JP2001237279A - 半導体装置及びそれを用いた電子装置 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】チップ部品特にICチップ基体をろう材バンプ
により載置部材に固着する際の過剰な界面反応を抑制
し、製造時あるいは運転時の熱的及び機械的変化による
ろう付け部の破損を防止し、製造歩留りや信頼性の高い
半導体装置及びこれを用いた電子装置を提供すること。 【解決手段】半導体基体が表面に導体配線を設けた載置
部材上に、錫(Sn)又は錫(Sn),アンチモン(Sb),銀
(Ag), 銅(Cu), ニッケル(Ni),燐(P),ビスマス
(Bi),亜鉛(Zn),金(Au)及びインジウム(In)の群
から選択された2種以上の物質からなるろう材で構成さ
れたバンプにより固着され、該半導体基体、該バンプ及
び該載置部材が熱硬化樹脂でモールドされた半導体装置
及びそれを用いた電子装置。
により載置部材に固着する際の過剰な界面反応を抑制
し、製造時あるいは運転時の熱的及び機械的変化による
ろう付け部の破損を防止し、製造歩留りや信頼性の高い
半導体装置及びこれを用いた電子装置を提供すること。 【解決手段】半導体基体が表面に導体配線を設けた載置
部材上に、錫(Sn)又は錫(Sn),アンチモン(Sb),銀
(Ag), 銅(Cu), ニッケル(Ni),燐(P),ビスマス
(Bi),亜鉛(Zn),金(Au)及びインジウム(In)の群
から選択された2種以上の物質からなるろう材で構成さ
れたバンプにより固着され、該半導体基体、該バンプ及
び該載置部材が熱硬化樹脂でモールドされた半導体装置
及びそれを用いた電子装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基体を載置
部材上に錫(Sn)を主成分とするろう材バンプにより
固着し、この固着体を熱硬化樹脂でモールドした構造の
半導体装置及びこれを用いた電子装置に関する。
部材上に錫(Sn)を主成分とするろう材バンプにより
固着し、この固着体を熱硬化樹脂でモールドした構造の
半導体装置及びこれを用いた電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ハイプリッドICを構成する抵抗、コンデ
ンサ、封止型半導体素子、フリップチップ等のチップ部
品は、配線基板のごとき載置部材上に、融点の比較的低
いろう材により接着される。例えば、特開平10−16
6178号公報には、配線パターンを設けたプリント基
板とこれに接続される電子部品からなる電子機器であっ
て、プリント基板と電子部品とを10〜25wt%のビ
スマス(Bi)、1.5〜3wt%の銀(Ag),残り
が錫(Sn)及び不可避的不純物で構成される半田バン
プにより接続した電子機器が開示されている。本公知技
術に基づくと、チップ部品を有機質材料からなる基板上
に錫(Sn)を主成分とするろう材により搭載が可能で
ある。
ンサ、封止型半導体素子、フリップチップ等のチップ部
品は、配線基板のごとき載置部材上に、融点の比較的低
いろう材により接着される。例えば、特開平10−16
6178号公報には、配線パターンを設けたプリント基
板とこれに接続される電子部品からなる電子機器であっ
て、プリント基板と電子部品とを10〜25wt%のビ
スマス(Bi)、1.5〜3wt%の銀(Ag),残り
が錫(Sn)及び不可避的不純物で構成される半田バン
プにより接続した電子機器が開示されている。本公知技
術に基づくと、チップ部品を有機質材料からなる基板上
に錫(Sn)を主成分とするろう材により搭載が可能で
ある。
【0003】また、特開平9−167815号公報に
は、半導体チップをガラス基板上にPb−5%Snはん
だ材からなるバンプにより接続し、この接続体を樹脂に
より被覆した構造の半導体装置が開示されている。ま
た、特開平8−8300号公報には、LSIチップをア
ルミナ基板上にPb−5wt%Snはんだ材からなるバ
ンプにより接続し、この接続体のバンプ接続部に樹脂を
充填した構造の半導体集積回路実装構造体が開示されて
いる。前記の2件の公知技術によれば、半導体基体を無
機質材料からなるセラミックス基板上にろう材バンプに
より搭載すること、そして樹脂によりバンプ接続部の信
頼性を向上させることが可能である。
は、半導体チップをガラス基板上にPb−5%Snはん
だ材からなるバンプにより接続し、この接続体を樹脂に
より被覆した構造の半導体装置が開示されている。ま
た、特開平8−8300号公報には、LSIチップをア
ルミナ基板上にPb−5wt%Snはんだ材からなるバ
ンプにより接続し、この接続体のバンプ接続部に樹脂を
充填した構造の半導体集積回路実装構造体が開示されて
いる。前記の2件の公知技術によれば、半導体基体を無
機質材料からなるセラミックス基板上にろう材バンプに
より搭載すること、そして樹脂によりバンプ接続部の信
頼性を向上させることが可能である。
【0004】また、"銅厚膜技術によるマイクロ波ハイ
ブリッドIC用基板":(第3回マイクロエレクトロニクス
シンポジウム論文集, pp.149−152, 1989)
には、96%アルミナ基板に酸化ルテニウム系抵抗ペー
スト及び金系導体ペーストを印刷後850℃の空気中で
焼成し、その後銅系ペーストによりスルーホール及び配
線パターンを印刷した後600℃の窒素中で焼成したマ
イクロ波ハイブリッドIC用基板が開示されている。本
技術例の配線基板に、特開平10−166178号公報
で開示された錫(Sn)を主成分とするろう材で所定の
チップ部品を搭載することにより、ハイブリッドICと
しての機能を果たす回路を形成することが可能である。
ブリッドIC用基板":(第3回マイクロエレクトロニクス
シンポジウム論文集, pp.149−152, 1989)
には、96%アルミナ基板に酸化ルテニウム系抵抗ペー
スト及び金系導体ペーストを印刷後850℃の空気中で
焼成し、その後銅系ペーストによりスルーホール及び配
線パターンを印刷した後600℃の窒素中で焼成したマ
イクロ波ハイブリッドIC用基板が開示されている。本
技術例の配線基板に、特開平10−166178号公報
で開示された錫(Sn)を主成分とするろう材で所定の
チップ部品を搭載することにより、ハイブリッドICと
しての機能を果たす回路を形成することが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来から、鉛(Pb)
を含むはんだ材は多くの半導体装置に用いられてきた。
しかし、環境保全の観点から、最近ではその使用を避け
るアプローチがなされている。特開平10−16617
8号公報で開示された錫(Sn)を主成分とするろう材
はPbを含有しておらず、上記の観点に沿った材料にな
り得る。
を含むはんだ材は多くの半導体装置に用いられてきた。
しかし、環境保全の観点から、最近ではその使用を避け
るアプローチがなされている。特開平10−16617
8号公報で開示された錫(Sn)を主成分とするろう材
はPbを含有しておらず、上記の観点に沿った材料にな
り得る。
【0006】特開平10−166178号公報で開示さ
れたSnを主成分とするろう材が他の公知技術で開示さ
れた半導体装置や実装構造体に適用された場合は、解決
しなければならない次の課題を有していた。
れたSnを主成分とするろう材が他の公知技術で開示さ
れた半導体装置や実装構造体に適用された場合は、解決
しなければならない次の課題を有していた。
【0007】第1の課題は、金属との反応性に富むSn
を多量に含んだろう材が適用されることに基づく問題で
ある。例えば、載置部材に設けられた導体配線層がSn
を多量に含む溶融ろう材中に溶解して消失し、この導体
層は本来の電気的役割やチップ部品の固定用担体として
の役割を果たし得なくなる。これは、ろう材としてのS
nと金属との接触界面における溶解反応が進行しやすい
ことによる。この問題は、半導体装置の製作過程におけ
る回路断線として表われ、最終的には製品の不良発生率
の増大(換言すると、製品歩留りの低下)として、好まし
くない影響を及ぼす。
を多量に含んだろう材が適用されることに基づく問題で
ある。例えば、載置部材に設けられた導体配線層がSn
を多量に含む溶融ろう材中に溶解して消失し、この導体
層は本来の電気的役割やチップ部品の固定用担体として
の役割を果たし得なくなる。これは、ろう材としてのS
nと金属との接触界面における溶解反応が進行しやすい
ことによる。この問題は、半導体装置の製作過程におけ
る回路断線として表われ、最終的には製品の不良発生率
の増大(換言すると、製品歩留りの低下)として、好まし
くない影響を及ぼす。
【0008】また、導体配線層が完全に消失しない場合
でも、高温の稼働条件のもとにさらされた場合は、Sn
を主成分とするろう材と残余の導体配線層成分との固相
拡散が促進され、導体配線層成分はこの成分とSnを主
成分とする合金ないし金属間化合物に変化する。このよ
うな合金ないし金属間化合物は、それ自体脆く、アルミ
ナ等のセラミックス基板との接合力も弱い。この結果、
固着されていたチップ部品が基板から剥離して、所期の
回路機能を維持できなくなる。これが第2の問題であ
る。
でも、高温の稼働条件のもとにさらされた場合は、Sn
を主成分とするろう材と残余の導体配線層成分との固相
拡散が促進され、導体配線層成分はこの成分とSnを主
成分とする合金ないし金属間化合物に変化する。このよ
うな合金ないし金属間化合物は、それ自体脆く、アルミ
ナ等のセラミックス基板との接合力も弱い。この結果、
固着されていたチップ部品が基板から剥離して、所期の
回路機能を維持できなくなる。これが第2の問題であ
る。
【0009】第3の課題は、Snを多量に含んだろう材
(例えばSn−5wt%Sb)はヤング率:4500kg
f/mm2,降伏応力:3.56kgf/mm2及び加工硬
化係数:77.9なる物性(いずれも25℃に於ける値)
を示すことから明らかなように、従来から半導体実装の
分野で用いられてきたPb−Sn系ろう材に比較して、
剛性が高く、脆い性質を有している。Pb−Sn系ろう
材(Pb−60wt%Sn)はヤング率:3000 kgf
/mm2,降伏応力:2.37kgf/mm2及び加工硬化
係数:51.9なる物性(いずれも25℃における値)を
有する。
(例えばSn−5wt%Sb)はヤング率:4500kg
f/mm2,降伏応力:3.56kgf/mm2及び加工硬
化係数:77.9なる物性(いずれも25℃に於ける値)
を示すことから明らかなように、従来から半導体実装の
分野で用いられてきたPb−Sn系ろう材に比較して、
剛性が高く、脆い性質を有している。Pb−Sn系ろう
材(Pb−60wt%Sn)はヤング率:3000 kgf
/mm2,降伏応力:2.37kgf/mm2及び加工硬化
係数:51.9なる物性(いずれも25℃における値)を
有する。
【0010】Pb−Sn系ろう材の場合は、半導体装置
の稼働時における熱的歪をろう材自体の塑性変形で吸収
することにより所定の信頼性を維持している(主要な破
壊モードは疲労である)。しかし、Snを多量に含んだ
ろう材の場合は、熱的歪をろう材自体の塑性変形で吸収
する程度はPb−Sn系ろう材よりも低い。
の稼働時における熱的歪をろう材自体の塑性変形で吸収
することにより所定の信頼性を維持している(主要な破
壊モードは疲労である)。しかし、Snを多量に含んだ
ろう材の場合は、熱的歪をろう材自体の塑性変形で吸収
する程度はPb−Sn系ろう材よりも低い。
【0011】すなわち、Snを多量に含んだろう材に過
大な応力が作用した場合、ろう材はあまり塑性変形しな
いまま破断を生じやすい。したがって、半導体装置のろ
う付け接合部に所定の信頼性を持たせることは極めて困
難である。この点が、Snを多量に含んだろう材を適用
した半導体装置に特有な新たな課題であり、Pb−Sn
系ろう材を適用したろう付け接合体では見られなかった
事項である。
大な応力が作用した場合、ろう材はあまり塑性変形しな
いまま破断を生じやすい。したがって、半導体装置のろ
う付け接合部に所定の信頼性を持たせることは極めて困
難である。この点が、Snを多量に含んだろう材を適用
した半導体装置に特有な新たな課題であり、Pb−Sn
系ろう材を適用したろう付け接合体では見られなかった
事項である。
【0012】また、Snを多量に含んだろう材と第4先
行技術例のようなCu配線とを組み合わせた接合構造にお
いては、SnとCuとの反応が進んでSn−Cu系金属
間化合物又は合金が生成されやすく、ろう材はこのよう
な金属間化合物又は合金を含んだものになる。この場合
は、Snを多量に含んだろう材よりも、更に脆性を増し
たものとなる。この点は、Snを多量に含んだろう材を
Cu配線と組み合わせた半導体装置に特有な新たな第4
の課題である。
行技術例のようなCu配線とを組み合わせた接合構造にお
いては、SnとCuとの反応が進んでSn−Cu系金属
間化合物又は合金が生成されやすく、ろう材はこのよう
な金属間化合物又は合金を含んだものになる。この場合
は、Snを多量に含んだろう材よりも、更に脆性を増し
たものとなる。この点は、Snを多量に含んだろう材を
Cu配線と組み合わせた半導体装置に特有な新たな第4
の課題である。
【0013】以上に述べた第1乃至4の課題は、半導体基
体が表面に導体配線を設けた載置部材上にSnを多量に
含むろう材バンプで固着した部分を有する半導体装置に
おいても、克服しなければならない重要な点である。
体が表面に導体配線を設けた載置部材上にSnを多量に
含むろう材バンプで固着した部分を有する半導体装置に
おいても、克服しなければならない重要な点である。
【0014】本発明の目的は上述の問題点を解決し、ろ
う付け界面の過剰な反応を抑制し、製造時あるいは運転
時の熱的及び機械的変化によるろう付け部の破損を防止
し、製造歩留りや信頼性の高い半導体装置とこれを用い
た電子装置を提供することである。
う付け界面の過剰な反応を抑制し、製造時あるいは運転
時の熱的及び機械的変化によるろう付け部の破損を防止
し、製造歩留りや信頼性の高い半導体装置とこれを用い
た電子装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の半導体装置は、半導体基体が表面に導体配線を設け
た載置部材上に、錫(Sn)又は錫(Sn),アンチモ
ン(Sb),銀(Ag), 銅(Cu), ニッケル(N
i),燐(P),ビスマス(Bi),亜鉛(Zn),金(A
u)及びインジウム(In)の群から選択された2種以
上の物質からなるろう材で構成されたバンプにより固着
され、該半導体基体、該バンプ及び該載置部材が熱硬化
樹脂でモールドされたことを特徴とする。
明の半導体装置は、半導体基体が表面に導体配線を設け
た載置部材上に、錫(Sn)又は錫(Sn),アンチモ
ン(Sb),銀(Ag), 銅(Cu), ニッケル(N
i),燐(P),ビスマス(Bi),亜鉛(Zn),金(A
u)及びインジウム(In)の群から選択された2種以
上の物質からなるろう材で構成されたバンプにより固着
され、該半導体基体、該バンプ及び該載置部材が熱硬化
樹脂でモールドされたことを特徴とする。
【0016】本発明の電子装置は、前記の半導体装置
が、負荷に給電する回路に組み込まれたことを特徴とす
る。
が、負荷に給電する回路に組み込まれたことを特徴とす
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明半導体装置30は、図1に示
す鳥瞰図及び断面図のような形態を有している。先ず、
(a)の鳥瞰図に注目する。シリコン(Si)からなるパ
ワー半導体基体としてのIGBT(Insulated Gate Bipo
lar Transistor)チップ1は、厚さ:1mmのCuベース
板2上にろう材3(図示を省略)により固着されている。こ
の際、ろう付けは還元雰囲気中で270℃程度に加熱し
てなされる。Cuベース板2の表面には、Niめっき(図
示を省略,厚さ:3〜7μm)が施されている。また、C
uベース板2上には、配線層としてのAg−Pt厚膜導
体(図示を省略)4を設けた載置部材としてのアルミナセ
ラミックス基板5がシリコーン樹脂接着剤(図示を省略)6
により取り付けられている。アルミナ基板5上の厚膜導
体4間には、厚膜抵抗11、ICチップ基体12、コンデン
サチップ13、そしてガラススリーブ型ツェナーダイオー
ドチップ14等のチップ部品がろう材3' (図示を省略)に
より固着されており、IGBTチップ1を制御する回路1
0が形成されている。IGBTチップ1のエミッタ電極及
びゲート電極は直径300μmのAlワイヤ6により制
御回路10と電気的に連絡されている。IGBTチップ1
のコレクタ電極は、Cuベース板2とAlワイヤ6'を経
由して端子7と電気的に連絡されている。制御回路10も
Alワイヤ6'により端子7と電気的に連絡されている。
端子7はCuベース板2と同質の材料からなり、その表面
にはNiめっき(図示を省略,厚さ:3〜7μm)が施され
いる。Cuベース板2の母材がCu材である場合は母材
が表面に露出した状態であっても良いが、より高い品質
を保持する上でNi,Au,Ag等のめっきを施すこと
が望ましい。
す鳥瞰図及び断面図のような形態を有している。先ず、
(a)の鳥瞰図に注目する。シリコン(Si)からなるパ
ワー半導体基体としてのIGBT(Insulated Gate Bipo
lar Transistor)チップ1は、厚さ:1mmのCuベース
板2上にろう材3(図示を省略)により固着されている。こ
の際、ろう付けは還元雰囲気中で270℃程度に加熱し
てなされる。Cuベース板2の表面には、Niめっき(図
示を省略,厚さ:3〜7μm)が施されている。また、C
uベース板2上には、配線層としてのAg−Pt厚膜導
体(図示を省略)4を設けた載置部材としてのアルミナセ
ラミックス基板5がシリコーン樹脂接着剤(図示を省略)6
により取り付けられている。アルミナ基板5上の厚膜導
体4間には、厚膜抵抗11、ICチップ基体12、コンデン
サチップ13、そしてガラススリーブ型ツェナーダイオー
ドチップ14等のチップ部品がろう材3' (図示を省略)に
より固着されており、IGBTチップ1を制御する回路1
0が形成されている。IGBTチップ1のエミッタ電極及
びゲート電極は直径300μmのAlワイヤ6により制
御回路10と電気的に連絡されている。IGBTチップ1
のコレクタ電極は、Cuベース板2とAlワイヤ6'を経
由して端子7と電気的に連絡されている。制御回路10も
Alワイヤ6'により端子7と電気的に連絡されている。
端子7はCuベース板2と同質の材料からなり、その表面
にはNiめっき(図示を省略,厚さ:3〜7μm)が施され
いる。Cuベース板2の母材がCu材である場合は母材
が表面に露出した状態であっても良いが、より高い品質
を保持する上でNi,Au,Ag等のめっきを施すこと
が望ましい。
【0018】以上の概略構造を有するアッセンブリは、
(b)に示す断面図の破線で示すように、IGBTチップ1
の搭載部、チップ部品が取り付けられたアルミナ基板5
の搭載部、Alワイヤ6及び6'が完全に封止される如く
に、Cuベース板2及び端子7の一部を含めてエポキシ樹
脂8によるモールドが、トランスファモールド法により
施されている。
(b)に示す断面図の破線で示すように、IGBTチップ1
の搭載部、チップ部品が取り付けられたアルミナ基板5
の搭載部、Alワイヤ6及び6'が完全に封止される如く
に、Cuベース板2及び端子7の一部を含めてエポキシ樹
脂8によるモールドが、トランスファモールド法により
施されている。
【0019】図2はチップ部品搭載部の断面構造模式図
である。載置部材としてのアルミナ基板5の一方の主面
にAg−Pt厚膜導体層4が設けられている。導体層4
は、アルミナ基板5上にAg−Ptペースト組成物を印
刷し、これらを900℃で空気中焼成することにより得
られる。
である。載置部材としてのアルミナ基板5の一方の主面
にAg−Pt厚膜導体層4が設けられている。導体層4
は、アルミナ基板5上にAg−Ptペースト組成物を印
刷し、これらを900℃で空気中焼成することにより得
られる。
【0020】次いで、厚膜抵抗11は抵抗ペースト組成物
を印刷した後、900℃で空気中焼成することにより得
られる厚膜抵抗11は必要ならば、セラミック基板上に厚
膜抵抗膜を設けた形態の、いわゆるチップ抵抗体で代替
されても良い。更に、必要ならば、導体層4を保護する
ためのオーバコートガラス層(図示省略)15を設けてもよ
い。導体層4の所望部に組成Sn−3wt% Ag−0.
8 wt%Cuなる合金粉末を含有するろう材ペースト
組成物を印刷した後、その印刷部にICチップ基体12、
コンデンサチップ13、そしてガラススリーブ型ツェナー
ダイオードチップ14そして必要ならば厚膜抵抗11の代替
品としてのチップ抵抗体等のチップ部品をセットし、2
50℃、10分加熱してチップ部品をろう付け固着す
る。ここで、上記ろう材ペースト組成物は、最終的には
ろう材3'となる。
を印刷した後、900℃で空気中焼成することにより得
られる厚膜抵抗11は必要ならば、セラミック基板上に厚
膜抵抗膜を設けた形態の、いわゆるチップ抵抗体で代替
されても良い。更に、必要ならば、導体層4を保護する
ためのオーバコートガラス層(図示省略)15を設けてもよ
い。導体層4の所望部に組成Sn−3wt% Ag−0.
8 wt%Cuなる合金粉末を含有するろう材ペースト
組成物を印刷した後、その印刷部にICチップ基体12、
コンデンサチップ13、そしてガラススリーブ型ツェナー
ダイオードチップ14そして必要ならば厚膜抵抗11の代替
品としてのチップ抵抗体等のチップ部品をセットし、2
50℃、10分加熱してチップ部品をろう付け固着す
る。ここで、上記ろう材ペースト組成物は、最終的には
ろう材3'となる。
【0021】また、厚膜抵抗11には必要に応じてレーザ
トリミングによる抵抗値調整が施される。IGBTチッ
プ1の制御回路10は、以上のようにして形成される。
トリミングによる抵抗値調整が施される。IGBTチッ
プ1の制御回路10は、以上のようにして形成される。
【0022】図3はICチップ基体搭載部の詳細を説明
する断面模式図である。(a)に示すようにICチップ基
体12には、外部回路と接続するための電極層12aと最終
的にろう材3'となるろう材バンプ3'aがあらかじめ形成
されている。電極層12aは、ICチップ基体12上に形成
されたAl配線の所定部に、Ti層及びCu層を順次ス
パッタ形成した後Niめっきを施した積層金属層からな
る。ろう材バンプ3'aは、電極層12aにSn,Agそして
Cuをめっき形成した後熱処理して溶融させ、半球状に
成形させたものである。
する断面模式図である。(a)に示すようにICチップ基
体12には、外部回路と接続するための電極層12aと最終
的にろう材3'となるろう材バンプ3'aがあらかじめ形成
されている。電極層12aは、ICチップ基体12上に形成
されたAl配線の所定部に、Ti層及びCu層を順次ス
パッタ形成した後Niめっきを施した積層金属層からな
る。ろう材バンプ3'aは、電極層12aにSn,Agそして
Cuをめっき形成した後熱処理して溶融させ、半球状に
成形させたものである。
【0023】また載置部材としてのアルミナ基板5側に
は、(b)に示すように、オーバコートガラス層15で被覆
されていないAg−Pt厚膜導体層4の領域に、印刷法
によりろう材ペースト組成物3'bを形成している。次い
で(c)に示すように、ICチップ基体12とアルミナ基板5
を位置合わせして、ろう材バンプ3'aとろう材ペースト
組成物3'bとを互いに対向させた後、250±10℃に
加熱してICチップ基体12とアルミナ基板5をろう材3'
により固着する。この熱処理を施した後のろう材3'は、
Sn−3wt% Ag−0.8 wt%Cuなる組成を有
している。最終的に、ICチップ基体12とアルミナ基板
5は、ろう材バンプ3'による接合部を含めてモールド樹
脂8により封止されている。このモールド樹脂8は、後述
するように樹脂8による拘束力で、熱変化に伴うろう材
バンプ3'接続部付近の変形を抑制し、接続部付近の断線
を防ぐのに寄与する。
は、(b)に示すように、オーバコートガラス層15で被覆
されていないAg−Pt厚膜導体層4の領域に、印刷法
によりろう材ペースト組成物3'bを形成している。次い
で(c)に示すように、ICチップ基体12とアルミナ基板5
を位置合わせして、ろう材バンプ3'aとろう材ペースト
組成物3'bとを互いに対向させた後、250±10℃に
加熱してICチップ基体12とアルミナ基板5をろう材3'
により固着する。この熱処理を施した後のろう材3'は、
Sn−3wt% Ag−0.8 wt%Cuなる組成を有
している。最終的に、ICチップ基体12とアルミナ基板
5は、ろう材バンプ3'による接合部を含めてモールド樹
脂8により封止されている。このモールド樹脂8は、後述
するように樹脂8による拘束力で、熱変化に伴うろう材
バンプ3'接続部付近の変形を抑制し、接続部付近の断線
を防ぐのに寄与する。
【0024】図4は溶融したろう材槽中にディップした
場合のAg−Pt厚膜導体層の残留厚さを示すグラフで
ある。検討に用いたAg−Pt厚膜導体層4の初期厚さ
は12±1m、ろう材はSn−3.5wt%Ag (棒グ
ラフA), Sn(棒グラフB)及びSn−5wt%Sb(棒
グラフC)の3種類、そしてディップ条件は260℃で2
分である。従来から厚膜導体として用いられてきたAg
−20wt%Pd厚膜導体層の場合(ケース1)は、いず
れのろう材にディップした場合でも厚さ1〜2μmの導
体層しか残らず、厚さ約10μmに相当する導体層はろ
う材中に溶解して消失している。これに対しAg−1w
t%Pt導体層4(ケース2)の場合は、いずれのろう材3'
にディップしてもAg−1wt%Pt厚膜導体層4は1
0μm以上の厚さを有して残留している。ディップによ
る導体層4の消失量は2μm程度にすぎない。これは、
Ag−1wt%Pt合金がSnとの間の溶解反応に対し
て高い耐力を有することに基づく。ろう材としてSn−
3.5wt%Ag,Sn−3wt%Ag−0.8wt%
Cuで代表されるような他のSn−Ag系,Sn−5w
t%Sb−0.6wt%Ni−0.05wt%Pで代表
されるような他のSn−Sb系,Sn−58 wt% B
iで代表されるようなSn−Bi系,Sn−0.7wt
%Cuで代表されるようなSn−Cu系,Sn−52w
t% Inで代表されるようなSn−In系,Sn−9w
t%Znで代表されるようなSn−Zn系,In−10
wt%Agで代表されるようなIn−Ag系、そして、
Au−20wt%Snで代表されるようなAu−Sn系
に置き換えても、残留厚さは図4と同様の傾向を示す。
場合のAg−Pt厚膜導体層の残留厚さを示すグラフで
ある。検討に用いたAg−Pt厚膜導体層4の初期厚さ
は12±1m、ろう材はSn−3.5wt%Ag (棒グ
ラフA), Sn(棒グラフB)及びSn−5wt%Sb(棒
グラフC)の3種類、そしてディップ条件は260℃で2
分である。従来から厚膜導体として用いられてきたAg
−20wt%Pd厚膜導体層の場合(ケース1)は、いず
れのろう材にディップした場合でも厚さ1〜2μmの導
体層しか残らず、厚さ約10μmに相当する導体層はろ
う材中に溶解して消失している。これに対しAg−1w
t%Pt導体層4(ケース2)の場合は、いずれのろう材3'
にディップしてもAg−1wt%Pt厚膜導体層4は1
0μm以上の厚さを有して残留している。ディップによ
る導体層4の消失量は2μm程度にすぎない。これは、
Ag−1wt%Pt合金がSnとの間の溶解反応に対し
て高い耐力を有することに基づく。ろう材としてSn−
3.5wt%Ag,Sn−3wt%Ag−0.8wt%
Cuで代表されるような他のSn−Ag系,Sn−5w
t%Sb−0.6wt%Ni−0.05wt%Pで代表
されるような他のSn−Sb系,Sn−58 wt% B
iで代表されるようなSn−Bi系,Sn−0.7wt
%Cuで代表されるようなSn−Cu系,Sn−52w
t% Inで代表されるようなSn−In系,Sn−9w
t%Znで代表されるようなSn−Zn系,In−10
wt%Agで代表されるようなIn−Ag系、そして、
Au−20wt%Snで代表されるようなAu−Sn系
に置き換えても、残留厚さは図4と同様の傾向を示す。
【0025】また、上述のSn−Ag系,Sn−Sb系,
Sn−Bi系,Sn−Cu系,Sn−In系,Sn−Zn
系,In−Ag系、そしてAu−Sn系ろう材を任意に
組み合わせたろう材3'の場合も、残留厚さは図4と同様
の傾向を示す。ここで、初期厚さの12±1μmは、チ
ップ部品をろう付け搭載した後の導体層4の厚さを5m
以上に確保することを目的に設定されたものである。こ
の意味で、Ag−1wt%Pt導体層4はその役割を十分
に果たしているけれども、後述するようにPt濃度が0.
5wt%以上の導体層であってもこの目的は達せられ
る。
Sn−Bi系,Sn−Cu系,Sn−In系,Sn−Zn
系,In−Ag系、そしてAu−Sn系ろう材を任意に
組み合わせたろう材3'の場合も、残留厚さは図4と同様
の傾向を示す。ここで、初期厚さの12±1μmは、チ
ップ部品をろう付け搭載した後の導体層4の厚さを5m
以上に確保することを目的に設定されたものである。こ
の意味で、Ag−1wt%Pt導体層4はその役割を十分
に果たしているけれども、後述するようにPt濃度が0.
5wt%以上の導体層であってもこの目的は達せられ
る。
【0026】更に、Cu導体層4を形成した基板5につい
ても、同様のろう材槽ディップ試験を施し、Cu厚膜導
体層4の残留厚さを調べた。検討に用いたCu厚膜導体
層4の初期厚さは12±1μm、ろう材はSn−3.5
wt%Ag, Sn及びSn−5wt%Sbの3種類、そ
してディップ条件は260℃で2分である。Cu導体層
4の残留厚さは10μmm以上であることが確認され
た。これは、Cu材がSnとの間の溶解反応に対して高
い耐力を有することに基づく。
ても、同様のろう材槽ディップ試験を施し、Cu厚膜導
体層4の残留厚さを調べた。検討に用いたCu厚膜導体
層4の初期厚さは12±1μm、ろう材はSn−3.5
wt%Ag, Sn及びSn−5wt%Sbの3種類、そ
してディップ条件は260℃で2分である。Cu導体層
4の残留厚さは10μmm以上であることが確認され
た。これは、Cu材がSnとの間の溶解反応に対して高
い耐力を有することに基づく。
【0027】ろう材として、Snからなるろう材、Sn
−3.5wt%Ag, Sn−3wt%Ag−0.8w
t%Cuで代表されるような他のSn−Ag系,Sn−
5wt%Sb−0.6wt%Ni−0.05wt%Pで
代表されるような他のSn−Sb系,Sn−58 wt
% Biで代表されるようなSn−Bi系,Sn−0.
7wt%Cuで代表されるようなSn−Cu系,Sn−
52wt%Inで代表されるようなSn−In系,Sn
−9wt%Znで代表されるようなSn−Zn系,In
−10wt%Agで代表されるようなIn−Ag系、そ
して、Au−20wt%Snで代表されるようなAu−
Sn系に置き換えても、残留厚さは10μm以上であっ
た。
−3.5wt%Ag, Sn−3wt%Ag−0.8w
t%Cuで代表されるような他のSn−Ag系,Sn−
5wt%Sb−0.6wt%Ni−0.05wt%Pで
代表されるような他のSn−Sb系,Sn−58 wt
% Biで代表されるようなSn−Bi系,Sn−0.
7wt%Cuで代表されるようなSn−Cu系,Sn−
52wt%Inで代表されるようなSn−In系,Sn
−9wt%Znで代表されるようなSn−Zn系,In
−10wt%Agで代表されるようなIn−Ag系、そ
して、Au−20wt%Snで代表されるようなAu−
Sn系に置き換えても、残留厚さは10μm以上であっ
た。
【0028】また、上述のSn系,Sn−Ag系、Sn
−Sb系,Sn−Bi系,Sn−Cu系,Sn−In
系,Sn−Zn系,In−Ag系,そしてAu−Sn系
ろう材を任意に組み合わせたろう材3'の場合も、残留厚
さはほぼ同様である。ここで、初期厚さの12±1μm
は、チップ部品をろう付け搭載した後の導体層4の厚さ
を最低限5mに確保することを目的に設定されたもので
ある。この意味で、Cu導体層4はその役割を十分に果
たしている。
−Sb系,Sn−Bi系,Sn−Cu系,Sn−In
系,Sn−Zn系,In−Ag系,そしてAu−Sn系
ろう材を任意に組み合わせたろう材3'の場合も、残留厚
さはほぼ同様である。ここで、初期厚さの12±1μm
は、チップ部品をろう付け搭載した後の導体層4の厚さ
を最低限5mに確保することを目的に設定されたもので
ある。この意味で、Cu導体層4はその役割を十分に果
たしている。
【0029】図5はAg-Pt厚膜導体層の残留厚さのPt
濃度依存性を示すグラフである。ここでは、導体層4を
設けた基板5を溶融したろう材槽中にディップしてい
る。厚膜Ag−Pt導体層4の初期厚さは12±1μ
m、ろう材はSn−3.5wt% Ag, Sn及びSn
−5wt%Sbの3種類、そしてディップ条件は260
℃で2分である。Ptを含有しないAg厚膜導体層の場
合は、厚さ1〜2μmの導体層しか残らず、厚さ約10
μmに相当する導体層はろう材中に溶解して消失してい
る。Pt濃度を増すとろう材中に溶解、消失する量が少
なくなり、残留導体層は厚くなる。この傾向は、Pt濃
度約1wt%までの範囲で顕著である。Pt濃度約1w
t%以上では、溶解及び消失する量は極めて少なくな
り、初期厚さ(12±1μm)と極めて近似した厚さが確
保される。
濃度依存性を示すグラフである。ここでは、導体層4を
設けた基板5を溶融したろう材槽中にディップしてい
る。厚膜Ag−Pt導体層4の初期厚さは12±1μ
m、ろう材はSn−3.5wt% Ag, Sn及びSn
−5wt%Sbの3種類、そしてディップ条件は260
℃で2分である。Ptを含有しないAg厚膜導体層の場
合は、厚さ1〜2μmの導体層しか残らず、厚さ約10
μmに相当する導体層はろう材中に溶解して消失してい
る。Pt濃度を増すとろう材中に溶解、消失する量が少
なくなり、残留導体層は厚くなる。この傾向は、Pt濃
度約1wt%までの範囲で顕著である。Pt濃度約1w
t%以上では、溶解及び消失する量は極めて少なくな
り、初期厚さ(12±1μm)と極めて近似した厚さが確
保される。
【0030】ろう材として、Snからなるろう材、Sn
−3.5wt%Ag,Sn−3wt%Ag−0.8wt
% Cuで代表されるような他のSn−Ag系、Sn−5
wt%Sb−0.6 wt%Ni−0.05wt%Pで
代表されるような他のSn−Sb系、Sn−58wt%
Biで代表されるようなSn−Bi系、Sn−0.7w
t%Cuで代表されるようなSn−Cu系、Sn−52
wt%Inで代表されるようなSn−In系、Sn−9
wt%Znで代表されるようなSn−Zn系、IN−10
wt%Agで代表されるようなIn−Ag系、そして、
Au−20wt%Snで代表されるようなAu−Sn系
に置き換えても、残留厚さは図5と同様の傾向を示す。
−3.5wt%Ag,Sn−3wt%Ag−0.8wt
% Cuで代表されるような他のSn−Ag系、Sn−5
wt%Sb−0.6 wt%Ni−0.05wt%Pで
代表されるような他のSn−Sb系、Sn−58wt%
Biで代表されるようなSn−Bi系、Sn−0.7w
t%Cuで代表されるようなSn−Cu系、Sn−52
wt%Inで代表されるようなSn−In系、Sn−9
wt%Znで代表されるようなSn−Zn系、IN−10
wt%Agで代表されるようなIn−Ag系、そして、
Au−20wt%Snで代表されるようなAu−Sn系
に置き換えても、残留厚さは図5と同様の傾向を示す。
【0031】また、上述のSn系、Sn−Ag系、Sn
−Sb系、Sn−Bi系、Sn−Cu系、Sn−In
系、Sn−Zn系,In−Ag系、そしてAu−Sn系
ろう材を任意に組み合わせたろう材3'の場合も、残留厚
さは図5と同様の傾向を示す。
−Sb系、Sn−Bi系、Sn−Cu系、Sn−In
系、Sn−Zn系,In−Ag系、そしてAu−Sn系
ろう材を任意に組み合わせたろう材3'の場合も、残留厚
さは図5と同様の傾向を示す。
【0032】ここで、Ag−Pt厚膜導体層4の初期厚
さは、ろう材3'による溶融、消失によって厚さ5μmが
最低限確保されるようにする意味で12±1μmに設定
されている。この観点からAg−Pt厚膜導体層4のPt
濃度は、0.5wt%以上に選択される。
さは、ろう材3'による溶融、消失によって厚さ5μmが
最低限確保されるようにする意味で12±1μmに設定
されている。この観点からAg−Pt厚膜導体層4のPt
濃度は、0.5wt%以上に選択される。
【0033】以上の結果より、Ag−Pt厚膜導体層4
を適用することにより、導体層がSnを多量に含む溶融
ろう材3'中に溶解して消失して、本来の電気的役割やチ
ップ部品の固定用担体としての役割を果たし得なくなる
と言う、第1の問題を防ぐことができる。
を適用することにより、導体層がSnを多量に含む溶融
ろう材3'中に溶解して消失して、本来の電気的役割やチ
ップ部品の固定用担体としての役割を果たし得なくなる
と言う、第1の問題を防ぐことができる。
【0034】図6はAg−Pt厚膜導体層のシート抵抗
を示すグラフである。Ag−Pt厚膜導体層4の初期厚
さは12±1μmに調整されている。シート抵抗はPt
濃度が0wt%(Ag導体)の場合約1.5mΩ/□であ
り、Pt濃度を増すにつれて増加する。Pt濃度が極端
に高い領域では、シート抵抗も急峻に増大する。Ag−
Pt厚膜導体層4はできるだけ抵抗の低いこと、そして
Pt濃度の多少の変動があっても安定的に低い抵抗値が
得られることが望ましい。特に、回路性能を維持する観
点から、配線抵抗値は5mΩ/□以下であることが望ま
しい。このような観点で選択されるPt濃度は、5wt
%以下の範囲であることが認められる。この点は導体層
4のコスト、すなわち半導体装置のコストに反映される
点であり、経済性の観点からは、Pt濃度はできるだけ
少ない方が望ましい。
を示すグラフである。Ag−Pt厚膜導体層4の初期厚
さは12±1μmに調整されている。シート抵抗はPt
濃度が0wt%(Ag導体)の場合約1.5mΩ/□であ
り、Pt濃度を増すにつれて増加する。Pt濃度が極端
に高い領域では、シート抵抗も急峻に増大する。Ag−
Pt厚膜導体層4はできるだけ抵抗の低いこと、そして
Pt濃度の多少の変動があっても安定的に低い抵抗値が
得られることが望ましい。特に、回路性能を維持する観
点から、配線抵抗値は5mΩ/□以下であることが望ま
しい。このような観点で選択されるPt濃度は、5wt
%以下の範囲であることが認められる。この点は導体層
4のコスト、すなわち半導体装置のコストに反映される
点であり、経済性の観点からは、Pt濃度はできるだけ
少ない方が望ましい。
【0035】Cu導体層4の場合のシート抵抗は、導体
層4の厚さが12μmの場合約1.5mΩ/□が得られ
る。10μmの場合でも2mΩ/□を超えることはな
い。これは、回路性能を維持する上で必要な配線抵抗値
(5mΩ/□以下)の範囲にある。
層4の厚さが12μmの場合約1.5mΩ/□が得られ
る。10μmの場合でも2mΩ/□を超えることはな
い。これは、回路性能を維持する上で必要な配線抵抗値
(5mΩ/□以下)の範囲にある。
【0036】図7はチップ部品を搭載したろう付け部に
おける金属のデプスプロファイルを示すグラフである。
この分析はSIMS(Secondary Ion Mass Spectroscop
y)によるものである。図中のAlはアルミナ基板5、A
g,Pt,CuそしてPdは導体層4、そしてSnはろ
う材3'をそれぞれ代表した成分である。また、試料はチ
ップ部品を240℃でろう付けした後、175℃で10
00hの高温放置試験したものである。ろう付け直後の
導体層4の厚さは、Ag−1wt%Pt導体の場合は1
1μm(初期厚さ: 12μm)、Cu導体の場合は10μ
m(初期厚さ:12μm)、そして比較例としてのAg−
20wt%Pd導体の場合は6.5μm(初期厚さ:12
μm)であった。
おける金属のデプスプロファイルを示すグラフである。
この分析はSIMS(Secondary Ion Mass Spectroscop
y)によるものである。図中のAlはアルミナ基板5、A
g,Pt,CuそしてPdは導体層4、そしてSnはろ
う材3'をそれぞれ代表した成分である。また、試料はチ
ップ部品を240℃でろう付けした後、175℃で10
00hの高温放置試験したものである。ろう付け直後の
導体層4の厚さは、Ag−1wt%Pt導体の場合は1
1μm(初期厚さ: 12μm)、Cu導体の場合は10μ
m(初期厚さ:12μm)、そして比較例としてのAg−
20wt%Pd導体の場合は6.5μm(初期厚さ:12
μm)であった。
【0037】先ず、Ag−1wt%Pt厚膜導体に注目
する。導体層4としてのAgやPtのプロファイルに
は、高温放置試験によってSnと相互作用を生じた形跡
は認められない。また、SnはAgやPtの領域に深く
侵入してもいない。これは、Ag−Pt合金はSnの侵
入あるいはSnとの相互反応に対する耐力に優れ、Sn
との合金化を抑える作用を有することを示唆する。
する。導体層4としてのAgやPtのプロファイルに
は、高温放置試験によってSnと相互作用を生じた形跡
は認められない。また、SnはAgやPtの領域に深く
侵入してもいない。これは、Ag−Pt合金はSnの侵
入あるいはSnとの相互反応に対する耐力に優れ、Sn
との合金化を抑える作用を有することを示唆する。
【0038】また、Cu厚膜導体に注目する。導体層4
としてのCuのプロファイルには、高温放置試験によっ
てSnと相互作用を生じた形跡が認められる。また、S
nはCuの領域に少し侵入した状況が認められる。これ
についての欠点は、本発明においては、後述する樹脂モ
ールドによる機械的な拘束を具現することによって補う
ことができる。換言すると、CuとSnの系における第
4の課題は、樹脂モールドによる機械的な拘束を具現す
ることによって補うことができる。これに対しAg−2
0wt%Pd導体の場合は、AgやPdのイオン強度が
低く、基板5上に層状をなして存在していない.Snも
AgやPdの領域に深く侵入し、基板5の近くまで到達
している。これは、Ag−20wt%Pd導体の場合は
ろう付け後に導体層が残っていても、高温放置試験によ
ってSnとAg−Pd合金との相互反応が信仰し,銅体
操としての携帯を失ってしまうことを示唆する。
としてのCuのプロファイルには、高温放置試験によっ
てSnと相互作用を生じた形跡が認められる。また、S
nはCuの領域に少し侵入した状況が認められる。これ
についての欠点は、本発明においては、後述する樹脂モ
ールドによる機械的な拘束を具現することによって補う
ことができる。換言すると、CuとSnの系における第
4の課題は、樹脂モールドによる機械的な拘束を具現す
ることによって補うことができる。これに対しAg−2
0wt%Pd導体の場合は、AgやPdのイオン強度が
低く、基板5上に層状をなして存在していない.Snも
AgやPdの領域に深く侵入し、基板5の近くまで到達
している。これは、Ag−20wt%Pd導体の場合は
ろう付け後に導体層が残っていても、高温放置試験によ
ってSnとAg−Pd合金との相互反応が信仰し,銅体
操としての携帯を失ってしまうことを示唆する。
【0039】以上に説明したAg−1wt%Pt導体層
4によれば、ろう付けに引き続いて175℃で1000
hの高温放置試験が実施されても、導体層4とろう材3'
との反応を抑制することができる。
4によれば、ろう付けに引き続いて175℃で1000
hの高温放置試験が実施されても、導体層4とろう材3'
との反応を抑制することができる。
【0040】以上より、半導体装置30が高温の稼働条件
のもとにさらされた場合でも、Snを主成分とするろう
材3'とAg−1wt%Pt厚膜導体層4との固相拡散が
促進され、厚膜導体層4がSnを含む合金ないし金属間
化合物に変質することはほとんどない。したがって、前
記合金ないし金属間化合物自体が脆性を有することや、
前記合金ないし金属間化合物の生成に基づく基板5と厚
膜導体層4間の接合力低下が抑えられ、固着チップ部品
の基板からの剥離、厚膜導体層4自体の断線、そして所
期の回路機能が維持されなくなると言う第2の問題を防
止できる。
のもとにさらされた場合でも、Snを主成分とするろう
材3'とAg−1wt%Pt厚膜導体層4との固相拡散が
促進され、厚膜導体層4がSnを含む合金ないし金属間
化合物に変質することはほとんどない。したがって、前
記合金ないし金属間化合物自体が脆性を有することや、
前記合金ないし金属間化合物の生成に基づく基板5と厚
膜導体層4間の接合力低下が抑えられ、固着チップ部品
の基板からの剥離、厚膜導体層4自体の断線、そして所
期の回路機能が維持されなくなると言う第2の問題を防
止できる。
【0041】一方、Cu導体層4の場合は、導体層4とろ
う材3'との反応は避けられてはいない。したがって、こ
れによる欠点は当然ながらろう付け部に導入される。
う材3'との反応は避けられてはいない。したがって、こ
れによる欠点は当然ながらろう付け部に導入される。
【0042】しかし、本発明においては、この欠点は後
述する樹脂モールドによる機械的な拘束を具現すること
によって補うことができるから、実質的に支障を生ずる
ことにはならない。
述する樹脂モールドによる機械的な拘束を具現すること
によって補うことができるから、実質的に支障を生ずる
ことにはならない。
【0043】以上に述べた高温放置試験における傾向
は、ろう材3'がAg−1wt%Ptである場合について
のものである。しかし、ろう材3'が前述した各種のろう
材に置き換えられた場合でも同様の結果が得られてい
る。
は、ろう材3'がAg−1wt%Ptである場合について
のものである。しかし、ろう材3'が前述した各種のろう
材に置き換えられた場合でも同様の結果が得られてい
る。
【0044】図8は温度サイクル試験によるICチップ
基体の断線不良率を示すグラフである。図中のAはAg
−1wt%Pt導体層4を適用した樹脂モールド試料、
BはCu 導体層4を適用した樹脂モールド試料、そし
て、CはAg−1wt%Pt導体層4を適用した非樹脂
モールド試料に関する。
基体の断線不良率を示すグラフである。図中のAはAg
−1wt%Pt導体層4を適用した樹脂モールド試料、
BはCu 導体層4を適用した樹脂モールド試料、そし
て、CはAg−1wt%Pt導体層4を適用した非樹脂
モールド試料に関する。
【0045】Aに注目すると、断線は3000回までは
見られず、それ以降で生じている。断線の要因はろう材
バンプ3'のクラック破壊である。Bでは、断線は200
0回までは見られず、それ以降で生じている。断線の要
因はろう材バンプ3'のクラック破壊である。これに対し
Cでは,500回以降から断線を生じている。
見られず、それ以降で生じている。断線の要因はろう材
バンプ3'のクラック破壊である。Bでは、断線は200
0回までは見られず、それ以降で生じている。断線の要
因はろう材バンプ3'のクラック破壊である。これに対し
Cでは,500回以降から断線を生じている。
【0046】なお、図には示していないが、Bと同様の
Cu 導体層を適用した場合の非樹脂モールド試料も、
Cと同様に500回以降から断線を生じた。
Cu 導体層を適用した場合の非樹脂モールド試料も、
Cと同様に500回以降から断線を生じた。
【0047】以上のように、モールドを施した場合は、
非モールド状態より約1桁高い信頼性を有している。こ
の理由は次の通りである。非モールド構造の場合は、I
Cチップ基体12(Si,熱膨張率:3.5ppm/℃)とア
ルミナ基板5(熱膨張率:7.5ppm/℃)の熱膨張率差
により、温度変化に基づく熱歪がろう材バンプ3'に作用
する。この場合、過大な熱歪の作用により、Snを多量
に含むろう材3'に特有な脆性のため、バンプ3'は塑性変
形で歪を吸収し得ない状態のままでバンプ3'自体にクラ
ックを生ずる。このクラックはPb−Sn系ろう材より
速く進展し、その先端はバンプ3'の内部領域にほとんど
留まらず、そしてバンプ領域を貫通した状態(完全な断
線状態)になりやすい。このことが、非モールド構造の
信頼性が低い主な理由である。
非モールド状態より約1桁高い信頼性を有している。こ
の理由は次の通りである。非モールド構造の場合は、I
Cチップ基体12(Si,熱膨張率:3.5ppm/℃)とア
ルミナ基板5(熱膨張率:7.5ppm/℃)の熱膨張率差
により、温度変化に基づく熱歪がろう材バンプ3'に作用
する。この場合、過大な熱歪の作用により、Snを多量
に含むろう材3'に特有な脆性のため、バンプ3'は塑性変
形で歪を吸収し得ない状態のままでバンプ3'自体にクラ
ックを生ずる。このクラックはPb−Sn系ろう材より
速く進展し、その先端はバンプ3'の内部領域にほとんど
留まらず、そしてバンプ領域を貫通した状態(完全な断
線状態)になりやすい。このことが、非モールド構造の
信頼性が低い主な理由である。
【0048】一方、モールド構造の場合は上述の温度変
化を生じても、モールド樹脂8による拘束作用を受ける
ため、バンプ3'の変形量は実質的に僅少に維持される。
換言すると、ICチップ基体12とアルミナ基板5の熱膨
張率差に基づく変形がモールド樹脂8により妨げられる
結果、バンプ3'に作用する応力は非モールド構造の場合
より小さくなる。したがって、Snを多量に含むろう材
3'の特有の欠点であるクラックの発生や貫通が大幅に抑
制される。このことが、モールド構造で信頼性が向上す
る主な理由であり、上述した第3の課題を克服できる理
由でもある。特に、Cu 導体層4を適用した樹脂モール
ド試料では、導体層4とろう材3'との反応自体は避けら
れず、これによる欠点は当然ながらろう付け部に導入さ
れる。しかし、本発明においては、樹脂モールドによる
機械的な拘束を具現することによって補うことができる
から、この欠点を克服することが可能である。
化を生じても、モールド樹脂8による拘束作用を受ける
ため、バンプ3'の変形量は実質的に僅少に維持される。
換言すると、ICチップ基体12とアルミナ基板5の熱膨
張率差に基づく変形がモールド樹脂8により妨げられる
結果、バンプ3'に作用する応力は非モールド構造の場合
より小さくなる。したがって、Snを多量に含むろう材
3'の特有の欠点であるクラックの発生や貫通が大幅に抑
制される。このことが、モールド構造で信頼性が向上す
る主な理由であり、上述した第3の課題を克服できる理
由でもある。特に、Cu 導体層4を適用した樹脂モール
ド試料では、導体層4とろう材3'との反応自体は避けら
れず、これによる欠点は当然ながらろう付け部に導入さ
れる。しかし、本発明においては、樹脂モールドによる
機械的な拘束を具現することによって補うことができる
から、この欠点を克服することが可能である。
【0049】本発明では、ベース板2として、熱伝導率
が高く、モールド用エポキシ樹脂8との熱膨張率の整合
を図り得ること、そして安価な材料である点を考慮して
選択することが重要である。この観点から選択される材
料は、Cu材(403W/m・K,16.5ppm/℃)や
Al材(236W/m・K, 23ppm/℃)である。
が高く、モールド用エポキシ樹脂8との熱膨張率の整合
を図り得ること、そして安価な材料である点を考慮して
選択することが重要である。この観点から選択される材
料は、Cu材(403W/m・K,16.5ppm/℃)や
Al材(236W/m・K, 23ppm/℃)である。
【0050】IGBTチップ1や制御回路10等を封止す
るモールド用エポキシ樹脂8は、フィラーとしてSiO
2(溶融シリカ、結晶シリカ)やZnO粉末を添加したフ
ェノール硬化型エポキシ樹脂が用いられる。この場合、
フィラーの添加量は所望の熱膨張率及びモールド処理温
度に応じて50〜90%の範囲の任意の組成を選ぶこと
が可能である。また、ゴム変性エポキシ樹脂を用いても
よい。これらの樹脂は、生産性、経済性の観点からトラ
ンスファモールド法によることが望ましい。しかし、所
望の耐水性、電気性能、信頼性等を満たす範囲では、ポ
ッティング法により封止することも可能である。
るモールド用エポキシ樹脂8は、フィラーとしてSiO
2(溶融シリカ、結晶シリカ)やZnO粉末を添加したフ
ェノール硬化型エポキシ樹脂が用いられる。この場合、
フィラーの添加量は所望の熱膨張率及びモールド処理温
度に応じて50〜90%の範囲の任意の組成を選ぶこと
が可能である。また、ゴム変性エポキシ樹脂を用いても
よい。これらの樹脂は、生産性、経済性の観点からトラ
ンスファモールド法によることが望ましい。しかし、所
望の耐水性、電気性能、信頼性等を満たす範囲では、ポ
ッティング法により封止することも可能である。
【0051】また、モールド用エポキシ樹脂8は、半導
体装置30の最高稼働温度150℃を保証する必要があ
る。この観点から、樹脂8のガラス転移温度は150℃
以上であることが望ましい。モールド用エポキシ樹脂8
は、特にベース板2がCu材やAl材である場合は、9
〜18ppm/℃の範囲であればよいが、より好ましく
は10〜16ppm/℃であることが望ましい。
体装置30の最高稼働温度150℃を保証する必要があ
る。この観点から、樹脂8のガラス転移温度は150℃
以上であることが望ましい。モールド用エポキシ樹脂8
は、特にベース板2がCu材やAl材である場合は、9
〜18ppm/℃の範囲であればよいが、より好ましく
は10〜16ppm/℃であることが望ましい。
【0052】以上の構成を、図面を用いて説明する。
【0053】
【実施例1】本実施例では、パワー半導体素子基体とそ
の電気的動作を制御する制御回路を搭載した半導体装
置、及び、この半導体装置を用いた電子装置としての自
動車用点火装置について説明する。
の電気的動作を制御する制御回路を搭載した半導体装
置、及び、この半導体装置を用いた電子装置としての自
動車用点火装置について説明する。
【0054】パワー半導体素子基体1とその電気的動作
を制御する制御回路10を搭載した半導体装置30は、図1
に示す鳥瞰図構造及び断面構造を有している。(a)に示
すように、SiからなるIGBTチップ基体1(チップサ
イズ: 5×5×0.25mm)は、厚さ1mm、面積約
25×20mmのCuベース板2上に組成Sn−5wt%
Sb−0.6wt%Ni−0.05wt%Pのろう材3
(図示を省略)により固着されている。Cuベース板2の表
面には厚さ3.7μmのNiめっき(図示を省略)が施さ
れている。この際、ろう付けは厚さ200μm、サイズ
5×5mmのシート状上記ろう材3をチップ基体1とベー
ス板2の間に積層し、この積層体を水素添加の窒素雰囲
気中で270±10℃に加熱することにより実施した。
を制御する制御回路10を搭載した半導体装置30は、図1
に示す鳥瞰図構造及び断面構造を有している。(a)に示
すように、SiからなるIGBTチップ基体1(チップサ
イズ: 5×5×0.25mm)は、厚さ1mm、面積約
25×20mmのCuベース板2上に組成Sn−5wt%
Sb−0.6wt%Ni−0.05wt%Pのろう材3
(図示を省略)により固着されている。Cuベース板2の表
面には厚さ3.7μmのNiめっき(図示を省略)が施さ
れている。この際、ろう付けは厚さ200μm、サイズ
5×5mmのシート状上記ろう材3をチップ基体1とベー
ス板2の間に積層し、この積層体を水素添加の窒素雰囲
気中で270±10℃に加熱することにより実施した。
【0055】一方、厚さ約12μmのAg−1wt%P
t厚膜導体層(図示を省略,シート抵抗:1.5m/□)4、
厚膜抵抗11及びオーバコートガラス層5(図示を省略)を
設けた、サイズ:19×10×0.8mmの載置部材と
してのアルミナセラミックス基板5を用意した。次い
で、上記導体層4の所定部に、最終的にろう材 3'となる
組成Sn−3wt%Ag−0.8 wt%Cuのろう材
粉末を含有したペーストを印刷し、この印刷部にICチッ
プ基体12、コンデンサチップ13、そしてガラススリーブ
型ツェナーダイオードチップ14等のチップ部品を載置
し、空気中で250±10℃に加熱した。この際、IC
チップ基体12には、図3(a)に示したようにろう材バンプ
3'aがあらかじめ設けられており、基板5側には印刷によ
るろう材ペースト組成物3'bが設けられている。また2
50±10℃の熱処理により、バンプ3'aとペースト組
成物3'bは融合、一体化してバンプ3'を構成する。これ
により、各チップ部品12,13,14はろう材3'によりAg−
1wt%Pt厚膜導体層4と電気的に接続され、アルミ
ナ基板5上にはIGBTチップ基体1の動作を制御するた
めの制御回路10が形成された。ろう付け後のAg−1w
t%Pt導体層4は11.5μmとわずかに溶解、消失
している。しかし、この溶解、消失によって導体層4が
悪影響を受けることはない。
t厚膜導体層(図示を省略,シート抵抗:1.5m/□)4、
厚膜抵抗11及びオーバコートガラス層5(図示を省略)を
設けた、サイズ:19×10×0.8mmの載置部材と
してのアルミナセラミックス基板5を用意した。次い
で、上記導体層4の所定部に、最終的にろう材 3'となる
組成Sn−3wt%Ag−0.8 wt%Cuのろう材
粉末を含有したペーストを印刷し、この印刷部にICチッ
プ基体12、コンデンサチップ13、そしてガラススリーブ
型ツェナーダイオードチップ14等のチップ部品を載置
し、空気中で250±10℃に加熱した。この際、IC
チップ基体12には、図3(a)に示したようにろう材バンプ
3'aがあらかじめ設けられており、基板5側には印刷によ
るろう材ペースト組成物3'bが設けられている。また2
50±10℃の熱処理により、バンプ3'aとペースト組
成物3'bは融合、一体化してバンプ3'を構成する。これ
により、各チップ部品12,13,14はろう材3'によりAg−
1wt%Pt厚膜導体層4と電気的に接続され、アルミ
ナ基板5上にはIGBTチップ基体1の動作を制御するた
めの制御回路10が形成された。ろう付け後のAg−1w
t%Pt導体層4は11.5μmとわずかに溶解、消失
している。しかし、この溶解、消失によって導体層4が
悪影響を受けることはない。
【0056】上述したろう材 3'(組成Sn−3wt%A
g−0.8 wt%Cu)の代替材料としては、Snから
なるろう材、あるいは、Sn−3.5wt%Ag,Sn
−3wt%Ag−0.8wt% Cuで代表されるよう
な他のSn−Ag系,Sn−5wt%Sb−0.6 w
t%Ni−0.05wt%Pで代表されるような他のS
n−Sb系、Sn−58wt%Biで代表されるような
Sn−Bi系、Sn−0.7wt%Cuで代表されるよ
うなSn−Cu系、Sn−52wt%Inで代表される
ようなSn−In系,Sn−9wt%Znで代表される
ようなSn−Zn系、In−10wt%Agで代表され
るようなIn−Ag系、そして、Au−20wt%Sn
で代表されるようなAu−Sn系の合金材料を挙げるこ
とができる。
g−0.8 wt%Cu)の代替材料としては、Snから
なるろう材、あるいは、Sn−3.5wt%Ag,Sn
−3wt%Ag−0.8wt% Cuで代表されるよう
な他のSn−Ag系,Sn−5wt%Sb−0.6 w
t%Ni−0.05wt%Pで代表されるような他のS
n−Sb系、Sn−58wt%Biで代表されるような
Sn−Bi系、Sn−0.7wt%Cuで代表されるよ
うなSn−Cu系、Sn−52wt%Inで代表される
ようなSn−In系,Sn−9wt%Znで代表される
ようなSn−Zn系、In−10wt%Agで代表され
るようなIn−Ag系、そして、Au−20wt%Sn
で代表されるようなAu−Sn系の合金材料を挙げるこ
とができる。
【0057】また、前記したSn系、Sn−Ag系,S
n−Sb系,Sn−Bi系,Sn−Cu系、Sn−In
系,Sn−Zn系,In−Ag系、そしてAu−Sn系
からなる各合金材を任意に組み合わせたろう材3'を挙げ
ることができる。このようなろう材3'を用いた場合で
も、ICチップ基体12、コンデンサチップ13、そしてガ
ラススリーブ型ツェナーダイオードチップ14等のチップ
部品を基板5上に載置するのに何らの支障を生じないだ
けでなく、組成Sn−3wt%Ag−0.8 wt%C
uなるろう材 3'を用いた場合に得られる後述の利点や
効果を享受することもできる。
n−Sb系,Sn−Bi系,Sn−Cu系、Sn−In
系,Sn−Zn系,In−Ag系、そしてAu−Sn系
からなる各合金材を任意に組み合わせたろう材3'を挙げ
ることができる。このようなろう材3'を用いた場合で
も、ICチップ基体12、コンデンサチップ13、そしてガ
ラススリーブ型ツェナーダイオードチップ14等のチップ
部品を基板5上に載置するのに何らの支障を生じないだ
けでなく、組成Sn−3wt%Ag−0.8 wt%C
uなるろう材 3'を用いた場合に得られる後述の利点や
効果を享受することもできる。
【0058】このアルミナ基板5はシリコーン樹脂接着
剤(図示を省略)9により、Cuベース板2上に取り付けら
れている。IGBTチップ1のエミッタ電極及びゲート
電極は直径300μmのAlワイヤ6により制御回路10
と電気的に連絡されている。IGBTチップ1のコレク
タ電極は、Cuベース板2とAlワイヤ6'を経由して端
子7と電気的に連絡されている。制御回路10もAlワイ
ヤ6'により端子7と電気的に連絡されている。端子7はC
uベース板2と同質の材料からなり、その表面にはNi
めっき(図示を省略,厚さ:3〜7μm)が施されいる。
剤(図示を省略)9により、Cuベース板2上に取り付けら
れている。IGBTチップ1のエミッタ電極及びゲート
電極は直径300μmのAlワイヤ6により制御回路10
と電気的に連絡されている。IGBTチップ1のコレク
タ電極は、Cuベース板2とAlワイヤ6'を経由して端
子7と電気的に連絡されている。制御回路10もAlワイ
ヤ6'により端子7と電気的に連絡されている。端子7はC
uベース板2と同質の材料からなり、その表面にはNi
めっき(図示を省略,厚さ:3〜7μm)が施されいる。
【0059】以上の概略構造を有するアッセンブリは、
(b)に示す断面図の破線で示すように、IGBTチップ1
の搭載部、チップ部品が取り付けられたアルミナ基板5
の搭載部、そしてAlワイヤ6及び6'が完全に封止され
る如くに、Cuベース板2及び端子7の一部を含めてエポ
キシ樹脂8によるトランスファモールドが施されてい
る。エポキシ樹脂8は熱膨張率:16ppm/℃、ガラス
転移点:155℃、体積抵抗率:9×1015Ω・m(R
T)、曲げ強度:53kgf/mm2、曲げ弾性率:160
0 kgf/mm2なる特性を有している。トランスファ
モールドは180℃(保持時間:5分)のもとで実施し、
次いで150℃のもとで2hの熱処理を施して樹脂の硬
化を促進させた。
(b)に示す断面図の破線で示すように、IGBTチップ1
の搭載部、チップ部品が取り付けられたアルミナ基板5
の搭載部、そしてAlワイヤ6及び6'が完全に封止され
る如くに、Cuベース板2及び端子7の一部を含めてエポ
キシ樹脂8によるトランスファモールドが施されてい
る。エポキシ樹脂8は熱膨張率:16ppm/℃、ガラス
転移点:155℃、体積抵抗率:9×1015Ω・m(R
T)、曲げ強度:53kgf/mm2、曲げ弾性率:160
0 kgf/mm2なる特性を有している。トランスファ
モールドは180℃(保持時間:5分)のもとで実施し、
次いで150℃のもとで2hの熱処理を施して樹脂の硬
化を促進させた。
【0060】以上のようにして製作された本実施例半導
体装置30は、不良発生率が0.001%以下(製品歩留
り:99.999%)であ った。ここで言う不良とは、
半導体装置30の製作過程で制御回路10における回路断
線を生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機
能を所持しないまま生産された状態を言う。このように
低い不良率が得られたのには、ろう付け(ろう材3')によ
る導体層4の溶解及び消失が抑制され、チップ部品搭載
部の電気的接続が確実になされたことが寄与している。
特に、ICチップ基体12を搭載した部分のろう材バンプ
3'による導体層4の溶解及び消失が抑制されたことが、
不良発生率を低いものにしている要因になっている。
体装置30は、不良発生率が0.001%以下(製品歩留
り:99.999%)であ った。ここで言う不良とは、
半導体装置30の製作過程で制御回路10における回路断
線を生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機
能を所持しないまま生産された状態を言う。このように
低い不良率が得られたのには、ろう付け(ろう材3')によ
る導体層4の溶解及び消失が抑制され、チップ部品搭載
部の電気的接続が確実になされたことが寄与している。
特に、ICチップ基体12を搭載した部分のろう材バンプ
3'による導体層4の溶解及び消失が抑制されたことが、
不良発生率を低いものにしている要因になっている。
【0061】一方、従来のAg−20wt%Pd厚膜導体層
を設けた載置部材としての基板にチップ部品を搭載した
比較例半導体装置では、不良発生率は約1%であった。
この主要な原因は、ろう付けによる導体層の溶解及び消
失が促進されたため、チップ部品搭載部の電気的接続が
不十分であったことによる。
を設けた載置部材としての基板にチップ部品を搭載した
比較例半導体装置では、不良発生率は約1%であった。
この主要な原因は、ろう付けによる導体層の溶解及び消
失が促進されたため、チップ部品搭載部の電気的接続が
不十分であったことによる。
【0062】図9は高温放置試験によるICチップ基体
搭載部の断線不良の発生状況を示すグラフである。図中
のAはAg−1wt%Pt導体層4を設けた本実施例に
関するモールド試料、そしてCは従来のAg−20wt
%Pd導体を適用した比較用モールド試料に関する。A
に注目すると、高温放置時間7000hまでの試験では
断線は見られない。これに対しCでは、100hを過ぎ
た段階から断線を生じている。断線の要因は、ろう付け
後の高温放置試験による熱処理段階で、Ag−20wt
%Pd導体とろう材バンプ3'との反応が更に進み、導体
の切断あるいは剥離が一層促進されたためである。この
ように本実施例試料の場合は、比較試料より約1桁高い
信頼性を有している。なお、図中におけるBについて
は、後述する。
搭載部の断線不良の発生状況を示すグラフである。図中
のAはAg−1wt%Pt導体層4を設けた本実施例に
関するモールド試料、そしてCは従来のAg−20wt
%Pd導体を適用した比較用モールド試料に関する。A
に注目すると、高温放置時間7000hまでの試験では
断線は見られない。これに対しCでは、100hを過ぎ
た段階から断線を生じている。断線の要因は、ろう付け
後の高温放置試験による熱処理段階で、Ag−20wt
%Pd導体とろう材バンプ3'との反応が更に進み、導体
の切断あるいは剥離が一層促進されたためである。この
ように本実施例試料の場合は、比較試料より約1桁高い
信頼性を有している。なお、図中におけるBについて
は、後述する。
【0063】このように、Ag−1wt%Pt導体層4
によれば、ろう付けに引き続いて175℃の高温放置試
験が実施されても、導体層4とろう材3'との反応を抑制
することができる。以上より、半導体装置30が高温の稼
働条件のもとにさらされた場合でも、Snを主成分とす
るろう材3'とAg-Pt厚膜導体層4との固相拡散が促進
され、Ag-Pt厚膜導体層4がSnを含む合金ないし金
属間化合物に変質することはほとんどない。したがっ
て、前記合金ないし金属間化合物自体が脆性を有するこ
とや、前記合金ないし金属間化合物の生成に基づく基板
5と厚膜導体層4間の接合力低下が抑えられ、固着チップ
部品の基板からの剥離、厚膜導体層4自体の断線、そし
て所期の回路機能が維持されなくなると言う第2の問題
を防止できる。
によれば、ろう付けに引き続いて175℃の高温放置試
験が実施されても、導体層4とろう材3'との反応を抑制
することができる。以上より、半導体装置30が高温の稼
働条件のもとにさらされた場合でも、Snを主成分とす
るろう材3'とAg-Pt厚膜導体層4との固相拡散が促進
され、Ag-Pt厚膜導体層4がSnを含む合金ないし金
属間化合物に変質することはほとんどない。したがっ
て、前記合金ないし金属間化合物自体が脆性を有するこ
とや、前記合金ないし金属間化合物の生成に基づく基板
5と厚膜導体層4間の接合力低下が抑えられ、固着チップ
部品の基板からの剥離、厚膜導体層4自体の断線、そし
て所期の回路機能が維持されなくなると言う第2の問題
を防止できる。
【0064】ICチップ基体12の断線不良の発生状況
は、温度サイクル試験によっても確認した。図8はその
結果を示すグラフである。結果の詳細は既に説明した。
樹脂モールド試料Aでは、断線は3000回までは見ら
れずそれ以降で生じている。断線の要因はろう材バンプ
3'のクラック破壊である。これに対し非モールド試料B
では、500回以降から断線を生じている。以上のよう
に、モールドを施した場合は、非モールド状態より約1
桁高い信頼性を有している。
は、温度サイクル試験によっても確認した。図8はその
結果を示すグラフである。結果の詳細は既に説明した。
樹脂モールド試料Aでは、断線は3000回までは見ら
れずそれ以降で生じている。断線の要因はろう材バンプ
3'のクラック破壊である。これに対し非モールド試料B
では、500回以降から断線を生じている。以上のよう
に、モールドを施した場合は、非モールド状態より約1
桁高い信頼性を有している。
【0065】非モールド構造Cの場合は、ICチップ基
体12とアルミナ基板5の熱膨張率差により、温度変化に
基づく熱歪がろう材バンプ3'に作用する。この場合、過
大な熱歪の作用により、Snを多量に含むろう材に特有
な脆性のため、バンプ3'は塑性変形で歪を吸収し得ない
状態のままで、バンプ自体にクラックを生ずる。このク
ラックはPb−Sn系ろう材より速く進展し、その先端
はバンプの内部領域にほとんど留まらず、そしてバンプ
領域を貫通した状態(完全な断線状態)になりやすい。こ
のことが、非モールド構造の信頼性が低い主な理由であ
る。
体12とアルミナ基板5の熱膨張率差により、温度変化に
基づく熱歪がろう材バンプ3'に作用する。この場合、過
大な熱歪の作用により、Snを多量に含むろう材に特有
な脆性のため、バンプ3'は塑性変形で歪を吸収し得ない
状態のままで、バンプ自体にクラックを生ずる。このク
ラックはPb−Sn系ろう材より速く進展し、その先端
はバンプの内部領域にほとんど留まらず、そしてバンプ
領域を貫通した状態(完全な断線状態)になりやすい。こ
のことが、非モールド構造の信頼性が低い主な理由であ
る。
【0066】一方、モールド構造Aの場合は上述の温度
変化を生じても、モールド樹脂8による拘束作用を受け
るため、バンプ3'の変形量は実質的に僅少に維持され
る。換言すると、ICチップ基体12とアルミナ基板5の
熱膨張率差に基づく変形がモールド樹脂8により妨げら
れる結果、バンプ3'に作用する応力は非モールド構造の
場合より小さくなる。したがって、Snを多量に含むろ
う材3'の特有の欠点であるクラックの発生や貫通が大幅
に抑制される。このことが、モールド構造で信頼性が向
上する主な理由であり、上述した第3の課題を克服でき
る理由でもある。
変化を生じても、モールド樹脂8による拘束作用を受け
るため、バンプ3'の変形量は実質的に僅少に維持され
る。換言すると、ICチップ基体12とアルミナ基板5の
熱膨張率差に基づく変形がモールド樹脂8により妨げら
れる結果、バンプ3'に作用する応力は非モールド構造の
場合より小さくなる。したがって、Snを多量に含むろ
う材3'の特有の欠点であるクラックの発生や貫通が大幅
に抑制される。このことが、モールド構造で信頼性が向
上する主な理由であり、上述した第3の課題を克服でき
る理由でもある。
【0067】また、上述した本実施例半導体装置30及び
Ag−20wt%Pd厚膜導体層にICチップ基体を搭
載した比較用半導体装置におけるICチップ基体12のろ
う付け部3'のせん断強度を比較した。せん断強度は本実
施例半導体装置30の場合3.5kg/mm2であるのに
対し、比較用半導体装置の場合は0.35kg/mm2
と、大きな相違が観測された。この試験による破壊は、
本実施例半導体装置30の場合はろう材3'の領域で生じて
いたのに対し、比較用半導体装置の場合はアルミナ基板
とろう材の界面で生じていた。この点も、本実施例半導
体装置30が上述した第2及び3の課題を克服し得ている
ことを示唆している。
Ag−20wt%Pd厚膜導体層にICチップ基体を搭
載した比較用半導体装置におけるICチップ基体12のろ
う付け部3'のせん断強度を比較した。せん断強度は本実
施例半導体装置30の場合3.5kg/mm2であるのに
対し、比較用半導体装置の場合は0.35kg/mm2
と、大きな相違が観測された。この試験による破壊は、
本実施例半導体装置30の場合はろう材3'の領域で生じて
いたのに対し、比較用半導体装置の場合はアルミナ基板
とろう材の界面で生じていた。この点も、本実施例半導
体装置30が上述した第2及び3の課題を克服し得ている
ことを示唆している。
【0068】図10は本実施例半導体装置30の回路を説
明する図である。IGBT素子1のエミッタ及びゲート
は制御回路10と電気的に接続され、素子1の動作はこの
回路10により制御される。制御回路10には抵抗11、ICチ
ップ基体12、コンデンサ13が搭載され、これらの素子は
厚膜Ag−1wt%Pt導体層4により接続されてい
る。IGBT素子1と制御回路10からはそれぞれ端子7が
引き出されている。半導体装置30はIGBT素子1とそ
れを制御する回路10とから構成され、自動車用エンジン
点火装置のコイルへ給電するのに用いられる。また図1
1は、図10の回路と同様に自動車用エンジン点火装置
のコイルへ給電するのに用いられる、他の半導体装置の
例である。この場合の制御回路には、サージ保護素子13
Aやダイオード14も搭載されている。これらの回路から
構成された半導体装置30は、最高周囲温度120℃の環
境のもとで自動車用エンジンを点火するのに使用され
た。自動車の走行距離10万キロメートルに相当する稼
働においても、本実施例半導体装置30はその回路機能を
維持することが確認された。
明する図である。IGBT素子1のエミッタ及びゲート
は制御回路10と電気的に接続され、素子1の動作はこの
回路10により制御される。制御回路10には抵抗11、ICチ
ップ基体12、コンデンサ13が搭載され、これらの素子は
厚膜Ag−1wt%Pt導体層4により接続されてい
る。IGBT素子1と制御回路10からはそれぞれ端子7が
引き出されている。半導体装置30はIGBT素子1とそ
れを制御する回路10とから構成され、自動車用エンジン
点火装置のコイルへ給電するのに用いられる。また図1
1は、図10の回路と同様に自動車用エンジン点火装置
のコイルへ給電するのに用いられる、他の半導体装置の
例である。この場合の制御回路には、サージ保護素子13
Aやダイオード14も搭載されている。これらの回路から
構成された半導体装置30は、最高周囲温度120℃の環
境のもとで自動車用エンジンを点火するのに使用され
た。自動車の走行距離10万キロメートルに相当する稼
働においても、本実施例半導体装置30はその回路機能を
維持することが確認された。
【0069】
【実施例2】本実施例では、前記実施例1と同様のパワ
ー半導体素子基体とその電気的動作を制御する制御回路
を搭載した半導体装置、及び、この半導体装置を用いた
電子装置としての自動車用点火装置について説明する。
ここでは、制御回路形成用載置部材として、高融点ガラ
ス基板5を用いた。これ以外の他の構成は、前記実施例
1と同様である。
ー半導体素子基体とその電気的動作を制御する制御回路
を搭載した半導体装置、及び、この半導体装置を用いた
電子装置としての自動車用点火装置について説明する。
ここでは、制御回路形成用載置部材として、高融点ガラ
ス基板5を用いた。これ以外の他の構成は、前記実施例
1と同様である。
【0070】以上のようにして製作された本実施例半導
体装置30は、不良発生率が0.001%以下であ っ
た。ここで言う不良とは、前記実施例1の場合と同様
で、半導体装置30の製作過程で制御回路10における回路
断線を生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機
能を所持しないまま生産された状態を言う。このように
低い不良率が得られたのには、第1の課題であるろう付
け(ろう材3')による導体層4の溶解及び消失が抑制さ
れ、チップ部品搭載部の電気的接続が確実になされたこ
とが寄与している。特に、ICチップ基体12を搭載した
部分のろう材バンプ3'による導体層4の溶解及び消失が
抑制されたことが、不良発生率を低いものにしている要
因になっている。
体装置30は、不良発生率が0.001%以下であ っ
た。ここで言う不良とは、前記実施例1の場合と同様
で、半導体装置30の製作過程で制御回路10における回路
断線を生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機
能を所持しないまま生産された状態を言う。このように
低い不良率が得られたのには、第1の課題であるろう付
け(ろう材3')による導体層4の溶解及び消失が抑制さ
れ、チップ部品搭載部の電気的接続が確実になされたこ
とが寄与している。特に、ICチップ基体12を搭載した
部分のろう材バンプ3'による導体層4の溶解及び消失が
抑制されたことが、不良発生率を低いものにしている要
因になっている。
【0071】一方、従来のAg−20wt%Pd厚膜導
体層を設けた載置部材としてのガラス基板にチップ部品
を搭載した比較例半導体装置では、不良発生率は約2.
5%であった。この主要な原因は、ろう付けによる導体
層の溶解及び消失が促進されたため、チップ部品搭載部
の電気的接続が不十分であったことによる。
体層を設けた載置部材としてのガラス基板にチップ部品
を搭載した比較例半導体装置では、不良発生率は約2.
5%であった。この主要な原因は、ろう付けによる導体
層の溶解及び消失が促進されたため、チップ部品搭載部
の電気的接続が不十分であったことによる。
【0072】本実施例においても、高温放置試験による
ICチップ基体搭載部の断線不良の発生状況を追跡し
た。ガラス基板5にAg−1wt%Pt導体層4を設けた
本実施例に関する試料では、175℃×7000hの試
験では断線は見られない。これに対し従来のAg−20
wt%Pd導体を適用した比較試料では、250h以降
で断線を生じている。断線の要因は、ろう付け後の高温
放置試験による熱処理段階で、Ag−20wt%Pd導
体とろう材バンプ3'との反応が更に進み、導体の切断あ
るいは剥離が一層促進されたためである。このように本
実施例試料の場合は、比較試料より約1桁高い信頼性を
有している。
ICチップ基体搭載部の断線不良の発生状況を追跡し
た。ガラス基板5にAg−1wt%Pt導体層4を設けた
本実施例に関する試料では、175℃×7000hの試
験では断線は見られない。これに対し従来のAg−20
wt%Pd導体を適用した比較試料では、250h以降
で断線を生じている。断線の要因は、ろう付け後の高温
放置試験による熱処理段階で、Ag−20wt%Pd導
体とろう材バンプ3'との反応が更に進み、導体の切断あ
るいは剥離が一層促進されたためである。このように本
実施例試料の場合は、比較試料より約1桁高い信頼性を
有している。
【0073】このように、Ag−1wt%Pt導体層4
によれば、ろう付けに引き続いて175℃の高温放置試
験が実施されても、導体層4とろう材3'との反応を抑制
することができる。以上より、半導体装置30が高温の稼
働条件のもとにさらされた場合でも、Snを主成分とす
るろう材3'とAg−Pt厚膜導体層4との固相拡散が促
進され、Ag−Pt厚膜導体層4がSnを含む合金ない
し金属間化合物に変質することはほとんどない。したが
って、前記合金ないし金属間化合物自体が脆性を有する
ことや、前記合金ないし金属間化合物の生成に基づく基
板5と厚膜導体層4間の接合力低下が抑えられ、固着チッ
プ部品の基板からの剥離、厚膜導体層4自体の断線、そ
して所期の回路機能が維持されなくなると言う第2の問
題を防止できる。
によれば、ろう付けに引き続いて175℃の高温放置試
験が実施されても、導体層4とろう材3'との反応を抑制
することができる。以上より、半導体装置30が高温の稼
働条件のもとにさらされた場合でも、Snを主成分とす
るろう材3'とAg−Pt厚膜導体層4との固相拡散が促
進され、Ag−Pt厚膜導体層4がSnを含む合金ない
し金属間化合物に変質することはほとんどない。したが
って、前記合金ないし金属間化合物自体が脆性を有する
ことや、前記合金ないし金属間化合物の生成に基づく基
板5と厚膜導体層4間の接合力低下が抑えられ、固着チッ
プ部品の基板からの剥離、厚膜導体層4自体の断線、そ
して所期の回路機能が維持されなくなると言う第2の問
題を防止できる。
【0074】ICチップ基体12の断線不良の発生状況
は、温度サイクル試験によっても確認した。樹脂モール
ドを施した本実施例試料では、断線は3000回までは
見られずそれ以降で生じている。これに対し本実施例と
同様の構成であるが、樹脂モールドを施さない比較試料
では、約300回から断線を生じている。断線の要因は
ろう材バンプ3'のクラック破壊である。以上のように、
ガラス基板を適用した場合でも、モールドを施した場合
は、非モールド状態より約1桁高い信頼性を有してい
る。このような結果が得られた理由は、基本的には前記
実施例1の場合と同様である。このことにより、上述し
た第3の課題を克服できる理由でもある。
は、温度サイクル試験によっても確認した。樹脂モール
ドを施した本実施例試料では、断線は3000回までは
見られずそれ以降で生じている。これに対し本実施例と
同様の構成であるが、樹脂モールドを施さない比較試料
では、約300回から断線を生じている。断線の要因は
ろう材バンプ3'のクラック破壊である。以上のように、
ガラス基板を適用した場合でも、モールドを施した場合
は、非モールド状態より約1桁高い信頼性を有してい
る。このような結果が得られた理由は、基本的には前記
実施例1の場合と同様である。このことにより、上述し
た第3の課題を克服できる理由でもある。
【0075】また、本実施例の半導体装置30には温度サ
イクル試験が施され、ICチップ基体12における断線不
良の発生状況を追跡した。樹脂モールドを施した本実施
例試料の場合は、断線は3000回までは見られずそれ
以降で生じている。これに対し本実施例試料と同様の構
成であるが樹脂モールドを施さない比較試料では、約3
00回から断線を生じている。断線の要因はろう材バン
プ3'のクラック破壊である。以上のように、モールドを
施した場合は、非モールド状態より約1桁高い信頼性を
有している。この理由は前記実施例1の場合と同様で、
上述した第2及び3の課題を克服できる理由でもある。
イクル試験が施され、ICチップ基体12における断線不
良の発生状況を追跡した。樹脂モールドを施した本実施
例試料の場合は、断線は3000回までは見られずそれ
以降で生じている。これに対し本実施例試料と同様の構
成であるが樹脂モールドを施さない比較試料では、約3
00回から断線を生じている。断線の要因はろう材バン
プ3'のクラック破壊である。以上のように、モールドを
施した場合は、非モールド状態より約1桁高い信頼性を
有している。この理由は前記実施例1の場合と同様で、
上述した第2及び3の課題を克服できる理由でもある。
【0076】また、上述した本実施例半導体装置30及び
Ag−20wt%Pd厚膜導体層にICチップ基体を搭載
した比較用半導体装置におけるICチップ基体12のろう
付け部3'のせん断強度を比較した。せん断強度は本実施
例半導体装置30の場合3.5kg/mm2であるのに対
し、比較用半導体装置の場合は0.85 kg/mm2と
大きな相違が観測された。この試験による破壊は、本実
施例半導体装置30の場合はろう材3'の領域で生じていた
のに対し、比較用半導体装置の場合はアルミナ基板とろ
う材の界面で生じていた。
Ag−20wt%Pd厚膜導体層にICチップ基体を搭載
した比較用半導体装置におけるICチップ基体12のろう
付け部3'のせん断強度を比較した。せん断強度は本実施
例半導体装置30の場合3.5kg/mm2であるのに対
し、比較用半導体装置の場合は0.85 kg/mm2と
大きな相違が観測された。この試験による破壊は、本実
施例半導体装置30の場合はろう材3'の領域で生じていた
のに対し、比較用半導体装置の場合はアルミナ基板とろ
う材の界面で生じていた。
【0077】以上の本実施例半導体装置30には、図10
に示した回路が形成されている。IGBT素子1のエミ
ッタ及びゲートは制御回路10と電気的に接続され、素子
1の動作はこの回路10により制御される。制御回路10に
は抵抗11、ICチップ基体12、コンデンサ13が搭載さ
れ、これらの素子は厚膜Ag−1wt%Pt導体層4に
より接続されている。IGBT素子1と制御回路10から
はそれぞれ端子7が引き出されている。半導体装置30は
IGBT素子1とそれを制御する回路10とから構成さ
れ、自動車用エンジン点火装置のコイルへ給電するのに
用いられた。この回路から構成された半導体装置30は、
最高周囲温度120℃の環境のもとで自動車用エンジン
を点火するのに使用された。自動車の走行距離10万キ
ロメートルに相当する稼働においても、本実施例半導体
装置30はその回路機能を維持することが確認された。
に示した回路が形成されている。IGBT素子1のエミ
ッタ及びゲートは制御回路10と電気的に接続され、素子
1の動作はこの回路10により制御される。制御回路10に
は抵抗11、ICチップ基体12、コンデンサ13が搭載さ
れ、これらの素子は厚膜Ag−1wt%Pt導体層4に
より接続されている。IGBT素子1と制御回路10から
はそれぞれ端子7が引き出されている。半導体装置30は
IGBT素子1とそれを制御する回路10とから構成さ
れ、自動車用エンジン点火装置のコイルへ給電するのに
用いられた。この回路から構成された半導体装置30は、
最高周囲温度120℃の環境のもとで自動車用エンジン
を点火するのに使用された。自動車の走行距離10万キ
ロメートルに相当する稼働においても、本実施例半導体
装置30はその回路機能を維持することが確認された。
【0078】
【実施例3】本実施例では、前記実施例1と同様のパワ
ー半導体素子基体とその電気的動作を制御する制御回路
を搭載した半導体装置、及び、この半導体装置を用いた
電子装置としての自動車用点火装置について説明する。
ここでは、制御回路形成用載置部材として、アルミナ基
板5上にCu厚膜導体層4(初期厚さ:12μm)を形成し
たものを用いた。これ以外の他の構成は、前記実施例1
と同様である。
ー半導体素子基体とその電気的動作を制御する制御回路
を搭載した半導体装置、及び、この半導体装置を用いた
電子装置としての自動車用点火装置について説明する。
ここでは、制御回路形成用載置部材として、アルミナ基
板5上にCu厚膜導体層4(初期厚さ:12μm)を形成し
たものを用いた。これ以外の他の構成は、前記実施例1
と同様である。
【0079】以上のようにして製作された本実施例半導
体装置30は、不良発生率が0.001%以下であった。
ここで言う不良とは、前記実施例1の場合と同様で、半
導体装置30の製作過程で制御回路10における回路断線を
生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機能を所
持しないまま生産された状態を言う。このように低い不
良率が得られたのには、ろう付け(ろう材3')による導体
層4の溶解反応は生じていたものの導体層4が完全に消失
するには至らず(残留厚さ:6.8μm)、チップ部品搭
載部の電気的接続が確実になされたことが寄与してい
る。特に、ICチップ基体12を搭載した部分のろう材バ
ンプ3'による導体層4の溶解及び消失が抑制されたこと
が、不良発生率を低いものにしている要因になってい
る。一方、従来のAg−20wt%Pd厚膜導体層を設
けた載置部材としてのアルミナ基板にチップ部品を搭載
した比較例半導体装置では、不良発生率は約2.5%で
あった。この主要な原因は、ろう付けによる導体層の溶
解及び消失が促進されたため、チップ部品搭載部の電気
的接続が不十分であったことによる。
体装置30は、不良発生率が0.001%以下であった。
ここで言う不良とは、前記実施例1の場合と同様で、半
導体装置30の製作過程で制御回路10における回路断線を
生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機能を所
持しないまま生産された状態を言う。このように低い不
良率が得られたのには、ろう付け(ろう材3')による導体
層4の溶解反応は生じていたものの導体層4が完全に消失
するには至らず(残留厚さ:6.8μm)、チップ部品搭
載部の電気的接続が確実になされたことが寄与してい
る。特に、ICチップ基体12を搭載した部分のろう材バ
ンプ3'による導体層4の溶解及び消失が抑制されたこと
が、不良発生率を低いものにしている要因になってい
る。一方、従来のAg−20wt%Pd厚膜導体層を設
けた載置部材としてのアルミナ基板にチップ部品を搭載
した比較例半導体装置では、不良発生率は約2.5%で
あった。この主要な原因は、ろう付けによる導体層の溶
解及び消失が促進されたため、チップ部品搭載部の電気
的接続が不十分であったことによる。
【0080】本実施例においても、高温放置試験による
ICチップ基体搭載部の断線不良の発生状況を追跡した。
その結果を図9に示す。図中のBはCu導体層4を設けた
本実施例に関するモールド試料、そしてCは従来のAg
−20wt%Pd導体を適用した比較用モールド試料に
関する。Bに注目すると、高温放置時間3000hまで
の試験では断線は見られず、これを過ぎた段階で断線し
ている。これに対しCでは,100hを過ぎた段階から
断線を生じている。断線の要因は、ろう付け後の高温放
置試験による熱処理段階で、Ag−20wt%Pd導体
とろう材バンプ3'との反応が更に進み、導体の切断ある
いは剥離が一層促進されたためである。このように本実
施例試料の場合は、比較試料より約1桁高い信頼性を有
している。
ICチップ基体搭載部の断線不良の発生状況を追跡した。
その結果を図9に示す。図中のBはCu導体層4を設けた
本実施例に関するモールド試料、そしてCは従来のAg
−20wt%Pd導体を適用した比較用モールド試料に
関する。Bに注目すると、高温放置時間3000hまで
の試験では断線は見られず、これを過ぎた段階で断線し
ている。これに対しCでは,100hを過ぎた段階から
断線を生じている。断線の要因は、ろう付け後の高温放
置試験による熱処理段階で、Ag−20wt%Pd導体
とろう材バンプ3'との反応が更に進み、導体の切断ある
いは剥離が一層促進されたためである。このように本実
施例試料の場合は、比較試料より約1桁高い信頼性を有
している。
【0081】このように、Cu導体層4によれば、ろう
付けに引き続いて175℃の高温放置試験が実施されて
も、半導体装置30の断線不良は生じていない。しかし、
図7に示したように、Cu導体層4とろう材3'との間で
は、反応による合金層ないしは金属間化合物の生成を抑
制することはできない。にもかかわらず、断線不良の発
生が回避されているのは、エポキシ樹脂8による拘束に
よる効果に基づく。以上のように、半導体装置30が高温
の稼働条件のもとにさらされ、Snを主成分とするろう
材3'とCu厚膜導体層4との固相拡散が促進され、Cu
厚膜導体層4がSnを含む合金ないし金属間化合物に変
質することはある。
付けに引き続いて175℃の高温放置試験が実施されて
も、半導体装置30の断線不良は生じていない。しかし、
図7に示したように、Cu導体層4とろう材3'との間で
は、反応による合金層ないしは金属間化合物の生成を抑
制することはできない。にもかかわらず、断線不良の発
生が回避されているのは、エポキシ樹脂8による拘束に
よる効果に基づく。以上のように、半導体装置30が高温
の稼働条件のもとにさらされ、Snを主成分とするろう
材3'とCu厚膜導体層4との固相拡散が促進され、Cu
厚膜導体層4がSnを含む合金ないし金属間化合物に変
質することはある。
【0082】しかし、このような状況のもとでも、前記
合金ないし金属間化合物自体が脆性を有することや、前
記合金ないし金属間化合物の生成に基づく基板5と厚膜
導体層4間の接合力低下が抑えられて、固着チップ部品
の基板からの剥離、厚膜導体層4自体の断線、そして所
期の回路機能が維持されなくなると言う第2の問題は、
エポキシ樹脂8の拘束によって防止できる。
合金ないし金属間化合物自体が脆性を有することや、前
記合金ないし金属間化合物の生成に基づく基板5と厚膜
導体層4間の接合力低下が抑えられて、固着チップ部品
の基板からの剥離、厚膜導体層4自体の断線、そして所
期の回路機能が維持されなくなると言う第2の問題は、
エポキシ樹脂8の拘束によって防止できる。
【0083】ICチップ基体12の断線不良の発生状況
は、温度サイクル試験によっても確認した。
は、温度サイクル試験によっても確認した。
【0084】図8はその結果を示すグラフである。結果
の詳細は既に説明した。樹脂モールド試料Bでは、断線
は2000回までは見られず、それ以降で生じている。
断線の要因はろう材バンプ3'のクラック破壊である。
の詳細は既に説明した。樹脂モールド試料Bでは、断線
は2000回までは見られず、それ以降で生じている。
断線の要因はろう材バンプ3'のクラック破壊である。
【0085】これに対し非モールド試料Cでは、500
回以降から断線を生じている。以上のように、モールド
を施した場合は、非モールド状態より約1桁高い信頼性
を有している。この理由は前記実施例1の場合と同様で
ある。非モールド構造の場合は、ICチップ基体12とア
ルミナ基板5の熱膨張率差により、温度変化に基づく熱
歪がろう材バンプ3'に作用する。この場合、過大な熱歪
の作用により、Snを多量に含むろう材3'に特有な脆性
のため、バンプ3'は塑性変形で歪を吸収し得ない状態の
ままでバンプ3'自体にクラックを生ずる。このクラック
はPb−Sn系ろう材より速く進展し、その先端はバン
プ3'の内部領域にほとんど留まらず、そしてバンプ領域
を貫通した状態(完全な断線状態)になりやすい。このこ
とが、非モールド構造の信頼性が低い主な理由である。
回以降から断線を生じている。以上のように、モールド
を施した場合は、非モールド状態より約1桁高い信頼性
を有している。この理由は前記実施例1の場合と同様で
ある。非モールド構造の場合は、ICチップ基体12とア
ルミナ基板5の熱膨張率差により、温度変化に基づく熱
歪がろう材バンプ3'に作用する。この場合、過大な熱歪
の作用により、Snを多量に含むろう材3'に特有な脆性
のため、バンプ3'は塑性変形で歪を吸収し得ない状態の
ままでバンプ3'自体にクラックを生ずる。このクラック
はPb−Sn系ろう材より速く進展し、その先端はバン
プ3'の内部領域にほとんど留まらず、そしてバンプ領域
を貫通した状態(完全な断線状態)になりやすい。このこ
とが、非モールド構造の信頼性が低い主な理由である。
【0086】一方、モールド構造の場合は上述の温度変
化を生じても、モールド樹脂8による拘束作用を受ける
ため、バンプ3'の変形量は実質的に僅少に維持される。
換言すると、ICチップ基体12とアルミナ基板5の熱膨
張率差に基づく変形がモールド樹脂8により妨げられる
結果、バンプ3'に作用する応力は非モールド構造の場合
より小さくなる。したがって、Snを多量に含むろう材
3'の特有の欠点であるクラックの発生や貫通が大幅に抑
制される。このことが、モールド構造で信頼性が向上す
る主な理由であり、上述した第3の課題を克服できる理
由でもある。特に、Cu 導体層4を適用した樹脂モール
ド試料では、導体層4とろう材3'との反応自体は避けら
れず、これによる欠点は当然ながらろう付け部に導入さ
れる。しかし、本発明においては、樹脂モールドによる
機械的な拘束を具現することによって補うことができる
から、この欠点を克服することが可能である。
化を生じても、モールド樹脂8による拘束作用を受ける
ため、バンプ3'の変形量は実質的に僅少に維持される。
換言すると、ICチップ基体12とアルミナ基板5の熱膨
張率差に基づく変形がモールド樹脂8により妨げられる
結果、バンプ3'に作用する応力は非モールド構造の場合
より小さくなる。したがって、Snを多量に含むろう材
3'の特有の欠点であるクラックの発生や貫通が大幅に抑
制される。このことが、モールド構造で信頼性が向上す
る主な理由であり、上述した第3の課題を克服できる理
由でもある。特に、Cu 導体層4を適用した樹脂モール
ド試料では、導体層4とろう材3'との反応自体は避けら
れず、これによる欠点は当然ながらろう付け部に導入さ
れる。しかし、本発明においては、樹脂モールドによる
機械的な拘束を具現することによって補うことができる
から、この欠点を克服することが可能である。
【0087】本実施例では、Snを多量に含んだろう材
とCu配線とを組み合わせた接合構造で特有の、第4の
課題を克服することが特に重要な点である。上述したよ
うに、SnとCuとの反応が進んでSn−Cu系金属間
化合物又は合金が生成されやすく、ろう材はこのような
金属間化合物又は合金を含んで更に脆性を増したものに
なっても、上記第2及び3の課題克服(樹脂8による拘束
の効果)に連動して第4の課題をも克服することが可能で
ある。
とCu配線とを組み合わせた接合構造で特有の、第4の
課題を克服することが特に重要な点である。上述したよ
うに、SnとCuとの反応が進んでSn−Cu系金属間
化合物又は合金が生成されやすく、ろう材はこのような
金属間化合物又は合金を含んで更に脆性を増したものに
なっても、上記第2及び3の課題克服(樹脂8による拘束
の効果)に連動して第4の課題をも克服することが可能で
ある。
【0088】以上の本実施例半導体装置30には、図10
に示した回路が形成されている。IGBT素子1のエミ
ッタ及びゲートは制御回路10と電気的に接続され、素子
1の動作はこの回路10により制御される。制御回路10に
は抵抗11、ICチップ基体12、コンデンサ13が搭載さ
れ、これらの素子はCu厚膜導体層4により接続されて
いる。IGBT素子1と制御回路10からはそれぞれ端子7
が引き出されている。半導体装置30はIGBT素子1と
それを制御する回路10とから構成され、自動車用エンジ
ン点火装置のコイルへ給電するのに用いられた。この回
路から構成された半導体装置30は、最高周囲温度120
℃の環境のもとで自動車用エンジンを点火するのに使用
された。自動車の走行距離10万キロメートルに相当す
る稼働においても、本実施例半導体装置30はその回路機
能を維持することが確認された。
に示した回路が形成されている。IGBT素子1のエミ
ッタ及びゲートは制御回路10と電気的に接続され、素子
1の動作はこの回路10により制御される。制御回路10に
は抵抗11、ICチップ基体12、コンデンサ13が搭載さ
れ、これらの素子はCu厚膜導体層4により接続されて
いる。IGBT素子1と制御回路10からはそれぞれ端子7
が引き出されている。半導体装置30はIGBT素子1と
それを制御する回路10とから構成され、自動車用エンジ
ン点火装置のコイルへ給電するのに用いられた。この回
路から構成された半導体装置30は、最高周囲温度120
℃の環境のもとで自動車用エンジンを点火するのに使用
された。自動車の走行距離10万キロメートルに相当す
る稼働においても、本実施例半導体装置30はその回路機
能を維持することが確認された。
【0089】
【実施例4】本実施例では、パワー半導体基体と制御回
路を同一基板上に搭載した高周波電圧増幅回路を有する
半導体装置とこれを用いた電子装置について説明する。
路を同一基板上に搭載した高周波電圧増幅回路を有する
半導体装置とこれを用いた電子装置について説明する。
【0090】パワー半導体素子基体1とその周辺回路素
子を搭載した半導体装置30は、図12に示す断面構造を
有している。載置部材としてのアルミナ基板( 37×1
2×0.8mm)5の一方の主面側に厚さ約12μmのA
g−1wt%Pt厚膜導体層(シート抵抗:1.5mΩ/
□)4と厚膜抵抗体11を形成し、これら導体層4と厚膜抵
抗体11の所定部にオーバコートガラス層15(図示を省略)
を設け、他方の主面側に厚さ約12μmのAg−1wt
%Pt厚膜導体層(シート抵抗:1.5mΩ/□)4’を
形成し、そして導体層4及び4'を接続するスルーホール
Ag−1wt%Pt厚膜導体(シート抵抗:1.5mΩ/
□)4Aを形成している。導体層4上には最終的にろう材3
となる組成Sn−3wt%Ag−0.8wt%Cuのろ
う材粉末を含有したペーストを印刷し、この印刷部にS
iからなるMOS FETチップ基体1、ICチップ基体
12、そしてコンデンサチップ13等のチップ部品を搭載し
て空気中で250±10℃に加熱した。引き続き、Ni
めっき(厚さ:3〜7μm,図示を省略)を設けたCu板2
上に組成Sn−52 wt %Inからなるろう材3'によ
り基板5を固着し、パワー半導体素子基体1と導体層4間
に直径35μmのAu細線6、そして、導体層4と端子7
間に直径35mの・u細線6'を熱圧着ボンディングし
て、所定の高周波電圧増幅回路を構成した。この増幅回
路は最終的に図12の破線で示すように、エポキシ樹脂
8によるトランスファモールドが施されている。エポキ
シ樹脂8は熱膨張率:16ppm/℃、ガラス転移点:15
5℃、体積抵抗率:9×1015Ω・m (RT)、曲げ強度:
3×1015kgf /mm2、曲げ弾性率:1600 kg
f/mm2なる特性を有している。トランスファモール
ドは180℃(保持時間:5分)のもとで実施し、次いで
150℃のもとで2hの熱処理を施して樹脂の硬化を促
進させた。
子を搭載した半導体装置30は、図12に示す断面構造を
有している。載置部材としてのアルミナ基板( 37×1
2×0.8mm)5の一方の主面側に厚さ約12μmのA
g−1wt%Pt厚膜導体層(シート抵抗:1.5mΩ/
□)4と厚膜抵抗体11を形成し、これら導体層4と厚膜抵
抗体11の所定部にオーバコートガラス層15(図示を省略)
を設け、他方の主面側に厚さ約12μmのAg−1wt
%Pt厚膜導体層(シート抵抗:1.5mΩ/□)4’を
形成し、そして導体層4及び4'を接続するスルーホール
Ag−1wt%Pt厚膜導体(シート抵抗:1.5mΩ/
□)4Aを形成している。導体層4上には最終的にろう材3
となる組成Sn−3wt%Ag−0.8wt%Cuのろ
う材粉末を含有したペーストを印刷し、この印刷部にS
iからなるMOS FETチップ基体1、ICチップ基体
12、そしてコンデンサチップ13等のチップ部品を搭載し
て空気中で250±10℃に加熱した。引き続き、Ni
めっき(厚さ:3〜7μm,図示を省略)を設けたCu板2
上に組成Sn−52 wt %Inからなるろう材3'によ
り基板5を固着し、パワー半導体素子基体1と導体層4間
に直径35μmのAu細線6、そして、導体層4と端子7
間に直径35mの・u細線6'を熱圧着ボンディングし
て、所定の高周波電圧増幅回路を構成した。この増幅回
路は最終的に図12の破線で示すように、エポキシ樹脂
8によるトランスファモールドが施されている。エポキ
シ樹脂8は熱膨張率:16ppm/℃、ガラス転移点:15
5℃、体積抵抗率:9×1015Ω・m (RT)、曲げ強度:
3×1015kgf /mm2、曲げ弾性率:1600 kg
f/mm2なる特性を有している。トランスファモール
ドは180℃(保持時間:5分)のもとで実施し、次いで
150℃のもとで2hの熱処理を施して樹脂の硬化を促
進させた。
【0091】以上のようにして製作された本実施例半導
体装置30は、不良発生率が0.001%以下であ っ
た。ここで言う不良とは、前記実施例1の場合と同様
で、半導体装置30の製作過程で制御回路10における回路
断線を生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機
能を所持しないまま生産された状態を言う。このように
低い不良率が得られたのには、ろう付け(ろう材3)によ
る導体層4の溶解反応は殆ど生じないため導体層4の消失
には至らず(残留厚さ:11μm)、チップ部品搭載部の
電気的接続が確実になされたことが寄与している。特
に、ICチップ基体12を搭載した部分のろう材バンプ3
による導体層4の溶解及び消失が抑制されたことが、不
良発生率を低いものにしている要因になっている。
体装置30は、不良発生率が0.001%以下であ っ
た。ここで言う不良とは、前記実施例1の場合と同様
で、半導体装置30の製作過程で制御回路10における回路
断線を生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機
能を所持しないまま生産された状態を言う。このように
低い不良率が得られたのには、ろう付け(ろう材3)によ
る導体層4の溶解反応は殆ど生じないため導体層4の消失
には至らず(残留厚さ:11μm)、チップ部品搭載部の
電気的接続が確実になされたことが寄与している。特
に、ICチップ基体12を搭載した部分のろう材バンプ3
による導体層4の溶解及び消失が抑制されたことが、不
良発生率を低いものにしている要因になっている。
【0092】一方、従来のAg−20wt%Pd厚膜導
体層を設けた載置部材としてのアルミナ基板にチップ部
品を搭載した比較例半導体装置では、不良発生率は5.
5%であった。この主要な原因は、ろう付けによる導体
層の溶解及び消失が促進されたため、チップ部品搭載部
の電気的接続が不十分であったことによる。
体層を設けた載置部材としてのアルミナ基板にチップ部
品を搭載した比較例半導体装置では、不良発生率は5.
5%であった。この主要な原因は、ろう付けによる導体
層の溶解及び消失が促進されたため、チップ部品搭載部
の電気的接続が不十分であったことによる。
【0093】本実施例半導体装置30に−40〜125℃
の温度サイクルを2000回与えたが、MOS FET
チップ基体1、ICチップ基体12、そしてコンデンサチ
ップ13等のチップ部品搭載部における導体層4及びろう
材 3には何らの異常もみられなかった。並行して、本実
施例半導体装置30に150℃の高温放置試験(2000
h)を施したが、チップ部品の基板5からの剥離、導体層
4,4A,4'の断線、回路機能の劣化等は観測されなかっ
た。また、上記高温放置試験による基板5とCu板2との間
の剥離も観測されなかった。
の温度サイクルを2000回与えたが、MOS FET
チップ基体1、ICチップ基体12、そしてコンデンサチ
ップ13等のチップ部品搭載部における導体層4及びろう
材 3には何らの異常もみられなかった。並行して、本実
施例半導体装置30に150℃の高温放置試験(2000
h)を施したが、チップ部品の基板5からの剥離、導体層
4,4A,4'の断線、回路機能の劣化等は観測されなかっ
た。また、上記高温放置試験による基板5とCu板2との間
の剥離も観測されなかった。
【0094】以上のように優れた信頼性が得られたの
は、第1の課題であるろう材3,3'による導体層4,4'の溶
解、消失を抑制し、第2の課題である合金又は金属間化
合物の生成を抑制し、そして、樹脂モールド8による拘
束によりチップ部品接続部のろう材3,3'の変形を抑制す
ることによる第3課題の克服に基づく。
は、第1の課題であるろう材3,3'による導体層4,4'の溶
解、消失を抑制し、第2の課題である合金又は金属間化
合物の生成を抑制し、そして、樹脂モールド8による拘
束によりチップ部品接続部のろう材3,3'の変形を抑制す
ることによる第3課題の克服に基づく。
【0095】図13は半導体装置の入力電圧波形及び出
力電圧波形を示すグラフである。出力電圧は35Vと入
力電圧の0.7Vに対して50倍の値が得られ、そして
出力電圧波形も立上がり及び立下がりとも0.2ns以
下の時定数を示している。この結果は、半導体装置30は
250MHz帯の高周波電圧制御用として実用可能なこ
とを示唆している。上記装置30は最終的に画素3000
×3000のテレビジョン装置に組み込まれた。この結
果、テレビジョン装置は高精細な画像を表示した。この
テレビジョン装置も、本発明における電子装置である。
力電圧波形を示すグラフである。出力電圧は35Vと入
力電圧の0.7Vに対して50倍の値が得られ、そして
出力電圧波形も立上がり及び立下がりとも0.2ns以
下の時定数を示している。この結果は、半導体装置30は
250MHz帯の高周波電圧制御用として実用可能なこ
とを示唆している。上記装置30は最終的に画素3000
×3000のテレビジョン装置に組み込まれた。この結
果、テレビジョン装置は高精細な画像を表示した。この
テレビジョン装置も、本発明における電子装置である。
【0096】
【実施例5】本実施例では、窒化アルミニウムセラミッ
クスからなる基板上にパワー半導体基体と制御回路を搭
載した高周波電圧増幅回路を有する半導体装置とこれを
用いた電子装置について説明する。
クスからなる基板上にパワー半導体基体と制御回路を搭
載した高周波電圧増幅回路を有する半導体装置とこれを
用いた電子装置について説明する。
【0097】窒化アルミニウムセラミックス基板5上に
パワー半導体素子基体1とその周辺回路素子を搭載した
半導体装置30は、図12と同様の断面構造を有してい
る。載置部材としての窒化アルミニウム基板( 37×1
2×0.8 mm)5の一方の主面側に厚さ約12μmの
Ag−wt%1Pt厚膜導体層(シート抵抗:1.5mΩ/□)
4と厚膜抵抗体11を形成し、これら導体層4と厚膜抵抗体
11の所定部にオーバコートガラス層15(図示を省略)を設
け、他方の主面側に厚さ約12μmのAg−1wt%P
t厚膜導体層(シート抵抗:1.5mΩ/□)4'を形成し、そ
して導体層4及び4'を接続するスルーホールAg−1wt
%Pd厚膜導体(シート抵抗:1.5mΩ/□)4Aを形成して
いる。導体層4上には最終的にろう材 3となる組成Sn
−3wt%Ag−0.8 wt%Cuのろう材粉末を含有し
たペーストを印刷し、この印刷部にSiからなるMOS
FETチップ基体1、ICチップ基体12、そしてコンデ
ンサチップ13等のチップ部品を搭載して空気中で250
±10℃に加熱した。引き続き、Niめっき(厚さ:3〜
7μm,図示を省略)を設けたCu板2上に組成Sn−5
2 wt %Inなるろう材3'により基板5を固着し、パ
ワー半導体素子基体1と導体層4間に直径35μmのAu細
線6、そして、導体層4と端子7間に直径35μmのAu
細線6'を熱圧着ボンディングして、所定の高周波電圧増
幅回路を構成した。この増幅回路は最終的に図12の破
線で示すように、エポキシ樹脂8によるトランスファモ
ールドが施されている。エポキシ樹脂8は熱膨張率:16
ppm/℃、ガラス転移点:155℃、体積抵抗率:9
×1015Ω・m (RT)、曲げ強度:3かける1015k
gf/mm2、曲げ弾性率:1600 kgf/mm2なる
特性を有している。トランスファモールドは180℃の
もとで実施し、次いで150℃のもとで2hの熱処理を
施して樹脂の硬化を促進させた。
パワー半導体素子基体1とその周辺回路素子を搭載した
半導体装置30は、図12と同様の断面構造を有してい
る。載置部材としての窒化アルミニウム基板( 37×1
2×0.8 mm)5の一方の主面側に厚さ約12μmの
Ag−wt%1Pt厚膜導体層(シート抵抗:1.5mΩ/□)
4と厚膜抵抗体11を形成し、これら導体層4と厚膜抵抗体
11の所定部にオーバコートガラス層15(図示を省略)を設
け、他方の主面側に厚さ約12μmのAg−1wt%P
t厚膜導体層(シート抵抗:1.5mΩ/□)4'を形成し、そ
して導体層4及び4'を接続するスルーホールAg−1wt
%Pd厚膜導体(シート抵抗:1.5mΩ/□)4Aを形成して
いる。導体層4上には最終的にろう材 3となる組成Sn
−3wt%Ag−0.8 wt%Cuのろう材粉末を含有し
たペーストを印刷し、この印刷部にSiからなるMOS
FETチップ基体1、ICチップ基体12、そしてコンデ
ンサチップ13等のチップ部品を搭載して空気中で250
±10℃に加熱した。引き続き、Niめっき(厚さ:3〜
7μm,図示を省略)を設けたCu板2上に組成Sn−5
2 wt %Inなるろう材3'により基板5を固着し、パ
ワー半導体素子基体1と導体層4間に直径35μmのAu細
線6、そして、導体層4と端子7間に直径35μmのAu
細線6'を熱圧着ボンディングして、所定の高周波電圧増
幅回路を構成した。この増幅回路は最終的に図12の破
線で示すように、エポキシ樹脂8によるトランスファモ
ールドが施されている。エポキシ樹脂8は熱膨張率:16
ppm/℃、ガラス転移点:155℃、体積抵抗率:9
×1015Ω・m (RT)、曲げ強度:3かける1015k
gf/mm2、曲げ弾性率:1600 kgf/mm2なる
特性を有している。トランスファモールドは180℃の
もとで実施し、次いで150℃のもとで2hの熱処理を
施して樹脂の硬化を促進させた。
【0098】以上のようにして製作された本実施例半導
体装置30は、不良発生率が0.001%以下であ っ
た。ここで言う不良とは、前記実施例1の場合と同様
で、半導体装置30の製作過程で制御回路10における回路
断線を生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機
能を所持しないまま生産された状態を言う。このように
低い不良率が得られたのには、ろう付け(ろう材3)によ
る導体層4の溶解反応は殆ど生じないため導体層4の消失
には至らず(残留厚さ:11μm)、チップ部品搭載部の
電気的接続が確実になされたことが寄与している。特
に、ICチップ基体12を搭載した部分のろう材バンプ3に
よる導体層4の溶解及び消失が抑制されたことが、不良
発生率を低いものにしている要因になっている。
体装置30は、不良発生率が0.001%以下であ っ
た。ここで言う不良とは、前記実施例1の場合と同様
で、半導体装置30の製作過程で制御回路10における回路
断線を生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機
能を所持しないまま生産された状態を言う。このように
低い不良率が得られたのには、ろう付け(ろう材3)によ
る導体層4の溶解反応は殆ど生じないため導体層4の消失
には至らず(残留厚さ:11μm)、チップ部品搭載部の
電気的接続が確実になされたことが寄与している。特
に、ICチップ基体12を搭載した部分のろう材バンプ3に
よる導体層4の溶解及び消失が抑制されたことが、不良
発生率を低いものにしている要因になっている。
【0099】一方、従来のAg−20wt%Pd厚膜導
体層を設けた載置部材としての窒化アルミニウム基板に
チップ部品を搭載した比較例半導体装置では、不良発生
率は14.5%であった。この主要な原因は、ろう付け
による導体層の溶解及び消失が促進されたため、チップ
部品搭載部の電気的接続が不十分であったことによる。
体層を設けた載置部材としての窒化アルミニウム基板に
チップ部品を搭載した比較例半導体装置では、不良発生
率は14.5%であった。この主要な原因は、ろう付け
による導体層の溶解及び消失が促進されたため、チップ
部品搭載部の電気的接続が不十分であったことによる。
【0100】本実施例半導体装置30に−40〜125℃
の温度サイクルを2000回与えたが、MOS FET
チップ基体1、ICチップ基体12、そしてコンデンサチ
ップ13等のチップ部品搭載部における導体層4及びろう
材 3には何らの異常もみられなか った。並行して、本
実施例半導体装置30に150℃の高温放置試験(200
0h)を施したが、チップ部品の基板5からの剥離、導体
層4の断線、回路機能の劣化等は観測されなかった。ま
た、上記高温放置試験による基板5とCu板2との間の剥
離も観測されなかった。以上のように優れた信頼性が得
られたのは、上記実施例4と同様の理由に基づく。
の温度サイクルを2000回与えたが、MOS FET
チップ基体1、ICチップ基体12、そしてコンデンサチ
ップ13等のチップ部品搭載部における導体層4及びろう
材 3には何らの異常もみられなか った。並行して、本
実施例半導体装置30に150℃の高温放置試験(200
0h)を施したが、チップ部品の基板5からの剥離、導体
層4の断線、回路機能の劣化等は観測されなかった。ま
た、上記高温放置試験による基板5とCu板2との間の剥
離も観測されなかった。以上のように優れた信頼性が得
られたのは、上記実施例4と同様の理由に基づく。
【0101】また、半導体装置30の入力電圧波形及び出
力電圧波形を調べた。この結果、出力電圧は35Vと入力
電圧の0.7Vに対して50倍の値が得られ、そして出
力電圧波形も立上がり及び立下がりとも0.2ns以下
の時定数を示していることが確認された。この結果は、
上記実施例4と同様に、半導体装置30は250MHz帯
の高周波電圧制御用として実用可能なことを示唆してい
る。上記装置30は最終的に画素3000×3000のテ
レビジョン装置に組み込まれた。この結果、テレビジョ
ン装置は高精細な画像を表示した。
力電圧波形を調べた。この結果、出力電圧は35Vと入力
電圧の0.7Vに対して50倍の値が得られ、そして出
力電圧波形も立上がり及び立下がりとも0.2ns以下
の時定数を示していることが確認された。この結果は、
上記実施例4と同様に、半導体装置30は250MHz帯
の高周波電圧制御用として実用可能なことを示唆してい
る。上記装置30は最終的に画素3000×3000のテ
レビジョン装置に組み込まれた。この結果、テレビジョ
ン装置は高精細な画像を表示した。
【0102】
【実施例6】本実施例では、ガラスセラミックス(Al
2O3・6SiO2)からなる基板(低温焼成基板とも言
われる)上にパワー半導体基体と制御回路を搭載した高
周波電圧増幅回路を有する半導体装置とこれを用いた電
子装置について説明する。
2O3・6SiO2)からなる基板(低温焼成基板とも言
われる)上にパワー半導体基体と制御回路を搭載した高
周波電圧増幅回路を有する半導体装置とこれを用いた電
子装置について説明する。
【0103】ガラスセラミックス基板5上にパワー半導
体素子基体1とその周辺回路素子を搭載した半導体装置3
0は、図12と同様の断面構造を有している。載置部材
としてのガラスセラミックス基板( 37×12×0.8
mm)5の一方の主面側に厚さ約12μmのAg−1wt
%Pd厚膜導体層(シート抵抗:1.5mΩ/□)4と厚膜
抵抗体11を形成し、これら導体層4と厚膜抵抗体11の所
定部にオーバコートガラス層15(図示を省略)を設け、他
方の主面側に厚さ約12μmのAg−1wt%Pt厚膜
導体層(シート抵抗:2.5mΩ/□)4'を形成し、そして
導体層4及び4'を接続するスルーホールAg−1wt%
Pt厚膜導体(シート抵抗:1.5mΩ/□)4Aを形成して
いる。導体層4上には最終的にろう材 3となる組成Sn
−3wt%Ag−0.8 wt%Cuのろう材粉末を含
有したペーストを印刷し、この印刷部にSiからなるM
OS FETチップ基体1、ICチップ基体12、そしてコ
ンデンサチップ13等のチップ部品を搭載して空気中で2
50±10℃に加熱した。引き続き、Niめっき(厚さ:3
〜7μm,図示を省略)を設けたCu板2上に組成Sn−5
2 wt %Inなるろう材3'により基板5を固着し、パ
ワー半導体素子基体1と導体層4間に直径35μmのAu
細線6、そして、導体層4と端子7間に直径35μmのA
u細線6'を熱圧着ボンディングして、所定の高周波電圧
増幅回路を構成した。この増幅回路は最終的に図10の破
線で示すように、エポキシ樹脂8によるトランスファモ
ールドが施されている。エポキシ樹脂8は熱膨張率:16
ppm/℃、ガラス転移点:155℃、体積抵抗率:9×
1015Ω・m (RT)、曲げ強度:3×1015kgf /m
m2、曲げ弾性率:1600 kgf/mm2なる特性を有し
ている。トランスファモールドは180℃(保持時間:5
分)のもとで実施し、次いで150℃のもとで2hの熱処
理を施して樹脂の硬化を促進させた。
体素子基体1とその周辺回路素子を搭載した半導体装置3
0は、図12と同様の断面構造を有している。載置部材
としてのガラスセラミックス基板( 37×12×0.8
mm)5の一方の主面側に厚さ約12μmのAg−1wt
%Pd厚膜導体層(シート抵抗:1.5mΩ/□)4と厚膜
抵抗体11を形成し、これら導体層4と厚膜抵抗体11の所
定部にオーバコートガラス層15(図示を省略)を設け、他
方の主面側に厚さ約12μmのAg−1wt%Pt厚膜
導体層(シート抵抗:2.5mΩ/□)4'を形成し、そして
導体層4及び4'を接続するスルーホールAg−1wt%
Pt厚膜導体(シート抵抗:1.5mΩ/□)4Aを形成して
いる。導体層4上には最終的にろう材 3となる組成Sn
−3wt%Ag−0.8 wt%Cuのろう材粉末を含
有したペーストを印刷し、この印刷部にSiからなるM
OS FETチップ基体1、ICチップ基体12、そしてコ
ンデンサチップ13等のチップ部品を搭載して空気中で2
50±10℃に加熱した。引き続き、Niめっき(厚さ:3
〜7μm,図示を省略)を設けたCu板2上に組成Sn−5
2 wt %Inなるろう材3'により基板5を固着し、パ
ワー半導体素子基体1と導体層4間に直径35μmのAu
細線6、そして、導体層4と端子7間に直径35μmのA
u細線6'を熱圧着ボンディングして、所定の高周波電圧
増幅回路を構成した。この増幅回路は最終的に図10の破
線で示すように、エポキシ樹脂8によるトランスファモ
ールドが施されている。エポキシ樹脂8は熱膨張率:16
ppm/℃、ガラス転移点:155℃、体積抵抗率:9×
1015Ω・m (RT)、曲げ強度:3×1015kgf /m
m2、曲げ弾性率:1600 kgf/mm2なる特性を有し
ている。トランスファモールドは180℃(保持時間:5
分)のもとで実施し、次いで150℃のもとで2hの熱処
理を施して樹脂の硬化を促進させた。
【0104】以上のようにして製作された本実施例半導
体装置30は、不良発生率が0.001%以下であった。
ここで言う不良とは、前記実施例1の場合と同様で、半
導体装置30の製作過程で制御回路10における回路断線を
生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機能を所
持しないまま生産された状態を言う。このように低い不
良率が得られたのには、ろう付け(ろう材3)による導体
層4の溶解反応は殆ど生じないため導体層4の消失には至
らず(残留厚さ:11μm)、チップ部品搭載部の電気的
接続が確実になされたことが寄与している。特に、IC
チップ基体12を搭載した部分のろう材バンプ3による導
体層4の溶解及び消失が抑制されたことが、不良発生率
を低いものにしている要因になっている。一方、従来の
Ag−20wt%Pd厚膜導体層を設けた載置部材とし
てのガラスセラミックス基板にチップ部品を搭載した比
較例半導体装置では、不良発生率は14.5%であっ
た。この主要な原因は、ろう付けによる導体層の溶解及
び消失が促進されたため、チップ部品搭載部の電気的接
続が不十分であったことによる。
体装置30は、不良発生率が0.001%以下であった。
ここで言う不良とは、前記実施例1の場合と同様で、半
導体装置30の製作過程で制御回路10における回路断線を
生ずることにより、半導体装置30が所定の回路機能を所
持しないまま生産された状態を言う。このように低い不
良率が得られたのには、ろう付け(ろう材3)による導体
層4の溶解反応は殆ど生じないため導体層4の消失には至
らず(残留厚さ:11μm)、チップ部品搭載部の電気的
接続が確実になされたことが寄与している。特に、IC
チップ基体12を搭載した部分のろう材バンプ3による導
体層4の溶解及び消失が抑制されたことが、不良発生率
を低いものにしている要因になっている。一方、従来の
Ag−20wt%Pd厚膜導体層を設けた載置部材とし
てのガラスセラミックス基板にチップ部品を搭載した比
較例半導体装置では、不良発生率は14.5%であっ
た。この主要な原因は、ろう付けによる導体層の溶解及
び消失が促進されたため、チップ部品搭載部の電気的接
続が不十分であったことによる。
【0105】本実施例半導体装置30に-40〜125℃
の温度サイクルを2000回与えたが、MOS FET
チップ基体1、ICチップ基体12、そしてコンデンサチ
ップ13等のチップ部品搭載部における導体層4そしてろ
う材 3には何らの異常もみられなかった。並行して、本
実施例半導体装置30に150℃の高温放置試験(200
0h)を施したが、チップ部品の基板5からの剥離、導体
層4の断線、回路機能の劣化等は観測されなかった。ま
た、上記高温放置試験による基板5とCu板2との間の剥
離も観測されなかった。以上のように優れた信頼性が得
られたのは、上記実施例4と同様の理由に基づく。
の温度サイクルを2000回与えたが、MOS FET
チップ基体1、ICチップ基体12、そしてコンデンサチ
ップ13等のチップ部品搭載部における導体層4そしてろ
う材 3には何らの異常もみられなかった。並行して、本
実施例半導体装置30に150℃の高温放置試験(200
0h)を施したが、チップ部品の基板5からの剥離、導体
層4の断線、回路機能の劣化等は観測されなかった。ま
た、上記高温放置試験による基板5とCu板2との間の剥
離も観測されなかった。以上のように優れた信頼性が得
られたのは、上記実施例4と同様の理由に基づく。
【0106】また、半導体装置30の入力電圧波形及び出
力電圧波形を調べた。この結果、出力電圧は35Vと入
力電圧の0.7Vに対して50倍の値が得られ、そして
出力電圧波形も立上がり及び立下がりとも0.2ns以
下の時定数を示していることが確認された。この結果
は、上記実施例4と同様に、半導体装置30は250MH
z帯の高周波電圧制御用として実用可能なことを示唆し
ている。上記装置30は最終的に画素3000×3000
のテレビジョン装置に組み込まれた。この結果、テレビ
ジョン装置は高精細な画像を表示した。
力電圧波形を調べた。この結果、出力電圧は35Vと入
力電圧の0.7Vに対して50倍の値が得られ、そして
出力電圧波形も立上がり及び立下がりとも0.2ns以
下の時定数を示していることが確認された。この結果
は、上記実施例4と同様に、半導体装置30は250MH
z帯の高周波電圧制御用として実用可能なことを示唆し
ている。上記装置30は最終的に画素3000×3000
のテレビジョン装置に組み込まれた。この結果、テレビ
ジョン装置は高精細な画像を表示した。
【0107】以上までに、実施例を用いて本発明を説明
した。しかし、本発明は実施例に記載の事項のみに限定
されるものではない。
した。しかし、本発明は実施例に記載の事項のみに限定
されるものではない。
【0108】本発明において、半導体装置30は負荷に給
電する電気回路に組み込まれて使用される。このように
して使用される装置は、本発明で言う電子装置である。
この際、(1)半導体装置が、回転装置に給電する電気回
路に組み込まれて、上記回転装置の回転速度を制御する
か、もしくは、それ自体が移動するシステム(例えば、
電車、エレベータ、エスカレータ、ベルトコンベア)に
回転装置とともに組み込まれて上記移動システムの移動
速度を制御する場合、(2)前記回転装置に給電する電気
回路がインバータ回路である場合、(3)半導体装置が流
体を撹拌又は流動させる装置に組み込まれて、被撹拌物
又は被流動物の移動速度を制御する場合、(4)半導体装
置が物体を加工する装置に組み込まれて、被加工物の研
削速度を制御する場合、(5)半導体装置が発光体に組み
込まれて、上記発光体の放出光量を制御する場合、そし
て、(6)半導体装置が出力周波数50Hzないし250
MHzで作動する場合にも、上記実施例の場合と同様の
効果、利点を享受できる。
電する電気回路に組み込まれて使用される。このように
して使用される装置は、本発明で言う電子装置である。
この際、(1)半導体装置が、回転装置に給電する電気回
路に組み込まれて、上記回転装置の回転速度を制御する
か、もしくは、それ自体が移動するシステム(例えば、
電車、エレベータ、エスカレータ、ベルトコンベア)に
回転装置とともに組み込まれて上記移動システムの移動
速度を制御する場合、(2)前記回転装置に給電する電気
回路がインバータ回路である場合、(3)半導体装置が流
体を撹拌又は流動させる装置に組み込まれて、被撹拌物
又は被流動物の移動速度を制御する場合、(4)半導体装
置が物体を加工する装置に組み込まれて、被加工物の研
削速度を制御する場合、(5)半導体装置が発光体に組み
込まれて、上記発光体の放出光量を制御する場合、そし
て、(6)半導体装置が出力周波数50Hzないし250
MHzで作動する場合にも、上記実施例の場合と同様の
効果、利点を享受できる。
【0109】本発明において,半導体基体1になり得る
素材は,Si(4.2ppm/℃),Ge(5.8ppm/
℃),GaAs(6.5ppm/℃),GaP(5.3pp
m/℃),SiC(3.5ppm/℃)等である。これらの
素材からなる半導体素子を搭載することに何らの制約も
ない。この際、半導体基体はサイリスタ、トランジス
タ、IC等実施例に記載されていない電気的機能を有し
ていてもよい。また、基板5上に形成された厚膜抵抗11
はチップ抵抗に置き換えられてもよい。
素材は,Si(4.2ppm/℃),Ge(5.8ppm/
℃),GaAs(6.5ppm/℃),GaP(5.3pp
m/℃),SiC(3.5ppm/℃)等である。これらの
素材からなる半導体素子を搭載することに何らの制約も
ない。この際、半導体基体はサイリスタ、トランジス
タ、IC等実施例に記載されていない電気的機能を有し
ていてもよい。また、基板5上に形成された厚膜抵抗11
はチップ抵抗に置き換えられてもよい。
【0110】図14は本発明の変形例を示す断面図であ
る。基板5上に導体層4が形成され、この導体層4にろう
材バンプ3'によりICチップ基体12が接続され、基板
5、ICチップ基体12、ろう材バンプ3'がポッティング
法によるモールド樹脂8で封止された形態を含む半導体
装置30の場合でも、本発明の範囲に属する。
る。基板5上に導体層4が形成され、この導体層4にろう
材バンプ3'によりICチップ基体12が接続され、基板
5、ICチップ基体12、ろう材バンプ3'がポッティング
法によるモールド樹脂8で封止された形態を含む半導体
装置30の場合でも、本発明の範囲に属する。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、チップ部品を載置部材
にろう付けして固着する際の過剰な界面反応を抑制し、
製造時あるいは運転時の熱的及び機械的変化によるろう
付け部の破損を防止し、製造歩留りや信頼性の高い半導
体装置とこれを用いた電子装置を提供することができ
る。
にろう付けして固着する際の過剰な界面反応を抑制し、
製造時あるいは運転時の熱的及び機械的変化によるろう
付け部の破損を防止し、製造歩留りや信頼性の高い半導
体装置とこれを用いた電子装置を提供することができ
る。
【図1】本発明半導体装置を説明する鳥瞰図及び断面図
である。
である。
【図2】チップ部品搭載部の断面構造模式図である。
【図3】ICチップ基体搭載部の詳細を説明する断面模
式図である。
式図である。
【図4】溶融したろう材槽中にディップした場合のAg
−Pt厚膜導体層の残留厚さを示すグラフである。
−Pt厚膜導体層の残留厚さを示すグラフである。
【図5】Ag−Pt厚膜導体層の残留厚さのPt濃度依
存性を示すグラフである。
存性を示すグラフである。
【図6】Ag−Pt厚膜導体層のシート抵抗を示すグラ
フである。
フである。
【図7】チップ部品を搭載したろう付け部における金属
のデプスプロファイルを示すグラフである。
のデプスプロファイルを示すグラフである。
【図8】温度サイクル試験によるICチップ基体の断線
不良率を示すグラフである。
不良率を示すグラフである。
【図9】高温放置試験によるICチップ基体搭載部の断線
不良の発生状況を示すグラフである。
不良の発生状況を示すグラフである。
【図10】一実施例半導体装置の回路を説明する図であ
る。
る。
【図11】他の半導体装置の回路を説明する図である。
【図12】他実施例半導体装置を説明する断面図であ
る。
る。
【図13】他実施例半導体装置の入力電圧波形及び出力
電圧波形を示すグラフである。
電圧波形を示すグラフである。
【図14】本発明の変形例を示す断面図である。
1...半導体基体,IGBTチップ,MOS FETチッ
プ基体、2...Cuベース板、3,3'...ろう材、4,
4'...Ag−Pt厚膜導体,導体層、4A...スルーホー
ルAg−Pt厚膜導体、5...基板,アルミナ基板,膣
かアルミニウム基板,ガラス基板,ガラスセラミックス
基板、6,6'...Alワイヤ,Au細線、7...端子、
8...エポキシ樹脂,モールド樹脂、9...シリコーン樹
脂接着剤、10...制御回路、11...厚膜抵抗、1
2...ICチップ基体、13...コンデンサチップ、13
A...サージ保護素子、14...ガラススリーブ型ツェナ
ーダイオードチップ,ダイオード、15...オーバコート
ガラス層、30...半導体装置。
プ基体、2...Cuベース板、3,3'...ろう材、4,
4'...Ag−Pt厚膜導体,導体層、4A...スルーホー
ルAg−Pt厚膜導体、5...基板,アルミナ基板,膣
かアルミニウム基板,ガラス基板,ガラスセラミックス
基板、6,6'...Alワイヤ,Au細線、7...端子、
8...エポキシ樹脂,モールド樹脂、9...シリコーン樹
脂接着剤、10...制御回路、11...厚膜抵抗、1
2...ICチップ基体、13...コンデンサチップ、13
A...サージ保護素子、14...ガラススリーブ型ツェナ
ーダイオードチップ,ダイオード、15...オーバコート
ガラス層、30...半導体装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 35/30 310 C22C 13/00 H01L 23/12 H01L 21/92 603A 23/14 603B // C22C 13/00 603D 603E 23/12 H 23/14 M (72)発明者 山田 一二 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 小林 良一 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 神永 俊明 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 Fターム(参考) 5F044 KK04 KK16 LL01 QQ03 QQ05
Claims (3)
- 【請求項1】半導体基体が表面に導体配線を設けた載置
部材上に、錫(Sn)又は錫(Sn),アンチモン(Sb),銀
(Ag),銅(Cu),ニッケル(Ni),燐(P),ビスマス(B
i),亜鉛(Zn),金(Au)及びインジウム(In)の群か
ら選択された2種以上の物質からなるろう材で構成され
たバンプにより固着され、該半導体基体、該バンプ及び
該載置部材が熱硬化樹脂でモールドされたことを特徴と
する半導体装置。 - 【請求項2】請求項1において、該載置部材がアルミ
ナ、ガラスセラミックス、窒化アルミニウムセラミック
ス、ガラスのいずれかからなる無機質材料であり、該導
体配線が銀-白金(Ag-Pt)厚膜導体又は銅(Cu)厚膜導
体からなることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項3】半導体基体が表面に導体配線を設けた載置
部材上に、錫(Sn)又は錫(Sn),アンチモン(Sb),銀
(Ag),銅(Cu),ニッケル(Ni),燐(P),ビスマス(B
i),亜鉛(Zn),金(Au)及びインジウム(In)の群か
ら選択された2種以上の物質からなるろう材で構成され
たバンプにより固着され、該半導体基体、該バンプ及び
該載置部材が熱硬化樹脂でモールドされた半導体装置
が、負荷に給電する回路に組み込まれたことを特徴とす
る電子装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000052185A JP2001237279A (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 半導体装置及びそれを用いた電子装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000052185A JP2001237279A (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 半導体装置及びそれを用いた電子装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001237279A true JP2001237279A (ja) | 2001-08-31 |
Family
ID=18573743
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000052185A Pending JP2001237279A (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 半導体装置及びそれを用いた電子装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001237279A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7074350B2 (en) | 2001-03-23 | 2006-07-11 | Citizen Watch Co., Ltd. | Brazing filler metal |
| CN1305123C (zh) * | 2002-02-22 | 2007-03-14 | 三星电子株式会社 | 将装置定位到基板上而无需焊接的设备 |
| CN1307702C (zh) * | 2002-02-28 | 2007-03-28 | 株式会社日立制作所 | 电子装置的制造方法 |
| CN1310735C (zh) * | 2004-10-27 | 2007-04-18 | 杨代强 | 导体接合方法及应用其中的锡金焊料结构 |
| CN100339914C (zh) * | 2003-07-23 | 2007-09-26 | 夏普株式会社 | 银合金材料、电路基板、电子装置及电路基板的制造方法 |
| CN100355051C (zh) * | 2005-10-27 | 2007-12-12 | 中国科学院上海技术物理研究所 | 红外焦平面探测器的回流提拉倒装焊接方法 |
| JP2008108905A (ja) * | 2006-10-25 | 2008-05-08 | Nichia Chem Ind Ltd | 半導体発光素子 |
| CN100561695C (zh) * | 2007-02-06 | 2009-11-18 | 南茂科技股份有限公司 | 芯片与承载器的接合方法 |
| KR20150106875A (ko) * | 2012-11-09 | 2015-09-22 | 네덜란제 오르가니자티에 포오르 토에게파스트-나투우르베텐샤펠리즈크 온데르조에크 테엔오 | 베어 칩 다이 본딩 방법 |
| CN117798567A (zh) * | 2024-02-29 | 2024-04-02 | 西北电子装备技术研究所(中国电子科技集团公司第二研究所) | 一种快速升降温共晶焊接台 |
-
2000
- 2000-02-23 JP JP2000052185A patent/JP2001237279A/ja active Pending
Cited By (15)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7074350B2 (en) | 2001-03-23 | 2006-07-11 | Citizen Watch Co., Ltd. | Brazing filler metal |
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| US7217645B2 (en) | 2002-02-28 | 2007-05-15 | Hitachi, Ltd. | Method for manufacturing semiconductor device and electronic device and method for calculating connection condition |
| CN100339914C (zh) * | 2003-07-23 | 2007-09-26 | 夏普株式会社 | 银合金材料、电路基板、电子装置及电路基板的制造方法 |
| CN1310735C (zh) * | 2004-10-27 | 2007-04-18 | 杨代强 | 导体接合方法及应用其中的锡金焊料结构 |
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| JP2008108905A (ja) * | 2006-10-25 | 2008-05-08 | Nichia Chem Ind Ltd | 半導体発光素子 |
| CN100561695C (zh) * | 2007-02-06 | 2009-11-18 | 南茂科技股份有限公司 | 芯片与承载器的接合方法 |
| KR20150106875A (ko) * | 2012-11-09 | 2015-09-22 | 네덜란제 오르가니자티에 포오르 토에게파스트-나투우르베텐샤펠리즈크 온데르조에크 테엔오 | 베어 칩 다이 본딩 방법 |
| JP2015534285A (ja) * | 2012-11-09 | 2015-11-26 | ネーデルランツ オルガニサティー フォール トゥーゲパスト‐ナトゥールヴェテンシャッペリーク オンデルズーク テーエンオー | ベア・チップ・ダイをボンディングする方法 |
| US9859247B2 (en) | 2012-11-09 | 2018-01-02 | Nederlandse Organisatie Voor Toegepast-Natuurwetenschappelijk Onderzoek Tno | Method for bonding bare chip dies |
| KR102160321B1 (ko) * | 2012-11-09 | 2020-09-28 | 네덜란제 오르가니자티에 포오르 토에게파스트-나투우르베텐샤펠리즈크 온데르조에크 테엔오 | 베어 칩 다이 본딩 방법 |
| CN117798567A (zh) * | 2024-02-29 | 2024-04-02 | 西北电子装备技术研究所(中国电子科技集团公司第二研究所) | 一种快速升降温共晶焊接台 |
| CN117798567B (zh) * | 2024-02-29 | 2024-06-04 | 西北电子装备技术研究所(中国电子科技集团公司第二研究所) | 一种快速升降温共晶焊接台 |
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