JP2002132020A - 導電性ローラ用ゴム組成物 - Google Patents

導電性ローラ用ゴム組成物

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JP2002132020A
JP2002132020A JP2000329209A JP2000329209A JP2002132020A JP 2002132020 A JP2002132020 A JP 2002132020A JP 2000329209 A JP2000329209 A JP 2000329209A JP 2000329209 A JP2000329209 A JP 2000329209A JP 2002132020 A JP2002132020 A JP 2002132020A
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rubber
conductive
rubber composition
conductive roller
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JP2000329209A
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Michihiro Harada
倫宏 原田
Masayuki Hashimoto
正幸 橋本
Hiroshi Imasaka
浩 今坂
Naoki Fuei
直喜 笛井
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Canon Chemicals Inc
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Canon Inc
Canon Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低硬度で製造上の加工性に優れ、圧縮永久歪み
性が良好で、表面研磨後の表面粗さが小さく、安定した
低電気抵抗の導電性ローラ用ゴム組成物を提供する。 【解決手段】少なくとも導電性軸体の外周上に弾性層を
有する導電性ローラにおいて、前記弾性層に使用される
ゴム組成物は、エチレンオキサイド共重合割合が36モ
ル%以上のエピクロルヒドリン系ゴムを主原料とし、少
なくともイオン導電剤である第4級アンモニウム塩を含
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性ローラ用ゴム
組成物に関し、特に電子写真等の画像形成装置における
感光体に接触して配置される帯電ローラや現像ローラな
どの導電性ローラに使用される導電性ローラ用ゴム組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機、プリンター等の電子
写真方式の画像形成装置では、感光体の表面を均一に帯
電させ、この感光体に光学系から映像を投射して、光の
当たった部分の帯電を消去することによって潜像を形成
し、次いで、トナーの付着によるトナー像の形成(現
像)、紙等の記録媒体へのトナー像の転写により、プリ
ントする方法がとられている。
【0003】前記感光体の表面を均一帯電するための手
段としては、電圧(例えば1〜2kV)を印加した帯電
部材を感光体に所定の押圧力で当接させて感光体を所定
の電位に帯電させる接触帯電方式が知られている。接触
帯電方式の中でも帯電ローラは、接触帯電方式による均
一帯電のための重要なポイントである感光体への一様な
接触が、二つの回転円筒体同士によりなされるため、ブ
ラシ帯電やブレード帯電などの他の接触帯電方式よりも
実現容易であり、採用されている。
【0004】帯電ローラは感光体と当接するため、感光
体表面に対する離型性と、トナーに対する離型性が良好
であることも要求される。さらに、帯電ローラは感光体
との当接により均一な帯電のために、一様なニップ幅を
保つことが要求され、そのために、適当な硬さ(柔軟
性)と当接による圧縮力に対して充分な回復性を有する
必要がある。この感光体表面及びトナーに対する離型性
と柔軟性の両立のため、導電性軸体の外周上に低硬度弾
性層と、前記低硬度弾性層の表面を覆う表面層の2層を
有する帯電ローラが知られている。
【0005】また、帯電ローラは上記のように感光体と
の接触帯電を行うものであるため、帯電ローラが電気的
に不均一な場合や帯電ローラの表面に凹凸がある場合、
その電気的な不均一性や表面の凹凸を反映した帯電濃度
ムラを生じる。したがって、帯電ローラは所定の抵抗を
もち、かつ電気的に均一であり、且つ、表面粗さ(R
z)が小さいことが要求される。
【0006】また、前記トナーの付着によるトナー像の
形成(現像)において、非磁性一成分トナーの現像方法
の一つとして、感光体と所定極性に帯電されたトナーを
搬送するトナー搬送体とを直接当接して現像する。いわ
ゆる接触現像法が広く用いられている。このトナー搬送
体として、現像ローラが用いられている。現像ローラ
は、当接により一様なニップ幅を得るため、適当な硬さ
(柔軟性)と当接による圧縮力に対して充分な回復性を
有する必要がある。また、現像ローラ表面がトナーとの
離型性が良くそのローラ表面にトナーがフィルミングし
ないことも要求される。さらに、現像ローラ表面に均一
なトナー薄膜を得る為に適切な表面粗さを有することも
要求される。このトナーに対する離型性と柔軟性の両立
のため、導電性軸体の外周上に低硬度弾性層と、前記低
硬度弾性層の表面を覆う表面層の2層を有する現像ロー
ラが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電子写真等の画像形成
装置における感光体に接触して配置される帯電ローラや
現像ローラなどの導電性ローラにおけるこれらの要求に
対して、前記低硬度弾性体に導電性ゴムが用いられてい
る。この低硬度の導電性ゴムを得るために、導電性ゴム
組成物として、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−
ブタジエンゴム等のポリマーに、カーボンブラック等の
導電性充填剤を添加し、さらに低硬度を得るために多量
の軟化剤を添加したものが知られている。しかしなが
ら、この導電性充填剤による抵抗調整は、導電性充填剤
のゴム中の存在状態で抵抗値が大きく変動し、電気的に
不均一なものであった。また、低硬度化のための多量の
軟化剤の添加は、圧縮永久歪み(当接に対する形状の回
復性)が悪化する傾向があった。この電気的な不均一性
に対する対策として、ゴム自体がある程度の低抵抗性を
持つ、例えば、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、エ
ピクロルヒドリン系ゴムを使用した導電性ゴム組成物を
用いることにより、電気的均一性に優れた導電性ゴムが
得られることも知られている。しかしながら、ニトリル
ブタジエンゴム(NBR)は、その加硫物の体積固有抵
抗は2×109 〜1×1010Ω・cm程度であり、各種
ゴムの中で抵抗値の低いポリマーであることが知られて
いるエピクロルヒドリン系ゴムにおいても、その加硫物
の体積固有抵抗は5×107 〜3×109 Ω・cm程度
である。しかしながら、帯電ローラや現像ローラなどの
導電性ローラの弾性体層用材料に求められる体積固有抵
抗は1×104 〜5×107Ω・cm程度のものが多
く、前記弾性体に、ニトリルブタジエンゴム(NBR)
やエピクロルヒドリン系ゴム単独のゴム組成物では、導
電性が不十分の場合が多い。さらに、ニトリルブタジエ
ンゴム(NBR)やエピクロルヒドリン系ゴムを用い
て、低硬度の導電性弾性体を得るために可塑剤を添加す
ると前記低硬度弾性体の表面層への可塑剤の移行が生じ
感光体を汚染し易くなったりするうえ圧縮永久歪みも悪
化し易い。可塑剤を含まずに低硬度の導電性弾性体を得
るためには、架橋密度を低いものにする。または、充填
剤を含まないあるいは充填剤の添加量が少量のゴム組成
物にするなどの方法がある。しかしながら、架橋密度の
低いゴムは圧縮永久歪みが悪く、充填剤を含まないある
いは充填剤の添加量が少量のゴム組成物は、ゴム練りや
押出し加工性が悪く実用性がない。また、可塑剤を用い
ないと低硬度化が難しいだけでなくゴム練りにおけるロ
ール加工性や予備成形における押出し加工性が悪いもの
となる。さらに、低硬度のゴムでは、一般に表面研削性
が悪くなり、所定の外径及び形状を得るための表面研磨
後の表面粗さ(Rz)が悪いものになる傾向があった。
また、エピクロルヒドリン系ゴムの加硫においては、架
橋に際して発生する塩酸ガスを吸着する受酸剤として、
鉛丹などの鉛化合物が配合されている場合が多く、毒性
などの安全性に問題があった。
【0008】本発明は、このような事情を背景になされ
たものであって、その解決課題とするところは、少なく
とも導電性軸体の外周上に弾性層を有する電子写真等の
画像形成装置における感光体に接触して配置される帯電
ローラや現像ローラなどの導電性ローラの弾性層に使用
される導電性ローラ用ゴム組成物において、前記ゴム組
成物の加硫物が、低硬度で圧縮永久歪みに優れ、電気的
な均一性に優れ、研削性に優れ研磨後の表面粗さが小さ
く、また、未加硫状態の前記ゴム組成物が、ゴム練り加
工性や押出し加工性が良く、且つ鉛化合物を含有しない
導電性ローラ用ゴム組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成するため、
本発明は、少なくとも導電性軸体の外周上に弾性層を有
する導電性ローラの前記弾性層に使用される導電性ロー
ラ用ゴム組成物において、前記ゴム組成物がエピクロル
ヒドリン系ゴム(A成分)を主原料とし、少なくともサ
ブ(B成分)とイオン導電剤(C成分)を含有する。
【0010】
【発明の実施の形態】帯電ローラや現像ローラなどの導
電性ローラの前記弾性体層用材料に求められる体積固有
抵抗は1×104 〜5×107 Ω・cm程度のものが多
く、このため低抵抗のポリマーであるエピクロルヒドリ
ン系ゴムを主原料として用いる。また、エピクロルヒド
リン系ゴム単独では導電性が不十分であり、イオン導電
剤を用いて導電性を向上させる。イオン導電剤として
は、LiClO4 、LiCF3 SO3 、LiBF4 、L
iN(CF3 SO3 2 、NaClO4 等のLi+ 、N
+ 等の金属塩や過塩素酸テトラエチルアンモニウム、
過塩素酸テトラブチルアンモニウム、塩化テトラメチル
アンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テ
トラブチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウ
ム、臭化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化テトラメ
チルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩等があげら
れる。これらのイオン導電剤を単独で用いても2種以上
を併用して用いてもよい。さらに、イオン導電剤を含む
エピクロルヒドリン系ゴムは、製造上の加工性が悪く、
低硬度にした場合表面研磨後の表面粗さに劣り、圧縮永
久歪み性も良くない。これらのイオン導電剤を含むエピ
クロルヒドリン系ゴムの問題点が、サブ(B成分)を添
加することで大幅に改善される。
【0011】即ち、本発明によって、帯電ローラや現像
ローラなどの導電性ローラの弾性体に必要な低硬度で製
造上の加工性に優れ、圧縮永久歪み性も良好で表面粗さ
も小さく、且つ所望の導電性をもつ導電性ローラが得ら
れる。
【0012】本発明の別の態様は、サブ(B成分)がイ
オウ及び塩素を含有しない3次元架橋オイルであり、エ
ピクロルヒドリン系ゴム(A成分)100質量部に対
し、サブ(B成分)が10〜100質量部含有されてい
る。
【0013】サブ(B成分)はファクチスとも呼ばれ、
ゴム用の軟化剤、加工助剤として知られるもので、イオ
ウを含有し植物油等を架橋した黒サブやゴールデンファ
クチス、また、塩化イオウを含有し植物油等を架橋した
白サブや飴サブなどが一般的に使用されている。このよ
うなサブ(B成分)を添加することにより、可塑剤を用
いた場合よりも加工性がよく研削性に優れた弾性体が得
られる。イオウ及び塩素を含有しない3次元架橋オイル
であるサブ(B成分)を用いることにより、さらに加工
性が改善され、圧縮永久歪み性に優れた弾性体が得られ
る。この理由は、イオウまたは塩素を含有するサブ(B
成分)は、圧縮された状態で長期的に存在することによ
って、存在するイオウや塩化イオウの作用により圧縮さ
れた状態でさらに架橋が進行し易く圧縮永久歪みの悪化
に影響するのに対して、イオウ及び塩素を含有しないサ
ブ(B成分)では、架橋を進行させる物質が少なくなる
こと、及びサブ(B成分)自体の架橋が強固であること
等が圧縮永久歪みが小さい要因と考えられる。また、こ
のイオウ及び塩素を含有しないサブ(B成分)は、エピ
クロルヒドリン系ゴム100質量部に対し10〜100
質量部含有される。このサブ(B成分)の添加量が10
質量部より少ないと改善効果が小さく、また、100質
量部よりも多くても表面研磨後の表面粗さの改善効果が
失われてくるうえ圧縮永久歪み性も悪化する。好ましく
は、イオウ及び塩素を含有しないサブ(B成分)の添加
量は、20〜100質量部である。
【0014】即ち、本発明によって、製造上の加工性に
優れ、表面研磨後の表面粗さが小さく、且つ圧縮永久歪
み性が良い導電性ローラが得られる。
【0015】本発明の別の態様は、エピクロルヒドリン
系ゴム(A成分)が、エピクロルヒドリン−エチレンオ
キサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体、ま
たはエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド2元共重
合体の単独、またはそれらの混合物であり、全体のエピ
クロルヒドリン系ゴム中のエチレンオキサイド共重合割
合が36モル%以上である。
【0016】エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド
−アリルグリシジルエーテル3元共重合体、またはエピ
クロルヒドリン−エチレンオキサイド2元共重合体は、
エチレンオキサイドの共重合割合が多くなるに従い加硫
ゴムの体積固有抵抗値が小さくなる傾向がある。このた
め、エチレンオキサイドの共重合割合が36モル%より
も小さいと帯電ローラや現像ローラなどの導電性ローラ
の弾性体に必要な電気抵抗値が得にくくなるうえ電気抵
抗の温度依存性が大きくなる。好ましくは、エピクロル
ヒドリン系ゴム中のエチレンオキサイド共重合割合が3
8〜58モル%である。
【0017】即ち、本発明によって、帯電ローラや現像
ローラなどの導電性ローラの弾性体に必要な導電性と電
気抵抗値の環境依存性が小さい導電性ローラが得られ
る。
【0018】本発明の別の態様は、イオン導電剤(C成
分)が第4級アンモニウム塩であり、エピクロルヒドリ
ン系ゴム(A成分)100質量部に対し、イオン導電剤
(C成分)が0.5〜15質量部含有されている。
【0019】エピクロルヒドリン系ゴムに添加して電気
抵抗値を低下させるイオン導電剤として、第4級アンモ
ニウム塩を用いる。イオン導電剤として第4級アンモニ
ウム塩を用いることで電気抵抗の環境依存性が小さい導
電性ローラが得られる。第4級アンモニウム塩として
は、特に限定されるものではなく各種塩が使用可能であ
り、例えば過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素
酸テトラブチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモ
ニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラブ
チルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、臭
化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化テトラメチルア
ンモニウム等の第4級アンモニウム塩等があげられ、こ
れらを単独で用いても2種以上を併用して用いてもよ
い。また、この第4級アンモニウム塩は、エピクロルヒ
ドリン系ゴム100質量部に対し0.5〜15質量部含
有される。この第4級アンモニウム塩の添加量が0.5
質量部より少ないと電気抵抗値の低下効果が小さく、ま
た15質量部よりも多いとイオン導電剤が表面にブルー
ムする傾向がみられる。好ましくは、第4級アンモニウ
ム塩の添加量は、1〜8質量部である。
【0020】即ち、本発明によって、帯電ローラや現像
ローラなどの導電性ローラの弾性体に必要な導電性と抵
抗値の環境依存性が小さい導電性ローラが得られる。
【0021】本発明の別の態様は、エピクロルヒドリン
系ゴム(A成分)、サブ(B成分)、イオン導電剤(C
成分)に加えて2,4,6−トリメルカプト−S−トリ
アジン(D成分)を加硫剤として含有するゴム組成物の
加硫物からなる。
【0022】エピクロルヒドリン系ゴム(特にアリルグ
リシジルエーテル共重合体)は、イオウやイオウ含有有
機化合物やパーオキサイドをはじめとする各種加硫剤が
使用可能である。イオウやイオウ含有有機化合物を使用
した弾性体では圧縮永久歪みがやや劣り、パーオキサイ
ドを使用した場合には圧縮永久歪み性は良好なものが得
られるが、金型加硫が必要等の加硫方法が限定されるう
え、得られる電気抵抗値が高くなる傾向にあって使用方
法に制限が多い。2,4,6−トリメルカプト−S−ト
リアジンを加硫剤として使用することにより、各種加硫
方法の採用が可能で圧縮永久歪み性が優れた物が得られ
る。
【0023】即ち、本発明によって、帯電ローラや現像
ローラなどの導電性ローラの弾性体に必要な電気抵抗値
を保持しつつ圧縮永久歪み性が良好な導電性ローラが得
られる。
【0024】本発明の別の態様は、上記エピクロルヒド
リン系ゴム(A成分)、サブ(B成分)、イオン導電剤
(C成分)、2,4,6−トリメルカプト−S−トリア
ジン(D成分)に加えて上記エピクロルヒドリン系ゴム
(A成分)100質量部に対し、受酸剤としてハイドロ
タルサイト(E成分)が2〜15質量部含有されてい
る。エピクロルヒドリン系ゴムに2,4,6−トリメル
カプト−S−トリアジンを加硫剤として用いた場合に
は、エピクロルヒドリンの塩素の引き抜き反応によりト
リアジン架橋の生成において、HClガスが発生するた
め、そのHClガスの吸着を目的とした受酸剤の添加が
必要となる。受酸剤としては、鉛丹(Pb34 )やリ
サージ(PbO)などが配合されてきた。鉛丹等は、弾
性体の加硫物性上は良好な物が得られ易いと言われる
が、鉛による毒性や環境汚染の問題があり、使用しない
ことが望ましい。このため、酸化マグネシウムを受酸剤
として用いる検討もなされているが、酸化マグネシウム
と2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジンを併用
すると酸化マグネシウムの微妙な添加量の違いによって
硬度が変化するため、硬度がばらつき易く、また酸化マ
グネシウムの吸湿性が高く、またヒドリン系ゴムのゴム
練り加工におけるロール粘着性がやや増加し加工性が悪
くなるといった問題が生じている。受酸剤にハイドロタ
ルサイトを用いることにより、加工性が良く、鉛を使用
しないエピクロルヒドリン系ゴム弾性体を得ることが出
来る。ハイドロタルサイトは、エピクロルヒドリン系ゴ
ム100質量部に対し2〜15質量部含有される。ハイ
ドロタルサイトの添加量が1質量部より少ないと速やか
な加硫速度が得られないうえ受酸効果が少なすぎてHC
lガスを吸着しきれない可能性があり、15質量部より
多く添加しても圧縮永久歪み性が悪化する。
【0025】即ち、本発明によって、電気抵抗の環境依
存性が小さく、加工性に優れ、硬度等のばらつきも小さ
く、鉛化合物の使用も無いエピクロルヒドリン系ゴム弾
性体導電性ローラ用ゴム組成物が得られる。
【0026】本発明の導電性ローラに使用されるゴム組
成物には、上記成分の他にも各種添加剤を適宜配合する
ことができる。添加剤としては、老化防止剤、加硫促進
剤、カーボンブラック等の補強剤、充填剤、加工助剤等
があげられる。これらの添加剤を単独あるいは、2種以
上を併用して用いられる。
【0027】
【実施例】以下に本発明について実施例及び比較例を挙
げて、より具体的に説明するが、本発明はこれらの実施
例のみに限定されるものではない。
【0028】実施例及び比較例に用いたゴム組成物の配
合割合は表1〜5の通りである。前記表1〜5に示す原
材料をオープンロールで混練りを行ない各実施例及び比
較例のゴム組成物を作製した。
【0029】なお、各実施例及び比較例で使用した資材
は以下の通りである。 エピクロルヒドリン系ゴム [エピクロルヒドリン40mol%、エチレンオキサイ
ド56mol%、アリルグリシジルエーテル4mol
%;商品名 ゼクロン3106 日本ゼオン(株)社
製] [エピクロルヒドリン48mol%、エチレンオキサイ
ド48mol%、アリルグリシジルエーテル4mol
%;商品名 エピクロマーCG105 ダイソー(株)
社製] [エピクロルヒドリン56mol%、エチレンオキサイ
ド41mol%、アリルグリシジルエーテル3mol
%;商品名 エピクロマーCG107 ダイソー(株)
社製] [エピクロルヒドリン58mol%、エチレンオキサイ
ド38mol%、アリルグリシジルエーテル3mol
%;商品名 ゼクロン3105 日本ゼオン(株)社
製] [エピクロルヒドリン62.5mol%、エチレンオキ
サイド35mol%、アリルグリシジルエーテル2.5
mol%;商品名 ゼクロン3102 日本ゼオン
(株)社製] [エピクロルヒドリン67mol%、エチレンオキサイ
ド25mol%、アリルグリシジルエーテル8mol
%;商品名 ゼクロン3100 日本ゼオン(株)社
製] ニトリルブタジエンゴム [NBR(結合アクリロニトリル量(AN)33.5重
量%;商品名 ニポール1042 日本ゼオン(株)社
製) サブ [無イオウ・無塩素サブ;商品名 レノプレンEPS
バイエル(株)社製] [イオウ含有サブ;商品名 黒サブ純種 天満サブ化工
(株)社製] [塩化イオウ含有サブ;商品名 白サブ1 天満サブ化
工(株)社製] イオウ導電剤 [第4級アンモニウム塩;商品名 KS−555 花王
(株)社製] [過塩素酸テトラエチルアンモニウム;関東化学(株)
社製] [過塩素酸リチウム;関東化学(株)社製] 受酸剤 [ハイドロタルサイト;商品名 DHT−4A 協和化
学工業(株)社製] [酸化マグネシウム;商品名 協和マグ#150 協和
化学工業(株)社製] 加硫剤 [2,4,6−トリメルカプトトリアジン;商品名 ジ
スネットF 日本ゼオン(株)社製] [イオウ;商品名 サルファックスPMC 鶴見化学工
業(株)社製] 加硫促進剤 [1,3ジフェニルグアニジン;商品名 ノクセラーD
大内振興化学工業(株)社製] [ジベンゾチアジルジスルフィド;商品名 ノクセラー
DM 大内振興化学工業(株)社製] [テトラエチルチウラムジスルフィド;商品名 ノクセ
ラーTET 大内振興化学(株)社製] [ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド;商品名
ノクセラーTRA 大内振興化学工業(株)社製] [2−(4′モルホリノチオ)ベンゾチアゾール;商品
名 ノクセラーMBT大内振興化学工業(株)社製] 加硫遅延剤 [N−シクロヘキシルチオフタルイミド;商品名 リタ
ーダーCTP 大内振興化学工業(株)社製] その他の資材 [ジオクチルフタレート;商品名 DOP 大日本イン
キ化学(株)社製] [ジオクチルセバゲート;商品名 DOS 大日本イン
キ化学(株)社製] [セバシン酸系ポリエステル;商品名 ポリサイザーP
−202 大日本インキ化学(株)社製] [炭酸カルシウム;商品名 シルバーW 白石工業
(株)社製] [酸化亜鉛;商品名 亜鉛華2種 白水化学工業(株)
社製] [ステアリン酸;商品名 ステアリン酸S 花王(株)
社製] なお、実施例及び比較例の試験片及び導電性ローラは以
下のようにして作製した。
【0030】試験片;各実施例及び比較例のゴム組成物
をプレス加硫にて2mmシート(160℃×20分間加
硫)及び圧縮永久歪み用試験片(160℃×25分加
硫)を作製した。
【0031】導電性ローラ;押出し機を用いてチューブ
状にゴム組成物を押出した後、加硫缶にて160℃×3
0分間の加硫を行いチューブ状のゴム加硫物を作製し、
次いでφ60mmの導電性軸体を前記チューブ状のゴム
加硫物の内径部に圧入しローラ状の成形体を得た。この
成形体を研磨砥石GC80を取り付けた研磨機にセット
し、研磨条件として回転速度2000RPM、送り速度
500m/分で外径がφ12mmになるように研磨し、
導電性ローラを作製した。
【0032】また、体積固有抵抗、硬度、圧縮永久歪み
率、加工正、ローラ表面粗さなどに関する特性は、以下
の方法により測定した。 <加工性>上記各実施例及び比較例において、ゴム材料
の混練り、押出成形、加硫などの各工程における加工性
を総合的に判断し、加工性が良好なものを○、加工性が
やや悪くなるものの実用可能なものを△、加工性が悪く
実用には適さないものを×とした。 <体積固有抵抗>2mm厚の加硫ゴムシートをガイドリ
ング付き電極に挟んで、直流10Vの電圧を印加して電
気抵抗を測定した。環境条件は、低温・低湿のL/L環
境(15℃×10%RH)、常温・常湿のN/N環境
(23℃×50%RH)と高温・高湿のH/H環境(3
5℃×85%RH)の3条件で実施した。 <硬度>硬度は、JIS K−6253の規定に従って
測定した。 <圧縮永久歪み率>圧縮永久歪み率は、JIS K−6
262の大型試験片(直径29mm、厚さ12.5m
m)を用い、40℃×85%RH×25%圧縮の条件下
で72時間放置後の圧縮永久歪み率を測定した。 <ローラ表面粗さ>(株)小坂研究所製の表面粗さ測定
機サーフコーダSE3500を用いて実施例及び比較例
の導電性ローラの表面粗さ(Rz)を各40本測定し平
均値を求めた。 <ローラ抵抗>ローラ抵抗は、導電性ローラの軸体に総
圧1kg/cm2 の荷重が掛かるように外径30mmの
アルミニウム製のドラムに圧着した状態で、軸体とアル
ミドラムとの間に100Vの電圧を印加することによっ
て測定した。
【0033】この結果を表6〜9に示す。
【0034】実施例1〜12のゴム組成物を用いたもの
は、ゴム材料の混練り、押出成形、加硫などの各工程に
おいて加工性に優れ、加硫ゴムシートで測定した体積固
有抵抗のL/L環境とH/H環境とで約1オーダー程度
の変化しかなく環境依存性も小さく、かつ、N/N環境
の体積固有抵抗は1.8×106 〜1.2×107 であ
り適した電気抵抗を有している。さらに、圧縮永久歪み
率は全て11%以下と圧縮永久歪み性にも優れ、硬度は
45以下と硬度も適したものであった。また、研磨後の
ローラ表面粗さ(Rz)は4μm以下であり、表面粗さ
も優れたものであった。ローラ抵抗も適したものである
導電性ローラが得られることが判明した。
【0035】実施例13及び14は、実施例2に対して
サブをイオウまたは塩素を含むサブを用いたものであ
り、圧縮永久歪み率がそれぞれ15%、13%と実施例
1〜12に対してやや劣るものの使用可能範疇であり、
その他の諸特性は優れたものであり、使用可能な導電性
ローラが得られる。
【0036】実施例15は、実施例1に対して無イオウ
・無塩素サブの添加量を9質量部としたものであり、押
出し加工性が実施例1〜12に対してやや劣るものの実
用可能範疇であり、その他の諸特性は優れたものであ
り、使用可能な導電性ローラが得られる。
【0037】実施例16は、実施例1に対して無イオウ
・無塩素サブの添加量を130質量部としたものであ
り、圧縮永久歪み率が17%であり、研磨後のローラ表
面粗さ(Rz)は4.7μmと実施例1〜12に対して
やや劣るもののその他の諸特性は優れたものであり、使
用可能な導電性ローラが得られる。
【0038】実施例17は、実施例2に対してエチレン
オキサイド量が35mol%と小さいエピクロルヒドリ
ン系ゴムを用いたものであり、N/N環境下2mmシー
トで測定した体積固有抵抗が2.8×107 Ω・cm、
N/N環境下で測定したローラ抵抗が3×106 Ωとや
や高抵抗である他は優れた特性であり、使用範囲が限定
されるものの実用可能な導電性ローラが得られる。
【0039】実施例18は、実施例2に対してイオン導
電剤に過塩素酸リチウムを用いたものであり、N/N環
境下2mmシートで測定した体積固有抵抗が2.5×1
7Ω・cm、N/N環境下で測定したローラ抵抗が3
×106 Ωとやや高抵抗であり、また、L/L環境とH
/H環境の2mmシートで測定した体積固有抵抗の変動
値が1.9×101 とやや大きい他は優れた特性であ
り、使用範囲が限定されるものの実用可能な導電性ロー
ラが得られる。
【0040】実施例19は、実施例2に対して加硫系を
イオウ加硫にしたものであり、圧縮永久歪み率が24%
とやや大きい他は優れた特性であり、実用可能な導電性
ローラが得られる。
【0041】実施例20の実施例2に対して加硫系をイ
オウ加硫にしたものであり、圧縮永久歪み率が15%と
やや大きい他は優れた特性であり、実用可能な導電性ロ
ーラが得られる。
【0042】実施例21と実施例22は、実施例2に対
して受酸剤にMgOを用いたものは、実施例21と実施
例22との比較によって解る通り、MgOの添加量によ
って硬さが大きく異なるものの優れた特性であり、添加
量を厳しく管理することにより実用可能な導電性ローラ
が得られる。
【0043】実施例23は、実施例2に対して受酸剤で
あるハイドロタルサイトの添加量を20質量部と多量に
したものは、硬度が47とやや高く、圧縮永久歪み率が
14%とやや大きい他は優れた特性であり、実用可能な
導電性ローラが得られる。
【0044】比較例1は、実施例2に対してサブを添加
しないものであるが、ゴム練り及び押出し加工性が悪
く、硬さも48と高く、また、研磨後の表面粗さもRz
7.5μmと大きいため実用性が劣るものであった。
【0045】比較例2は、比較例1に対して可塑剤であ
るジオクチルフタレートを添加することにより、加工性
の改善と低硬度化を行ったものであるが、研磨後の表面
粗さがRz10μmと大きいため実用性が劣るものであ
った。
【0046】比較例3は、比較例1に対して可塑剤であ
るジオクチルセバゲートを添加することにより、加工性
の改善と低硬度化を行ったものであるが、研磨後の表面
粗さがRz9.5μmと大きいため実用性が劣るもので
あった。
【0047】比較例4は、比較例1に対して可塑剤であ
るセバシン酸系ポリエステルを添加することにより、加
工性の改善と低硬度化を行ったものであるが、研磨後の
表面粗さがRz9.3μmと大きいため実用性が劣るも
のであった。
【0048】比較例5は、サブを用いずに充填剤である
CaCO3 の添加量を10質量部とし、加硫剤の添加量
も少なくすることにより低硬度化を行ったものである
が、ゴム練り及び押出し加工性が非常に悪いうえ、圧縮
永久歪み率も41%と悪く実用不可能なものであった。
【0049】比較例6は、エチレンオキサイド量が25
mol%と小さいエピクロルヒドリン系ゴムを用いイオ
ン導電剤を添加しないものであるが、N/N環境下2m
mシートで測定した体積固有抵抗が6.5×108 Ω・
cm、N/N環境下で測定したローラ抵抗が6×107
Ωと高抵抗であり、本目的の抵抗が得られなかった。
【0050】比較例7は、実施例2に対してイオン導電
剤を添加しないものであるが、N/N環境下2mmシー
トで測定した体積固有抵抗が8.3×107 Ω・cm、
N/N環境下で測定したローラ抵抗が9×106 Ωと高
抵抗であり、本目的の抵抗が得られなかった。
【0051】比較例8は、原料ゴムにアクリロニトリル
ブタジエンゴム(NBR)を用いたものであるが、N/
N環境下2mmシートで測定した体積固有抵抗が2.1
×108 Ω・cm、N/N環境下で測定したローラ抵抗
が2×107 Ωと高抵抗であり、本目的の抵抗が得られ
なかった。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】
【表6】
【0058】
【表7】
【0059】
【表8】
【0060】
【表9】
【0061】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の導電性ローラ用ゴム組成物によれば、低硬度で製造上
の加工性に優れ、圧縮永久歪み性も良好で表面研磨後の
表面粗さも小さく、且つ所望の導電性をもち、鉛化合物
を含まない導電性ゴム材料が得られる。
【0062】従って、上記導電性ローラ用ゴム組成物を
用いた導電性ローラは、電子写真等の画像形成装置にお
ける感光体に接触して配置される帯電ローラや現像ロー
ラなどの導電性ローラに好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 91/00 C08L 91/00 F16C 13/00 F16C 13/00 B G03G 15/08 501 G03G 15/08 501D (72)発明者 橋本 正幸 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2 キヤノ ン化成株式会社内 (72)発明者 今坂 浩 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2 キヤノ ン化成株式会社内 (72)発明者 笛井 直喜 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H003 BB11 CC05 2H077 AD06 FA22 FA25 3J103 BA41 EA03 FA03 FA15 FA30 GA02 GA52 GA57 GA58 HA04 HA12 HA20 HA53 4J002 AE052 CH021 CH041 DE196 DE288 EN136 EV347 FD116 FD147 FD208 GM00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも導電性軸体の外周上に弾性層
    を有する導電性ローラにおいて、前記弾性層に使用され
    るゴム組成物が、エピクロルヒドリン系ゴム(A成分)
    を主原料とし、少なくともサブ(B成分)とイオン導電
    剤(C成分)を含有することを特徴とする導電性ローラ
    用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 前記(B成分)がイオウ及び塩素を含有
    しない3次元架橋オイルであり、前記(A成分)100
    質量部に対し、前記(B成分)が10〜100質量部含
    有されていることを特徴とする請求項1に記載の導電性
    ローラ用ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 前記(A成分)が、エピクロルヒドリン
    −エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元
    共重合体、またはエピクロルヒドリン−エチレンオキサ
    イド2元共重合体の単独、またはそれらの混合物であ
    り、全体のエピクロルヒドリン系ゴム中のエチレンオキ
    サイド共重合割合が36モル%以上であることを特徴と
    する請求項1または2に記載の導電性ローラ用ゴム組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記(C成分)が第4級アンモニウム塩
    であり、前記(A成分)100質量部に対し、前記(C
    成分)が0.5〜15質量部含有されていることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の導電性ローラ用
    ゴム組成物。
  5. 【請求項5】 前記(A成分)、(B成分)及び(C成
    分)に加えて加硫剤として2,4,6−トリメルカプト
    −S−トリアジン(D成分)が含有されていることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の導電性ローラ
    用ゴム組成物。
  6. 【請求項6】 前記(A成分)、(B成分)、(C成
    分)及び(D成分)に加えて前記(A成分)100質量
    部に対し、受酸剤としてハイドロタルサイト(E成分)
    が2〜15質量部含有されていることを特徴とする請求
    項5に記載の導電性ローラ用ゴム組成物。
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