JP2002200662A - ウェルドライン予測方法および装置 - Google Patents

ウェルドライン予測方法および装置

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JP2002200662A JP2000400179A JP2000400179A JP2002200662A JP 2002200662 A JP2002200662 A JP 2002200662A JP 2000400179 A JP2000400179 A JP 2000400179A JP 2000400179 A JP2000400179 A JP 2000400179A JP 2002200662 A JP2002200662 A JP 2002200662A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形型に溶融材料を流し込む充填工程中に発生
するウェルドライン生成現象を正確に把握し、ウェルド
ラインを容易にかつ迅速に検討する解析方法及び装置な
らびにそのような解析手法を実現するコンピュータプロ
グラムを記憶した記憶媒体を提供すること。 【解決手段】流動解析用の解析形状モデルを基に流動解
析を実施し、前記流動解析結果から流動ベクトル及びウ
ェルドラインの発生起点を求め、前記発生起点に仮想粒
子を発生させ、前記仮想粒子が前記流動ベクトルに沿っ
て移動した軌跡をウェルドラインとするウェルドライン
予測を実行する解析を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形品、ダイ
カスト品やチクソモールディング品、鋳造品などの成形
品の成形過程において、成形型内で溶融成形材料の複数
の流れが合流する部位に形成されるウェルドラインや成
形品型内の肉厚差によって流速が著しく変化する部位に
発生するウェルドラインの位置を予測する方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ウェルドライン予測は、流動解析
を行い、その結果求められる流動パターンから、複数の
流れが合流する合流角度である会合角(図9参照)を算
出し、会合角が小さいほど強いウェルドラインが生成す
ると考えられてきた。例えば、特開平7−1529号公
報に樹脂の射出成形品におけるウェルドラインの外観上
の強弱を予測する方法が開示されている。以下の(1)〜
(4)にその方法についての手順を示す。 (1)成形製品型形状を多数の要素に分割して各要素にお
ける溶融樹脂の速度ベクトルを流動解析により求める。 (2)隣接する二つの要素において速度ベクトルが同一平
面にあって交差すれば、両要素の界面がウェルドライン
になるとして、そのような要素を、全要素の中から、ウ
ェルドラインを構成するウェルド要素として選択する。 (3)隣接する複数のウェルド要素の速度ベクトルがなす
角度を、製品型内で溶融樹脂の複数の流れが合流する合
流角度として求める。 (4)全ての合流角度を比較し、合流角度が大きい程ウェ
ルドラインが強く現れ、合流角度が小さい程ウェルドラ
インが弱く現れると予測する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の場合、
流動解析によって求められた複数の流れが合流する合流
角度(会合角)がある規定の角度(例えば180度)にな
るとウェルドラインとして表示することが出来なくな
り、ウェルドラインはあたかも消滅したように扱われ
る。実際のウェルドライン生成現象を考えると、溶融樹
脂は高粘性のものが多く、乱流が起こりにくいため、分
岐していた流れが合流してからも異なる流れから運ばれ
た溶融樹脂同士が混ざり合うことはほとんど無い。その
ため、たとえ合流角度がある規定の角度(例えば180
度)になった場合であっても、ウェルドラインは流動が
停止する部位もしくは、形状の端部に到達するまで消滅
しないことが多い。このため、流動解析によって求めら
れた合流角がある規定の角度(例えば180度)になった
ときにウェルドラインが消滅したと考える従来技術は実
際のウェルドライン生成現象を正確に把握しきれていな
い。
【0004】本発明は以上のような状況に鑑みてなされ
たもので、実際のウェルドラインの生成現象をより正確
に把握し、より容易にウェルドラインの位置を予測する
方法および装置ならびにこれらを利用した成形品の製造
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明によれば、成形品の成形過程における流動解
析によりウェルドライン位置を予測するに際し、前記成
形品の解析形状モデル、材料物性データおよび成形条件
データをメモリ上に読み込む解析条件読み込み工程と、
前記解析形状モデル、前記材料物性データおよび上記成
形条件データに基づいて流動解析を行う流動解析工程
と、前記流動解析工程の出力結果に基づいて前記解析形
状モデルにおける各要素または節点における流動ベクト
ルを求める流動ベクトル作成工程と、ウェルドラインの
起点となる仮想粒子の位置を求める仮想粒子発生工程
と、前記仮想粒子が前記流動ベクトルに沿って移動した
軌跡を求める仮想粒子追跡工程とを有し、前記軌跡をウ
ェルドラインとすることを特徴とするウェルドライン予
測方法が提供される。
【0006】また、本発明の別の形態によれば、成形品
の成形過程における流動解析によりウェルドライン位置
を予測するに際し、前記成形品の解析形状モデル、材料
物性データおよび成形条件データをメモリ上に読み込む
解析条件読み込み手段と、前記解析形状モデル、前記材
料物性データおよび上記成形条件データに基づいて流動
解析を行う流動解析手段と、前記流動解析手段の出力結
果に基づいて前記解析形状モデルにおける各要素または
節点における流動ベクトルを求める流動ベクトル作成手
段と、ウェルドラインの起点となる仮想粒子の位置を求
める仮想粒子発生手段と、前記仮想粒子が前記流動ベク
トルに沿って移動した軌跡を求める仮想粒子追跡手段と
を有し、前記軌跡をウェルドラインとすることを特徴と
するウェルドライン予測装置が提供される。
【0007】また、本発明の別の形態によれば、上記の
ウェルドライン予測方法の各工程をコンピュータを用い
て実行するためのコンピュータプログラムが提供され
る。
【0008】また、本発明の別の形態によれば、上記の
コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取
り可能な記憶媒体が提供される。
【0009】また、本発明の別の形態によれば、上記の
ウェルドライン予測方法を用いてウェルドライン位置を
予測し、成形品の形状、材料物性および成形条件を最終
決定し、この結果に基づいて成形品を製造する成形品の
製造方法が提供される。
【0010】以下、用語の定義をする。
【0011】本発明において、「解析形状モデル」はコ
ンピュータを使った流動解析に使用される節点、要素、
要素特性などで記述されるデータのことをいう。「流動
ベクトル」は各要素もしくは各節点での溶融材料の流れ
の方向を表したベクトルのことをいう。流動ベクトルは
さらに流れの速さを含んでいてもよく、各方向の速さの
成分の組として保持されるものであってもよい。「成形
条件」は溶融材料温度、充填時間、充填速度、充填圧
力、金型温度などのことをいう。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明のウェルドライン予測方法及び装置の実施形態を説明
する。
【0013】図1は、本発明のウェルドライン予測を行
う装置の一実施例を示すブロック図である。本実施形態
例において、(100)はコンピュータ、(101)は
キーボード、(102)はマウス、(103)はディス
プレイ、(104)は補助記憶装置である。(104)
にはハードディスクの他、FD、MO(光磁気ディスク)、
PD、DVD(デジタル多目的ディスク)等の取り外し可能
な補助記憶装置も利用可能である。
【0014】補助記憶装置(104)には、CADデータ
記憶手段(105)、解析形状モデル記憶手段(10
6)、流動解析結果記憶手段(107)、仮想粒子追跡
軌跡記憶手段(108)が含まれる。
【0015】コンピュータ(100)にはCPUおよびメ
モリ上に展開したサブルーチンからなる、CADデータ作
成手段(109)、解析形状モデル作成手段(11
0)、解析条件読み込み手段(111)、流動解析手段
(112)、流動解析結果読み込み(113)、流動ベ
クトル作成手段(114)、仮想粒子発生手段(11
5)、仮想粒子追跡手段(116)が含まれる。
【0016】CADデータ作成手段(109)は、成形品
形状をコンピュータ上で作成する手段であり、I-DEAS
(SDRC社製)、CATIA(Dassult社製)、UniGraphics(U
GS社製)といった多くのCADに搭載されている既存の技
術である。
【0017】解析形状モデル作成手段(110)は、CA
Dデータ作成手段(109)で作成されたCADデータに対
して、図3に示すようにCADデータから中立面を作成
し、2次元シェル要素を自動作成したり、また3次元ソリ
ッド要素を自動作成する。このようにCADデータから解
析形状モデルを作成する方法は、I-DEAS(SDRC社製)、
CATIA(Dassult社製)、UniGraphics(UGS社製)といっ
た多くのCADに搭載されている既存の技術である。
【0018】流動解析手段(112)は、解析形状モデ
ル作成手段(110)で作成した解析形状モデルと解析
条件読み込み手段(111)でメモリ上に読み込んだ材
料物性や解析条件に基づいて、流動時の圧力と温度、流
速などを求める手段であり、TIMON(東レ)、MOLDFLOW
(MOLDFLOW社)といった流動解析ソフトに搭載されてい
る既存の技術である。そして形状、材料物性、成形条件
のメモリへの読み込みは、補助記憶装置(104)から
行ってもよいが、すでにメモリ上に展開されているデー
タをそのまま利用する場合は、上記展開をもって読み込
みが行われたものとみなす。
【0019】流動ベクトル作成手段(114)は、流動
解析手段(112)でなされた流動解析の結果の1つで
ある、任意の解析ステップでの各要素もしくは各節点の
速度ベクトルを作成し、これを流動ベクトルとする。ま
た、流動解析手段(112)でなされた流動解析の結果
の1つである流動先端到達時間データを基に、流動先端
到達時間勾配ベクトルを作成し、これを流動ベクトルと
してもよい。
【0020】仮想粒子発生手段(115)はウェルドラ
インの形成が行なわれる起点を発生させるもので、例え
ば、流動解析手段(112)でなされた流動解析の出力
結果の1つである流動先端到達時間データを基に、流動
先端をグループ化し、異なるグループの流動先端が合流
する位置をウェルドラインの起点発生位置とする。ある
いは、流動解析手段(112)でなされた流動解析実施
時に流動先端をグループ分けし、異なるグループの流動
先端が合流する位置をウェルドライン起点発生位置とし
てもよい。また、流動解析手段(112)でなされた流
動解析の実施時に任意の会合角以下となる位置をウェル
ドライン起点としてもよい。また、流動解析手段(11
2)でなされた流動解析から出力される会合角分布の結
果から、任意の会合角以下となる位置をウェルドライン
起点とする。前記任意の会合角は樹脂の種類や要素の大
きさなどによって、ユーザーが設定する。そして、前記
ウェルドライン起点発生位置には仮想粒子を発生させ
る。
【0021】仮想粒子追跡手段(116)は、流動ベク
トル作成手段(114)で作成された流動ベクトルに沿
って前記仮想粒子を移動させ、各時刻で前記仮想粒子が
到達した位置の座標を記憶する。あるいは、前記各時刻
で前記仮想粒子が到達した位置の座標から最も近い節点
の位置を記憶する。
【0022】前記記憶した各時刻での仮想粒子が到達し
た位置の座標あるいは節点をつなげたラインがウェルド
ラインとなる。
【0023】図4以下に、具体的なウェルドライン予測
例を示す。
【0024】図4は中央に直径15mmの孔があいている、
150mm×50mmで肉厚は2mmから5mmのテーパーを有する平
板の図面及びCADデータである。図5は2次元シェル要
素にて自動的に作成させた解析形状モデルで、622個
の節点と1116個の要素で構成されている。
【0025】図5の形状について、東レ社製ナイロン6
の樹脂物性データを用いて、▲位置をゲートにして流動
解析を実施した流動パターンを図6に示す。
【0026】図7は従来技術の流動会合角の解析によっ
て得られるウェルドラインである。
【0027】図8は本形態によって出力されるウェルド
ラインである。このように、従来技術である会合角では
摘出しきれない、ウェルドラインの位置を捉えることが
出来る。
【0028】このようにして、ウェルドラインの位置を
予測することにより、任意の製造条件下のウェルドライ
ンの位置を知ることが出来るので、必要に応じて、成形
品形状、材料物性および成形条件を適宜修正することで
所望の位置にウェルドラインを移動させるなどして最終
的な製造条件を決定し、この結果に基づいて実際に成形
品を製造すればよい。
【0029】なお、上記のように本形態のウェルドライ
ン予測装置はコンピュータとこれにロードされたソフト
ウェア(プログラム)により実現されている。かかるソ
フトウェアは、フロッピー(登録商標)ディスク、CD-R
OMなどの有形記憶媒体または無線もしくは有線のネット
ワークなどの伝送手段を通じて流通される。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、流動解析を実施した結
果を基に、容易に正確なウェルドラインの位置を予測す
ることが出来る。これによって、製品肉厚やゲート位置
の変更などによるウェルドラインの位置を製品・金型設
計の段階から検討することが出来、製品・金型設計の効
率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例の構成を示すブロック図
である。
【図2】本発明の実施形態例のフローチャートである。
【図3】CAD形状と解析形状モデル図である。
【図4】150×50×(2〜5)テーパ肉厚の平板図およ
び前記平板図のCADデータである。
【図5】図5の平板に対する解析形状モデルである。
【図6】図6の解析形状モデルに対する流動パターンで
ある。
【図7】図7の流動パターンに対する従来技術によるウ
ェルドライン表示である。
【図8】図7の流動パターンに対する本発明によるウェ
ルドライン表示である。
【図9】会合角説明図
【符号の説明】
100 コンピュータ 101 キーボード 102 マウス 103 ディスプレイ 104 補助記憶装置 105 CADデータ記憶手段 106 解析形状モデル記憶手段 107 流動解析結果記憶手段 108 ウェルドライン起点移動軌跡記憶手段 109 CADデータ作成手段 110 解析形状モデル作成手段 111 流動解析手段 112 流動解析結果読み込み手段 113 流動ベクトル作成手段 114 仮想粒子発生手段 115 仮想粒子追跡手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形品の成形過程における流動解析により
    ウェルドライン位置を予測するに際し、前記成形品の解
    析形状モデル、材料物性データおよび成形条件データを
    メモリ上に読み込む解析条件読み込み工程と、前記解析
    形状モデル、前記材料物性データおよび上記成形条件デ
    ータに基づいて流動解析を行う流動解析工程と、前記流
    動解析工程の出力結果に基づいて前記解析形状モデルに
    おける各要素または節点における流動ベクトルを求める
    流動ベクトル作成工程と、ウェルドラインの起点となる
    仮想粒子の位置を求める仮想粒子発生工程と、前記仮想
    粒子が前記流動ベクトルに沿って移動した軌跡を求める
    仮想粒子追跡工程とを有し、前記軌跡をウェルドライン
    とすることを特徴とするウェルドライン予測方法。
  2. 【請求項2】成形品の成形過程における流動解析により
    ウェルドライン位置を予測するに際し、前記成形品の解
    析形状モデル、材料物性データおよび成形条件データを
    メモリ上に読み込む解析条件読み込み手段と、前記解析
    形状モデル、前記材料物性データおよび上記成形条件デ
    ータに基づいて流動解析を行う流動解析手段と、前記流
    動解析手段の出力結果に基づいて前記解析形状モデルに
    おける各要素または節点における流動ベクトルを求める
    流動ベクトル作成手段と、ウェルドラインの起点となる
    仮想粒子の位置を求める仮想粒子発生手段と、前記仮想
    粒子が前記流動ベクトルに沿って移動した軌跡を求める
    仮想粒子追跡手段とを有し、前記軌跡をウェルドライン
    とすることを特徴とするウェルドライン予測装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載のウェルドライン予測方法の
    各工程をコンピュータを用いて実行するためのコンピュ
    ータプログラム。
  4. 【請求項4】請求項3記載のコンピュータプログラムを
    記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  5. 【請求項5】請求項1記載のウェルドライン予測方法を
    用いてウェルドライン位置を予測し、成形品の形状、材
    料物性および成形条件を最終決定し、この結果に基づい
    て成形品を製造する成形品の製造方法。
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