JP2002109727A - 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体の製造方法

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JP2002109727A
JP2002109727A JP2000296140A JP2000296140A JP2002109727A JP 2002109727 A JP2002109727 A JP 2002109727A JP 2000296140 A JP2000296140 A JP 2000296140A JP 2000296140 A JP2000296140 A JP 2000296140A JP 2002109727 A JP2002109727 A JP 2002109727A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強酸処理で研磨のこりを完全に除去すると同
時に、強酸処理による表面粗れの発生を防止して欠陥の
ない高い平滑性を有する情報記録媒体用ガラス基板を得
る。 【解決手段】 ガラス基板の主表面を研磨砥粒を用いて
研磨した後、強酸処理を行う工程を有する情報記録媒体
用ガラス基板の製造方法であって、前記研磨砥粒とし
て、前記強酸処理の際に用いる処理液成分と反応して、
前記ガラス基板表面を浸蝕する成分を生成する原因物質
の含有量が所定量以下であるものを用い、前記強酸処理
を行う前に前記ガラス基板主表面に付着している研磨砥
粒を除去する工程を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報処理機器の記録
媒体に用いられる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
及び情報記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】情報処理機器の記録媒体としての情報記
録媒体の一つとして磁気ディスクがある。磁気ディスク
は、基板上に磁性層等の薄膜を形成して構成されたもの
であり、その基板としてはアルミやガラス基板が用いら
れてきた。しかし、最近では、高記録密度化の追求に呼
応して、アルミと比べて磁気ヘッドと磁気ディスクとの
間隔をより狭くすることが可能なガラス基板の占める比
率が次第に高くなってきている。また、ガラス基板表面
は磁気ヘッドの浮上高さを極力下げることができるよう
に、高精度に研磨して高記録密度化を実現している。
【0003】上述したように高記録密度化にとって必要
な低フライングハイト化のために磁気ディスク表面の高
い平滑性は必要不可欠である。磁気ディスク表面の高い
平滑性を得るためには、結局、高い平滑性の基板表面が
求められるが、もはや、高精度に基板表面を研磨するだ
けでは、磁気ディスクの高記録密度化を実現できない段
階まできている。つまり、いくら、高精度に研磨しても
基板上に異物が付着していては高い平滑性は得られな
い。勿論、従来から異物の除去はなされていたが、従来
では許容されていた基板上の異物が、今日の高密度化の
レベルでは問題視される状況にある。
【0004】一方、上述の高い平滑性を有するガラス基
板は、酸化セリウムの研磨砥粒を使った精密研磨によっ
て得ている。しかし、酸化セリウム砥粒による研磨工程
の後、通常の洗浄では除去できない異物(研磨残り)が
残ることで、表面粗さの低減ができないという問題があ
り、その解決策として、酸化セリウム研磨の後に、硫酸
洗浄を行うことが提案されている(特願2000−93
304号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、酸化セリウ
ム研磨の後に、硫酸洗浄行う処理を実施した場合、研磨
残りの除去には効果が認められたが、新たな問題が発生
することがわかった。すなわち、上記処理をしたガラス
基板には、凹欠陥がみられることがわかった。
【0006】本発明は、上述の背景のもとでなされたも
のであり、強酸処理で研磨のこりを完全に除去すると同
時に、強酸処理による表面粗れの発生を防止して欠陥の
ない高い平滑性を有する情報記録媒体用ガラス基板を製
造可能な情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報
記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの手段として、第1の手段は、ガラス基板の主表面を
研磨砥粒を用いて研磨した後、強酸処理を行う工程を有
する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、前
記研磨砥粒として、前記強酸処理の際に用いる処理液成
分と反応して、前記ガラス基板表面を浸蝕する成分を生
成する原因物質の含有量が所定量以下であるものを用い
ることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方
法である。第2の手段は、前記強酸処理を行う前に前記
ガラス基板主表面に付着している研磨砥粒を除去する工
程を有することを特徴とする第1の手段にかかる情報記
録媒体用ガラス基板の製造方法である。第3の手段は、
ガラス基板の主表面を研磨砥粒を用いて研磨した後、強
酸処理を行う工程を有する情報記録媒体用ガラス基板の
製造方法であって、前記研磨砥粒として、前記強酸処理
の際に用いる処理液成分と反応して、前記ガラス基板表
面を浸蝕する成分を生成する原因物質の含有量が所定量
を超える場合に、前記強酸処理を行う前に前記ガラス基
板主表面に付着している研磨砥粒を除去する工程を有す
ることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方
法である。第4の手段は、前記除去する工程は、水研
磨、テープ研磨、スクラブ洗浄の中から選択される少な
くとも1つであることを特徴とする第2又は第3の手段
にかかる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法である。
第5の手段は、前記原因物質が弗素であり、その含有量
が、5重量%以下であることを特徴とする第1〜第5の
何れか一の手段にかかる情報記録媒体用ガラス基板の製
造方法である。第6の手段は、前記研磨砥粒は、酸化セ
リウムであることを特徴とする第1乃至第5の何れか一
の手段にかかる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法で
ある。第7の手段は、前記強酸は、硫酸であることを特
徴とする第1乃至第6の何れかの手段にかかる情報記録
媒体用ガラス基板の製造方法である。第8の手段は、前
記硫酸の濃度は、30重量%以下とすることを特徴とす
る第7の手段にかかる情報記録媒体用ガラス基板の製造
方法である。第9の手段は、前記ガラス基板の主表面を
強酸で処理した後、このガラス基板を強化する化学強化
工程を行うことを特徴とする第1乃至第8の何れか一の
手段にかかる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であ
る。第10の手段は、第1乃至第9の何れか一の手段に
かかる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法で製造した
情報記録媒体用ガラス基板上に少なくとも記録層を形成
することを特徴とする情報記録媒体の製造方法である。
【0008】上述の手段は、本発明者らの研究の結果は
じめて解明された以下の事実に基づいてなされたもので
ある。すなわち、本発明者らは、研磨剤を用いて研磨の
後に、硫酸洗浄行う処理を実施した場合、ガラス基板
に、凹欠陥による表面の粗れが生ずる現象を徹底的に調
査した。その結果、研磨剤の種類によって凹欠陥による
表面粗さが大きく左右されることが判明した。すなわ
ち、ある種の研磨剤では凹欠陥の発生が著しく、他のあ
る種の研磨剤では凹欠陥がほとんどみられないことが分
かった。
【0009】そこで、研磨剤の成分組成を微量成分まで
詳細に調べた。なお、従来は、研磨剤の成分が問題にな
ることは考えられなかったので、研磨剤の詳細な成分は
ほとんど不明であった。その結果、凹欠陥を生じさせる
研磨剤には、共通して、強酸と反応してガラスを浸蝕す
る成分を生じさせる原因物質が含まれているという事実
が判明した。例えば、一般的な研磨砥粒として知られて
いる酸化セリウム研磨剤のある種のものには、弗素(弗
化物)、リン(オキソ酸塩)などが含まれていることが
判明した。
【0010】このため、ガラス基板表面に研磨砥粒が付
着した状態で硫酸洗浄を行うと、「弗化物+硫酸→フッ
化水素+硫酸塩」又は「リンのオキソ酸塩+硫酸→リン
酸+硫酸塩」という反応が起こり、研磨剤が付着した箇
所にHF(フッ化水素)又はリン酸によるエッチング作
用により、凹欠陥が形成され、表面が粗れるという事実
が判明した。本発明は、この新規な解明事実に基づいて
なされたものである。
【0011】すなわち、第1の手段のように、使用する
研磨砥粒として、強酸処理の際に用いる処理液成分と反
応してガラス基板表面を浸蝕する成分を生成する原因物
質の含有量が所定量以下であるものを使用することで、
上記のエッチング作用による凹欠陥を阻止することがで
きる。
【0012】また、第2の手段のように、使用する研磨
砥粒として、強酸処理の際に用いる処理液成分と反応し
てガラス基板表面を浸蝕する成分を生成する原因物質の
含有量が所定量を超える場合には、強酸処理を行う前に
ガラス基板主表面に付着している研磨砥粒を除去する工
程を設けることで、上記エッチング作用による凹欠陥を
阻止することができる。
【0013】ここでいう強酸とは、pKa(酸解離指
数)が3以下のものをいい、例えば、塩酸(HCl)、
硝酸(HNO3)、過塩素酸(HClO4)、硫酸(H2
SO4)、亜塩素酸、塩素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素
酸、ヨウ素酸、チオシアン酸、アミド硫酸、クロム酸、
ホスフィン酸、ホスホン酸、リン酸、二リン酸、トリポ
リリン酸、亜硫酸、二硫酸、セレン酸、亜セレン酸、ヒ
酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリ
フルオロ酢酸、ピクリン酸、マロン酸、シュウ酸などを
指す。強酸処理とは、例えば、ガラス基板の洗浄、表面
処理などを行う行為を言う。
【0014】また、ここでいう所定量以下とは、研磨砥
粒に含まれている原因物質が硫酸と反応してガラス基板
が局所的にエッチングされないか、又はエッチングされ
てもグライドテストにおいて磁気ヘッドのクラッシュや
ヒットがなく、記録再生試験において、再生時の信号が
読み取れないというエラーが発生しない範囲をいう。
【0015】第2第3の手段のように、強酸処理前に、
ガラス基板に付着している研磨砥粒を除去するので、研
磨砥粒に含まれている弗素(弗化物)、リン(オキソ酸
塩)等の原因物質と強酸(例えば、硫酸)とが反応して
局所的にガラス基板がエッチングされることを確実に防
止することができる。原因物質としては、弗素(F)、
リン(P)等がある。
【0016】また、第3の手段における所定量を超える
とは、強酸処理を行う前に、ガラス基板主表面に付着し
ている研磨砥粒を除去しなかった場合に、研磨砥粒に含
まれる原因物質が強酸と反応してガラス基板が局所的に
エッチングされ、グライドテストにおいて磁気ヘッドの
クラッシュやヒットが起こるか、あるいは、記録再生試
験において再生時の信号が読み取れないエラーが発生す
る範囲をいう。
【0017】研磨砥粒を使用した後のガラス基板に対す
る研磨砥粒は、強固に付着しているので、通常の洗浄方
法(中性洗剤、水、IPA等による超音波洗浄)では取
り除くことが難かしく、例えば、第4の手段にあるよう
に、水研磨(研磨砥粒の濃度が0)、テープ研磨、スク
ラブ洗浄など機械的な作用によって研磨砥粒を除去す
る。これにより、強酸と研磨砥粒とが出会うことがなく
なるので、凹欠陥の発生を確実に阻止することができ
る。
【0018】ガラス基板に対してエッチング作用を有す
るものとしては、フッ化水素、リン酸、アルカリなどが
挙げられる。フッ化水素、アルカリは、ガラス成分のS
iーO、AlーO、BーO、P−Oのガラス網目形成酸
化物を切る働きがあり、リン酸はリンの酸化物を含むガ
ラスにおいてはガラス成分のP−Oのガラス網目形成酸
化物を切る働きがある。
【0019】酸化セリウム等研磨砥粒には、通常、5重
量%を超える弗素が0.1重量%を超えるリンが含有さ
れている。研磨工程の後、強酸処理を行う場合は、研磨
砥粒に含まれるこのごく少量の弗素やリンでも強酸と反
応することで、ガラス基板に対してつよいエッチングす
る作用を持つフッ化水素(HF)やリン酸が生成するこ
とになるので、局所的に研磨剤が残留した箇所でガラス
基板がエッチングされる。
【0020】上述のような理由から、研磨砥粒に含まれ
る弗素の含有量は、5重量%以下であることが望まし
い。凹欠陥を防止するには、好ましくは、3重量%未
満、さらに好ましくは弗素が含まれていない研磨砥粒を
使用することが望ましい。但し、その場合、製造コスト
等を考えると実用上、研磨砥粒に含まれる弗素の含有量
は、1〜3重量%程度が好ましい。また、ガラス成分
に、リンの酸化物が含まれる場合においては、上述の理
由から、研磨砥粒に含まれるリンの含有量は0.1重量
%以下であることが望ましい。
【0021】ガラス基板の研磨工程で使用する研磨砥粒
としては、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化アル
ミニウム、酸化マンガン、コロイダルシリカ等が挙げら
れる。中でも、研磨砥粒として酸化セリウムを使用する
場合は、本発明の効果が顕著に表れる。
【0022】また、第7の手段にあるように、強酸の中
でも硫酸の場合、ガラス基板が腐食することがなく、研
磨剤や異物の洗浄には適しているので好ましい。また、
第8の手段にあるように、硫酸洗浄に使用する硫酸の濃
度は、30重量%以下が好ましい。30重量%を超える
と、弗素やリンと硫酸とが反応する確率が高くなり、凹
欠陥の発生率が高くなるので好ましくない。硫酸の温度
条件は、40℃以上沸点以下、好ましくは60℃以上1
20℃以下である。硫酸の温度が高くなるに従い洗浄効
果が向上する。さらに好ましくは、15重量%以下が好
ましい。
【0023】強酸処理(特に、硫酸洗浄)する工程は、
情報記録媒体用ガラス基板の製造工程中、特に、表面粗
さRaを1.0nm以下に粗さを低減させることを目的
とする主表面の精密研磨工程後に行うことが好ましい。
これは、後述するように、精密研磨工程で使用する酸化
セリウム等が研磨残り等の原因となりやすいからであ
る。なお、硫酸洗浄する工程は、精密研磨工程以外の研
磨工程の後に行っても研磨残り等の除去に効果がある。
【0024】化学強化工程を伴う場合にあっては、強酸
処理(特に、硫酸洗浄)する工程は、主表面の精密研磨
工程後であって化学強化工程の前に行うことが好まし
い。これは、硫酸洗浄によって精密研磨工程における研
磨残り(突起)を溶解して除去することができるからで
ある。研磨残りがガラス基板上に付着した状態で化学強
化を行うと、化学強化処理液に化学強化に不必要な異物
が混入されることになり、化学強化の際にガラス基板に
異物が付着することにより膜下欠陥となる。化学強化工
程後に精密研磨を行う場合にあっては、この化学強化工
程後の精密研磨の後においても硫酸洗浄することが好ま
しい。
【0025】上述の手段においては、硫酸洗浄を行う前
に、アルカリによる前洗浄を行うことが好ましい。アル
カリによる前洗浄を行うことにより、研磨工程で使用し
ガラス基板に付着した研磨剤を分散させ、緩やかなエッ
チング効果により研磨剤を効率的に除去することができ
る。アルカリ洗浄に使用する洗浄液としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、アンモニア等のアルカリ性
を示す水溶液であれば使用可能である。
【0026】上述の手段において、ガラス基板の種類、
サイズ、厚さ等は特に制限されない。ガラス基板の材質
としては、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダ
ライムガラス、ソーダアルミノ珪酸ガラス、アルミノボ
ロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラ
ス、チェーンシリケートガラス、又は、結晶化ガラス等
のガラスセラミックなどが挙げられる。
【0027】中でも硫酸に対して比較的耐性の強く、化
学強化のしやすさなどから、アルミノシリケートガラス
が良い。その中でも、アルミノシリケートガラスとして
は、SiO2:58〜75重量%、Al23:5〜23
重量%、Li2O:3〜10重量%、Na2O:4〜13
重量%を主成分として含有する化学強化用ガラスや、T
iO2:5〜30モル%、CaO:1〜45モル%、M
gO+CaO:10〜45モル%、Na2O+Li2O:
3〜30モル%、Al23:0〜15モル%、Si
2:35〜60モル%を含有する化学強化用ガラス等
が好ましい。
【0028】このような組成のアルミノシリケートガラ
ス等は、珪フッ酸を用いた洗浄(エッチング作用あり)
により異物の除去が可能であるが、この洗浄(エッチン
グ作用)によりガラスの表面粗さが粗くなるので、この
ようなガラスに対して本発明の硫酸洗浄は適している。
また、上記のような組成のアルミノシリケートガラス等
は、化学強化することによって、抗折強度が増加し、圧
縮応力層の深さも深く、ヌープ硬度にも優れる。
【0029】上述の手段において、耐衝撃性や耐振動性
等の向上を目的として、ガラス基板の表面に低温イオン
交換法による化学強化処理を施すことがある。ここで、
化学強化方法としては、従来より公知の化学強化法であ
れば特に制限されないが、例えば、ガラス転移点の観点
から転移温度を超えない領域でイオン交換を行う低温型
化学強化などが好ましい。化学強化に用いるアルカリ溶
融塩としては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、あるい
は、それらを混合した硝酸塩などが挙げられる。化学強
化する際のガラス基板の保持手段としては、種々の形態
が考えられるが、要は、ガラス基板に化学強化処理液が
所定の状態で接触することが可能であり、液ダレを起こ
さないものが好ましい。
【0030】上述の手段にかかる情報記録媒体用ガラス
基板は、磁気記録媒体用のガラス基板、光磁気ディスク
用のガラス基板、光ディスクなどの電子光学用ディスク
基板として利用できる。特に、磁気抵抗型ヘッド(巨大
磁気抵抗型ヘッドも含む)で記録再生する磁気抵抗型ヘ
ッド用の磁気ディスク基板として好適に利用できる。
【0031】また、上述の手段にかかる情報記録媒体の
製造方法においては、特に、磁気記録媒体の場合、ヘッ
ドクラッシュや記録再生時のエラーの原因となる凹部の
発生を防止できるので、ガラス基板上に磁性層等を形成
した磁気記録媒体を高歩留まりで製造することができ
る。
【0032】磁気記録媒体は、通常、所定の平坦度、表
面粗さを有し、必要に応じ表面の化学強化処理を施した
磁気ディスク用ガラス基板上に、下地層、磁性層、保護
層、潤滑層を順次積層して製造する。
【0033】磁気記録媒体における下地層は、磁性層に
応じて選択される。下地層としては、例えば、Cr、M
o、Ta、Ti、W、V、B、Alなどの非磁性金属か
ら選ばれる少なくとも一種以上の材料からなる下地層等
が挙げられる。Coを主成分とする磁性層の場合には、
磁気特性向上等の観点からCr単体やCr合金であるこ
とが好ましい。また、下地層は単層とは限らず、同一又
は異種の層を積層した複数層構造とすることもできる。
例えば、Cr/Cr、Cr/CrMo、Cr/CrV、
CrV/CrV、NiAl/Cr、NiAl/CrM
o、NiAl/CrV等の多層下地層等が挙げられる。
【0034】磁気記録媒体における磁性層の材料は特に
制限されない。磁性層としては、例えば、Coを主成分
とするCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、
CoCrTa、CoPtCr、CoNiPtや、CoN
iCrPt、CoNiCrTa、CoCrPtTa、C
oCrPtB、CoCrPtSiOなどの磁性薄膜が挙
げられる。磁性層は、磁性膜を非磁性膜(例えば、C
r、CrMo、CrVなど)で分割してノイズの低減を
図った多層構成(例えば、CoPtCr/CrMo/C
oPtCr、CoCrPtTa/CrMo/CoCrP
tTaなど)としても良い。
【0035】磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)又は巨大
磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)対応の磁性層として
は、Co系合金に、Y、Si、希土類元素、Hf、G
e、Sn、Znから選択される不純物元素、又はこれら
の不純物元素の酸化物を含有させたものなども含まれ
る。
【0036】また、磁性層としては、上記の他、フェラ
イト系、鉄−希土類系や、SiO2、BNなどからなる
非磁性膜中にFe、Co、FeCo、CoNiPt等の
磁性粒子が分散された構造のグラニュラーなどであって
も良い。また、磁性層は、面内型、垂直型のいずれの記
録形式であっても良い。
【0037】磁気記録媒体における保護層は特に制限さ
れない。保護層としては、例えば、Cr膜、Cr合金
膜、カーボン膜、ジルコニア膜、シリカ膜等が挙げられ
る。これらの保護膜は、下地層、磁性層等とともにイン
ライン型スパッタ装置で連続して形成できる。また、こ
れらの保護膜は、単層としても良く、あるいは、同一又
は異種の膜からなる多層構成としても良い。
【0038】上述の手段では、上記保護層上に、あるい
は上記保護層に替えて、他の保護層を形成しても良い。
例えば、上記保護層に替えて、Cr膜の上にテトラアル
コキシシランをアルコール系の溶媒で希釈した中に、コ
ロイダルシリカ微粒子を分散して塗布し、さらに焼成し
て酸化ケイ素(SiO2)膜を形成しても良い。
【0039】磁気記録媒体における潤滑層は特に制限さ
れない。潤滑層は、例えば、液体潤滑剤であるパーフロ
ロポリエーテルをフレオン系などの溶媒で希釈し、媒体
表面にディップ法、スピンコート法、スプレイ法によっ
て塗布し、必要に応じ加熱処理を行って形成する。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、実施例にかかる情報記録媒
体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体用ガラス基
板並びに情報記録媒体の製造方法及び情報記録媒体を詳
細に説明する。 (実施例1)この実施例1にかかる情報記録媒体の製造
方法は、(1)荒ずり工程、(2)端面鏡面研磨加工工
程、(3)砂掛け(ラッピング)工程、(4)第一研磨
工程、(5)第二研磨工程、(6)水研磨工程、(7)
化学強化工程、(8)磁気ディスク製造工程、を有す
る。以下、これらの工程を詳細に説明する。
【0041】(1)荒ずり工程 まず、ダウンドロー法で形成したシートガラスから、研
削砥石で直径約100mmφ、厚さ3mmの円盤状に切
り出したアルミノシリケートガラスからなるガラス基板
を、比較的粗いダイヤモンド砥石で研削加工して、直径
約100mmφ、厚さ1.5mmに成形した。この場
合、ダウンドロー法の代わりに、溶融ガラスを、上型、
下型、胴型を用いてダイレクトプレスして、円盤状のガ
ラス体を得ても良い。また、フロート法で形成しても良
い。
【0042】なお、アルミノシリケートガラスとして
は、SiO2:58〜75重量%、Al23:5〜23
重量%、Li2O:3〜10重量%、Na2O:4〜13
重量%を主成分として含有する化学強化用ガラス(ただ
し、P25のようなリンの酸化物を含まないアルミノシ
リケートガラス)を使用した。
【0043】次いで、上記砥石よりも粒度の細かいダイ
ヤモンド砥石で上記ガラス基板の両面を片面ずつ研削加
工した。このときの荷重は100kg程度とした。これ
により、ガラス基板両面の表面粗さをRmax(JIS
B0601で測定)で10μm程度に仕上げた。
【0044】次に、円筒状の砥石を用いてガラス基板の
中央部分に直径25mmφの孔を開けるとともに、外周
端面も研削して直径を95mmφとした後、外周端面及
び内周面に所定の面取り加工を施した。このときのガラ
ス基板端面の表面粗さは、Rmaxで4μm程度であっ
た。
【0045】(2)端面鏡面加工工程 次いで、ブラシ研磨により、ガラス基板を回転させなが
らガラス基板の端面の表面粗さを、Rmaxで1μm、
Raで0.3μm程度に研磨した。上記端面鏡面加工を
終えたガラス基板の表面を水洗浄した。
【0046】(3)砂掛け(ラッピング)工程 次に、ガラス基板に砂掛け加工を施した。この砂掛け工
程は、寸法精度及び形状精度の向上を目的としている。
砂掛け加工は、ラッピング装置を用いて行い、砥粒の粒
度を#400、#1000と替えて2回行った。詳しく
は、はじめに、粒度#400のアルミナ砥粒を用い、荷
重Lを100kg程度に設定して、内転ギアと外転ギア
を回転させることによって、キャリア内に収納したガラ
ス基板の両面を面精度0〜1μm、表面粗さ(Rma
x)6μm程度にラッピングした。
【0047】次いで、アルミナ砥粒の粒度を#1000
に替えてラッピングを行い、表面粗さ(Rmax)2μ
m程度とした。上記砂掛け加工を終えたガラス基板を、
中性洗剤、水の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
【0048】(4)第一研磨工程 次に、第一研磨工程を施した。この第一研磨工程は、上
述した砂掛け工程で残留した傷や歪みの除去を目的とす
るもので、研磨装置を用いて行った。詳しくは、ポリシ
ャ(研磨粉)として硬質ポリシャ(セリウムパッドMH
C15:ローデルニッタ社製)を用い、以下の研磨条件
で第一研磨工程を実施した。
【0049】研磨液:酸化セリウム(粒径1.3μm)
(遊離砥粒)+水 荷重:300g/cm2(L=238kg) 研磨時間:15分 除去量:30μm 下定盤回転数:40rpm 上定盤回転数:35rpm 内ギア回転数:14rpm 外ギア回転数:29rpm
【0050】上記第一研磨工程を終えたガラス基板を、
中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコー
ル)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、
洗浄した。
【0051】(5)第二研磨工程 次に、第一研磨工程で使用した研磨装置を用い、ポリシ
ャを硬質ポリシャから軟質ポリシャ(ポリテックス:ス
ピードファム社製)に替えて、第二研磨工程を実施し
た。この第二研磨工程は、上述した第一研磨工程で得ら
れた平坦な表面を維持しつつ、例えば表面粗さRaが
1.0〜0.3nm程度以下の粗さの低減を目的とする
ものである。研磨条件は、研磨液を酸化セリウム(粒径
1.0μm、弗素含有量:6.3重量%、リン含有量:
0.2重量%)+水とし、荷重を100g/cm2、研
磨時間を5分、除去量を5μmとしたこと以外は、第一
研磨工程と同様とした。
【0052】(6)水研磨工程 次に、研磨液の供給から水に切り替えて2分間水研磨を
行った。尚、使用する研磨パッドは、第二研磨工程と同
じパッドを使用し、荷重は30g/cm2とした。
【0053】(7)硫酸洗浄 次に、このガラス基板を温度70℃の硫酸(20重量
%)で洗浄した。硫酸洗浄の方法は、洗浄槽に収容され
た硫酸に複数枚保持されたガラス基板を浸漬して(約3
分)行った。このように、次工程の化学強化の前に研磨
残りを確実に除去することにより、膜下欠陥を防止でき
る。特にこの硫酸洗浄を化学強化前に行うことは重要で
ある。つまり、酸化セリウム研磨による研磨残りがガラ
ス基板上に付着した状態で化学強化を行うと、化学強化
処理液に化学強化に不必要な異物が混入されることにな
り、化学強化の際にガラス基板に異物が付着することに
より膜下欠陥となる。このような膜下欠陥の発生を上述
の硫酸洗浄で防止できる。
【0054】上記硫酸による洗浄を終えたガラス基板を
洗浄する。この洗浄工程は精密洗浄を意味し、ガラス基
板に付着した有機成分からなる汚れや、パーティクルな
どを除去することを目的とするものである。この洗浄工
程からケースへの梱包に至るプロセスは、クリーンブー
スによって供給された清浄な空気の環境下で実施した。
まず、最初の洗浄はガラス基板を、中性洗剤、中性洗
剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、
IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄し
た。なお、各洗浄槽には超音波を印加した。
【0055】(7)化学強化工程 次に、洗浄工程を終えたガラス基板に化学強化を施し
た。化学強化は、化学強化処理液を化学強化処理槽に入
れ、保持部材で保持したガラス基板を化学強化処理液に
浸漬して行う。なお、ガラス基板の保持部材は、ガラス
基板の配列方向に等間隔でV溝を複数個形成した3本の
支柱を、その両端面で連結部材で連結して形成されてい
る。複数のガラス基板は、各ガラス基板が3本の支柱の
同一平面内にあるV溝によって3点支持されて保持さ
れ、支柱の延在する方向に複数枚配列されている。
【0056】本実施例の保持部材の各支柱と連結部材は
化学強化の際必要となる高温域での耐食性に優れたオー
ステナイト系ステンレス合金であるSUS316で構成
している。また、化学強化処理槽は,オーステナイト系
ステンレス合金のSUS304で構成している。化学強
化処理槽と保持手段の材料は、同種でも異種でも良い。
他のステンレス合金としては、例えば、SUS316L
などが好適である。また、本実施例の化学強化処理液
は、フィルターを通して循環しているので、化学強化処
理液が清浄に保たれている。
【0057】化学強化の具体的方法は、硝酸カリウム
(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学
強化溶液を用意し、この化学強化溶液を400℃に加熱
し、300℃に予熱された洗浄済みのガラス基板を約3
時間浸漬して行った。この浸漬の際に、ガラス基板の表
面全体が化学強化されるようにするため、複数のガラス
基板が端面で保持されるように保持部材で保持して行っ
た。
【0058】このように、化学強化溶液に浸漬処理する
ことによって、ガラス基板表層のリチウムイオン、ナト
リウムイオンは、化学強化溶液中のナトリウムイオン、
カリウムイオンにそれぞれ置換されガラス基板は強化さ
れる。ガラス基板の表層に形成された圧縮応力層の厚さ
は、約100〜200μmであった。
【0059】上記化学強化を終えたガラス基板を、20
℃の水槽に浸漬して急冷し約10分間維持した。これに
より、微小クラックが入った不良品を除去できる。さら
に化学強化を終えたガラス基板を、硫酸洗浄、中性洗
剤、純水、IPA、IPA(蒸気乾燥)の洗浄・乾燥工
程を行った。尚、これらの洗浄工程は、超音波を印加し
た超音波洗浄である。
【0060】上記の工程を経て得られたガラス基板の主
表面の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM)で測定した
ところ、Rmaxで6.5〜9.3nm、Raで0.6
〜0.9nmであった。さらに、ガラス表面を精密検査
したところ凹部の欠陥は観察されなかった(100枚観
察して凹部欠陥が観察されたものが0枚)。
【0061】(8)磁気ディスク製造工程 上述した工程を経て得られた磁気ディスク用ガラス基板
の両面に、インライン型スパッタリング装置を用いて、
NiAlのシード層、CrMo下地層、CoCrPtT
a磁性層、水素化カーボン保護層を順次成膜し、ディッ
プ法によりパーフルオロポリエーテル潤滑層を成膜して
磁気ディスクを得た。
【0062】得られた磁気ディスクについてグライドテ
ストを実施したところ、ヒット(ヘッドが磁気ディスク
表面の突起にかすること)やクラッシュ(ヘッドが磁気
ディスク表面の突起に衝突すること)は認められなかっ
た。(100枚中100枚OK)また、記録再生試験に
おいて、再生時の信号が読み取れなくなるというエラー
も生じなかった(100枚中100枚OK)。
【0063】(実施例2〜3)また、上述の実施例にお
ける水研磨の変わりにスクラブ洗浄(条件:界面活性剤
を用い、ローラー使用の枚葉式洗浄機にて洗浄)(実施
例2)、テープ式テクスチャー装置を用いてテープ研磨
(条件:ナイロン系テープを使用し、ダイヤモンド砥粒
を供給しながら、回転した基板基板にテープを押し付け
る枚葉式テープ式テクスチャー装置にて研磨(実施例
3)を実施した他は、実施例と同様にして、ガラス基板
を作製した。
【0064】得られたガラス基板の主表面の表面粗さを
原子間力顕微鏡(AFM)で測定したところ、上記実施
例2では、Rmaxで6.6〜8.9nm、Raで0.
6〜0.9nmであり、実施例3では、Rmaxで6.
4〜9.2nm、Raで0.6〜0.8nmであった。
また、ガラス基板表面を精密検査したところ、凹部の欠
陥は観察されなかった(100枚観察して凹部欠陥が観
察されたものが0枚)。
【0065】得られた磁気ディスクについてグライドテ
ストを実施したところ、ヒット(ヘッドが磁気ディスク
表面の突起にかすること)やクラッシュ(ヘッドが磁気
ディスク表面の突起に衝突すること)は認められなかっ
た。(100枚中100枚OK)また、記録再生試験に
おいて、再生時の信号が読み取れなくなるというエラー
も生じなかった(100枚中100枚OK)。
【0066】(実施例4、5)さらに、上記実施例の第
二研磨工程で使用した酸化セリウム研磨砥粒を、高純度
酸化セリウム(弗素含有量=0重量%)に変えたほか
は、実施例2(スクラブ洗浄)と同様にして、ガラス基
板を作製した(実施例4)。また、第二研磨工程で使用
する研磨砥粒を高純度酸化セリウム(弗素含有量:0重
量%)とし、強酸(硫酸)洗浄前にスクラブ洗浄を行わ
なかったこと以外は同様にしてガラス基板を作製した
(実施例5)。
【0067】得られたガラス基板の主表面の表面粗さを
原子間力顕微鏡(AFM)で測定したところ、研磨速度
が若干低下したものの実施例4、5ともに、Rmaxで
5.3〜7.5nm、Raで0.5〜0.8nmであ
り、実施例2で得られたガラス基板の表面粗さよりも小
さい結果となった。また、ガラス基板表面を精密検査し
たところ、凹部の欠陥は観察されなかった(100枚観
察して凹部欠陥が観察されたものが0枚)。なお、実施
例5に比べ、実施例4のように、強酸処理前にガラス基
板の研磨剤の付着を強制的に除去する工程を入れた場合
のほうが、洗浄性(洗浄時間や洗浄能力)が向上し、研
磨剤残りも確実に防止することができる。
【0068】得られた磁気ディスクについてグライドテ
ストを実施したところ、ヒット(ヘッドが磁気ディスク
表面の突起にかすること)やクラッシュ(ヘッドが磁気
ディスク表面の突起に衝突すること)は認められなかっ
た(100枚中100枚OK)。また、記録再生試験に
おいて、再生時の信号が読み取れなくなるというエラー
も生じなかった(100枚中100枚OK)。
【0069】(比較例1)次に比較のために、硫酸洗浄
前に水研磨を行わなかったこと、硫酸の洗浄条件を95
℃、96重量%の濃硫酸を使用したこと以外は実施例1
と同様にして、ガラス基板を作製した。得られたガラス
基板の主表面の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM)で
測定したところ、Rmaxで8.1〜11.3nm、R
aで0.6〜0.9nmであった。また、ガラス基板表
面を精密検査したところ、大きさが、数μm〜数mm程
度で、深さ6〜10nm程度の凹部の欠陥が観察された
(100枚中37枚)。
【0070】次に、実施例1と同様の膜構成を有する磁
気ディスクを作製し、グライドテスト及び記録再生試験
を実施したところ、ヘッドの浮上不安定と思われるクラ
ッシュが100枚中17枚、再生時の信号が読み取れな
くなるというエラーが、100枚中19枚確認された。
【0071】(実施例6)実施例1で使用したアルミノ
シリケートガラスの代わりに、結晶化ガラスを用いたこ
と以外は実施例1と同様にして、ガラス基板及び磁気デ
ィスクを作製した。なお、本実施例で使用した結晶化ガ
ラスは、SiO2:65〜83重量%、Li2O:8〜1
3重量%、Al23:0〜7重量%、K2O:0〜7重
量%、MgO:0.5〜3.5重量%、ZnO:0〜5
重量%、P25:1〜4重量%、PbO:0〜5重量%
の組成範囲のものを使用した。その結果、ガラス基板に
おいて実施例1と同様の表面粗さが得られ、ヘッドクラ
ッシュを引き起こす、又は記録再生エラーを引き起こす
凹部は観察されなかった。また、磁気ディスクについて
のグライドテスト及び磁気抵抗型ヘッドによる再生試験
においても、ヘッドクラッシュや、再生時のエラーは認
められなかった。
【0072】(比較例2)次に、比較のために実施例6
で用いた結晶化ガラスを用い、硫酸洗浄前に水研磨を行
わなかったことと、硫酸の洗浄条件を95℃、96重量
%の濃硫酸を使用したこと以外は実施例6と同様にして
ガラス基板及び磁気ディスクを作製した。その結果、研
磨剤に含まれる弗素やリンと硫酸との反応による凹部の
欠陥が観察され、グライドテスト、記録再生試験でもク
ラッシュや再生時のエラーが確認された。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ガラス基
板の主表面を研磨砥粒を用いて研磨した後、強酸処理を
行う工程を有する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
であって、前記研磨砥粒として、前記強酸処理の際に用
いる処理液成分と反応して、前記ガラス基板表面を浸蝕
する成分を生成する原因物質の含有量が所定量以下であ
るものを用いることを特徴とするもので、これにより、
強酸処理で研磨のこりを完全に除去すると同時に、強酸
処理による表面粗れの発生を防止して欠陥のない高い平
滑性を有する情報記録媒体用ガラス基板を製造可能な情
報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体の
製造方法を提供することを可能にしているものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G059 AA09 AB03 AB09 AB11 AC03 BB12 HB03 HB13 HB14 HB23 5D112 AA02 BA03 BA09 GA09 GA14 GA27 GA30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板の主表面を研磨砥粒を用いて
    研磨した後、強酸処理を行う工程を有する情報記録媒体
    用ガラス基板の製造方法であって、 前記研磨砥粒として、前記強酸処理の際に用いる処理液
    成分と反応して、前記ガラス基板表面を浸蝕する成分を
    生成する原因物質の含有量が所定量以下であるものを用
    いることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造
    方法。
  2. 【請求項2】前記強酸処理を行う前に前記ガラス基板主
    表面に付着している研磨砥粒を除去する工程を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体用ガラス基
    板の製造方法。
  3. 【請求項3】 ガラス基板の主表面を研磨砥粒を用いて
    研磨した後、強酸処理を行う工程を有する情報記録媒体
    用ガラス基板の製造方法であって、 前記研磨砥粒として、前記強酸処理の際に用いる処理液
    成分と反応して、前記ガラス基板表面を浸蝕する成分を
    生成する原因物質の含有量が所定量を超える場合に、前
    記強酸処理を行う前に前記ガラス基板主表面に付着して
    いる研磨砥粒を除去する工程を有することを特徴とする
    情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記除去する工程は、水研磨、テープ研
    磨、スクラブ洗浄の中から選択される少なくとも1つで
    あることを特徴とする請求項2又は3記載の情報記録媒
    体用ガラス基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記原因物質が弗素であり、その含有量
    が、5重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至
    4の何れか一に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記研磨砥粒は、酸化セリウムであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5の何れか一に記載の情報
    記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記強酸は、硫酸であることを特徴とす
    る請求項1乃至6の何れか一に記載の情報記録媒体用ガ
    ラス基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記硫酸の濃度は、30重量%以下とす
    ることを特徴とする請求項7記載の情報記録媒体用ガラ
    ス基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ガラス基板の主表面を強酸で処理し
    た後、このガラス基板を強化する化学強化工程を行うこ
    とを特徴とする請求項1乃至8の何れか一に記載の情報
    記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の情
    報記録媒体用ガラス基板の製造方法で製造した情報記録
    媒体用ガラス基板上に少なくとも記録層を形成すること
    を特徴とする情報記録媒体の製造方法。
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