JP2001521908A - ワクチンアジュバントとして有用な封入された免疫調節物質 - Google Patents

ワクチンアジュバントとして有用な封入された免疫調節物質

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒトまたは動物に投与した場合に、免疫応答を刺激するアジュバントとして有用な、サイトカインおよびリンフォカインのような封入された免疫調節物質を含む組成物に関する。例えば、IL-1αまたはIL-1βのようなリンフォカインは本発明のマトリクスの中に封入された免疫調節物質として用いることができる。封入された組成物は、全不活化または弱毒化ウイルス、組換え型または合成ペプチド、およびその他の抗原性物質のような、ワクチン抗原を含むことができる。封入されたマトリクスは天然物であっても合成物であってもよい。本発明はまた、それに対する免疫応答が起こることが望ましい抗原またはその他の物質に対する免疫応答を増加させるためにアジュバントとして、ヒトまたは動物において封入された免疫調節物質を使用することに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 免疫系は化学シグナルの複雑なネットワークによって一部調節されている。こ
れらのシグナルには、IL-1αおよびIL-1βのようなインターロイキンが含まれる
。IL-1βは刺激された単球によって合成および分泌されるポリペプチドホルモン
である。IL-1βの初回翻訳産物は、比較的生物活性が低い31 kDa前駆体ポリペプ
チドである。合成後、IL-1βの31 kDa前駆体は酵素的に切断されて、大きさが約
17.5 kDaの比較的活性のある成熟型となる。ヒト活性化単球に由来する成熟型IL
-1βのN末端は、Ala-Proで始まるN末端アミノ酸配列を特徴とする。ヒト成熟IL-
1βのN末端Ala残基は、ヒト前駆体IL-1βポリペプチドのN末端から数えて117位 に存在し、Asp残基は116位に存在する。成熟型IL-1βは前駆体ポリペプチドのC 末端153残基を含む。
【0002】 IL-1βについては多くの生理作用および生物活性が同定されている。IL-1β生
物活性はしばしば、胸腺の増殖刺激を解析することによって測定される。IL-1β
活性にはB-リンパ球成熟の刺激、リンパ球増殖、繊維芽細胞増殖の刺激および肝
細胞による急性期蛋白質合成の誘導が含まれる。
【0003】 その他の生物活性はIL-1βポリペプチドによるものである。これらにはリンパ
球の分化および活性化の制御、リンフォカインおよびプロスタグランジン産生の
刺激、炎症の促進、急性期蛋白質の誘導、骨吸収の刺激ならびに血液中の鉄およ
び亜鉛濃度の変化が含まれる。その上、IL-1βは、視床下部-下垂体-副腎系を刺
激できることが判明し、このことは、IL-1βがホメオシタシスを制御する複雑な
神経内分泌ネットワークに組み入れられていることを示唆している。
【0004】 マクロファージからの成熟型IL-1βの成熟および放出は、前駆体IL-1βポリペ
プチドが疎水性シグナル配列を欠損するために、ほとんどの分泌型蛋白質に通常
関連する普通の手段によって進行しない。さらに、IL-1βは、単球の膜結合型区
画に関連しない。ほとんどの分泌型蛋白質は、シグナル配列と呼ばれるアミノ酸
の疎水鎖が存在することを特徴とする。シグナル配列は蛋白質合成の際に蛋白質
を、小胞体の膜を超えて移動させる。蛋白質はその後エキソサイトーシスを通じ
て細胞から外に出される。ほとんどの分泌型蛋白質は、アミノ末端に翻訳の際に
除去されるシグナル配列を有する。卵白アルブミンのようなその他の蛋白質は翻
訳の際に除去されない内部シグナル配列を有する。IL-1βの前駆物質は、十分な
疎水性およびシグナル配列としての適格となる長さを有する如何なる領域(アミ
ノ末端または内部)も欠損する。
【0005】 マイクロカプセル化は、特定の薬物、酵素、毒素、またはその他の物質をポリ
マーマトリクスで包むプロセスである。これは薬剤の制御放出または遅延放出に
用いることができる。封入に関する多くの適用、利用可能なマトリクス、ならび
に封入マトリクスを作製および用いる技術は、他の論文に詳しく記述されている
(例えば、チャン(Chang, T.M.S.)[1977] 「固定酵素と蛋白質の生体医学的応
用(Biomedical applications of immobilized enzymes and proteins)」、第 1〜2巻、ニューヨーク、プレナムプレス;ディージー(Deasy, P. B.)(編)
[1984]「マイクロカプセル化と関連する薬剤加工(Microencapsulation and rel
ated drug processes)」、スワーブリック(Swarbrick)(編)、「薬剤と製薬
科学(Drugs and the pharmaceutical sciences)」、第20巻、「マイクロカプ セル化と関連する薬剤加工(Microencapsulation and related drug processes )」、ニューヨーク:マーセル・デッカー・インク;マックギニティ(McGinity
, J. W.)[1989]「薬剤投与剤形のための水性ポリマーコーティング(Aqueous p
olymeric coatings for pharmaceutical dosage forms)」、Drugs and the Pha
rmaceutical Sciences 36;ニクソン(Nixon, J. R.)(編)[1976]、「マイク ロカプセル化(Microencapsulation)」、スワーブリック(Swarbrick)(編) 、「薬剤と製薬科学(Drugs and the pharmaceutical sciences)」、第3巻、 ニューヨーク:マーセル・デッカー・インク)。米国特許第4,832,686号は生体 適合性のポリマー剤形におけるIL-2のマイクロカプセル化を開示している。
【0006】 リポソームは物質を封入するために用いることができる脂質二重層の膜を有す
る閉鎖構造である。リポソームは当技術分野で周知の標準的な材料および方法を
用いて調製することができる。例えば、米国特許第5,059,421号は、規定のサイ ズ分布の標的化リポソームを調製する方法を開示している。
【0007】 多くの場合、動物に投与した抗原に対する細胞性および/または液性免疫応答
は、何らかのタイプのアジュバントと共に抗原で動物を免疫することによって増
強または増加できることが知られている。アジュバントは、広義には、抗原また
は免疫原に対する動物の免疫応答を増強または増大させる(例えば、抗体の力価
を増加させる)ことができる化合物または組成物と考えられる。フロイントの(
完全および不完全)アジュバント、ムラミルジペプチド(MDP)および硫酸アル ミニウムを含む、様々なアジュバントが当技術分野で公知である。
【0008】 より最近では、ポリペプチドおよび小さいペプチドがアジュバントとして用い
られている。米国特許第5,503,841号は、ワクチンのアジュバントとしてインタ ーロイキン-2(IL-2)を使用することを開示している。米国特許第5,206,014号 は、ヒトIL-1βのペプチド断片を免疫原性が低い抗原のアジュバントとして用い
ることを開示している。しかし、IL-2のような免疫調節物質をアジュバントとし
て全身投与すると、動物の免疫系の過剰刺激または機能障害活性化が起こりうる
。IL-1βをインビボで全身投与すると、発熱および悪心を含む望まない副作用が
起こった。このように、当技術分野では、最小の全身暴露で免疫系の適当な細胞
を刺激または活性化するアジュバントがなおも必要である。
【0009】 発明の簡単な概要 本発明は、ワクチンアジュバントとして有用な新規組成物および方法に関する
。本発明の組成物はマトリクス内に封入された免疫調節物質である。免疫調節物
質は例えば、サイトカインまたはリンフォカインであってもよい。好ましい態様
において、IL-1αおよび/またはIL-1βのようなインターロイキン化合物が本発
明に従って利用される。特定の態様において、本発明は封入されたIL-1βを含む
アジュバント組成物を提供する。封入されたIL-1β組成物は選択的に、全不活化
または弱毒化ウイルス、組換え型または合成ペプチド、および他の抗原性物質の
ようなワクチン抗原を含むことができる。封入されたIL-1βを使用することによ
って、全身暴露を最小にして抗原提示細胞にIL-1βを提示することが可能となる
【0010】 本発明はまた、患者において免疫応答を増加させる手段として用いられる、封
入された免疫調節物質の使用に関する。本発明の一例としての態様において、封
入されたIL-1αまたはIL-1βは免疫応答を増加させるための免疫調節物質として
用いることができる。典型的に、封入されたIL-1βは、ワクチン調製物において
用いられる場合のように、免疫原または抗原に対する免疫応答を刺激または増加
させるアジュバントとして用いられる。
【0011】 本発明の封入された免疫調節物質は、ワクチン抗原の存在下または非存在下に
おいて投与することができる。抗原は免疫調節物質と共に封入することができ、
または封入された免疫調節物質とは別の組成物として投与することができる。本
発明の封入された免疫調節物質は、ワクチン抗原投与の前後いずれかに投与する
ことができる。
【0012】 配列の簡単な説明 配列番号:1はヒト成熟IL-1βのアミノ酸配列である。
【0013】 発明の詳細な開示 本発明は、アジュバントとして用いられる封入された免疫調節物質を含む新規
組成物に関する。本明細書において特に説明するのは、IL-1αまたはIL-1βのよ
うなインターロイキン化合物を、封入された免疫調節物質として用いることであ
る。好ましい態様において、免疫調節物質はIL-1βである。封入されたIL-1β組
成物はアジュバントとして用いることができる。
【0014】 本発明の封入された免疫調節物質組成物は、全不活化または弱毒化ウイルス、
組換え型または合成ポリペプチドまたはペプチド、ハプテン、およびその他の抗
原性または免疫原性物質などのワクチンを選択的に含む、またはそれと共に用い
ることができる。本発明の方法および材料を用いて、IL-1βに対する患者の全身
暴露が最小となるように、ワクチンの存在下または非存在下で免疫系の抗原提示
細胞にIL-1βが提示される。
【0015】 好ましい態様において、IL-1βは免疫調節物質として用いられる。より好まし
くは、本発明において用いられるIL-1βはヒトIL-1βである。IL-1βは前駆体型
または成熟型のいずれかとなりうる。封入されたIL-1βをヒトに投与する場合に
は、IL-1βはヒト成熟IL-1β、またはその生物活性断片もしくは変異体となりう
る。好ましくは、本発明で用いられるIL-1βは配列番号:1に示すアミノ酸配列
を有する。その他の動物種からのIL-1βは、本発明をヒト以外の種に投与する場
合にも用いることができる。IL-1βは動物細胞から単離、合成、または組換え型
遺伝子発現手段によって産生することができる。
【0016】 一つの態様において、サイトカイン、インターロイキン、および生物活性ペプ
チドのようなさらなる分子および/または免疫調節物質はまた、本発明の免疫調
節物質と共に封入されるか、または本発明と組み合わせて投与される。好ましく
はIL-1αおよび/またはIL-1βが第一の免疫調節物質であり、これを第二の異な
る免疫調節物質と共に封入する。例えば、IL-2、IL-4、IL-12およびその他は、I
L-1αおよび/またはIL-1βと共に封入することができる。その他の適した分子 も当技術分野で公知であり、これらは当業者には本発明において有用であること
が理解されると思われる。
【0017】 免疫調節物質は、当技術分野で公知の方法を用いて封入マトリクスに組み入れ
ることができる。封入マトリクスは天然物であっても合成物であってもよい。例
えば、IL-1βのような免疫調節物質は、乳酸、グリコリドおよびグルタミン酸の
ような生体適合性のポリマー材料に組み入れることができる。好ましい態様にお
いて、封入マトリクスはリポソームである。リポソームは、当業者に周知であっ
て、容易に実行される標準的な任意のリポソーム調製技法によって産生してもよ
い。そのようなリポソーム調製技法は、例えば米国特許第5,252,348号に記述さ れている。
【0018】 免疫調節物質は、適した緩衝液または担体溶液においてマトリクスに封入する
ことができる。封入マトリクスは、特定の組織または細胞タイプ、例えば抗原提
示細胞に、封入された物質をターゲティングする分子を含むことができる。例え
ば、リポソームは特定の所望の細胞にターゲティングするために脂質二重層の中
に受容体分子を有することができる。一つの態様において、リポソームはその表
面にFc受容体を発現する細胞にターゲティングするために、脂質二重層の中に免
疫グロブリンのFc部分を組み入れることができる。もう一つの態様において、封
入マトリクスは標的細胞の表面上に発現された分子と免疫反応性である抗体(例
えば、抗原提示細胞をターゲティングするためにMHCクラスII分子に対する抗体 を用いることができる)を含んでもよい。抗原提示細胞は、単核貪食細胞、Bリ ンパ球、樹状細胞、ランゲルハンス細胞および内皮細胞を含むことができる。
【0019】 免疫調節物質は、患者に投与されると、免疫調節物質の制御されたおよび/ま
たは持続的な放出を提供する封入マトリクスの中に組み入れることができる。IL
-1βもしくはIL-1α、またはその他の免疫調節物質は、経時的に持続的に放出さ
れるマトリクスの中に封入してもよい。またはマトリクスは局所感染症が原因で
起こるpHの変化のような何らかの事象の際に免疫調節物質を放出するように特別
に適応させてもよい。例えば、pH感受性生体ポリマーに関する記述については米
国特許第5,554,147号を参照のこと。
【0020】 本発明は、封入された免疫調節物質の有効量を、そのような治療を必要とする
ヒトまたは動物に投与することによって、動物またはヒトにおける免疫応答を増
強する方法にも関する。好ましい態様において、封入されたIL-1βはワクチン組
成物において用いられる場合のように、免疫原または抗原に対する免疫応答を増
加させるためのアジュバントとして用いることができる。好ましくはワクチン組
成物は、全不活化または弱毒化ウイルス、ウイルス成分のサブユニット、組換え
型または合成ポリペプチドまたはペプチド、ハプテン、およびその他の抗原性ま
たは免疫原性物質を含むことができる。封入されたIL-1βはワクチン組成物の存
在下または非存在下で投与することができる。好ましくは、封入されたIL-1βは
、薬学的に許容される担体中で投与される。ワクチン組成物はIL-1βと共に封入
することができるか、または封入されたIL-1βとは別の組成物において投与する
ことができる。本発明の封入されたIL-1βは、ワクチン投与の前後いずれかに投
与することができる。
【0021】 本発明の方法に従って投与すべきIL-1βまたはその他の免疫調節物質の量は、
本開示によって利益を有する当業者によって容易に決定することができる。
【0022】 本発明の封入された組成物は動物またはヒトに、非経口的、例えば筋肉内また
は皮下注射によって投与することができる。
【0023】 本発明の方法および組成物は、細菌、ウイルス、腫瘍細胞、真菌、および寄生
虫に対して動物および/またはヒトを治療または免疫することを目的としたワク
チンと共に用いることができる。
【0024】 本明細書において引用される全ての参考文献は参照として組み入れられる。
【0025】 以下は本発明を実践するための方法を図示する実施例である。これらの実施例
は制限的に解釈してはならない。特に明記していない限り、百分率は全て重量で
あり、溶媒混合比率は全て容積である。
【0026】 実施例1−IL-1βの封入およびワクチン実験 本試験は雌性スプラーグ・ドーリー系ラット4群を用いた。試験は58日間実施
し、目的はIL-1βのアジュバントとしての使用を評価することであった。これら
の実験に用いたワクチンは、インフルエンザA/北京型H3N3(パークデービス)で
あった。それぞれの動物の体重を0日目に投与前に記録した後、動物にIL-1βを
封入したリポソームを含む試料100 μlを筋肉内投与した。その後、動物の体重 を再度測定して、体重を試験期間中7日毎に、血液を採取する前に記録した。30
日目に、動物に試験試料の追加免疫用量を投与した。0、7、14、28、37、およ
び58日目に血液を採取して血清中のIgG ELISA力価を測定した。動物は毎日、病 気または死亡の有無を観察した。58日目にラットの体重を測定して安楽死させた
【0027】 グループ: I. 成熟型IL-1βと混合したインフルエンザA/北京型H3N3ワクチン(封入な し) II. インフルエンザA/北京型H3N3ワクチン単体(封入なし) III.リポソームに共に封入したインフルエンザA/北京型H3N3ワクチンおよび 成熟型IL-1β
【0028】 図1に示すように、インフルエンザA/北京型H3N3ワクチンと共に混合したIL-1
βを封入したリポソームを投与した動物は、ワクチン単体または非封入ワクチン
/IL-1βを投与した動物と比べて、抗インフルエンザA抗体の力価の有意な増加 を示した。
【0029】 実施例2−ワクチン組成物 本明細書に記述の封入された免疫調節物質組成物は、ワクチンを調製するため
の抗原性または免疫原性組成物と共に都合よく用いることができる。そのような
組成物は、ヒトまたは動物に投与すると、単体で投与した場合のワクチン抗原と
比較して投与したワクチン抗原に対する免疫応答を増加させる。
【0030】 ワクチンは当技術分野で周知の方法によって調製することができる。例えば、
そのようなワクチンは注射可能な、例えば液体溶液または懸濁液として調製する
ことができる。注射前に溶液または懸濁液にする固形剤形も調製することが可能
である。選択的に、調製物を乳化することも可能である。封入された免疫調節物
質組成物および一つもしくは複数の活性抗原性成分は、薬学的に許容され活性成
分と適合性である賦形剤と混合することができる。適した賦形剤の例は、水、生
理食塩液、デキストロース、グリセロール、エタノール等、およびその組合せで
ある。さらに、必要に応じて、ワクチンは湿潤もしくは乳化剤、pH緩衝剤または
水酸化アルミニウムもしくはムラミルジペプチドもしくはその変異体のようなア
ジュバント、のような補助物質を少量含むことができる。同様にコレラ毒素サブ
ユニットBまたは粘膜部位で抗体産生を刺激するその他の物質を用いることがで きる。ペプチドの場合、KLHまたは破傷風トキソイドのようなより大きい分子と カップリングさせると、時に免疫原性が増加する。ワクチンは慣例的に非経口的
、注射、例えば皮下または筋肉内注射によって投与される。他の投与様式に適し
たさらなる製剤には、坐剤が含まれ、場合によっては経口製剤が含まれる。坐剤
に関しては、従来の結合剤および担体には、例えば、ポリアルキレン(polyalka
lene)グリコールまたはトリグリセリドが含まれる。坐剤は、活性成分を約0.5 %〜約10%、好ましくは約1〜約2%の範囲で含む混合物から形成することがで
きる。経口製剤は、例えば製薬等級のマンニトール、乳糖、デンプン、ステアリ
ン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム等の
ような通常用いられる賦形剤を含むことができる。これらの組成物は溶液、懸濁
液、錠剤、丸剤、カプセル剤、徐放製剤または粉剤の形をとることが可能で、活
性成分を約10%〜約95%、好ましくは約25%〜約70%含むことができる。
【0031】 化合物は中性または塩の形としてワクチンに処方することができる。薬学的に
許容される塩には、酸付加塩(ペプチドの遊離のアミノ基で形成される)が含ま
れ、例えば塩酸もしくは燐酸のような無機酸、または酢酸、シュウ酸、酒石酸、
マンデル酸等のような有機酸と共に形成される。遊離のカルボキシル基と共に形
成される塩はまた、例えばナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、
または水酸化鉄のような無機塩基、およびイソプロピルアミン、トリメチルアミ
ン、2-エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカイン等のような有機塩基に
由来することができる。
【0032】 本発明のワクチンは、投与剤形に適合する様式で、および治療的に有効かつ免
疫原性となるような量で投与することができる。投与量は治療すべき被験者およ
び望ましい保護の程度に左右されうる。都合がよいことに、粘膜の免疫を促進す
ることが知られている方法を、免疫応答を最大限にする全身免疫促進物質と組み
合わせることができる。初回投与および追加免疫投与のための適したレジメもま
た多様であるが、通常、初回投与後1または2週間の間隔を開けてその後の注射
またはその他の投与を行う。
【0033】 本明細書に記述の実施例および態様は説明する目的に限っており、それらを鑑
みてその様々な改変または変更が当業者には想起されるであろうこと、およびそ
れらも本出願の意図および範囲内ならびに添付の特許請求の範囲に含まれると理
解されるべきである。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 以下の一つによってラットを免疫した後に得られた抗インフルエ
ンザA IgG抗体を示す:成熟型IL-1βと混合したインフルエンザA/北京型H3N3
クチン(封入なし)、インフルエンザA/北京型H3N3ワクチン(封入なし)単体 、またはリポソームに共に封入したインフルエンザA/北京型H3N3ワクチンおよ び成熟型IL-1β。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 39/39 A61P 31/12 A61P 31/12 C07K 14/54 C07K 14/54 C12N 7/00 C12N 7/00 C07K 14/545 // C07K 14/545 A61K 37/02 (72)発明者 ケイシー レスリー エス. アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ニュー ヨーク ダブリュー. 88ス ストリート 119 アパートメント 3ビー Fターム(参考) 4B065 AA95X BC41 BD06 CA45 4C076 AA19 BB16 CC06 CC07 EE24 EE25 FF70 4C084 AA02 DA13 MA24 MA66 NA05 ZB071 ZB072 4C085 AA03 AA13 AA38 DD86 EE06 FF13 GG04 4H045 AA10 AA11 BA10 CA01 CA40 DA03 DA86 EA29 EA30 EA31 FA74

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物またはヒトにおいて免疫応答を調節する組成物であって
    、マトリクスに封入された免疫調節物質を含む組成物。
  2. 【請求項2】 免疫調節物質がIL-1αもしくはIL-1βポリペプチド、または
    その断片もしくは変異体を含む、請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 免疫調節物質がIL-1βポリペプチドである、請求項2記載の
    組成物。
  4. 【請求項4】 IL-1βポリペプチドがヒト成熟IL-1βである、請求項3記載
    の組成物。
  5. 【請求項5】 IL-1βポリペプチドが配列番号:1に示すアミノ酸配列を有
    する、請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 第二の免疫調節物質をさらに含む、請求項1記載の組成物。
  7. 【請求項7】 第二の免疫調節物質が、IL-2、IL-4、IL-12ならびにその生 物活性断片および変異体からなる群より選択される、請求項6記載の組成物。
  8. 【請求項8】 抗原性組成物をさらに含む、請求項1記載の組成物。
  9. 【請求項9】 ワクチン組成物が、全不活化ウイルス、弱毒化ウイルス、組
    換え型または合成ポリペプチド、ハプテン、抗原、および免疫原からなる群より
    選択される、請求項8記載の組成物。
  10. 【請求項10】 封入マトリクスがリポソームである、請求項1記載の組成物
  11. 【請求項11】 封入マトリクスが生体適合性ポリマーを含む、請求項1記載
    の組成物。
  12. 【請求項12】 生体適合性ポリマーが乳酸、グリコリド、およびグルタミン
    酸からなる群より選択される、請求項11記載の組成物。
  13. 【請求項13】 マトリクスが封入組成物を標的組織または細胞にターゲティ
    ングする分子を含む、請求項1記載の組成物。
  14. 【請求項14】 ターゲティング分子が免疫グロブリンのFc部分である、請求
    項13記載の組成物。
  15. 【請求項15】 ターゲティング分子が標的組織または細胞の表面上に発現さ
    れた分子と免疫応答性である抗体である、請求項13記載の組成物。
  16. 【請求項16】 抗体がMHCクラスII分子に結合する、請求項15記載の組成物 。
  17. 【請求項17】 抗原、免疫原、またはワクチンに対する動物の免疫応答を調
    節する方法であって、マトリクスに封入された免疫調節物質を含む組成物を動物
    に投与することを含む方法。
  18. 【請求項18】 免疫調節物質がIL-1βポリペプチド、IL-1αポリペプチド、
    またはその断片もしくは変異体を含む、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 封入された免疫調節物質が、抗原、免疫原、またはワクチン
    を投与する前に投与される、請求項17記載の方法。
  20. 【請求項20】 封入された免疫調節物質が、抗原、免疫原、またはワクチン
    の投与に続いて投与される、請求項17記載の方法。
  21. 【請求項21】 ポリペプチドがヒト成熟IL-1βである、請求項19記載の方法
  22. 【請求項22】 第二の封入された免疫調節物質が投与される、請求項17記載
    の方法。
  23. 【請求項23】 第二の免疫調節物質が、IL-2、IL-4、IL-12ならびにその生 物活性断片および変異体からなる群より選択される、請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】 ワクチン組成物を投与することをさらに含む、請求項17記載
    の方法。
  25. 【請求項25】 ワクチン組成物が全不活化ウイルス、弱毒化ウイルス、組換
    え型または合成ポリペプチド、ハプテン、抗原および免疫原からなる群より選択
    される、請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 封入マトリクスがリポソームである、請求項17記載の方法。
  27. 【請求項27】 封入マトリクスが生体適合性ポリマーを含む、請求項17記載
    の方法。
  28. 【請求項28】 生体適合性ポリマーが乳酸、グリコリド、およびグルタミン
    酸からなる群より選択される、請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】 マトリクスが、封入組成物を標的組織または細胞にターゲテ
    ィングする分子を含む、請求項17記載の方法。
  30. 【請求項30】 ターゲティング分子が免疫グロブリンのFc部分である、請求
    項29記載の方法。
  31. 【請求項31】 ターゲティング分子が標的組織または細胞の表面上に発現さ
    れる分子と免疫応答性である抗体である、請求項29記載の方法。
  32. 【請求項32】 抗体がMHCクラスII分子に結合する、請求項31記載の方法。
  33. 【請求項33】 封入された免疫調節物質が非経口的に投与される、請求項17
    記載の方法。
  34. 【請求項34】 封入された免疫調節物質が筋肉内または皮下注射によって投
    与される、請求項17記載の方法。
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