JP2002003268A - 屋根土の製造法およびその方法によって製造された屋根土 - Google Patents

屋根土の製造法およびその方法によって製造された屋根土

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石灰工場から出る産業廃棄物としての各種汚
泥を有価性のある資材に転化し、粘土を主材とした屋根
土より機能や耐久性において優れ、また瓦葺きの作業性
が改善され能率のよい施工が可能となる屋根土を提供す
ること。 【解決手段】 石灰工場から出る石灰系汚泥と小径の石
灰石粒とを主材とし、これに消石灰もしくは生石灰を加
え、水を添加して混練して屋根土を製造する。また必要
に応じて着色材や繋ぎ材を添加する。石灰系汚泥とは、
石灰石を洗浄したときの洗浄汚泥,石灰石破砕時に発生
する石灰石粉を湿式処理した粉砕汚泥,石灰石焼成時に
発生した塵を湿式処理して得られた集塵汚泥等である。
これらを適宜の比率で混練すれば、ひび割れを起こすよ
うな粘土を使用することなく、屋根下地に瓦を固定する
ための屋根土を製造することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は屋根土の製造法およ
びその方法によって製造された屋根土に係り、詳しく
は、瓦葺き屋根の瓦を屋根下地に固定するための屋根土
に粘土を使用しないようにした屋根土に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】屋根下地に瓦を固定すると共に屋根の防
水をも図るために、すさ(繋ぎ材)を混ぜ合わせるなど
した粘土が屋根土として古くから使用されている。これ
は、山土粘土を篩分けて粒度調整し、その粘土に適宜な
繊維物質を添加しながら水を加えて練ったものである。
【0003】このように粘土を主材として作られた屋根
土は、水の添加量,作業環境の温度や湿度,風の有無に
もよるが、作業が長びくと表層の含水量が減少するなど
して鏝作業が容易でなくなる。また瓦との密着操作に手
間ひまを要するといったように作業面で不利不便を伴う
難点がある。
【0004】施工後においては、粘土から水分が蒸散し
て硬化すれば屋根土としてある程度の強度を発揮する反
面、乾燥が進むと収縮してひび割れを起こす。粘着力も
徐々に低下をきたし、瓦がずれたり強風を受けると瓦を
飛ばしてしまうこともある。このように、粘土は年月が
経過すると風化することは避けられず、遂には屋根土自
体が崩壊することになる。
【0005】粘土を主成分とする屋根土の欠点を補う目
的で、屋根土が露出する部分の表面をモルタルで化粧仕
上げし、その崩壊を防止しようとしている例もある。し
かしながら、モルタルと屋根土とは異質なものであり、
長年のうちに付着力密着力が低下して塗り重ね部で剥が
れる現象も見られる。
【0006】ところで、特公平5−63426号公報に
は、粘土を主材とする屋根土を改質する目的で消石灰を
添加し硬化促進性の改善を図った例が記載されている。
すなわち、消石灰は漆喰の主材であることはよく知られ
ており、消石灰の有する気硬性を利用しようとする意図
によるものである。
【0007】しかし、粘土の経時的劣化、すなわち収縮
性や乾燥に伴う風化性は依然として解消されるものでな
い。このような粘土の使用を避けて亀裂が発生しにくく
強度に優れた屋根土を提供する試みがあり、その一つが
特開平9−100149号公報に記載されている。
【0008】これは、石灰,細粒骨材,のり材等を混合
し、水を加えて攪拌された混練り材としたものである。
石灰とは消石灰のことであり、空気中の炭酸ガスと反応
して硬化する気硬性を利用しようとする点で前述の例と
変わるところがない。
【0009】ところが、細粒骨材としての砂は水を除け
ば重量比で70%を越える量となっており、のり材とし
て化学のりや化学接着剤が少量加えられるものの、凝集
性や付着性の低い多量の砂に大きな粘着力を持たせよう
とすることは容易でない。
【0010】なお、主材に産業廃棄物を使用するなどし
て資源のリサイクルを図ったり、袋詰め商品として搬送
や保管上の利便性を向上させた提案も、例えば特開平8
−143354号公報や特開平11−349371号公
報に記載されている。
【0011】しかし、いずれにしても、基本的には砂と
粘土を主材としたものであるかそれに類似した産廃物が
使用され、これに繋ぎ材,着色剤,硬化遅延剤,セメン
ト防水剤,消石灰を添加し適量の水を加えて漆喰屋根土
としたものとなっている。
【0012】ところで、屋根土は、言うまでもないが、
施工後の仕上がりが良好であることや固化後の耐久性の
高いことが品質上極めて重要である。このため、主骨材
には粒度分布の一定した材料を使用することが好まし
く、これによって均質な組織と強度の高い屋根土を得る
ことができるようになるからである。
【0013】加えて、屋根土としては、練り土の含水率
が均一であること、施工後の練り土が固化し硬化するま
で偏りなく水分の蒸散が進行すること、練り土としては
腰が強く瓦を載せても沈みが生じにくいこと、鏝作業に
おける展伸性がよく、また粘着性に富みながらも滑らか
な表面に仕上げることができるものであることが望まれ
る。
【0014】本発明は上記の問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、石灰工場から出る産業廃棄物としての
各種汚泥を有価性のある資材に転化できるようにするこ
と、粘土を主材とした屋根土より機能や耐久性において
優れたものにできること、瓦葺きの作業性が改善され能
率のよい施工が可能となること、を実現した屋根土の製
造法およびその方法によって製造された屋根土を提供す
ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、屋根下地に瓦
を固定するための屋根土に粘土を使用することなく屋根
土を製造する方法に適用される。その特徴とするところ
は、石灰石を焼成して生石灰を製造する石灰工場から出
る石灰系汚泥と小径の石灰石粒とを主材としており、こ
れらに消石灰もしくは生石灰を加え、水を添加して混練
するようにしたことである。
【0016】石灰系汚泥は、採掘された石灰石を洗浄し
たとき発生する洗浄汚泥、石灰石の破砕時に発生する石
灰石粉を湿式処理した粉砕汚泥、石灰石焼成時に発生し
た塵を湿式処理して得られた集塵汚泥等である。また、
石灰系汚泥の全部もしくは一部を微粉炭酸カルシウムで
代替させてもよい。
【0017】石灰系汚泥10ないし60重量%、石灰石
粒10ないし60重量%、消石灰もしくは生石灰5ない
し20重量%を含み、その混練物の含水率が約20重量
%となるように混練用水を添加して屋根土を製造すれば
よい。
【0018】その屋根土には繊維質の繋ぎ材を混ぜてお
くことができるが、その繋ぎ材として椰子殻繊維が好適
である。また、炭酸ナトリウムを添加しておき、強度を
高めるようにすることもできる。
【0019】屋根土には着色材を添加することもでき
る。その着色材として、石灰焼成炉の乾式集塵機で回収
された集塵灰であって、微細な未燃カーボンを含むもの
を使用すればよい。
【0020】以上のいずれの製造法によっても、従来技
術によっては得られない高品質で作業性のよい屋根土が
提供される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る屋根土の製
造法およびその方法によって製造された屋根土を、その
例を示して詳細に説明する。屋根下地に瓦を固定するた
めの屋根土においては、その品質として施工後の仕上が
り状態が良好なことや固化後の耐久性のあることが欠か
せない。
【0022】屋根土としては古くから粘土を主材として
採用しているが、本発明においては粘土の有する欠点を
解消するために粘土を使用しない屋根土を提供しようと
するものである。そこで、主材について種々研究を重ね
た結果、石灰工場から出る産業廃棄物に着目し、屋根土
への転用の可能性を見い出した。
【0023】石灰工場では、採掘した石灰石CaCO3
をロータリキルン等で焼いて、製鋼をはじめとした各種
産業分野の副原料として使用される生石灰CaOを製造
している。この製造過程においては、焼成品質を高く保
つために原料である石灰石を水洗したり所望サイズに整
えるべく破砕し篩い分けしておくなどの前処理が施され
る。
【0024】採掘された石灰石を水洗したとき表土やそ
の他の付着物が入り混じった汚泥が発生するが、この洗
浄汚泥や、石灰石の破砕時に発生する石灰石粉を湿式処
理したとき生じる粉砕汚泥、さらには石灰石焼成時に発
生した塵を湿式処理して得られた集塵汚泥といった石灰
系汚泥が産業廃棄物として多量に排出される。
【0025】これらの石灰系汚泥は、水洗処理,破砕粉
湿式処理,集塵灰湿式処理において出る廃液の沈殿物を
真空脱水して得られるもので、粒径0.15mm以下の
炭酸カルシウムが約85%含まれるスラッジである。な
お、残分15%は二酸化ケイ素やカーボンの類であり、
通常はその全体に対して約25%の水分が含まれ、屋根
土を製造するうえで都合のよい適度の粘性を持ち合わせ
ている。
【0026】そこで、上記した汚泥の全種もしくは一部
の種類からなる石灰系汚泥(石灰スラッジ)と小径の石
灰石粒とを主材とし、これに消石灰もしくは生石灰を加
え、水を添加して混練すれば屋根土として相応しい性質
の混練物が得られることを本発明者らは突き止めた。こ
の混練物は後述するように屋根土として十分に機能する
ものであり、積極的に粘土を含ませたものでないことか
ら乾燥しても収縮を起こすといったことはない。
【0027】詳しく述べると、細骨材としての石灰系汚
泥は10ないし60重量%の範囲内で、粗骨材としての
石灰石粒は10ないし60重量%、固化材としての消石
灰もしくは生石灰5ないしは20重量%を含み、その混
練物の含水率が約20重量%となるように混練用水が適
宜添加され、公知のミキサーによって均質になるまで練
り上げられる。
【0028】上記したように石灰系汚泥は0.15mm
以下と細かいものであるが、これに石灰工場で大量に存
在する石灰石が混ぜられる。この石灰石の粒径を7mm
程度までの石灰石粒にしておけば、屋根土としての腰が
強くなり、瓦を載せたときの沈みを防ぐと共に混練物の
強度を高めておくことができる。
【0029】ちなみに、消石灰は固化材として使用され
るが、これは空気中の炭酸ガスと反応してCaCO3
なって硬化する。この気硬性が、屋根土としての固化後
の硬度を増大させる。この消石灰の全部もしくは一部を
生石灰と置き替えてもよい。生石灰は石灰石を約900
℃で焼いて作られるものであり、水と反応すれば、すな
わち混練用水と接触すれば水酸化カルシウム(消石灰)
となるからである。
【0030】上記した配合比率の範囲内で選択された各
要素の組み合わせによって得られる混練物は、表面が滑
らかであるため鏝操作が容易であって瓦との密着性も良
いことから施工性に優れ、また施工後の固化や硬度の上
昇が速く耐久性にも優れた屋根土となることが確認され
た。
【0031】消石灰等の固化材による固化機構につい
て、もう少し詳しく触れる。固化機構とは、消石灰が空
気中の炭酸ガスと炭酸化反応〔Ca(OH)2 +CO2
→CaCO3 +H2 O〕することによって得られる組成
であり、これによって硬度や強度が発現される。すなわ
ち、屋根土は表面からの乾燥の進行と並行して、表面か
ら次第に内部へ向かって消石灰が炭酸カルシウム化しな
がら硬度と強度を発現する。この反応は膨張的であって
収縮を起こしにくい。つまり、消石灰は屋根土の外郭か
ら硬化させるので、内部の急激な水分蒸散を和らげる効
果があり、乾燥による収縮が抑制される。
【0032】ましてや、本発明に係る屋根土の主材は石
灰石と石灰系汚泥であるから、大部分が炭酸カルシウム
である。したがって、固化材が炭酸化反応すると屋根土
はCaCO3 からなる単一組成物と化し、変質をきたさ
ないすなわち化学的に安定した固化物となる。しかも、
CaCO3 は通常の水には溶けない性質があることから
雨や雪に対して安定した状態を維持し、崩壊のないすな
わち物理的に安定した屋根土ともなる。
【0033】上記したごとく、混練物は全体的に平均し
て乾燥が進行し、収縮やそれに原因するひび割れは生じ
にくい。また、乾燥の速さは季節の影響を大きく受ける
ことから、粗骨材と細骨材の配合比を変えることで混練
物の含水率を違えれば、意図的に乾燥を早めたり遅らせ
ることができる屋根土を得ることも可能となる。
【0034】その配合の一例として、表1の実施例1に
記載したように、石灰系汚泥25重量%、石灰石粒46
重量%、消石灰10重量%、水19重量%としたものを
挙げることができる。この混練物は、施工直後からの水
分の蒸散による乾燥と並行して、消石灰が空気中の炭酸
ガスと炭酸化反応しながら固化し硬化しはじめる。そし
て、5日ないし7日自然養生すれば、9割方の固化強度
が発現した。これを一軸圧縮強度で測定すると、平均的
には45N/cm2 もの強度が得られることも分かっ
た。
【表1】
【0035】施工時の作業性の点から見れば、含水率が
約20%あるにもかかわらず混練物は腰が強く、順次瓦
(熨斗瓦を含む平瓦や丸瓦等)を載せても沈みが簡単に
生じなく、棟瓦を直線的に仕上げることも簡単である。
石灰系汚泥の極めて小さな粒度と適度な粘性により、粘
着性に富みつつも伸びのよい鏝作業となる。したがっ
て、屋根葺き工事の能率化が図られ、また滑らかで美し
い表面に仕上げることができる。
【0036】この例においては、石灰系汚泥として前述
した集塵汚泥を主として使用した関係上、それが灰色を
呈していることから屋根土も灰色となり、黒色や灰色の
瓦とは極めて融和性の高い色合いを呈するものが得られ
た。
【0037】以上の例では、石灰工場から出る石灰系汚
泥を使用したが、これに代えて、市販の炭酸カルシウム
(タンカル)を使用してもよい。タンカルは微粉であっ
て上記した石灰系汚泥と同じく0.15mm以下の粒径
であり、それと同等の作用効果を発揮する。なお、石灰
系汚泥の全部をタンカルと置き換えて屋根土を製造する
ことができるが、含水率を変えたり調節する目的で、石
灰系汚泥とタンカルとを適宜の比率で併用するといった
ことも差し支えない。
【0038】ところで、従来から存在しまた今までに提
案されている屋根土に石灰が含められることはあって
も、それが消石灰であることは既に述べたとおりであ
る。本発明においても消石灰を固化材や硬化促進材とし
て使用するが、それとは別に炭酸カルシウムを主材とし
ている点に特徴があり、従来技術における屋根土と大き
く異なることに注目すべきである。
【0039】炭酸カルシウムCaCO3 は本来的に水和
性がよく、ブリージング(練混ぜ水が混練物から分離し
て上昇し、その一部が混練物上面に溜まる現象)を起こ
しにくい特性がある。したがって、石灰石や石灰系汚泥
もしくはタンカルを屋根土の主材として使用している本
発明においては施工時のブリージングが抑制され、混練
物の含水率が均一となる。それゆえに、施工後に固化し
硬化するまで偏りなく水分を蒸散させ、固化が促進され
ることになる。
【0040】ところで、上で述べた混練物には、繊維質
の繋ぎ材(すさ)を加えておいてもよい。繋ぎ材は元来
ひび割れを起こしやすい粘土の崩壊を抑制するためのも
のであるが、本発明に係る屋根土が炭酸カルシウムから
なっていて極めて安定した性状を維持するといっても、
繋ぎ材によってより一層高い一体性を持たせることがで
きるからである。
【0041】繋ぎ材としては、古来から使用されている
藁や獣毛などの天然すさをはじめとして、近時豊富に出
回っているグラスウールやロックウール等の無機質繊維
のすさを使用することができる。無機質繊維は変質しな
い利点があるものの相互に絡みあっており、屋根土の副
資材として使用するにおいては、混入時の分散性が良い
とは言えない。ましてや作業中に微細な繊維片が飛散し
やすいこともあって、健康上も好ましくない。そこで、
元来繊維の絡みが少ない椰子殻繊維を使用すれば、しか
も長さ50mm以下としたものであればほぐしやすくま
た繋ぎ材として十分に機能させることができることも確
認された。
【0042】この例の一・二として、前述した表1中の
実施例2や実施例3を挙げることができる。この例では
先の実施例1における石灰石粒が少し減らされ、それを
補う分だけ石灰系汚泥を増やすと共に椰子殻繊維が入れ
られている。実施例2では石灰系汚泥として灰色の集塵
汚泥が細骨材として使用され、実施例3では黄白色の洗
浄汚泥や粉砕汚泥が使用されているので、白い屋根土と
なっている。
【0043】ところで、屋根土としての混練物を製造す
る際に炭酸ナトリウムを添加しておいてもよい。これは
硬化促進剤として作用するものであるが、消石灰と併用
すれば屋根土の一軸圧縮強度がさらに高められることも
確認できた。なお、その添加量は0.1ないし10重量
%程度で十分であった。
【0044】以上の例においては主材が元来有している
色をそのまま生かしたものとしているため、積極的に着
色することはしていない。ところが、石灰工場において
は焼成炉の乾式集塵機で回収される集塵灰がある。これ
は微細な未燃カーボンを含む黒色灰であることから、こ
れを適宜の量添加すれば混練物を黒くしたり黒っぽくす
ることができる。その一例が表1中に実施例4として挙
げられている。
【0045】幾つかの実施例を含めて本発明に係る屋根
土の製造手順や組成構成を説明したが、とりわけ表1で
例示した屋根土は作業性と仕上がりにおいて特に優れた
評価が得られた。そのような組成を有し上記した手順に
よって製造された屋根土は例えば20kg用ビニール袋
に詰められ、その30袋をワンウエイのフレコンに入れ
た場合や、ポリエチレンチューブ袋入りのワンウエイの
フレコンにバラで600kg詰めた場合、運搬や積卸し
操作さらには保管等に利便が図られ、加えて作業現場で
の取り扱い等においても何らの問題は生じなかった。
【0046】したがって、量産態勢を整えることもで
き、ひいては廉価な屋根土として市場に大量かつ適時に
送り出すことができる。この屋根土の主成分はCaCO
3 であり、二酸化ケイ素等の他の物質の含有量が僅かで
ある。炭酸カルシウムの有する化学的および物理的性質
が発揮され、膨張気味に固化する屋根土を得ることがで
きる。さらには、乾燥速度を意図的に調整できるので、
固化や硬化の発現を早めたり作業量や作業環境に合わせ
て遅らせ気味にしたりするといったフレキシブルな対応
もできるようになる。
【0047】
【発明の効果】以上述べた詳細な説明から分かるよう
に、本発明によれば、石灰系汚泥を使用することで資源
のリサイクルまたは有価物への転化が実現され、石灰工
業設備から出る産業廃棄物の発生を可及的に少なくする
ことができる。屋根土は、粗骨材と細骨材の配合比を適
宜選択することにより組成率を変え、乾燥速度を意図的
に調整できるものともなる。
【0048】炭酸カルシウムを主成分とする主材と炭酸
化反応しながら固化し硬化する固化材によって組成され
るので、製品の品質の均質化が図られる。それのみなら
ず、固化が早くその後の硬化も迅速に進み、その間にひ
び割れの原因となる収縮をきたすこともない。却って膨
張気味に固化する点で屋根土としての崩壊も抑制され
る。炭酸カルシウムは化学的に安定した物質であり、し
かも物理的にも高い強度を備えることから、永続性ある
瓦の固定作用や屋根の水密性維持機能が発揮される。
【0049】細骨材としては、石灰系汚泥や炭酸カルシ
ウムの微粉を適宜量選択して使用することができる。そ
のうちの洗浄汚泥,粉砕汚泥,集塵汚泥等の全種もしく
は一部の種類の汚泥を使用することにより、敢えて着色
しなくても、灰色や白色の屋根土を得ることができる。
それぞれの色は主材が元来備える色を生かしたものであ
るので、色むらが出ることもない。特に黒くしたい場合
などは、主材と同じく石灰工場から出る黒色灰を使用す
れば簡単に着色することができる。
【0050】繊維質の繋ぎ材を混ぜておけば、屋根土と
しての一体性も著しく高いものとなる。その繋ぎ材とし
て椰子殻繊維を使用すれば、混練作業中の取り扱いが容
易となる。また人体に悪影響を与える無機質繊維片の飛
散も解消される。炭酸ナトリウムを添加した場合には消
石灰と共に硬化促進剤として働き、屋根土の一軸圧縮強
度を高めておくことができる利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 18:24) C04B 18:24) Z (72)発明者 岡部 誠治 岡山県上房郡北房町大字宮地2252番地 中 山石灰工業株式会社内 (72)発明者 的場 正 岡山県上房郡北房町大字宮地2252番地 中 山石灰工業株式会社内 Fターム(参考) 4G012 PA11 PA24 PB08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根下地に瓦を固定するための屋根土に
    粘土を使用することなく屋根土を製造する方法におい
    て、 石灰石を焼成して生石灰を製造する石灰工場から出る石
    灰系汚泥と小径の石灰石粒とを主材とし、これらに消石
    灰もしくは生石灰を加え、水を添加して混練することを
    特徴とする屋根土の製造法。
  2. 【請求項2】 前記石灰系汚泥は、採掘された石灰石を
    洗浄したとき発生する洗浄汚泥、石灰石の破砕時に発生
    する石灰石粉を湿式処理した粉砕汚泥、石灰石焼成時に
    発生した塵を湿式処理して得られた集塵汚泥等であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載された屋根土の製造法。
  3. 【請求項3】 前記石灰系汚泥の全部もしくは一部を微
    粉炭酸カルシウムで代替させたことを特徴とする請求項
    1に記載された屋根土の製造法。
  4. 【請求項4】 前記石灰系汚泥10ないし60重量%、
    石灰石粒10ないし60重量%、消石灰もしくは生石灰
    5ないし20重量%を含み、その混練物の含水率が約2
    0重量%となるように混練用水が添加されることを特徴
    とする請求項1に記載された屋根土の製造法。
  5. 【請求項5】 繊維質の繋ぎ材が混ぜられることを特徴
    とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載さ
    れた屋根土の製造法。
  6. 【請求項6】 前記繋ぎ材は椰子殻繊維であることを特
    徴とする請求項5に記載された屋根土の製造法。
  7. 【請求項7】 炭酸ナトリウムが添加されることを特徴
    とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載さ
    れた屋根土の製造法。
  8. 【請求項8】 着色材が添加されることを特徴とする請
    求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載された屋根
    土の製造法。
  9. 【請求項9】 前記着色材は、石灰焼成炉の乾式集塵機
    で回収された集塵灰であって微細な未燃カーボンを含む
    ことを特徴とする請求項8に記載された屋根土の製造
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9のいずれか一
    項に記載の製造法により製造されたことを特徴とする屋
    根土。
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CN110790550A (zh) * 2019-11-20 2020-02-14 佛山科学技术学院 一种石材废渣粉纤维砂浆及其制备方法

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