JP2002012806A - 油性ボールペン用インキ組成物 - Google Patents
油性ボールペン用インキ組成物Info
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- JP2002012806A JP2002012806A JP2000193888A JP2000193888A JP2002012806A JP 2002012806 A JP2002012806 A JP 2002012806A JP 2000193888 A JP2000193888 A JP 2000193888A JP 2000193888 A JP2000193888 A JP 2000193888A JP 2002012806 A JP2002012806 A JP 2002012806A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【解決手段】分子量25万以上の高重合度のポリビニル
ピロリドンを1〜5%含有し、25℃に於いて2Pa・sec
以下の粘度を有するボールペンインキで式(I)から式
(III)で表される燐酸エステルを含有することを特徴
とする油性ボールペン用インキ。 (式中、R1は炭素数8以下のアルキル基、R2は水素
又は炭素数8以下のアルキル基、Rは炭素数8から30
のアルキル基又はアルキルフェノール基を示し、nは正
の整数を表す) 【効果】 本発明の油性ボールペンインキは、耐光堅牢
性やボタ落ち抑止性を犠牲にせず、軽い書き味で、書き
出し時のカスレ長さが短く、ボタ落ちも少ないもので、
インキ中の総固形分量(25℃に於いて、原材料の段階
で液体や気体でないもの)を極力減らし、低粘度の溶剤
を多用する事で低粘度のインキを実現したものである。
ピロリドンを1〜5%含有し、25℃に於いて2Pa・sec
以下の粘度を有するボールペンインキで式(I)から式
(III)で表される燐酸エステルを含有することを特徴
とする油性ボールペン用インキ。 (式中、R1は炭素数8以下のアルキル基、R2は水素
又は炭素数8以下のアルキル基、Rは炭素数8から30
のアルキル基又はアルキルフェノール基を示し、nは正
の整数を表す) 【効果】 本発明の油性ボールペンインキは、耐光堅牢
性やボタ落ち抑止性を犠牲にせず、軽い書き味で、書き
出し時のカスレ長さが短く、ボタ落ちも少ないもので、
インキ中の総固形分量(25℃に於いて、原材料の段階
で液体や気体でないもの)を極力減らし、低粘度の溶剤
を多用する事で低粘度のインキを実現したものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボールペンインク用組成
物、更に詳しく言えば、書き出し時のインクの出がスム
ース(初筆性が良い)で、滑らかな運筆感(書き味が良
い)が得られ、使い初めからインキ終了間際までの性能
が一定した油性ボールペン用インク組成物に関するもの
である。
物、更に詳しく言えば、書き出し時のインクの出がスム
ース(初筆性が良い)で、滑らかな運筆感(書き味が良
い)が得られ、使い初めからインキ終了間際までの性能
が一定した油性ボールペン用インク組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】 通常の油性ボールペン用インキの粘度
は25℃に於いて5〜20Pa・secである。希に書き味の
軽さを優先した物に3Pa・sec程度の物が有るが、これを
下回る粘度の物は殆ど存在しない。インキの粘度が低い
場合には軽い書き味が得られることは当該業者の常識で
あるが、インキ粘度が低いとインキのボタ落ちが多くな
るばかりでなく、インキ粘度を極端に下げるとペン先の
ボールとボール受けホルダーの摩耗が激しくなり、使い
初めには快適に筆記できてもインキを消費する毎にボー
ル受けホルダーが摩耗してインキ流出量が著しく増大
し、不要なインキのボタ落ちが更に激しくなったり、逆
にインキ流路を塞いでインキの吐出が出来なくなってし
まう現象が起きる。これらの現象を避けるためのインキ
粘度が経験的に3Pa・sec以下であり、従来の油性ボール
ペン用インキの粘度は「3Pa・sec以上、好ましくは5Pa
・sec以上」となっている。
は25℃に於いて5〜20Pa・secである。希に書き味の
軽さを優先した物に3Pa・sec程度の物が有るが、これを
下回る粘度の物は殆ど存在しない。インキの粘度が低い
場合には軽い書き味が得られることは当該業者の常識で
あるが、インキ粘度が低いとインキのボタ落ちが多くな
るばかりでなく、インキ粘度を極端に下げるとペン先の
ボールとボール受けホルダーの摩耗が激しくなり、使い
初めには快適に筆記できてもインキを消費する毎にボー
ル受けホルダーが摩耗してインキ流出量が著しく増大
し、不要なインキのボタ落ちが更に激しくなったり、逆
にインキ流路を塞いでインキの吐出が出来なくなってし
まう現象が起きる。これらの現象を避けるためのインキ
粘度が経験的に3Pa・sec以下であり、従来の油性ボール
ペン用インキの粘度は「3Pa・sec以上、好ましくは5Pa
・sec以上」となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】3Pa・sec以下の粘度の
インキは、軽い書き味の他に、溶解固形分量が少ないた
め書き出し時の掠れも低減される長所がある。ボールと
ボール受けホルダーの間に、極めて潤滑効果の高いイン
キが得られれば、従来よりも画期的に滑らかな運筆感が
得られ、かつ書き出し時のインクの出がスムースなボー
ルペンが得られるはずである。又インキのボタ落ち対策
として、高重合度のポリビニルピロリドンを少量添加す
ると、インキのボタ落ちが軽減されることが知られてい
るが、特開平8−157765ではポリビニルピロリド
ンの持つ曳糸性に着目した低粘度インキを提案してい
る。確かに高重合度のポリビニルピロリドンを添加する
と曳糸性が付与され、インキのボタ落ちは軽減される
が、多量に添加すると、筆記時にも描線とボールペンの
ペン先との間が糸状のインキで結ばれ、結果これが紙面
に落ちて描線に髭状の汚れが付いてしまう(以下これを
「髭ボテ」)。また、筆記描線が均一にならず、描線の
中心部分に近いところなどにインキ付着しない「線割
れ」と呼ばれる現象も多くなる。低粘度のインキのボタ
落ち対策として、ポリビニルピロリドンの持つボタ落ち
軽減効果を十分に発揮させ、かつ描線に髭状の汚れを残
さず、「線割れ」を起こさない工夫が必要である。この
様な例としては、特開平1−299880の実施例2に
見受けられるが、インキのボタ落ち、描線滲み、ペンを
下向きにしたときのインキの浸み出しに優秀な結果が得
られている。しかしながらこのインキは髭ボテと線割れ
に関しては非常に悪い結果となった。(本比較例7)
インキは、軽い書き味の他に、溶解固形分量が少ないた
め書き出し時の掠れも低減される長所がある。ボールと
ボール受けホルダーの間に、極めて潤滑効果の高いイン
キが得られれば、従来よりも画期的に滑らかな運筆感が
得られ、かつ書き出し時のインクの出がスムースなボー
ルペンが得られるはずである。又インキのボタ落ち対策
として、高重合度のポリビニルピロリドンを少量添加す
ると、インキのボタ落ちが軽減されることが知られてい
るが、特開平8−157765ではポリビニルピロリド
ンの持つ曳糸性に着目した低粘度インキを提案してい
る。確かに高重合度のポリビニルピロリドンを添加する
と曳糸性が付与され、インキのボタ落ちは軽減される
が、多量に添加すると、筆記時にも描線とボールペンの
ペン先との間が糸状のインキで結ばれ、結果これが紙面
に落ちて描線に髭状の汚れが付いてしまう(以下これを
「髭ボテ」)。また、筆記描線が均一にならず、描線の
中心部分に近いところなどにインキ付着しない「線割
れ」と呼ばれる現象も多くなる。低粘度のインキのボタ
落ち対策として、ポリビニルピロリドンの持つボタ落ち
軽減効果を十分に発揮させ、かつ描線に髭状の汚れを残
さず、「線割れ」を起こさない工夫が必要である。この
様な例としては、特開平1−299880の実施例2に
見受けられるが、インキのボタ落ち、描線滲み、ペンを
下向きにしたときのインキの浸み出しに優秀な結果が得
られている。しかしながらこのインキは髭ボテと線割れ
に関しては非常に悪い結果となった。(本比較例7)
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この様な
欠点を改良し、初筆感や書味に優れる油性ボールペンイ
ンク組成物を提供すべく鋭意研究を重ねた結果、思い切
った粘度低減によって高重合度のポリビニルピロリドン
の持つ糸引き性を弱め、更に筆記後の描線のレベリング
性を向上させることで線割れを防止できることを見いだ
した。すなわち、インキ中の着色成分以外の固形分を極
力減らし、今までの常識の下限である3Pa・secを大幅に
下回る粘度にする事によって、ポリビニルピロリドンは
切れやすい糸を引くに止まり、筆記描線上に「髭ボテ」
を残さず、かつ筆記直後の描線のレベリング性と侵透時
の滲みによって「線割れ」が発現し難い事を見いだし
た。しかしながら、単にインキ中の固形分量が減ると、
ペン先のボールとボール受けホルダーの摩耗が更に激し
くなってしまうが、この様な低粘度インキに於いては、
下記一般式(I)及び(II)(III)
欠点を改良し、初筆感や書味に優れる油性ボールペンイ
ンク組成物を提供すべく鋭意研究を重ねた結果、思い切
った粘度低減によって高重合度のポリビニルピロリドン
の持つ糸引き性を弱め、更に筆記後の描線のレベリング
性を向上させることで線割れを防止できることを見いだ
した。すなわち、インキ中の着色成分以外の固形分を極
力減らし、今までの常識の下限である3Pa・secを大幅に
下回る粘度にする事によって、ポリビニルピロリドンは
切れやすい糸を引くに止まり、筆記描線上に「髭ボテ」
を残さず、かつ筆記直後の描線のレベリング性と侵透時
の滲みによって「線割れ」が発現し難い事を見いだし
た。しかしながら、単にインキ中の固形分量が減ると、
ペン先のボールとボール受けホルダーの摩耗が更に激し
くなってしまうが、この様な低粘度インキに於いては、
下記一般式(I)及び(II)(III)
【化4】 (式中、R1は炭素数8以下のアルキル基を示し、R2
は水素又は炭素数8以下のアルキル基を示す)
は水素又は炭素数8以下のアルキル基を示す)
【化5】 (式中、Rは炭素数8から30のアルキル基又はアルキ
ルフェノール基を示し、nは正の整数を表す)
ルフェノール基を示し、nは正の整数を表す)
【化6】 (式中、Rは炭素数8から30のアルキル基又はアルキ
ルフェノール基を示し、nは正の整数を表す)で表され
る燐酸モノ又はジエステルを添加する事によって、ボー
ル受けホルダーの摩耗を著しく低減できることを見いだ
し、これらの知見を組み合わせることによって本発明を
完成するに至った。
ルフェノール基を示し、nは正の整数を表す)で表され
る燐酸モノ又はジエステルを添加する事によって、ボー
ル受けホルダーの摩耗を著しく低減できることを見いだ
し、これらの知見を組み合わせることによって本発明を
完成するに至った。
【0005】本発明の最も肝要な部分は、多量に高重合
度のポリビニルピロリドンを用いるにも関わらず、極低
粘度のインキに仕立てたところである。高重合度のポリ
ビニルピロリドンには米国ISP社製PVP−K90
(分子量36万)、PVP−K120(分子量64
万)、独国BASF社のルビスコールK80(分子量2
8万),同K90(分子量36万),同120(分子量
64万)などがあが、度を超して添加するとインキの粘
度が上がりすぎ、本発明の求めるようなインキの粘度と
はならないため、これらは1〜5%含有させる、更に言
えば2%〜5%添加することで、インキが低粘度であっ
てもインキのボタ落ちが極端に減らすことが出来る。高
重合度のポリビニルピロリドンは増粘剤としても有名
で、1%以上添加する場合、従来のように染料を30%
以上添加したり、バインダー樹脂を用いたりすると粘度
は2Pa・sec以上になってしまう場合が多い。本発明では
高重合度のポリビニルピロリドンをなるべく多く添加す
ることを心得つつも、染料やバインダー樹脂を極力減ら
し、インキ粘度を2Pa・sec以下に保つことを特徴とす
る。
度のポリビニルピロリドンを用いるにも関わらず、極低
粘度のインキに仕立てたところである。高重合度のポリ
ビニルピロリドンには米国ISP社製PVP−K90
(分子量36万)、PVP−K120(分子量64
万)、独国BASF社のルビスコールK80(分子量2
8万),同K90(分子量36万),同120(分子量
64万)などがあが、度を超して添加するとインキの粘
度が上がりすぎ、本発明の求めるようなインキの粘度と
はならないため、これらは1〜5%含有させる、更に言
えば2%〜5%添加することで、インキが低粘度であっ
てもインキのボタ落ちが極端に減らすことが出来る。高
重合度のポリビニルピロリドンは増粘剤としても有名
で、1%以上添加する場合、従来のように染料を30%
以上添加したり、バインダー樹脂を用いたりすると粘度
は2Pa・sec以上になってしまう場合が多い。本発明では
高重合度のポリビニルピロリドンをなるべく多く添加す
ることを心得つつも、染料やバインダー樹脂を極力減ら
し、インキ粘度を2Pa・sec以下に保つことを特徴とす
る。
【0006】本発明は特定の範囲内の粘度と添加物を限
定したものであるから、インキ組成物において用いられ
る着色剤としては、従来のボールペンインクに使用され
ている公知の染料及び/または顔料の全てが使用可能で
ある。なお、これらの着色剤の使用に際してはそれぞれ
単独に使用するか適時組み合わせて使用できる。そし
て、その配合量はインクの全重量に基づき5乃至50重
量%の範囲でり、好ましくは15乃至40重量%の範囲
である。カーボンブラックのような着色力と堅牢性を併
せ持つ着色剤でも、15%以下になると描線が薄く感じ
られ、5%以下になると実用に耐えない。着色剤が40
%を超えるとインキ中の固形分量が高くなり、本発明の
優れた潤滑性を損なう恐れがあり、50%を超えると書
き出し時の掠れが著しく大きくなる。また、2Pa・sec以
下の粘度にすることも事実上不可能になる。
定したものであるから、インキ組成物において用いられ
る着色剤としては、従来のボールペンインクに使用され
ている公知の染料及び/または顔料の全てが使用可能で
ある。なお、これらの着色剤の使用に際してはそれぞれ
単独に使用するか適時組み合わせて使用できる。そし
て、その配合量はインクの全重量に基づき5乃至50重
量%の範囲でり、好ましくは15乃至40重量%の範囲
である。カーボンブラックのような着色力と堅牢性を併
せ持つ着色剤でも、15%以下になると描線が薄く感じ
られ、5%以下になると実用に耐えない。着色剤が40
%を超えるとインキ中の固形分量が高くなり、本発明の
優れた潤滑性を損なう恐れがあり、50%を超えると書
き出し時の掠れが著しく大きくなる。また、2Pa・sec以
下の粘度にすることも事実上不可能になる。
【0007】本発明組成物における有機溶剤は、通常の
油性ボールペンインク組成物に用いられている溶剤、す
なわち、前記の着色剤を溶解又は分散し、かつ比較的高
沸点であるものが使用される。このようなものとして
は、例えばベンジルアルコール、フェノキシエタノー
ル、カービトール類、セロソルブ類などが挙げられる。
また、分子量600以下のポリエチレングリコールや分
子量1000以下のポリプロピレングリコール等も染料
や顔料の分散剤、樹脂などの溶解性が優れ、有機溶剤と
同じような用い方をすることが出来る。これらは単独で
用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよく、その
配合量は組成物全量に基づき20乃至80重量%の範囲
であることが好ましい。20重量%以下になると、染料
やボタ落ち防止用の樹脂の溶解性が不足する場合があ
る。また、ボールペン用インキとしての諸性能を満足さ
せるために、着色剤、ボタ落ち防止用の樹脂、潤滑剤
類、その他分散剤や経時変化安定剤等の必要成分を加え
ていくと必然的に主溶剤は80重量%以下となる。
油性ボールペンインク組成物に用いられている溶剤、す
なわち、前記の着色剤を溶解又は分散し、かつ比較的高
沸点であるものが使用される。このようなものとして
は、例えばベンジルアルコール、フェノキシエタノー
ル、カービトール類、セロソルブ類などが挙げられる。
また、分子量600以下のポリエチレングリコールや分
子量1000以下のポリプロピレングリコール等も染料
や顔料の分散剤、樹脂などの溶解性が優れ、有機溶剤と
同じような用い方をすることが出来る。これらは単独で
用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよく、その
配合量は組成物全量に基づき20乃至80重量%の範囲
であることが好ましい。20重量%以下になると、染料
やボタ落ち防止用の樹脂の溶解性が不足する場合があ
る。また、ボールペン用インキとしての諸性能を満足さ
せるために、着色剤、ボタ落ち防止用の樹脂、潤滑剤
類、その他分散剤や経時変化安定剤等の必要成分を加え
ていくと必然的に主溶剤は80重量%以下となる。
【0008】本発明におけるバインダー樹脂は、前述の
通りインキ粘度軽減のために極力減らさなければならな
い。本発明では高重合度のポリビニルピロリドンが粘度
調整材の働きをするので、必ずしも必要ではないが、耐
水性などの描線堅牢性付与やボールとホルダー部の摩耗
軽減のために用いられても良い。この場合、通常の油性
ボールペンインク組成物に慣用されている樹脂、例えば
ケトン樹脂、スルフォアミド樹脂、マレイン樹脂、エス
テルガム、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール
樹脂、ロジン樹脂、ブチラール樹脂、低重合度のポリビ
ニルピロリドンなどが用いられる。これらの樹脂は単独
で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよく、ま
た、インク組成物全量につき0乃至10重量%の範囲で
あることが好ましい。前述の理由で極めて低粘度のイン
キを作る場合には添加の必要がなく、10重量%を超え
ると2Pa・sec以下のインキを作ることは難しい。
通りインキ粘度軽減のために極力減らさなければならな
い。本発明では高重合度のポリビニルピロリドンが粘度
調整材の働きをするので、必ずしも必要ではないが、耐
水性などの描線堅牢性付与やボールとホルダー部の摩耗
軽減のために用いられても良い。この場合、通常の油性
ボールペンインク組成物に慣用されている樹脂、例えば
ケトン樹脂、スルフォアミド樹脂、マレイン樹脂、エス
テルガム、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール
樹脂、ロジン樹脂、ブチラール樹脂、低重合度のポリビ
ニルピロリドンなどが用いられる。これらの樹脂は単独
で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよく、ま
た、インク組成物全量につき0乃至10重量%の範囲で
あることが好ましい。前述の理由で極めて低粘度のイン
キを作る場合には添加の必要がなく、10重量%を超え
ると2Pa・sec以下のインキを作ることは難しい。
【0009】油性ボールペンの初筆、すなわち、書き出
し時のインクの出をスムースに保つためには、チップの
ボール周辺部のインクの固化を防止しなければならな
い。本発明に用いる燐酸エステルはボール表面に吸着
し、筆記後はボールのチップホルダーの外側に面した部
分からインキをはじく効果があり、インキが外気に接触
するのを極小に押さえる働きがある。その為、本発明の
インキはペン先部でのインキの固化物が小さくなり、優
秀な書き出し性能が得られるのである。但し、前述のよ
うに染料や樹脂分が多いと、主溶剤が揮発した後の固形
分が大きく且つ硬くなるため、初筆性が悪くなってく
る。
し時のインクの出をスムースに保つためには、チップの
ボール周辺部のインクの固化を防止しなければならな
い。本発明に用いる燐酸エステルはボール表面に吸着
し、筆記後はボールのチップホルダーの外側に面した部
分からインキをはじく効果があり、インキが外気に接触
するのを極小に押さえる働きがある。その為、本発明の
インキはペン先部でのインキの固化物が小さくなり、優
秀な書き出し性能が得られるのである。但し、前述のよ
うに染料や樹脂分が多いと、主溶剤が揮発した後の固形
分が大きく且つ硬くなるため、初筆性が悪くなってく
る。
【0010】本発明に於ける分子量25万以上のポリビ
ニルピロリドンの添加量は、本発明の大前提である25
℃における粘度が2Pa・sec以下で有れば、1〜5%さら
に望ましくは2〜5%である。但し顔料を多量に使用す
るインキなどでは顔料との相乗効果でインキに疑塑性が
付いてしまうため、多量に添加すると早書きでのインキ
の追従性が著しく悪くなる場合がある。そのため、顔料
を5%以上使うインキでは3%以下の添加量が好まし
く、更に言えば1〜2%が最も好ましい。
ニルピロリドンの添加量は、本発明の大前提である25
℃における粘度が2Pa・sec以下で有れば、1〜5%さら
に望ましくは2〜5%である。但し顔料を多量に使用す
るインキなどでは顔料との相乗効果でインキに疑塑性が
付いてしまうため、多量に添加すると早書きでのインキ
の追従性が著しく悪くなる場合がある。そのため、顔料
を5%以上使うインキでは3%以下の添加量が好まし
く、更に言えば1〜2%が最も好ましい。
【0011】本発明のインキの粘度は2Pa・sec以下でな
ければならない。2Pa・secを越えると、インキは糸引き
性が強くなり、描線に髭状の汚れが付く場合がある。ま
た、ボールにインキが均一に付かず、描線中に白く抜け
た部分が出来る「線割れ」現象も起こりやすくなる。こ
れらの髭ボテや線割れが起こらなくするためには、イン
キ粘度が25℃に於いて1.5Pa・sec以下が好ましい。
1.5〜2Pa・secでは髭ボテや線割れが僅かに起こり、
通常は気にならないが、気になる人も出てくるようだ。
また、本発明で用いる燐酸エステルが如何に優れた潤滑
効果を示すと言っても、25℃に於ける粘度が0.5Pa
・secを下回ると筆癖やチップの出来の善し悪しで方向性
不良(チップの動く方向によって描線の濃淡むらが出る
現象)に陥る場合が多くなる。
ければならない。2Pa・secを越えると、インキは糸引き
性が強くなり、描線に髭状の汚れが付く場合がある。ま
た、ボールにインキが均一に付かず、描線中に白く抜け
た部分が出来る「線割れ」現象も起こりやすくなる。こ
れらの髭ボテや線割れが起こらなくするためには、イン
キ粘度が25℃に於いて1.5Pa・sec以下が好ましい。
1.5〜2Pa・secでは髭ボテや線割れが僅かに起こり、
通常は気にならないが、気になる人も出てくるようだ。
また、本発明で用いる燐酸エステルが如何に優れた潤滑
効果を示すと言っても、25℃に於ける粘度が0.5Pa
・secを下回ると筆癖やチップの出来の善し悪しで方向性
不良(チップの動く方向によって描線の濃淡むらが出る
現象)に陥る場合が多くなる。
【0012】次に実施例によって本発明を更に詳細に説
明する。各試験は以下の様にして行なった。用いたボー
ルペンは、市販のSA−S細字(三菱鉛筆(株)商品
名)と同じ部材を用いた。(ボール径は0.7mmであ
る) (試験1)書き出し時のかすれ長さ(初筆性試験) 捨て書き後、室温に24時間放置した後、荷重100
g、筆記速度4.5m/分で直線書きし、そのかすれの
長さを測定した。資料数10本の平均値を記す。 (試験2)インキ流出量の安定性 25℃60%の環境で筆記試験機を用いて荷重200
g、筆記速度4.5m/分、筆記角度60度で1000
mまで螺旋書きし、100m毎のインキ消費量を測定し
た。最初の100mの流出量との差異が全体を通じて±
2mg以内のものを○、筆記不能に陥ったもの若しくは方
向性(ホルダーの摩耗が激しく、ボールの回転方向によ
ってインキが出たり出なくなったりする現象)が著しい
ものを×とし、本数を数えた。試料数は各10本。 (試験3)インキのボタ落ち 試験2で得られた描線の書き出しから100m筆記した
ところまでの描線上に付いたボタ落ちの数を数えた。試
料数は各10本でその平均値を比較した。数値は低いほ
ど成績が良い。 (試験3)書き味試験 20人にインキ内容を伏せて螺旋筆記してもらい、5点
満点で書き味の良さを評価してもらった。評点5が最も
良く、書き味が劣悪な場合は0点とし、整数で評価して
もらい、その合計を点数とした。満点は100点、最悪
は0点となる。 (試験4)描線品位試験 試験4の結果、髭ボテが出ると思った人数と、線割れが
気になると答えた人数を点数とした。どちらも0点が最
も良く、20点が最も悪い。
明する。各試験は以下の様にして行なった。用いたボー
ルペンは、市販のSA−S細字(三菱鉛筆(株)商品
名)と同じ部材を用いた。(ボール径は0.7mmであ
る) (試験1)書き出し時のかすれ長さ(初筆性試験) 捨て書き後、室温に24時間放置した後、荷重100
g、筆記速度4.5m/分で直線書きし、そのかすれの
長さを測定した。資料数10本の平均値を記す。 (試験2)インキ流出量の安定性 25℃60%の環境で筆記試験機を用いて荷重200
g、筆記速度4.5m/分、筆記角度60度で1000
mまで螺旋書きし、100m毎のインキ消費量を測定し
た。最初の100mの流出量との差異が全体を通じて±
2mg以内のものを○、筆記不能に陥ったもの若しくは方
向性(ホルダーの摩耗が激しく、ボールの回転方向によ
ってインキが出たり出なくなったりする現象)が著しい
ものを×とし、本数を数えた。試料数は各10本。 (試験3)インキのボタ落ち 試験2で得られた描線の書き出しから100m筆記した
ところまでの描線上に付いたボタ落ちの数を数えた。試
料数は各10本でその平均値を比較した。数値は低いほ
ど成績が良い。 (試験3)書き味試験 20人にインキ内容を伏せて螺旋筆記してもらい、5点
満点で書き味の良さを評価してもらった。評点5が最も
良く、書き味が劣悪な場合は0点とし、整数で評価して
もらい、その合計を点数とした。満点は100点、最悪
は0点となる。 (試験4)描線品位試験 試験4の結果、髭ボテが出ると思った人数と、線割れが
気になると答えた人数を点数とした。どちらも0点が最
も良く、20点が最も悪い。
【0013】実施例には以下の燐酸エステルを用いた。 化合物A・・Clariant社商品名Hordaph
os MDAH (下記(I)式のR1がエチルヘキシル基、R2が水素
又はエチルヘキシル基) 化合物B・・Clariant社商品名Hordaph
os MDB (下記(I)式のR1がブチル基、R2が水素又はブチ
ル基) 化合物C・・東邦化学工業(株)商品名Phospha
nol RM410 (下記(II)又は(III)式のRがノニルフェノール、
nが8前後の物の混合物) 化合物D・・東邦化学工業(株)商品名Phospha
nol RL210 (下記(II)又は(III)式のRがステアリルアルコー
ル、nが2前後の物の混合物)
os MDAH (下記(I)式のR1がエチルヘキシル基、R2が水素
又はエチルヘキシル基) 化合物B・・Clariant社商品名Hordaph
os MDB (下記(I)式のR1がブチル基、R2が水素又はブチ
ル基) 化合物C・・東邦化学工業(株)商品名Phospha
nol RM410 (下記(II)又は(III)式のRがノニルフェノール、
nが8前後の物の混合物) 化合物D・・東邦化学工業(株)商品名Phospha
nol RL210 (下記(II)又は(III)式のRがステアリルアルコー
ル、nが2前後の物の混合物)
【化7】 (式中、R1は炭素数8以下のアルキル基を示し、R2
は水素又は炭素数8以下のアルキル基を示す)
は水素又は炭素数8以下のアルキル基を示す)
【化8】 (式中、Rは炭素数8から30のアルキル基又はアルキ
ルフェノール基を示し、nは正の整数を表す)
ルフェノール基を示し、nは正の整数を表す)
【化9】 (式中、Rは炭素数8から30のアルキル基又はアルキ
ルフェノール基を示し、nは正の整数を表す)
ルフェノール基を示し、nは正の整数を表す)
【0014】実施例に用いたインキ配合を以下に記す。 実施例1 スピロンブラック GMH(Cr含金染料) 10 重量% スピロンイエロー C−GNH(メチン系染料の造塩染料) 7 〃 スピロンバイオレットC−RH (トリフェニルメタン系染料の造塩染料) 9 〃 (以上の染料は、保土谷化学工業(株)商品名) ベンジルアルコール 69 〃 PVP K−90 3 〃 (ポリビニルピロリドン、ISP社商品名) オレイン酸 1 〃 化合物A 1 〃 以上を混練後濾過して、実施例1とした。 実施例2 モーグル−L 3 重量% (カーボンブラック、Cabot社商品名) エスレック BL−1 1.5 〃 (ポリビニルブチラール、積水化学(株)商品名) バリファストバイオレット 1701(ジアゾ染料とトリフェニルメタン系染料 の造塩染料;オリエント化学工業(株)商品名) 9 〃 SBNイエロー 530(ジアゾ染料とメチン染料の造塩染料 ;保土ヶ谷化学工業(株)商品名) 7 〃 ベンジルアルコール 63 〃 フェノキシエタノール 10 〃 オレイン酸 2 〃 化合物B 2 〃 以上をビーズミルで混練して濾過した後、 PVP K−90 2.5 〃 を加え、実施例2とした。 実施例3 モーグル−L 11 重量% エスレック BL−1 5.5 〃 ベンジルアルコール 25 〃 フェノキシエタノール 36 〃 トリプロピレングリコールモノブチルエーテル 20 オレイン酸 1 〃 化合物C 0.5 〃 以上をビーズミルで混練して濾過した後、 PVP K−90 1 〃 を加え、実施例2とした。 実施例4 バリファーストブルー 1603(Cu含金染料と 20 重量% トリフェニルメタン系染料の造塩染料、オリエント化学工業(株)商品名) ベンジルアルコール 16.5 〃 フェノキシエタノール 59.5 〃 PVP K−120 2 〃 リシノール酸 1.5 〃 化合物D 0.5 〃 以上を混練後濾過して、実施例4とした。 実施例5 ニグロシンベースEX 10 重量% (アジン染料;オリエント化学工業(株)商品名) バリファストバイオレット 1701 9 〃 スピロンイエロー C−GNH 5 〃 フェノキシエタノール 5 〃 ベンジルアルコール 58 〃 ハイラック110H(バインダー樹脂;日立化成(株)商品名) 5 〃 PVP K−90 2 〃 オレイン酸 1 〃 化合物A 5 〃 以上を混練後濾過して、実施例5とした。 実施例6 モーグル−L 3 重量% エスレック BL−1 2 〃 バリファストバイオレット 1701 9 〃 SBNイエロー 530 7 〃 ベンジルアルコール 62 〃 フェノキシエタノール 10 〃 オレイン酸 2 〃 化合物B 2 〃 以上をビーズミルで混練して濾過した後、 PVP K−90 3 〃 を加え、実施例6とした。
【0015】比較例に用いたインキ配合を以下に記す。 比較例1 スピロンブラック GMH 10 重量% スピロンイエロー C−GNH 7 〃 スピロンバイオレットC−RH 9 〃 ベンジルアルコール 64 〃 PVP K−30 8 〃 (ポリビニルピロリドン、ISP社商品名) オレイン酸 1 〃 化合物A 1 〃 以上を混練後濾過して、比較例1とした。 比較例2 モーグル−L 3 重量% エスレック BL−1 1.5 〃 バリファストバイオレット 1701 9 〃 SBNイエロー 530 7 〃 ベンジルアルコール 65 〃 フェノキシエタノール 10 〃 オレイン酸 2 〃 以上をビーズミルで混練して濾過した後、 PVP K−90 2.5 〃 を加え、比較例2とした。 比較例3 モーグル−L 11 重量% エスレック BL−1 5.5 〃 ベンジルアルコール 25 〃 フェノキシエタノール 34.5 〃 トリプロピレングリコールモノブチルエーテル 20 オレイン酸 1 〃 化合物C 0.5 〃 以上をビーズミルで混練して濾過した後、 PVP K−90 2.5 〃 を加え、比較例3とした。 比較例4 バリファーストブルー 1603 20 重量% ベンジルアルコール 12 〃 フェノキシエタノール 59.5 〃 ハイラック110H(バインダー樹脂;日立化成(株)商品名) 6 〃 PVP K−120 0.5 〃 リシノール酸 1.5 〃 化合物D 0.5 〃 以上を混練後濾過して、比較例4とした。 比較例5 ニグロシンベースEX 10 重量% (アジン染料;オリエント化学工業(株)商品名) バリファストバイオレット 1701 9 〃 スピロンイエロー C−GNH 5 〃 ベンジルアルコール 68 〃 ハイラック110H 5 〃 PVP K−90 2 〃 オレイン酸 1 〃 以上を混練後濾過して、比較例5とした。 比較例6 モーグル−L 3 重量% エスレック BL−1 2 〃 バリファストバイオレット 1701 9 〃 SBNイエロー 530 7 〃 ベンジルアルコール 42 〃 フェノキシエタノール 30 〃 オレイン酸 2 〃 化合物B 2 〃 以上をビーズミルで混練して濾過した後、 PVP K−90 3 〃 を加え、比較例6とした。 比較例7 スピロンレッドC−GH 10 重量部 (キサンテン系染料の造塩染料;保土ヶ谷化学工業(株)商品名) ベンジルアルコール 20 〃 フェノキシエタノール 25 〃 プロピレングリコール 9.95〃 PVP K−30 8 〃 PVP K−90 2 〃 以上を混練後濾過して、比較例7とした。
【0016】試験結果を表1に記す。
【表1】試験結果
【0017】実施例1〜5は全ての試験で優秀な成績が
得られた。比較例1は実施例1と樹脂の重合度が異なる
ものである。配合量が違うのは粘度を同程度に調整した
ためである。髭ボテ、線割れもなく書き味も多くの支持
が得られたが、インキのボタ落ちが非常に多くボールペ
ンとして使用に耐えない。比較例2は実施例2から燐酸
エステルを溶剤に置き換えたものである。書き味、初筆
性など全体に良い成績であるが、機械筆記では徐々に方
向性が現れ、500m目くらいから徐々に筆記不能のペ
ンが出て、1000mまで筆記できた物は一つもなかっ
た。比較例3は添加するPVP K−90の量を多くし
てインキ粘度を高くしたものである。インキのボタ落ち
は全くなかった。しかし、書き味の支持が低く、更に全
員が髭ボテと線割れを指摘した。試験には現れないが、
早書きでインキが追従しない傾向も見られた。これはP
VPなどの樹脂分が多かったことを意味する。 比較例
4は高重合度のPVPを通常量用いて、別の樹脂で実施
例4と同様の粘度となるように調製したインキである。
ボタ落ちが非常に多くボールペンとして使用に耐えない
ものであった。比較例5は実施例5の溶剤比率を変える
ことで粘度を500mPa・sec未満とした。全体に成績は
優秀であったが、比較例2同様書けないペンが続出し
た。比較例5では500m書けたペンは一つもなかっ
た。また、燐酸エステルではボタ落ちた遺作にはならな
いのだが、インキのボタ落ちに関しても実施例5より悪
い数字となった。粘度が500mPa・secを割るとボタ落
ちが出てくる例である。これは、本発明で粘度500mP
a・sec以上が好ましいとする理由であるが、本実施例で
は市販の数Pa・secから10Pa・sec程度のインキを用いる
ボールペンの部材を流用した結果にすぎず、低粘度専用
のボールペンチップを開発すればインキのボタ落ちが抑
制出来るかも知れないし、また、優れた潤滑剤を併用し
た場合にはボール受け座の摩耗も問題にならないことは
指摘しておきたい。比較例6は実施例6の溶剤比率を変
えて粘度を2000mPa・sec超とした物である。全体に
よい結果と言えるが、実施例6では髭ボテや線割れが気
になる人は全体の4分の1だったのに対し、比較例6で
は過半数を超えた。本発明のボールペンインキの粘度が
2000mPa・sec以下である所以である。比較例7は特
開平1−299880の実施例2を重量%に換算したも
のである。インキ粘度は材料ロットや吸湿水分量で少な
からずばらつくが、比較例7は粘度が2100mPa・sec
であった。類似配合として、同じ可溶化剤で造塩した染
料を用いてインキ化してみたが、これも粘度は2300
mPa・secとなった。特開平1−299880の実施例2
は粘度230cpと記載されているが、粘度は2300cp
の記載ミスではないかと推測する。比較例7は髭ボテ、
線割れも激しい。初筆も良くなく、書き味の支持も少な
い。また、機械筆記では8本が筆記不能に陥ってしまっ
た。本試験結果では記載されていないが、耐光堅牢性も
全く悪い結果であった。耐摩耗性の他にもこれほど悪い
結果となったのは、本発明の技術思想と違うものである
から、本発明の実施例の試験項目まで考慮されていない
インキなので仕方がないかも知れないが、総固形分中の
樹脂の量が多く、着色成分は総固形分量の50%にすぎ
ないためだと推測する。
得られた。比較例1は実施例1と樹脂の重合度が異なる
ものである。配合量が違うのは粘度を同程度に調整した
ためである。髭ボテ、線割れもなく書き味も多くの支持
が得られたが、インキのボタ落ちが非常に多くボールペ
ンとして使用に耐えない。比較例2は実施例2から燐酸
エステルを溶剤に置き換えたものである。書き味、初筆
性など全体に良い成績であるが、機械筆記では徐々に方
向性が現れ、500m目くらいから徐々に筆記不能のペ
ンが出て、1000mまで筆記できた物は一つもなかっ
た。比較例3は添加するPVP K−90の量を多くし
てインキ粘度を高くしたものである。インキのボタ落ち
は全くなかった。しかし、書き味の支持が低く、更に全
員が髭ボテと線割れを指摘した。試験には現れないが、
早書きでインキが追従しない傾向も見られた。これはP
VPなどの樹脂分が多かったことを意味する。 比較例
4は高重合度のPVPを通常量用いて、別の樹脂で実施
例4と同様の粘度となるように調製したインキである。
ボタ落ちが非常に多くボールペンとして使用に耐えない
ものであった。比較例5は実施例5の溶剤比率を変える
ことで粘度を500mPa・sec未満とした。全体に成績は
優秀であったが、比較例2同様書けないペンが続出し
た。比較例5では500m書けたペンは一つもなかっ
た。また、燐酸エステルではボタ落ちた遺作にはならな
いのだが、インキのボタ落ちに関しても実施例5より悪
い数字となった。粘度が500mPa・secを割るとボタ落
ちが出てくる例である。これは、本発明で粘度500mP
a・sec以上が好ましいとする理由であるが、本実施例で
は市販の数Pa・secから10Pa・sec程度のインキを用いる
ボールペンの部材を流用した結果にすぎず、低粘度専用
のボールペンチップを開発すればインキのボタ落ちが抑
制出来るかも知れないし、また、優れた潤滑剤を併用し
た場合にはボール受け座の摩耗も問題にならないことは
指摘しておきたい。比較例6は実施例6の溶剤比率を変
えて粘度を2000mPa・sec超とした物である。全体に
よい結果と言えるが、実施例6では髭ボテや線割れが気
になる人は全体の4分の1だったのに対し、比較例6で
は過半数を超えた。本発明のボールペンインキの粘度が
2000mPa・sec以下である所以である。比較例7は特
開平1−299880の実施例2を重量%に換算したも
のである。インキ粘度は材料ロットや吸湿水分量で少な
からずばらつくが、比較例7は粘度が2100mPa・sec
であった。類似配合として、同じ可溶化剤で造塩した染
料を用いてインキ化してみたが、これも粘度は2300
mPa・secとなった。特開平1−299880の実施例2
は粘度230cpと記載されているが、粘度は2300cp
の記載ミスではないかと推測する。比較例7は髭ボテ、
線割れも激しい。初筆も良くなく、書き味の支持も少な
い。また、機械筆記では8本が筆記不能に陥ってしまっ
た。本試験結果では記載されていないが、耐光堅牢性も
全く悪い結果であった。耐摩耗性の他にもこれほど悪い
結果となったのは、本発明の技術思想と違うものである
から、本発明の実施例の試験項目まで考慮されていない
インキなので仕方がないかも知れないが、総固形分中の
樹脂の量が多く、着色成分は総固形分量の50%にすぎ
ないためだと推測する。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明は、軽く滑らかな書
き味で、インキのボタ落ちが少なく、書き出し時の描線
掠れの少なく、書き出し時から変わらないインキ流出性
を維持する油性ボールペン用インキを供給するものであ
る。
き味で、インキのボタ落ちが少なく、書き出し時の描線
掠れの少なく、書き出し時から変わらないインキ流出性
を維持する油性ボールペン用インキを供給するものであ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも有機溶剤と着色剤からなり、
25℃における粘度が2Pa・sec以下の油性ボールペンイ
ンキにおいて、重量平均分子量が25万以上のポリビニ
ルピロリドンを1〜5%含有し、下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1は炭素数8以下のアルキル基を示し、R2
は水素又は炭素数8以下のアルキル基を示す)で表され
る燐酸モノ若くはジアルキルエステルを用いる事を特徴
とした油性ボールペン用インキ。 - 【請求項2】 少なくとも有機溶剤と着色剤からなり、
25℃における粘度が2Pa・sec以下の油性ボールペンイ
ンキにおいて、重量平均分子量が25万以上のポリビニ
ルピロリドンを1〜5%含有し、下記一般式(II)又は
(III) 【化2】 (式中、Rは炭素数8から30のアルキル基又はアルキ
ルフェノール基を示し、nは正の整数を表す) 【化3】 (式中、Rは炭素数8から30のアルキル基又はアルキ
ルフェノール基を示し、nは正の整数を表す)で表され
る燐酸モノ若くはジエステルを用いる事を特徴とした油
性ボールペン用インキ。 - 【請求項3】25℃における粘度が0.5Pa・sec以上
1.5Pa・sec以下の請求項1及び請求項2記載のボール
ペンインキ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000193888A JP2002012806A (ja) | 2000-06-28 | 2000-06-28 | 油性ボールペン用インキ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000193888A JP2002012806A (ja) | 2000-06-28 | 2000-06-28 | 油性ボールペン用インキ組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002012806A true JP2002012806A (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=18692802
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000193888A Withdrawn JP2002012806A (ja) | 2000-06-28 | 2000-06-28 | 油性ボールペン用インキ組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002012806A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004026980A1 (ja) * | 2002-09-20 | 2004-04-01 | Mitsubishi Pencil Co., Ltd. | ボールペン用油性インキ組成物及び油性ボールペン |
| WO2004026979A1 (ja) * | 2002-09-20 | 2004-04-01 | Mitsubishi Pencil Co., Ltd. | 油性ボールペン用油性インキ組成物 |
| JP2011201984A (ja) * | 2010-03-25 | 2011-10-13 | Riso Kagaku Corp | 油性インクジェットインク |
| JP2015067758A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | ぺんてる株式会社 | ボールペン用油性インキ |
-
2000
- 2000-06-28 JP JP2000193888A patent/JP2002012806A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004026980A1 (ja) * | 2002-09-20 | 2004-04-01 | Mitsubishi Pencil Co., Ltd. | ボールペン用油性インキ組成物及び油性ボールペン |
| WO2004026979A1 (ja) * | 2002-09-20 | 2004-04-01 | Mitsubishi Pencil Co., Ltd. | 油性ボールペン用油性インキ組成物 |
| US7462229B2 (en) | 2002-09-20 | 2008-12-09 | Mitsubishi Pencil Co., Ltd. | Oil-based ink composition for ballpoint pen using oil-based ink |
| US7521491B2 (en) | 2002-09-20 | 2009-04-21 | Mitsubishi Pencil Co., Ltd. | Oil-based ink composition for ballpoint pen and ball-point pen using oil-based ink |
| JP2011201984A (ja) * | 2010-03-25 | 2011-10-13 | Riso Kagaku Corp | 油性インクジェットインク |
| JP2015067758A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | ぺんてる株式会社 | ボールペン用油性インキ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070904 |