JP2002062402A - 光吸収性反射防止体及び表示装置 - Google Patents
光吸収性反射防止体及び表示装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高いコントラストと導電性反射防止膜を安価
な製造プロセスで実現可能な光吸収性反射防止体及びこ
の光吸収性反射防止体を用いた表示装置を提供する。 【解決手段】 基材11上に形成された顔料微粒子及び
高屈折率の微粒子を含む光吸収膜12と、この光吸収膜
12上に多層構造14,15で形成され、かつその少な
くとも1つの層14が導電性薄膜から成り、光干渉によ
って入射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜
13とから成る光吸収性反射防止体10を構成する。ま
た、この光吸収性反射防止体10を、パネルの外表面に
反射防止膜として形成した表示装置を構成する。
な製造プロセスで実現可能な光吸収性反射防止体及びこ
の光吸収性反射防止体を用いた表示装置を提供する。 【解決手段】 基材11上に形成された顔料微粒子及び
高屈折率の微粒子を含む光吸収膜12と、この光吸収膜
12上に多層構造14,15で形成され、かつその少な
くとも1つの層14が導電性薄膜から成り、光干渉によ
って入射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜
13とから成る光吸収性反射防止体10を構成する。ま
た、この光吸収性反射防止体10を、パネルの外表面に
反射防止膜として形成した表示装置を構成する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光吸収性反射防止
体及びこれを用いた表示装置に関し、特にフラットパネ
ルガラスを使用した陰極線管等の表示装置に対応したコ
ントラスト増強のための光吸収性反射防止体及びこれを
パネル、例えばフラットパネルガラスの外表面に反射防
止膜として形成した表示装置に関する。
体及びこれを用いた表示装置に関し、特にフラットパネ
ルガラスを使用した陰極線管等の表示装置に対応したコ
ントラスト増強のための光吸収性反射防止体及びこれを
パネル、例えばフラットパネルガラスの外表面に反射防
止膜として形成した表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、表示装置、例えば陰極線管のフェ
ースパネル外装面の形状のフラット化が進められてい
る。陰極線管において、そのフェースパネル外表面の形
状がフラット化されることにより、外気圧に対抗するた
めに中央部とコーナー部のパネルガラスの肉厚の差が大
きくならざるを得ない。
ースパネル外装面の形状のフラット化が進められてい
る。陰極線管において、そのフェースパネル外表面の形
状がフラット化されることにより、外気圧に対抗するた
めに中央部とコーナー部のパネルガラスの肉厚の差が大
きくならざるを得ない。
【0003】ところで、陰極線管のコントラストは、従
来、パネルガラスの光吸収と蛍光面反射率の低減効果に
よって決定されていた。しかし、フェースパネル外表面
のフラット化に伴ってパネルガラスの肉厚の差の分だけ
透過率に差が生じると、これに由来して、輝度の均一さ
が悪化し、パネルの中央部とコーナー部で共に最適なコ
ントラストを得ることが困難となる。
来、パネルガラスの光吸収と蛍光面反射率の低減効果に
よって決定されていた。しかし、フェースパネル外表面
のフラット化に伴ってパネルガラスの肉厚の差の分だけ
透過率に差が生じると、これに由来して、輝度の均一さ
が悪化し、パネルの中央部とコーナー部で共に最適なコ
ントラストを得ることが困難となる。
【0004】従って、ガラス透過率を高くし、かつパネ
ルガラス表面に形成される反射防止体に光吸収性を付与
することにより、総合透過率を等価とし、良好なコント
ラストを得るようにしている。
ルガラス表面に形成される反射防止体に光吸収性を付与
することにより、総合透過率を等価とし、良好なコント
ラストを得るようにしている。
【0005】この種の反射防止体として、従来、2層構
造で、反射防止・光吸収性・導電性の各機能を合わせ持
つ光吸収性反射防止体(特開平9−156964号公報
参照)や、ガラス/SnO2 (酸化スズ)/TiN(窒
化チタン)/SnO2 /Tin/SiO2 (二酸化珪
素)構造を持つ導電性光減衰型反射防止被膜(特表平6
−510382号公報参照)等が知られている。
造で、反射防止・光吸収性・導電性の各機能を合わせ持
つ光吸収性反射防止体(特開平9−156964号公報
参照)や、ガラス/SnO2 (酸化スズ)/TiN(窒
化チタン)/SnO2 /Tin/SiO2 (二酸化珪
素)構造を持つ導電性光減衰型反射防止被膜(特表平6
−510382号公報参照)等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この特開平9−156
964号公報に開示された光吸収性反射防止体では、パ
ネルガラスの透過率を50%から80%と高くして、膜
の透過率を80%から50%と低くすることにより、等
価なコントラストを得ることは可能である。
964号公報に開示された光吸収性反射防止体では、パ
ネルガラスの透過率を50%から80%と高くして、膜
の透過率を80%から50%と低くすることにより、等
価なコントラストを得ることは可能である。
【0007】しかしながら、等価なコントラストを得る
ためには、光吸収膜の膜厚を厚くしなければならず、パ
ネルガラスと膜の屈折率の差が大きな場合は、ガラス側
から入射する光(陰極線管では蛍光面からの発光)がガ
ラス・光吸収膜界面で反射し、反射光が再び蛍光体に当
たって発光させるため、陰極線管では像が2重に見えて
しまうという不具合が生じていた。
ためには、光吸収膜の膜厚を厚くしなければならず、パ
ネルガラスと膜の屈折率の差が大きな場合は、ガラス側
から入射する光(陰極線管では蛍光面からの発光)がガ
ラス・光吸収膜界面で反射し、反射光が再び蛍光体に当
たって発光させるため、陰極線管では像が2重に見えて
しまうという不具合が生じていた。
【0008】一方、特表平6−510382号公報に開
示の導電性光減衰型反射防止被膜では、ガラス側から第
1層目の透明膜の屈折率・膜厚を最適化することによ
り、ガラス面側からの入射光を減衰させることは可能で
あるが、膜構成が増えることによるデメリットが多い。
また、光吸収性を有する薄膜材料として、光学定数の波
長分散を考慮して最適なものを得るのは非常に困難であ
る、例えば、陰極線管のR(赤)G(緑)B(青)の発
光スペクトル比を考慮した材料設計をするには不向きで
ある。
示の導電性光減衰型反射防止被膜では、ガラス側から第
1層目の透明膜の屈折率・膜厚を最適化することによ
り、ガラス面側からの入射光を減衰させることは可能で
あるが、膜構成が増えることによるデメリットが多い。
また、光吸収性を有する薄膜材料として、光学定数の波
長分散を考慮して最適なものを得るのは非常に困難であ
る、例えば、陰極線管のR(赤)G(緑)B(青)の発
光スペクトル比を考慮した材料設計をするには不向きで
ある。
【0009】その他にも、陰極線管の表示品質を向上す
るために、パネルガラス表面に形成される構造物には、
光反射防止、光透過率調整、透過する光の波長分布を調
整することによりコントラストの向上、不要輻射を防ぐ
表面抵抗値の機能を有する構成がいろいろ提案されてい
る。しかしながら、いずれの機能をも同時に高いレベル
で満足できるものではなかった。
るために、パネルガラス表面に形成される構造物には、
光反射防止、光透過率調整、透過する光の波長分布を調
整することによりコントラストの向上、不要輻射を防ぐ
表面抵抗値の機能を有する構成がいろいろ提案されてい
る。しかしながら、いずれの機能をも同時に高いレベル
で満足できるものではなかった。
【0010】上述した問題の解決のために、本発明にお
いては、高いコントラストと導電性反射防止膜を安価な
製造プロセスで実現可能な光吸収性反射防止体及びこれ
を用いた表示装置を提供するものである。
いては、高いコントラストと導電性反射防止膜を安価な
製造プロセスで実現可能な光吸収性反射防止体及びこれ
を用いた表示装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の光吸収性反射防
止体は、基材上に形成された、顔料微粒子及び高屈折率
の微粒子を含む光吸収膜と、この光吸収膜上に多層構造
で形成され、かつその少なくとも1つの層が導電性薄膜
から成り、光干渉によって入射光に対する反射光を減衰
させる反射防止多層膜とから成るものである。
止体は、基材上に形成された、顔料微粒子及び高屈折率
の微粒子を含む光吸収膜と、この光吸収膜上に多層構造
で形成され、かつその少なくとも1つの層が導電性薄膜
から成り、光干渉によって入射光に対する反射光を減衰
させる反射防止多層膜とから成るものである。
【0012】上述の本発明の光吸収性反射防止体の構成
によれば、光吸収膜が顔料微粒子を含むことにより、顔
料を選択することによってより自由な透過率分布をする
ことが可能になる。さらに、光吸収膜が高屈折率の微粒
子を含むことにより、光吸収膜の屈折率を調整すること
が可能になる。また、反射防止多層膜は、光干渉によっ
て入射光に対する反射光を減衰させると共に、その少な
くとも1つの層が導電性薄膜からなることにより不要輻
射の漏洩を防止することができる。
によれば、光吸収膜が顔料微粒子を含むことにより、顔
料を選択することによってより自由な透過率分布をする
ことが可能になる。さらに、光吸収膜が高屈折率の微粒
子を含むことにより、光吸収膜の屈折率を調整すること
が可能になる。また、反射防止多層膜は、光干渉によっ
て入射光に対する反射光を減衰させると共に、その少な
くとも1つの層が導電性薄膜からなることにより不要輻
射の漏洩を防止することができる。
【0013】本発明の光吸収性反射防止体は、高屈折率
の微粒子と酸化珪素のみを含む厚さ5nm以上の第1の
層と、顔料微粒子及び高屈折率の微粒子、並びに酸化珪
素からなる第2の層との2層構造からなる光吸収膜と、
この光吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少なく
とも1つの層が導電性薄膜からなり、光干渉によって入
射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜とから
成るものである。
の微粒子と酸化珪素のみを含む厚さ5nm以上の第1の
層と、顔料微粒子及び高屈折率の微粒子、並びに酸化珪
素からなる第2の層との2層構造からなる光吸収膜と、
この光吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少なく
とも1つの層が導電性薄膜からなり、光干渉によって入
射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜とから
成るものである。
【0014】上述の本発明の光吸収性反射防止体の構成
によれば、光吸収膜が顔料微粒子及び高屈折率の微粒子
を含むため、光吸収膜の透過率や屈折率を調整すること
が可能になる。さらに、光吸収膜が、顔料を含まない第
1の層と顔料を含む第2の層とを有することにより、第
1の層には顔料がないため下の基材との接着強度を強く
することができ、第2の層には顔料を含むため透過率を
調整することができる。
によれば、光吸収膜が顔料微粒子及び高屈折率の微粒子
を含むため、光吸収膜の透過率や屈折率を調整すること
が可能になる。さらに、光吸収膜が、顔料を含まない第
1の層と顔料を含む第2の層とを有することにより、第
1の層には顔料がないため下の基材との接着強度を強く
することができ、第2の層には顔料を含むため透過率を
調整することができる。
【0015】本発明の表示装置は、パネルの外表面に反
射防止膜が形成され、この反射防止膜が、基材上に形成
された顔料微粒子及び高屈折率の微粒子を含む光吸収膜
と、この光吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少
なくとも1つの層が導電性薄膜から成り、光干渉によっ
て入射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜と
から成るものである。
射防止膜が形成され、この反射防止膜が、基材上に形成
された顔料微粒子及び高屈折率の微粒子を含む光吸収膜
と、この光吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少
なくとも1つの層が導電性薄膜から成り、光干渉によっ
て入射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜と
から成るものである。
【0016】上述の本発明の表示装置の構成によれば、
パネルの外表面に、前述の光吸収性反射防止体と同様の
構成の反射防止膜が設けられたことにより、光吸収膜に
より選択吸収フィルタを構成することができる。また、
光吸収膜が高屈折率の微粒子を含むため、光吸収膜の屈
折率を調整して例えば基材の屈折率と同等とすることが
可能である。従って、この光吸収膜と反射防止多層膜を
有することにより、裏側入射による光(外光)の反射が
抑制されると共に、その導電性薄膜により不要輻射の漏
洩が防止される。
パネルの外表面に、前述の光吸収性反射防止体と同様の
構成の反射防止膜が設けられたことにより、光吸収膜に
より選択吸収フィルタを構成することができる。また、
光吸収膜が高屈折率の微粒子を含むため、光吸収膜の屈
折率を調整して例えば基材の屈折率と同等とすることが
可能である。従って、この光吸収膜と反射防止多層膜を
有することにより、裏側入射による光(外光)の反射が
抑制されると共に、その導電性薄膜により不要輻射の漏
洩が防止される。
【0017】本発明の表示装置は、パネルの外表面に反
射防止膜が形成され、反射防止膜が、高屈折率の微粒子
及び酸化珪素のみを含む第1の層と、顔料微粒子及び高
屈折率の微粒子、並びに酸化珪素からなる第2の層との
2層構造からなる光吸収膜と、この光吸収膜上に多層構
造で形成されかつその少なくとも1つの層が導電性薄膜
から成り光干渉によって入射光に対する反射光を減衰さ
せる反射防止多層膜とから成るものである。
射防止膜が形成され、反射防止膜が、高屈折率の微粒子
及び酸化珪素のみを含む第1の層と、顔料微粒子及び高
屈折率の微粒子、並びに酸化珪素からなる第2の層との
2層構造からなる光吸収膜と、この光吸収膜上に多層構
造で形成されかつその少なくとも1つの層が導電性薄膜
から成り光干渉によって入射光に対する反射光を減衰さ
せる反射防止多層膜とから成るものである。
【0018】上述の本発明の表示装置の構成によれば、
パネルの外表面に、前述の光吸収性反射防止体と同様の
構成の反射防止膜が設けられたことにより、光吸収膜に
よって選択吸収フィルタを構成することができる。また
光吸収膜の第1の層により反射防止膜のパネルへの接着
強度も強くなる。また、光吸収膜が高屈折率の微粒子を
含むため、光吸収膜の屈折率を調整して例えば基材の屈
折率と同等とすることが可能である。従って、この光吸
収膜と反射防止多層膜を有することにより、裏側入射に
よる光(外光)の反射が抑制されると共に、その導電性
薄膜により不要輻射の漏洩が防止される。
パネルの外表面に、前述の光吸収性反射防止体と同様の
構成の反射防止膜が設けられたことにより、光吸収膜に
よって選択吸収フィルタを構成することができる。また
光吸収膜の第1の層により反射防止膜のパネルへの接着
強度も強くなる。また、光吸収膜が高屈折率の微粒子を
含むため、光吸収膜の屈折率を調整して例えば基材の屈
折率と同等とすることが可能である。従って、この光吸
収膜と反射防止多層膜を有することにより、裏側入射に
よる光(外光)の反射が抑制されると共に、その導電性
薄膜により不要輻射の漏洩が防止される。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は、基材上に形成された、
顔料微粒子及び高屈折率の微粒子を含む光吸収膜と、光
吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少なくとも1
つの層が導電性薄膜から成り、光干渉によって入射光に
対する反射光を減衰させる反射防止多層膜とから成る光
吸収性反射防止体である。
顔料微粒子及び高屈折率の微粒子を含む光吸収膜と、光
吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少なくとも1
つの層が導電性薄膜から成り、光干渉によって入射光に
対する反射光を減衰させる反射防止多層膜とから成る光
吸収性反射防止体である。
【0020】また本発明は、上記光吸収性反射防止体に
おいて、光吸収膜の物理膜厚が、10nm以上1000
nm以下である構成とする。
おいて、光吸収膜の物理膜厚が、10nm以上1000
nm以下である構成とする。
【0021】また本発明は、上記光吸収性反射防止体に
おいて、光吸収膜が、有機溶剤に固形分比にして1.5
wt%以上4.5wt%以下の酸化珪素を分散させたゾ
ルゲル膜の塗布によって形成されて成る構成とする。
おいて、光吸収膜が、有機溶剤に固形分比にして1.5
wt%以上4.5wt%以下の酸化珪素を分散させたゾ
ルゲル膜の塗布によって形成されて成る構成とする。
【0022】また本発明は、上記光吸収性反射防止体に
おいて、光吸収膜は、高屈折率の微粒子を主材料である
酸化珪素の20wt%以上40wt%以下の重量比で含
有し、屈折率が1.40以上1.65以下とされた構成
とする。
おいて、光吸収膜は、高屈折率の微粒子を主材料である
酸化珪素の20wt%以上40wt%以下の重量比で含
有し、屈折率が1.40以上1.65以下とされた構成
とする。
【0023】また本発明は、上記光吸収性反射防止体に
おいて、光吸収膜は、酸化珪素に対する顔料微粒子の割
合が5wt%以下である構成とする。
おいて、光吸収膜は、酸化珪素に対する顔料微粒子の割
合が5wt%以下である構成とする。
【0024】本発明は、高屈折率の微粒子と酸化珪素の
みを含む厚さ5nm以上の第1の層と、顔料微粒子及び
高屈折率の微粒子、並びに酸化珪素からなる第2の層と
の2層構造からなる光吸収膜と、光吸収膜上に多層構造
で形成され、かつその少なくとも1つの層が導電性薄膜
からなり、光干渉によって入射光に対する反射光を減衰
させる反射防止多層膜とから成る光吸収性反射防止体で
ある。
みを含む厚さ5nm以上の第1の層と、顔料微粒子及び
高屈折率の微粒子、並びに酸化珪素からなる第2の層と
の2層構造からなる光吸収膜と、光吸収膜上に多層構造
で形成され、かつその少なくとも1つの層が導電性薄膜
からなり、光干渉によって入射光に対する反射光を減衰
させる反射防止多層膜とから成る光吸収性反射防止体で
ある。
【0025】本発明は、パネルの外表面に反射防止膜が
形成された表示装置であって、反射防止膜が、基材上に
形成された顔料微粒子及び高屈折率の微粒子を含む光吸
収膜と、光吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少
なくとも1つの層が導電性薄膜から成り、光干渉によっ
て入射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜と
から成る表示装置である。
形成された表示装置であって、反射防止膜が、基材上に
形成された顔料微粒子及び高屈折率の微粒子を含む光吸
収膜と、光吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少
なくとも1つの層が導電性薄膜から成り、光干渉によっ
て入射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜と
から成る表示装置である。
【0026】本発明は、パネルの外表面に反射防止膜が
形成された表示装置であって、反射防止膜が、高屈折率
の微粒子及び酸化珪素のみを含む第1の層と、顔料微粒
子及び高屈折率の微粒子、並びに酸化珪素からなる第2
の層との2層構造からなる光吸収膜と、光吸収膜上に多
層構造で形成されかつその少なくとも1つの層が導電性
薄膜から成り光干渉によって入射光に対する反射光を減
衰させる反射防止多層膜とから成る表示装置である。
形成された表示装置であって、反射防止膜が、高屈折率
の微粒子及び酸化珪素のみを含む第1の層と、顔料微粒
子及び高屈折率の微粒子、並びに酸化珪素からなる第2
の層との2層構造からなる光吸収膜と、光吸収膜上に多
層構造で形成されかつその少なくとも1つの層が導電性
薄膜から成り光干渉によって入射光に対する反射光を減
衰させる反射防止多層膜とから成る表示装置である。
【0027】図1は本発明の一実施の形態に係る光吸収
性反射防止体の構造を示す断面図を示す。
性反射防止体の構造を示す断面図を示す。
【0028】この光吸収性反射防止膜10は、ガラス基
材11上に形成された顔料微粒子を含む10nm以上1
000nm以下、好ましくは100nm以上800nm
以下の物理膜厚を有する光吸収膜12と、この光吸収膜
12上に形成され、光干渉によって入射光に対する反射
光を減衰させる反射防止多層膜13とを有する構成とな
っている。
材11上に形成された顔料微粒子を含む10nm以上1
000nm以下、好ましくは100nm以上800nm
以下の物理膜厚を有する光吸収膜12と、この光吸収膜
12上に形成され、光干渉によって入射光に対する反射
光を減衰させる反射防止多層膜13とを有する構成とな
っている。
【0029】図1の光吸収性反射防止膜10の光吸収膜
12の構造を図2に示す。この光吸収膜12は、酸化珪
素(SiO2 )を主成分とし、この酸化珪素の微粒子が
バインダー1となって、膜が形成されている。そして、
光吸収膜12の内部には、所望の屈折率分布が得られる
ように、顔料微粒子2と、高屈折率の微粒子3とを含有
している。
12の構造を図2に示す。この光吸収膜12は、酸化珪
素(SiO2 )を主成分とし、この酸化珪素の微粒子が
バインダー1となって、膜が形成されている。そして、
光吸収膜12の内部には、所望の屈折率分布が得られる
ように、顔料微粒子2と、高屈折率の微粒子3とを含有
している。
【0030】顔料微粒子2としては、カーボン微粒子
(カーボンブラック)や、鉄、コバルト、マンガン、ス
ズ、ルテニウム等の化合物による無機顔料微粒子や、有
機物質からなる有機顔料微粒子を用いることができる。
このような顔料微粒子2を含有することにより、光吸収
膜12の透過率を調整することができる。
(カーボンブラック)や、鉄、コバルト、マンガン、ス
ズ、ルテニウム等の化合物による無機顔料微粒子や、有
機物質からなる有機顔料微粒子を用いることができる。
このような顔料微粒子2を含有することにより、光吸収
膜12の透過率を調整することができる。
【0031】高屈折率の微粒子3としては、酸化スズ
(屈折率:約2.0)や酸化チタン(屈折率:約2.
6)等の高屈折材料の微粒子を用いることができる。こ
のような高屈折率の微粒子3を含有することにより、光
吸収膜12の屈折率を調整することができる。
(屈折率:約2.0)や酸化チタン(屈折率:約2.
6)等の高屈折材料の微粒子を用いることができる。こ
のような高屈折率の微粒子3を含有することにより、光
吸収膜12の屈折率を調整することができる。
【0032】上述の構成の光吸収膜12は、バインダー
1となる酸化珪素と、顔料微粒子2と、高屈折率の微粒
子3とを、エタノールなどの有機溶媒中に調合して、均
一に分散させたシリコンアルコキシド溶剤を作製し、こ
のシリコンアルコキシド溶剤をガラス基材11の表面に
塗布した後、所定の温度で焼成することによって形成さ
れる。
1となる酸化珪素と、顔料微粒子2と、高屈折率の微粒
子3とを、エタノールなどの有機溶媒中に調合して、均
一に分散させたシリコンアルコキシド溶剤を作製し、こ
のシリコンアルコキシド溶剤をガラス基材11の表面に
塗布した後、所定の温度で焼成することによって形成さ
れる。
【0033】尚、顔料微粒子2の有機溶媒中での粒径は
最小でも10nmとなるため、均一な光吸収膜12を形
成するためには10nm以上の膜厚D1が必要である。
また、顔料として有機顔料を使用する場合は、二次粒径
が50nm以上になる場合もあるため、より安定な光吸
収膜12の形成には100nm以上の膜厚D1が必要で
ある。一方、光吸収膜12の膜厚D1を1000nm以
上とすると、成膜や乾燥後に表面にひび割れが発生する
可能性があるため、好ましくない。光吸収膜12の膜厚
D1が800nm以下であれば、その上の反射防止多層
膜の構造、成膜方法、保存方法に係わらず、長期の安定
性が確認されている。
最小でも10nmとなるため、均一な光吸収膜12を形
成するためには10nm以上の膜厚D1が必要である。
また、顔料として有機顔料を使用する場合は、二次粒径
が50nm以上になる場合もあるため、より安定な光吸
収膜12の形成には100nm以上の膜厚D1が必要で
ある。一方、光吸収膜12の膜厚D1を1000nm以
上とすると、成膜や乾燥後に表面にひび割れが発生する
可能性があるため、好ましくない。光吸収膜12の膜厚
D1が800nm以下であれば、その上の反射防止多層
膜の構造、成膜方法、保存方法に係わらず、長期の安定
性が確認されている。
【0034】また、ガラス基材11との充分な接着強度
を持つ、均質な光吸収膜12をガラス基材11上に形成
するためには、バインダー1の酸化珪素に対する顔料微
粒子2の重量比率が低い方が望ましい。具体的には、酸
化珪素に対する顔料微粒子2の重量割合を3wt%以下
にする必要がある。顔料微粒子2の重量割合が3wt%
を超えると、膜のガラス基材11に対する接着強度が不
十分になり、長期の信頼性が劣る場合がある。
を持つ、均質な光吸収膜12をガラス基材11上に形成
するためには、バインダー1の酸化珪素に対する顔料微
粒子2の重量比率が低い方が望ましい。具体的には、酸
化珪素に対する顔料微粒子2の重量割合を3wt%以下
にする必要がある。顔料微粒子2の重量割合が3wt%
を超えると、膜のガラス基材11に対する接着強度が不
十分になり、長期の信頼性が劣る場合がある。
【0035】尚、透過率の調整のために顔料微粒子2を
3%以上使用したい場合には、後述するように2層構造
の光吸収膜12(図4参照)を形成し、ガラス基材11
側の第1層には顔料微粒子を含まないようにすることも
可能である。
3%以上使用したい場合には、後述するように2層構造
の光吸収膜12(図4参照)を形成し、ガラス基材11
側の第1層には顔料微粒子を含まないようにすることも
可能である。
【0036】また、光吸収膜12の屈折率は、ガラス基
材11の屈折率に近い1.40以上1.65以下、望ま
しくは、1.45〜1.55の屈折率となるように、酸
化スズ、酸化チタン等の高屈折率の微粒子3を含有させ
る。この高屈折率の微粒子3のバインダー1の酸化珪素
に対する固形分比を20wt%から40wt%まで変化
させることにより、容易に屈折率を調整することができ
る。
材11の屈折率に近い1.40以上1.65以下、望ま
しくは、1.45〜1.55の屈折率となるように、酸
化スズ、酸化チタン等の高屈折率の微粒子3を含有させ
る。この高屈折率の微粒子3のバインダー1の酸化珪素
に対する固形分比を20wt%から40wt%まで変化
させることにより、容易に屈折率を調整することができ
る。
【0037】そして、光吸収膜12の屈折率が1.40
以上1.65以下であれば、ガラス基材11の屈折率を
最適化することで、像が2重に見える現象を回避するこ
とができる。近年のフラットガラスパネルに用いられる
高透過率のガラスは、その屈折率が1.45以上1.5
5以下であるため、本実施の形態の光吸収性反射防止体
10をフラットガラスパネルに適用する場合の光吸収膜
12の屈折率は1.45以上1.55以下であることが
好ましい。
以上1.65以下であれば、ガラス基材11の屈折率を
最適化することで、像が2重に見える現象を回避するこ
とができる。近年のフラットガラスパネルに用いられる
高透過率のガラスは、その屈折率が1.45以上1.5
5以下であるため、本実施の形態の光吸収性反射防止体
10をフラットガラスパネルに適用する場合の光吸収膜
12の屈折率は1.45以上1.55以下であることが
好ましい。
【0038】上述の高屈折率の微粒子3は、その粒径が
無機顔料の一次粒径とほぼ同じとなる。このため、高屈
折率の微粒子3を含有することによっても、光吸収膜1
2の最適な膜厚に影響することはない。また、高屈折率
の微粒子3により、光吸収膜12の上層の反射防止多層
膜13の反射防止機能を劣化させることはない。
無機顔料の一次粒径とほぼ同じとなる。このため、高屈
折率の微粒子3を含有することによっても、光吸収膜1
2の最適な膜厚に影響することはない。また、高屈折率
の微粒子3により、光吸収膜12の上層の反射防止多層
膜13の反射防止機能を劣化させることはない。
【0039】塗膜である光吸収膜12の形成方法として
は、ゾルゲル法を採用する。このゾルゲル法では、スピ
ンコート法が均一な膜厚を得るためには最も適してい
る。このスピンコート法の他にも、ロールコート法、デ
ィップコート法、スプレー法等を用いることができる。
ただし、本発明は、これらの形成方法に限定されるもの
ではない。
は、ゾルゲル法を採用する。このゾルゲル法では、スピ
ンコート法が均一な膜厚を得るためには最も適してい
る。このスピンコート法の他にも、ロールコート法、デ
ィップコート法、スプレー法等を用いることができる。
ただし、本発明は、これらの形成方法に限定されるもの
ではない。
【0040】しかし、いずれの方法を採る場合でも、好
ましい粘度が得られる固形分比率は、有機溶剤に対する
固形分比にして1.5wt%以上4.5wt%以下、好
ましくは2.5wt%〜3.5wt%である。この固形
分比となるように、酸化珪素を分散させたシリコンアル
コキシド溶剤を調整する。固形分比が1.5wt%より
少ない場合には、液の粘度が低くなり、既に述べた好ま
しい膜厚(100nm以上)で塗布された場合でも、有
機顔料の粒が露出してしまうため、光吸収膜12の硬度
が低下する。また、固形分比が4.5wt%を超える
と、粘性が上がりすぎて、ガラス基材11の広い面積に
塗布した場合に膜厚が均一でなくなる。
ましい粘度が得られる固形分比率は、有機溶剤に対する
固形分比にして1.5wt%以上4.5wt%以下、好
ましくは2.5wt%〜3.5wt%である。この固形
分比となるように、酸化珪素を分散させたシリコンアル
コキシド溶剤を調整する。固形分比が1.5wt%より
少ない場合には、液の粘度が低くなり、既に述べた好ま
しい膜厚(100nm以上)で塗布された場合でも、有
機顔料の粒が露出してしまうため、光吸収膜12の硬度
が低下する。また、固形分比が4.5wt%を超える
と、粘性が上がりすぎて、ガラス基材11の広い面積に
塗布した場合に膜厚が均一でなくなる。
【0041】光吸収膜12を形成する具体的な例として
は、例えば以下のようにすることができる。バインダー
1となる酸化珪素の液中の固形分比を3.0wt%と
し、顔料微粒子2として有機顔料を酸化珪素に対する重
量比で3.0wt%混合し、高屈折率の微粒子3として
酸化スズの微粒子を酸化珪素に対する重量比で35.0
wt%混合し、アルコキシド溶剤を調整する。そして、
このアルコキシド溶剤を、ガラス基材11上にスピンコ
ート法にて200nmの厚さに塗布する。これを所定の
温度で焼成することによって光吸収膜12が形成され
る。
は、例えば以下のようにすることができる。バインダー
1となる酸化珪素の液中の固形分比を3.0wt%と
し、顔料微粒子2として有機顔料を酸化珪素に対する重
量比で3.0wt%混合し、高屈折率の微粒子3として
酸化スズの微粒子を酸化珪素に対する重量比で35.0
wt%混合し、アルコキシド溶剤を調整する。そして、
このアルコキシド溶剤を、ガラス基材11上にスピンコ
ート法にて200nmの厚さに塗布する。これを所定の
温度で焼成することによって光吸収膜12が形成され
る。
【0042】光吸収膜12の上には、多層構造の反射防
止膜(反射防止多層膜)13が形成される。尚、図1で
は反射防止多層膜13が最も単純な2層である構造を有
している。反射防止多層膜13の少なくとも1つの層
は、表面抵抗が10Ω/□以上1000Ω/□以下の導
電性薄膜14によって構成されている。この導電性薄膜
14の材料としては、透明なITO(インジウムスズ酸
化物)、SnO2 (酸化スズ)、ZnOX (酸化亜
鉛)、または光吸収性を有するTiN(窒化チタン)
膜、NbN(窒化ニオブ)膜に代表される窒化遷移金属
膜、さらにはAg(銀)膜やNi−Fe(ニッケル・鉄
合金)のような金属薄膜が用いられる。
止膜(反射防止多層膜)13が形成される。尚、図1で
は反射防止多層膜13が最も単純な2層である構造を有
している。反射防止多層膜13の少なくとも1つの層
は、表面抵抗が10Ω/□以上1000Ω/□以下の導
電性薄膜14によって構成されている。この導電性薄膜
14の材料としては、透明なITO(インジウムスズ酸
化物)、SnO2 (酸化スズ)、ZnOX (酸化亜
鉛)、または光吸収性を有するTiN(窒化チタン)
膜、NbN(窒化ニオブ)膜に代表される窒化遷移金属
膜、さらにはAg(銀)膜やNi−Fe(ニッケル・鉄
合金)のような金属薄膜が用いられる。
【0043】反射防止多層膜13に導電性のない層を設
ける場合には、例えばSiO2 膜15を形成することが
できる。
ける場合には、例えばSiO2 膜15を形成することが
できる。
【0044】この反射防止多層膜13の形成方法として
は、例えばDCアクティブスパッタリング法を採用す
る。例えばTiN膜14とSiO2 膜15から成る反射
防止多層膜13を形成する場合には、スパッタリング装
置は以下の構成とする。金属チタンターゲットを配置し
て窒素・アルゴンの混合ガスを反応ガスに用いる第1成
膜室と、ガス置換機能を持つ隔離室と、金属シリコンタ
ーゲットを配置して酸素・アルゴンの混合ガスを反応ガ
スに用いる第2成膜室からスパッタリング装置を構成す
る。この構成のスパッタリング装置により、第1成膜室
でTiN膜14が成膜され、第2成膜室でTiN膜14
上にSiO2 膜15が成膜される。
は、例えばDCアクティブスパッタリング法を採用す
る。例えばTiN膜14とSiO2 膜15から成る反射
防止多層膜13を形成する場合には、スパッタリング装
置は以下の構成とする。金属チタンターゲットを配置し
て窒素・アルゴンの混合ガスを反応ガスに用いる第1成
膜室と、ガス置換機能を持つ隔離室と、金属シリコンタ
ーゲットを配置して酸素・アルゴンの混合ガスを反応ガ
スに用いる第2成膜室からスパッタリング装置を構成す
る。この構成のスパッタリング装置により、第1成膜室
でTiN膜14が成膜され、第2成膜室でTiN膜14
上にSiO2 膜15が成膜される。
【0045】ここで、本実施の形態の光吸収反射防止体
10の製造工程のフローチャートを図3に示す。まず、
ガラス基材11の表面を洗浄する(工程1)。続いて、
ガラス基材11上に光吸収膜12をロールコート等によ
って塗布する(工程2)。次に、所定の温度t(120
℃<t<200℃)でベーキング処理を行う(工程
3)。そして、スパッタリング法により、まず第2層目
のTiN膜14を成膜し(工程4)、次に第3層目のS
iO2 膜15を成膜する(工程5)。これにより、2層
構造の反射防止多層膜13が形成される。
10の製造工程のフローチャートを図3に示す。まず、
ガラス基材11の表面を洗浄する(工程1)。続いて、
ガラス基材11上に光吸収膜12をロールコート等によ
って塗布する(工程2)。次に、所定の温度t(120
℃<t<200℃)でベーキング処理を行う(工程
3)。そして、スパッタリング法により、まず第2層目
のTiN膜14を成膜し(工程4)、次に第3層目のS
iO2 膜15を成膜する(工程5)。これにより、2層
構造の反射防止多層膜13が形成される。
【0046】上述の本実施の形態の光吸収性反射防止体
10によれば、光吸収膜12が高屈折率の微粒子3を含
有することにより、光吸収膜12の屈折率を調整するこ
とが可能になる。これにより、例えばガラス基材11の
屈折率と同等になるように、光吸収膜12の屈折率を調
整することができる。
10によれば、光吸収膜12が高屈折率の微粒子3を含
有することにより、光吸収膜12の屈折率を調整するこ
とが可能になる。これにより、例えばガラス基材11の
屈折率と同等になるように、光吸収膜12の屈折率を調
整することができる。
【0047】また、光吸収膜12が顔料を含有すること
により、顔料の選択により光吸収膜12の光透過性を調
整することが可能になる。これにより、例えば表示装置
のフェースパネルの反射防止膜として光吸収性反射防止
体10を用いた場合に、RGB輝度を考慮した選択吸収
フィルタを実現することができる。
により、顔料の選択により光吸収膜12の光透過性を調
整することが可能になる。これにより、例えば表示装置
のフェースパネルの反射防止膜として光吸収性反射防止
体10を用いた場合に、RGB輝度を考慮した選択吸収
フィルタを実現することができる。
【0048】また、反射防止多層膜13が導電性薄膜1
4を有するため、不要輻射の漏洩が防止される。
4を有するため、不要輻射の漏洩が防止される。
【0049】そして、本実施の形態の光吸収性反射防止
体10によれば、第1層目の光吸収膜12、第2層目の
TiN膜(導電性薄膜)14及び第3層目のSiO2 膜
15からなる3層構造の膜構成としたことにより、いず
れの屈折率も1.45〜1.55の範囲内とすることが
できる。これにより、裏側入射による光の反射を抑える
ことができる。
体10によれば、第1層目の光吸収膜12、第2層目の
TiN膜(導電性薄膜)14及び第3層目のSiO2 膜
15からなる3層構造の膜構成としたことにより、いず
れの屈折率も1.45〜1.55の範囲内とすることが
できる。これにより、裏側入射による光の反射を抑える
ことができる。
【0050】次に、本発明の他の実施の形態の光吸収性
反射防止体概略断面図を図4に示す。この光吸収性反射
防止体20は、光吸収膜12の構成が2層構造となって
いて、顔料を含まない第1の光吸収膜16と、顔料を含
む第2の光吸収膜17とから成る。即ちガラス基材11
側の第1の光吸収膜16はバインダー1となる酸化珪素
と高屈折率の微粒子3とを含有し、その上の第2の光吸
収膜17はバインダー1となる酸化珪素と顔料微粒子2
及び高屈折率の微粒子3とを含有する。その他の構成
は、図1の光吸収性反射防止体10と同様であるため、
重複説明を省略する。
反射防止体概略断面図を図4に示す。この光吸収性反射
防止体20は、光吸収膜12の構成が2層構造となって
いて、顔料を含まない第1の光吸収膜16と、顔料を含
む第2の光吸収膜17とから成る。即ちガラス基材11
側の第1の光吸収膜16はバインダー1となる酸化珪素
と高屈折率の微粒子3とを含有し、その上の第2の光吸
収膜17はバインダー1となる酸化珪素と顔料微粒子2
及び高屈折率の微粒子3とを含有する。その他の構成
は、図1の光吸収性反射防止体10と同様であるため、
重複説明を省略する。
【0051】本実施の形態の光吸収性反射防止体20で
は、ガラス基材11側の第1の光吸収膜16が顔料を含
まないので、この第1の光吸収膜16とガラス基材11
との接着強度が強くなる。尚、第1の光吸収膜16の膜
厚D2は、接着強度を充分確保するためにも5nm以上
とすることが望ましい。
は、ガラス基材11側の第1の光吸収膜16が顔料を含
まないので、この第1の光吸収膜16とガラス基材11
との接着強度が強くなる。尚、第1の光吸収膜16の膜
厚D2は、接着強度を充分確保するためにも5nm以上
とすることが望ましい。
【0052】そして、透過率の調整のために顔料微粒子
2を3%以上使用したい場合には、顔料微粒子2を含む
第2の光吸収膜12における顔料微粒子2の重量比を図
1の場合の1層の光吸収膜12よりやや多め、例えば5
%以下の重量比になるように混合する。
2を3%以上使用したい場合には、顔料微粒子2を含む
第2の光吸収膜12における顔料微粒子2の重量比を図
1の場合の1層の光吸収膜12よりやや多め、例えば5
%以下の重量比になるように混合する。
【0053】図4の光吸収性反射防止体20は、例えば
次のようにして形成することができる。まず、ガラス基
材11上に顔料を含まない第1の光吸収膜16用のゾル
ゲル液を塗布する。即ち、バインダー1となる酸化珪素
のゾルゲル液中の固形分比を例えば3.0wt%とし、
高屈折率の微粒子3として酸化スズの微粒子を酸化珪素
に対する重量比で例えば35.0wt%混合して、アル
コキシド溶剤を調整する。続いて、このアルコキシド溶
剤を、スピンコート法にて例えば5nmの厚さD2に塗
布する。
次のようにして形成することができる。まず、ガラス基
材11上に顔料を含まない第1の光吸収膜16用のゾル
ゲル液を塗布する。即ち、バインダー1となる酸化珪素
のゾルゲル液中の固形分比を例えば3.0wt%とし、
高屈折率の微粒子3として酸化スズの微粒子を酸化珪素
に対する重量比で例えば35.0wt%混合して、アル
コキシド溶剤を調整する。続いて、このアルコキシド溶
剤を、スピンコート法にて例えば5nmの厚さD2に塗
布する。
【0054】次に、顔料微粒子2を含む第2の光吸収膜
17用のゾルゲル液を塗布する。即ち、バインダー1と
なる酸化珪素のゾルゲル液中の固形分比を例えば3.0
wt%とし、高屈折率の微粒子3として酸化スズの微粒
子を酸化珪素に対する重量比で例えば35.0wt%混
合し、顔料微粒子2として有機顔料を酸化珪素に対する
重量比で例えば3.5wt%混合して、アルコキシド溶
剤を調整する。続いて、このアルコキシド溶剤を、スピ
ンコート法にて例えば200nmの厚さD3に塗布す
る。
17用のゾルゲル液を塗布する。即ち、バインダー1と
なる酸化珪素のゾルゲル液中の固形分比を例えば3.0
wt%とし、高屈折率の微粒子3として酸化スズの微粒
子を酸化珪素に対する重量比で例えば35.0wt%混
合し、顔料微粒子2として有機顔料を酸化珪素に対する
重量比で例えば3.5wt%混合して、アルコキシド溶
剤を調整する。続いて、このアルコキシド溶剤を、スピ
ンコート法にて例えば200nmの厚さD3に塗布す
る。
【0055】このようにして形成した光吸収性反射防止
体20の膜の接着強度は、顔料が先の実施の形態の具体
例(3.0wt%)より多いにも係わらず同じであっ
た。
体20の膜の接着強度は、顔料が先の実施の形態の具体
例(3.0wt%)より多いにも係わらず同じであっ
た。
【0056】そして、上述の各実施の形態の光吸収性反
射防止体10,20をパネルガラスの外表面に形成する
ことにより、パネルガラスに反射防止膜が形成された表
示装置を構成することができる。
射防止体10,20をパネルガラスの外表面に形成する
ことにより、パネルガラスに反射防止膜が形成された表
示装置を構成することができる。
【0057】図5は、この本発明の表示装置の実施の形
態として、陰極線管の概略断面図を示す。この陰極線管
30は、パネル部21aとファンネル部21bとネック
部21cとを有するガラス製の陰極線管体21により形
成される。そして、陰極線管体21のパネル部21aと
して、外表面がフラット形状のパネルガラス22が、封
止部21dによりファンネル部21bのガラスと接合さ
れている。このパネルガラス22は、外気圧に対抗する
ために中央部より周辺部(特にコーナー部)が厚くなっ
ている。
態として、陰極線管の概略断面図を示す。この陰極線管
30は、パネル部21aとファンネル部21bとネック
部21cとを有するガラス製の陰極線管体21により形
成される。そして、陰極線管体21のパネル部21aと
して、外表面がフラット形状のパネルガラス22が、封
止部21dによりファンネル部21bのガラスと接合さ
れている。このパネルガラス22は、外気圧に対抗する
ために中央部より周辺部(特にコーナー部)が厚くなっ
ている。
【0058】陰極線管体21のネック部21cには、電
子ビームを出射する電子銃23が封入されている。ま
た、ネック部21cからファンネル部21bにかけて、
電子銃23から出射された電子ビームを偏向する偏向ヨ
ーク24が取り付けられている。
子ビームを出射する電子銃23が封入されている。ま
た、ネック部21cからファンネル部21bにかけて、
電子銃23から出射された電子ビームを偏向する偏向ヨ
ーク24が取り付けられている。
【0059】そして、パネルガラス22の外表面には、
コントラストの増強を目的として、反射防止膜25が形
成されている。この反射防止膜25として、前述の実施
の形態の光吸収性反射防止体10または20を用いるこ
とができる。
コントラストの増強を目的として、反射防止膜25が形
成されている。この反射防止膜25として、前述の実施
の形態の光吸収性反射防止体10または20を用いるこ
とができる。
【0060】パネルガラス22の外表面に反射防止膜2
5を形成するには、前述した光吸収性反射防止体10の
形成方法と同様の方法を用いることができる。
5を形成するには、前述した光吸収性反射防止体10の
形成方法と同様の方法を用いることができる。
【0061】上述の本実施の形態の陰極線管30によれ
ば、フラット形状のパネルガラス22を使用した陰極線
管30において、コントラスト増強のための反射防止膜
25として、光吸収膜12及び反射防止多層膜13から
なる光吸収性反射防止体10または20を用いたことに
より、光吸収膜12の光吸収性作用により陰極線管20
のパネルガラス22のフラット化に伴うパネルガラス2
2の肉厚の影響を排除することができる。
ば、フラット形状のパネルガラス22を使用した陰極線
管30において、コントラスト増強のための反射防止膜
25として、光吸収膜12及び反射防止多層膜13から
なる光吸収性反射防止体10または20を用いたことに
より、光吸収膜12の光吸収性作用により陰極線管20
のパネルガラス22のフラット化に伴うパネルガラス2
2の肉厚の影響を排除することができる。
【0062】また、反射防止多層膜13の光干渉による
反射防止によって、従来にない高いコントラストが得ら
れると共に、反射防止多層膜13に設けられた導電性薄
膜14によって不要輻射の漏洩を防止することができ
る。
反射防止によって、従来にない高いコントラストが得ら
れると共に、反射防止多層膜13に設けられた導電性薄
膜14によって不要輻射の漏洩を防止することができ
る。
【0063】また、光吸収性反射防止体10または20
の光吸収膜12の顔料の選択により、より自由な透過率
分布を得ることができるため、カラー陰極線管の3色
(赤、緑、青)の輝度の比率に応じた反射防止膜25の
設計が可能であり、3色の電子ビームの電流量の比を最
適化することによって、フォーカス性能の向上を図るこ
とができる。
の光吸収膜12の顔料の選択により、より自由な透過率
分布を得ることができるため、カラー陰極線管の3色
(赤、緑、青)の輝度の比率に応じた反射防止膜25の
設計が可能であり、3色の電子ビームの電流量の比を最
適化することによって、フォーカス性能の向上を図るこ
とができる。
【0064】尚、本発明を適用することが可能な表示装
置としては、上述の陰極線管に限られるものではなく、
液晶ディスプレイや、FED(Field Emission Displa
y)等の表示装置にも同様に適用することができる。そ
して、これら表示装置のパネルの外表面に、反射防止膜
として本発明の光吸収性反射防止体を形成することによ
り、高いコントラストと、導電性反射防止とを実現する
ことができる。
置としては、上述の陰極線管に限られるものではなく、
液晶ディスプレイや、FED(Field Emission Displa
y)等の表示装置にも同様に適用することができる。そ
して、これら表示装置のパネルの外表面に、反射防止膜
として本発明の光吸収性反射防止体を形成することによ
り、高いコントラストと、導電性反射防止とを実現する
ことができる。
【0065】本発明は、上述の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他
様々な構成が取り得る。
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他
様々な構成が取り得る。
【0066】
【発明の効果】上述の本発明によれば、光吸収性反射防
止体及びこれをフラットパネルガラスの反射防止膜とし
て用いた表示装置において、光吸収性反射防止体の光吸
収膜に顔料と高屈折率素材を添加した構成としたことに
より、表示装置のRGB輝度を考慮した選択吸収フィル
タを実現することができる。従って、従来にない高コン
トラストと導電性反射防止を安価な製造プロセスで実現
することができる。
止体及びこれをフラットパネルガラスの反射防止膜とし
て用いた表示装置において、光吸収性反射防止体の光吸
収膜に顔料と高屈折率素材を添加した構成としたことに
より、表示装置のRGB輝度を考慮した選択吸収フィル
タを実現することができる。従って、従来にない高コン
トラストと導電性反射防止を安価な製造プロセスで実現
することができる。
【図1】本発明の一実施の形態の光吸収性反射防止体の
構造を示す断面図である。
構造を示す断面図である。
【図2】図1の光吸収性反射防止体の光吸収膜の構成を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】図1の光吸収性反射防止体の製造工程の流れを
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施の形態の光吸収性反射防止体
の構造を示す断面図である。
の構造を示す断面図である。
【図5】本発明の表示装置の実施の形態の陰極線管の概
略断面図である。
略断面図である。
1 バインダー、2 顔料微粒子、3 高屈折率の微粒
子、10,20 光吸収性反射防止体、11 ガラス基
材、12 光吸収膜、13 反射防止多層膜、14 導
電性薄膜(TiN膜)、15 SiO2 膜、16 第1
の光吸収膜、17第2の光吸収膜、21 陰極線管体、
22 パネルガラス、23 電子銃、24 偏向ヨー
ク、25 反射防止膜、30 陰極線管
子、10,20 光吸収性反射防止体、11 ガラス基
材、12 光吸収膜、13 反射防止多層膜、14 導
電性薄膜(TiN膜)、15 SiO2 膜、16 第1
の光吸収膜、17第2の光吸収膜、21 陰極線管体、
22 パネルガラス、23 電子銃、24 偏向ヨー
ク、25 反射防止膜、30 陰極線管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 宗也 愛知県稲沢市大矢町茨島30番地 ソニー稲 沢株式会社内 Fターム(参考) 2K009 AA05 BB02 CC02 CC03 CC09 CC14 DD04 EE01 EE03 4F100 AA20B AG00A AT00A BA04 BA07 BA10A CA13B CA13H DE01B DE01H EG00D GB41 JD06 JD06B JG01C JN06 JN06D JN18B JN18H 4G059 AA07 AB11 AC04 AC11 GA02 GA04 GA12 5C032 AA02 DD02 DE01 DE03 DF01 DF03 DG01 DG02
Claims (8)
- 【請求項1】 基材上に形成された、顔料微粒子及び高
屈折率の微粒子を含む光吸収膜と、 上記光吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少なく
とも1つの層が導電性薄膜から成り、光干渉によって入
射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜とから
成ることを特徴とする光吸収性反射防止体。 - 【請求項2】 上記光吸収膜の物理膜厚が、10nm以
上1000nm以下であることを特徴とする請求項1に
記載の光吸収性反射防止体。 - 【請求項3】 上記光吸収膜が、有機溶剤に固形分比に
して1.5wt%以上4.5wt%以下の酸化珪素を分
散させたゾルゲル膜の塗布によって形成されて成ること
を特徴とする請求項1に記載の光吸収性反射防止体。 - 【請求項4】 上記光吸収膜は、上記高屈折率の微粒子
を、主材料である酸化珪素の20wt%以上40wt%
以下の重量比で含有し、屈折率が1.40以上1.65
以下とされたことを特徴とする請求項1に記載の光吸収
性反射防止体。 - 【請求項5】 上記光吸収膜は、上記酸化珪素に対する
上記顔料微粒子の割合が5wt%以下であることを特徴
とする請求項1に記載の光吸収性反射防止体。 - 【請求項6】 高屈折率の微粒子と酸化珪素のみを含む
厚さ5nm以上の第1の層と、顔料微粒子及び高屈折率
の微粒子、並びに酸化珪素からなる第2の層との2層構
造からなる光吸収膜と、 上記光吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少なく
とも1つの層が導電性薄膜からなり、光干渉によって入
射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜とから
成ることを特徴とする光吸収性反射防止体。 - 【請求項7】 パネルの外表面に反射防止膜が形成され
た表示装置であって、 上記反射防止膜が、 基材上に形成された顔料微粒子及び高屈折率の微粒子を
含む光吸収膜と、 上記光吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少なく
とも1つの層が導電性薄膜から成り、光干渉によって入
射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜とから
成ることを特徴とする表示装置。 - 【請求項8】 パネルの外表面に反射防止膜が形成され
た表示装置であって、 上記反射防止膜が、 高屈折率の微粒子及び酸化珪素のみを含む第1の層と、
顔料微粒子及び高屈折率の微粒子、並びに酸化珪素から
なる第2の層との2層構造からなる光吸収膜と、 上記光吸収膜上に多層構造で形成され、かつその少なく
とも1つの層が導電性薄膜から成り、光干渉によって入
射光に対する反射光を減衰させる反射防止多層膜とから
成ることを特徴とする表示装置。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000245823A JP2002062402A (ja) | 2000-08-14 | 2000-08-14 | 光吸収性反射防止体及び表示装置 |
| KR1020010046325A KR20020013719A (ko) | 2000-08-14 | 2001-07-31 | 광흡수/반 반사물질 부재와 표시장치 |
| US09/924,046 US20020018887A1 (en) | 2000-08-14 | 2001-08-07 | Light absorption/anti-reflection material member and display apparatus |
| CN01125536A CN1338768A (zh) | 2000-08-14 | 2001-08-14 | 吸光/防反射材料元件与显示装置 |
| EP20010306897 EP1191357A3 (en) | 2000-08-14 | 2001-08-14 | Light absorption/anti-reflection material member and display apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000245823A JP2002062402A (ja) | 2000-08-14 | 2000-08-14 | 光吸収性反射防止体及び表示装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002062402A true JP2002062402A (ja) | 2002-02-28 |
Family
ID=18736272
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000245823A Pending JP2002062402A (ja) | 2000-08-14 | 2000-08-14 | 光吸収性反射防止体及び表示装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002062402A (ja) |
-
2000
- 2000-08-14 JP JP2000245823A patent/JP2002062402A/ja active Pending
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