JP2001040586A - プリント加工品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
フェルト、毛布などの凹凸を有する生地にプリントさ
れ、生地本来の風合を損なうことなく維持し、堅牢度と
美観に優れるプリント加工品を得ることができるプリン
ト加工品の製造方法を提供する。 【解決手段】凹凸を有する生地に泡立てた樹脂エマルジ
ョン組成物を下地プリントして乾燥したのち、該下地プ
リント層上にトップ層を重ねてプリントし乾燥すること
を特徴とするプリント加工品の製造方法。
Description
製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、フリー
ズ地、パイル地、ニット地、タオル地、フェルト、毛布
などの凹凸を有する生地にプリントされ、生地本来の風
合を損なうことなく維持し、堅牢度と美観に優れたプリ
ント加工品を得ることができるプリント加工品の製造方
法に関する。
化が進むにつれて、起毛されたフリーズ地、植毛された
パイル地、嵩高いニット地、タオル地、フェルト、毛布
などの凹凸を有する生地にも、プリント加工品が求めら
れるようになってきた。しかし、このような凹凸を有す
る生地に、従来の顔料捺染法によるプリントや、ラバー
プリント剤を用いたプリントを行うと、生地表面の凸凹
の影響を受け、凹凸の谷間に片寄ってプリントされて風
合が損なわれたり、起毛繊維の表面にのみ付着するなど
して、衣料品などとしては極めて見劣りする意匠性のな
いものとなってしまう。また、凹凸を有する生地の表面
を平滑にするために、生地全体にフイルムを貼ったり、
ソフトな樹脂によるコーティングなどを行なうと、生地
の特徴を著しく損なう結果となる。したがって、凹凸を
有する生地へのワンポイントプリントはほとんど行われ
ず、凹凸を有する生地については、フイルム転写方式に
よる柄付けや、プリントフロッキーなどに頼らざるを得
なかった。このために、凹凸を有する生地にも直接プリ
ントすることができ、良好な風合を保持し、堅牢度と美
観に優れ、少量、多品種生産にも迅速に対応することが
できるプリント加工品の製造方法が求められていた。
地、パイル地、ニット地、タオル地、フェルト、毛布な
どの凹凸を有する生地にプリントされ、生地本来の風合
を損なうことなく維持し、堅牢度と美観に優れたプリン
ト加工品を得ることができるプリント加工品の製造方法
を提供することを目的としてなされたものである。
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、凹凸を有する生
地表面に、泡立てた樹脂エマルジョン組成物を用いて下
地プリントしたのち、トップ層を重ねてプリントするこ
とにより、直接プリントを行っても生地本来の風合が損
なわれることがなく、堅牢度と美観に優れたプリント加
工品の製造が可能になることを見いだし、この知見に基
づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、(1)凹凸を有する生地に泡立てた樹脂エマルジョ
ン組成物を下地プリントして乾燥したのち、該下地プリ
ント層上にトップ層を重ねてプリントし乾燥することを
特徴とするプリント加工品の製造方法、を提供するもの
である。さらに、本発明の好ましい態様として、(2)
樹脂エマルジョンが、アクリル酸エステル樹脂エマルジ
ョンである第(1)項記載のプリント加工品の製造方法、
(3)アクリル酸エステル樹脂のガラス転移点が、−4
0〜20℃である第(2)項記載のプリント加工品の製造
方法、(4)樹脂エマルジョン組成物が、起泡剤、整泡
剤及び増粘剤を含有する第(1)項記載のプリント加工品
の製造方法、(5)泡立てた樹脂エマルジョン組成物の
発泡倍率が、1.2〜4倍である第(1)項記載のプリン
ト加工品の製造方法、(6)トップ層が、顔料捺染、ラ
バープリント又は熱発泡プリントである第(1)項記載の
プリント加工品の製造方法、(7)トップ層をプリント
し乾燥したのち、熱処理を行う第(1)項記載のプリント
加工品の製造方法、及び、(8)凹凸を有する生地が、
フリーズ地、パイル地、ニット地又はタオル地である第
(1)項記載のプリント加工品の製造方法、を挙げること
ができる。
法は、凹凸を有する生地に泡立てた樹脂エマルジョン組
成物を下地プリントして乾燥したのち、該下地プリント
層上にトップ層を重ねてプリントし乾燥するものであ
る。本発明方法は、起毛されたフリーズ地、植毛された
パイル地、嵩高いニット地、タオル地、フェルト、毛布
などの生地表面に大きい凹凸を有する生地に好適に適用
することができる。本発明方法に用いる樹脂エマルジョ
ンに特に制限はなく、例えば、天然ゴムラテックス、合
成ゴムラテックス、アクリル酸エステル樹脂エマルジョ
ン、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂エマルジョン、塩化ビニル樹脂エマルジ
ョン、ポリウレタン樹脂エマルジョンなどを挙げること
ができる。これらの樹脂エマルジョンは、1種を単独で
用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて
用いることもできる。これらの中で、アクリル酸エステ
ル樹脂エマルジョンは、風合の柔らかい下地処理をする
ことができるので、好適に用いることができる。樹脂エ
マルジョンは、樹脂のガラス転移点が−40〜20℃で
あることが好ましく、−30〜0℃であることがより好
ましい。樹脂のガラス転移点が−40℃未満であると、
トップ層の重ねプリントの作業性が不良となるおそれが
ある。樹脂のガラス転移点が20℃を超えると、風合が
硬くなるおそれがある。樹脂エマルジョンは、固形分が
30〜70重量%であることが好ましく、40〜60重
量%であることがより好ましい。樹脂エマルジョンの固
形分が30重量%未満であっても、70重量%を超えて
も、下地プリントの作業性が不良となるおそれがある。
物に特に制限はなく、例えば、樹脂エマルジョンに起泡
剤、整泡剤、架橋剤、増粘剤、着色剤などを配合して調
製することができる。起泡剤、整泡剤としては、例え
ば、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸アンモニウ
ム、脂肪酸ジエタノールアミドなどの界面活性剤などを
挙げることができる。起泡剤、整泡剤を配合することに
より、泡立て工程で樹脂エマルジョン組成物中に微細な
泡を形成させて、下地プリントを精密かつ容易に行い、
風合の良好な下地プリント層を形成することが可能とな
る。架橋剤としては、例えば、カルボジイミド系架橋
剤、イソシアネート系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、
エチレンイミン系架橋剤などを挙げることができる。架
橋剤を配合することにより、下地プリントされた樹脂を
架橋して、堅牢度を向上することができる。増粘剤とし
ては、例えば、アルカリ性増粘タイプのポリアクリル
酸、ノニオン系のポリエチレングリコールジステアレー
ト、ポリウレタン系増粘剤などを挙げることができる。
増粘剤を配合することにより、樹脂エマルジョン組成物
の粘度を高めて、泡立て及び下地プリントの作業性を向
上することができる。着色剤としては、所望に応じた色
目の顔料、染料などを用いることができる。本発明方法
においては、下地プリント用の樹脂エマルジョン組成物
を泡立てる。樹脂エマルジョン組成物を泡立てる方法に
特に制限はないが、撹拌しながら同時に空気を入れて起
泡する機構を有する泡立て機械を好適に用いることがで
きる。樹脂エマルジョン、起泡剤、整泡剤、架橋剤、増
粘剤、着色剤などを配合し、低速で予備撹拌して均一に
混合したのち、高速で撹拌して泡立て、次いで低速で撹
拌して調整することが好ましい。泡立てにおける発泡倍
率に特に制限はないが、樹脂エマルジョン組成物の体積
が1.2〜4倍となるよう泡立てることが好ましい。発
泡倍率が1.2倍未満であると、下地プリント層が硬く
なって風合が損なわれるおそれがある。発泡倍率が4倍
を超えると、下地プリント層が平滑面を形成せず、トッ
プ層のプリントが不具合となるおそれがある。
ジョン組成物を下地プリントする方法に特に制限はない
が、シルクスクリーンを用いて下地プリントすることが
好ましい。使用するシルクスクリーンの膜厚に特に制限
はないが、25〜500μmであることが好ましく、1
00〜300μmであることがより好ましい。スクリー
ンの膜厚が25μm未満であると、下地プリント層が平
滑面を形成せず、トップ層のプリントが不具合となるお
それがある。スクリーンの膜厚が500μmを超える
と、下地プリント層が厚くなりすぎて風合が損なわれる
おそれがある。泡立てた樹脂エマルジョン組成物を下地
プリントする場合、樹脂エマルジョン組成物の粘度が低
い方が生地との接着性は良好である。また、下地プリン
トに際して、1ストローク目はできるだけ印圧をかけて
生地に浸透させることにより、接着の良好な下地プリン
ト層を形成することができる。下地プリントは、目的と
するトップ層の図柄と同じ形状であることが好ましい。
下地プリントを行ったのち乾燥、及び、必要に応じて熱
処理して泡の嵩を固定することにより、凹凸を有する生
地の表面に、トップ層をプリントするための平滑な表面
を形成することができる。本発明方法においては、下地
プリントを行った凹凸を有する生地に、トップ層を重ね
てプリントする。プリントするトップ層に特に制限はな
く、例えば、顔料捺染、ラバープリント、熱発泡プリン
トなどを挙げることができる。顔料捺染、ラバープリン
ト、熱発泡プリントなどは、それぞれを単独で行うこと
ができ、あるいは、2種以上を組み合わせて行うことも
できる。トップ層のプリントは、下地プリント層と同一
の形状とし、柄合わせすることが好ましい。トップ層を
重ねてプリントしたのち、ウエットの状態で捺染台から
剥ぎ取ると、プリント部分の型崩れが発生するので、十
分に乾燥させることが好ましい。下地プリント層の上に
トップ層を重ねてプリントすることにより、絵柄を捺染
する捺染糊やラバー捺染用樹脂の生地への浸透を防ぎ、
極めて風合いのよいプリント加工品を得ることができ
る。本発明方法において、トップ層をプリントしたの
ち、十分に予備乾燥してから熱処理し、さらに熱プレス
を行うことが好ましい。生地の厚さにより熱効率に差が
生ずるので、堅牢度に影響する場合がある。また、プリ
ントした部分をさらに熱プレスすることにより、さらに
平滑性に富んだソフトなプリント加工品を得ることがで
きる。
法の説明図である。図1(a)は、タオル地に本発明方法
を適用した例である。タオル地1にプリントされた泡立
てた樹脂エマルジョン組成物2は、タオル地のループ3
によりもたらされる風合を変化させることなく、ループ
の先端に平滑な平面を形成するので、その上にトップ層
4を重ねてプリントすることができる。泡立てた樹脂エ
マルジョン組成物をプリントすることなく、トップ層に
相当するプリントを行った図1(b)においては、ループ
3同士がプリント層によりくっつき合うとともに、圧力
によりループが寝て風合が損なわれる。図1(c)は、ニ
ット地に本発明方法を適用した例である。ニット地5に
プリントされた泡立てた樹脂エマルジョン組成物2は、
ニット地が有する風合を損なうことなく、ニット地表面
に平滑な平面を形成するので、その上にトップ層4を重
ねてプリントすることができる。泡立てた樹脂エマルジ
ョン組成物をプリントすることなく、トップ層に相当す
るプリントを行った図1(d)においては、プリント層が
ニットの目に応じて凹むので、美観が損なわれる。図1
(e)は、パイル地に本発明方法を適用した例である。パ
イル地6にプリントされた泡立てた樹脂エマルジョン組
成物2は、パイル地の起毛7によりもたらされる風合を
変化させることなく、起毛の先端に平滑な平面を形成す
るので、その上にトップ層4を重ねてプリントすること
ができる。泡立てた樹脂エマルジョン組成物をプリント
することなく、トップ層に相当するプリントを行った図
1(f)においては、起毛が粗である場合は、起毛7同士
がプリント層によりくっつき合うとともに、圧力により
起毛が寝て風合が損なわれ、起毛が密である場合は、起
毛の先端しかプリントされないので、引っ張られるとプ
リント層が割れて下地が見えるという不具合を生ずる。
本発明のプリント加工品の製造方法によれば、フリーズ
地、パイル地、ニット地、タオル地、フェルト、毛布な
どの凹凸を有する生地本来の風合を損なうことなく、こ
れらの生地に直接プリントして、堅牢度と美観に優れた
プリント加工品を得ることができる。本発明方法によれ
ば、トッピングするラバープリント剤などの捺染性が向
上し、少量、多品種生産にも迅速に対応して、フイルム
転写などを凌ぐ風合を有するプリント加工品を得ること
ができる。
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 樹脂エマルジョン[大日精化工業(株)、Seikare
sin MF−P、アクリル酸ブチル/アクリル酸メチ
ル共重合体乳化物、固形分50重量%、樹脂のガラス転
移点−30℃]100重量部、着色用カラー[大日精化
工業(株)、EP677 White(改)、白色]5重
量部、整泡剤[大日精化工業(株)、Effectar
MF、アニオン性界面活性剤]5重量部及び架橋剤[大
日精化工業(株)、Emafix DH、オキサゾリン系
架橋剤]5重量部を配合し、増粘剤[大日精化工業
(株)、Effectar HV−2]を添加して粘度を
20,000cpsに調整して、樹脂エマルジョン組成物を
得た。得られた樹脂エマルジョン組成物を、家庭用泡立
て機を用いて体積が2.0倍になるように泡立てし、膜
厚300μmの50メッシュスクリーンを用いて起毛布
フリーズに下地プリントし、110℃で2分間乾燥し
た。引き続き、ラバープリント剤[大日精化工業(株)、
Seikatop MX−10]100重量部にカラー
ベース[大日精化工業(株)、Blue FL2B Con
c、青色]3重量部を添加し、80メッシュスクリーン
を用いて、下地プリント層に柄合わせしてプリントし、
150℃で2分間の熱処理を行なった。プリント品の仕
上がりは、絵際がシャープで鮮明な柄が得られ、かつ、
風合いは極めて柔軟であった。仕上がったプリント品
を、JIS L 0844、JISL 0849及びJI
S L 0217(実用洗濯103法)に準じて洗濯堅牢
度及び摩擦堅牢度を試験したところ、着色剤の脱落やプ
リント皮膜の脱落がなく、一般のラバープリント剤と同
等の良好な結果が得られた。 実施例2 樹脂エマルジョン[アクリル酸ブチル共重合体エマルジ
ョンとエチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョンの等量混
合物、固形分55重量%]100重量部、水酸化アルミ
ニウム20重量部、酸化チタン5重量部、整泡剤[大日
精化工業(株)、Effectar MF、アニオン性界
面活性剤]5重量部、架橋剤[大日精化工業(株)、Em
afix DH、オキサゾリン系架橋剤]5重量部及び
水10重量部を配合して、樹脂エマルジョン組成物を得
た。得られた樹脂エマルジョン組成物を、家庭用泡立て
機を用いて体積が3.0倍になるように泡立てし、膜厚
300μmの50メッシュスクリーンを用いて網目の大
きいスムースニット地に下地プリントし、110℃で2
分間乾燥した。引き続き、ラバープリント剤[大日精化
工業(株)、Seikatop MX−20]100重量
部にカラーベース[大日精化工業(株)、Blue FL
2B Conc、青色]5重量部を添加し、80メッシ
ュスクリーンを用いて、下地プリント層に柄合わせして
プリントし、150℃で2分間の熱処理を行なった。泡
立てた樹脂エマルジョン組成物による下地プリント層の
表面がポーラスで、ラバープリント剤を滑らかにプリン
トすることができ、非常に美しい仕上がりが得られた。 比較例1 実施例2で用いた網目の大きいスムースニット地に、実
施例2で調製したラバープリント剤とカラーベースの混
合物の重ねプリントを行った。1版目にプリントしたラ
バープリント剤とカラーベースの混合物の生地表面への
付着が不十分で、2版目のラバープリント剤とカラーベ
ースの混合物がハジキを生じ、外観が劣り、意匠性に欠
陥のある製品となった。
れば、フリーズ地、パイル地、タオル地、フェルトなど
の凹凸を有する生地に直接プリントして、生地本来の風
合を損なうことなく維持し、堅牢度と美観が良好で意匠
性に優れたプリント加工品を得ることができる。
説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】凹凸を有する生地に泡立てた樹脂エマルジ
ョン組成物を下地プリントして乾燥したのち、該下地プ
リント層上にトップ層を重ねてプリントし乾燥すること
を特徴とするプリント加工品の製造方法。
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