JP2000515585A - 大気圧における鉱物浸出プロセス - Google Patents

大気圧における鉱物浸出プロセス

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Abstract

(57)【要約】 この発明は、少なくとも部分的に鉄含有鉱物を有する硫化鉱物の混合物を処理する方法であって、(a)前記混合物を20ミクロン以下の粒子サイズP80まで粉砕する段階と、(b)前記混合物を硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出させる一方酸素を含むガスをオープンタンクリアクタの中で溶液の沸点までの温度で散布することによって、酸のうちの少なくともいくらかと第2鉄イオンのうちの少なくともいくらかを鉄含有鉱物から溶解させ、また浸出反応によって発生した第1鉄イオンが浸出溶液の中で第2鉄イオンに再度ほぼ酸化されるようにする段階と、(c)鉄を沈澱させ、この鉄と固形材料を浸出溶液から分離する段階と、(d)有機溶剤を用いて溶液抽出によって浸出溶液から所望の金属イオンを抽出して、有機物相と、硫酸及び鉄イオンを有するラフィネートとを形成する段階と、(e)ラフィネートをオープンタンクリアクタへ戻して、さらに別の粉砕された混合物と混合する段階と、(f)電解抽出セルからの電解質を用いたストリッピングと電解抽出によって、段階(d)で得られた有機物相から金属を分離する段階とを有する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 大気圧における鉱物浸出プロセス [発明の分野] この発明は、許容可能な浸出速度を達成するのにこれまで必要であった大気圧 以上の圧力のかわりに、大気圧において硫化鉱物の混合物(composition)を浸出 を可能にする方法に関する。 [発明の背景] 銅、ニッケル、亜鉛、金などの硫化鉱物は周知の多くのプロセスによって鉱石 から回収される。そうしたプロセスのうちの一つはその鉱物が溶液中で比較的溶 解性を有していることを利用したものであり、鉱石からその鉱物を浸出させるこ とができる。通常の浸出プロセスは高価な装置と、その装置を維持し使用するた めの高度な専門的知識を必要とする。従って、酸化湿式冶金浸出プラントは鉱石 本体(body)からある程度離れて設置されたり、他の国に設置されることさえ珍し いことではない。このため、輸送コストがかなり増大し、鉱石、あるいは、おそ らく所望する鉱物をほんの数%しか含んでいないような部分的にしか選鉱(enric h)されていない鉱石の輸送は非常に無駄であり望ましくないことを理解すべきで ある。しかし、価値のある金属をその場で鉱物から回収することができないため 、現実的な代替方法はほとんど存在しない。 酸化湿式冶金からなる処理方法は一般に多くの異なる用途において使用されて いる。こうしたプロセスにおいて処理される鉱物種の多くが溶解しにくい性質を 有しているために、これらの用途は一般に高い温度及び圧力という浸出条件を必 要とし、またかなりの酸素を供給する必要がある。例えば、銅、ニッケル、亜鉛 などのベース金属は湿式冶金プロセスによって回収することができる。湿式冶金 プロセスは、通常、前処理、酸化圧力浸出、固体/液体分離、溶液精製、金属沈 澱、溶剤抽出、電解抽出を行う。 従来の技術においては、酸化浸出プロセスは、金属の酸化及び/あるいは最終 的な回収に対して許容可能な速度を達成するためには、一般に非常に厳しい(agg ressive)条件を必要とする。しばしば150℃を越える、あるいは150〜200℃の範 囲の温度と、1500kPaを越える全圧力を意味するこうした粂件においては、発生 する化学反応は化学量論的にも実際にも多量の酸素を使用する。プロセスの効率 の悪さから、実際の場合には化学量論的な必要量を越える量が使われる。 酸化湿式冶金の例は、溶解しにくい金の鉱石又は精製鉱石すなわち濃縮物(con centrate)の処理である。溶解しにくい金鉱石とは、通常のシアン化によっては 金をそこから即座に浸出させることができないような金鉱石のことである。こう した金鉱石の溶解しにくさは、本質的には硫化鉱物の中にカプセル化されている 非常に細かい(極微小の)金のためである。通常、この金は、金を回収するまえ に普通はシアン溶液の中での溶解によって行われる硫化物構造の化学的な破壊( 通常は酸化)によってしか解放することができない。もちろん、チオ尿素とハロ ゲン化合物などの他の浸出(lixiviate)を用いることもできる。 黄鉄鉱や硫ヒ鉄鉱などの硫化鉱物を含んでいる溶解しにくい金鉱石を処理する ために多くのプロセスオプションが用いられている。いわゆるシェリットプロセ ス(Sherritt process)が代表的なものである圧力酸化は、そうしたプロセスの一 つであり、一般に、供給物調合(feed preparation)、圧力酸化、固体/液体分離 、液体中和、及び通常はシアン化による酸化された固形分からの金回収という段 階を有している。 低温酸素プラントは、通常、シェリットプロセスの核心である圧力酸化段階の ときにかなりのレベルの酸素を供給する必要がある。一般的には、圧力酸化段階 における条件は、150℃〜210℃の範囲の温度と、2100kPaの全圧力と、質量で20 %〜30%の固形分に等しいパルプ密度と、2〜3時間の保持時間を必要とする。 上述した一般的な酸化湿式冶金プロセス方法は、撹拌機が取り付けられたマル チコンパートメントのオートクレーブの中で行われる酸化反応を有している。一 般に非常に厳しい反応条件に耐えるようにするためには、オートクレーブは設置 にも維持にも非常にコストがかかる。これらの容器は高圧に耐えることができな ければならず、また熱や酸に対して耐久性を有するレンガライニングを使用する 必要がある。撹拌機はチタン金属から形成されており、使用されている圧力緩和 システムも高価であり、高いメインテナンスを必要とする。これら高いコストと 技術の複雑さ(熟練したオペレータが一般的には必要である)のために、特に離 れた場所での使用や、小規模から中規模のオペレータによる使用に対して、高圧 /高温酸化の許容性が狭められる。 撹拌機の冷却も問題を生じる。最適な条件に浸出温度を維持するには高価な冷 却用コイルや熱交換ジャケットが必要である。 ベース金属の濃縮物から貴金属(metal values)を回収するための概要を述べた 厳しい浸出条件が、鉱物から許容可能な浸出速度を達成するには必要である。大 気圧条件においては、鉱物種の浸出速度は低すぎて経済的に意味のある浸出プロ セスを維持することができない。 浸出プラントの建設と操業におけるコストを下げるために、厳しい条件を緩和 し、圧力を下げる試みが行われてきた。例えば、酸化湿式冶金を行って鉱石を浸 出させる前に、最初のステップとしてまず鉱石あるいは鉱石の濃縮物をファイン グラインドすなわち細かく砕く方法が知られている。精砕すなわちファイングラ インドによって、鉱石粒子の体積に対する表面積の比が増大し、抽出が改善され る。15ミクロン以下の寸法を80%が通過するまでのファイングラインドが使われ ている。最初にファイングラインドを行うことによって、より緩い条件で許容可 能な浸出速度を実現することができる。そして、95〜110℃の温度、約10気圧あ るいは1000kPaで浸出を行うことができる。 このように、動作パラメータを減らす上で、従って浸出システムのコストを下 げる上でこれまでにいくつかの進歩がなされてきたが、浸出はなお加圧条件で実 施する必要がある。圧力浸出システムは建設に費用がかかる。圧力浸出システム の高価な資本やプロセスコストのために、これらのシステムは非常にグレードの 高い濃縮物に対してのみ経済的に見合う。ハイグレードの濃縮物は、次の観点か ら必要である。 (1)含まれる金属のユニット当りの操業コスト。 (2)ハイグレード濃縮物における熱発生/交換の問題の少なさ。 (3)含まれる金属のユニット当りの資本コストが小さく、金属回収への大きな 初期支出と釣り合う。 また、第2鉄イオンで硫化鉱物種を酸化して浸出させる方法が知られている。 第2鉄イオンは比較的効率のよい酸化剤であり、酸素を酸化剤とするときに通常 必要とされるよりも低い圧力で酸化を行うことができる。しかし、第2鉄イオン を酸化剤として使用するには多くの実際的な問題が存在する。まず、大気圧にお いては反応が本質的に遅いことである。また、浸出反応のときに第2鉄イオンが 第1鉄イオンに還元される。浸出溶液の中に第1鉄イオンが形成されると、浸出 速度に悪い影響を与える。また、第1鉄イオンは、通常、さらに別の処理を行う まえに浸出液から除去する必要があるが、これは困難である。 浸出溶液は一般にリサイクルされる。しかし、第2鉄浸出溶液をリサイクルす るまえに、第1鉄イオンを再び酸化して第2鉄イオンにする必要がある。これは 、浸出の効率を最大限に大きくするためには鉄の大部分が第2鉄の形を有してい ることが重要であるためである。浸出溶液は電解酸化(electrolyte oxidation) 、過マンガン酸塩などの強力な酸化剤の使用、高圧酸素下での酸化、あるいはバ クテリアによる酸化によって再生することができる。これらの方法の各々はその 使用が制限されるという欠点がある。例えば、高圧酸化は使用するオートクレー ブのコストによって制約される。大気圧の下での酸素による酸化は、本質的にゆ っくりとした速度でしか行われない。速度を速めるために触媒を使用することも できるが、そうした触媒は高価であり、また低グレードの鉱石からの回収に対し ては経済的でない。 上述したプロセスの各々は、高価なオートクレーブ、あるいはその他の装置、 及び/あるいは酸化あるいは第2鉄イオンの再生に使用される高価な薬品の添加 が必要である。このことは、これらの方法はハイグレードの鉱石を処理するとき しか経済的でないことを意味している。これらのプロセスの別の欠点は、かなり の量の石膏、硫酸、ジャロサイトなどの不要副産物を発生することである。これ らの産物は環境的に許容できる形で廃棄されなければならず、このことによって もコストは増大する。 多くの価値ある銅や亜鉛を含有する鉱石は、黄鉄鉱などの鉄を含有する鉱石に 関連して見いだされる。黄鉄鉱はほとんど価値がなく、実質的には価値ある鉱石 の希釈物である。また、黄鉄鉱を浸出させると、所望する金属の抽出を妨害する 鉄類が生じる。従って、黄鉄鉱は一般に処理のまえに他の鉱石から取り除かれる 。黄鉄鉱は浮遊選鉱などの方法によって取り除かれる。こうした分離によっても コストがかなり増大し、場合によっては低グレードの鉱石を処理することはまっ たく経済的でなくなる。 [発明の目的] この発明の目的は、温度及び圧力に関して穏やかな条件で実施することのでき 、従来のプロセスに比べて経済的であるような鉱物処理方法を提供することであ る。 驚くべきことに本発明者は、溶液の化学作用が特定の方法で制御されているよ うな条件において浸出を行うまえに硫化鉱物の混合物をファイングラインドする ことによって、高価な薬品の添加や浸出溶液の再生のために別のステップを行う ことなく、こうした鉱物をオープンリアクタの中で大気圧で処理することが可能 なことを発見した。 この発明の第1の実施の形態においては、少なくとも部分的に鉄含有鉱物を有 する硫化鉱物の混合物を処理する以下のような方法が提供されている。この方法 は、 (a)前記混合物を20ミクロン以下の粒子寸法P80まで粉砕する段階と、 (b)前記混合物を、硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出さ せる一方酸素を含んだガスをオープンタンクリアクタの中で溶液の沸点までの温 度で散布する(sparge)ことによって、酸のうちの少なくともいくらかと第2鉄イ オンのうちの少なくともいくらかを鉄含有鉱物から溶解させ、また浸出反応によ って発生した第1鉄イオンが浸出溶液の中で第2鉄イオンに再度ほぼ酸化される ようにする段階と、 (c)鉄を沈澱させ、この鉄と固形材料を浸出溶液から分離する段階と、 (d)有機溶剤を用いて溶液抽出によって浸出溶液から所望の金属イオンを抽出 して、有機物相と、硫酸及び鉄イオンを有するラフィネートとを形成する段階と 、 (e)ラフィネートをオープンタンクリアクタへ戻して、さらに粉砕された混合 物と混合する段階と、 (f)電解抽出セルからの電解質を用いたストリッピング(stripping)と電解抽 出 によって、段階(d)で得られた有機物相から金属を分離する段階と、 を有する。 この発明の第2の実施の形態においては、少なくとも部分的に鉄含有鉱物を有 する硫化鉱物の混合物を処理する以下のような方法が提供されている。この方法 は、 (a)前記混合物を20ミクロン以下の粒子寸法P80まで粉砕する段階と、 (b)前記混合物を、硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出さ せる一方酸素を含んだガスをオープンタンクリアクタの中で溶液の沸点までの温 度で散布することによって、酸のうちの少なくともいくらかと第2鉄イオンのう ちの少なくともいくらかを鉄含有鉱物から溶解させ、また浸出反応によって発生 した第1鉄イオンが浸出溶液の中で第2鉄イオンに再度ほぼ酸化されるようにす る段階と、 を有する。 この発明の第3の実施の形態においては、金属硫化物の浮遊選鉱の濃縮物を処 理するための以下のような方法が提供されている。この方法は、 (a)前記鉱石を5ミクロンのP80まで粉砕する段階と、 (b)前記鉱石を、硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出させ 、一方でおよそ溶液の沸点までの温度でオープンタンクリアクタの中で酸素を含 むガスを散布する段階と、 を有する。 この発明の方法は、任意のタイプの硫化鉱物の混合物に対して適用が可能であ る。こうした混合物は鉱石と濃縮物を含んでいる。この発明の方法は特に濃縮物 を処理するのに適している。適した材料の例としては、黄銅鉱、斑銅鉱、硫ヒ銅 鉱、黄鉄鉱、銅藍、閃亜鉛鉱、輝銅鉱、ペントランド鉱、輝コバルト鉱、磁硫鉄 鉱、それらのうちの任意の二つあるいはそれ以上のものの混合物がある。第1の 実施の形態によって鉱物混合物から抽出が可能な金属には、銅、亜鉛、ニッケル 、コバルトがある。濃縮物のグレードは、例えば銅を含んだ材料に対しては非常 に低い7〜8wt%の銅を含むものから、約26wt%の銅を有するハイグレードな濃縮物 までの範囲にわたる。 鉄含有鉱物は、浸出条件において溶解によって第2鉄イオンあるいは第1鉄イ オンを発生するような任意の鉱物でよい。特に好ましいのは、以下のようにして 第2鉄イオンと硫酸を発生するような黄鉄鉱FeS2あるいは黄鉄鉱鉱石である 。 FeS2+2O2 −−> FeSO4+S0 2FeS2+7/2O2 −−> 2FeSO4+2H2SO4 4FeSO4+O2+2H2SO4 −−> 2Fe2(SO4)+H2O FeS2+15/4O2+1/2H2O −−> 1/2Fe2(SO4)3+1/2H2SO4 十分な鉄を含んだ鉱物が存在して、浸出溶液中にほぼすべての第2鉄イオンを 提供するようになっていることが好ましい。鉄含有鉱物の相対的な量は、もちろ ん鉱石の中の他の成分のタイプや量に依存する。一般的には約20〜約60wt%の黄 鉄鉱が存在する。必要であれば、さらに黄鉄鉱を加えたり他の鉱物を加えてもよ い。それとは違ってさらに第2鉄硫化物を加えてもよい。鉄含有鉱物は硫酸の供 給源にもなることがわかる。必要であればさらに酸を供給する必要があろう。硫 酸は一般に電解抽出や溶剤抽出などの関連するプロセスで発生する。このように して発生した硫酸は浸出段階へリサイクルされることが好ましい。 細かく分割された形の微細あるいは超微細な硫化鉱物を製造するのに適してい る装置の好ましいタイプは、攪拌ミル(stirred mill)である。しかし、湿式及び 乾式の振動ミル(vibratory mill)あるいは遊星ミル(planetary mill)などの他の タイプの粉砕装置を用いて、この発明の微細あるいは超微細な粉砕を行ってもよ いことは容易に理解できよう。 好ましい形においては、水平式あるいは垂直式の攪拌ミルは一般に小さな直径 の粉砕媒体(例えば1〜6ミリメートルのスチールあるいはセラミックの球)が充 填されたタンクを有している。粉砕媒体は、通常は直角のアームあるいはディス クが取り付けられた垂直あるいは水平のシャフトによって撹拌される。硫化鉱物 (通常は濃縮物の形で含まれている)は、球と球が接触することによって、ある いは球と撹拌機との間や球とタンクの壁との間に発生するせん断作用によって粉 砕される。粉砕は乾式あるいは湿式によって行われる。これら水平式あるいは垂 直式の攪拌ミルは、必要な細かさを実現する上で、またエネルギ及び粉砕媒体消 費の要求を満足させる上で満足すべきものであることがわかっている。さらに、 粉砕された産物の、引き続いて行われる酸化に対するその反応によって測った活 性も満足すべきものであることがわかっている。この点に関して、鉱石はレーザ 寸法測定機で測定して20ミクロンの寸法を80%が通過するような最大平均粒子寸 法に粉砕される。粒子寸法は5ミクロンのP80以下であることが好ましい。所 望の粒子寸法は使用する鉱物種のタイプで変化する。様々な濃縮物に対してP8 0で表された特に好ましい粒子寸法は、黄銅鉱/斑銅鉱−4.5ミタロン、硫ヒ銅 鉱−3ミクロン、黄鉄鉱−3ミクロン、銅藍−20ミクロン、輝銅鉱−20ミクロン、 ペントランド鉱−5ミクロン、輝コバルト鉱−5ミクロンである。 粉砕に続く酸化浸出における圧力及び温度の穏やかな条件は、シェリットプロ セスやアクティボックスプロセス(Activox process)プロセスなどの従来の圧力 酸化法における比較的高い圧力や温度に比べると低い。上で述べたように、シェ リットプロセスは一般に150〜210℃のオーダの温度と、2100kPaのオーダの全圧 力を必要とする。アクティボックスプロセスは9〜10気圧の範囲の圧力と、90〜1 10℃の範囲の温度で動作するように設計されている。しかし、この発明による鉱 物種の浸出反応の加速によって、酸化浸出を約100℃以下の温度と、安価なオー プンタンクリアクタの中の大気圧で行うことが可能になる。 好ましい動作条件が約60℃から溶液の沸点までの温度と、1気圧の大気圧であ るため、オープンタンクのような低コストのリアクタを十分に浸出容器として使 うことができる。浸出溶液の腐食性が小さいために、高価なチタン金属の撹拌機 を使用する必要もない。さらに、供給物が細かいことが主な理由で、摩耗の問題 もかなり低減されている。 重要なことは、リアクタは大気圧で動作するために、圧力容器を動作させるた めの複雑な熱交換や減圧システム(pressure let down system)が不要なことであ る。余分な熱は溶液の蒸発を介して溶液から取り除かれ、これによって高価な熱 交換設備が不要となる。また、反応は約60〜約70℃において自生的(autogenous) になる。もしさらに加熱する必要がある場合には、蒸気の注入など周知の方法に よって容易にこれを行うことができる。 また、熱制御の目的に必要なオートクレーブへの供給における低硫化物レベル に対する要求が緩和されているために、上述した方法によって、ずっと高い割合 の固形スラリを処理することができる。一般に、浸出スラリ密度は約10〜20wt% の範囲で変化する。 第1の実施の形態の方法においては、浸出溶液は溶剤抽出段階からリサイクル されたラフィネート(raffinate)である。この場合には、第2鉄イオンと硫酸の 大部分は浸出/溶剤抽出/電解抽出プロセスによって発生される。浸出が連続プ ロセスの一部ではない場合には、必要に応じて第2鉄と硫酸を加える。一般に、 ラフィネートは30〜40g/lのH2SO4と10〜20g/lのFeを含んでいる。Feは通 常は第2鉄イオンと第1鉄イオンが混ざったものとして存在するであろう。 浸出溶液は酸素を含んだガスが散布される。このガスは空気でもよいし、酸素 又は酸素含有率の高い空気であることが好ましい。ガスの流量は、浸出反応と第 2鉄イオンの再生を維持するのに必要な酸素の量に依存する。一般に、ガス流量 は製造する金属のトン当り約400〜約1000kgO2である。必要であれば、界面活性 剤などを添加して、浸出溶液の泡立ちを最小限に抑える。浸出反応の条件下にお いては、金属は以下の発生反応に従って第2鉄イオンによって酸化される。 MS+2Fe3+ −−−> M2++2Fe2++S0 元素硫黄を S0+3/2O2+H2O −−−> H2SO4 の反応に従って酸化して硫酸塩にするには高い温度と圧力を必要とし、この発明 の浸出条件においてはあまり起きない。例えば、90℃で大気圧において、バクテ リア触媒が存在しない場合には、元素硫黄の5%以下しか硫酸塩へ酸化されない。 これに対して、180℃で12気圧の酸素部分圧力においては、硫黄の大部分が硫酸 塩へ酸化される。硫酸塩への酸化は、ポスト浸出中和段階のときに余分な中和薬 品が必要であるために、いくつかの欠点を有している。元素硫黄の形成の別の利 点は、環境に危険を生じる二酸化硫黄のようなガスの放出が最小限に抑えられる ことである。また、硫酸塩への完全な酸化を行わないことによって、酸素の消費 はかなり抑えられる。これによって操業コストを節約することになる。例えば、 酸素を供給するには従来のPSA酸素プラントで十分であり、低温酸素プラント を用いる必要はない。これは、操作が簡単な装置を使用することによって、資本 と操業コストを抑えることになる。 第2鉄イオンは次式に従って第1鉄イオンを酸素と反応させることによって再 生される。 4Fe2++4H++O2−−−> 4Fe3++2H2O 一般に、第1鉄イオンの酸化速度は、スラ1月リットル当り反応時間1時間での 酸化第1鉄イオンの生成量換算で2〜5gである。 ほぼすべての鉱物が酸化されたあと、浸出スラリを周知の方法によってさらに 処理する。スラリを濾過して固形分を取り除き、透明な液体を溶剤抽出し、その あと電解抽出することが好ましい。一般には、他の処理を行うまえに、浸出スラ リを中和する。上述したように、この発明による条件においては硫酸塩の発生は 低減され、その結果、添加しなければならない中和剤の量は最小限に抑えられる 。一般に、スラリは石灰石などを添加することによって中和される。これによっ て、浸出によって発生した過剰な鉄やヒ素、及びその他の不純物が沈澱する。こ の発明による条件において実施した試験によって、鉄は選択的に沈澱して、浸出 残留物の中に針鉄鉱やジャロサイトあるいはある水和酸化物の形で残留し、一方 、ニッケルや銅、亜鉛などの有用な金属は溶液の中に残留することもわかった。 必要であれば、沈澱した固形分をさらに濾過し、残っている液体を浸出溶液へ戻 してさらに処理する。上述したように、ほとんどすべての硫化物(sulphide sulp hur)が浸出反応のときに元素硫黄に酸化される。元素硫黄は細かく分散した粒子 として存在する。浸出は硫黄の融点すなわち120℃以下の温度で行われるために 、溶融した硫黄の集塊は避けられる。通常、粒状の硫黄は、針鉄鉱及び/あるい はその他の鉄残留物とともに浸出溶液から取り除かれる。 浸出溶液から分離された固形分をさらに処理して、金、プラチナ、銀などの貴 金属を抽出する。金に対するシアン化などのこれらの抽出方法は、当該分野にお いては周知のものである。 溶剤抽出と電解抽出のステップは当該分野において周知のものであり、詳しく 説明する必要はない。一般に、中和したスラリを濾過して有機溶剤で抽出し、銅 、ニッケル、亜鉛などの金属を回収する。そのあと、金属を周知の方法によって 有機物相からストリッピングする。次に、電解抽出によって金属を電解質から分 離する。消費した電解質はそのあとストリッピング工程へ戻す。 [図面の簡単な説明] 図1はこの発明の方法の実施の形態を示す流れ図である。 [最良の実施の形態] 以下で、実施の形態を用いてこの発明を説明する。しかし、この発明の一般性 は以下の説明によって制約を受けることはない。 実施の形態1−硫ヒ銅鉱及び輝銅鉱浸出 19.5%の銅と、4.0%のヒ素と、23%の鉄と、2.35g/tの金と、36%の硫化物を含ん でいる銅浮遊選鉱濃縮物を、水平式の1リットルの攪拌ボールミルの中で5ミク 口ンを80%通過するサイズまで粉砕した。鉱物学的にはこの濃縮物は11.9%の輝銅 鉱(Cu2S)と、20.9%の硫ヒ銅鉱(Cu2AsS4)と、50%の黄鉄鉱(FeS2 )からなっており、残りは石英質の脈石鉱物であった。 粉砕したパルプを、第2鉄イオン硫酸浸出溶液を利用して酸素あるいは空気の 散布を用いて90℃でオープンリアクタの中で浸出させた。濾過によって固形分を 回収し、乾燥及び分析(assayed)のまえにリスラリ(reslurry)を5%v/v硫酸溶 液で洗浄した。通常の原予吸光分析法によって、ポスト浸出溶液に対して銅、ヒ 素、鉄を分析した。第1鉄及び第2鉄のレベルを過マンガン酸カリウム滴定によ って求め、一方で酸のレベルを中和法によって求めた。 P80 3.5ミクロンの粒子サイズまで粉砕した濃縮物から、10%のパルプ密度 、30g/Lの第2鉄イオン、50g/Lの硫酸、90℃、酸素散布、及び2.0kg/トンのリグノ ゾル(lignosol)という浸出条件を用いて、10時間で92%以上の銅溶解が達成され た。リグノゾルは浸出の初期工程における泡立ちを低減するために使用した。 次に金を回収するために、気泡を充満したシアン化ナトリウム溶液の中で浸出 残留物を浸出させた。浸出テストを、浸出のときに浸出溶液の中に300ppmのフリ ーの(free)NaCNを維持して周囲温度中で行った。テストは、45%固形分のパ ルプ密度で24時間ファン(fun)した。82%を越える金抽出が残留物から達成された 。 上のシステムで生じていると考えられる支配的な浸出メカニズムでは、酸/酸 素メカニズムも作用しているとは考えられるが、第2鉄イオンが酸化剤として作 用している。この浸出システムにおいて生じている支配的な反応は以下のように 表される。 Cu2S+H2SO4+5/2O2 → 2CuSO4+H2O Cu2S+2Fe2(SO43 → 2CuSO4+4FeSO4+S0 2Cu3AsS4+11Fe2(SO43+8H2O → 6CuSO4+2H3AsO4+5H2SO4+8S0+22FeSO4 FeS2+2O2→ FeSO4+S0 FeS2+15/4O2+1/2H2O → 1/2Fe2(SO43+1/2H2SO4 第2鉄イオンは、 2FeSO4+H2SO4+1/2O2 −−−> Fe2(SO)3+H2O という反応に従って酸素が第1鉄イオンに作用することによって浸出溶液中で再 生された。このようにして、第2鉄酸化剤は浸出プロ七スのときに絶えず再生さ れた。 リアクタの中のパルプ密度は、結果として生じる鉄/酸電解質中における硫酸 銅の溶解性によって制限されるように見えた。酸素のかわりに空気を使用すると 、全体の銅回収に損失を伴わずに、浸出滞留時間が10時間(酸素)から14時間( 空気)に増加した。 実施の形態2−輝銅鉱浸出 8.1%の銅と、0.2%のヒ素と、13.8%の鉄と、18%の硫化物を含んでいる銅浮遊選 鉱濃縮物を、水平式の1リットルの攪拌ボールミルの中で5ミクロンを80%通過す るサイズまで粉砕した。この濃縮物は9.4%の輝銅鉱(Cu2S)と、1.3%の硫ヒ 銅鉱(Cu3AsS4)と、29.6%の黄鉄鉱(FeS2)を含んでおり、残りは石英 質の脈石鉱物であった。 粉砕したパルプを、第2鉄イオン硫酸浸出溶液を利用して酸素あるいは空気の 散布を用いて90℃でオープンリアクタの中で浸出させた。10%のパルプ密度、30g /Lの第2鉄イオン、50g/Lの硫酸、90℃、酸素散布、及び2.0kg/トンのリグノゾル という浸出条件を用いて、10時間で95%以上の銅溶解が達成された。 実施の形態3−黄銅鉱浸出 18.0%の銅と、25.5%の鉄と、18.6%の硫化物を含んでいる銅浮遊選鉱濃縮物を 、 水平式の1リットルの攪拌ボールミルの中で5ミクロンを80%通過するサイズまで 粉砕した。この濃縮物は51.8%の黄銅鉱(Cu2FeS)と、20.8%の黄鉄鉱(F eS2)を含んでおり、残りは石英質の脈石鉱物であった。 粉砕したパルプを、第2鉄イオン硫酸浸出溶液を利用して酸素あるいは空気の 散布を用いて90℃でオープンリアアクタの中で浸出させた。10%のパルプ密度、5 g/Lの第2鉄イオン、20g/Lの第1鉄イオン、50g/Lの硫酸、90℃、酸素散布、及 び2.0kg/トンのリグノゾルという浸出条件を用いて、10時間で95%以上の銅溶解 が達成された。 この発明の方法は、他の上流あるいは下流のプロセスと関連させて使用するこ とができる。例えば、ファイングラインドと浸出のまえに、単一あるいは複数の 浮遊選鉱段階において鉱石を処理することができる。下流プロセスには、ファイ ングラインドを追加して、あるいは追加せずに浮遊選鉱プロセスを含めることが でき、かつ/あるいは溶剤抽出段階と電解抽出段階を含めることができる。 実施の形態4−ニッケル浸出 1.7%のニッケルと、0.03%のコバルトと、11%の鉄と、16%の硫化物を含んでい るニッケル含有濃縮物を、水平式の1リットルの攪拌ボールミルの中で5ミクロン を80%通過するサイズまで粉砕した。鉱物学的にはこの濃縮物はぺントランド鉱 と、黄鉄鉱からなっており、残りは石英質の脈石鉱物であった。 粉砕したパルプを、第2鉄イオン硫酸浸出溶液を利用して酸素散布を用いて90 ℃でオープンリアクタの中で浸出させた。濾過によって固形分を回収し、乾燥及 び分析のまえにリスラリを水で洗浄した。通常の原子吸光分析法によって、ポス ト浸出溶液に対してニッケル、コバルト、鉄を分析した。第1鉄及び第2鉄のレ ベルを過マンガン酸カリウム滴定によって求め、一方で酸のレベルを中和法によ って求めた。 5ミクロンのP80粒子寸法まで粉砕した濃縮物から、10%のパルプ密度、5g/L の第2鉄イオン、20g/Lの第1鉄イオン、80g/Lの硫酸、90℃、酸素散布、及び2. 0kg/トンのリグノゾルという浸出条件を用いて、8時間の浸出時間で92%以上のニッ ケル溶解と86%以上のコバルト溶解が達成された。リグノゾルは浸出の初期段階 における泡立ちを低減するために使用した。実施の形態5−コバルト浸出 0.309%のコバルトと、8.5%の鉄と、0.66%のヒ素を含んでいるコバルト含有濃 縮物を、水平式の1リットルの攪拌ボールミルの中で3ミクロンを80%通過するサ イズまで粉砕した。鉱物学的にはこの濃縮物は輝コバルト鉱と、コバルトを含む 黄鉄鉱と、黄鉄鉱からなっており、残りは石英質の脈石鉱物であった。 粉砕したパルプを、第2鉄イオン硫酸浸出溶液を利用して酸素散布を用いて90 ℃でオープンリアクタの中で浸出させた。濾過によって固形分を回収し、乾燥及 び分析のまえにリスラリを水で洗浄した。通常の原子吸光分析法によって、ポス ト浸出溶液に対してコバルト及び鉄を分析した。第1鉄及び第2鉄のレベルを過 マンガン酸カリウム滴定によって求め、一方で酸のレベルを中和法によって求め た。 3ミクロンのP80粒子寸法まで粉砕した濃縮物から、10%のパルプ密度、10g/ Lの第2鉄イオン、50g/Lの硫酸、90℃、酸素散布、及び2.0kg/トンのリグノゾルと いう浸出条件を用いて、8時間の浸出時間で79%以上のコバルト溶解が達成された 。 実施の形態6−亜鉛浸出 46.6%の亜鉛と、10%の鉄と、2.8%の鉛を含んでいる亜鉛濃縮物を、水平式の1 リットルの攪拌ボールミルの中で3ミクロンを80%通過するサイズまで粉砕した。 鉱物学的にはこの濃縮物は閃亜鉛鉱と、方鉛鉱と、黄鉄鉱からなっており、残り は石英質の脈石鉱物であった。 粉砕したパルプを、第2鉄イオン硫酸浸出溶液を利用して酸素散布を用いて90 ℃でオープンリアクタの中で浸出させた。濾過によって固形分を回収し、乾燥及 び分析のまえにリスラリを水で洗浄した。通常の原子吸光分析法によって、ポス ト浸出溶液に対して、亜鉛及び鉄を分析した。第1鉄及び第2鉄のレベルを過マ ンガン酸カリウム滴定によって求め、一方で酸のレベルを中和法によって求めた 。 3ミクロンのP80粒子寸法まで粉砕した亜鉛濃縮物から、10%のパルプ密度、 10g/Lの第2鉄イオン、50g/Lの硫酸、90℃、酸素散布、及び2.0kg/トンのリグノゾ ルという浸出条件を用いて、8時間の浸出時間で97%以上の%亜鉛抽出が達成され た 。 実施の形態7−連続プロセスとしての黄銅鉱浸出 以下の実施の形態は、銅濃縮物からLMEグレードAカソード銅を1日当り8kg 製造するように設計された完全に連続なパイロットプラントの動作を示している 。このパイロットプラントは21日間操業して、以下で概略を述べる供給物を処理 した。 図1を参照する。以下に掲げられている成分の濃縮物サンプルを水道水でスラ リ密度60%w/wのスラリにした。このスラリを次に段階1において水平式の攪 拌ビードミルの中で10ミクロンを80%通過する粒子サイズまで粉砕した。 表1 濃縮物サンプルの組成 CuFeS2 37%w/w FeS2 44%w/w SiO2 11%w/w その他 8%w/w スラリーサンプルを次に段階2において溶剤抽出プラントのラフィネート3と 混合し、スラリ密度を15%w/wに希釈した。ラフィネートは35g/lのH2SO4と 、9g/lの第2鉄イオンと、10g/lの第1鉄イオンとを含んでいた。 希釈したスラリを次に三つの容器からなる浸出用トレイン4、5、6の中へ、 浸出用トレインの中に20時間滞留するように設計された流速で注入した。浸出用 トレインは、撹拌される100リットルの三つのバッフル付きタンクからなってい る。スラリは重力によってタンクからタンクへと流れる。これらのタンクは、浸 出反応の発熱性とスラリ中への生蒸気の注入を組み合わせることによって90℃に 維持されている。酸素を、浸出撹拌機の下方に配置された空気スピア(spear)7 、8、9によってスラリの中へ注入した。この酸素は製造される銅のトン当り60 0kgの速度で添加した。浸出回路での銅の抽出は97%w/wであった。 21日間にわたるパイロットプラントの操業中に、酸や硫化鉄を浸出回路へ添加 することはしなかった。 浸出されたスラリは、最終の浸出タンクから溢れて中和タンク10の中へ流入 し、そのあと沈降濃縮装置10Aへ流れる。浸出溶液の組成は、一般に17〜19g/ lの銅と、35〜45g/lの鉄であった。スラリは石灰石スラリ12でpH2.0まで中 和し、浸出スラリから鉄を針鉄鉱13として沈澱させた。細かい粒状にされた元 素硫黄を針鉄鉱とともに取り除かれる。針鉄鉱と硫黄と浸出残留物を有するスラ リを濾過11し、液体は浸出溶液14へ戻した。 次に中和されたスラリをプレート及びフレーム圧力フィルタ15の中へ送った 。濾過液は17〜19g/lの銅と、20g/lの鉄と、5g/lのH2SO4を含んでいた。次に 濾過液をスリーステージの溶剤抽出プラント16、17、18の中へ送って、浸 出液から銅を回収した。溶剤抽出ステージからのラフィネートは0.3g/lの銅と、 20g/lの鉄と、35g/lのH2SO4と、20g/lの鉄を含んでおり、浸出回路へ戻され て、さらに粉砕された濃縮物と場所2において混合される。 溶剤抽出プラントからの充填された有機物を次に180g/lのH2SO4を含んでい る消費された電解質でストリッピング19した。ストリッピングされた有機物2 0は抽出ステージへ送り戻した。 リッチな電解質21を次に、二つのカソードと三つのアノードを有する200リ ットルの電解抽出セル22の中へ送った。各カソード面は0.25m2の面積を有して いる。銅はリッチな電解質から280A/m2の電流密度で析出除去され、カソードに メッキを形成する。セルからの消費された電解質は180g/lのH2SO4と32g/lの 銅を含んでいた。銅カソードを分析し、LMEグレードAに対する要件を満足し ていた。 針鉄鉱残留物はシアン化ナトリウムの中で浸出させて、酸化された濃縮物から 回収することのできた金の量を求めた。浸出残留物を45%w/w固形分でpH10 で浸出させた。浸出を通じて、フリーシアンのレベルを300ppmに維持した。スラ リをバッチテストにおいて24時間にわたって浸出させた。浸出残留物からの金の 回収は、92.5%w/wであった。 この発明の方法は、既存の方法に対して多くの利点を提供していることがわか る。圧力浸出に比べて浸出の動作コストが低いこと、またオープンタンクリアク タの蒸発による冷却を通じて過剰な熱発生が制御されるために、濃縮物のグレー ドに対する厳しい制御の必要性は緩和されている。 浸出は、高価な圧力容器のかわりに、安価なオープンタンクの中で行うことが できる。同じ寸法の圧力浸出設備は、この発明のオープンタンクの浸出システム のおよそ6〜8倍のコストがかかる。また、これによって浸出回路を実際にその場 で建設することが可能になる。これによって、かなりの額になる輸送コストを削 減することになる。ある場合には、これらのコストのために、低グレードの鉱石 を輸送したり処理したりすることは経済的でなくなる。 この浸出回路は金属のグレードに対する感度が低い。従って、上流ユニットの 動作においてより大きな金属回収が可能になる。 また、この発明の方法はハイグレードの電解抽出金属を製造することができる 。例えば、ある場合には溶剤抽出/電解抽出を通じて、直接販売することのでき るような産物を製造することが可能である。溶解した金属は一般にさらに精製す る必要がある。これによってコストをかなり節約することが可能であるとともに 、価格にプレミアが付くような産物を製造することが可能である。 浸出反応は、溶剤抽出−電解抽出プラントと組み合わせると自立的になる。な ぜなら、浸出に添加する必要のある唯一の薬品は空気/酸素、及び石灰などの中 和剤だけだからである。高価な薬品を添加する必要はない。 この発明は、従来は冶金学的に処理が困難であった他の硫化物(例えば輝銅鉱 、閃亜鉛鉱、硫ヒ銅鉱が覆っている黄鉄鉱鉱石)を含んだ細かく散布されたベー ス金属硫化物からなる鉱物学的に複雑な鉱石に対して理想的である。 発明の精神及び範囲から逸脱することなく、上述した実施の形態に対して様々 な変更や修正を加えることができることに留意すべきである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成9年11月27日(1997.11.27) 【補正内容】 (明細書の第7頁の第23行から第8頁の第10行にわたる段落の補正) 好ましい形においては、水平式あるいは垂直式の攪拌ミルは一般に小さな直径 の粉砕媒体(例えば1〜6ミリメートルのスチールあるいはセラミックの球)が充 填されたタンクを有している。粉砕媒体は、通常は直角のアームあるいはディス クが取り付けられた垂直あるいは水平のシャフトによって撹拌される。硫化鉱物 (通常は濃縮物の形で含まれている)は、球と球が接触することによって、ある いは球と撹拌機との間や球とタンクの壁との間に発生するせん断作用によって粉 砕される。粉砕は乾式あるいは湿式によって行われる。これら水平式あるいは垂 直式の攪拌ミルは、必要な細かさを実現する上で、またエネルギ及び粉砕媒体消 費の要求を満足させる上で満足すべきものであることがわかっている。さらに、 粉砕された産物の、引き続いて行われる酸化に対するその反応によって測った活 性も満足すべきものであることがわかっている。この点に関して、鉱石はレーザ 寸法測定機で測定して20ミクロンの寸法を80%が通過するような最大平均粒子寸 法に粉砕される。この明細書及び請求の範囲において、P80という用語は、物 質の量(mass)の80%が通過する寸法を表すのに用いられるものである。粒子寸 法は5ミクロンのP80以下であることが好ましい。所望の粒子寸法は使用する 鉱物種のタイプで変化する。様々な濃縮物に対してP80で表された特に好まし い粒子寸法は、黄銅鉱/斑銅鉱−4.5ミクロン、硫ヒ銅鉱−3ミクロン、黄鉄鉱− 3ミクロン、銅藍−20ミクロン、輝銅鉱−20ミクロン、ペントランド鉱−5ミクロ ン、輝コバルト鉱−5ミクロンである。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成9年12月16日(1997.12.16) 【補正内容】 請求の範囲 1.少なくとも部分的に鉄含有鉱物を有する硫化鉱物の混合物を処理する方法 であって、 (a)前記混合物を20ミクロン以下の粒子サイズP80まで粉砕する段階と、 (b)前記混合物を硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出させ る一方酸素を含むガスをオープンタンクリアクタの中で溶液の沸点までの温度で 散布することによって、酸のうちの少なくともいくらかと第2鉄イオンのうちの 少なくともいくらかを鉄含有鉱物から溶解させ、また浸出反応によって発生した 第1鉄イオンが浸出溶液の中で第2鉄イオンに再度ほぼ酸化されるようにする段 階と、 (c)鉄を沈澱させ、この鉄と固形材料を浸出溶液から分離する段階と、 (d)有機溶剤を用いて溶液抽出によって浸出溶液から所望の金属イオンを抽出 して、有機物相と、硫酸及び鉄イオンを有するラフィネートとを形成する段階と 、 (e)ラフィネートをオープンタンクリアクタへ戻して、さらに別の粉砕された 混合物と混合する段階と、 (f)電解抽出セルからの電解質を用いたストリッピングと電解抽出によって、 段階(d)で得られた有機物相から金属を分離する段階と、 を有する方法。 2.前記混合物が浮遊選鉱の濃縮物である請求項1記載の方法。 3.前記濃縮物が低グレードの濃縮物である請求項2記載の方法。 4.前記鉄含有鉱物が黄鉄鉱の鉱石である請求項1記載の方法。 5.前記鉱物混合物が20〜60wt%の黄鉄鉱を有している請求項4記載の方法。 6.前記第2鉄イオンのほぼすべてが黄鉄鉱の溶解によって発生される請求項 5記載の方法。 7.前記混合物が10ミクロン以下のP80粒子サイズまで粉砕される請求項1 記載の方法。 8.前記温度が約60℃からおよそ浸出溶液の沸点までの間である請求項1記載 の方法。 9.前記ガスが酸素である請求項1記載の方法。 10.前記酸素が製造される金属1トン当り400から1000kgの流量で散布され る請求項9記載の方法。 11.前記段階(c)からの固形分がさらに浸出されて貴金属が回収される請 求項1記載の方法。 12.前記貴金属が金、プラチナ、銀からなるグループの中から選択される請 求項11記載の方法。 13.前記金属が銅、亜鉛、ニッケル、コバルトからなるグループの中から選 択される請求項1もしくは請求項2記載の方法。 14.約30〜40wt%の黄銅鉱と、約40〜50wt%の黄鉄鉱と、20wt%までの石英質 の脈石とを有する硫化鉱物の混合物を処理するための方法であって、 (a)前記混合物を10ミクロンのP80粒子サイズまで粉砕する段階と、 (b)前記混合物を硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出させ る一方酸素をオープンリアクタの中で製造される銅1トン当り約600kgの流量で 約90℃の温度で散布する段階と、 (c)前記浸出溶液を石灰石で中和することによって過剰な鉄を針鉄鉱として沈 澱させ、浸出溶液からの針鉄鉱やその他の固形分を除去する段階と、 (d)前記浸出溶液を濾過し、浸出溶液から溶解した銅を有機溶剤を用いて溶剤 抽出によって抽出して、ラフィネートが硫酸と第2鉄イオンを有するようにする 段階と、 (e)前記ラフィネートを浸出タンクへ戻して、さらに別の粉砕された混合物と 混合する段階と、 (f)前記段階(c)で得られた有機物相からの銅を、電解抽出からの電解質を 用いたストリッピングと電解抽出によって分離する段階と、 を有する方法。 15.少なくとも部分的に鉄含有鉱物を有する硫化鉱物の混合物を処理するた めの方法であって、 (a)前記混合物を20ミクロン以下のP80粒子サイズまで粉砕する段階と、 (b)前記混合物を硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出させ る一方酸素を含むガスをオープンタンクリアクタの中で溶液の沸点までの温度で 散布することによって、酸のうちの少なくともいくらかと第2鉄イオンのうちの 少なくともいくらかを黄鉄鉱から溶解させ、また浸出反応によって発生した第1 鉄イオンが浸出溶液の中で第2鉄イオンに再度ほぼ酸化されるようにする段階と を有する方法。 16.前記混合物が浮遊選鉱の濃縮物である請求項15記載の方法。 17.前記鉄含有鉱物が黄鉄鉱の鉱石である請求項15記載の方法。 18.前記混合物が20〜60wt%の黄鉄鉱を有している請求項17記載の方法。 19.前記第2鉄イオンのほぼすべてが黄鉄鉱の溶解によって発生される請求 項18記載の方法。 20.前記混合物が5ミクロンのP80粒子サイズまで粉砕される請求項15 記載の方法。 21.前記温度が約60℃からおよそ浸出溶液の沸点までの間である請求項15 記載の方法。 22.前記ガスが酸素である請求項15記載の方法。 23.前記酸素が製造される金属1トン当り400から1000kgの流量で散布され る請求項22記載の方法。 24.前記段階(a)において界面活性剤が添加されて、溶液の泡立ちが最小 限に抑えられる請求項15記載の方法。 25.金属硫化物の浮遊選鉱の濃縮物を処理するための方法であって、 (a)前記鉱石を5ミクロンのP80まで粉砕する段階と、 (b)前記濃縮物を硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出させ る一方酸素を含むガスをオープンタンクリアクタの中で溶液の沸点までの温度で 散布する段階と、 を有する方法。 26.前記温度が約60℃からおよそ浸出溶液の沸点までの間である請求項25 記載の方法。 27.前記ガスが酸素である請求項26記載の方法。 28.前記酸素が製造される金属1トン当り400から1000kgの流量で散布され る 請求項27記載の方法。 29.前記段階(a)において界面活性剤が添加されて、溶液の泡立ちが最小 限に抑えられる請求項28記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22B 23/00 C22B 11/04 C25C 1/00 301 15/08 1/06 19/22 1/12 23/04 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ホーン,マイケル・マチュー オーストラリア国 4152 クイーンズラン ド,キャリンデイル,キンレイド・プレイ ス 14 (72)発明者 ターナー,ダンカン・ウィリアム オーストラリア国 4010 クイーンズラン ド,アルビオン,アルビオン・ロード 89 (72)発明者 ホルツバーガー,イアン・レイモンド パプアニューギニア国 ポートモレスビ ー,ユニット 1/3 ジャスティス・ス トリート,ロット 29,セクション 40

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも部分的に鉄含有鉱物を有する硫化鉱物の混合物を処理する方法 であって、 (a)前記混合物を20ミクロン以下の粒子サイズP80まで粉砕する段階と、 (b)前記混合物を硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出させ る一方酸素を含むガスをオープンタンクリアクタの中で溶液の沸点までの温度で 散布することによって、酸のうちの少なくともいくらかと第2鉄イオンのうちの 少なくともいくらかを鉄含有鉱物から溶解させ、また浸出反応によって発生した 第1鉄イオンが浸出溶液の中で第2鉄イオンに再度ほぼ酸化されるようにする段 階と、 (c)鉄を沈澱させ、この鉄と固形材料を浸出溶液から分離する段階と、 (d)有機溶剤を用いて溶液抽出によって浸出溶液から所望の金属イオンを抽出 して、有機物相と、硫酸及び鉄イオンを有するラフィネートとを形成する段階と 、 (e)ラフィネートをオープンタンクリアクタへ戻して、さらに別の粉砕された 混合物と混合する段階と、 (f)電解抽出セルからの電解質を用いたストリッピングと電解抽出によって、 段階(d)で得られた有機物相から金属を分離する段階と、 を有する方法。 2.前記混合物が浮遊選鉱の濃縮物である請求項1記載の方法。 3.前記濃縮物が低グレードの濃縮物である請求項2記載の方法。 4.前記鉄含有鉱物が黄鉄鉱の鉱石である請求項1記載の方法。 5.前記鉱物混合物が20〜60wt%の黄鉄鉱を有している請求項4記載の方法。 6.前記第2鉄イオンのほぼすべてが黄鉄鉱の溶解によって発生される請求項 5記載の方法。 7.前記混合物が10ミクロン以下のP80粒子サイズまで粉砕される請求項1 記載の方法。 8.前記温度が約60℃からおよそ浸出溶液の沸点までの間である請求項1記載 の方法。 9.前記ガスが酸素である請求項1記載の方法。 10.前記酸素が製造される金属1トン当り400から1000kgの流量で散布され る請求項9記載の方法。 11.前記段階(c)からの固形分がさらに浸出されて貴金属が回収される請 求項1記載の方法。 12.前記貴金属が金、プラチナ、銀からなるグループの中から選択される請 求項11記載の方法。 13.前記金属が銅、亜鉛、ニッケル、コバルトからなるグループの中から選 択される請求項1もしくは請求項2記載の方法。 14.約30〜40wt%の黄銅鉱と、約40〜50wt%の黄鉄鉱と、20wt%までの石英質 の脈石とを有する硫化鉱物の混合物を処理するための方法であって、 (a)前記混合物を10ミクロンのP80粒子サイズまで粉砕する段階と、 (b)前記混合物を硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出させ る一方酸素をオープンリアクタの中で製造される銅1トン当り約600kgの流量で 約90℃の温度で散布する段階と、 (c)前記浸出溶液を石灰石で中和することによって過剰な鉄を針鉄鉱として沈 澱させ、浸出溶液からの針鉄鉱やその他の固形分を除去する段階と、 (d)前記浸出溶液を濾過し、浸出溶液から溶解した銅を有機溶剤を用いて溶剤 抽出によって抽出して、ラフィネートが硫酸と第2鉄イオンを有するようにする 段階と、 (e)前記ラフィネートを浸出タンクへ戻して、さらに別の粉砕された混合物と 混合する段階と、 (f)前記段階(c)で得られた有機物相からの銅を、電解抽出からの電解質を 用いたストリッピングと電解抽出によって分離する段階と、 を有する方法。 15.少なくとも部分的に鉄含有鉱物を有する硫化鉱物の混合物を処理するた めの方法であって、 (a)前記混合物を20ミクロン以下のP80粒子サイズまで粉砕する段階と、 (b)前記混合物を硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出させ る一方酸素を含むガスをオープンタンクリアクタの中で溶液の沸点までの温度で 散布することによって、酸のうちの少なくともいくらかと第2鉄イオンのうちの 少なくともいくらかを黄鉄鉱から溶解させ、また浸出反応によって発生した第1 鉄イオンが浸出溶液の中で第2鉄イオンに再度ほぼ酸化されるようにする段階と 、 を有する方法。 16.前記混合物が浮遊選鉱の濃縮物である請求項15記載の方法。 17.前記鉄含有鉱物が黄鉄鉱の鉱石である請求項15記載の方法。 18.前記混合物が20〜60wt%の黄鉄鉱を有している請求項17記載の方法。 19.前記第2鉄イオンのほぼすべてが黄鉄鉱の溶解によって発生される請求 項18記載の方法。 20.前記混合物が5ミクロンのP80粒子サイズまで粉砕される請求項15 記載の方法。 21.前記温度が約60℃からおよそ浸出溶液の沸点までの間である請求項15 記載の方法。 22.前記ガスが酸素である請求項15記載の方法。 23.前記酸素が製造される金属1トン当り400から1000kgの流量で散布され る請求項22記載の方法。 24.前記段階(a)において界面活性剤が添加されて、溶液の泡立ちが最小 限に抑えられる請求項15記載の方法。 25.金属硫化物の浮遊選鉱の濃縮物を処理するための方法であって、 (a)前記鉱石を5ミクロンのP80まで粉砕する段階と、 (b)前記鉱石を硫酸と第2鉄イオンを有する溶液を用いて大気圧で浸出させる 一方酸素を含むガスをオープンタンクリアクタの中で溶液の沸点までの温度で散 布する段階と、 を有する方法。 26.前記温度が約60℃からおよそ浸出溶液の沸点までの間である請求項25 記載の方法。 27.前記ガスが酸素である請求項26記載の方法。 28.前記酸素が製造される金属1トン当り400から1000kgの流量で散布され る 請求項27記載の方法。 29.前記段階(a)において界面活性剤が添加されて、溶液の泡立ちが最小 限に抑えられる請求項28記載の方法。
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