JP2002190643A - 温度無依存型レーザ - Google Patents
温度無依存型レーザInfo
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- JP2002190643A JP2002190643A JP2000387645A JP2000387645A JP2002190643A JP 2002190643 A JP2002190643 A JP 2002190643A JP 2000387645 A JP2000387645 A JP 2000387645A JP 2000387645 A JP2000387645 A JP 2000387645A JP 2002190643 A JP2002190643 A JP 2002190643A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 モードホッピングが抑圧され、発振周波数の
温度依存性がない温度無依存型レーザの提供。 【解決手段】 温度無依存型レーザは導波路でレーザキ
ャビティを形成するための反射部となるグレーティング
導波路15の上側クラッド部14に、光導波路と逆符号
の屈折率温度係数を有する材料51を配置している。コ
ア13を通って導波する光はクラッド14にもエネルギ
ーの一部がしみだしており、光はコア13の屈折率とク
ラッド14の屈折率の両方屈折率を感じ、実効屈折率は
両者の屈折率の中間の値になる。従って、上部クラッド
14の一部または全部を除去した部分に温度係数調整材
料51を挿入し、その温度係数が導波路(特にコア1
3)と逆符号になっていれば、実効屈折率の温度係数を
調整してゼロにすることができる。この結果、温度変化
に対してモードホッピングが抑圧され、発振周波数が変
化しないレーザを実現することができる。
温度依存性がない温度無依存型レーザの提供。 【解決手段】 温度無依存型レーザは導波路でレーザキ
ャビティを形成するための反射部となるグレーティング
導波路15の上側クラッド部14に、光導波路と逆符号
の屈折率温度係数を有する材料51を配置している。コ
ア13を通って導波する光はクラッド14にもエネルギ
ーの一部がしみだしており、光はコア13の屈折率とク
ラッド14の屈折率の両方屈折率を感じ、実効屈折率は
両者の屈折率の中間の値になる。従って、上部クラッド
14の一部または全部を除去した部分に温度係数調整材
料51を挿入し、その温度係数が導波路(特にコア1
3)と逆符号になっていれば、実効屈折率の温度係数を
調整してゼロにすることができる。この結果、温度変化
に対してモードホッピングが抑圧され、発振周波数が変
化しないレーザを実現することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路中のブラ
ッググレーティングと半導体LD(レーザダイオード)
で構成される外部共振器型の周波数安定化レーザにおい
て、温度変化に対しモードホッピングが抑制され発振周
波数が一定な温度無依存型レーザに関する。
ッググレーティングと半導体LD(レーザダイオード)
で構成される外部共振器型の周波数安定化レーザにおい
て、温度変化に対しモードホッピングが抑制され発振周
波数が一定な温度無依存型レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】温度に依存するモードホッピングを抑制
した周波数安定化レーザは、石英系導波路中のブラッグ
グレーティングと半導体LDの間にシリコーン樹脂を挿
入した構成であり、グレーティングの周波数選択性を利
用して単一モード発振をする、温度係数が半導体レーザ
に比較して低い、温度を変えてもモードホッピングをし
ない、発振周波数の制御が容易である等の特徴を有する
ため、光通信、光情報処理、光計測、分光用光源として
様々な応用が期待されている(T.Tanaka, et. al., Ele
ctron. Lett., vol. 35, no. 13, 149, (1999) 、 及び
田中他 1999 年電子情報通信学会総合大会講演論文集、
C-3-7 参照)。
した周波数安定化レーザは、石英系導波路中のブラッグ
グレーティングと半導体LDの間にシリコーン樹脂を挿
入した構成であり、グレーティングの周波数選択性を利
用して単一モード発振をする、温度係数が半導体レーザ
に比較して低い、温度を変えてもモードホッピングをし
ない、発振周波数の制御が容易である等の特徴を有する
ため、光通信、光情報処理、光計測、分光用光源として
様々な応用が期待されている(T.Tanaka, et. al., Ele
ctron. Lett., vol. 35, no. 13, 149, (1999) 、 及び
田中他 1999 年電子情報通信学会総合大会講演論文集、
C-3-7 参照)。
【0003】なお、上記のブラッググレーティングには
光誘起グレーティングが用いられていることが多く、光
誘起グレーティングの作製技術については、ケニース・
オー・ヒル等により発明されている(特開平7−140
311号公報参照)。以後、ブラッググレーティング及
び光誘起グレーティングを名称の簡略化のためグレーテ
ィングと言い換える。
光誘起グレーティングが用いられていることが多く、光
誘起グレーティングの作製技術については、ケニース・
オー・ヒル等により発明されている(特開平7−140
311号公報参照)。以後、ブラッググレーティング及
び光誘起グレーティングを名称の簡略化のためグレーテ
ィングと言い換える。
【0004】図13は従来の技術を用いて作製した上記
のような周波数安定化レーザをななめ上から観察した模
式図である。ここで、11は半導体LDであり、12は
石英導波路に交差するように設けた溝中に搭載した温度
係数調整材料であり、13は石英導波路のコアであり、
14は石英導波路のクラッドである。15はグレーティ
ングであり、16はSiの基板であり、18は半導体L
Dを搭載するために石英ガラスを取り除いた部分であっ
てシリコンテラスと呼ばれている。
のような周波数安定化レーザをななめ上から観察した模
式図である。ここで、11は半導体LDであり、12は
石英導波路に交差するように設けた溝中に搭載した温度
係数調整材料であり、13は石英導波路のコアであり、
14は石英導波路のクラッドである。15はグレーティ
ングであり、16はSiの基板であり、18は半導体L
Dを搭載するために石英ガラスを取り除いた部分であっ
てシリコンテラスと呼ばれている。
【0005】石英系導波路中のグレーティング15と半
導体LD11で構成される周波数安定化レーザの発振モ
ードを以下に説明する。半導体LD11に注入電流を流
して発光させると、グレーティング15の反射スペクト
ルに対応した周波数の光のみがグレーティング15で反
射される。従って、半導体LD11の後端面からグレー
ティング15までの区間をレーザキャビティとして発振
する。なお、グレーティング15および半導体LD11
の後端面以外からの半導体LD11への反射戻り光が無
いように、半導体LD11の出力面には、空気との界面
に対する反射防止膜が施され、LD側の石英導波路の端
面はコア13の近傍部がコア13の光軸に直交する方向
に対して傾いている(特開平6−230237号公報参
照)。
導体LD11で構成される周波数安定化レーザの発振モ
ードを以下に説明する。半導体LD11に注入電流を流
して発光させると、グレーティング15の反射スペクト
ルに対応した周波数の光のみがグレーティング15で反
射される。従って、半導体LD11の後端面からグレー
ティング15までの区間をレーザキャビティとして発振
する。なお、グレーティング15および半導体LD11
の後端面以外からの半導体LD11への反射戻り光が無
いように、半導体LD11の出力面には、空気との界面
に対する反射防止膜が施され、LD側の石英導波路の端
面はコア13の近傍部がコア13の光軸に直交する方向
に対して傾いている(特開平6−230237号公報参
照)。
【0006】一般に、グレーティングの反射周波数の帯
域は50GHz程度である。一方、レーザキャビティ長
が0.5cm程度であるので、縦モードの周波数間隔は
20GHz程度となり、縦モードが3本程度存在し得
る。したがって、この中でグレーティングの反射中心周
波数に最も近いものだけが選択されて発振する。
域は50GHz程度である。一方、レーザキャビティ長
が0.5cm程度であるので、縦モードの周波数間隔は
20GHz程度となり、縦モードが3本程度存在し得
る。したがって、この中でグレーティングの反射中心周
波数に最も近いものだけが選択されて発振する。
【0007】また、発振周波数は、温度変化に対してモ
ードホッピングを起こさないが、その理由は、以下のよ
うになっている。グレーティングの中心周波数の温度係
数と縦モードの温度系数が同じ値になっているため、グ
レーティングの反射中心周波数と縦モード周波数の間隔
は変化しない。すなわち、温度変化が生じても常に同じ
縦モードが選択されており、ある縦モードから別の縦モ
ードに変化する(つまり、モードホッピングが生じる)
ことはない。
ードホッピングを起こさないが、その理由は、以下のよ
うになっている。グレーティングの中心周波数の温度係
数と縦モードの温度系数が同じ値になっているため、グ
レーティングの反射中心周波数と縦モード周波数の間隔
は変化しない。すなわち、温度変化が生じても常に同じ
縦モードが選択されており、ある縦モードから別の縦モ
ードに変化する(つまり、モードホッピングが生じる)
ことはない。
【0008】以下、グレーティングの反射中心周波数の
温度係数と縦モードの温度係数が等しい理由を説明す
る。グレーティングの中心周波数の温度係数は石英ガラ
スで作製した共振器の共振周波数の温度係数である。ま
た、図13に示したように、温度係数調整材料12を半
導体LD11とグレーティング15の間に挿入してある
ので、縦モードの温度係数は、石英ガラスの温度係数と
温度係数調整材料12の温度係数と半導体LD11の温
度係数にそれぞれの光路長をかけあわせた重み平均の値
になっている。半導体LD11の温度係数は石英ガラス
の温度係数と同符号で、大きさが石英ガラスの温度係数
の10倍程度である。ここで、半導体LD11と逆の温
度係数の温度係数調整材料12を用いて半導体LD11
の温度係数を打ち消して、外部共振器レーザ全体の縦モ
ードの温度係数を石英ガラスの温度係数、すなわちグレ
ーティング15の中心周波数の温度係数に一致させるこ
とができる。
温度係数と縦モードの温度係数が等しい理由を説明す
る。グレーティングの中心周波数の温度係数は石英ガラ
スで作製した共振器の共振周波数の温度係数である。ま
た、図13に示したように、温度係数調整材料12を半
導体LD11とグレーティング15の間に挿入してある
ので、縦モードの温度係数は、石英ガラスの温度係数と
温度係数調整材料12の温度係数と半導体LD11の温
度係数にそれぞれの光路長をかけあわせた重み平均の値
になっている。半導体LD11の温度係数は石英ガラス
の温度係数と同符号で、大きさが石英ガラスの温度係数
の10倍程度である。ここで、半導体LD11と逆の温
度係数の温度係数調整材料12を用いて半導体LD11
の温度係数を打ち消して、外部共振器レーザ全体の縦モ
ードの温度係数を石英ガラスの温度係数、すなわちグレ
ーティング15の中心周波数の温度係数に一致させるこ
とができる。
【0009】従来の周波数安定化レーザの設計を説明す
る。従来の周波数安定化レーザの縦モードの温度係数
は、近似的に下記の式(1)に示される。すなわち、縦
モードの温度係数が、石英導波路の温度係数に等しくな
るように周波数安定化レーザの構造が設計されている。
る。従来の周波数安定化レーザの縦モードの温度係数
は、近似的に下記の式(1)に示される。すなわち、縦
モードの温度係数が、石英導波路の温度係数に等しくな
るように周波数安定化レーザの構造が設計されている。
【0010】
【数1】
【0011】ただし、mLD,mWG,mmは、それぞれ半
導体LD11の共振器の共振周波数の温度係数、石英導
波路部分13を共振器とした場合の共振周波数の温度係
数、温度係数調整材料12の温度係数である。nLD,n
WC,nmは、それぞれ半導体LD11の導波層の実効屈
折率、半導体LD11とグレーティング15の間の石英
導波路の実効屈折率、温度係数調整材料12の屈折率で
ある。また、LLD,L m,LWCは、それぞれ半導体LD
11の共振器長、温度係数調整材料12が搭載された部
分の長さ、半導体LD11の出射端からグレーティング
15の中心までの、温度係数調整材料が封入された領域
を除く、石英導波路部分の長さを表す。式(1)に示し
たように縦モードの温度係数mが石英導波路の温度係数
mWCに等しくなるように温度係数調整材料12を搭載す
る部分の長さLWCを調節してある。
導体LD11の共振器の共振周波数の温度係数、石英導
波路部分13を共振器とした場合の共振周波数の温度係
数、温度係数調整材料12の温度係数である。nLD,n
WC,nmは、それぞれ半導体LD11の導波層の実効屈
折率、半導体LD11とグレーティング15の間の石英
導波路の実効屈折率、温度係数調整材料12の屈折率で
ある。また、LLD,L m,LWCは、それぞれ半導体LD
11の共振器長、温度係数調整材料12が搭載された部
分の長さ、半導体LD11の出射端からグレーティング
15の中心までの、温度係数調整材料が封入された領域
を除く、石英導波路部分の長さを表す。式(1)に示し
たように縦モードの温度係数mが石英導波路の温度係数
mWCに等しくなるように温度係数調整材料12を搭載す
る部分の長さLWCを調節してある。
【0012】上記のパラメータの具体的な値は以下のよ
うになる。石英導波路の等価屈折率n=nWC=1.4
5、温度係数調整材料12の屈折率n=nm=1.3
9、半導体LD11の導波層の等価屈折率nLD3.5で
ある。また、半導体LD11の長さLLDは0.60mm
である。半導体LD11の出射端面からグレーティング
15の手前までの長さは1.5mmであり、グレーティ
ング15の長さは3.0mmである。従って、半導体L
D11の端からグレーティング15の中心までの、温度
係数調整材料12が封入された領域を除く、石英導波路
部分の長さLWCは、(3.0−Lm)mmである。
うになる。石英導波路の等価屈折率n=nWC=1.4
5、温度係数調整材料12の屈折率n=nm=1.3
9、半導体LD11の導波層の等価屈折率nLD3.5で
ある。また、半導体LD11の長さLLDは0.60mm
である。半導体LD11の出射端面からグレーティング
15の手前までの長さは1.5mmであり、グレーティ
ング15の長さは3.0mmである。従って、半導体L
D11の端からグレーティング15の中心までの、温度
係数調整材料12が封入された領域を除く、石英導波路
部分の長さLWCは、(3.0−Lm)mmである。
【0013】温度係数の値は以下のようになる。半導体
LD11の導波層の温度係数mLD=−12.9(GHz
/K)、石英導波路の温度係数mWC=−1.4(GHz
/K)、温度係数調整材料12の温度係数mm=54
(GHz/K)である。温度係数調整材料としてはシリ
コーン樹脂を用いている。
LD11の導波層の温度係数mLD=−12.9(GHz
/K)、石英導波路の温度係数mWC=−1.4(GHz
/K)、温度係数調整材料12の温度係数mm=54
(GHz/K)である。温度係数調整材料としてはシリ
コーン樹脂を用いている。
【0014】上記のパラメータを上記の(1)式に代入
すると、Lm=300μmが得られる。このより詳しい
計算は、田中他、「周波数安定化レーザ」特開平11−
97784号公報中に記載されている。
すると、Lm=300μmが得られる。このより詳しい
計算は、田中他、「周波数安定化レーザ」特開平11−
97784号公報中に記載されている。
【0015】なお、一般にグレーティングの反射率は4
0〜99%、半導体LDと石英系導波路との光の結合損
失は4dB±1.5dB程度、温度係数調整材料での損
失は1dBになっている。
0〜99%、半導体LDと石英系導波路との光の結合損
失は4dB±1.5dB程度、温度係数調整材料での損
失は1dBになっている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の周
波数安定化レーザでは、選択されている縦モードの周波
数の温度係数は石英導波路の温度係数に等しい。また、
発振周波数は選択されている縦モード周波数であるか
ら、発振周波数が、モードホッピングなしに、石英導波
路の温度係数で温度変化と共に変化する。この温度係数
は、mWC=−1.4(GHz/K)である。
波数安定化レーザでは、選択されている縦モードの周波
数の温度係数は石英導波路の温度係数に等しい。また、
発振周波数は選択されている縦モード周波数であるか
ら、発振周波数が、モードホッピングなしに、石英導波
路の温度係数で温度変化と共に変化する。この温度係数
は、mWC=−1.4(GHz/K)である。
【0017】ところで、周波数安定化レーザを温度コン
トローラなしで用いることは、温度コントロールの複雑
な制御系が不要になり、コスト削減の面からも通信シス
テムにとって大変魅力的なことである。
トローラなしで用いることは、温度コントロールの複雑
な制御系が不要になり、コスト削減の面からも通信シス
テムにとって大変魅力的なことである。
【0018】しかし、従来の周波数安定化レーザを温度
コントローラを用いずに通信に用いた場合、30℃の温
度変化で発振周波数が42GHz程度ずれてしまう。こ
こで、WDM(波長分割多重方式)伝送の光源は周波数
間隔の±20%以内に発振波長がITU(国際電気通信
連合会)グリッドに制御されていなければならない。1
00GHz間隔のWDM伝送の場合、発振周波数の許容
値は±20GHzである。したがって、温度コントロー
ラなしで、室温が30℃以上変化する環境では、この従
来の周波数安定化レーザを使用することができない。
コントローラを用いずに通信に用いた場合、30℃の温
度変化で発振周波数が42GHz程度ずれてしまう。こ
こで、WDM(波長分割多重方式)伝送の光源は周波数
間隔の±20%以内に発振波長がITU(国際電気通信
連合会)グリッドに制御されていなければならない。1
00GHz間隔のWDM伝送の場合、発振周波数の許容
値は±20GHzである。したがって、温度コントロー
ラなしで、室温が30℃以上変化する環境では、この従
来の周波数安定化レーザを使用することができない。
【0019】そこで、温度コントローラなしで室温が大
きく、(例えば30℃以上)変化する環境で使える周波
数安定化レーザが望まれていた。すなわち、モードホッ
ピングが抑制されているのみならず、発振周波数が環境
温度に依存しない温度無依存型レーザが望まれていた。
きく、(例えば30℃以上)変化する環境で使える周波
数安定化レーザが望まれていた。すなわち、モードホッ
ピングが抑制されているのみならず、発振周波数が環境
温度に依存しない温度無依存型レーザが望まれていた。
【0020】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、グレーティング
の反射中心周波数の温度依存性を無くし、さらに縦モー
ド周波数の温度依存性を無くして両者の周波数を一致さ
せることにより、モードホッピングが抑圧され、かつ発
振周波数の温度依存性がない、温度無依存型レーザを提
供することにある。
めになされたものであり、その目的は、グレーティング
の反射中心周波数の温度依存性を無くし、さらに縦モー
ド周波数の温度依存性を無くして両者の周波数を一致さ
せることにより、モードホッピングが抑圧され、かつ発
振周波数の温度依存性がない、温度無依存型レーザを提
供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の温度無依存型レーザの発明は、基板上に
搭載された半導体LDと、該基板上に作製された光導波
路と、該光導波路に形成された光誘起グレーティングを
有する集積型外部共振器を用いた周波数安定化レーザに
おいて、前記半導体LDと前記光誘起グレーティングの
間の光導波路において該半導体LDと逆符号の屈折率温
度係数を有する第1の温度係数調整材料が、上部クラッ
ドとコアを除去した部分または上部クラッドとコアと下
部クラッドを除去した部分に搭載されており、かつ前記
光誘起グレーティングの上部のクラッドを一部または全
部除去した部分に前記光導波路と逆符号の屈折率温度係
数を有する第2の温度係数調整材料が搭載されているこ
とを特徴とする。
め、請求項1の温度無依存型レーザの発明は、基板上に
搭載された半導体LDと、該基板上に作製された光導波
路と、該光導波路に形成された光誘起グレーティングを
有する集積型外部共振器を用いた周波数安定化レーザに
おいて、前記半導体LDと前記光誘起グレーティングの
間の光導波路において該半導体LDと逆符号の屈折率温
度係数を有する第1の温度係数調整材料が、上部クラッ
ドとコアを除去した部分または上部クラッドとコアと下
部クラッドを除去した部分に搭載されており、かつ前記
光誘起グレーティングの上部のクラッドを一部または全
部除去した部分に前記光導波路と逆符号の屈折率温度係
数を有する第2の温度係数調整材料が搭載されているこ
とを特徴とする。
【0022】ここで、前記第1の温度係数調整材料が搭
載される溝を複数本有することを特徴とすることができ
る。
載される溝を複数本有することを特徴とすることができ
る。
【0023】また、前記温度無依存型レーザを複数集積
してレーザアレイを構成したこと特徴とすることができ
る。
してレーザアレイを構成したこと特徴とすることができ
る。
【0024】また、前記レーザアレイの出力側にアレイ
格子型1×N波長合分波器または1×Nカプラを結合し
て多波長レーザを構成したことを特徴とすることができ
る。
格子型1×N波長合分波器または1×Nカプラを結合し
て多波長レーザを構成したことを特徴とすることができ
る。
【0025】また、前記光導波路が石英系ガラスで構成
されていることを特徴とすることができる。
されていることを特徴とすることができる。
【0026】また、前記第2の温度係数調整材料が搭載
される前記上部のクラッドの一部除去した部分の厚さ
を、前記光誘起グレーティングの反射中心周波数の温度
係数が0[GHz/℃]となるように設定したことを特
徴とすることができる。
される前記上部のクラッドの一部除去した部分の厚さ
を、前記光誘起グレーティングの反射中心周波数の温度
係数が0[GHz/℃]となるように設定したことを特
徴とすることができる。
【0027】また、前記第1の温度係数調整材料が搭載
される溝と前記光導波路がなす角度をほぼ82度に形成
したことを特徴とすることができる。
される溝と前記光導波路がなす角度をほぼ82度に形成
したことを特徴とすることができる。
【0028】また、前記半導体LDが高温特性に優れた
半導体LDであることを特徴とすることができる。
半導体LDであることを特徴とすることができる。
【0029】また、前記第1、第2の温度係数調整材料
がシリコン樹脂であることを特徴とすることができる。
がシリコン樹脂であることを特徴とすることができる。
【0030】また、前記レーザアレイに形成された前記
第1の温度係数調整材料が搭載される複数の溝を、該第
1の温度係数調整材料が注入される共通の液ために接続
させたことを特徴とすることができる。
第1の温度係数調整材料が搭載される複数の溝を、該第
1の温度係数調整材料が注入される共通の液ために接続
させたことを特徴とすることができる。
【0031】(作用)上記構成による本発明によれば、
以下の原理によりモードホッピングを抑制できる。
以下の原理によりモードホッピングを抑制できる。
【0032】屈折率温度係数が半導体LDと逆の材料
を、グレーティングと半導体LDの間に搭載すること
で、周波数安定化レーザのレーザキャビティ中におい
て、温度変化による半導体LDの光路長変化および光導
波路の光路長変化を打ち消すことができる。
を、グレーティングと半導体LDの間に搭載すること
で、周波数安定化レーザのレーザキャビティ中におい
て、温度変化による半導体LDの光路長変化および光導
波路の光路長変化を打ち消すことができる。
【0033】屈折率温度係数が半導体LDと逆の材料
を、搭載する領域の大きさを適切に設計することによ
り、その結果上記レーザキャビティの共振周波数(縦モ
ード周波数)の温度係数を0[GHz/℃]にすること
ができる。
を、搭載する領域の大きさを適切に設計することによ
り、その結果上記レーザキャビティの共振周波数(縦モ
ード周波数)の温度係数を0[GHz/℃]にすること
ができる。
【0034】また、その光誘起グレーティングの上部の
クラッドを一部または全部除去した部分に、その光導波
路と逆符号の屈折率温度係数を有する材料が搭載するこ
とで、光導波路の実効屈折率の温度係数を小さくするこ
とができる。
クラッドを一部または全部除去した部分に、その光導波
路と逆符号の屈折率温度係数を有する材料が搭載するこ
とで、光導波路の実効屈折率の温度係数を小さくするこ
とができる。
【0035】適切な搭載材料を選択し、クラッドを除去
する量を適切に選択することで、グレーティングの反射
中心周波数の温度係数を0[GHz/℃]にすることが
できる。この方法については、後で詳しく述べており、
さらに詳しくは、 Kokubun,et al,. “Temperature-ind
ependent narrowband optical filter at 1.3 um wavel
ength by an athermal waveguide ”,Electron. Lett,
vol. 32, no.21, pp. 1998-1999,1996、及び Bosc, e
t al., “Temperature and polarization insensitive
Bragg gratings realised on silica waveguide on sil
icon”,Electron. Lett, vol. 33, no.2, pp. 134-13
6,1997、 及び 米田他「石英系アサーマル光導波路の
設計」電子通信情報学会春季大会予稿集 C-3-2, p 187,
1997に述べられている。
する量を適切に選択することで、グレーティングの反射
中心周波数の温度係数を0[GHz/℃]にすることが
できる。この方法については、後で詳しく述べており、
さらに詳しくは、 Kokubun,et al,. “Temperature-ind
ependent narrowband optical filter at 1.3 um wavel
ength by an athermal waveguide ”,Electron. Lett,
vol. 32, no.21, pp. 1998-1999,1996、及び Bosc, e
t al., “Temperature and polarization insensitive
Bragg gratings realised on silica waveguide on sil
icon”,Electron. Lett, vol. 33, no.2, pp. 134-13
6,1997、 及び 米田他「石英系アサーマル光導波路の
設計」電子通信情報学会春季大会予稿集 C-3-2, p 187,
1997に述べられている。
【0036】従って、本発明によれば、縦モードの温度
係数をグレーティングの反射中心周波数に一致させ、両
者の温度係数を0[GHz/℃]にすることができる。
つまり、本発明によれば、温度変化に対してモードホッ
ピングが抑圧され、かつ発振周波数が変化しないレーザ
を実現することができる。
係数をグレーティングの反射中心周波数に一致させ、両
者の温度係数を0[GHz/℃]にすることができる。
つまり、本発明によれば、温度変化に対してモードホッ
ピングが抑圧され、かつ発振周波数が変化しないレーザ
を実現することができる。
【0037】なお、以後、上記の屈折率温度係数が半導
体LDと逆の材料を、温度係数調整材料と記載する。
体LDと逆の材料を、温度係数調整材料と記載する。
【0038】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
施の形態を詳細に説明する。
【0039】なお、本発明の実施の形態を説明するため
の全図において、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略することとする。
の全図において、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略することとする。
【0040】(第1の実施形態)本発明の第1の実施形
態として、その光導波路が石英系ガラスで構成された温
度無依存型レーザを例に挙げて説明する。
態として、その光導波路が石英系ガラスで構成された温
度無依存型レーザを例に挙げて説明する。
【0041】図1、図2に本発明の第1の実施形態の温
度無依存型レーザの構成を示す。図1は、レーザの断面
図であり、図2は、レーザの上面図である。ここで、1
1は半導体LD、12は溝中に搭載したその屈折率温度
係数が半導体LDと逆符号の温度係数調整材料、13は
石英導波路のコア、14は石英導波路のクラッド、15
はグレーティング、16はSiの基板、18はシリコン
テラスである。51はグレーティング15上部のクラッ
ド14を一部または全部を除去した部分に搭載した温度
係数調整材料であり、その屈折率温度係数が光導波路と
逆符号の材料である。
度無依存型レーザの構成を示す。図1は、レーザの断面
図であり、図2は、レーザの上面図である。ここで、1
1は半導体LD、12は溝中に搭載したその屈折率温度
係数が半導体LDと逆符号の温度係数調整材料、13は
石英導波路のコア、14は石英導波路のクラッド、15
はグレーティング、16はSiの基板、18はシリコン
テラスである。51はグレーティング15上部のクラッ
ド14を一部または全部を除去した部分に搭載した温度
係数調整材料であり、その屈折率温度係数が光導波路と
逆符号の材料である。
【0042】半導体LD11の波長は1.55μmであ
る。従って、温度無依存型レーザのおおよその光の周波
数νは、次式(2)で表される。
る。従って、温度無依存型レーザのおおよその光の周波
数νは、次式(2)で表される。
【0043】
【数2】 ν=193(THz) (2)
【0044】図1で示す温度無依存型レーザのグレーテ
ィング15の反射中心周波数の温度依存性について説明
する。
ィング15の反射中心周波数の温度依存性について説明
する。
【0045】グレーティング15の反射中心周波数f
Braggは、反射中心波長(ブラッグ波長)λBraggを用い
て次式(3)で表わされる。ここで、cは光の速さを表
し、c=3.0×108(m/s)である。
Braggは、反射中心波長(ブラッグ波長)λBraggを用い
て次式(3)で表わされる。ここで、cは光の速さを表
し、c=3.0×108(m/s)である。
【0046】
【数3】
【0047】ここで、反射中心波長λBraggは、石英導
波路の実効屈折率nWCとグレーティング15のピッチΛ
を用いて式(4)のように表わされる。
波路の実効屈折率nWCとグレーティング15のピッチΛ
を用いて式(4)のように表わされる。
【0048】
【数4】λBragg=2nWCΛ (4)
【0049】図1で示す温度無依存型レーザのグレーテ
ィング15の反射中心周波数の温度係数は、グレーティ
ング15上部のクラッド14を一部または全部除去した
部分に温度係数調整材料51を挿入することで、反射中
心周波数の温度依存性を無くしている。
ィング15の反射中心周波数の温度係数は、グレーティ
ング15上部のクラッド14を一部または全部除去した
部分に温度係数調整材料51を挿入することで、反射中
心周波数の温度依存性を無くしている。
【0050】以下、その原理を詳しく説明する。コア1
3を通って導波する光はクラッド14にもエネルギーの
一部がしみだしている。よって、光はコア13の屈折率
とクラッド14の屈折率の両方の屈折率を感じるので、
その実効屈折率nWCは両者の屈折率の中間の値になって
いる。したがって、上部クラッド14の一部または全部
を除去した部分に、温度係数調整材料51が挿入され、
その温度係数調整材料51の温度係数が導波路(特にコ
ア13)の温度係数と逆符号になっていれば、実効屈折
率nWCの温度係数を調整することができる。したがっ
て、上記の(3)式と(4)式からグレーティング15
の反射中心周波数の温度係数を制御することができる。
3を通って導波する光はクラッド14にもエネルギーの
一部がしみだしている。よって、光はコア13の屈折率
とクラッド14の屈折率の両方の屈折率を感じるので、
その実効屈折率nWCは両者の屈折率の中間の値になって
いる。したがって、上部クラッド14の一部または全部
を除去した部分に、温度係数調整材料51が挿入され、
その温度係数調整材料51の温度係数が導波路(特にコ
ア13)の温度係数と逆符号になっていれば、実効屈折
率nWCの温度係数を調整することができる。したがっ
て、上記の(3)式と(4)式からグレーティング15
の反射中心周波数の温度係数を制御することができる。
【0051】上部クラッドを14除去していないときの
グレーティング15の反射中心周波数の温度係数は、従
来技術の欄で既述したように、−1.4[GHz/℃]で
あるが、上部クラッド14を除去して温度係数調整材料
51を入れることで、その反射中心周波数の温度係数の
値を小さくしていくことができる。
グレーティング15の反射中心周波数の温度係数は、従
来技術の欄で既述したように、−1.4[GHz/℃]で
あるが、上部クラッド14を除去して温度係数調整材料
51を入れることで、その反射中心周波数の温度係数の
値を小さくしていくことができる。
【0052】図3は図1の温度係数調整材料51を搭載
した部分の拡大図であり、tは除去されずに残った、石
英ガラスの上部クラッドの厚さを表している。また、図
4は温度係数調整材料51にシリコーン樹脂を用いた場
合の、グレーティング15の反射中心周波数の温度係数
の石英上部クラッド14の厚さt依存性の実験結果を示
すグラフである。図4から、上記の厚さtを適切に設計
し、上部クラッドを0.7μm残した場合にグレーティ
ングの反射中心周波数の温度係数が0[GHz/℃]と
なることがわかる。
した部分の拡大図であり、tは除去されずに残った、石
英ガラスの上部クラッドの厚さを表している。また、図
4は温度係数調整材料51にシリコーン樹脂を用いた場
合の、グレーティング15の反射中心周波数の温度係数
の石英上部クラッド14の厚さt依存性の実験結果を示
すグラフである。図4から、上記の厚さtを適切に設計
し、上部クラッドを0.7μm残した場合にグレーティ
ングの反射中心周波数の温度係数が0[GHz/℃]と
なることがわかる。
【0053】図1で示した温度無依存型レーザの縦モー
ドの温度係数について説明する。
ドの温度係数について説明する。
【0054】縦モードの温度係数mは近似的に次式
(5)で表される。次式(5)の導出においては、グレ
ーティング15上部の上部クラッド14を一部または全
部除去した部分に搭載した温度係数材料51の影響は無
視している。
(5)で表される。次式(5)の導出においては、グレ
ーティング15上部の上部クラッド14を一部または全
部除去した部分に搭載した温度係数材料51の影響は無
視している。
【0055】
【数5】
【0056】ただし、mLD,mWC,mmは、それぞれ半
導体LD11の共振器の共振周波数の温度係数、石英導
波路部分を共振器とした場合の共振周波数の温度係数、
温度係数調整材料12の温度係数である。nLD,nWC,
nmは、それぞれ半導体LD11の導波層の実効屈折
率、半導体LD11とグレーティング15の間の石英導
波路の実効屈折率、温度係数調整材料12の屈折率であ
る。
導体LD11の共振器の共振周波数の温度係数、石英導
波路部分を共振器とした場合の共振周波数の温度係数、
温度係数調整材料12の温度係数である。nLD,nWC,
nmは、それぞれ半導体LD11の導波層の実効屈折
率、半導体LD11とグレーティング15の間の石英導
波路の実効屈折率、温度係数調整材料12の屈折率であ
る。
【0057】LLD,Lm,LWCは、それぞれ半導体LD
11の共振器長、温度係数調整材料12が搭載された部
分の長さ、半導体LD11の出射端からグレーティング
15の中心までの、温度係数調整材料12が封入された
領域Lmを除く、石英導波路部分の長さを表す。
11の共振器長、温度係数調整材料12が搭載された部
分の長さ、半導体LD11の出射端からグレーティング
15の中心までの、温度係数調整材料12が封入された
領域Lmを除く、石英導波路部分の長さを表す。
【0058】上式(5)で表される縦モードの温度係数
mが
mが
【0059】
【数6】 m=0[GHz/℃] (6)
【0060】のとき、縦モード周波数は温度が変化して
も一定のままである。また、グレーティング15の反射
中心周波数の温度係数が上述のように、0[GHz/
℃]となっているので、グレーティング15の反射中心
周波数も温度が変化しても一定のままである。ここで、
周波数安定化レーザでは、グレーティングの反射中心周
波数に最も近い周波数の縦モードが選択されて発振す
る。両者の周波数は温度に依存しないので、温度が変化
しても常に同じ縦モードが選択されて発振している。つ
まり、温度に依存したモードホッピングが抑制されてい
る。従って、温度無依存、かつ温度に依存したモードホ
ッピングが抑制された温度無依存型レーザが実現されて
いる。
も一定のままである。また、グレーティング15の反射
中心周波数の温度係数が上述のように、0[GHz/
℃]となっているので、グレーティング15の反射中心
周波数も温度が変化しても一定のままである。ここで、
周波数安定化レーザでは、グレーティングの反射中心周
波数に最も近い周波数の縦モードが選択されて発振す
る。両者の周波数は温度に依存しないので、温度が変化
しても常に同じ縦モードが選択されて発振している。つ
まり、温度に依存したモードホッピングが抑制されてい
る。従って、温度無依存、かつ温度に依存したモードホ
ッピングが抑制された温度無依存型レーザが実現されて
いる。
【0061】以下、本発明の第1の実施形態において、
縦モード周波数の温度係数が0[GHz/℃]となるた
めの温度補償材料封入領域の全長Lmを求める。
縦モード周波数の温度係数が0[GHz/℃]となるた
めの温度補償材料封入領域の全長Lmを求める。
【0062】式(5)と式(6)から、温度無依存型レ
ーザの条件は式(7)で与えられる。
ーザの条件は式(7)で与えられる。
【0063】
【数7】
【0064】以下、(7)式を満たす温度補償材料封入
領域の全長Lmを求める。ここで、温度係数調整材料1
2としてシリコーン樹脂を用いた。このシリコーン樹脂
が封入された領域を除く、石英導波路部分の温度係数m
WCの値は、次式(8)のように表わされる。
領域の全長Lmを求める。ここで、温度係数調整材料1
2としてシリコーン樹脂を用いた。このシリコーン樹脂
が封入された領域を除く、石英導波路部分の温度係数m
WCの値は、次式(8)のように表わされる。
【0065】
【数8】
【0066】シリコーン樹脂搭載部分の温度係数mmは
次式(9)で表される。
次式(9)で表される。
【0067】
【数9】 mm=54[GHz/K] (9)
【0068】式(8)及び式(9)の導出方法は、田中
他「周波数安定化レーザ」特開平11−97784号公
報に詳しく述べられている。
他「周波数安定化レーザ」特開平11−97784号公
報に詳しく述べられている。
【0069】また、半導体LD11の長さLLDは0.6
0mm、半導体LD11の導波層の等価屈折率nLDは
3.5、石英導波路の等価屈折率nWCは1.45であ
る。シリコーン樹脂12の屈折率nm=1.39であ
る。LD出射端面からグレーティング15の手前までの
長さは5.0mmであり、グレーティング15の長さは
3.0mmである。従って、半導体LD11端からグレ
ーティング15中心までの、温度係数調整材料12が封
入された領域を除く、石英導波路部分の長さLWCは、
(6.5−Lm)mmである。また、半導体LD11の
温度係数はmLD=−12.9(GHz/K)である。そ
こで、第1の実施形態の設計においては、式(7)にお
いて上記のパラメータと式(8)、式(9)に基づき、
全長Lmを0.52mmと設計した。
0mm、半導体LD11の導波層の等価屈折率nLDは
3.5、石英導波路の等価屈折率nWCは1.45であ
る。シリコーン樹脂12の屈折率nm=1.39であ
る。LD出射端面からグレーティング15の手前までの
長さは5.0mmであり、グレーティング15の長さは
3.0mmである。従って、半導体LD11端からグレ
ーティング15中心までの、温度係数調整材料12が封
入された領域を除く、石英導波路部分の長さLWCは、
(6.5−Lm)mmである。また、半導体LD11の
温度係数はmLD=−12.9(GHz/K)である。そ
こで、第1の実施形態の設計においては、式(7)にお
いて上記のパラメータと式(8)、式(9)に基づき、
全長Lmを0.52mmと設計した。
【0070】図1、図2の温度無依存型レーザを上記の
パラメータに従って設計し、作製を行った。その作製工
程を図5に示す。作製工程は、以下の8工程からなる。
パラメータに従って設計し、作製を行った。その作製工
程を図5に示す。作製工程は、以下の8工程からなる。
【0071】(1)エッチングにより段差のあるSi基
板16を作る。
板16を作る。
【0072】(2)光ファイバの作製技術を応用した火
炎堆積法と、LSI(大規模集積回路)の作製に用いら
れるフォトリソグラフィ技術とを用いて、石英導波路を
Si基板16上に形成する。13は石英導波路のコア、
14は石英導波路のクラッドを示す。
炎堆積法と、LSI(大規模集積回路)の作製に用いら
れるフォトリソグラフィ技術とを用いて、石英導波路を
Si基板16上に形成する。13は石英導波路のコア、
14は石英導波路のクラッドを示す。
【0073】(3)フォトリソグラフィ及び反応性イオ
ンエッチングとを用い、石英層を一部エッチングして、
半導体レーザ搭載部18(Siテラス)及び溝21を作
製する。
ンエッチングとを用い、石英層を一部エッチングして、
半導体レーザ搭載部18(Siテラス)及び溝21を作
製する。
【0074】(4)Siテラス18上に半導体レーザ搭
載用の半田パターン19を形成する。
載用の半田パターン19を形成する。
【0075】(5)エキシマレーザ光(あるいは、アル
ゴンレーザの第2高調波)31をフェイスマスク30を
通して導波路に照射することにより、グレーティング1
5を作製する。
ゴンレーザの第2高調波)31をフェイスマスク30を
通して導波路に照射することにより、グレーティング1
5を作製する。
【0076】(6)反応性イオンエッチングにより、グ
レーティング15上部のクラッド14の一部または全部
の除去をする。
レーティング15上部のクラッド14の一部または全部
の除去をする。
【0077】(7)半導体レーザ11を位置合わせ後、
固定する。
固定する。
【0078】(8)上記溝21に温度係数調整材料(シ
リコーン樹脂)12および51を充填し、加熱してシリ
コーン樹脂を硬化させる。
リコーン樹脂)12および51を充填し、加熱してシリ
コーン樹脂を硬化させる。
【0079】図6は本発明の第1の実施形態における温
度無依存型レーザの発振周波数の温度依存性の測定結果
を表すグラフである。温度無依存型レーザの測定の結
果、−15℃から65℃までの範囲で、発振周波数が一
定で、かつモードホッピングの抑制が確認できた。ま
た、25℃における発振のためのしきい値電流は200
mAであった。
度無依存型レーザの発振周波数の温度依存性の測定結果
を表すグラフである。温度無依存型レーザの測定の結
果、−15℃から65℃までの範囲で、発振周波数が一
定で、かつモードホッピングの抑制が確認できた。ま
た、25℃における発振のためのしきい値電流は200
mAであった。
【0080】(第2の実施形態)図1、図2の本発明の
第1の実施形態の構成において、溝21と石英導波路が
なす角度を82度に傾斜させた温度無依存型レーザの例
を図7に示す。図7はこの温度無依存型レーザの上面図
を示している。
第1の実施形態の構成において、溝21と石英導波路が
なす角度を82度に傾斜させた温度無依存型レーザの例
を図7に示す。図7はこの温度無依存型レーザの上面図
を示している。
【0081】溝と石英導波路がなす角度を82度にした
理由を以下に記載する。石英導波路13との屈折率差
が、シリコーン樹脂12に比較して、大きな温度係数調
整用材料を用いる場合は、その屈折率差が大きいため石
英導波路13と温度係数調整用材料12の界面で光の反
射が大きくなる。大量の反射光が半導体LD11に戻っ
た場合、温度無依存型レーザの発振が不安定になる。し
たがって、温度係数調整用材料12の種類によっては、
温度変化に対するモードホッピングの抑制を困難にする
場合が生じる。ところが、溝21と石英導波路13がな
す角度を82度にすれば、反射光は導波路のコア13か
らクラッド14に抜けることで、半導体LD11に戻ら
ず、温度無依存型レーザの発振は安定になる。
理由を以下に記載する。石英導波路13との屈折率差
が、シリコーン樹脂12に比較して、大きな温度係数調
整用材料を用いる場合は、その屈折率差が大きいため石
英導波路13と温度係数調整用材料12の界面で光の反
射が大きくなる。大量の反射光が半導体LD11に戻っ
た場合、温度無依存型レーザの発振が不安定になる。し
たがって、温度係数調整用材料12の種類によっては、
温度変化に対するモードホッピングの抑制を困難にする
場合が生じる。ところが、溝21と石英導波路13がな
す角度を82度にすれば、反射光は導波路のコア13か
らクラッド14に抜けることで、半導体LD11に戻ら
ず、温度無依存型レーザの発振は安定になる。
【0082】すなわち、温度無依存型レーザのモードホ
ッピングの抑制に石英導波路との屈折率差が大きな温度
係数調整用材料も用いることができるようになる。
ッピングの抑制に石英導波路との屈折率差が大きな温度
係数調整用材料も用いることができるようになる。
【0083】本実施形態のものは、上述の本発明の第1
の実施形態と同様に、−15℃から65℃の範囲で、発
振周波数が一定で、かつモードホッピングの抑制が確認
できた。また、25℃におけるしきい値電流は200m
Aであった。
の実施形態と同様に、−15℃から65℃の範囲で、発
振周波数が一定で、かつモードホッピングの抑制が確認
できた。また、25℃におけるしきい値電流は200m
Aであった。
【0084】(第3の実施形態)図1、図2の本発明の
第1の実施形態の構成において、上記溝21を複数本に
した温度無依存型レーザの例を図8及び図9に示す。図
8に温度無依存型レーザの断面図、図9に温度無依存型
レーザの上面図を示す。図8及び図9においては、0.
52mmの溝を複数本の狭い溝に分割していることを特
徴としている。具体的には、幅20μmの溝を23本作
製している。これら複数本の溝のそれぞれに温度係数調
整材料(シリコーン樹脂)12が充填される。測定の結
果、モードホッピングの抑制が−15℃から65℃まで
確認され、25℃におけるしきい値電流は、第1の実施
形態に比較して1桁低い15mAが得られた。
第1の実施形態の構成において、上記溝21を複数本に
した温度無依存型レーザの例を図8及び図9に示す。図
8に温度無依存型レーザの断面図、図9に温度無依存型
レーザの上面図を示す。図8及び図9においては、0.
52mmの溝を複数本の狭い溝に分割していることを特
徴としている。具体的には、幅20μmの溝を23本作
製している。これら複数本の溝のそれぞれに温度係数調
整材料(シリコーン樹脂)12が充填される。測定の結
果、モードホッピングの抑制が−15℃から65℃まで
確認され、25℃におけるしきい値電流は、第1の実施
形態に比較して1桁低い15mAが得られた。
【0085】以下、狭い複数個の溝を作製しそこに温度
係数調整材料12を搭載することで、低いしきい値電流
が得られた理由を記載する。
係数調整材料12を搭載することで、低いしきい値電流
が得られた理由を記載する。
【0086】はじめに、溝による透過損失について説明
する。
する。
【0087】導波路中に溝を作製し、導波路構成材料と
別の材料をその溝に搭載すると、導波路を透過する光の
導波モードが変化し、溝がない場合に比較して透過損失
が生じる。すなわち、モード径ω、波長λの光が溝幅d
の溝を透過する場合の透過率ηは、次式(10)で表わ
される。
別の材料をその溝に搭載すると、導波路を透過する光の
導波モードが変化し、溝がない場合に比較して透過損失
が生じる。すなわち、モード径ω、波長λの光が溝幅d
の溝を透過する場合の透過率ηは、次式(10)で表わ
される。
【0088】
【数10】
【0089】ここで、λは波長でλ=1.55μmであ
り、nはシリコーン樹脂12の屈折率であり、n=nm
=1.39であり、ωは導波路中のモードフィールド径
(半径)であり4〜4.5μmである。
り、nはシリコーン樹脂12の屈折率であり、n=nm
=1.39であり、ωは導波路中のモードフィールド径
(半径)であり4〜4.5μmである。
【0090】(10)式から、透過率ηは、溝幅dが増
加するとともに急激に減少することがわかる。このよう
に、溝幅dに対する透過損失の依存性は式(10)に表
わされている。溝の導波路方向の全長が長くなるほど、
損失が急速に増加することがわかる。
加するとともに急激に減少することがわかる。このよう
に、溝幅dに対する透過損失の依存性は式(10)に表
わされている。溝の導波路方向の全長が長くなるほど、
損失が急速に増加することがわかる。
【0091】したがって、一つの太い溝に一括して上記
温度係数調整材料を搭載する場合に比較して、複数個の
細い溝に分けて上記温度係数調整材料を搭載する場合の
方が透過光のロスが少なくなる。よって、一つの太い溝
に一括する前者に比較して、複数個の細い溝に分ける後
者の手段を用いた方が、レーザキャビティ中の損失を減
少させ、温度無依存型レーザのしきい値電流を減少させ
ることができる。
温度係数調整材料を搭載する場合に比較して、複数個の
細い溝に分けて上記温度係数調整材料を搭載する場合の
方が透過光のロスが少なくなる。よって、一つの太い溝
に一括する前者に比較して、複数個の細い溝に分ける後
者の手段を用いた方が、レーザキャビティ中の損失を減
少させ、温度無依存型レーザのしきい値電流を減少させ
ることができる。
【0092】(第4の実施形態)図1、図2の本発明の
第1の実施形態の構成において、高温特性の優れた半導
体LDを搭載した温度無依存型レーザの例を図10に示
す。図10にこの温度無依存型レーザの断面図を示す。
52は高温特性の優れた半導体LDである。
第1の実施形態の構成において、高温特性の優れた半導
体LDを搭載した温度無依存型レーザの例を図10に示
す。図10にこの温度無依存型レーザの断面図を示す。
52は高温特性の優れた半導体LDである。
【0093】本実施形態の温度無依存型レーザは、高温
特性の優れた半導体LD52を搭載している点を特徴と
する。すなわち、この半導体LD52は、その前端面が
コーティングなしで、その後端面が95%程度の高反射
コーティングの状態において、85℃程度の高温領域に
おいても、しきい値電流が20mAであり、かつ、注入
電流60mAにおける、出力が25℃における出力の3
/4程度もある半導体LDである点である。
特性の優れた半導体LD52を搭載している点を特徴と
する。すなわち、この半導体LD52は、その前端面が
コーティングなしで、その後端面が95%程度の高反射
コーティングの状態において、85℃程度の高温領域に
おいても、しきい値電流が20mAであり、かつ、注入
電流60mAにおける、出力が25℃における出力の3
/4程度もある半導体LDである点である。
【0094】測定の結果、−15℃から65℃の温度範
囲で発振波長は、温度無依存であり、しきい値電流は、
25℃において15mAが得られた。しきい値電流は6
5℃においても30mAであった。出力変動は−15℃
から65℃の温度範囲で3dB程度であった。以上のよ
うに、本発明の基本構成に加えて高温特性の優れた半導
体LDを用いることにより、発振周波数が温度に依存し
ないだけでなく、しきい値電流および光出力の温度依存
性が少ない、温度無依存型レーザを実現することができ
たことが確認された。
囲で発振波長は、温度無依存であり、しきい値電流は、
25℃において15mAが得られた。しきい値電流は6
5℃においても30mAであった。出力変動は−15℃
から65℃の温度範囲で3dB程度であった。以上のよ
うに、本発明の基本構成に加えて高温特性の優れた半導
体LDを用いることにより、発振周波数が温度に依存し
ないだけでなく、しきい値電流および光出力の温度依存
性が少ない、温度無依存型レーザを実現することができ
たことが確認された。
【0095】この結果は、温度に対して、前端面がコー
ティングなし後端面95%程度の高反射コーティングの
状態において、しきい値電流および出力の変動が少ない
半導体LDを用いて温度無依存型レーザを作製している
ため、本温度無依存型レーザのしきい値電流変動および
出力変動も抑制されている。
ティングなし後端面95%程度の高反射コーティングの
状態において、しきい値電流および出力の変動が少ない
半導体LDを用いて温度無依存型レーザを作製している
ため、本温度無依存型レーザのしきい値電流変動および
出力変動も抑制されている。
【0096】また、本発明の上記の各実施形態において
は、温度係数調整材料12及び51にシリコーン樹脂を
用いたが、本発明はこれに限定されることはない。ま
た、グレーティング15と半導体LD11の間に挿入し
た温度係数調整材料12と上部クラッド14の一部また
は全部を除去して搭載した温度係数材料51とは別の材
料であってもよい。
は、温度係数調整材料12及び51にシリコーン樹脂を
用いたが、本発明はこれに限定されることはない。ま
た、グレーティング15と半導体LD11の間に挿入し
た温度係数調整材料12と上部クラッド14の一部また
は全部を除去して搭載した温度係数材料51とは別の材
料であってもよい。
【0097】また、本発明の上記の各実施形態において
は、合計で長さ520μmの溝を作製し、長さ520μ
mの溝を1本または幅20μmの溝を23本作製した。
しかし、溝の間隔と本数の設計はこれに限定されること
はない。例えば、幅5〜50μmの溝を複数本作製し、
合計の長さが上記実施形態と同様の500μm±80μ
mとなるようにすれば、本発明の上記実施形態の結果と
同様に、発振周波数が温度に無依存となり、また温度に
依存したモードホッピングが抑制される。
は、合計で長さ520μmの溝を作製し、長さ520μ
mの溝を1本または幅20μmの溝を23本作製した。
しかし、溝の間隔と本数の設計はこれに限定されること
はない。例えば、幅5〜50μmの溝を複数本作製し、
合計の長さが上記実施形態と同様の500μm±80μ
mとなるようにすれば、本発明の上記実施形態の結果と
同様に、発振周波数が温度に無依存となり、また温度に
依存したモードホッピングが抑制される。
【0098】(第5の実施形態)本発明の上記実施形態
においては、単体の温度無依存型レーザを説明したが、
本発明の効果は単体の温度無依存型レーザに限定される
ことはない。温度無依存型レーザを同一基板上に複数個
集積した構成のレーザにも本発明の効果は有効である。
以下(1)から(6)に詳しくその具体例を記載する。
においては、単体の温度無依存型レーザを説明したが、
本発明の効果は単体の温度無依存型レーザに限定される
ことはない。温度無依存型レーザを同一基板上に複数個
集積した構成のレーザにも本発明の効果は有効である。
以下(1)から(6)に詳しくその具体例を記載する。
【0099】(1)温度無依存型レーザを複数個集積す
ることで作製したレーザアレイにおいても、本発明の効
果は有効である。図11は本発明の温度無依存型レーザ
を集積したレーザアレイの模式的な上面図である。ここ
で、レーザアレイの出力数は本図のような8に限定され
るものでなく、複数であればよい。また、本図におい
て、温度係数調整用材料12が充填される複数の溝は連
結されていており、それらの溝は、連結用溝を介して液
だめへとつながっている。注入したシリコン樹脂は液体
であるので、シリコン樹脂を液だめに注入することによ
り一括して効率的に各溝に適量のシリコン樹脂を注入す
ることができる。41は連結用溝の中の温度係数調整用
材料、42は液だめの中の温度係数調整用材料を表わし
ている。この液だめは、溝への注入時に、液体である材
料であれば、すべての温度係数調整材料に適用できる。
ることで作製したレーザアレイにおいても、本発明の効
果は有効である。図11は本発明の温度無依存型レーザ
を集積したレーザアレイの模式的な上面図である。ここ
で、レーザアレイの出力数は本図のような8に限定され
るものでなく、複数であればよい。また、本図におい
て、温度係数調整用材料12が充填される複数の溝は連
結されていており、それらの溝は、連結用溝を介して液
だめへとつながっている。注入したシリコン樹脂は液体
であるので、シリコン樹脂を液だめに注入することによ
り一括して効率的に各溝に適量のシリコン樹脂を注入す
ることができる。41は連結用溝の中の温度係数調整用
材料、42は液だめの中の温度係数調整用材料を表わし
ている。この液だめは、溝への注入時に、液体である材
料であれば、すべての温度係数調整材料に適用できる。
【0100】(第6の実施形態) (2)また、(1)の構成においてグレーティング15
の各々の反射中心周波数(波長)を制御し、アレー格子
型1×N波長合分波器、または1×Nカプラを集積した
多波長レーザにおいても、本発明の効果は有効である。
ただし、ここで用いるアレー格子型1×N波長合分波器
は、波長分波特性が温度に依存しないタイプの光回路で
ある。
の各々の反射中心周波数(波長)を制御し、アレー格子
型1×N波長合分波器、または1×Nカプラを集積した
多波長レーザにおいても、本発明の効果は有効である。
ただし、ここで用いるアレー格子型1×N波長合分波器
は、波長分波特性が温度に依存しないタイプの光回路で
ある。
【0101】図12は本発明の温度無依存型レーザを集
積した多波長レーザの模式的な上面図を示す。20は、
アレー格子型1×N波長合分波器、または1×Nカプラ
である。ここで、上記多波長レーザの波長多重数は8に
限定されるものでなく複数であればよい。なお、周波数
を決定すると同時に波長が決定されるので、周波数およ
び波長の安定化ないし制御は同じ意味で用いることがで
きる。要するに、温度無依存型レーザと波長安定化レー
ザとは同義で用いることができる。
積した多波長レーザの模式的な上面図を示す。20は、
アレー格子型1×N波長合分波器、または1×Nカプラ
である。ここで、上記多波長レーザの波長多重数は8に
限定されるものでなく複数であればよい。なお、周波数
を決定すると同時に波長が決定されるので、周波数およ
び波長の安定化ないし制御は同じ意味で用いることがで
きる。要するに、温度無依存型レーザと波長安定化レー
ザとは同義で用いることができる。
【0102】(3)また、(2)の構成において、反射
中心波長が異なるグレーティング15を一括して作製す
るために、そのグレーティング15が形成されている部
分の導波路のコア13の幅が導波路ごとに異なる、また
はそのグレーティング15が形成されている部分の導波
路の光軸とグレーティングベクトルがなす角がその導波
路ごとに異なることを特徴とする多波長レーザにおいて
も、本発明の効果は有効である(特開平10−2425
91号公報参照)。
中心波長が異なるグレーティング15を一括して作製す
るために、そのグレーティング15が形成されている部
分の導波路のコア13の幅が導波路ごとに異なる、また
はそのグレーティング15が形成されている部分の導波
路の光軸とグレーティングベクトルがなす角がその導波
路ごとに異なることを特徴とする多波長レーザにおいて
も、本発明の効果は有効である(特開平10−2425
91号公報参照)。
【0103】(4)さらに、(2)または(3)の構成
において、合波した出力光を増幅するために半導体増幅
器が集積されていることを特徴とする多波長レーザにお
いても、本発明の効果は有効である。
において、合波した出力光を増幅するために半導体増幅
器が集積されていることを特徴とする多波長レーザにお
いても、本発明の効果は有効である。
【0104】(5)また、(2)または(3)または
(4)の構成において、各波長出力を高速に変調するた
め、半導体LD11にEA変調器(electroabsorption
type modulator)が集積されていることを特徴とする多
波長レーザにおいても、本発明の効果は有効である。
(4)の構成において、各波長出力を高速に変調するた
め、半導体LD11にEA変調器(electroabsorption
type modulator)が集積されていることを特徴とする多
波長レーザにおいても、本発明の効果は有効である。
【0105】(6)また、(2)または(3)または
(4)の構成において、各波長出力を高速に変調するた
めLiNbO3変調器またはEA変調器が集積されてい
ることを特徴とする多波長レーザにおいても、本発明の
効果は有効である。
(4)の構成において、各波長出力を高速に変調するた
めLiNbO3変調器またはEA変調器が集積されてい
ることを特徴とする多波長レーザにおいても、本発明の
効果は有効である。
【0106】(他の実施形態)本発明の第1の実施形態
では、基板16上に搭載する半導体LD11を発振波長
1.55μmの半導体LDとしたが、一般的には他の発
振波長の半導体LDを用いても、温度係数調整材料1
2、51を適切に選択し、グレーティング15上部のク
ラッド14を除去する量、光導波路のサイズ、半導体L
D11とグレーティング15の間における温度係数調整
材料12の搭載領域の全長を適切に設計することで、発
振周波数の温度無依存化、及びモードホッピングの抑制
が可能であることは言うまでもない。
では、基板16上に搭載する半導体LD11を発振波長
1.55μmの半導体LDとしたが、一般的には他の発
振波長の半導体LDを用いても、温度係数調整材料1
2、51を適切に選択し、グレーティング15上部のク
ラッド14を除去する量、光導波路のサイズ、半導体L
D11とグレーティング15の間における温度係数調整
材料12の搭載領域の全長を適切に設計することで、発
振周波数の温度無依存化、及びモードホッピングの抑制
が可能であることは言うまでもない。
【0107】また、半導体LDを搭載したデバイスを実
用化するにあたり、LDを樹脂で封止することにより、
半導体LDを湿気にさらさないようにすることで、長期
的信頼性を確保することが一般的に行われている。本発
明の第1の実施形態で述べた温度係数調整材料12が樹
脂封止材料を兼ねる材料である場合、上記温度係数調整
材料を搭載するための溝から半導体LD11までをおお
う全領域に上記温度係数調整材料12を一括して搭載す
ることにより、モードホッピングの抑制と半導体LDの
信頼性確保が同時に可能になることは言うまでもない。
ただし、この場合、上記温度係数調整材料は上記半導体
LDと石英導波路の間の僅かな隙間にも搭載されている
ので、上記半導体LDの前端面の反射防止膜は、上記温
度係数調整材料の屈折率に対して設計されていることが
必要である。
用化するにあたり、LDを樹脂で封止することにより、
半導体LDを湿気にさらさないようにすることで、長期
的信頼性を確保することが一般的に行われている。本発
明の第1の実施形態で述べた温度係数調整材料12が樹
脂封止材料を兼ねる材料である場合、上記温度係数調整
材料を搭載するための溝から半導体LD11までをおお
う全領域に上記温度係数調整材料12を一括して搭載す
ることにより、モードホッピングの抑制と半導体LDの
信頼性確保が同時に可能になることは言うまでもない。
ただし、この場合、上記温度係数調整材料は上記半導体
LDと石英導波路の間の僅かな隙間にも搭載されている
ので、上記半導体LDの前端面の反射防止膜は、上記温
度係数調整材料の屈折率に対して設計されていることが
必要である。
【0108】また、上記の構成において、上記温度係数
調整材料の屈折率が石英導波路の屈折率n=1.45に
等しい場合、半導体LD側の石英導波路端面と上記温度
係数調整材料との間で光の反射が生じない。したがっ
て、半導体LD側の石英導波路端面は、コアの近傍部が
コアの光軸に対して直交していてもよい。
調整材料の屈折率が石英導波路の屈折率n=1.45に
等しい場合、半導体LD側の石英導波路端面と上記温度
係数調整材料との間で光の反射が生じない。したがっ
て、半導体LD側の石英導波路端面は、コアの近傍部が
コアの光軸に対して直交していてもよい。
【0109】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、光
誘起グレーティング上部のクラッドを一部または全部除
去した部分に、その屈折率温度係数が光導波路と逆符号
の温度係数調整材料を搭載し、グレーティングと半導体
LDの間の溝、すなわち、上部クラッドとコアを除去し
た溝または上部クラッドとコアと下部クラッドを除去し
た溝に、その屈折率温度係数が半導体LDと逆符号の温
度係数調整材料を封入するという簡便な構成で、縦モー
ド周波数の温度係数とグレーティングの反射中心周波数
の温度係数を共に0[GHz/℃]に一致させ、従来問
題となっていた発振周波数の温度依存性を無くし、同時
にモードホッピング抑制することが容易にできるという
効果を奏する。
誘起グレーティング上部のクラッドを一部または全部除
去した部分に、その屈折率温度係数が光導波路と逆符号
の温度係数調整材料を搭載し、グレーティングと半導体
LDの間の溝、すなわち、上部クラッドとコアを除去し
た溝または上部クラッドとコアと下部クラッドを除去し
た溝に、その屈折率温度係数が半導体LDと逆符号の温
度係数調整材料を封入するという簡便な構成で、縦モー
ド周波数の温度係数とグレーティングの反射中心周波数
の温度係数を共に0[GHz/℃]に一致させ、従来問
題となっていた発振周波数の温度依存性を無くし、同時
にモードホッピング抑制することが容易にできるという
効果を奏する。
【0110】従って、本発明を用いれば、低コストで、
温度依存性が無い、安定した単一モードレーザの実現が
可能となり、光通信等のレーザを用いる分野において多
大な効果が期待される。
温度依存性が無い、安定した単一モードレーザの実現が
可能となり、光通信等のレーザを用いる分野において多
大な効果が期待される。
【図1】本発明の第1の実施形態の温度無依存型レーザ
の構造を示す模式的な縦断面図である。
の構造を示す模式的な縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の温度無依存型レーザ
の構造を示す模式的な上面図である。
の構造を示す模式的な上面図である。
【図3】図1においてグレーティング近傍を拡大した模
式的な拡大図である。
式的な拡大図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の温度無依存型レーザ
における、グレーティングの反射中心周波数の温度係数
の石英上部クラッドの厚さt依存性を示す実験結果を示
すグラフである。
における、グレーティングの反射中心周波数の温度係数
の石英上部クラッドの厚さt依存性を示す実験結果を示
すグラフである。
【図5】本発明の第1の実施形態の温度無依存型レーザ
の作製工程を説明する模式的な工程図である。
の作製工程を説明する模式的な工程図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における発振周波数の
温度依存性の測定結果を示すグラフである。
温度依存性の測定結果を示すグラフである。
【図7】溝と導波路のなす角を82度にした本発明の第
2の実施形態の温度無依存型レーザの構造を示す模式的
な上面図である。
2の実施形態の温度無依存型レーザの構造を示す模式的
な上面図である。
【図8】溝を細溝に分割した本発明の第3の実施形態の
温度無依存型レーザの構造を示す模式的な断面図であ
る。
温度無依存型レーザの構造を示す模式的な断面図であ
る。
【図9】溝を細溝に分割した本発明の第3の実施形態の
温度無依存型レーザの構造を示す模式的な上面図であ
る。
温度無依存型レーザの構造を示す模式的な上面図であ
る。
【図10】高温特性の優れた半導体LDを搭載した本発
明の第4の実施形態の温度無依存型レーザの構造を示す
模式的な断面図である。
明の第4の実施形態の温度無依存型レーザの構造を示す
模式的な断面図である。
【図11】本発明の上記実施形態の温度無依存型レーザ
を集積して作製した本発明の第5の実施形態のレーザア
レイの構造を示す模式的な上面図である。
を集積して作製した本発明の第5の実施形態のレーザア
レイの構造を示す模式的な上面図である。
【図12】本発明の上記実施形態の温度無依存型レーザ
を集積して作製した本発明の第6の実施形態の多波長レ
ーザの構造を示す模式的な上面図である。
を集積して作製した本発明の第6の実施形態の多波長レ
ーザの構造を示す模式的な上面図である。
【図13】従来のグレーティングを用いた周波数安定化
レーザをななめ上方から観察した模式的な斜視図であ
る。
レーザをななめ上方から観察した模式的な斜視図であ
る。
11 半導体LD 12 温度係数調整用材料(シリコーン樹脂) 13 石英導波路のコア層 14 石英導波路のクラッド層 15 グレーティング 16 Si基板 18 シリコンテラス 19 半導体レーザ搭載用の半田パターン 20 アレー格子型1×N波長合分波器あるいは1×N
カプラ 21 溝 30 フェイスマスク 31 エキシマレーザ光あるいはアルゴンレーザの第2
高調波 41 連結用溝の中の温度係数調整用材料 42 液だめの中の温度係数調整用材料 51 温度係数調整材料(シリコーン樹脂) 52 高温特性の優れた半導体LD
カプラ 21 溝 30 フェイスマスク 31 エキシマレーザ光あるいはアルゴンレーザの第2
高調波 41 連結用溝の中の温度係数調整用材料 42 液だめの中の温度係数調整用材料 51 温度係数調整材料(シリコーン樹脂) 52 高温特性の優れた半導体LD
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 淳 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA03 LA18 LA19 MA07 NA01 PA03 PA21 PA24 TA18 5F073 AA63 AA67 AB02 AB25 FA06 FA13 FA16
Claims (10)
- 【請求項1】 基板上に搭載された半導体LDと、該基
板上に作製された光導波路と、該光導波路に形成された
光誘起グレーティングを有する集積型外部共振器を用い
た周波数安定化レーザにおいて、 前記半導体LDと前記光誘起グレーティングの間の光導
波路において該半導体LDと逆符号の屈折率温度係数を
有する第1の温度係数調整材料が、上部クラッドとコア
を除去した部分または上部クラッドとコアと下部クラッ
ドを除去した部分に搭載されており、 かつ前記光誘起グレーティングの上部のクラッドを一部
または全部除去した部分に前記光導波路と逆符号の屈折
率温度係数を有する第2の温度係数調整材料が搭載され
ていることを特徴とする温度無依存型レーザ。 - 【請求項2】 前記第1の温度係数調整材料が搭載され
る溝を複数本有することを特徴とする請求項1に記載の
温度無依存型レーザ。 - 【請求項3】 前記温度無依存型レーザを複数集積して
レーザアレイを構成したこと特徴とする請求項1または
2に記載の温度無依存型レーザ。 - 【請求項4】 前記レーザアレイの出力側にアレイ格子
型1×N波長合分波器または1×Nカプラを結合して多
波長レーザを構成したことを特徴とする請求項3に記載
の温度無依存型レーザ。 - 【請求項5】 前記光導波路が石英系ガラスで構成され
ていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
記載の温度無依存型レーザ。 - 【請求項6】 前記第2の温度係数調整材料が搭載され
る前記上部のクラッドの一部除去した部分の厚さを、前
記光誘起グレーティングの反射中心周波数の温度係数が
0[GHz/℃]となるように設定したことを特徴とす
る請求項1ないし5のいずれかに記載の温度無依存型レ
ーザ。 - 【請求項7】 前記第1の温度係数調整材料が搭載さ
れる溝と前記光導波路がなす角度をほぼ82度に形成し
たことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載
の温度無依存型レーザ。 - 【請求項8】 前記半導体LDが高温特性に優れた半導
体LDであることを特徴とする請求項1ないし7のいず
れかに記載の温度無依存型レーザ。 - 【請求項9】 前記第1、第2の温度係数調整材料がシ
リコン樹脂であることを特徴とする請求項1ないし8の
いずれかに記載の温度無依存型レーザ。 - 【請求項10】 前記レーザアレイに形成された前記第
1の温度係数調整材料が搭載される複数の溝を、該第1
の温度係数調整材料が注入される共通の液ために接続さ
せたことを特徴とする請求項3または4に記載の温度無
依存型レーザ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000387645A JP2002190643A (ja) | 2000-12-20 | 2000-12-20 | 温度無依存型レーザ |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000387645A JP2002190643A (ja) | 2000-12-20 | 2000-12-20 | 温度無依存型レーザ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002190643A true JP2002190643A (ja) | 2002-07-05 |
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ID=18854535
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000387645A Pending JP2002190643A (ja) | 2000-12-20 | 2000-12-20 | 温度無依存型レーザ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002190643A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007294883A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-11-08 | Anritsu Corp | 半導体レーザ素子、半導体レーザモジュール、および半導体レーザモジュールを用いたラマン増幅器 |
| KR100842297B1 (ko) | 2005-12-07 | 2008-06-30 | 한국전자통신연구원 | 온도 무의존성 외부공진레이저 |
| US7580441B2 (en) | 2005-12-07 | 2009-08-25 | Electronics And Telecommunications Research Institute | Athermal external cavity laser |
| JP2012151141A (ja) * | 2011-01-14 | 2012-08-09 | Fujitsu Ltd | 半導体レーザ |
| JP2016164986A (ja) * | 2015-03-06 | 2016-09-08 | 華為技術有限公司Huawei Technologies Co.,Ltd. | 温度無依存レーザ |
| JP2016528733A (ja) * | 2013-07-30 | 2016-09-15 | ラッシュミア・テクノロジー・リミテッド | 光学ソース |
-
2000
- 2000-12-20 JP JP2000387645A patent/JP2002190643A/ja active Pending
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