JP2000516086A - ヒト・サイモシンβ15遺伝子、蛋白質およびその使用 - Google Patents

ヒト・サイモシンβ15遺伝子、蛋白質およびその使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明者らは、今回、ヒトがサイモシンβファミリーの新規蛋白質をコードする遺伝子を有することを発見した。この新規蛋白質はサイモシンβ15といい、サイモシンβファミリーの他のメンバーと同様にG−アクチンに結合しそれを隔離する能力を有するが、他のメンバーについて知られているのとは異なり、前立腺癌腫細胞における細胞移動性を直接的に調節する。本発明は、ヒト・サイモシンβ15遺伝子をコードする単離されたcDNA(配列番号:1)に向けられ、推定アミノ酸配列(配列番号:2)を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒト・サイモシンβ15遺伝子、蛋白質およびその使用 この研究は、承認番号CA37393のナショナル・インスティテューツ・オ ブ・ヘルス(National Institutes of Health) によって部分的援助を受けた。米国政府は本発明に対して一定の権利を有する。 発明の背景 本発明は、新規な遺伝子、蛋白質、および癌、特に転移性癌を診断し治療する 方法も含むそれらの使用を提供する。 ほとんどの真核生物細胞(赤血球細胞および成人筋肉は例外)は高濃度、すな わち〜250μモル/lまでのモノマーアクチンを含んでいる。かかるアクチン がいかにして細胞質で重合されないままでいるのか、細胞生物学において問題で あった(Nachmiar、V.、Current Opinionin Ce ll Biology細胞生物学における現在の意見、1993、5:56)。 当初アクチン隔離蛋白質であると考えられていたプロフィリンは、観察されたモ ノマーアクチンの相当部を超えるに十分な量は存在しない。最近、アクチン隔 離性5kDペプチドがヒト血小板中に高濃度で発見され(Saferら、Pro c.Natl.Acd.Sci.USA 1990 87:2536−2540 )、元来は胸腺ホルモン、サイモシンβ4(Tβ4)であると考えられる(D.S afer、J.Muscle Res.Cell Motil、1992、13 :269−271)、すでに知られているペプチド(Safterら、J.Bi ol.Chem.、1991、268:4029−4032)と同一であること が示された。Tβ4およびアクチンの相互作用の詳細な動態研究(Weberら 、Biochemistry 1992、31:6179−6185)は、他の 研究(Yuら、J.Biol.Chem.、1993、268:502−509 およびCassimeldsら、J.Cell Biol.、1992、119 :1261−1270)と共に、Tβ4およびTβ10は主にG−アクチン緩衝体 として機能するという仮説を支持している。未公開のデータ(E.Hannap pel)は、該機能をいくつかの他のβサイモシンまで拡大している。また、T β4はアクチンによるヌクレオチド交換を阻害し、他方、プロフィリンは交換の 速度を増大させることが示されている(Coldscgmidt −Clermontら、Mol.Cell Biol.、1992、3:101 5−1025)。 調べられた全ての脊椎動物は、1つの、しばしば2つのβ−サイモシンを含有 する。かくして、β−サイモシンファミリーのメンバーは全ての種で重要である と信じられている。3つの新しいファミリーメンバー(Lowら、Arch.B iochem.Biophys.、1992、293:32−39およびSch mid,B.博士、チュービンゲン大学、1989)が、パーチ、ニジマスおよ びウニ、つまり第1の非脊椎動物源で見い出された。配列はよく保存されており 、これは、アクチン隔離が恐らくは全てのβ−サイモシンの特性であることを示 唆している。しかしながら、Tβ4が発見され、その配列がまず1981年に決 定されたとき(Lowら、Proc.Natl.Acd.Sci.USA 19 81、78:1162−1166)、2つの細胞外機能を示唆するデータが提示 された(Lowら、前掲、およびRebarら、Science 1981、2 14:699−671)。2つの最近の論文は、Tβ4のアミノ末端に由来して いるであろうテトラペプチドの異なる予測されない影響を示している。 いくつかの報告は、転写または翻訳レベルにおけるTβ4またはTβ10合成の 調節を示している。インターフェロン誘導性遺伝子(Cassimeldsら、 J.Cell Biol.、1992、119:1261−1270)およびS andersら、Proc.Natl.Acd.Sci.USA 1992、8 9:4678−4682)はヒトTβ4のcDNAと同一であり、ヒトにおいて はTβ4につきいくつかの遺伝子がある(Claussら、Genomics 1991、9:75−180およびGomez−Marquezら、J.Imm inol.、1989、143:2740−2744)。 特にヒトにおいて、β−サイモシンファミリーの新しいメンバーを特定するこ とが望まれている。 BaoおよびZetterは、米国癌研究学会の年次会合(1995年、3月 18−22日)で提出されたアブストラクトにおいて、低転移性変異体では発現 しないが、高転移性ラット腫瘍細胞系で発現される、新規mRNAの分別発現を 報告した。cDNAが単離され、ラット・サイモシンβ4に対して68%同一性 の蛋白質をコードしていることが報告された。しかしながら、ヌクレオチド配列 および推定アミノ酸配列は報告 されなかった。 発明の概要 本発明者らは、命回、ヒトが、サイモシンβファミリーの新規蛋白質をコード する遺伝子を有することを見い出した。ここでサイモシンβ15と称するこの新 規蛋白質は、サイモシンβファミリーの他のメンバーと同様にG−アクチンに結 合しそれを隔離するが、他のメンバーについて知られているのとは異なって、前 立腺癌腫細胞において細胞運動性も直接的に調節する。本発明者らはヒト・サイ モシンβ15遺伝子のcDNA(配列番号:1)を単離し、アミノ酸配列(配列 番号:2)を推定した。本発明者らは、非睾丸細胞におけるサイモシンβ15遺 伝子の増強された転写体(mRNA)および発現が、前立腺、肺、黒色腫および 乳癌、特に転移性癌のごとき多数の癌における病気状態と高い相関性を有するこ とを示した。従って、非睾丸組織における転写体または遺伝子産物の増強された レベルの発見は、診断方法のみならず特定の癌の予後方法で使用することができ る。 本発明は、配列番号:2の推定アミノ酸配列を有するサイモシンβ15をコー ドする単離された核酸(ポリヌクレオチド) またはそのユニークな断片を提供する。「ユニークな断片」という用語は、サイ モシンファミリーの他のメンバーには存在しないがサイモシンβ15(配列番号 :2)には存在する配列(ヌクレオチドまたはアミノ酸残基)を含有する本発明 のヌクレオチド配列またはポリペプチドをいう。これは、ストリンジェントな条 件下でのその断片のハイブリダイゼーションプロフィールが、それがサイモシン ファミリーの他のメンバーにハイブリダイズしないような場合に測定できる。か かる断片は図3から確認することができる。ユニークな断片の好ましいセットは 、配列番号:2のアミノ酸7ないし12、配列番号:2のアミノ酸21ないし2 4および配列番号:2のアミノ酸36ないし45をコードするポリヌクレオチド を含有するものである。好ましくは、ユニークなヌクレオチド配列断片は長さが 10ないし60ヌクレオチド、より好ましくは20ないし50ヌクレオチド、最 も好ましくは30ないし50ヌクレオチドである。好ましくは、ユニークなポリ ペプチド配列は長さが4ないし20アミノ酸、より好ましくは6ないし15アミ ノ酸、最も好ましくは6ないし10アミノ酸である。 本発明のポリヌクレオチドはRNAの形態またはDNAの形 態であり得るもので、そのDNAはcDNA、ゲノミックDNAおよび合成DN Aを含む。該DNAは二本鎖または一本鎖であってよく、もし一本鎖であればコ ーディング鎖または非コーディング鎖(アンチセンス)であり得る。成熟ポリペ プチドをコードするコーディング配列は配列番号:1に示した配列と同一であっ てよく、あるいは遺伝暗号の冗長または縮重の結果である、コーディング配列が 配列番号:1のDNAと同一の蛋白質をコードする、異なるコーディング鎖であ ってもよい。 ポリヌクレオチドは、配列番号:1に示したコーディング配列の天然に生じる 対立遺伝子変異体であるコーディング配列を有し得る。当該分野で知られている ごとく、対立遺伝子変異体は、1以上のヌクレオチドの置換、欠失または付加を 有し得るもので、コードされた蛋白質の機能を実質的に改変しないポリヌクレオ チド配列の別の形態である。 また、本発明は、前記ポリヌクレオチド、特に配列番号:1のユニークな部分 に厳密な条件下でハイブリダイズする単離されたポリヌクレオチドセグメントを 提供する。該セグメントは、好ましくは、少なくとも10のヌクレオチドを含む 。本明細書で用いる「厳密な条件」という用語は、配列間で少なくとも 95%、好ましくは少なくとも97%同一性がある場合にのみハイブリダイゼー ションが起こることを意味する。これらの単離されたセグメントは、核酸増幅技 術、例えばPCRで用いて、サイモシンβ15をコードするポリヌクレオチドを 同定し及び/又は単離することができる。 本明細書で用いる、配列番号:1と「実質的に同一の」ポリヌクレオチドは、 配列番号:1に対して少なくとも90%相同性、好ましくは少なくとも95%相 同性、最も好ましくは99%相同性を持つものである。この理由は、かかる配列 は多数の哺乳動物種でサイモシンβ15をコードできるというものである。 本発明は、さらに、配列番号:1のアミノ酸配列を有する単離され精製された ヒト・サイモシンβ15、ならびに例えば配列番号:2のアミノ酸7ないし12 、配列番号:2のアミノ酸21ないし24および配列番号:2のアミノ酸36な いし45を含めたかかるユニークな断片を含むポリペプチドを提供する。 本発明のさらにもう1つの観点において、ヒト・サイモシンβ15に選択的に 結合する単離された抗体または抗体断片が提供される。該抗体断片は、例えば、 Fab、Fab’、F(ab’)2またはFv断片を含む。該抗体は一本鎖抗体 、ヒト化抗体ま たはキメラ抗体であってよい。 「単離された」という用語は、該物質がその元の環境(例えば、もしそれが天 然に生じるものであれば天然環境)から取り出されたことを意味する。例えば、 生きている動物に存在する天然に生じるポリヌクレオチドまたはポリペプチドは 単離されたではないが、天然系に共存在する物質のいくらかまたは全てから分離 された、同一のポリヌクレオチドもしくはDNAまたはポリペプチドは単離され たである。かかるポリヌクレオチドはベクターの一部であり得るか及び/又はか かるポリヌクレオチドまたはポリペプチドは組成物の一部であり得るもので、か かるベクターまたは組成物がその天然環境の一部でない点で依然として単離され たである。 また、本発明は、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、本発明のベクタ ーで遺伝子工学的に操作された宿主細胞および組換え技術による本発明のポリペ プチドの生産に関する。 本発明は、さらに、ヒト・サイモシンβ15の活性または生産を抑制する化合 物の有効量を、ヒト・サイモシンβ15を発現する腫瘍性細胞に投与することに よって該細胞を治療する方法を提供する。好ましくは、該化合物はヒト・サイモ シンβ15 遺伝子の発現に妨害する。かかる化合物は、例えば、アンチセンスオリゴヌクレ オチド、リボザイム、一本鎖抗体およびその断片を含む抗体を含む。 図面の記載 図1Aおよび1Bは、分別mRNA表示およびDunning R−3327 ラット前立腺の腺癌変異体のノーザン分析を示す。AT2.1(レーン1)、A T3.1(レーン2)およびAT6.1(レーン3)細胞からの全RNAを逆転 写し、[α35−S]dATPの存在下で、プセイマーセット、T11AGおよび 10量体AGGGAACGAG(配列番号:3)でのPCRによって増幅した。 該PCR断片は6%ポリアクリルアミドゲル上に示され、オートラジオグラフィ ーに付された。分別発現されたバンドは矢印によって示される。B.サイモシン β15遺伝子のノーザンブロット分析。2μgのポリ(A)RNAをDunni ng R−3327変異体AT2.1(レーン1)、AT3.1(レーン2)、 AT6.1(レーン3)およびMatLylu(ケーン4)から単離し、1.1 %ホルムアルデヒド−アガロースゲルで分画し、Hybond−N+ナイロン膜 (Amersham)に移し、ランダム起点(Grillon, C.、FEBS 1990、274:30−34)32P−標識Tβ15cDNA 断片とハイブリダイズさせた。同一ブロットをラットβ−アクチンプローブとハ イブリダイズさせて、同等量のRNAが各レーンに負荷されたことを証明した。 図2はTβ15 cDNAのヌクレオチド配列(配列番号:1)および予測さ れるアミノ酸配列(配列番号:2) (一文字記号)である。ヌクレオチドおよ びアミノ酸の配列数は当該配列の右側に示す。翻訳開始コドンATGには下線を 施し、終止コドンTAAは星印でマークした。推定アクチン結合性領域には下線 を施した。これらの配列データは受入番号U25684下でGenBankから 入手できる。 図3は、推定Tβ15蛋白質配列および他のβサイモシンのイソ形態の整列を 示す。アミノ酸同一領域は黒色の箱形中の白色文字によって表す。箱にいれなか った黒色文字は同一でない領域に対応する。ドットは整列を最適化するために配 列に導入されたギャップに対応する。 図4は種々のラット組織におけるTβ15の発現を示す。多数組織ブロットは Clontechから入手した。該ブロットをTβ15 cDNAプローブとハ イブリダイズさせた。ラッ トGAPDHは負荷対照である。 図5Aおよび5Bは、前立腺の腺癌患者でのTβ15についてのアンチセンス リボプローブとのその場ハイブリダイゼーションを示す。図5Aは腫瘍における 分別発現を示す。小さな矢印は陽性染色を示す。大きな矢印は陰性染色を示す。 図5Bは、ほとんど分化していない侵入性前立腺癌腫において、単一細胞侵入性 ストローマが強い染色を示すことを示す(矢印)。 図6A、6Bおよび6Cはアクチンの重合に対するTβ15の効果を示す。 図6A.3μMのピレン−標識G−アタチンを、種々の量のGST−Tβ15 融合ペプチド(V)、GST−Tβ15(A)またはGST単独(O)の存在下 で重合させた。重合の最終的な程度はピレン−標識アクチンの最終レベルから決 定した(蛍光)。全ての溶液は5.5mMトリス、pH7.6、167μM C aCl2、0.5mMグルタチオン、167μM DTTおよび420μM A TPを含有するものであった。重合は2mM MgCl2および150mM K Clの添加によって誘導した。誤差棒は融合蛋白質の別の希釈からなされた二連 の測定の範囲を示す。 図6B.2μMのピレン−標識G−アクチンを、サイモシンによってGSTか ら開裂された種々の量のモノマーTβ15の存在下で重合させた。重合の相対的 速度は、重合の初期相における蛍光増加の最大速度から導いた。 図6C.アクチン組立の最終程度は、サイモシンGST融合ペプチドで使用し たのと同一の方法によって測定した。実験条件は図6Bに記載したのと同一であ る。 図7A、7Bおよび7Cは、トランスフェクトされた対照およびTβ15トラ ンスフェクトのDunning R−3327変異体の血清刺激移動およびそれ らの増殖速度を示す。トランスフェクトされたベクター対照(○、▽)およびT β15アンチセンス(●、▼)トランスフェクトのAT3.1細胞クローン。図 7B.トランスフェクトされたベクター対照(○、▽)およびTβ15センスト ランスフェクトの(●、▼)AT2.1細胞クローン。データは平均±SE(n =4)として表す。図7C.トランスフェクトされた対照およびTβ15(セン スまたはアンチセンス)トランスフェクトのDunning R−3327クロ ーンの増殖曲線。ベクター対照トランスフェクトのAT2.1(○)、Tβ15 センストランスフェクトのAT 2.1(●)、ベクター対照トランスフェクトのAT3.1(▽)およびTβ1 5アンチセンストランスフェクトのAT3.1(▼)を、12−ウェルプレート 中、10%FBSおよび250nMデキサメタゾンを含むRPMI 1640に て初期104細胞/ウェルで平板培養した。細胞を収穫し、示した時点で計数し た。点は平均±SE(n=3)を表す。 図8Aおよび8Bはサイモシンβ−GST融合蛋白質のウェスタン分析を示す 。図8AはGST−β融合蛋白質のクーマシー染色である。図8Bは、アフィニ ティー精製した抗−Tβ15C末端ペプチド抗体でのGST−Tβ融合蛋白質の ウェスタン分析である。レーン1:GST−Tβ4;レーン2:GST−Tβ1 5;レーン3:GSTのみ。 図9は、マウス肺腫瘍細胞LA−4:マウス肺腺腫細胞系;M27およびH5 9:マウスLewis肺腺癌細胞系に由来する転移性変異体におけるサイモシン β15のノーザン分析を示す。ノーザンブロット分析は、プローブがM27細胞 におけるサイモシンβ15mRNA発現、H59細胞におけるより少ない発現を 検出したが、LA−4細胞では発現を検出しなかったことを明らかにした。 図10A、10B、10Cおよび10Dは、アフィニティー精製したサイモシ ンβ15に対するポリクローナル抗体でのヒト前立腺癌腫の免疫組織化学的染色 を示す。A.非悪性前立腺上皮(大きな矢印)およびハイグレード前立腺上皮内 新形成(PIN)(小さな矢印)。B.異種免疫染色を示す中程度に分化した前 立腺癌腫(小さな矢印、陽性;大きな矢印、陰性)。C.ほとんど分化していな い前立腺癌腫。D.強い染色を示す単一細胞侵入性ストローマ。 図11はラット前立腺細胞系からのRT−PCR増幅されたβサイモシンの1 .4%アガロースゲル電気泳動である。レーン1、弱い転移性AT2.1;レー ン2、3および4、高度に転移性のAT3.1、AT6.1およびMat Ly lu;レーン5および6、非転移性NbEおよびMC2;レーン7、弱い転移性 のFb2。β−アクチンPCRは各試料の内部対照として使用した。 発明の詳細な記載 変動する転移能を示す細胞系のよく特徴付けられたシリーズはDunning ラット前立腺癌腫から開発されている(Issacsら、Prostate 9 、261−281および Bussebakersら、Cancer Res.52、2916−2922 (1992)。Coffeyおよび同僚は、以前に、Dunning細胞系にお いて細胞移動性および転移能の間の直接的相関性を示した(Mohlerら、C ancer Res. 48、4312−4317(1988)、Paronら 、Proc.Natl.Acd.Sci.USA 86、1254−1258( 1989)およびMohlerら、Cancer Metast.Rev.12 、53−67(1993))。本発明者らは、分別mRNAディスプレイを用い 、Dunningラット前立腺癌腫に由来する貧弱な転移性のおよび高度に転移 性の細胞系における遺伝子発現を比較した。これらの実験の結果は、アクチン− 結合性分子であるサイモシンβ15のサイモシンベータファミリーの新規なメン バーの発現を明らかとした。この情報を用い、本発明者らは、ヒト・サイモシン β15をコードするcDNAを単離し、配列決定した。 サイモシンβファミリーのメンバーはG−アクチンに結合しそれを隔離するこ とが示されているが、それらは細胞移動性を変化させることは以前には示されて いない。しかしながら、本 発明者らの実験により、この新しいメンバー、サイモシンβ15が前立腺癌腫細 胞において細胞移動性を直接的に調節することが明らかとなる。本発明者らは、 サイモシンβ15の発現が、貧弱な転移性のおよび非転移性の系に対して高度に 転移性の前立腺癌細胞で上昇調節させることを示した。さらに、サイモシンβ1 5は、正常ヒト前立腺では発現されなかったが、ヒト前立腺癌腫被検体では発現 された。理論に拘束されるつもりはないが、これは、β15が転移性形質転換の プロセスで役割を演じていることを示す。 本発明は配列番号:2の推定アミノ酸配列を有するサイモシンβ15の一部ま たは全てをコードするポリヌクレオチド配列またはユニークなその断片を提供す る。ヒト・サイモシンβ15のヌクレオチド配列は配列番号:1に記載する。 また、本発明の配列は、所望ならば、制限部位を供するように設計できる。こ れは、コードされたサイモシンβ15のペプチド配列に影響しないように行うこ とができるか、あるいは、最終産物が所望のペプチド特性を有するものであれば 、所望または必要ないずれかの程度影響してもよい。 サイモシンβ15またはそのユニークな断片を発現させるこ とが望まれる場合、いずれの適当な系を使用することもできる。適当なベクター の一般的性質、発現ベクターおよび構築は当業者に明らかであろう。 適当な発現ベクターはファージまたはプラスミドに基づくことかでき、その双 方はしばしば他の宿主のために作成することもできるが、これらは一般に宿主特 異的である。他の適当なベクターはコスミドおよびレトロウイルス、ならびに他 のビヒクルを含み、これらは所与の系につき特異的であるかまたは特異的でなく てもよい。発現の調節に必須及び/又は有用である、認識、プロモーター、オペ レーター、インデューサー、ターミネーターおよび他の配列のごとき制御配列は 、当業者に容易に明らかであり、あるいは天然サイモシンβ15または使用され るベクターが有しているか、あるいは適当ないずれかの他の源に由来するもので あってもよい。ベクターはいずれかの適当な方法で修飾または作成することがで きる。 ヌクレオチド配列の正しい調製は、例えば、SangerらProc.Nat l.Acd.Sci.USA 74:5463−7(1977)の方法によって 確認できる。 本発明のサイモシンβ15をコードするcDNA断片は適当 なベクターに容易に挿入することができる。典型的には、受容ベクターは挿入の 容易性のために適当な制限部位を有するが、リーディングフレームおよび挿入の 方向につき不確実性をもたらすかも知れないが、例えば、平滑末端連結を使用す ることもできる。かかる場合、発現につき形質転換体をテストするのは勿論であ り、その6つのうち1つは正しいリーディングフレームを有するはずである。適 当なベクターは、望まれる発現系によって、当業者はもちろん選択することがで きよう。 適当な生物、または好ましくはHeLaのごとき真核生物細胞系を、得られた プラスミドで形質転換し、要すればアンピシリンでまたは他の適当な手段によっ て形質転換体を選択し、必要であればトリプトファンまたは(インドール酢酸の ごとき)他の適当なプロモーター−インデューサーを添加することによって、所 望のサイモシンβ15を発現させることができる。発現の程度はSDSポリアク リルアミドゲル−SDS−PAGEによって分析することができる(Lemel li、Nature 227:680−685(1970))。 培養等を増殖させ形質転換する適当な方法は、便利に、例えば、Maniat is(Molecular Cloning,A Laboratory Notebook、Maniatisら(編)、Col d Spring Harbor Labs、N.Y.(1989))に説明さ れている。 サイモシンβ15またはそのペプチドの生産に有用な培養は、適切には、いず れかの生きている細胞であり得るもので、原核生物発現系から真核生物発現系ま で変化させることができる。1つの好ましい原核生物系は、その操作の容易性の ため、イー・コリ(E.coli)のそれである。しかしながら、真核生物蛋白 質につき、哺乳動物細胞系のごときより高等生物の系を用いることもできる。一 過性発現のための現在の好ましい細胞系はHeLaおよびCos細胞系である。 他の発現系はチャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO)細胞系およびバクロウイ ルス系を含む。 使用できる他の発現系はストレプトマイセス属菌、例えば、サッカロマイセス 種、特にストレプトマイセス・セレビシエ(S.cerevisiae)のごと き酵母を含む。一般に、操作者が何を必要としているかに応じて、所望のいずれ かの系も使用することができる。適当な系を用いて遺伝物質を増幅させることも できるが、一般に、DNAの増幅のみが必要な場合、この 目的にイー・コリ(E.coli)を用いるのが便利である。 RNA、DNA、蛋白質およびペプチドを検出するための当該分野でよく知ら れている標準的検出技術をサイモシンβ15またはその転写体を検出するのに容 易に適用して、癌、特に転移性ガンを診断し、あるいは初代腫瘍が特定の転移性 相に達したか否かを確認することができる。 1つのかかる技術、免疫組織化学において、抗−サイモシンβ15抗体を用い て、生体切片試料においてサイモシンβ15を検出することができる。 また、抗−サイモシンβ15抗体は、イメージング目的で用いて、例えば、腫 瘍転移を検出することもできる。適当な標識は放射性同位体、ヨウ素(125I、1 21 I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3H)、インジウム(112I n)およびテクネチウム(99mTc)、フルオレセインおよびローダミンのごと き蛍光標識、およびビオチンを含む。 しかしながら、イン・ビボのイメージング目的では、状況はより制限的となる 。というのは、抗体はそれ自体体外からは検出できず、従って検出を可能とする には標識せねばならず、あるいは修飾せねばならないからである。この目的のた めのマー カーは、抗体との結合を実質的に妨害しないが外部検出を可能とするいずれのも のであってもよい。適当なマーカーは、X−ラジオグラフィー、NMRまたはM IRによって検出できるものを含む。X−ラジオグラフィー技術については、適 当なマーカーは、例えば、バリウムまたはセシウムのごとき、検出可能な放射線 を放出するが、患者に対して明らかに有害でないいずれの放射性同位体も含む。 NMRおよびMIRについての適当なマーカーは、一般に、例えば、関連ハイブ リドーマのための栄養素の適当な標識によって抗体に取り込まれる、ジュートリ ウムのごとき検出可能な特徴的スピンを持つものを含む。 イン・ビボのイメージング方法の場合において、放射性同位体(例えば、131 I、112In、99mTc)、放射線不透明物質、または核磁気共鳴によって検出可 能な物質のごとき、適当な検出可能イメージング部位で標識されている抗体また は抗体断片を、調べるべき(ヒトのごとき)対象に(例えば、非経口、皮下また は腹腔内に)導入する。診断イメージを生じるのに必要なイメージング部分の量 は、対象のサイズおよび使用するイメージング系により決定される。放射性同位 体部位の場合においては、ヒト対象では、注入する放射性の量は、通常、約 5ないし20ミリキュリーのテクネチウム−99mの範囲であろう。標識された 抗体または抗体断片は、次いで、サイモシンβ15を含有する細胞の位置に優先 的に蓄積するであろう。標識した抗体または抗体断片は、次いで、公知の技術を 用いて検出できる。 抗体はサイモシンβ15のペプチドまたは全分子いずれかに対して生起し得る 。かかるペプチドは、KLHのごときキャリター蛋白質と共に動物系に提示され るか、あるいは十分に長ければ、例えば、25アミノ酸残基ではキャリターなし でもよい。好ましいペプチドは、配列番号:2のアミノ酸7ないし12、配列番 号:2のアミノ酸21ないし24および配列番号:2のアミノ酸36ないし45 のごとき、サイモシンβ15に対してユニークな領域を含む。 上記技術によって生成されたポリクローナル抗体は直接使用できるか、あるい は適当な抗体産生細胞を動物から単離し、公知の方法(KohlerおよびMi lstein、Nature 256:795(1975))によってハイブリ ドーマを形成するのに使用できる。適当なハイブリドーマの選択は当業者に明ら かであり、得られた抗体は適当なアッセイで用いて、サイ モシンβ15を同定することができる。 また、本発明によって、抗体またはそれらの同等物を癌の治療または予防に使 用することもできる。適当な用量の抗体の投与は、サイモシンβ15の生産をブ ロックし、またはその有効活性をブロックするように働くことができ、これはそ の中で悪性増殖を治療すべき決定的時間枠を供することができよう。 いずれの所与のケースにおいても何が実際に転移に導くかは知られていないの で、予防は病気の非常に初期の段階においてでも適切であり得る。したがって、 癌が診断されれば直ぐに抗体またはそれらの同等物あるいはサイモシンβ15活 性を妨害する因子の投与を行うことが有効であろう。そして、必要な限り、好ま しくは病気の脅威が取り除かれるまで、治療を継続する。かかる治療はある種の 癌、例えば前立腺の発生の高い危険性のある個体において予防的に用いることも できる。 治療の方法は、抗体に適当なトキシンを結合させることを含み、それにより腫 瘍の領域を標的化する。かかるトキシンは、当該分野でよく知られており、毒性 放射性同位体、重金属、酵素および補体アクチベーター、ならびに細胞当たりた だ1または2分子のレベルにて作用できるリシンのごとき天然トキシン であり得る。また、かかる技術を用いて、例えば癌を治療するのに使用できる適 切な生理活性化合物の局所化用量を送達する技術を使用することも可能であろう 。 本発明に従い診断または治療適用に使用される抗体は、適切にはモノクローナ ルまたはポリクローナルであってよい。これらの抗体同等物は、例えば、Fab 、Fab’、F(ab’)2およびFvのごとき抗体のFab’断片;イディオ トープ;アロトープ融合の結果物(動物抗体の認識領域をヒト抗体の適切な領域 に融合して患者における免疫応答を回避する)を含むことができる。一本鎖抗体 を用いることもできる。他の適当な修飾及び/又は薬剤は当業者に明らかであろ う。 キメラおよびヒト化抗体も本発明の範囲内のものである。キメラおよびヒト化 抗体は、対応する非キメラ抗体よりもヒト対象において免疫原性が低いであろう 。例えば非ヒト可変領域およびヒト定常領域よりなるキメラおよびヒト化抗体を 作成する種々のアプローチは記載されている。例えば、Morrisonら、P roc.Natl.Acd.Sci.USA 81、6851(1985);T akedaら、Nature 314、452(1985)、Cabil1yら 、米国特許第 4,816,567号;Bossら、米国特許第4,816,397号;Tan aguchiら、欧州特許公開EP 171496;欧州特許公開 01734 94、英国特許GB 2177096B参照。さらに、キメラ抗体は、可変領域 の一部、特に抗原結合ドメインの保存されたフレームワーク領域がヒト起源であ って超可変領域のみが非ヒト起源であるようにさらに「ヒト化」することができ る。かかる改変免疫グロブリン分子は当該分野で公知のいくつかの技術のうちい ずれかによって作成することもでき(例えば、Tengら、Proc.Natl .Acd.Sci.USA 80、7308−7312(1983);Kozb orら、Immunology Today、4、7279(1983);Ol ssonら、Meth.Enzymol.、92、3−16(1982))、好 ましくはPCT公開WO92/06193またはEP 0239400の技術に 従って作成される。ヒト化抗体は、例えば、Scotgen Limited、 2 Holly Road、Twickenham、Middlesex、英国 により商業的に生産することができる。 サイモシンβ15に対して反応性である特異的抗体または抗 体断片を生成させるもう1つの方法は、本発明の蛋白質またはそのペプチド断片 を用いて、免疫グロブリン遺伝子またはその一部をコードするファージ発現ラリ ブラリーをスクリーニングすることである。例えば、完全なFab断片、VH領 域およびV領域誘導体はファージ発現ラリブラリーを用いて細菌中で発現させる ことができる。例えば、Wardら、Nature 341、544−546( 1989);Huseら、Science 246、1275−1281(19 89);およびMcCaffertyら、Nature 348、552−54 4(1990)参照。 抗体は多数の方法によって投与することができる。1つの好ましい方法はPC T WO94/02610にMarascoおよびHaseltineによって 記載されており、これらをここに出典明示して本明細書の一部とみなす。この方 法は、抗体、この場合はサイモシンβ15抗体、をコードする遺伝子の細胞内送 達を開示している。好ましくは、一本鎖サイモシンβ15抗体をコードする遺伝 子が使用されるであろう。該抗体は、好ましくは、核極所化配列、例えばPro −Lys−Lys−Lys−Arg−Lys−Val(配列番号:4) [Lawfordら、Cell 46(1986)];Pro−Glu−Lys −Lys−Ile−Lys−Ser(配列番号:5)[Stantonら、Pr oc.Nat1.Acad.Sci.USA 83:1772(1986)]、 Gln−Pro−Lys−Lys−Pro(配列番号:6)[Harlowら、 Mol.Cell.Biol.5:1605(1985);核のためのArg− Lys−Lys−Arg(配列番号:7)、を有する。好ましくは、SV40の 核極所化シグナルが使用される。この方法によって、サイモシンβ15抗体を細 胞内で発現させることができ、これは所望の細胞でサイモシンβ15機能をブロ ックすることができる。 サイモシンβ15を阻害するのに抗体を使用するのに加え、他の形態の阻害剤 を使用することもできる。サイモシンβ15の阻害剤は製造することができ、こ れらは一般的には酵素活性によって影響される基質の領域に対応する。かかる阻 害剤は基質および切断産物の間の凍結(frozen)中間体に対応するのが好 ましいが、結合部位の立体障害バージョン、またはそれ自体がサイモシンβ15 に不可逆的に結合する結合部位のバージョンを供することもできる。他の適当な 阻害剤は当業者に 明らかであろう。 また、本発明は、サイモシンβ15の発現を改変することによる癌の治療を提 供する。これは、例えば当該蛋白質に対する特異的抗体を指示させるなど、サイ モシンβ15生産を妨害することによって行うことができ、この抗体はさらに修 飾して所望の結果を達成することができる。サイモシンβ15受容体をブロック することもでき、そのいくらかは、例えば、抗体または合成ペプチドであり得る 必要な結合剤の位置決定によってより容易に達成することもできる。 サイモシンβ15遺伝子発現は、ゲノミックDNA上のプロモーターのごとき 部位をブロックすることによるように、より直接的に加減することもできる。 本発明が患者に例えば抗体を投与することを提供する場合、これは、これはい ずれの適当な経路によってもよい。もし腫瘍が依然として局所的である、あるい はそのように診断されれば、投与の適当な方法は当該部位への直接注射である。 また、投与は、皮下、筋肉内、静脈内および皮膚内注射を含めた注射によること もできる。 処方は、投与経路に適し、当業者に明らかであろういすれの ものであってもよい。処方は、生理食塩水のごとき適当な担体を含有することが でき、また、増量剤、他の医薬製剤、アジュバントおよびいずれかの他の適当な 医薬成分を含むこともできる。カテーテルはもう1つの好ましい投与形態である 。 また、サイモシンβ15発現をアンチセンス技術の使用によってイン・ビボに て阻害することもできる。アンチセンス技術を用いて、三重らせん形成またはア ンチセンスDNAもしくはRNAを通じて遺伝子発現を制御することができ、両 方法はポリヌクレオチドのDNAまたはRNAへの結合に基づいている。サイモ シンβ15をコードする核酸分子に相補的なアンチセンス核酸分子は、本発明に よって提供されるサイモシンβ15をコードする単離された核酸に基づいて設計 することができる。アンチセンス核酸分子は、ワトソンおよびクリックの塩基対 合則に従って構築された、核酸のコーディング鎖に相補的で、例えば、mRNA 配列に相補的で、当該核酸のコーディング鎖に水素結合できる核酸配列を含むこ とができる。mRNAの配列に相補的なアンチセンス配列はmRNAのコーディ ング領域に相補的であり得るもので、あるいはmRNAの5’または3’非翻訳 領域に相補的であり得る。さらに、アンチセンス核酸は、 mRNAをコードする遺伝子の調節領域、例えば、転写開始配列または調節エレ メントに対して配列が相補的であり得る。好ましくは、開始コドンに先行するま たはそれにわたる、あるいはmRNAの3’非翻訳領域における領域に相補的な アンチセンス核酸を用いる。アンチセンス核酸は配列番号:1に示されたヌクレ オチド配列に基づいて設計することができる。示された核酸のコーディングもし くは非翻訳領域の配列に相補的な配列を有する核酸が設計される。別法として、 アンチセンス核酸は、本発明の単離された核酸を用いてゲノミックDNAラリブ ラリーをスクリーニングすることによって同定できるβ15遺伝子の配列に基づ いて設計することができる。例えば、重要な調節エレメントの配列は標準的な技 術によって決定することができ、該調節エレメントに対してアンチセンスである 配列を設計できる。 本発明のアンチセンス核酸およびオリゴヌクレオチドは、当該分野で公知の手 法を用い、化学合成および酵素連結反応を用いて構築することができる。該アン チセンス核酸およびオリゴヌクレオチドは、天然に生じるヌクレオチドまたは分 子の生物学的安定性を増大させるかまたはアンチセンスおよびセンス核 酸の間で形成される二重体の物理的安定性を増大させるように設計した種々に修 飾されたヌクレオチドを用い化学的に合成でき、例えば、ホスホロチオエート誘 導体およびアクリジン置換ヌクレオチドを用いることができる。別法として、ア ンチセンス核酸およびオリゴヌクレオチドは、核酸がアンチセンス向きにサブク ローンされた発現ベクター(すなわち、挿入された核酸から転写された核酸は注 目する標的核酸に対してアンチセンス向きである)を用いて生物化学的に生成さ せることができる。アンチセンス発現ベクターは、高効率調節領域の制御下でア ンチセンス核酸が生成される組換えプラスミド、ファージミドまたは弱毒化ウイ ルスの形態で細胞に導入され、その活性はベクターが導入された細胞タイプによ って決定される。アンチセンス遺伝子を用いる遺伝子発現の調節の議論について は、Weintraub H.ら、遺伝子解析のための分子ツールとしてのアン チセンスRNA(Antisense RNA asa molecular tool for genetic analysis)、Reviews−T rends in Genetics、第1巻(1)1986参照。 さらに、リボザイムを用いて、サイモシンβ15のイン・ビ ボ発現を阻害することができる。例えば、本発明の核酸をさらに用いて、サイモ シンβ15mRNA転写体のごときβ15蛋白質をコードする一本鎖核酸を切断 できるリボザイムを設計することができる。本発明の核酸の配列(例えば、配列 番号:1)に基づいて、サイモシンβ15をコードするmRNAにつき特異性を 有するリボヌクレアーゼ活性を有する触媒RNA(リボザイム)を設計すること ができる。例えば、活性部位の塩基配列がサイモシンβ15コーディングmRN A中で切断されるべき塩基配列に対応するテトラヒメナL−19 IVS RN Aの誘導体を構築すことができる。例えば、Cechら、米国特許第4,987 ,071号;Cechら、米国特許第5,116,742号参照。別法として、 本発明の核酸を用いて、RNA分子のプールから特異的リボヌクレアーゼ活性を 有する触媒RNAを選択することができよう。例えば、Bartel,D.およ びSzostak,J.W.、Science 261、1411−1418( 1983)参照。 本発明のポリヌクレオチドおよび抗体を用いる癌の診断および予後の方法は同 時係属出願U.S.S.N.08/664,857に記載されており、ここに出 典明示してその開示を本明 細書の一部とみなす。 前記および後記引用の全ての文献はここに出典明示してその開示を本明細書の 一部とみなす。 以下の実施例は本発明を説明するために提示し、断じて本発明を限定する意図 のものではない。 実施例 方法 細胞培養 Dunning R3327ラット前立腺の腺癌細胞に由来する、貧弱に転移 性のAT2.1サブ系および高度に転移性のAT3.1、AT6.1およびMa t lyluサブ系(J.Issacs博士、ジョーンズ・ホプキンス大学から 提供される)を、5% CO2、95%空気の雰囲気下、37℃にて、10%胎 児ウシ血清(Hyclone Laboratories、Logan、UT) 、1%グルタミン/ペニシリン/ストレプトマイシン(Irving Scie ntific、Logan、UT)、1%グルタミン/ペニシリン/ストレプト マイシン(Irving Scientific、Santa Ana、CA) および250nMデキサメタゾン(Sigma Chemical Co.,St.Louis、MD)を補足したRPMI 1 640培地でイン・ビトロにて維持した。 RNAの単離およびノーザンブロット分析 70%密集の細胞を収穫し、RNA単離に付した。全RNAは、酸グアニジウ ムチオシアネート/フェノール/クロロホルム抽出手法によって調製した。(C homczynski,P.およびSacchi、Anal.Biochem. 、167、157−159(1987))。ポリ(A)RNAは、ポリ(A)Q uick mRNA単離キット(Stratagene、La Jolla、C A)またはMicro Fast Track mRNA単離キット(Invi trogen、San Diego、CA)を用い、全RNAから単離し、20 μgの全RNAまたは2μgのmRNAを変性ホルムアルデヒドアガロースゲル (1.1%)でサイズ分画し、製造業者の手法に従い、0.05M NaOH緩 衝液中でキャピラリーブロッティングすることによってHybond−N+膜( Amersham Corporation、Arlington Heigh ts、IL)に移した。ノーザンブロットフィルターを、100μg/ml変性 サケ精子DNA(Stratagene)を含有する 5×デンハルト、50%ホルムアミド、5×SSPE、0.5%SDS溶液中、 42℃で3時間プレハイブリダイズさせ、続いてランダム起点DNA標識キット (Boehringer Mannheim Biochemica,Indi anapolis、IN)を用い、[アルファ−32P]dCTP(New En gland Nuclear,Willmington、DE)で標識した変性 プローブを添加して新鮮なプレハイブリダイゼーション溶液中で一晩ハイブリダ イズさせた。フィルターを、0.2×SSC;0.1% SDSの最終ストリン ジェンシーまでストリンジェンシーを増大させて、55℃で洗浄した。オートラ ジオグラフィーは、増感スクリーンを含むKodak X−Omatフイルムを 用い、−80℃で2日間にわたって行った。再プロービングには、0.5%SD S水中で10分間沸騰させるブロットによって元のプローブを取り出した。 mRNA分別表示 10%胎児ウシ血清および250nMデキサメタゾンを補足したRPMI培地 中で70%密集まで増殖させたAT2.1、AT3.1およびAT6.1細胞か らの全RNAのDNaseI消化した2μgを、35℃にて、プライマーとして の2.5 μMのT 11 AGおよび20μMのdNTPの存在下で、300ユニットの MMLV逆転写酵素(Stratagene)で60分間逆転写させた。95℃ における5分間の逆転写酵素の熱不活化の後、2μlの試料を、[α−35S]d ATP(New England Nuclear)の存在下、T11 AGプ ライマーおよび任意の10量体でのPCRによって増幅した。PCRパラメータ ーは30秒間の94℃、1分間の42℃、および30秒間の72℃の40サイク ル、続いて72℃における5分間の伸長であった。PCR産物を6%ポリアクリ ルアミドゲルで分画し、オートラジオグラフィーで可視化した。分別発現された バンドを乾燥ゲルから切り出し、プライマーの対応するセットを用いるPCRに よって再増幅した。再増幅したPCR断片をノーザンブロット分析のためのプロ ーブとして用いた。 cDNAラリブラリースクリーニング 培養中のAT3.1から得られたポリアデニル化[ポリ(A)+]RNAを用 い、オリゴ(dT)起点cDNAラリブラリーを、ラムダgt10ベクター(A mersham)中に構築した。該ラリブラリーを、鋳型として分別表示から単 離した343塩 基対AT3.1cDNAを用い、PCRによって生じた32P−標識プローブでス クリーニングした。フィルターを、100μg/ml変性サケ精子DNAを含有 する5×SSPE、0.5%SDS溶液中、65℃で一晩プローブとハイブリダ イズさせた。0.2×生理食塩水クエン酸ナトリウム(SSC)および0.1% SDSでの65℃における高ストリンジェンシーにて洗浄した。陽性クローンの インサートを、EcoRI酵素でλgt10ベクターから切り出し、pblue scriptIISK+/−(Stratagene)にサブクローンし、Se quenase Version 2.0配列決定キット(U.S.Bioch emical,Cleveland,OH)を用いて配列決定した。 RT−PCR分析 各細胞系からの全RNAをRNaseフリーDNaseI(GIBCO BR L、Gaithesburg、MD)で消化した。DNase I消化の5μg の全RNAを、cDNAサイクリングキット(Invitrogen)を用いて 逆転写させた。逆転写混合物をSPin Column300(Pharmac ia,Piscataway,NJ)で精製した。 10μlの精製cDNAを、各々、Tβ15順方向プライマー:5’−TATC AGCTAGTGGCTGCACCCGCG−3’(配列番号:8)および逆方 向プライマー:5’−AAATGCTGACCTTTCAGTCAGGGT−3 ’(配列番号:9);Tβ4順方向プライマー:5’−ACTCTCAATTC CACCATCTCCCAC−3’(配列番号:10)、逆方向プライマー:5 ’−GCCTCTGAGCAGATCGTCTCTCCTTG−3’(配列番号 :11);およびTβ10順方向プライマー:5’−ATAATATCCCTG GGCAAACCGGTG−3’(配列番号:12)、逆方向プライマー:5’ −GAGTGGAGTACCTGGAGCGCGAGC−3’(配列番号:13 )のプライマーセットで増幅した。PCR増幅は、50μlの鉱油(Sigma )を重層した、1mMのdNTP、50ピコモルの各プライマーおよび2.5U のTaqポリメラーゼ(GIBCO)を含む50μlのPCR反応緩衝液(50 mM KCl、10mM トリス[pH8.5]、1.5mM MgCl2)中 で行った。PCRプロフィールは30秒間の94℃;30秒間の60℃;および 2分間の72℃の30サイクルであった。RT−PCTの対照実験 は、同一試料からのアリコートを用いて行い、β−アクチン遺伝子(Clont ech、Palo Alto、CA)に対するプライマーで増幅した。増幅産物 は1.4%アガロースゲルで分離した。 イン・サイチュ・ハイブリダイゼーション 真核生物発現ベクターpcDNA3(Invitogen)に挿入されたTβ 15 cDNAを鋳型としておよびジゴキシゲニンRNA標識キット(Boeh ringer Mannheim Biochemica)を用いて、アンチセ ンスおよびセンスTβ15 mRNAを調製した。ホルマリン−固定したパラフ ィン−埋没切片を脱蝋し、再水和させ、100mMトリス、50mM EDTA 緩衝液(pH8)中にて37℃で8分間、プロテイナーゼK(50μg/ml) で消化した。ハイブリダイゼーションは、液体カバーグラス下の切片当たり、1 00μlのハイブリダイゼーション緩衝液(50%脱イオンしたホルムアミド、 4×SSC、10%デキストラン硫酸、1%SDS、および変性ニシン精子DN A(400μg/ml))中の10pMジゴキシゲニン標識リボプローブを用い 、自動装置(Ventana Medical Systems、 Tuscon、AZ)にて、42℃で60分間行った。ポストハイブリダイゼー ション洗浄の最高ストリンジェンシーは0.1×SSC中での15分間の45℃ におけるものであった。結合したジゴキシゲニン標識プローブは、抗−ジゴキシ ゲニンアルカリ性ホスファターゼコンジュゲートによって検出し、ニトロブルー テトラゾリウムおよび5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェート( NBT−BCIP)発色反応によって可視化した。切片をヌクレアーファースト レッドで逆染色した。 GST−Tβ融合蛋白質の発現 Tβ15およびTβ4の全コーディング領域を含有するPCR生成のDNA断 片を、真核生物発現ベクターpGEX−2T(Pharmacia,Pisca taway,NJ)のBamHI−EcoRI部位にインフレーム連結した。該 pGEX−Tβ融合体を、0.1mMイソプロピルチオ−β−D−ガラクトシド と3時間インキュベートすることによってエシェリキア・コリ(Escheri chia coli)株DH5αで発現させた。細胞を遠心によって回収し、洗 浄し、0.15μ/mlアプロチニンおよび1mM EDTAを含有するリン酸 緩衝生理食塩水(PBS)に懸濁させ、音波処理によって溶解 させた。Triton X−100を0.1%(v/v)の最終濃度まで添加し た後、無傷細胞および夾雑物を遠心によって除去した。上清をPBS中のグルタ チオン−アガロース(Pharmacia)の50%(v/v)スラリーとイン キュベートした。ビーズを過剰のPBSで洗浄し、カラムに注いだ後、融合蛋白 質を50mMトリスHCl(pH8.0)および10mM還元グルタチオン(S igma)を含有する溶液で溶出させた。 アクチン結合実験 ピレン−標識G−アクチンは従前に記載されているごとくに調製した(Kou yamaら、Eur.J.Biochem.114、33−38(1981)) 。重合の最終程度は従前に記載されているごとくにピレン−標識アクチンの蛍光 の最終レベルから決定した(Janmeyら、Biochemitry24、3 714−3723(1985))。 トランスフェクション Tβ15 cDNAを、構成的ヒト・サイトメガロウイルスプロモーターに対 してセンスまたはアンチセンスいずれかの向きにてpcDNA3にクローン化し 、リポフェクチン(GEB CO BRL,Gaithesburg,MD)を用いて細胞にトランスフェク トした。個々の安定なトランスフェクタントを、600μg/mlのG418( GIBCO BRL)を含有する培地中で選択した。対照トランスフェクション はTβ15を欠くpcDNA3で行った。 細胞移動性 トランスフェクタントの移動は従前に記載されているごとくにマルチウェルチ ャンバーアッセイを用いて実験した(Kundaら、J.Cell Biol. 130、725(1995))。48−ウェル化学走性チャンバーに、11.5 μg/mlフィブロネクチン(Capple Organon Technic a,Durham,NC)を含有するPBSでプレコートした8−μm多孔度の ポリカルボネートフィルター(Nucleopore Corp.,Pleas anton,CA)を重ねた。下方ウェル中の胎児ウシ血清に向かう上方ウェル 中に入れた5,000細胞の移動は、37℃における4時間のインキュベーショ ンに続いてアッセイした。フィルターの上側から細胞を取り出したのち、フィル ターを通過し、下側に接着した細胞をホルマリン中で固定し、PBSで洗浄し、 ギル(Gill) のトリプル強度ヘマトキシリン(Polysciences,Warringt on,PA)で染色し、光学顕微鏡下で計数した。 ポリクローナル抗体の生成 380mlの0.125Mリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解させたサイモシ ンβ15の11カルボキシル末端アミノ酸を表す0.25mgの合成オリゴペプ チド(IQQEKEYNQRS)を、1.0mgのキイホールリンペットヘモシ アニン(Sigma)を含有する反応容器にピペットで入れた。次いで、20μ lの25%水性グルタルアルデヒド溶液を添加した。温和な撹拌、室温での最初 の3時間および次いでの4℃での12時間の後、反応混合物を0.15M Na Clで100μg/mlの最終濃度に希釈した。次いで、希釈された混合物を免 疫化に使用し、ニュージランド白色ウサギを、CFAで乳化したKLHコンジュ ゲートとしてのサイモシンβ15の30μgのC−末端ペプチドで免疫化した。 最初のブースター注射は最初の免疫化の6週間後に与え、他方、引き続いてのブ ースター注射は3週間間隔で与えた。生成血液が第5ブーストの2週間後に得ら れた。抗血清を、10mMトリス−HCl(pH7.4) にてC−末端ペプチドコンジュゲーテッドCNBr−活性化セファロース4Bカ ラム(Pharmacia)上で精製した。カラムを0.5M NaCl、10 mMトリス(pH7.4)で十分洗浄した後、カラムを0.2Mグリシン、0. 2MNaCl、pH2.0で溶出させた。溶出した画分の純度および特異性はウ ェスタン分析によって調べた。 ウェスタン分析 GST−Tβ融合蛋白質を12%SDS−ポリアクリルアミドゲルで泳動させ 、ニトロセルロース膜(0.2mm、Schileicher & Schue ll,Keene,NH)に移した。ブロットを、0.1%Tween20(T BS−T)を含有するリン酸緩衝生理食塩水中、5%無脂肪乾燥乳とでインキュ ベートし、続いて1:1000希釈したアフィニティー精製抗Tβ15のC−末 端ペプチド抗体と共に1時間インキュベートし、TBS−Tで3回洗浄した。次 いで、ブロットをホースラディッシュペルオキシダーゼ複合抗ウサギIgG抗体 (Amersham Corp.)と共に40分間インキュベートし、特異的抗 体反応を増強された化学ルミネセンス検出系(Amersham Corp.) によって検出した。 免疫組織化学染色 イムノペルオキシダーゼABCキット(Vector,Burlingame ,CA)を用いて、ヒト前立腺癌切片を実験した。略言すると、5μmの組織切 片をキシレン中で脱パラフィン化し、グレードアルコール中で再水和させ、メタ ノール中の3%過酸化水素(Sigma)によって内因性ペルオキシダーゼにつ き30分間ブロックした。該切片を正常ヤギ血清で30分間処理し、次いで、室 温にて1:100(v/v)希釈にてアフィニティー精製抗Tβ15のC−末端 ペプチド抗体と共に2時間インキュベートし、続いてビオチン化ヤギ抗−ウサギ IgG抗体と共に30分間インキュベートした。予め形成されたABC複合体と の30分間のインキュベーション後、特異的に結合した抗体を、ペルオキシダー ゼ基質、3,3’−ジアミノベンジジンテトラヒドロクロリド(DAB)を用い ることによって可視化した。切片をギルのヘマトキシリンで逆染色した。 結果 Tβ15のクローニング 本発明者らは、Dunningラット腫瘍;弱く転移性の貧 弱な移動性の系AT2.1および高度に転移性で高度に移動性の系AT3.1お よびAT6.1の3種の変異体について、mRNA分別表示分析(Liang, P.およびPardee,A.B.,Science 257.967−971 (1992))によって遺伝子発現を比較した。分別表示(図1A)によってよ り移動性のAT3.1およびAT6.1系で検出された1つのバンドは、ノーザ ン(RNA)分析によって、AT3.1、AT6.1ならびに関連MatLyl u細胞系においてほぼ420ヌクレオチドの過剰発現されたmRNAを表すこと が確認されたが、貧弱な移動性のAT2.1(図1B)では発現されなかった。 当該遺伝子はノーザン分析によって特徴付けられた他のラット前立腺細胞系(非 転移性)では発現されなかった(データは示さず)。 この遺伝子の全長相補的DNA(cDNA)を得るために、プローブとして分 別表示からの元々クローン化されたcDNAを用い、AT3.1cDNAライブ ラリーをスクリーニングした。412塩基対インサートを持つ陽性クローンを単 離したが、これは45アミノ酸の蛋白質をコードする単一オープンリーディング フレームを含有し、計算された分子量は5304で あった(図2)。該クローンのインサートのサイズはノーザン分析で観察された 転写体の分子サイズとほぼ同一であり、これは、該クローンが全長遺伝子配列を 含有することを示唆した。GenebankおよびEMBL DNAデータベー スに対するコンピューターによる相同性サーチは、該新規遺伝子がラットサイモ シンβ4およびβ10と49%のヌクレオチド配列相同性を有することを明らか とした。クローン化遺伝子の推定アミノ酸配列をサイモシンβファミリーのメン バー(Mihelic,M.およびVoelter、Amino Acids 6、1−13(1994)とを整列させると、サイモシンβ4との68%相同性 、サイモシンβ10との62%相同性およびβ9、β11およびβ12との60 %相同性が示された(図3)。結果は、本発明者らが、ラット前立腺癌腫細胞か ら今回サイモシンβ15と命名した新規βサイモシンをクローン化したことを示 した。 サイモシンβ15蛋白質配列のヒドロパシー分析は、明らかな膜貫通または膜 会合領域を見いだせず、また、アミノ末端シグナル配列も見いだせなかった。該 蛋白質は高度に親水性であり、推定等電点は5.14であって、サイモシンβフ ァミリー の全てのメンバーに共通の領域を含有する。例えば、従前に研究されている全て のβ−サイモシンファミリーメンバーはアミノ末端からの推定アクチン結合性領 域(LKKTET)16残基を有する(Vancompernolleら、EM BO J.11、4739−4746(1992)、Troysら、EMBO J.15、201−210(1996))。サイモシンβ15もかかる領域を有 するが、グルタミン酸残基がアスパラギン残基によって置き換えられてLKKT NTを形成する(図3)。サイモシンβファミリーのメンバー間で一致していな い主たる領域は、カルボキシル末端で起こり、およびサイモシンβ15配列は他 のファミリーメンバーと同様にこの領域で有意な相同性を示さない。 β−サイモシンファミリーのメンバーは、独立して、異なる組織で発現され得 る(Lin、J.Biol.Chem.、266、23347−23353(1 991)、Voisinら、J.Neurochem.、64、109−120 (1995))。サイモシンβ15はテストした前立腺癌腫細胞系で分別発現さ れるが、これらの細胞系の全ては、RT−PCR分析によると、同等レベルのサ イモシンβ4およびβ10を発現 した(図11)。サイモシンβ15 mRNAの組織分布をラットの主要な器官 で調べた。心臓、脳、肺、牌臓、肝臓、骨格筋および腎臓ではサイモシンβ15 の発現は検出されず、他方、睾丸では高い発現が見い出された(図4)。サイモ シンβ15cDNAプローブでのAT2.1およびAT3.1細胞からのHin dIII−、EcoRI−およびPStI−制限DNAのサザーン(DNA)分 析により、腫瘍細胞にサイモシンβ15遺伝子の正味の構造改変がないことがわ かった(データは示さず)。これらの結果は、サイモシンファミリーの新規メン バーは、転移性ラット前立腺癌腫細胞系で上昇調節させる一方で、他のサイモシ ンβ15メンバー(β4およびβ10)の発現は変化しないままであることを示 している。 RT−PCRによるヒト・サイモシンβ15のクローニング ヒト前立腺癌腫細胞系PC−3からの5μgのDNaseI消化した全RNA を、cDNAサイクリングキット(Invitrogen)を用いて逆転写した 。逆転写混合物をSpinカラム300(Pharmacia,Piscata way,NY)で精製した。10μlの精製cDNA反応物を、サイモシンβ1 5配列の外方端部にアニールするように設計したプラ イマーF1(5’−TATCAGCTAGTGGCTGCACCCGCG−3’ )(配列番号:8)およびR1(5’−AAATGCTGACCTTTCAGT CAGGGT−3’)(配列番号:9)で増幅した。PCR増幅は、50μlの 鉱油(Sigma)と重ねた、1mMのdNTP、50ピコモルの各プライマー および2.5UのTaqポリメラーゼ(GIBCO BRL)を含む50μlの PCR反応緩衝液(50mM KCl、10mMトリス(pH8.5)、1.5 mM MgCl2)中で行った。PCRプロフィールは30秒間の94℃;30 秒間の60℃;および2分間の72℃の30サイクルであった。RT−PCRの 対照実験は同一試料からのアリコートを用いて行い、β−アクチン遺伝子に対す るプライマーで増幅した(Clontech、Palo Alto、CA)。増 幅産物は1.6%アガロースケルで分離した。増幅されたPCR産物は、TAク ローニングキット(Invitrogen,SanDiego,CA)を用い、 pCRに連結させ、次いで、DNA配列決定した。サイモシンβ15プライマー によつて増幅したヒト前立腺癌腫細胞のPCR産物は、驚くべきことに、ラット 前立腺癌腫細胞から得られたサイモシンβ15配列と100% 同一であった。 ヒト前立腺癌におけるTβ15 mRNAの発現 このサイモシンファミリーメンバーがヒト前立腺癌で発現され得るか否かを決 定するために、本発明者らは、サイモシンβ15についての順方向および逆方向 プライマーでのRT−PCRによってヒト前立腺癌腫細胞系PC−3を調べた。 該PC−3細胞は低レベルのサイモシンβ15発現を示した。増幅されたPCR 産物のDNA配列はラット・サイモシンβ15配列と100%同一であった。本 発明者らは、サイモシンβ15プローブを用い、種々の程度の前立腺癌腫を持つ 患者からの試料につきイン・サイチュ・ハイブリダイゼーション実験を行った。 組織切片は、同一試料についての正常および悪性要素の直接比較を可能とした。 腫瘍細胞塊内またはその回りのストローマ要素、該腫瘍に隣接した非悪性前立腺 上皮はサイモシンβ15アンチセンスプローブてのバックグラウンドハイブリダ イゼーションをほとんど示さなかった。対照的に、特異的腫瘍細胞島は、アンチ センスでプローブした場合(図5A、小さい矢印)、強い特異的サイモシンβ1 5シグナルを呈したが、センスRNAプローブでプローブした場合は呈さなかっ た(データは示さ ず)。陽性島における腫瘍細胞のほとんど全てはサイモシンβ15 mRNAを 発現し、全ての患者の被検体が陽性ではなく、単一前立腺における全ての島が陽 性ではなかった(図5A、大きい矢印)。陰性腫瘍細胞の大部分は非侵入性イン ・サイチュ癌腫にあり、他方、高度に侵入性の腫瘍は一貫して陽性であった(図 5B)。このように、新規なβサイモシンは、転移性ラット前立腺癌腫で最初に 検出され、ヒト前立腺癌で上昇調節される。 アクチン重合に対するTβ15の効果 サイモシンβ15は推定アクチン−結合ドメインを保持するので、本発明者ら は、組換え融合蛋白質を用いてアクチン重合に対するその効果をテストした。図 6Aに示された結果は、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)/サ イモシンβ15融合蛋白質が、GST/サイモシンβ4融合蛋白質と同等または それよりもわずかに大きくピレン−誘導体化アクチンモノマーの重合を阻害する ことを明らかとし、これは、これらの2つの蛋白質が同様のアクチン−隔離特性 を有することを示唆する。同様の結果が、サイモシンβ15をトロンビンでGS T−融合蛋白質から開裂し、引き続いてアクチン重合の速度お よび程度を阻害するその能力につき分析した場合に得られた(図6BおよびC) 。遊離およびGST−融合サイモシンβ15間のアクチンについての見掛けの親 和性の差は、アクチンにより強く結合するか、あるいは成長するフィラメントの 端部に結合し、それにより、全アクチンに対して低モル比で重合を阻害する2つ のアクチンモノマー結合性部位とで複合体を形成する融合ペプチドのGST−媒 介重合に関連するようである。かかる効果の1つの例はアクトビンジンによるア クチン組立の強い遅延であり、これはサイモシン様アクチン結合性部位のダイマ ーとして機能するようである(Bubbら、Biochemistry 34、 3921−3926(1995))。 細胞移動性に対するTβ15の効果 サイモシンβ15発現が細胞移動性に対して効果を有するか否かを判断するた めに、本発明者らは、構成的ヒト・サイトメガロウイルスプロモーターによって 駆動されるアンチセンス向きにサイモシンβ15遺伝子を含有する真核生物発現 ベクター(pcDNA3)で高度に移動性のAt3.1細胞をトランスフェクト した。選択(G418)培地で増殖するトランスフェクトされた細胞を、鎖−特 異的ポリメラーゼ鎖反応(PCR) 増幅(Zhouら、Cancer Res.52、4280−4285(199 2))によって、サイモシンβ15遺伝子のアンチセンス転写体の発現につき調 べた。胎児ウシ血清を移動刺激として用いる、マルチウェルBoydenチャン バー装置(Boyden,S.V.、J.Exp.Med. 115、453− 466(1962))を用いる細胞移動性の分析は、アンチセンス転写体の発現 を示したトランスフェクタントの移動性がベクターのみの対照に対して有意に減 少することを示した(図7A)。アンチセンス転写体を発現しなかった2つのア ンチセンストランスフェクトクローンはどのような細胞移動性の速度の減少も示 さなかった(データは示さず)。さらなる実験において、センスサイモシンβ1 5構築体でトランスフェクトし、ノーザン分析によってサイモシンβ15を発現 することが確認された貧弱に移動性のAT2.1細胞は、それらのベクター対照 に対して有意に減少した刺激移動性を有することが示された(図7B)。センス およびアンチセンス両サイモシンβ15トランスフェクタントは対照に対して同 様速度の細胞増殖を示し、これは、異なる細胞事象についての異なる特異性を示 唆する(図7C)。結果は、高度に移動性のAt3.1および AT6.1Dunning腫瘍細胞系で上昇調節されるサイモシンβ15が、癌 転移性の重要な構成である細胞移動性の陽性レギュレーターであることを示す。 前立腺癌腫におけるTβ15の免疫組織化学的検出 サイモシンβ15の11C−末端アミノ酸を表すペプチドに対してポリクロー ナル抗体を生起させた。合成したペプチドを担体のキイホールリンペットヘモシ アニン(KLH)と結合させ、ウサギに注射した。C−末端ペプチド結合CNB r−活性化セファロース4Bカラムで抗血清をアフィニティー精製した。精製し た抗体の特異性をテストするために、本発明者らは、アフィニティー精製した抗 C−末端抗体でGST/サイモシンβ融合蛋白質のウェスタン分析を行った。精 製抗体は、GST−サイモシンβ15融合蛋白質と強く反応したが、GST−サ イモシンβ4とは交差反応せず、GST単独とは交差反応せず(図8)、その特 異性を示している。 本発明者らは、ヒト前立腺癌腫の免疫組織化学的実験のためにアフィニティー 精製ポリクローナルサイモシンβ15抗体を使用した。結果を以下の表1にまと める。サイモシンβ15免疫染色は新形成前立腺での上皮細胞で観察されたが、 正常前立 腺では、およびストローマ細胞では観察されなかった(図10A、大きい矢印) 。調べた悪性上皮の内、貧弱に分化した前立腺癌腫は最も広範囲で強いサイモシ ンβ15免疫反応を示し(図10C)、続いて中程度に分化した前立腺癌腫であ り、全ての癌腫がサイモシンβ15を発現するというのではなく、部分的な陽性 を示している(図10B)。あるケースではハイグレード前立腺上皮内新形成( PIN)はサイモシンβ15免疫染色を示したが、その程度は低かった(図10 A、小さな矢印)。貧弱に分化した侵入性癌腫において、単一細胞侵入ストロー マは強い染色を示した(図10D)。サイモシンβ15の発現はグレアソングレ ードの前立腺癌腫によく相関している。 表1 ヒト前立腺癌腫におけるサイモシンβ15の発現 (BPH−良性前立腺過形成;Ca−癌腫) a.陽性を示す10%未満の細胞 b.陽性を示す細胞の30−70%で不均一に染色 c.陽性を示す細胞の75−100%で均一に染色 サイモシンβ15が他の種類の癌細胞で発現され得るか否かを判断するために 、本発明者らはノーザン分析によってマウス肺癌腫細胞系をテストした。結果は 、転移性細胞系M27およびH59におけるサイモシンβ15発現を示したが、 非転移性細胞系LA−4における発現は示さなかった(図9)。 考察 転移段階への進行は前立腺癌腫からの移動性に直接相関している。従って、転 移性進行の初期診断、防止または治療はこの病気のより効果的制御に導くであろ う。Dunning R−3327ラット前立腺の腺癌モデルは、種々の転移性 能力を持ついくつかのサブ系を提供し、その全てはオリジナルの自然発生腫瘍に 由来するもので、前立腺癌転移に至る段階を研究する機会を提供する(Mohl er、Cancer Metast.Rev.12、53−67、1993およ びpientaら、Cancer Surveys 11、255−263(1 9 83))。Dunning細胞内で遺伝子発現を比較することによって、本発明 者らは、サイモシンβファミリーの新規メンバーであるサイモシンβ15をクロ ーン化し、これは高度に転移性の前立腺癌で発現されるか、非転移性または弱転 移性細胞では発現されない。関連するファミリーメンバーのサイモシンβ4およ びβ10はテストした細胞系の全てで同等に発現され、従って、それらの発現は 増大する転移可能性によっては変化しない。 サイモシンβ15はG−アクチンに結合し、アクチン重合を遅延させる。高度 に移動性の前立腺癌細胞系はサイモシンβ15の高レベル発現を示したので、本 発明者らは、Dunningラット癌腫細胞系へのサイモシンβ15トランスフ ェクションが細胞移動性に影響し得るか否かをテストした。本発明者らの結果は 、センスもしくはアンチセンスサイモシンβ15構築体のラット前立腺癌腫細胞 へのトランスフェクションが刺激細胞移動を有意に変調できること、すなわち以 前β−サイモシンに関連付けられていなかった特性を明らかに示している。癌で は、結合組織を通じての悪性腫瘍細胞の増強された移動性は、転移段階に向けて の進行に対する主要な寄与である。転移への順に おいて、腫瘍細胞は最初に一次腫瘍からバラバラにされ、結合組織および毛細血 管壁を通って二次部位に移動しなければならない。従って、悪性前立腺癌腫細胞 におけるサイモシンβ15発現の増加は、転移に向けての腫瘍進行の重要な変化 を媒介すると考えられ、サイモシンβ15のその発現は癌悪性性の診断および予 後についての有用なマーカーである。 細胞移動性は、典型的には、協調された組立崩壊および皮質アクチンネットワ ークの再形成と関連付けられる(Cunninghamら、Science 2 51、1233−1236(1991)、Haugwitzら、Cell 79 、303−314(1994)およびStossel、Science 260 、1086−1094(1993))。サイモシンのアクチン結合機能の活性化 または増強された発現は、従って、このプロセスの脱重合を増強することによっ て移動性を刺激し得る。アクチン重合を遅らせるよう作用する分子が細胞移動性 を刺激し得るという知見は、ジクチオステリウム(Dictyostelium )細胞におけるアクチンキャッピング蛋白質の過剰発現は細胞移動性の増大した 速度に至ることを示すHugら(Hugら、Cell 81、591−600( 1995)) の最近の知見と合致する。アクチン脱重合および増大した移動性の間の関係につ いての知見も、サイモシンβ15の上昇調節が転移段階への前立腺癌腫の進行に おいて重要なステップを表し得るという本発明者の仮説を支持する。 より高度に転移性のラット前立腺癌細胞系において上昇調節されるサイモシン β15がヒト前立腺癌においても上昇調節されるという知見は興味深い。現在、 PSA発現のごとき前立腺癌のための最良のマーカーは前立腺癌の初期検出で最 も有用である。しかしなから、それらマーカーは非転移性腫瘍と転移性腫瘍との いかなる区別もしない。 その好ましい実施形態を含め、本発明を詳細に記載してきた。しかしながら、 当業者ならば、この開示を考慮すると、請求の範囲に記載された発明の精神およ び範囲を逸脱することなくその修飾および改良をなすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 A61P 35/00 43/00 111 43/00 111 C07K 14/18 C07K 14/18 14/47 14/47 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 5/10 G01N 33/53 D G01N 33/53 C12N 5/00 A

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒト・サイモシンβ15に選択的に結合する単離された抗体または抗体断片 。 2.該断片がFab、Fab’、F(ab’)2またはFv断片である請求項1 記載の抗体断片。 3.該抗体が一本鎖抗体である請求項1記載の抗体。 4.該抗体がヒト化されている請求項1記載の抗体。 5.該抗体または抗体断片が検出可能に標識されている請求項1記載の抗体また は抗体断片。 6.配列番号:2に記載されたアミノ酸配列を有する単離され精製されたヒト・ サイモシンβ15。 7.配列番号:2のアミノ酸7ないし12、配列番号:2のアミノ酸21ないし 24および配列番号:2のアミノ酸36ないし45よりなる群から選択されるペ プチドを含む単離され精製されたポリペプチド。 8.配列番号:2のアミノ酸配列を含むヒト・サイモシンβ15をコードする単 離されたポリヌクレオチド。 9.配列番号:2のアミノ酸7ないし12、配列番号:2のア ミノ酸21ないし24および配列番号:2のアミノ酸39ないし44よりなる群 から選択されるペプチドを含むポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレ オチド。 10.該ポリヌタレオチドがDNAである請求項8または9記載のポリヌクレオ チド。 11.該ポリヌクレオチドがcDNAである請求項8または9記載のポリヌクレ オチド。 12.該ポリヌクレオチドがRNAである請求項8または9記載のポリヌクレオ チド。 13.配列番号:1のヌクレオチド配列を有する単離されたポリヌクレオチドま たはそれに対する相補体。 14.配列番号:1のヌクレオチド98−232のヌクレオチド配列を有するヒ ト・サイモシンβ15をコードする単離されたポリヌクレオチド。 15.請求項13または14のDNAを含有する組換えベクター。 16.請求項15記載のベクターを含有する宿主細胞。 17.ヒト・サイモシンβ15を発現する新形成細胞に、ヒト・サイモシンβ1 5の活性または生産を抑制する化合物の有効量 を投与することを特徴とする該細胞を処置する方法。 18.該化合物がヒト・サイモシンβ15遺伝子の発現を妨害するものである請 求項17記載の方法。 19.該遺伝子の発現がアンチセンスオリゴヌクレオチドを投与することによっ て阻害される請求項18記載の方法。 20.該化合物が抗体またはその断片または一本鎖抗体である請求項17記載の 方法。 21.少なくとも10のヌクレオチドを含み、配列番号:1に記載されたヌクレ オチド配列を有するDNA断片にストリンジェントな条件下でハイブリダイズす る単離されたヌクレオチドセグメント。
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