JP2002193191A - 航空機に対しての乗降装置およびそのような乗降装置を備えた全翼機 - Google Patents

航空機に対しての乗降装置およびそのような乗降装置を備えた全翼機

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗降時間を短縮し得るとともに緊急避難時に
は乗客を地上へと迅速に避難させ得る乗降アクセス装置
の提供。 【解決手段】 航空機の空気力学的外殻(12)によっ
て規定された乗客隔室(10)を備えた航空機に対して
の乗降アクセス装置であって、空気力学的外殻(12)
の外側に取り付けられているとともに、空気力学的外殻
(12)の後エッジに対して取り付けられ、さらに、航
空機の前後方向軸に対してほぼ平行にかつ後方側に延出
して取り付けられている、少なくとも1つのトンネル
(20)と;乗客隔室(10)とトンネル(20)との
間の開口を、常態においては閉塞するドア(22)と;
を具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機(飛行機、
飛行船、気球、ヘリコプターなどの総称)に対して乗客
が最短時間で乗り降りすることを可能とし得るよう構成
された、乗降装置に関するものである。
【0002】そのような乗降装置は、主に、乗降時間が
特に長くなってしまいがちな乗客定員が非常に多い大型
の航空機における使用を意図している。
【0003】本発明は、また、そのような乗降装置を備
えた全翼機(あるいは全翼飛行機とも称され、胴体や尾
翼などがなく、全体が翼のような形をした飛行機)に関
するものである。
【0004】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】乗客
の商業的輸送を目的とした航空機においては、航空機の
胴体において直接的に開口している側部ドアを介して、
乗込に関するアクセスが得られている。
【0005】現存の航空機においては、様々なタイプの
ドアが存在している。より詳細には、ドアは、寸法によ
って分類される、すなわち、緊急事態発生時に同時に避
難し得る乗客数によって分類される。つまり、乗客定員
の多い航空機においては、ドアの寸法およびドアに関連
した避難スライダの特性により、同時に2人の乗客を避
難させることができる。
【0006】乗客の乗降という観点だけから現存の航空
機ドアを考慮した場合、航空機ドアの寸法は、不適切な
ものである。毎日、乗客は、途中立ち寄りの時間が長い
ことを不満に思っている。さらに、この問題は、乗客数
が多くなるにつれて、さらに深刻になってきている。
【0007】製造業者によって現在計画されている航空
機の乗客定委員数は、現存の航空機の乗客定員数よりも
かなり多い。つまり、『全翼機』タイプの航空機は、約
900人という乗客を輸送することができるであろう。
すなわち、今日の大型航空機の乗客定員数の約2倍であ
る。
【0008】そのような多人数の乗客の乗降に際して従
来のアクセスドアを使用した場合には、乗降時間が容認
困難なものとなるであろう。
【0009】この問題は、乗客の緊急避難を想定した場
合には、なおさら深刻である。乗客の輸送を意図した航
空機においては、例えば胴体着陸といったような非常時
には、乗客は、地上へと避難できなければならない。そ
の場合、乗客の避難は、できる限り迅速に行われなけれ
ばならず、同時に、例えば火傷や捻挫等のような傷害を
引き起こすものであってはならない。
【0010】現存の航空機においては、地上への乗客の
避難は、乗客の乗降のために使用されるドアを使用し
て、また、翼上において開口した緊急脱出口を使用し
て、航空機の両サイドから側方的に行われている。
【0011】緊急避難用スライダが、これら様々な緊急
脱出口に設けられており、これにより、事故後の乗客の
迅速な避難が可能とされている。このようなスライダ
は、通常、膨張可能な構造として構成されている。膨張
可能構造は、航空機内の所定位置に折り畳まれて貯蔵さ
れている。
【0012】この従来手段は、特に、米国特許明細書第
4,512,539号に開示されている。この文献に
は、緊急事態発生にドアが開けられたときに側方アクセ
スドアから膨張可能スライダを自動的に延出させるため
の装置が記載されている。
【0013】検定当局の規則は、航空機の全避難を90
秒以内に達成しなければならないことを規定している。
この避難時間は、避難信号(発光サイン、音声信号、
等)が発せられた時点から、乗客および乗員の全員が地
上に到達するまでの、時間である。したがって、この避
難時間には、ドアを開けることや、脱出用スライダの膨
張時間や、乗客の避難時間や、すべての乗客が実際に航
空機から避難したことを乗員が確認する時間や、乗員の
避難時間、が含まれている。このような様々なステージ
を、割り当てられた時間で行うことは、全くもって困難
である。なぜなら、脱出用スライダを使用するに際して
乗客が必ずと言っていいほど躊躇してしまうからであ
り、また、通常は角度のある経路を通って乗客が緊急脱
出口に到達するからである。
【0014】現存の航空機においては、大きなサイズの
ドアの使用および適切なスライダの使用により、2人の
乗客が相並んで避難し得るような平均的サイズが得られ
ている。これにより、航空機においては、検定当局によ
って割り当てられた90秒以内での避難が、全体的に可
能とされている。
【0015】しかしながら、現存の航空機の定員数より
も2倍の定員数であるような航空機においてこのような
タイプの使用を使用するのであれば、割り当てられた時
間内ですべての乗客を避難させるためには、緊急脱出口
の数を劇的に増やさざるを得ない。
【0016】加えて、例えば全翼機のように胴体のない
航空機という特殊な状況においては、従来から使用され
ている手段を、そのまま適用することはできない。よっ
て、例えば、そのような航空機においては、従来型航空
機の翼上に配置されていた緊急脱出口を配置することが
できない。というのは、胴体のない航空機においては、
胴体と翼との接合部が存在しないからである。
【0017】現在開発されつつある『全翼機』タイプの
航空機においては、乗客の乗降および緊急避難のため
に、航空機の最前部に多数のアクセスドアを配置するこ
とが意図されている。しかしながら、この手法は、満足
のいくものではない。それは、非安全領域(森林、等)
への着陸時には、(最前部に)構造的損傷が発生してし
まい、緊急脱出口が使用不能となりかねないからであ
る。
【0018】他の手法においては、遭難時に航空機の乗
客を地上または海上に安全に導くための閉塞救助カプセ
ルを使用する。
【0019】このタイプの手法は、仏国特許出願公開明
細書第1 603 439号に開示されている。この場
合、カプセルは、コックピットと、乗客隔室と、荷物区
画と、を備えている。非常時には、エンジンや翼やフィ
ンから、カプセルが自動的に分離される。放出時にはパ
ラシュートが開き、これにより、カプセルの下降速度を
減速させる。
【0020】しかしながら、このような救助カプセル
は、とりわけ、重量物である。このため、このような手
法を、乗客輸送用の航空機に対して適用することは困難
となっている。
【0021】また、米国特許明細書第4,699,33
6号においても、投下可能なサバイバルカプセルの使用
が考慮されている。非常時には、まず最初に航空機の尾
翼を放出した後に、カプセルが、航空機の後部から放出
される。この場合、カプセルは、乗客隔室だけを備えて
いる。先の文献の場合と同様に、パラシュートを使用す
ることによって、カプセルの下降速度を減速させ、これ
により、地上への衝撃がない。先の仏国特許出願公開明
細書第1 603 439号の場合と同じ理由により、こ
の手法は、実際には乗客輸送用の航空機に適用すること
はできない。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、厳密には、非
常に大型の航空機に対しての特に『全翼機』タイプのコ
レクタに対しての適用基準によって要求されている条件
でもって乗客の乗降や緊急避難に使用されるアクセス手
段をなす装置に関するものである。
【0023】本発明においては、この結果は、航空機の
空気力学的外殻によって規定された乗客隔室を備えた航
空機に対しての乗降アクセス装置であって、空気力学的
外殻の外側に取り付けられているとともに、空気力学的
外殻の後エッジに対して取り付けられ、さらに、航空機
の前後方向軸に対してほぼ平行にかつ後方側に延出して
取り付けられている、少なくとも1つのトンネルと;乗
客隔室とトンネルとの間の開口を、常態においては閉塞
するドアと;を具備する装置を使用することにより、得
られる。
【0024】航空機の空気力学的外殻よりも後方側に延
出するこのようなタイプの1つのあるいは好ましくは複
数のトンネルを使用することにより、多数の乗客が同時
に乗降することができる。緊急時には、これらトンネル
は、完璧に安全にかつ非常に迅速に乗客を地上へと避難
させることができる。
【0025】本発明は、『全翼機』タイプの航空機に対
して特に好ましい。この構成においては、複数のトンネ
ルを並置することができ、これにより、乗降に際して必
要な時間をかなり短縮することができるとともに、緊急
時には、乗客を非常に迅速に避難させることができる。
【0026】よって、この場合には、全翼機の空気力学
的整形板(空気力学的外殻)の後エッジに対して関節結
合されている複数のエレボンのうちの、互いに隣接して
いるエレボンどうしの間に、複数のトンネルが配置され
ることが有利である。
【0027】乗降時と緊急避難時との双方における乗客
の流れをさらに円滑にするためには、各トンネルが、航
空機の複数の座席列どうしの間に形成されている通路に
対してほぼ一直線状をなして配置されていることが有利
である。
【0028】実用的には、各トンネルは、理想的には、
少なくとも1つの着脱可能な後方部材を備え、この後方
部材は、緊急時には投下可能なものとされる。
【0029】その場合、着脱可能後方部材は、ドアのよ
うにして側部へと回転し得るようにして、関節結合され
ていることが好ましく、これにより、乗客の乗降が可能
とされる。
【0030】空気力学的流れの観点からの1つの特に好
ましい構成は、着脱可能後方部材を、円錐形状とするこ
とである。
【0031】本発明の最初の実施形態においては、着脱
可能後方部材が取り付けられる固定前方部材の内部にお
いて、各トンネル内に、膨張可能な脱出用スライダが収
容されている。
【0032】本発明の代替可能な実施形態においては、
着脱可能後方部材が取り付けられているとともにトンネ
ルをなす固定前方部材が、ドアの近傍において関節結合
されたフロアを備えている。このフロアは、乗客の緊急
避難用の脱出用スライダを形成し得るよう、下側に向け
て回転し得るものとされている。
【0033】この場合、関節結合フロアに、例えば引込
可能とされているような、乗客の乗降用のステップ(あ
るいは、階段、踏み段、踏み板)が設けられることが好
ましい。
【0034】本発明は、また、上記のような乗降アクセ
ス装置を具備した全翼機に関するものである。
【0035】
【発明の実施の形態】以下の説明においては、添付図面
を参照しつつ、本発明を制限するものではない様々な実
施態様のいくつかの例示について、説明する。
【0036】図1は、商業的に乗客を輸送することを意
図した乗客定員の大きな全翼機を、非常に概略的に示し
ている。
【0037】全翼機のすべての中央部分は、乗客隔室
(10)を形成している。構成によっては、乗客隔室
(10)は、最大900名の乗客を収容することができ
る。乗客隔室は、加圧されており、本質的に、航空機の
外殻をなす空気力学的整形板(12)によって規定され
ている。全翼機の各側部には、特に燃料タンクとされる
区画(14)が配置されている。
【0038】全翼機を制御するために、空気力学的整形
板(12)の後端には、水平方向の軸回りにすなわち航
空機に関する横方向の軸回りに揺動可能に、エレボン
(昇降舵と補助翼の役目をする操縦翼面)(16)が関
節結合されている。
【0039】公知の構成においては、ドア(18)は、
空気力学的整形板(12)の前エッジ内に配置される。
これらドア(18)は、主に、乗客の乗降を意図してい
る。また、これらドアは、例えば木といったような外部
障害物によって妨害されない限りにおいては、乗客の緊
急避難のためにも使用される。
【0040】本発明においては、図1に示す全翼機に
は、乗客隔室(10)の後部位置に、付加的な乗降アク
セス装置が設けられている。
【0041】このような乗降アクセス装置は、複数のト
ンネル(20)を備えている。トンネル(20)は、空
気力学的整形板(12)の外部上に取り付けられてい
る。乗客隔室(10)と各トンネル(20)との間に
は、ドア(22)が設置されている。図1の例に示す実
施態様においては、空気力学的整形板(12)の後エッ
ジには、4つのトンネルが設置されている。しかしなが
ら、本発明の範囲を逸脱することなく、トンネルの数を
変更できることは、容易に理解されるであろう。一般
に、トンネル(20)の数は、航空機に乗り込む乗客の
数に応じて設定されるべきである。
【0042】トンネル(20)は、直線状であって、全
翼機の長さ方向軸(前後方向軸)に沿ってすなわち水平
方向軸に沿ってほぼ平行な向きで、機尾に向けて延在し
ている。
【0043】より詳細には、図2に示すように、各トン
ネル(20)は、固定された前方部材(24)と、着脱
可能とされた後方部材(26)と、から構成されてい
る。
【0044】固定された前方部材(24)は、好ましく
は、できる限り最大限の乗客の通過を可能とし得るよ
う、ほぼ一様な部材とされていて不連続部分を有してい
ないことによって特徴づけられているべきである。全体
的に矩形の内部横断面は、特に、少なくとも3〜4人の
乗客が同時に横に並んで歩けるようなサイズとされてい
るべきである。この構成は、全翼機の場合には、空気力
学的整形板(12)が非常に幅広であることにより、可
能とされている。固定された前方部材(24)の前エッ
ジは、空気力学的整形板(12)の後エッジに対して取
り付けられており、乗客隔室(10)の後方隔壁を形成
している。これは、例えばボルトやリベットや溶接や接
着等といったような従来的取付方法を使用して、得られ
る。
【0045】1重とも2重ともし得るドア(22)は、
図2の例に示すように、実際には、トンネルの内部横断
面(24)の全体を覆っている。これにより、乗客が利
用可能な通路幅が狭くなってしまうことが防止されてい
る。ドア(22)は、乗客隔室(10)の後方隔壁と位
置を合わせて配置されている、あるいは、乗客隔室(1
0)の後方隔壁の近傍に配置されている。ドアが閉塞さ
れたときには、ドアは、加圧されている乗客隔室と、加
圧されていないトンネル内部とを、完全に隔離する。ド
ア(22)は、従来の航空機ドア基準に従って構成され
ている。特に圧力差に関し、従来の航空機ドア基準に従
って構成されている。図2に示すように、ドア(22)
は、好ましくは、トンネル(20)内へと外側に向けて
開けるようなものとされている。これにより、乗客の緊
急避難を妨害することがない。
【0046】着脱可能な後方部材(26)は、好ましく
は、空気力学的空気流を乱すことがないよう、円錐形状
とされている。この後方部材(26)は、全翼機の飛行
中に後方部材がトンネル(20)が閉塞するようにし
て、固定前方部材(24)の後端部に対して固定され
る。
【0047】より詳細には、後方部材(26)は、図1
に概略的に示すように側方へと開放できるよう、ドアの
ようにヒンジ(図示せず)を介して、固定前方部材(2
4)に対して、関節結合されている。これに代えて、後
方部材(26)は、下側へとまたは上側へと開くことも
でき、また、(2つの部分へと分離することによって)
二枚貝の貝殻のように開くこともできる。例えばピスト
ンやギヤ等といったような、動力によって補助された開
放デバイスを使用することができる。この構成は、乗客
の乗降に際してのトンネル(20)の使用を可能とす
る。
【0048】加えて、各トンネル(20)の後方部材
(26)は、乗客の緊急避難時に後方部材を分離させて
投下し得るような固定手段(図示せず)を介して、固定
前方部材(24)の後端部に対して取り付けられてい
る。着脱可能な後方部材の投下は、この乗員によって航
空機の内部から行うことも、また、救助部隊によって航
空機の外部から行うことも、できる。また、重大な衝撃
のはずみで自動的に脱離することさえあり得る。
【0049】乗客の乗降に際して各トンネル(20)の
後方部材(26)がドアのようにして開けられたときに
は、固定前方部材(24)の後端部は、空港のアクセス
通路(図示せず)に対して接続される、あるいは、地上
の輸送車(図示せず)に対して接続される。いずれにし
ても、通路の幅または輸送車は、好ましくは、トンネル
の幅に対して適合しているべきである。これにより、ト
ンネルを使用して、少なくとも3〜4人の乗客が同時に
横に並んで通ることができるという最大の利点を得るこ
とができる。
【0050】各トンネル(20)の後方部材(26)
が、乗客の緊急避難に際して固定前方部材(24)から
脱離される場合、互いに異なる2つの実施形態を使用す
ることができる。
【0051】図3に示す第1実施形態においては、膨張
可能なスライダ(28)が、固定前方部材(24)の後
部内に組み込まれている。スライダ(28)は、後方部
材(26)の投下後に、開放のしきい値状態とされる。
後方部材(26)が投下されるとすぐに、スライダ(2
8)は、膨張し、乗客が地上へと安全に降り立つために
使用することのできる傾斜路を形成する。スライダの幅
は、トンネル(20)の幅と同じである。すなわち、ス
ライダ(28)は、少なくとも3〜4人の乗客の同時的
避難を可能とする。トンネル(20)内への脱出用スラ
イダ(28)の設置は、現存の航空機において行われて
いるのと同様にして行うことができる。
【0052】図4および図5に示す第2実施形態におい
ては、脱出用スライダが省略されており、各トンネル
(20)の固定前方部材(24)の底部をなす、関節結
合されたフロア(30)によって代替されている。
【0053】より詳細には、固定前方部材(24)のフ
ロア(30)は、横方向に延在するほぼ水平な軸回りに
回転可能に、ドア(22)の近傍において関節結合され
ている。
【0054】航空機の飛行中には、固定デバイス(図示
せず)が、フロア(30)を固定前方部材(24)に対
して固定する。乗客の緊急避難が必要とされた場合に
は、このような固定デバイスが解放され、フロア(3
0)が、フロアの後端が地上に当接するようにして、下
向きに変位される。上記と同様に、少なくとも3〜4人
の乗客が横に並んだ状態で避難することができる。固定
デバイスの解放は、後方部材(26)の解放と同様にし
て起動することができる。乗客の避難を容易なものとす
るために、また、スライダからの乗客の脱落を防止する
ために、フロアには、側部や手すりやガードレールを設
けることができる。
【0055】本発明によるこの第2実施形態において
は、乗客は、上述と同様にして乗降することができる。
すなわち、後方部材(26)を関節結合軸回りに側部へ
と退避させた後に固定前方部材(24)に後部から、乗
降することができる。
【0056】変形例として、乗客の乗降は、関節結合さ
れたフロア(30)を使用して行うことができる。その
ような場合には、フロア(30)には、引込可能なステ
ップが形成される。このような引込可能ステップは、少
なくとも3〜4人の乗客が同時に横に並んで乗降するこ
とを可能とする。
【0057】特に図2に示すように、各トンネル(2
0)は、好ましくは、全翼機の長さ方向軸(前後方向
軸)に対して平行とされた状態で乗客隔室(10)内に
おける座席列(34)どうしの間に位置した複数の通路
(32)の中のいずれかに対し、一直線状をなすように
配置されている。この構成は、通常の乗降時と緊急避難
時との双方において、乗客の流れを円滑にすることに寄
与する。
【0058】様々な図面に示すように、トンネル(2
0)は、互いに隣接しているエレボン(16)どうしを
各トンネルが分割するようにして、全翼機の空気力学的
整形板(12)の後エッジに対して位置している。
【0059】これにより、トンネル(20)は、エレボ
ンの後エッジに対しての空気力学的流れを案内するよう
寄与する。この領域における空気力学的流れの乱れを防
止するために、トンネルの外側幅は、エレボンの後エッ
ジのところまでは、ほぼ一定に維持されている。同じ理
由により、トンネルの外形形状は、航空機形状の連続性
を維持し得るように整形されている。これにより、空気
流を乱してしまいかねないようなすべての空気力学的不
連続性を避けることができる。
【0060】さらに、トンネルの様々な部材を形成する
ために使用されている構造部材は、印加される様々な機
械的応力に耐え得るよう、当業者には周知の技術を施す
ことによって、整形される。これを行うためには、例え
ば、トンネルの関節結合フロアまたはトンネルの固定フ
ロアの製造に際し、ハニカムコアを有したサンドイッチ
構造を使用することが適切である。
【0061】当然のことながら、本発明は、上記の例に
関して上述した製造方法に限定されるものではない。す
なわち、本発明は、全翼機の場合に関して特に好適なも
のではあるけれども、本発明を、特に超大型航空機とい
ったような、従来型の航空機に対しても適用することが
できることは、理解されるであろう。
【0062】さらに、1つまたは複数のトンネルには、
可能であれば、ある種の空港における設備に適合してい
る限りにおいては、乗客の乗降のために少なくとも1つ
の側部アクセスドアを設けることができる。
【0063】加えて、トンネルの形状および後方部材の
形状は、上述の形状とはかなり相違する形状とすること
ができる。
【0064】同様に、トンネルの数や、同時に横に並ん
で乗降できる乗客の数についても、上述の数とはかなり
相違する数とすることができる。
【0065】最後に、本発明は、乗客輸送用の航空機に
対して特に好適なものではあるけれども、本発明を、貨
物輸送用の航空機に対しても適用できることに注目する
ことは、重要なことである。そのような場合、貨物の搬
出入に関する利点は、乗客に関して上述した利点と同じ
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による乗降トンネルを備えた全翼機を
概略的に示す平面図である。
【図2】 図1における複数の全翼機トンネルの中の1
つを、拡大したスケールでもって平面視によって示す部
分断面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態を示す斜視図であっ
て、各トンネルには、膨張可能な避難スライダが設けら
れている。
【図4】 本発明の第2実施形態を示す斜視図であっ
て、乗客の緊急避難が、各トンネルの関節結合フロアに
よって得られるようになっている。
【図5】 各トンネルに関節結合フロアが設けられてい
る本発明の第2実施形態を、さらに大きなスケールでも
って示す斜視図である。
【符号の説明】
10 乗客隔室 12 空気力学的整形板(空気力学的外殻) 16 エレボン 20 トンネル 22 ドア 24 固定前方部材 26 着脱可能な後方部材 28 膨張可能な脱出用スライダ 30 フロア 32 通路 34 座席列

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空機の空気力学的外殻によって規定さ
    れた乗客隔室を備えた航空機に対しての乗降アクセス装
    置であって、 前記空気力学的外殻の外側に取り付けられているととも
    に、前記空気力学的外殻の後エッジに対して取り付けら
    れ、さらに、航空機の前後方向軸に対してほぼ平行にか
    つ後方側に延出して取り付けられている、少なくとも1
    つのトンネルと;前記乗客隔室と前記トンネルとの間の
    開口を、常態においては閉塞するドアと;を具備するこ
    とを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記航空機が、全翼機であることを特徴とする装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の装置において、 前記全翼機の前記空気力学的外殻の前記後エッジに対し
    て関節結合されている複数のエレボンのうちの、互いに
    隣接しているエレボンどうしの間に、複数の前記トンネ
    ルが配置されていることを特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の装置において、 前記各トンネルが、前記航空機の複数の座席列どうしの
    間に形成されている通路に対してほぼ一直線状をなして
    配置されていることを特徴とする装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の装置において、 前記各トンネルが、少なくとも1つの着脱可能な後方部
    材を備え、 該後方部材は、緊急時には投下可能なものとされている
    ことを特徴とする装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の装置において、 前記着脱可能後方部材が、前記トンネルをなす固定前方
    部材に対して、ドアのようにして側部へと回転し得るよ
    うにして、関節結合されており、これにより、乗客の乗
    降が可能とされていることを特徴とする装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の装置において、 前記着脱可能後方部材が、円錐形状とされていることを
    特徴とする装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の装置において、 前記固定前方部材のうちの、前記着脱可能後方部材が取
    り付けられている後エッジのところにおいて、前記各ト
    ンネルには、膨張可能な脱出用スライダが設置されてい
    ることを特徴とする装置。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の装置において、 前記着脱可能後方部材が取り付けられているとともに前
    記トンネルをなす固定前方部材が、前記ドアの近傍にお
    いて関節結合されたフロアを備えており、 該フロアが、乗客の緊急避難用の脱出用スライダを形成
    し得るよう、下側に向けて回転し得るものとされている
    ことを特徴とする装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の装置において、 前記関節結合フロアに、乗客の乗降用のステップが設け
    られていることを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 全翼機であって、 空気力学的外殻によって規定された乗客隔室と;乗降ア
    クセス装置と;を具備してなり、 前記乗降アクセス装置が、 前記空気力学的外殻の外側に取り付けられているととも
    に、前記空気力学的外殻の後エッジに対して取り付けら
    れ、さらに、全翼機の前後方向軸に対してほぼ平行にか
    つ後方側に延出して取り付けられている、少なくとも1
    つのトンネルと、 前記乗客隔室と前記トンネルとの間の開口を、常態にお
    いては閉塞するドアと、を備えていることを特徴とする
    全翼機。
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