JP2001169578A - 交流電動機の電流オフセット推定方法および調整方法 - Google Patents

交流電動機の電流オフセット推定方法および調整方法

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JP2001169578A
JP2001169578A JP34651199A JP34651199A JP2001169578A JP 2001169578 A JP2001169578 A JP 2001169578A JP 34651199 A JP34651199 A JP 34651199A JP 34651199 A JP34651199 A JP 34651199A JP 2001169578 A JP2001169578 A JP 2001169578A
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Shusuke Oba
秀典 大場
Toshifumi Takeuchi
利文 竹内
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Yaskawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オフセット誤差を低減してトルクリップルを
低下させる交流電動機の電流オフセット推定・調整方法
を提供する。 【解決手段】 交流電動機の制御において、一定速度制
御状態におけるトルクコマンドと電気角に対応した値と
の乗算値である電流指令値を、電気角で複数周期分の間
サンプリング周期毎に積算器10で積算し除算器11に
よりサンプル回数nで除した値をオフセット値として電
流検出系のオフセットを推定し、推定されたオフセット
値を減算器13により電流検出値から差し引くか又は加
算器により電流指令値に加算することによって電流オフ
セットを調整するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電動機の電流
検出系に生ずるオフセットの補償を行う電流オフセット
値の推定方法およびその調整法補に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図8に示されるような3相交流電
動機の電流制御では、電流検出系に直流分の電流オフセ
ットが存在する。この電流オフセットは電気角1周期に
対して1回発生するトルクリップルとなり、交流電動機
の制御上問題となっている。このような従来の電流オフ
セットを推定し調整する方法としては、例えば、特開平
8−9671に開示されている推定・補償方法がある。
この方法は、交流電動機の制御において、一定速度制御
状態におけるトルクコマンドと電気角に対応した値との
乗算値を電気角1周期分積算し、その積算値を基に各相
の電流検出系の電流オフセットを推定し、推定した電流
オフセット値を電流検出値から差し引くことによって電
流オフセットの調整を行っている。この方法は、電気角
1周期間の電流指令値の積算値がオフセット成分を除け
ば理論上0になることを利用している。図8により具体
的な動作を説明すると、速度指令が一定速度で与えられ
ている条件で、電流指令演算部101はトルクコマンド
と電気角の乗算値である電流指令を演算する。積算器1
07は図9に示すような電流指令を電気角1周期分サン
プルする。この時サンプル回数nを計数しておき、積算
された値をnで除算した結果、オフセット値が作成され
る。オフセット更新要求があればオフセット設定器10
9に先に作成したオフセット値を設定し、オフセット設
定器109は新しいオフセット値にてオフセット補償を
行う。このようにして、一定速度指令状態の電気角1周
期分の電流指令を積算することによって電流オフセット
値を求めることができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、電気角1周期間の電流指令値の積算値
がオフセット成分を除けば理論上0となることを利用し
求めているが、一般に、この場合の電流指令のサンプル
間隔は図9に示すように、トルクコマンドが更新される
速度制御周期となるためコンピュータ側の固定値であ
り、電気角1周期は一定速度で与えられた速度指令によ
って決まるため、個々の速度指令の値によって異なる可
変値である。従って、図9の場合は速度制御周期で電流
指令をサンプルすると、速度制御周期0にて電気角=0
となった時点で、速度制御周期1からサンプルを開始
し、再び電気角=0を超える速度制御周期13の1回手
前の速度制御周期12までサンプルが行われることにな
るが、正確に電気角=0になるタイミングは速度制御周
期12と13の間であり、この間のサンプルはできない
ため速度制御周期1〜12までの電流指令の積算値に
は、図9に示すような誤差Erが生じて、最終的に得ら
れるオフセット値では、この誤差Erをサンプル回数1
2で割った値がオフセット値の誤差となる。このような
誤差を含んだオフセット値では、オフセット調整が正し
く行われずトルクリップルが残留してしまう。このため
に、速度制御周期の倍数が電気角1周期にちょうど一致
する場合には従来の方法で問題はないが、実際にはこれ
らを一致させるのは困難であって、一致しない場合には
正確に電気角1周期分の電流指令を積算することができ
ないため、積算されたオフセット値に誤差が生じ、正し
いオフセット調整ができないという問題があった。更
に、電気角1周期間の電流指令の積算処理は、速度制御
周期毎に実施されているが、一方で最近のサーボ制御の
高性能化にともない速度制御周期が短縮化される傾向に
あって、速度制御周期での処理は必要最小限に抑えるよ
う望まれているが、従来の方法では速度制御処理の負荷
が増大され、このような要求には答えられないという問
題があった。更に、従来の方法では速度制御周期の短縮
化によって、電流指令1周期における積算回数が増加し
たため、電流指令の積算値が増大して、従来の方法で設
計する際には積算値がオーバーフローしないように配慮
しなければならないという問題があった。そこで、本発
明は、演算されたオフセット値に含まれる誤差を低減し
てオフセット調整の精度を高めトルクリップルを低減さ
せることが可能な交流電動機の電流オフセット推定方法
および調整方法を提供することを目的としている。更
に、本発明は、オフセット値の算出処理を簡略化してオ
フセット値算出処理が速度制御処理の負荷に与える影響
を軽減し、算出されたオフセット値の精度を高めトルク
リップルを改善させることも可能な交流電動機の電流オ
フセット推定方法および調整方法を提供することを目的
としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、交流電動機の制御におい
て、一定速度制御状態におけるトルクコマンドと電気角
に対応した値との乗算値である電流指令値を、電気角で
複数周期分の間サンプリング周期毎に積算しサンプル回
数で除した値をオフセット値として電流検出系のオフセ
ットを推定することを特徴としている。また、請求項2
に記載の発明は、交流電動機の制御において、一定速度
制御状態におけるトルクコマンドと電気角に対応した値
との乗算値である電流指令値を、電気角で複数周期分の
間サンプリング周期毎に積算しサンプル周期で除した値
をオフセット値として電流検出系のオフセットを推定
し、推定されたオフセット値を電流検出値から差し引く
ことによって電流オフセットを調整することを特徴とし
ている。また、請求項3に記載の発明は、交流電動機の
制御において、一定速度制御状態におけるトルクコマン
ドと電気角に対応した値との乗算値である電流指令値
を、電気角で複数周期分の間サンプリング周期毎に積算
しサンプル回数で除した値をオフセット値として電流検
出系のオフセットを推定し、推定されたオフセット値を
電流指令値に加算することによって電流オフセットを調
整することを特徴としている。また、請求項4に記載の
発明は、交流電動機の制御において、一定速度制御状態
におけるトルクコマンドと、電気角に対応した値との乗
算値である電流指令値を、電気角1周期間における電気
角で90度と270度の位置においてサンプルし平均し
た値をオフセット値として電流検出系のオフセットを推
定することを特徴としている。また、請求項5に記載の
発明は、交流電動機の制御において、一定速度制御状態
におけるトルクコマンドと電気角に対応した値との乗算
値である電流指令値を、電気角1周期間の電気角で90
度と270度の位置においてサンプルし、前記サンプル
を電気角複数周期に亙って行い平均した値をオフセット
値として電流検出系のオフセットを推定することを特徴
としている。また、請求項6に記載の発明は、交流電動
機の制御において、一定速度制御状態におけるトルクコ
マンドと電気角に対応した値との乗算値である電流指令
値を、電気角1周期間における電気角90度と270度
の位置においてサンプルし平均した値をオフセット値と
して電流検出系のオフセットを推定し、推定されたオフ
セット値を電流検出値から差し引くことによって電流オ
フセットを調整することを特徴としている。また、請求
項7に記載の発明は、交流電動機の制御において、一定
速度制御状態におけるトルクコマンドと電気角に対応し
た値との乗算値である電流指令値を、電気角1周期間に
おける電気角90度と270度の位置においてサンプル
し平均した値をオフセット値として電流検出系のオフセ
ットを推定し、推定されたオフセット値を電流指令値に
加算することによって電流オフセットを調整することを
特徴としている。また、請求項8に記載の発明は、交流
電動機の制御において、一定速度制御状態におけるトル
クコマンドと電気角で90度と270度の位置において
サンプルし、前記サンプルを電気角複数周期に亙って行
い平均した値をオフセット値として電流検出系のオフセ
ットを推定し、推定されたオフセット値を電流検出値か
ら差し引くことによって電流オフセットを調整すること
を特徴としている。また、請求項9に記載の発明は、交
流電動機の制御において、一定速度制御状態におけるト
ルクコマンドと電気角で90度と270度の位置におい
てサンプルし、前記サンプルを電気角複数周期に亙って
行い平均した値をオフセット値として電流検出系のオフ
セットを推定し、推定されたオフセット値を電流指令値
に加算することによって電流オフセットを調整すること
を特徴としている。この交流電動機の電流オフセット推
定方法および調整方法によれば、3相交流電動機のU
相、V相電流指令IrefU、IrefVを、速度制御
周期等のサンプリング周期によりサンプルして積算し、
サンプル回数で除算して、U相、V相それぞれのオフセ
ット成分ΔU、ΔVを推定するが、サンプル周期と電気
角周期は完全に一致しないのでΔU、ΔVには誤差ΔE
r=Er/n、が含まれる。ここで、Erは図9に示さ
れる誤差値で、nは電流指令のサンプル回数であり、オ
フセット成分に含まれる誤差ΔErを小さくするには、
サンプル回数nを大きくすればよい(1/nに低減でき
る)。例えば、図3のようにサンプル回数nを図9の場
合の電気角1周期の3倍の3周期に拡大すれば、誤差E
rは1/3に低減できることになる。こうして得られた
オフセット値を、図1のように電流検出値から差し引く
か、図2のように電流指令値に加算することによって、
高精度のオフセット調整が可能となる。あるいは、サン
プリング検出系の簡略化を図り、サンプル回数を図9の
速度制御周期から図6のようにMAX値となる電気角9
0度と、MIN値となる電気角270度の2点サンプル
に絞り、90度と270度におけるサンプル値の平均を
とることによって各オフセット成分ΔU、ΔVを求め、
オフセット誤差値Erを低減するためには電流指令の9
0度と270度におけるサンプル処理を、電気角複数周
期に拡張して行い平均値を求めてオフセット値とする。
こうして得られたオフセット値を、図4のように電流検
出値から差し引くか、図5のように電流指令に加算する
ことによって、サンプル処理を簡略化して速度制御周期
に関する処理の負荷を低減し演算量、演算処理時間を短
縮して積算値がオーバーフローするような事態を避けな
がら、オフセット調整の精度を改善できる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
について図を参照して説明する。図1は本発明の第1の
実施の形態に係る交流電動機の電流制御ブロック図であ
る。図3は図1に示す電気角複数周期分の電流指令とオ
フセット誤差の関係を示す図である。図1において、1
00は速度指令から電流値を出力する速度制御器、10
1はトルクコマンドと電気角の乗算値よりU相、V相の
2相電流指令を出力する電流指令演算部、102は3相
電圧指令を出力する電流制御器、103は3相電圧指令
に基づいて3相電流を3相交流電動機104に印加し駆
動する電力変換器(PWMインバータ)、105はホー
ルCT等の電流検出器、106はエンコーダによる位置
検出器である。10は積算器で電流指令演算部101か
らの電流指令を制御部(図示していない)からの電気角
回数設定指令に応じて設定された周期分サンプルし、サ
ンプル回数nを計数する。11は積算値をサンプル回数
nで除算する除算器、12は制御部からのオフセット更
新要求により新たに作成されたオフセット値を設定し、
減算器13により電流検出値から差し引いてオフセット
補償を行うオフセット設定器である。
【0006】つぎに動作について説明する。図1に示す
3相交流電動機の電流制御部において、電流指令演算部
101から出力される互いに120度の位相差がある2
相の電流指令をそれぞれU相電流指令IrefU、V相
電流指令IrefVとすると、IrefU、IrefV
は次式で表される。 IrefU=U相指令成分+U相オフセット成分(ΔU) ・・・(1) IrefV=V相指令成分+V相オフセット成分(ΔV) ・・・(2) この(1)、(2)式において、U相指令成分とV相指
令成分はオフセットが無い状態で必要なトルクにトルク
乗数を乗じたトルクコマンドにその時の電動機104の
電気角を乗ずることによって得られる電流指令である。
これにU相、V相の一定のオフセット成分ΔU、ΔVが
加算されてオフセットを含んだ電流指令IrefU、I
refVが電動機104に出力されることになる。従っ
て、両式におけるオフセット成分ΔU、ΔVを求め電流
検出値から差し引くと電流指令IrefU、IreVか
らのオフセット除去・補償が可能となる。オフセット成
分ΔU、ΔVはIrefU、IrefVをn回サンプル
すれば次式より求められる。
【数1】 但し、i:1、2、3、・・・、n n:サンプル回数 nは電流指令の総サンプル回数であるが、実際には図
9、図3のように、電気角0度を通過した瞬間から電流
指令のサンプル及び積算を開始し、予め設定された電気
角複数周期を移動後の電気角0度を通過する直前(n=
12と13、あるいは37と38の間)にサンプル及び
積算を終了して、積算値をサンプル回数nで除算する方
法をとるが、速度制御周期等に基づくサンプル時間と電
気角周期は、完全に一致しないため積算された値には図
9に示すような誤差Erが含まれる。この誤差Erの値
は電流指令のサンプルタイミングによって異なるため一
定値ではない。このため、オフセット成分ΔU、ΔVに
は次式で表される誤差ΔErが含まれる。 ΔEr=Er/n ・・・(5) このErの大きさは電流指令の1サンプル間の変化量に
より制限されるため、(5)式のΔErを小さくするた
めにはサンプル回数nを大きくすればよく、そのために
は電流指令のサンプル時間を図9のような電気角1周期
間から図3に示すように電気角複数周期間に拡大すれば
よい。図3では電気角複数周期間を3周期(限定するも
のではない)に拡大した例を示している。電気角を複数
周期間とすることによって、例えば、図3のように3周
期とすればサンプル回数nは、図9の電気角1周期間の
場合のn=12、からn=37と大きくなり、電流指令
の積算値をサンプル回数nで除して得られるオフセット
値の誤差は、図9の誤差と図3の誤差を同一と仮定する
と、最終的に得られる誤差は図3の場合は図9の1/3
となり、誤差の小さいオフセット値を得ることができ
る。
【0007】次に、こうして得られたオフセット値を用
いて行うオフセット補償について説明する。先ず、図1
に示す、積算器10に電気角複数周期の数を表す電気角
回数Nを設定し(図3の場合は3)、一定速度の速度指
令で交流電動機104が移動中に積算開始要求が出され
ると、積算器10は電流指令演算部101出力の電流指
令のサンプル及び積算を開始し、電気角回数分のU相、
V相電流指令の積算を行う。式(3)、(4)により積
算された電流指令をサンプル回数nで除算しオフセット
値ΔU、ΔVを算出する。続いて、オフセット更新要求
が入力されると、算出・推定したオフセット値ΔU、Δ
Vをオフセット設定器12に設定し、設定された新しい
オフセット値を電流検出器105により検出した電流検
出値から、減算器13を用いて差し引くことによって電
流指令のオフセット補償を行う。このように、本実施の
形態によれば、電流指令をサンプルする電気角周期数を
拡張してサンプル回数nを大きくすることによって、オ
フセット誤差値を低減させ高精度のオフセット補償が可
能となる。
【0008】次に、本発明の第2の実施の形態について
図を参照して説明する。図2は本発明の第2の実施の形
態に係る交流電動機の電流制御ブロック図である。図2
において、図1と異なる構成は、積算器10及び除算器
11により算出・推定されたオフセット値をオフセット
設定器12に設定して、加算器15によりオフセット値
を電流指令に加算することによってオフセット補償を行
う加算器15を追加した構成である。その他の図1と同
一構成には同一符号を付して重複する説明は省略する。
つぎに動作について説明する。積算器10に電気角複数
周期の数Nを設定し、積算開始要求により電流指令演算
部101からの電流指令を積算して、式(3)、(4)
によりU、V相のオフセット値ΔU、ΔVを求めるオフ
セット推定手順は、第1の実施の形態と同じである。こ
うして求めたオフセット値を用いて行うオフセット補償
方法は前実施の形態とは異なり、オフセット更新要求が
出されると求めたオフセット値をオフセット設定器12
に設定して、電流指令演算部101出力の電流指令に加
算器15を介して加算することによってオフセット補償
を行うものである。このように、第2の実施の形態によ
れば、第1の実施の形態と同様にサンプル回数nを大き
くすることによって、オフセット値誤差の低減が図られ
ると共に、一般的には、電流検出値の分解能に比較して
電流指令値の分解能の方が高い場合が多いので、図2に
示すオフセット値加算方式による第2の実施の形態の方
が、オフセット調整の精度を上げ易いという利点があ
る。
【0009】次に、本発明の第3の実施の形態について
図を参照して説明する。図4は本発明の第3の実施の形
態に係る交流電動機の電流制御ブロック図である。図6
は図4に示す電流指令のサンプルを示す図である。図7
は図4に示す電気角複数周期分の電流指令とオフセット
誤差の関係を示す図である。図4において、図1と異な
る点は電気角90度と270度の2点サンプルを行う積
算器16と、1/2N、(但し、Nは電気角周期数)の
除算を行う除算器17の構成である。その他の図1と同
一構成には同一符号を付して重複する説明は省略する。
つぎに動作について説明する。本実施の形態は、前実施
の形態でのサンプル処理を簡単化し速度制御処理の負荷
を改善して、高速処理を可能にするものである。3相交
流電動機の電流制御で、U相電流指令IrefU、V相
電流指令IrefVは先述のように次の(1)、(2)
式で表される。 IrefU=U相指令成分+ΔU ・・・(1) IrefV=V相指令成分+ΔV ・・・(2) その電流指令中、図6に示すような電気角90度でのU
相、V相電流指令成分は電気角1周期における電流指令
の最大値となり、この時のオフセットを含まない電流指
令をIrefMAXとし、電気角90度におけるIre
fU、IrefVの値を、それぞれIrefU90、I
refV90とすると、IrefU90とIrefV9
0は次の(6)、(7)式で表される。 IrefU90=IrefMAX+ΔU ・・・(6) IrefV90=IrefMAX+ΔV ・・・(7) 一方、電気角270度でのU相、V相電流指令成分は、
電気角1周期における電流指令の最小値となり、この時
のオフセットを含まない電流指令を、−IrefMAX
とし、電気角270度におけるIrefU、IrefV
の値を、それぞれIrefU270、IrefV270
とすると、IrefU270、IrefV270は次の
(8)、(9)式で表される。 IrefU270=−IrefMAX+ΔU ・・・(8) IrefV270=−IrefMAX+ΔV ・・・(9) 従って、オフセット値ΔU、ΔVは(6)〜(9)式か
ら次の(10)、(11)式により求められる。 ΔU=(IrefU90+IrefU270)/2 ・・・(10) ΔV=(IrefV90+IrefV270)/2 ・・・(11) このように第1、2の実施の形態より簡略化されたサン
プル演算処理により速度制御処理の負荷を軽減し高速な
オフセット推定が可能となるが、速度指令周期が長く電
流指令の作成間隔が粗いケースでは、正確に電気角90
度と270度のタイミングで電流指令をサンプルするこ
とが困難なため、(10)、(11)式で得られたオフ
セット値ΔU、ΔVには誤差ΔErが含まれ易くなり、
オフセット調整の精度が悪化する。この対策としては前
実施の形態と同様に、図6で電気角1周期間について行
っていた90度と270度の電流指令サンプルを、図7
に示すように電気角複数周期Nと拡張して行い平均値を
求めオフセット値とすることで誤差を低減する方法を取
る。
【0010】図7は電気角複数周期を3周期間(N=
3)としたU相電流指令の例を示した図であり、3周期
間おける電気角90度、電気角270度の電流指令Ir
efU90度と、IrefU270度とオフセット値Δ
Uの関係を示したものである。この場合の「N」は電気
角複数周期の数を表し、図7では3周期間(複数期間で
あって3周期には限定されない)の例なのでN=3とな
る。又、この場合、電気角1周期間につきサンプル回数
=2なので、図7における複数周期間の総サンプル回数
n=2×N=6となる。(勿論、電気角1周期間の場合
はn=2×1=2、電気角2周期間ならn=2×2=
4、となる)。従って、図7に示す電気角複数周期間
(この場合N=3)に対しオフセット値を求める式は、
次の(12)、(13)式で表される。
【数2】 但し、i:1、2、3、・・・・・・、nn:サンプル
回数 N:電気角複数周期数 こうして得られたオフセット値を用いてオフセット補償
を行う場合は、図4に示すように、積算器16には電気
角複数周期の数Nを表す電気角回数を予め設定し、サン
プル回数nを大きく取り、一定速度の速度指令にて移動
中に積算開始要求が指令されると、積算器16は電気角
90度と270度の場合のみ電流指令のサンプル及び積
算を行い、積算された電流指令を(12)、(13)式
のようにサンプル回数nで除算してオフセット値を算出
する。次に、オフセット更新要求が出されると、算出し
たオフセット値をオフセット設定器12に設定し、オフ
セット設定器12は新しく設定したオフセット値を減算
器13を介し電流検出値から差し引いて、電流指令のオ
フセット補償を行う。このように、第3の実施の形態に
よれば、電流指令のサンプリング、積算演算が簡略化さ
れるので、処理スピードが上がり、速度制御周期の負荷
が軽減され、トルクリップルが改善される。
【0011】次に、本発明の第4の実施の形態について
図を参照して説明する。図5は本発明の第4の実施の形
態に係る交流電動機の電流制御のブロック図である。図
5において、図4と異なる点は積算器16、除算器17
により作成した電気角90度と270度2点サンプルに
よるオフセット値を、電流指令に加算してオフセット補
償を行うための加算器15を追加した点である。その他
の図4と同一構成には同一符号を付して重複する説明は
省略する。つぎに動作について説明する。オフセット値
ΔU、ΔVが前実施の形態と同様に式(12)、(1
3)又は、式(10)、(11)により求められたら、
オフセット更新要求が入力され次第算出したオフセット
値ΔU、ΔVをオフセット設定器12に設定して、加算
器15を介して電流指令に加算して、オフセット補償を
行う。このように、第4の実施の形態によれば、第3の
実施の形態と同様にサンプル積算処理の簡略化により、
速度制御処理の負荷を低減しオフセット値演算処理のス
ピードアップが図れると同時に、一般的に電流検出値の
分解能に比較して電流指令値の分解能が高いので、本実
施の形態の方がはオフセット調整の精度を上げやすいと
いう利点がある。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
交流電動機の制御において、一定速度制御状態における
トルクコマンドと電気角に対応した値との乗算値である
電流指令値を、電気角で複数周期分の間サンプリング周
期毎に積算しサンプル回数で除した値をオフセット値と
して電流検出系のオフセットを推定し、推定されたオフ
セット値を電流検出値から差し引くか又は電流指令値に
加算することによって電流オフセットを調整するように
構成したので、演算算出されたオフセット値に含まれる
誤差を低減してオフセット調整の精度を向上させ、トル
クリップルを低減させることが可能になる効果がある。
また、交流電動機の制御において、一定速度制御状態に
おけるトルクコマンドと電気角に対応した値との乗算値
である電流指令値を、電気角1周期間における電気角で
90度と270度の位置におけるサンプルを電気角複数
周期間行い平均した値をオフセット値として電流検出系
のオフセットを推定し、推定されたオフセット値を電流
検出値から差し引くか又は電流指令値に加算することに
よって電流オフセットを調整するように構成したので、
オフセット値の算出処理が簡単化されて、オフセット値
算出処理が速度制御処理の負荷に与える影響を軽減でき
ると共に、算出オフセット値の精度の向上も可能であっ
てトルクリップルを改善できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る交流電動機の
電流制御ブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る交流電動機の
電流制御ブロック図である。
【図3】図1に示す電気角複数周期分の電流指令とオフ
セット誤差の関係を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る交流電動機の
電流制御ブロック図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る交流電動機の
電流制御ブロック図である。
【図6】図4に示す電流指令のサンプルを示す図であ
る。
【図7】図4に示す電気角複数周期分の電流指令とオフ
セット誤差の関係を示す図である。
【図8】従来の交流電動機の電流制御ブロック図であ
る。
【図9】図8に示す電流指令とオフセット誤差の関係を
示す図である。
【符号の説明】
10、16 積算器 11 1/n除算器 12 オフセット設定器 13 減算器 15 加算器 17 除算器 100 速度制御器 101 電流指令演算部 102 電流制御器 103 電力変換器 104 交流電動機 105 電流検出器 106 位置検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H550 BB05 BB10 DD04 DD08 GG03 GG05 HB07 JJ03 JJ04 JJ06 JJ22 JJ25 KK05 LL07 LL22 LL35 MM17 5H575 BB04 BB10 DD06 GG02 GG04 HB20 JJ03 JJ04 JJ05 JJ22 JJ25 KK05 LL07 LL22 LL31 MM16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電動機の制御において、一定速度制
    御状態におけるトルクコマンドと電気角に対応した値と
    の乗算値である電流指令値を、電気角で複数周期分の間
    サンプリング周期毎に積算しサンプル回数で除した値を
    オフセット値として電流検出系のオフセットを推定する
    ことを特徴とする交流電動機の電流オフセット推定方
    法。
  2. 【請求項2】 交流電動機の制御において、一定速度制
    御状態におけるトルクコマンドと電気角に対応した値と
    の乗算値である電流指令値を、電気角で複数周期分の間
    サンプリング周期毎に積算しサンプル周期で除した値を
    オフセット値として電流検出系のオフセットを推定し、
    推定されたオフセット値を電流検出値から差し引くこと
    によって電流オフセットを調整することを特徴とする交
    流電動機の電流オフセット調整方法。
  3. 【請求項3】 交流電動機の制御において、一定速度制
    御状態におけるトルクコマンドと電気角に対応した値と
    の乗算値である電流指令値を、電気角で複数周期分の間
    サンプリング周期毎に積算しサンプル回数で除した値を
    オフセット値として電流検出系のオフセットを推定し、
    推定されたオフセット値を電流指令値に加算することに
    よって電流オフセットを調整することを特徴とする交流
    電動機の電流オフセット調整方法。
  4. 【請求項4】 交流電動機の制御において、一定速度制
    御状態におけるトルクコマンドと電気角に対応した値と
    の乗算値である電流指令値を、電気角1周期間における
    電気角で90度と270度の位置においてサンプルし平
    均した値をオフセット値として電流検出系のオフセット
    を推定することを特徴とする交流電動機の電流オフセッ
    ト推定方法。
  5. 【請求項5】 交流電動機の制御において、一定速度制
    御状態におけるトルクコマンドと電気角に対応した値と
    の乗算値である電流指令値を、電気角1周期間の電気角
    で90度と270度の位置においてサンプルし、前記サ
    ンプルを電気角複数周期に亙って行い平均した値をオフ
    セット値として電流検出系のオフセットを推定すること
    を特徴とする交流電動機の電流オフセット推定方法。
  6. 【請求項6】 交流電動機の制御において、一定速度制
    御状態におけるトルクコマンドと電気角に対応した値と
    の乗算値である電流指令値を、電気角1周期間における
    電気角90度と270度の位置においてサンプルし平均
    した値をオフセット値として電流検出系のオフセットを
    推定し、推定されたオフセット値を電流検出値から差し
    引くことによって電流オフセットを調整することを特徴
    とする交流電動機の電流オフセット調整方法。
  7. 【請求項7】 交流電動機の制御において、一定速度制
    御状態におけるトルクコマンドと電気角に対応した値と
    の乗算値である電流指令値を、電気角1周期間における
    電気角90度と270度の位置においてサンプルし平均
    した値をオフセット値として電流検出系のオフセットを
    推定し、推定されたオフセット値を電流指令値に加算す
    ることによって電流オフセットを調整することを特徴と
    する交流電動機の電流オフセット調整方法。
  8. 【請求項8】 交流電動機の制御において、一定速度制
    御状態におけるトルクコマンドと電気角で90度と27
    0度の位置においてサンプルし、前記サンプルを電気角
    複数周期に亙って行い平均した値をオフセット値として
    電流検出系のオフセットを推定し、推定されたオフセッ
    ト値を電流検出値から差し引くことによって電流オフセ
    ットを調整することを特徴とする交流電動機の電流オフ
    セット調整方法。
  9. 【請求項9】 交流電動機の制御において、一定速度制
    御状態におけるトルクコマンドと電気角で90度と27
    0度の位置においてサンプルし、前記サンプルを電気角
    複数周期に亙って行い平均した値をオフセット値として
    電流検出系のオフセットを推定し、推定されたオフセッ
    ト値を電流指令値に加算することによって電流オフセッ
    トを調整することを特徴とする交流電動機の電流オフセ
    ット調整方法。
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