JP2000516090A - 遺伝子的免疫化のための方法と試薬 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
発現された抗原を特異的な細胞小器官に向かわせる分類シグナルをコードする遺伝子配列を取り込むDNAワクチンは、免疫提示のためにクラスIまたはクラスIIMHC分子への抗原の添加を促進する。これらのワクチンは、タンパク質またはペプチド抗原をコードする遺伝子配列と、発現された抗原を細胞内のERまたはエンドソーム−リソソームコンパートメントに向かわせる分類シグナルとの核酸作成体である。得られる作成体は、リポソームにパッケージングされるか、またはコロイド金粒子上に被覆される裸のDNAワクチンとして使用することができる。この作成体はまた、免疫される生物の細胞中で発現される発現ベクター中で送達される。
Description
【発明の詳細な説明】
遺伝子的免疫化のための方法と試薬
本出願は、「遺伝子的免疫化」で使用するための改良された試薬、およびより
強力な免疫応答を誘発するためにこれらの試薬を使用する遺伝子的免疫化法に関
する。
免疫応答の作成と制御は、Bリンパ球、Tリンパ球、循環抗体、および抗原提
示細胞(APC)の間の相互作用の複雑なシステムの結果である。タンパク質抗
原に対する体液性および細胞性免疫応答の誘導には、ヘルパーT(TH)細胞に
よる抗原の認識を必要とする。この理由は、Bリンパ球の増殖と分化を刺激する
ために、および細胞性免疫のエフェクター細胞(マクロファージおよび細胞溶解
性Tリンパ球(CTL)を含む)を活性化するために、ヘルパーT細胞が必要で
あるためである。簡単に説明すると、外来抗原はAPCによりプロセシングされ
、これにより主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIおよびクラスII分子
(ヒト白血球抗原またはヒトのHLAクラスIおよびクラスIIタンパク質と呼ば
れる)に結合した抗原由来ペプチド断片が生成される。APCの細胞表面に見い
だされるこれらの複合体が、次にTH細胞に提示される。T細胞によるペプチド
−MHC複合体の認識は、T細胞活性化を開始させる刺激である。すなわち、ペ
プチド−MHC複合体のより効率的な提示は、より効率的なT細胞活性化につな
がる。活性化により、サイトカインの分泌、増殖、制御性または細胞溶解性エフ
ェクター機能につながり、これらは、一部は抗原を提示する細胞を排除すること
により、すべて免疫につながる。
抗原を発現する細胞のT細胞性排除は、3つの方法で行われる。第1に体液性
応答は、活性化TH細胞が特異的B細胞クローンの増殖と分化を刺激して抗体を
産生し、これが最終的に抗原ならびに細胞外抗原を発現する細胞を排除する時に
起きる。第2に、細胞性応答は、サイトカインがT細胞を活性化してCTLに分
化させる時に起きる。感染した標的細胞は次に、CTLにより溶解される。内因
性抗原(例えば、ウイルスおよび腫瘍抗原)はクラスI限定CTLを活性化し、
これがこれらの細胞内抗原を産生する細胞を溶解する。第3に、非特異的応答は
、抗原活性化T細胞が、炎症性細胞(例えば、抗原に対して特異的ではないマク
ロファージおよびナチュラルキラー細胞)を動員し活性化するサイトカインを分
泌する時に起きる。従って全体的に、T細胞は、広い免疫応答を動員するのに中
心的な役割を果たす。
本明細書において、「遺伝子的免疫化」という用語は、DNAによりコードさ
れるタンパク質またはペプチド抗原に対する免疫応答を引き起こすためのワクチ
ンとしてのDNAの使用を意味する。裸のDNAの筋肉内投与は、体液性および
細胞性免疫応答の両方を誘発することが証明されている。DNAワクチンが免疫
応答を誘発する正確な機構は不明であるが、いくつかの可能性が論じられている
。パルドール(Pardoll)ら、「裸のDNAワクチンの免疫学の解明」、Imm
unity 3:165−169(1995)を参照されたい。しかしその機構
に関係なく、体液性および細胞性免疫を引き起こすDNAワクチンの有効性は、
投与後に裸のDNAが発現され、タンパク質またはペプチド生成物が、クラスI
およびクラスIIタンパク質とともに抗原として提示されることを示す。
クラスIおよびクラスII分子による抗原のプロセシングと提示は、細胞内の異
なる小器官中で起きる。具体的には、小胞体(ER)は、細胞質由来のペプチド
抗原がクラスI分子へ添加される部位であることが証明されており、エンドソー
ム/リソソームは、クラスII分子にペプチド抗原が添加される部位であることが
証明されている。すなわち、免疫応答の型と免疫応答が生成される程度は、ER
やエンドソーム添加部位に達する抗原の量に大きく依存する。従って、最適の免
疫応答を与えるために、細胞内の所望の場所内の抗原の蓄積を指令し調節するこ
とができることが非常に好ましい。
本発明の目的は、特異的細胞小器官内の選択された抗原の移送と安定性を調節
することであり、遺伝子的免疫化を増強するためにこの方法を使用することであ
る。
本発明のさらなる目的は、発現された抗原を特異的な細胞小器官に向かわせ、
免疫提示のためにクラスIまたはクラスIIMHC分子への抗原の添加を促進する
分類シグナルをコードする遺伝子配列を取り込むDNAワクチンを提供すること
である。
本発明のさらに別の目的は、発現された抗原を特異的な細胞小器官に向かわせ
、免疫提示のためにクラスIまたはクラスIIMHC分子への抗原の添加を促進す
る分類シグナル(sorting signal)をコードする遺伝子配列を取り込むDNAワ
クチンを利用する、遺伝子的免疫化法を提供することである。発明の要約
本発明のこれらのおよび他の目的は、タンパク質またはペプチドをコードする
遺伝子配列と、発現された抗原を細胞内のERまたはエンドソームーリソソーム
コンパートメントに向かわせる分類シグナルとの作成により達成される。得られ
る作成体は、DNAワクチンとして有用であり、裸のDNAとして使用でき、リ
ポソーム内にパッケージングされるか、またはコロイド金粒子に被覆することが
できる。作成体はまた、免疫される生物の細胞内で発現される発現ベクター(例
えば、ウイルスベクター)中で送達される。図面の簡単な説明
図1は、オバルブミン/gp75融合タンパク質の3つの型を示す。
図2は、本発明を使用するCD4+T細胞応答の誘導を示す。
図3は、本発明を使用するIgG応答の誘導を示す。
図4は、マウスでの腫瘍増殖に及ぼす本発明の遺伝子的免疫化の効果を示す。
図5は、本発明に従って核酸作成体を生成する方法を示す。
図6は、本発明に従う作成体を含有する3つの異なるプラスミドの作成を示す
。
図7は、本発明の作成体の免疫化による免疫化により引き起こされた免疫応答
をグラフにより示す。発明の詳細な説明
本発明において、遺伝子的免疫化法で使用するための核酸作成体が調製され、
該作成体は、
(a)抗原性タンパク質またはペプチドをコードする抗原コード領域;および
(b)エンドソーム−リソソームコンパートメントへのタンパク質またはペプ
チドの細胞内移送、または細胞の小胞体中へのその移送/その中での保持を指令
する分類シグナル(sorting signal)として作用するタンパク質またはペプチド
をコードする分類領域を含む。本明細書において「核酸作成体」という用語は、
この物質は異なる供給源から一緒にスプライスされる成分から産生されるという
事実を反映し、そして例えば、抗原決定基および分類シグナル領域の両方を含む
、天然に存在するタンパク質をコードするDNA分子は排除する。
本発明の核酸ポリマーの抗原コード領域は、目的のタンパク質またはペプチド
の1つまたはそれ以上の所望の抗原決定基をコードするように選択される。すな
わち、抗原コード領域は、全タンパク質またはペプチド、またはタンパク質また
はペプチドの選択されたエピトープに関連するその免疫原性部分をコードしても
よい。
本発明の核酸ポリマーで使用される分類領域は、発現されたタンパク質または
ペプチドの、所望の細胞内の位置への細胞内移送を指令するペプチド領域を提供
するように選択される。エンドソームへの発現された抗原の細胞内移送を指令す
る適切な分類シグナルは、以下の分子を含む:
ビジャヤサラジ(Vijayasaradhi)ら、「メラノソーム膜タンパク質の細胞内
分類およびターゲティング:ヒトブラウン遺伝子座タンパク質GP75の分類の
ためのシグナルの同定」、J.Cell Biology 130:807−8
20(1995)に記載のように、
シグナル領域を含むヒトgp75(ブラウン遺伝子座タンパク質)からのシグナ
ル
GluAlaAsnGlnProLeuLeuThrAsp; 配列番号1
シグナル領域を含むヒトチロシナーゼ(アルビノ(albino)遺伝子座タンパク質
)からのシグナル
GluGluLysGinProLeuLeuMetAsp; 配列番号2
シグナル領域を含むヒトgp100(シルバー遺伝子座タンパク質、Pmel1
7)からのシグナル
GluAspSerProLeuLeu;および 配列番号3
シグナル領域を含むヒトP−タンパク質(ピンクアイド(pink eyed)遺伝子座
)からのシグナル
GluAspThrProLeuLeu 配列番号4。
発現された抗原の小胞体への細胞内移送(またはその中での保持)を指令する
ための適切な分類シグナルは、シグナル領域
ProSerArgAspArgSerArgHisAspLysIleHis 配列番号5
を含み、これは、小胞体内にウイルス糖タンパク質を保持することが証明されて
いる。ローズ(Rose)ら、「改変細胞質ドメインは、水庖性口内炎ウイルス糖タ
ンパク質の細胞内移送に影響を与える」、Cell 34:513(1993)
;バルチド(Bartido)ら、「クラスII提示のための小胞体内でのウイルス糖タ
ンパク質のプロセシング」、Euro.J.Immunol.25:22111
−2219(1995)。
天然に存在する分類シグナル含有タンパク質またはペプチドの変異体型も、本
発明の分類領域として使用することができる。このような変異体は、細胞内の特
定のコンパートメント(小胞体、エンドソーム/リソソームを含む)中でタンパ
ク質またはペプチドをより不安定にすることにより、タンパク質またはペプチド
の移送を変更することができる。例えば、グリコシル化は、異なる細胞コンパー
トメント内でのエンドサイトーシス的膜タンパク質を安定化するのに重要な役割
を果たすため、発現された抗原/分類シグナル生成物の細胞内移送をより綿密に
調節して所望の型の免疫応答を誘導するのに、グリコシル化変異体を使用するこ
とができる。ある1つのタンパク質について、一般的には複数のグリコシル化部
位があり、各部位は、タンパク質の移送や分解に対するその作用において異なる
重要性を有する。例えばマウスgp75の場合は、5つのN−グリコシル化部位
があり、その1つはプロテアーゼ消化に対して強い耐性を示し、別の2つは、小
胞体からのタンパク質の排出を可能にするのに重要である。他の変異体型(例え
ば、前記分類シグナル領域を破壊する変異体型)(特に、ProLeuLeuモ
チーフ)もまた、本発明の方法に使用することができる。分類シグナルの野生型
配列と同じ配列を有するか、またはこのような野生型の変異体変種、または野生
型と同じタンパク質/ペプチド配列をコードするように合成法で作成された作成
体または核酸コードの縮重に基づく変異体変種は、本明細書およびその請求の範
囲において野生型タンパク質またはペプチド「から得られる」として言及される
。
適切な変異体の同定は、例えば部位特異的突然変異誘発により所望の変異体を
作成し、次に各変異体をモデル系で試験することにより行われる。例えばgp7
5の場合は、図1に示す2つの変異体型を、野生型変異体と比較した。「欠失」
と表示した分類シグナルペプチドは、Asn511からAsp517にわたる領
域中に導入される欠失変異(これは、分類シグナル領域の欠失を引き起こす)を
有する。L2Aと呼ぶ分類シグナルペプチドは、1つの塩基の置換(Leu51
4からAla514)により野生型と異なり、これは分類シグナルのProLe
uLeuモチーフを破壊する。
マウス中でovaに対する免疫応答を誘導する能力について図1に示すova
/gp75作成体を試験すると、用いた分類シグナルに依存して異なる結果が得
られた。図2と3に示すように、野生型配列を含有する作成体は、はるかに強い
CD4+T細胞応答を示し、変異体配列を含有する作成体は高レベルのIgG応
答を示した。野生型配列を含有する融合タンパク質とL2A突然変異を含有する
融合タンパク質の両方とも、オバルブミンを発現する腫瘍細胞に対して防御を提
供するのに有効であった(図4)。
分類シグナルのグリコシル化変異体は同様に調製することができ、発現された
融合タンパク質の細胞内の所望の領域への移送を指令する能力について試験する
ことができる。マウスgp75上の5つの同定されたグリコシル化部位のうちの
2つ(Asn304とAsn385)での突然変異は、見かけ上小胞体内で保持
されかつ分解されるタンパク質を産生した。このような突然変異分類シグナルは
、MHCクラスI経路のペプチドを選択的に作成するために、本発明に従って融
合タンパク質で使用することができる。第3の変異体型(Asn350)は、野
生型と同様の速度でERからゴルジ装置に移送されたが、半減期ははるかに低下
しており、エンドソーム中で非常に不安定であった。このような変異体は、MH
CクラスII応答を指令する融合タンパク質中で使用でき、分類シグナルの分解増
強は、この経路を介して提示するためにより多くのペプチドを産生する。マウス
gp75のAsn181での突然変異は、移送速度に悪影響を与え、その結果、
突然変異タンパク質は、トランスフェクション体のエンドソーム/リソソーム構
造中に局在化しゴルジ装置には局在化しない傾向があった。このタイプの分類シ
グナルを有する融合タンパク質はまた、抗原に対するMHCクラスII応答を指令
す
るのに使用することができる。
抗原コード領域および分類領域を一緒にして、コードされる融合タンパク質の
正しい折り畳みを確保するために、随時リンカー領域を含有する1つの核酸ポリ
マーにされる。この方法の1つの適切な技術では、図5の一般的スキームを使用
して、最初に別々のPCR増幅反応を利用して2つの領域(それぞれが一端にリ
ンカーセグメントが結合している)を作成し、次にさらなるPCR工程で2つの
増幅した生成物を融合する。この技術は、リンカーテイリングと呼ぶ。もちろん
、他の技術やこの技術の変法を使用してもよい。例えば、抗原コード領域または
分類領域がかなり短い場合は、領域を化学的に合成し、連結により他の領域に結
合させてもよい。また適切な制限部位を目的の領域中に作成し、次に制限消化お
よび連結を使用して、所望の融合タンパク質をコードする配列を作成してもよい
。
合成後、抗原コード領域と分類領域の両方を含有する核酸ポリマーを、哺乳動
物細胞中で核酸ポリマーの発現に有効なプロモーターと一緒にする。これは、核
酸ポリマーを制限エンドヌクレアーゼで消化し、プロモーター(例えば、SV4
0プロモーター、サイトメガロウイルス(DMV)プロモーターまたはラウス肉
腫ウイルス(RSV)プロモーター)を含有するプラスミド中にクローン化する
ことにより行われる。得られた作成体を次に、遺伝子的免疫化のための種々のワ
クチンとして使用する。核酸ポリマーはまた、哺乳動物細胞を形質導入すること
が知られているプラスミドやウイルスベクター中にクローン化してもよい。これ
らのベクターには、レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、ワクシ
ニアウイルスベクター、ポックスウイルスベクター、およびアデノウイルス関連
ベクターがある。
プロモーター、抗原コード領域および分類領域を含有する核酸作成体は、直接
投与するか、または投与前にリポソーム中にパッケージングするかまたはコロイ
ド金粒子に被覆することができる。リポソーム中にDNAワクチンをパッケージ
ングする技術は当該分野で公知である(例えばムレイ(Murray)ら「遺伝子移送
と発現プロトコール」、ヒュマーナプレス(Humana Pres)、クリフトン(Clift
on)、ニュージャージー州(1991))。同様に金粒子上に裸のDNAを被覆
する技術は、ヤング(Yang)、「インビボでの哺乳動物体細胞への遺伝
子移送」、Crit.Rev.Biotech.12:335−356(199
2)に記載されており、ウイルスベクターを使用してタンパク質を発現する技術
は、ケー・アドルフ(Adolph,K.)ら、「ウイルスゲノム法」、シーアールシー
プレス(CRC Press)、フロリダ州(1996)に記載されている。
本発明の組成物は、好ましくは皮内、皮下または筋肉内に、注入またはガス誘
導性粒子衝撃法により投与され、宿主動物中で免疫応答を引き起こすのに有効な
量で与えられる。本組成物はまた、エキソビボ(生体外)で、リポソームトラン
スフェクション、粒子衝撃法またはウイルス感染(同時培養法を含む)を使用し
て、血液または骨髄由来細胞(APCを含む)に投与してもよい。処理された細
胞は次に、哺乳動物に再導入され免疫化される。必要な物質の量は各作成体の免
疫原性に依存し、あらかじめ予想できるものではないことは理解できるが、ある
作成体について適切な投与量を決定する方法は直接的である。具体的には、約0
.1μgから出発して増加する一連の投与量を投与し、例えばELISA測定法
を使用して抗体力価を測定するか、クロム放出測定法を使用してCTL応答を検
出するか、またはサイトカイン放出測定法を使用してTH応答を検出することに
より、生ずる免疫応答を観察する。
以下の非限定例により本発明をさらに詳細に例示する。
例1
本発明の従って核酸作成体の作成を示すために、ニワトリオバルブミンをコー
ドする抗原コード領域とマウスgp75由来の分類領域とを有する作成体を作成
した。この作成体中で、完全長オバルブミンと、分類配列
GluAlaAsnProLeuLeuThrAsp 配列番号1
を含有するgp75のC−末端領域のキメラタンパク質を、9アミノ酸のリンカ
ー
SerGlyGlySerGlyGlySerGlyGly 配列番号6
に結合させる。
この作成体は一連のPCR反応を使用して調製した。まずアミノ酸1〜386
をコードするオバルブミン遺伝子を、pAc−neo−OVA(ムーア(Moore
)ら、「抗原プロセシングと提示のクラスI経路への可溶性タンパク質
の導入」、Cell 54:777−785(1988))から、プライマー対
5’−CGCCACCAGACATAATAGC−3’ 配列番号7 および
5’−GCCTCCTGAACCTCCGGAACCACCAGAAGGGGA
AACACATCTGCC−3’ 配列番号8
を使用して増幅した。次にgp75のトランスメンブランおよび細胞質ドメイン
(アミノ酸488〜539)を、pSVK3−mpg75(ビジャヤサラジ(Vi
jayasaradhi)ら、J.Cell Biol.130:807−820(199
5))から、プライマー
5’−TCTGGTGGTTCCGGAGGTTCAGGAGGCATCATT
ACCATTGCTGTAGTG−3’ 配列番号9 および
5’−GGTTGCTTCGGTACCTGCTGCG−3’ 配列番号10
を使用して増幅した。
これらの2つの増幅からのPCR産物を精製し、プライマー5’−CGCCA
CCAGACATAATAGC−3’(配列番号11)と5’−GGTTGCT
TCGGTACCTGCTGCG−3’(配列番号12)を使用して第2回のP
CRを行なった(図5参照)。このPCRの第2相は、ovaとgp75の分類
領域を、その間に設計したリンカーに融合した。すなわち、この作成体は、オバ
ルブミンからの386アミノ酸、リンカーからの9アミノ酸およびgp75から
の60アミノ酸とを含む455アミノ酸のタンパク質をコードすることができる
1365塩基対の組合せ読みとり枠を有する。
この作成体をEcoRIとKpnIで消化し、図6に別々に示すようにpSV
K3(ファルマシア/エルケービー社(Pharmacia/LKB Ltd.))、pBK−CM
VおよびpBK−RSV(ストラタジーン社(Stratagene Inc.))中に別々に
クローン化した。これらの作成体を配列決定し、その構造を確認した。
ターゲティング誘導突然変異体を作成するために、突然変異体を含むPCRプ
ライマーを合成した。これらは、Asn511からAsp517変異体の欠失の
ための5’−CTCAGCATAGCGTTGATAGTGATTCTTGGT
GCTTCTAGAACG−3’(配列番号13)と5’−CGTTCTAGA
AGCACCAAGAATCACTATCAACGCTATGCTGAG−3’
(配列番号14)である。Leu514からAla514変異体の作成のために
、プライマー対5’−GAGTGCAGGCTGGTTGGCTTC−3’(配
列番号15)、および5’−CCTGCACTCACTGATCACTAT3’
(配列番号16)を使用した。これらの作成体を配列決定し、その構造を確認し
た。
例2
融合タンパク質の発現ならびにオバルブミン単独の発現を、異なるプロモータ
ー下でコード性DNAを含有するプラスミドを使用して試験した。リン酸カルシ
ウム沈殿法およびDEAE−クロロキン法により、マウスL細胞またはサルCO
S細胞にDNAを一過性にトランスフェクションした。細胞(1×105)を8
ウェルチャンバースライド(ヌンク社(Nunc,Inc.))に広げ、24時間インキ
ュベートした。次に公知の標準的リン酸カルシウム沈殿およびDEAE法により
、細胞を0.5〜1.0μgのDNAでトランスフェクションした。トランスフ
ェクション後、細胞を24〜48時間増殖させた後、トランスフェクション細胞
中のオバルブミンの細胞内局在を測定した。
抗原の免疫蛍光染色によりタンパク質を検出した。細胞を冷リン酸緩衝化生理
食塩水(PBS)で洗浄し、2%ホルムアルデヒドで固定し、メタノールで−2
0℃で透過性を上げ、次にモノクローナル抗体(mAb)OVA−14(バイオ
メーカー社(BioMaker Inc.))でインキュベートした。次に抗原の細胞局在を
、2次抗体、FITC−結合ヤギ抗マウス抗体(ダコ社(Dako,Inc.))で染色
して視覚化した。ニコン(Nikon)顕微鏡を使用して細胞を観察し、白黒フィル
ム(ISO100)を使用して写真を撮った。
すべての3つのプロモーター(SV40、CMVおよびRSV)を使用して細
胞内にDNA作成体のトランスフェクション時に、タンパク質オバルブミンまた
は融合タンパク質gp75−ovaの発現を観察した。さらにgp75分類領域
を含有するプラスミドを細胞内に導入した時、エンドソーム−リソソーム局在化
に一致して、局在化した液胞性免疫蛍光染色が観察された。これに対して、gp
75分類領域の無い対照プラスミドを導入した時、ゴルジ/ER局在化の染色に
典型的なより拡散した細胞質性染色パターンが観察された。すなわち、gp75
分類領域の取り込みは、エンドサイト−シス経路の液胞コンパートメント中に含
有されるタンパク質への分泌経路に運命付けられた、タンパク質(オバルブミン
)の細胞内移送を劇的に変化させた。
例3
遺伝子的免疫化のワクチンとして作用するOVA/gp75融合タンパク質を
コードする作成体の能力を試験するために、(C57BL/6xBalb/c)
F1マウスを、キアゲン(QIAGEN)イオン交換カラム(キアゲン社(Quiagen In
c.))を使用して精製した各DNAプラスミドで免疫した。DNA(PBS中の
25%ショ糖溶液100μl中100μg)を、0日と14日に皮下に注射した
。14日と28日に血液試料を採取した。
ELISA測定法を使用して抗体応答を追跡した。ニワトリオバルブミン(シ
グマ社(Sigma Inc.))を抗原として使用し、96ウェルプレートに4℃で一晩
広げた。次に希釈した血清試料を、プレートに添加し、室温で1時間インキュベ
ートした。洗浄後、2次抗体(アルカリ性ホスファターゼ結合ヤギ抗マウスIg
G)を加え、プレートを1時間インキュベートした。シグマファースト(Sigma
Fast)p−ニトロフェニル基質を添加して、発色させた。3N NaOHを加え
て反応を停止させた。バイオラッド(Bio-Rad)EIAリーダー2550を使用
して、異なるウェル中の吸光度を得た。結果を図7に示す。図から明らかなよう
に、本発明の作成体を使用する遺伝子的免疫化法は、オバルブミンに対する抗体
を産生するのに有効であった。SV40プロモーターを使用した時に見られるも
のほど強くはなかったが、異なるプロモーターによる対応するプラスミド作成体
も免疫応答を誘発した。
例4
キアゲン(QIAGEN)イオン交換カラム(キアゲン社(Quiagen Inc.))を使用
して精製したDNAプラスミドで、CBF1マウスを免疫した。免疫用の小球を
調製するために、50mgの0.95〜2.6μm金粒子(アウラゲン社(Aurage
n,Inc.))を0.05〜0.1Mスペルミジンと混合し、この混合物に100
μgのプラスミドDNAを加え、ボルテックス混合しながら1.0〜2.5M
CaCl2を滴下して加えた。沈殿後、金/プラスミドDNA複合体を冷
100%エタノールで3回洗浄した。エタノール7mlを小球に加えて、注入当た
り0.5mgの金と1.0μgのプラスミドDNAのビーズ添加率を達成した。次
に金/プラスミドDNA溶液をプラスチックテフゼル(Tefzel)(登録商標)チ
ューブに滴下し、エタノールを静かに引き出し、チューブに400ml/分で窒素
ガスを吹き付けて乾燥した。チューブを0.5インチの小球に切断し、これらを
免疫化に使用した。皮下免疫化のために、すべてのマウスをメトファン(Metofa
ne)吸入(ピットマン−ムーア(Pitman-Moore)、ムンデレイン(Mundelein)
、イリノイナ州)で麻酔した。腹部の毛をネア(Nair)(登録商標)脱毛クリー
ム(カーター−ワレス(Carter-Wallace)、ニューヨーク、ニューヨーク州)を
用いて除去し、脱毛した腹部の皮膚を免疫化のために露出させた。小球を、ハン
ドヘルド型のヘリウム誘導性遺伝子銃(アウラゲン社(Auragen Inc.))に入れ
た。腹部の各象限に金ビーズを1回で入れ、合計で1回の免疫化当たり4回注入
して、動物を免疫した。各注入で1μgのDNAを入れ、従って合計で各免疫当
たり1匹のマウス当たり4μgのDNAを入れた。各小球を1平方インチ当たり
400ポンドのヘリウム圧で腹部皮膚に入れた。
インビトロ抗体応答。抗体応答を追跡するために、間接ELISA測定法を行
なった。CB6F1マウスを、遺伝子銃で1週間に1回で4週間異なるプラスミ
ド作成体で免疫し、6週目に追加免疫を行なった。毎週血清試料を採取した。精
製したニワトリオバルブミン(シグマ社(Sigma Inc.))を抗原として使用し、
96ウェルプレートにウェル当たり50μgを4℃で一晩広げた。次に希釈した
血清試料をプレートに添加し、室温で1時間インキュベートした。洗浄後、2次
抗体(アルカリ性ホスファターゼに結合したヤギ抗マウスIgG(シグマ社(Si
gma Inc.))を加え、プレートを37℃で1時間インキュベートした。ファース
ト(Sigma Fast)p−ニトロフェニルリン酸基質(シグマ社(Sigma Inc.))を
添加して、発色させ、3N NaOHを加えて反応を停止させた。バイオラッド
(Bio-Rad)EIAリーダー2550(バイオラッド社(Bio-Rad Inc.))を使
用して、605nmの吸光度を得た。完全長オバルブミンを含有する裸のDNAで
免疫した陽性対照群は、2週間以内に強い応答を示した(図3)。破壊された(
L2A)かまたは欠失(del)した分類シグナルを有する変異体
もまた、抗体応答を示したが、野生型オバルブミンと比較すると応答は遅れてい
るようであった。興味深いことに、ova/gp75融合タンパク質は、特定の
免疫化プロトコール下では抗体応答を示さなかった。この理由は不明である。し
かし、多くの融合タンパク質は、C−末端の保持シグナルのため、およびB細胞
により効率的に認識されないために、隠れていると考えられる。
CD4+T細胞増殖測定法。異なるDNA作成体によりCD4+T細胞のイン
ビボプライミングの効率を追跡するために、増殖測定法を行なった。CB6F1
マウスを遺伝子銃で1週間に1回で2週間遺伝子銃で免疫化し、14日目にマウ
スを屠殺した。セレクト(登録商標)プラス(CELLECTTM PLUS)カラム(バイオ
テックスラボラトリーズ社(Biotex Laboratories,Inc.))を使用して、プー
ルした脾細胞から、CD4+T細胞を精製した。精製したCD4+T細胞(3×
105)を、異なる濃度の変性オバルブミンでパルスした同系の投薬を受けてい
ない牌細胞(1×105)と、37℃で4日間インキュベートして、インビトロ
刺激した。4日目に、各ウェルに100μCiの3H−TdRを加え、16〜18
時間後cpmを計測した。増殖応答は、バックグランドを引いた正味cpmとし
て表した(図2)。ova/gp75融合はインビボでT細胞を効率的にプライ
ムし、融合タンパク質の内因性プロセシングと提示を示唆していた。さらに、メ
ラノソームターゲティング変異体(L2AとDel)はあまりプライムせず、C
D4+T細胞増殖を刺激するのに融合タンパク質の機能のターゲティングシグナ
ルが必要であることを証明していた。
腫瘍防御。CB6F1マウスを、pBK−CMVベクター単独、図1のova
−gp75作成体を含有するベクター、またはova/L2A作成体を含有する
ベクターで、2週間毎週免疫した。14日目に、免疫マウスに、完全長オバルブ
ミンでトランスフェクションしたB16黒色腫細胞株である1×104のMO4
黒色腫細胞を皮下注射して抗原刺激を行なった。1日置きに3週間、マウスを腫
瘍増殖についてチェックした。「未処理」群(n=10)はすべて、2週間以内
に触知できる腫瘍を発症した。同様にベクター単独で免疫したマウス(n=10
)は、1匹を除いてすべて腫瘍を発症した。ova/gp75融合タンパク質を
コードするベクターで免疫したマウス(n=10)はいずれも腫瘍を発症せず、
L2A群では10匹のうち1匹のみが腫瘍を発症した(図4)。この結果は、融
合タンパク質作成体による免疫化により誘発される免疫応答は、インビボで腫瘍
抗原刺激の防御になることを明確に示している。
この方法による免疫が免疫学的記憶を誘導するかどうかを試験するために、融
合DNAで免疫したマウスに、最後の免疫の5週間後に腫瘍MO4またはB16
黒色腫(抗原オバルブミンを発現しないMO4の親黒色腫細胞株)を再度抗原刺
激した。少なくとも6週間観察した時、MO4で抗原刺激した5匹のマウスのい
ずれも腫瘍を発症せず、B16親黒色腫で抗原刺激した5匹のマウスのうちの2
匹は、少なくとも6週間腫瘍を発症しなかった。B16で抗原刺激した5匹の非
免疫マウスのすべては、10〜14日以内に腫瘍を発症した。B16親腫瘍に対
する防御のために分類シグナルが必要であった。変異体分類シグナル(L2A)
を含有するDNA作成体で免疫した5匹のマウスは、B16で抗原刺激した時す
べて腫瘍を発症した。変異体分類シグナル(L2A)を含有する作成体で免疫し
た4匹のマウスのうちの1匹はMO4腫瘍抗原刺激により腫瘍を発症したため、
強力な免疫学的記憶のためにも分類シグナルが必要であった。この実験は、チロ
シナーゼファミリー分類シグナルを含有するDNA作成体による免疫は、抗原に
対する長期に持続する記憶を提供し、抗原を発現しない腫瘍で腫瘍抗原刺激に対
して広い防御を提供することを示す。
例5
分類シグナルを同定するために、Tリンパ球表面糖タンパク質CD8の細胞外
ドメインをコードする抗原コード領域と、ヒトgp75の細胞質テイル(アミノ
酸497〜537)またはヒトgp75の細胞質テイルとトランスメンブランド
メイン(TM)(アミノ酸477〜537)を含有する分類領域とを有する作成
体を作成した。これらの作成体を作成するために、ヒト黒色腫cDNAライブラ
リーから完全長2.8kbのEcoRI断片を単離し、DNAポリメラーゼのクレ
ノウ断片(ニューイングランドバイオラボズ(New England Biolabs)、ビバリ
ー(Beverly)、マサチューセッツ州)で充填反応を行なった後、真核生物発現
ベクターpCEXV3(ボウチャード(Bourchard)ら、J.Exp.Med.
169:2029−2042(1989))またはpSVK3.1(複クローニ
ング部位内のSacI断片の欠失により得られるベクターpSVK3の誘導体)
、またはpSVK3(ファルマシアエルケービー(Pharmacia LKB)、ピスカタ
ウェイ(Piscataway)、ニュージャージー州)のユニークなSmaI部位にサブ
クローニングした。クローン化挿入体の配向を、制限解析により決定し、ジデオ
キシ鎖停止配列決定法(シーケナーゼキット、ユーエスバイオケミカルズ(US B
iochemicals)、クリーブランド、オハイオ州)により、クローニング部位の上
流のベクター配列に相補的なオリゴヌクレオチドプライマーを使用して確認した
。
マウスL細胞繊維芽細胞を、gp75 DNAとpSV2neoを含有するプ
ラスミドでトランスフェクションした。トランスフェクションしたクローンを抗
生物質G418(1mg/ml;ギブコビーアールエル(Gibco BRL)、ゲーサーズバ
ーグ(Gaithersburg)、メリーランド州)中の増殖について選択し、かつモノク
ローナル抗体TA99(ビジャヤサラジ(Vijayasaradhi)ら、Exp.Cel
l Res.171:1375−1380(1991))を用いる免疫蛍光染色
によりgp75発現についてスクリーニングした。
アメリカンタイプカルチャーコレクションからヒトCD8α cDNAを含有
するプラスミドEBO−pCD−Leu2を得た(マルゴルスキー(Margolskee
)ら、1988)。このプラスミドから2.3kbのBamHI断片を単離し、ク
レノウ断片で平滑末端とし、発現ベクターpSVK3のSmaI部位にクローン
化した。大腸菌(E.coli)DH5α中の組換えプラスミド内のcDNA挿入体
の配向を、適切な制限酵素消化により解析し、DNA配列決定により確認した。
融合タンパク質CD8/gp75(TM+Cyt)とCD8/gp75(Cy
t)をコードするキメラcDNAを、以下の方法により作成した。第1に、CD
8のTM/Cytジャンクションおよびgp75のルメナル(lumenal)/TM
およびTM/Cytジャンクションまたはその近傍の適切な制限部位を、部位特
異的突然変異誘発(クンケル(Kunkel)ら、1987)によりムタゲンキット(
バイオラッドラボラトリーズ(Bio-Rad Lalboratories)、ハーキュリース(Her
cules)、カリホルニア州)を使用して作成した。具体的には、突然変異誘発性
オリゴヌクレオチド
5’−TACTGCTATGGCAATGA TATCAGGTACACTA−
3 配列番号17
(導入した突然変異は、太字で下線を引いて示す)を使用して、プラスミドpS
VK3中のgp75 cDNAのヌクレオチド1560(ルメナル(lumenal)
/TMジャンクション)にEcoRV制限部位を導入して、変異体gp75プラ
スミドであるpSVgp75RVを作成した。こうして477位のグルタミン酸
(アミノ酸は、開始コドンによりコードされるメチオニンから出発して番号を付
けた)がアスパラギン酸に変換された。それぞれ、突然変異誘発性オリゴヌクレ
オチド
5’−GCGTCTGGCACGAAGCTTATAAGAAGCAGT−3’
配列番号18、および
5’−GTCTTCGGTTCCTAAGCTTGCAGTAAAGGGT−3
’ 配列番号19
を使用して、ヌクレオチド1627(gp75 TM/Cytジャンクション)
とCD8 cDNA中のヌクレオチド706(CD8 TM/Cytジャンクシ
ョン)のgp75 cDNAにHindIII部位を導入して、変異体プラスミド
pSVgp75HとpSVleu2Hを作成した。こうして、gp75の500
位のロイシンがリジンにかつ501位のイソロイシンがロイシンに変換され、C
D8中の207位のアスパラギンがリジンにかつ208位のヒスチジンがプロリ
ンに変換された。まず適切な制限酵素消化により変異体を同定し、シーケナーゼ
配列決定キットを使用してプラスミドの関連する領域の配列を決定して確認した
。マウス繊維芽細胞中での一過性の発現とモノクローナル抗体TA99(抗gp
75)とOKT−8(抗ヒトCD8)を用いる免疫蛍光解析は、変異体タンパク
質の細胞内染色は、野生型の分布と同一(すなわち、gp75の斑点状の細胞質
染色とCD8の細胞表面発現)であることを証明した。
プラスミドpSVgp75RVをEcoRVとXbaIで消化して、TM+C
yt配列とベクターの複クローニング部位配列の一部を含むgp75 cDNA
の3’非翻訳配列を含有する〜1.2kbの断片を作成した;プラスミドpSVl
eu2HをEcoRVとXbaIで消化し、CD8 cDNAのTMとCyt配
列が欠如した大きい〜4kbのプラスミドDNA断片を単離した。1.2kbのEc
oRV−Xbal gp75断片を大きいEcoRV−Xbal pSVleu
2H断片と連結して、融合タンパク質CD8/gp75(TM+Cyt)をコー
ドするプラスミド作成体を作成した。同様に、〜1kbのHindIII−XbaI
gp75 cDNA断片(gp75Cytと3’非翻訳配列を含有する)、およ
び〜4kbのHindIII−XbaI CD8 cDNAプラスミド断片(CD8
の細胞質テイル配列が欠如している)を、それぞれプラスミドpSVgp75H
およびpSVleu2Hから単離し、連結して融合タンパク質CD8/gp75
(Cyt)を作成した。少なくとも2つの独立したクローンから、CD8/gp
75ジャンクションでプラスミドの領域を配列決定して、読みとり枠の再生を確
認した。大規模プラスミド調製物(キアゲン社(Quiagen Inc.)、チャッツワー
ス(Chatsworth)、カリホルニア州)を、キメラプラスミド中の適切な領域で、
gp75とCD8にユニークな酵素部位の存在について、制限酵素消化によりさ
らに証明した。
pSVK3.1gp75を使用して、カルボキシル末端欠失変異体を作成した
。gp75 cDNAのヌクレオチド2000の制限酵素部位BglIIは、プラ
スミドpSVK3.1内のユニークな部位である。プラスミドpSVK3.1g
p75(10μg)を、50μlの反応液中で40単位のBglIIで37℃で3
時間消化して線状化した。線状化した〜6.7kbのDNAを次に、50μlの反
応液中でBal31ヌクレオチド(1単位酵素/μgDNA)で3〜4分消化し
た。消化したDNAを直ちに、フェノール:クロロホルムで抽出してヌクレアー
ゼを不活性化し除去し、末端をDNAボリメラーゼIのクレノウ断片により充填
して、平滑末端分子の集団を増殖させた(サムブルーク(Sambrook)ら、198
9)。75℃で10分加熱してクレノウ断片を不活性化し、制限部位NheI(
5’−CTAGCTAGCTAG−3’(ファルマシア(Pharmacia))を含有
する抑制可能な読みとり枠末端リンカーを、20μlの反応液中1単位のT4
DNAリガーゼ日で室温で3時間、平滑末端化した端を切り取ったpSVK3.
1gp75 DNA分子に連結した。連結混合物を使用して、大腸菌(E.coli
)DH5α株を形質転換した。アンピシリン耐性細菌コロニーを、適切なサイズ
のプラ
スミドDNAの存在についてアガロースゲルスロット溶解法により解析した。1
5の形質転換体からプラスミドDNAを単離し、制限酵素消化により解析し、そ
して部分的に配列決定して、カルボキシ末端から欠失した塩基の数を測定し、末
端リンカーの付加を確認した。
一過性のトランスフェクション法を開発し、最適化して、突然変異作成体によ
り発現されたgp75の細胞内分布を試験した。簡単に説明すると、2〜4×1
04SK−MEL−23クローン22a黒色腫細胞およびマウスL細胞繊維芽細
胞を、8ウェルラボテック(LabTek)チャンバースライドに広げた。細胞をリン
酸カルシウム沈降法により16〜24時間、プラスミドDNAでトランスフェク
ションし、次に発現されたタンパク質を12〜48時間蓄積させ、これを免疫蛍
光顕微鏡および免疫電子顕微鏡により評価した。
免疫蛍光顕微鏡のために、8ウェルガラススライド上の細胞をホルムアルデヒ
ドで固定し、次にメタノールで固定し、gp75特異的マウスモノクローナル抗
体TA99またはOKT−8で次にFITC−結合抗マウスIgGにより染色し
た。細胞をニコンオプティフォト(Nikon Optiphot)蛍光顕微鏡下で観察し、コ
ダックエクタクロームフィルムを使用して写真を撮った。
免疫電子顕微鏡のために、10nmの金粒子に直接結合したモノクローナル抗体
TA99を、免疫電子顕微鏡によるgp75の局在化のために使用した。既に記
載されているように(スミットとトッド(Smit and Todd)、1986)コロイ
ド性金を調製し、アレキサンダー(Alexander)ら、1985、に従ってモノク
ローナル抗体TA99−銀結合体を調製した。ヒト黒色腫SK−MEL−19細
胞を、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)中の0.2%グルタルアルデヒドで
固定し、PBS中2.3Mのショ糖を注入し、次に細胞ペレットを液体窒素中で
凍結させた。超薄切片を切り出し、ホルムバー(formvar)−炭素被覆ニッケル
格子上に集めた。格子上の切片をPBS中の0.5%BSΛ中でインキュベート
して、非特異タンパク質結合部位をブロックし、次に10nmの金粒子に結合した
モノクローナル抗体TA99で染色した。切片の洗浄と染色は、グリフィス(Gr
iffiths)ら、1983に従って行なった。切片を、Jeol100CX電子顕
微鏡で観察した。
これらの実験は、ヒトgp75の36アミノ酸の細胞質テイルを含む分類領域
を有する作成体(トランスメンブラン領域を含むかまたは含まない)から発現し
たタンパク質は、細胞の傍核(juxtanuclear)領域に局在化され、原形質膜の他
の細胞質構造の染色はほとんどまたはまったくないことを証明した。このパター
ンは、ゴルジ領域内およびゴルジ領域内に存在する後期エンドソームおよびリソ
ソームのような可能な他の小器官中の発現されたタンパク質の局在化を示した。
しかし、キメラタンパク質のCD8部分の存在により予測される細胞表面の染色
の欠如は、おそらくプロテアーゼリッチなエンドソームおよびリソソーム内のC
D8のプロテアーゼ分解の結果である。
例6
異なる細胞コンパートメント内のエンドサイト−シス的膜タンパク質の安定性
の決定における特定のN−グリカンの役割を調べた。糖タンパク質のチロシナー
ゼファミリーは、複数の保存された可能なN−結合グリコシル化部位を有する。
マウスブラウン遺伝子座タンパク質gp75は、TRPファミリーの原型である
。我々は、各N−結合グリコシル化部位を体系的に除去することにより、gp7
5が異なるコンパートメントを通過する時に、このタンパク質の安定性を維持す
るのに、gp75上のN−結合グリコシル化が果たす役割を調べた。
完全長マウスgp75 cDNAを含有する1.8kbのEcoRI断片を、p
MT4プラスミド(東北大学医学部のティー・シバハラ(T.Shibahara)博士か
ら供与された、日本)から単離し、真核生物発現ベクターpSVK3.1のユニ
ークなEcoRI部位にサブクローニングして、pSVK3.1−mgp75を
作成した。pSVK3.1は、複クローニング部位内のSacI断片を除去する
ことにより修飾した、pSVK3(ファルマシアエルケービーバイオテクノロジ
ー社(Pharmacia LKB Biotechnology,Inc.)、ピスカタウェイ(Piscataway)
、ニュージャージー州)の誘導体である。挿入体の配向を、制限酵素解析により
決定し、シーケナーゼキット(ユーエスバイオケミカルズ(US Biochemicals)
、クリーブランド、オハイオ州)を使用してDNA配列決定により確認した。以
下のオリゴヌクレオチドを使用して、それぞれアミノ酸96、104、181、
304、350および385位でAsnからGlnへの突然変異を作成するため
に、
ムタ−ジーンファジミッド(Muta-gene Phagemid)インビトロ突然変異誘発キッ
ト(バイオラッド(Bio-Rad)、メルビル(Melvile)、ニューヨーク州)を使用
した。
OLXU27:5’−CTGACATGTTCTCTGAAAGAACCTCA
GAGG−3’;配列番号21
OLXU28:5’−GTGTCCTGAGAACTGATCATTGCACT
GACA−3’;配列番号22
OLXU29:5’−ATAAACGGAAATCTGCTCAAATTGTG
GTGT−3’;配列番号23
OLXU30:5’−ACCCTCAGTGCTCTGACAAAGTGTTC
CCAG−3’;配列番号24
OLXU31:5’−ACTGTCTGTAGACTGGGAATAAAAAG
GAGG−3’;配列番号25
OLXU32:5’−TCCTCCCGTTCCCTGCAGGAAGAGGT
G−3’;配列番号26。
上記突然変異誘発性プライマーによる突然変異誘発により、それぞれの部位でA
sn(AACまたはAAT)からGln(CAG)に変換された。得られた突然
変異作成体を、gp75g1、gp75g2、gp75g3、gp75g4、g
p75g5、およびgp75g6と呼んだ。変異体をスクリーニングし、DNA
配列決定により同定した。
マウスL細胞繊維芽細胞を、リン酸カルシウム沈殿法を使用して、完全長また
は変異体gp75 cDNAおよびpSV2neoを含有するプラスミドでトラ
ンスフェクションした。トランスフェクション体を、抗生物質ゲネチシン(Gene
ticin)(ギブコビーアールエルライフテクノロジーズ(Gibco BRL Life Techno
logies)、グランドアイランド(Grand Ilsland)、ニューヨーク州)の500
μg/mlの有効濃度を含有する培地中での増殖について選択した。各トランスフ
ェクション体クローンを,クローニングリング(ベルコ(Bellco)、バインラン
ド(Vineland)、ニュージャージー州)を使用して単離し、モノクローナル抗体
TA99を用いる免疫蛍光染色によりgp75発現についてスクリーニング
した。
我々はまず、変異体gp75タンパク質の分子量の差を、未成熟なグリコシル
化した野生型gp75と比較することにより、どの可能なN−結合グリコシル化
部位が使用されるかを調べた。異なるgp75糖タンパク質変異体を発現するト
ランスフェクション体を、[35S]メチオニンで15分間標識し、次にモノクロ
ーナル抗体TA99で免疫沈降させた。B16黒色腫細胞と野生型gp75トラ
ンスフェクション体は、gp75の鋭い71kDaバンドを示し、ERプロセシン
グに特徴的な高マンノース糖鎖を有するgp75の未成熟型を示していた。グリ
コシル化変異体の中で、gp75g2のみが71kDaバンドとして現れ、他の
すべては、68kDaバンドを示した。1つの高マンオースオリゴ糖鎖は、分子
量約3kDaに相当し、変異体gp75タンパク質と野生型gp75との間の観
察された差は、68kDa変異体gp75分子は、野生型gp75より1つ少な
い炭水化物鎖を含有するという解釈に一致する。これは、特定の可能なグリコシ
ル化部位の1つの炭水化物鎖の欠如の直接の結果である。すなわち、これらの部
位(個々に、gp75g1、g3、g4、g5、およびg6中で変異している9
6、181、304、350、および385位のAsn)は、通常グリコシル化
のために使用されると考えられる。これに対して、Asn104での突然変異(
gp75g2での突然変異)は、gp75g2と野生型gp75との間の分子量
に何の変化も引き起こさず、これは、通常グリコシル化のために使用されない可
能性が高い。
マウスgp75の安定性と移送における各N−グリカンの個々の役割を評価す
るために、我々は[35S]メチオニンによるパルスチェイス代謝標識を行い、次
に免疫沈降と、各変異体gp75についてのEndoH消化を行い、このデータ
を、L細胞トランスフェクション体中で発現された野生型マウスgp75のそれ
と比較した。新たに合成された野生型gp75は、15パルスの最後、および以
後の15分または30分のチェイス後に、トランスフェクション体中で70kD
aおよび68kDaバンドのダブレットとして出現した。EndoH消化は、バ
ンドを57および52kDaコアポリペプチドバンドに減少させ、30分のチェ
イスの前に、ER内に新たに合成されたgp75が残存することを示していた。
30分のチェイス後から出発して、gp75は成熟72〜79kDaバンドとし
て現れ、これは、EndoH消化は、すべてのN−グリカンを予測されたコアペ
プチドサイズになるまで除去できなかったため、EndoH消化に対して耐性で
あった。これは、新規合成の30分後のERまたはcis−ゴルジからのgp7
5タンパク質のmedial−またはtrans−ゴルジへの移送およびこれら
のコンパートメント内の炭水化物鎖のさらなるプロセシングを示している。72
〜79kDaのgp75タンパク質は、以後のチェイス後も変化せず、gp75
上のグリコシル化の完了を示していた。成熟gp75はおそらく、エンドソーム
/リソソームにさらに移送されるが、経時変化はこの実験では反映されない。7
2〜79kDaバンドの強度は、チェイス後4時間まで安定であり、成熟タンパ
ク質の半減期4〜8時間を示していた。
細胞内安定性ならびにERからゴルジへのタンパク質の移送を反映する上記パ
ルスチェイス実験、その後のモノクローナル抗体TA99による免疫沈降および
EndoH消化は、すべてのグリコシル化変異体について行なった。すべてのグ
リコシル化変異体の細胞移送と安定性は、3つの分野に分けられる。(1)gp
75g1およびgp75g3は、野生型gp75と非常によく似た移送パターン
を有するようであった;(2)gp75g4およびgp75g6タンパク質は、
半減期が1〜4時間でEndoH感受性のままであり、ER内での保持と分解を
示していた;(3)gp75g5は、野生型gp75と同様の速度でERからゴ
ルジへ移送されたが、より短い半減期を示した。15分のパルス標識および30
分のチェイスの最後に、gp75g5は、68kDaとして現れ、これはEnd
oHに対して感受性であり、57kDaバンドを与えた。(52kDaのコアポ
リペプチドを有する追加の66kDaバンドは、完全長トランスフェクション体
と類似の端を切り取った型である)。1時間のチェイスの最後に、大部分のgp
75g5は、EndoH耐性75kDaバンドに変換され、これは、これがme
dial−またはtrans−ゴルジ移送されプロセシングされて、移送速度は
野生型トランスフェクション体と同様であることを証明している。野生型のgp
75と異なり、75kDaバンドの強度は、1時間のチェイス後に低下した。こ
れは、gp75g5の半減期が1〜4時間であり、トランスフェクション体中の
野生型gp75(T1/2=4〜8時間)より短いことを示唆する。350位の
N−結合炭水化物鎖の削除は、タンパク質の安定性に影響を与えたようである。
上記データは、gp75g5が野生型gp75より短い半減期を有することを
証明した。細胞質テイル中の移送シグナルは完全であるため、これはゴルジに移
送され、おそらくさらにエンドソーム/リソソームに移送されるようであった。
gp75g5が実際にエンドソーム/リソソームに移送され、このタンパク質の
短い半減期がエンドソーム/リソソーム分解によるものかどうかを調べるために
、我々は、NH4Cl(酸性条件下でエンドソームまたはリソソームのようなプ
ロテアーゼを阻害するリソソモトロフィック(lysosomotrophic)弱アミン)ま
たはロイペプチン(leupeptin)(主にリソソーム内のプロテアーゼを阻害する
セリン/システインプロテアーゼインヒビター)の存在下でパルスチェイス実験
を繰り返した。15分間の標識の最後に、68kDaの変異体gp75バンドを
、NH4Clの存在下または非存在下で同等の強度で合成した。NH4Clの非存
在下では、gp75g5バンドの強度は4時間のチェイスで、0.5時間のチェ
イスと比較すると顕著に低下した。しかしNH4Clの存在下では、gp75g
5バンドは、4時間のチェイスの最後では、0.5時間のチェイスまたは15分
の標識後と同様の強さであった。この結果は、NH4Clの存在下ではgp75
g5について半減期が4時間以上に延長したことを明瞭に示し、gp75g5の
短い半減期が、NH4Cl阻害に感受性の酸性コンパートメント中の急速な分解
のためであり、これが後期エンドソームまたはリソソームである可能性が高いこ
とを示唆した。同様にロイペプチンの存在下では、gp75g5バンドの強度は
、4時間のチェイス後に0.5時間のチェイス後と同じであり、このタンパク質
の大きな安定化を示していた。これらの結果に基づき、gp75g5は、エンド
ソーム/リソソームに移送され、そこで急速に分解されると結論された。
上記結論はまた、ロイペプチンの非存在下および存在下でgp75g5を発現
するトランスフェクション体の免疫蛍光染色によっても確認される。野生型gp
75トランスフェクション体では、gp75は、傍核パッチと末梢の斑点状液胞
中に局在化しており、これはゴルジ複合体および後期エンドソーム/リソソーム
である。傍核パッチはゴルジ装置であり、定常状態におけるゴルジ装置への野生
型完全長gp75の局在化は、移送中のこのコンパートメント中のgp75の蓄
積とゆっくりした通過を示唆した。gp75g5トランスフェクション体の染色
は、傍核構造のみを集中的に示し、末梢液胞は見られなかった。末梢液胞の染色
の欠如は、定常状態ではエンドソームおよびリソソーム中に検出可能なレベルの
gp75g5が無いことを示した。しかしロイペプチンの存在下でのgp75g
5トランスフェクション体の染色は、gp75g5トランスフェクション体の全
体的な染色の増強を明らかにし、特に末梢液胞が見えるようになった。これらの
末梢液胞は、トランスフェクション体中の野生型gp75の位置についての実験
に基づき、エンドソームおよびリソソームである可能性が高い。この結果は、エ
ンドソームおよびリソソーム中で、ロイペプチンはgp75g5変異体タンパク
質を安定化させるという考え方を支持する。
上記データをまとめると、Asn350でオリゴ糖鎖を除去するためのこの位
置の突然変異は、変異体gp75タンパク質を産生し、これは野生型gp75よ
りリソソーム中でタンパク質分解的消化を受けやすく、セリンまたはシステイン
プロテアーゼが分解過程に関与していることが証明された。この突然変異は、g
p75の細胞内分類および移送経路を変化させず、gp75g5はまだエンドソ
ーム/リソソームに分類された。
gp75g1とgp75g3のパルスチェイス実験は、野生型gp75と比較
してgp75移送と安定性に非常によく似たパターンを示した。この結果は、A
sn96と181のN−グリカン(gp75g1とg3で除去した)は、gp7
5の安定性を決定するのに関与していないことを示した。免疫蛍光染色では、g
p75g1は、野生型gp75の局在化と同様に傍核構造および末梢液胞に局在
化された。gp75g3の染色は、主に見えない傍核パッチを有する核周辺の液
胞を示し、主に定常状態でのエンドソームとリソソーム中のgp75g3の局在
化を示唆した。傍核パッチは、おそらくゴルジ複合体または早期エンドソームで
あるため、この結果は、ゴルジ複合体と早期エンドソームを介して、野生型gp
75よりgp75g5の移送速度の増加を示唆する。すなわち、Asn181の
N−グリカンは、ゴルジを介する移送速度に関与しているようである。
gp75g4とgp75g6のパルスチェイス実験は、野生型gp75または
他のグリコシル化変異体とは異なるパターンの細胞移送と安定性を示した。15
分のパルス後および4時間までのチェイス後、gp75g4およびgp75g6
変異体タンパク質は、EndoH消化に感受性の68kDaのままであり、その
強度は1〜4時間のチェイスで低下した。これらのデータは、変異体タンパク質
のER保持と分解を示唆した。モノクローナル抗体TA99による免疫蛍光染色
では、gp75g4は、主に細かい核周辺ネットワーク(ERネットワークを示
す)中で弱い拡散した染色のパターンを示し、gp75g6は主に凝縮した核周
辺パッチ中に局在化し、これはゴルジ装置に一致した。生化学的データおよび染
色データを組合せると、gp75g4は、ER中に保持され、gp75g6はほ
とんどcis−ゴルジ装置中に保持されるようである。すなわち、Asn304
またはAsn385でのN−グリカンの除去は、ERからゴルジへの細胞の移送
に影響を与えた。前記の多くの試験により示唆されるように、正しくない折り畳
みが保持の機構かも知れない。
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61P 37/04 A61P 37/04
(72)発明者 ユー,イイクイング
アメリカ合衆国11105 ニューヨーク州ア
ストリア,サーティセブンス ストリート
20―16
(72)発明者 ワン,シクン
アメリカ合衆国10021 ニューヨーク州ニ
ューヨーク,イースト シックスティサー
ド ストリート ナンバー26エイチ,500
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 遺伝子的免疫化法で使用するための核酸作成体であって、 (a)抗原性タンパク質またはペプチドをコードする抗原コード領域;および (b)細胞のエンドソームまたは小胞体へのタンパク質またはペプチドの細胞 内移送を指令する分類シグナルとして作用するタンパク質またはペプチドをコー ドする分類領域を含んでなる上記作成体。 2. 抗原コード領域と分類領域の間に位置するリンカー領域をさらに含む、請 求の範囲第1項記載の作成体。 3. 分類領域は、ヒトブラウン遺伝子座タンパク質、gp75;ヒトアルビノ (albino)遺伝子座タンパク質、チロシナーゼ;ヒトシルバー遺伝子座タンパク 質、Pmel17;またはヒトピンクアイド(pink eyed)遺伝子座P−タンパ ク質から得られる、請求の範囲第1項または第2項記載の作成体。 4. 分類領域は、少なくともペプチドGluAlaAsnGlnProLeuLeuThrAsp(配列番 号1)をコードする、請求の範囲第1項または第2項記載の作成体。 5. 分類領域は、少なくともペプチドGluGluLysGinProLeuLeuMetAsp(配列番 号2)をコードする、請求の範囲第1項または第2項記載の作成体。 6. 分類領域は、少なくともペプチドGluAspSerProLeuLeu(配列番号3)をコ ードする、請求の範囲第1項または第2項記載の作成体。 7. 分類領域は、少なくともペプチドGluAspThrProLeuLeu(配列番号4)をコ ードする、請求の範囲第1項または第2項記載の作成体。 8. 分類領域は、少なくともペプチドProSerArgAspArgSerArgHisAspLysIleHis (配列番号5)をコードする、請求の範囲第1項または第2項記載の作成体。 9. 分類領域は、対応する野生型分類領域中に存在するグリコシル化部位が改 変されている変異体型である、請求の範囲第1項または第2項記載の作成体。 10.哺乳動物細胞中で作成体の発現を可能にするのに有効なプロモーター領域 をさらに含む、請求の範囲第1項から第9項までのいずれか1項に記載の作成体 。 11.プロモーター領域は、SV40プロモーター、CMVプロモーターおよび RSVプロモーターから選択される、請求の範囲第10項記載の作成体。 12.請求の範囲第1項から第11項までのいずれか1項に記載の核酸作成体を 含む、遺伝子的免疫化のためのワクチン。 13.核酸作成体はリポソーム内にパッケージングされる、請求の範囲第12項 記載のワクチン。 14.核酸作成体はコロイド金粒子上に被覆される、請求の範囲第12項記載の ワクチン。 15.核酸作成体はウイルス発現ベクター中に取り込まれる、請求の範囲第12 項記載のワクチン。 16.哺乳動物に請求の範囲第1項から第15項までのいずれか1項に記載の核 酸作成体またはワクチンを投与する工程を含む、哺乳動物において抗原に対する 免疫応答を誘導する方法。 17.請求の範囲第1項から第11項までのいずれか1項に記載の核酸作成体を 製造する工程を含む、遺伝子的免疫化のためのワクチンの製造方法。 18.リポソーム担体中に核酸作成体をパッケージングする工程をさらに含む、 請求の範囲第17項記載の方法。 19.コロイド金粒子上に核酸作成体を被覆する工程をさらに含む、請求の範囲 第17項記載の方法。 20.核酸作成体は、ウイルス発現ベクター中に取り込まれる、請求の範囲第1 7項記載の方法。
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