JP2002158146A - 電気二重層コンデンサ - Google Patents

電気二重層コンデンサ

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JP2002158146A
JP2002158146A JP2001192320A JP2001192320A JP2002158146A JP 2002158146 A JP2002158146 A JP 2002158146A JP 2001192320 A JP2001192320 A JP 2001192320A JP 2001192320 A JP2001192320 A JP 2001192320A JP 2002158146 A JP2002158146 A JP 2002158146A
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gasket
current collector
electric double
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double layer
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Susumu Saito
晋 斉藤
Masako Oya
昌子 大家
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生産性および高温環境下の信頼性が向上した電
気二重層コンデンサを提供する。 【解決手段】セパレータを介して配置した一対の分極性
電極と、これらを収納する枠状のガスケットと、分極性
電極の外側の各面に接触し、ガスケット両端面に接着さ
れ、ガスケットを封止する一対の集電体とを備えたセル
61a,61bを積層してセル積層体71が構成され
る。セル接続面の集電体20bはセル61a,61bの
集電体を兼ねる。集電体20a,20bの側縁部はガス
ケット52a,52bの上端面内側に設けた段差部に収
容され、またセルの両側には、ガスケット51,53を
集電体20a,20bとガスケット52a、52bの端
面の両方に接着して設ける。この集電体とガスケットの
配置構造により電気二重層コンデンサの高温環境下の信
頼性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層コンデ
ンサに関し、特に、固体状の分極性電極を用いた大容量
の電気二重層コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来例1の電気二重層コンデンサについ
て図7〜図9を参照して説明する。
【0003】図7を参照すると、従来例1の電気二重層
コンデンサのセル積層体171は、枠状のガスケット1
51と、その中に収納され、セパレータ140で隔離さ
れた一対の分極性電極110と、ガスケット151の上
端に接着された集電体121とを備えたセル161を積
層した構造を有している。セル161の内部には、電解
質溶液130が封入されている。分極性電極110は、
集電体121と接触している。ガスケット151の端面
は図8のように、平坦である。
【0004】分極性電極110には、特開平4―288
361号公報に開示されているような活性炭/ポリアセ
ン系材料などを主成分とした固体状の活性炭が用いられ
ている。また、集電体121には、導電性カーボン含有
のゴムないしプラスチックが用いられている。
【0005】電気二重層コンデンサは、耐電圧が電解質
溶液130の電気分解電圧によって制限されるため、要
求される耐電圧に応じてセル161を直列に接続してい
る。また、図9に示すように、セル積層体171の両側
を加圧板190で挟むことによって、セル間と端子電極
180間に圧力をかけ、集電体121と分極性電極11
0との接触抵抗を下げている。
【0006】このような電気二重層コンデンサは、近
年、改良された分極性電極を用いることによって大容量
化がなされ、またその等価直列抵抗(以下、ESR;eq
uivalent series resistanceとする)を下げることによ
って新しい用途が見いだされている。その一例として、
鉛蓄電池との組合せによる自動車のスタートモータの駆
動用の電源の用途や、太陽電池との組合せによる補助電
源としての用途がある。
【0007】電気二重層コンデンサがこれらの用途に使
用される場合には、電気二重層コンデンサは高温の環境
に設置される可能性が大きく、電気二重層コンデンサに
はこのような環境下において信頼性が要求される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来例
1の電気二重層コンデンサは次のような問題がある。 (1)セル積層体171では、セル161内部の電解質
溶液130は材質が互いに異なるガスケット151と集
電体121の接着によって封止されている。高温下では
この電解質溶液130が熱膨張する。また、大きな電圧
の印加や高温によってセルの内部でガスが発生する。集
電体121の外周側端面は、図7に示すように、セル積
層体171の側面に露出した構造になっている。このよ
うな構造のために、セルの内部の電解質溶液の熱膨張お
よびガス発生によって、ガスケット151と集電体12
1との間に剥離による隙間が生じ、その隙間からセル内
部の電解質溶液130が外に漏れやすい。 (2)セル積層体171は、分極性電極110と集電体
121との電気的接触をよくするために、最外側の集電
体121の外側から、変形しにくい剛性の高い金属板
(図9における加圧板190を参照)で加圧し、狭持し
た構造になっている。また、電気二重層コンデンサの構
成材料のうち、分極性電極110は活性炭の焼結体など
の硬く剛性を有する部材を使用し、ガスケット151は
製品の寸法精度を良くするためにABS樹脂などの硬い
材質を使用する場合が多い。集電体121は、薄くかつ
弾性のある導電性ゴムなどで作られているため、集電体
121に圧力をかける際に位置ずれがおこる。この結
果、集電体121に局部的に強い力がかかり、集電体1
21に亀裂が起こりやすい。
【0009】上記の問題を解決する技術が特開平8―7
8291号公報(従来例2)、実開昭61―11723
8号公報(従来3)および実開平5―46026号公報
(従来例4)に開示されている。
【0010】従来例2の電気二重層コンデンサでは、図
10のように、セル積層体172のセル162内部の集
電体122の外径は最外側の集電体121の外径より小
さい。つまり、セル内部の集電体122の外径をガスケ
ット152の内径と外径の中間の値を持つようにして、
図11のように、集電体122の周縁部をガスケット1
52内周面に凹部153を設け、この凹部153に集電
体122を収納した構造になっている。
【0011】従来例3の電気二重層コンデンサでは、図
12のように、ガスケット154の両端面の内壁側に段
差部58を設け、この段差部58に集電体123を収納
してセルを構成している。このセルを複数積層してセル
積層体が形成される。
【0012】また、従来例4の電気二重層コンデンサで
は、図13に示すように、セル積層体173のセル16
3のガスケット155の上下両面の枠全周にわたり凹部
が形成されている。この凹部と対応する集電体124の
位置に凸部が形成され、これらの凹部と凸部を嵌合した
構造となっている。図14はガスケット155の模式図
であり、符号156はガスケット155の上下両面の全
周にわたり形成された凹部を示す。
【0013】上記の従来例2〜従来例4の電気二重層コ
ンデンサでは、各セル間の封止強度を上げ、亀裂や剥離
による電解質溶液の液漏れの発生を防いでいる。
【0014】しかしながら、上記の従来例2〜従来例4
のコンデンサでは、下記のような生産性の向上および信
頼性を確保することが難しいという問題がある。
【0015】従来例2の電気二重層コンデンサの製造で
は、セル内部の集電体122の端縁部をガスケット15
2の凹部に挿入した後、ガスケット152を圧縮する。
その結果、従来例2の電気二重層コンデンサでは、集電
体122とガスケット152の密着強度が向上し、上記
の従来例1のコンデンサよりも封止信頼性が向上する。
【0016】しかしながら、このコンデンサでは、ガス
ケット152の上下両端面は、図11に示すように平坦
な構造であり、また、集電体122の側縁部が収納され
るガスケット152の凹部153の部分では集電体12
2の厚みが存在する分厚く、集電体122の入っていな
い凹部153の部分では薄くなり、この厚みが異なる境
目でひずみができるので剥離して液漏れが発生しやす
く、信頼性は確保できない。
【0017】また、従来例2のコンデンサでは、最外側
の集電体121は材質の異なるガスケット152と集電
体121で封止する構造を有し、図7の従来例1のコン
デンサと同じような封止構造であるために、高温の環境
下で、最外側にいくほど圧力負荷がかかりやすくなり、
ガスケット152と集電体121間の剥離により液漏れ
が発生しやすい。さらに、セル内部の集電体122は組
立の際にずれる可能性が大きい。この位置ずれによって
圧力の不均一化が生じ、セル積層体のESR上昇と、セ
ル積層体からの液漏れが発生する場合があり、コンデン
サの歩留まりの低下、すなわち生産性の低下をもたらす
問題がある。
【0018】従来例3のコンデンサでは、ガスケット1
54の両端面の内壁側に設けた段差部58に集電体12
3収納するために、セル積層体の最外側の集電体のガス
ケットへの接着性は従来例2よりは向上する。しかしな
がら、このコンデンサでも高温の環境下では、セル積層
体の最外側の集電体がガスケットから剥離して電解質溶
液130が漏れる場合があった。また、高温下におい
て、従来例3のコンデンサでは、セル積層体のセル間の
電気的接触信頼性が低下する問題があった。
【0019】次に、従来例4の電気二重層コンデンサに
ついて考える。このコンデンサでは、ガスケット155
と集電体124との凹凸の嵌合により、セル積層体の最
外層の集電体から圧力をかけたとき、集電体124の位
置ずれは発生しにくい。しかし、集電体124の凸部の
厚みがガスケット155の凹部の深さよりも大きくなる
と、集電体124とガスケット155の凹凸の嵌合部の
箇所でガスケット155にしわが発生する。このしわに
よって集電体とガスケット間に隙間が発生し、両者が剥
離しやすくなる。
【0020】また、従来例4のコンデンサは、従来例1
のコンデンサの構造と同じく集電体124とガスケット
155の外径は同じ大きさであり、材質の異なるガスケ
ット155と集電体124との間で接着した構造になっ
ているために熱ストレス等によってガスケット155と
集電体124間に剥離が生じやすい。
【0021】従って、本発明の目的のひとつは、生産性
を向上させることができる電気二重層コンデンサを提供
することである。
【0022】本発明の他の目的は、高温環境下において
も信頼性が改善された電気二重層コンデンサを提供する
ことである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明では、次のような
電気二重層コンデンサが提供される。枠状の第1のガス
ケットの内部に多孔性セパレータを中間に挟み込んだ一
対の分極性が収容され、第1のガスケットの上下両端に
は第1の集電体と第2の集電体がそれぞれ接着されてい
る。さらに、第1のガスケットの両端には、それぞれ第
1の集電体および第2の集電体を挟み込むように、第2
のガスケットおよび第3のガスケットが接着され、第1
のガスケットの内部を封止している。
【0024】本発明の電気二重層コンデンサは、対向す
るガスケットの少なくとも一方の内側内周縁部に段差部
が設けられており、この段差部に各集電体の側縁部が収
納されている。この段差部によって集電体のガスケット
への位置合わせが容易となり、また、集電体をガスケッ
トに低ストレスで接着できる。
【0025】さらに、全ての集電体の周縁部表面には、
ガスケットが圧着されているために高温環境下における
セル内部からの電解質溶液の漏洩が防止できる。特に、
本発明の電気二重層コンデンサでは、段差部の深さの集
電体の厚さに対する比率を0.1〜3.0にすることに
よって高温環境下における高信頼性の電気二重層コンデ
ンサが得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に本発明の電気二重層コンデン
サの実施の形態について図面を参照して説明する。
【0027】本発明の第1の実施の形態の電気二重層コ
ンデンサについて図1を参照して説明する。
【0028】図1を参照すると、本発明の電気二重層コ
ンデンサは、セル61aと61bを上下に積層した構造
を有している。セル61aは枠状のガスケット52a
と、ガスケット52a内に収納され、セパレータ40a
の上面および下面にそれぞれ接触した配置された一対の
分極性電極10aおよび分極性電極10bと、分極性電
極10aの外側面に接触して配置され、ガスケット52
aに接着された集電体20aとを備えている。セル61
bはセル61aと同じ構造を有しており、枠状のガスケ
ット52bと、ガスケット52b内に収納され、セパレ
ータ40bの上面および下面にそれぞれ接触した配置さ
れた一対の分極性電極10cおよび分極性電極10d
と、分極性電極10cの外側面に接触して配置され、ガ
スケット52bに接着された集電体20bとを備えてい
る。
【0029】ガスケット52aの上端にはガスケット5
2aと同じ外周サイズを有するガスケット51が接着さ
れている。ガスケット51は、集電体20aにも接着さ
れている。
【0030】また、ガスケット52bの下端には集電体
20cおよびガスケット52bと同じ外周サイズを有す
るガスケット51が接着されている。セル61aおよび
セル61bの内部には電解質溶液30が収納されてい
る。
【0031】図2のように、ガスケット52a,52b
の上端内側周縁部には、それぞれ段差部56a,56b
が設けられている。また、ガスケット53の上端内側周
縁部には、段差部56cが設けられている。これらの段
差部に、集電体の側縁部が収納される。各段差部56a
〜56cの深さは集電体20a,20bの厚さと同じに
設定されるのが好ましい。ガスケット51の上下端面は
平坦である。
【0032】分極性電極10a〜10dは、同じ厚さに
形成されるのが好ましい。これらの分極性電極には、粉
末活性炭にフェノール樹脂などのバインダー材を混ぜて
焼成したブロック状の活性炭が使用される。分極性電極
のバインダー材および製法は問わない。
【0033】集電体20a〜20cは、カーボン粉末等
の導電材を練り込んだブチルゴムシートやポリエチレン
シートが使用される。
【0034】セパレータ40は、多孔性の部材であり、
非導電性で、かつ、イオン透過性の膜であれば材質を問
わない。例えば、ガラス繊維セパレータ等を用いること
ができる。
【0035】ガスケット51,52a,52b,53
は、枠状の部材であり、形状は矩形状枠や筒状が一般的
である。ガスケットは、集電体20a〜20cととも
に、分極性電極10a〜10c,セパレータ40a,4
0bおよび希硫酸等の電解質溶液30を収納して封止す
るために使用される。そのガスケットの材料としては、
ゴムまたはプラスチックなどの絶縁物、たとえばブチル
ゴム、ポリエチレン樹脂、ABS樹脂等が使用される。
【0036】上記のように、本発明の電気二重層コンデ
ンサでは、枠状のガスケットの中に多孔性のセパレータ
で分離された一対の分極性電極が配置され、さらにガス
ケットの両端面に集電体を圧着して枠状のガスケット内
部が封止されたセルが構成される。そして、集電体の周
縁部は、ガスケットの端面の内側に設けた段差部に収納
されている。
【0037】この段差部により集電体のガスケットへの
配置が容易となり、また集電体とガスケットの接着を低
ストレスで行うことができる。さらに、全ての集電体の
周縁部表面には、ガスケットが圧着されており、高温環
境下における集電体とガスケットの密着低下によるセル
内部からの電解質溶液の漏洩が防止できる。
【0038】次に、本実施の形態の電気二重層コンデン
サの製造方法を図1および図2を参照して説明する。ま
ず、ガスケット53の段差部56cに集電体20cの側
縁部を装着するようにして、集電体20cをガスケット
53に組み込む。次いで、その上に上端部内側に段差部
56bを有するガスケット52bを接着する。
【0039】次に、分極性電極10dと分極性電極10
cとの間にセパレータ40bを介在させ、これらをガス
ケット52bの枠内に収納する。次に、分極性電極10
c,10dとセパレータ40bを収納したガスケット5
2bの中に例えば30wt%の希硫酸の電解質溶液30
を注入する。次に、ガスケット52bの段差部56bに
集電体20bの側縁部を装着するようにして、集電体2
0bをガスケット52bに組み込む。
【0040】次いで、その上に上端部内側周縁部に段差
部56aを有するガスケット52aを接着する。続い
て、分極性電極10bと分極性電極10aとの間にセパ
レータ40aを介在させ、これらをガスケット52aの
枠内に収納する。次に、ガスケット52aの中に電解質
溶液30を注入した後、ガスケット52aの段差部56
aに集電体20aの側縁部を装着するようにして、集電
体20aをガスケット52aに組み込む。さらにセルを
積層するときは、ガスケットの接着から集電体の組込み
までの工程を繰り返す。
【0041】次いで、ガスケット52aおよび集電体2
0a上に上下の面が平坦なガスケット51を接着させ
て、電気二重層コンデンサのセル積層体71を得ること
ができる。なお、ガスケット52aおよびガスケット5
2bの接着面の外側周面にエポキシ樹脂系の絶縁樹脂を
塗布してセル61aと61b間の封止を補強することが
できる。エポキシ樹脂系の絶縁樹脂には熱硬化型または
紫外線硬化型の樹脂が使用できる。
【0042】次いで、図3に示すようにセル積層体71
の最外郭の両側の集電体の表面に設けた加圧板90との
間に端子電極80を介在させて、両側の加圧板90をボ
ルトとナット(図示せず)などによって押圧して、電気
二重層コンデンサを完成させることができる。
【0043】次いで、ガスケット52aおよび集電体2
0a上に上下の面が平坦なガスケット51を接着させ
て、電気二重層コンデンサのセル積層体71を得ること
ができる。なお、ガスケット52aおよびガスケット5
2bの接着面の外側周面にエポキシ樹脂系の絶縁樹脂を
塗布してセル61と62間の封止を補強することができ
る。エポキシ樹脂系の絶縁樹脂には熱硬化型または紫外
線硬化型の樹脂が使用できる。
【0044】表1に完成した電気二重層コンデンサのサ
ンプル(実施例1)の寸法例を示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1に示すように、ガスケット52a,5
2b,53の外周と内周の厚さには0.1mmの差が設
けられている。この差は段差部56a〜56cの深さ
(A)を示し、集電体20a〜20cの厚さ(t)と同
じ寸法になっている。段差部56a〜56cの長さ
(L)は83mm、幅(W)は63mmである。段差部
56a〜56cの深さ(A)の集電体の厚さ(t)に対
する比(A/t)の好ましい値は、0.1よりも大きく
3よりも小さい値である。より好ましくは、0.2以
上、2.5以下である。この理由については後述する。
表1のサンプルでは、A/t の値は1に設定されてい
る。なお、本実施例では、セルを18個直列に積層して
耐圧15Vのセル積層体を作製した。
【0047】分極性電極10a〜10dは、同一のフェ
ノール系の粉末活性炭と粉末状フェノール樹脂を重量比
70/30の割合で混合、粉砕、造粒、焼成して作製し
たものである。
【0048】次に本発明の電気二重層コンデンサの第2
の実施の形態について図4および図5を参照して説明す
る。
【0049】図4を参照すると、集電体を収納する段差
部がセルのガスケットの両端部に設けられていることが
わかる。本実施の形態のコンデンサでは、この点が上記
の本発明の第1の実施の形態とは相違している。
【0050】図5のガスケットの模式図を参照すると、
本実施の形態の電気二重層コンデンサでは、ガスケット
55aの上下両端部の内側に集電体20a,20bの側
縁部をそれぞれ収納する段差部57b,57cが設けら
れている。また、ガスケット55bの上下両端部の内側
には、集電体20b,20cの側縁部をそれぞれ収納す
る段差部57d,57eが設けられている。
【0051】セル積層体72の最外郭のガスケット54
a,54bの集電体20a,20cのそれぞれと接触す
る面には各集電体の側縁部を収納する段差部57a,5
7fが設けられている。段差部57a〜57fの深さは
各集電体の側縁部の半分程度の厚さである。各集電体
は、上下に接着したガスケットの段差部57a〜57f
で形成される凹部に収納されている。これらの段差部に
より集電体のガスケットへの配置が容易となり、また集
電体とガスケットの接着を低ストレスで行うことができ
る。
【0052】本実施の形態の電気二重層コンデンサは、
上記の本発明の第1の実施の形態のコンデンサと同様
に、枠状のガスケット内に多孔性のセパレータおよびそ
のセパレータを介して一対の分極性電極とを配置し、枠
状のガスケットの上下に分極性電極に接触させて集電体
を圧着し、内部が封止された構造のセルを備えている。
そして、本実施の形態の電気二重層コンデンサでも、全
ての集電体の周縁部表面には、ガスケットが圧着されて
おり、高温環境下における集電体とガスケットの密着低
下によるセル内部からの電解質溶液の漏洩が防止でき
る。
【0053】本実施の形態の電気二重層コンデンサの製
造条件および方法は、上記の第1の実施の形態と同様で
ある。表2に完成した電気二重層コンデンサのサンプル
(実施例2)の寸法例を示す。
【0054】集電体の側縁部を収納するガスケット54
a,54b,55aおよび55bの段差部57a〜57
fの寸法は長さ(L)83mm、幅(W)63mm、深
さ(B)0.05mmである。表2では、集電体20
a,20b,20cの各厚み(t)に対する上下に積層
したガスケットの積層面の段差部の深さの合計(2×B
に相当)の比は1に設定してあるが、この比の好ましい
値は、0.1よりも大きく3よりも小さい値である。よ
り好ましくは、0.2以上、2.5以下である。この理
由については後述する。
【0055】次に、上記の本発明の実施例1および実施
例2の比較例(従来技術)について説明する。
【0056】
【表2】
【0057】(比較例1)比較例1として、図7と同じ
セル積層体を断面構造を有する電気二重層コンデンサを
製造した。電気二重層コンデンサの製造条件および方法
は上記の本発明の実施例とほぼ同様である。
【0058】表3に完成した比較例の電気二重層コンデ
ンサのサンプルの寸法例を示す。電解質溶液130およ
びその他の部材の材質も、上記の本発明の実施例とほぼ
同様である。
【0059】(比較例2)比較例2として、図10と同
じセル積層体を断面構造を有する電気二重層コンデンサ
を製造した。電気二重層コンデンサの製造条件および方
法は上記の本発明の実施例とほぼ同様である。
【0060】電解質溶液130およびその他の部材の材
質も、上記の本発明の実施例とほぼ同様である。
【0061】セル内部の集電体122のサイズは長さ
(L)が82mm、幅(W)が62mm、厚さ(t)が
0.1mmとした。その他の構成材のサイズは比較例1
と同様である。
【0062】
【表3】
【0063】(比較例3)比較例3として、図13と同
じセル積層体を断面構造を有する電気二重層コンデンサ
を製造した。電気二重層コンデンサの製造条件および方
法は上記の本発明の実施例とほぼ同様である。
【0064】電解質溶液130およびその他の部材の材
質も上記の本発明の実施例とほぼ同様である。ガスケッ
ト155の凹部156の深さは1mmとした。
【0065】次に、実施例1、実施例2の電気二重層コ
ンデンサと比較例1〜3の電気二重層コンデンサに対し
て、生産時の不良発生率および信頼性試験における相対
平均寿命の測定結果について述べる。
【0066】信頼性試験における相対平均寿命は、70
℃でDC15V印加した状態で各サンプルごとの故障
(電解質溶液の外部への漏れ)に至るまでの時間を求
め、これをワイブル確率紙に打点し、その結果から得ら
れた各水準ごとの平均寿命(MTTF)を求めた。比較
例1の平均寿命を1として各サンプルの平均寿命を規格
化した。なお、サンプル数は各水準30個ずつとし、そ
の平均を求めた。結果を表4に示す。
【0067】なお、表4において、実施例1のA/t
値はガスケットの段差部の深さと集電体の厚さの比であ
り、実施例2の2B/t 値は積層したガスケットの上
下の段差部の合計と集電体の厚さの比を表している。
【0068】図6は、表4の本発明の実施例1および実
施例2のガスケットの段差部の深さと集電体の比(A/
t および2B/t)を横軸に不良率を縦軸に表しプロ
ットしたグラフである。
【0069】表4を参照すると、比較例1と比較して、
比較例2および比較例3のコンデンサでは、工程不良率
がそれぞれ21%,29%であり、比較例1よりそれぞ
れ30%,22%低減している。相対平均寿命もそれぞ
れ2.4倍、2.8倍に延びている。
【0070】
【表4】
【0071】これに対し、本発明の実施例1ではA/t
の値が0.5〜1.5の範囲で工程不良率は0〜2%
であり、また、相対平均寿命は10倍以上であり、比較
例1と比較してはもちろんのこと、比較例2および比較
例3と比較しても格段に改善されている。また、本発明
の実施例2の工程不良率、相対平均寿命も実施例1と同
様に、2B/t の値が0.5〜1.5の範囲で、比較
例1〜3と比較より格段に改善されている。なお、図1
2のセル構造の従来のコンデンサについても、比較例3
と同様な不良率および相対平均寿命が得られた。
【0072】図6を参照すると本発明では、不良率を2
0%以下(歩留まり80%以上)にするには、A/t
または2B/t の値を0.1よりも大きく、3よりも
小さい値とする必要があることがわかる。安全を考慮す
ると、より好ましくは、0.2以上、2.5以下とすれ
ばよいことがわかった。
【0073】通常、集電体の収納部分(段差部56a〜
56c、57a〜57f)の深さの寸法(Aや2B)よ
り集電体20の厚みが若干厚い分には、集電体はやわら
かく、集電体に圧力を加えた際、破れない程度につぶさ
れるのでパッキンの役割としても働き、液漏れも発生し
にくくなる。しかし、集電体の厚みが集電体の収納部分
の深さの寸法よりも次第に厚くなっていくと、集電体に
圧力を加えた時、位置ずれを起こす。また、同じ材質の
ガスケット同志が接しない従来構造と結局同じように封
止強度が弱くなってしまう。また、逆に集電体の収納部
分(段差部56a〜56c、57a〜57f)の寸法
(Aや2B)が挿入される集電体より大きすぎると圧力
をかけたときの位置ずれは起こりにくいが、集電体は浮
いた状態であるため反対に圧力をかけた時、セルの中で
集電体が動いてしまい、セル間で電解質溶液30がつな
がり単位セルあたりの電圧が高くなる。また、電位バラ
ンスが崩れるといった問題が発生し信頼性の低下を改善
することはできないと考える。
【0074】本発明の電気二重層コンデンサでは、工程
内での不良はほとんど発生していない上、相対平均寿命
も大幅に改善されている。特に、ガスケットの片側に集
電体収納部分(段部)を設けたときに効果が著しい。こ
の理由について考える。
【0075】比較例4(図13参照)のコンデンサでは
ガスケットと集電体に凹凸の嵌合部を設けているが、異
なる材料では接着強度が十分でない。温度負荷等によっ
て嵌合部以外のガスケットと集電体の接着面に剥離や亀
裂が生じやすく、嵌合部にも亀裂や剥離が拡大して電解
質溶液は漏れてしまう。一方、例えば、本発明の実施例
1(図1参照)のように同じ材質のもの同士(ガスケッ
ト同士)が接する部分があれば接着強度は強くなり、剥
離も起きにくくなる。従って、集電体とガスケット同士
が接している部分で亀裂が入ってもガスケット同士が接
している部分で亀裂が入らなければ内部の電解質溶液が
外に漏れる可能性はほとんど無いと考える。実際、今回
試験した実施例1のA/t の値が0.5〜1.5サン
プルの中で、集電体とガスケット同士が接している部分
で亀裂が入っていても、亀裂はそこで止まっておりガス
ケット同士が付いている所まで亀裂が入っている物は一
個もなかった。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電気二重
層コンデンサでは、最外側の集電体の外側にガスケット
を設け、またガスケットの端面に集電体の側縁部を収納
するための段差部を設けた構造にすることによって次の
ような効果を得ることができる。 (1)ガスケットへ集電体を接着する際のしわやずれの
発生が抑制でき、電気二重層コンデンサの製造歩留ま
り、即ち、生産性を向上できる。 (2)ガスケットと集電体の高温環境下における接着低
下が防止できるために電解質溶液の外部漏洩が防止で
き、高温環境下における電気二重層コンデンサの信頼性
を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電気二重層コンデ
ンサにおけるセル積層体の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の電気二重層コンデ
ンサにおけるガスケットの断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の電気二重層コンデ
ンサの側面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の電気二重層コンデ
ンサにおけるセル積層体の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の電気二重層コンデ
ンサにおけるガスケットの断面図である。
【図6】表4の実施例1および実施例2のガスケットの
段差部の深さと集電体の厚さの比と不良率の関係をプロ
ットしたグラフである。
【図7】従来例1の電気二重層コンデンサにおけるセル
積層体の断面図である。
【図8】従来例1の電気二重層コンデンサにおけるガス
ケットの断面図である。
【図9】従来例1の電気二重層コンデンサの側面図であ
る。
【図10】従来例2の電気二重層コンデンサにおけるセ
ル積層体の断面図である。
【図11】従来例2の電気二重層コンデンサにおけるガ
スケットの断面図である。
【図12】従来例3の電気二重層コンデンサにおけるセ
ルの断面図である。
【図13】従来例4の電気二重層コンデンサにおけるセ
ル積層体の断面図である。
【図14】従来例4の電気二重層コンデンサにおけるガ
スケットの断面図である。
【符号の説明】
10a〜10d,110 分極性電極 20a〜20c,121,122,123 集電体 30,130 電解質溶液 40a,40b,140 セパレータ 51,52a,52b,53,54,55a,55b,
151,152,154,155 ガスケット 56a〜56c,57a〜57f,58 段差部 153,156 凹部 61,61a,61b,62a,62b,161,16
2,163 セル71,72,171,172,17
3 セル積層体 80,180 端子電極 90,190 加圧板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性のセパレータを中間に挟持した一
    対の分極電極からなるセル要素と、前記セル要素を収容
    し、上端内側周縁部に第1の段差部の形成された枠状の
    第1のガスケットと、前記第1の段差部に装着され、前
    記第1のガスケットの上面に接着された第1の集電体
    と、前記第1のガスケットの上面および前記第1の集電
    体に接着され、前記第1のガスケットと同じ外周寸法を
    有する枠状の第2のガスケットと、前記第1のガスケッ
    トの下面に接着され、前記第1のガスケットより小さな
    外周寸法を有する第2の集電体と、前記第1のガスケッ
    トと同じ外周寸法を有し、前記第1のガスケットの下面
    および前記第2の集電体に接着され、内側の外周縁部に
    前記第2の集電体の側縁部を収容する第2の段差部の形
    成された第3のガスケットとを備えたことを特徴とする
    電気二重層コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記第1の段差部の深さは前記第1の集
    電体の厚さと等しく、前記第2の段差部の厚さは前記第
    2の集電体の厚さと等しいことを特徴とする請求項1に
    記載の電気二重層コンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記第2のガスケットは、内側外周縁部
    に前記第1の集電体の前記側縁部を部分的に収容する第
    3の段差部を備え、前記第1のガスケット下端の内側外
    周縁部に前記第2の集電体の前記側縁部を部分的に収容
    する第4の段差部を備えていることを特徴とする請求項
    1に記載の電気二重層コンデンサ。
  4. 【請求項4】 前記の第1の段差部の深さの前記の第1
    の集電体の厚さに対する比率は0.1〜3.0であり、
    前記の第2の段差部の深さの前記の第2の集電体の厚さ
    に対する比率は0.1〜3.0であることを特徴とする
    請求項1に記載の電気二重層コンデンサ。
  5. 【請求項5】 前記第1の段差部と前記第3の段差部の
    深さの合計の前記の第1の集電体の厚さに対する比率
    は、0.1〜3であり、前記第2の段差部と前記第4の
    段差部の深さの合計の前記の第2の集電体の厚さに対す
    る比率は、0.1〜3であることを特徴とする請求項3
    に記載の電気二重層コンデンサ。
  6. 【請求項6】 前記第1の集電体および前記第2の集電
    体の材料が導電性を付与したブチルゴムシートおよびポ
    リエチレンシートのいずれかの一つであることを特徴と
    する請求項1記載の電気二重層コンデンサ。
  7. 【請求項7】 前記分極性電極の材料がブロック状の活
    性炭であることを特徴とする請求項1記載の電気二重層
    コンデンサ。
  8. 【請求項8】 前記第1ガスケット、第2のガスケット
    および第3のガスケットの材料がブチルゴム、ポリエチ
    レン樹脂およびABS樹脂から選択された一つであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデンサ。
  9. 【請求項9】 前記第1のガスッケトの内側内部に電解
    質溶液が封止されていることを特徴とする請求項1記載
    の電気二重層コンデンサ。
  10. 【請求項10】 前記第1のガスケットと前記第3のガ
    スケットの間には、さらに前記第1のガスケットと同じ
    形状で上端内側外周縁部に第3の段差部が設けられ、内
    部に第2のセル要素が収容された第4のガスケットと、
    前記第3の段差部に装着された第3の集電体とが一体に
    挟み込まれていることを特徴とする請求項1記載の電気
    二重層コンデンサ。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040031958A (ko) * 2002-10-08 2004-04-14 (주)카마텍 합성수지 코팅체가 형성된 전기이중층 캐패시터
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