【発明の詳細な説明】
像の焦点合わせのための装置
本発明は、請求項1の上位概念に記載の形式の、像の焦点合わせのための装置
に関する。
絞り開口、ピント、及びカメラレンズの焦点距離の調節のために、レンズケー
シングにレンズリングが配置されている。レンズリングの回動によって、レンズ
系が伝動装置を介して直線的に調節されて、カメラレンズの焦点距離及びピント
が変えられる。カメラレンズの焦点距離(ズーム)、フォーカス及び絞り開口を
レンズリングによって手動調節することは、カメラマンにとって特にファインダ
ーアイピースを通した観察を同時に行う場合には困難であり、所定の焦点距離、
フォーカス値及び絞り開口の再現可能な調節が著しく煩雑であり、予め規定可能
な値のプログラム化が不可能である。
レンズリングの簡単かつ確実な調節のために公知の駆動ユニットは、カメラケ
ーシングに結合された絞りロッドに取り付けられていて、小歯車を介してトルク
をレンズリングの外側歯部に伝達して、これによってレンズリングの調節を生ぜ
しめる。このような付加的な駆動ユニットによって操作がカメラマンにとって著
しく容易になり、駆動ユニットを制御装置に接続して
、カメラレンズの焦点距離、ピント、及び絞り開口のための予め設定された若し
くはプログラミング可能な値を調節することも可能である。
しかしながら、レンズリングの回動運動の、カメラレンズのレンズ系の直線的
な移動への変換は、容易な調節を可能にするためにある程度の遊びを必要とする
。同じように、駆動ユニットの小歯車とレンズリングの外側歯部との間のある程
度の遊びが避けられず、このことは特に、カメラレンズの最小の移動によってピ
ント合わせを行う集束に際して問題である。絞り開口及び焦点距離の調節は問題
ではなく、それというのは像細部及び焦点深度が容易に修正され、わずかに不正
確な調節でも撮影が損なわれないからである。
多くの例では、固定した焦点距離を有する光学的に適合されたレンズの使用は
、絞り開口及びピントの調節しか必要とされない場合に可能である。
本発明の課題は、自動的なピント調節のために使用可能で正確かつ再現可能な
フォーカス装置を提供して、該フォーカス装置がレンズリングを必要とせずに、
カメラレンズに取り付け可能な駆動ユニットを用いることである。
前記課題が本発明に基づき請求項1に記載の構成によって解決される。
本発明に基づく前記構成によって、ムービーフィルムカメラ内のフィルム像の
焦点合わせのための装置が
ピントの正確かつ再現可能な調節を可能にし、かつ特に自動的な集束のため、及
びムービーフィルムカメラの自動作動装置内へのピント調節装置の組み込みのた
めに適している。特に本発明に基づく構成は、固定したレンズ配置のカメラレン
ズの使用に適して、即ち、絞り開口の調節がカメラレンズの外側で行われるか若
しくは絞りが設けられていない予め規定された焦点距離のカメラレンズのために
適している。
レンズ平面と像平面との間の距離の変化が選択的に、レンズ支持体及び/又は
カメラレンズをムービーフィルムカメラの光軸に沿って並進的に調節するための
装置によって、若しくはフィルムウインドーをムービーフィルムカメラの光軸に
沿って並進的に調節するための装置によって行われてよい。
ムービーフィルムカメラの光軸に沿ったレンズ支持体の並進的な調節が、特に
カメラケーシング内への調節装置の組み込みのため、ひいては特に新たなムービ
ーフィルムカメラ内での使用のために適している。
ムービーフィルムカメラの光軸に沿ったレンズ支持体の並進的な調節のために
、有利にはカメラレンズとレンズ支持体との間にアダプターを配置してあり、ア
ダプターがレンズ取り付け部とレンズ支持体への結合部との間の距離の並進的な
調節のための装置を有している。このような装置は、既存のムービーフィルムカ
メラにレンズ支持体を装備して該ムービーフィルムカ
メラのカメラケーシングにレンズ支持体を結合固定するために適している。
フィルムウインドーの並進的な調節が、カメラレンズの内部での調節若しくは
外部での調節を行うことなしに、像平面の移動、ひいてはピントの調節を可能に
する。これによって特に、焦点距離の固定したカメラレンズの使用がレンズ系を
最適に適合させた状態で可能であり、従ってカメラレンズの調節による光学損失
が生じるようなことはない。
ピント調節のためのレンズリングを備えた既存のレンズの使用も、例えば固定
したフォーカス値を調節して、該調節を固定することによって、本発明に基づく
利点を伴って可能である。
ムービーフィルムカメラにおいて光軸に沿ったフィルムウインドーの並進的な
調節によってピントを調節するための支持距離の変化が、理想的には、特に外側
のケーシング及びインナーカメラを備えたムービーフィルムカメラを使用する場
合に、ムービーフィルムカメラのノイズ遮断若しくはノイズ絶縁のための装置と
関連され、インナーカメラはノイズの発生するカメラ機構を保持しており、イン
ナーカメラとカメラケーシングとが制御可能なケーシングエレメントを介して互
いに結合されている。フィルムウインドーとレンズ支持体との間にノイズの減少
のために配置されたノイズ絶縁作用の結合エレメントが、焦点合わせに対して付
加的に用いられ、従って、ムービーフィルムカメラのカメラケーシング内への別
個の構造手段(bauliche Massnahme)は不必要であり、それというのは結合エレメ
ントの相応の制御がムービーフィルムカメラの制御及び調整電子装置内に統合さ
れるからである。
本発明の有利な構成が請求項2乃至12に記載してある。
図示の実施例に基づき、本発明の構成思想を詳細に述べる。
図面:
図1はムービーフィルムカメラの側面図、
図2はカメラケーシングの前方の部分の縦断面図、
図3はレンズ支持体の並進的な調節のための装置を備えたムービーフィルムカ
メラの概略的な断面図、
図4はレンズとレンズ支持体との間の並進的に調節可能なアダプターを備えた
ムービーフィルムカメラの概略的な断面図、
図5はフィルムウインドー若しくはインナーカメラの並進的な調節のための装
置を備えたムービーフィルムカメラの概略的な断面図、
図6は像平面の並進的な調節のため及びノイズ遮断のためにカメラケーシング
とインナーカメラとの間に配置された調節エレメントを備えたムービーフィルム
カメラの概略的な断面図、
図7は調節装置のためのブロック回路図、及び
図8は能動的なノイズ絶縁作用の結合エレメントを備えた調節装置のためのブ
ロック回路図である。
ムービーフィルムカメラ(Laufbildkamera:movie film camera)はカメラケーシ
ング1を有しており、カメラケーシングが該カメラケーシングに枢着されたカメ
ラカセット2を備えており、カメラカセット内にフィルム繰り出しスプール及び
フィルム巻き取りスプールが配置されている。カメラケーシング1には、カメラ
機能の調節及び予めプログラム可能なパラメータの設定並びにトリガのためのタ
ッチパネル100、及びムービーフィルムカメラへの交換レンズの取り付けのた
めのレンズ支持体(Objektivtraeger)5が形成されている。カメラケーシング1
内にはレンズ(Objektiv)3の光軸上にフィルムウインドー(Bildfenster;film wi
ndow)6が配置されており、ムービーフィルムがフィルムウインドー6に沿って
フィルムゲート60を介して間欠的に運動させられる。シャッターモータ70に
よって駆動可能な反射シャッター(Spiegelblende)7が、レンズ3を通って入り
込む光線路(Strahlengang:beam path)を、ムービーフィルムFの、フィルムウイ
ンドウー6内にある像の感光のためにレリーズするか若しくは、光線路をフィル
ム搬送中にファインダーアイピース4内へ、若しくはムービーフィルムカメラに
接続された像観察又は処理装置へ反射する。
フィルム搬送装置は、ムービーフィルムカメラのグ
リッパスイッチ機構のため、並びにムービーフィルムFのフィルムカセット2か
らの引き出し若しくはフィルムカセットへの戻しに用いる歯付きローラ(Zahnrol
le)81,82のためのモータ伝動装置8を有している。
支持距離(Auflagemass)A、即ち、レンズ支持体若しくはカメラマウント(Kame
ramount)5の平面とフィルムウインドー6の像平面との間の間隔は、通常はコン
スタントな大きさであり、それというのはレンズ3がレンズ3を通って入り込む
光線路の焦点を像平面に位置させ、即ち光線路をフィルムウインドー6内に入射
させるように調節されるからである。撮影すべき対象物とカメラとの距離に関連
たピントの調節のために、レンズ3に取り付けられたレンズリングを回動するよ
うになっており、レンズリングが伝動機構を介してレンズ系(Linsensystem)の変
位を生ぜしめ、従って、焦点面が像平面、即ちフィルムウインドー6の平面内へ
移動させられる。
カメラレンズ3のレンズ系を変位させる代わりに、本発明ではピント調節(Bil
dschaerfeneinstellung)のために、レンズソケット部分、即ちレンズの、ムービ
ーフィルムカメラに向けられた端部とフィルムウインドー6(該フィルムウイン
ドー内をムービーフィルムFが間欠的に通過させられる)との間の間隔が、調節
装置9を用いて変えられる。この場合、レンズ3の位
置はピント調節に関する限り、変えることなく維持されており、即ち例えば焦点
距離の固定したレンズが使用される。焦点距離の調節若しくは絞り調節に対する
レンズの付加的な調節は行われない。
カメラ側のレンズ取り付け部とフィルムウインドー6との間の距離の変化は、
多くの使用例ではレンズ支持体5とフィルムウインドー6との間の支持距離Aの
変化を意味していて、レンズアダプターの使用の場合にも、レンズアダプターの
レンズソケット部分とフィルムウインドー6との間の距離の変化を意味する。
レンズ平面と像平面との間の距離を並進的(translatorisch)な調節装置によっ
て変化させるための種々の構成が、図3乃至図6に示してある。
図3はムービーフィルムカメラの概略図であり、該ムービーフィルムカメラの
カメラケーシング1がフィルムウインドー6を有しており、フィルムウインドー
が、カメラケーシング1に堅く結合されたプレート10に配置され、若しくはイ
ンナーカメラ(Innenkamera)内に配置されている。カメラレンズ(Kameraobjektiv
)3がレンズ支持体51に結合されており、レンズ支持体がカメラケーシング1
のレンズ支持体案内52内に正確に支承されている。レンズ支持体案内52内で
はレンズ支持体51が、調節装置91を用いて、書き込まれた矢印の方向で並進
的に調節可能であり、従ってレンズ平面がフィルムウインドー6に向けて運動さ
せ
られ、若しくはフィルムウインドー6から離れる方向へ運動させられる。レンズ
3の並進的な調節によって、、レンズ3を通って到達する光線路がフィルムウイ
ンドー6内の像平面内で集束され、レンズ3自体におけるピント調節が不要であ
る。
図4は変化例の並進的なピント調節装置を備えたムービーフィルムカメラの概
略図であり、ムービーフィルムカメラのカメラケーシング1内にインナーカメラ
若しくはカメラプレート(Kameraplattine)10が、インナーカメラ若しくはカメ
ラプレートに取り付けられたフィルムウインドー6と一緒に配置されている。該
変化例ではレンズ支持体の代わりにフランジ54がレンズアダプター50の受容
のためにカメラケーシング1に設けられており、レンズアダプターが、フランジ
54に結合可能なカメラ取り付け部分55及び、レンズソケット部分53を有し
ており、レンズソケット部分にカメラレンズ3が例えばバイヨネットロック(Baj
onettverschluss)を用いて取り付けられている。レンズアダプター50が調節装
置92を有しており、調節装置が調節モータ920、例えば超音波モータ、該調
節モータ920に結合された小歯車921、及び小歯車921と噛み合うウォー
ム歯車(Schneckenrad)923を備えており、ウォーム歯車がレンズアダプター5
0の長さを図4に書き込まれた矢印の方向で調節するための内側ウォーム(Innen
schnecke)を有している。
図4に概略的に示す調節装置92の代わりに、カメラレンズ3の並進的な調節
のための適当なあらゆる別の調節装置が、調節運動の速度及び十分な精度を必要
とする場合に設けられてよい。
レンズ平面と像平面との間の距離を変化させるための別の変化例が図5に概略
的に示してあり、該図は内部にインナーカメラ11を備えたカメラケーシング1
を示しており、インナーカメラ内にフィルムウインドー6が取り付けられている
。該変化例ではレンズ3がレンズ支持体若しくはカメラマウント5を介してカメ
ラケーシング1に結合されているのに対して、フィルムウインド6が装置93を
用いて書き込まれた矢印の方向で並進的に調節可能であり、これによって支持距
離がピント調節のために変えられる。
フィルムウインドー6の並進的な適当な調節に対して選択的に、フィルムウイ
ンドー6をインナーカメラ11に堅く結合してある場合にはカメラケーシング1
に対するインナーカメラ11の調節が可能である。このような実施例では、イン
ナーカメラ11が案内スリット・案内レールユニット12,13内に案内され、
調節装置94を用いてカメラケーシング1に対して並進的に、図5に書き込まれ
た矢印の方向に調節される。もちろん、案内スリット・案内レールユニット12
,13を用いたインナーカメラ11の案内は、フィルムウインドー6の正確な案
内並びに正確な像状態が保
証されているように正確であらねばならない。
ピント調節のためのフィルムウインドー6若しくはインナーカメラ11の並進
的な調節は、内部にノイズを生ぜしめるフィルム搬送機構を備えるインナーカメ
ラからカメラケーシング1への材料振動伝達の防止のためのノイズ遮断手段(ger
aeuschdaemmde Massnahme)と有利に組み合わされ得る。インナーカメラ11とカ
メラケーシング1との間のノイズ遮断作用(geraeuschdaemmend)の結合エレメン
トとピント調節のための並進的な調節装置との前述の組み合わせが、図6に示し
てある。
図6に概略的に示すムービーフィルムカメラは、カメラケーシング1、該カメ
ラケーシング1にレンズ支持体5を介して結合されたレンズ3、及びカメラケー
シング1内に配置されたインナーカメラ若しくはカメラスケルトン(Kameraskele
tt)を備えており、インナーカメラ若しくはカメラスケルトン内にフィルム搬送
機構及びフィルムウインドー6が配置されている。インナーカメラが、受動的な
ノイズ絶縁作用(passive geraeuschisolierend)の結合エレメント14,15,
16,17を介してカメラケーシング1に支持されている。レンズ平面と像平面
との間の支持距離の変化のため、若しくはレンズ平面と像平面との間の支持距離
の一定な状態でのインナーカメラとカメラケーシングとの間の付加的なノイズ及
び振動絶縁(Geraeusch-und Sc
hwingungsisolation)のために、ムービーフィルムカメラの光軸に対して平行に
カメラケーシング1とインナーカメラ11との間に能動的な結合エレメント(akt
ives Verbindungselement)95,96が設けられている。
能動的な結合エレメント95,96は一方では、レンズ3を通って通過する光
線路をフィルムウインドー6内の像平面内で集束することに関連してレンズ平面
と像平面との間の距離の変化を生ぜしめ、他方では有効な特性の変化によるノイ
ズ減少若しくはノイズ絶縁を生ぜしめる。このために結合エレメント95,96
は、運転振動数若しくは像回数で若しくはこの振動数若しくは回数の複数倍で周
期的に生じてインナーカメラ11内の搬送機構に作用する高振動の力に対して著
しく柔らかいばねの働きをするのに対して、例えばカメラパン(Kameraschwenk)
若しくはムービーフィルムカメラの傾倒の際の低振動の慣性及び重力に対して著
しく硬いばねの働きをするように形成されている。
従って結合エレメント95,96は十分に高い固有剛性(Eigensteifigkeit)を
有しており、その結果、慣性及び重力はインナーカメラ11とカメラケーシング
1との間に無視可能な小さな相対運動しか生ぜしめない。結合エレメント95,
96の構造及び機能は図7に概略的に示してある。
図7は、カメラケーシング1の、レンズ支持体5に
結合された領域の正面側の概略断面図である。カメラケーシング1の正面側とイ
ンナーカメラ11との間に結合エレメント(Verbindungselement)95が配置して
あり、結合エレメントの長さがレンズ平面と像平面との間の距離、即ちカメラケ
ーシング1とインナーカメラ11との間の距離の変化のために変化可能である。
調節エレメント(Verstellelement)95の制御が、フォーカス装置(Fokussierung
seinrichtung)4を介して行われ、フォーカス装置の構造及び機能は実施例とし
て図8に示してある。
調節エレメント95に、動力学的に制御可能なノイズ絶縁作用の結合エレメン
ト950を結合してあり、該結合エレメントが電磁式、電気ひずみ式、磁気ひず
み式若しくは圧電式の変換エレメント、若しくはその他の形式で制御信号の作用
によって寸法を変化可能なの変換エレメントから成っており、該変換エレメント
が選択的に、予め規定された剛性若しくはばね定数のばねエレメントに対して並
列的に切り換えられる。この場合、並列的に接続されたばねエレメントのばね定
数は、慣性力及び重力が支持距離、ひいてはムービーフィルムカメラの像撮影を
損なわないような著しく小さな長さ変化しか生ぜしめないような大きさである。
これに対して選択的に、動力学的に制御可能なノイズ絶縁作用の結合エレメン
ト950は、十分に高い固有剛性若しくはばね定数Cを有する電磁式、電気ひず
み式、磁気ひずみ式若しくは圧電式の変換器から成っていてよい。変換エレメン
トの動力学的な制御(dynamische Ansteuerung)によって、変換エレメントの長さ
、ひいては動力学的に制御可能なノイズ絶縁作用の結合エレメント950の全長
が変えられ、該変換エレメントに対して並列的に接続された付加的なばねエレメ
ントが不要である。
レンズ平面と像平面との間の距離の測定のために、長さ測定センサ21が設け
られており、長さ測定センサの長さに比例したセンサ・出力信号がフィルターエ
レメント22を介して制御及び調整装置に与えられる。長さ測定センサ21の長
さに比例したセンサ・出力信号は、集束成分とカメラケーシング1とインナーカ
メラ1との間に作用する力の測定のための時間に関連したセンサ信号とから成っ
ている。制御及び調整装置25、有利にはマイクロプロセッサーから生ぜしめら
れた制御信号は、一方では直接に電気的な制御信号として、動力学的に制御可能
なノイズ絶縁作用の結合エレメント950に導かれ、他方ではフォーカス装置4
に導かれ、フォーカス装置が例えばモータ駆動可能な調節装置を用いて調節エレ
メント95の長さをピント調節のために変える。
図8は前述のそれぞれの実施例に使用可能なフォーカス装置4の回路図である
。フォーカス装置4は、直流電圧源23に接続された直流電圧変換器41を含ん
でおり、運転に必要な部分電圧を供給する。集束の際に一様な駆動作用を得るた
めに、フォーカス装置が電子的な安定化及び調整機構(Stabilisierung-und Rege
lungssystem)を備えていてよく、電子的な逆電圧ブレーキによって機械的な慣性
モーメントが排除され、従ってピント調節のための親指回転グリップ(Daumendre
hgriff)若しくはボタンのレリーズに際して、フォーカス装置によって制御され
る調節装置が惰性運動なしにすぐに停止する。
安定化及び調整機構は速度発信器42及び受信装置43から成っており、受信
装置の出力信号が制御増幅器44に供給される。制御増幅器44が駆動段45を
制御し、駆動段の出力信号が最終段46を介して調節モータ48に送られる。調
節モータ48は機械的にタコ発信器(Tachogenerator)に連結されており、タコ発
信器の出力電圧信号が制御増幅器44にフィードバックされる。直流電圧変換器
41が速度発信器42、並びに駆動段45及び最終段46に接続されている。
付加的に制御増幅器44は調節部材40、例えば集束のための調節ボタンの出
力部に接続されている。選択的に調節部材40の代わりに図7の制御及び調整装
置25が使用されてよく、この場合、制御及び調整装置25は対応する入力フィ
ールド、例えば異なるカメラ機能の調節若しくは予め設定された或いは予めプロ
グラミングされたカメラ機能のトリガーのためのタッ
チパネル100を備えている。
前述の実施例は種々の形式で変更されかつ拡大されてよい。例えばモータ駆動
可能な調節装置の代わりに、有利には超音波モータ(Ultraschallmotor)の使用下
で電磁式、電気ひずみ式、磁気ひずみ式若しくは圧電式の調節装置を設けてよく
、該調節装置が制御信号の作用下で十分な長さ変化を生ぜしめて、所望の調節領
域で、レンズを通過する光線路の集束を行う。
ピント調節のための前述の装置が、適当な焦点調節のために一体構造若しくは
複数構造のレンズ内にも用いられ得る。
本発明は特に、自動的な集束(アウトフォーカス[Autofokus])のための装置
内への使用に適しており、調節装置及びエレメントのための制御装置若しくは多
重機能の制御及び調整装置がアウトフォーカス装置に接続される。有利には自動
的なフォーカス装置が手動のフォーカス装置に接続され、手動のフォーカス装置
が選択的に使用可能であり、若しくは自動的な集束のための装置による前調節の
後に微調節のために用いられる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成10年9月16日(1998.9.16)
【補正内容】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の形式の、像の焦点合わせのための装置
に関する。
絞り開口、ピント、及びカメラレンズの焦点距離の調節のために、レンズケー
シングにレンズリングが配置されている。レンズリングの回動によって、レンズ
系が伝動装置を介して直線的に調節されて、カメラレンズの焦点距離及びピント
が変えられる。カメラレンズの焦点距離(ズーム)、フォーカス及び絞り開口を
レンズリングによって手動調節することは、カメラマンにとって特にファインダ
ーアイピースを通した観察を同時に行う場合には困難であり、所定の焦点距離、
フォーカス値及び絞り開口の再現可能な調節が著しく煩雑であり、予め規定可能
な値のプログラム化が不可能である。
レンズリングの簡単かつ確実な調節のために公知の駆動ユニットは、カメラケ
ーシングに結合された絞りロッドに取り付けられていて、小歯車を介してトルク
をレンズリングの外側歯部に伝達して、これによってレンズリングの調節を生ぜ
しめる。このような付加的な駆動ユニットによって操作がカメラマンにとって著
しく容易になり、駆動ユニットを制御装置に接続して、カメラレンズの焦点距離
、ピント、及び絞り開口のための予め設定された若しくはプログラミング可能な
値を調節することも可能である。
しかしながら、レンズリングの回動運動の、カメラ
レンズのレンズ系の直線的な移動への変換は、容易な調節を可能にするためにあ
る程度の遊びを必要とする。同じように、駆動ユニットの小歯車とレンズリング
の外側歯部との間のある程度の遊びが避けられず、このことは特に、カメラレン
ズの最小の移動によってピント合わせを行う集束に際して問題である。絞り開口
及び焦点距離の調節は問題ではなく、それというのは像細部及び焦点深度が容易
に修正され、わずかに不正確な調節でも撮影が損なわれないからである。
多くの例では、固定した焦点距離を有する光学的に適合されたレンズの使用は
、絞り開口及びピントの調節しか必要とされない場合に可能である。
米国特許A−4437552号明細書により、絞り、フィルム搬送機構及びフ
ォーカス装置を備えたムービーフィルムカメラは公知であり、絞り、フィルム搬
送機構及びフォーカス装置が共通の1つの駆動モータによってばね連結部を介し
て駆動される。カメラレンズが、カメラレンズの並進的な調節のための調節装置
に結合されており、調節装置が定置の案内内に支承された結合ロッドを有してお
り、結合ロッドがカムプレートに結合されている。カムプレートがカメラレンズ
の並進的な運動を制御するようになっていて、ばね連結部に接続された1つのウ
ォーム装置に結合されている。調節装置は付加的にフィルム像の自動的な焦点合
わせのための装置に結合されている。
米国特許A−3250197号明細書により、像支持体(Bildtraeger)に接続
されたイメージコンバーター(Bildwandler)のためのフォーカス装置が公知であ
り、該フォーカス装置は、イメージコンバーターに結合されたレンズ装置と像支
持体との間の距離を並進的に調節するための装置から成っている。
ドイツ連邦共和国特許A−3424014号明細書により公知の静止カメラに
おいては、像のピント合わせのためにレンズではなく、フィルムウインドーを備
えたフィルムゲートがムービーフィルムカメラの光軸に沿って並進的に調節され
る。並進的な調節は光軸に平行な複数のスピンドルを用いて行われ、スピンドル
がフィルムゲートのねじ孔内に係合している。スピンドルの同期的な回転によっ
て、フィルムゲートが光軸の方向で並進的に移動させられて、自動距離測定装置
に関連して電磁操作可能なロック機構が伝動装置内に入り込むようになっている
。フィルムの露光の後で次のフィルム送りに際して伝動装置がフィルムゲートと
一緒に出発位置へ戻される。
本発明の課題は、自動的なピント調節のために使用可能で正確な、レンズリン
グを備えないフォーカス装置若しくはカメラレンズに取り付け可能な駆動ユニッ
トを提供して、これをムービーフィルムカメラのカメラ機構から生じるノイズの
減衰若しくは絶縁のための装置に接続することである。
前記課題が本発明に基づき請求項1に記載の構成によって解決される。
本発明に基づく前記構成によって、ムービーフィルムカメラ内のフィルム像の
焦点合わせのための装置が一方では、ピントの正確かつ再現可能な調節を可能に
し、かつ特に自動的な集束のため、及びムービーフィルムカメラの自動作動装置
内へのピント調節装置の組み込みのために適しており、他方では、制御可能な結
合エレメントを介して互いに結合された外側のカメラケーシングとインナ一カメ
ラとから成るムービーフィルムカメラにおいてカメラ機構から生じるノイズの高
いノイズ減衰若しくはノイズ絶縁を可能にする。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成10年10月14日(1998.10.14)
【補正内容】
請求の範囲
1. ムービーフィルムカメラ内での像の焦点合わせのための装置であって、カ
メラケーシング(1)を備えており、カメラケーシングが、ムービーフィルムカ
メラの光軸内に配置されたカメラレンズ(3)の受容のためのレンズ支持体(5
)を有しており、カメラレンズのカメラ側の端部がレンズ平面を形成しており、
インナーカメラ(カメラプレート、カメラスケルトン)(10,11)を備えて
おり、インナーカメラにフィルム搬送機構を配置してあり、フィルム搬送機構が
フィルムをインナーカメラ(10,11)に結合されたフィルムウインドーに沿
って運動させられるようになっている形式のものにおいて、
インナーカメラ(10,11)をカメラケーシング(1)にノイズ絶縁的に結合
するための装置(14乃至17)を設けてあり、該装置がインナーカメラ(10
,11)の並進的な調節のための、所定の固有剛性を備えた調節装置(9;92
乃至96;950)を有していることを特徴とする、像の焦点合わせのための装
置。
2. 調節装置(9;92乃至96,950)が、ムービーフィルムカメラの光
軸に平行に延びる案内装置(12,13)に結合されている請求項1記載の装置
。
3. 案内装置(12,13)が少なくとも1つの案内レール(12)及び、調
節装置(9;92乃至96;950)に結合された案内スライダ(13)から成
っている請求項2記載の装置。
4. 調節装置(9;92乃至96;950)が、電磁式、電気ひずみ式、磁気
ひずみ式若しくは圧電式の変換器(950)を含んでおり、該変換器の長さが制
御回路(4;40)を用いて変化可能である請求項2又は3記載の装置。
5. 調節装置(9)が、レンズ支持体(5)若しくはカメラレンズ(3)をム
ービーフィルムカメラの光軸に沿って並進的に調節するようになっている請求項
1から4のいずれか1項記載の装置。
6. カメラレンズ(3)とレンズ支持体(5)との間にアダプター(50)を
配置してあり、アダプターがレンズ取り付け部(53)とカメラ側の取り付け部
(55)との間の距離の並進的な調節のための調節装置(92)を有している請
求項5記載の装置。
7. 調節装置(9;92乃至96;950)がフィルム像の自動的な焦点合わ
せのための装置(4)に結合されている請求項1から6のいずれか1項記載の装
置。