JP2002201732A - 防耐火目地構造および防耐火接続構造 - Google Patents

防耐火目地構造および防耐火接続構造

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JP2002201732A JP2001327966A JP2001327966A JP2002201732A JP 2002201732 A JP2002201732 A JP 2002201732A JP 2001327966 A JP2001327966 A JP 2001327966A JP 2001327966 A JP2001327966 A JP 2001327966A JP 2002201732 A JP2002201732 A JP 2002201732A
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Takeshi Kubo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】目地部に防耐火性を持たせ、かつ、施工が簡便
な目地構造を提供する。 【解決手段】防耐火性の外壁パネル1,2のジョイント
部となる木口面1a,2aに向けて火災時にその体積が
著しく膨張する耐火膨張層11を形成しうる熱膨張性耐
火部材10を貼付又は挿入している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建物外壁の接続
部(目地部)に形成される防火性及び耐火性を備えた防
耐火目地構造、または屋根と外壁の接続部(通気孔)、
屋根と軒天井の接続部(通気孔)に形成される防火性及
び耐火性を備えた防耐火接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、一般建築物の内外壁に用いられる
部材に対して防火性及び耐火性が要求されるようになっ
てきた。これに伴い、外壁の接続部(目地部)に対して
も従来必要とされてきた水密性に加えて、防火性及び耐
火性(以下、防・耐火性という)が要求され、屋根と外
壁の接続部(通気孔)、屋根と軒天井の間の接続部(通
気孔)に対しても、通気性に加えて防・耐火性が要求さ
れている。
【0003】この外壁の目地部に要求される防・耐火性
としては、裏面への炎の貫通がない遮炎性を有するこ
と、目地部が部材で覆われている場合は、その部材の温
度が260℃以下となる遮熱性を有することが求められ
る。
【0004】このような観点から、外壁の接続部に防・
耐火性を付与する種々の手法が提案されている。たとえ
ば、特開平8−81674号公報によれば加熱により発
泡して形成される炭化層膜が大きな体積膨張を示して、
炎の侵入を抑えることのできる防火性シーリング材(シ
ーラント)が提案され、そのシーリング材は、目地部に
注入又は塗布されて使用されている。
【0005】また、特開平8−209891号公報によ
れば、耐火性を有するガスケットを目地部に取り付ける
手法が開示されている。
【0006】一方、屋根と外壁の接続部に要求される防
・耐火性としては、屋根内や外壁裏面への炎の貫通がな
い遮炎性を有すること、接続部が部材で覆われている場
合は、屋根荷重を支える構造部材の温度が最大450℃
以下、平均350℃以下となる遮熱性を有することが求
められる。
【0007】屋根と外壁の接続部(通気孔)および屋根
と軒天井の接続部(通気孔)については、接続部に防・
耐火性を付与するため一般的に鋼板で完全に通気孔を塞
ぐ方法や、耐火性を有するガスケットを取り付けてお
き、平常時は屋根内の通気を行うための方法として、特
開平11―264603号公報に示されるように軒裏防
耐火材と外壁材の通気孔に火災加熱時のみ通気孔を塞ぐ
機能を有する形状記憶ダンパーを取り付ける手法が用い
られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】外壁の接続部につい
て、シーリング材を注入又は塗布する場合は、注入又は
塗布作業に技術及び施工時間を要し、施工が不十分であ
ると火災時にシーラントが目地部から脱落し、遮炎効果
が不十分となり、火災時に目地部から炎が貫通する恐れ
がある。また、この注入又は塗布施工は、現場にて施工
をしなければならないという問題もあり、多くの場合に
は建築物全体に足場を設けて行われる。
【0009】一方、目地部に耐火性を有するガスケット
を取り付ける手法は、比較的簡易に短時間で施工できる
が、そこに用いられるガスケット自体が高価であるとい
う問題があった。
【0010】また、シーラントを塗布したり、ガスケッ
トを取り付ければ一次防水は行えるが、毛管現象による
水に対応した水密性を保持するには、さらに二次防水が
必要となる。
【0011】この二次防水には、壁パネルの木口面にブ
チルテープなどを貼り付けたうえで発泡ポリエチレンな
どのバックアップ材を嵌め込む手法があるが、この場
合、ブチルテープの貼り付けとバックアップ材の嵌め込
みとが必要で、施工が非常に煩雑になるという問題があ
った。
【0012】一方、折板屋根と外壁の接続部(通気孔)
については接続部に防・耐火性を付与するために、鋼板
や耐火性ガスケットを用いる場合は、平常時に屋根内の
通気が確保できず結露などによる湿気を外に逃がすこと
ができず、また形状記憶合金ダンパーを用いる場合は高
価かつ複雑な納まり部に対応が難しいという問題があっ
た。
【0013】この発明は、上述のような問題点を解消す
るためになされたもので、外壁の目地部に防・耐火性を
持たせ、かつ、施工が簡便な目地構造を提供することに
ある。
【0014】この発明の更なる目的は、折板屋根と外壁
の接続部(通気孔)、または傾斜屋根と軒天井の接続部
(通気孔)についても防耐火性を持たせ、かつ、施工が
簡便であって、さらに、屋根内の通気を確保できる接続
構造を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
防耐火性の外壁パネルのジョイント部となる木口面に向
けて火災時にその体積が著しく膨張する耐火膨張層を形
成しうる熱膨張性耐火部材を貼付又は挿入したことを特
徴とする防耐火目地構造である。
【0016】ここで、この熱膨張性耐火部材の木口面に
向けての貼付又は挿入は、施工現場にても行えるが、工
場などで建物ユニットなどを組み立てる際に、予め、目
地部を構成する外壁パネルの木口面等にこの熱膨張性耐
火部材を直接又は間接に貼付などにより固定してもよ
い。
【0017】このような熱膨張性耐火部材の挿入又は貼
付は、従来のシーラントを注入又は塗布する施工に比べ
て技術を要せずに行えるので、請求項1記載の発明によ
れば、熱膨張性耐火部材は、防耐火性の外壁パネルのジ
ョイント部となる木口面等にまた屋根と外壁等に直接又
は間接に貼付又は挿入するという簡単な施工方法により
提供される。
【0018】ここで、この目地構造での熱膨張性耐火部
材は、目地部に充満されていてもよいが、必ずしも充満
されずに隙間があってもよい。火災時には、木口面に向
けて熱膨張性耐火部材が膨張して目地部が膨張された耐
火膨張層により充満されれば遮炎が行え、裏面への火炎
の貫通がなくなる。また、この充満された耐火膨張層に
より、目地部を通じた熱の伝搬が抑制され、これにより
外壁パネルの裏面への温度上昇も抑制することができ
る。
【0019】また、熱膨張性耐火部材の施工を工場など
で行えば、高品質管理のもとに熱膨張部材を木口面に直
接又は間接に固定することができる。これにより、火災
時にこの熱膨張部材が目地部から脱落したりすることが
なく、確実に遮炎を行うことができる。
【0020】このような熱膨張性耐火部材としては、例
えば、50kW/m2の加熱条件下で30分間加熱した
後の体積膨張倍率が加熱前の体積の3倍以上100倍以
下であるものが好ましい。3倍以上と高倍率のものを選
択することにより、厚みの薄い熱膨張性耐火部材を用い
ることにより、ユニット建物を組み立てた場合の目地間
に隙間があっても、火災時にはこの熱膨張性耐火部材を
木口面に向けて膨張させて目地間を確実に充満させるこ
とができる。
【0021】また、この熱膨張性耐火部材として、緩衝
性材料が内層又は外層に積層されたものを用いれば、こ
の緩衝性材料が緩衝材となり、熱膨張性耐火部材の挿入
が容易となる。
【0022】また、この熱膨張性耐火部材として、水密
弾性材料が積層されていれば、この熱膨張性耐火部材を
木口面に貼付又は挿入することにより外壁の場合目地部
での水密性も図れる。
【0023】以上のような熱膨張性耐火部材は、例え
ば、熱膨張性耐火材層の一面に緩衝性材料が積層され他
面に水密弾性材料が積層されたもの、熱膨張性耐火材層
の一面に水密弾性材料の層が積層されたものを包含す
る。
【0024】また、この熱膨張性耐火部材として、粘着
剤層が最外表面に積層されているものを用いれば、木口
面等への貼付が容易かつ確実となる。
【0025】ここで、この粘着剤層は、仮止めできる程
度で有ればよい。この場合には、仮止め後、タッカーや
釘などにより固定される。それ故、この粘着剤層は貼付
面の全面にわたっていても、部分的でも、点在されてい
てもよい。
【0026】請求項6記載の発明によれば、折板屋根と
防火性外壁パネルとの間に形成される通気孔部に、通気
孔を塞ぐ方向に向けて火災時にその体積が著しく膨張す
る耐火膨張層を形成しうる熱膨張性耐火部材を貼付又は
挿入したことを特徴とする防耐火接続構造である。
【0027】請求項7記載の発明によれば、折板屋根の
軒先に、折板の下面の凹凸形状に沿った上部形状を有
し、折板屋根と外壁パネルとの間を通気孔を除いて遮蔽
する面戸カバーを装着し、折板屋根と面戸カバーとの間
に形成される隙間を通気孔とし、その折板の下面と面戸
カバーの上面との間隔をほぼ一定にし、折板屋根と面戸
カバーとの間に形成される通気孔部に熱膨張性耐火部材
が貼付または挿入されたことを特徴とする請求項6記載
の防耐火接続構造である。
【0028】請求項8記載の発明は、面戸カバーの折板
屋根と対向する部分に、熱膨張性耐火材層部材が挿入ま
たは貼付されたことを特徴とする請求項7記載の防耐火
接続構造である。
【0029】請求項9記載の発明は、住宅の躯体から外
方に突出して設けられた傾斜屋根の下面側に、前記傾斜
屋根の先端部まで軒裏天井が設けられ、この軒裏天井と
前記傾斜屋根間の通気孔部に通気孔を塞ぐ方向に向け
て、火災時にその体積が著しく膨張する耐火膨張層を形
成し得る熱膨張性耐火部材が貼付または挿入されたこと
を特徴とする防耐火接続構造である。
【0030】請求項10記載の発明は、前記通気孔に熱
膨張性耐火部材の飛び散り、落下を防止する網状体を設
けた事を特徴とする請求項9記載の防耐火接続構造であ
る。
【0031】請求項11記載の発明は、前記熱膨張性耐
火部材は、50kW/m2の加熱条件下で30分間加熱
した後の体積膨張倍率が加熱前の体積の3倍以上100
倍以下であることを特徴とする請求項6から請求項8の
いずれかに記載の防耐火接続構造である。このような耐
火部材を選択することにより、通常時は折板屋根と外
壁、傾斜屋根と軒天井の換気孔のスペースを確保し、火
災時にはこの熱膨張性耐火部材を換気孔の対向面に向け
て膨張させて隙間を確実に充満させることができる
【0032】請求項12記載の発明は、前期熱膨張性耐
火部材は、熱可塑性樹脂またはエポキシ樹脂100重量
部に対し、無機充填材50〜400重量部含有し、その
うち少なくとも加熱時に膨張する層状無機物を20〜3
50重量部含有する耐火性部材である、請求項1から請
求項8のいずれかに記載の防耐火接続構造である。
【0033】ここで、この熱膨張性耐火部材の貼付又は
挿入は、施工現場にても行えるが、工場などで建物ユニ
ットや屋根などを組み立てる際に、予め、通気孔部を構
成する外壁パネルや屋根、タイトフレーム、面戸カバ
ー、軒天井、鼻隠し等にこの熱膨張性耐火部材を直接又
は間接に貼付などにより固定してもよい。
【0034】火災時には、熱膨張性耐火部材が膨張して
通気孔部に充填され、外壁の裏面または屋根内部への火
炎の貫通がなく、かつ充填された熱膨張性耐火部材によ
り熱の伝搬を抑制し、外壁裏面または屋根内部の温度上
昇を抑制することができる。
【0035】このような熱膨張性耐火部材としては、例
えば、50kW/m2の加熱条件下で30分間加熱した
後の体積膨張倍率が加熱前の体積の3倍以上100倍以
下であるものが好ましい。また、この熱膨張性耐火部材
として、粘着剤層が最外表面に積層されているものを用
いれば、木口面等への貼付が容易かつ確実となる。
【0036】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施の形態に
係る目地構造が適用される建物として、工場において予
め組み立てられた箱型の建物ユニットを施工現場へ運搬
し、施工現場において組立施工されるユニット建物の目
地構造の一例を示す図である。
【0037】下階建物ユニットU2,上階建物ユニット
U1が工場から運搬され、施工現場において、下階建物
ユニットU2の上に上階建物ユニットU1が不図示の箇
所でボルト接合などにより接合されてユニット建物Uが
形成されている。これらの上下階建物ユニットU1,U
2には、工場にて予め不図示の間柱などを介して外壁パ
ネル1、2が固定されている。
【0038】これらの外壁パネル1,2は防・耐火性を
備えたものであり、不燃材料又は準不燃材料から構成さ
れ、たとえば、石膏ボードや硬質木片セメント板、繊維
混入セメント板、繊維混入アルミナシリケート板、オー
トクレーブ養生軽量気泡コンクリート板(ALC)単体
又は金属フレームなどとの積層板等が好適に用いられ
る。
【0039】これにより、下階建物ユニットU2と上階
建物ユニットU1とのジョイント部となる木口面1a、
2aには目地部3を構成する隙間が形成されている。
【0040】下階建物ユニット1の大梁5の上面5a及
び外壁パネル2の裏面2bから防水シート6、6がそれ
ぞれ木口1a面上に延設されている。
【0041】外壁パネル2の下端の木口面2aには、工
場にてこの発明で用いるシート状の熱膨張性耐火部材1
0が予め粘着剤や接着剤にて貼付され、不図示のタッカ
ー又は釘打ちにより固定されている。
【0042】この発明に係る防耐火目地構造では、火災
時にこの熱膨張性耐火部材10が膨張して、図2に示す
ように、外壁パネル1,2のジョイント部となる木口面
1a,2a間(木口2aと防水シート6間)を完全に充
満した耐火膨張層20が形成される。
【0043】これにより、目地部3は、この膨張により
形成された耐火膨張層20により充満されて遮炎され
る。また、建物内部への火炎の貫通がなくなるととも
に、この充満された耐火膨張層20により、目地部3を
通じた熱の伝搬が抑制され、これにより外壁パネル1,
2の裏面への温度上昇も抑制することができる。
【0044】また、この木口面2aへの熱膨張性耐火部
材10の貼付及び固定施工は工場などで行われるので、
施工が楽であり、高品質管理のもとに熱膨張性耐火部材
10を木口面2aに確実に固定することができる。これ
により、長期間にわたって熱膨張性耐火部材10が木口
面2aから脱落したりすることがなく、いつ起こるかわ
からない火災に対しても確実に遮炎を行うことができ
る。
【0045】この熱膨張性耐火部材10は、図3〜図1
1に示すように、熱膨張性耐火材料を押出成形などによ
り形成される長手方向に一様に延びる、例えば、フィル
ム状、シート状、板状、棒状(ロッド状)等の形態であ
り、その断面は、方形、円形、楕円形、多角形、自由形
等である。また、熱膨張性耐火部材10は、芯層又は表
層に熱膨張性耐火材料よりなる層(熱膨張性耐火部材
層)11を備え、表層又は芯層として緩衝性材料よりな
る緩衝層13を備えたり、目地部3の木口面1a,2a
等に接する面に水密弾性層14や粘着剤層12を備えて
いてもよい。
【0046】この熱膨張性耐火部材10の大きさは特に
は制限がないが、その遮炎すべき目地部3の幅(木口面
1aと木口面2aとの距離)、目地部3の形状、及び熱
膨張性耐火材料の体積膨張率、形状、価格等を考慮して
適宜に設定される。
【0047】熱膨張性耐火材料から構成される部分の厚
みは、目地部3の幅に対して、通常、その目地部の幅の
1〜50%程度の範囲のものが好ましく用いられる。こ
の厚みが薄すぎると、目的とする裏面への火炎の貫通を
防止する遮炎性が低下し、一方、厚みが厚ければ厚いほ
ど、耐火性、防水性等には有利であり、また遮炎性など
の性能上の問題はないが、コストが増加する。なお、こ
の幅は、熱膨張性耐火材料から構成される層が複数の場
合には、それらの合計厚みである。
【0048】このような熱膨張性耐火部材10は、たと
えば、長手方向にわたって均一な隙間を備えた目地部3
又は壁パネルの木口面1a,2aに貼付又は挿入が容易
となり、木口間の長手方向に対して均一に貼付又は挿入
が行える。
【0049】また、緩衝層13の厚みは、用いられる目
地部分の隙間に応じて設定される。目地部3の幅に対し
て50〜300%程度のものが一般に用いられる。目地
部の幅に対して50%未満の場合には、目的とする目地
部3を充填する際の緩衝機能が不十分となり、また、3
00%を超える場合には、目地部3に充填する際の施工
性が劣る。
【0050】また、水密弾性層14の厚みも特には限定
されないが、0.1mm〜3mmの範囲内のものが一般
的に用いられる。水密弾性層14の厚みが薄いと、目的
とする防水性を得ることが困難となり、3mmよりも厚
い場合には、熱膨張性耐火部材10自体の難燃性が低下
することがある。
【0051】また、粘着剤層12の厚みは特には限定さ
れないが、0.1mm〜2mmの範囲内のものが一般的
に用いられる。粘着剤層の厚みが薄いと、防水性を目的
とする場合にはその防水性が困難となり、2mmよりも
厚い場合には、熱膨張性耐火部材10自体の難燃性が低
下することがある。
【0052】図3に示す熱膨張性耐火部材10は、熱膨
張性耐火材料から構成されるシート状(又はテープ状)
の熱膨張性耐火部材層11から構成されている。この熱
膨張性耐火部材10は、ロールなどに巻いた状態で保管
したり提供したりすることができる。
【0053】図4に示す熱膨張性耐火部材10は、熱膨
張性耐火部材層11の一方の面に塗布などにより積層さ
れた粘着剤層12が設けられている。
【0054】なお、この粘着剤層12は、図4では全面
にわたって均一に設けられているが、部分的に設けられ
ていたり、点在されていてもよい。また、この熱膨張性
耐火部材10は、粘着剤層12が付与された面に離型紙
を貼り付ければ、ロールなどに巻いた状態で保管したり
提供したりすることができ便利である。
【0055】図5に示す熱膨張性耐火部材10は、互い
に平行な一対の熱膨張性耐火部材層11間に略方形の緩
衝性材料からなる緩衝層13がサンドイッチ状に(芯層
として)挟まれた構成である。このような熱膨張性耐火
部材10は、たとえば、押出成形により各部材層を形成
し、接着剤により接合させることにより形成される。
【0056】また、図6に示す熱膨張性耐火部材10
は、円形ロッド状の緩衝層13の周囲に円筒状の熱膨張
性耐火部材層11が積層された形態である。この断面は
円形に限らず、方形など多角形であっても、また、それ
らの角部は面取りされていてもよい。
【0057】このような形態の熱膨張性耐火部材10
は、押出成形により円筒状の熱膨張性耐火部材層11を
形成し、その一側面11aを長手方向に切り開き、この
開口に押出成形などにより形成されたロッド状の緩衝層
13を押し込むことにより形成される。もちろん共押出
により成形してもよく、その他の方法により形成されて
いてもよい。
【0058】図7、図8に示すように、熱膨張性耐火部
材層11を芯層に用いてもよい。これらの熱膨張性耐火
部材10では、芯層として熱膨張性耐火部材層11が用
いられ表層として緩衝層13が積層されている。なお、
この図7、図8の熱膨張性耐火部材層11は一層である
ので、図5、図6の熱膨張性耐火部材層11よりも層の
厚み又は体積が増大されている。
【0059】なお、図8においては、緩衝層13として
の中空樹脂発泡体の一側面が符号13aで示すように切
り裂かれて内部に円形ロッド状の熱膨張性耐火部材層1
1が挿嵌されているが、この切り裂き13aはなくても
よい。
【0060】また、図9〜図11に示す熱膨張性耐火部
材10はいずれも目地部3への挿嵌用の部材であり、目
地部3への圧入できるように、目地間の幅よりも高さが
高く構成され、適度な弾性又は柔軟性を備えている。図
9に示す熱膨張性耐火部材10は、熱膨張性耐火部材層
11のみからなる弾性材料であり、矢印方向に向けて中
央を折り曲げられながら、木口1a,2a間に圧入され
て支持されて弾性により、または適当な粘着剤、接着剤
などにより固定されて支持される。
【0061】また、図10に示す熱膨張性耐火部材10
は、可撓性又は弾性を備えた熱膨張性耐火部材層11の
裏面側に中央部分の厚みが減少され、両側に向かって厚
みが増大された緩衝層13が接着剤などにより固定され
た構成とされている。これにより、中央部分で折り曲げ
て矢印方向に向けて木口1a,2a間に圧入されること
により緩衝層13に支持されて熱膨張性耐火部材10は
目地部3に保持される。
【0062】また、図11に示す熱膨張性耐火部材10
は一方の側面10aから他方の側面10bに向かって幅
が漸減され、両側面10c、10dが不連続に構成され
た楔型の形態である。幅が狭い側面10bから、目地部
3に挿嵌容易に構成されている。このような形態の変形
例は、たとえば、公知の1次止水ガスケットに用いら
れ、たとえば、特開平8−209891号公報の図面に
記載の1次止水ガスケットと同一の形態であってもよ
い。
【0063】以上の熱膨張性耐火部材10には、図1
2、図13に示すように、木口面2a(又は木口面1
a)との間の水密性を維持させるには、これらの木口面
2a等に接する側に水密弾性層14を積層してもよい。
【0064】この発明で用いられる熱膨張性耐火材料
は、従来から用いられている耐火断熱層(耐火膨張層)
を形成しうる材料であって火災時にその体積が著しく膨
張する熱膨張性耐火材料である。
【0065】このような熱膨張性耐火材料としては、例
えばスリーエム社の商品名:ファイアバリア(クロロプ
レンゴムとバーミキュライトを含有する樹脂組成物から
なるシート材料)、三井金属塗料の商品名:メジヒカッ
ト(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組
成物からなるシート材料)等の熱膨張性シート材料が挙
げられる。
【0066】また、熱膨張性耐火材料としては、熱可塑
性樹脂又はエポキシ樹脂と、加熱時に膨張する層状無機
物を含有する無機充填材とからなる材料であってもよ
い。
【0067】この熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポ
リプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等のポリオレフィ
ン樹脂;ポリ(1−)ブテン系樹脂、ポリペンテン樹
脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン(ABS)系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アクリル樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フェノール系樹
脂、ポリウレタン系樹脂などが挙げられる。
【0068】エポキシ樹脂を用いたシートは、膨張後の
耐火膨張層20が架橋構造をとるため、形状保持性に優
れており、材料の厚みを薄くして発泡倍率を上げても、
好適に遮炎を行うことができる。これらのエポキシ樹脂
としては、特には限定されないが、基本的にはエポキシ
基をもつモノマーと硬化剤とを反応させることにより得
られる。
【0069】エポキシ基をもつモノマーとしては、たと
えば、2官能のグリシジルエーテル型、グリシジルエス
テル型、多官能のグリシジルエーテル型などが挙げられ
る。
【0070】この2官能のグリシジルエーテル型として
は、ポリエチレングリコール型、ポリプロピレングリコ
ール型、ネオペンチルグリコール型、1,6−ヘキサン
ジオール型、トリメチロールプロパン型、プロピレンオ
キサイド−ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA
型等が挙げられる。
【0071】また、グリシジルエステル型としては、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸型、テトラヒドロ無水フタル酸
型、ダイマー酸型、p−オキシ安息香酸型等があげら
れ、多官能のグリシジルエーテル型としては、フェノー
ルノボラック型、オルトクレゾールノボラック型、DP
P(ジフェニル−p−フェノール)ノボラック型、ジシ
クロペンタジエン・フェノール型などが挙げられる。
これらは、単独でも2種以上混合されていてもよい。
【0072】また、硬化剤は、重付加型であっても、触
媒型であってもよく、これらのエポキシ樹脂の硬化方法
は限定されない。重付加型としては、ポリアミン、酸無
水物、ポリフェノール、ポリメルカプタン等が例示さ
れ、触媒型としては、3級アミン、イミダゾール類、ル
イス酸錯体などが挙げられる。
【0073】このような無機充填材としては、シリカ、
珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチ
モン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭
酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、珪酸カルシウ
ム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベン
トナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セ
リサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バル
ン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、カーボ
ンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木
炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシ
ウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、
硫化モリブデン、炭化珪素、ステンレス繊維、硼酸亜
鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、無機系
リン化合物などが挙げられる。これらは、単独でも2種
以上を混合して用いてもよい。
【0074】これらの中で、特に骨材的役割を果たす炭
酸カルシウム、炭酸亜鉛で代表される金属炭酸塩や含水
無機物が好ましい。水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウムで代表される含水無機物は骨材的役割に加えて加
熱時に吸熱効果を付与することができる。
【0075】また、無機系リン化合物は、難燃性の向上
に好適に用いられ、たとえば、赤リン;リン酸ナトリウ
ム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金
属塩;ポリリン酸アンモニウム類等が挙げられる。これ
らの中で、ポリリン酸アンモニウム類が好ましい。
【0076】また、加熱時に膨張する層状無機物として
は、特に限定されないが、バーミキュライト、カオリ
ン、マイカ、熱膨張性黒鉛等が挙げられる。これらの中
で、発泡開始温度が低いことから、熱膨張性黒鉛がこの
発明の熱膨張性耐火部材を形成する材料として好適に用
いられる。
【0077】この熱膨張性黒鉛としては、粒度が20〜
200メッシュの範囲にあるのが好ましい。この粒度が
200メッシュより小さくなると黒鉛の膨張度が小さく
なり、十分な耐火断熱層を得ることが困難となる。一
方、この粒度が20メッシュよりも大きくなると黒鉛の
膨張度が大きくなるという利点はあるが、樹脂と混練す
る際の黒鉛の分散性が劣り、物性が低下する場合があ
る。
【0078】このような熱膨張性黒鉛は、公知物質であ
り、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッ
シュグラファイト等の粉末を濃硫酸、硝酸、セレン酸等
の無機酸と、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガ
ン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とで処
理してグラファイト層間化合物を生成させたもので、炭
素の層状構造を維持したままの結晶化合物である。
【0079】このように、酸処理して得られた熱膨張性
黒鉛は、さらにアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカ
リ金属化合物、アルカリ土類金属化合物などの中和剤に
より中和したものを使用するのがよい。
【0080】このような脂肪族低級アミンとしては、モ
ノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、
エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等が挙げ
られる。また、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金
属化合物としては、カリウム、ナトリウム、カルシウ
ム、バリウム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭
酸塩、硫酸鉛、有機酸塩等が挙げられる。
【0081】このように中和処理した熱膨張性黒鉛の具
体例としては、例えば、UCAR CARBON社製の商品名GRAF
GUARD、東ソー社製の商品名GREP-EG等が挙げられる。
【0082】これらの無機充填材は、熱可塑性樹脂又は
エポキシ樹脂の樹脂100重量部に対し、加熱時に膨張
する層状無機物が20〜350重量部の範囲で含有する
無機充填材を50〜400重量部含有するのが好まし
い。
【0083】層状無機物が20重量部よりも少ないと、
膨張倍率が不足して十分な遮炎効果を得ることが困難と
なる。また、350重量部を超えると、凝集力が不足す
るため、成形品としての形態保持性(強度)が得られに
くい。
【0084】また、この層状無機化合物を含む無機充填
材の充填量が少ないと、燃焼後の残渣量が減少するた
め、十分な耐火断熱層が得られない。また、可燃物の比
率が増加するため、難燃性が低下する。一方、無機充填
材の充填量が400重量部よりも多いと、樹脂バインダ
ーの配合比率が減少するため、粘着力が不足する。
【0085】この樹脂組成物は、この発明の効果を損な
わない範囲で、難燃剤、酸化防止剤、金属害防止剤、帯
電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料等が添
加されてもよい。また、成形物に粘着性を付与するため
に粘着付与剤が添加されてもよい。
【0086】以上の樹脂組成物は各成分を単軸押出機、
二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、
二本ロール等従来公知の混練装置に供給して溶融混練さ
れた後、押出成形、カレンダー成形等、従来公知の成形
方法によってシート状等自由な形状とすることができ
る。
【0087】以上説明した熱膨張性耐火部材10として
は、熱膨張性耐火部材層11の厚みが、50kW/m2
の加熱条件下で30分間加熱した後の体積膨張倍率で加
熱前の体積の3倍以上100倍以下であるものが好まし
く、特にこの条件下での厚み方向の膨張が3倍以上であ
ることが好ましい。
【0088】膨張倍率を3倍以上と高倍率のものを選択
することにより、厚みの薄い熱膨張性耐火部材を用いる
ことにより、ユニット建物を組み立てた場合の目地間に
隙間があっても、火災時にはこの熱膨張性耐火部材を木
口面に向けて膨張させて目地間を確実に充満させること
ができる。また、体積膨張が小さい材料を用いると、分
厚い熱膨張性耐火部材が必要となり、コストが上昇す
る。
【0089】一方、この熱膨張倍率に上限はないが、あ
まり倍率が高いと、膨張後に形成される熱膨張性耐火部
材層の機械的強度が弱くなり、良好な遮炎効果を得るこ
とが困難となり、一般的には100倍以下である。
【0090】つぎに、この発明で用いられる緩衝性材料
としては、樹脂発泡体又は不織布又は織布が用いられ
る。
【0091】この樹脂発泡体としては、発泡倍率が5〜
100倍程度のものが好ましく用いられ、ポリエチレン
系発泡体、ポリプロピレン系発泡体、ポリオレフィン系
発泡体、ポリスチレン系発泡体、ポリウレタン系発泡
体、フェノール樹脂系発泡体、イソシアネート系発泡体
等の発泡体が例示され、これらの樹脂発泡体は独立気泡
型発泡体であるのがよい。
【0092】また、上記の不織布としては、ポリエステ
ル不織布、ポリプロピレン不織布、アクリル樹脂系不織
布などの有機繊維系不織布はもちろんのこと、セラミッ
クブランケット、ロックウール、グラスウール等の無機
系不織布が好適に用いられる。
【0093】これらの無機系不織布は、ポリエチレンな
どの樹脂フィルムで包まれることにより、水密弾性材料
などの他の材料を積層する際の接着性が高められる。
【0094】また、上記の織布としては、ポリエステル
織布、ポリプロピレン織布、アクリル樹脂系織布などの
有機繊維系織布や無機系織布が用いられる。
【0095】この発明で用いられる水密弾性材料として
は、ゴムや独立気泡型熱可塑性樹脂発泡体などが用いら
れる。
【0096】このゴムとしては、従来用いられている天
然ゴムや合成ゴムなどをそのまま用いることができる。
この合成ゴムとしては、たとえば、ブチルゴム、ポリク
ロロプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレン
ゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、ニトリルゴム、
シリコーンゴム等が挙げられる。これらは、単独でも2
種以上併用されていてもよい。
【0097】また、独立気泡型熱可塑性樹脂発泡体とし
ては、たとえば、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレ
ン系発泡体、ポリオレフィン系発泡体、ポリスチレン系
発泡体、ポリウレタン系発泡体、フェノール樹脂系発泡
体、イソシアネート系発泡体等の独立気泡型発泡体が好
適なものとして例示され、その発泡倍率は、5〜100
倍の範囲が好ましい。また、この水密弾性材料が独立気
泡型熱可塑性樹脂発泡体である場合には、防水性が劣る
場合があるので、通常、粘着剤層が積層される。
【0098】この粘着剤層としては、従来用いられてい
る公知の粘着剤を用いることができる。たとえば、アク
リル系粘着剤、ブチルゴムなどが適当な粘着付与剤であ
り、石油系樹脂等を適宜添加したものが用いられてい
る。
【0099】このような水密弾性材料は粘着性を備えて
いれば、粘着剤層と兼用することができ、また、上述の
緩衝層が木口面に形成される場合であって、緩衝層を形
成する材料が水密性と弾性を保持する材料から選択され
る場合には、緩衝層と兼用することができる。
【0100】つぎに、図14〜図16により、ユニット
建物を例とした目地構造の他の例を説明する。図1と同
一乃至は均等な部位部材については詳細な説明は省略す
る。図14においては、木口面2a及び木口面1aの上
方に位置する防水シート6の上面6aに粘着剤により一
対の熱膨張性耐火部材10、10が固定されている。こ
の熱膨張性耐火部材10は、図3又は図4に示すものと
略同一であり、粘着剤又は接着剤により仮固定されたの
ち、タッカーや釘打ち(不図示)によりそれぞれの木口
面1a,2aに互いの隙間を開けて固定されている。
【0101】また、下階建物ユニット1の大梁5と上階
建物ユニット2の大梁5との間に水密性を維持するため
の二次防水材7が挿嵌され、目地部3を覆い隠すよう
に、胴差しなどの化粧部材8が外壁パネル1に釘打ちな
どにより固定されている。
【0102】以上のように構成された目地構造によれ
ば、熱膨張性耐火部材10、10間の隙間は胴差し8に
より覆われて外部からは視認されない。また、二次防水
材7が上下階のユニット建物U1、U2間に介在されて
いるので、水密性も保持される。
【0103】また、熱膨張性耐火部材10は、上下に一
対設けられているので、火災時の熱膨張性耐火部材10
の膨張が確実となる。
【0104】また、図15においては、両木口面1a,
2aには、工場にて図3又は図4に示す一対の熱膨張性
耐火部材10、10が固定されている。防水シート6
は、この熱膨張性耐火部材10の上に、ユニット建物の
組立時に施工されている。これにより、一対の熱膨張性
耐火部材10,10は隙間を開け、この隙間には外周面
が水密性を備えたロッド状の発泡体131が圧入されて
いる。
【0105】以上のように構成された目地構造によれ
ば、熱膨張性耐火部材10、10間の隙間が水密性を備
えた発泡体により封鎖されるので、2次止水も行える。
【0106】また、この目地構造によれば、一対の熱膨
張性耐火部材10、10間に防水シート6や発泡体13
1等の他の介在物が介在されるが、火災時にこの発泡体
131が熔けて流れても、生じた隙間には直ちに熱膨張
性耐火部材10が膨張してその隙間を充満させるので、
遮炎性を維持することができる。
【0107】また、図16においては、予め工場にて、
外壁パネル2の木口面2aに図5に示す熱膨張性耐火部
材10が熱膨張性耐火部材10の一面に設けられた粘着
剤により仮固定された後タッカーなどにより固定されて
形成されている。
【0108】以上のように構成された目地構造によれ
ば、予め緩衝材が一体となった熱膨張性耐火部材10が
工場などにより外壁パネル2に固定されているので、変
形例2に比較して、施工現場での発泡体131の挿入作
業が不要となる利点がある。
【0109】また、図17においては、予め工場にて、
外壁パネル1の木口面1aの前面にガスケット9を保持
した取付金具9aが固定され、上階建物ユニットU2を
組み立てた状態で、このガスケット9を受けるガスケッ
ト受け金具9bが外壁パネル2の裏面2bに固定されて
いる。このガスケット受け金具9bの背面には、熱膨張
性耐火部材層11の裏面にアルミ板15が積層された熱
膨張性耐火部材10が施工現場で目地部3に熱膨張性耐
火部材層11を向けて貼付されている。
【0110】以上のように構成された目地構造によれ
ば、熱膨張性耐火部材10はガスケット9により外部か
ら直接視認されない。また、火災時には、このガスケッ
ト9にて一時的に遮炎されるが、火災が激しい場合に
は、この熱膨張性耐火部材層11が目地部3に向けて膨
張しこの目地部3に耐火膨張層20(不図示)が充満さ
れる。
【0111】これにより、目地部3は、この膨張により
形成された耐火膨張層20により充満されて遮炎され
る。また、建物内部への火炎の貫通がなくなるととも
に、この充満された耐火膨張層20により、目地部3を
通じた熱の伝搬が抑制され、これにより外壁パネル1,
2の裏面への温度上昇も抑制することができる。
【0112】図20〜24は請求項6から請求項8の発
明の実施の形態に係る図である。図20は折板屋根と最
上階建物ユニットに取り付けられた防・耐火性の外壁パ
ネルの間に形成される通気孔及び防耐火接続構造の実施
の一例を示すもので(イ)は斜視図、(ロ)は(イ)の
A−A断面図である 図21は折板屋根と防耐火外壁の防耐火接続構造の一例
を示す図の軒先方向から見た断面図である。図22は図
21のB−B断面図である。図23は折板屋根と防耐火
外壁の防耐火接続構造の一例を示す図の軒先方向から見
た断面図である。図24は図23のC−C断面図であ
る。図25は傾斜屋根と軒天井の防耐火接続構造の一例
を示す断面図である。図26は図25の変形例を示す要
部断面図である。
【0113】図20において15は凸状の山部と凹状の
谷部とが幅方向に繰り返し連続する台形状の凹凸断面形
状が連続する屋根材であり、17はC型鋼からなる梁
(天井梁)である。梁はタイトフレームを介して屋根材
を支持している。以下、軒先部での説明である。梁17
の上の上部フランジの上に、複数のタイトフレームを支
持するプレートとしてのタイトフレームベース19がボ
ルトにて固定されている。タイトフレームベース19は
タイトフレーム18と面戸カバー16とで屋根材15を
支持する軒先の支持金具(図22参照)を構成してい
る。
【0114】タイトフレームベース19は、図22に示
すように梁17上に支持される第1平面部19aと梁1
7から室外側に突出する第2平面部19bとを有してい
る。第1平面部の両端には下に突き出した脚部があり、
第1平面部と第2平面部の間の脚部は上部フランジのウ
エブ側に積載され、第1平面部の第2に平面部と逆の側
は上部フランジの端部側に積載される。第1平面部19
aには縦板部と横板部を備えているタイトフレーム18
の下横片が溶接され、梁17の上部フランジとボルトで
共締めされている。
【0115】タイトフレーム18はタイトフレームベー
ス19を介して梁17の上部フランジに固定されてい
る。タイトフレーム18の縦板部は下横片から直立し、
屋根材下面の凹部に納まっている。横板部は、この縦板
部の上部に水平方向に沿って延びて屋根材15の上部内
壁面と密着する。この横板部18aは屋根材15の下面
凹部の上部内壁面と嵌合する。18bは横板部18aか
ら突出し、屋根材15に嵌合する突起である。タイトフ
レーム18は、上下方向の中間部から室外側に突出する
面戸カバー支持部18cを備え、それに面戸カバー16
が支持される。面戸カバー16は、図21に示すように
折板の下面の凹凸形状に沿った上部形状を有し、上が狭
く下が広い略三角形の形状をしており、面戸カバー支持
部13cを介しタイトフレーム18に締結される。屋根
材15の裏面には遮音シート20が貼付されている。
【0116】図20に示す実施例では防耐火性外壁1の
上端木口部に熱膨張性耐火部材10aが挿入または貼付
され、タイトフレームベース第2平面部19bの上に熱
膨張性耐火部材10bが挿入または貼付されている。図
21、図22に示す実施例では、更に屋根材15の凹凸
断面部の内側通気孔の大きさに沿った形状を有する面戸
カバー16が装着され、面戸カバー16の屋根材15の
内側と対向する部分に熱膨張性耐火部材10cが貼付さ
れている。また屋根材15の裏面には遮音シート20が
貼付されている。
【0117】図23、図24に示す実施例ではタイトフ
レーム18の中間部から室外側に突出する面戸支持部1
8cを防耐火外壁1の上端小口上方まで外側方向に伸ば
し、そこに面戸カバー16が装着され、面戸カバー16
の屋根材15の内側と対向する部分に熱膨張性耐火部材
10cが貼付されている。防耐火性外壁1の上端小口部
には熱膨張性耐火部材10aが挿入または貼付され、タ
イトフレームベース第2平面部19bの上には熱膨張性
耐火材部材10bの挿入、貼付は省かれる。
【0118】図25は請求項8,9に係わる実施の形態
であって傾斜屋根21の軒先を示す。傾斜屋根21の軒
先は建物本体から外方に突き出して設けられ、内部は複
数の垂木22が間隔を空けて傾斜させて設けられてい
る。垂木22の上には野地板23と防水シート24が配
置され、さらに最上部には瓦25が配設されている。上
記垂木22の下側に一定の間隔を置いて軒裏天井を構成
する軒天井パネル26がパネル取付金具(不図示)で固
定され、軒天井パネル26と野地板23の間には換気用
の通気空間が形成される。
【0119】上記垂木22の先端には長尺の鼻先合板2
7、および鼻先鋼鈑28が配設され、さらに、鼻先鋼鈑
28の屈曲下部が軒天井パネル26の端部を隙間をもっ
て包み込む形で配設される。通常時、空気はこの隙間を
通り、屋根内の換気が行われる。そして、軒天井パネル
26と鼻先鋼鈑28の間に形成された通気孔を塞ぐ方向
に向けて、火災時にその体積が著しく膨張する耐火膨張
層を形成し得る熱膨張性耐火部材10が鼻先鋼鈑28の
端部に貼付または挿入される。
【0120】また図26には軒天パネル26と鼻先鋼鈑
28の間に形成された通気孔に熱膨張性耐火部材10の
加熱時の飛び散りや落下を防止するため、ステンレス製
網状体29が配置された例を示す。ステンレス製網状体
29が軒天パネル26の裏側から軒天パネル26と鼻先
鋼鈑28の間の通気孔に勘合するように成型、配設され
る。そのステンレス製網状体29の通気孔部の中に熱膨
張性耐火部材10が貼付され通気方向の前後それぞれが
ステンレス網状体29により覆われる。通常、空気はこ
の網状体の通気孔部を通り換気される。ステンレス製網
状体の例としては(形状寸法19×17×45×30mm、
10メッシュ、線径φ0.47)のものが使用される。
【0121】
【実施例】以下、この発明を具体的な実施例により説明
するが、この発明はこの実施例には限定されない。
【0122】なお、以下の実施例における厚み方向の膨
張倍率及び熱伝導率は次のようにして測定された。 [厚み方向の膨張倍率]ATLAS社製のコーンカロリ
ーメーター(CONE2)を用いて、膨張後の耐火断熱
材の作製を行った。
【0123】幅100mm×長さ100mm×厚さtm
mのシート状の熱膨張性耐火部材層単層からなる熱膨張
性耐火部材10を照射サンプルとした。
【0124】この照射サンプルを(中規模火災時の燃焼
条件に相当する)照射熱量50kW/m2に設定したコ
ーンカロリーメーターで30分間、加熱、燃焼させて、
膨張後の耐火膨張層20の厚み(t´mm)を測定し、
次式により厚み方向の膨張倍率を算出した。
【0125】なお、厚み方向の膨張倍率が20倍を超え
る場合には、粘着剤の塗布された熱膨張性耐火部材10
が用いられ、この熱膨張性耐火部材10は、内寸、幅1
00mm×長さ100mm×高さ30mmの四方を囲ん
だ鉄板やアルミ箔の箱の底に粘着剤により固定して測定
された。
【0126】厚み方向の膨張倍率(倍)=t´/t [熱伝導率]英弘精機社製の保温材熱伝導率測定装置H
C−073を用いて、25℃の条件下での熱伝導率が測
定された。
【0127】実施例1 シート材料用の耐火材Aとして次の組成物を用いた。 耐火材A:メタロセンPE(ダウケミカル社製 EG8
200)の100重量部と熱膨張性黒煙(東ソー社製
フレームカットGREP−EG)の50重量部と炭酸カ
ルシウム(備北粉化社製 ホワイトンBF−300)の
100重量部。
【0128】発泡ポリエチレンを押出成形し、その周囲
を覆うように耐火材Aを厚み1mmとなるように押出成
形した後、さらにその表面にブチルゴム(エクソン社製
ブチル#065)14を貼り付けて図12に示すよう
な熱膨張性耐火部材10を得た。
【0129】この熱膨張性耐火部材10の膨張倍率は1
2倍、熱伝導率は0.11kcal/m・h・℃(0.
46kJ/m・h・℃)であった。
【0130】この熱膨張性耐火部材10は、中心に緩衝
層13としての発泡ポリエチレンと、その外層に被覆さ
れた厚み1mmの熱膨張性耐火部材層11と、最外周に
被覆された水密弾性層14としてのブチルゴムとから構
成されている。この熱膨張性耐火部材10は、図示のと
おり、隣接する外壁パネル1,2間の目地部3に充填さ
れた。
【0131】実施例2 厚み2.5mmのシート状の耐火材B[スリーエム社製
ファイアバリア(膨張倍率:3倍、熱伝導率:0.2
0kcal/m・h・℃(0.84kJ/m・h・
℃))]の一面にクロロプレン系接着剤を塗布して緩衝
層13としての発泡ポリエチレンを接着した。さらに、
この表面に水密弾性材料としてのブチルゴム(エクソン
社製 ブチル#065)を貼り付けて、図13に示す形
状の熱膨張性耐火部材10を得た。この熱膨張性耐火部
材10は、熱膨張性耐火部材層11,緩衝層13,水密
弾性層14が積層された3層構造である。得られた熱膨
張性耐火部材10の中央を図示の通り折り曲げ、両方の
木口面1a,2aに水密弾性材層14が接するように挿
嵌して施工した。
【0132】実施例3 厚み2mmのシート状の耐火材C[三井金属塗料社製
メジヒカット(膨張倍率:4倍、熱伝導率:0.21k
cal/m・h・℃(0.88kJ/m・h・℃))]
の一面にウレタン系接着剤を塗布して緩衝層13として
の発泡ポリエチレンを接着し、ついで、その表面に水密
弾性材料としてのブチルゴム(エクソン社製 ブチル#
065)を貼り付け、図13に示す3層構造の熱膨張性
耐火部材10を得た。この熱膨張性耐火部材10の中央
を折り曲げ、両方の木口面1a,2aに水密弾性材層1
4が接するように挿嵌して施工した。
【0133】実施例4 エポキシ樹脂(油化シェル社製 ビスフェノールF型エ
ポキシモノマー E807)の40重量部、硬化剤(油
化シェル社製 ジアミン系硬化剤EKFL052)の6
0重量部、ポリリン酸アンモニウム(クラリアント社製
エキソリット422)の100重量部、熱膨張性黒鉛
(東ソー社製 フレームカットGREP−EG)の30
重量部、水酸化アルミニウム(昭和電工社製 ハイジラ
イトH−31)の50重量部、炭酸カルシウム(備北粉
化社製 ホワイトンBF−300)の100重量部から
なる耐火材組成物Dを、ロール混練して、得られた混合
組成物をカレンダー成形機で幅20mm、厚み0.8m
mのシートとし、その一面にウレタン系接着剤を塗布し
て図4に示す熱膨張性耐火部材10を得た。
【0134】この熱膨張性耐火部材10の膨張倍率は8
倍、熱伝導率は0.12kcal/m・h・℃(0.5
0kJ/m・h・℃)であった。
【0135】この熱膨張性耐火部材10を図18に示す
ように、両方の木口面1a,2aにタッカー31などに
より固定して施工した。
【0136】実施例5 実施例1と同じ組成物からなる耐火材Aをロール混練し
て得られた混合組成物を厚み1mmとなるように成形し
た後にウレタン系接着剤を塗布し、緩衝層13としてポ
リエチレン発泡体の外周をセラミックブランケット(ニ
チアス社製 ファインフレックスブランケット)を被覆
した材料を積層し、水密弾性材料としてのブチルゴム
(エクソン社製 ブチル#065)を貼り付けた。得ら
れた三層構造よりなる熱膨張性耐火部材10を図13に
示すように、中央を折り曲げ、両方の木口面1a,2a
に水密弾性材層14が接するように挿嵌して施工した。
【0137】実施例6 緩衝層13としてアルミクラフト紙付のロックウール
(ニチアス社製 MGフェルト 40K アルミクラフ
ト紙付)を用いた以外は実施例5と同様にして得られた
三層構造の熱膨張性耐火部材10の中央を折り曲げ、図
13に示すように、両方の木口面1a,2aに水密弾性
材層14が接するように挿嵌して施工した。
【0138】実施例7 実施例1と同じ組成物からなる耐火材Aをニーダーで混
練して得られた樹脂組成物と発泡ポリエチレンを共押出
により内層に発泡ポリエチレン、外層に耐火材が被覆さ
れた積層体を得た。一方、中空押出により得たポリエチ
レン発泡体をカッターで背割りにし、中空部に挿入し
た。ついで、アクリレート系粘着剤(綜研化学社製 S
K1311)を塗布し、図19に示す熱膨張性耐火部材
10を得た。この熱膨張性耐火部材10は、中心及び外
層に緩衝層13が設けられ、その間に熱膨張性耐火部材
層11が積層された構成とされている。この熱膨張性耐
火部材10を隣接する外壁パネル1,2の目地部3に施
工した。
【0139】比較例1 隣接する外壁パネル1,2の目地部3に筒状の発泡ポリ
エチレンを挿嵌して施工した。
【0140】比較例2 隣接する外壁パネル1,2の目地部3にロックウールを
施工した。 [耐火性試験]縦150mm×横1000mm×厚さ1
7mmの繊維混入アルミナシリケート板(積水化学工業
社製)を外壁パネル1,2として、それぞれをC型鋼1
50×50×厚み3.2mm、材質SS41に目地部3
の間隔が32.5mmとなるようにコンクリートビスで
固定した。
【0141】これをJIS A1304(建築構造部分
の耐火試験方法)に準拠して、一時間加熱した。加熱し
た際の表面温度(鋼管の表面温度)を測定し、裏面温度
が260℃を超えるか否かで判定を行った。
【0142】その結果、本願発明に相当する各実施例1
〜7では、いずれも照射によりガスケットの脱落などは
観察されたが、熱膨張性耐火部材10が膨張して得られ
た熱膨張性耐火部材層20は、目地部を充満し、十分に
遮炎が行われた。この結果、裏面温度が260℃に達し
たものはなかった。
【0143】これに対し、比較例では、裏面温度がいず
れの場合にも360℃となり、判定基準である260℃
を大きく超えた。 [防水試験]実施例の内、水密弾性層14を含むものと
比較例1,2について防水性試験を行ったところ、実施
例に従う場合は、裏面への防水は認められなかったが、
比較例ではいずれの場合にも裏面への防水が認められ
た。
【0144】実施例8 屋根と防耐火性の外壁パネルと間に形成される折板屋根
軒先との防耐火性目地構造については、図20に示すよ
うに熱膨張性耐火材を外壁木口及び鋼製折板屋根材を最
上階天井梁に固定するためのタイトフレームの外壁側に
挿入した構成で施工し、周囲を耐火材で覆い防火試験体
を作成した。 これをISO834にて規定されている加熱曲線にて、
外壁側から45分加熱した。加熱裏面側への炎のもれな
ど一切なく、加熱した際の裏面温度(鋼管の表面温度)
を測定したところ、最上階天井梁温度の最大値351℃
(制限値450℃)、平均値で303℃(制限値350
℃)と遮熱性も確保できた。
【0145】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、防耐火性
の外壁パネルのジョイント部となる木口面に向けて火災
時にその体積が著しく膨張する耐火膨張層を形成しうる
熱膨張性耐火部材を貼付又は挿入したので、従来のシー
ラントを注入又は塗布する施工に比べて技術を要せずに
施工できる。
【0146】請求項2記載の発明によれば、熱膨張性耐
火部材として50kw/m2の加熱条件下で30分間加
熱した後の体積膨張倍率が加熱前の体積の3倍以上10
0倍以下であるものが選択されるので、厚みの薄い熱膨
張性耐火部材を用いることにより、ユニット建物を組み
立てた場合の目地間に隙間があっても、火災時にはこの
熱膨張性耐火部材を木口面に向けて膨張させて目地間を
確実に充満させることができる。
【0147】請求項3記載の発明によれば、熱膨張性耐
火部材として、緩衝性材料が内層又は外層に積層された
ものを用いているので、この緩衝性材料が緩衝材とな
り、熱膨張性耐火部材の挿入が容易となる。
【0148】請求項4記載の発明によれば、この熱膨張
性耐火部材として、水密弾性材料が外層に積層されてい
るので、この熱膨張性耐火部材を木口面に貼付又は挿入
することにより目地部での水密性も図れる。
【0149】請求項5記載の発明によれば、粘着剤層が
最外層に積層されているので、熱膨張性耐火部材を木口
面に貼り付ける施工が容易となる。
【0150】請求項6に記載の発明によれば、折板屋根
と防耐火性の外壁パネルの間に形成される通気孔部に通
気孔を塞ぐ方向に向けて、火災時にその体積が著しく膨
張する耐火膨張層を形成し得る熱膨張性耐火部材が貼付
または挿入されたことを特徴とする防耐火接続構造であ
るので、火災時において、熱膨張性耐火部材が膨張し接
続部が充填され裏面への火炎の貫通がなく、かつ、充填
された耐火膨張層により、熱の伝播を抑制し、最上階天
井裏の温度上昇を抑制できる。また、平常時は通気孔が
あるので屋根内の通気が確保出来る。
【0151】請求項7記載の発明によれば、折板屋根の
軒先に、折板の下面の凹凸形状に沿った上部形状を有
し、折板屋根と外壁パネルとの間を通気孔を除いて遮蔽
する面戸カバーを装着し、折板屋根と面戸カバーとの間
に形成される隙間を通気孔とし、その折板屋根の下面と
面戸カバーの上面との間隔をほぼ一定にし、折板屋根と
面戸カバーとの間に形成される通気孔部に熱膨張性耐火
部材が貼付または挿入されたことを特徴とする請求項6
記載の防耐火接続構造なので通気孔の凹凸が少なく火災
時において、より確実に接続部の充填がなされる。
【0152】請求項8記載の発明によれば、面戸カバー
の折板屋根と対向する部分に、熱膨張性耐火部材が挿入
または貼付されたことを特徴とする請求項7記載の防耐
火接続構造なので火災時において、より確実に目地部の
充填がなされる。
【0153】請求項9記載の発明によれば、住宅の躯体
から外方に突出して設けられた傾斜屋根の下面側に、前
記傾斜屋根の先端部まで軒裏天井が設けられ、この軒裏
天井と前記傾斜屋根間の通気孔部に通気孔を塞ぐ方向に
向けて、火災時にその体積が著しく膨張して耐火膨張層
を形成し得る熱膨張性耐火部材が貼付または挿入された
ことを特徴とする防耐火接続構造なので、火災時におい
て、熱膨張性耐火部材が膨張し接続部が充填され裏面へ
の火炎の貫通がなく、かつ、充填された耐火膨張層によ
り、熱の伝播を抑制し、最上階天井裏の温度上昇を抑制
できる。また、平常時は通気孔があるので屋根内の通気
が確保できる。
【0154】請求項10記載の発明によれば、前記通気
孔に熱膨張性耐火部材の飛び散り、落下を防止する網状
体を設けた事を特徴とする請求項9記載の防耐火接続構
造なので、火災時にその熱膨張性耐火部材の飛び散り、
落下がなく確実に通気孔部の充填がなされ、維持され
る。
【0155】請求項11記載の発明によれば、前記熱膨
張性耐火部材は、50kW/m2の加熱条件下で30分
間加熱した後の体積膨張倍率が加熱前の体積の3倍以上
100倍以下であることを特徴とする請求項6から10
のいずれかの一項に記載の防耐火接続構造なので、厚み
の薄い熱膨張性耐火部材を用いることにより、平常時は
通気孔で屋根内の通気を確保し火災時にはこの熱膨張性
耐火部材を通気孔面に向けて膨張させて目地間を確実に
充満させることができる。
【0156】請求項12記載の発明によれば、前期熱膨
張性耐火部材は、熱可塑性樹脂またはエポキシ樹脂10
0重量部に対し無機充填材50〜400重量部含有し、
そのうち少なくとも加熱時に膨張する層状無機物を20
〜350重量部含有する耐火性部材である、請求項1か
ら請求項10のいずれかに記載の防耐火接続構造である
ので十分な耐火断熱層と難燃性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る外壁パネルの防耐火目地構造
を説明する断面図である。
【図2】 図1の外壁パネルの防耐火目地構造において
遮炎が行える状況を模式により説明する断面図である。
【図3】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例を示
す部分斜視図である。
【図4】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例を示
す部分斜視図である。
【図5】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例を示
す部分斜視図である。
【図6】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例を示
す部分斜視図である。
【図7】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例を示
す部分斜視図である。
【図8】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例を示
す部分斜視図である。
【図9】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例とそ
の施工状況を模式的に説明する断面図である。
【図10】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例と
その施工状況を模式的に説明する断面図である。
【図11】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例を
示す部分斜視図である。
【図12】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例と
その施工状況を模式的に説明する断面図である。
【図13】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例と
その施工状況を模式的に説明する断面図である。
【図14】 この発明に係る外壁の防耐火目地構造を説
明する断面図である。
【図15】 この発明に係る外壁の防耐火目地構造を説
明する断面図である。
【図16】 この発明に係る外壁の防耐火目地構造を説
明する断面図である。
【図17】 この発明に係る外壁の防耐火目地構造を説
明する断面図である。
【図18】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の施工状
況を模式的に説明する断面図である。
【図19】 この発明に係る熱膨張性耐火部材の一例を
示す断面図である。
【図20】 この発明に係る折板屋根と最上階建物ユニ
ットに取り付けられた防・耐火性の外壁パネルの間に形
成される通気孔及び防耐火接続構造の実施の一例を示す
断面図である
【図21】 この発明に係る折板屋根と防耐火外壁の防
耐火接続構造の一例を示す図の軒先方向から見た断面図
である。
【図22】 この発明に係る図21のA−A断面図であ
る。
【図23】 この発明に係る折板屋根と防耐火外壁の防
耐火接続構造の一例を示す図の軒先方向から見た断面図
である。
【図24】 この発明に係る図23のB−B断面図であ
る。
【図25】 この発明に係る傾斜屋根と軒天井の防耐火
接続構造の一例を示す断面図である。
【図26】 図25の変形例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 外壁パネル 1a 木口面 2 外壁パネル 2a 木口面 3 目地部 10 熱膨張性耐火部材 11 熱膨張性耐火部材層 12 粘着剤層 13 緩衝層 14 水密弾性層 15 折板屋根 16 面戸カバー 21 傾斜屋根 29 網状体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 一道 茨城県つくば市和台32 積水化学工業株式 会社内 (72)発明者 上床 篤 茨城県つくば市和台32 積水化学工業株式 会社内 (72)発明者 金子 貴昭 茨城県つくば市和台32 積水化学工業株式 会社内 (72)発明者 久保 剛 茨城県つくば市和台32 積水化学工業株式 会社内 Fターム(参考) 2E001 DE04 FA04 FA17 FA19 FA51 GA24 GA42 HD01 HD02 HD11 JA06 JA22 JA29 JB07 JC09 JD08 LA12 LA16

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】防耐火性の外壁パネルのジョイント部とな
    る木口面に向けて火災時にその体積が著しく膨張する耐
    火膨張層を形成しうる熱膨張性耐火部材を貼付又は挿入
    したことを特徴とする防耐火目地構造。
  2. 【請求項2】前記熱膨張性耐火部材は、50kW/m2
    の加熱条件下で30分間加熱した後の体積膨張倍率が加
    熱前の体積の3倍以上100倍以下であることを特徴と
    する請求項1記載の防耐火目地構造。
  3. 【請求項3】前記熱膨張性耐火部材は、緩衝性材料が内
    層又は外層に積層されたものであることを特徴とする請
    求項1又は2記載の防耐火目地構造。
  4. 【請求項4】前記熱膨張性耐火部材は、水密弾性材料が
    外層に積層されていることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の防耐火目地構造。
  5. 【請求項5】前記熱膨張性耐火部材は、粘着剤層が最外
    層に積層されていることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の防耐火目地構造。
  6. 【請求項6】折板屋根と防耐火性の外壁パネルの間に形
    成される通気孔部に通気孔を塞ぐ方向に向けて、火災時
    にその体積が著しく膨張する耐火膨張層を形成し得る熱
    膨張性耐火部材が貼付または挿入されたことを特徴とす
    る防耐火接続構造。
  7. 【請求項7】折板屋根の軒先に、折板の下面の凹凸形状
    に沿った上部形状を有し、折板屋根と外壁パネルとの間
    を通気孔を除いて遮蔽する面戸カバーを装着し、折板屋
    根と面戸カバーとの間に形成される隙間を通気孔とし、
    その折板屋根の下面と面戸カバーの上面との間隔をほぼ
    一定にし、折板屋根と面戸カバーとの間に形成される通
    気孔部に熱膨張性耐火部材が貼付または挿入されたこと
    を特徴とする請求項6記載の防耐火接続構造。
  8. 【請求項8】面戸カバーの折板屋根と対向する部分に、
    熱膨張性耐火部材が挿入または貼付されたことを特徴と
    する請求項7記載の防耐火接続構造。
  9. 【請求項9】住宅の躯体から外方に突出して設けられた
    傾斜屋根の下面側に、前記傾斜屋根の先端部まで軒裏天
    井が設けられ、この軒裏天井と前記傾斜屋根間の通気孔
    部に通気孔を塞ぐ方向に向けて、火災時にその体積が著
    しく膨張する耐火膨張層を形成し得る熱膨張性耐火部材
    が貼付または挿入されたことを特徴とする防耐火接続構
    造。
  10. 【請求項10】前記通気孔に熱膨張性耐火部材の飛び散
    り、落下を防止する網状体を設けたことを特徴とする請
    求項9記載の防耐火接続構造。
  11. 【請求項11】前記熱膨張性耐火部材は、50kW/m
    2の加熱条件下で30分間加熱した後の体積膨張倍率が
    加熱前の体積の3倍以上100倍以下であることを特徴
    とする請求項6から10のいずれかに記載の防耐火接続
    構造。
  12. 【請求項12】前期熱膨張性耐火部材は、熱可塑性樹脂
    またはエポキシ樹脂100重量部に対し無機充填材50〜
    400重量部含有し、そのうち少なくとも加熱時に膨張
    する層状無機物を20〜350重量部含有する耐火性部
    材である、請求項1から請求項10のいずれかに記載の
    防耐火接続構造。
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