JP2002102709A - 酸化化合物製造用結晶性mww型チタノシリケート触媒、該触媒の製造方法、及び該触媒を用いた酸化化合物の製造方法 - Google Patents

酸化化合物製造用結晶性mww型チタノシリケート触媒、該触媒の製造方法、及び該触媒を用いた酸化化合物の製造方法

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JP2002102709A JP2000298133A JP2000298133A JP2002102709A JP 2002102709 A JP2002102709 A JP 2002102709A JP 2000298133 A JP2000298133 A JP 2000298133A JP 2000298133 A JP2000298133 A JP 2000298133A JP 2002102709 A JP2002102709 A JP 2002102709A
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亘 小口
Katsuyuki Tsuji
勝行 辻
Takashi Tatsumi
敬 辰巳
Ho Go
鵬 呉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を
一種以上有する化合物の酸化反応の触媒に用いることが
可能な結晶性チタノシリケート触媒の提供、該触媒の製
造方法の提供、及び該触媒を用いた酸化反応による酸化
化合物の製造方法の提供。 【解決手段】 構造コードMWWを有する結晶性チタノ
シリケートが、過酸化物酸化剤とする炭素−炭素二重結
合を有し且つ他の官能基を一種以上有する化合物の炭素
−炭素二重結合の酸化反応の触媒として有効に働き、高
選択的に目的とする酸化化合物を与えることを見いだし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素−炭素二重結合を
有し且つ他の官能基を一種以上有する化合物の炭素−炭
素二重結合の酸化反応における触媒に用いる構造コード
MWWを有する結晶性チタノシリケート触媒、該触媒の
製造方法、及び該触媒を用いた酸化化合物の製造方法に
関する。
【0002】さらに詳しくは、過酸化物を酸化剤とし炭
素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種以上有す
る化合物の炭素−炭素二重結合の酸化反応における触媒
として用いることが可能な構造コードMWWを有する結
晶性チタノシリケート触媒、該触媒の製造方法、及び該
触媒の存在下に炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能
基を一種以上有する化合物の炭素−炭素二重結合の酸化
反応を行うことを特徴とする酸化化合物、特にエポキシ
化合物の製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】一般に「ゼオライト(Zeolit
e)」とは、古くは結晶性の多孔質アルミノシリケート
の総称であり、構造の基本単位は四面体構造を有する
(SiO4)4 -及び(AlO4)5-である。しかし、近
年、アルミノホスフェイト等の他の多くの酸化物にもゼ
オライト特有の、もしくは類似の構造が存在することが
明らかになってきた。
【0004】また、国際ゼオライト学会(以後、「IZ
A」と略す。)は、ゼオライトの定義に関して「Atl
as of Zeolite Structure T
ypes(W.Meier,D.H.Meier,D.
H.Olson and Ch.Baerloche
r, 4th.Edition,1996,Elsev
ier)」(以後、「アトラス」と略す。)にまとめ、
これによればアルミノシリケート以外でも同様の構造を
持つ物質を構造を規定する対象物質として取り上げ、ゼ
オライト類似物質(Zeolite−like Mat
erials)と呼んでいる。
【0005】この経緯について詳しくは「ゼオライトの
科学と工学」(小野嘉夫、八嶋建明編、株式会社 講談
社 2000年7月10日 発行)に記載がある。
【0006】本明細書中での「ゼオライト」の定義は、
アルミノシリケートのみでなく、チタノシリケート等の
類似構造を持つものも含むとする「ゼオライトの科学と
工学」(小野嘉夫、八嶋建明 編、株式会社 講談社
2000年7月10日 発行)に記載の定義によるもの
とする。
【0007】また、本明細書でのゼオライトおよびゼオ
ライト類似物質の構造には、IZAにより承認された構
造の解明に最初に使用された標準物質の名前に由来する
アルファベット大文字3個からなる構造コードを使用す
る。これはアトラスに収録されたもの、及び第4版以降
に承認されたものを含む。
【0008】さらに、本明細書での「アルミノシリケー
ト」及び「チタノシリケート」とは、結晶性/非結晶性
の違い、多孔質であるかないか等の性状には一切制限は
なく特に断りがない限り全ての性状の「アルミノシリケ
ート」及び「チタノシリケート」を指すものとする。
【0009】また、本明細書での「分子ふるい」とは、
分子をその大きさによりふるい分けする作用及び操作、
さらにその機能を有する物であり、ゼオライトもその中
に含まれる。詳しくは「標準化学用語辞典(日本化学会
編、丸善株式会社 平成3年3月30日 発行)」の
「分子ふるい」の項に記載がある。
【0010】近年、ゼオライトの一種であるチタノシリ
ケートを触媒とし、過酸化物を酸化剤とした有機化合物
の酸化反応が種々検討されてきた。中でも結晶性チタノ
シリケートの一種であるTS−1は、その合成方法が米
国特許4410501号公報により開示された後に種々
の過酸化物を用いた酸化反応に活性を示すことが見いだ
され様々な反応に応用された。その具体例として例え
ば、過酸化水素、又は有機過酸化物を酸化剤としたオレ
フィン化合物のエポキシ化において、TS−1を触媒と
する方法が特公平4−5028号公報で開示されている
ことを挙げることができる。
【0011】TS−1の構造コードは代表的な合成ゼオ
ライトであるZSM−5と同様のMFIであり、酸素1
0員環を有している。細孔径の計算値が0.51nm〜
0.56nmと比較的小さくエポキシ化可能なオレフィ
ン化合物には制限があり、さらにまた反応原料であるオ
レフィン化合物の細孔内部への拡散速度及び生成物であ
るエポキシ化合物の細孔内からの流出速度が遅く、工業
的に十分な反応活性を得ることが困難である場合が多
い。さらに、生成物であるエポキシ化合物のエポキシ基
の開環反応が起こり、結果として選択率が低下するとい
う問題があった。
【0012】これに対して特開平7−242649号公
報では、アルミニウムを含まないゼオライトベータ(構
造コード:*BEA)と同様の構造を有する結晶性チタ
ン含有分子ふるいを触媒として、過酸化水素または有機
過酸化物を酸化剤にオレフィン化合物のエポキシ化反応
を行う方法が開示されている。
【0013】*BEAはTS−1の構造コードMFIに
比べて大きな細孔径を有しているので、立体的に嵩高い
化合物の反応が可能になったり、拡散速度が大きくなっ
て反応速度が向上するといった効果が期待された。実際
に当該明細書にはTS−1では反応しない化合物を酸化
できるといった例示はあるが、エポキシ化反応の酸化剤
として過酸化水素を用いた場合には酸化剤の転化率が低
くいこと、さらにはエポキシドの開環反応が起こってグ
リコールが生成し選択率の低下が生じるという問題があ
る。さらに、当該公報に記載の分子ふるいでは、活性低
下速度が大きい、すなわち触媒寿命が短く再生処理を頻
繁に繰り返す必要があり、この点が工業的規模で実施す
る上で大きな支障となる。
【0014】一方、最近MFIや*BEAとは異なる、
構造コードMWWを有する合成ゼオライトについて注目
されている。その製造方法については、例えば特開昭6
3−297210号公報に開示されている。
【0015】さらに、Peng Wu, Takash
i Tatsumi, Takayuki Komat
suら(Chemistry Letters 774
(2000))によれば、チタン原子を結晶構造中に含
有する構造コードMWWの結晶性チタノシリケートを製
造し、これを触媒として過酸化水素を用いてシクロヘキ
センを酸化することにより、シクロヘキセンオキシドが
製造できると報告されている。
【0016】しかしながら、目的物の収率はさほど高く
なく、エポキシド、ジオールが共に相当量生成してい
て、選択的にいずれかの化合物を与えるような傾向も見
られず、工業的に利用するには問題がある。
【0017】このように、チタノシリケートを触媒と
し、過酸化物を酸化剤としたオレフィン化合物の酸化反
応について様々な提案はなされているが、工業的に実施
することが可能な技術は限られており、さらにいずれも
単純な炭素−炭素二重結合を有する化合物の酸化反応の
場合のみであり、炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官
能基を一種以上有する化合物の酸化反応の触媒に用いる
ことが可能なチタノシリケートに関する報告は未だ例が
ない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭素
−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種以上有する
化合物の炭素−炭素二重結合の選択的な酸化反応の触媒
に用いることが可能な結晶性チタノシリケート触媒の提
供、該触媒の製造方法の提供、及び該触媒を用いた酸化
反応による酸化化合物の製造方法の提供である。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の課題の解決を図る
べく本発明者らは鋭意検討を行った。その結果、構造コ
ードMWWの結晶性チタノシリケート触媒が、炭素−炭
素二重結合を有し且つ他の官能基を一種以上有する化合
物の炭素−炭素二重結合の過酸化物による酸化反応の触
媒として有効に働き、高選択的に目的とする酸化化合物
を与えることを見いだし本発明を完成させた。
【0020】すなわち、本発明(I)は、過酸化物を酸
化剤とし炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一
種以上有する化合物の炭素−炭素二重結合の酸化反応に
より酸化化合物を製造する際に用いる触媒であって、該
触媒がMWW構造を有し且つ下記組成式(1)で表され
る酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触
媒である。 組成式(1) xTiO2・(1−x)SiO2 (式中xは0.0001〜0.2である。)
【0021】また、本発明(II)は、過酸化物を酸化
剤とし炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種
以上有する化合物の炭素−炭素二重結合の酸化反応によ
り酸化化合物を製造する際に用いる触媒であって、該触
媒がMWW構造を有し且つ下記組成式(2)で表される
酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒
である。 組成式(2) xTiO2・yM2O3・(1−x−2y)SiO2 (式中、Mはアルミニウム、硼素、クロム、ガリウム、
及び鉄からなる群から選ばれた少なくとも一種以上の元
素を表し、xは0.0001〜0.2であり、yは0.
0001〜0.1である。)
【0022】さらに本発明(III)は、本発明(I)
又は本発明(II)の酸化化合物製造用結晶性MWW型
チタノシリケート触媒の製造方法である。
【0023】またさらに本発明(IV)は、本発明
(I)又は本発明(II)の酸化化合物製造用結晶性M
WW型チタノシリケート触媒の存在下に、過酸化物を酸
化剤とし炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一
種以上有する化合物の炭素−炭素二重結合の酸化反応を
行うことを特徴とする酸化化合物の製造方法である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。まず、本発明(I)及び本発明(II)について
説明する。本発明(I)は、過酸化物を酸化剤とし炭素
−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種以上有する
化合物の炭素−炭素二重結合の酸化反応により酸化化合
物を製造する際に用いる触媒であって、該触媒がMWW
構造を有し且つ下記組成式(1)で表される酸化化合物
製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒である。 組成式(1) xTiO2・(1−x)SiO2 (式中xは0.0001〜0.2である。)
【0025】また、本発明(II)は、過酸化物を酸化
剤とし炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種
以上有する化合物の炭素−炭素二重結合の酸化反応によ
り酸化化合物を製造する際に用いる触媒であって、該触
媒がMWW構造を有し且つ下記組成式(2)で表される
酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒
である。 組成式(2) xTiO2・yM2O3・(1−x−2y)SiO2 (式中、Mはアルミニウム、硼素、クロム、ガリウム、
及び鉄からなる群から選ばれた少なくとも一種以上の元
素を表し、xは0.0001〜0.2であり、yは0.
0001〜0.1である。)
【0026】本発明(I)の酸化化合物製造用結晶性M
WW型チタノシリケート触媒は、その構成単位であるT
iO2及びSiO2の存在比率をモル比にて規定すること
ができる。従って、xの意味するところはチタノシリケ
ート中のTiO2の存在モル比率であり、また(1−
x)は同じくSiO2の存在モル比率である。言い換え
るならばx/(1−x)はチタン/ケイ素のモル比を表
すに過ぎず、酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシ
リケート触媒中に他の元素が存在することを否定するも
のではない。
【0027】組成式(1)におけるxの範囲としては
0.0001〜0.2であり、好ましくは0.005〜
0.2、より好ましくは0.01〜0.1である。ケイ
素を置換して骨格内に入っているチタン以外に結晶骨格
外のサイト(部位)に存在するチタン種、例えば6配位の
チタン種やアナターゼ状の酸化チタンが並存していても
よいが、一般にそうした骨格外のチタン種は副反応を促
進したり、細孔を狭めて反応物質の拡散を阻害したりす
るため、その存在量が少ない方が好ましい。
【0028】上記組成式(1)で規定したxは骨格内に
含まれるチタンの比率を想定しているが、骨格内チタン
以外に骨格外にもチタンが存在する場合に骨格内に含ま
れるチタンを精度良く定量することは現実的には難し
い。一般には、例えば、紫外可視吸収スペクトルにより
210nm付近に吸収を与えるのが骨格内チタン、26
0nm付近に吸収を与えるのが6配位の格子外チタン
種、330nm付近の吸収がアナターゼライクのチタン
種と帰属されており、210nm付近に吸収があれば、
そのチタノシリケートが骨格内チタンを有することがわ
かる。実際、本発明(I)のチタノシリケート触媒は2
20nm付近に吸収があり、骨格内チタンが存在するこ
とを示している。しかし、他の波長にも吸収が存在する
場合にこれらのチタン種の存在割合を定量的に議論する
ことは核磁気共鳴法や赤外吸収法等の他の手法を組み合
わせても困難である。
【0029】唯一明らかなのは、元素分析などによる組
成分析によって得られるチタンとケイ素の割合から計算
されるチタン対ケイ素のモル比の値が、骨格内に含まれ
るチタンの量の最大値であるということである。上述し
たように骨格内に含まれるチタンのモル比を直接求める
ことは困難であるため、本発明では便宜的に組成式
(1)のxとして組成分析により計算したチタンとケイ
素のモル比を骨格内に含まれるチタンのモル比として使
用する。
【0030】本発明(I)のチタンがケイ素を置換して
いる構造コードMWWを有する結晶性チタノシリケート
触媒は、その反応性に大きな悪影響を与えない限りチタ
ン、ケイ素、酸素以外に他の元素を含んでいてもよい。
特に後述する硼素を構造保持剤(Structure
Supporting Agent)として用いる製造
方法で本発明(I)の触媒を製造する場合には、硼素の
除去操作を行っても微量の硼素が残留する場合が多い。
しかし、少量の硼素はその反応性に大きな影響を与える
ことがないため実質的に存在しても構わない。さらに、
硼素に代わって他の3価金属であるアルミニウム、ガリ
ウム、鉄、クロム等を構造保持剤として用いることも原
理的には可能であり、そうした場合にはそれらの元素が
骨格内および骨格外に残留することがある。
【0031】このような場合は本発明(II)の酸化化
合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒とな
る。すなわち、本発明(II)は、過酸化物を酸化剤と
し炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種以上
有する化合物の炭素−炭素二重結合の酸化反応により酸
化化合物を製造する際に用いる触媒であって、該触媒が
MWW構造を有し且つ下記組成式(2)で表される酸化
化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒であ
る。 組成式(2) xTiO2・yM2O3・(1−x−2y)SiO2 (式中、Mはアルミニウム、硼素、クロム、ガリウム、
及び鉄からなる群から選ばれた少なくとも一種以上の元
素を表し、xは0.0001〜0.2であり、yは0.
0001〜0.1である。)
【0032】組成式(2)におけるxの意味するところ
は前述した組成式(1)と同様であり、またyも構成単
位M2O3の存在モル比率である。組成式(1)と同様に
x/(1−x−2y)は「チタン」/「ケイ素」のモル
比を表し、y/(1−x−2y)は「アルミニウム、硼
素、クロム、ガリウム、及び鉄からなる群から選ばれた
少なくとも一種以上の元素の全て」/「ケイ素」のモル
比を表すに過ぎず、本発明(II)の触媒中に他の元素
が存在することを否定するものではない。組成式(2)
におけるyは0.0001〜0.1であり、好ましくは
0.05以下、より好ましくは0.03以下である。
【0033】本発明(II)の組成式(2)におけるy
は、本発明(I)の組成式(1)のxと同様に組成分析
値から求めることができる。その存在の性状は骨格内又
は骨格外のいずれでもかまわない。Mはアルミニウム、
硼素、クロム、ガリウム、及び鉄からなる群から選ばれ
た少なくとも一種以上の元素であり且つその価数は3価
である。
【0034】一般にMCM−22の合成で用いられてい
るようにナトリウム、カリウム等のアルカリ金属は鉱化
剤としての働きが期待できるため、本発明(I)又は本
発明(II)の触媒の製造の際に結晶化を促進する目的
で用いることも可能であるが、これらを用いた場合は、
他の元素としてナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
が含まれることが考えられる。しかし、一般にアルカリ
金属は結晶性チタノシリケートの触媒機能を阻害する恐
れがあるため、イオン交換等の方法で除去することが望
ましい。
【0035】MWW構造とは、公知の分子ふるいの構造
の一種で、酸素10員環からなる細孔とスーパーケージ
(0.7×0.7×1.8nm)を有することが大きな
特徴である。構造についてはアトラスの発行後にIZA
により承認された。構造の詳細については例えばIZA
Structure Commissionのホーム
ページ(http://www.iza−struct
ure.org/)上で閲覧することができる(200
0年9月現在)。本構造を有する公知の分子ふるいとし
てはMCM−22(Science(vol264,1
910(1994))、SSZ−25(欧州特許第23
1860号公報)、ITQ−1(Chem.Mater.
(vol8,2415(1996)およびJ.Phy
s.Chem.B(vol102,44(1998))
および 、ERB−1(欧州特許第203032号公
報)、PSH−3(米国特許第449409号公報)等が
挙げられる。構造コードMWWを有する分子ふるいはそ
の特徴的X線回折(以後、「XRD」と略す。)のパタ
ーンによって同定することが可能である。XRDパター
ンは、例えば、先のホームページでITQ−1のシミュ
レーションパターンを入手することもできる。代表的回
折線としては例えば表1に記載するようなものがある。
【0036】
【表1】
【0037】次に本発明(III)について説明する。
本発明(III)は酸化化合物製造用結晶性MWW型チ
タノシリケート触媒の製造方法が以下の第一工程〜第二
工程を含むことを特徴とする酸化化合物製造用結晶性M
WW型チタノシリケート触媒の製造方法である。 第一工程 テンプレート化合物、チタン含有化合物、硼素含有化合
物、ケイ素含有化合物及び水を含有する混合物を加熱し
て前駆体を得る工程 第二工程 第一工程で得た前駆体を焼成して結晶性チタノシリケー
トを得る工程
【0038】本発明の酸化化合物製造用結晶性MWW型
チタノシリケート触媒は、従来公知の直接合成法やアト
ムインプランテーション等のPost−Synthes
is等で合成することも可能である。アトムインプラン
テーションで合成するならば例えば、硼素やアルミニウ
ムを含有するMWW構造を有する分子ふるいをまず合成
し、水蒸気処理等で硼素やアルミニウムの少なくとも一
部を除去し、続いて三塩化チタン等のチタン化合物と接
触させればよい。
【0039】しかし、より効率的な製造方法としては、
本発明(III)の製造方法を挙げることができる。す
なわち本発明(III)の酸化化合物製造用結晶性MW
W型チタノシリケート触媒の製造方法とは、テンプレー
ト化合物、チタン含有化合物、硼素含有化合物、ケイ素
含有化合物及び水を含有する混合物を加熱して前駆体を
得る工程と、次いで得られた前駆体を焼成して酸化化合
物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒を得る工
程の二つの工程を、該触媒の製造工程において含むこと
を特徴とする酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシ
リケート触媒の製造方法である。
【0040】まず第一工程について説明する。本発明
(III)の結晶性チタノシリケートの製造方法におけ
る第一工程は、テンプレート化合物、チタン含有化合
物、硼素含有化合物、ケイ素含有化合物及び水を含有す
る混合物を加熱して前駆体を得る工程である。
【0041】ここで言う「テンプレート化合物」とは、
MWW構造を有するゼオライトを合成する際にその構
造、特に細孔の形状を規定する作用があるものであり、
後に焼成することにより除去できるものであれば特に制
限はない。その例としては一般的には窒素含有化合物を
挙げることができ、特に具体例としてはピペリジン、ヘ
キサメチレンイミン、及び/又は両者の混合物を挙げる
ことができるがこれに限定されるわけではない。
【0042】第一工程で用いることが可能なチタン含有
化合物とはゲルを製造することが可能な化合物であれば
特に制限はない。具体的には例えばチタン含有化合物と
して酸化チタン、ハロゲン化チタン、テトラアルキルオ
ルトチタネート類等を挙げることができるが、これに限
定されるわけではない。取り扱いの簡便さなどからハロ
ゲン化チタン、テトラアルキルオルトチタネート類が好
ましく、具体的には四フッ化チタン、テトラエチルオル
トチタネート、テトラプロピルオルトチタネート、テト
ラブチルオルトチタネート等が好適に用いられる。
【0043】また、第一工程で用いることが可能な硼素
含有化合物に特に制限はない。好ましい具体例として
は、硼酸を挙げることができるが、硼酸塩として硼酸ナ
トリウム等の形態で用いることも可能である。
【0044】さらに、第一工程で用いることが可能なケ
イ素含有化合物には特に制限はなく、具体的にはケイ
酸、ケイ酸塩、酸化ケイ素、ハロゲン化ケイ素、フュー
ムドシリカ類、テトラアルキルオルトケイ酸エステル類
及びコロイドダルシリカ等を挙げることができる。いず
れの場合でも高純度のものが好ましいが、中でもコロイ
ドダルシリカの場合にはアルカリ含有量の少ないものが
より好ましい。
【0045】第一工程の混合物におけるチタンとケイ素
の割合は、そのモル比でチタン:ケイ素=0.001〜
0.3:1の範囲であることがこのましい。より好まし
くはチタン:ケイ素=0.005〜0.2:1の範囲、
さらに好ましくはチタン:ケイ素=0.01〜0.2:
1の範囲である。
【0046】また、第一工程の混合物における硼素とケ
イ素の割合は、そのモル比で硼素:ケイ素=0.3〜1
0:1の範囲であることが好ましく、より好ましくは硼
素:ケイ素=0.5〜5:1、さらに好ましくは硼素:
ケイ素=1〜2:1の範囲である。
【0047】さらに、第一工程の混合物における水とケ
イ素の割合は、そのモル比で水:ケイ素=5〜200:
1の範囲であることが好ましく、より好ましくは水:ケ
イ素=15〜50:1の範囲である。
【0048】さらにまた、第一工程の混合物におけるテ
ンプレート化合物とケイ素の割合は、そのモル比でテン
プレート化合物:ケイ素=0.1〜5:1の範囲である
ことが好ましく、より好ましくはテンプレート化合物:
ケイ素=0.3〜3:1、より好ましくはテンプレート
化合物:ケイ素=0.5〜2の範囲である。
【0049】これらの第一工程での混合物の割合には特
に制限はないが、効率よく高活性な酸化化合物製造用結
晶性MWW型チタノシリケート触媒を得るには上記の範
囲が好ましい。また、第一工程での混合物中に上記以外
の元素が共存してもよいが、アルカリ金属やアルカリ土
類金属が大量に存在するとチタンが骨格に入ることを阻
害することがあるため、アルカリ金属やアルカリ土類金
属の量は少ない方が好ましい。具体的には例えばアルカ
リ金属やアルカリ土類金属の総和のモル数がチタンのモ
ル数より少ないことが望ましい。
【0050】第一工程での加熱温度には特に制限はな
い。しかし前駆体を合成する場合は水熱反応の条件下で
行うことが好ましい。ここで言う「水熱反応」とは「標
準化学用語辞典(日本化学会 編、丸善株式会社 平成
3年3月30日 発行)」の「水熱反応」の項に記載が
あるように、高温の水、特に高温高圧の水の存在のもと
で行われる物質の合成あるいは変性反応を指し、特に水
熱反応を利用した合成反応を「水熱合成」という。従っ
て、第一工程での加熱はテンプレート化合物、チタン含
有化合物、硼素含有化合物、ケイ素含有化合物及び水を
含有する混合物をオートクレーブ等の密閉容器に入れ、
加熱しつつ加圧する水熱合成条件下で行うことが好まし
い。好ましい温度としては110℃〜200℃の範囲、
より好ましく120℃〜190℃の範囲である。
【0051】水熱合成における温度がこの範囲以下であ
る場合、目的の生成物が得られなかったり、得られても
加熱時間が長くかかる恐れがあり実用的でない。また、
温度がこの範囲以上の場合には、最終的に得られた触媒
を用いた酸化反応での目的生成物収率が低下するため好
ましくない。
【0052】さらに水熱合成は、通常2時間〜30日の
範囲で行われ、より好ましい水熱合成時間は3時間〜1
0日である。水熱合成時間がこの範囲以下であると、結
晶化が不十分で高性能な触媒が得られない恐れがある。
また、この範囲以上の時間をかけても実質的に触媒作用
の向上は期待できず、むしろ他の相に転化したり粒径が
大きくなったりといった悪影響が起こる場合もあり好ま
しくない。
【0053】次に第二工程について説明する。第二工程
は第一工程で得た前駆体を焼成して酸化化合物製造用結
晶性MWW型チタノシリケート触媒を得る工程である。
【0054】前駆体の焼成方法に特に制限はなく、通常
の触媒焼成などの公知の条件で行うことができる。密閉
系で行っても流通系で行っても良く、必要に応じて窒素
などの不活性ガス気流下で行っても良い。焼成温度は好
ましくは200℃〜700℃の範囲であり、より好まし
くは300℃〜650℃の範囲、最も好ましくは400
℃〜600℃の範囲である。焼成温度が200℃よりも
低い場合、テンプレート化合物の除去が十分に行えない
恐れがあり、逆に700℃より高いとMWW型結晶構造
の破壊が起こる恐れがあり、結果として触媒性能に悪影
響をもたらすために好ましくない。
【0055】以下に、本発明(III)の酸化化合物製
造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒の製造方法を
より具体的に説明する。本発明(III)の触媒の製造
方法は、ピペリジンまたはヘキサメチレンイミンをテン
プレートとして、硼素(硼酸)を構造保持剤(Stru
cture Supporting Agent)とし
てアモルファス状態にあるチタノシリケートをいわゆる
MCM−22(P)と呼ばれるラメラ相の前駆体に変換
し(以上が第一工程)、更にその前駆体を焼成する(以
上が第二工程)ことによって酸化化合物製造用結晶性M
WW型チタノシリケート触媒を得る方法である。
【0056】さらにより具体的に酸化化合物製造用結晶
性MWW型チタノシリケート触媒の製造方法について例
示すると、ピペリジンもしくはヘキサメチレンイミン
(テンプレート)の水溶液を二分し、一方にはテトラア
ルキルオルトチタネートを他方にはホウ素の化合物を加
えて溶解し、さらに、各々にシリカを加えて攪拌し、チ
タンもしくは硼素を含んだ二種類の均一なゲルを調製す
る。
【0057】これら二種類のゲルを十分に混合攪拌した
後、オートクレーブ等の密閉容器に移し、水熱合成す
る。得られた固体生成物をろ過等の方法で母液から分離
し、さらに、十分に水洗した後、乾燥する。こうして得
られた前駆体を焼成することによって酸化化合物製造用
結晶性MWW型チタノシリケート触媒を得ることができ
る。
【0058】本発明(III)の製造方法により得るこ
とができる触媒を、そのまま酸化反応の触媒として使用
することもできるが、当該製造方法で得られたチタノシ
リケートに存在する骨格内もしくは骨格外に導入された
硼素や、酸化反応に寄与しないチタン自身が縮合して生
じたアナターゼ相は該触媒を酸と接触させることよって
少なくとも部分的に除去することができる。この酸との
接触により、より高性能な酸化化合物製造用結晶性MW
W型チタノシリケート触媒を得ることができる。
【0059】酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシ
リケート触媒の製造工程における酸との接触は、焼成
前、焼成後、あるいは焼成前後の両方で行なっても効果
があるが、焼成前に前駆体の状態で施すことが最も効果
的であり、特に焼成によるアナターゼ相の副生を大きく
抑制することができる。
【0060】ここで言う「酸との接触」とは、具体的に
は酸を含んだ溶液、あるいは酸そのものを第一工程後で
得た前駆体、あるいは第二工程後のチタノシリケートに
接触させることを言う。接触の方法に特に制限はなく、
前駆体、あるいはチタノシリケートに酸、あるいは酸の
溶液を噴霧、塗布する方法でも、酸、あるいは酸の溶液
に前駆体、あるいはチタノシリケートを浸積する方法で
もかまわない。簡便なのは酸、あるいは酸の溶液に前駆
体、あるいはチタノシリケートを浸積する方法であり、
その方法が好ましい。
【0061】酸との接触に用いる酸は、無機酸であって
も有機酸であっても、また、それらの塩であってもよ
い。好ましい無機酸の具体例としては、塩酸、硫酸、硝
酸、燐酸を例示することができ、好ましい有機酸の具体
例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸を例示
することができる。また、それらの塩として、ナトリウ
ム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、ア
ンモニウム塩を例示することができる。
【0062】酸との接触は前述したように焼成前後のい
ずれにおいても行なうことができるが、焼成前に行なう
ことが特に効果的である。固体物質1gに対して5ml
〜100ml程度の量の酸溶液に前駆体等の固体物質を
浸積し、一定時間保持した後、ろ過等の方法で固体を回
収し、十分溶媒で洗浄する。攪拌は必ずしも必要ではな
いが、行ってもかまわない。
【0063】酸を溶液として用いる場合は、その溶媒と
しては特に制限はない。具体的には水、アルコール類、
エーテル類、エステル類、ケトン類を挙げることがで
き、特に水が適当である。
【0064】酸の濃度にも特に制限はないが、0.1m
ol/l〜10mol/l程度のものが好適に用いられ
る。温度は0℃〜200℃で行うことができるが、50
℃〜180℃の範囲が好ましく、特に60℃〜150℃
が好ましい。処理時間は0.1時間〜3日行えばよい
が、2時間〜1日が適当である。
【0065】最後に本発明(IV)について説明する。
本発明(IV)は、本発明(I)又は本発明(II)の
酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒
の存在下に、過酸化物を酸化剤とし炭素−炭素二重結合
を有し且つ他の官能基を一種以上有する化合物の炭素−
炭素二重結合の酸化反応を行うことを特徴とする酸化化
合物の製造方法である。本発明(IV)の酸化化合物の
製造方法によれば、炭素−炭素二重結合を有し且つ他の
官能基を一種以上有する化合物の他の官能基には影響を
与えることなく、炭素−炭素二重結合の酸化反応のみを
選択的に行うことが可能である。もちろん、他の官能基
も同時に反応して全く異なる目的物を得ることも可能で
あり、そのような場合も本発明(IV)に含まれること
は言うまでもない。
【0066】本発明(IV)において使用することが可
能な過酸化物としては、具体的には例えば過酸化水素あ
るいは有機過酸化物を挙げることがでる。有機過酸化物
として例えばt−ブチルヒドロペルオキシド、t−アミ
ノヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、エ
チルベンゼンヒドロペルオキシド、シクロヘキシルヒド
ロペルオキシド、メチルシクロヘキシルヒドロペルオキ
シド、テトラリンヒドロペルオキシド、イソブチルベン
ゼンヒドロペルオキシド、エチルナフタレンヒドロペル
オキシド、及び過酢酸を挙げることができるが、これに
限定されるわけではない。また、これらの過酸化物の二
種以上を混合して用いてもかまわない。
【0067】過酸化物としては過酸化水素を使用するこ
とが最も好ましく、30重量%、60重量%、90重量
%などの濃度の過酸化水素水溶液を使用することができ
る。添加する過酸化物の量には特に制限はなく、酸化反
応を受ける原料である炭素−炭素二重結合を有し且つ他
の官能基を一種以上有する化合物の炭素−炭素二重結合
に対して当量以上用いても、また条件によっては当量以
下でもかまわない。
【0068】本発明(IV)の酸化化合物の製造方法に
用いる炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種
以上有する化合物には特に制限はない。いわゆる一分子
内に炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種以
上有する化合物であればかまわない。この場合の「他の
官能基」には、炭素−炭素二重結合も含まれることは言
うまでもない。
【0069】他の官能基の具体例としては、例えばアル
ケニル基、アルキニル基、アリール基、アレーン基、ア
ルコール基、フェノール基、エーテル基、エポキシド
基、ハロゲン基、アルデヒド基、ケトン基、カルボニル
基、エステル基、アミド基、シアナート基、イソシアナ
ート基、チオシアナート基、アミン基、ジアゾ基、ニト
ロ基、ニトリル基、ニトロソ基、スルフィド基、スルホ
キシド基、スルフォン基、チオール基、オルトエステル
基、尿素基、及びイミン基を挙げることができるが、こ
れに限定されるわけではない。また、同種の官能基を2
個以上有していても、さらに二種以上の官能基を有して
いてもいっこうに差し支えない。
【0070】炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基
を一種以上有する化合物のより具体的な例示としては、
アリルエーテル類、炭素数3〜炭素数10の化合物類、
多価アルコールのエーテル類、及びカルボン酸エステル
類等を挙げることができる。もちろんこれらの二種以上
の混合物であってもかまわない。
【0071】さらに具体的には、例えばアリルエーテル
類としてはアリルメチルエーテル、アリルエチルエーテ
ル、アリルプロピルエーテル、アリルブチルエーテル、
アリルビニルエーテル、及びジアリルエーテル等、炭素
数3〜炭素数10の化合物類としては、アリルアルコー
ル、アリルブロマイド、アリルクロライド、アクロレイ
ン、メタクロレイン、及びアクリル酸等、
【0072】多価アルコールのエーテル類としては、エ
チレングリコールモノアルケニルエーテル、エチレング
リコールジアルケニルエーテル、1,2−プロパンジオ
ールモノアルケニルエーテル、1,2−プロパンジオー
ルジアルケニルエーテル、1,3−プロパンジオールモ
ノアルケニルエーテル、1,3−プロパンジオールジア
ルケニルエーテル、1,2−ブタンジオールモノアルケ
ニルエーテル、1,2−ブタンジオールジアルケニルエ
ーテル、1,3−ブタンジオールモノアルケニルエーテ
ル、1,3−ブタンジオールジアルケニルエーテル、
1,4−ブタンジオールモノアルケニルエーテル、1,
4−ブタンジオールジアルケニルエーテル及びペンタエ
リスリトールモノアルケニルエーテル、ペンタエリスリ
トールジアルケニルエーテル、ペンタエリスリトールト
リアルケニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラア
ルケニルエーテル等、
【0073】カルボン酸エステル類としては、ギ酸アリ
ル、酢酸アリル、プロピオン酸アリル、酒石酸アリル、
プロピオン酸アリル及びメタクリル酸アリル等を例示す
ることができる。
【0074】最も好ましい組み合わせの例としては、炭
素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種以上有す
る化合物としてはジアリルエーテル、酢酸アリル、メタ
クリル酸アリル又はアリルアルコールであり、且つ酸化
剤としては過酸化水素である組み合わせを挙げることが
できる。
【0075】本発明(IV)の酸化化合物の製造方法に
おいて使用する酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノ
シリケート触媒の量に特に限定はない。酸化反応の種
類、反応温度、基質の反応性ならびに温度、過酸化物濃
度、溶媒の種類および濃度、反応様式(バッチ方式、連
続方式)によって好ましい範囲は変わり得る。スラリー
系で使用するときには、通常、反応物混合物中の濃度と
して、0.1重量%〜20重量%の範囲が適当あり、よ
り好ましくは、0.5重量%〜10重量%の範囲であ
る。固定床流通反応系においては見かけ上これより大き
な触媒量を用いることが好ましい。
【0076】使用する酸化化合物製造用結晶性MWW型
チタノシリケート触媒の形態にも特に制限はない。粉
末、微小球、ペレット、押し出し成型品、あるいは担体
に担持することも可能である。成型する際にはバインダ
ーを用いることもできるが、好ましいバインダーや担体
は本質的に非酸性もしくは酸性の弱い物質で、過酸化物
の分解反応あるいは目的酸化化合物の分解反応を触媒し
ないものが好ましい。
【0077】本発明(IV)の酸化化合物の製造方法に
おける酸化反応は、溶媒を用いなくても、あるいは適当
な溶媒の存在下でも実施することができる。適当な溶媒
の例としては、アルコール類、ケトン類、ニトリル類、
水等を挙げることができ、アルコール類の具体例とし
て、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−
プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−
ブタノール、アミルアルコール、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、ケト
ン類としてアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、ニトリル類として、アセトニトリル、プロピオニ
トリル、ベンゾニトリル等が挙げられる。これらは単独
でも混合物としても用いることができる。好ましい溶媒
としてはアセトン、アセトニトリル、水が挙げられ、特
にアセトニトリルが好ましい。
【0078】本発明(IV)の酸化化合物の製造方法に
おける酸化反応の反応温度に特に制限はない。好ましく
は0℃〜150℃の範囲であり、より好ましくは10℃
〜100℃の範囲である。0℃より低いと反応速度が遅
く実用的でなく、150℃より高い場合は過酸化物の分
解反応が顕著となり、さらには目的生成物の分解反応が
促進される恐れもあり好ましくない。
【0079】また、一般に酸化反応が発熱反応であるた
め、反応温度を一定の範囲に制御するために、適当な方
法で反応熱を除去することが望ましい。また、反応圧力
に特に制限はない。
【0080】本発明(IV)の酸化化合物の製造方法に
おける酸化反応は、固定床、輸送床、攪拌スラリー、ま
たはCSTR反応器のような適当な反応器または反応装
置を使って、バッチ方式、連続方式、または半連続方式
で行うことができ、どの方法を用いても良い。また、酸
化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒、
炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種以上有
する化合物、過酸化物からなる混合物は一度に全部を混
合しても、順次混合してもよい。
【0081】本反応において、希望する酸化化合物の分
離は、通常の精製工程おける分離精製方法で行うことが
できる。具体的には例えばバッチ方式で反応を行った場
合、酸化化合物の生成量が希望する域に達した後、分別
蒸留、抽出蒸留、液液抽出、などの任意の公知の方法を
使って酸化化合物を反応混合物から分離、回収すること
ができる。
【0082】スラリー型反応器の場合、濾過または遠心
分離のような適当な方法により、酸化化合物製造用結晶
性MWW型チタノシリケート触媒を回収することがで
き、また、回収された触媒は酸化反応の触媒として再利
用することができる。
【0083】一方、固定床型反応器の場合、酸化化合物
製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒は反応器に
保持されたまま、生成物である酸化化合物、溶媒、未反
応の炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種以
上有する化合物及び過酸化物と容易に分離することがで
きる。
【0084】本発明(IV)の酸化化合物の製造方法に
おいて、回収された酸化化合物製造用結晶性MWW型チ
タノシリケート触媒、未反応の炭素−炭素二重結合を有
し且つ他の官能基を一種以上有する化合物及び過酸化物
は、適当な方法で精製後、あるいは精製することなく再
び利用することが可能である。
【0085】また、本発明(IV)における回収された
酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒
は、一般に繰り返し使用する毎に活性が低下し、初期の
活性を示さなくなることがある。こうした場合には、回
収された触媒の再生が必要となる。回収された触媒の再
生は従来公知の方法を用いることができ、具体的には例
えば、100℃〜600℃の温度で空気中で焼成するこ
とで初期の活性まで再生することが可能である。
【0086】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、これらの実施例は本発明の概要を示すもの
で、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0087】〔実施例、比較例における用語の説明〕アリルアルコール転化率の計算法 :反応前に仕込んだア
リルアルコールに対する、反応で消費されたアリルアル
コールのモル割合。反応で消費されたアリルアルコール
は、反応前後でのアリルアルコールの増減から算出し
た。グリシドール選択率の計算法 反応後濾液の分析結果より算出したグリシドールとグリ
セリンのモル割合。過酸化水素転化率の計算法 :反応前に仕込んだ過酸化水
素に対する、反応で消費された過酸化水素の割合。反応
で消費された過酸化水素は、反応前後での過酸化水素の
増減から算出した。
【0088】過酸化水素有効率の算出 過酸化水素有効率とは、反応で消費された過酸化水素の
うち、酸素への分解で消費された過酸化水素を除いた過
酸化水素の割合を表す、即ち消費された過酸化水素のう
ちエポキシ化反応に消費された過酸化水素の割合を表
す。エポキシド収率 過酸化水素を用いた酸化反応終了後における、目的酸化
生成物であるエポキシド化合物の過酸化水素基準の収
率。仕込み過酸化水素に対するエポキシド化合物生成量
のモル割合を表す。触媒活性低下割合 未使用の触媒を用いた際のエポキシド化合物生成モル量
に対する、繰り返し触媒を使用した際のエポキシド化合
物生成モル量減少割合を表す。
【0089】〔実施例、比較例における分析装置〕チタノシリケート元素分析方法 チタノシリケートをテフロン(登録商標)ビーカーに計
り取り、フッ酸(50質量%)を加えて溶解させた。こ
れに純水を加え、セイコー電子工業株式会社製卓上型プ
ラズマ発光分析装置(SPS1700)を用いてチタ
ン、ケイ素、硼素組成分析を行った。
【0090】反応混合物の濾液中の有機化合物濃度分析 以下のガスクロマトグラフィー分析装置、条件にて測定
した。分析は内部標準法を用い、反応液10mlに対
し、内部標準として1,4−ジオキサンを1ml添加し
たものを分析液として、その内の0.4μlを注入して
行った。 ガスクロマトグラフィー:島津製作所製GC−14B カラム:キャピラリーカラムTC−WAX(長さ30
m、内径0.25mm、膜厚0.25μm) キャリアーガス:窒素(スプリット比20、カラム流量
2ml/min) 温度条件:検出器及び気化室温度が200℃、カラム温
度は、分析開始から5分間は50℃に保持し、その後1
0℃/分の昇温速度で150℃まで昇温し、150℃で
10分間保持、さらに、その後10℃/分昇温速度で2
00℃まで昇温し、25分間保持した。 検出器:FID(H2圧70kPa、空気圧100kP
a)
【0091】反応混合物の濾液中の過酸化水素濃度分析 京都電子科学工業社製の自動電位差滴定装置AT−01
2を用い、滴定試薬として、Ce(IV)を含む溶液を
用い、電位差滴定を行った。
【0092】実施例1:触媒1の製造 25℃で、ピペリジン(和光純薬工業株式会社製 純度
98%)(以後、「PI」と略す。)182.5gをイ
オン交換水513gに溶解し、ピペリジン水溶液を調製
した。このピペリジン水溶液を2等分に分け、激しく攪
拌しながら一方に、テトラブチルオルトチタネート(和
光純薬工業株式会社製 純度95%)18.0g、もう
一方に硼酸(和光純薬工業株式会社製99.5%)12
4.2gを加えた。30分間攪拌を行いテトラブチルオ
ルトチタネートの加水分解反応を完全に進行させた後、
フュームドシリカ(Cab−o−sil M7D)45
gをチタン、硼素を含む溶液それぞれに加えた。シリカ
添加後1時間攪拌を行い2種の均一なゲルを得た。この
2種のゲルを混合し、さらに1時間30分攪拌を続けモ
ル比が、1・SiO2:0.033・TiO2:0.67
・B2O3:1.4・PI:19・H2Oとなる混合物を
得た。
【0093】このゲルを2リットルのテフロン製のオー
トクレーブへ移し、130℃の温度下100rpmの回
転速度で24時間攪拌を行い、次いで150℃の温度下
100rpmの回転速度で24時間攪拌を行い、さら
に、170℃の温度下100rpmの回転速度で120
時間攪拌を行った。攪拌終了後、内容物を25℃まで冷
却し、濾過により内容物から固体生成物を分離し、さら
に、イオン交換水を用い、固体生成物を洗浄し、洗浄水
のpHが9以下になるまで洗浄を繰り返した。こうして
得た固体生成物を50℃の温度下で乾燥し、その得られ
た固体生成物1gに対して、6mol/lの硝酸を20
ml加え、100℃の温度下で20時間酸処理し、酸処
理終了後濾過により得た固体を530℃の温度下で10
時間焼成し、最終的な目的生成物MWW型チタノシリケ
ート触媒1を得た。この触媒1のチタン/ケイ素のモル
比、及び硼素/ケイ素のモル比を測定した。結果を表2
に示す。
【0094】実施例2:触媒2の製造 酸処理において、6mol/lの硝酸に代えて1.0m
ol/lの硫酸を使用する他は、実施例1と同様の操作
を行い、MWW型チタノシリケート触媒2を得た。この
触媒2のチタン/ケイ素のモル比、及び硼素/ケイ素の
モル比を測定した。結果を表2に示す。実施例3:触媒3の製造 酸処理において、6mol/lの硝酸に代えて2.0m
ol/lの硫酸を使用する他は、実施例1と同様の操作
を行い、MWW型チタノシリケート触媒3を得た。この
触媒3のチタン/ケイ素のモル比、及び硼素/ケイ素の
モル比を測定した。結果を表2に示す。実施例4:触媒4の製造 25℃で、PI(和光純薬工業株式会社製 純度98
%)182.5gをイオン交換水513gに溶解し、ピ
ペリジン水溶液を調製した。このピペリジン水溶液を2
等分に分け、激しく攪拌しながら一方に、テトラブチル
オルトチタネート(和光純薬工業株式会社製 純度95
%)18.0g、もう一方に硼酸(和光純薬工業株式会
社製99.5%)124.2gを加えた。30分間攪拌
を行いテトラブチルオルトチタネートの加水分解反応を
完全に進行させた後、フュームドシリカ(Cab−o−
sil M7D)45gをチタン、硼素を含む溶液それ
ぞれに加えた。シリカ添加後1時間攪拌を行い2種の均
一なゲルを得た。この2種のゲルを混合し、さらに1時
間30分攪拌を続けモル比が、1・SiO2:0.03
3・TiO2:0.67・B2O3:1.4・PI:19
・H2Oとなる混合物を得た。
【0095】このゲルを2リットルのテフロン製のオー
トクレーブへ移し、130℃の温度下100rpmの回
転速度で24時間攪拌を行い、次いで150℃の温度下
100rpmの回転速度で24時間攪拌を行い、さら
に、170℃の温度下100rpmの回転速度で120
時間攪拌を行った。攪拌終了後、内容物を25℃まで冷
却し、濾過により内容物から固体生成物を分離し、さら
に、イオン交換水を用い、固体生成物を洗浄し、洗浄水
のpHが9以下になるまで洗浄を繰り返した。こうして
得た固体生成物を530℃の温度下で10時間焼成し、
最終的な目的生成物MWW型チタノシリケート触媒4を
得た。この触媒4のチタン/ケイ素のモル比、及び硼素
/ケイ素のモル比を測定した。結果を表2に示す。
【0096】実施例5:触媒5の製造 25℃で、PI(和光純薬工業株式会社製 純度98
%)182.5gをイオン交換水513gに溶解し、ピ
ペリジン水溶液を調製した。このピペリジン水溶液を2
等分に分け、激しく攪拌しながら一方に、テトラブチル
オルトチタネート(和光純薬工業株式会社製 純度95
%)18.0g、もう一方に硼酸(和光純薬工業株式会
社製99.5%)124.2gを加えた。30分間攪拌
を行いテトラブチルオルトチタネートの加水分解反応を
完全に進行させた後、フュームドシリカ(Cab−o−
sil M7D)45gをチタン、硼素を含む溶液それ
ぞれに加えた。シリカ添加後1時間攪拌を行い2種の均
一なゲルを得た。この2種のゲルを混合し、さらに1時
間30分攪拌を続けモル比が、1・SiO2:0.03
3・TiO2:0.67・B2O3:1.4・PI:19
・H2Oとなる混合物を得た。
【0097】このゲルを2リットルのテフロン製のオー
トクレーブへ移し、130℃の温度下100rpmの回
転速度で24時間攪拌を行い、次いで150℃の温度下
100rpmの回転速度で24時間攪拌を行い、さら
に、170℃の温度下100rpmの回転速度で120
時間攪拌を行った。攪拌終了後、内容物を25℃まで冷
却し、濾過により内容物から固体生成物を分離し、さら
に、イオン交換水を用い、固体生成物を洗浄し、洗浄水
のpHが9以下になるまで洗浄を繰り返した。こうして
得た固体生成物を50℃の温度下で乾燥し、その得られ
た固体生成物1gに対して、6mol/lの硝酸を20
ml加え、100℃の温度下で20時間酸処理した。酸
処理終了後濾過により得た固体1gに対して、さらに2
mol/lの硝酸を20ml加え、100℃の温度下で
20時間酸処理した。530℃の温度下で10時間焼成
し、最終的な目的生成物MWW型チタノシリケート触媒
5を得た。この触媒5のチタン/ケイ素のモル比、及び
硼素/ケイ素のモル比を測定した。結果を表2に示す。
【0098】実施例1〜実施例5で得た触媒1〜触媒5
のチタン/ケイ素のモル比、硼素/ケイ素のモル比を表
2に示した。
【0099】
【表2】
【0100】実施例6:MWW型チタノシリケート触媒
1を用いた酸化化合物の製造 温度計、還流冷却器、磁気攪拌子を備えた、20mlの
三口フラスコにアリルアルコール0.58g(10mm
ol)、アセトニトリル3.9g(5ml)、を加え、
次いで実施例1に示したMWW型チタノシリケート触媒
1(70mg)を仕込み、60℃の湯浴で加熱し、激し
く攪拌した。反応混合物の温度が57℃に達した直後、
30重量%の過酸化水素水溶液1.1g(過酸化水素と
して10mmol)を系に加え、この時点を反応開始時
刻とし、反応開始から30分経過するまで攪拌を続け
た。反応開始から30分後すぐさま反応混合物を氷冷し
反応を停止した。その後、反応混合物を濾過し、未反応
のアリルアルコール、未反応の過酸化水素、水、生成
物、および溶媒と触媒とを分離した。この時、得られた
濾液中の有機物質濃度をガスクロマトグラフィーを用い
て分析し、また、未反応の過酸化水素濃度をCe(I
V)を用いた電位差滴定により求めた。反応成績を表3
に示す。アリルアルコールの転化率は87.0%であ
り、生成したエポキシ化合物であるグリシドールの選択
率は99.9%であった。また、過酸化水素の転化率は
87.9%であり、過酸化水素の有効率は99.0%で
あった。
【0101】
【表3】
【0102】実施例7:MWW型チタノシリケート触媒
2を用いた酸化化合物の製造 実施例2で得た触媒2を使用する他は実施例6と同様の
操作を行った。反応成績を表3に示す。
【0103】実施例8:MWW型チタノシリケート触媒
3を用いた酸化化合物の製造 実施例3で得た触媒3を使用する他は実施例6と同様の
操作を行った。反応成績を表3に示す。
【0104】実施例9:MWW型チタノシリケート触媒
4を用いた酸化化合物の製造 実施例4で調製した触媒4を使用する他は実施例6と同
様の操作を行った。反応成績を表3に示す。
【0105】実施例10:MWW型チタノシリケート触
媒5を用いた酸化化合物の製造 実施例5で調製した触媒5を使用する他は実施例6と同
様の操作を行った。反応成績を表3に示す。
【0106】実施例11:反応溶媒の検討 溶媒としてアセトニトリルを用いる代わりに、水を溶媒
として5g(5ml)添加した他は実施例6と同様の操
作を行った。反応成績を表3に示す。
【0107】実施例12 溶媒としてアセトニトリルを用いる代わりに、エタノー
ルを溶媒として3.9g(5ml)添加した他は実施例
6と同様の操作を行った。反応成績を表3に示す。
【0108】比較例1:MFI型チタノシリケート触媒
の製造と酸化化合物の製造 磁気攪拌子を備えた500mlのビーカーにテトラエチ
ルオルトシリケート(和光純薬工業株式会社製)62.
5gを加え、次いで30℃の温度下、20質量%のテト
ラプロピルアンモニウムヒドロキシド水溶液(東京化成
工業社製)107gを10分間で加えた。1.0時間攪
拌後、イソプロピルアルコール(和光純薬社製)38g
とテトラオルトチタネート(東京化成社製)14gの混
合物を30分かけて加えた。30℃で30分間攪拌した
後、80℃の湯浴を用いて混合物を加熱し、2時間攪拌
を続けた。こうして得た混合物に水を230g加え、テ
フロン製のオートクレーブに移し、175℃で48時間
水熱合成を行った。水熱合成終了後、内容物をオートク
レーブから取り出し、遠心分離により固体生成物を分離
した。こうして得た固体生成物を蒸留水を用い洗浄し
た。洗浄終了後、空気存在下、500℃で8時間焼成
し、有機物の除去を行った。さらに、焼成により得られ
た固体物1gに対し、1.0mol/lの硝酸水溶液2
0mlを用いて酸洗浄を12時間行い、酸洗浄終了後、
濾過により固体生成物を分離した。次いでこの固体生成
物を500℃、12時間、空気存在下焼成し、チタン/
ケイ素のモル比が0.0222である目的のMFI型チ
タノシリケート触媒を得た。このMFI型チタノシリケ
ート触媒を使用する他は、実施例6同様の操作を行っ
た。反応成績を表3に示す。
【0109】実施例13:繰り返し使用 温度計、還流冷却器、磁気攪拌子を備えた、20mlの
三口フラスコにアリルアルコール0.23g(4mmo
l)、アセトニトリル7.9g(10ml)、を加え、
次いで実施例1に示したMWW型チタノシリケート触媒
1(100mg)を仕込み、60℃の湯浴で加熱し、激
しく攪拌した。反応混合物の温度が57℃に達した直
後、30質量%の過酸化水素0.14g(過酸化水素と
して4mmol)を系に加え、この時点を反応開始時刻
とし、反応開始から0.5時間経過するまで攪拌を続け
た。反応開始から0.5時間後すぐさま反応混合物を氷
冷し反応を停止した。その後、反応混合物を濾過し、未
反応のアリルアルコール、未反応の過酸化水素、水、生
成物、および溶媒と触媒とを分離した。この時、得られ
た濾液中の有機物質濃度をガスクロマトグラフィーを用
いて分析し、また、未反応の過酸化水素濃度をCe(I
V)を用いた電位差滴定により求めた。
【0110】次に、濾過により回収した触媒を乾燥後、
再度同じ条件下で2回目の反応を実施し、1回目と同様
にして、反応終了後混合物の濾過し、濾液と触媒の分離
を行い、次いで濾液の分析および触媒の回収を行った。
また更に、この2回目の反応後回収した触媒を乾燥し、
1回目、2回目と同じ条件下で3回目の反応を実施し、
反応終了後混合物の分離、分析を行った。この様にし
て、合計3回の反応を実施した。反応成績を表4に示
す。触媒の劣化を表す活性低下割合は、2回目の反応で
は2%であり、3回目の反応では10%であった。
【0111】
【表4】
【0112】比較例2 比較例1で得たチタン/ケイ素のモル比が0.0222
であるMFI構造のチタノシリケート触媒を使用する他
は実施例11と同様の操作を行った。反応成績を表4に
示す。触媒の劣化を表す活性低下割合は、2回目の反応
では28%であり、3回目の反応では31%であった。
【0113】実施例14:反応基質の検討 温度計、還流冷却器、磁気攪拌子を備えた、20mlの
三口フラスコにジアリルエーテル0.98g(10mm
ol)、アセトニトリル3.9g(5ml)、を加え、
次いで実施例1に示したMWW型チタノシリケート触媒
1(70mg)を仕込み、60℃の湯浴で加熱し、激し
く攪拌した。反応混合物の温度が57℃に達した直後、
30質量%の過酸化水素1.1g(過酸化水素として1
0mmol)を系に加え、この時点を反応開始時刻と
し、反応開始から1時間経過するまで攪拌を続けた。反
応開始から1時間後すぐさま反応混合物を氷冷し反応を
停止した。その後、反応混合物を濾過し、未反応のジア
リルエーテル、未反応の過酸化水素、水、生成物、およ
び溶媒と触媒とを分離した。この時、得られた濾液中の
有機物質濃度をガスクロマトグラフィーを用いて分析
し、また、未反応の過酸化水素濃度をCe(IV)を用
いた電位差滴定により求めた。反応成績を表5に示す。
目的エポキシド化合物であるアリルグリシジルエーテル
の収率は、24.4%であった。
【0114】
【表5】
【0115】実施例15 アリルプロピルエーテル0.10g(10mmol)を
用いる他は実施例12と同様の操作を行った。反応成績
を表5に示す。目的エポキシド化合物であるグリシジル
プロピルエーテルの収率は42.6%であった。
【0116】実施例16 アリルクロライド0.77g(10mmol)を用いる
他は実施例12と同様の操作を行った。反応成績を表5
に示す。目的エポキシド化合物であるエピクロロヒドリ
ンの収率は53.1%であった。
【0117】実施例17 スチレン0.10g(10mmol)を用いる他は実施
例12と同様の操作を行った。反応成績を表5に示す。
目的エポキシド化合物であるスチレンオキシドの収率は
53.1%であった。
【0118】比較例3〜比較例6 比較例1で得たMFI構造のチタノシリケート触媒を使
用する他は実施例14〜実施例17と同様の操作を行っ
た。反応成績を表5に示す。目的エポキシド化合物であ
るアリルグリシジルエーテルの収率は16.7%、グリ
シジルプロピルエーテルの収率は17.9%、エピクロ
ロヒドリンの収率は20.1%、スチレンオキシドの収
率は、1.1%であった。
【0119】
【発明の効果】以上述べてきたように、従来公知のチタ
ノシリケート触媒に比べて本明細書記載の下記組成式
(1)又は下記組成式(2)で表され且つ構造コードM
WWを有することを特徴とする結晶性チタノシリケート
触媒は、過酸化物を酸化剤とした酸化反応による、炭素
−炭素二重結合を有し且つ他の官能基を一種以上有する
化合物の酸化化合物の製造において非常に有用な触媒と
なることは明かである。 組成式(1) xTiO2・(1−x)SiO2 (式中xは0.0001〜0.2である。) 組成式(2) xTiO2・yM2O3・(1−x−2y)SiO2 (式中、Mはアルミニウム、硼素、クロム、ガリウム、
及び鉄からなる群から選ばれた少なくとも一種以上の元
素を表し、xは0.0001〜0.2であり、yは0.
0001〜0.1である。)
【0120】また、本明細書記載の水熱合成を利用した
当該チタノシリケート触媒の製造方法によれば、効率よ
く高性能な酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリ
ケート触媒を得ることができることは明かである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 303/04 C07D 303/04 303/08 303/08 303/14 303/14 303/22 303/22 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07C 29/48 C07C 29/48 31/22 31/22 (72)発明者 辰巳 敬 神奈川県川崎市麻生区上麻生4−29−1− 309 (72)発明者 呉 鵬 神奈川県横浜市栄区小菅ヶ谷1−5 1− 214号 Fターム(参考) 4C048 AA01 BB02 BB04 BB07 BB09 CC01 UU03 XX02 4G069 AA02 AA08 BB06A BB06B BC16A BC17A BC50A BC50B BC58A BC66A BD03A BD03B BD05A BD05B CB07 DA08 EA01Y FA01 FC02 FC03 FC07 FC08 ZA37A ZC01 4G073 BA20 BA28 BA36 BA56 BA58 BA63 BD01 CZ55 FB11 FB14 FB41 FB50 FC25 FD23 GA02 UA01 UB38 4H006 AA02 AC41 BA09 BA10 BA14 BA19 BA30 BA31 BA33 BA81 BB21 BE32 FE11 FG30 4H039 CA60 CA63 CC40 CC60

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過酸化物を酸化剤とし炭素−炭素二重結
    合を有し且つ他の官能基を一種以上有する化合物の炭素
    −炭素二重結合の酸化反応により酸化化合物を製造する
    際に用いる触媒であって、該触媒がMWW構造を有し且
    つ下記組成式(1)で表される酸化化合物製造用結晶性
    MWW型チタノシリケート触媒。 組成式(1) xTiO2・(1−x)SiO2 (式中xは0.0001〜0.2である。)
  2. 【請求項2】 xが0.005〜0.2であることを特
    徴とする請求項1に記載の酸化化合物製造用結晶性MW
    W型チタノシリケート触媒。
  3. 【請求項3】 過酸化物を酸化剤とし炭素−炭素二重結
    合を有し且つ他の官能基を一種以上有する化合物の炭素
    −炭素二重結合の酸化反応により酸化化合物を製造する
    際に用いる触媒であって、該触媒がMWW構造を有し且
    つ下記組成式(2)で表される酸化化合物製造用結晶性
    MWW型チタノシリケート触媒。 組成式(2) xTiO2・yM2O3・(1−x−2y)SiO2 (式中、Mはアルミニウム、硼素、クロム、ガリウム、
    及び鉄からなる群から選ばれた少なくとも一種以上の元
    素を表し、xは0.0001〜0.2であり、yは0.
    0001〜0.1である。)
  4. 【請求項4】 組成式(2)におけるMが硼素であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の酸化化合物製造用結晶
    性MWW型チタノシリケート触媒。
  5. 【請求項5】 xが0.005〜0.2であることを特
    徴とする請求項3又は請求項4のいずれかに記載の酸化
    化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒。
  6. 【請求項6】 yが0.0001〜0.05であること
    を特徴とする請求項3〜請求項5のいずれかに記載の酸
    化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
    酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒
    の製造する方法において、該製造方法が以下の第一工程
    〜第二工程を含むことを特徴とする酸化化合物製造用結
    晶性MWW型チタノシリケート触媒の製造方法。 第一工程 テンプレート化合物、チタン含有化合物、硼素含有化合
    物、ケイ素含有化合物及び水を含有する混合物を加熱し
    て前駆体を得る工程 第二工程 第一工程で得た前駆体を焼成して結晶性チタノシリケー
    トを得る工程
  8. 【請求項8】 テンプレート化合物が窒素含有化合物で
    あることを特徴とする請求項7に記載の酸化化合物製造
    用結晶性MWW型チタノシリケート触媒の製造方法。
  9. 【請求項9】 窒素含有化合物がピペリジン、ヘキサメ
    チレンイミン及び両者の混合物からなる群から選ばれた
    少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項8に
    記載の酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケー
    ト触媒の製造方法。
  10. 【請求項10】 チタン含有化合物が酸化チタン、ハロ
    ゲン化チタン、及びテトラアルキルオルトチタネート類
    からなる群から選ばれた少なくとも一種以上であること
    を特徴とする請求項7〜請求項9のいずれかに記載の酸
    化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 硼素含有化合物が硼酸、硼酸塩、酸化
    硼素、ハロゲン化硼素、及びトリアルキル硼素類からな
    る群から選ばれた少なくとも一種以上であることを特徴
    とする請求項7〜請求項10のいずれかに記載の酸化化
    合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 ケイ素含有化合物がケイ酸、ケイ酸
    塩、酸化ケイ素、ハロゲン化ケイ素、フュームドシリカ
    類、テトラアルキルオルトケイ酸エステル類、及びコロ
    イドダルシリカからなる群から選ばれた少なくとも一種
    以上であることを特徴とする請求項7〜請求項11のい
    ずれかに記載の酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノ
    シリケート触媒の製造方法。
  13. 【請求項13】 第一工程の混合物におけるチタンとケ
    イ素の割合が、そのモル比でチタン:ケイ素=0.00
    1〜0.3:1の範囲であることを特徴とする請求項7
    〜請求項12のいずれかに記載の酸化化合物製造用結晶
    性MWW型チタノシリケート触媒の製造方法。
  14. 【請求項14】 第一工程の混合物における硼素とケイ
    素の割合が、そのモル比で硼素:ケイ素=0.3〜1
    0:1の範囲であることを特徴とする請求項7〜請求項
    13のいずれかに記載の酸化化合物製造用結晶性MWW
    型チタノシリケート触媒の製造方法。
  15. 【請求項15】 第一工程の混合物における水とケイ素
    の割合が、そのモル比で水:ケイ素=5〜200:1の
    範囲であることを特徴とする請求項7〜請求項14のい
    ずれかに記載の酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノ
    シリケート触媒の製造方法。
  16. 【請求項16】 第一工程の混合物におけるテンプレー
    ト化合物とケイ素の割合が、そのモル比でテンプレート
    化合物:ケイ素=0.1〜5:1の範囲であることを特
    徴とする請求項7〜請求項15のいずれかに記載の酸化
    化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触媒の製
    造方法。
  17. 【請求項17】 第一工程での加熱温度が110℃〜2
    00℃の範囲であることを特徴とする請求項7〜請求項
    16のいずれかに記載の酸化化合物製造用結晶性MWW
    型チタノシリケート触媒の製造方法。
  18. 【請求項18】 第二工程での焼成温度が200℃〜7
    00℃の範囲であることを特徴とする請求項7〜請求項
    17のいずれかに記載の酸化化合物製造用結晶性MWW
    型チタノシリケート触媒の製造方法。
  19. 【請求項19】 第一工程で得た前駆体に酸を接触させ
    て、その後に第二工程を行うことを特徴とする請求項7
    〜請求項18のいずれかに記載の酸化化合物製造用結晶
    性MWW型チタノシリケート触媒の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項1〜請求項6のいずれかに記載
    の酸化化合物製造用結晶性MWW型チタノシリケート触
    媒の存在下に、過酸化物を酸化剤とし炭素−炭素二重結
    合を有し且つ他の官能基を一種以上有する化合物の炭素
    −炭素二重結合の酸化反応を行うことを特徴とする酸化
    化合物の製造方法。
  21. 【請求項21】 酸化剤が、過酸化水素、t−ブチルヒ
    ドロペルオキシド、t−アミノヒドロペルオキシド、ク
    メンヒドロペルオキシド、エチルベンゼンヒドロペルオ
    キシド、シクロヘキシルヒドロペルオキシド、メチルシ
    クロヘキシルヒドロペルオキシド、テトラリンヒドロペ
    ルオキシド、イソブチルベンゼンヒドロペルオキシド、
    エチルナフタレンヒドロペルオキシド、及び過酢酸から
    なる群から選ばれた少なくとも一種以上の化合物である
    ことを特徴とする請求項20に記載の酸化化合物の製造
    方法。
  22. 【請求項22】 炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官
    能基を一種以上有する化合物における他の官能基が、ア
    ルケニル基、アルキニル基、アリール基、アレーン基、
    アルコール基、フェノール基、エーテル基、エポキシド
    基、ハロゲン基、アルデヒド基、ケトン基、カルボニル
    基、エステル基、アミド基、シアナート基、イソシアナ
    ート基、チオシアナート基、アミン基、ジアゾ基、ニト
    ロ基、ニトリル基、ニトロソ基、スルフィド基、スルホ
    キシド基、スルフォン基、チオール基、オルトエステル
    基、尿素基、及びイミン基からなる群から選ばれた少な
    くとも一種以上の官能基であることを特徴とする請求項
    20又は請求項21のいずれかに記載の酸化化合物の製
    造方法。
  23. 【請求項23】 炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官
    能基を一種以上有する化合物が、アリルエーテル類、炭
    素数3〜炭素数10の化合物類、多価アルコールのエー
    テル類、及びカルボン酸エステル類からなる群から選ば
    れた少なくとも一種以上の化合物であることを特徴とす
    る請求項20〜請求項22のいずれかに記載の酸化化合
    物の製造方法。
  24. 【請求項24】 アリルエーテル類が、アリルメチルエ
    ーテル、アリルエチルエーテル、アリルプロピルエーテ
    ル、アリルブチルエーテル、アリルビニルエーテル、及
    びジアリルエーテルからなる群から選ばれた少なくとも
    一種以上の化合物であることを特徴とする請求項23に
    記載の酸化化合物の製造方法。
  25. 【請求項25】 炭素−炭素二重結合を有し且つ他の官
    能基を一種以上有する化合物がジアリルエーテル又はア
    リルアルコールであり、且つ酸化剤が過酸化水素である
    ことを特徴とする請求項23に記載の酸化化合物の製造
    方法。
  26. 【請求項26】 炭素数3〜炭素数10の化合物類が、
    アリルアルコール、アリルブロマイド、アリルクロライ
    ド、アクロレイン、メタクロレイン、及びアクリル酸か
    らなる群から選ばれた少なくとも一種以上の化合物であ
    ることを特徴とする請求項23に記載の酸化化合物の製
    造方法。
  27. 【請求項27】 多価アルコールのエーテル類が、エチ
    レングリコールモノアルケニルエーテル、エチレングリ
    コールジアルケニルエーテル、1,2−プロパンジオー
    ルモノアルケニルエーテル、1,2−プロパンジオール
    ジアルケニルエーテル、1,3−プロパンジオールモノ
    アルケニルエーテル、1,3−プロパンジオールジアル
    ケニルエーテル、1,2−ブタンジオールモノアルケニ
    ルエーテル、1,2−ブタンジオールジアルケニルエー
    テル、1,3−ブタンジオールモノアルケニルエーテ
    ル、1,3−ブタンジオールジアルケニルエーテル、
    1,4−ブタンジオールモノアルケニルエーテル、1,
    4−ブタンジオールジアルケニルエーテル及びペンタエ
    リスリトールモノアルケニルエーテル、ペンタエリスリ
    トールジアルケニルエーテル、ペンタエリスリトールト
    リアルケニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラア
    ルケニルエーテルからなる群から選ばれた少なくとも一
    種以上の化合物であることを特徴とする請求項23に記
    載の酸化化合物の製造方法。
  28. 【請求項28】 カルボン酸エステル類が、ギ酸アリ
    ル、酢酸アリル、プロピオン酸アリル、酒石酸アリル、
    プロピオン酸アリル及びメタクリル酸アリルからなる群
    から選ばれた少なくとも一種以上の化合物であることを
    特徴とする請求項23に記載の酸化化合物の製造方法。
  29. 【請求項29】 酸化反応を、アルコール類、ケトン
    類、ニトリル類、及び水からなる群から選ばれた少なく
    とも一種以上の溶媒存在下に行うことを特徴とする請求
    項20〜請求項28のいずれかに記載の酸化化合物の製
    造方法。
  30. 【請求項30】 酸化化合物が、原料である炭素−炭素
    二重結合を有し且つ他の官能基を一種以上有する化合物
    の炭素−炭素二重結合部位のエポキシ化化合物、炭素−
    炭素二重結合部位のジオール化化合物、及び/又はこれ
    らの混合物であることを特徴とする請求項20〜請求項
    29のいずれかに記載の酸化化合物の製造方法。
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