JP2002202094A - 遠心送風機及びこれを備えた車両用空調装置 - Google Patents

遠心送風機及びこれを備えた車両用空調装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の大型化を招くことなく更なるファン特
性の向上を達成し得る遠心送風機及びこれを備えた車両
用空調装置の提供を課題とする。 【解決手段】 主板11cの外周縁部を、各主ブレード
11b側に向かって凹むように形成した副ブレード側流
路21と、該副ブレード側流路21とは反対側に向かっ
て凹むように形成した主ブレード側流路22とを交互に
連続配置した概略波形状とし、各主ブレード11bを、
主ブレード側流路22を両側より挟む位置に配置する構
成を採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インペラ内部に取
り入れた流体を、インペラの回転遠心力により送風する
遠心送風機と、この遠心送風機を備えた車両用空調装置
とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の遠心送風機の一例を図6
及び図7に示す。なお、図6は図7のA−A断面図であ
り、図7は図6のB−B断面図である。遠心送風機1
は、インペラ2と、該インペラ2を回転駆動するモータ
3と、これらインペラ2及びモータ3を収容するケーシ
ング4と、該ケーシング4内のインペラ2に向かって空
気を導入するベルマウス5とを備えた概略構成を有して
いる。
【0003】インペラ2は、その軸線2aに平行かつそ
の周囲に環状配置された複数枚の主ブレード2bと、こ
れら主ブレード2bの各下端縁及び前記モータ3のシャ
フト3aが固定された主板2cと、該主板2cの前記各
主ブレード2bが固定された側の裏面側に固定された複
数枚の副ブレード2dと、各主ブレード2bの上端部を
周囲より固定する補強リング2eとを備えている。な
お、主板2cの形状は、モータ3が収納される中央部で
盛り上がり、この盛り上がった中央部周囲の環状部分で
は平坦な円板形状をなすものとなっている。そして、こ
の主板2cは、各主ブレード2b及び各副ブレード2d
をその裏表に固定する役目のみを有していた。ケーシン
グ4は、図7の視線で見た場合の外形状が概略カタツム
リ状の外形状をなしており、その一側壁4a(図6参
照)に前記ベルマウス5が一体に設けられている。この
ベルマウス5は、前記一側壁4aからインペラ2に向か
って先細りなリング状をなしており、インペラ2と同軸
に配置されている。
【0004】そして、この遠心送風機1によれば、モー
タ3を起動させると、インペラ2が軸線2a回りに回転
し、ベルマウス5を介してインペラ2内に取り込んだ吸
い込み流れSAが、遠心力によってインペラ2の外周囲
に送り出されていく。このようにして送り出された吸い
込み流れSAは、ケーシング4の内壁面に沿って吐出口
6へと導かれ、この吐出口6を介してケーシング4外に
吐出されていく。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記説明の
従来の遠心送風機1では、各主ブレード2bの有効羽根
幅を極力長く確保することによって、そのファン特性を
向上させることが望まれている。これについて詳説する
と、例えば、インペラ2の外径をD2、前記軸線2a方
向の長さをBとした場合、この縦横比であるB/D2を
横軸、送風量Qを縦軸に取ると、そのファン特性は図8
に示す傾向となる。すなわち、縦横比B/D2が徐々に
大きくなるにつれて送風量Qが増加し、ピークポイント
Pを迎えた後、徐々に送風量Qが低下していく。ピーク
ポイントPの縦横比B/D2はおよそ0.8近傍である
ため、高いファン特性を得るためには縦横比B/D2を
0.8近傍まで大きく取ることが望ましい。しかしなが
ら、この種の装置は一般的にコンパクト化の要求がある
ため、インペラ2の長さBを現実的な長さに抑える必要
もあった。
【0006】このような背景により、ファン特性の向上
を得るために各主ブレード2bを長くして縦横比B/D
2を高めたい要望があるものの、実際には、装置コンパ
クト化の要求による制限があるために0.4〜0.7程
度の縦横比B/D2を選択せざるを得ないという問題が
生じていた。すなわち、装置コンパクト化がファン特性
向上の妨げになっていた。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、装置の大型化を招くことなく更なるファン特性
の向上を達成し得る遠心送風機及びこれを備えた車両用
空調装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の手段を採用した。すなわち、本発明
の請求項1記載の遠心送風機は、環状配置された複数枚
の主ブレードと、これら主ブレードの端縁が接合する主
板とを備えたインペラを有し、該インペラの内部に取り
入れた流体を、該インペラの回転遠心力により送風する
遠心送風機において、前記主板の外周縁部が、この外周
縁部を周囲より側面視した場合に、前記各主ブレード側
に向かって凹むように形成された副ブレード側流路と、
該副ブレード側流路とは反対側に向かって凹むように形
成された主ブレード側流路とが交互に連続配置された概
略波形状をなし、前記各主ブレードが、前記主ブレード
側流路を両側より挟む位置に配置されていることを特徴
とする。
【0009】上記請求項1記載の遠心送風機によれば、
インペラを回転させると、その遠心力によって各主ブレ
ード間の隙間流路を通るようにして流体がインペラ外に
送り出されていく。この時の、流体を送り出すのに有効
な隙間流路は、従来では各主ブレードの全長と同じ長さ
であったのに対して、本発明では、この各主ブレードの
全長に主ブレード側流路の深さ寸法が加わって長くなる
ので、あたかも各主ブレードの全長が前記深さ寸法分だ
け長くなったようになり、その送風量を増大させること
ができるようになる。しかも、各主ブレードそのものは
実際には従来よりも長くならないので、インペラが大型
化することもない。
【0010】請求項2記載の車両用空調装置は、請求項
1記載の遠心送風機が備えられていることを特徴とす
る。上記請求項2記載の車両用空調装置によれば、コン
パクトでありながら高いファン特性を備えた遠心送風機
を装備するので、空調装置そのものが大型化することな
く更なる空調性能の向上を達成することができるように
なる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の遠心送風機は、インペラ
内部に取り入れた流体を、該インペラの回転遠心力によ
り送風する装置であり、その一実施形態を図1〜図5を
参照しながら以下に説明するが、本発明がこれのみに限
定解釈されるものでないことは、もちろんである。以下
の説明においては、本発明の遠心送風機を車両用空調装
置に適用した場合の例として説明を行う。なお、図1
は、本実施形態の遠心送風機を示す図であって、図2の
C−C断面図である。また、図2は、図1のD−D断面
図である。また、図3は、主板の要部を示す図であっ
て、図2のE−E線より見た部分側面図である。また、
図4は、主板の斜視図である。また、図5は、図1のF
部拡大図である。
【0012】図1,2に示すように、本実施形態の遠心
送風機10は、インペラ11と、該インペラ11を回転
駆動するモータ12と、これらインペラ11及びモータ
12を収容するケーシング13と、該ケーシング13内
のインペラ11に向かって空気を導入するベルマウス1
4と、ケーシング13のノーズNの吸入ポート15及び
吐出ポート16間を接続するバイパス配管17とを備え
た概略構成を有している。
【0013】ケーシング13は、図2の視線より見た場
合の外形状が概略カタツムリ状をなす箱体であり、前記
ベルマウス14が一体に形成された側壁13a(図1)
と、該側壁13aに平行かつ対抗配置された側壁13b
と、これら側壁13a,13b間の周縁を、送風口18
を除いて接合する周壁13cとを備えて構成されてい
る。側壁13aには、前記モータ12のシャフト12a
と同軸となるようにベルマウス14が一体成形で形成さ
れている。このベルマウス14は、側壁13aからイン
ペラ11に向かって先細りとなり、かつその軸線を含む
断面より見た場合(すなわち図1の視線より見た場合)
の切断面が、内周側に向かって凸型の曲線形状をなして
いる。したがって、ベルマウス14の内周面は、その入
口14aから出口14bにかけての流路面積が徐々に狭
くなる円形の流路を形成している。側壁13bには、前
記吸入ポート15及び吐出ポート16を通すための貫通
孔がそれぞれ形成されている。そして、ノーズN側の流
れの一部を吸入ポート15から吸い込み、バイパス配管
17を介して吐出ポート16よりモータ12に吐出する
ことにより、モータ12を冷却することが可能となって
いる。
【0014】インペラ11は、その軸線11a(モータ
12のシャフト12aと同一の軸線)に平行かつ該軸線
11aの周囲に環状配置された複数枚の主ブレード11
bと、これら主ブレード11bの各下端縁及びモータ1
2のシャフト12aが固定された主板11cと、各主ブ
レード11bの主板11cとは反対側の端部を固定する
補強リング11dとを備えて構成されている。各主ブレ
ード11bは、前記軸線11a方向に長い羽であり、図
2に示すように、軸線11aの半径方向に対して所定角
度をなすように傾斜配置されている。また、これら主ブ
レード11bは、互いに等ピッチ間隔で配置されてお
り、各主ブレード11b間に形成される各隙間が、イン
ペラ11の中心(前記軸線11a)から外部に向かって
捻れを伴いながら広がる隙間流路11fを形成してい
る。
【0015】主板11cは、図1に示すように、モータ
12が収容される中央部分が盛り上がった形状の円盤で
あり、その上面側に各主ブレード11bが固定されてい
る。また、この主板11cの中心には、モータ12のシ
ャフト12aが接続されている。一方、モータ12は、
ケーシング13の側壁13bに固定されている。図3及
び図4に示すように、この主板11cの外周縁部は、該
外周縁部を周囲より側面視した場合に、各主ブレード1
1bが固定される側に向かって凹むように形成された副
ブレード側流路21と、該副ブレード側流路21とは反
対側に向かって凹むように形成された主ブレード側流路
22とが交互に連続配置された概略波形状をなしてい
る。そして、図2及び図3に示すように、各主ブレード
11bは、主ブレード側流路22を両側より挟む位置に
配置されている。
【0016】主ブレード側流路22は、図2に示すよう
に平面視した場合に、主板11cの中心(前記軸線11
a)から外周縁部側に向かって一方向に捻れを伴いなが
ら徐々に流路深さ及び流路幅が大きくなる流路であり、
主板11cの中心回りに複数が環状配置されている。そ
して、これら主ブレード側流路22の捻れ形状は、同図
に示すように前記各隙間流路11fと同じであり、実質
的にこれら主ブレード側流路22及び隙間流路11fが
一体となってひとつの流路を形成している。
【0017】副ブレード側流路21は、主ブレード側流
路22が形成された側の裏面側(図2の裏面側)から見
た場合に、主板11cの中心(前記軸線11a)から外
周縁部側に向かって一方向に捻れを伴いながら徐々に流
路深さ及び流路幅が大きくなる流路であり、主板11c
の中心回りに複数が環状配置されている。そして、これ
ら副ブレード側流路21は、主板11cを透過して見た
場合に、主ブレード側流路22と同一方向の捻れを有す
る同一形状となっている。したがって、本実施形態の主
板11cは、その副ブレード側流路21を形成する突出
壁面部分が実質的に副ブレード(従来の技術で説明した
副ブレード2d)の役目をなしている。
【0018】なお、インペラ11を射出成形で製造する
場合には、主板11cと各主ブレード11bとを別部品
として成形した後に両者を接合させるものとしても良い
し、もしくは、はじめから両者が一体となった状態に成
形するものとしても良い。しかしながら、最初から両者
を一体に成形する方が、部品点数を減らしたり製作工数
を減らすことができるので、製造コストの観点からより
好ましいのは、もちろんである。
【0019】以上説明の構成を有するの遠心送風機10
の動作について、図1及び図5を参照しながら以下に説
明を行う。まず、モータ12を起動させると、インペラ
11が軸線11a回りに回転し、ベルマウス14を介し
てインペラ11内に吸い込み流れSAを取り込み、遠心
力によってインペラ11の外周囲に送り出していく。こ
のようにして送り出された吸い込み流れSAは、ケーシ
ング13の内壁面に沿って吐出口18へと導かれ、この
吐出口18を介してケーシング13外に吐出されてい
く。一方、主板11cの回転により、モータ12が配置
された側のインペラ11空間内の流れが遠心力によって
インペラ11の外周囲に送り出されていく。すると、こ
のインペラ11空間内が負圧となってノーズN側の流れ
の一部を吸い込む流れを形成する。そして、この流れに
よってモータ12が冷却される。
【0020】この時、主板11cの主ブレード11b側
においてインペラ11外に吸い込み流れSAを送り出す
際の流路は、従来では各主ブレード2bの全長と同じ長
さの隙間流路しか確保できなかったのに対して、本実施
形態では、図5に示すように、主ブレード11bの全長
Lに、主ブレード側流路22の深さ寸法dが加わって長
くなるので、あたかも主ブレード11bの全長が深さ寸
法d分だけ長くなったようになり、その送風量を増大さ
せることができるようになる。これは、有効羽根幅の延
長による遠心力の増大(主板側流路22がなす分の遠心
力の付加)と、主板側流路22の追加による流路面積の
増大とによるものである。しかも、各主ブレード11b
そのものは従来よりも長くならないので、インペラ11
が大型化することもない。
【0021】以上説明の本実施形態の遠心送風機10に
よれば、(1)ファン特性の向上と(2)騒音低減とい
う、2つの効果を奏することを可能としている。すなわ
ち、 (1)本実施形態の遠心送風機10によれば、各主ブレ
ード11bの全長Lに対して主板側流路22の凹み深さ
dを加えた長さを、インペラ11の実質的な有効羽根幅
とすることができるので、各主ブレード11bの全長を
長くすることなく有効羽根幅を長く確保することができ
るようになる。したがって、インペラ11の軸線方向長
さは従来と同様に維持しながらも、有効羽根幅を増やし
て送風量の増大を得られるので、装置の大型化を招くこ
となく更なるファン特性の向上を達成することが可能と
なる。
【0022】(2)また、図5において、軸線11a方
向の前記ベルマウス14側に近い流れを符号V1、主板
11c側に近い流れを符号V2で表した場合、主板11
cが従来のような単純な平円盤形状であると、V2>V
1の関係となる。これに対し、本実施形態の主板11c
では、吸い込み流れSAが主板側流路22の付加によっ
て該主板側流路22内まで流れが行くようになり、ここ
での流速が低下するようになる。一般に、音のエネルギ
ーは流速の5〜6乗に比例するので、流速の低下は音の
エネルギーを低下させることとなり、これによって騒音
の低減も達成可能となっている。
【0023】以上説明の遠心送風機10を装備すること
により、本実施形態の車両用空調装置によれば、空調装
置そのものが大型化することなく更なる空調性能の向上
を達成することが可能となる。
【0024】なお、上記実施形態においては、遠心送風
機10を車両用空調装置に設ける場合を例に説明した
が、これに限らず、その他の用途に本発明の遠心送風機
を適用しても良いことは勿論である。
【0025】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の遠心送風機は、
主板の外周縁部が、副ブレード側流路と主ブレード側流
路とを交互に連続配置した概略波形状をなし、各主ブレ
ード側流路を両側より挟む位置に各主ブレードを配置す
る構成を採用した。この構成によれば、各主ブレードの
全長に対して主板側流路の凹み深さを加えた長さを、イ
ンペラの実質的な有効羽根幅とすることができるので、
各主ブレードの全長を長くすることなく有効羽根幅を長
く確保することができるようになる。したがって、イン
ペラの軸線方向長さは従来と同様に維持しながらも、有
効羽根幅を増やして送風量の増大を得られるので、装置
の大型化を招くことなく更なるファン特性の向上を達成
することが可能となる。
【0026】また、請求項2記載の車両用空調装置によ
れば、コンパクトでありながら高いファン特性を備えた
遠心送風機を装備するので、空調装置そのものが大型化
することなく更なる空調性能の向上を達成することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の遠心送風機の一実施形態を示す図で
あって、図2のC−C断面図である。
【図2】 同遠心送風機を示す図であって、図1のD−
D断面図である。
【図3】 同遠心送風機の主板の要部を示す図であっ
て、図2のE−E線より見た部分側面図である。
【図4】 同遠心送風機の主板を示す斜視図である。
【図5】 同遠心送風機の要部を示す図であって、図1
のF部の拡大図である。
【図6】 従来の遠心送風機を示す図であって、図7の
A−A断面図である。
【図7】 同遠心送風機を図6のB−B断面図である。
【図8】 同遠心送風機の形状とファン特性との関係を
示す図であって、横軸に縦横比B/D2、縦軸に送風量
Qをとった場合のグラフである。
【符号の説明】
10・・・遠心送風機 11・・・インペラ 11b・・・主ブレード 11c・・・主板 21・・・副ブレード側流路 22・・・主ブレード側流路 SA・・・吸い込み流れ(流体)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状配置された複数枚の主ブレード
    と、これら主ブレードの端縁が接合する主板とを備えた
    インペラを有し、該インペラの内部に取り入れた流体
    を、該インペラの回転遠心力により送風する遠心送風機
    において、 前記主板の外周縁部は、この外周縁部を周囲より側面視
    した場合に、前記各主ブレード側に向かって凹むように
    形成された副ブレード側流路と、該副ブレード側流路と
    は反対側に向かって凹むように形成された主ブレード側
    流路とが交互に連続配置された概略波形状をなし、 前記各主ブレードは、前記主ブレード側流路を両側より
    挟む位置に配置されていることを特徴とする遠心送風
    機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の遠心送風機が備えられ
    ていることを特徴とする車両用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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