JP2002128773A - 三環性化合物およびその化合物を含有する医薬組成物 - Google Patents

三環性化合物およびその化合物を含有する医薬組成物

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JP2002128773A JP2001247893A JP2001247893A JP2002128773A JP 2002128773 A JP2002128773 A JP 2002128773A JP 2001247893 A JP2001247893 A JP 2001247893A JP 2001247893 A JP2001247893 A JP 2001247893A JP 2002128773 A JP2002128773 A JP 2002128773A
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Shigenori Ookawa
滋紀 大川
Masaomi Miyamoto
政臣 宮本
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れたメラトニン受容体(ML1)親和性を有
する三環性化合物およびその化合物を含有する医薬組成
物を提供する。 【解決手段】(S)−N−[2−(1,6,7,8−テ
トラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8
−イル)エチル]アセトアミドまたはそのプロドラッ
グ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたメラトニン
受容体(ML)親和性を有する三環性化合物およびそ
の化合物を含有する医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】メラトニン(N−アセチル−5−メトキ
シトリプタミン)は主に脳の松果体で合成、分泌される
ホルモンで、暗環境で増加し、明環境で減少する。メラ
トニンは色素細胞や女性生殖腺に抑制的に働き、また光
周期情報伝達に関与して生物時計の同調因子として作用
している。それゆえメラトニンは、生殖及び内分泌障
害、睡眠−覚醒リズム障害、時差ボケ、老化に伴う各種
障害等のメラトニン活性と関連した疾患の治療に用いる
ことが考えられている。また、最近ではメラトニンの生
成量が老化とともに減少することが明らかになってお
り、メラトニンの生成量を維持することにより、老化そ
のものを防止できるとの報告〔アンナールズ オブ ザ
ニューヨーク アカデミー オブ サイエンスイズ
(Ann.N.Y.Acad.Sci.),719巻,456−460頁(199
4)〕もある。しかしながら、メラトニンは生体内の代
謝酵素により容易に代謝されること〔臨床検査 38巻,
11号,282−284頁,1994年〕が報告されていることから
薬物として十分とは言えない。
【0003】睡眠障害予防治療作用を有する三環性メラ
トニン受容体作動物質として、N−[2−(1,6,
7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]
フラン−8−イル)エチル]アセトアミドがWO97/
32871に記載されている。また、(S)−N−[2
−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プロピオン
アミドとゾルピデム、ゾピクロン、トリアゾラム、ブロ
チゾラムから選ばれる少なくとも一種とを組み合わせて
なる睡眠障害予防治療剤がWO99/63977に記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】メラトニンと構造が異
なり、メラトニン受容体に対する親和性に優れ、脳内移
行性、代謝安定性にも優れたメラトニンアゴニストは、
治療上メラトニンよりも優れた効果を期待することがで
きる。このメラトニン受容体はMLおよびML に分
類され、MLはアデニル酸シクラーゼの阻害等に関与
する。現状では、メラトニン受容体作動性活性、代謝安
定性、および脳内移行性等の点で十分満足できるものが
見いだされていない。そこで、より優れたメラトニン受
容体作動活性または拮抗活性を有し、医薬品として十分
満足できる化合物の開発が切望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
した結果、式
【化1】 で表される、(S)−N−[2−(1,6,7,8−テ
トラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8
−イル)エチル]アセトアミドまたはそのプロドラッグ
の創製に初めて成功し、さらにこの化合物が予想外にも
メラトニンアゴニストとしての優れた性質を有してお
り、特に重要なML1受容体選択性に優れ、代謝安定性
にも優れることから医薬として十分満足できるものであ
ることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成
した。即ち、本発明は、 (1)(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]アセトアミドまたはそのプロドラッグ; (2)(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イ
ル)エチル]アセトアミドの結晶; (3)上記(1)記載の化合物を含有してなる医薬組成
物; (4)メラトニン受容体親和性組成物である上記(3)
記載の組成物; (5)生体リズム調節剤である上記(3)記載の組成
物; (6)睡眠覚醒リズム調節剤である上記(3)記載の組
成物、 (7)時差ボケ調節剤である上記(3)記載の組成物; (8)睡眠障害治療剤である上記(3)記載の組成物; (9)概日リズム性睡眠障害治療剤である上記(3)記
載の組成物; (10)(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2H−インデノ[4−b]フラン−8−イル)
エチル]アセトアミドまたはそのプロドラッグとゾルピ
デム、ゾピクロン、トリアゾラム、ブロチゾラム及びザ
レプロンから選ばれる少なくとも一種とを組み合わせて
なる睡眠障害予防治療剤; (11)生体リズム調節剤、睡眠覚醒リズム調節剤、時
間帯域変化症候群(時差ボケ)調節剤、睡眠障害治療剤
または概日リズム性睡眠障害治療剤の製造における上記
(1)記載の化合物の使用; (12)上記(1)記載の化合物を投与することを特徴
とする生体リズム、睡眠覚醒リズムまたは概日リズムの
調節方法; (13)上記(1)記載の化合物を投与することを特徴
とする睡眠障害の治療方法;および、 (14)上記(1)記載の化合物を投与することを特徴
とする概日リズム性睡眠障害の治療方法;等に関する。
【0006】(S)−N−[2−(1,6,7,8−テ
トラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8
−イル)エチル]アセトアミド〔以下、化合物(I)と
略記する〕は、水和物であってもよく、非水和物であっ
てもよい。該「水和物」としては、0.5水和物ないし
5.0水和物が挙げられる。このうち、0.5水和物、
1.0水和物、1.5水和物、2.0水和物、2.5水
和物が好ましい。特に好ましくは1.5水和物である。
【0007】化合物(I)は、(±)−N−[2−
(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]アセトアミ
ドを光学異性体分離用カラム(キラルカラム)で分割す
ることにより得ることが出来る。例えば液体クロマトグ
ラフィーの場合、Ceramosphereシリーズ
(資生堂社製)、ENANTIO−OVM(トーソー社
製)またはCHIRALシリーズ(ダイセル社製)など
のキラルカラムにラセミ体を添加し、水、緩衝液(例、
リン酸緩衝液)、有機溶媒(例、ヘキサン、エタノー
ル、メタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、
トリフルオロ酢酸、ジエチルアミン、トリエチルアミン
など)、またはこれらの混合溶媒で展開して光学異性体
を分離する方法が挙げられる。例えばガスクロマトグラ
フィーの場合、CP−Chirasil−DeX CB
(ジーエルサイセンス社製)などのキラルカラムを使用
して分離する方法が挙げられる。(±)−N−[2−
(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ
[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]アセトアミ
ドは、WO97/32871等に記載の方法またはこれ
らに準じた方法により製造される。
【0008】また化合物(I)は以下に記載の方法によ
っても合成できる。
【化2】 化合物(I)は、化合物(II)と酢酸、酢酸塩またはそ
の反応性誘導体を必要に応じ脱酸剤の存在下反応させる
ことにより合成される。酢酸塩としては、酢酸ナトリウ
ム、酢酸カリウム、酢酸リチウムなどのアルカリ金属
塩、酢酸アンモニウムなどのアミン塩等が用いられる。
酢酸の反応性誘導体としては、酸ハロゲン化物(例えば
酸塩化物、酸臭化物など)、酸アミド(例えばピラゾー
ル、イミダゾール、ベンゾトリアゾールなどとの酸アミ
ドなど)、無水酢酸、混合酸無水物(例えばモノメチル
炭酸、モノエチル炭酸、モノイソプロピル炭酸など)、
酸アジド、活性エステル(例えば、ジエトキシリン酸エ
ステル、p−ニトロフェニルエステル、2,4−ジニト
ロフェニルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミドと
のエステル、N−ヒドロキシフタルイミドとのエステ
ル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールとのエステルな
ど)、活性チオエステル(例えば、2−ピリジルチオエ
ステル、2−ベンゾチアゾリルチオエステルなど)など
が用いられる。脱酸剤としては、例えば炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基
類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエ
チルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、
シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピ
リジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリ
ジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンな
どの第3級アミン類などを加えておくのが望ましい。ま
た酢酸または酢酸塩を用いる場合適当な縮合剤を用いて
も良い。縮合剤としてはN,N’−ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド、1−エチル3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド塩酸塩などのN,N’−二置換
カルボジイミド類、N,N’−カルボニルジイミダゾー
ル類などのアゾライド類、N−エトキシカルボニル−2
−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、オキシ塩化リ
ン、アルコキシアセチレンなどの脱水剤、2−クロロメ
チルピリジニウムヨージド、2−フルオロ−1−メチル
ピリジニウムヨージドなどの2−ハロゲノピリジニウム
塩などが用いられる。該酢酸、酢酸塩またはその反応性
誘導体は、化合物(II)1モルに対し通常約0.8〜1
0モル、好ましくは約1.0〜2.0モル用いる。本反
応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒として反応が進行する限り特に限定され
ないが、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサンなどの炭
化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、
クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンな
どのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオ
ニトリルなどのニトリル類、ジメチルスルホキシドなど
のスルホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒
などが好ましい。反応時間は約5分〜72時間、好まし
くは約10分〜20時間、反応温度は約−20〜200
℃、好ましくは約0〜100℃である。こうして得られ
た化合物(I)は常法に従って反応混合物から単離する
こともでき、再結晶蒸留、クロマトグラフイーなどの分
離手段により容易に精製することができる。また、当該
再結晶蒸留等により、化合物(I)を結晶として得るこ
とができる。化合物(II)はWO97/32871、特
開平11−140073号公報に記載の方法により合成
できる。化合物(I)のプロドラッグは、生体内におけ
る生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物
(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還
元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合
物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に
変化する化合物であってもよい。化合物(I)のプロド
ラッグとしては、化合物(I)のイミノ基がアシル化、
アルキル化、りん酸化された化合物(例、化合物(I)
のイミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチル
アミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,
3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、
テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロ
イルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物
など)等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方
法によって化合物(I)から製造することができる。ま
た、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990
年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から19
8頁に記載されているような、生理的条件で化合物
(I)に変化するものであってもよい。また、化合物
(I)は同位元素(例、3H, 14C, 35S,125Iなど)など
で標識されていてもよい。
【0009】光学活性体(S体)である化合物(I)ま
たはそのプロドラッグ(以下、「本発明の化合物」と略
記することもある)は、メラトニン受容体に対し高い親
和性を示し、特にML1受容体に対する選択性が高い。
ラセミ体に比べ、S体はML 受容体に対する選択性が
より高く(約2.7倍)、R体に対比しては、より選択
性が顕著である。このため化合物(I)はMLに由来
すると考えられる覚醒後の運動障害や記憶障害等の副作
用の発現が少ないという利点を有する。また、代謝安定
性、脳内移行性にも優れている。さらに毒性が低く、か
つ、副作用も少ないため、医薬品として有用である。さ
らに本化合物(I)を結晶で得ることにより製剤上の操
作性、純度、安定性等の点でより優れた医薬を提供する
ことができる。なお、ML−1選択的作動性は、ブレイ
ン リサーチ(Brain Research)、1989年、505
号、157〜159頁に記載のバネセック(Vanecek)
らの方法に従って、human ML-1 受容体を含むCHO細
胞を用い、フォルスコリンで誘発したcAMPの生成が
抑制されることにより、ML−1受容体アゴニストであ
ることを評価できる。本発明の化合物は、哺乳動物(例
えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イ
ヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト等)に対して、メラトニ
ンアゴニストまたはアンタゴニストとして作用し、メラ
トニン受容体親和性組成物、特にメラトニン受容体作動
組成物として有用であり、生体リズム調節障害などのメ
ラトニンにより影響される可能性のある疾患、例えば、
睡眠障害〔例、原発性不眠、概日リズム障害(例、三交
替勤務等による体調の変調、時間帯域変化症候群(時差
ボケ)等)、睡眠覚醒リズム障害〕、季節鬱病、生殖機
能障害、内分泌疾患、老人性痴呆、アルツハイマー病、
老化に伴う各種障害、脳循環障害(例、脳卒中等)、頭
部外傷、脊髄損傷、てんかん、不安、鬱病、躁鬱病、精
神分裂病、アルコール依存症、パーキンソン病、高血圧
症、動脈硬化、不整脈、月経前緊張症候群、緑内症、
癌、エイズ、糖尿病等の予防及び(又は)治療を安全に
行うことができる。また老化防止、免疫調節、排卵調整
(例、避妊等)等にも有効に使用することができる。
【0010】本発明の化合物は、毒性が低く、そのまま
あるいは自体公知の方法に従って、薬理学的に許容され
る担体を混合した医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フ
ィルムコーテイング錠を含む)、散剤、顧粒剤、カプセ
ル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、
徐放剤、貼付剤など、さらにはチューインガム等とし
て、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与
等)に安全に投与することができる。本発明の化合物の
本発明製剤中の含有量は、製剤全体の約0.01ないし
100重量%である。該投与量は、投与対象、投与ルー
ト、疾患などによっても異なるが、例えば睡眠障害治療
剤として、成人(体重約60kg)に対し、経口剤とし
て投与する場合、有効成分である本発明の化合物として
約0.0005ないし2mg/kg体重、好ましくは約
0.001ないし1mg/kg体重、さらに好ましくは
約0.001ないし0.5mg/kg体重であるが、通
常は0.01kg〜0.6mg/kgである。1日に1
ないし数回に分けて投与することができる。好ましくは
本化合物を約0.1〜約100mg、より好ましくは約
0.3〜約64mg、さらに好ましくは約1〜約16m
g含有する製剤とするのが好適である。
【0011】本発明製剤の製剤に用いられてもよい薬理
学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の
各種有機あるいは無機担体物質があげられ、例えば固形
製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製
剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩
衝剤、無痛化剤等があげられる。また、必要に応じて、
通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿
潤剤等の添加物を用いることもできる。賦形剤として
は、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、
コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が
挙げられる。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイド
シリカ等が挙げられる。結合剤としては、例えば結晶セ
ルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、ポリピニルピロリドン、デンプン、ショ
糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースナトリウム等が挙げられる。崩壊剤としては、
例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロース
ナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L
−ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。溶剤
としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレング
リコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オ
リーブ油等が挙げられる。溶解補助剤としては、例えば
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−
マンニトール、安息香酸ベンジル、アルコール、トリス
アミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミ
ン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられ
る。懸濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノー
ルアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプ
ロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベ
ンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活
性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチル
セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の
親水性高分子等が挙げられる。等張化剤としては、例え
ばブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリ
セリン、D−マンニトール等が挙げられる。緩衝剤とし
ては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等
の緩衝液等が挙げられる。無痛化剤としては、例えばベ
ンジルアルコール等が挙げられる。防腐剤としては、例
えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノー
ル、ペンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒ
ドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。抗酸化剤として
は、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロ
ール等が挙げられる。光安定化剤としては、例えば酸化
チタン等が挙げられる。
【0012】また、本発明の化合物は、ゾルピデム、ゾ
ピクロン、トリアゾラム、ブロチゾラム及びザレプロン
から選ばれる少なくとも一種と組み合わせて用いてもよ
い。即ち、本発明の化合物とゾルピデム、ゾピクロン、
トリアゾラム、ブロチゾラム及びザレプロンから選ばれ
る少なくとも一種とを組み合わせてなる睡眠障害予防治
療剤は、それぞれ単剤を単独で用いる場合に比べて、よ
り安全であり、反跳性不眠、記憶障害、覚醒後のふらつ
き、眠気等の副作用の発現を殆どみることなく、非常に
優れた睡眠障害予防治療効果が得られる等の臨床上用い
られる医薬品として優れた効果を有する。ゾルピデム
(Zolpidem)は、N,N,6−trimethyl−2−(4−methyl
phenyl)−imidazo[1,2−a]pyridine−3−acetamide
であり、例えば特開昭63−8384号公報(USP
4,794,185)に記載の方法又はそれに準じた方
法により製造される。ゾピクロン(Zopiclone)は、4−
methyl−1−piperazinecarboxylic acid 6−(5−chlor
o−2−pyridinyl)−6,7−dihydro−7−oxo−5H−pyrr
olo[3,4−b]pyrazin−5−yl esterであり、例えば特
開昭48−76892号公報(USP3,862,14
9)に記載の方法又はそれに準じた方法により製造され
る。トリアゾラム(Triazolam,商品名:ハルシオン)
は、8−chloro−6−(2−chlorophenyl)−1−methyl−
4H−[1,2,4]triazolo[4,3−a][1,4]benzodia
zepineであり、例えば特公昭49−40239号公報
(USP 3,987,052)に記載の方法又はそれ
に準じた方法により製造される。ブロチゾラム(Brotiz
olam,商品名:レンドルミン)は、8−bromo−6−(o
−chlorophenyl)−1−methyl−4H−s−triazolo[3,4
c]thieno[2,3e]1,4−diazepineであり、例えば特
開昭51−80899号公報(USP 4,094,9
84)に記載の方法又はそれに準じた方法により製造さ
れる。ザレプロン(Zaleplon)は、N−[3−(3−cyano
pyrazolo[1,5−a]pyrimidin−7−yl)phenyl]−N−
ethylacetamideであり、例えばUSP 5,714,6
07、EP−A−776898に記載の方法又はそれに
準じた方法により製造される。
【0013】本発明の化合物とゾルピデム、ゾピクロ
ン、トリアゾラム、ブロチゾラム及びザレプロンから選
ばれる少なくとも一種とを併用して用いる場合、例えば
(1)公知の製剤学的製造法に準じ、所望により適宜製
剤学的に許容され得る賦形剤等と共に単一剤に製造す
る、(2)それぞれを所望により製剤学的に許容され得
る賦形剤等を用いて各製剤とし同時又は時差を設けて組
み合わせて使用(併用)する、又は(3)それぞれを常
法により適宜賦形剤と共にそれぞれ製剤化したものをセ
ット(キット剤等)等としてもよい。それぞれの化合物
が別々に製剤化されている場合、本発明の目的が達成さ
れる限り、製剤を別々に、同時に又は時間差をおいて、
同一の投与対象に用いてもよく、各製剤の投与回数は異
なっていてもよい。有効成分のすべてが一製剤中に含ま
れていてもよく、また有効成分のそれぞれ又は一部が別
々に製剤化されていてもよい。このような製剤中の有効
成分の含有量は、通常約0.01〜約100重量%であ
る。また、製剤は、患者に経口的に投与しうる剤形であ
ればいずれでも良く、例えば錠剤、細粒剤、カプセル
剤、顆粒剤等が挙げられる。中でも錠剤、細粒剤及びカ
プセル剤等が好ましい。
【0014】本発明の化合物と他剤と併用する場合の投
与量は、投与対象、投与ルート、疾患、使用する有効成
分の種類等によって異なるが、睡眠障害の成人(体重約
60kg)に対し、各有効成分の投与量として、次の量
が1日に1〜数回に分けて投与されればよく、各成分は
同時又は30分ないし3時間の時差を設けて組み合わせ
投与するのがよい。本発明の化合物の投与量は、1回当
たり約0.05mg〜約10mg、好ましくは1回当た
り約0.1mg〜約3mgである。ゾルピデムの投与量
は、1回当たり約0.2mg〜約10mg、好ましくは
1回当たり約0.5mg〜約5mgである。 ゾピクロ
ンの投与量は、1回当たり約0.2mg〜約10mg、
好ましくは1回当たり約0.5mg〜約5mgである。
トリアゾラムの投与量は、1回当たり約0.01mg
〜約0.5mg、好ましくは1回当たり約0.02mg
〜約0.3mgである。ブロチゾラムの投与量は、1回
当たり約0.01mg〜約1mg、好ましくは1回当た
り約0.0 5mg〜約0.3mgである。ザレプロン
の投与量は、1回当たり約1mg〜約30mg、好まし
くは1回当たり約2mg〜約20mgである。併用する
場合の本発明の化合物とゾルピデム、ゾピクロン、トリ
アゾラム、ブロチゾラム及びザレプロンから選ばれる少
なくとも一種との組み合わせ比率(投与割合)は、本発
明の化合物1重量部に対し、ゾルピデム、ゾピクロン、
トリアゾラム、ブロチゾラム及び(又は)ザレプロン
0.1〜30重量部である。更に、本発明の化合物は、
更に、他の活性成分(例えばベンゾジアゼピン系化合物
であるジアゼパム、アルプラゾラム、エスタゾラム等の
ベンゾジアゼピン系薬剤、脂肪酸誘導体であるブトクタ
ミド又はその塩等の睡眠リズム調整剤、シス−9,10
−オクタデセノアミド等の睡眠物質等)と適宜、適量組
み合わせて併用してもよい。該他の活性成分と本発明の
化合物又は本発明の化合物とゾルピデム、ゾピクロン、
トリアゾラム、ブロチゾラム及びザレプロンから選ばれ
る少なくともi種と,を自体公知の手段に従って混合
し、医薬組成物(例えば錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル
剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐
放剤等)として、あるいは別途、製剤化したものを、本
発明の製剤と同様に同時に又は時間差をおいて同一対象
に投与してもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、実施例、製剤例および実
験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これら
は本発明を限定するものではない。
【実施例】実施例1 (S)−N−[2−(1,6,
7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]
フラン−8−イル)エチル]アセトアミド (S)−2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−
インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチルアミ
ン塩酸塩(71.92 g、0.3 mol)のジクロロメタン溶液
(500 mL)にトリエチルアミン(104.6 mL、0.75 mo
l)、ジメチルアミノピリジン(3.67 g、0.03 mol)お
よび無水酢酸(31.2 mL、0.33 mol)を氷冷下加えた
後、室温にて16時間撹拌した。反応液を冷水に注ぎ、有
機層を分離した。有機層を1N塩酸および飽和食塩水で洗
浄し硫酸ナトリウムで乾燥後、少量のシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ジクロロメタン)にて精製した。
溶媒を減圧下留去後、得られた結晶をイソプロピルエー
テル/酢酸エチルから再結晶して、表題化合物(収量5
3.2g、収率72%)を得た。得られた結晶のX線回折ス
ペクトルチャートを図1に示す。なお、粉末X線回折
は、理学電機社製 RINT Ultima2100
を用いて測定した。 融点118−120℃。NMR(CDCl3) δ:1.50−1.92 (2
H,m),1.96(3H,s),1.96−2.13(1H,m),2.19−
2.38(1H,m),2.67−2.95(2H,m),3.00−3.39(5
H,m),4.43−4.64(2H,m),5.43(1H,br),6.62
(1H,d,J=7.8Hz),6.95(1H,d,J=7.8Hz)。 元素分析値:C15H19NO2として 計算値:C,73.44, H,7.81, N,5.71。 実測値:C,73.56, H,7.89, N,5.86。 旋光度:[α]D=−59.1°(c=1.0%、クロロホル
ム)。
【0016】製剤例1 (1)実施例1で得られた化合物 10.0g (2)乳糖 60.0g (3)コーンスターチ 35.0g (4)ゼラチン 3.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0g 実施例1で得られた化合物10.0gと乳糖60.0g及
びコーンスターチ35.0gの混合物を10重量%ゼラ
チン水溶液30ml(ゼラチンとして3.0g)を用い
1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で乾
燥し再び篩過した。得られた顆粒をステアリン酸マグネ
シウム2.0gと混合し、圧縮した。得られた中心錠
を、蔗糖、二酸化チタン、タルク及びアラビアゴムの水
懸濁波による糖衣でコーティングした。コーティングが
施された錠剤をミツロウで艶出して1000錠のコート
錠を得た。
【0017】製剤例2 (1)実施例1で得られた化合物 10.0g (2)乳糖 70.0g (3)コーンスターチ 50.0g (4)可溶性デンプン 7.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0g 実施例1で得られた化合物10.0gとステアリン酸マ
グネシウム3.0gを可溶性デンプンの水溶液70ml
(可溶性デンプンとして7.0g)で顕粒化した後、乾
燥し、乳糖70.0g及びコーンスターチ50.0gと混
合した。混合物を圧縮して1000錠の錠剤を得た。
【0018】実験例1 2−〔125I〕ヨードメラト
ニン結合の阻害作用 生後7日のヒヨコ(白色レグホン)より前脳を摘出し、
氷冷したアッセイ緩衝液(50mM トリス−HCl,
pH7.7,25℃)でホモジネートを調製し、44,
000×g、10分間の遠心により沈液を得た。これを
同緩衝液で1回洗浄した後に0.3−0.4mg タン
パク質/mLとなるようにアッセイ緩衝液でホモジナイ
ズして膜サンプルとした。試験管に薬液、膜サンプル、
リガンド(80pM 2−〔125I〕ヨードメラトニ
ン、約100,000dpm)を全量0.5mLで混合
し、25℃、90分間インキュベートした。氷冷したア
ッセイ緩衝液3mLを加えて直ちにワットマン(Whatma
n)GF/B上に吸引濾過し、フィルターはさらに氷冷した
アッセイ緩衝液3mLで2回洗った後にγ−カウンター
で放射活性を測定した。10μMメラトニン存在下の結
合を非特異的結合として差し引いた値を特異的結合とし
た。50%阻害濃度(IC50)をログプロビット(lo
g−probit)法により算出し、その結果を〔表1〕に示
す。 〔表1〕 2−〔125I〕ヨードメラトニン結合の阻害作用 ────────────────────── 化合物 IC50(nM) ────────────────────── 実施例1の化合物 0.28 メラトニン 0.68 ────────────────────── 〔表1〕の結果から、本発明の化合物(I)は、優れた
メラトニン受容体作動活性を有することがわかる。
【0019】
【発明の効果】本発明の化合物は、メラトニンアゴニス
トとしての優れた性質を有しているので、生体内におけ
るメラトニンの作用と関連した疾患(例えば睡眠障害)
の臨床上有用な予防・治療剤を提供することができる。
また、本発明の化合物は、特にML1受容体選択性に優
れ、代謝安定性、脳内移行性にも優れている。したがっ
て単独で、あるいは他の睡眠障害治療剤と併用して、睡
眠障害等の予防・治療に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた化合物の結晶のX線回折
スペクトルチャートを示す。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (S)−N−[2−(1,6,7,8−
    テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−
    8−イル)エチル]アセトアミドまたはそのプロドラッ
    グ。
  2. 【請求項2】 (S)−N−[2−(1,6,7,8−
    テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−
    8−イル)エチル]アセトアミドの結晶。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の化合物を含有してなる医
    薬組成物。
  4. 【請求項4】 メラトニン受容体親和性組成物である請
    求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 生体リズム調節剤である請求項3記載の
    組成物。
  6. 【請求項6】 睡眠覚醒リズム調節剤である請求項3記
    載の組成物。
  7. 【請求項7】 時差ボケ調節剤である請求項3記載の組
    成物。
  8. 【請求項8】 睡眠障害治療剤である請求項3記載の組
    成物。
  9. 【請求項9】 概日リズム性睡眠障害治療剤である請求
    項3記載の組成物。
  10. 【請求項10】 (S)−N−[2−(1,6,7,8
    −テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン
    −8−イル)エチル]アセトアミドまたはそのプロドラ
    ッグとゾルピデム、ゾピクロン、トリアゾラム、ブロチ
    ゾラム及びザレプロンから選ばれる少なくとも一種とを
    組み合わせてなる睡眠障害予防治療剤。
  11. 【請求項11】 生体リズム調節剤、睡眠覚醒リズム調
    節剤、時間帯域変化症候群(時差ボケ)調節剤、睡眠障
    害治療剤または概日リズム性睡眠障害治療剤の製造にお
    ける請求項1記載の化合物の使用。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の化合物を投与すること
    を特徴とする生体リズム、睡眠覚醒リズムまたは概日リ
    ズムの調節方法。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の化合物を投与すること
    を特徴とする睡眠障害の治療方法。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の化合物を投与すること
    を特徴とする概日リズム性睡眠障害の治療方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007145763A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Tokyo Medical & Dental Univ 記憶障害抑制剤

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