JP2002019596A - 産業車両のブレーキ制御装置 - Google Patents

産業車両のブレーキ制御装置

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JP2002019596A
JP2002019596A JP2000207894A JP2000207894A JP2002019596A JP 2002019596 A JP2002019596 A JP 2002019596A JP 2000207894 A JP2000207894 A JP 2000207894A JP 2000207894 A JP2000207894 A JP 2000207894A JP 2002019596 A JP2002019596 A JP 2002019596A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両状態や走行状況により制動距離が長くな
る傾向にあってもその制動距離を短縮でき、かつ、制動
距離の短縮を図っても電源電力の消費を少なく抑える。 【解決手段】 主ブレーキ装置作動時に後輪6がスリッ
プしたときには、コントローラ41によってブレーキ制
御バルブ20が通電されることにより補助ブレーキ装置
26が作動され、前輪5に補助ブレーキが付与される。
この際、ブレーキ開始時の車速が設定車速よりも低く、
補助ブレーキを加えても制動距離短縮効果に影響がでな
い低速域である場合には、後輪6のスリップの有無に拘
わらず補助ブレーキ装置26を作動させないようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業車両のブレー
キ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のリーチ式フォークリフト
トラック(以下、単にフォークリフトと称す)のブレー
キ装置として、例えば特開平9−233604号公報に
開示されるものがあり、図8は同公報にて開示されたフ
ォークリフトの概略構成図である。フォークリフト71
は、前輪72が従動輪で、後輪73が駆動輪かつ操舵輪
となっている。運転室74の床面にはフットペダル75
が設けられ、フットペダル75の踏込み側にはリミット
スイッチ75aが設けられている。このフォークリフト
71では、運転者がフットペダル75を踏込むことによ
りこのリミットスイッチ75aがオンされてブレーキが
解除される、いわゆるデッドマンブレーキが採用されて
いる。
【0003】ブレーキング制御装置76は、フットペダ
ル75が開放されてリミットスイッチ75aがオフされ
た場合、エンコーダ77から入力した回転数を用いて減
速度を算出し、その減速度が急激に増大したときは駆動
輪(後輪73)がスリップしていると判断する。そし
て、走行用電動機78による回生ブレーキトルクまたは
発電ブレーキトルクを低減し、エンコーダ77からの回
転数検出値が車速と同等の値まで回復すればスリップか
ら復帰したものと判断し、再び回生ブレーキトルクまた
は発電ブレーキトルクを増大する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ブレーキン
グ制御装置76によって駆動輪のスリップの有無を判断
しているものの、ブレーキトルクを減らすことによりス
リップを防ぐ制御であったため、制動力の向上はさほど
望めない。従って、スリップが起き易い、例えば水濡れ
路面では乾燥路面に比べ制動距離が長くなるという問題
があった。
【0005】また、リーチ式フォークリフトは主にバッ
テリ車であるが、バッテリの電力は車両に搭載される各
種機器の電源として使用される。そのため、バッテリ電
力は有効利用されることが望まれており、その電力を無
駄に消費しないようにする必要があった。
【0006】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、車両状態や走行状況により制
動距離が長くなる傾向にあってもその制動距離を短縮で
き、かつ、制動距離の短縮を図っても電源電力の消費を
少なく抑えることができる産業車両のブレーキ制御装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、制動用の操作手段が操作
されたことに基づき作動され、前輪と後輪のうち少なく
とも一方に制動力を付与する主制動手段と、前記前輪と
後輪のうち少なくとも一方に、前記主制動手段を補助す
るための制動力を付与する補助制動手段と、車速と荷重
のうち少なくとも一方を検出する車両状態検出手段と、
前記補助制動手段を作動させるために通電される電気式
作動制御手段と、前記主制動手段の作動時に、車両状態
から前記補助制動手段による補助制動が必要か否かの判
定を行う判定手段と、前記車両状態検出手段の検出値が
設定値よりも低くなるときは、前記判定手段の判定結果
に拘わらず前記補助制動手段を作動させないようにする
制御手段とを備えた。
【0008】この発明によれば、主制動手段の作動時に
補助制動が必要であると判定手段によって判断されたと
きには、電気式作動制御手段に通電がなされることによ
り補助制動手段が作動されて補助制動が付与されるの
で、制動距離が短縮される。但し、車速と荷重のうち少
なくとも一方を検出する車両状態検出手段の検出値が設
定値よりも低いときには、制動距離短縮効果を殆ど損な
うことがないと判断され、判定手段の判定結果に拘わら
ず補助制動手段が作動されず、電気式作動制御手段に通
電がなされない。よって、その分の電源電力の消費を抑
えることが可能となり、制動距離の短縮を図っても電源
電力の消費が少なく抑えられる。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記判定手段によって主制動が付与
される側の車輪がスリップしているか否かが判定され、
前記制御手段は前記判定手段により前記車輪がスリップ
していると判断すると、当該スリップしている車輪と前
後反対側の車輪に前記補助制動を付与する。
【0010】この発明によれば、請求項1に記載の発明
の作用に加え、主制動手段の作動時に判定手段によって
スリップしていると判定されたときには、スリップして
いる側の車輪と前後反対側の車輪に補助制動手段による
補助制動が付与される。従って、スリップ時の制動距離
が効果的に短縮される。
【0011】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
2に記載の発明において、前記車両状態検出手段は車速
を検出する車速検出手段であり、前記制御手段は前記判
定手段の判定結果に拘わらず、前記車速が設定車速より
も低いときには前記補助制動手段を作動させない。
【0012】この発明では、請求項1又は2に記載の発
明の作用に加え、車速検出手段から検出された車速が設
定車速よりも低くなるときは、判定手段の判定結果に拘
わらず補助制動手段は作動されない。従って、制動距離
の短縮効果に影響が出難い低速時に補助制動手段を作動
させないので、制動距離短縮効果を殆ど損なうことなく
電源電力が節約される。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
のうちいずれか一項に記載の発明において、前記補助制
動手段は油圧作動式であり、前記電気式作動制御手段は
前記補助制動手段を作動させるための油圧を調整する電
磁式弁手段であって、前記制御手段は、前記制動用の操
作手段が操作された際の制動信号に基づき前記電磁式弁
手段に予備電流を通電し、前記判定手段による前記補助
制動が必要か否かの判定前に、前記車両状態検出手段の
検出値が設定値より低いか否かの判定を実行する。
【0014】この発明では、請求項1〜3のうちいずれ
か一項に記載の発明の作用に加え、補助制動手段の作動
応答性を高めるために、前記制動用の操作手段が操作さ
れた際の制動信号に基づき電磁式弁手段に予備通電をし
ても、車両状態検出手段の検出値が設定値よりも低くな
るときにはその予備通電を停止する。従って、補助制動
手段の応答性向上を図っても電源電力は節約される。ま
た、判定手段による判定前に予備電流の通電が停止され
るので、その予備電流を通電する時間が減り、電源電力
が一層節約される。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項2〜4
のうちいずれか一項に記載の発明において、前記主制動
手段による制動力が付与される車輪は、前記前輪と後輪
のうち車両に装備された荷役装置の積載荷重が大きいほ
ど輪重が小さくなる側の車輪であり、前記補助制動手段
による補助の制動力が付与される車輪は、前記荷役装置
の積載荷重が大きいほど輪重が大きくなる側の車輪であ
る。
【0016】この発明では、請求項2〜4のうちいずれ
か一項に記載の発明の作用に加え、荷積載時は主制動手
段によって制動力が付与される側の車輪の輪重が小さく
なるため、主制動手段作動時にスリップし易く、しかも
積荷により車両総重量が大きくなり制動距離が延びる傾
向にある。しかし、荷積載時に輪重が小さくなった車輪
がスリップしても、輪重が大きくなってスリップし難い
側の車輪に補助制動が付与されることによって制動力が
確保され、制動距離の短縮効果が得られる。また、制動
距離短縮効果を狙ったこの種の産業車両においても、電
源電力が節約される。
【0017】請求項6に記載の発明では、請求項1〜5
のうちいずれか一項に記載の発明において、前記産業車
両は、バッテリを電源として走行用モータを駆動するバ
ッテリ車である。
【0018】この発明によれば、請求項1〜5のうちい
ずれか一項に記載の発明の作用に加え、この種のバッテ
リ式産業車両において、電源電力が有効利用されるの
で、走行用モータ(及び、荷役装置を備える場合は荷役
用モータ)の高出力を長時間維持可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】図3及び図4に示すように、産業
車両としてのリーチ型フォークリフトトラック(以下、
単にフォークリフトと称す)1は、前二輪・後一輪の3
輪車タイプであり、車体(機台)2の前部に収容された
バッテリ3を電源として走行するバッテリ車である。車
体2からは左右一対のリーチレグ4が前方へ延出してい
る。左右の前輪5は従動輪で、左右のリーチレグ4を構
成する各リーチレール4aの先端部にそれぞれ回転可能
に支持されている。車体2の底部後側に位置する後一輪
は、駆動輪と操舵輪を兼ねた後輪6であり、この後輪6
は車幅方向左寄りにオフセットされて位置している。後
輪6の右隣には、所定距離離れた位置に補助輪(キャス
タ)7が設けられている。
【0020】車体2の後部右側部分には立席タイプの運
転席(運転室)8が設けられ、運転室8の後方側が乗降
口となっている。運転室8の前側にある図3に示すイン
ストルメントパネル9には、荷役操作のための荷役レバ
ー10、前後進操作のためのアクセルレバー11が設け
られている。運転室8の左隣に立設する収容ボックス1
2の上面にはハンドル(ステアリングホイール)13が
設けられている。図4に示すように収容ボックス12に
は、ドライブモータ14、電動モータとしての荷役用モ
ータ15、ポンプとしての荷役用ポンプ16等が収容さ
れている。また車体2の前部には、オイルタンク18、
オイルコントロールバルブ(以下、コントロールバル
ブ)19等が収容され、車体2の下部にはブレーキ・コ
ントロール・バルブユニット(以下、ブレーキ制御バル
ブ)20が収容されている。
【0021】車体2の前側には荷役装置としてのマスト
装置21が装備され、荷役レバー10のうちのリーチレ
バー操作時には、コントロールバルブ19を通じて作動
油が給排されてリーチシリンダ22が伸縮駆動すること
によって、マスト装置21はリーチレール4aに沿って
所定ストローク範囲内で前後方向に移動する。また、マ
スト装置21は、マスト23、リフトシリンダ24およ
びフォーク25を備え、荷役レバー10のうちのリフト
レバー操作時には、コントロールバルブ19を通じて作
動油が給排されてリフトシリンダ24が伸縮駆動するこ
とによって、マスト23のスライドに連動してフォーク
25が昇降する。
【0022】図4に示すように、運転席8の床面下方に
配置されたブレーキ制御バルブ20は、コントロールバ
ルブ19と同様に荷役用ポンプ16を油圧供給源とす
る。左右の前輪5には補助制動手段としての油圧式の補
助ブレーキ装置(前輪ブレーキ装置)26がそれぞれ取
付けられている。補助ブレーキ装置26は本例ではドラ
ムブレーキ装置からなる。左右の補助ブレーキ装置26
は2本のホース27を介してそれぞれブレーキ制御バル
ブ20と接続されている。
【0023】リーチレール4aの下面には、車両状態検
出手段を構成するとともに車速検出手段としての前輪回
転数センサ28が取付けられている。前輪回転数センサ
28は例えば磁気センサからなり、前輪5のホイールに
形成された歯部を検出することによって前輪5の回転数
を検出する。
【0024】図5は、後輪(駆動輪)のドライブ機構を
示す背面図である。ドライブモータ14の上部には主制
動手段としての主ブレーキ装置(後輪ブレーキ装置)3
1が装備されている。主ブレーキ装置31は、ドライブ
モータ14の回転軸14aと一体回転するディスク32
を、ブレーキパッド31aで挟圧して制動力を得るディ
スクブレーキ装置からなる。主ブレーキ装置31はリン
ク機構33を介してブレーキペダル34と機械的に作動
連結されており、ブレーキペダル34が踏込まれていな
い状態でブレーキがかかる、いわゆるデッドマンブレー
キとなっている。なお、主ブレーキ装置31を作動のた
めに操作するブレーキペダル34が制動用の操作手段を
構成する。
【0025】ドライブモータ14の上部には、ディスク
32の支持部外周面上に周方向に一定ピッチで形成され
た多数の歯部(図示省略)を被検出部とする2つの回転
数センサ35,36が取付けられている。2つの回転数
センサ35,36は、歯部の位相で90゜ずれた位置に
併設されており、90度位相のずれたパルス信号をそれ
ぞれ出力する。
【0026】また、ドライブモータ14は、リアサスペ
ンション機構を構成するリンク部材37の上面に組付け
られており、リンク部材37の下面に相対回動可能に設
けられたギヤボックス38の下部に後輪6は回転可能に
支持されている。ギヤボックス38の上端部に形成され
たステアリングギヤ38aはハンドル13(図3参照)
と作動連結されており、後輪6はハンドル13の操作に
応じて操舵される。また、ステアリングギヤ38aの近
傍には操舵角センサ39が設けられ、操舵角センサ39
はステアリングギヤ38aの回転位置を検出して後輪6
の操舵角(タイヤ角)に応じた電圧値の信号を出力す
る。またブレーキペダル34の踏込み側には、ブレーキ
ペダル34が踏込解除されてブレーキ操作位置にあるこ
とを検知するブレーキスイッチ40が設けられている。
【0027】図1は、フォークリフトの概略構成図(シ
ステム構成図)である。フォークリフト1に備えられた
判定手段を構成するとともに制御手段としてのコントロ
ーラ41には、入力側にブレーキスイッチ40、アクセ
ルセンサ43、荷役操作検知スイッチ44、前輪回転数
センサ28,28、後輪回転数センサ35,36、操舵
角センサ39および圧力スイッチ45が電気的に接続さ
れている。またコントローラ41の出力側には荷役用モ
ータ15、ブレーキ制御バルブ20、電磁弁46,47
およびモータ駆動回路48が電気的に接続されている。
モータ駆動回路48には回生回路48aが内蔵されてい
る。
【0028】ブレーキスイッチ40は、ブレーキペダル
34の踏込操作が解除されたブレーキ操作検知時にコン
トローラ41にブレーキスイッチ制動信号を出力する。
アクセルセンサ43は、アクセルレバー11の操作位置
を検出し、中立位置からの前進・後進別の操作量に応じ
た電圧値の信号をコントローラ41に出力する。
【0029】コントローラ41は、アクセルセンサ43
からの入力信号値を基にアクセルレバー11の操作方向
および操作量を認識し、操作方向に応じたモータ回転方
向を指令する回転方向指令信号と、操作量に応じたモー
タトルクが得られるようにモータ出力値を指令する出力
値指令信号を、モータ駆動回路48に出力する。またコ
ントローラ41は、2つの回転数センサ35,36から
入力する各パルス信号の信号状態(エッジとレベル)の
比較から後輪6の回転方向、つまり車両の進行方向を逐
次検出しており、アクセルレバー11の操作方向が走行
方向と逆である旨(つまりスイッチバック操作の旨)の
信号をアクセルセンサ43から入力すると、これをアク
セル制動信号として認識する。コントローラ41は、ア
クセル制動信号を入力するとスイッチバック中であると
判断してモータ駆動回路48に回生指令信号を出力す
る。ドライブモータ14は、モータ駆動回路48に入力
される回転方向指令信号および出力値指令信号を基に回
転方向制御および出力制御され、モータ駆動回路48に
入力される回生指令信号を基に回生制動制御される。な
お、後輪6に回生ブレーキをかけるドライブモータ14
および回生回路48aは主制動手段を構成し、アクセル
レバー11は制動用の操作手段を構成する。
【0030】荷役操作検知スイッチ44は、荷役レバー
10が操作されたことを検知するもので、3つのレバー
10a,10b,10c(図2を参照)ごとに設けられ
ている。(但し、リフトレバー10aの下降操作は検知
されない)コントローラ41は、荷役操作検知スイッチ
44からの信号を基に荷役レバー10が操作されたこと
を検知すると、荷役用モータ15を駆動する。荷役用モ
ータ15が駆動されることによって荷役用ポンプ16が
駆動され、オイルタンク18からホース50を通じて汲
み上げられた作動油がホース51を通じてコントロール
バルブ19に吐出される。またコントロールバルブ19
から排出される作動油はホース52を通じてオイルタン
ク18に戻される。
【0031】ブレーキ制御バルブ20にはホース51か
ら分岐するホース53が接続され、荷役用ポンプからの
圧油が供給されるようになっている。またブレーキ制御
バルブ20とオイルタンク18は、ホース54を通じて
接続されている。
【0032】圧力スイッチ45は、ブレーキ制御バルブ
20に設けられたアキュムレータ55の蓄圧値(油圧)
が設定下限値に達したことを検知するものである。コン
トローラ41は、圧力スイッチ45から検知信号を入力
したときにも荷役用モータ15を駆動する。また左右の
補助ブレーキ装置26,26は、ブレーキ制御バルブ2
0の2つの電磁弁46,47を励消磁制御(電流値制御
を含む)するコントローラ41により作動制御される。
【0033】次に図2に示す荷役系及びブレーキ系の油
圧回路について説明する。荷役レバー10(リフトレバ
ー10a、ティルトレバー10b、リーチレバー10
c)はコントロールバルブ19と機械的に連結されてい
る。各レバー10a〜10cが操作されると、荷役操作
検知スイッチ44(図1参照)の検知信号を基にコント
ローラ41により荷役用モータ15が駆動され、各レバ
ー10a,10b,10cの操作に応じてリフトシリン
ダ24,ティルトシリンダ57,リーチシリンダ22の
うち対応するものが駆動される。
【0034】ブレーキ制御バルブ20は、ポンプポート
P、タンクポートT、2つのブレーキポートB1,B2
の計4ポートを備えている。ポンプポートPには荷役用
ポンプ16に繋がるホース53が接続され、タンクポー
トTにはオイルタンク18に繋がるホース54が接続さ
れている。また2つのブレーキポートB1,B2には、
左右の補助ブレーキ装置26,26の各ホイールシリン
ダ58,58に繋がる2本のホース27,27がそれぞ
れ接続されている。
【0035】ブレーキ制御バルブ20は、減圧弁59、
逆止弁60、電磁開閉弁(シャットオフ弁)46および
電磁比例式圧力調整弁(リニアソレノイド弁)47を備
え、これら弁46,47,59,60はポンプポートP
とブレーキポートB1,B2を接続する油路61上に直
列で配置されている。減圧弁59はポンプポートPから
入力される油圧を減圧するものである。減圧弁59とシ
ャットオフ弁46の間における油路61上に設けられた
逆止弁60は、アキュムレータ55に畜圧された作動油
の逆流を阻止するもので、アキュムレータ55が設定圧
に達するまで開弁するようにその開弁圧が設定されてい
る。なお、リニアソレノイド弁47は、電気式作動制御
手段を構成するとともに電磁式弁手段を構成する。
【0036】コントローラ41は、シャットオフ弁46
とリニアソレノイド弁47の各ソレノイド46a,47
aと電気的に接続されている。シャットオフ弁46は、
ソレノイド46aが消磁されているときバネ46bの付
勢力により閉弁し、ソレノイド46aが励磁されている
とき開弁するオンオフ弁である。また、リニアソレノイ
ド弁47は、コントローラ41からソレノイド47aに
入力された電流値に応じてその出力油圧が一義的に決ま
るようになっている。補助ブレーキ装置26は、ホイー
ルシリンダ58に液圧が供給されることで作動し、前輪
5に制動力を付与するようになっている。
【0037】コントローラ41はメモリ41aを内蔵す
る。メモリ41aには、補助ブレーキ装置26を作動制
御するための図7に示す補助ブレーキ制御用プログラム
および図6に示すマップM1などが記憶されている。
【0038】補助ブレーキ制御用プログラムは、車両制
動時に後輪6のスリップを検出すると、補助ブレーキ装
置26を作動させて前輪5に補助的な制動力を付与する
補助ブレーキ制御をするためのものである。
【0039】後輪6のスリップの検出方法は次のようで
ある。コントローラ41は、前輪回転数センサ28から
単位時間当たりに入力するパルス数を計数して前輪5の
回転速度を求め、この前輪回転速度と前輪半径とから前
輪換算車速(従動輪換算車速)Vfを算出する。またコ
ントローラ41は、後輪回転数センサ35から単位時間
当たりに入力するパルス数を計数して後輪6の回転速度
を求め、この後輪回転速度と後輪半径とから後輪換算車
速(駆動輪換算車速)Vrを算出する。ここで、フォー
クリフト1は、左右の前輪5間の幅中心を中心とするそ
の場旋回が可能で、ハンドル13が一杯近くにまで切ら
れた最大操舵角付近では旋回内輪側の前輪5の回転速度
が零になる不都合があるので、前輪換算車速Vfを求め
るのには、旋回外輪側の回転数センサ28の入力信号を
優先して使用している。コントローラ41は操舵角セン
サ39から入力する操舵角θを基に、左右の前輪5,5
のうち旋回外輪側がどちらであるかを判定する。なお、
直進走行(θ=0)時は、左右のうち予め定められた一
方の回転数センサ28からの入力信号のみ使用する。
【0040】本例では、車両旋回時における前輪5と後
輪6の各旋回半径が異なることを考慮した補正係数K
(θ)(操舵角θの関数)をその時の操舵角θに応じて
求め、前輪換算車速Vfにその補正係数K(θ)を乗じ
て、後輪位置相当の車速Vを求める。この車速Vは後輪
6がスリップしていないときの後輪換算車速Vrに相当
する。そしてコントローラ41は、前輪換算車速Vfを
後輪位置相当に換算した車速Vと、後輪換算車速Vrと
の差である「すべり速度」ΔV(=V−Vr)を算出
し、このすべり速度ΔVが予め設定されたしきい値Vs
を超えたときを、後輪6のスリップと判定する。しきい
値Vsには、後輪6と路面との摩擦係数が静止摩擦領域
から動摩擦領域に移行して急激に低下する付近の値が設
定されており、例えばスリップ率換算で0.2付近の値
が設定されている。図7のステップ106の処理が、後
輪6のスリップを検出するスリップ判定処理である。な
お、すべり速度に代え、スリップ率(=(V−Vr)/
V)を使用することもできる。
【0041】ブレーキ操作時に後輪6がスリップしてす
べり速度ΔVがしきい値Vsを超えたときには、コント
ローラ41がブレーキ制御バルブ20を開弁制御して補
助ブレーキ装置26,26を作動させ、後輪6の制動力
に加えて前輪5,5に補助的な制動力を付与することで
車両の制動距離の短縮を図っている。
【0042】ここで、制動距離Sは、質量(車両総重
量)M、速度(車速)V、制動力Fの関数として次の式
で表される。 S=(M・V2 )/(2F)… (1) この式より、制動距離Sは、速度Vの2乗に比例してお
り、速度Vの大小が制動距離Sに大きな影響を与えてい
ることが分かる。つまり車速Vが高い場合は上式の分子
部分が大きいため、前輪制動力(補助ブレーキ)を加え
てFを大きくし分母を大きくすることで制動距離Sを大
幅に短縮可能であるが、反対に車速Vが低い場合は上式
の分子部分が小さいため、前輪制動力を加えてFを大き
くし分母を大きくしても、制動距離はほとんど短縮され
ない。また、前輪5に補助制動を加えなくとも、制動距
離は十分短い。そのため本実施形態では、車速Vが予め
定められた設定車速より低い値で、前輪制動力を加えて
も制動距離の短縮にあまり効果のない低速域にある場合
は、補助ブレーキ装置26,26を作動させないように
している。この理由は、バッテリ車では走行および荷役
作業のパワーを決めるバッテリ残量を長時間に渡って高
く維持したい要望があるから、バッテリ電力消費の原因
となる荷役用モータ15の駆動頻度を少しでも減らすた
めである。図7のステップ104が、車速Vが設定車速
より低いか否かを判断する車速判定処理である。
【0043】また、補助ブレーキ装置26,26の作動
遅れは、制動距離Sが長く伸びる原因となるので、補助
ブレーキ装置26,26の作動応答性を高めるため、制
動信号入力後直ちにホイールシリンダ58に液圧が立た
ない程度の既定値の予備電流を電磁弁46,47に通電
するようにしている。すなわち、シャットオフ弁46を
ソレノイド46aの励磁により開弁させてアキュムレー
タ55の油圧がリニアソレノイド弁47に印加される状
態にすると共に、リニアソレノイド弁47が開弁しない
程度の既定値の電流をソレノイド47aに通電する。図
7のステップ102の処理が、この予備通電処理であ
る。
【0044】また図6のマップM1は、すべり速度ΔV
が後輪6のスリップとみなし得るしきい値Vsを超えた
場合にリニアソレノイド弁47から出力する油圧を決め
るためのものである。コントローラ41はすべり速度Δ
VからマップM1を参照して決まる油圧(液圧)を基に
リニアソレノイド弁47のソレノイド47aに出力する
電流値を決めている。すべり速度ΔVがしきい値Vsを
超える場合、ホイールシリンダ58の液圧が設定液圧値
「p」となるように設定され、すべり速度ΔVがしきい
値Vsを超えない場合、液圧が「0」となるように設定
されている。
【0045】次に補助ブレーキ制御用プログラムの内容
を、図7のフローチャートに従って詳しく説明する。ま
ずステップ(以下「S」と記す)101において、リニ
アソレノイド弁47には、ブレーキスイッチ40からブ
レーキペダル34の踏込操作を止めた旨のブレーキスイ
ッチ制動信号、またはアクセルレバー11をスイッチバ
ック操作した旨のアクセル制動信号を入力したか否かを
判断する。これらのいずれかの信号を入力する際は、後
輪6に主制動力が発生する。すなわちブレーキスイッチ
制動信号入力時はブレーキペダル34の踏込操作を止め
たことに連動して機械的に主ブレーキ装置31が作動さ
れ、後輪6に主制動力が加えらる。一方、アクセル制動
信号入力時はドライブモータ14に回生ブレーキが加え
られて後輪6に主制動力が加えられる。
【0046】S102においては、ブレーキ制御バルブ
20に対し予備通電を行う。即ち、シャットオフ弁46
を励磁により開弁状態とすると共に、ホイールシリンダ
58が液圧値「0」のままで作動しない程度の既定値の
電流をリニアソレノイド弁47に通電する。
【0047】S103においては、操舵角θに応じて決
まる旋回外輪側の前輪回転数センサ28からの単位時間
当たりの入力パルス数を基に前輪換算車速Vfを算出
し、さらにこの前輪換算車速Vfに補正係数K(θ)を
乗じて後輪位置相当の前輪換算車速(つまり車速)Vを
算出する。
【0048】S104においては、車速Vが設定車速よ
り低いか否かを判断する。ここで、車速Vが設定車速以
上の場合、補助ブレーキを加えることが制動距離の短縮
に効果があると判断してS105に移行する。また車速
Vが設定車速より低い場合、補助ブレーキを加えても制
動距離の短縮にさほど効果がないと判断してS112に
移行する。
【0049】S105においては、後輪回転数センサ3
5からの単位時間当たりの入力パルス数を基に算出され
る後輪換算車速Vrと、S103で算出される車速Vと
から、すべり速度ΔV(=V−Vr)を算出する。
【0050】S106においては、すべり速度ΔVがし
きい値Vsを超えたか否かを判断する。ここですべり速
度ΔVがしきい値Vsを超える場合、後輪6がスリップ
していると判断してS107に移行する。また、すべり
速度ΔVがしきい値Vsを超えない場合、後輪6がスリ
ップしていないと判断してS109に移行する。
【0051】S107において、後輪6のスリップ時、
マップM1から設定液圧値「p」を読み込む。S108
においては、補助ブレーキ装置26の作動を指令する。
即ち、マップM1から読み込んだ設定液圧値「p」に応
じた電流値をリニアソレノイド弁47のソレノイド47
aに通電する。この結果、補助ブレーキ装置26が作動
され、前輪5,5には各ホイールシリンダ58,58に
供給された設定液圧値「p」に応じた制動力が付与され
る。
【0052】S109においては、車両が停止または停
止とみなせる速度に達したか否かを判定する。即ち、車
速Vが「0」または「0」に近い所定車速になれば車両
停止と判断し、S112に移行する。また、車両走行中
であればS110に移行する。
【0053】S110においては、制動信号が解除され
たか否かを判定する。即ち、ブレーキペダル34が再び
踏込まれたか、あるいはアクセルレバー11が中立位置
もしくは進行方向と同じ元の操作位置側に戻されたか否
かを判断する。そして、S110で制動信号が解除され
たと判断すればS112に移行する。また、制動信号が
解除されていないならば再びS111に移行する。
【0054】S111においては、補助ブレーキ作動中
であるか否かを判断する。補助ブレーキ作動中であれば
S109に戻り車両停止判定処理を行い、補助ブレーキ
作動中でなければS105に戻り再びすべり速度ΔVを
算出する。
【0055】S112においては、補助ブレーキ装置2
6,26の停止指令をし、各電磁弁46,47のソレノ
イド46a,47aへの通電を停止する。従って、フォ
ークリフト1の走行中にアクセルレバー11が進行方向
と逆方向に操作されたり、ブレーキペダル34の踏込み
を止めるブレーキ操作がなされると、コントローラ41
は制動信号入力後直ちにソレノイド46a,47aに予
備通電をし、ホイールシリンダ58,58の油圧の立ち
上げの準備をする。そしてブレーキ操作開始時の車速判
定で車速Vが設定車速以下であれば、ソレノイド46
a,47aへの予備通電は直ちに停止され、補助ブレー
キ装置26,26も作動されない。
【0056】またブレーキ操作開始時の車速Vが設定車
速以上のときは、後輪6のスリップが検出されると補助
ブレーキ装置26,26が作動され、後輪制動力に加え
て前輪制動力が加えられることにより車両の制動距離が
短縮される。また後輪6のスリップが検出されなくて
も、車両停止または制動信号解除時までスリップ判定処
理(S106)が繰り返し実行され、制動途中で後輪6
のスリップが検出されればその時点から補助ブレーキ装
置26,26が作動される。この際、予めソレノイド4
6a,47aが予備通電されているので、後輪6のスリ
ップ検出後ほとんど応答遅れなく補助ブレーキ装置2
6,26が作動され、直ちに前輪5,5に制動力が加え
られる。よって、この点からも車両の制動距離が短縮さ
れる。例えば高速走行するフォークリフト1の後輪6が
水濡れ路面や凍結路面に位置する時にブレーキ操作がな
され、後輪6がスリップしたときには、補助ブレーキ装
置26,26が作動されることで後輪6がスリップした
割に車両の制動距離が短縮される。また車速Vが設定車
速以下の低速時にブレーキ操作されたときは、補助ブレ
ーキ装置26,26が作動されなくても十分短い制動距
離で車両は停止する。
【0057】従って、この実施形態では以下のような効
果を得ることができる。 (1)荷積載時は後輪6の輪重が小さくなるため、主ブ
レーキ装置31による制動力付与時にはスリップし易く
なり、そのうえ積荷の重量分慣性力が大きくなり、制動
距離が伸びる傾向にある。しかしスリップ時には、荷積
載時に輪重の大きくなる前輪5に補助ブレーキ装置26
による補助制動力を付与するので、制動距離を短縮でき
る。また前輪5に補助ブレーキを加えることにより、後
輪6がスリップしたときに車体後部が図4の矢印方向へ
流れる尻振りも小さく抑えることができる。
【0058】(2)制動開始時の車速が設定車速よりも
低いときには、コントローラ41によって補助ブレーキ
を加えなくとも制動距離短縮効果を殆ど損なわないと判
断され、補助ブレーキ装置26が作動されない。従っ
て、補助ブレーキ装置26の作動頻度が少なくなって、
その分電力消費を抑えることができ、バッテリ電力を有
効に利用できる。また、車速が設定車速よりも低いとき
には、ブレーキ制御バルブ20が開弁されず、アキュム
レータ55に蓄圧された圧油を消費しない。従って、ア
キュムレータ55に圧油を補給するために駆動される荷
役用モータ15の駆動頻度が減らせるので、バッテリ電
力を節約できる。
【0059】(3)ブレーキスイッチ制動信号またはア
クセル制動信号を入力した後に、シャットオフ弁46を
開弁させるとともに、リニアソレノイド弁47に既定値
の電流を通電する予備通電処理を行っているので、補助
ブレーキ装置26の応答性を向上できる。また、予備通
電処理の実行後、スリップ判定処理に先立って車速判定
処理を実行し、制動開始時の車速が低速域にあればスリ
ップ判定処理の前に通電を停止してしまうので、通電時
間が短くて済み、バッテリ電力を節約できる。
【0060】(4)制動距離短縮効果や補助制動の応答
性向上を図っても、バッテリ電力の消費が低く抑えられ
るので、ドライブモータ14や荷役用モータ15の高パ
ワー(高出力)を相対的に長時間維持できる。
【0061】なお、実施形態は前記に限定されるもので
はなく、例えば、次のように変更してもよい。 ○ 車両状態検出手段は車速検出手段に限らず、例え
ば、積荷の荷重を検出する荷重検出手段でもよい。即
ち、前記 (1)式より制動距離Sには質量Mを決めている
荷重の値も関係するため、補助制動を不要とみなし得る
設定荷重よりも荷重が低くなる場合には、補助ブレーキ
装置(前輪ブレーキ装置)26の作動を作動させない。
この場合でも、補助ブレーキ装置26の作動頻度を少な
くしてバッテリ電力を節約できる。また、車両状態検出
手段は、車速と荷重の両方を検出するものでもよい。即
ち、車両判定のパラメータとして車速と荷重を見ること
とし、この両者の値から決まる座標が、車速と荷重をパ
ラメータとする2次元マップ上の設定ライン(例えば、
補助制動力を加えなくても制動距離短縮効果を殆ど損な
わないと判断可能な上限値の車速と荷重の組合わせから
なる座標がのったライン)より下回る(低くなる)とき
に、補助ブレーキ装置26を作動させないようにする。
この場合、車速と荷重の両方をパラメータとしているの
で、補助ブレーキ装置26の作動頻度を一層少なくで
き、バッテリ電力の節電効果を向上できる。
【0062】○ 判定手段はスリップ判定のみに限定な
い。例えば、判定手段は車速判定や荷重判定でもよく、
車速判定時では高速とみなし得るしきい値を超えたか否
かを判定し、また荷重判定時では高荷重とみなし得るし
きい値を超えたか否かを判定し、それぞれしきい値を超
える場合に補助ブレーキ装置26を作動させるようにす
る。また、判定手段による判定内容は車速判定、荷重判
定、スリップ判定のうちから適宜選択た複数を組み合わ
せることもできる。
【0063】○ 予備通電処理は車速判定処理の前でな
くてもよい。例えば、車速判定処理は予備通電処理処理
の前に行ってもよい。この場合、車速が設定車速よりも
低くなるときは予備通電もなされないので、バッテリ電
力を一層節約できる。また、車速判定処理はスリップ判
定処理の後に実行してもよい。この場合も、バッテリ電
力の節約はできる。
【0064】○ 予備通電処理は行わなくてもよい。こ
の場合、補助ブレーキ装置26の応答性は低くなるもの
の、バッテリの節電効果は向上する。 ○ スリップ判定処理は、すべり速度やスリップ率を用
いる方法に限定されない。例えば、後輪の加速度(減速
度)からスリップを判定してもよい。即ち、スリップと
みなし得るしきい値を後輪の加速度が超える急減速が検
出された場合に、補助ブレーキ装置26を作動させる。
この場合、スリップ判定に使用されるセンサを減らすこ
とができる。
【0065】○ 車速判定処理では、車速Vは前輪換算
車速Vfに補正係数K(θ)を乗じて後輪位置相当の値
に換算すること限定されない。例えば車速Vは、旋回外
輪側の車輪から求まる前輪換算車速Vfを補正すること
なくそのまま用いてもよい。
【0066】○ 補助ブレーキ装置26の応答性向上の
ために、ホイールシリンダ58に送る作動油をアキュム
レータ55に蓄圧しておくことに限定されない。例え
ば、アキュムレータ55の代わりに、ブレーキ制御バル
ブ専用の小型のポンプおよびモータを搭載し、このポン
プを逐次駆動させて、ブレーキ制御バルブ20に圧油を
供給するものであってもよい。
【0067】○ フォークリフト1は前輪5が従動輪で
後輪6が駆動輪である構造に限定されない。例えば、前
輪5および後輪6が共に駆動輪である3WDでもよい。
また、前輪5が駆動輪で後輪6が従動輪でもよく、この
場合、前輪5に主ブレーキ装置31が装備され、後輪6
に補助ブレーキ装置26が装備される。このとき車速V
は後輪から求める。
【0068】○ 3WDのフォークリフトにおいて、前
輪および後輪に主制動を加える主ブレーキ装置31を備
え、スリップ時にはスリップしていない側の車輪を制動
するための主ブレーキ装置31の制動力を操作手段の操
作に応じた正規の値よりも大きくすることで補助制動力
を付加し、制動距離の短縮を図ってもよい。なお、スリ
ップ時に主制動手段の制動力を強めに発生させて補助制
動を加える制御をするコントローラ41等により補助制
動手段が構成される。
【0069】○ 補助ブレーキ装置26や主ブレーキ装
置31としてどんな方式のブレーキ装置も採用できる。
例えば補助ブレーキ装置26としてディスクブレーキ装
置を採用できる。また主ブレーキ装置31としてドラム
ブレーキ装置を採用できる。また、補助制動手段はドラ
ムブレーキ装置に代えて、例えば回生ブレーキであって
もよい。例えば3WDのフォークリフトにおいて、主ブ
レーキ装置31によって制動力が後輪に付与されたとき
にその後輪がスリップした場合、前輪5に回生ブレーキ
を発生させて制動距離の短縮を図るようにしてもよい。
【0070】○ 電気式作動制御手段は電磁式弁手段
(リニアソレノイド弁47)に限定されない。例えば、
電動モータで弁を開閉駆動する方式の圧力調整弁であっ
てもよい。また補助制動手段が電磁ブレーキであって、
そのソレノイドであってもよい。このような構成でもバ
ッテリ電力を節約できる。
【0071】○ フォークリフト1はバッテリ車に限定
されず、エンジン車でもよい。この場合、電気式作動制
御手段の通電頻度を少なくなるので、エンジン車に搭載
されるバッテリの節電に寄与する。
【0072】○ 産業車両はリーチ型フォークリフトト
ラックに限定されず、例えばカウンタバランス型やオー
ダーピッキング型などの他のタイプのフォークリフトに
適用することもできる。また無人フォークリフトに適用
することもできる。その他、主制動のかかる車輪がスリ
ップしたときに、主制動のかかる車輪と前後反対側の車
輪に補助制動力を付与する構成を、フォークリフト以外
の他の産業車両で実施することができる。勿論、スリッ
プ判定処理をせずに車速または荷重のみを判定対象と
し、その判定結果に基づき補助制動の必要時に補助ブレ
ーキ装置26を作動させる産業車両であればよい。
【0073】前記実施形態及び別例から把握できる請求
項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに
記載する。 (1)請求項1〜7において、前記車両状態検出手段は
荷重を検出する荷重検出手段であり、前記制御手段は前
記判定手段の判定結果に拘わらず、前記荷重が設定荷重
よりも低いときには前記補助制動手段を作動させない。
この場合、制動距離の短縮効果に影響が出難い低荷重時
に補助制動手段を作動させないので、制動距離短縮効果
を殆ど損なうことなく電源電力を節約できる。
【0074】(2)請求項4〜7において、前記電磁式
弁手段に作動油を供給するポンプ(16)は電動モータ
(15)により駆動される。この場合、補助制動手段の
作動をさせないことによって電動モータの駆動頻度が減
らせるので、電源電力を節約できる。
【0075】(3)請求項1〜7において、補助制動手
段は油圧作動式である。この場合、油圧式であれば高い
制動力を付与することができ、制動距離の短縮効果に一
層寄与する。
【0076】(4)請求項5において、前記産業車両の
前側には、荷役装置(21)が前後方向に移動可能に設
けられている。この場合、荷役装置が前方へ移動して主
制動が付与される側の車輪の輪重がより小さくなってそ
の車輪がスリップし易くなるが、補助制動が付与される
ことで制動距離を効果的に短縮できる。しかも、車両状
態検出手段の検出値が設定値よりも低くなれば、主制動
が付与される側の車輪のスリップに拘わらず補助制動手
段は作動されないので、電源電力の節電効果も確保でき
る。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、車
両状態や走行状況により制動距離が長くなる傾向にあっ
ても補助制動手段の付与により車両の制動距離を短縮で
き、かつ、補助制動手段の作動頻度が相対的に少なくて
済み、電源電力の消費を少なく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 フォークリフトの概略構成図。
【図2】 荷役系及びブレーキ系の油圧回路図。
【図3】 フォークリフトの側面図。
【図4】 フォークリフトの平面図。
【図5】 後輪のドライブ機構を示す背面図。
【図6】 駆動輪のスリップ検出時のブレーキ制御に使
用されるマップ。
【図7】 補助ブレーキ制御用プログラムを示すフロー
チャート。
【図8】 従来のフォークリフトの側面図。
【符号の説明】
1…産業車両としてのリーチ型フォークリフトトラッ
ク、3…バッテリ、5…前輪、6…後輪(駆動輪)、1
1…操作手段としてのアクセルレバー、14…主制動手
段を構成するとともに走行モータとしてのドライブモー
タ、15…電動モータとしての荷役用モータ、16…ポ
ンプとしての荷役用ポンプ、21…荷役装置としてのマ
スト装置、26…補助制動手段としての補助ブレーキ装
置(前輪ブレーキ装置)、28…車両状態検出手段を構
成するとともに車速検出手段としての前輪回転数セン
サ、31…主制動手段としての主ブレーキ装置(後輪ブ
レーキ装置)、34…操作手段としてのブレーキペダ
ル、41…判定手段を構成するとともに制御手段として
のコントローラ、48a…主制動手段を構成する回生回
路、47…電気式作動制御手段を構成するとともに電磁
式弁手段としてのリニアソレノイド弁。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制動用の操作手段が操作されたことに基
    づき作動され、前輪と後輪のうち少なくとも一方に制動
    力を付与する主制動手段と、 前記前輪と後輪のうち少なくとも一方に、前記主制動手
    段を補助するための制動力を付与する補助制動手段と、 車速と荷重のうち少なくとも一方を検出する車両状態検
    出手段と、 前記補助制動手段を作動させるために通電される電気式
    作動制御手段と、 前記主制動手段の作動時に、車両状態から前記補助制動
    手段による補助制動が必要か否かの判定を行う判定手段
    と、 前記車両状態検出手段の検出値が設定値よりも低くなる
    ときは、前記判定手段の判定結果に拘わらず前記補助制
    動手段を作動させないようにする制御手段とを備えた産
    業車両のブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記判定手段によって主制動が付与され
    る側の車輪がスリップしているか否かが判定され、前記
    制御手段は前記判定手段により前記車輪がスリップして
    いると判断すると、当該スリップしている車輪と前後反
    対側の車輪に前記補助制動を付与する請求項1に記載の
    産業車両のブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記車両状態検出手段は車速を検出する
    車速検出手段であり、前記制御手段は前記判定手段の判
    定結果に拘わらず、前記車速が設定車速よりも低いとき
    には前記補助制動手段を作動させない請求項1又は2に
    記載の産業車両のブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記補助制動手段は油圧作動式であり、
    前記電気式作動制御手段は前記補助制動手段を作動させ
    るための油圧を調整する電磁式弁手段であって、 前記制御手段は、前記制動用の操作手段が操作された際
    の制動信号に基づき前記電磁式弁手段に予備電流を通電
    し、前記判定手段による前記補助制動が必要か否かの判
    定前に、前記車両状態検出手段の検出値が設定値より低
    いか否かの判定を実行する請求項1〜3のうちいずれか
    一項に記載の産業車両のブレーキ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記主制動手段による制動力が付与され
    る車輪は、前記前輪と後輪のうち車両に装備された荷役
    装置の積載荷重が大きいほど輪重が小さくなる側の車輪
    であり、前記補助制動手段による補助の制動力が付与さ
    れる車輪は、前記荷役装置の積載荷重が大きいほど輪重
    が大きくなる側の車輪である請求項2〜4のうちいずれ
    か一項に記載の産業車両のブレーキ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記産業車両は、バッテリを電源として
    走行用モータを駆動するバッテリ車である請求項1〜5
    のうちいずれか一項に記載の産業車両のブレーキ制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100343153C (zh) * 2003-01-15 2007-10-17 上海三菱电梯有限公司 永磁同步电机驱动自动扶梯及自动人行道实现制停距离要求的方法
KR20180108742A (ko) * 2016-06-07 2018-10-04 히다찌 겐끼 가부시키가이샤 작업 기계

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