【発明の詳細な説明】
サイトカインおよび造血因子の内因性産生増強因子とその利用方法
発明の分野
本発明は医療、より詳しくは医薬品と治療法に関するものであり、またサイト
カインと造血因子の内因性(endogenous)産生を増加および/もしく
は調整(modulate)させることにより各種疾患を予防し、また治療する
ために使用することを目的としている。
発明の背景
内因性に産生された多くのほ乳動物の液性因子、例えはサイトカインおよび造
血因子が様々なヒトの病気の治療に大きく役立つ重要な活性を持っていることが
知られている1,2。これらの因子の多くがヒトで試験されているところであり、
医薬品として商品化可能な効果が証明されている。
次のサイトカインと造血因子が癌領域で最も集中的に研究されている:インタ
ーロイキン2(IL−2)3,4、腫瘍壊死因子α(TNF−α)5、エリスロポイ
エチン、マクロファージ顆粒球および顆粒球コロニー刺激因子(それぞれGM−
CSFとG−CSF6,7)。同様に、感染症の治療におけるサイトカインおよび
造血因子の使用について活発に研究が進められている:インターフェロン(IF
N−gおよびIFN−b)8,9,10、コロニー刺激因子11,12等13である。コロニ
ー刺激因子とエリスロポイエチンは血液学分野に広く使用されている14,15。
しかし、これら外から投与されたものを医療応用するには、投与
可能な薬物処方が無いとか、あるいは過剰コストや生物媒体内でのこれら物質の
半減期が短いこと、そして用量設定が難しいことや、組換体産物とはいえ合成時
の誤りに起因する変動があることからヒト器官に対して多かれ少なかれ免疫原性
を持っていることによる様々な有毒作用やアレルギー作用16,17などの問題から
限界がある。この様な観点より、有害作用がないもっと安定して顕著な治療効果
を得るためには、自己のサイトカインや造血因子の内因性の産生を注目の器官内
で速やかに誘導することが好ましい。この内因性刺激による治療効果は外から導
入したサイトカインや造血因子に伴うあらゆる有害作用とは無関係である。
様々な化合物について、実験的ならびに臨床的に内因性のサイトカインや造血
因子の産生を刺激するか評価されている。微生物産物を用いた癌治療が成功例も
含めて一般には、腫瘍壊死因子の内因性産生の刺激を通じて作用していることが
この十年間に示され知られている18。この様なものに死んだストレプトコッカス
調製物、ノカルディア・オパラ(Nocardia Opaca)やその他の細
菌産物がある19,20,21。しかし、明らかにこれらの作用を持つ物質は実質的に全
て殺された細菌もしくは細菌産物あるいは成分であり不自然な成分を有しており
、その結果医療応用に限界があり、あるいはその治療応用を不可能にしている。
従ってサイトカインや造血因子の内因性産生を医学的および薬物的に受け入れ可
能な誘導する因子を見つけるという課題が残されてきた。
本明細書中では酸化グルタチオン(グルタチオンジスルフィドおよびGSSG
としても知られている)をGSSGと略記することが多い。
GSSGはトリペプチドグルタチオン(g−グルタミル−システイニル−グリ
シン)の2量体であり、該構造を有するトリペプチド
2分子がジスルフィド結合によりシステイン残基間で共有結合したものである。
従って、トリペプチドグルタチオン(グルタチオン、還元グルタチオン、GSH
;以下GSHとする)とその2量体でGSSGが天然の代謝物として動物組織内
と体液中に存在している。また、自然状態では血中のGSSGレベルは、健康な
らびに病気の両状態ともサイトカインを内因性に誘導するに十分なほどは高くな
い。
GSHはアミノ酸代謝での最も重要な中間体の一つであり、また細胞内ホメオ
スタシスを維持する因子として知られている22,23。
GSHの誘導特性と分子中のシステイン残基のSH基に基づく還元対応物の供与
体としての機能がこの重要性の要である。このGSHのもつこの特性により、G
SHとそれをGSSGに可逆的に転換する2種類の酵素:グルタチオン過酸化酵
素とグルタチオン還元酵素24,25から成る最も重要な細胞内酸化防止システムに
おいてGSHが一つの重要部分となっている根拠である。当該システムが永続的
に機能することは内因性に産生されたオキシダントや外来物質の活性化代謝物を
不活性化あるいは還元する上で必須である26,27。
GSHはまたグルタチオンS−転移酵素として知られる一群の酵素が関係する
解毒反応にも関係することが知られている28。これらの酵素は、生体内異物質と
グルタチオンとをトリペプチド中のシステイン残基のチオール基を介して結合さ
せて、GSH分子を様々な生体内異物質と結合させることができる。続いてg−
グルタミルサイクル酵素に触媒されてこの結合体は分解されるが、その程度は生
体内異物質の種類によって異なると考えられる。
自然状態ではGSSGはGSHに常に還元されているので、サイトカインや造
血因子産生を誘導するのに十分な量蓄積することはない。GSSGを経口投与す
ると、腸内および肝臓内でのGSSGか
らGSHへの還元も促進し、また投与されたものはアミノ酸よりなる物質である
ことから、消化管内の蛋白分解により分解することができる。
GSSGは治療を受けている患者向け補助食品に利用される天然添加成分とし
ても知られている29。しかし、ペプチド物質であるため、経口投与されたGSS
Gの大部分は消化管内で消化され、残ったものも腸細胞および肝細胞内でGSH
に還元され、その一部が還元型グルタチオンとしてのみ循環系内に入ることがで
きる。従って、他の成分とGSSGを同時に経口投与する方法の最終目的は、還
元型グルタチオン(GSH)の血中および組織レベルを好適に増加させることで
ある。
本発明によれば、消化管を通してGSSGを生体内に投与した場合には、サイ
トカインや造血因子の内因性産生の刺激因子/調整因子としての活性を生かす可
能性が無くなる。従って、GSSGを非腸管経路を通じ投与した時だけ、血液や
その他の体液中のグルタチオンを酸化状態に維持することができる。さらに、生
体媒体中でGSSGの半減期を延長する薬物を利用することがGSSGの複数サ
イトカイン誘導活性を実現する上で重要である。
免疫活性を促進したり30、中毒症や中毒、糖尿病、循環器、感染症やその他疾
患の治療31,32,33といった医療応用にはGSHの内因性レベルを上げる必要があ
ることが知られている。GSHやGSSGが有すると思われる機能については文
献に記載されている。
内因性GSHあるいはその直接(g−グルタミル−システイン、n−アセチル
−システイン、ならびにn−アセチル−システイン−グリシン)又は間接(2−
オキソチアゾリジン−4−カルボン酸塩)の生化学的前駆体、あるいはその塩や
エステルについては様々な病気の治療用医薬品や食品補充物としての応用が報告
されている34 ,35,36,37,38
。
GSHはまた癌の化学療法39やその効果を増強するために抗ガン剤と併用した40
時に現れる神経毒を防ぐ化学保護薬としての応用についても提言されている。
しかし、GSSGがそれ自体で(単独物質)内因性のサイトカインや造血因子
の産生を誘導する医薬品として有効であるとする証拠は今のところ無い。この物
質はヒトや動物の病気に対しての医薬効果も病気治療のための医薬品としての適
用についても知られていない。
発明の要約
本発明の目的は、それを必要としている個体あるいは対象に内因性のサイトカ
インおよび造血因子産生を誘導することができる活性物質、および当該物質と/
あるいはその誘導体と、その活性のエキステンダーや/もしくはエンハンサーあ
るいはモジュレーターの有益な組み合わせを提供することである。
本明細書に於ける《それを必要とする対象》とは内因性のサイトカインもしく
は造血因子(あるいはその両方)の産生を刺激することが当業者により有益であ
ると考えられる哺乳動物、例えはヒトやネコ、イヌ、ヒツジやウマを含むペット
や家畜を意味する。本明細書における《治療薬》とは、新生物、感染症、血液疾
患、免疫疾患あるいはその他の疾患に治療効果を有するGSSG−含有物質ある
いはGSSG単独から成る医薬品を意味する。治療効果とは後に詳細に規定する
如、ヒトおよびその他の哺乳動物において治癒、予防、有益なレベルを維持する
効果、もしくはヒトやその他の哺乳動物の体に関して有益である効果を意味する
。
本発明によれば、非経腸投与によって健康体および病気を持つ両
方で、内因性のサイトカインおよび/もしくは造血因子産生を必要とする個体あ
るいは対象で内因性のサイトカインおよび/もしくは造血因子産生を誘導する。
医学的ならびに薬物的に受け入れられるサイトカインと造血因子の内因性産生
誘導に関する研究をすすめた結果、本申請者らは既知物質、酸化グルタチオン(
酸化されたグルタチオン、グルタチオン2硫酸、GSSG;以下しばしばGSS
Gとする)に新規の性質を発見した。
非経腸的に投与するか単離した細胞に作用させると、当該物質は健康体あるい
は病気の哺乳動物(動物およびヒト)両方に複数のサイトカインと造血因子の産
生を誘導する。
内因性サイトカインと造血因子産生の誘導体あるいは促進体/モジュレーター
は、g−グルタミル−システイニル−グリシンの構造を持つトリペプチド2分子
がシステイン残基間をジスルフィド結合で共有結合した還元型グルタチオン2量
体である酸化グルタチオン(GSSG)である。
本発明によれば、サイトカインもしくは造血因子またはその両方の刺激が必要
な哺乳動物に治療効果を得ることができる内因性産生を刺激するのに十分な時間
酸化グルタチオンを有効量導入して、サイトカインもしくは造血因子の内因性産
生を刺激するための方法を提供する。
好ましくは、グルタチオンは非経腸的もしくは経口的に投与される。好適な態
様では、本法は酸化型グルタチオン(GSSG)あるいはその誘導体を半減期を
有するエキステンダーと/もしくはエンハンサーあるいはモジュレイターと一緒
に投与することで、所望のサイトカインあるいは造血因子の内因性産生を促進す
る効果を増強し体内に治療効果を生じせしめる形で実施される。
好ましくは、GSSG誘導体は例えば;システアミン−(2−メルカプトエチ
レンアミン)、リポ酸(6,8−チオクト酸)、カルノシン(b−アラニル−ヒ
スチジン)、アデノシン(9−β−D−リボルラノシルアデニン)、メチオニン
(2−アミノ−4−[メチルチオ]ブタン酸);ならびに本パラグラフに使用可
能なアミノ酸のDおよびL型と共有結合することで化学修飾されたGSSG分子
を提示する化合物グループから選択される。
特に好ましい誘導体はシステアミン(S−チオエチルアミン−グルタチオン2
硫酸)あるいはリポ酸(ビス−[6,8−チオオキタニル]1グルタチオン2硫
酸)、あるいはカルノシン([b−アラニル−ヒスチジル]1グルタチオン2硫
酸、あるいはアデノシン([9−β−D−リボフラノシルアデニル]1グルタチ
オン2硫酸)、あるいはメチオニン(ビス−[2−アミノ−4−[メチルチオ]
ブタノイル]1グルタチオン2硫酸)、もしくはこれらの混合物と、前記アミノ
酸のDおよび/もしくはL型のいずれかと共有結合したGSSGである。
好ましくはエキステンダーは、医薬品として許容される酸化促進剤化合物(過
酸化水素、アスコルビン酸)、弱いイオン結合と配位結合の両方を形成してGS
SG(ジメチルスルフォオキシド)を安定化させることができる化合物か、ある
いはグルタチオン還元酵素によって触媒されるGSSGからGSHへのNADP
−H依存の還元の競合体である物質、グルコース−6−リン酸−脱水素酵素ある
いはその他のNADP−H依存型酵素に触媒されるNADP+からNADP−H
への還元を可逆的に阻害することができる化合物、あるいはそれらの混合物のグ
ループから選択される。
特に好ましいエキステンダーは過酸化水素、イノシン、アルコルビン酸、ジメ
チルスルフォキシドあるいはシスタミンとこれらの混
合物である。
好ましくは、エンハンサー/モジュレイターはメチル基供与体を構成するグル
ープ(例えばコリン−クロライド{[2−ヒドロキシエチル]トリメチルアンモ
ニウムクロライド}あるいはS−アデノシル−メチオニン)、細胞内のレドック
ス酸化重合対の代表例(たとえばリポ酸/デヒドロリポ酸、葉酸/デヒドロ葉酸
、アスコルビン酸/デヒドロアスコルビン酸)から選択される。本明細書中に於
けるエンハンサーあるいはモジュレイターもしくはエンハンサー/モジュレイタ
ーとはGSSGもしくはその誘導体の治療効果を治療上有益な形に増加もしくは
変更する物質を意味しており、GSSGの半減期を延長するものではない。
特に好ましいエンハンサーあるいはモジュレイターはコリン−クロライド、S
−アデノシル−メチオニン、リポ酸(6,8−チオクト酸)および葉(ペテロイ
ルグルタミン)酸である。
好ましい実施態様では、GSSGは体内に体重kg当たりGSSG塩基もしく
はその塩の形で0.01から0.5mg、GSSG誘導体では0.01から10
mgの用量で、24時間毎に少なくとも1回の割合で投与されるが、連続的に注
入してもよく、その場合にはGSSG塩基もしくはその塩の場合には体重kg当
たり総量0.01から0,5mgを、GSSG誘導体の場合には総量として0.
01から1,0mgを24時間毎に投与する。好ましくは、体内への投与および
導入は所望の促進作用によりサイトカインと造血因子の産生が増加し治療効果が
得られるまで継続する。
本発明は、新生物、感染症、血液疾患、免疫疾患およびその他の疾患の治療の
ための、効果量の酸化グルタチオンと、医薬品として許容される添加物から成る
医薬品を提供する。好ましくは、非経腸的応用の酸化グルタチオンを医薬品とし
て許容可能な溶媒、例えば
水、グルコース液、等張塩化ナトリウム液、緩衝塩液を含む水溶液の様な溶媒内
に存在する。好ましくは、医薬品として許容される酸化グルタチオンの半減期を
伸はして治療効果を増強し延長するエクステンダー;もしくはGSSGの半減期
を伸ばすこと以外の機序による医薬品として許容されるGSSGの活性のエンハ
ンサーもしくはモジュレイターと共にGSSGを使用する。
発明者はまず外因性GSSGもしくはその塩が哺乳動物細胞(ヒトおよび実験
動物)に作用してサイトカインと造血因子を産生させ、これら分子の合成を促進
し、血清中(生体内条件)あるいは培養液(生体外あるいは試験管内条件)中の
レベルを上昇させるる速効作用について示す。さらに、GSSGもしくはその塩
を用いてサイトカインシグナルの細胞内伝達経路が変調し、その結果これらサイ
トカインの効果を生じせしめることを証明する。提言した方法はサイトカインと
造血因子の産生促進の効果を有しており、そしてこの効果はGSSGを生体内に
投与あるいは培養液中に添加すること、さらにGSSGをGSSGが長い間酸化
型である様にする、もしくはその活性を有利な形に変調する薬物的に活性な処方
と組み合わせることで引き出すことができる。
体内に現れたGSSG−誘導の内因性のサイトカインや造血因子産生の促進に
より抗腫瘍作用や抗感染作用、造血作用や免疫変調作用やその他の医薬作用によ
り、様々な疾患に大小さまざまな治療上あるいは予防的効果をもたらす。
図面の簡単な説明
本発明の上記およびその他の目的、特徴および利点については、明細書と添付
した図面を一緒に読むとさらに良く理解できいるだろう;
図1a,1b、1cおよび1dはそれぞれ細胞HL−60(対照あるいは本発
明の調整品存在下)の蛍光フローサウイトメトリー分析、ヒトリンパ球(対照あ
るいは本発明の調整物存在下)の蛍光フローサウイトメトリー分析を示しており
、実施例4の考察に記載の如く、培養した哺乳動物細胞でのアポトーシス−誘導
標本活性の研究に関するものであり;そして
図2はGSSG塩および誘導体を作成したときの化学修飾のための箇所を印し
たGSSG構造の図であり;そして
図3,4,5,6,および7はGSSGを共有結合により:システアミン(S
−チオエチルアミン−グルタチオンジスルフィド、図.3);リポ酸(ビス−[
6,8−チオオキタニル]1グルタチオンジスルフィド、図.4);カルノシン
([b−アラニル−ヒスチジル]1グルタチオンジスルフィド、図.5)、アデ
ノシン([9−β−D−リボフラノシルアデニル]1グルタチオンジスルフィド
、図.6)、あるいはメチオニン(ビス−[2−アミノ−4−[メチルチオ]ブ
タノイル]1グルタチオンジスルフィド、図.7)に結合した化合物の図である
。
好適な実施の態様
本発明によれば、内因性のサイトカインおよび造血因子の産生を刺激すること
を特徴とする、新生物、感染症、血液疾患、およびその他の疾患の治療のために
提案されてる医薬品は、有効量のGSSGおよび/または医薬品として許容でき
るその塩、および/あるいは医薬品として許容できるその誘導体を活性成分とし
て有している。また、GSSGおよびその塩の場合には0.01から2.0%の
GSSG塩基を、あるいはGSSG誘導体の場合には0.01から4.0%含む
注射液の形の医薬品として調整することも有益である
。
本発明による治療薬あるいは医薬品として使用するGSSGは図2に示した。
GSSGおよび/またはその医薬品として許容できる塩、および/またはその医
薬品として許容できる誘導体は、塩化ナトリウム等張液、グルコース液、その他
の緩衝系と塩溶液の様なキャリアーもしくは溶液中で使用することが好ましい。
水もしくは溶媒をベースとしたキャリアーあるいは溶媒は液あるいは分散液全体
が体に適しており、医薬品として許容されるもの、即ち体内に於いて不要の副作
用を、あるいはSGGSおよび/または医薬品として許容できるその塩および/
または医薬品として許容できるその誘導体と不要の相互作用を生じないものは全
て使用できる。
図2の構造式中X1,X2,X3,X4,X5およびX6はGSSGの化学修飾ヶ所
を示している。一般にGSSGおよび/またはその医薬品として許容される塩、
医薬品として許容できるその誘導体は液体中で示した形で使用されるか、あるい
は生理的および医薬品として許容できるその塩の形で使用できる。X1、X4がナ
トリウムイオンもしくはリチウムイオンあるいはその混合である2ナトリウム塩
および2−リチウム塩は最も溶解性に優れた薬物である。X1.X2.X3.およ
びX4は置換に用いない限りそれぞれ水素化できる。GSSGのその他の塩、例
えばX1,X2,X3,およびX4が全て(あるいはそれらの一つ以上が)カリウム
、カルシウム、亜鉛、モリブデン、バナジウム、フッ素、それらの混合物、ある
いはその他の医薬品として許容できる置換物であり、それらが医薬品として許容
できるものであれば、即ち体に対して有害作用を持たないものであれば利用可能
である。本発明の使用に水溶性塩は好適である。
図3の構造式中X1,(あるいはX1,とX2)はシステアミン
分子(2−メルカプトエチルアミン)と共有結合する場所を示している。図4の
構造式中,X4,とX6はリボ酸分子(6,8−チオクト酸)と共有結合する場所
を示している。図5の構造式のX3はカルノシン(b−アラニル−ヒスチジン)
分子と共有結合する場所を示している。図6の構造式のX6はアデノシン(9−
β−D−リボフラノシルアデニン)と共有結合する場所を示している。図7の構
造式中のX3,ならびにX6はメチオニン(2−アミノ−4−[メチルチオ]ブタ
ン酸)と共有結合する場所を示している。
本発明によれば、これらGSSG、あるいはその誘導体の薬品形及び/または
医薬組成物(組織ならび生物液中での酸化型グルタチオンの半減期を延長し、も
しくは増強し、あるいはGSSGのもつ生物学的、治療上の特性を有益な形に調
整する)として使用することが好適である。
本発明によれば、GSSGの治療効果を増強し、有益な形に調整し、そして/
または延長する目的で、GSSGおよび/またはその誘導体が上記(図3−7を
参照)の医薬品として許容できるGSSGおよび/またはその誘導体の半減期を
延長し、もしくはそれらの生物学的、薬効作用を増強/調整する成分(エクステ
ンダー、エンハンサー/モジュレイター)と共に含まれる薬物形状(注射液)が
提言される。GSSGとおよび/またはその塩および/またはその誘導体は上記
のエクステンダー、エンハンサー/モジュレイターと一緒に単位投与形で存在せ
しめることができ(調整済みもしくは用事調整単独注射液)、あるいは別々の形
で体内に投与することができ;GSSGおよび/またはその塩、および/または
その誘導体、および/または誘導体塩の注射液;上記エクステンダー、エンハン
サー/有益なモジュレイターはいずれの医薬品として許容できる薬物形状、投与
量、投与経路でも投与できる。
医薬品として許容できるGSSG誘導体としては、システアミン(S−チオエ
チルアミン−グルタチオンジスルフィド、図3の構造式参照)、もしくはリボ酸
分子(ビス−[6,8−チオクタニル]1グルタチオンジスルフィド、図4参照
)、もしくはカルノシン([b−アラニル−ヒスチジン)1グルタチオンジスル
フィド、図5参照)、もしくはアデノシン([9−β−D−リボフラノシルアデ
ニル]1グルタチオンジスルフィド、図6参照)、もしくはメチオニン(ビス−
[2−アミノ−4−[メチルチオ]ブタノイル]1グルタチオンジスルフィド、
図7参照)と共有結合している化合物の一つ、またはその医薬品として許容でき
る塩の化合物の一つが利用できる。前記分子の一つ(システアミン、リポ酸、カ
ルノシン、アデノシン、またはメチオニン)が修飾されたGSSG分子の構成部
分として存在していることから、これによって誘導体の構造が安定化し、蛋白分
解および/またはGSHへの還元に対してより抵抗性となる。別のGSSG分子
、その塩、あるいはその誘導体/誘導体塩を安定化させ、蛋白分解および/また
は還元から保護する方法としては、GSSGと前記誘導体両方の分子を形成する
L−アミノ酸を1つ以上D型に換えることである。
医薬品として許容できる全てのGSSGあるいは誘導体は、GSSGの場合に
は体重kg当たり0.01から0.5mgのGSSGを1.0%の注射液の形で
、GSSG誘導体の場合には0.01から1.0mgの量域で、好ましくは0.
5%から5%の濃度の注射液の形で、1日当たり1回以上、1日以上の間隔を置
くか、連続して所望の治療効果が得られるまで使用できる。グルタチオンを酸化
型の状態に長くおくための医薬品として許容できる成分あるいはエクステンダー
としては、0.003%の過酸化水素および/または5.0%のアスコルビン酸
が利用できる。過酸化水素もしくはアス
コルビン酸が存在すると活性酸素中間体の供与体(オキシダント)となり、その
ためグルタチオン還元酵素によるGSSHのGSHへの還元が遅くなり、その結
果外から生体媒体に加えられたGSSGの還元が遅くなるからである。
過酸化水素は溶液重量当たり0.03から0.003%で使用するのが好まし
い(液量としてはGSSGおよび/またはその塩、および/またはその誘導体/
誘導体塩を含むと含まないとにかかわらず1.0から5.0ml)。アスコルビ
ン酸は使用液重量当たり0.1から10%の間の量で使用するのが好ましい(液
量としてはGSSGおよび/またはその塩、および/またはその誘導体/誘導体
塩を含むと含まないとにかかわらず1.0から10.0ml)。
許容可能な濃度の過酸化水素(H2O2)および/またはアスコルビン酸を非腸
管投与の薬物形状で使用することおよびその他の酸化促進剤(活性酸素供与体)
を利用することで、酸化型グルタチオンおよび/またはその誘導体の生体液およ
び組織内での半減期を延長することができる方法を具現化でき、それによってG
SSGおよび/またはその誘導体の薬物効果を増強し、延長できる。
我々はその他の医薬として許容される化合物あるいは外因性のGSSGおよび
/または誘導体が生体媒体中でGSHに還元される場合の還元速度を遅くするエ
クステンダーも発見した。特に、これらのものは:弱いイオン結合および/また
は配位結合を形成することができ、GSSGを安定化させる化合物、たとえばジ
メチルスルフォキシドや、ニコチンアミドアデニン2ヌクレオチドリン酸あるい
はNADP−Hの還元型と競合関係にある因子、例えばイノシン(およびその他
のヒポキサンチンの誘導体);や酸化型NADP+をNADPHに還元する工程
を可逆的に阻害する薬剤、例えばシスタミン(2,2’−ジチオ−ビス[エチル
アミン])、およびその他
グルコース−6−リン酸−脱水素酵素阻害剤である。
過酸化水素とアスコルビン酸以外で、酸化型グルタチオンの半減期を延長する
ことができる医薬として許容される成分としては、GSSGまたはその誘導体分
子を、GSSGの原子と弱いイオン結合および配位結合を形成することにより安
定化させるジメチルスルフォキシドがある。GSSGおよび/またはその塩、お
よび/またはその誘導体/誘導体塩を含むと含まないとにかかわらず、最も好ま
しくはジメチルスルフォキシドは7.0%(v/v)液として、そして好ましく
は容積濃度0.1%から3体積%の液(液量としては1.0から30.0mlの
液あるいは上皮/点滴により投与する場合にはそれ以上)で用いられる。
還元型NADP−HはGSSGのGSHへの還元を触媒するグルタチオン還元
酵素システムの最重要補助因子であることから、GSSGの還元を遅らせる医薬
として許容される化合物もしくは生物物理学的作用は生体媒体中においてGSS
G/GSSG塩および/もしくはその誘導体/誘導体塩を還元から保護し、その
結果として治療効果を増強し延長するだろう。
計画した研究により我々はまず、GSSGの医薬品ならびに医学上の効果が、
GSSGをNADP−Hと競合できる薬剤ならびに、酸化型NADP+の還元を
仲介するグルコース−6−リン酸脱水素酵素に触媒される酵素反応を可逆的に阻
害する化合物と組み合わせて利用すると、さらに強化されることを発見した。グ
ルコース酸化のペントースリン酸経路の可逆的阻害剤も利用できる。
過酸化水素、アスコルビン酸およびジメチルスルフォイド以外の医薬品として
許容される、酸化型グルタチオンの半減期を延長することのできるその他の化合
物の一つであるイノシン(ヒポキサンチン−9−D−リボフラノシド)は最も好
ましくは0.1%溶液とし
て利用され、好ましくは重量濃度0.1%から5%で利用される(GSSGおよ
び/またはその塩、および/またはその誘導体/誘導体塩を含むと含まないとに
かかわらず1.0から5.0mlで)。
発明者はイノシンがGSSGの持つ生物学的ならびに治療上の作用を増強する
ことを示した。イノシンのこの性質はNADP−Hに比べて安定であること、そ
れによってGSSGがGSHに還元されるのを遅らせることによるものである。
さらに、我々はその他のヒポキサンチン誘導体(イノシン、ヌクレオシド体、ヒ
ポキサンチンリボシド、ならびにその他のイノシンのヌクレオシド誘導体)が同
様の性質をもっていることを発見した。
また、過酸化水素、アスコルビン酸、ジメチルスルフォキシドおよびイノシン
酸に加え、シスタミン(2,2’−ジチオ−ビス[エチルアミン])が、最も好
ましくは重量濃度で0.1%の溶液で、好ましくは0.1%から3%の溶液で利
用した時に(たとえばGSSGおよび/またはその塩、および/またはその誘導
体/誘導体塩を含むと含まないとにかかわらず1.0から5.0mlの液)GS
SGの還元を遅らせる別の医薬として許容される物質であることを発見した。
我々の研究は、シスタミンがGSSGの生物学的ならびに治療効果を促進する
ことを示した。この効果はシスタミンの持つ、NADP+のNADP−Hへの還
元を仲介するペントースリン酸経路、グルコース−6−リン酸−脱水素経路の重
要酵素を可逆的に阻害する能力によるものである。
GSSGおよび/またはその誘導体の生物学的および治療上の効果を増強ある
いは有益に調整することのできる医薬品として許容される成分として、幾つかの
化学成分のグループがGSSGと/あるいはその誘導体の作用を増強し、拡張し
、あるいは有益に変調する
ことが示されている。従ってGSSG/GSSG塩および/あるいはその誘導体
/誘導体塩のもつ作用のエンハンサー/有益なモジュレイターの幾つかは以下の
化学物質グループに割り当てることができる。
コリンクロライドやS−アデノシル−メチオニンの様なメチル基供与体をGS
SG(および/またはその塩/誘導体)と一緒に免疫学的ならびに感染症の実験
的病理状態を有する動物の治療に使用した場合、GSSG単独(および/または
その塩/誘導体)で使用した場合に比べより大きな効果が認められた。この場合
、コリン−クロライドでは重量濃度で10%液として用いるのが最も好ましく、
1.0%から2.0%の液が好ましく利用できる(GSSGおよび/またはその
塩、および/またはその誘導体/誘導体塩を含むと含まないとにかかわらず1.
0から5.0ml)。
細胞内レドックス−酸化重合対を形成することができる化合物(リポ酸、葉酸
およびアスコルビン酸)もまた免疫、感染症、あるいはその他の病気(膵性糖尿
病)に対するGSSG/誘導体の効果を強めることが発見された。最も好ましい
リポ酸の患者への使用は重量濃度0.5%の液であり、好ましくは0.1%から
1.0%の液である(GSSGおよび/またはその塩、および/またはその誘導
体/誘導体塩を含むと含まないとにかかわらず1.0から5.0m1)。最も好
ましい葉酸の患者への使用は重量濃度0.5%の溶液であり、好ましくは0.1
%から1.0%の液である(GSSGおよび/またはその塩、および/またはそ
の誘導体/誘導体塩を含むと含まないとにかかわらず2.0から5.0ml)。
即ち、本発明はまたGSSGおよび/またはその誘導体を含む医薬品成分と、
酸化型グルタチオンの半減期を延長することのできる追加の成分(エクステンダ
ー)あるいはGSSGおよび/またはそ
の誘導体のもつ有用な生物学的および治療上の作用を増大/変調する追加の成分
(エンハンサー/有用モジュレイター)を利用することを前提とした、サイトカ
インや造血因子の内因性産生を促進するGSSGの能力を増強あるいは有用に調
整するための方法も提示している。GSSGおよび/またはその塩、および/ま
たはその誘導体はエクステンダーとエンハンサー/モジュレイターと一緒にした
単独投与形態でも、エクステンダーとエンハンサー/モジュテイターについて組
あせてに使用した個々の成分について医薬品として許容されている投与経路を用
いて別々に体内に投与することもできる。この様な投与は例えばGSSG/GS
SG塩および/またはGSSG誘導体/誘導体塩の薬物形状物を含む医薬品とし
て許容される成分を投与することで実施でき;また酸化型グルタチオンの半減期
を延長することのでき、そして/あるいはGSSG/GSSG塩および/または
GSSG誘導体/誘導体塩の有用な治療上の作用を増大/変調することができる
その他の製品の薬物形状体を含む医薬品として許容される成分を投与することで
実施できる。本明細書で使用する《GSSG誘導体》とは、GSSG分子を構成
するL−アミノ酸の1つ以上がD−型により置き換わっている同一用量域(0.
01から1.0mg/kg)で投与されるS−チオエチルアミン−グルタチオン
ジスルフィド、あるいはビス−[6,8−チオオクタニル]1グルタチオンジス
ルフィド、あるいは[b−アラニル−ヒシチジル]グルタチオンジスルフィド、
あるいは[9−β−D−リボルラノシルアデニル]1グルタチオンジスルフィド
、あるいはビス−[2−アミノ−4−[メチルチオ]ブタノイル]グルタチオン
ジスルフィドを意味している。
本明細書で使用する《エクステンダー》という語は、好ましくは0.003%
の過酸化水素水、好ましくは5.0%のアスコルビン
酸もしくはオキシダント活性を有するその他の化合物を意味している;ジメチル
スルフォキシドで好ましくは7.0%、あるいは弱いイオン結合および/または
配位結合を形成しGSSG分子を安定化することができるその他の化合物;イノ
シン(ヒポキサンチン−9−D−リボフラノサイド)で好ましくは0.1%、あ
るいはイノシンを含むその誘導体−ヌクレオシド;またシスタミン(2,2’−
ジチオ−ビス[エチルアミン]で好ましくは0.1%のものであり、あるいはペ
ントースリン酸経路の重要酵素であるグルコース−6−リン酸−脱水素酵素を可
逆的に阻害できるその他の化合物である。
本明細書の《エンハンサー/有益なモジュレイター》あるいは《エンハンサー
/モジュレイター》とはコリンクロライドで10%が好ましく、またS−アデノ
シル−メチオニンで好ましくは0.5%、あるいはその他の医薬品として許容さ
れるメチル基の供与体;リポ酸で好ましくは0.5%;葉酸で好ましくは0.5
%、あるいは細胞内レドックス酸化重合対を形成することができる化合物である
。本申請書中記載のGSSG/誘導体の持つ有益な生物学的あるいは治療上の効
果を増強および/もしくは変調できるその他の化学物質あるは物理的作用につい
ても《エンハンサー/モジュレイター》と考える。
本明細書の《上皮/点滴による》という語は皮膚表面あるいは粘膜表面(上皮
、あるいは皮膚、あるいは局所(topical)、もしくは局所(local
)に治療/医薬品を適用し、あるいは胃、膀胱、膣、直腸、腹腔あるいは胸腔、
血管内空間、気道、上顎洞等、あるいは病気および障害による空所等の体の一部
に導入することで、それぞれの空所内を治療し/医薬品を使用する場合に医学的
および/もしくは医学的に許容される投与経路を意味する。
GSSGおよび/またはその塩、および/またはその誘導体をエクステンダー
あるいはエンハンサー/モジュレイターと組み合わせて非腸管(静脈内、腹膜内
、筋肉内等)投与すると、GSSG単独および/またはその塩、および/または
その誘導体を投与した時に比べ、実験動物内より大きなTNF−α、IFN−α
とIFN−g,IL−1、IL−2、IL−6,IL−10、G−CSF、コロ
ニー刺激因子、エリスロポイエチンおよびGM−CSFの内因性生産を刺激し、
そして/またはその作用を生じせしめる。GSSGおよび/またはその誘導体な
らびにエクステンダーあるいはエンハンサー/モジュレイターの投与は、単独の
投与形状を利用しても、使用している組み合わせ成分それぞれについて医薬品と
して許容されている投与形状(と投与処方ならびに投与経路)それぞれを用いて
もできる。
実施した試験より、上記化合物がGSSGおよび/または塩および/または誘
導体の生物学的および治療上の効果を増強し/あるいは有益な形に変えることが
できることが証明され、このことによりGSSGおよび/または塩、および/ま
たは誘導体と組み合わせ使用が新生物や感染症、血液疾患や、当業者によりサイ
トカインと造血因子の内因性の産生に対する促進作用が有益であると考えられて
いるその他の病気の治療に有用であることが明らかになった。
すなわち本発明によれば、GSSGの治療効果を増強し延長するために、GS
SGもしくはその塩、または誘導体/誘導体塩の最終の薬形状(注射用の1−5
ml液)にはGSSG、塩、あるいはその誘導体の生物媒体中での半減期を延長
することができ、あるいはその生物学的もしくは治療上の作用を有益に増強/調
整できる医薬品として許容される成分を追加する。提言される医薬品として許容
される成分はいずれについても、医薬品として許容される薬形状お
よび投与処方、投与経路を使いGSSGおよび/またはその誘導体と別個に投与
することができる。
これら医薬品として許容されるGSSGとその誘導体以外の成分、ならびにヒ
トを治療する上で好適な濃度と用量は以下である:
a)重量濃度0.003%の過酸化水素で許容濃度範囲は0.03から0.00
03%であり、用量幅は1.0から5.0mlで上皮あるいは点滴で使用する場
合はそれ以上となる;
重量濃度5.0%のアスコルビン酸で、許容濃度範囲は0.1から10%、そし
て用量幅は1.0から10mlで、上皮あるいは点滴で使用する場合はそれ以上
となる;
あるいは医薬品として許容される活性酸素中間体の供与体活性を持つその他の酸
化促進化合物;
b)容積濃度7.0%(v/v)のジメチルスルフォキシドで許容濃度範囲は0
.1から30%であり、用量幅は1.0から30.0mlで、上皮あるいは点滴
で使用する場合はそれ以上となり;
弱いイオン結合と配位結合をGSSG分子と形成することでGSSGまたはその
誘導体分子を安定化することができる医薬品として許容される化合物;
c)重量濃度0.1%のイノシン(ヒポキサンチン−9−リボフラノシド)で、
許容濃度範囲は0.1%から5.0%であり、用量幅は1.0から5.0mlで
、上皮あるいは点滴で使用する場合はそれ以上となる;
グルタチオン還元酵素により触媒されるGSSGからGSHへのNADP−H依
存型還元に対するその他の医薬品として許容される競合体;
d)重量濃度0.1%のシスタミン(2,2’−ジチオ−ビス[エ
チルアミン])で、許容濃度範囲は0.1%から3.0%であり、用量幅は1.
0から5.0mlで、上皮あるいは点滴で使用する場合はそれ以上となる;
グルコース−6−リン酸−脱水素酵素あるいはその他のNADP−依存型酵素に
より触媒されるNADP+からNADP−Hへを可逆的に阻害するか還元するこ
とができるその他の医薬品として許容される化合物;
e)重量濃度10%コリン−クロライドで、許容濃度範囲は1.0%から10%
であり、用量幅は1.0から5.0mlで、上皮あるいは点滴で使用する場合は
それ以上となる;
重量濃度5.0%のS−アデノシル−メチオニンで、許容濃度範囲は1.0%か
ら10%、そして用量幅は1.0から5.0mlで、上皮あるいは点滴で使用す
る場合はそれ以上となる;
メチル基の供与体として働くことができる医薬品として許容されるその他の化合
物;
f)重量濃度0.5%のリポ酸で、許容濃度範囲は0.1%から1.0%であり
、用量幅は1.0から5.0mlで、上皮あるいは点滴で使用する場合はそれ以
上となる;
細胞内レドックス−酸化重合対を形成できる医薬品として許容されるその他の化
合物;
同時に、単独投与された、もしくは生物媒体中での酸化型グルタチオンの半減
期を延長することができ、あるいはその作用を増強/変調できる医薬品として許
容される化合物と共に投与されたGSSG,GSSG塩あるいはGSSG誘導体
が抗癌直接作用を持つことを示すデータを得た。さらに、GSSGあるいはGS
SG誘導体の作用が正常細胞と癌細胞では異なることを証明した。我々の正常お
よび癌細胞を用いた試験管内の研究は、GSSGあるいはその誘導
体は単独、あるいはテクステンダーおよび/またはエンハンサー/モジュレイタ
ーを含む医薬品として許容される組み合わせがアポトーシスにより腫瘍細胞に死
を起こさせることを示している。正常細胞の崩壊は起こらない。従って、これら
の発見はGSSGとその塩あるいはその誘導体(特にイノシンとの組み合わせ)
の作用が2面的であることを反映している:形質転換細胞のアポトーシス誘導と
正常細胞の増殖および分化の促進。
本発明の目的は内因性のサイトカインおよび造血因子の産生の刺激が有益であ
る新生物、感染症、血液疾患およびその他の疾患の治療方法を提供することであ
る。当該方法は非経腸的なGSSGおよび/またはその誘導体を体重kg当たり
GSSGの場合で0.01から0.5mg、GSSG誘導体の場合で0.01か
ら1,0mg/kgの範囲で、1日当たり1回以上、1日以上の間隔を開けて、
あるいは連続して所望の効果が得られるまで医薬品として注射薬の形状で投与す
ることから成る。GSSGを医薬品もしくは薬物形状および/または医薬成分と
して厳格に非経腸的に投与し、それによって経口投与の場合に消化管内で起きる
分解あるいは還元(GSHへの)を防止あるいは最小限にとどめることが必須で
ある。しかし、エクステンダー、エンハンサー/モジュレイターの様な医薬品と
して許容される成分のいくつかはGSSGおよび/またはその誘導体とは別個に
、医薬品として許容される投与形状、投与処方、ならびに投与経路を使って投与
することができる。この場合、GSSGおよび/またはその誘導体はエクステン
ダーおよび/またはエンハンサー/モジュレイターの有無にかかわらず、治療す
る体部の皮膚もしくは局所について平方メーター当たりGSSGの場合で0.0
1から0.5mgの非経腸的用量で局部的に適用することができる(GSSG誘
導体の場合で平方メーター当たり0.01から1.0
mg)。
GSSGまたはその誘導体分子を蛋白分解および/またはGSHへの還元から
保護できれば、経口投与および/または傷害内部(生体内)(傷害部、腫瘍等)
に投与できるというメリットが生まれる。
以下の実施例より非経腸的(腹膜内、静脈内、筋肉内、皮下等)にGSSGお
よび/またはその誘導体を使用すると、動物内のTNF−α、IFN−αとIF
N−g、IL−1、IL−2、IL−6、IL−10、エリスロポイエチンおよ
びGM−CSFの生体内の産生を誘導され、その結果新生物または感染症、様々
な原因による造血抑制ならびに免疫抑制、ならびに当業者により内因性のサイト
カインと造血因子産生が有益と考えられるその他疾患を有する動物ならびにヒト
において有意な治療効果を表すことが確認される。
実験所見より(実施例参照)、以前には知られていなかったGSSGの持つ内
因性のサイトカインと造血因子産生誘導能と様々な病気に対する有効作用は、広
範囲の用量および濃度のGSHによる試験では、内因性のサイトカインおよび造
血因子産生が促進および/または調整されなかったことから、GSHレベルの増
加とは無関係であることが分かる。同時に我々は形質転換細胞にアポトーシスに
よる細胞死をもたらし、これがGSSG、その塩および誘導体の医薬処方による
癌患者治療で治療効果を発揮するという未知のGSSGの効果(特にイノシンと
組み合わせた場合)について記述した。このGSSG、その塩、ならびに誘導体
のもつ特異的効果は、広範囲の用量のGSHおよび/またはエクステンダー/有
益なモジュレイターとの組み合わせでも形質転換細胞にアポトーシスが誘導され
なかったことから、GSH含有量の増加とは無関係である。
GSSGは体と不要の相互作用を引き起こさないその他の薬物と
一緒に用いることができる。例えば、リチウム、イブプロフェン、アミノフィリ
ン、抗生物質、AZT、カルシウム拮抗薬、タモキシフェン、ホルモン、インタ
ーフェロン等の既存薬で治療を受けている患者はGSSGで同時に治療できる。
本明細書に於ける《治療効果》とは予防を含めた本法による治療を受けた患者
あるいは動物の状態、あるいは病気および他の治療法(例えば化学療法やX−線
治療)によって引き起こされたものも含めた後遺症の徴候および症状の強さが、
身体検査、臨床検査あるいは機器を用いた検査ならびに統計上および/または臨
床上有意と当業者により認められる程度に改善あるいは軽減されることを意味す
る。
本明細書に於ける《予防効果》とは、本法による治療を受けた対象で状態の悪
化の防止、および病気および他の治療法(例えば化学療法やX−線治療)によっ
て引き起こされたものも含めた後遺症の徴候および症状の強さが、身体検査、臨
床検査あるいは機器を用いた検査ならびに統計上および/または臨床上有意と当
業者により認められる程度に防止されることを意味する。
本明細書における《新生物および感染症》《様々な原因による造血および免疫
抑制》および《その他の疾患》とは、もとよりこれに限定されるものではないが
TNFα、IFNαおよびINFg、IL−1、IL−2、IL−6、IL−1
0、エリスロポイエチンおよびGM−CSFを含む内因性のサイトカインおよび
/あるいは造血因子の産生の促進および/または調整が当業者により有益である
と考えられる新生物ならびに感染性疾患、赤血球あるいは骨髄抑制、あるいは定
量的あるいは機能的な免疫パラメータの低下、およびその他病気あるいは病的状
態を意味している。GSSG、その塩および誘導体の癌患者治療に於ける有益な
作用は、内因性のサイトカ
イン産生の促進と形質転換細胞だけにアポトーシス的な細胞死を引き起こす特異
的な能力によって説明される。さらに、実験的および臨床状況の両方で示された
GSSGおよびその形態物の持つ治療作用の多くは、GSSGとその形態物の、
内因性のサイトカイン産生を促進し/あるいは変調する、もしくは正常細胞の増
殖と分化は促進するが、同時に形質転換細胞についてだけアポトーシス細胞死を
活発にするというこれまで知られていない性質とが関連すると言える。
以下示す実施例はもとよりこれに限定されるおのではなく、発明の実効性を示
すものである。
内因性のサイトカインや造血因子の産生を刺激し/または調整することができ
、また形質転換細胞にアポトーシス細胞死を誘導できる活性実体であるGSSG
ペプチドは、通常のペプチド合成技術により得ることができるだろう41。
この様にして得たペプチド(GSSG)は、動物やヒトにGSSGとして、あ
るいは医薬品として許容されるGSSG基材、もしくは医薬品として許容される
GSSG誘導体として、バルク物質を注射可能な水、もしくは医薬として許容さ
れる溶媒中に溶解して、活性成分濃度が重量濃度でGSSGおよびその塩の場合
でGSSG換算で0.01−2.0%に調整された(GSSG誘導体の場合には
0.01から4.0%)注射可能な薬剤形状物として用いる。
実験条件下での生体内応用では、GSSGもしくはその誘導体は、培地、等張
生理食塩水、グルコース液等の生物学的に許容される溶媒に溶かすことができる
。生理的およびその他の溶媒もしくはキャリアーも利用できるが、好ましくは水
性キャリアーあるいは溶媒を用いる。局所的に用いる場合、体の孔部への使用の
ために有機溶媒あるいはキャリアーをつかって軟膏、クリーム、あるいは座薬の
形にして使用することができる。
ヒトおよび動物向けの製剤は、化学物質あるいは最近の混入をふせぎ、それに
よって無菌的な無発熱物質治療薬あるいは製剤を提供する様あらゆる努力をしな
がら無菌、無発熱物質状態の下で調整しなければならない。
注射可能な薬物形状のGSSGあるいはその誘導体を動物試験とヒトを対象と
したパイロット試験で調べた。
注射可能な水(あるいは通常の生理食塩水、もしくは0.003%の過酸化水
素水、あるいは0.1%のシスタミン)に溶かした最も高い濃度のGSSGナト
リウム塩溶液(10.0%,100mg/L)を用いて、最大許容容積量をマウ
スに腹膜内(IP,2.0mL)、静脈内(IV,0.5mL)、および筋肉内
(IM、0.05mL)に投与して、GSSGの用量レベルが5000mg/k
g(IP)、1350mg/Kg(IV)、135mg/kg(IM)に達する
こと、この値かそれぞれヒトに推奨される最大用量0.5mg/kgの1000
倍,250倍、27倍にあたることを確認した。いずれの場合にも動物の死亡や
有害徴候は認められず、GSSGが注射薬の形状では無毒であることか示された
。0.003%の過酸化水素、あるいは0.1%のイノシン、もしくは0.1%
のシスタミンを共に、あるいは無しの製剤としてのGSSGの生物学的、薬物学
的ならびに治療上の特性に関する臨床外の評価の結果を実施例##1−8に示す
。実施例1. 試験管内におけるヒト末梢血単核リンパ細胞によるサイトカイン産生に及ぼすS GGSとその製剤の影響
酸化型グルタチオン(GSSG)、並びにと0.003%の過酸
化水素、0.1%のイノシンまたは0.1%のシスタミンを含む製剤について、
試験管内でのヒト末梢血単核リンパ球のサイトカイン産生に及ぼす作用について
調べた。白血球のサイトカイン産生はマイトージェンであるコンカナバリンA(
ConA)を試験物質添加直後に培養細胞に加えると開始した。細胞をConA
と試験物質に24時間曝して、培地上清を採取し、サイトカイン測定まで−70
℃に保存した。
細胞の機能状態と各種濃度の試験物質存在下でのマイトージェンに対する応答
能を調べる目的で、対照細胞をConAおよび試験物質を同時作用させてから7
2時間、上記に同一の濃度の試験物質存在下に培養した。培養終了16時間前に
3H−チミジンを加え、DNAへ取り込まれた標識の割合から細胞試験系の機能
状態を判定した。
男性健康人ボランティアの静脈血をヘパリン処理したプラスチック製チューブ
に取った(エンドトキシン試験済み)。フィコールとジアゾリテートナトリウム
(Histopaque−1077;Sigma)の密度勾配を用いた遠心分離
でPMNL分画を得た。
細胞濃度2×106/Lの、HEPES(20mM);L−グルタミン(2m
M);ゲンタマイシン(50mg/mL);ウシ胎児血清(10%)を含む《完
全》培養液(RPMI1640、Sigma)になるよう調整した。使用した全
ての試薬は《細胞培養試験済み》等級のシグマ社のものである。細胞生存率をト
リパンブルー排除法により数え、細胞懸濁液100mL(200,000細胞)
を組織培養用の平底96ウエル型滅菌マイクロタイタープレートの各ウエルに播
いた。各試験体の細胞を最低39ウエル播いた。
以下の5最終濃度の試験体(GSSGと、0.003%のH2O2、0.1%の
イノシン、または0.1%のシスタミンとを含むそ
の製剤)について評価した:5000mg/mL;500m/mL;50mg/
mL;5mg/mL;および0.5mg/mL。各濃度について、少なくとも6
ウエルに適当量の前もって溶解した試験体を含む50mLの《完全》培地を加え
て試験した。
別の6ウエルには対照のGSSGを含まない培地を入れた:50mLの《完全
》培地あるいは、それに0.003%のH2O2、0.1%のイノシンまたは0.
1%のシスタミンを含む《完全》培地を加えた。
試験体を培地に加えた直後に、ConA(Sigma、細胞培養試験済み)を
最終濃度が4.0mg/mLになる量含む《完全》培地50mLを、自然の3H
−チミジン取り込み(ConAなし)評価用の3ウエルを除いた全てのウエルに
加えた。
37℃、5%CO2で24時間培養した後、3ウエル(6ウエルからなる各グ
ループのそれぞれから)の内容物を取り出し、遠心分離し、その上清をサイトカ
イアッセーまで凍結して−70℃に保存した。残りの3ウエル(6ウエルからな
る各グループのそれぞれから)はさらに上記条件下に培養した。
培養開始後56時間後に1.0mCiの3H−チミジンを残りの全ての培地に
加えて、プレートをさらに16時間培養し、それからウエルの中みを集め、グラ
スファイバーフィルター上に移してから5%のトリクロロ酢酸とエタノールで処
理した。そのフィルターを乾燥させてから、放射活性(分当たりのカウント、c
pm)を液体シンチレーションカウンター、Betaplate1205(LK
B)を用いて測定した。
同一培養条件の3ウエルの平均放射活性からマイトジェニック刺激インデクッ
スを計算した:刺激を加えていない培地(ConA無しの3ウエル)の平均cp
mに対するConA刺激した培地の平均
cpm値の比。
24−時間培養した3つのウエルの上清のサイトカインについは、それに対応
する72時間培養した対照培養3ウエルにConAに対するマイトジェニックな
応答が刺激インデックスで15から50の範囲にあったときだけ調べた。
インターロイキン−1b(IL−1b)、インターロイキン−6(IL−6)
、腫瘍壊死因子a(TNFa)、およびインターフェロンa(IFNa)は市販
のキットを用いて測定し(Medgenix,Belgium)培地上のpg/
mLで表した。
表1〜4に顕著な所見を示した。表1と2に見られる様にGSSGを培地に加
えると統計的に有意かつ用量依存的にヒト単核白血球でのサイトカインの産生が
促進される。さらに、過酸化水素が存在するとIL−6とTNF−aの対照群の
レベル(GSSGなし)が上昇した。さらに、過酸化水素と組み合わせてるとG
SSGは調べたサイトカインの産生をより顕著に(1.5〜2倍)促進した:I
L−1bは5.0−5000mg/mL濃度レベル;IL−6とTNF−aは全
濃度域;IFN−aは500と5000mg/mL。
0.1%イノシンおよび0.1%シスタミン液としてGSSGを作用させると
有意かつ用量依存的にサイトカイン産生が増加し、特にIL−6とTNFaで顕
著であった(表3と4)。
上記より、試験管内でのヒト末梢血単核白血球に対するGSSGの作用は、培
地へのサイトカインの有意な放出促進として現れ、このことからGSSGがヒト
血液細胞の持つ天然のサイトカイン−産生能に促進的に作用することが確認され
た。過酸化水素、イノシン、シスタミンと組み合わせてGSSGを利用すると、
GSSGの持つ内因性のサイトカイン産生誘導作用をより顕著にする。実施例2. シクロフォスファミドで導血液および免疫抑制を誘導した例におけるサイトカイ ンと造血因子産生、ならびに造血および免疫パラメータに及ぼすGSSGとその 製剤の効果
酸化型(GSSG)と還元型(GSH)グルタチオン、ならびに0.003%
の過酸化水素もしくは0.1%のイノシンまたは0.1%のシスタミンを含むG
SSG製剤について、静細胞作用を持つシクロフォスファミド(CP)の単独投
与により誘導した造血−および免疫抑制に対する効果をネズミのモデルを用いて
調べた。
本試験は、CP−処理したネズミの脾臓細胞の試験管内に於けるIL−2およ
びGM−CSF産生能に対する試験体の5日間投与の影響を調べることを目的に
計画された。さらに、CP投与8日後に血液白血球とリンパ球、ならびに骨髄細
胞(有核細胞)の数を測定した。CP投与された動物の幾匹かにはその後でヒツ
ジ赤血球細胞(SRBC)が投与され、この抗原に対する免疫応答を調べた。
雄CBAマウス(体重18から20g)に50mg/kg用量のCPを1回腹
膜内に注射した。動物は5群に分けた(最低15匹)。
各群は以下の通りである。
対照群:
・#1−CPの代わりに通常の生理食塩水(NS)を1回注射してから試験体
キャリアー(通常整理食塩水)でさらに処理した動物;
・#2−CP注射を1回受けてから、さらに試験体キャリアー(通常生理食塩
水)を投与された対照動物;
・#3−CP注射を1回受けてから、さらに対照体(通常生理食塩水に溶解し
たGSH)を5mg/kg用量投与された動物;
試験群:
・#4−CP注射を1回受けてから、さらに試験体(通常生理食塩水に溶解し
たGSSG)を5mg/kg用量投与された動物;
・#5−CP注射を1回受けてから、さらに様々な試験製剤(0.003%の
過酸化水素を含む通常生理食塩水に溶解したGSSG)をGSSG用量で5mg
/kg投与された動物;
・#6−CP注射を1回受けてから、さらに様々な試験製剤(0.1%のイノ
シンを含む通常生理食塩水に溶解したGSSG)をGSSG用量で5mg/kg
投与された動物;
・#7−CP注射を1回受けてから、さらに様々な試験製剤(0.1%のシス
タミンを含む通常生理食塩水に溶解したGSSG)をGSSG用量で5mg/k
g投与された動物;
CP注射24時間後に各群5匹の動物についてSRBCを用いて免疫した(N
S0.5ml中107細胞を腹膜内)。
CP注射後3日目(免疫24時間後)に試験体あるいは対照体の腹膜内注射を
開始した(上記の如く)。注射は5日間:1日1回、毎日行った。
5日間の処置終了24時間後に(CP注射後8日目)マウスを麻酔し、試験管
内における自然状態での脾臓リンパ細胞によるIL−2およびGM−CSFの産
生を確かめるために脾臓細胞の培養体を無菌的に調整した。
同時に、白血球とリンパ球および骨髄有核細胞の数を数えるために血液と骨髄
kらサンプルを取った。
免疫した動物から得た血清サンプルについてSRBC凝集レベルを試験した(
CP注射8日目と免疫後7日目)。
表#5には脾臓細胞のIL−2とGM−CSF産生、骨髄および血液細胞イン
デックス、ならびにシクロスファスファミドにより血
液および免疫抑制された状態で試験体を投与されたマウスのヒツジ赤血球細胞に
対する免疫応答について示している。
データに見られるように、GSSG及び、過酸化水素中GSSG液の両方でI
L−2とGM−CSFの脾臓細胞産生がほぼ正常レベルまで戻ったのに対し、G
SHはこの様な効果を示さなかった。また、GSSGとその過酸化水素液は骨髄
および血液パラメータおよびSRBCに対する免疫応答に対して有意な修復効果
も示した。
表##6と7にはCP−誘導血液および免疫抑制マウスの試験したパラメータ
の変動におよぼすGSSG(0.1%イノシンまたは0.1%シスタミンと組み
合わせた)を含む薬物活性化合物の効果に関するデータを示している。本所見は
、IL−2bおよびGM−CSF産生促進と骨髄および血液細胞の修復に関して
、イノシンおよびシスタミン化合物がGSSGの作用を増強することを示してい
る。同時に明らかにGSHはこの様な促進を示さなかった。GSSGと0.1%
イノシンの組み合わせたとき最大効果が得られた。
上記より、本試験法では、CP−誘導のヘモ−および免疫コンプロマイズド動
物において、骨髄および血液細胞インデックスを修復し、またヒツジ赤血球細胞
に対する免疫応答を発達させながら免疫IL−2とGM−CSFの内因性の産生
を顕著に促進した。実施例3. サイトカインと造血因子産生、放射線照射により誘導されたヘモ−および免疫抑 制に於ける造血および免疫パラメータに及ぼすGSSGとその製剤の効果
総照射量1Gyを単独照射して誘導したヘモ−および免疫抑制ネズミモデルを
用いて、酸化型(GSSG)と還元型(GSH)グルタチオン、ならびに0.0
03%の過酸化水素もしくは0.1%のイノシンまたは0.1%のシスタミンを
含むGSSG製剤の効果を
調べた。
本試験は、放射線照射を受けたネズミの脾臓細胞の試験管内に於けるIL−2
およびGM−CSF産生能に対する、本試験体の7日間毎日投与(照射後2時間
目に投与を開始)の作用を調べることを目的に計画された。さらに、照射8日後
に、血液白血球とリンパ球、ならびに骨髄細胞(有核細胞)の数を測定し、さら
に脾臓と骨髄のコロニー刺激能を調べた。
雄CBAマウス(体重18から20g)に1回用量180kVのX−線を0,
5mmのCuでフィルターをかけ照射した(15mAで、距離70cm、時間2
分28秒)。総吸収量はおよそ1Gyである。
動物は5群に分けた(最低12匹)。各群は以下の通りである。
対照群:
・#1−ストレスインパクトを与えることを目的に偽照射を行ってから試験体
キャリアー(通常整理食塩水)でさらに処理した動物;
・#2−1Gy用量の照射を1回受けてから、さらに試験体キャリアー(通常
生理食塩水)を投与された対照動物;
・#3−1Gy用量の照射を1回受けてから、さらに対照体(通常生理食塩水
に溶解したGSH)を5mg/kg用量投与された動物;
試験群:
・#4−1Gy用量の1回照射を受けてから、さらに試験体(通常生理食塩水
に溶解したGSSG)を5mg/kg用量投与された動物;
・#5−1Gy用量の1回照射を受けてから、さらに様々な試験製剤(0.0
03%の過酸化水素を含む通常生理食塩水に溶解
したGSSG)をGSSG用量で5mg/kg投与された動物;
・#6−1Gy用量の1回照射を受けてから、さらに様々な試験製剤(0.1
%のイノシンを含む通常生理食塩水に溶解したGSSG)をGSSG用量で5m
g/kg投与された動物;
・#7−1Gy用量の1回照射を受けてから、さらに様々な試験製剤(0.1
%のシスタミンを含む通常生理食塩水に溶解したGSSG)をGSSG用量で5
mg/kg投与された動物;
照射24時間後に試験体あるいは対照体の腹膜内注射を開始した(上記の如く
)。注射は7日間:1日1回、毎日行った。
7日間の処理終了24時間後に(照射後8日目)マウスを麻酔し、試験管内に
おける自然状態での脾臓リンパ細胞によるIL−2およびGM−CSFの産生を
確かめるために脾臓細胞の培養体を無菌的に調整した。
同時に、白血球とリンパ球および骨髄有核細胞の数を数えるために血液と骨髄
kらサンプルを取った。
さらに、対照群あるいは試験群の動物から得た脾臓あるいは骨髄細胞を腹膜内
に入れた放射線照射CBAマウスに於ける脾臓中のコロニー形成単位(CFU)
を直接数えて脾臓および骨髄細胞の造血コロニー形成能を調べた。
照射8日目の照射動物の骨髄と脾臓についての、脾臓細胞のIL−2とGM−
CSF産生、骨髄および血液細胞インデックス、ならびにコロニー刺激能数(コ
ロニー形成単位,CFU)について表8,9および10にまとめた。
表のデータより明らかなように、GSSG、あるいは0.003%の過酸化水
素もしくは0.1%のイノシンまたは0.1%のシスタミンを含むGSSGの製
剤は脾臓細胞によるIL−2とGM−C
SF産生を統計的に有意に回復したが、GSHは有意な効果を示さなかった。
また、GSSG単独および医薬品として許容されるその活性体は血液、膵臓、
および骨髄の細胞活性を有意に正常化した。幾つかの例では、過酸化水素に溶解
されたGSSGの効果が最も顕著であった。例えば、GSSGは実際には脾臓細
胞のIL−2産生、血液白血球や骨髄細胞インデックスならびに骨髄のコロニー
形成に対して統計的に有意な効果は有していなかった(対照群と比較して)が、
過酸化水素中のGSSGは統計的に有意な効果を示した。過酸化水素と比較する
とイノシンおよびシスタミンは共にGSSGの作用を促進する顕著な効果を有し
ており、イノシンとのGSSGの活性成分を組み合わせた場合に最大効果が得ら
れた。
上記より、本試験法では、放射線照射により血液−および免疫抑制された動物
についてIL−2とGM−CSFの内因性の産生を顕著に促進し、さらに血液、
リンパ、および造血器官の細胞成分の回復を加速し、さらに骨髄および脾臓のコ
ロニー形成活性を促進した。実施例4. 正常および腫瘍細胞の増殖とアポトーシスの過程に及ぼすSGGSとその製剤の 影響
酸化型グルタチオン(GSSG)と0.003%の過酸化水素もしくは0.1
%のイノシンまたは0.1%のシスタミンとを含む製剤の細胞増殖および/また
は死について、正常細胞または腫瘍細胞を用いて測定し調べた。そのために、G
SSGあるいはその製剤を骨髄細胞株HL−60の細胞ならびに健康ボランティ
アの末梢血から得た正常細胞と一緒に24時間反応させた。それから細胞周期パ
ラメータをサイトフローメトリー法にて調べた。
健康人ボランティアの静脈血をヘパリン処理したあらかじめエンドトキシンに
ついて試験されたプラスチック製チューブに取った。フィコール−メトリアゾー
ト(Histopaque、Sigma)の密度勾配を用いた遠心分離を行い血
液白血球の単核球分画を得た。細胞濃度を1ml当たり2×106細胞になるよ
うに、20mMHEPES;2mMグルタミン、50mg/mLゲンタマイシン
と10%ウシ胎児血清を含む《完全》培養液(RPMI1640)で調整した。
細胞生存率をトリパンブルー排除法で調べてから、細胞懸濁液をウエル当たり2
00,000細胞の割合で6ウエル型マイクロタイタープレートのウエルに播い
た。
HL−60株の細胞は10%ウシ胎児血清を加えたRPMI−1640培地内
で増殖した。培養は密閉されたフラスコ内で、12mLの容積の培地を用いて行
い、4日ごとに遠心分離して交換した。細胞増殖の特徴は懸濁である。GSSG
試験液(5000mg/mL)および0.003%の過酸化水素あるいは0.1
%のシスタミンを含むGSSG液について、正常リンパ球とHL−60細胞の6
細胞サンプルを用いて評価した。
各試験液それぞれ50mLを上記の細胞培地のいずれかに加え、その後細胞を
25−96時間培養した。それから、サイトフローメトリーを用いてそれらの細
胞核当たりのDNA含有量を測定した。アポトーシス様細胞死がおきた例では、
正常のDNA量を有する細胞核分画が減少し、DNA量が異常に少ない細胞核分
画が増加する。分析方法は次の通りである:培養終了後細胞を遠心分離してから
RNA−aseA(20mg/mL)、エチジウムブロマイド(二重鎖拡散の蛍
光指示薬、10mg/mL)およびMgCl2(5mM)を含む標準のリン酸等
張緩衝液pH7.4に移す。それから細胞を非イオン性表面活性剤Triton
X−100(最終濃度0.
1%)で破壊した。この様にして得た細胞核の懸濁液をアルゴンレーザーを光源
とするブローサイトメトリーにて解析した(波長488nm)。エチジウムブロ
マイドが結合したDNAを示す赤の蛍光を測定して細胞核のDNA含量とした。
さらに、サンプルによっては細胞形態の変化を光学顕微鏡を用いて調べた。
本試験の結果は表11および12ならびに図1に示した)。表11は健康ボラ
ンティアの正常リンパ細胞の増殖を促進し、その結果細胞数は増加するが、サイ
トフローメトリー分析ではアポトーシス様細胞死については何らの変化が現れな
かったGSSGあるいはその製剤があることを示している(図1c−d)。
骨髄細胞株HL−60の腫瘍細胞の細胞培養についての観察からはGSSG(
ならびにその製剤)に形質転換細胞の増殖を遅らせる能力があることが示された
。表12には、GSSGは単独の場合に比べ過酸化水素、イノシン、およびシス
タミンと一緒の場合により強くHL−60細胞の増殖を阻害することが示されて
いる。サイトフローメトリー分析は、HL−60株細胞の細胞増殖の速度低下が
アポトーシス様死に特徴的な形態的変化の出現に付随いていることを示している
:球状の細胞が複数にの隔壁により分断され正常なDNA含量の細胞核の数が減
少する一方で異常にDNA含有量が少ない核の割合が増加した(図1a−1b)
。
上記より、GSSGおよびその製剤が腫瘍細胞選択的にその増殖を低下させる
と共にアポトーシス様の死を誘導しながら、正常ヒト細胞(リンパ球)の増殖は
アポトーシスを起こすことなく増加させるという2面機能を持っていることを示
された。イノシンと組み合わせてGSSGを使用した時、正常細胞に関するGS
SGの作用が最大になる。実施例5. マウスの実験腫瘍の発達に対するGSSGとその製剤の作用
白血病P388細胞と白血病L1210細胞を腹膜内に接種して誘導した2種
類の腫瘍進行マウスモデルを用いて、GSSGならびに0.003%の過酸化水
素もしくは0.1%のイノシンまたは0.1%のシスタミンを含む製剤の抗腫瘍
効果を調べた。血清サイトカインレベル(IL−1,IL−2、IL−6,IF
Na、TNF)の変動に関する、本試験体を7日間毎日を投与した時の影響を調
べた。同時に、2種類の全身体インデックス:腹水蓄積による体重増加と接種後
の動物の平均生存時間を用いて腫瘍の進行についても評価した。
本試験は体重18−21gのDBA/2マウスを用いて行った。
まず、腫瘍細胞を各細胞株についてマウス6匹を用いてパッセージした。そのた
めに、液体窒素温度に保存されていた細胞を解凍し、細胞濃度をハンクスの液を
用いて5×106細胞/mLに調整した。それから、6匹のマウスに腹膜内に0
.2mLの各細胞株の細胞懸濁液を接種した。
L1210細胞の場合、接種6日後に、P388細胞の場合には接種8日後に
腹水を採取した。こうして得た、腫瘍細胞がパッセージされたサンプルを用いて
主な実験を行った。腹水を滅菌ハンクス液に溶かして、細胞濃度をP388細胞
の場合は5×106細胞/mLに、L1210細胞の場合には5×105細胞/m
Lに調整した。いずれの細胞株の実験についても最低15匹のマウスを用いた。
調整した細胞懸濁液をマウス1匹当たり0.2mLづつ接種した(106P38
8細胞/マウスと105L1210細胞/マウス)。腫瘍細胞接種24時間後、
動物にまず試験体あるいはそのキャリアーを注射した。試験体の注射は実験14
日目か動物が死亡するまで毎日行われた。注射液量は0.01mL/g体重であ
る。
以下に腫瘍細胞株を用いた実験のために作った9つの動物群の詳細を記した。
対照群:
・#1−模擬的な腫瘍細胞接種を行い、その後試験の間通常整理食塩水で処理
した動物;
・#2−腫瘍細胞を接種し、その後試験体キャリアー(通常生理食塩水)で処
理した対照動物;
対照群:
・#3−腫瘍細胞を接種してから、さらに試験体(通常生理食塩水に溶解した
GSSG)を5mg/kgで処理した実験動物;
試験群:
・#4−腫瘍細胞を接種してから、1種類の試験体(過酸化水素0.003%
を含む通常生理食塩水に溶解したGSSG)をGSSG用量で5mg/kg量投
与された実験動物;
・#5−腫瘍細胞を接種してから、1種類の試験体(イノシン0.1%を含む
通常生理食塩水に溶解したGSSG)をGSSG用量で5mg/kg量投与され
た実験動物;
・#6−腫瘍細胞を接種してから、1種類の試験体(シスタチン0. 1%を
含む通常生理食塩水に溶解したGSSG)をGSSG用量で5mg/kg量投与
された実験動物;
・#7−腫瘍細胞を接種してから、GSSGを含まない1種類の試験体成分(
過酸化水素0.03%を含む通常生理食塩水)で処理された実験動物;
・#8−腫瘍細胞を接種してから、GSSGを含まない1種類の試験体成分(
イノシン0.1%を含む生理食塩水)で処理された実験動物;
・#9−腫瘍細胞を接種してから、GSSGを含まない1種類の
試験体成分(シスタチン0.1%を含む生理食塩水)で処理した実験動物;
表13と14には試験体のサイトカインの内因性の産生変化に関する有効性評
価の結果と腫瘍進行の全身パラメータに関するデータが含まれている。得られた
結果より、GSSGとその製剤は顕著なサイトカイン誘導効果を有しており、腹
水の蓄積を有意に阻止し平均生存時間を伸ばした。GSSG単独とGSSGに0
.003%の過酸化水素を組み合わせは、より顕著にIL−1とIFNaの血清
レベルを上昇させたが、0.1%イノシンと0.1%シスタミンとGSSGとの
組み合わせではより大きなIL−2、IL−6,TNFaの血清レベルを上昇さ
せた。
いずれの腫瘍モデルでも(P388とL1210白血病)腹水貯留の速度減少
および平均生存時間の延長という観点から見た抗腫瘍効果が最も顕著に見られた
のは、GSSGと0.1%シスタミンの組み合わせである。
上記より、本発明による動物の処理により:内因性のIL−2、IL−6,I
FNaおよびTNFaの産生を有意に増加させ;実験腫瘍の進行を有効に阻害し
平均生存時間を延長した。実施例6. 正常細胞と腫瘍細胞のアポトーシスの過程に及ぼすGSSGリチウム塩、S−チ オエチルアミン−GSSG、ならびにその製剤の作用
S−チオエチルアミン−GSSGおよび酸化型グルタチオン(SGGS)のリ
チウム塩、ならびに0.003%の過酸化水素もしくは0.1%のイノシンまた
は0.1%のシスタミン、あるいは7%のジメチルスルフォキシド(DMSO)
を含む製剤のプロセス細胞死とアポトーシス制御に対する作用を正常あるいは腫
瘍細胞を用いて調べた。その為に、ラットの胚繊維芽細胞(REF)と、ras
−癌遺伝子に相補的なアデノウイルスE1A遺伝子を用いて形質転換された同一
細胞(e−ras細胞株)と上記物質を72時間反応させた。続いて実験サンプ
ルの細胞増殖をミリリッター当たり細胞数を数えるか(REF細胞株)皿の中の
コロニーを数えて調べた(e−ras細胞株)。
細胞は10%のウシ胎児血清と50mg/mLのゲンタマイシンを添加したD
MEM培地で培養した。培養はペトリ皿中で行った。
REF細胞はまずmL当たり800000細胞の密度でばいようし、細胞増殖
について試験体と反応後を9,24,48,および72時間目に調べた。
E−ras細胞を5cm皿当たり細胞密度300細胞で播いた。
e−ras細胞増殖7日後、クローンの数を数えてから試験体を更に加えた。
リチウムGSSG塩とS−チオメチルアミン−GSSG(5000mg/mL
)、ならびに0.003%の過酸化水素あるいは0.1%のイノシン、あるいは
0.1%のシスタミンあるいは7%のDMSOを含むリチウムGSSG塩とS−
チオエチルアミン−GSSG液の評価を、それぞれの試験体について6つの細胞
サンプルを用いて行った。
各試験体液50mcLを1つ以上の細胞培養液に加え、それから細胞を24−
72時間培養した。アポトーシシス制御の評価の試験系では4Djの用量のUV
−照射して細胞死を引き起こした。試験体を照射直後に加えた。それからミリリ
ッター当たりの細胞数(REF細胞株)あるいは皿当たりのコロニー数(e−r
as細胞株)を24時間毎に測定しモニターした。DNA断片化はアガロースゲ
ル電気泳動を標準的な条件で使用して調べた。
試験結果を表15〜18に示した。表15と16はGSSGのリ
チウム塩あるいはS−チオエチルアミン−GSSGあるいはその製剤が正常細胞
ではアポトーシスを促進しないことを示している(REF株)。e−ras細胞
の培養体についての観察からは、GSSGのリチウム塩あるいはS−チオエチル
アミン−GSSG(ならびにそれらの製剤)が形質転換細胞に細胞死を誘導する
ことが示された。
表17と18はGSSGのリチウム塩あるいはS−チオメチルアミン−GSS
Gもしくはその製剤はUV照射して正常細胞(REF株)に誘導したアポトーシ
スを促進しないことを示している。e−ras細胞の培養体についての観察から
は、GSSGのリチウム塩あるいはS−チオエチルアミン−GSSG(ならびに
それらの製剤)が形質転換細胞に細胞死を誘導することが示された。
上記結果よりGSSGのリチウム塩あるいはS−チオエチルアミン−GSSG
およびその製剤が腫瘍細胞選択的にアポトーシス様の死を誘導するが、正常ヒト
細胞ではアポトーシスのいかなる徴候も誘導しないという2面的機能を持ってい
ることが示された。さらに、試験した試験体の全てがUV−照射で正常細胞に誘
導されたアポトーシスの進行を遅らせることができ、また形質転換細胞ではその
進行を促進することができた。S−チオエチルアミン−GSSGをDMSOと組
み合わせると、形質転換細胞に関してGSSG−リチウム塩単独の場合に比べて
効果が顕著であった。実施例7. マウスの実験腫瘍の発達に対するGSSGのリチウム塩とS−チオエチルアミン −GSSGならびにその製剤の作用
白血病P388細胞と白血病L1210細胞とエールリッヒ腺癌細胞を腹膜内
に接種して誘導した3種類の腫瘍進行マウスモデルを用いて、GSSGのリチウ
ム塩とS−チオエチルアミン、ならびに
0.003%の過酸化水素もしくは0.1%のイノシンまたは0.1%のシスタ
ミン、あるいは7%ジエチルスルフォキシド(DMSO)を含む製剤の抗腫瘍効
果を調べた。7日間毎日試験体を投与した場合の作用を腫瘍の進行の観点から、
2種類の全身体インデックス:腹水蓄積による体重増加と接種後の動物の平均生
存時間を用いて調べた。
本試験は体重18−21gのDBA/2マウスを用いて行った。まず、腫瘍細
胞を各細胞株についてマウス6匹を用いてパッセージした。そのために、液体窒
素温度に保存されていた細胞を解凍し、細胞濃度をハンクスの液を用いて5×1
06細胞/mLに調整した。それから、6匹のマウスに腹膜内に0.2mLの各
細胞株の細胞懸濁液を接種した。
L1210細胞の場合、接種6日後に、P388細胞の場合には接種8日後に
、エールリッヒ腺癌の場合には18日後に腹水を採取した。こうして得た、パッ
セージ腫瘍細胞サンプルを用いて主な実験を行った。腹水を滅菌ハンクス液に溶
かして、細胞濃度をP388細胞とエールリッヒ腺癌細胞の場合は5×106細
胞/mLに、L1210細胞の場合には5×105細胞/mLに調整した。いず
れの動物実験群も、それぞれの細胞株について最低15匹のマウスを用いた。調
整した細胞懸濁液をマウス1匹当たり0.2mLづつ接種した(106P388
細胞およびエールリッヒ腺癌細胞/マウスと105L1210細胞/マウス)。
腫瘍細胞接種24時間後、動物にまず試験体あるいはそのキャリアーを注射した
。試験体の注射は実験14日目か動物が死亡するまで毎日行われた。注射液量は
0.01mL/g体重である。
以下に腫瘍細胞株を用いた実験のために作った9つの動物群の詳細を記した。
対照群:
・#1−模擬的な腫瘍細胞接種(通常の生理食塩水の駐車)を行い、その後試験
の間を通じて通常整理食塩水で処理した動物;
・#2−腫瘍細胞を接種し、その後試験体キャリアー(通常生理食塩水)で処理
した対照動物;
実験群
・#3−腫瘍細胞を接種してから、さらに試験体(S−チオメチルアミン−GS
SGを通常生理食塩水に溶解したもの)を5mg/kgで処理した実験動物;
・#4−腫瘍細胞を接種してから、1種類の試験体(過酸化水素0.003%を
含む通常生理食塩水に溶解したS−チオメチルアミン−GSSG)を5mg/k
g量投与された実験動物;
・#5−腫瘍細胞を接種してから、1種類の試験体(イノシン0.1%を含む通
常生理食塩水に溶解したS−チオメチルアミン−GSSG)を5mg/kg量投
与された実験動物;
・#6−腫瘍細胞を接種してから、1種類の試験体(シスタチン0.1%を含む
通常生理食塩水に溶解したS−チオメチルアミン−GSSG)を5mg/kg量
投与された実験動物;
・#7−腫瘍細胞を接種してから、1種類の試験体(7%DMSOを含む通常生
理食塩水に溶解したS−チオメチルアミン−GSSG)を5mg/kg量投与さ
れた実験動物;
・#8−腫瘍細胞を接種してから、さらに試験体(GSSGのリチウム塩を通常
生理食塩水に溶解したもの)を5mg/kgで処理した実験動物;
・#9−腫瘍細胞を接種してから、1種類の試験体(過酸化水素0.003%を
含む通常生理食塩水に溶解したGSSGリチウム塩)を5mg/kg用量投与さ
れた実験動物;
・#10−腫瘍細胞を接種してから、1種類の試験体(イノシン0.1%を含
む通常生理食塩水に溶解したGSSGリチウム塩)を5mg/kg用量投与され
た実験動物;
・#11−腫瘍細胞を接種してから、1種類の試験体(シスタチン0.1%を
含む通常生理食塩水に溶解したGSSGリチウム塩)を5mg/kg用量投与さ
れた実験動物;
・#12−腫瘍細胞を接種してから、1種類の試験体(7%DMSOを含む通
常生理食塩水に溶解したGSSGリチウム塩)を5mg/kg量投与された実験
動物;
・#13−腫瘍細胞を接種してから、GSSGを含まない1種類の試験体成分
(過酸化水素0.03%を含む通常生理食塩水)で処理された実験動物;
・#14−腫瘍細胞を接種してから、GSSGを含まない1種類の試験体成分
(イノシン0.1%を含む生理食塩水)で処理された実験動物;
・#15−腫瘍細胞を接種してから、GSSGを含まない1種類の試験体成分
(シスタチン0.1%を含む生理食塩水)で処理した実験動物;
・#15−腫瘍細胞を接種してから、GSSGを含まない1種類の試験体成分
(DMSOを7%含む通常の生理食塩水)
表19〜21には腫瘍進行の全身パラメータ対する試験体の有効性に関するデ
ータが含まれている。
いずれの腫瘍モデルでも(P388とL1210白血病およびエールリッヒ腺
癌)腹水貯留の速度減少および平均生存時間の延長という観点から見た抗腫瘍効
果が最も顕著に見られたのは、S−チオエチルアミン−GSSGと0.1%シス
タミンならびに7%DMSOの組み合わせである。実施例8. 実験的アレルギー性脳脊髄炎(EAE)、多発性硬化症実験モデルの経過に対す るGSSGの亜鉛塩とS−チオエチルアミン−GSSGならびにそれらの製剤の 効果
GSSGの亜鉛塩にS−チオエチルアミン−GSSGの0.003%の過酸化
水素液(10mgGSSGと100mgのS−チオエチルアミン−GSSGを1
mlに加えたもの)およびS−チオエチルアミン−GSSGの5%アスコルビン
酸液と組み合わせたものの効果をEAEモデルで調べた。
本試験では、血液細胞成分(白血球、リンパ球、単核球、好中球数)に対する
上記組み合わせの効果について10日間調べた。ミエリン塩基性蛋白と好中球膜
抗原に対する細胞性の過敏性を調べる目的で、末梢血液の白血球の試験管内での
移動活性をこれら抗原存在下条件にて調べた。我々はまた白血球移動の阻害反応
キャピラリー法(RILM)も利用した。神経学的評価も実施した。
試験は体重400−500gの雄のモルモットを用いて行った。
脳脊髄炎−誘導物質−ミエリン塩基性蛋白(MBP)はウシの脊髄よりカラム
クロマトグラフィーを用いて得、完全フレンドアジュバントで乳化した。動物の
免疫は脳脊髄炎−誘導混合液を前足の皮下に接種して行った(MBP+完全フレ
ンドアジュバント)。EAEを発症するまでの潜在期間は平均で14−15日で
あり、最短で12日であった。
対照群:
・#1−生理食塩水を用いたそのままの動物;
・#2−脳脊髄炎誘導混合物を接種してから生理食塩水を投与された動物;
実験群
・#3−脳脊髄炎誘導混合物を接種してからグルタチオン塩(GSSG−Zn
)とS−アデノシル−メチオニンを含む0.003%過酸化水素液を組み合わせ
て、体重kg当たりのGSSG5mgの用量で投与された動物;
・#4−脳脊髄炎誘導混合物を接種してからS−チオメチルアミン−GSSG
を含む5%のアスコルビン酸液を、体重kg当たりのGSSG5mgの用量で投
与された動物;
神経学的評価(スコア化):
1 筋肉の弱化と運動の不協調;
2 足麻痺、膀胱弛緩、排尿障害;
3 運動および機能麻痺(複数器官);
4 血液循環と温度調整の傷害;
5 もだえ、Cheyne−Stocks呼吸。
細胞性免疫の評価方法
1.白血球移動の阻害反応(RILM)−は試験管内の遅延性過敏反応の一形
態である。方法の基礎:ガラスキャピラリー内のMBに接触している間の末梢血
白血球の移動活性の変化。移動域は顕微鏡装着型ミクロメーターを用いて測定し
た。移動インデックスは自然状態(抗原なし)での移動に対する、抗原処理細胞
の移動域の比として計算した
統計的有意差は0.2以上のインデックスの変化であり、即ち移動インデック
スが0.8以下の時抑制されたと判定した。
2.MBPに接触している間の血液白血球の自然接着とその変化。
血液細胞の血管内皮細胞上の移動はEAEの炎症傷害発達の重要運動である。
この過程は白血球と内皮細胞上に発現された接着分子が組合わさった作用によっ
て決定されている。抗原によって白血球
細胞の接着性が抑制されることは、免疫された動物に特異的感作が生じたことを
示している;阻害中のこのパラメータの変化は細胞性免疫に対する薬物の免疫栄
養特性を示している。
3.細胞の接着活性はファルコン社のプラスチック3034マイクロパネルに
対する接着を蛍光を用いて調べ、その結果は自然状態でパネルに接着している細
胞の数と抗原に暴露した後のパネルに接着している細胞の数で表した。
接着インデックスの掲載は:
(1−抗原処理の接着数/自然状態の接着数)×100接着インデックス>3
0の場合には自然状態の接着が抑制されたことを示す。
試験体処理終了24時間後に生存している動物を屠殺し、脾臓細胞の数を無菌
状態で数えた。同時に血液サンプルを採取して細胞数を数えた。
試験体が動物の生存と神経状態に及ぼす作用に関するデータを表24と25に
示した。これらのデータによれば、GSSG−Znとメチオニル体を利用すると
動物の生存が増加し、EAEの神経症状が有意に低下した(表22と23参照)
。表24と25には、これら試験体が免疫学的EAEパラメータに対して及ぼす
影響についての結果が示されている。データは、試験体が血液リンパ球の脳抗原
に対する感作のパラメータについて有意な作用を有していることを示している。
同時にRILA(表24)とRILM(表25)でリンパ球感作が低下していた
。
上記より、これまでの前臨床試験で発見された既知物質−酸化型グルタチオン
(GSSG)と、0.003%の過酸化水素または0,1%のイノシンもしくは
0.1%のシスタミンを含むその医薬品として許容される活性成分が新しい特性
を有しており、その特性に
よりGSSGとその医薬品体が明らかに生物学的および薬物学的活性を有すると
共に、治療効果を有していると考える。このことから、GSSGの製剤ならびに
GSSGを医薬品として許容される酸化型グルタチオンの半減期を延長する成分
を組み合わせて使用することは、当業者によって内因性のサイトカインと造血因
子の産生を促進することが有益であると考えられる病気の予防と治療への応用を
正当化している。
以下のGSSGの製剤の臨床応用の実施例(##9−26)は、ヒトに於ける
内因性のサイトカインと造血因子の産生の誘導体としてGSSGを利用し、上記
GSSGの特性に基づく病気治療の方法を提供するという考えを指示している。実施例9. 新生物疾患患者に於ける内因性産生およびエリスロポイエチン産生に及ぼすGS SG製剤の作用
本実施例のデータは、GSSGが癌患者において内因性サイトカインと造血因
子の産生に刺激作用を有することを示している。GSSG液(5mg/mL)を
静脈にゆっくりと毎日5mg注射した。サイトカインの内因性産生は1回目の投
薬前の血液レベルと3回目と7回目の注射後の血液レベルから決めた。サイトカ
インのレベルは市販のキットを利用して免疫酵素的に決定し(Medgenix
,Belgium)培養液のpg/mLで表した。
表26のデータより明らかなように、GSSGの初回注射直後に内因性のサイ
トカイン(IL−1b,IL−6、TNF−a、IFN−a)とエリスロポイエ
チンの顕著な促進が認められた。第7回目の投薬後(処置14日目)には多くの
例でサイトカインとエリスロポイエチンの血液レベルが大きく増加していた。実施例10. 化学療法により誘導された免疫抑制を併発した直腸癌患者における内因性産生と エリスロポイエチン産生の促進
44歳の女性患者で卵巣に達する直腸と腸管膜と大網リンパ節転移(T4N3M1
)を手術した。手術後に5−フルオロウラシルによる化学治療を実施した結果
(合計用量5.5g)重症の血液毒性が現れた。
化学治療1ヶ月後、患者を再検査し、腹膜の超音波検査と肝臓のコンピュータ
ー断層撮影から球形の13×10mmの固形転移が左肝臓葉に発見された。繰り
返し血液細胞数を数えた結果、血液インデックスには不完全な回復しかみとめら
れず(様々な程度で白血球減少、リンパ球減少、貧血、および血小板減少が認め
られた)さらに化学療法を行うことができなかった。
酸化型グルタチオン製剤(5mgのGSSGを含む0,003%過酸化水素液
1mL)を使用する前の検査パラメータを表27に示す。対象方法に従いGSS
Gを7日間、5mg1日1回の割合で静脈注射した。治療後3日間の間を開けて
、日用量を15mgとして静脈注射を10日間変更した。7日間治療を休んだあ
と、1日置きに1日15mgの量のGSSGを1ヶ月間投与した(合計20回注
射した)。
治療終了50日後、患者を再検討し、腹膜の超音波検査と肝臓のコンピュータ
ー断層撮影では肝臓の固形転移の顕著な退縮(治療前の大きさの50%以上)が
認められた。治療後の免疫インデックスを表27に示す。
データに示される様に、赤血球と白血球細胞数は有意に改善されており、血小
板は完全に回復し、ESRは減少、CD4+、CD8+、NK細胞数は増加し、
内因性のサイトカインと造血因子の産生も顕著に促進され、TNF(ナチュラル
キラー細胞の増加と一緒に
なり)の作用により肝臓転移が減少したと思われる。
この臨床例からは、本治療法の明確な治療効果が示された。投与治療により、
内因性のサイトカインと造血因子の産生が有意に促進し、肝臓転移の大きさが縮
小し、免疫パラメータが正常化して、患者の健康状態の全体的な改善が認められ
た。実施例11. クリプトコッカス髄膜炎を発症したAIDS患者に於ける内因性サイトカイン産 生促進
前もってAIDS、ステージ3/4(WHOステージ分類)と確定診断された
28歳の男性が重篤な状態で入院した。この患者は痙攣を伴う頭痛、眩暈と吐き
気を示した。体重は47kgで、カルノフスキースコアは60,昏睡状態で熱は
39℃、呼吸困難状態にあった。
神経学的検査からは、背頸部硬直と膝、踝、二頭筋、および三頭筋反射が消失
していた。脳脊髄液培養はクリプトコッカス・ネオホルマンス(Cryptococcus ne
oformans)が陽性で、これが原因でクリプトコッカス髄膜脳炎を発症しているこ
とからAIDSステージは4Cに訂正された。
強力な注入治療を開始した。緩和治療に加えて、患者にはFungizone(アンフォ
テリシンB)を投与したが良好な結果は得られなかった。神経学的徴候および患
者の全身症状は危険な状態が続いた。中度の発熱(37.5−38.5℃)が続
いた。
酸化型グルタチオンを投与(5mg/mL)するまで、患者のCD4+とCD
8+末梢血数は減少し、貧血および全体的なリンパ球減少状態にあった(表28
参照)。
患者に3ヶ月間にわたり本試験法に従った治療を行った(1回投与あたりGS
SG液1mL)。治療開始1ヶ月間は患者に1日置き
に投薬した(最初の10日間は静脈注射で、のこりは筋肉注射);2ヶ月目は3
日毎に投薬した(最初の10日間は静脈注射で残りは皮下注射)。
最初の1ヶ月めの治療の中程までに患者の状態は顕著に改善し、神経症状は緩
和して発熱も37.5℃を越えなくなった。治療中、患者の脳精髄液について菌
検査を2回行った(細胞学的、培養、ならびにクリプトコッカス抗原に対するラ
テックス凝集)。最初の1ヶ月間の治療が終了するまでにクリプトコッカス・ネ
オホルマンスの生菌数は有意に減少した。2ヶ月めの治療終了までには細胞学的
、培養、ならびに免疫学的試験で脳髄液から病原菌はいなくなっていた。患者状
態の急激な改善によって、3ヶ月めの投薬は1週於きにおこなった。
治療終了時の血液学/免疫学的所見を表28に示す。表より明らかな様に、貧
血徴候は低下しリンパ細胞とそのサブセットの数は顕著に増加していた。これら
の所見よりAIDS状態は4Cから4Bになった。
サイトカインの血液レベルも大きく増加しており、病原性菌体に対する宿主防
御で重要な役割を果たすIL−2、IL−6ならびにIFN−gが増加していた
。
退院時の患者状態は満足いくもので、体重は60kg(体重増加率は入院時の
21.7%)、体温正常、カルノフスキースコア90、神経症状なしであった。実施例12. 球虫症を併発したAIDS患者における内因性サイトカイ産生促進と治療効果
38歳男性で2年間AIDSと診断観察を続けられ、ステージ3C(WHOス
テージ分類)であった。前年に口内および食道カンジ
ダ症が発症治癒した記録があり、慢性の腸内球虫症により食欲不振、吐き気、頻
繁な嘔吐、血液と粘液を含む下痢を起こした。コルチモキサゾール(トリメトプ
リムにスルファメトキサゾルを加えたもの、TMP−SMX)を繰り返し使用し
て症状の急速な改善を伴う不安定な軽快化を得た。入院前の月には球虫症の再発
が起きた。コトロモキサゾル、エモディウム(ロペラミド)による治療は無効で
あった。患者の状態は徐々に悪化した:治療抵抗性で体温38℃以上、一日6−
7回の出血と、粘液便、吐き気、体重減少(1年間で15%)が進んだ。患者は
症状悪化のために入院した。入院時に患者は中度の危機状態で、カルノフスキー
スコア50,体温38.2℃、やつれており(体重42kg)、皮下脂肪は全体
的になく、皮膚は青白く、口腔内と食道にカンジダ症の徴候が認められた。便検
査の結果、多数のイソスポラ・ベルリ(Isospora belli)の卵が見つかった。
本試験法による治療開始時、患者はCD4+とCD8+リンパ球の顕著な減少
を伴うリンパ球減少と低蛋白血症を示していた(表29参照)。
患者には酸化型グルタチオンの製剤(5mgのGSSGを含む0.003%過
酸化水素液1mL)を2ヶ月間投与した。最初の治療1ヶ月間は患者に一日おき
に投与した(最初の10日間は静脈注射で、のこりは筋肉注射);2ヶ月目は3
日毎に投薬した(最初の10日間は静脈注射で残りは皮下注射)。
治療開始後2週間までに患者の状態は顕著に改善した。治療1ヶ月目の終わり
には、患者の腸運動は一日当たり102回以上になり血便も無くなった;体温も
時々37℃を越える程度になった。2ヶ月めの治療終了時に行った便検査の結果
はイソスポラ・ベルリ陰性であった。患者状態が急激に改善したことから、3ヶ
月めの投薬は
1週於きにおこなった。病気の再発は認められなかった。
治療終了時の血液学/血液生化学検査の結果を表29に示す。表より明らかな
様に低蛋白血症は改善し、リンパ細胞とそのサブセットの数は顕著に増加してい
た結果、AIDS状態はWHOステージ分類の3Bになった。
サイトカインの血液レベルも大きく増加しており、原生動物に対する宿主防御
で重要な役割を果たすことが知られているIL−2とIFN−gも増加していた
。
治療の結果、入院患者の状態も劇的に改善し、疲労感は低下して食欲も回復し
た。体重は入院時に比べ30%増加し、カルノフスキースコアは90となった。
身体検査では患者の状態は満足できるものであった。1.5ヶ月の追跡調査期中
も下痢再発は無かった。実施例13. 再生不良貧血および汎血球減少症患者に対する内因性エリスロポイエチン産生促 進と治療効果
37歳の男性で約1年間にわたり原因不明の貧血が認められ、その症状は次第
に悪化していた。10ヶ月間患者は疲労感とめまい、頻繁な鼻血に苦しめられ、
クルップ結核の一つであること示す3つの結核症状から稀な呼吸器系の感染症が
疑われていた。その年に患者は通常の体重から10%減少した。鉄剤、葉酸、ビ
タミンB12を含むビタミンBの経口ならびに静脈投与による外来治療を繰り返
しうけたが効果は無かった。入院時に患者は中度の危機状態にあり、中度の呼吸
困難と、挫傷、斑点様発赤が認められた。引き続き行った血液分析の結果より、
重度の染色度の減少(色インデックス0.7−0.9)、正常赤血球減少性貧血
(1.5−2.5×1012/L)、不同細胞症ならびに変形赤血球増多症、中度
白血球減少症ならびに50−80×109/Lの血小板減少症が判明した。
鉄剤、葉酸、シアノコバラミン、ビタミン、プレドニゾロンの集中注射治療と
赤血球輸血を繰り返したが軽微な改善しか見られなかった。
骨髄分化(パンチ生検)からは、髄質腔内には主に肥満細胞が占めて顕著な染
色度の減少がしめされた。骨髄細胞計および赤血球細胞系はともに大きく抑制さ
れており、赤血球/骨髄細胞比は顕著に減少していた。巨核細胞の数は僅かで未
分化細胞、プラズマ細胞、および芽細胞が相対的に増加していた。鉄は十分蓄積
していた。診断:原因不明の形成不全性貧血、汎血球減少症。
酸化グルタチオン製剤(5mgのGSSGを含む0.003%過酸化水素水1
mL)を投与開始した時点の血液細胞数とエリスロポイエチンレベルを表30に
示した。表より明らかなように、エリスロポイエチンの血液レベルは増加してい
なかったものの、検査所見は形成不全性貧血の特徴に一致していた。しかし、エ
リスロポイエチンレベルは明らかに正常限界下限値よりも低かった(9.2pg
/Lに対して正常域30−170pg/mL、3−17mIU/mL)。
酸化型グルタチオン製剤治療は1mgGSSGb.i.d.の筋肉内注射を3
日間行い開始した。さらに用量を5mgb.i.dに上げて7日間投与した。血
液細胞数からは貧血の症状が緩和したことが分かった。この時点から製剤を1日
1回の割合で10mgIM投与を10日間行ったところ、RBC数は次第に回復
し、治療をGSSGのIV投与、3日ごと、30日間に換えた。ビタミンと鉄製
剤は必要に応じて投与した。
本試験治療開始後50日目の血液学所見とエリスロポイエチンレベルを表#3
0に示す。データより明らかなように、RBSとWBC数は有意に回復しており
血小板数も同様であり、ESRは減少、
エリスロポイエチンレベルは正常域上限を越えていた。臨床的には、疲労感、眩
暈、吐き気が無くなった。身体検査の結果、発赤も挫傷も見つからず、鼻血も観
察・報告されなかった。体重は5.5kgまで増加した(病気前の8%)。
骨髄の再検査では(治療終了時のパンチ生検)、骨髄組織が髄質腔の60%を
占めており、骨髄組織島の赤血細胞/骨髄細胞比は正常値を越えていた。正常細
胞集合体内に巨大赤芽細胞が見られるという正常細胞の過形成を示す徴候があっ
た。マスト細胞も認められ、巨核細胞は豊富に存在していた。鉄蓄積はいくらか
多くなった様であった。
本臨床例は本製剤に明確な治療効果があることを示している。投与治療により
抑制されていた内因性のエリスロポイエチン産生が強力に活性化された。結果と
して血液学パラメータは大きく改善して貧血の臨床症状が解消した。患者は満足
できる状態で退院した。実施例14. 胃癌、腹膜転移、腹水、plenomegaly(膵腫=Splenomegaly)および胆汁分泌停 止肝炎患者に於ける内因性サイトカイン産生促進と治療効果
33歳の患者で2年以上胃癌と診断されていた(低分化度の腺癌)。1993
年に患者は悪性胃潰瘍の手術を受け、肝門脈に転移したと考えられる緻密リンパ
節が多数見つかった。
1994年1月に化学療法(5FU)では重度の胆汁分泌停止を併発し、左右
肝輸胆管への経皮的ドレナージを行い、6ヶ月ごにはブラウン吻合法を用いた経
肝的ドレナージを伴うcholedochoejunostomy(総胆管肝吻合=choledochojeunos
tomy)を実施した。
1995年11月、患者の様態は悪化した。検査の結果、患者は活動型の二次
肝炎を発症していた。肝臓は肥大し痛みを発し、肋骨
橋から5−6smが突出していた。血液生化学検査インデクッスは常に異常値を
示した:ビルルビン−40.0で間接型に偏り(31.0まで);アミノ転移酵
素活性−およそ正常値上限の6倍、低アルブミン血症は26%まで低下し;さら
に高ガンマグロブリン血症;10.2mmol/lに達する高コレステロール血
症も示した。
胃のファイバースコープでは(1995年、11月)胃の腫瘍は胃本体の中央
部に存在し、およそ8cmに拡大していた。腫瘍は固形様であった。胃壁は硬か
った。組織検査から腫瘍は軽度の開腹手術を必要とする腺癌であった。腹膜全体
に拡がる多数の転移とを示す腹水と膵腫が見つかった。患者は手術不可能と判断
された。
0,1%イノシンを含むGSSG製剤を使用することになった。製剤は非経腸
的に(筋肉内および静脈内)および内視鏡を使用した腫瘍組織周辺への局所注射
によって投与された。筋肉内および静脈内注射の平均用量は0.1〜0.5mg
/kgで、局所注射は生体内50mgまでであった。製剤の非経腸的注射は一日
おきに(朝静脈注射を、夕方筋肉内注射を)3週間行い、その後週2回に替えて
4週間行った。製剤を使用してから2ヶ月後に胃ファイバースコープを実施した
ところ、食道通過が可能であり粘膜はピンク色になり、噴門部のロゼッタが部分
的に閉鎖していた。空の胃には軽度の泡状の分泌物があり、強い胆汁色を呈して
いた。腫瘍の大きさは5cmであった。同時に血液学および血液生化学インデッ
クスに大きな改善が認められた。
4ヶ月後、肝臓の肥大は肋骨橋を1cm越える程度になった。触診では肝臓に
痛みは無かった。超音波検査の結果、以前癌組織により侵されていた場所の幾つ
かに繊維性組織が認められた。消化管ファイバスコープを1996年5月に実施
したところ、食道は部分的に閉塞していた。胃の中には明るく濁りのある液体が
あり、唾液が
含まれていた。粘膜はピンク色であった。腫瘍は3.6cmの大きさで胃壁はし
なやかになっていた。十二指腸は通過可能であった。
該GSSG製剤を用いた治療前に実施した検査に比べると(1995年、11
月)腫瘍は55%小さくなった。同時に肝臓関連検査や血液および免疫インデッ
クスに有意な改善が認められた(表31参照)。
上記より、本発明による治療は新生物の進行を部分的に退行させ、同時に血液
学、血液生化学および免疫パラメーターを有意に改善し、生活の質を大きく向上
させた。実施例15. 皮膚癌(メルケル細胞腫)、局所リンパ節転移および化学療法−血液−および誘 導免疫抑制を示した患者に於ける内因性サイトカイン産生促進と治療効果
64歳の男性患者で1995年8月に肩胛骨に充血した痛みを伴わない塊が現
れてから医師観察を受けていたが、その後次第に大きくなった。1ヶ月後、塊は
肩胛骨域を越えて背側に広がり、さらに大きくなりならがら痛みを発する様にな
った。熱が出てきて(38.9℃。1995年10月実施した組織学および免疫
学検査より明確な診断がされた:皮膚癌の神経分泌型(メルケル細胞腫瘍)ステ
ージIII。
1995年12月、患者にCMF化学治療が施された(シクロフォスファミド
+メトトレキセート+フルオロウラシル)が目立った治療効果は無かった。同時
に造血抑制が現れ(白血球2.4×109/L)、局所の皮膚充血を伴う頸部お
よび上頸部リンパ節の増大が認められた。
1996年1月−2月化学療法を変更した:シスプラチン+シクロフォスファ
ミド(CMFのかわりにCP)。この化学療法は次の
ような合併症をもたらした−細胞減少症(白血球−1.4×109/l)、虚血
性の病害を表す心臓毒性である。
化学治療の第二コース終了後、腫瘍は大きく進行した:左下背部に漏管を伴う
壊死が:左腕には浮腫:左肩の柔組織内と左下背部組織への浸潤:発熱の持続(
38.8℃)。化学療法が無効であり、病状が進行したことから、0.1%のシ
スタミンを含むGSSG製剤を化学療法と併用して投与することとした。
GSSG製剤注射開始後10日目(静脈内および筋肉内に1回の注射当たり0
.1−0.5mg/kg量)、患者の状態に次の変化が現れた:生活の質の改善
(食欲の開腹、運動性);潰瘍の乾燥、排膿の停止:漏管の消失、腫瘍の30%
減少;体温の正常化:充血域が限定かされ、血液インデックスが改善した。
化学療法の第3および第4コースをGSSG製剤併用で行った(静脈内および
筋肉内注射で、静脈内用量は0.5mg/kg;および筋肉内用量は0.2mg
/kg)。製剤の非腸管投与を1週間に3回行い、さらに内視鏡を用いた腫瘍周
囲への2点の局所注射を週1回行った(各スポット25mgまで)。次の様な結
果を得た:腫瘍発達の退行;化学療法の持続性の向上、痛み症候群の消失、生活
の質の恒常的改善、免疫および造血能の開腹、サイトカインと造血因子のレベル
増加(表32参照)。
本発明を利用した治療2ヶ月で内因性のサイトカインと造血因子の産生のレベ
ルが安定した;左頸部および上部頸部リンパ節も縮小した;腫瘍の大きさもその
面積を70%縮小し;免疫インデックスも良い方向にシフトし;化学療法による
血液抑制が消失した。
この臨床観察は、本発明による治療が治療効果を有することを明確に証明して
いる:明確なサイトカインと造血因子の内因性の産生促進が認められ、腫瘍サイ
ズは減少し、生活の質も向上して、血液
学、血液生化学、免疫パラメータも改善した。実施例16. 急性ウイルス性肝炎の重症患者に於けるGSSG製剤の治療効果
32歳の男性が色素代謝異常の症状より感染病棟に入院した:皮膚と粘膜に黄
痙があり;尿の色が濃く:顔に薄く色が入り、ウロビリノーゲンのレベルが高か
った。患者の身体状態は極めて悪かった:体温−38.8℃、インフルエンザ様
および関節炎症候群。患者の肝臓は4−5cm大きくなっていた。急性ウイルス
性肝炎と診断された。確定診断は急性ウイルス性肝炎”B”であった。急性肝不
全を伴う重度のものであった。
最初の治療は、GSSG−Naを含む0.1%葉酸液からなるGSSG製剤を
7日間、1日1回、0.1〜0.5mg/kg体重の割合で静脈内注射するもの
であった。
第二の治療コースは、GSSG−Znaを含む0.1%イノシン液からなるG
SSG製剤を7日間、1日1回、0.1mg/kg体重の割合で静脈内注射する
ものであった。
第三の治療コースは、GSSG−Naを含む5%葉酸液からなるGSSG製剤
を7日間、1日置きに0.1〜0.5mg/kg体重の割合で静脈内注射するも
のであった。同時に同じ製剤を同日同用量筋肉内にも注射した。
表33のデータに示すように、血液学/免疫学パラメータに改善が認められ、
肝臓検査マーカーは減少した(あるいは/および正常化)。上記より、病気のプ
ロセスが除かれ、急性ウイルス性肝炎の通常の開腹期に比べ1.5−2ヶ月早い
回復が認められた。実施例17. 再燃ステージの慢性ウイルス性肝炎患者に於けるGSSG製剤の治療効果
56歳の女性が衰弱、疲労感、興奮性、食欲不振、吐き気を訴え感染病棟に入
院した。患者はGIT徴候、右下背面の痛みと38.5℃の発熱を示した。
検査:患者の一般状態は中位の重症度であった。触診により脾腫と肝腫が確認
された。肝臓は右胸腹弓下から3cm突出していた。強膜と粘膜は半黄痘を示し
た。
超音波検査:肝臓は顕著に肥大しており、門脈は15mm、胆嚢壁は肥厚し、
膵臓は正常構造を持っていたが、脾臓は肥大(578×168mm)し肥厚して
いた。腎臓には構造上の顕著な変化は見られなかった。
2週間患者は解毒治療と抗ウイルス治療を受けた(Roferon−A、組換
体α2−インターフェロン)。更に病状が進んだことと適用治療法に効果が認め
られなかったことから、GSSG製剤を用いて治療することとした。
GSSG−Na2のコリン−クロライド10%液を7日間静脈注射した(1日
1回、0.1−0.5mg/kg体重)。同時にGSSG−Naを含む羽0.1
%のイノシン液を10日間筋肉内注射した(1日1回0.1−0.5mg/kg
体重)。
上記のGSSG製剤を用いた治療1ヶ月後、患者の身体状態は有意に改善され
た。衰弱と疲労感だけが残った。痛みと消化不良は顕著に軽快化し、体温も平熱
となった。検査インデックスにも良い変化が現れた(表34参照)。超音波検査
によれば、脾腫と肝腫の大きさに変化はなかった。
ある患者状態は改善されたが、その他の肝臓障害症状が残ったことから、GS
SG製剤に治療コースをもう一度実施することとした。上記同一の治療コースを
もう一度繰り返した後、患者から愁訴が無くなった。痛みと消化不良徴候は消え
た。超音波検査からは脾臓
と肝臓の大きさが小さくなったことが示された。触診では肝臓は肋骨弓の下から
1.5cm突出していた(検査データは表34を参照)。上記より、GSSG製
剤を用いた併用治療は顕著な治療効果を有し、身体状態および生活の質を向上さ
せ、病気進行を停止させ退行させ、検査値を良い方向に変えた。実施例18. 急性腹膜炎患者に於けるGSSG製剤の治療効果
1.78歳の女性が嵌頓腹面ヘルニア、小腸の壊死を伴う急性腸閉塞で急性膵
炎の中毒期と診断されて入院した。手術中およそ800mlの排便性滲出液をフ
ラスコに取り、腹腔内にフィブリン塊が認められたのでこれを除去した。小腸の
嵌頓部は壊死を起こしていた。
小腸を部分切除し吻合を作成した。食道および胃を通して小腸内にプローブを
差し込み回腸方向に設定した。手術後小腸内容物を1日1回吸引除去した。その
後、0.1%葉酸濃度のジメチルスルファオキシド(DMSO)液を150ml
と一緒に10mlの1%GSSG2ナトリウム塩液を小腸内に入れた。同時に0
.1%の葉酸と1%のGSSG2ナトリウム塩液を1日1回、0.01から0.
1mg/kg体重の割合で4日間静脈注射した。
手術後2日目には蠕動が始まった。プローブを第8日目には取り外した。患者
は19日目には退院した。
2.16歳の男子が腹膜炎を伴う急性交連誘導小腸閉塞と診断され入院した:
中毒期。
手術中に600mlの排便性滲出液をフラスコに取り、腹腔内にフィブリン塊
が認められたのでこれを除去した。患者は顕著な交連を生じていた。交連切除術
を実施した。食道および胃を通して小腸内にプローブを差し込み回腸方向に設定
した。
手術後大腸の内容物を1日1回吸引除去した。その後、0.1%葉酸濃度のジ
メチルスルファオキシド(DMSO)液を150mlと一緒に10mlの1%G
SSG2ナトリウム塩液を小腸内に入れた。同時に0.1%の葉酸と1%のGS
SG2ナトリウム塩液を1日1回、0.01から0.1mg/kg体重の割合で
4日間静脈注射した。
手術後2日目には蠕動が始まった。プローブを第8日目には取り外した。患者
は11日目には退院した。実施例19. 前立腺癌患者に於けるGSSG製剤の治療効果
63歳の男性が前立腺癌の疑いで泌尿器科に入院した。触診では拡大した、硬
い前立腺が触れた。気管のX−線検査からIV−XII肋骨前部ならびに頭蓋、脊髄
、骨盤および大腿骨に転移が認められた。前立腺癌は多発性骨転移を伴うと診断
された(T2N2M1)。
治療コースは30日間行われ、次の計画に沿って実施された:
1.GSSG−Znを含む1%イノシン液の1日1回、0.01〜0.5mg/
kg体重の用量の静脈注射を10日間行った。
2.続く10日間、S−チオメチルアミン−GSSGを1日1回、0.1〜1.
0mg/kg体重の用量で内リンパに注射した。
3.続く10日間はGSSG−Znを含む1%イノシン液を1日1回、0.01
〜0.5mg/kg体重の用量で静脈注射した。
上記治療コース後、患者の状態は顕著に改善し、鼠径部の痛みは次第に弱くなり
、頻尿のエピソードも一晩2−3回まで減少し、下肢の浮腫も減少した。血液検
査にも幾つか改善が見られた(表35)。
患者は退院後1週間に2回の割合でGSSG−Znを含む1%イノシン液を0
.01〜0.5mg/kg体重の用量の筋肉内投与を
受けた。
1年以上たった後に、患者は検査と同様のGSSG製剤治療をもう一度受ける
ために入院した。実施したGSSGを用いた治療日程は前回に同じであった。2
回目の治療3ヶ月後に主に見られた治療効果は次であった:生活の質の改善;下
肢の浮腫の消失;拡大リンパ節の退行;頻尿の消失;前立腺の大きさの縮小;X
−線像の改善(肋骨と脊髄内の特定の転移の石灰化);血液学ならびに免疫学イ
ンデックスの開腹。実施例20. 膵臓癌患者のGSSG製剤の治療効果
1996年5月、56歳の男性患者がN122病因第二外科に入院した。入院
時の患者状態は重症であった。患者は次の症状を訴えた:仰向けに寝たときに激
しくる上腹部の帯状の連続する痛み、食欲不振、眩暈、吐き気、太鼓腹、嘔吐で
あり、カルノフスキー指数は40であった。触診では;腹部筋肉の痛みと緊張が
膵臓側に認められた(ケルト症候群)。膵臓は硬く、凸凹の表面をし、肥大して
いた。肝臓も硬く、下部肋骨の下4cmにあった。
超音波検査:膵臓は肥大し、境界は凸凹で、硬かった。ヴィルスング管は0.
7cmに拡張していた。肝臓は肥大しており、右葉は18cm、左葉は10cm
であった。下端は丸くなっていた。その端は凸凹しており、構造は不均一で多数
の深色性の斑点が膵臓内にあった(転移)。診断−肝臓転移を伴う膵臓癌(T3
N2M1)。
治療:解毒、プロテアーゼ阻害剤、麻薬性鎮痛剤。
患者状態の重症度とその他の治療法がないことから、GSSG製剤による治療を
行うことになった。
治療計画:GSSG亜鉛塩(0.01〜0.5mg/kg)の静脈内投与(毎
日2回を10日間)。次の10日間−GSSG亜鉛塩
(0.01−0.5mg/kg/日)の静脈投与、1日おきにGSSGの亜鉛塩
を含む7%ジメチルスルフォキシド(1.0mg/kg/日)の内リンパ投与。
次の10日間(第三10日)はGSSGの亜鉛塩を週2回の割合で静脈投与(0
.01〜0.5mg/kg/日)。
治療1ヶ月後患者状態は中程度の重症度であった;定期的に左肋骨下域に中度
の痛みが現れた。カルノフスキーインデクッス−60。麻薬性鎮痛剤を中止し、
食欲は増進した。血液パラメータに改善の傾向がみられた。
静脈注射による治療終了後3週間、患者はGSSGの亜鉛塩(0.01〜0.
5mg/kg)を週1回の割合で筋肉内投与された。
1996年6月、患者は122病院の第二外科病棟に再度入院し検査を受け、
GSSG製剤を用いた治療を新たに受けた。
検査:臨床症状と血液パラメータに顕著な改善が認められた(表36参照)。
患者の状態はおおむね満足できるものであった。愁訴は左肋骨下の周期的な弱い
痛みであった。カルノフスキーインデックス−70。触診−膵臓頭部と体部の突
出側が柔らかくなった;膵臓は表面が滑らかになり、硬くなくなった。
超音波検査:膵臓の大きさが小さくなった(頭部6.3cm、体部3.2cm
、尾部2.1cm)。ビルスング管0.4cm。肝臓は肥大していた;右葉16
.5cm、左葉9.5cm。肝臓の表面は凹凸構造で不均一であった。肝門の繊
維化。肝膵臓内に多数の深色影。
第二回目のGSSG製剤による治療計画は次の通りである。最初の10日間は
、S−チオエチルアミン−GSSGを冠動脈内に入れたカテーテルを通し注入し
た(0.01〜0.5mg/kg)。
その後、GSSG亜鉛塩(0.1〜0.5mg/kg/日)を毎
日、10日間静脈投与した。患者は退院後、1週間に1回、1ヶ月間GSSGの
亜鉛塩を(0.01〜0.5mg/kg/日)静脈投与した。
1996年9月、患者はN122病院の第二外科病棟に再度入院し検査を受け
、3回目の治療を受けた。その時点では臨床症状に変化は見られなかった。血液
パラメータの変動については表36を参照。
超音波検査:膵臓の特徴は前回と同じであった。肝臓は僅かに肥大しており、
右葉15cm、左葉8cm、下端は丸く、縁は明確で滑らかであり、一方膵臓は
浅色性および深色性の斑点(繊維化および石灰化)があり、不均一であった。
上記より以下の臨床効果が顕著および有意であると考えられた:生活の質の向上
、新生物進行の停止;転移の一部の解消;免疫および血液インデックスの開腹;
超音波検査結果の改善。実施例21. 膵性糖尿病患者のGSSG製剤の治療効果
18歳の女性がN16病院の内分泌科に入院した。診断:インシュリン依存性
膵性糖尿病(I型)。インシュリン耐性の重症度は、眼底検査等級IVの糖尿病で
、14歳より糖尿病性多発性神経炎の初期症状を示していた。病気は糖尿病性酸
性症を呈し始めており、血糖値は18.4から28.0mmol/l)ケトン尿
で(アセトン)、および尿糖は12%に増加していた。病気発症時の総インシュ
リン用量:SU−インシュリン68単位、”ICS”269単位。これまでに数
回入院していた。インシュリンは1994〜1996年には600単位に達した
。この時点での血糖は19.6〜24.3mmol/lで、尿糖は4〜6%、尿
中ケトンは陽性であった。
1996年9月に患者はICSインシュリン500単位、ICS
−A100単位、SU−インシュリン5−単位の治療に変えることを目的に入院
した。入院時のインシュリン用量は次の通りである:
B−インシュリン480単位、SUシンシュリン22単位
血糖
・午前9時 11.4mmol/l
・昼 11.1mmol/l
・午後2時 13.9mmol/l
・午後5時 16.7mmol/l
・午前6時 10.7mmol/l
尿糖−670mmolまで、ケトン+++
患者のインシュリン抵抗性の程度と患者の同意を得たことから、GSSG製剤
を用いた治療を行うことにした。
治療概要:GSSG−Na2を含む0.5%リポ酸(0.1〜0.5mg/k
g/日)液を毎日1回、10日間静脈投与。
次の10日間は、GSSGの亜鉛塩を含む0.5%リポ酸(0.1〜0.5m
g/kg/日)液を位置に置きに静脈投与。
次の10日間(第三10日)は、GSSG−Na2を含む5%アスコルビン酸
液(0.1〜0.5mg/kg/日)を20日間1日1回位置に置きに筋肉投与
。
上記治療終了後、インシュリン治療を変更した。SUインシュリン使用を開始
し、1時間に数回注射して、持続放出型インシュリンを止めた。
インシュリン用量を次第に減らし、患者に次のインシュリン処方をもって退院
した:
午前6時 4単位SU−インシュリン
午後9時 50単位
午後2時 36単位
午後7時 36単位
午後11時 8単位(総用量134単位)
血糖は正常化し、食事後でも8mmol/lを越えることはなくなった。退院
後、患者は1ヶ月間、GSSG製剤治療を受けに来院した。治療概要は次の通り
である:
1ヶ月間−GSSGナトリウム塩を含む0.5%リポ酸液(0.01〜0.5
mg/kg)を一日おきに筋肉投与。
続く2ヶ月目は、患者には2回低血糖症(1.8〜2.2mmol/l)が起
きたことからインシュリン量を減らした。即ち、2ヶ月間の治療を行った後に次
のインシュリン処方を用いた:
午前6時 4単位SU−インシュリン
午後9時 36単位
午後2時 12単位
午後7時 12単位
午後11時 4単位(総用量68単位)
患者の状態は満足できるもので愁訴は無かった。表37には血液パラメータの
変化を示す。
上記より次の治療効果が認められると考えられた:インシュリン抵抗性の終焉
;インシュリン用量の軽減、生活の質ならびに検査値の改善。実施例22. 肺ガン患者に於けるGSSG製剤の治療効果
診断:左肺の上部葉から上行頸動脈と肺静脈まで拡がる癌(T3N2M0)。
縦隔リンパ節に転移。
1995年9月、59歳の男性が肺癌の疑いで肺研究所の外科部門に入院した
。入院時、患者は定期的な38.4℃の発熱、食欲減退、体重の8kgの減少、
運動後の眩量を訴えた。
数回の胸部CT(29.08.96)により、上葉の排気能低下による右肺の
大きさの減縮が認められた。右上葉気管支は狭く変形し、4.0×5.0×6.
0cmの病巣陰が認められた。おそらく傍縦隔リンパ節の肥大によるものであろ
う。胸膜腔には液は認められなかった。
気管支鏡:気管の下部1/3の側壁のリンパ管炎、右主気管支側壁のリンパ管
炎と浸潤、右上葉気管支に1−2等級の圧迫性、浸潤性狭窄。
診断目的開胸術:(14.09.95)右肺の上葉に、4.0×5.0×6.
0×で上部壁側胸膜に侵入した凸凹した硬い部分が形成されていた。手術中の検
査で心膜を開いたとで、新生物が上行頸動脈と肺静脈内に拡がっているのが明ら
かになった。組織学的には新生物は分化度の低い(小細胞)腺癌と判定された。
この様な例は手術が不可能である。
患者の状態は引き続き悪く:右上部鎖骨上リンパ節が肥大し(3.5×4.0
cm)た。患者は化学療法をうけるために癌研究所に移された。シスプラスチン
とエトポシドを組み合わせた最初の治療コース後、患者の状態は極めて悪くなっ
た:吐き気、嘔吐、脱毛、トランスアミナーゼとクレアチニン上昇、白血球減少
。患者の病状とその他の治療法がないことから、GSSGのリチウム塩による特
別治療を実施することにした。
GSSG−Liの最初の注射から(0.01〜0.5mg/l/日、静脈/筋
肉内を交互に14日間)、生活の質は顕著に改善された(カルノフスキーインデ
ックス80(60)、食欲増進、下痢の減少)。
GSSGのリチウム塩を含む0.003%の過酸化水素水を用いた治療2週後
には血液インデクスが顕著に改善された(白血球数、
赤血球数、クレアチニン、トランスアミナーゼ)。最初の治療コースに比べ、L
i−GSSGを投与されていた第二コースでは患者からの愁訴はなかった:吐き
気、嘔吐は無く、食欲は増進し(体重は5kg増えた);臨床検査と生化学血液
検査は正常域内であった。2回目の化学療法コースの後、GSSG製剤による治
療を行った:GSSGのリチウム塩を含む3%ジメチルスルフォキシド(0.0
1〜0.5mg/1/日、静脈/筋肉内を週3回、14日間)。
それから患者はガン研究所で別の化学療法を受けた。3回目の化学療法コース
では愁訴はなかった。血液検査の結果は正常域内であった。肥大していた右上部
鎖骨上リンパ節は完寛し、X−線より原発傷害にも改善が認められた;拡張不全
の徴候無し、縦隔、および傍気管部に新たな陰は見つからなかった;気管は正常
位置にあり;残腔も認められなかった。
従ってGSSG製剤(GSSGリチウム塩)と組み合わせた2コースの化学療
法により、内因性のサイトカインと造血因子の産生の安定した増加に伴う満足で
きる生活の質を得ることができ、新生物の全体的は退行と、検査パラメータの回
復を得ることができた(表38参照)。さらに患者はGSSGのリチウム塩を0
.01−0.5mg・kg量1年間にわたって1ヶ月14日間1日起きに投与さ
れた。
1年後(14.10.96)
胸部CTスキャンにより右上葉気管支内に1.5×1.5×2.0cmの繊維
性の変化が認められた。肺組織には新たな浸潤も繊維性の変化も認められなかっ
た。両肺の気管および気管支腔は狭窄も変形も認められなかった。縦隔および肺
根リンパ節には肥大は認められなかった。胸膜腔には液は無かった。
結論:化学治療処方とGSSG−Liの併用治療は化学療法を受け
入れる寛容性を増加し、その作用を大きく促進した。一般的には、併用により腫
瘍の退行、転移の一掃、免疫および造血系の回復、生活の質の向上に効果がある
。実施例23. S字結腸癌患者に於けるGSSG製剤の治療効果
診断:右側付属器腫瘍、右側卵管卵巣膿傷、瀰漫性蜂巣織炎−化膿性腹膜炎を
併発した結腸の直腸S字部の癌(未分化腺癌)(T4N0M0)。
1996年6月に48歳の女性患者がN122中央病院の第二外科に上記診断
により緊急入院した。
手術:S字回腸と腹腔の清掃と排膿。患者状態は重症:カルノスキー30,熱
39〜40℃。強化治療にもかかわらず臨床症状は引き続き不良であり、両肺性
の肺炎を併発した。抗生物質を用いた追加の集中治療(セファロスポリンとペニ
シリン−クラフォラン6g/日、アンピシリン/オキザシリン2g/日)も期待
した効果を上げなかった。
上記治療が無効であったことから、GSSGの亜鉛塩を用いた治療を行うこと
にした。
従来の治療に加えて、GSSG−Zn2を0.1%のシスタミン液を用いて、
一日当たり0.01〜0.5mg/kg量静脈注射と筋肉投与して投与した。1
週間の治療後、患者の全身状態は明瞭に改善し、食欲は増進し、衰弱感は消失し
、睡眠は正常化し、傷害の局所治癒が促進した。血液パラメータの正常化傾向が
認められ(表39参照)、XO線での肺炎徴候が消えた。
これらの有効作用により外科治療による第二段階が可能になり−直腸の肛門S
字結腸と卵巣を含む右側付属器官の切除の開腹術を繰り返した。手術後、右側下
葉胸膜肺炎が起きた。再びGSSG−Z
n2を含む0.1%シスタミン液を治療に加えた(0.01−0.5mg/kg
量の静脈注射と筋肉投与を1週間毎日)。肺炎の臨床および放射線検査による徴
候は3日以内に解消した。手術後傷に関する併発症は無かった。7日目に縫合を
解いた。患者は満足できる状態で退院し外来にてフォローした。
全体効果は次の通りである:生活の質の改善;抗生物質治療の強化;検査イン
デックスの回復;傷治癒の促進;根本外科治療の可能性。実施例24. 膵臓/十二指腸癌患者に於けるGSSG製剤の治療効果
診断:十二指腸に至る膵臓癌(T3N2M1)。
1996年7月、67歳の男性がN122病院第二外科に閉鎖性黄疸で入院し
た。診断−主胆管の浸潤性狭窄。手術:経皮的経肝的外部−内部排膿
1996年2月−胆嚢切除と胆管−十二指腸吻合(ユーラッシュ法)。患者は
右下肋骨から背中に放散する痛みを訴え、麻薬性鎮痛剤を用いた。食欲なし。体
重は月に13kg減少した。カルノフスキーインデックス40.定期的な吐き気
、嘔吐、脂肪便。血清中のアミラーゼとリパーゼ、尿中アミラーゼが上昇し、貧
血。膵臓頭部は腫瘍性に突出しているのが触診できた。消化管ファイバースコー
プ:十二指腸粘膜からファーター乳頭部に浸潤。
患者の病状の重傷度、病状の進行、その他の治療法がないことからGSSG−
Zn2を含むジメチルスルフォキシド(DMSO)を用いた治療を行うことにし
た。
治療開始2週後には患者状態は顕著に改善した。カルノフスキーインデックス
−80。連続していた痛みは減少し、定期的な中度の痛みから解放されたため、
麻酔薬の使用を中止した。吐き気あるい
は嘔吐がなくなり;体重は4kg増えた;血液パラメータは改善した(表40参
照)。
臨床および検査値が改善されたことで高用量化学療法(5−フルオロウラシル
−10μg/コース)にGSSG−Zn2を組み合わせた治療が可能になった。
3日間患者にフルオロウラシルを内リンパに(1日目−3g、2日目−3g、3
日目−4g)高用量のGSSG−Zn2(0.1−1,0mg/kg/日)を含
むDMSOを投与した。
患者は治療に寛容であり血液学的およびその他の有害な合併症はなかった。(
血液パラメータについては表40参照)。続く3ヶ月の間(2月−4月)患者に
は支持量のGSSG−Zn2(0.01−0,3mg/日を静脈およひ筋肉内に
、週2回)を含むDMSOを投与した。患者の状態は極めて良好であった;カル
ノフスキーインデックス90。痛みはなく;食欲もあり;体重も増加した−8k
g。
3ヶ月後(5月、1996)、GSSG−Zn2と組み合わせた高用量化学療
法(フルオリウラシルの合計用量−10g;GSSG−Zn20.1−1,0m
g/kg、日)を投与したが合併症は現れなかった。患者は満足できる状態で退
院し、外来でフォローした。それからGSSG−Zn2を用いた治療を3ヶ月続
けた(0.01−0.5mg/kg静脈注射と筋肉内注射1週に2回)。
6ヶ月後(1996年9月):3度目の上記と同じ高用量化学療法を実施した
が、合併症は認められなかった。患者状態は満足できるものであった;カルノフ
スキーインデックス90。食欲は良好;吐き気嘔吐無し;体重は観察開始より1
2kg増加した。消化管内視鏡では−十二指腸粘膜への浸潤が有意に減少し、新
生物の進行が止まった。
上記より、GSSG−Zn2と化学療法の組み合わせの有効性が示された:生
活の質の向上;痛みの解消;検査値の改善;新生物進行の停止;化学療法の良好
な寛容。実施例25. 重症手術後合併症の患者に於けるGSSG製剤の治療効果
22歳の患者が1996年3月に期間に直線ステントが入れられてロシア連邦
厚生省の州立肺科学センターの外科に入院した。ステントを取り除いた後で、気
管狭窄の再発と気管食道瘻管が生じた。そのために1996年4月に手術が行わ
れた:気管の輪状切除とTE瘻管の閉鎖、大網形成術。
手術後、右側胸膜蓄膿が発症した。大量抗生物質治療、解毒および胸膜腔排濃
を行ったが患者状態は重症のままであった。患者は蒼白で、脈拍120/分、不
整脈、BP90/50mmHg、呼吸数28/分、呼吸困難による軽度の体力消
耗が見られた、体温38.8〜39.6℃。
胸部X−線:左肺に澗瀰性の浸潤による陰の増加(浮腫)。肋骨駕籠に沿った
側域の肋骨周辺と葉内裂中の後方に大量の液体があった。上部に肥大した中度の
陰が認められた。
顕著な白血球症(30×109/1)、好中級の増加、ESRの増加(58m
m/時)、トランスアミナーゼ増加(表41参照)。
患者の病状の重傷度、肺不全ならびにその他の治療法が無いことからGSSG
のリチウム塩を用いた複合治療に使用することとした。
GSSG−Li2(日当たり0.01〜0.5mg/kg)を最初に注射した
直後、明らかに有効な効果が認められた−毒作用の減少(体温の37.3℃に低
下)、脈拍88/分、肺不全の解消。その後お注射を続けるとさらに本治療によ
る有効作用が大きくなった
(1日当たり、0.01〜0.5mg/kgで静脈注射5日間)。
抗生物質(カルフォラン6g/日、アンピシリンとオキザシリン、2g/日)
と組み合わせてGSSG−Li2(0.01〜0.5mg/kg/日)を用いて
さらに1週間治療した後は患者の状態は満足できるものであった。合併症無し;
脈拍80/分、BP115/70mmHg、呼吸は若干少なくなり正常域になっ
た。
開胸術によっても局所炎症は認められなかった。後部開胸部には分泌物なしの
肉芽が形成された。胸部X−線は正常であった。
GSSG−Li2治療(0.01〜0.5mg/kgを毎日3週間、静脈注射
と筋肉内注射した)1ヶ月後、患者の状態は満足できるものであった。血液パラ
メータは正常範囲であった(表41を参照)。
効果のまとめ:可能の進行が速やかに退行した:抗生物質治療の効果の増強:
良好な血液の変化;解毒;検査パラメータの改善。実施例26. 多発性硬化症患者のGSSG製剤の治療効果
我々は年齢23〜52歳の多発性硬化症(MS)脳脊髄症患者19名について
調べ、治療した。患者は全て再発期間に入院した。診断はMS国際学会の推奨す
る方法に従い行った(1992)。進行性MSの再発患者が多かった。5名は再
発期間が1ヶ月であり、7名が1−3ヶ月であり、7名が3ヶ月以上であった。
90日間の治療コースを以下の様にして実施した:
1.GSSG−Naを含む10%のS−アデノシル−メチオニン液を1日1回、
0.01−0.5mg/kg量、静脈注射で10日間投与した。
2.2週間の中断
3.GSSG−Znを含む10%のS−アデノシル−メチオニンを
1日おきに20日間、日用量0.01−0.5mg/kg静脈内投与した。
4.2週間の中断
5.ビス−メチオニル−GSSGを含む5%アスコルビン酸(ビタミンC)を静
脈、筋肉内と投与経路を変えながら(1日おき)、0.01−0.5mg/
kg30日間投与した。
患者検査は治療前と、治療開始後1ヶ月目、治療開始3および6ヶ月目に行っ
た。末梢血中のCD3+、CD4+、CD8+、CD20+リンパ細胞数をモノ
クローナル抗体を用いた免疫蛍光法で測定した;CD4+/CD8+比を測定し
た(表43)。細胞性免疫は、神経特異的抗原:S−100蛋白、神経膜抗原、
ミエリン塩基性蛋白存在下での白血球接着阻止を利用して測った(表44)。2
5名の供血者と放射循環描写法利用患者を対照とした。
初めの免疫系は、総CD3+数の減少、CD4+数の有意な減少、CD8+の
増加、ヘルパーとサプレッサーの平衡の崩れ、ならびにCD20+数の増加とい
う特徴を有していた。
治療後、細胞免疫パラメータの改善が認められ−CD3+(総T−細胞)、C
D4+(T−ヘルパー)とCD8+(T−サプレッサー)細胞数が正常化した。
同時に、1首位場の脳組織抗原に対するリンパ細胞の感受性が低下した。また、
S−100およびミエリン塩基性蛋白レベルの免疫的逆転が見られた(表44)
。免疫系の回復に伴って患者の84%に神経症状の改善が認められた。
IFNαとγおよびTNFの内因性レベルを患者の血清と脳髄液(CSF)に
ついて調べた(表45)。患者治療中はIFN−αの増加は抑制すべきである。
TNFレベルはクルチェックスコアで測定した神経障害と相関していた。
液性免疫を次のパラメータより評価した:B−リンパ細胞は免疫
蛍光試験で表面の免疫グロブリンを測定して数え、IgA、IgM,IgGレベ
ルは放射免疫核酸ゲル法で、循環免疫複合体はポリエリレングリコールによる沈
殿により調べた(表46)。治療前には、患者すべてについて循環免疫複合体と
IgMの有意な増加が認められたが、IgGレベルは減少した。IgGレベルは
対照群に比べ有意に低かった。
本治療コースに於いて全患者の神経状態は多かれ少なかれ改善され、ハウザー
の運動インデックスは低下し生活の質が向上した。
本発明の特定の実施態様を示し、記載してきたが、多くの改変が可能である。
例えば、GSSGやその誘導体および/あるいはその両方のエクステンダーおび
びエンハンサー/モジュレイターの作用に影響しない他の添加物をGSSG単独
あるいはエクステンダー及びエンハンサー/モジュレイターとの組み合わせと混
合して体に投与する。投与形態は注射器あるいはいずれかの型の投与器具を組み
合わせたキットの形状に包装することができる。好ましくは、特定の疾患に対し
適した投与器具が治療薬の入ったキットの中に含まれているものである。我々は
以下に、病気の治療に有効であったことから、GSSGもしくは/およびその誘
導体と、エクステンダーあるいはエンハンサー/モジュレイターを含むものある
いは含まない形の投与方法にあって、GSSGおよびその塩の投与量がGSSG
として体重kg当たり0.01から0.5mg(GSSG誘導の場合には体重k
g当たり0.01から1.0mg)を1日以上にわたり静脈内、筋肉内、内リン
パ、皮下、あるいは腹腔内に6ヶ月間まで投与するのに好適な方法を示す;
本発明の方法および薬物は、核事故の様なケースで放射線および化学的作用に
暴露されたヒトの免疫不全の予防あるいは治療に利用できる。
様々なエクステンダーと様々なエンハンサー/モジュレイターを記載したが、
その他酸化型グルタチオンの半減期を延長する他の特異的エクステンダー、ある
いは/およびその他のGSSG/誘導体作用を有益な形に変化させるエンハンサ
ー/モジュレイターを利用することができる。多様なエクステンダーと多様なエ
ンハンサー/モジュレイターを共に複数組み合わせて使用することができるケー
スもあるだろう。
薬を非経腸的に使用する場合には液体が好適であるが、コロイド状の縣濁液等
も利用できる。同様に局所適用の場合には医薬品として許容される軟膏、クリー
ム、その他のGSSG/その誘導体ならびにエクステンダーやエンハンサー/モ
ジュレイターと相互作用しないワセリンベースを基材に用いることかできる。こ
の様な基材は当業者に公知である(ワセリン、ラノリン、スペルマセチ;望む場
合にはアセチルサリチル酸も加える)。
感染症と免疫疾患
注意:以下示す例での用量比は全てGSSGとその塩について《基本GSSG
》を基礎にしたものである。《基本GSSG》の基本は完全にはGSSG誘導体
と一致しないため、一般には誘導体の用量範囲は、低いレベルについてはGSS
Gの低いレベルに同じであり、そのレベルからGSSGとその塩に上限の2−3
倍のレベルの範囲と規定するのが適当である。
AIDS:用量範囲−1日、5から30mg、全コースは6ヶ月で各月後には
2週間の中断を入れる;
最初の1週間の投与スケジュ−ル−毎日1回投与、交替処方:1日は静脈注射
、次の日は筋肉内注射。
−第2週−1日2回:1回は静脈注射(朝)、次は筋肉注射(夕方);
−第3週および4週−1週に3回:1回目は静脈注射、2回目と3回目は筋肉
内注射;
脳脊髄症状がある場合には薬を週1回の割合で3週間腰椎注射することを薦め
る。
肝炎:用量範囲−1日、5から10mg、全コースは1から2ヶ月;
最初の1週間の投与スケジュ−ル−毎日1回投与、交替処方:1日は静脈注射
、次の日は筋肉内注射。
−その後−1週に2から3回:1回目は静脈注射、2回目と3回目は筋肉内注
射;
ヘルペス:医薬品投与コースは肝炎に同じ。
結核:不活動期:用量範囲−1日、5から10mg、全コースは6ヶ月で各月
後には2週間の中断を入れ、投与開始3ヶ月後には1ヶ月の中断を入れる;
−最初の3週間の投与スケジュ−ル−毎日1回投与、交替処方:1日は静脈注
射、次の日は筋肉内注射。
−第4週−1週に2〜3回の注射:1回目は静脈注射(朝)、2回目と3回目
は筋肉注射;
活性期:用量範囲−1日、5から30mg、全コースは6ヶ月で投与スケジュ
ールは不活性期に同じ。
髄膜炎:用量範囲−1日、5から90mg、全コースは2ヶ月;
最初の1−2週間−1日2回投:1回目は静脈注射(朝)、2回目は筋肉内注
射(夕方)。
−その後−1週に2から3回:1回目は静脈注射、2回目と3回目は筋肉内注
射薬の腰椎注射−3日間毎日1回の注射を推奨。
腹膜炎−医薬品投与コースは髄膜炎に同じ(腰椎注射以外)。
敗血症:用量範囲−1日、5から60mg、全コースは1ヶ月以
上で臨床症状と血液データが正常化するまで;
最初の1−2週間−1日2回投:1回目は静脈注射(朝)、2回目は筋肉内注
射(夕方)。
−その後−1週に2から3回:1回目は静脈注射、2回目と3回目は筋肉内注
射
化膿性術後感染合併症−医薬投与コースは敗血症に同じである。
免疫抑制:用量範囲−1日、5から20mg、全コースは6ヶ月で各月後には
2週間の中断を入れる;
−最初の3週間−毎日1回投与、交替処方:1日は静脈注射、次の日は筋肉内
注射。
−第4週−1週に2−3回の注射:1回目は静脈注射(朝)、2回目と3回目
は筋肉注射;
感染症、放射線および毒作用による免疫抑制:1日当たり用量は5から30m
g;薬投与コースは免疫抑制に同じ。
多発性硬化症:用量範囲−1日、5から20mg、全コースは各月後には2週
間の中断を入れる3ヶ月と6ヶ月後に中断を入れる−全コースを繰り返す;
−全コースの第1ヶ月目;毎日1回投与、交替処方:1日は静脈注射、次の日
は筋肉内注射。
−全コースの第2ヶ月目:1週当たり3回の注射、1回目は静脈注射、2回目
と3回目は筋肉注射;
−全コースの第3ヶ月目:1週当たり2回の筋肉注射で用量は5から10mg
神経退行性疾患:投薬コースは多発性硬化症に同じ。
アルツハイマー硬化症:投薬コースは多発性硬化症に同じである。
筋萎縮性側索硬化症:投与薬コースは多発性硬化症に同じ。
糸球体腎炎:用量範囲−1日、5から30mg、全コースは1から3ヶ月で各
月の後に2週間の中断を入れる;
最初の2週間−1日1回投、交替処方:1日目は静脈注射、次の日は筋肉内注
射;
−その後−1週に2から3回注射:1回目は静脈注射、2回目と3回目は筋肉
内注射;
膠原病:−投薬コースは糸球体腎炎に同じ。
悪性リューマチ:−投薬コースは糸球体腎炎に同じ。
全身性エリテマトーテス:−投薬コースは糸球体腎炎に同じ。
アレルギー性疾患:−投薬コースは糸球体腎炎に同じで、軟膏の局所投与を併
用(1−3%活性成分含有)−2週間、1日1回投与、その後−1週に2回。
乾癬;−投薬コースは糸球体腎炎に同じで、軟膏の局所投与を併用(1−3%
活性成分含有)−2週間、1日1回投与、その後−1週に2回。
新生物:投与量は1日5から90mgで、全コースは1から6ヶ月で月の終わ
りには2−4週間の中断を入れる;
−毎日1回注射、交替処方:1日−静脈注射、次の日−筋肉注射、内リンパ適
用と共にあるいは無しで(投与量は1日30から90mg)で10日間、カテー
テルを用いた7日間の局所適用(局所灌流)(投与量は1日30から90mg)
、1週3から4回適用;
転移進行と造血臓器増殖症:投与量は1日5から90mgで、全コースは1か
ら6ヶ月で月の終わりには2−4週間の中断を入れる;
−毎日1回注射、交替処方:1日−静脈注射、次の日−筋肉注射、カテーテル
を用いた7日間の局所適用(局所灌流)(投与量は1日30から90mg)、1
週3から4回適用を併用。
リンパ増殖疾患(リンパ肉芽腫症とリンパ腫):投与量は1日5から90mg
で、全コースは1から6ヶ月で月の終わりには2−4週間の中断を入れる;
−毎日1回注射、交替処方:1日−静脈注射、次の日−筋肉注射、内リンパ適
用と共にあるいは無しで(投与量は1日30から90mg)で10日間併用;
−その後;グルココルチコイドと静細胞剤との併用による同一治療。
表1.ヒト単核白血球による試験管内でのサイトカイン産生に
対するGSSGの効果(M±m)(*)−差は対照群と比較して統計的に有意である(p<0.01)
表2.ヒト単核白血球による試験管内でのサイトカイン産生に対するGSSGと
0.003%過酸化水素の組み合わせの効果(M±m)
(*)−差は対照群と比較して統計的に有意である(p<0.01)
表3.ヒト単核球白血球による試験管内でのサイトカイン産生に対するGSSG
と0.1%イノシンの組み合わせの効果(M±m)(*)−差は対照群と比較して統計的に有意である(p<0.01)
表4.ヒト単核球白血球による試験管内でのサイトカイン産生に対するGSSG
と0.1%シスタミンの組み合わせの効果(M±m)
(*)一差は対照群と比較して統 的に有意である(p<0.01)
表5.シクロフォスファミド処理マウスに於ける脾臓細胞、骨髄によるIL−2
とGM−CSF産生と血液細胞インデックス、ならびにSRBCに対する免疫反
応に対する試験体の効果(M±m)差は対照群と比較して統計的に有意である(p<0.05):
(*)−未処理動物群に対して:(#)−対照群(CP+通常生理食塩水);
(@)−GSH処理動物群と比較して。
表6.シクロフォスファミド処理マウスに於ける脾臓細胞、骨髄のIL−2と
GM−CSF産生、ならびに血液細胞インデックスとSRBCに対する免疫反応
に対するGSSGと0.1%イノシンの組み合わせの効果(M±m)差は対照群と比較して統計的に有意である(p<0.05):
(*)−未処理動物群に対して:(#)−対照群(CP+通常生理食塩水);
(@)−GSH処理動物群と比較して。
表7.シクロフォスファミド処理マウスに於ける脾臓細胞、骨髄によるIL−2
とGM−CSF産生と血液細胞インデックス、ならびにSRBCに対する免疫反
応に対するGSSGと0.1%のシスタミンの組み合わせの効果(M±m)差は対照群と比較して統計的に有意である(p<0.05):
(*)−未処理動物群に対して:(#)−対照群(CP+通常生理食塩水);
(@)−GSH処理動物群と比較して。
表8.放射線照射したマウスに於ける脾臓細胞、骨髄によるIL−2と
GM−CSF産生と血液細胞インデックス、ならびに骨髄と脾臓の
造血性コロニー形成に対する試験体の効果.(M±m)差は対照群と比較して統計的に有意である(p<0.05):
(*)−未処理動物群に対して:(#)−対照群に対して(CP+通常生理食塩水
)(@)−GSH処理動物群と比較して。
表9.放射線照射したマウスに於ける脾臓細胞、骨髄によるIL−2とGM−C
SF産生、ならびに膵細胞と血液細胞インデックス、ならびに骨髄と脾臓の造血
性コロニ−形成能に対するGSSGと0.1%シスタミンの組み合わせの効果.
(M±m)差は対照群と比較して統計的に有意である(p<0.05):
(*)−未処理動物群に対して:(#)−対照群に対して(CP+通常生理食塩水
)(@)−GSH処理動物群と比較して。
表10.放射線照射したマウスに於ける脾臓細胞、骨髄によるIL−2とGM−C
SF産生、ならびに膵細胞と血液細胞インデックス、ならびに骨髄と脾臓の造血
性コロニ−形成能に対するG SSGと0.1%シスタミンの組み合わせの効果
.(M±m)差は対照群と比較して統計的に有意である(p<0.05):
(*)−未処理動物群に対して:(#)−対照群に対して(CP+通常生理食塩水
)(@)−GSH処理動物群と比較して。
表11.96時間培養中のウエル当たりの正常リンパ細胞数(×104細胞)に
対する試験体の効果。(M±m)
*差は10%胎児ウシ血清に比べ統計的に有意(p<0.05)。
表12.96時間培養中のウエル当たりのHL−60細胞数(×104細胞)に
対する試験体の効果。(M±m)
*差は10%胎児ウシ血清に比べ統計的に有意(p<0.05)。
表13.白血病細胞L1210を接種したウサギのサイトカイン血清レベルと腹
水貯留、ならびに平均生存時間に及ぼす試験体の効果差は対照群に対して統計的に有意である(p<0.05)
表13(続き)差は対照群に対して統計的に有意である(p<0.05)
表14.白血病細胞P388を接種したウサギのサイトカイン血清レベルと腹水
貯留、ならびに平均生存時間に及ぼす試験体の効果差は対照群に対して統計的に有意である(p<0.05)
表14(続き)差は対照群に対して統計的に有意である(p<0.05)
表15.72時間培養を通してのREF細胞(×103細胞)数に及ぼす
試験体の効果(M±m) 表16.72時間培養を通じてのe−ras細胞クローン数に
及ぼす試験体の効果(M±m)表17.UV−照射後72時間培養期間を通じてのREF細胞(×103細胞)
数に及ぼす試験体の効果(M±m) 表18.UV−照射後72時間培養を通してのe−ras細胞クローン数に
及ぼす試験体の効果(M±m)表19.白血病細胞L1210を接種したマウスの腹水貯留と平均生存時間に及
ぼす試験体の効果(M±m)表20.エールリッヒ腺癌細胞を接種したマウスの腹水貯留と平均生存時間に及
ぼす試験体の効果(M±m)表21.白血病P388細胞を接種したマウスの腹水貯留と平均生存時間に及ぼ
す試験体の効果(M±m) 表22.実験中の動物死亡率 表23.神経症状の強さ
表24.RILAに於ける脳抗原に対するEAE処理モルモットの血液
リンパ細胞の感作パラメタ(%、試験体処理前/処理後)
表25.RILMに於ける脳抗原に対するEAE処理モルモットの血液リンパ細
胞の感作パラメーメタ(移動インデックス、試験体処理前/処理後)
表26. 癌患者のサイトカインとエリスロポイエチン血清レベルに対する
GSSG静脈投与の効果
表27.結腸癌および化学療法による造血抑制を起こした患者の血液インデック
ス、サイトカインとエリスロポイエチンの血清レベルならびに免疫パラメータに
及ぼすGSSGの効果表28.AIDSおよびクリプトコッカス髄膜炎患者の血液インデックス、サイ
トカインとエリスロポイエチンの血清レベルならびに免疫パラメータに及ぼすG
SSGの効果
表29.AIDSおよび球虫症患者の血液インデックス、サイトカインとエ
リスロポイエチンの血清レベルならびに免疫パラメータに及ぼすGSSGの効果
表30. 形成不全貧血と汎血球貧血症患者の血液インデックスと
エリスロポイエチンの血清レベルに及ぼすGSSGの効果
表31. 胃ガン、腹膜転移、腹水および脾腫患者の血液および免疫イン
デックスとサイトカインの血清レベルに及ぼすグルタミルMF−R−30の効果 表32.皮膚ガン(メルケル細胞腫)、局部リンパ節転移と化学療法により造血
および免疫抑制が誘導された患者の免疫インデックスとサイトカインの血清レベ
ルに及ぼすGSSGの効果 表33.GSSG製剤を使用した治療開始24日間の
血液学的、免疫学的、血清学的ならびに生化学的パラメータの変化 表34.GSSG製剤を使用した治療の初回および第2回コース後の
血液学的、免疫学的、血清学的ならびに生化学的パラメータの変化 表35.血液インデックスと血液化学インデックスの変化 表36.観察期間中の膵臓癌患者の検査インデックス 表37.若年糖尿病患者の血液学、血液化学ならびに免疫パラメータ 表38.観察期間中の肺癌患者の検査パラメータ 表39.観察期間中の結腸患者の検査パラメータ
表40.観察期間中の膵臓/十二指腸患者の検査パラメータ 表41.重症述語合併症患者の検査パラメータ 表42
表43.GSSG製剤を用いた治療中のMS患者のT
およびBリンパ細胞数の平均の変化 表44.白血球の接着抑制反応(%)に於ける脳組織抗原に対するMS患者の
血液リンパ細胞の感作パラメータ
表45.MS患者於けるGSSG製剤による誘導後の
サイトカインレベル(pcg/ml)の変化
表46.GSSG製剤による治療コースの間のMSに於ける免疫グロブリンと
循環免疫複合体の平均レベルの変化
参考文献
1.Holmlund J.T.サイトカイン。Cancer Chemot
her Biol Response Modif.1993.14P150−
206。
2.Hansson M.,Soderstrom T.コロニー刺激因子(
Colony stimulating factors)Med Oncol
Tumor Pharmacother.1993.10(1−2).P5−
12.
3.Dillman R.O.癌治療へのインターロイキン2の使用経験(T
he clinical experience with interleu
kin−2 in cancer therapy)Cancer Bloth
er.1994 Fall.9(3).P183−209.
4.Whittington R.,Faulds D.インターロイキン−
2.その薬物特性と癌患者における治療応用の概要(A review of
its pharmacological porperties and t
herapeuticuse in patients with cance
r.Drug).1993 Sep.46(3).P446−514.
5.Hieber U.,Heim M.E.悪性疾患治療の為の腫瘍壊死因
子(Tumor necrosis factor for the trea
tment of malignancies.Oncology.1994
Mar−Apr.51(2).P142−53.
6.Morstyn G.,Sheridan W. P.癌化学療法に於け
る造血性増殖因子(Hematopoietic gr
owth factorsin cancer chemotherapy).
Cancer Chemother Biol Response Modi
f.1993.14P353−70.
7.Neidhart J.A.造血性サイトカイン。癌治療への最近の応用
(Hematopoietic cytokines.Current use
in cancer therapy.Cancer.1993 Dec 1
.72(11 Suppl).P3381−6,
8.Murray H.W.インターフェロン−ガンマと宿主の最近防御:臨
床応用の現状と将来(Interferon−gamma and host
antimicrobial defense:current and fu
ture clinical applications.Am J Med.
1994 Nov.97(5).P459−67.
9.Cirelli R.Tying S.K.ヒトパピローマウイルス感染
症におけるインターフェロン(Interferons in human p
apillomavirus infections).Antiviral
Res.1994 Jul.24(2−3).P191−204.
10.Sher A.,Coffman R.L.,T−細胞とT−細胞由来サ
イトカインによる寄生虫に対する免疫制御(Regulation of im
munity to parasites by T−cell and T−
cell derived cytokines.Annu.Rev.Immu
nol.,1992,10,P.385−409.
11.Gillan E.,Plunkett M.,Cairo M.S.敗
血症の変調に於けるコロニー刺激因子(Colo
gy−stimulating factors in themodulat
ion of sepsis).New Horiz.1993 Feb.1(
1).P96−109.
12.Nelson S.非好中球減少症宿主の急性細菌感染に対する免疫応答
における顆粒球コロニー刺激因子の役割、概要(Role of granul
ocytecolony−stimulating factor in th
e immune response to acute bacterial
infection in the nonneutropenic hos
t:an overview.Clin Infect Dis.1994 F
eb.18 Supp12PS197−204.
13.Offenstadt G.,Guidet B.,Staikowsk
y F.サイトカインと重度感染症(Cytokines and sever
e infections).Pathol Biol (Paris).19
93 Oct.41(8 Pt2).P820−31.
14.Nemunaitis J.骨髄移植への造血成長因子の利用(Use
of hematopoietic growth factors in m
arrow transplantation).Curr Opin Onc
ol/1994.Mar.6(2).P139−45.
15.Mittelman M.,Lessin L.S.骨髄無力症への組換
体エリスロポイエチンの臨床応用(Clinical application
of recombinant erythropoietin in my
elodysplasia).Hematol Oncol Clin Nor
th Am.1994 Oct.8(5).P993−1009.
16.Forman A.D.サイトカイン治療の神経合併症(Neurolo
gic complications of cytokine therap
y.Onclogy(Huntingt).1994 Apr.8(4).P1
05−10;dsicussion 113,116−7.
17.Hack C.E.,Ogilvie A.C.,Eisele B.,
Eerenberg A.J.,Wagstaff J.,Thijs L.G
.(高用量インターロイキン2誘導敗血症ショックと血管漏洩症候群のCl−阻
害剤置換治療).Intensive Care Med.1993.19Su
ppl 1PS19−28.
18.Hieber U.,Heim M.E.悪性腫瘍治療のための腫瘍壊死
因子(Tumor necrosis factor for the tre
atment of malignancies).Onclogy.1994
Mar−Apr.51(2).P142−53.
19.Saito M.殺球菌製剤であるOK−432による動物およびヒトの
癌治療とその作用機序(OK0432,a killed streptoco
ccal preparation、in the treatment of
animal and human cancer and its mec
hanisms of action).Forum on immunomo
dulators.Ed.Guenounou M.John Libbey
Eurotex,.Paris,1995,P.1−11.
20.Barot−Ciorbaru R.,Nocardia opacaよ
り得た免疫変調剤(Immunomodulato
rs from Nocardia opaca).Forumon immu
nomodulators.Ed.Guenounou M.John Lib
bey Eurotex、Paris,1995,P.1−11.
21.Bloy C.,Morales M.,Cuenounou M.る4
1740(ビオスチム)細菌由来免疫変調剤(RU41740(Biostim
)、an immunomodulating agent from bac
terial origin.Ed.Guenounou M.John Li
bbey Eurotex、Paris,1995,P.1−11.
22.Meister A.Anderson M.E.グルタチオン(Glu
tathione).Annu.Rev.Biocehm.,1983,52:
711−60.
23Beutler E.グルタチオンの栄養および代謝.Review.An
nu.Rev.Nutr.,1989,9:287.
24.生化学教本:臨床関連(Textbook of biochemist
ry;with clinical correlations.Ed.Dev
lin T.M.,3rd ed.,1992,Wiley−Liss,Inc
.Ny.P.522−525.
25。Kehrer J.P.,Lund L.G.細胞減少代理症と酸化スト
レス.Free Radic Biol Med.1994 Jul.17(1
).P65−75.
26.Michiels C.,Raes M.,Toussaint O.,
Remacle J.酸化ストレスに対する細胞生存上のSe−グルタチオン過
酸化酵素、カタラーゼとCu/Zn−SODの重要性(Importance
of Se−gluta
thione peroxidase,catalase,and Cu/Zn
−SOD for cell survival against oxida
tive stress.Free Radic Biol Med.1994
Sep.17(3).P235−48.
27.Cohen G.酸化ラジカルの酵素/非酵素源と酸化防止防御の制御(
Enzymatic/nonenzymatic sources of ox
yradicals and regulation of antioxid
ant defenses.Ann N Y Acad Sci.1994 N
OV 17、738.P8−14.
28.Beckett G.J.Hayes J.D.グルタチオン−S−トラ
ンスフェラーゼ:生化医学への適用(Glutathine S−transf
erase:biomedical applications.Advan.
Clin.Chem.1993,vol.30,=.281−380.
29.病気治療のための化合物と方法(Composition and me
thod for disease treatment.PCR/US/92
/04653。
30.Droge W.,Schulze−Osthoff K.,Mihm
S.,Galter D.,Schenk H.,Eck H.P.,Roth
S.,Gmunder H.免疫学および免疫病理に於けるグルタチオンおよ
びグルタチオンジスルフィドの機能(Functions of glutat
hione and flutathione disulfide in i
mmunology and immunopathology.FASEB
J.1994 Nov.8(14).P113
1−8.
31.Sardesai V.,M.健康維持に於ける酸化防止の役.Nutr
Clin Pract.1995 Feb.10(1).P19−25.
32.Giugliano D.,Ceriello A.,Paolisso
G.膵性糖尿病、高血圧、心臓血管病;酸化ストレスの役割はなにか?(Dia
betes mellitius、hypertension,and car
diovasculardisease:which role for ox
idative stress?)Metabolism.1995 Mar.
44(3).P363−8.
33.Keusch G.T.感染症に於ける酸化防止.J Nutr Sci
Vitaminol(Tokyo).1993.39 SupplP S23
−33。
34.薬物活性を持つジペプチド化合物とそれを含む成分.米国特許番号4,7
61,399。
35.g−L−グルタミル−L−システインエチルエステルと作用添加物として
それを含む医薬成分。米国特許番号4,927,808。
36.虚血性心臓病のための医薬品。米国特許番号4,968,671。
37.組織の細胞内グルタチオンを適切に保つ方法。EP0 502 313A
2。
38.病気治療の為の成分と方法。PCT/US/92/04653。
39.血液保護剤としてのグルタチオン、PCR/EP/93/01494。
40.抗新生物活性を有する医薬成分。米国特許番号4,871,528。
41.Sokolovsky M.,WIlchek M.,Pathorni
k A.システインペプチドの合成(On thesynthesis of
systeine peptides).J.Amer.Chem.Soc.1
964,Mar.86(6),P1202−6。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61P 37/08 A61P 37/08
43/00 111 43/00 111
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,
DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I
S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR
,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,
MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S
D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT
,UA,UG,US,UZ,VN
(72)発明者 コゼムヤキン,レオニド アンドレエビチ
ロシア連邦共和国,196240,セント ペテ
ルブルグ,プルコフスコエ ショセ 13
/2―5