JP2002181757A - バイオセンサおよび基質の測定方法 - Google Patents
バイオセンサおよび基質の測定方法Info
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Abstract
も、応答値のばらつきが少なく、精度の高い測定が可能
なバイオセンサを提供する。 【解決手段】 絶縁性基板、基板上に設けられた測定極
と対極を有する第1の電極系、基板に組み合わされて基
板との間に基板上の試料供給部から第1の電極系に試料
液を供給するための試料液供給路を形成するカバー部
材、少なくとも電子メディエータと酸化還元試薬とを含
み第1の電極系上またはその近傍に配置された反応試薬
系、前記試料液供給路において第1の電極系と前記試料
供給部との間に設置されたフィルタ、前記試料液供給路
において第1の電極系より上流側において試料液を電解
するための、少なくとも1つの電極が第1の電極系と前
記フィルタとの間に配置された一対の電極からなる第2
の電極系を具備するバイオセンサ。
Description
物について、迅速で高精度な定量を簡便に実施すること
ができるバイオセンサおよび基質の測定方法に関する。
液の希釈や攪拌などを行うことなく簡易に定量する方式
として、次のようなバイオセンサを用いた方法が提案さ
れている(特開平2−062952号公報)。ここで用
いられるバイオセンサは、絶縁性の基板上にスクリーン
印刷等の方法で測定極、対極および参照極からなる電極
系を形成し、この電極系上に、親水性高分子と酸化還元
酵素および電子メディエータを含む酵素反応層を形成し
たものである。この酵素反応層には必要に応じて緩衝剤
が加えられる。このようにして作製されたバイオセンサ
の酵素反応層上に、基質を含む試料液を滴下すると、酵
素反応層が溶解して酵素と基質が反応し、これに伴い電
子メディエータが還元される。酵素反応終了後、この還
元された電子メディエータを電気化学的に酸化し、この
とき得られる酸化電流値から試料液中の基質濃度を求め
ることができる。このようなバイオセンサは、測定対象
物質を基質とする酵素を選択することによって、様々な
物質に対する測定が原理的には可能である。例えば、酸
化還元酵素にグルコースオキシダーゼを用いれば、血液
中のグルコース濃度を測定するバイオセンサを構成する
ことができる。このセンサは、グルコースセンサとし
て、広く実用化されている。また、コレステロールオキ
シダーゼを用いれば、血清中のコレステロールを測定す
るバイオセンサを構成することができる。
ステロール値は、コレステロールとコレステロールエス
テルの濃度を合計したものである。コレステロールエス
テルは、コレステロールオキシダーゼによる酸化反応の
基質になることができない。そのため、診断指針として
の血清コレステロール値を測定するには、コレステロー
ルエステルをコレステロールに変化させる過程が必要で
ある。この過程を触媒する酵素として、コレステロール
エステラーゼが知られている。このコレステロールエス
テラーゼとコレステロールオキシダーゼを酵素反応層中
に含むバイオセンサを用いることによって、血清中の総
コレステロール濃度を測定することができる。
は、細胞膜中に存在するコレステロールによる影響を受
け得る。また、反応試薬中のコレステロールエステラー
ゼは、反応性を高めるために界面活性剤を必要とする。
界面活性剤は、多くの場合、細胞膜を破壊するので、細
胞内の物質が、直接あるいは間接的に、酵素反応または
電極反応に影響を及ぼす可能性がある。このような理由
により、コレステロールセンサでは、酵素反応およびそ
れに続く電極反応は、血漿あるいは血清で行われる必要
がある。また、コレステロールセンサ以外でも、血液中
の血球の存在が応答値に影響を与える場合がある。従っ
て、理想的には血球を含まない溶液で酵素反応および電
極反応が行われることが望ましい。全血から血漿または
血清を分離するための方法としては、遠心分離がよく知
られている。しかし、遠心分離による方法では、時間が
かかり、また操作が煩雑である。
るメンブレンを開示している。このメンブレンは、溶液
に対する透過性を有するが、血球などの固体や蛋白質な
どの巨大分子に対しては不透性である薄膜層を有してい
る。このような薄膜により血球を除去することが可能で
ある。しかし、血液の通過に伴い、薄膜上に固体成分が
蓄積するので、上記のバイオセンサの反応に必要な量の
濾過液を得るためには、広い面積の薄膜層が必要であ
る。従って、前記の薄膜は必ずしも好適ではない。米国
特許第4,477,575号は、ガラス繊維のフィルタに全血を
通すことにより血清を分離するための装置および方法を
開示している。このような、繊維や多孔体からなるフィ
ルタを用いて、全血から血清を分離する方法を、上記の
バイオセンサに用いることは可能である。しかし、この
方法では、血球をフィルタで保持するのではなく、単に
その流れを遅らせることにより、血球と血漿の分離をな
すものである。従って、この方法を上記のバイオセンサ
に用いるためには、血球がフィルタから流出しない間
に、フィルタによって濾過された血漿あるいは血清が、
バイオセンサの反応に必要な量以上得られる必要があ
る。
イオセンサの電極系および反応試薬系が配置された部分
と、試料である血液を供給する部分との間に設置するこ
とにより、血球濾過能を有するバイオセンサを構成する
ことが可能である。図4にその一例を示す。図4は反応
試薬層を除いた分解斜視図を示している。図4におい
て、ポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性基板1
上に、スクリーン印刷により銀ペーストを印刷してリー
ド2、3および電極系の下地を形成してある。そして、
基板1上に、さらに、樹脂バインダーを含む導電性カー
ボンペーストを印刷することにより測定極6と対極7を
含む電極系を形成し、また、絶縁性ペーストを印刷する
ことにより絶縁層10をそれぞれ形成している。測定極
6は、リード2に、また対極7はリード3にそれぞれ接
続されている。絶縁層10は、測定極6および対極7の
露出部分の面積を一定とし、かつリードを部分的に覆っ
ている。
板1と、空気孔12を備えたカバー11、スぺーサ13
および血球濾過能を有するフィルタ16を、図4中、一
点鎖線で示すような位置関係をもって接着してバイオセ
ンサを作製する。フィルタ16は、カバー11と絶縁性
基板1との間に、スペーサ13のスリット14によって
形成される試料液供給路に嵌合するよう裁断されたもの
である。16aは、フィルタ16が絶縁性基板1に接触
する部分を示している。フィルタ16は、前記の試料液
供給路における、測定極6と対極7からなる電極系を覆
うことなく、電極系と試料供給部15との間に設置され
ている。
供給部15上に血液を滴下すると、フィルタ16の試料
供給部側の端部から血液がフィルタ内に浸透する。フィ
ルタ内では、血球の浸透速度は液体成分である血漿より
遅いので、血漿がフィルタの電極系側の端部から浸み出
す。そしてこの浸み出した血漿は、酵素等からなり、電
極系を覆う位置またはその直上のカバー裏面に担持され
た反応試薬を溶解しつつ電極系近傍から、さらに空気孔
12部分までの試料液供給路全体を満たす。試料液供給
路全体が液体で満たされると、フィルタ16内の液体の
流動も停止し、その時点で、血球はフィルタの電極系側
の端部に到達せず、その位置に留め置かれる。このよう
な、血球濾過の過程を経て、血漿により溶解された反応
試薬層と血漿中の測定成分、コレステロールセンサであ
ればコレステロール、との化学反応が生じ、一定時間経
過後、電極反応により電流値を測定することにより、血
漿中の成分の測定が行われる。
血球をフィルタで保持するのではなく、単にその流れを
遅らせることにより、血球と血漿を分離するものである
から、血球がフィルタから流出しない間に、フィルタに
よって濾過された血漿あるいは血清が、バイオセンサの
反応に必要な量以上得られる必要がある。そのために
は、試料液供給路の容積に比して、フィルタが吸収する
ことができる液体の量が相当多くなければならない。こ
のような試料液供給路の容積とフィルタに吸収される液
体の量の比率の制約のため、試料液供給路に到達した血
漿などの液体により溶解された反応試薬の一部が、フィ
ルタに拡散し、その結果試料液供給路内の反応試薬濃度
が低下し、応答性が低下する場合があった。特に、高濃
度の脂質を含んだ血液を用いた場合、血漿の粘性が比較
的高いので、反応試薬層への血漿の浸透と反応試薬層の
溶解も比較的ゆっくり進行し、そのため、溶解した反応
試薬が順次フィルタ中に拡散してしまうという現象もみ
られた。
に鑑み、血球等の固形成分を濾過する能力を有するフィ
ルタを備えたバイオセンサにおいて、フィルタで濾過さ
れた試料液により溶解した反応試薬がフィルタに拡散す
ることを防ぎ、安定した応答性を示すバイオセンサを提
供することを目的とする。本発明は、そのようなバイオ
センサを用いた基質の測定方法を提供することをも目的
とする。
は、絶縁性基板、前記基板上に設けられた少なくとも測
定極と対極とを有する第1の電極系、前記基板に組み合
わされて基板との間に基板上の試料供給部から第1の電
極系に試料液を供給するための試料液供給路を形成する
カバー部材、少なくとも電子メディエータと酸化還元試
薬とを含み第1の電極系上またはその近傍に配置された
反応試薬系、前記試料液供給路において第1の電極系と
前記試料供給部との間に設置されたフィルタ、前記試料
液供給路において第1の電極系より上流側において試料
液を電解するための、少なくとも1つの電極が第1の電
極系と前記フィルタとの間に配置された一対の電極から
なる第2の電極系を具備することを特徴とする。前記試
料液供給路内の第1の電極系より下流側に液絡検知極を
有することが好ましい。前記第2の電極系の他方の電極
は、前記試料供給部側に設けられていることが好まし
い。前記測定極は、対極より下流に配置されていること
が好ましい。
センサを用い、前記試料供給部へ試料液を添加する工
程、試料液が前記フィルタ内を経由して第1の電極系を
完全に覆う状態になった時点で、第1の電極系と前記フ
ィルタとの間に配置された電極からガスを発生させるに
足りる電圧を第2の電極系に印加することにより、第1
の電極系側の試料液の前記フィルタとの接触部分に気泡
を生じさせる工程、および第1の電極系により所定の応
答を得る工程を有する。
基板、前記基板上に設けられた少なくとも測定極と対極
とを有する第1の電極系、前記基板に組み合わされて基
板との間に基板上の試料供給部から第1の電極系に試料
液を供給するための試料液供給路を形成するカバー部
材、少なくとも電子メディエータと酸化還元試薬とを含
み第1の電極系上またはその近傍に配置された反応試薬
系、および前記試料液供給路において第1の電極系と前
記試料供給部との間に設置されたフィルタを具備するバ
イオセンサにおいて、前記試料液供給路において第1の
電極系より上流側において試料液を電解するための、少
なくとも1つの電極が第1の電極系と前記フィルタとの
間に配置された一対の電極からなる第2の電極系を設け
たことを特徴とする。このバイオセンサを用いた測定方
法においては、前記試料供給部へ試料液を添加し、その
試料液が前記フィルタ内を経由して第1の電極系を完全
に覆う状態になった時点で、第1の電極系と前記フィル
タとの間に配置された電極からガスを発生させるに足り
る電圧を第2の電極系に印加する。これにより、第1の
電極系側の試料液の前記フィルタとの接触部分に気泡を
生じさせ、この気泡により反応試薬を溶解した試料液と
前記フィルタとの接触を断ち、フィルタへの反応試薬の
拡散を防止する。その後、第1の電極系により所定の応
答を得る。
発生させることで、第1の電極系側に達した試料液とフ
ィルタとの実質的な接触を断ち、試料液中に溶解した反
応試薬がフィルタ内に拡散することを防ぎ、安定した応
答を得ることができる。このガスを発生させる電極、す
なわち第1の電極系とフィルタとの間に設けられる電極
は、試料液とフィルタとの接触をより完全に断つため
に、試料液供給路の幅と同じかそれ以上の幅を持つこと
が望ましい。第2の電極系を構成する他方の電極は、前
記一方の電極より上流で、試料供給部側に配置するのが
好ましい。フィルタの下部などフィルタに接触していて
もよい。第2の電極系に2.5〜3Vの電圧を印加する
と、陽極から酸素ガスが、陰極から水素ガスがそれぞれ
発生する。第2の電極系に電圧を印加する際、第1の電
極系とフィルタとの間に設けられる電極を陰極、他方の
電極を陽極とする。第1の電極系とフィルタとの間に設
けられる電極を陽極にすることも可能ではある。しか
し、その場合は、同電極から発生する酸素ガスが、酵素
反応系に影響する可能性があるので好ましくない。
し、フィルタによる濾過を経て、試料液が第1の電極系
を完全に覆う状態に至ったか否かは、目視によるか液絡
検知極を利用して電気的に検知する。目視による場合
は、カバーを透明な材料で構成する必要がある。電気的
な検知は、液絡検知極と第2の電極系のいずれかの電極
との間の電気伝導度の変化により行う。すなわち、試料
液が第1の電極系を完全に覆う状態になれば、液絡検知
極と第2の電極系のいずれかの電極とは液絡し、両極間
の電気伝導度が急激に上昇するから、容易に確認でき
る。本発明のバイオセンサは、フィルタと、第1の電極
系を構成する電極のうち、測定極と対極との位置関係
が、試料供給部に近い順に、フィルタ−対極−測定極の
順に配置されていることが望ましい。これは、第2の電
極系を用いてフィルタの第1の電極系側の端部に気泡を
発生させた時に、フィルタと測定極が隣接していると、
発生した気泡が測定極に接触し、正確な測定を妨げる可
能性があるからである。
種々のものを用いることができる。例えば、グルコース
オキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、コレステロールオキ
シダーゼ等が挙げられる。血清コレステロール値を測定
する場合は、コレステロールオキシダーゼとコレステロ
ールエステル加水分解能を有する酵素を用いる。コレス
テロールエステル加水分解能を有する酵素には、コレス
テロールエステラーゼ、リポプロテインリパーゼ等が挙
げられる。特に、コレステロールエステラーゼは、適当
な界面活性剤を用いることによって、迅速にコレステロ
ールエステルをコレステロールに変化させることができ
るので都合がよい。コレステロールエステル加水分解能
を有する酵素を使用する場合、この酵素の活性を向上さ
せる効果を有する界面活性剤を反応試薬中に含ませる
と、酵素反応に要する時間を短縮することができて好ま
しい。例えば、コレステロールエステラーゼの活性を向
上させる界面活性剤には、n−オクチル−β−D−チオ
グルコシド、ポリエチレングリコールモノドデシルエー
テル、コール酸ナトリウム、ドデシル−β−マルトシ
ド、シュークロースモノラウレート、デオキシコール酸
ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、N,
N−ビス(3−D−グルコンアミドプロピル)コールア
ミド、N,N−ビス(3−D−グルコンアミドプロピ
ル)デオキシコールアミド、ポリオキシエチレン−p−
t−オクチルフェニルエーテル(「TritonX−1
00」)などを任意に用いることができる。
学的に安定な金属を用いて形成すると、得られる酸化電
流値が誤差を含むことがない。しかし、このような金属
は高価であるため、使い捨て型のセンサでは、銀ペース
トなどを用いて銀電極を形成した後、これをカーボンペ
ーストで被覆して電極系を形成する。ところが、試料液
中に界面活性剤が含有されると、界面活性剤の作用によ
り試料液がカーボン粒子間に浸潤する。その結果、カー
ボン電極の活性が低下することがある。また、試料液が
銀電極に接触する状態になる。このため、この状態で測
定極に電圧を印加すると、銀電極が酸化反応を起こして
電流を生じ、測定電流値に正の誤差を与える場合が生じ
る。このような現象を抑制するために、電極系表面を親
水性高分子で被覆する方法がある。この親水性高分子
は、試料液が導入されても粘調な層となって試料液が電
極に接触するのを抑制する。
メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニル
アルコール、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ゼラチン、ポリアクリル酸およびその塩、デ
ンプンおよびその誘導体、無水マレイン酸のポリマーお
よびその塩、ポリアクリルアミド、メタクリレート樹
脂、ポリ−2−ヒドロキシエチルメラクリレートなどが
挙げられる。上記のような、界面活性剤による影響の抑
制は、上記のような親水性高分子を用いる方法以外に、
電極系の試料液に接触する部分をカーボンペーストのみ
で形成し、導電性確保のために用いる銀ペーストは、絶
縁層で被覆された部分にのみにした印刷電極を用いるこ
とによっても可能である。この場合、上記の親水性高分
子層は不要である。しかし、これらの親水性高分子は、
試料液または試料液と反応試薬の混合液中の蛋白質など
が電極表面に吸着して電極反応の活性を低下させるのを
防ぐ効果もあるので、このような印刷電極を用いる場合
でも用いることが好ましい。
で形成する場合は、担体に担持される試薬中に、電子メ
ディエータを含有させる。このような電子メデイエータ
には、フェリシアン化カリウム、p−ベンゾキノン、フ
ェナジンメトサルフェート、フェロセン誘導体(酸化型)
など水溶性で、酵素−電極間の電子移動を媒介しうる化
合物を任意に使用できる。酸化電流の測定方法として
は、第1の電極系として、測定極と対極のみの二電極系
と、参照極を加えた三電極方式があり、三電極方式の方
がより正確な測定が可能である。
細に説明する。なお、図面は概略を示すものであって、
各要素の相対的なサイズは必ずしも正確ではない。図1
は、本発明の一実施の形態におけるバイオセンサの試薬
層を除いた分解斜視図であり、図2は同要部の縦断面図
である。ポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性基
板1上に、スクリーン印刷により銀ペーストを印刷して
リード2、3、4、5および電極系の下地を形成してあ
る。そして、基板1上に、さらに、樹脂バインダーを含
む導電性カーボンペーストを印刷することにより測定極
6と対極7からなる第1の電極系、並びに陰極8と陽極
9からなる第2の電極系を形成し、また、絶縁性ペース
トを印刷することにより絶縁層10をそれぞれ形成して
いる。測定極6は、リード2に、また対極7はリード3
に、陰極8はリード4に、陽極9はリード5にそれぞれ
接続されている。絶縁層10は、測定極6および対極7
の露出部分の面積を一定とし、かつリードを部分的に覆
っている。このようにして電極系を形成した絶縁性基板
1と、空気孔12を備えたカバー11、スぺーサ13お
よび血球濾過能を有するフィルタ16を、図1中、一点
鎖線で示すような位置関係をもって接着してバイオセン
サを作製する。
ーサ13のスリット14によって試料液供給路が形成さ
れる。フィルタ16は、前記の試料液供給路に嵌合する
よう裁断されている。16aは、フィルタ16が絶縁性
基板1に接触する部分を示している。フィルタ16は、
試料液供給路において、測定極6と対極7からなる第1
の電極系と試料供給部15との間に設置される。また、
第2の電極系の陰極8は、第1の電極系とフィルタ16
との間に位置し、陽極9は試料供給部15側に配置され
ている。フィルタ16の二次側端部は、陰極8に接触し
ていても接触していなくてもよい。試料供給部15に、
試料液を滴下し、フィルタ16の試料供給部側の端部に
接触させると、試料液はフィルタ16に吸引され、フィ
ルタ16により血球等の固形成分を除去されつつ試料液
供給路を移動し、センサ内部へ導入される。本実施の形
態では、スリット14の試料供給部側の端部から空気孔
12の外周までの長さは12.5mm、スリット14の
幅は2.0mm、スリット14の深さは0.1mmであ
る。バイオセンサ全体の寸法を規定するために、前記の
各寸法を明記したが、各寸法は必ずしもこれに限定され
るものではない。
水性高分子層17、およびこれを覆うように電子メディ
エータ層18が形成されている。これらの層は、陰極8
に接触していても接触していなくてもよい。試料液供給
路内のカバー11の裏面には、第1の電極系上から空気
孔12近傍に至る領域に、酵素および界面活性剤からな
る酵素/界面活性剤層19が形成されている。この酵素
/界面活性剤層19とフィルタ16の二次側の端部が接
触していると、試料液の流入が行われやすいが、接触し
ていることが必須であるわけではない。次に、図3は、
本発明の他の実施の形態に係るバイオセンサの分解斜視
図である。第1の電極系の下流側に、液絡検知極21お
よびこれにつながる銀リード20が設けられている他
は、図1と同様の構成である。
レステロールセンサを作製するために、まず、図1の絶
縁性基板1上の電極系上に、親水性高分子であるカルボ
キシメチルセルロースのナトリウム塩(以下、CMCと
いう。)の0.5wt%水溶液を滴下し、50℃の温風
乾燥器中で10分間乾燥させて、CMC層17を形成し
た。続いて、CMC層17を覆うようにして、電子メデ
ィエータであるフェリシアン化カリウムの水溶液4μl
(フェリシアン化カリウム70mM相当)をCMC層上
に滴下し、50℃の温風乾燥器中で10分間乾燥させる
ことにより、フェリシアン化カリウム層18を形成し
た。
合わせたカバー部材のスリット14の部分に形成される
凹部に、界面活性剤であるTritonX−100の2
wt%エタノール溶液を2μl滴下し、室温で3分間乾
燥させることにより界面活性層を形成した。次いで、ノ
カルジア由来のコレステロールオキシダーゼ(EC1.
1.3.6、以下ChODと略す)とシュードモナス由
来のコレステロールエステラーゼ(EC.3.1.1.
13、以下ChEと略す)を溶解した水溶液に、Tri
tonX−100を添加した。この混合水溶液を、前記
の界面活性剤層上に1.5μl滴下し、液体窒素にて凍
結した後、大型凍結乾燥機中で一晩乾燥させることによ
り、1ユニット(U)/センサのコレステロールオキシ
ダーゼ、2.5U/センサのコレステロールエステラー
ゼおよび2wt%の界面活性剤を含む酵素/界面活性剤
層19を形成した。続いて、2mm×8mmの長方形に
裁断したガラスフィルタ16(ADVANTEC社製GC50、
厚さ0.19mm)を、試料液供給路内の図1に示す位
置に設置した。この後、前記のカバー部材を基板1に接
着することにより、図1および図2に示すようなバイオ
センサを作製した。
供給部15上に滴下し、目視で、濾過された液体が試料
液供給路の、空気孔12の外周部に到達したのを確認
し、陰極8と陽極9の間に、2.75Vの電圧を1秒間
印加した。その結果、陰極8、陽極9の双方から気泡の
発生が認められた。その3分後に対極7を基準にして測
定極にアノード方向へ+0.5Vのパルス電圧を印加
し、5秒後に作用極と対極との間に流れる電流値を測定
した。その結果、血清中のコレステロール濃度に依存し
た応答を得ることができた。なお、本実施例では、酵素
/界面活性剤を、凍結乾燥により形成しているが、風乾
により形成することも可能である。ただし、その場合
は、反応試薬層の溶解性が大幅に悪化するので、濾過さ
れた液体が試料液供給路の、空気孔12の外周部に到達
してから反応が完了するまでに長時間を要する。
例1同様に反応試薬層を形成し、センサを構成した。試
料供給前に、液絡検知極21とフィルタの一次側、すな
わち試料供給部側の端部に形成された陽極9との間の抵
抗値を測定し続けておく。試料添加前には、液絡検知極
21と陽極9との間には、導体が存在しないので、抵抗
値はほぼ無限大である。そして、実施例1同様に全血試
料を試料供給部に添加したところ、濾過された試料液
(血漿)が液絡検知極21に到達した瞬間に、抵抗値が
急激に低下した。これを確認後、抵抗値の測定を中止
し、実施例1と同様に、陰極8と陽極9の間にカソード
方向に2.75Vの電圧を1秒間印加した。その結果、
陰極8および陽極9の双方から気泡の発生が認められ
た。その3分後に対極を基準にして測定極にアノード方
向へ+0.5Vのパルス電圧を印加し、5秒後に作用極
と対極との間に流れる電流値を測定した。その結果、血
清中のコレステロール濃度に依存した応答を得ることが
できた。
値の測定から、陽極9と陰極8の間に電圧を印加するま
での過程は、測定器の回路切り替えを自動化することに
より自動的に行うことも可能である。また、抵抗値の測
定は液絡検知極21と陰極8との間で行ってもよい。以
上の実施例では、試料液供給路を形成するためのスリッ
ト14の、フィルタが嵌合される部分と、第1の電極系
が存在し、フィルタによって濾過された試料が流入する
部分との幅は同じであるが、どちらか一方が狭い形状で
もよい。また、反応試薬系を構成する試薬の配置および
担持方法については、反応試薬系を構成する試薬が迅速
に溶解し、酵素反応が円滑に進行する要件を満たしてい
る限り、上記実施例に示した条件により限定されるもの
ではない。
の固形成分を含む試料液に対してもフィルタを用い、こ
れを濾過して測定に供することができ、しかも反応試薬
がこのフィルタ中に拡散することによる応答性の低下も
防ぐことができる。従って、精度の高い測定が可能であ
り、応答値のばらつきが少なくなる。
試薬層を除いた分解斜視図である。
の試薬層を除いた分解斜視図である。
分解斜視図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 絶縁性基板、前記基板上に設けられた少
なくとも測定極と対極とを有する第1の電極系、前記基
板に組み合わされて基板との間に基板上の試料供給部か
ら第1の電極系に試料液を供給するための試料液供給路
を形成するカバー部材、少なくとも電子メディエータと
酸化還元試薬とを含み第1の電極系上またはその近傍に
配置された反応試薬系、前記試料液供給路において第1
の電極系と前記試料供給部との間に設置されたフィル
タ、前記試料液供給路において第1の電極系より上流側
において試料液を電解するための、少なくとも1つの電
極が第1の電極系と前記フィルタとの間に配置された一
対の電極からなる第2の電極系を具備することを特徴と
するバイオセンサ。 - 【請求項2】 前記試料液供給路内の第1の電極系より
下流側に液絡検知極を設けた請求項1記載のバイオセン
サ。 - 【請求項3】 前記第2の電極系の他方の電極が前記試
料供給部側に設けられた請求項1または2記載のバイオ
センサ。 - 【請求項4】 前記作用極が、対極より下流に配置され
た請求項1〜3のいずれかに記載のバイオセンサ。 - 【請求項5】 絶縁性基板、前記基板上に設けられた少
なくとも測定極と対極とを有する第1の電極系、前記基
板に組み合わされて基板との間に基板上の試料供給部か
ら第1の電極系に試料液を供給するための試料液供給路
を形成するカバー部材、少なくとも電子メディエータと
酸化還元試薬とを含み第1の電極系上またはその近傍に
配置された反応試薬系、前記試料液供給路において第1
の電極系と前記試料供給部との間に設置されたフィル
タ、前記試料液供給路において第1の電極系より上流側
において試料液を電解するための、少なくとも1つの電
極が第1の電極系と前記フィルタとの間に配置された一
対の電極からなる第2の電極系を具備するバイオセンサ
を用いた基質の測定方法であって、前記試料供給部へ試
料液を添加する工程、試料液が前記フィルタ内を経由し
て第1の電極系を完全に覆う状態になった時点で、第1
の電極系と前記フィルタとの間に配置された電極からガ
スを発生させるに足りる電圧を第2の電極系に印加する
ことにより、第1の電極系側の試料液の前記フィルタと
の接触部分に気泡を生じさせる工程、および第1の電極
系により所定の応答を得る工程を有する基質の測定方
法。 - 【請求項6】 前記バイオセンサが、前記試料液供給路
内の第1の電極系より下流側に液絡検知極を有し、この
液絡検知極と第2の電極系のいずれかの電極との間の電
気伝導度の変化により、試料液が第1の電極系に達した
ことを検知する請求項5記載の基質の測定方法。 - 【請求項7】 前記第2の電極系に印加する電圧が試料
中の水を電解する電圧であり、前記ガスが水素ガスであ
る請求項5記載の基質の測定方法。 - 【請求項8】 前記酸化還元酵素がコレステロールオキ
シダーゼであり、前記反応試薬系がコレステロールエス
テル加水分解能を有する酵素を含む請求項5〜7のいず
れかに記載のコレステロールの測定方法。 - 【請求項9】 前記コレステロールエステル加水分解能
を有する酵素がコレステロールエステラーゼである請求
項8記載のコレステロールの測定方法。
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