JP2002201412A - ポリウレア塗料組成物及び接着剤組成物並びにポリウレア樹脂及び樹脂被膜の製造方法 - Google Patents

ポリウレア塗料組成物及び接着剤組成物並びにポリウレア樹脂及び樹脂被膜の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬度、引張り強さ、引裂き抵抗などの諸物性
と、耐候性、耐熱性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性な
どの諸特性とに優れた、可撓性がありしかも硬くて強靭
なポリウレア系の被膜及び接着力に優れた接着層を形成
することのできる塗料組成物及び接着剤組成物並びに樹
脂及び樹脂被膜の製造方法を提供する。また、溶剤を含
まず無臭で低粘度の原料成分系を選択することができ、
常温での硬化速度が適度に速いポリウレア樹脂系を提供
する。 【解決手段】 有機ポリイソシアネートと、特定化学構
造の第2級脂環式ジアミンと特定化学構造の第2級脂肪
族ポリアミン化合物の第2級アミン混合物とを含有す
る、ポリウレア塗料組成物及び接着剤組成物、並びに前
記各成分を用いたポリウレア樹脂及び樹脂被膜の製造方
法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレア系の塗
料組成物及び接着剤組成物並びにポリウレア系の樹脂及
び樹脂被膜の製造方法に関する。更に詳細には、可撓性
でしかも硬くて強靭な被膜及び接着層を有利に形成する
ことのできるポリウレア樹脂系に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリウレタン樹脂並びにポリウ
レア樹脂は、優れた各種の物性を持っており、原料、処
方及び反応の条件などを選択することにより、広範な物
性及び特性を実現することができるため、様々な樹脂成
形品などの製造に利用されているほか、塗料や接着剤な
どのベース材料として広く応用されている。
【0003】具体的には例えば、米国特許第5,12
6,170号明細書及び米国特許第5,236,741
号明細書には、ポリイソシアネート成分と、特定の化学
構造のポリアスパラギン酸エステル類を少なくとも含有
するイソシアネート反応性成分とを用いた、ポリウレタ
ン被膜の形成方法の発明が開示されている。これらの発
明の樹脂を配合する方法には、数多くの利点がある。例
えば、これらの配合方法は単純で、低コストであり、更
に、ポリイソシアネート成分とイソシアネート反応性成
分(特にポリアスパラギン酸エステル類)との比率又は
これらの種類を変化させることにより、低粘度の原料成
分系を選択することができ、異なる物性を持った広範な
樹脂群を製造することができる。この方法により得られ
る樹脂は、一般に、比較的硬質で、弾性、耐摩耗性、耐
溶剤性、耐候性などに優れている。しかし、このような
配合には、幾つかの重大な欠点がある。すなわち、ポリ
イソシアネート成分とイソシアネート反応性成分(特に
ポリアスパラギン酸エステル類)とを配合して得られる
樹脂は、耐水性、耐酸性及び耐アルカリ性に劣っている
ため、時間の経過につれて被膜が劣化・軟化し、最終的
には支持体から剥離したり破損したりして、被膜の欠損
が生じる。この樹脂被膜の欠損の機構は正確には不明で
あるが、イソシアネート反応性成分中のエステル結合の
加水分解が起こりそれが引き金となって、ついには被膜
の欠損を引き起こすと考えられる。また、これらの発明
の方法においては、ポリイソシアネート成分とアミン成
分との反応系としては硬化速度がやや遅く、得られる樹
脂は硬度とガラス転移温度がやや低いという問題があ
る。
【0004】また、米国特許第5,312,886号明
細書には、特定化学構造のビス(N−アルキルアミノシ
クロヘキシル)メタン類よりなる、ポリウレタン類及び
ポリウレア類の硬化剤の発明が開示されている。この発
明の硬化剤を用いて得られるポリウレア類は、前記の米
国特許第5,126,170号明細書又は米国特許第
5,236,741号明細書に記載されている方法によ
って得られる樹脂に見られるような、時間の経過につれ
て被膜の劣化・軟化の進行が著しく押さえられ、その硬
化反応速度も速い。また、得られるポリウレア類の硬
度、引張り強さ、引裂き抵抗などの物性は優れている
が、柔軟性と可撓性に欠けるため、被膜及び接着層とし
ては必ずしも充分な特性を備えているとは言い難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、硬
度、引張り強さ、引裂き抵抗などの諸物性と、耐候性、
耐熱性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性などの諸特性と
に優れた、可撓性がありしかも硬くて強靭なポリウレア
系の被膜及び接着力に優れた接着層を形成することので
きる塗料組成物及び接着剤組成物並びに樹脂及び樹脂被
膜の製造方法を提供することである。本発明の他の目的
は、溶剤を含まず無臭で低粘度の原料成分系を選択する
ことができ、常温での硬化速度が適度に速いポリウレア
樹脂系を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
検討した結果、特定化学構造の第2級脂環式ジアミンと
特定化学構造の第2級脂肪族ポリアミン化合物とを併用
して、これらと有機ポリイソシアネートとを反応させる
ことにより、予想に反して、有機ポリイソシアネートと
第2級脂環式ジアミン又は第2級脂肪族ポリアミン化合
物とをそれぞれ単独で反応させて得られる樹脂の物性及
び特性のうち、それぞれの欠点を互いに補完して顕著に
改善し得ることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち、本発明は、有機ポリイソシアネ
ートと第2級アミン混合物とを含有してなるポリウレア
塗料組成物であって、前記第2級アミン混合物が、下記
式(1)で示される第2級脂環式ジアミンと下記式
(2)で示される第2級脂肪族ポリアミン化合物との混
合物であること、を特徴とする前記ポリウレア塗料組成
物である。
【0008】本発明は、有機ポリイソシアネートと第2
級アミン混合物とを含有してなるポリウレア接着剤組成
物であって、前記第2級アミン混合物が、下記式(1)
で示される第2級脂環式ジアミンと下記式(2)で示さ
れる第2級脂肪族ポリアミン化合物との混合物であるこ
と、を特徴とする前記ポリウレア接着剤組成物である。
【0009】本発明は、有機ポリイソシアネートと、下
記式(1)で示される第2級脂環式ジアミンと、下記式
(2)で示される第2級脂肪族ポリアミン化合物とを反
応させること、を特徴とするポリウレア樹脂の製造方法
である。
【0010】本発明は、支持体上に有機ポリイソシアネ
ートと第2級アミン混合物とを混合、塗布し反応させて
なるポリウレア樹脂被膜の製造方法であって、前記第2
級アミン混合物が、下記式(1)で示される第2級脂環
式ジアミンと下記式(2)で示される第2級脂肪族ポリ
アミン化合物との混合物であること、を特徴とする前記
方法である。
【0011】
【化9】
【0012】
【化10】
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明に用いられる有機ポリイソシアネートとし
ては、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、
2,6−トルエンジイソシアネート、4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、1,2−フェニレンジイソシアネー
ト、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フ
ェニレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソ
シアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ク
ロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、4,4′
−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3′−ジ
メチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイ
ソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチ
レンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,
6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−ト
リメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、
デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
トなどの脂肪族ジイソシアネート、o−キシレンジイソ
シアネート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシ
レンジイソシアネートなどの芳香脂肪族ジイソシアネー
ト、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、水素添加トルエンジイソシアネ
ート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加ジ
フェニルメタンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシ
アネートが挙げられる。また、これら有機ポリイソシア
ネートを変性して得られる、ウレトジオン結合、イソシ
アヌレート結合、アロファネート結合、ビュレット結
合、ウレトンイミン結合、カルボジイミド結合、ウレタ
ン結合、ウレア結合などを1以上含有する変性ポリイソ
シアネートも使用できる。更に、ポリフェニレンポリメ
チレンポリイソシアネート、クルードトルエンジイソシ
アネートなどのポリイソシアネートも使用できる。これ
らはいずれも単独で又は2種以上を混合して使用するこ
とができる。
【0014】これらの有機ポリイソシアネートのうち、
低粘度と生成樹脂の耐候性が高い点などから、脂肪族ポ
リイソシアネートが好ましく、脂肪族ポリイソシアネー
トを変牲して得られるウレトジオン結合、イソシアヌレ
ート結合、ビュレット結合及びアロファネート結合から
なる群から選ばれる1種以上の結合を少なくとも含有す
る変性ポリイソシアネートが好ましく、脂肪族ポリイソ
シアネートを変性して得られるウレトジオン結合及びイ
ソシアヌレート結合を少なくとも含有する変性ポリイソ
シアネートが好ましい。また、変性脂肪族ポリイソシア
ネートのウレトジオン結合/イソシアヌレート結合の存
在比(重量比)は、5/95〜90/10、更に7/9
3〜70/30、特に10/90〜50/50であるこ
とが最も好ましい。
【0015】本発明においては、有機ポリイソシアネー
トの一部としてイソシアネート基含有プレポリマーを使
用してもよい。このイソシアネート基含有プレポリマー
は、好適には、前記有機ポリイソシアネートと活性水素
化合物とを、活性水素基に対してイソシアネート基が好
適には1.5〜4当量となる割合で反応させて得ること
ができる。この活性水素化合物としては、例えば、1,
3−プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、グリセロール、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
ジプロピレングリコールなどの低分子ポリオール、ポリ
エステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカ
ーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオールなど
の高分子ポリオール、ヘキサメチレンジアミン、イソホ
ロンジアミンなどのポリアミン、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミンなどのアミノアルコールが挙げ
られる。
【0016】本発明に用いられる第2級脂環式ジアミン
は、次の式(1)で示される化合物である。
【化11】 この式(1)において、R1 及びR2 はそれぞれ炭素数
1〜10のアルキル基であり、互いに同じであっても異
なっていてもよく、また、直鎖であっても分岐していて
もよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
第2級ブチル基、第3級ブチル基、各種の異性体ペンチ
ル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基などが挙げられる。R1 及びR2 としては
それぞれ、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、n−
ブチル基、イソブチル基、第2級ブチル基、第3級ブチ
ル基といったブチル基が更に好ましく、第2級ブチル基
が最も好ましい。式(1)において、R3 、R4 、R5
及びR6 はそれぞれ、水素原子又は炭素数1〜5のアル
キル基であり、互いに同じであっても異なっていてもよ
く、また、炭素数1〜5のアルキル基は直鎖であっても
分岐していてもよい。R3 及びR 4 がそれぞれ水素原子
又はメチル基で、R5 及びR6 がそれぞれ水素原子であ
るのが好ましい。式(1)の化合物において、シクロヘ
キシル環に結合しているアルキルアミノ基とアルキル基
は環上のいずれに位置していてもよく、アルキルアミノ
基とアルキル基との相対的な位置についても制約はない
が、R5 とR6 が結合している炭素原子に対して、アル
キルアミノ基はシクロヘキシル環の4−位と4′−位に
位置するのが好ましく、アルキル基は3−位と3′−位
に位置するのが好ましい。
【0017】本発明に用いられる第2級脂肪族ポリアミ
ン化合物は、次の式(2)で示される化合物である。
【化12】 この式(2)において、Xは、イソシアネート基に対し
て不活性な、nの原子価を有する有機基であり、直鎖、
分岐鎖或いは脂環式鎖の2価炭化水素基であることが好
ましい。具体的には例えば、1,4−ジアミノブタン、
1,6−ジアミノヘキサン、2,2,4−トリメチル−
1,6−ジアミノヘキサン、2,4,4−トリメチル−
1,6−ジアミノヘキサン、1−アミノ−3,3,5−
トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキサン、4,
4′−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、3,3′−
ジメチル−4,4′−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタ
ン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、1,11
−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、
1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジアミノシ
クロヘキサンなどからアミノ基を除いた2価の炭化水素
基が挙げられる。本発明においては、nは2以上の整数
であるが、nが2であるポリアスパラギン酸エステル類
が特に好ましい。式(2)において、R7 及びR8 はそ
れぞれ、イソシアネート基に対して不活性な有機基であ
り、互いに同じであっても異なっていてもよい。この有
機基としては、炭素数1〜12の炭化水素基が好まし
く、特にメチル基又はエチル基が好ましい。式(2)に
おいて、R9 及びR10はそれぞれ、イソシアネート基に
対してそれぞれ不活性な有機基又は水素原子であり、互
いに同じであっても異なっていてもよいが、共に水素原
子であることが好ましい。
【0018】式(2)で示される第2級脂肪族ポリアミ
ン化合物は、例えば、米国特許第5,126,170号
明細書に記載されている方法により製造することができ
る。すなわち、例えば、第1級ポリアミンと、マレイン
酸エステル、フマル酸エステル又はこれらの誘導体と
を、第1級アミノ基に対してオレフィン二重結合が当量
以上となる割合で反応させて、目的物を得ることができ
る。この反応は、溶剤の存在下又は不存在下で、好適に
は0〜100℃で行うことができ、反応後、過剰の原料
は蒸留により除去する。
【0019】式(1)で示される第2級脂環式ジアミン
と式(2)で示される第2級脂肪族ポリアミン化合物と
は、有機ポリイソシアネートとの反応速度が適当に速
く、物性と特性が共に優れた樹脂が得られる点などか
ら、重量比で10/90〜95/5、更に25/75〜
90/10、特に45/55〜85/15の範囲で配合
して使用するのが好ましい。
【0020】次に、本発明によるポリウレア樹脂の製
造、並びにポリウレア樹脂被膜及び接着層の形成につい
て説明する。本発明において、有機ポリイソシアネート
と、式(1)で示される第2級脂環式ジアミンと式
(2)で示される第2級脂肪族ポリアミン化合物の合計
とは、イソシアネート基に対して(第2級アミノ基の)
活性水素が当量比で0.5〜1.2、更に0.75〜
1.1となる割合で配合又は使用するのが好ましい。こ
の割合で配合又は使用することにより、硬化速度が適当
に速く、物性と特性が共に優れたポリウレア樹脂を製造
することができ、また、同様の特性を持つポリウレア系
の樹脂被膜及び接着層を形成することができる。これら
の方法において、有機ポリイソシアネートと第2級アミ
ン混合物とは、0〜120℃、更に10〜70℃、特に
常温で好適に反応させることができる。
【0021】本発明のポリウレア樹脂の製造において
は、有機ポリイソシアネートと、第2級脂環式ジアミン
と第2級脂肪族ポリアミン化合物の混合物とを、前記の
当量比で一度に反応させるワンショット法、あるいは、
まず、有機ポリイソシアネートと、第2級脂環式ジアミ
ンの全部又は一部、第2級脂肪族ポリアミン化合物の全
部又は一部、又はこれらの混合物の一部とを、順次或い
は同時に反応させてイソシアネート基末端プレポリマー
を製造し、次いで、これと残りの第2級アミン成分とを
反応させるプレポリマー法のいずれも採用することがで
きる。
【0022】本発明においては、必要に応じて、エステ
ル基の加水分解抑制剤のほか、触媒、充填剤、粘度調整
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防錆剤、カップリング
剤、可塑剤、レベリング剤、着色剤、分散剤、消泡剤、
溶剤などを目的に応じて添加して使用することができ
る。
【0023】本発明のポリウレア塗料組成物、接着剤組
成物及びポリウレア樹脂被膜の製造においては、有機ポ
リイソシアネートと第2級アミン混合物との2液型とし
て使用するものであり、エアレススプレー機、エアスプ
レー機、静電塗装機、ロールコーターなどを用いる公知
の塗装方法により塗布することができるが、特に、低粘
度の原料成分系を選択してスプレー塗装するのが好適で
ある。
【0024】本発明のポリウレア接着剤組成物を用いる
接着は、被着体に接着剤組成物を前記方法により塗布
し、必要に応じて所定時間オープンタイムをとって貼り
合わせ、常温で反応硬化させる方法、場合によっては更
に加熱反応させる方法などにより行うことができる。
【0025】本発明のポリウレア塗料組成物の被塗装
体、本発明のポリウレア接着剤組成物の披着体及び本発
明のポリウレア樹脂被膜の製造のための支持体には何ら
特段の制限がなく、本発明の塗料組成物及び接着剤組成
物並びに樹脂被膜の形成は、各種のプラスチック、ゴム
類、鉄などの金属類、ガラス、コンクリート、木材、紙
などのあらゆる素材に適用することができるが、コンク
リート及び金属類に適用するのが好適である。
【0026】
【発明の効果】本発明における第2級脂環式ジアミンと
第2級脂肪族ポリアミン化合物は併用すれば、それ自体
の粘度が低く、有機ポリイソシアネートとの常温におけ
る反応速度も適当に速いうえ、臭気もない。そのため、
有機ポリイソシアネートのうち低粘度のものを選択し
て、これと第2級アミン混合物とを組み合わせて使用す
ることにより、2液型としてスプレー塗装することがで
きるため、作業性と塗装効率に優れている。また、本発
明においては有機溶剤などを使用する必要がないため、
有機溶剤の揮散に基づく法的規制の問題がなく、また、
無臭でもあるため、安全衛生的にも優れている。本発明
により製造されるポリウレア樹脂又は形成されるポリウ
レア系の樹脂被膜及び接着層は、前記第2級脂環式アミ
ンから製造されるポリウレアと前記第2級脂肪族ポリア
ミン化合物から製造されるポリウレアそれぞれの持って
いる優れた諸物性と諸特性をいずれも併せ持ったまま
で、耐候性、耐熱性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性な
どの優れた被膜物性と接着強度特性を持ち、可撓性があ
りしかも硬くて強靭である。そのため、諸物性と諸特性
に優れた化学的、物理的に安定な膜厚の被膜を形成する
ことが可能となった。
【0027】本発明における特定化学構造の第2級脂環
式ジアミンと特定化学構造の第2級脂肪族ポリアミン化
合物との併用により得られる樹脂の諸物性が、有機ポリ
イソシアネートと第2級脂環式ジアミン又は第2級脂肪
族ポリアミン化合物とをそれぞれ単独で反応させて得ら
れる樹脂の諸物性に比べ大きく飛躍している機構は、次
のように推定される。すなわち、併用している特定化学
構造の第2級脂環式ジアミンと特定化学構造の第2級脂
肪族ポリアミン化合物の、各々の有機ポリイソシアネー
トに対する反応速度を比較すると、第2級脂環式ジアミ
ンの方が速く、第2級脂環式ジアミンと第2級脂肪族ポ
リアミン化合物の混合物と有機ポリイソシアネートとの
反応系では、第2級脂環式ジアミンが先行して反応する
ものと推定される。従って、ある程度第2級脂環式ジア
ミンと有機ポリイソシアネートとの先行反応により生じ
たポリウレア硬化物が系中でマトリックスを形成しつつ
徐々に第2級脂肪族ポリアミン化合物と有機ポリイソシ
アネートとの反応が増加、追従するものと推定される。
先行して生じた第2級脂環式ジアミンと有機ポリイソシ
アネートとの硬化物は強固なマトリックスを形成し、引
き続き生成される比較的柔軟な第2級脂肪族ポリアミン
化合物と有機ポリイソシアネートとの硬化物が前記強固
なマトリックス間を充填するものと考えられる。その結
果、特定化学構造の第2級脂環式ジアミンと特定化学構
造の第2級脂肪族ポリアミン化合物の併用により得られ
る樹脂の諸物性が、有機ポリイソシアネートと第2級脂
環式ジアミン又は第2級脂肪族ポリアミン化合物とをそ
れぞれ単独で反応させて得られる樹脂の諸物性の単純な
加成性から予測される諸物性ではなく、極めて特異で好
適な諸物性を発現しているものと考えられる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。 合成例1 1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートに有機金属塩
を添加し、窒素雰囲気中で60〜80℃に加熱してイソ
シアヌレート化反応を行い、停止剤として有機ケイ酸塩
を使用して反応を停止させた後、過剰の1,6−ヘキサ
メチレンジイソシアネートを薄膜蒸留器で真空蒸留し
て、イソシアネート基含有量21.6重量%で粘度26
00mPa・s/22℃のイソシアヌレート結合含有変
性ポリイソシアネートを得た。
【0029】合成例2 1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートにトリアルキ
ルフォスフィンを添加して、窒素雰囲気中で前記イソシ
アヌレート化反応におけるのと同様な操作でウレトジオ
ン化反応、反応停止及び蒸留を行って、イソシアネート
基含有量22.2重量%で粘度70mPa・s/22℃
のウレトジオン結合含有変性ポリイソシアネートを得
た。
【0030】合成例3 窒素ガス雰囲気中で1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネートと少量のジブチル錫ジラウレートを混合し、50
〜60℃に加温し、この中に、1,6−ヘキサメチレン
ジイソシアネートに対して1/10倍モル量のn−ブチ
ルアルコールを添加してウレタン化反応を行った。次い
で、120〜140℃に昇温して、アロファネート化反
応を行い、引き続いて薄膜蒸留器を用いて遊離の1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネートを蒸留して、イソシ
アネート基含有量21.0重量%、粘度350mPa.
s/22℃のアロファネート結合含有変性ポリイソシア
ネートを得た。
【0031】合成例4 1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートに窒素ガスを
吹き込みながら、少量のジブチル錫ジラウレートと水を
添加し、50〜60℃に加熱し、炭酸ガスの発生が終了
した後に更に70〜80℃に昇温してビュレット化反応
を行い、引き続いて薄膜蒸留器を用いて遊離の1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネートを蒸留して、イソシア
ネート基含有量23.1重量%、粘度1800mPa・
s/22℃のビュレット結合含有変性ポリイソシアネー
トを得た。
【0032】合成例5 オートクレーブ中にアルミナ担持白金触媒とビス(4−
アミノシクロヘキシル)メタン10gとメチルエチルケ
トン27.4gを入れ、水素存在下かつ8MPaの加圧
下で、120℃で8時間攪拌して反応させた。反応終了
後、過剰のアセトンと生成する水を反応混合物より分離
して精製し、ほぼ無色透明な下記化学式(1−a)で示
される化合物を得た。 〔元素分析値〕C:78.11%、H:13.20%、
N:8.69% 〔計算値〕C:78.19%、H:13.12%、N:
8.68%
【0033】上記と同様の方法で、下記化学式(1−
b)、(1−c)、(1−d)及び(1−e)で示され
る化合物を合成した。
【化13】
【0034】合成例6 攪拌機、温度計及び滴下ロートを備えた三ッ口丸底フラ
スコに、窒素雰囲気下で、2−メチル−ペンタメチレン
ジアミン10gを加えて25℃に保った。この中に、攪
拌しながら更にマレイン酸ジエチル29.6gを5時間
で滴下した。滴下終了後、50℃まで加熱して反応を完
結させた。精製後、淡黄色透明な下記化学式(2−a)
で示される化合物を得た。 〔元素分析値〕C:57.35%、H:8.71%、
N:6.10%、O:27.83% 〔計算値〕C:57.37%、H:8.75%、N:
6.08%、O:27.79%
【0035】上記と同様の方法で、下記化学式(2−
b)、(2−c)、(2−d)及び(2−e)で示され
る化合物を合成した。
【化14】
【0036】実施例1 〔有機ポリイソシアネートの調製〕合成例1で得たイソ
シアヌレート結合含有変性ポリイソシアネート62gと
合成例2で得たウレトジオン結合含有変性ポリイソシア
ネート38gを攪拌、混合して、1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネートを変性したポリイソシアネートの混
合物(以下、変性ポリイソシアネートAという。)を調
製した。この変性ポリイソシアネートAは、固形分10
0重量%、粘度495mPa・s/22℃、イソシアネ
ート基含有量21.8重量%であり、13C−NMRの測
定結果から、ウレトジオン結合含有変性ポリイソシアネ
ート含有率は40重量%であり、イソシアヌレート結合
含有変性ポリイソシアネート含有率は60重量%であっ
た。
【0037】〔第2級アミン混合物の調製〕前記化学式
(1−a)で示される第2級脂環式ジアミン25gと前
記化学式(2−a)で示される第2級脂肪族ポリアミン
化合物75gとを攪拌、混合して、粘度87mPa・s
/22℃、アミン価270の第2級アミン混合物を調製
した。
【0038】〔ゲルタイムの測定〕25±0.5℃に温
度調節した恒温槽中の100mlビーカーに、前記変性
ポリイソシアネートA110gと前記第2級アミン混合
物100g(イソシアネート基と第2級アミノ基の当量
比は1.19)を加え、直ちにストップウオッチを始動
させると同時に、径7mm、長さ120mmの両端が丸
いガラス棒で槽中に浸したままビーカー内を素早く攪拌
した。ガラス棒に付着したビーカーの内容物が糸状に持
ち上がらず切断した時点でストップウオッチを止めて時
間を読み取り、経過した時間をゲルタイムとした。
【0039】〔被膜の性能試験〕 1.硬度の測定 ゲルタイム測定におけるのと同様の割合で前記変性ポリ
イソシアネートAと前記第2級アミン混合物を混合し、
直ちにこれを直径60mmのアルミニウム製容器型に厚
みが6〜8mmとなるように流し込み、常温で24時間
放置して硬化させ、試料を作成した。ショアーD硬度計
により、常温常湿の環境下で試料の硬度を測定し、これ
を常態硬度とした。
【0040】2.耐水性(硬度)の測定 上記と同様の方法により作成した試料を50℃の温水中
に浸漬し、48時間後に取り出して、ショアーD硬度計
により常温下で硬度を測定し、これを耐水硬度とした。
試料の耐水性(硬度)は、常態硬度に対する耐水硬度の
低下率を求め、次の基準により評価した。 評価基準: 硬度低下率 5%未満 ;5(優秀) 硬度低下率 5〜10% ;4(大変良好) 硬度低下率 10〜20%;3(良好) 硬度低下率 20〜40%;2(まずまず良好) 硬度低下率 40%超 ;1(不良)
【0041】3.耐酸性(硬度)の測定 上記と同様の方法により作成した試料を常温の5%塩酸
水溶液中に浸漬し、30日後に取り出して、ショアーD
硬度計により常温下で硬度を測定し、これを耐酸硬度と
した。試料の耐酸性(硬度)は、常態硬度に対する耐酸
硬度の低下率を求め、次の基準により評価した。 評価基準: 硬度低下率 5%未満 ;5(優秀) 硬度低下率 5〜10% ;4(大変良好) 硬度低下率 10〜20%;3(良好) 硬度低下率 20〜40%;2(まずまず良好) 硬度低下率 40%超 ;1(不良)
【0042】4.耐アルカリ性(硬度)の測定 上記と同様の方法により作成した試料を常温の10%水
酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、7日後に取り出し
て、ショアーD硬度計により常温下で硬度を測定し、こ
れを耐アルカリ硬度とした。試料の耐アルカリ性(硬
度)は、常態硬度に対する耐アルカリ硬度の低下率を求
め、次の基準により評価した。 評価基準: 硬度低下率 1%未満 ;5(優秀) 硬度低下率 1〜5% ;4(大変良好) 硬度低下率 5〜10% ;3(良好) 硬度低下率 10〜20%;2(まずまず良好) 硬度低下率 20%超 ;1(不良)
【0043】5.耐折り曲げ性 ゲルタイム測定におけるのと同様の割合で前記変性ポリ
イソシアネートAと前記第2級アミン混合物を混合し、
直ちにこれを100μm厚のPETフィルム上にアプリ
ケーターを用いて塗布し、常温で硬化させて、厚さ12
7μmの塗膜を形成し、試料とした。この試料を常温常
湿の環境下に1日間放置したのち、屈曲試験器を用い
て、試料の屈曲部の長辺から両端10mmずつを除いた
残りの部分の塗膜が目視により破壊されたと判断される
までの折り曲げ回数を測定した。測定結果は次の基準に
より評価した。 評価基準: 破壊までの折り曲げ回数 30回超 ;5(優秀) 破壊までの折り曲げ回数 25〜30回 ;4(大変良好) 破壊までの折り曲げ回数 20〜25回 ;3(良好) 破壊までの折り曲げ回数 10〜20回 ;2(まずまず良好) 破壊までの折り曲げ回数 10回未満 ;1(不良)
【0044】〔接着性能試験〕 1.接着強度の測定 ゲルタイム測定におけるのと同様の割合で前記変性ポリ
イソシアネートAと前記第2級アミン混合物を混合し、
直ちにこれを70mm×70mm×20mmの大きさの
セメントモルタル基板の表面にヘラで塗布し、この表面
上に引っ張り用ジグの付いた40mm×40mmの面積
の上部鋼板を静かに載せて軽くすりつけた。更に、この
鋼板上に1kgのおもりを載せ、周辺にはみ出た接着剤
をふきとり、24時間静置したのち、おもりを取り除い
た。次いで、上部鋼板(40×40mm)からはみ出し
ているセメントモルタル基板の周囲部分を、鋼板の周囲
に沿って、鋼板の面積40mm×40mmと同じ大きさ
(面積)となるように切り落として、試験体を作成し
た。下部引っ張り用の鋼製ジグと当て板を用いて、試験
体の接着面に対して垂直方向に引っ張って最大引張強度
を測定し、これを常態接着強度(MPa)とした。
【0045】2.耐水性(接着強度)の測定 上記と同様の方法により作成した試験体を50℃の温水
中に浸漬し、24時間後に取り出して、常温下で最大引
張強度を測定し、これを耐水接着強度とした。試験体の
耐水性(接着強度)は、常態接着強度に対する耐水接着
強度の低下率を求め、次の基準により評価した。 評価基準: 接着強度低下率 10%未満 ;5(優秀) 接着強度低下率 10〜20% ;4(大変良好) 接着強度低下率 20〜30% ;3(良好) 接着強度低下率 30〜40% ;2(まずまず良好) 接着強度低下率 40%以上 ;1(不良)
【0046】3.耐酸性(接着強度)の測定 上記と同様の方法により作成した試験体を常温の10%
硫酸水溶液中に浸漬し、7日後に取り出して、常温下で
最大引張強度を測定し、これを耐酸接着強度とした。試
験体の耐酸性(接着強度)は、常態接着強度に対する耐
酸接着強度の低下率を求め、次の基準により評価した。 評価基準: 接着強度低下率 10%未満 ;5(優秀) 接着強度低下率 10〜20% ;4(大変良好) 接着強度低下率 20〜30% ;3(良好) 接着強度低下率 30〜40% ;2(まずまず良好) 接着強度低下率 40%以上 ;1(不良)
【0047】4.耐アルカリ性(接着強度)の測定 上記と同様の方法により作成した試験体を常温の10%
水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、7日後に取り出し
て、常温下で最大引張強度を測定し、これを耐アルカリ
接着強度とした。試験体の耐アルカリ性(接着強度)
は、常態接着強度に対する耐アルカリ接着強度の低下率
を求め、次の基準により評価した。 評価基準: 接着強度低下率 10%未満 ;5(優秀) 接着強度低下率 10〜20% ;4(大変良好) 接着強度低下率 20〜30% ;3(良好) 接着強度低下率 30〜40% ;2(まずまず良好) 接着強度低下率 40%以上 ;1(不良)
【0048】5.耐熱ストレス性(接着強度)の測定 上記と同様の方法により作成した試験体を、−20℃×
3時間→20℃×1時間→60℃×3時間→20℃×1
7時間の環境下に置くことを1サイクルとし、このサイ
クルを10回繰り返した後、常温下で最大引張強度を測
定し、これを熱ストレス接着強度とした。試験体の耐熱
ストレス性(接着強度)は、常態接着強度に対する熱ス
トレス接着強度の低下率を求め、次の基準により評価し
た。 評価基準: 接着強度低下率 10%未満 ;5(優秀) 接着強度低下率 10〜20% ;4(大変良好) 接着強度低下率 20〜25% ;3(良好) 接着強度低下率 25〜30% ;2(まずまず良好) 接着強度低下率 30%以上 ;1(不良) 以上の結果をまとめて表1に示す。
【0049】実施例2〜6、比較例1及び2 実施例1において、前記化学式(1−a)で示される第
2級脂環式ジアミンと前記化学式(2−a)で示される
第2級脂肪族ポリアミン化合物とを表1に示す配合量で
使用した以外は同様にして、ゲルタイムを測定し、ま
た、測定用試料及び試験体を作成し、これを用いて前記
の各種性能試験を行った。
【0050】また、実施例3については、更に樹脂の性
能を試験した。 〔樹脂の性能試験〕 1.硬化収縮率の測定 表1に示す実施例3の組成の有機ポリイソシアネートと
第2級アミン混合物をノリタケ社製スタティクミキサー
DSP−MGを用いて混合し、直ちにこれを127mm
×12.7mmのPTFE製型に流し込み、常温で24
時間放置して硬化させ、厚み3mmの成形品を作成し
た。型と成形品との寸法の差をノギスで測定したところ
1/20mm以下であり、成形品の硬化収縮率は極めて
低いものであった。
【0051】2.耐候性の測定 上記と同様の方法により作成した成形品をスガ試験機社
製ウエザーメーターS−300Lを用い、ASTM G
23に準拠して、サンシャインカーボンアーク灯点灯下
(試験機内温度:最高63℃)で18分/120分の割
合で水をスプレーする条件下に1月間暴露し、硬度、弾
性及び色について測定したが、いずれも変化が認められ
なかった。これらの結果をまとめて表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】実施例7〜9 実施例3において、第2級脂環式ジアミンとして、前記
化学式(1−a)で示される化合物のかわりに、実施例
7では前記化学式(1−b)で示される化合物を用い、
実施例8では前記化学式(1−c)で示される化合物を
用い、実施例9では前記化学式(1−d)で示される化
合物を用いた以外は同様にして、ゲルタイムを測定し、
また、測定用試料及び試験体を作成し、これを用いて前
記の各種性能試験を行った。これらの結果をまとめて表
2に示す。
【0054】実施例10〜12 実施例3において、第2級脂肪族ポリアミン化合物とし
て、前記化学式(2−a)で示される化合物のかわり
に、実施例10では前記化学式(2−b)で示される化
合物を用い、実施例11では前記化学式(2−c)で示
される化合物を用い、実施例12では前記化学式(2−
d)で示される化合物を用いた以外は同様にして、ゲル
タイムを測定し、また、測定用試料及び試験体を作成
し、これを用いて前記の各種性能試験を行った。これら
の結果をまとめて表2に示す。
【0055】実施例13及び14 実施例3において、有機ポリイソシアネートとして、変
性ポリイソシアネートAのかわりに、実施例13では、
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを変性したポ
リイソシアネートの混合物(合成例2で得たウレトジオ
ン結合含有変性ポリイソシアネート15重量%、合成例
1で得たイソシアヌレート結合含有変性ポリイソシアネ
ート65重量%及び合成例3で得たアロファネート結合
含有変性ポリイソシアネート20重量%、以下、変性ポ
リイソシアネートBという。)を用い、実施例14で
は、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを変性し
たポリイソシアネートの混合物(合成例2で得たウレト
ジオン結合含有変性ポリイソシアネート40重量%、合
成例1で得たイソシアヌレート結合含有変性ポリイソシ
アネート15重量%及び合成例4で得たビュレット結合
含有変性ポリイソシアネート45重量%、以下、変性ポ
リイソシアネートCという。)を用いた以外は同様にし
て、ゲルタイムを測定し、また、測定用試料及び試験体
を作成し、これを用いて前記の各種性能試験を行った。
これらの結果をまとめて表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】実施例15 前記化学式(1−e)で示される第2級脂環式ジアミン
50gと前記化学式(2−e)で示される第2級脂肪族
ポリアミン化合物50gの第2級アミン混合物と、1,
6−ヘキサメチレンジイソシアネートを変性して得られ
たウレトジオン結合及びビュレット結合含有変性ポリイ
ソシアネート100gを用いて、これらを別々に38〜
71℃に加温し、当量比1:1でスプレーガンにより支
持体上に混合、塗布して、ポリウレア樹脂の被膜を製造
した。得られた被膜の膜厚は500μmであった。ま
た、得られた被膜のガラス転移温度を測定したところ、
44℃であった。更に、得られた被膜を食塩水、水、1
0%硫酸水溶液、10%塩酸水溶液又は10%酢酸水溶
液中にそれぞれ常温で35日間浸漬した。毎日定まった
時間に被膜をそれぞれの液から取り出して、ショアーD
硬度計により常温下で硬度を測定した。これらの測定結
果を図1〜5に1−505の線で示す。
【0058】実施例16 実施例15において、前記化学式(1−e)で示される
第2級脂環式ジアミンを35g使用し、前記化学式(2
−e)で示される第2級脂肪族ポリアミン化合物を65
g使用した以外は同様にして、ポリウレア樹脂の被膜を
製造し、食塩水、水、10%硫酸水溶液、10%塩酸水
溶液又は10%酢酸水溶液中に浸漬してそれぞれの硬度
を測定した。測定結果を図1〜5に1−513の線で示
す。また、得られたポリウレア樹脂のガラス転移温度を
測定したところ、49℃であった。更に、温度変化にお
けるポリウレア樹脂被膜の熱膨張について測定した。こ
の関係を図6に示す。
【0059】実施例17 実施例15において、前記化学式(1−e)で示される
第2級脂環式ジアミンを65g使用し、前記化学式(2
−e)で示される第2級脂肪族ポリアミン化合物を35
g使用した以外は同様にして、ポリウレア樹脂の被膜を
製造し、食塩水、水、10%硫酸水溶液、10%塩酸水
溶液又は10%酢酸水溶液中に浸漬してそれぞれの硬度
を測定した。測定結果を図1〜5に1−600の線で示
す。また、得られたポリウレア樹脂のガラス転移温度を
測定したところ、78℃であった。更に、温度変化にお
けるポリウレア樹脂被膜の熱膨張について測定した。こ
の関係を図7に示す。
【0060】比較例3 実施例15において、前記化学式(1−e)で示される
第2級脂環式ジアミンを使用せず、前記化学式(2−
e)で示される第2級脂肪族ポリアミン化合物を100
g使用した以外は同様にして、ポリウレア樹脂の被膜を
製造し、食塩水、水、10%硫酸水溶液、10%塩酸水
溶液又は10%酢酸水溶液中に浸漬してそれぞれの硬度
を測定した。測定結果を図1〜5に1−500の線で示
す。また、得られたポリウレア樹脂のガラス転移温度を
測定したところ、41℃であった。更に、温度変化にお
けるポリウレア樹脂被膜の熱膨張について測定した。こ
の関係を図8に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例15〜17と比較例3で得られたポリ
ウレア樹脂被膜の食塩水に対する硬度の経時変化を示す
グラフである。
【図2】 実施例15〜17と比較例3で得られたポリ
ウレア樹脂被膜の水に対する硬度の経時変化を示すグラ
フである。
【図3】 実施例15〜17と比較例3で得られたポリ
ウレア樹脂被膜の10%硫酸水溶液に対する硬度の経時
変化を示すグラフである。
【図4】 実施例15〜17と比較例3で得られたポリ
ウレア樹脂被膜の10%塩酸水溶液に対する硬度の経時
変化を示すグラフである。
【図5】 実施例15〜17と比較例3で得られたポリ
ウレア樹脂被膜の10%酢酸水溶液に対する硬度の経時
変化を示すグラフである。
【図6】 実施例16で得られたポリウレア樹脂被膜の
温度変化に対する熱膨張の変化の関係を示すチャートで
ある。
【図7】 実施例17で得られたポリウレア樹脂被膜の
温度変化に対する熱膨張の変化の関係を示すチャートで
ある。
【図8】 比較例3で得られたポリウレア樹脂被膜の温
度変化に対する熱膨張の変化の関係を示すチャートであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 501473648 370 Amapola Ave., Su ite 208 Torrance, Ca lifornia 90501, U.S.A. Fターム(参考) 4J034 AA03 AA04 BA06 CA15 CA17 CB03 CB07 CC03 CC23 CC26 CC45 CC52 CC61 CC67 CD06 HA01 HA06 HA07 HB05 HB06 HB07 HB08 HB09 HB11 HB17 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC63 HC64 HC67 HC71 HC73 RA07 RA08 4J038 DG061 DG062 DG271 DG272 DG291 DG292 NA03 NA04 NA11 NA12 NA14 NA27 4J040 EF061 EF062 EF291 EF292 EF321 EF322 LA01 LA06 LA07 LA08 LA11

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ポリイソシアネートと第2級アミン
    混合物とを含有してなるポリウレア塗料組成物であっ
    て、 前記第2級アミン混合物が、式(1)で示される第2級
    脂環式ジアミンと式(2)で示される第2級脂肪族ポリ
    アミン化合物との混合物であること、を特徴とする前記
    ポリウレア塗料組成物。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 前記有機ポリイソシアネートが脂肪族ポ
    リイソシアネートである、請求項1に記載のポリウレア
    塗料組成物。
  3. 【請求項3】 前記有機ポリイソシアネートが変性脂肪
    族ポリイソシアネートである、請求項1に記載のポリウ
    レア塗料組成物。
  4. 【請求項4】 前記有機ポリイソシアネートが、ウレト
    ジオン結合、イソシアヌレート結合、ビュレット結合及
    びアロファネート結合からなる群から選ばれる1種以上
    の結合を少なくとも含有する変性脂肪族ポリイソシアネ
    ートである、請求項1に記載のポリウレア塗料組成物。
  5. 【請求項5】 前記有機ポリイソシアネートが、ウレト
    ジオン結合及びイソシアヌレート結合を少なくとも含有
    する変性脂肪族ポリイソシアネートである、請求項1に
    記載のポリウレア塗料組成物。
  6. 【請求項6】 有機ポリイソシアネートと第2級アミン
    混合物とを含有してなるポリウレア接着剤組成物であっ
    て、 前記第2級アミン混合物が、式(1)で示される第2級
    脂環式ジアミンと式(2)で示される第2級脂肪族ポリ
    アミン化合物との混合物であること、を特徴とする前記
    ポリウレア接着剤組成物。 【化3】 【化4】
  7. 【請求項7】 前記有機ポリイソシアネートが脂肪族ポ
    リイソシアネートである、請求項6に記載のポリウレア
    接着剤組成物。
  8. 【請求項8】 前記有機ポリイソシアネートが変性脂肪
    族ポリイソシアネートである、請求項6に記載のポリウ
    レア接着剤組成物。
  9. 【請求項9】 前記有機ポリイソシアネートが、ウレト
    ジオン結合、イソシアヌレート結合、ビュレット結合及
    びアロファネート結合からなる群から選ばれる1種以上
    の結合を少なくとも含有する変性脂肪族ポリイソシアネ
    ートである、請求項6に記載のポリウレア接着剤組成
    物。
  10. 【請求項10】 前記有機ポリイソシアネートが、ウレ
    トジオン結合及びイソシアヌレート結合を少なくとも含
    有する変性脂肪族ポリイソシアネートである、請求項6
    に記載のポリウレア接着剤組成物。
  11. 【請求項11】 有機ポリイソシアネートと、式(1)
    で示される第2級脂環式ジアミンと、式(2)で示され
    る第2級脂肪族ポリアミン化合物とを反応させること、
    を特徴とするポリウレア樹脂の製造方法。 【化5】 【化6】
  12. 【請求項12】 前記有機ポリイソシアネートが脂肪族
    ポリイソシアネートである、請求項11に記載のポリウ
    レア樹脂の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記有機ポリイソシアネートが変性脂
    肪族ポリイソシアネートである、請求項11に記載のポ
    リウレア樹脂の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記有機ポリイソシアネートが、ウレ
    トジオン結合、イソシアヌレート結合、ビュレット結合
    及びアロファネート結合からなる群から選ばれる1種以
    上の結合を少なくとも含有する変性脂肪族ポリイソシア
    ネートである、請求項11に記載のポリウレア樹脂の製
    造方法。
  15. 【請求項15】 前記有機ポリイソシアネートが、ウレ
    トジオン結合及びイソシアヌレート結合を少なくとも含
    有する変性脂肪族ポリイソシアネートである、請求項1
    1に記載のポリウレア樹脂の製造方法。
  16. 【請求項16】 支持体上に有機ポリイソシアネートと
    第2級アミン混合物とを混合、塗布し反応させてなるポ
    リウレア樹脂被膜の製造方法であって、 前記第2級アミン混合物が、式(1)で示される第2級
    脂環式ジアミンと式(2)で示される第2級脂肪族ポリ
    アミン化合物との混合物であること、を特徴とする前記
    方法。 【化7】 【化8】
  17. 【請求項17】 前記有機ポリイソシアネートが脂肪族
    ポリイソシアネートである、請求項16に記載のポリウ
    レア樹脂被膜の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記有機ポリイソシアネートが変性脂
    肪族ポリイソシアネートである、請求項16に記載のポ
    リウレア樹脂被膜の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記有機ポリイソシアネートが、ウレ
    トジオン結合、イソシアヌレート結合、ビュレット結合
    及びアロファネート結合からなる群から選ばれる1種以
    上の結合を少なくとも含有する変性脂肪族ポリイソシア
    ネートである、請求項16に記載のポリウレア樹脂被膜
    の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記有機ポリイソシアネートが、ウレ
    トジオン結合及びイソシアヌレート結合を少なくとも含
    有する変性脂肪族ポリイソシアネートである、請求項1
    6に記載のポリウレア樹脂被膜の製造方法。
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