMV)の複製を阻害し、サイトメガロウイルス
感染症を治療することができる。これらの化合物を予防的または治療的に使用し
てサイトメガロウイルスによる疾病の重症度を低減することができる。
サイトメガロウイルスは、妊娠期間に始まる全ての年齢のヒトに感染する。C
MV感染症は広範囲の疾病の原因となり、それらには重度の先天性奇形、青少年
の単核球症候群、および免疫を抑制した患者の胎児の播種性感染症がある。CM
Vは一般の人々に潜伏するウイルスとして非常に一般的なものであり、また、細
胞媒介性免疫は宿主防衛においてその増殖を制御するための重要な要素であるた
め、CMVが免疫無防備状態の患者における主要な病原体であることは驚くべき
ことではない。CMVは健康な個体においては通常無害であるが、AIDS患者
においては広範な器官における機能障害の主要な原因となり、患者の免疫系では
もはや抑制できなくなる。多くのAIDS患者は持続性CMVウイルス血症を有
する。中には、徴候がない時点でウイルス血症であったり、あるいは軽度の全身
症状であるがカポジ肉腫も有するような患者もいる。他の生命の危険のある日和
見感染をした時点では、ほとんど全ての患者はウイルス血症である。
サイトメガロウイルス網膜炎は免疫無防備状態の患者にとって深刻な問題であ
り、多くの場合失明に至る。40%までのAIDS患者が疾病の最終段階でCM
V網膜炎に冒されうるが、治療は困難であり、それは使用できる薬剤が毒性を有
し、高価であり、そして留置カテーテルを介して静脈内投与する場合に最も効果
があるためである。Cohen,J.Science 1995,268,368-9。また、免疫が抑制さ
れた患者は非常にCMV肺炎に感染しやすいが、これはヒトのウイルス性疾患の
中で最も致死性の高いものの一つであり、CMVによって胃腸出血が起きる。Co
henら.ibid。またサイトメガロウイルスはHIV感染からAIDSへの進行に
おいて役割を担いうるが、これは非トランスフォーム型の共感染T細胞において
HIV長末端反復配列(LTR)の転写を刺激することによる。AIDS患者か
ら得た副腎および脳の組織検査から、観察される副腎炎、脳炎、および末梢神経
障害はCMV感染によって起こることが示唆されている。
多くの抗ウイルス剤の研究にも関わらず、効果的なCMVの治療はまだ開発さ
れていない。インターフェロン、伝達因子、アデニンアラビノシド(Ara−A
)、アシクログアノシン(アシクロビア、ACV)、およびこれらの薬剤の併用
は、CMV感染を制御するのに効果がなかった。前臨床および臨床データによれ
ば、フォスカーネット(PFA)およびガンシクロビル(DHPG)は抗ウイル
ス剤として限定された可能性を示している。DHPGの研究は、CMV網膜炎お
よび大腸炎に対して効果を示した。DHPGは処理した個体のほとんどに十分寛
容性があると考えられるが、可逆的な好中球減少が発生すること、長期投与によ
ってCMV耐性株が出現すること、そしてCMV肺炎に対して効果がないことか
ら、この化合物の長期間の適用は制限される。より効果が高く、より毒性の低い
治療の化合物および方法の開発が、急性および慢性への使用の両方に必要とされ
てい。
本発明はCMV感染症の治療への別のアプローチ、すなわちアンチセンスオリ
ゴヌクレオチドを使用したサイトメガロウイルス遺伝子発現の阻害に向けられる
ものである。CMVを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドおよびそれら
の化合物を使用する治療法は米国特許出願第07/1568,366号(90年8月16日出願
、現在は取り下げ済み);PCT/US91/05815号(91年8月14日出願);米国
特許出願第07/927,506号(92年11月19日出願、現在は米国特許5,591,720号とし
て発行);米国特許出願第08/009,263号(93年1月25日出願、現在は米国特許第
5,442,049号として発行);および、米国特許出願第08/233,711号(94年4月26
日出願、現在は米国特許第5,595,978号として発行)に開示されており、これら
はそれぞれ、その全体を本明細書の一部としてここに引用する。この研究の一部
はAndersonら.Antimicrob.Agents and Chemother.1996,40,2004-2011に発
表されている。また、CMVに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドはPariら
,WO95/32213号およびAntimicrob.Agents and Chemother.1995,39,1157-116
1に開示されている。
アンチセンスホスホロチオエートデオキシオリゴヌクレオチド薬剤、ISIS
2922(SEQ ID NO:22、フォミバーセン(Fomivirsen))は、A
IDS患者のCMV網膜炎の進行の停止に臨床的に有効であることが証明されて
いる。フォミバーセンに関する無作為で制御された中枢となる第3相臨床試験は
進行中であり、単独治療、および経口ガンシクロビルとの併用の両方についてフ
ォミバーセンの評価が行われている。結果は、制御されていないCMV網膜炎に
罹患した患者において現在進行されているフォミバーセンのオープンラベル臨床
試験から得られてきた。第12回ヌクレオシド、ヌクレオチド、およびそれらの
生物学的適用に関する国際円卓会議(Twelfth International Roundtable on Nu
cleosides,Nucleotides and their Biological Applications)、La Jolla、CA
、1996年9月。フォミバーセンを、最初の3週間は週毎、その後は維持のために
隔週毎に硝子体内注射で投与した。進行したCMV網膜炎に罹患し、他の治療に
失敗した患者に330μgの投与量で薬剤を投与したところ、迅速かつ持続的な
疾患の緩解がみられた。持続的な疾患の緩解は、フォミバーセンを単独で、また
はガンシクロビルとの併用治療で投与した患者に観察された。化合物は十分な寛
容性があり、臨床的に許容しうる安全性を有し、処理しやすい局所的な眼部の炎
症性合併症であることと全身性の副作用がないことに特徴があった。
これにも関わらず、より低頻度の投与で患者のクオリティー・オブ・ライフを
向上できるような、改良された薬剤の発見が望まれている。驚くべきことに現在
では、2’−メトキシエトキシ修飾を含むフォミバーセンの類似体は、デオキシ
ホスホロチオエート親化合物のフォミバーセン(ISIS 2922 SEQ
ID NO:22)に比較して、網膜において非常に安定である(残留時間が非
常に長くなっている)ことが見出されている。発明の概要
本発明は、CMV感染症の治療のための組成物および方法に関する。CMVの
IE1、IE2、またはDNAポリメラーゼ遺伝子を標的とするアンチセンスオ
リゴヌクレオチドを含有する組成物を提供する。好ましい態様では、オリゴヌク
レオチドが少なくとも1個の2’−メトキシエトキシ修飾を有し、キメラオリゴ
ヌクレオチドであってもよい。また、CMVを標的とするアンチセンスオリゴヌ
クレオチドの投与による、CMV感染症の阻害およびCMV感染症(特にCMV
網膜炎)の治療のための方法も提供する。オリゴヌクレオチドは、単独、または
第2の抗ウイルス剤との併用のいずれで投与してもよい。ある好ましい態様では
、オリゴヌクレオチドを硝子体内に投与する。図の説明
図−1は、オリゴヌクレオチド2725〜3246のサイトメガロウイルスに
対する抗ウイルス活性を示す棒グラフである。
図−2は、8種のオリゴヌクレオチドの0.01〜10μMの投与量での抗ウ
イルス効果を示す折れ線グラフである。
図−3は、3種のオリゴヌクレオチドの0.1〜10μMの投与量での抗ウイ
ルス効果を示す折れ線グラフである。
図−4は、ISIS 2922、およびこの配列の変種で塩基の不一致を有す
るもの(ISIS 4431、4432、4436、4433)の用量応答曲線
を示す折れ線グラフである。
図−5は、抗ウイルスアッセイにおけるISIS 2922、11950、1
3312、および13313の用量応答曲線を示す折れ線グラフである。
図−6は、抗ウイルスアッセイにおけるISIS 2922、13578、お
よび13312の用量応答曲線を示す折れ線グラフである。
図−7は、抗ウイルスアッセイにおけるISIS 2922、13575、1
3576、13577、および13578の用量応答曲線を示す折れ線グラフで
ある。
図−8は、抗ウイルスアッセイにおけるISIS 2922、13572、1
3573、および13574の用量応答曲線を示す折れ線グラフである。
図−9は、プラーク減少アッセイにおけるISIS 2922、13312、
および13578の用量応答曲線を示す折れ線グラフである。
図−10は、硝子体内注射後、種々の時点でのISIS 2922およびIS
IS 13312の網膜濃度(μM)を示す折れ線グラフである。本発明の詳細な説明
ヒト型CMVは大型でエンベロープを有するヘルペスウイルスであり、そのゲ
ノムは長さ約240,000ヌクレオチドの二本鎖DNA分子からなる。このゲ
ノムは全てのDNAウイルスの中で最も複雑であり、単純ヘルペスウイルス(H
SV)のゲノムより約50%大きい。無傷のウイルスDNAは隣接する長いセグ
メント(L)および短いセグメント(S)からなり、そのそれぞれは繰返し配列
の相同領域の側面にある独自のDNA配列の領域を含有する。群としては、ヒト
型CMV分離株は少なくとも80%の配列ホモロジーを有し、そのためサイトメ
ガロウイルスを亜群または亜型に分類することはほとんど不可能である。しかし
、種々のCMVのDNA調製の制限エンドヌクレアーゼのパターンの変化は疫学
的に関連のない株において同定可能ではある。CMVのプロトタイプの株のDN
A(AD 169)はシークエンスされており、内輪の見積もりで175個の独
自の翻訳のオープンリーディングフレーム(ORF)を含有することが報告され
ている。多くの予想されるCMV遺伝子産物は、他のヒト型ヘルペスウイルス遺
伝子産物とホモロジーを示す。
ヒトの許容線維芽細胞では、CMV遺伝子の発現は遺伝的事象のカスケードに
よって調節されており、これは転写および翻訳レベルの両方に作用する。CMV
遺伝子発現は、極初期(IE)、初期、および後期の3段階に分類することがで
きる。ウイルスの吸着、侵透、および被覆の解体に続き、一群のウイルス転写物
、
極初期メッセンジャーRNA(IE mRNA)が、シクロヘキシミドのような
翻訳阻害剤の存在下でさえも1〜4時間以内に合成される。通常の感染過程では
IE mRNAが翻訳され、そのタンパク質産物が初期の転写事象の開始の手段
となる。少なくとも4つのタンパク質がIE mRNAから合成され、その1つ
は糖タンパク質である。IE1およびIE2タンパク質は他のCMV遺伝子に対
する転写活性化因子であり、IE3タンパク質はインビトロでNIH 3T3細
胞を形質転換できるCMVゲノムの領域を含有する。初期タンパク質は、ウイル
スのDNA合成に先立って合成されるmRNAにコードされる。多くの初期タン
パク質は、感染した細胞でのヌクレオチド代謝およびDNA合成において役割を
果たす。ウイルスのDNA合成の開始後、後期mRNAの転写は最大となり、お
そらくこれはテンプレートが大量にあることが必要なことを反映している。後期
CMVタンパク質にはウイルスエンベロープの糖タンパク質成分、ウイルスのキ
ャップシッドタンパク質、そして、成熟CMV粒子の集合もしくは構造の恒常性
および/または感染細胞からの集合ウイルス粒子の出現に必要とされる他のタン
パク質がある。CMV遺伝子発現に対して作用する転写制御に加え、転写後制御
の例がいくつかのCMVタンパク質の生成に影響することが知られている。mR
NAのスプライシングはHSV遺伝子発現に観察されるのに比べてより一般的で
あり、同種のmRNAの5’非翻訳領域のヌクレオチド配列組成は少なくとも1
つの初期CMVタンパク質の合成に影響を与えることが報告されている。
ヒト型CMVゲノムはゲノム構造の点で、ヘルペスウイルスの中で最も複雑で
ある。ヒト型CMVの複製欠損株は2つのウイルス遺伝子、極初期化合物(IE
1またはIE2)およびDNAポリメラーゼについて単離されているだけである
。これらの遺伝子はヒト型CMV遺伝子発現に重要な役割を果たすことが知られ
ている。それらはアンチセンス化合物の設計のための主要な標的として選択され
てきた。治療のためのアンチセンスオリゴヌクレオチド設計のための第二の標的
遺伝子は、単純ヘルペスウイルスの遺伝子との類推によって選択されてきた。そ
のような遺伝子は単純ヘルペスウイルスの複製に必須であるように、そして/ま
たはアンチセンスの阻害に感受性があるように決定されてきた。最近アンチセン
ス阻害に感受性があることが見出された単純ヘルペスウイルスの4つの遺伝子産
物
は、ウイルス粒子の被包タンパク質(UL48)、リボヌクレオチド還元酵素を
構成する2つのタンパク質(UL39、40)、およびウイルス粒子のホスホト
ランスフェラーゼ(UL13)である。現在研究されている他の単純ヘルペスウ
イルス遺伝子はDNA複製補助酵素(UL5、8、9、29、42、52)およ
び主要なキャップシッドタンパク質(UL36)である。CMVは、これらの単
純ヘルペスウイルスタンパク質のそれぞれと機能的に類似性がありうると同定さ
れているタンパク質をコードする;これらの遺伝子は本発明に関連して、第二の
標的として役立つように選択されたものである。
CMVにおける極初期転写の分子生物学は、真核細胞における転写ユニットの
ものと同じくらい十分に明らかになっている。つまり、主要な極初期転写物(I
E1)の合成はmRNAのキャップ部位の多くの5’反復単位によって制御され
ている。これらの反復は、細胞特異的、かつ分化特異的に作用することが知られ
ている多くの転写応答分子に感受性がある。IE1のmRNAは大量にあるRN
Aで、長さ1.9kbであり、PAGE−SDSにおいて見かけの分子量が72
kDaで移動するタンパク質をコードする。このタンパク質はウイルス粒子内に
見出されており、それ自身の発現とIE2遺伝子産物の発現を制御する。極初期
転写の初期段階では、IE1 mRNAのみが細胞RNAポリメラーゼによって
合成される。この感染の初期段階でIEI mRNAのプロセシングによって少
量のIE2 mRNAが生成される。ある時間が経つと、IE1タンパク質のレ
ベルが蓄積してIE1遺伝子のプロモーター領域と結合し、IE1 mRNAの
更なる転写を抑制し、これによってIE2遺伝子のより弱い下流プロモーターが
IE2 mRNAの更なる合成を制御する。IE1遺伝子産物は増殖感染の際に
ウイルスの転写を増進するか、あるいはまた、潜伏状態からのウイルス遺伝子の
発現を活性化するように作用しうると考えられてきた。IE1遺伝子のプロモー
タの、細胞の種類および分化またはホルモン応答要素はこの提案と一致する。I
E2タンパク質は、細胞およびウイルス由来の既知の他の転写活性化タンパク質
と同様の方法でCMVの初期および後期遺伝子の多くを転写的に活性化する能力
を有する。従って、IE2タンパク質はCMV遺伝子発現の主要なスイッチの一
つであると考えられる。CMV遺伝子の他の制御スイッチはDNAポリメラーゼ
タンパク質である。後期ウイルス遺伝子の転写はウイルスのDNA複製の開始ま
ではごく低レベルで作用し、その後、テンプレートの有効率の増加により後期遺
伝子は活性化される。このテンプレートの有効率の増加で作用する正確な分子の
状態は明確でないが、ウイルスのDNAポリメラーゼの存在およびゲノムの複製
は観察された作用に必須である。
CMV網膜炎は症状の重い感染症で、急速に失明に至ることも珍しくない。4
0%までのAIDS患者は疾病の最終段階でこの症状を有する。Cohenら,ibid。
これは黄白色斑による網膜の混濁化が次第に拡大することを特徴とし、通常、主
要な網膜血管係蹄の近隣で始まる網膜出血を伴う。患者は、中心窩または視神経
に及ぶまで、あるいは網膜剥離が起こるまで、多くの場合無症状である。その後
、急速に進行して失明に至る。
最近使用される両薬剤、すなわち、ガンシクロビル(DHPG)、構造的にア
シクロビルに関連するヌクレオシド類似体、(2−アミノ−1,9[[2−ヒド
ロキシ−1(ヒドロキシメチル)エトキシ]メチル]−6H−プリン−6−オン
;9−[(1,3−ジヒドロキシ−2−プロポキシ)メチル]グアニン;2’−
ノル−2’デオキシグアノシン);およびフォスカーネット(ジヒドロキシホス
フィンカルボン酸オキシド3ナトリウム塩;ホスホノホルメート3ナトリウム;
カルボキンリン酸3ナトリウム)は限られた期間だけ有効であり、多くの患者で
、維持療法中に感染が進行する。
ガンシクロビルはAIDS患者のCMV網膜炎の管理に有用であることが証明
されている。導入療法は5mg/kgで1日2回、10〜14日間行う;維持療
法は5mg/kgで1日1回である。残念ながら、維持療法を施与する際にも疾
病が進行するのが一般的である。全身性のガンシクロビルは静脈内投与するのが
最も一般的である。しかしながら、骨髄の抑制が通常の副作用であり、ジドブジ
ン(AZT)治療を同時に行っていれば、これが特に問題となる。ガンシクロビ
ルの硝子体内投与が代替として使用されてきた。フォスカーネットの全身性投与
(60mg/kgで一日3回14日間の後、維持治療として90mg/kg/日
)は患者の余命を延長し、またCMV網膜炎にも有効であることが発見されてい
るが、フォスカーネットは全身性ガンシクロビルより寛容性が低い。患者の中に
は
フォスカーネットとガンシクロビルの両方に不耐性となる者もあり、また両薬剤
に不応答である、もしくは不応答になるCMV網膜炎を起こす者もいる。
アンチセンスオリゴヌクレオチド剤、ISIS2922(フォミバーセン)は
、AIDS患者のCMV網膜炎の進行を停止する臨床的効果があることが証明さ
れている。持続的疾病の緩解はフォミバーセンを単独で、またはガンシクロビル
との併用治療で投与された患者にみられた。化合物は十分寛容性があると考えら
れたが、より低頻度の投与で患者のクオリティー・オブ・ライフを向上できるよ
うに改良された薬剤の発見が望まれる。
アンチセンスデオキシホスホロチオエートオリゴヌクレオチドISIS292
2(SEQ ID NO:22;フォミバーセン)は、ヒト型CMVまたはHI
V感染症の治療に現在使用されている化合物との併用での抗ウイルス活性につい
て評価が行われてきた。ISIS2922の抗ヒト型CMV活性はガンシクロビ
ル(DHPG)またはフォスカーネットのものと相加的なもので、AZTまたは
ddCによって負の影響を受けない。
まず、CMV網膜炎に罹患した10人の患者でISIS2922(SEQ I
D NO:22)の第1相試験を実施した。これらの患者はHIV陽性の患者で
あり、片眼または両眼がCMV網膜炎であると診断された。患者は、最初にガン
シクロビルまたはフォスカーネットのいずれかで導入療法を受けた後のガンシク
ロビルまたはフォスカーネットによる維持療法で少なくとも1度は進行しており
、これらの治療薬ではもはや効果的な治療ができなかった。
3つの投与量(75μg、150μg、および300μg)が選択され、硝子
体内の組成物濃度を、それぞれ約2μM、4μM、および8μMとなるようにし
た。投与計画は動物での薬物動態学的研究に基づいて選択したが、週毎の投与に
続き、隔週毎に維持投与するものであった。病変の状態に次いで、慣例的な眼部
の臨床検査および眼底の写真撮影を行った。
CMV網膜炎では、最初の効験の終了点は疾病の進行の有無である。進行は以
下のうちの1つとして定義される:新たな病変(直径750ミクロン)の出現:
衛星病変を含む、ベースラインにある病変の辺縁の進出(750ミクロンの前線
に沿って750ミクロン)。進行の臨床的痕跡は眼底写真で確認する。ベースラ
インにある病変の辺縁の曖昧さの変化も考慮するが、ただし辺縁の曖昧さが増加
しても、進行を定義する初期事象の少なくとも1つを伴わない限り進行とは解釈
しない。
ガンシクロビルまたはフォスカーネットで進行したこれらの患者10人のうち
7人で、本発明の組成物による治療により疾病の進行が効果的に停止した。両眼
に感染したある患者は、本発明の組成物による硝子体内治療が成功したが、ガン
シクロビル療法だけではうまくいかなかった。この患者群では疾病の自然消失ま
たは回復は予期されない。
現在行われている、他のCMV網膜炎治療がうまくいかなかった進行したCM
V網膜炎患者に対するISIS 2922(フォミバーセン)のオープンラベル
の非管理臨床試験の結果が最近発表された。ISIS2922は、330μgの
投与量で迅速かつ持続的に疾病を緩解する。この持続的疾病の緩解はISIS2
922を単一薬剤治療として、またはガンシクロビルとの併用治療として投与し
た患者に観察される。第12回ヌクレオシド、ヌクレオチド、およびそれらの生
物学的適用に関する国際円卓会議、La Jolla、CA、1996年9月。
CMVに向けられた第二のアンチセンス薬剤は、現在臨床試験が始まっている
。この化合物、GEM132(Hybridon社)は両末端に修飾型ヌクレオチドを有
するホスホロチオエートオリゴヌクレオチドであり、ヒト型CMV遺伝子UL3
6およびUL37のイントロン−エクソン境界を標的とする。硝子体内注射によ
る投与を意図するものと考えられる。
第2世代のオリゴヌクレオチド、フォミバーセン(SEQ ID NO:22
)のヌクレオチド配列を有するが数個の2’−メトキシエトキシ修飾を有するも
のが、現在、意外にも眼部において極めて安定であることが発見された。
本発明によれば、CMVのIE1、IE2、またはDNAポリメラーゼ遺伝子
を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供する。ある好ましい態様で
は、オリゴヌクレオチドは少なくとも1個の2’−メトキシエトキシ修飾を含有
する。そのような修飾されたオリゴヌクレオチドは2’−デオキシ類似体に比較
して、特に眼の硝子体での安定性が高いことが発見されている。オリゴヌクレオ
チド組成物は単独で、またはガンシクロビルもしくはフォスカーネットのような
第2の抗ウイルス剤との併用で投与してもよい。この方法によりCMV感染症が
阻害される。またこの方法は、CMVを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオ
チドを使用してCMV感染症、特にCMV網膜炎を治療する。好ましい態様では
、オリゴヌクレオチドは少なくとも1個の2’−メトキシエトキシ修飾を有する
。別の好ましい態様では、オリゴヌクレオチドを硝子体内に投与する。
本発明のオリゴヌクレオチドおよび医薬組成物は、局所治療または全身治療の
いずれが好ましいかによって、そして治療する部位によって、種々の方法で投与
してもよい。投与は局所(眼、膣、直腸、鼻腔内、経皮を含む)、経口、または
非経口でもよい。眼部への投与に好ましい形態は硝子体内投与であり、硝子体内
注射による投与および硝子体内インプラントの使用がある。ある化学修飾、特に
1個以上の糖部分の2’位での修飾は、経口投与のためのオリゴヌクレオチドを
安定化するために特に有用であると考えられる。2’−メトキシエトキシ修飾を
有するオリゴヌクレオチドは経口投与に特に好適であると考えられる。非経口投
与には点滴、輸液もしくは注射、皮下、腹膜内および筋肉内注射、例えば吸入法
もしくは通気法のような肺投与、そして髄腔内もしくは心室内投与がある。
局所投与のための製剤には、経皮パッチ、インプラント(特に硝子体内インプ
ラント)、軟こう、ローション、クリーム、ジェル、滴剤、坐薬、スプレー、液
体、およびパウダーがありうる。従来の薬剤キャリアー、水性、パウダー、また
は油性の基剤、増粘剤などが必要であるか、または好適でありうる。コーティン
グしたコンドーム、手袋なども有用でありうる。
経口投与のための組成物には、パウダーもしくは顆粒、水溶性もしくは非水溶
性媒質の懸濁液もしくは溶液、カプセル、サシェ剤、または錠剤がある。増粘剤
、香味料、希釈剤、乳化剤、分散助剤、または結合剤が含まれてもよい。
薬剤的に許容しうるキャリアーには生理食塩水および緩衝液があるが、それら
に限定されるものではない。好適な薬剤的に許容しうるキャリアーは当該分野で
よく知られ、例えばGennaro,Alfonso,編,Remington's Pharmaceutical Scien
ces,第18版(1990)に記載されている。Mack Publishing社,Easton,PAはこ
の分野の標準的な参考テキストである。薬剤キャリアーは、意図する投与経路お
よび標準的な薬事経験に従って選択してもよい。例えば硝子体内注射に
は、オリゴヌクレオチドを緩衝液、好ましくは重炭酸緩衝液で投与するのが好ま
しい。静脈内投与には生理食塩水が好ましい。
投薬は治療する疾病状態の重症度および感受性に依存し、治療過程は数日〜数
カ月、または、回復するかもしくは疾病状態が軽減するまで継続される。最適な
投薬計画は、患者の体内における薬剤の蓄積を測定して算定することができる。
通常の技術を有する者は最適な投与量、投薬方法論、および反復率を容易に決定
できる。最適な投与量は、個々のオリゴヌクレオチドの相対力価によって多様で
あり、一般的には、インビトロおよびインビボの動物モデルで効果的であること
が見出されたIC50(50%が阻害される濃度)またはEC50(50%に有効で
ある濃度)に基づいて算定することができる。一般に、投与量は体重kgあたり
0.01μg〜100gであり、日毎、週毎、月毎、もしくは年毎に1回以上、
または2〜20年毎に1回、投与してもよい。
本発明にかかるオリゴヌクレオチドはCMVを標的とする。通常の技術を有す
る当業者は、好ましいアンチセンスの標的に関する知識からそのようなオリゴヌ
クレオチドを調製してここに開示されるCMV感染症を調節することができる。
異なる種、および種の中の異なる型に由来するサイトメガロウイルスの核酸配列
には相違点が存在することが予測される。従って、例えば、種々のサイトメガロ
ウイルスの種または株の領域はそれぞれの種に対して本質的に同一の機能を果た
しており、遺伝情報の発現への干渉により種々の種または株で同様の結果が与え
られると考えられる。たとえ種間のヌクレオチド配列の相違が確実に存在しても
、このように考えられる。従って、本明細書に明記するヌクレオチド配列は、記
載される特定の種または株に具象的なものであると理解される。異なる種のサイ
トメガロウイルスの相同または類似配列は本発明の範囲内であることは明確に予
期される。
本発明に従って使用されるオリゴヌクレオチドおよび類似体は、周知の固相合
成法によって簡便かつ慣例的に合成してもよい。そのような合成の装置はApplie
d Biosystemsを含むいくつかの販売者から販売されている。そのような合成のた
めの他の方法のいずれを使用してもよいが、オリゴヌクレオチドの実際の合成は
ルーチン操作をする者の技量で十分できるものである。また、周知の通り、
同様の技術を使用してホスホロチオエートおよび2’−修飾型誘導体のようなオ
リゴヌクレオチド類似体を調製する。種々の2’−および/または他の修飾をし
たホスホルアミダイトは自動化した合成に使用するための市販品として入手でき
る。
本発明では、サイトメガロウイルス核酸の選択された配列を標的とするヌクレ
オチド塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを提供する。核酸標的はDNA、R
NA、またはプレ−RNAであってもよい。本発明においては、選択された核酸
に対するオリゴヌクレオチドの“標的化”は複数段階の過程である。通常この過
程は、機能を調節すべき核酸配列の同定から開始する。これは例えば、その発現
が特定の障害または疾病状態と関係するような細胞遺伝子(または遺伝子から転
写されたmRNA)、または感染因子由来の外来の核酸であってもよい。本発明
では、標的はCMV遺伝子またはCMV遺伝子から転写されたmRNAである。
標的化の過程はまた、オリゴヌクレオチドの相互作用が起き、結果として所望の
効果、すなわちタンパク質発現の検出または調節のいずれかが得られるようなこ
の遺伝子内の部位の決定を含む。本発明においては、好ましい遺伝子内部位は遺
伝子のオープンリーディングフレーム(ORF)の翻訳開始または停止コドンを
含む領域である。当該分野で周知の通り、翻訳開始コドンは一般に5’−AUG
(転写されたmRNA分子で;相当するDNA分子では5’−ATG)であるた
め、翻訳開始コドンは“AUGコドン”、“スタートコドン”、または“AUG
スタートコドン”とも呼ばれる。少数の遺伝子はRNA配列5’−GUG、5’
−UUG、または5’−CUGを有する翻訳開始コドンを有し、5’−AUA、
5’−ACG、および5’−CUGはインビボで機能することが証明されている
。更に、5’−UUUはインビトロで翻訳開始コドンとして機能する(Brigstoc
k ら,Growth Factors 1990,4,45;Gelbertら,Somat.Cell.Mol.Genet.19
90,16,173;GoldおよびStormo:大腸菌およびサルモネラチフィムリウム(Esch
erichia coli and Salmonellat yphimurium):細胞および分子生物学(Celltlla
r and Molecular Biology),第2巻,1987,Neidhardtら編,米国微生物学会,
Washington,D.C.,p.1303)。従って、それぞれの場合の開始アミノ酸は一般に
メチオニン(真核生物の場合)またはホルミルメチオニン(原核生
物の場合)であるが、“翻訳開始コドン”および“スタートコドン”は多くのコ
ドン配列を包含しうる。また、遺伝子は代替となるスタートコドンを2個以上含
有しうることが当該分野で知られており、そのうちのいずれか1個が特定の細胞
の型または組織において、または特定の一連の条件下において、翻訳開始に優先
的に使用されて、種々のアミノ末端配列を有する関連ポリペプチドを生成しうる
(Markussenら,Development 1995,121,3723;Gaoら,Cancer Res.1995,55
,743;McDermottら,Gene 1992,117,193;Perriら,J.Biol.Chem.1991,2
66,12536;Frenchら,J.Virol.1989,63,3270;Pushpa-Rekhaら,J.Biol.
Chem.1995,270,26993;Monacoら,J.Biol.Chem.1994,269,347;DeVirgil
ioら,Yeast 1992,8,1043;Kanagasundaramら,Biochim.Biophys.Acta 1992
,1171,198;Olsenら,Mol.Endocrinol.1991,5,1246;Saulら,Appl.Envir
on.Microbiol.1990,56,3117;Yaoitaら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1990
,87,7090;Rogersら,EMB0 J.1990,9,2273)。
本発明においては、“スタートコドン”および“翻訳開始コドン”とは、そのコ
ドンの配列に関わらず、インビボでCMVのRNA分子の翻訳を開始するのに使
用されるコドンをいう。また当該分野で知られるように、遺伝子の翻訳終止コド
ン(または“停止コドン”)は3つの配列、すなわち5’−UAA、5’−UA
G、および5’−UGA(相当するDNA配列はそれぞれ5’−TAA、5’−
TAG、および5’−TGAである)のうちの1つを有しうる。“開始コドン領
域”および゛“翻訳開始コドン領域”とは、翻訳開始コドンからいずれかの方向
(すなわち5’または3’の方向)にある連続する約25〜約50のヌクレオチ
ドを包含するmRNAまたは遺伝子の部分をいう。同様に、“停止コドン領域”
および“翻訳終止コドン領域”とは、翻訳終止コドンからいずれかの方向(すな
わち5’または3’の方向)にある連続する約25〜約50のヌクレオチドを包
含するmRNAまたは遺伝子の部分をいう。mRNAプロセシング部位、特にス
プライス部位またはスプライス連結部もまた好ましい標的部位でありうる。転写
開始部位、または“5’キャップ部位”および5’キャップ領域(これはキャッ
プされたmRNAの5’最末端にある約25〜約50の連続するヌクレオチドを
包含する)もまた有効な標的でありうる。標的部位が同定されれば、標的に十分
相補
的である、すなわち十分な特異性で十分にハイブリダイズするオリゴヌクレオチ
ドを選択して所望の効果を得る。
本発明においては、“ハイブリダイゼーション”とは、通常は相反する核酸鎖
上、または一本の核酸鎖の2つの領域にある相補的な塩基間の水素結合(ワトソ
ン−クリック塩基対合としても知られる)を意味する。グアニンとシトシンは、
それらの間に3つの水素結合が生成されることが知られている相補的な塩基の例
である。アデニンおよびチミンは、それらの間に2つの水素結合が生成される相
補的な塩基の例である。“特異的にハイブリダイズする”とは、標的とオリゴヌ
クレオチドまたは類似体との間に安定かつ特異的な結合が生じるに十分な程度の
相補性をいう。当該分野では、オリゴヌクレオチドは特異的にハイブリダイズす
るために、その標的核酸配列と100%相補的である必要はないと理解されてい
る。あるオリゴヌクレオチドが特異的にハイブリダイズできるのは、そのオリゴ
ヌクレオチドの標的への結合がメッセンジャーRNAの正常な機能に干渉して有
効性を失わせ、そして、十分な程度の相補性があるために、特異的結合が必要と
される条件下(すなわち、インビボアッセイもしくは治療処置の場合は生理学的
条件下、または、インビトロアッセイの場合はアッセイが行われる条件下)にお
いてオリゴヌクレオチドの非標的配列への非特異的結合が起こらない場合である
。
オリゴヌクレオチドとその相補的な標的との間の関係は、通常“アンチセンス
”と表される。オリゴヌクレオチドはRNAの機能(タンパク質への翻訳、細胞
質への転位、成熟、またはその全生物学的機能に必要な他の活性のいずれか)を
阻害することができる。全てまたは一部の機能を果たすRNAの欠損により、ウ
イルスの正常なライフサイクルを制御するゲノムの一部の欠損が起こる。
現在では、CMV感染症の緩和に効果的なオリゴヌクレオチドを設計できるこ
とが発見されている。オリゴヌクレオチドは約5〜約50ヌクレオチドユニット
の間であるのが好ましく、より好ましくは約8〜約25ヌクレオチドの間である
。オリゴヌクレオチドを1個以上の塩基、糖、またはバックボーンの位置で修飾
して有効性を向上してもよい。そのような修飾によって、ヌクレアーゼに対する
オリゴヌクレオチドの安定性を増加し、そして/または標的へのオリゴヌクレオ
チドの結合親和性を向上してもよい。安定性および結合親和性は共に、当業者に
よ
って日常的かつ容易に測定される。
本発明においては、“オリゴヌクレオチド”という用語は、リボ核酸またはデ
オキシリボ核酸のオリゴマーまたはポリマーをさす。この用語は、天然存在型の
核塩基、糖、および糖間の共有(バックボーン)結合からなるオリゴヌクレオチ
ド、そして同様の機能をする非天然存在型部分を有するオリゴヌクレオチドを含
む。多くの場合そのような修飾または置換されたオリゴヌクレオチドは天然型よ
り好ましく、これは、例えば向上された細胞取り込み、向上された標的核酸に対
する親和性、そしてヌクレアーゼ存在下での向上された安定性のような好ましい
特性のためである。アンチセンスオリゴヌクレオチドおよび好ましい修飾につい
ての検討は、De Mesmaekerら,Acc.Chem.Res.1995,28,366-374に見い出す
ことができる。
本発明に描かれる好ましいオリゴヌクレオチドの特定の例には、修飾されたバ
ックボーン、例えばホスホロチオエート、ホスホトリエステル、メチルホスホン
酸、短鎖アルキルもしくはシクロアルキル糖間結合、または、短鎖ヘテロ原子も
しくはヘテロ環糖間結合を含有するものがある。最も好ましいのはホスホロチオ
エートバックボーンを有するオリゴヌクレオチドおよびヘテロ原子バックボーン
を有するオリゴヌクレオチド、特にCH2−NH−O−CH2、CH2−N(CH3
)−O−CH2(メチレン(メチルイミノ)またはMMIバックボーンとして知
られる)、CH2−O−N(CH3)−CH2、CH2-N(CH3)−N(CH3)
−CH2、およびO−N(CH3)−CH2−CH2バックボーンであり、ここで天
然型ホスホジエステルバックボーンはO−P−O−CH2と表される。De Mesmae
kerら,Acc.Chem.Res.1995,28,366-374に開示されるアミドバックボーンも
好ましい。またモルホリノバックボーン構造を有するオリゴヌクレオチドも好ま
しい(SummertonおよびWeller,米国特許第5,034,506号)。他の好ましい態様で
は、ペプチド核酸(PNA)バックボーンのように、オリゴヌクレオチドのホス
ホジエステルバックボーンをポリアミドバックボーンに替え、核塩基を直接また
は間接的にポリアミドバックボーンのアザ窒素原子に結合させる(Nielsenら,S
cience 1991,254,1497)。
また、オリゴヌクレオチドは1個以上の置換された糖部分を含有してもよい。
好ましいオリゴヌクレオチドは2’位に以下のうちの1つを含有する:OH、S
H、SCH3、F、OCN、OCH3OCH3、OCH3O(CH2)nCH3、O(C
H2)nNH2、もしくはO(CH2)nCH3(式中nは1〜約10である);C1
からC10の低級アルキル、アルコキシアルコキシ(すなわち−O−アルキル−O
−アルキル)、置換された低級アルキル、アルカリル、もしくはアラルキル;C
l;Br;CN;CF3;OCF3;O−、S−、もしくはN−アルキル;O−、
S−、もしくはN−アルケニル;SOCH3;SO2CH3;ONO2;NO2;N3
;NH2;ヘテロシクロアルキル;ヘテロシクロアルカリル;アミノアルキルア
ミノ;ポリアルキルアミノ;置換されたシリル;RNA開裂基;レポーター基;
挿入基;オリゴヌクレオチドの薬物動態学的特性を向上する基;または、オリゴ
ヌクレオチドおよび同様の特性を有する他の置換基の薬力学的特性を向上する基
。好ましい修飾には2’−メトキシエトキシ(2’−O−CH2CH2OCH3、
2’−O−(2−メトキシエチル)としても知られる)がある(Martinら,Helv
.Chim.Acta 1995,78,486)。他の好ましい修飾には2’−メトキシ(2’−
O−CH3)、2’−プロポキシ(2’−OCH2CH2CH3)、および2’−フ
ルオロ(2’−F)がある。同様の修飾をオリゴヌクレオチドの別の位置、特に
3’末端ヌクレオチドにある糖の3’位および5’末端ヌクレオチドの5’位に
施してもよい。またオリゴヌクレオチドは、ペントフラノシル基の位置にシクロ
ブチルのような糖様のものを有してもよい。
また、オリゴヌクレオチドは核塩基(当該分野では多くの場合、単に“塩基”
と呼ばれる)の修飾または置換を付加的に、または代替として含有してもよい。
ここで使用するところの“未修飾の”または“天然の”核塩基にはアデニン(A
)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)、およびウラシル(U)が
ある。修飾された核塩基には、天然の核酸には稀にしか、あるいは一時的にしか
見られない核塩基、例えばヒポキサンチン、6−メチルアデニン、5−meピリ
ミジン、特に5−メチルシトシン(5−メチル−2’デオキシシトシンとも呼ば
れ、また当該分野ではしばしば5−me−Cと表される)、5−ヒドロキシメチ
ルシトシン(HMC)、グリコシルHMC、およびゲントビオシルHMC、そし
て合成核塩基、例えば2−アミノアデニン、2−チオウラシル、2−チオチミン
、5−ブ
ロモウラシル、5−ヒドロキシメチルウラシル、8−アザグアニン、7−デアザ
グアニン、N6(6−アミノヘキシル)アデニン、および2,6−ジアミノプリ
ンがある。Kornberg,A.DNA Replication,W.H.Freeman & Co.,San Francisco,19
80,pp75-77;Gebeyehu,G.,ら,Nucl.Acids Res.1987,15,4513。
当該分野で知られる“ユニバーサル”塩基、例えばイノシンを含めてもよい。5
−me−C置換は0.6〜1.2℃で核酸デュープレックスの安定性を向上する
ことが証明されており(Sanghvi,Y.S.アンチセンスの研究および適用(Antise
nse Research and Applications),CrookeおよびLebleu編,CRC Press,Boca R.
aton,1993,pp.276-278)、現在のところの好ましい塩基置換である。
本発明のオリゴヌクレオチドの別の修飾には、オリゴヌクレオチドの活性もし
くは細胞取り込みを向上する1個以上の部分または複合体のオリゴヌクレオチド
への化学結合が含まれる。そのような部分には以下の様な脂質部分があるが、そ
れらに限定されるものではない:コレステロール部分、コレステリル部分(Lets
ingerら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1989,86,6553)、コール酸(Manohara
nら,Bioorg.Med.Chem.Let.1994,4,1053)、チオエーテル(例えばヘキシ
ル−S−トリチルチオール。Manoharanら,Ann.N.Y.Acad.Sci.1992,660,
306;Manoharanら,Bioorg.Med.Chem.Let.1993,3,2765)、チオコレステ
ロール(Oberhauserら,Nucl.Acids Res.1992,20,533)、脂肪族鎖(例えば
ドデカンジオールまたはウンデシル残基。Saison−Behmoarasら,EMBO J.1991
,10,111;Kabanovら,FEBS Lett.1990,259,327;Svinarchukら,Biochimie
1993,75,49)、リン脂質(例えばジ−ヘキサデシル−rac−グリセロール
またはトリエチルアンモニウム1,2−ジ−O−ヘキサデシル−rac−グリセ
ロ−3−H−ホスホネート。Manoharanら,Tetrahedron Lett.1995,36,3651
;Sheaら,Nucl.Acids Res.1990,18,3777)、ポリアミンもしくはポリエチ
レングリコール鎖(Manoharanら,Nucleosides & Nucleotides 1995,14,969)
、あるいはアダマンタン酢酸(Manoharanら,Tetrahedron Lett.1995,36,365
1)のような脂質部分、パルミチル部分(Mishraら,Biochim.Biophys.Acta 19
95,1264,229)、または、オクタデシルアミンもしくはヘキシルアミノ−カル
ボニル−オキシコレス
テロール部分(Crookeら,J.Pharmacol.Exp.Ther.1996,277,923)。
親油性部分を含有するオリゴヌクレオチド、およびそのようなオリゴヌクレオチ
ドを調製する方法は当該分野で知られており、例えば、米国特許第5,138,045号
、第5,218,105号、および第5,459,255号に記載されている。
本発明のオリゴヌクレオチドはプロドラッグとして提供されてもよく、これは
、一般的には体内において、開裂して活性のあるオリゴヌクレオチドを生成する
部分を1つ以上含有する。プロドラッグ法の一例はImbachらのWO94/26764に記載
されている。
所定のオリゴヌクレオチドの全ての位置が一様に修飾される必要はなく、実際
に、1個より多くの前述の修飾が単一のオリゴヌクレオチド中に、またはオリゴ
ヌクレオチド中の単一のヌクレオシド内にでも、組み込まれていてもよい。また
、本発明にはキメラオリゴヌクレオチドであるオリゴヌクレオチドも含まれる。
本発明においては、“キメラの”オリゴヌクレオチド、または“キメラ”とは、
2個以上の化学的に異なる領域を含有し、それぞれが少なくとも1個のヌクレオ
チドからなるオリゴヌクレオチドである。これらのオリゴヌクレオチドはある領
域を少なくとも1つ含有するが、その領域ではオリゴヌクレオチドが修飾されて
、それによってオリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ分解に対する耐性が向上し、
細胞取り込みが増加し、そして/または標的核酸への結合親和性が向上する。オ
リゴヌクレオチドの更なる領域はRNA:DNAまたはRNA:RNAハイブリ
ッドを開裂できる酵素の基質として作用してもよい。例として、RNアーゼ H
は細胞エンドヌクレアーゼで、RNA:DNAデュープレックスのRNA鎖を開
裂する。従って、RNアーゼ Hの活性化によりRNA標的の開裂が起こり、そ
れによって遺伝子発現のアンチセンスの阻害効果が大いに向上される。その結果
、キメラオリゴを使用した場合には、同一の標的領域へハイブリダイズするホス
ホロチオエートデオキシオリゴヌクレオチドに比較して、より短いオリゴヌクレ
オチドで多くの場合同様の結果が得られる。RNA標的の開裂はゲル電気泳動法
によって、必要であれば当該分野で知られる核酸ハイブリダイゼーション法と合
わせて、慣例的に検出することができる。一般的に、キメラオリゴヌクレオチド
は“ギャップのある”オリゴヌクレオチド(または“ギャップマー”)であり、
デ
オキシヌクレオチドの領域(“ギャップ”。好ましくは少なくとも4個の連続す
るデオキシヌクレオチドを含有する)の両側に、修飾されたヌクレオチド(好ま
しくは2’−糖修飾を有するヌクレオチド)の領域がある。好ましい態様では、
隣接する領域(または“ウィング”)は2’−アルコキシまたは2’アルコキシ
アルコキシ修飾、より好ましくは2’−メトキシエトキシを含有する。好ましい
態様では、バックボーンは全てホスホロチオエートであるか、または“ウィング
”がホスホジエステルで“ギャップ”がホスホロチオエートであってもよい。他
の好ましい態様では、キメラオリゴヌクレオチドは“ウィングのある”オリゴヌ
クレオチド(または“ウィングマー”もしくは半キメラ)であってもよく、デオ
キシ“ギャップ”、好ましくは少なくとも4個の連続するデオキシヌクレオチド
があり、5’または3’側のいずれかに修飾されたヌクレオチドの領域が隣接す
る。この場合も隣接する領域(または“ウィング”)は好ましくは2’−アルコ
キシまたは2’アルコキシアルコキシ修飾、より好ましくは2’−メトキシエト
キシを含有し、バックボーンは全てホスホロチオエートであるか、または“ウィ
ング”がホスホジエステルで“ギャップ”がホスホロチオエートであってもよい
。他のキメラオリゴヌクレオチドの構造も本発明に包含される。これらは糖、塩
基またはバックボーンの他の修飾を、好ましくはオリゴヌクレオチドのウィング
に含有してもよい。
好ましい態様によれば、mRNAはCMVの複製を阻害するのに十分な程度に
干渉される。従って、CMVのmRNA部分と相互作用できるオリゴヌクレオチ
ドが包含される。疾病を有する疑いのある動物を本発明に従って調製したオリゴ
ヌクレオチドと接触させる。特に、本発明はサイトメガロウイルス感染症の処置
に、予防的または治療的に有効であると考えられる。
サイトメガロウイルス感染症を有する動物を本発明にかかるオリゴヌクレオチ
ドを投与して治療する。通常の技術を有する者は、最適な投与量、投与の方法論
、および反復率を動物の体重と状態に従って容易に決定できる。最適な投与計画
は薬剤の体内蓄積の測定から算定することができ、例えば、動物でもヒトでも、
血漿中、または適当であれば標的組織中の薬剤濃度を測定して算定してもよい。
通常の技術を有する者は最適な投与量、投与の方法論、および反復率を容易に決
定
できる。最適な投与量は個々のオリゴヌクレオチドの相対力価によって異なって
もよく、一般的に、インビトロおよびインビボの動物実験におけるEC50または
IC50に基づいて算定できる。例えば、所定の化合物の分子量(オリゴヌクレオ
チド配列および化学構造から得られる)と、例えばIC50のような有効量(実験
に基づいて得られる)から、投与量(mg/kg)は慣例的に算出される。
ヒト型CMVに相補的なアンチセンス化合物は、種々のアッセイで有効性、
安定性、および毒性について試験されてきた。以下の記載は例証であり、本発明
を制限することを意図するものではない。CMVのIE1、IE2、およびDNAポリメラーゼ遺伝子を標的とするアンチ センスオリゴヌクレオチドの設計およびスクリーニング
mRNA配列内の選択された標的には、mRNAの安定性、プロセシング、お
よび/または翻訳効率を制御することが知られているmRNAの領域がある。
これらの標的部位には5’キャップ部位および翻訳開始制御部位がある。IE1
、IE2、およびDNAポリメラーゼ遺伝子の標的配列を表−1に示す:
表−1において、略語I/Eはイントロン/エクソン連結部を意味し、またA
UG領域はIE2のmRNAの翻訳開始領域であり、その転写はIE2の特定の
プロモーター領域によって制御される。略語“nuc sig”はIE2タンパ
ク質の核局在化シグナルを意味する。
ヒト型CMVに相補的なオリゴヌクレオチドを設計し、抗ウイルス活性を試験
した。これらのオリゴヌクレオチドの配列および遺伝子標的を表−2に示す。 試験したオリゴヌクレオチドのうち、8個はヒト型CMVのDNAポリメラー
ゼをコードするmRNAに相補的であり、残りはCMVの主要な極初期プロモー
ターから転写されたRNAに相補的であった。このゲノム領域からの2つの主要
なタンパク質産物(IE1およびIE2)は共通のプロモーターから転写される
メッセンジャーRNAから合成されるので、これらの化合物のうちの8個はIE
1およびIE2 mRNAの両方に相補的である。3個の化合物はIE1および
IE2 mRNAにのみ相補的である。3個の化合物はIE1 mRNAにのみ
相補的であり、残りの5個はIE2 mRNAに特異的である。
5μMのスクリーニング濃度で、全てのホスホロチオエートオリゴヌクレオチ
ドは未処理の細胞に比較してウイルスの複製を低下させることが証明された(図
−1)。5個のオリゴヌクレオチドはこの濃度で90%より高いウイルスの阻害
を示した。これらのオリゴヌクレオチド(ISIS 2918、SEQ ID
NO:1:8;ISIS 2919、SEQ ID NO:19;ISIS 2
920、SEQ ID NO:20;ISIS 2921、SEQ ID NO
:21;I:SIS 2922、SEQ ID NO:22)は本発明の好まし
い態様である。
用量応答試験では、非特異的効果およびアンチセンスオリゴヌクレオチドによ
るCMVの複製の配列特異的阻害の間で差異が認められた。化合物ISIS 2
922(SEQ ID NO:22)、ISIS 2882(SEQ ID N
O:12)、ISIS 2918(SEQ ID NO:18)、ISIS 2
919(SEQ ID NO:19)、およびISIS 3300(SEQ I
D NO:24、P=S/2’−O−Me)は全て、CMVに非相補的なランダ
ム化したオリゴヌクレオチドより低い投与量でCMVの複製阻害を示した(図−
2)。これらのオリゴヌクレオチドは好ましい。ISIS 2918(SEQ
ID NO:18)、ISIS 2919(SEQ ID NO:19)、およ
びISIS 2922(SEQ ID NO:22)はIE2 RNA配列に相
補的である。ISIS 2882(SEQ ID NO:12)およびISIS
3300(SEQ ID NO:24、P=S、2’−O−Me)は、IEIおよ
びIE2転写物の5’キャップ領域に相補的である。ランダム化したコントロー
ルオリゴヌクレオチドに比較したISIS 2919およびISIS 2922
の活性は、独立した用量応答試験で確認した(図−3)。極初期遺伝子およびDNAポリメラーゼを標的とした更なるオリゴヌクレオチド
一連の21個のホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを、抗CMV活性につ
いて試験した。これらのオリゴヌクレオチドを表−3に示し、、比較のためにI
SIS−2922およびネガティブコントロールのオリゴヌクレオチド(ISI
S 3383)も示す。
この試験で、ネガティブコントロールが活性を示す投与量の1/3(またはそ
れ未満)でCMVを阻害するオリゴヌクレオチド(この表でIC50=1μM以下
)が好ましい。ISIS 2922およびISIS 3246オリゴヌクレオチド配列の化学修 飾
キメラオリゴヌクレオチドを合成したが、このオリゴヌクレオチドの中心にあ
るヌクレオチドは2’−デオキシヌクレオチドであるが、隣接する領域は2’−
O−メチル化したヌクレオチドである。これらのキメラオリゴヌクレオチドはホ
スホロチオエートバックボーン、およびISIS 2922(SEQ ID N
O:22)と同一のヌクレオチド配列を有する。キメラオリゴヌクレオチドは、
ELISAアッセイでCMVに対して活性があった。ISIS 4325はどち
らかの側に5個の2’−O−メチルヌクレオチドが隣接する11個の2’−デオ
キシヌクレオチドを有するが、そのIC50は0.5μMであった。ISIS 4
326はどちらかの側に7個の2’−O−メチルヌクレオチドが隣接する7個の
デオキシヌクレオチドを有するが、そのIC50は0.8μMであった。
同一配列(SEQ ID NO:22)を共有し、全てのヌクレオチドに2’
−O−メチル修飾を有するいくつかのオリゴヌクレオチドをこのアッセイで試験
したところ、IC50は2.0μM(ホスホロチオエートバックボーン)および>
5.0μM(ホスホジエステルバックボーン)であることが証明された。これら
の値は、ネガティブコントロールのオリゴヌクレオチドで得られたIC50の、そ
れぞれ80%および>200%であった。
ISIS 3246(SEQ ID NO:24)の化学修飾のCMVに対す
る活性についても試験した。これらのオリゴヌクレオチドはヒト型CMVのIE
mRNAの5’キャップ領域を標的とする。オリゴヌクレオチド、修飾、および
これらのオリゴヌクレオチドのIC50を、類似するコントロールと共に表−4に
示す。表−4においてIC50が1μM以下のオリゴヌクレオチドが好ましい。ISI:S 2922(フォミバーセン;SEQ ID NO:22、P=S) の抗ウイルス活性
上記のスクリーニングで確定したように、ISIS 2922、ヒト型CMV
に相補的なホスホロチオエートオリゴヌクレオチドは抗ウイルス活性を有するこ
とが、CMV複製のELISAによるアッセイを使用して発見された。このオリ
ゴヌクレオチドは5μMのスクリーニング濃度で90%より高いウイルス阻害を
示した。用量応答試験では、非特異的効果およびこのオリゴヌクレオチドによる
CMVの複製の配列特異的阻害の間に差異が認められた。化合物ISIS 29
22はCMVに非相補的なランダム化したオリゴヌクレオチドより低い投与量で
CMVの複製阻害を示した。ランダム化したコントロールオリゴヌクレオチドに
比較したISIS 2922の活性は、独立した用量応答試験で確認した。
オリゴヌクレオチド2922の抗ウイルス活性とガンシクロビルの抗ウイルス
活性との比較は、同一のELISAアッセイを使用した用量応答試験で、ウイル
スでの感染の後、ガンシクロビルまたはオリゴヌクレオチドのいずれかを添加し
て行った。オリゴヌクレオチドは、ヒト型CMVのAD169株0.1μMに対
するISIS 2922のIC50(50%の阻害に必要な濃度)で有効な抗ウイ
ルス活性を示した。この試験におけるガンシクロビルのIC50は3μMであり、
ISIS 2922はガンシクロビルより質量ベースで約30倍の効力があるこ
とが示された。同様の結果が、2922およびガンシクロビルの抗ウイルス活性
をヒト型CMVのTowne株で測定した際に得られた。
プラーク減少アッセイで測定したところ、宿主細胞のISIS 2922での
処理により、ヒト型CMVがNHDF細胞の単分子層上にプラークを生成する能
力が低減した。1μMの濃度で、プラーク生成は99%より高く阻害された。
NHDF細胞における感染性ヒト型CMVの生成を阻害するISIS 292
2の能力を、生成量減少アッセイを使用して測定した。細胞外および細胞内のウ
イルスの生成量を合わせて評価したところ、90%および99%の感染性ウイル
スの生成阻害が、それぞれ1.2μMおよび2.2μMのISIS 2922濃
度で生じた。対照的に、ガンシクロビルによる90%および99%のCMV生成
阻害は、それぞれ16μMおよ36μMの濃度でなければ得られなかった。コン
トロールオリゴヌクレオチドは、3μMまでの投与量で感染性CMVの生成阻害
を示さなかった。
両極初期ポリペプチドの濃度をウェスタンブロット法で分析し、ISIS 2
922で処理したCMV感染細胞においては低下することが見出された。両タン
パク質は0.3μMのオリゴヌクレオチドでの処理の後、有意に減少し、1μM
のオリゴヌクレオチドで処理した細胞では検出されなかった。
ISIS 2922の極初期タンパク質の発現を阻害する能力を、ヒト型CM
V感染細胞の免疫蛍光染色を使用して定性的に確認した。1μMの濃度のISI
S 2922での処理の後、感染後24時間のヒト型CMV感染細胞の核の免疫
蛍光特性を示す細胞の数は10%未満まで減少したが、オリゴヌクレオチドで処
理していないコントロール細胞では70%以上であった。また、蛍光強度もオリ
ゴヌクレオチド処理細胞では減少していた。他の抗ウイルス剤と併用した場合のISIS 2922の抗ウイルス活性
ISIS 2922をヒト型CMVまたはHIV感染症の治療に現在使用され
ている化合物と併用した場合の抗ウイルス活性について評価した。ISIS 2
922の抗ヒト型CMV活性はガンシクロビル(DHPG)またはフォスカーネ
ットのものに相加的なものであり、AZTまたはddCによる逆の効果はなかっ
た。ISIS 2922の配列に関連する配列を有するオリゴヌクレオチドの活性
ISIS 2922の配列を有するが、内側の部位に不一致を生じる1個以上
のヌクレオチド置換を有するオリゴヌクレオチドを、ELISAアッセイで、ヒ
ト型CMVに対して試験した。驚くべきことに、4個までの内部の不一致は抗ウ
イルス活性が消失することなく許容されるが、ISIS 2922のRNA補体
とハイブリダイズしたこれらのオリゴヌクレオチドについて測定したTm(融解
温度)はそれぞれの不一致ごとに有意に低下することが見出された。これを図−
4に示す。対照的に、2922と同一配列を有するが、それぞれの末端から1個
のヌクレオチドを除去した19量体(ISIS 4376)は、ELISAアッ
セイにおいて5μMまでの濃度で不活性であった。それぞれの末端から更にヌク
レオチドを除去したオリゴヌクレオチド(17量体)も不活性であった。これら
のオリゴヌクレオチドおよびそのCMVに対する活性を表−5に示す。表−5ま
たは図−4に示すようにコントロール(ISIS 2922)の少なくとも50%
の活性を示すオリゴヌクレオチドが好ましい。 オリゴヌクレオチドは5’から3’で示す。ハイフンはISIS 2922配
列に比較した欠損を示す。太字はISIS 2922配列からの変更(不一致)
を示す。
抗ウイルス活性はISIS 2922活性に対するパーセントとして表現され
、以下の方程式で測定される:
[EC50(ISIS2922)/EC50(オリゴヌクレオチド)]x100
Tmは、ISIS 2922に完全に相補的なRNA鎖に対して測定した。
オリゴヌクレオチド標的配列の2922標的から片側またはその反対側へのシ
フトも活性に影響を与える。2922標的の4塩基下流の(3’末端側への)配
列に相補的な21量体(ISIS 4377、SEQ ID NO:42)はE
LISAアッセイで活性を有したが、2922より高い投与量が必要であった。
対照的に、2922標的配列の4塩基上流の(5’末端側への)配列に相補的な
21量体(ISIS 4378、SEQ ID NO:43)はISIS 29
22よりかなり低い投与量でも活性を示した。ISIS 2922の臨床における有効性
ISIS 2922(フォミバーセン)については現在、管理されていないC
MV網膜炎に罹患した患者における臨床試験がなされている。フォミバーセンは
硝子体内注射で、最初の3週間は週毎、その後は維持治療として隔週毎に投与す
る。進行したCMV網膜炎に罹患し、他の治療法に失敗した患者に330μgの
薬剤を投与したところ、迅速かつ持続的な疾病の緩解が見られた。疾病の持続的
緩解はフォミバーセン単独、またはガンシクロビルとの併用治療を施与した患者
に見られた。2世代抗CMV化合物
フォミバーセンより更に低い頻度で(理想的には一ヶ月間隔で)投与でき、眼
部の炎症作用をわずかしか、または全く起こさないアンチセンス化合物の発見が
望まれていた。理想的には、化合物は十分なヌクレアーゼ耐性を示し、網膜での
半減期が長く、そして最低限の眼部の局所的炎症(例えば毛様体炎)を起こし、
更に十分な抗ウイルス活性を有する。
現在、2世代オリゴヌクレオチドが開発されてきており、CMVに対する活性
について評価が行われている。これらの化合物(表−6に示す)はISIS 2
922(SEQ ID NO:22)と同一のヌクレオチド配列を有するが、少
なくとも1個の2’−メトキシエトキシ修飾を有するキメラオリゴヌクレオチド
である。特に好ましい2世代化合物はISIS 13312である。表−6に示
すように、オリゴヌクレオチドISIS 13312の5’末端の7個のヌクレ
オチドは、糖の2’位が2’−O−(2−メトキシ)エチル(2’−メトキシエ
トキシまたはMOEとも呼ばれる)で修飾されている。中央の7個のヌクレオチ
ドはデオキシヌクレオチドであり、残りのヌクレオチドは2’−O−(2−メト
キシ)エチル修飾を有するが、3’−末端の最後のヌクレオチドは合成を容易に
するためにデオキシヌクレオチドである。分子中のシトシンは全て5−メチル−
シトシンであり、全ての糖間結合はホスホロチオエートである。また、ISIS
2922(PS デオキシ)、そして、2’−メトキシエトキシもしくは2−O
−メチル修飾および/または5’−メチルシトシン修飾されたSEQ ID N
O:22を有する種々の2世代キメラ化合物も示す。ISIS 15103およ
びISIS 15104はISIS 15102(SEQ ID NO:22)
より1塩基短く、また5meCを有する2’−メトキシエトキシギャップマーで
ある。
ISIS 2922の2世代類似体の抗ウイルス活性
ISIS 13312は、実施例およびAndersonら,Antimicrob.Agents and
Chemother.1996,40,2004-2011に記載される線維芽細胞を使用した細胞培養抗
ウイルスアッセイでIC50が0.39μM(2つの試験結果、0.5および0.
27μMの平均)であることが見出された。ISIS 13578も、SEQ
ID NO:22およびホスホロチオエートバックボーンを有するが最初の7個
のヌクレオチド(5’末端)および最後の7個のヌクレオチド(3’末端)に2
’−O−メチル修飾を、そして全ての2’−O−メチルシトシンに5−メチル塩
基修飾を有し、そのIC50は約0.1μMであり、これはこのアッセイでのIS
IS 2922、2’−デオキシホスホロチオエート類似体のものと同等である
。ISIS 11950(SEQ ID NO:22、5−メチルシトシンを有
する2’−デオキシホスホロチオエート)のIC50は約0.17μMであり、I
SIS 13313(SEQ ID NO:22、混合PO/PSバックボーン
を有する2’−MOEギャップマー)はこのアッセイで不活性であった。DHP
G(ガンシクロビル)はこのアッセイで7.5μMのIC50であった。このアッ
セイでIC50が1μM以下の化合物が好ましく、IC50が0.5μM以下の化合
物はより好ましい。ISIS 13312、ISIS 13578、およびIS
IS 11950は特に好ましい。図−5にISIS 2922、ISIS 1
1950、ISIS 13312、およびISIS 13313の用量応答曲線
を示す。ISIS 2922、11950、および13312は高い方の投与量
でほぼ完全にウイルスを減少させた。図−6にISIS 2922、13578
、および13312の用量応答曲線を示す。ISIS 13578(2’−O−
メチル)およびISIS 13312(2’−メトキシエトキシまたは2’−M
OE)は共に、高い方の投与量でISIS 2922(2’−デオキシ)に匹敵
する活性を示した。図−7に“ウィングマー”2’−O−メチルオリゴヌクレオ
チドであるISIS 13575、13576、13577、そしてギャップマ
ーであるISIS 13578の用量応答曲線を示す。高い方の投与量では、い
ずれもほぼ完全にウイルスを阻害する。“ウィングマー”2’メトキシエトキシ
(2’−MOE)オリゴヌクレオチドのISIS 13572、13573、およ
び13574の結果を図−8に示す。
SEQ ID NO:22の2世代類似体についてもプラーク減少アッセイで
試験した。ISIS 2922のIC50は約0.08μMであった。ISIS
13578のIC50は約0.1μMであった。ISIS 13312のIC50は
約0.35μMであり、DHPGのIC50は約3.8μMであった。これは図−
9に示す。
ラビットにおける眼部の薬物動態/寛容能の予備実験を実施し、ISIS 2
922とISIS 13312を比較した。この実験では、投与量4または10
μMのオリゴヌクレオチドをウサギに1回投与し、全体の寛容性および眼部の薬
物動態を評価した。オリゴヌクレオチドを1回の硝子体内注射で投与し(容量0
.05ml)、2日後に眼部の試験と組織採集を行った。眼部試験により、賦形
剤コントロールの眼(12眼)、または4μM(15眼)もしくは10μM(2
7眼)のISIS 13312で処理した眼のいずれにも、肉眼で見える病変は
確認されなかった。4μMまたは10μMのISIS 2922を投与した眼に
は、眼部の炎症および毛様体炎(毛様体の炎症)の形跡があった。10μMのI
SIS 2922で処理したウサギでの毛様体炎の発生率は約60%であった。
このウサギモデルは感受性が極めて高いように設計されており、ISIS 29
22はヒト患者に対処可能な局所的炎症を伴いつつ十分寛容性があることに留意
すべきである。しかし、この実験の結果から、MOEキメラであるISIS 1
3312は、2’デオキシ類似体であるISIS 2922より眼の寛容能がか
なり向上されるという証拠が得られた。このことで2世代化合物であるISIS
13312はその親化合物であるISIS 2922にまさる臨床的利点を有
する。
ISIS 2922およびISIS 13312の網膜濃度を、ウサギへの投
与後45日まで、間隔をおいて測定した。4μMおよび10μMの投与量(それ
ぞれ図−10に示す“網膜−4”および“網膜−10”)では共に、処理後≧3
0日で5〜10μMの濃度のオリゴヌクレオチドが網膜において測定された。こ
の時点で、ISIS 2922(点線)は検出されなかった。
同様の実験をカニクイザルで実施しているが、予備実験の結果はウサギのデー
タと一致している。サルでは、1〜7.5μMの濃度のISIS 13312が
投与(10〜40μMの投与量)の28日後に網膜において検出されている。I
SIS 2922は投与後これまでに検出されていない。
ISIS 13312で観察された網膜での思いがけなく長い残留時間により
、この2世代化合物はCMV網膜炎の治療に、その親化合物であるISIS 2
922にまさる明らかで意外な利点を有する。患者への投与量は、ISIS 2
922に対する現在の効果的なプロトコール(治療開始時は週毎の投与、維持治
療には隔週毎の投与)に比較してかなり減少できることが予想される。例えば、
月1回の治療に減らしても、CMV網膜炎患者のクオリティ・オブ・ライフを非
常に向上し、コストの節約および他の利益にもなりうる。
予備実験では、放射能標識した2’−メトキシエトキシオリゴヌクレオチドを
腸管投与した場合、20%以上の生物学的に利用可能な標識が生成されることが
示している。網膜炎および他のCMV感染症、特に胃腸の感染症には、経口投与
が非常に好ましい。
以下の非制限的実施例で、本発明について更に例証する。実施例 実施例1 オリゴヌクレオチドの合成およびキャラクタリゼーション
オリゴヌクレオチドはヨウ素による酸化を伴う標準的なホスホルアミダイト化
学を使用して、自動化DNA合成装置(Applied Biosystemsモデル380B)で合
成した。β−シアノエチルジイソプロピル−ホスホルアミダイトはApplied Bios
ystems(Foster City,CA)から購入した。ホスホロチオエートオリゴヌクレオ
チドを得るために、標準的な酸化ボトルを0.2Mの3H−1,2−ベンゾジチ
オ−ル−3−オン1,1−ジオキサイド/アセトニトリル溶液で置換して亜リン
酸結合のステップワイズのチオ化を行った。チオ化サイクルの待ち段階を68秒
まで延長し、次いでキャッピング段階を行った。
2’−O−メチルホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを合成したが、これ
には2’−Oメチルβ−シアノエチルジイソプロピルホスホルアミダイト(Chem
genes,Needham MA)および修飾されていないオリゴヌクレオチドのための標準
的なサイクルを使用し、ただしテトラゾールおよび塩基のパルス伝達後の待ち段
階を360秒間に増加した。合成の開始に使用される3’−塩基は一般に、合成
を容易にするために2’−デオキシリボヌクレオチドとした。
2’−メトキシエトキシ(2’−O−CH2CH2OCH3)置換基を有するオ
リゴヌクレオチドは、Martin Helv.Chim.Acta 1995,78,486-504の方法に従
って合成してもよい。合成の開始に使用される3’−塩基は、合成を容易にする
ために2’−デオキシリボヌクレオチドであってもよい。5−メチル−2’−デ
オキシシチジンホスホルアミダイトは市販品で入手できる(Glen Research,Ste
rling VA)。2’−メトキシエトキシ置換基を有する5−メチルシトシンを得る
ためには、以下の方法に従ってモノマーを合成した。2’−メトキシエトキシ−5−メチルシトシンモノマーの合成 2,2’−無水[1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−メチルウリジン]
5−メチルウリジン(リボシルチミン。Yamasa,Choshi,Japanから市販品を
入手可)(72.0g,0.279M)、炭酸ジフェニル(90.0g、0.4
20M)、および炭酸水素ナトリウム(2.0g、0.024M)をDMF(3
00mL)に添加した。混合液を撹拌しつつ加熱還流し、発生する二酸化炭素ガ
スを制御された方法で放出させた。1時間後、わずかに暗色となった溶液を減圧
下で濃縮した。得られたシロップをジエチルエーテル(2.5L)に撹拌しなが
ら注入した。生成物はゴム状となった。エーテルをデカントし、残渣を最小量の
メタノール(約400mL)に溶解した。溶液を新たなエーテル(2.5L)に
注入し、固いゴム状物質を生成した。エーテルをデカントしゴム状物質を真空オ
ーブンで乾燥して(60℃、1mmHgで24時間)固体を得、粉砕して淡褐色
の粉末とした(57g、粗収量85%)。物質を更なる反応のために使用した。2’−O−メトキシエチル−5−メチルウリジン
2,2’−無水−5−メチルウリジン(195g、0.81M)、トリス(2
−メトキシエチル)ホウ酸(231g、0.98M)、および2−メトキシエタ
ノール(1.2L)を2Lのステンレス加圧容器に添加し、160℃に予熱した
油浴に配置した。155〜160℃で48時間加熱した後、容器を開け、溶液を
蒸発乾固してMeOH(200mL)で破砕した。残渣を熱アセトン(1L)に
懸濁した。不溶性の塩を濾過し、アセトン(150mL)で洗浄して濾液を蒸発
させた。残渣(280g)をCH3CN(600mL)に溶解して蒸発させた。
シリカゲルカラム(3kg)を、0.5%Et3NHを含有するCH2Cl2/ア
セトン/MeOH(20:5:3)で充填した。残渣をCH2Cl2(250mL
)に溶解し、カラムへの負荷に先だってシリカ(150g)に吸収させた。生成
物を充填溶媒で溶出し、160g(63%)の生成物を得た。2’−O−メトキシエチル−5’−ジメトキシトリチル−5−メチルウリジン
2’−O−メトキシエチル-5−メチルウリジン(160g、0.506M)
をピリジン(250mL)と共に蒸発させ、乾燥した残渣をピリジン(1.3L
)に溶解した。第一の塩化ジメトキシトリチル(94.3g、0.278M)を
添加し、混合液を室温で1時間撹拌した。第二の塩化ジメトキシトリチル(94
.3g、0.278M)を添加し、反応混液を更に1時間撹拌した。次いでメタ
ノール(170mL)を添加して反応を停止させた。HPLCは約70%の生成
物の存在を示した。溶媒を蒸発させ、CH3CN(200mL)で破砕した。残
渣をCHCl3(1.5L)に溶解し、2x500mLの飽和NaHCO3および
2x500mLの飽和NaClで抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥し、濾過
して蒸発させた。275gの残渣を得た。残渣を3.5kgのシリカゲルカラム
で精製したが、カラムは0.5%Et3NHを含有するEtOAc/ヘキサン/
アセトン(5:5:1)で充填および溶出した。精製画分を蒸発させ、164g
の生成物を得た。更に約20gを粗画分から得、総収量183g(57%)を得
た。3’−O−アセチル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチ ル−5−メチルウリジン
2’−O−メトキシエチル−5’−ジメトキシトリチル−5−メチルウリジン
(106g、0.167M)、DMF/ピリジン(562mLのDMFおよび1
88mLのピリジンから調製した750mLの3:1混合液)、および無水酢酸
(24.38mL、0.258M)を混合し、室温で24時間撹拌した。反応は
tlcでモニターしたが、最初にtlcサンプルにMeOHを添加して反応を停
止させた。tlcでの判断で反応が完了した時点でMeOH(50mL)を添加
し、混合液を35℃で蒸発させた。残渣をCHCl3(800mL)に溶解し、
2x200mLの飽和炭酸水素ナトリウムおよび2x200mLの飽和NaCl
で抽出した。水相を200mLのCHCl3で逆抽出した。合一した有機相を硫
酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させて122gの残渣を得た(約90%の生成物)
。
残渣を3.5kgのシリカゲルカラムで精製し、EtOAc/ヘキサン(4:1
)で溶出した。生成物の精製画分を蒸発させて96gを得た(84%)。3’−O−アセチル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチ ル−5−メチル−4−トリアゾールウリジン
第一の溶液を、3’−O−アセチル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−
ジメトキシトリチル−5−メチルウリジン(96g、0.144M)をCH3C
N(700mL)に溶解して調製し、取りおく。トリエチルアミン(189mL
、1.44M)を、トリアゾール(90g、1.3M)のCH3CN(1L)溶
液に添加し、−5℃に冷却し、オーバーヘッドスターラーを使用して0.5時間
撹拌した。POCl3を30分間にわたって滴下添加し、撹拌した溶液を0〜1
0℃に保持し、得られた混合液を更に2時間撹拌した。第一の溶液を45分間に
わたって、後者の溶液に滴下添加した。得られた反応混液を低温室で一晩保存し
た。反応混液から塩を濾過し、溶液を蒸発させた。残渣をEtOAc(1L)に
溶解し、不溶性の固体を濾過して除去した。濾液を1x300mLのNaHCO3
および2x300mLの飽和NaClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して蒸
発させた。残渣をEtOAcで破砕し、標記の化合物を得た。2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチルシチジ
ン
3’−O−アセチル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリ
チル−5−メチル−4−トリアゾールウリジン(103g、0.141M)をジ
オキサン(500mL)およびNH4OH(30mL)に混合した溶液を室温で
2時間撹拌した。ジオキサン溶液を蒸発させ、残渣をMeOH(2x200mL
)と共沸した。残渣をMeOH(300mL)に溶解し、2リットルのステンレ
ス加圧容器に移した。NH3ガスで飽和したMeOH(400mL)を添加し、
容器を100℃で2時間加熱した(tlcは完全な変換を示した)。容器の内容
物を蒸発乾固し、残渣をEtOAc(500mL)に溶解して飽和NaCl(2
00mL)で1回洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を蒸発させ
て標記の化合物85g(95%)を得た。N4−ベンゾイル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル −5−メチルシチジン
2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチルシチ
ジン(85g、0.134M)をDMF(800mL)に溶解し、無水安息香酸
(37.2g、0.165M)を撹拌しながら添加した。3時間撹拌後、tlc
は反応が約95%完了していることを示した。溶媒を蒸発させ、残渣をMeOH
(200mL)と共沸した。残渣をCHCl3(700mL)に溶解して飽和N
aHCO3(2x300mL)および飽和NaCl(2x300mL)で抽出し
、MgSO4で乾燥して蒸発させ、残渣を得た(96g)。残渣は、1.5kg
シリカカラムで、溶出溶媒として0.5%のEt3NHを含有するEtOAc/
ヘキサン(1:1)を使用してクロマトグラフィーを行った。純粋な生成物の画
分を蒸発させ、標記の化合物90g(90%)を得た。N4−ベンゾイル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル −5−メチルシチジン−3’−アミダイト
N4−ベンゾイル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチ
ル-5−メチルシチジン(74g、0.10M)をCH2Cl2(1L)に溶解し
た。テトラゾールジイソプロピルアミン(7.1g)および2−シアノエトキシ
−テトラ(イソプロピル)ホスファイト(40.5mL、0.123M)を窒素
雰囲気下で撹拌しながら添加した。得られた混合液を室温で20時間撹拌した(
tlcは反応が95%完了していることを示した)。反応混液を飽和NaHCO3
(1x300mL)および飽和NaCl(3x300mL)で抽出した。洗浄
水溶液をCH2Cl2(300mL)で逆抽出して抽出物を合一し、MgSO4で
乾燥して濃縮した。得られた残渣は、1.5kgシリカカラムで、溶出溶媒とし
てEtOAc/ヘキサン(3:1)を使用してクロマトグラフィーを行った。純
粋画分を合一し、標記の化合物90.6g(87%)を得た。
制御された孔のガラスカラム(Applied Biosystems)からの開裂、および濃水
酸化アンモニウムでの55℃、18時間の脱保護の後、0.5M NaClから
2.5容量のエタノールで2回沈殿し、オリゴヌクレオチドを精製した。ゲル電
気泳動法を、20%アクリルアミド、8M尿素、45mMトリス−ホウ酸塩緩衝
液、pH7.0で行った。オリゴデオキシヌクレオチドおよびホスホロチオエー
トオリゴヌクレオチドは、完全長の物質が80%より多いことを電気泳動で判断
した。実施例2 アンチセンスオリゴヌクレオチドによるCMV複製阻害のELISA アッセイ
ヒト型サイトメガロウイルスのmRNAに相補的なオリゴヌクレオチドを、C
MV複製のELISAを使用したアッセイで、抗ウイルス活性について試験した
。正常なヒト真皮線維芽細胞(Clonetics社、San Diego CA)を血清非含有培養
液(Clonetics)で培養し、96ウェルのプレートに播種した。細胞が約80%
の集密度になった時点でオリゴヌクレオチドで前処理する。前処理の約20時間
後、培養液(オリゴヌクレオチドを含有)を注意深く注出し、加温した線維芽細
胞基礎培養液(FBM、Clonetics)で細胞を2回洗浄する。次いで、ウェル当
たり100μlのFBMで希釈したCMVストックで細胞を感染させる。プレー
トを37℃でインキュベートする。その後、培養液(ウイルスを含有)を注意深
く注出し、新たなあらかじめ加温したFBM培養液100μl/ウェルで置換す
る。プレートをしばらく37℃でインキュベートした後、5μlのオリゴヌクレ
オチド(FBMで希釈)をそれぞれのウェルの培養液に再導入する。2日後、再
度細胞をオリゴヌクレオチドで同様に後処理する。6日目に、プレートをELI
SAのために調製する。
ELISAのための調製には、培養液を注意深くプレートから注出し、ウェル
当たり200μlの無水エタノールで細胞を固定する。細胞を30分間室温で固
定し、その後エタノールを除去してプレートを自然乾燥する。ELISAに先立
ち、2% BSAを含有するPBSでプレートを保護する。保護溶液を除去し、
100μlの抗CMV抗体(1% BSA含有PBSで1:2000に希釈)を
添加する。細胞を抗体中で37℃で1時間インキュベートし、PBSで3回洗浄
する。第二の抗体、ビオチニル化したヤギ抗マウスIgG(Bethesda Research
Labs、MD)を1% BSA含有PBSで1:1000に希釈し、細胞と共に37
℃で1時間インキュベートする。次いで細胞を洗浄し、ストレプトアビジン−B
−D−ガラクトシダーゼ中で37℃で1時間インキュベートする。クロロフェ
ノールレッド−B−D−ガラクトピラノシド(20mgを10mlの50mMリ
ン酸Na、1.5mM MgCl2に溶解)で発色し、プレートを10分間振と
うし、575nmでの吸光度を測定した。実施例3 プラーク減少アッセイ
6ウエル培養プレートに、血清非含有FGMを用いて500,000細胞/ウ
ェルの密度でNHDF細胞を播種した。やや集密した単層をオリゴヌクレオチド
で一晩前処理し、その後ウイルス感染に先だって3回洗浄を行い、残留するオリ
ゴヌクレオチドを除去した。FGMに混合したヒト型CMVを、未処理の細胞で
約100プラーク/ウェルが形成されるのに十分な程度に希釈して細胞に添加し
た。2時間吸着させた後、ウイルスを除去し、細胞に1%シープラークアガロー
ス(FMC)と2X最少培地の1:1混合物を積層した。重複サンプルを計数し
、平均値を、未処理の細胞で生成されるプラークに対するパーセントとして表し
た。実施例4 生成量減少アッセイ
6ウエル培養プレートに、血清非含有FGMまたは0.2%FBS含有FGM
を用いて500,000細胞/ウェルの密度でNHDF細胞を播種した。やや集
密した単層をオリゴヌクレオチドで一晩前処理した。細胞を3回洗浄して残留し
たオリゴヌクレオチドを除去した後、FGMに混合したウイルスを添加し、2時
間吸着させた。次いでウイルスを除去し、細胞に新たなオリゴヌクレオチド含有
培養液を積層した。ウイルスの総生成量を評価するために、感染させた細胞を8
日間インキュベートし、培養液上清中にかきとって−80℃で凍結保存した。
回収したサンプルからの感染ウイルス生成量を、NHDF細胞の単層について
標準的なプラークアッセイで重複測定した。吸着の後、1%シープラークアガロ
ース(FMC)と2X最少培地の1:1混合物からなるアガロース積層を細胞に
適用した。8日間インキュベートした後、細胞をホルムアルデヒドで固定し、リ
ン酸緩衝液に混合したメチレンブルーで一晩染色した。実施例5 ヒト型CMV極初期タンパク質の発現のウェスタンブロット測定
CMV感染NHDF細胞における極初期タンパク質の定常状態の濃度をウェス
タンブロット分析で測定した。6ウェル培養プレートのやや集密したNHDF細
胞単層をオリゴヌクレオチドで処理し、上記のように感染させた。感染の48時
間後、培養液を吸引し、細胞を200μlの溶菌緩衝液(20mM トリス−H
Cl、pH7.5;20mM KC1;5mM EDTA;1% トリトンX−
100;0.1mM ロイペプチン;10μg/ml アプロチニン)中にかき
とった。核と挫滅組織片に遠心分離した後(15,000xg、10分間)、上
清を新たなチューブに移し、10μlのサンプルからのタンパク質を電気泳動(
変性ドデシル硫酸ナトリウム、8%ポリアクリルアミドゲルで還元条件下)で分
画した。分画したタンパク質を電気泳動的にニトロセルロースメンブランにトラ
ンスファーし、IE1およびIE2タンパク質の両方に共有されるエピトープを
認識するマウスモノクローナル抗体(MAB810、Chemicon、Temecula、CA)
を使用してIE2ポリペプチドを検出した。アルカリホスファターゼ−ヤギ抗マ
ウスIgGを二次抗体として使用し、NBTおよびBCIP(BRL Gibco、Gaith
ersburg、MD)にブロットを展開した。実施例6 CMVに感染したNHDF細胞の免疫蛍光染色
4チャンバー培養スライド(Costar)のウェル中のやや集密したNHDF細胞
をオリゴヌクレオチドで一晩(15〜20時間)前処理し、3pfu/細胞のM
.O.I.を使用してヒト型CMVに感染させ、37℃で更に24時間処理し、
−20℃でエタノールで固定した。極初期タンパク質を、ウェスタンブロット分
析に使用したのと同じモノクローナル抗体、MAB810、およびローダミン−
ヤギ抗マウスIgGを使用して検出した。細胞を試験し、Nikonのエピ蛍光顕微
鏡を使用して撮影した。実施例7 第二世代化合物のCMV抗ウイルス活性
抗ウイルス活性は本質的に実施例2に記載したように測定したが、ELISA
アッセイの代わりに、Andersonら,Antimicrob.Agents and Chemother.1996,40
,2004-2011に記載される、DNAハイブリダイゼーションを使用するCMV
検出システム(HYBRIWIXTM、Diagnostic Hybrids社、Athens、OH)を行った。実施例8 ウサギ硝子体内の毒物学/薬物動態学評価
ダッチベルトウサギにオリゴヌクレオチドを硝子体内注射で単一投与した(注
射量0.05ml)。ウサギを3つの処理群に無作為に分別した。第1群はIS
IS 2922を、左眼に4μM、右眼に10μM投与した。第2群はISIS
13312を、左眼に4μM、右眼に10μM投与した。第3群はISIS 1
3312を左眼に10μM、右眼にコントロールの賦形剤を投与した。3つのウ
サギにそれぞれの時点で投薬した。処理または組織採集の日に全ての可能な眼に
ついて眼部検査(細隙灯検査および間接検査)を行った。組織の薬物動態のため
に、硝子体および網膜を採集して凍結した。オリゴヌクレオチド濃度は公表され
ている方法(Leedsら,Anal.Biochem.1996,235,36-43;Leedsら,Drug Metab.and Di
sp.,印刷中)に従ってキャピラリーゲル電気泳動法で測定した。
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月13日(1999.10.13)
【補正内容】
請求の範囲
1. ヒト型サイトメガロウイルスのIE1、IE2またはDNAポリメラーゼ
をコードする核酸を標的とし、少なくとも1個の2’−O−CH2CH2−O−C
H3糖修飾を有し、かつサイトメガロウイルスの複製を阻害しうるアンチセンス
オリゴヌクレオチド。
2. SEQ ID NO:22を有する、請求項1記載のオリゴヌクレオチド
。
3. ヒト型サイトメガロウイルスのIE1、IE2またはDNAポリメラーゼ
をコードする核酸を標的とし、かつサイトメガロウイルスの複製を阻害しうるア
ンチセンスオリゴヌクレオチド。
4. mRNAキャップ部位、AUG領域、保存アミノ酸領域、またはDNAポ
リメラーゼ遺伝子の塩基608−697もしくは1109−1159の間のCM
V挿入領域の少なくとも一部を標的とする、請求項3記載のオリゴヌクレオチド
。
5. IE1遺伝子のmRNAキャップ部位、AUG領域またはイントロン/エ
クソン連結領域の少なくとも一部を標的とする、請求項3記載のオリゴヌクレオ
チド。
6. IE2遺伝子のAUG/キャップ部位、AUG領域、IE2特異的イント
ロン/エクソン連結領域、または核局在シグナル領域の少なくとも一部を標的と
する、請求項3記載のオリゴヌクレオチド。
7. SEQ ID NO:30、31、32、33、34、35、36、37
、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49
、50、51、52、153、54、55、56、57、58、59、60、6
1、62、63、64、89または90を含有する、請求項3記載のオリゴヌク
レオチド。
8. 少なくとも1個のバックボーン修飾を有する、請求項3記載のオリゴヌク
レオチド。
9. バックボーン修飾がホスホロチオエート修飾である、請求項8記載のオリ
ゴヌクレオチド。
10. 少なくとも1個の2’一糖修飾を有する、請求項3記載のオリゴヌクレ
オチド。
11. 修飾が、2’−O−アルキル、2’−O−アルキル−O−アルキルまた
は2−フルオロ修飾である、請求項10記載のオリゴヌクレオチド。
12. 2’−O−アルキル−O−アルキル修飾が2’−O−CH2CH2−O−
CH3修飾である、請求項11記載のオリゴヌクレオチド。
13. 少なくとも4個の連続するデオキシヌクレオチドを有するキメラオリゴ
ヌクレーオチドである、請求項10記載のオリゴヌクレオチド。
14. 請求項1、請求項2または請求項3記載のオリゴヌクレオチドを含有す
る医薬組成物。
15. インビトロにおいてヒト型サイトメガロウイルス感染を阻害する方法で
あって、サイトメガロウイルスに感染されていると考えられる細胞、組織、また
は体液を、ヒト型サイトメガロウイルスのIE1、IE2、またはDNAポリメ
ラーゼをコードする核酸を標的とし、少なくとも1個の2’−O−CH2CH2−
O−CH3糖修飾を有し、かつサイトメガロウイルスの複製を阻害しうるアンチ
センスオリゴヌクレオチドと接触させることを含んでなる上記方法。
16. オリゴヌクレオチドがSEQ ID NO:22を含有する、請求項1
5記載の方法。
17. インビトロにおいてヒト型サイトメガロウイルス感染を阻害する方法で
あってサイトメガロウイルスに感染されていると考えられる細胞、組織、または
体液を、ヒト型サイトメガロウイルスのIE1、IE2、またはDNAポリメラ
ーゼをコードする核酸を標的とし、かつサイトメガロウイルスの複製を阻害しう
るアンチセンスオリゴヌクレオチドと接触させることを含んでなる上記方法。
18. インビトロにおいてヒト型サイトメガロウイルス感染を阻害する方法で
あって、サイトメガロウイルスに感染されていると考えられる細胞、組織、また
は体液を、SEQ ID NO:22および少なくとも1個の2’−O−CH2
CH2−O−CH3糖修飾を有し、かつサイトメガロウイルスの複製を阻害しうる
アンチセンスオリゴヌクレオチドと接触させることを含んでなる上記方法。
19. オリゴヌクレオチドが少なくとも4個の連続するデオキシヌクレオチド
を有するキメラオリゴヌクレオチドである、請求項22記載の方法。
20. サイトメガロウイルス感染症を有する疑いのある患者を治療するための
医薬組成物であって、ヒト型サイトメガロウイルスのIE2をコードする核酸を
標的とし、少なくとも1個の2’−O−CH2CH2−O−CH3糖修飾を有し、
かつサイトメガロウイルスの複製を阻害しうるアンチセンスオリゴヌクレオチド
を有効量含有する組成物。
21. オリゴヌクレオチドがSEQ ID NO:22を含有する、請求項2
0記載の組成物。
22. オリゴヌクレオチドが、少なくとも4個の連続するデオキシヌクレオチ
ドを有するキメラオリゴヌクレオチドである、請求項20記載の組成物。
23. サイトメガロウイルス網膜炎を有する疑いのある患者を治療するための
医薬組成物であって、ヒト型サイトメガロウイルスのIE1、IE2、またはD
NAポリメラーゼをコードする核酸を標的とし、かつサイトメガロウイルスの複
製を阻害しうるアンチセンスオリゴヌクレオチドを有効量含有する組成物。
24. サイトメガロウイルス感染症を有する疑いのある患者を治療するための
医薬組成物であって、SEQ ID NO:22および少なくとも1個の2’−
O−CH2CH2−O−CH3糖修飾を有し、かつサイトメガロウイルスの複製を
阻害しうるアンチセンスオリゴヌクレオチドを有効量含有する組成物。
25. オリゴヌクレオチドが少なくとも4個の連続するデオキシヌクレオチド
を有するキメラオリゴヌクレオチドである、請求項24記載の組成物。
26. 感染症がサイトメガロウイルス網膜炎である、請求項24記載の組成物
。
27. サイトメガロウイルス網膜炎を有する疑いのある患者を治療するための
医薬組成物であって、ヒト型サイトメガロウイルスの核酸を標的とするアンチセ
ンスオリゴヌクレオチドを有効量含有する組成物。
28. 硝子体内注射用である、請求項27記載の組成物。
29. 少なくとも投与の28日後に網膜において検出しうるアンチセンスオリ
ゴヌクレオチド。
30. 該投与が硝子体内注射による、請求項29記載のオリゴヌクレオチド。
31. バックボーン修飾がペプチド核酸修飾である、請求項8記載のオリゴヌ
クレオチド。
32. SEQ ID NO:22の少なくとも10塩基部分を含有する、請求
項31記載のオリゴヌクレオチド。
33. SEQ ID NO:22を有するホスホロチオエートオリゴヌクレオ
チドであって、オリゴヌクレオチドの5’−末端から数えてヌクレオチド1−7
のそれぞれが、2’−O−CH2CH2−O−CH3糖修飾を有し、ヌクレオチド
8−14が2’−デオキシヌクレオチドであり、ヌクレオチド15−20のそれ
ぞれが2’−O−CH2CH2−O−CH3糖修飾を有し、かつヌクレオチド21
が2’−デオキシヌクレオチドであるかまたは2’−O−CH2CH2−O−CH3
糖修飾を有していてもよく、そしてオリゴヌクレオチド中のすべてのシチジン
ヌクレオチドが5−メチルシチジンである、上記ホスホロチオエートオリゴヌク
レオチド。
34. ヒトにおけるサイトメガロウイルス感染症を予防するための組成物であ
って、請求項1または請求項33記載のオリゴヌクレオチドの有効量を含有して
なる組成物。
35. A組成物ヒトにおけるサイトメガロウイルス網膜炎を予防するための組
成物であって、請求項1または請求項33記載のオリゴヌクレオチドの有効量を
含有してなる組成物。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY,
DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I
T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ
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D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL
,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,
SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V
N,YU,ZW
(72)発明者 アンダーソン,ケビン・ピー
アメリカ合衆国カリフォルニア州92009,
カールズバッド,ラ・グラン・ヴィア
2772
(72)発明者 チャップマン,シャロン
アメリカ合衆国ノース・カロライナ州
28747,レイク・トクサウェイ,コール
ド・マウンテン・ロード 162