JP2002202192A - 温度測定方法、熱処理装置及び方法、コンピュータプログラム、並びに、放射温度計 - Google Patents

温度測定方法、熱処理装置及び方法、コンピュータプログラム、並びに、放射温度計

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JP2002202192A
JP2002202192A JP2001106697A JP2001106697A JP2002202192A JP 2002202192 A JP2002202192 A JP 2002202192A JP 2001106697 A JP2001106697 A JP 2001106697A JP 2001106697 A JP2001106697 A JP 2001106697A JP 2002202192 A JP2002202192 A JP 2002202192A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、被処理体の温度を単純な構造を有す
る放射温度計により高精度に測定することができる温度
測定方法、熱処理装置及び方法、コンピュータプログラ
ム、並びに、放射温度計を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の温度測定方法は、多重反射環境
で加熱される被測定体の温度を測定部に設けられた2つ
の放射温度計を用いて測定する温度測定方法であって、
2つの放射温度計は、各々、測定部に埋め込まれて放射
光を受光可能なロッドと、ロッドに接続された光ファイ
バとを有して、開口数又はロッド径と被測定体と測定部
の面までの距離の比において異なり、ロッド径をD1、
開口数をNA、被測定体と測定部の面までの距離をD
2、測定部の面の反射率をr、ビューファクターをF、
多重反射係数をα、被測定体の放射率をε、被測定体の
実効放射率をεeff、N1及びN2をパラメータとする
と、εを放射温度計の測定結果を利用して算出すると共
に被測定体の温度を、α=1−(1−NA・N1)N2/(
D1/D2)、εeff=(1−α)・ε+α・ε/{1−F・
r・(1−ε)}を利用して算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、単結晶基板、ガラ
ス基板などの被処理体を加熱処理する熱処理装置及び方
法、その被処理体の温度を測定する方法、温度測定プロ
グラム、並びに放射温度計に関する。本発明は、例え
ば、メモリやICなどの半導体装置の製造に適した急速
熱処理(RTP:Rapid Thermal Proc
essing)装置に好適である。ここで、RTPは、
急速熱アニーリング(RTA)、急速クリーニング(R
TC)、急速熱化学気相成長(RTCVD)、急速熱酸
化(RTO)、及び急速熱窒化(RTN)などを含む技
術である。
【0003】
【従来の技術】一般に、半導体集積回路を製造するため
には、半導体ウェハ等のシリコン基板に対して成膜処
理、アニール処理、酸化拡散処理、スパッタ処理、エッ
チング処理、窒化処理等の各種の熱処理が複数回に亘っ
て繰り返される。
【0004】半導体製造処理の歩留まりと品質を向上さ
せるため等の目的から急速に被処理体の温度を上昇及び
下降させるRTP技術が注目されている。従来のRTP
装置は、典型的に、被処理体(例えば、半導体ウェハ、
フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、光
ディスク用基板)を収納する枚葉式チャンバ(処理室)
と、処理室に配置された石英ウインドウと、石英ウイン
ドウの外部上部又は上下部に配置された加熱用ランプ
(例えば、ハロゲンランプ)と、ランプの被処理体とは
反対側に配置されたリフレクタ(反射板)とを有してい
る。
【0005】リフレクタは、例えば、アルミニウム製
で、その反射部には、典型的に、金メッキが施されてい
る。リフレクタには、リフレクタのランプによる温度破
損(例えば、高温による金メッキ剥離)と冷却時にリフ
レクタが冷却を妨げないようにするための冷却機構(冷
却管など)が設けられている。RTP技術で要求される
急速昇温は、ランプのパワー密度とランプから被処理体
への光照射の指向性に依存する。指向性及びランプのエ
ネルギー効率は、例えば、バルブのように電極部3を一
つのみ有するシングルエンドランプ2の場合、図47に
示すように、リフレクタ4の傾斜角度αを45°にした
場合に、下方に配置された被処理体に対して最大にな
る。ここで、図47は、シングルエンドランプ2によっ
て下方の被処理体を放射光で加熱する場合に指向性とエ
ネルギー効率が最もよくなる場合のリフレクタ4の傾斜
角度を説明するための断面図である。
【0006】石英ウインドウは、板状に構成されたり、
被処理体を内部に収納可能な管状に構成されたりする。
処理室が真空ポンプにより排気されて内部が減圧環境に
維持される場合には、石英ウインドウは数10mm(例
えば、30乃至40mm)の肉厚を有して減圧と大気と
の差圧を維持する。石英ウインドウは、温度が上昇する
ことで発生する各温度差による熱応力を防ぐために、肉
薄で耐圧可能な湾曲状に加工される場合もある。
【0007】ハロゲンランプは、被処理体を均一に加熱
するために複数個配列され、リフレクタによって、ハロ
ゲンランプからの赤外線を一様に被処理体に向かって放
射する。処理室は、典型的に、その側壁において被処理
体を導出入するゲートバルブに接続され、また、その側
壁において熱処理に使用される処理ガスを導入するガス
供給ノズルと接続される。
【0008】被処理体の温度は処理の品質(例えば、成
膜処理における膜厚など)に影響を与えるために正確に
把握される必要があり、高速昇温及び高速冷却を達成す
るために被処理体の温度を測定する温度測定装置が処理
室に設けられる。温度測定装置は熱電対によって構成さ
れてもよいが、被処理体と接触させねばいけないことか
ら被処理体が熱電対を構成する金属によって汚染される
おそれがある。そこで、被処理体の裏面から放射される
赤外線強度を検出し、その放射強度を以下の数式1に示
す式に則って被処理体の放射率εを求めて温度換算する
ことによって被処理体の温度を算出するパイロメータが
温度測定装置として従来から提案されている。
【0009】
【数1】
【0010】ここで、EBB(T)は温度Tの黒体からの
放射強度、Em(T)は温度Tの被処理体から測定され
た放射強度、εは被処理体の放射率である。
【0011】動作においては、被処理体はゲートバルブ
から処理室に導入されて、ホルダーにその周辺が支持さ
れる。熱処理時には、ガス供給ノズルより、窒素ガスや
酸素ガス等の処理ガスが導入される。一方、ハロゲンラ
ンプから照射される赤外線は被処理体に吸収されて被処
理体の温度は上昇する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、数式1によっ
て求まる従来の被処理体の温度測定方法は実際の被処理
体の温度と比較して約20〜40℃の誤差を含み、高品
質の熱処理を行えないという問題があった。本発明者
は、この原因を鋭意検討した結果、数式1を実際の被処
理体の温度測定に適用する場合には幾つかの誤差を考慮
しなければならず、これらの誤差には被処理体からの放
射光が被処理体と対向する面で多重反射した光が含まれ
ることを発見した。特に、熱効率を高めるため被処理体
周辺の部材の反射率を大きくしている枚葉式処理室では
多重反射による測定誤差の影響が大きい。
【0013】そこで、このような課題を解決する新規か
つ有用な温度測定方法、熱処理装置及び方法、コンピュ
ータプログラム、並びに、放射温度計を提供することを
本発明の概括的目的とする。
【0014】より特定的には、被処理体の温度を高精度
に測定することができる温度測定方法、熱処理装置及び
方法、コンピュータプログラム、並びに、放射温度計を
提供することを本発明の例示的目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の一側面としての温度測定方法は、多重反射
環境において熱源から加熱される被測定体の温度を前記
被測定体から離間した測定部に設けられた2つの放射温
度計を用いて測定する温度測定方法であって、前記2つ
の放射温度計は、各々、前記測定部に埋め込まれて前記
被測定体からの放射光を受光可能なロッドと、当該ロッ
ドに接続された光ファイバとを有して、開口数又は前記
放射温度計の前記ロッドの径と前記被測定体と前記測定
部の前記面までの距離の比において異なり、前記測定部
の前記被測定体と対抗する面と前記被測定体との間で前
記多重反射環境が形成され、前記放射温度計の前記ロッ
ドの径をD1、開口数をNA、前記被測定体と前記測定
部の前記面までの距離をD2、前記測定部の前記面の反
射率をr、ビューファクターをF、多重反射係数をα、
前記被測定体の放射率をε、前記被測定体の実効放射率
をεeff、N1及びN2をパラメータとすると、前記ε
を前記2つの放射温度計の測定結果を利用して算出する
と共に前記被測定体の温度を、α=1−(1−NA・N
1)N2/(D1/D 2)、εeff=(1−α)・ε+α・ε/
{1−F・r・(1−ε)}を利用して算出する。かか
る温度測定方法は、数式1をα、F、rによって補正し
ているので被測定体の温度をより高精度に測定すること
ができる。かかる温度測定方法を実行する温度測定プロ
グラム及び当該プログラムの一部として格納しているコ
ンピュータ可読媒体も独立の取引対象である。
【0016】また、本発明の別の側面としての熱処理装
置は、被処理体に所定の熱処理を行う処理室と、前記被
処理体を加熱する熱源と、前記処理室の測定部に接続さ
れて前記被処理体の温度を測定する放射温度計と、前記
放射温度計により測定された前記被処理体の温度から前
記熱源の加熱力を制御する制御部とを有し、前記制御部
は上述の式を上述の条件で利用する。また、本発明の更
に別の側面としての熱処理方法も上述の式を上述の条件
で利用する。かかる熱処理装置及び方法も上述の温度測
定方法と同様の作用を奏することができる。
【0017】また、本発明の別な側面としての温度測定
方法は、多重反射環境において熱源から加熱される被測
定体の温度を前記被測定体から離間した測定部に設けら
れた放射温度計を用いて測定する温度測定方法であっ
て、前記放射温度計は、前記測定部に埋め込まれて前記
被測定体からの放射光を受光可能なロッドと、当該ロッ
ドに接続された第1の光ファイバと、当該第1の光ファ
イバとは異なる開口数を有し前記ロッドに接続された第
2の光ファイバと、前記第1の光ファイバを通過する前
記放射光を検出する第1の検出器と、前記第2の光ファ
イバを通過する前記放射光を検出する第2の検出器とを
有し、上述の式を上述の条件で利用する。かかる温度測
定方法は上述の温度測定方法より放射温度計のロッドの
数を半分することができる。かかる温度測定方法を実行
する温度測定プログラムも独立の取引対象となる。ま
た、本発明の更に別の側面としての熱処理装置及び方法
も上述の式を上述の条件で利用する。かかる熱処理装置
及び方法も上述の温度測定方法と同様の作用を奏するこ
とができる。
【0018】また、本発明の別の側面としての放射温度
計は、被測定体から離間した測定部に設けられて前記被
測定体からの放射光を受光可能なロッドと、当該ロッド
に接続された第1の光ファイバと、当該第1の光ファイ
バとは異なる開口数を有し前記ロッドに接続された第2
の光ファイバと、前記第1の光ファイバを通過する前記
放射光を検出する第1の検出器と、前記第2の光ファイ
バを通過する前記放射光を検出する第2の検出器とを有
する。かかる放射温度計は開口数の異なる2種類の光フ
ァイバが一のロッドを共有し、上述の温度測定方法に好
適である。また、放射温度計は第1及び第2の光ファイ
バが中心部と外周部に各々分離して編込まれたバンドル
ファイバであっても良いし、第1及び第2の光ファイバ
はランダムに編込まれたバンドルファイバであっても良
い。第1及び第2の光ファイバに適用可能な材料は石
英、プラスッチク、及びガラスである。しかし、光ファ
イバがランダムに編込まれたバンドルファイバである場
合、第1及び第2の光ファイバは石英と石英、又は石英
とガラスの組み合わせであることが好ましい。
【0019】本発明の他の目的及び更なる特徴は以下添
付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明
らかにされるであろう。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の例示的な熱処理装置100について説明する。な
お、各図において同一の参照符号は同一部材を表してい
る。また、同一の参照番号に大文字のアルファベットを
付したものはアルファベットのない参照番号の変形例で
あり、特に断らない限り、アルファベットのない参照番
号は大文字のアルファベットを付した参照番号を総括す
るものとする。ここで、図1は、本発明の例示的一態様
としての熱処理装置100の概略断面図である。図1に
示すように、熱処理装置100は、処理室(プロセスチ
ャンバー)110と、石英ウインドウ120と、加熱部
140と、サポートリング150と、ベアリング160
と、永久磁石170と、ガス導入部180と、排気部1
90と、放射温度計200と、制御部300とを有す
る。
【0021】処理室110は、例えば、ステンレススチ
ールやアルミニウム等により成形され、石英ウインドウ
120と接続している。処理室110は、その円筒形の
側壁112と石英ウインドウ120とにより被処理体W
に熱処理を施すための処理空間を画定している。処理空
間には、半導体ウェハなどの被処理体Wを載置するサポ
ートリング150と、サポートリング150に接続され
た支持部152が配置されている。これらの部材は被処
理体Wの回転機構において説明する。また、側壁112
には、ガス導入部180及び排気部190が接続されて
いる。処理空間は排気部190によって所定の減圧環境
に維持される。被処理体Wを導入及び導出するためのゲ
ートバルブは図1においては省略されている。
【0022】処理室110の底部114は冷却管116
a及び116b(以下、単に「116」という。)に接
続されており冷却プレートとして機能する。必要があれ
ば、冷却プレート114は温度制御機能を有してもよ
い。温度制御機構は、例えば、制御部300と、温度セ
ンサと、ヒータとを有し、水道などの水源から冷却水を
供給される。冷却水の代わりに他の種類の冷媒(アルコ
ール、ガルデン、フロン等)を使用してもよい。温度セ
ンサは、PTCサーミスタ、赤外線センサ、熱電対など
周知のセンサを使用することができる。ヒータは、例え
ば、冷却管116の周りに巻かれたヒータ線などとして
から構成される。ヒータ線に流れる電流の大きさを制御
することによって冷却管116を流れる水温を調節する
ことができる。
【0023】石英ウインドウ120は処理室110に気
密的に取り付けられて、処理室110内の減圧環境と大
気との差圧を維持すると共に後述するランプ130から
の熱放射光を透過する。図2乃至図5に示すように、石
英ウインドウ120は、半径約400mm、厚さ約33
mmの円筒形石英プレート121と、複数のレンズ素子
123からなる複数の石英レンズアッセンブリ122と
を有する。ここで、図2は石英ウインドウ120の上面
図である。図3は、図2に示す石英ウインドウ120の
A−A断面図である。図4は、図2に示す石英ウインド
ウ120のB−B断面図である。図5は、図4に示す石
英ウインドウ120の点線領域Cの拡大図である。図6
は、図2に示す石英ウインドウ120に使用されるレン
ズアッセンブリ122の一部拡大斜視図である。
【0024】レンズアッセンブリ122は、石英ウイン
ドウ120の強度を高めると共に後述するランプ130
からの放射光の指向性を高める働きを有する。図2に示
すように、各レンズアッセンブリ122は、集光作用を
有する複数のレンズ素子123を有しており、X方向に
平行に整列しているがこれは後述するランプ130がX
方向に平行に整列しているからであり、ランプ130の
整列方向にレンズアッセンブリ122の整列方向は依存
する。図示されているレンズ素子123の配向は例示的
であり、例えば、本実施例では、レンズ素子123は図
2に示すX方向にのみ湾曲しているがY方向又はX及び
Y方向に湾曲してもよい。本実施例では、レンズアッセ
ンブリ122(のレンズ素子133及び後述するランプ
130)は、ほぼ円形の被処理体Wを均一に加熱するよ
うに配置されている。
【0025】レンズアッセンブリ122はレンズアッセ
ンブリ122、石英ウインドウ120及び後述するラン
プ130を冷却するための空気の流路AF(図20及び
図22参照)として機能する。また、2つのレンズアッ
センブリ122の間は、石英プレート121を熱伝導に
より水冷する後述する隔壁144との接触部128とし
て機能する。
【0026】本実施例では、上述したように、石英プレ
ート121の厚さは、約30乃至40mm以下、例え
ば、約30mmに設定されている。本発明は、石英プレ
ート121の厚さを従来のように30乃至40mmにし
てレンズアッセンブリ122の集光作用のみを使用する
ことを妨げるものではないが、本実施例のように薄い石
英プレート121を使用すると後述するような効果を有
する。また、本実施例のレンズアッセンブリ122の高
さは、約3mm、図3においては幅21mm以下を有
し、レンズ素子123は図4においては長さ約18m
m、曲率半径は10mmを有するが、これに限定される
ものではない。
【0027】本実施例では、ウインドウレンズアッセン
ブリ122は、石英プレート121の後述するランプ1
30に対向する片側にのみ設けられているが、石英プレ
ート121の両側に設けられてもよいし、石英プレート
121の後述するランプ130に対向しない片側にのみ
設けられてもよい。
【0028】石英プレート121はレンズアッセンブリ
122によって熱変形に対する強度が向上しているため
に、従来のように処理室110から離れる方向に湾曲す
るドーム型に形成される必要がなく、平面形状を有す
る。ドーム型に形成される石英ウインドウは被処理体を
ランプから離間する距離を大きくするのでランプの指向
性を悪化させるという問題があったが、本実施例はかか
る問題を解決している。本実施例は石英プレート121
とレンズアッセンブリ122は溶接によって接合してい
るが、一体的に形成する方法を排除するものではない。
【0029】本実施例の石英プレート121の厚さは3
0乃至40mm以下、例えば、約30mmであり、従来
の石英ウインドウの厚さである30乃至40mmよりも
小さい。この結果、本実施例の石英ウインドウ120
は、従来の石英ウインドウよりも後述するランプ130
からの光の吸収量が小さい。この結果、石英ウインドウ
120は以下の長所を有する。即ち、第1に、ランプ1
30からの被処理体Wへの照射効率を従来よりも向上す
ることができるので高速昇温を低消費電力で達成するこ
とができる。即ち、従来はランプ光が石英ウインドウに
吸収されて被処理体Wへの照射効率を低下させる問題が
あったが本実施例はそれを解決している。第2に、プレ
ート121の表裏面での温度差(即ち、熱応力差)を従
来よりも低く維持することができるために破壊しにく
い。即ち、従来は石英ウインドウのランプに対向する面
とその反対側の面で温度差が生じて、RTPのような急
速昇温時には表裏面での熱応力差から石英ウインドウが
破壊し易いという問題があったが本実施例はそれを解決
している。第3に、石英ウインドウ120の温度上昇は
従来の石英ウインドウよりも低いために成膜処理の場合
にその表面に堆積膜や反応副生成物が付着することを防
止することができ、温度再現性を確保することができる
と共に処理室110のクリーニングの頻度を減少するこ
とができる。即ち、従来は石英ウインドウの温度が上昇
し、特に、成膜処理の場合には、その表面に堆積膜や反
応副生成物が付着してしまい温度再現性を確保できない
と共に処理室のクリーニングの頻度が増加するという問
題があったが、本実施例はそれを解決している。
【0030】また、レンズアッセンブリ122を用いな
い石英プレート121のみからなる石英ウインドウ12
0は、石英プレート121の厚さが本実施例のように小
さいとランプ光の吸収を減少することができるが、強度
的に処理室内の減圧環境と大気圧との差圧に耐えられず
に容易に破壊してしまう可能性があり、減圧環境の処理
室には適用できないという問題を生じるが、レンズアッ
センブリ122はかかる問題を解消している。
【0031】次に、図5、図6及び図48を参照して、
石英ウインドウ120のレンズアッセンブリ122の集
光作用について説明する。図48を参照するに、レンズ
アッセンブリを有しない断面長方形の石英ウインドウ6
を通過する図示しない石英ウインドウ6の上方に位置す
るシングルエンドランプからの光は拡散して石英ウイン
ドウ6の下方にある被処理体への指向性が悪い。ここ
で、図48は、図5に対比される円筒石英ウインドウを
通過した光の指向性を説明するための断面図である。こ
れに対して、図5及び図6に示すように、本実施例の石
英ウインドウ120は、凸型レンズ素子123を有する
レンズアッセンブリ122により、ランプ130からの
光をコリメートして指向性良く被処理体Wに照射する。
なお、本発明のレンズ素子123の形状や曲率は必ずし
もランプ130からの光をコリメートするものに限定さ
れず、少なくとも従来の指向性と同等又はそれを改善す
れば足りる。図48に示す指向性と同等であってもレン
ズアッセンブリ122は上述の補強機能を有するからで
ある。
【0032】以下、図7を参照して、本実施例の石英ウ
インドウ120の変形例としての石英ウインドウ120
Aを説明する。ここで、図7は、図3に対応する石英ウ
インドウ120Aの一部拡大断面図である。本実施例の
石英ウインドウ120Aは、図2に示す流路124の直
下に流路124と平行に形成された断面矩形のアルミニ
ウム又はステンレス(SUS)製の補強材(又は柱)1
24を有する。かかる補強材124は、内部に冷却管
(水冷管)125を有し、石英ウインドウ120Aの強
度を高めている。
【0033】補強材124は熱伝導率がよく、また、処
理室と同様の材質であるので被処理体Wに対する汚染源
にはならない。補強材124により石英ウインドウ12
0Aの石英プレート121の厚さは10mm以下、好ま
しくは7mm以下、より好ましくは、例えば、約5mm
となり、上述の長所を更に顕著に有する。本実施例で、
補強材124の断面寸法は、図7において高さ約18m
m、幅約12mmであり、水冷管125の径は6mm程
度であるがこれに限定されるものではない。また、補強
材124の断面形状も矩形に限定されず波形等任意の形
状を有することができる。本発明は、図11に示すよう
に、石英プレート121と補強材124との組み合わせ
である石英ウインドウ121cも包含するものである。
図7に矢印で示すように、ランプ130からの放射光は
補強材124の側面で反射されて下方に配置された図示
しない被処理体Wに導入される。本実施例の冷却管12
5は、補強材124と石英プレート121の両方を冷却
する機能を有する。補強材124がアルミニウム製であ
れば200℃乃至700℃で溶けたり変形したりするの
で適当な温度制御が必要だからである。冷却管125に
よる温度制御は冷却管116と同様でもよいし、当業界
で既知のいかなる方法をも適用することができる。
【0034】以下、図8を参照して、本実施例の石英ウ
インドウ120の別の変形例としての石英ウインドウ1
20Bを説明する。ここで、図8は、図3に対応する石
英ウインドウ120Bの一部拡大断面図である。本実施
例の石英ウインドウ120Aは、石英ウインドウ120
Aにレンズアッセンブリ122の直下にレンズアッセン
ブリ122と平行に形成された断面矩形の導波部126
を有する。本実施例の石英ウインドウ120Bは石英ウ
インドウ120Aよりも照明効率を向上している。図7
を参照するに、矢印で示すランプ130からの放射光は
補強材124で反射される際に10%程度のエネルギー
損失が発生する。なお、エネルギー損失の割合は補強部
124の高さその他のパラメータに依存する。一方、補
強材124の側面に金メッキなど高反射率を有する金属
により表面処理することは被処理体Wに対する汚染源と
なるので好ましくない。また、補強材124に適用可能
な材料で反射損失のない材料は存在しない。
【0035】そこで、本実施例は、レンズアッセンブリ
122の直下にレンズアッセンブリ122と平行に断面
矩形の導波部126を形成している。石英プレート12
1と導波部126は溶接によって接合してもよいし、一
体的に形成されてもよい。石英導波部126は屈折率約
1.4、真空及び大気の屈折率は約1.0であり、かかる
関係から石英導波部126の内部では放射光は全反射さ
れる。このため、本実施例の石英ウインドウ120Bは
エネルギー損失を理論上ゼロにしている。
【0036】石英ウインドウ120Bは、補強材124
を取り除いてプレート121の厚さを石英ウインドウ1
20Bのプレート121と導波部126の合計にした石
英ウインドウよりも好ましい。なぜなら、この場合、石
英ウインドウは厚くなるため、従来の肉厚な石英ウイン
ドウと同様の問題を生じるからである。
【0037】図9及び図10に、図8に示す石英ウイン
ドウ120Bを使用した場合に、石英ウインドウ120
Bを使用した場合の指向性を示す。なお、図9及び図1
0は、理解の便宜のためにカラー図面として本出願に添
付する。ここで、図9は、被処理体Wの中心を(0,
0)として図2に示すX及びY方向に関する距離(di
stance)と被処理体Wに照射される放射光の照度
(irradiance)との関係を3次元的に示して
いる。図10は、図9を上から見た図である。
【0038】同図の実験条件は以下のとおりである。即
ち、金メッキ膜からなるメッキ部149を有してランプ
出力750Wのランプ130を使用し、ランプ130の
下端とレンズアッセンブリ122の上端との距離を2m
m、被処理体Wからアルミニウム製補強材124の下端
までの距離を20mmに設定している。また、図8にお
いて、石英プレート121の厚さを5mm、レンズ素子
123の石英プレート121表面からの高さを5mm、
曲率半径10mm、幅19mm、導波部126の幅を1
9mm、高さを18mm、2つの補強材124の間隔を
21mmに設定している。
【0039】図12及び図13に、図8に示す石英ウイ
ンドウ120Bに対比される図11に示す石英ウインド
ウ120Cを使用した場合の指向性を示す。なお、図1
2及び図13は、理解の便宜のためにカラー図面として
本出願に添付する。ここで、図12は、図11に示す石
英ウインドウを使用した場合に、被処理体Wの中心を
(0,0)として図2に示すX及びY方向に関する距離
(distance)と被処理体Wに照射される放射光
の照度(irradiance)との関係を3次元的に
示している。図13は、図12を上から見た図である。
【0040】同図の実験条件は以下のとおりである。即
ち、金メッキ膜からなるメッキ部149を有してランプ
出力750Wのランプ130を使用し、ランプ130の
下端と石英プレート121の上端との距離を2mm、被
処理体Wからアルミニウム製補強材124の下端までの
距離を20mmに設定している。また、図11におい
て、石英プレート121の厚さを5mm、2つの補強材
124の間隔を21mmに設定している。
【0041】図9及び図10を参照するに、被処理体W
の中心付近で照度が鋭く極大となり、石英ウインドウ1
20Bが指向性を向上していることが理解される。ま
た、最大高さ(即ち、最大照度)の半分の広がり(「半
値幅」と呼ばれる場合もある。)は略円状で、約40m
mである。半値幅は、円に近づけば近づくほど、そし
て、その値が小さければ小さいほど制御性に優れる。一
方、図12及び図13を参照するに、被処理体Wの中心
付近で照度が極大となっているがその値はさほど大きく
ない。また、半値幅は略楕円状で、最大約100mmで
ある。指向性は照度の極大値が大きければ大きいほど良
好となる。また、半値幅は、円に近づけば近づくほど、
そして、その値が小さければ小さいほど制御性に優れ
る。ここで、制御性とは、被処理体Wの所望の位置を加
熱し(即ち、放射光を照射し)、被処理体Wの望ましく
ない位置は加熱しない場合の加工容易性を表す。図9及
び図10を図12及び図13と対比すると、図11に示
す石英ウインドウ120Cよりも図8に示す石英ウイン
ドウ120Bの方が指向性及び制御性の両方で優れてい
ることが理解されるだろう。
【0042】上述した実施例の各種の石英ウインドウ1
20は、リフレクタを必要としない後述するランプ13
0に使用されることを必須の条件とはしない。換言すれ
ば、石英ウインドウ120は、その強度性と指向性から
リフレクタを有する熱処理装置にも適用することができ
ることが理解されるであろう。その場合、断面形状が波
形の補強材124は断面波形のリフレクタに好適であろ
う。
【0043】以下、図14乃至図17を参照して、本発
明の加熱部140を説明する。ここで、図14は、加熱
部140の底面図であり、図15は、図14に示す加熱
部140の部分断面側面図である。図16は、図15に
示すランプ130の正面図で、図17は、図16に示す
ランプ130の側面図である。図14に示すようにラン
プ130は、図2に示すレンズ素子123に対応してい
る。加熱部140は、ランプ130とランプ保持部14
2とを有している。
【0044】図15に示すように、ランプ130は、本
実施例ではシングルエンド型であるが後述するようにダ
ブルエンド型でもよく、また、電熱線ヒータ等その他の
熱源を使用してもよい。ここで、シングルエンド型と
は、図15に示すように、一の電極部132を有する種
類のランプをいう。ダブルエンド型とは、蛍光灯のよう
に二つの端部を有するランプをいう。ランプ130は被
処理体Wを加熱する熱源として機能し、本実施例ではハ
ロゲンランプであるがこれに限定されるものではない。
ランプ130の出力はランプドライバ310によって決
定されるが、ランプドライバ310は後述するように制
御部300により制御され、それに応じた電力をランプ
130に供給する。
【0045】図16に示すように、ランプ130は一の
電極部132と発光部134とを含み、発光部134は
電極部132と接続するフィラメント135を有する。
図14に点線で示すように、本実施例では、複数のラン
プ130は、ほぼ円形の被処理体Wを均一に加熱するよ
うに、レンズアッセンブリ122の各レンズ素子123
に対応して、直線的に配置されている。また、上述した
ように図14で示すY方向に沿って同一列のX方向に隣
接するランプ130間にはリフレクタが存在しないので
X方向のランプ130間の距離は約3mmに維持するこ
とができ、後述するように、ランプ密度の増加とこれに
よるパワー密度の増加に寄与する。また、後述するよう
に、このようなランプ130の直線配置は好適な熱排気
(例えば、4m3/min以下)の実現に寄与する。
【0046】図17に示すように、電極部132の下に
は発光部134の一部として首部133が形成され、首
部133の周りにも後述するようにメッキ部149が形
成される。図1を参照するに、電極部132へ供給され
る電力はランプドライバ310によって決定され、ラン
プドライバ310は制御部300によって制御される。
図16を参照するに、本実施例では、例示的に、電極部
132の高さは約25mm、発光部124の高さは約6
5mm、厚さは約1mmであり、フィラメント135の
長さは約25mmである。また、図17を参照するに、
本実施例では、例示的に、電極部132の幅は約5mm
で、発光部134の(首部133でない)幅は約15m
mである。発光部134内には窒素又はアルゴン及びハ
ロゲン気体が封入される。フィラメント135は、例え
ば、タングステンから構成される。フィラメント135
の下部と図16に示す発光部134の底面134aとの
距離は所定範囲に設定され、この結果、所定の指向性と
ランプ寿命を確保することができる。即ち、かかる距離
が小さすぎるとランプ130の指向性が悪くなり、大き
すぎるとハロゲンサイクルが不十分になりランプ寿命の
短命につながるからである。
【0047】図14及び図15を参照するに、ランプ保
持部142は略直方体形状を有し、各ランプ130を収
納する複数の円筒状の溝143と、隔壁144とを有し
ている。
【0048】溝143は、ランプ130の電極部132
を収納する部分143aと発光部134を収納する部分
143bからなる。部分143a、電極部132と図1
には図示されて図15には図示されないランプドライバ
310とを接続すると共に、両者の間を封止する封止部
として機能する。部分143bは発光部134より径が
大きい。
【0049】隔壁144は、例えば、12mmの幅を有
し、図2、図7、図14及び図15に示すように、図2
に示す流路128及び図7に示す補強材124の上であ
って図14に示すX方向に整列する複数の隣接する溝1
43の間に配置されている。隔壁144には、流路12
8と平行に(即ち、図14に示すX方向に)整列する一
対の冷却管(水冷管)145が内接されている。また発
光部134を除いた溝143には、発光部134表面を
空冷できるようにブロアによって約0.3〜0.8m3
の空気を流すことができるため、本実施例のランプ13
0は空冷機構と冷却管145によって冷却される。但
し、後述する図18及び図19に示す加熱部140Aの
ように、隔壁144及び冷却管145を取り除いて空冷
機構のみによって冷却することも可能である。後述する
ようにメッキ部149が金メッキ膜から構成される場合
は、空冷機構及び冷却管145は金メッキの剥離などの
温度破壊を防止するためにメッキ部149の温度を50
0℃以下に維持する。冷却管145による温度制御は冷
却管116と同様でもよいし、当業界で既知のいかなる
方法をも適用することができる。メッキ部149が50
0℃以上の耐熱性を有する場合であっても、ランプ13
0は、一般に、900℃を超えると失透(発光部134
が白くなる現象)が発生するのでランプ130が900
℃以下になるように冷却管145その他の冷却機構によ
り温度制御されることが好ましい。
【0050】本実施例では、特徴的に、隔壁144及び
冷却管145は図14に示すX方向に沿ってのみ設けら
れており、従来のリフレクタのように、X及びY方向の
2次元的な冷却管の配列を採用していない。従って、本
実施例のランプ保持部142の構造はランプ130のラ
ンプ密度及びそれによるパワー密度の増加に寄与してい
る。例えば、図42に示す従来の、(例えば、50mm
径の)リフレクタを有するランプ配列の場合、ランプ密
度は0.04本/cm2であったのに対して本実施例のラ
ンプ密度は0.16本/cm2となる。隔壁144及び冷
却管145を設ける代わりに、空冷のみによってランプ
130及びランプ保持部142を冷却する場合、ランプ
密度は最大で約0.40本/cm2となる。一般に、RT
Pに要求されるパワー密度は、1本当たりのランプパワ
ーとランプ密度とによって決定される。ランプパワーが
大きければ大きいほどランプ密度は小さくてすむ。本実
施例のランプ配列は、将来更なる急速昇温が必要なRT
Pにも十分に対応できるものである。
【0051】以下、図18及び図19を参照して、図1
4に示す加熱部140の変形例としての加熱部140A
について説明する。本実施例の加熱部140Aは、加熱
部140から隔壁144及び冷却管145を取り除いて
ランプ密度を向上している。冷却管145がランプ保持
部142に設けられていないので、ランプ130は空冷
によってのみ冷却される。加熱部140Aのランプ密度
は加熱部140のそれのほぼ2倍である。メッキ部14
9が従来必要であったリフレクタを排除しているので、
このような高密度ランプ実装が可能になることが理解さ
れるであろう。
【0052】以下、図20乃至図22を参照して、ラン
プ130の空冷機構について説明する。ここで、図20
は、図14に示す加熱部140のX方向に整列するラン
プ130の冷却機構を説明するための断面図である。図
21は、図20に示すランプ130の側面図である。図
22は、図20に示すランプ130の平面図である。同
図に示すように、同一列の(即ち、図14に示すX方向
に沿って直線的に配置された)複数のランプ130は、
これら(の発光部134)と直列に接続されたブロアに
よって熱排気(空冷)される。ブロアによる排気効率は
直線的配置に対して、例えば、4m3/min以下と良
好である。この程度の熱排気の場合熱処理装置100外
部に排気してもよいし、循環させてもよい。循環させる
場合には、典型的にラジエータを流路に更に設けて熱気
を冷却することになるが、良好な排気効率のために排気
システムの負荷は少ない。
【0053】メッキ部149は、ランプ130の熱放射
光を発光部134内において高反射率で反射する機能を
有する。高反射率を有する反射部を発光部134に設け
ることにより、発光部134の(フィラメント135が
発する放射光の)被処理体Wへの指向性が高まる。この
結果、メッキ部149は、従来発光部の外部に設けられ
る必要があったリフレクタ(反射板)を不要にする。リ
フレクタを使用しないので複数のランプを(例えば、図
14に示すX方向に隣接するランプ130間距離を約3
mmにするなど)高密度で(例えば、45°の傾斜角度
のリフレクタを有するランプ密度(例えば、0.04本
/cm2)の約4倍のランプ密度(例えば、0.16本/
cm2)で実装することができ、リフレクタを有する場
合よりもパワー密度を増加させることができ、本発明の
熱処理装置100は高速昇温のRTPに好適である。
【0054】メッキ部149は、図16に示す発光部1
34の底面134aを除き、首部133を含む発光部1
34に各種メッキ法その他の方法で形成される。このよ
うに、メッキ部149を発光部134の被処理体Wに対
向する底部134a以外の部分(即ち、対向しない部
分)に設けることによりフィラメントWから被処理体へ
の直接の光照射及びメッキ部149により反射された結
果としての光照射を遮断せずに指向性を高めることがで
きる。
【0055】メッキ部149は、放射光を高反射率で反
射する金属膜から形成され、例えば、金や銀などであ
る。例えば、メッキ部149が金メッキ膜からなる場
合、それは電気メッキ(硬質金メッキや純金金メッキ)
により形成されるであろう。メッキ部149は、その厚
さは、文献より約10μmもあれば発光部134からの
漏れ光を防止するのに十分である。なお、本発明はメッ
キ部149はランプ130の指向性を高めれば足り、高
反射率の範囲については限定されない。
【0056】図23及び図24に、金メッキ膜からなる
メッキ部149を有するランプ130を使用した場合の
指向性を示す。なお、図23及び図24は、理解の便宜
のためにカラー図面として本出願に添付する。ここで、
図23は、メッキ部149としての金メッキ膜を有する
ランプ130を使用した場合に、被処理体Wの中心を
(0,0)として図14に示すX及びY方向に関する距
離(distance)と照度(irradianc
e)との関係を3次元的に示している。図24は、図2
3を上から見た図である。
【0057】同図の実験条件は以下のとおりである。即
ち、金メッキ膜からなるメッキ部149を有してランプ
出力750Wのランプ130を使用し、処理室110を
常圧環境に維持して、ランプ130の下端と厚さ3mm
の石英プレート121のみからなる円筒石英ウインドウ
の上端との距離を2mm、被処理体Wから石英ウインド
ウの下端までの距離を20mmに設定している。
【0058】図49及び図50に、金メッキ膜のない従
来のシングルエンドランプを使用した場合の指向性を示
す。なお、図49及び図50は、理解の便宜のためにカ
ラー図面として本出願に添付する。ここで、図49は、
金メッキ膜のない従来のシングルエンドランプを使用し
た場合に、被処理体Wの中心を(0,0)として図14
に示すX及びY方向に関する距離(distance)
と照度(irradiance)との関係を3次元的に
示している。
【0059】同図の実験条件は以下のとおりである。即
ち、金メッキ膜からなるメッキ部149を有してランプ
出力750Wのランプ130を使用し、処理室110を
常圧環境に維持して、ランプ130の下端と厚さ3mm
の石英プレート121のみからなる円筒石英ウインドウ
の上端との距離を2mm、被処理体Wから石英ウインド
ウの下端までの距離を20mmに設定している。
【0060】図23及び図24を参照するに、被処理体
Wの中心付近で照度が鋭く極大となり、メッキ部149
が指向性を向上していることが理解される。また、半値
幅は略円状で、約40mmである。一方、図49及び図
50を参照するに、被処理体Wの中心付近で照度が極大
となっているが、その値はさほど大きくない。また、半
値幅は略楕円状で、最大約80mmである。図23及び
図24を図49及び図50と対比すると、従来のメッキ
部なしランプよりも本実施例のメッキ部149付きラン
プ130の方が指向性及び制御性の両方で優れているこ
とが理解されるだろう。
【0061】発光部134は、図17の丸印の拡大図に
示すように、メッキ部149によって被覆される部分に
凹凸を有することが好ましい。これにより、メッキ部1
49により反射された光を発光部134の円筒側面間で
反射を繰り返すことなく被処理体Wに配向させる割合を
高めることができる。凹凸はサンドブラストによる研
磨、化学溶液に侵食して腐食させるなどの表面処理によ
って形成することができる。
【0062】上述したように、ランプ130は、ダブル
エンド型であってもよい。以下、図25乃至図29を参
照して、ランプ130をダブルエンド型のランプに置換
した場合の実施例を説明する。ここで、図25は、メッ
キ部149Aを取り除いたダブルエンドランプ130A
の斜視図である。図26は、メッキ部149Bを取り除
いた別のダブルエンドランプ130Bの斜視図である。
図27は、図25に示すランプ130A及び図26に示
すランプ130Bのメッキ部149A及び149Bによ
る被覆を説明するための断面図である。図28は、図2
5に示すランプ130Aを有する加熱部140Bの図1
4に示すX方向に沿った縦断面図である。図29は、図
28に示す加熱部140Bの図14に示すY方向に沿っ
た横断面図である。
【0063】図25は、図14に示すX方向に配向され
る直線筒状のダブルエンドランプ130Aの一つを示し
ており、図26は、図11に示す点線と同一円的に配向
する円弧筒状のダブルエンドランプ130Bの一つを示
している。なお、ランプ130をランプ130A又は1
30Bに置換すればランプ保持部142の形状がランプ
130A又は130Bを保持する部分において変更され
ることはいうまでもない。例えば、ランプ保持部142
には、後述する電極部132A又は132Bと垂直部1
36a又は137aを収納する複数の垂直貫通孔と、後
述する水平部136b又は137bを収納する直線状又
は同心円状の複数の水平溝とを有するなどである。図2
8及び図29に、一対のランプ130Aを図14に示す
Y方向に並べた加熱部140BのX方向及びY方向に沿
った断面図をそれぞれ示す。ランプ130Aの直下に配
置されたレンズは、図28に示す後述する発光部136
の長さと、図29に示す後述する一対のランプ130A
をカバーする幅とを有する。本出願の開示から当業者は
その他の変更を理解することができるため図示は省略す
る。
【0064】図25に示すように、ランプ130Aは、
2つの電極部132Aと発光部136とを含み、発光部
136は2つの電極部132Aを接続するフィラメント
135Aを有する。同様に、図26に示すように、ラン
プ130Bは、2つの電極部132Bと発光部137と
を含み、発光部137は2つの電極部132Bを接続す
るフィラメント135Bを有する。電極部132A及び
132Bへ供給される電力は図1に示すランプドライバ
310によって決定され、ランプドライバ310は制御
部300によって制御される。電極部132とランプド
ライバ310と電極部部132A及び132Bとの間は
封止されている。
【0065】図25に示すように、発光部136は垂直
部136aと垂直部136aから90度曲げられた直線
状の水平部136bとを有する。また、図26に示すよ
うに、発光部137は垂直部137aと垂直部137a
からほぼ90°曲げられた円弧状の水平部137bとを
有する。なお、本発明に適用可能なダブルエンドランプ
はランプ130Aや130Bに限定されず、水平部13
6b及び137bが任意の形状(例えば、渦巻き、三角
など)を有するランプを含むものである。また、垂直部
と水平部の角度も90°に限定されない。
【0066】水平部136bは、図14に示すランプ1
30が配列されている部分にX方向に沿って取り付けら
れる。水平部136bの長さは、図14において、最外
周の円Pと、Y方向に関して任意のランプ位置(例え
ば、Dで示す列)によって画定される両端のランプ13
0間の距離(例えば、間隔E)と同一であってもよい
し、それ以下であってもよい。前者の場合には、当該ラ
ンプ位置に一本のランプ130Aが取り付けられること
になる。後者の場合には、当該ランプ位置に複数本のラ
ンプ130Aが取り付けられることになる。Y方向に関
して異なるランプ位置におけるランプ130Aの水平部
136bは同一であってもよいし、異なってもよい。
【0067】水平部137bは図14に点線で示す円と
同心円的に配置される。図26に示す点線は図14に示
す点線と同心円の関係にある。水平部137bの長さ
は、図14に示す点線の円と同心円(例えば、円Q)の
円周とランプ130Bの設置本数によって画定される。
異なる同心円に配置されるランプ130Bの水平部13
7bの曲率半径は異なる。
【0068】図25及び図26においては、ランプ13
0A及び130Bからメッキ部149A及び149Bが
便宜上取り除かれている。しかし、実際には、図27に
示すように、発光部136及び137には被処理体Wに
対向しない部分にメッキ部149A及び149Bが被覆
されている。メッキ部149Aは、ランプ130Aにお
いて、垂直部136aの側面の全面と水平部136bの
上半分に被覆される。メッキ部149B、ランプ130
Bにおいて、垂直部137aの側面の全面と水平部13
7bの上半分に被覆される。メッキ部149A及び14
9Bもメッキ部149と同様にランプ130A及び13
0Bの熱放射光を発光部136及び137内において高
反射率で反射する機能を有する。高反射率を有する反射
部を発光部136及び137に設けることにより、発光
部136及び137の(フィラメント135A及び13
5Bが発する放射光の)被処理体Wへの指向性が高ま
る。この結果、メッキ部149A及び149Bは、従来
発光部の外部に設けられる必要があったリフレクタ(反
射板)を不要にする。リフレクタを使用しないので複数
のランプを高密度で(例えば、45°の傾斜角度のリフ
レクタを有するランプ密度の約4倍のランプ密度で)実
装することができ、リフレクタを有する場合よりもパワ
ー密度を増加させることができ、高速昇温のRTPに好
適である。
【0069】次に、図30乃至図34を参照して、本発
明の別の側面である実効放射率算出方法について説明す
る。ここで、図30は、2種類の放射温度計200A及
び200Bとそれらの近傍の概略拡大断面図である。図
31は、2つの同種の放射温度計200C及びその近傍
の概略拡大断面図である。図32乃至図34は、本実施
例の実効放射率算出方法を説明するためのグラフであ
る。
【0070】放射温度計200A乃至200Cは被処理
体Wに関してランプ130と反対側に設けられている。
本発明は放射温度計200A乃至200Cがランプ13
0と同一の側に設けられる構造を排除するものではない
が、ランプ130の放射光が放射温度計200A乃至2
00Cに入射することを防止することが好ましい。
【0071】図30及び図31に示す放射温度計200
A乃至200Cは、石英又はサファイア製(本実施例で
は石英製)のロッド210と、光ファイバ220A乃至
220Cと、フォトディテクタ(PD)230とを有し
ている。本実施例の放射温度計200A乃至200C
は、チョッパ、チョッパを回転するためのモータ、LE
D、LEDを安定的に発光させるための温度調節機構な
どを必要とせず、必要最低限の比較的安価な構成を採用
している。
【0072】まず、図30を参照するに、放射温度計2
00A及び200Bは処理室110の底部114に取り
付けられ、より詳細には底部114の円筒形状の貫通孔
115a及び115bにそれぞれ挿入されている。底部
114の処理室110内部を向く面114aには充分な
研磨が施されて反射板(高反射率面)として機能する。
本実施例において面114aは0.9程度の反射率を有
するが、かかる値は例示的であり本発明を限定するもの
ではない。これは、面114aを黒色などの低反射率面
とすると被処理体Wの熱を吸収してランプ130の照射
出力を不経済にも上げなければならなくなるためであ
る。
【0073】放射温度計200A及び200Bは、同一
のロッド210と、開口数(NA)が異なる光ファイバ
220A及び220Bと、それぞれの各PD230とを
有する。
【0074】本実施例のロッド210は、径4mmの石
英製ロッドから構成される。石英やサファイアは良好な
耐熱性と後述するように良好な光学的特性を有するため
に使用されているが、ロッド210の材料がこれらに限
定されないことはいうまでもない。
【0075】必要があれば、ロッド210は処理室11
0内部に所定距離突出してもよい。ロッド210は、処
理室110の底部114に設けられた貫通孔115A及
び115Bにそれぞれ挿通されて図示しないオーリング
によりシールされている。これにより、処理室110は
貫通孔115A及び115Bに拘らずその内部の減圧環
境を維持することができる。ロッド210は、その内部
に一旦入射した熱放射光を殆ど外に出さずに、かつ、殆
ど減衰することなく光ファイバ220A及び220Bに
案内することができるので集光効率に優れている。ロッ
ド210A及び210Bを被処理体Wに近づけることに
よりロッド210は被処理体Wから放射光を受け取り、
これを、光ファイバ220A及び220Bを介してPD
230に案内する。
【0076】光ファイバ220A及び220Bは、光を
伝搬するコアと、コアの周辺を覆う同心円状のクラッド
から構成され、両者はNAにおいて異なる。コア及びク
ラッドはガラスやプラスチックなどの透明な誘電体であ
り、クラッドの屈折率はコアのそれよりも少し小さくす
ることにより光の全反射を達成して外部に光を漏らすこ
となく伝搬する。異なるNAを実現するために、放射温
度計200A及び200Bは異なる材質のコア及び/又
はクラッドの組み合わせを使用する。
【0077】PD230は、図示しない結像レンズ、S
iホトセル、増幅回路を備え、結像レンズに入射した放
射光を電圧、即ち、後述の放射強度E1(T)、E
2(T)を表す電気信号に変換して制御部300に送
る。制御部300はCPU、MPUその他のプロセッサ
と、RAM及びROMなどのメモリを備えており、後述
する放射強度E1(T)、E2(T)を基に被処理体Wの
放射率ε及び基板温度Tを算出する。なお、この演算は
放射温度計200内の図示しない演算部が行ってもよ
い。
【0078】ロッド210が受光した放射光は光ファイ
バ220A及び220Bを経てPD230に導入され
る。
【0079】以下、異なるNAを利用した本発明の実行
放射率算出方法について説明する。被処理体Wとロッド
210との間の多重反射とランプ130からの直接光と
を考慮すると被処理体Wの実行放射率εeffは以下の数
式2で与えられる。
【0080】
【数2】
【0081】ここで、εeffは被処理体Wの実効放射
率、εは被処理体Wの放射率、rは処理室110の底部
114の面114aの反射率、Fは以下の数式3で与え
られるビューファクター(view factor)、
αは多重反射係数である。
【0082】
【数3】
【0083】ここで、多重反射係数αは、ロッド210
直径D1、被処理体Wと面114aとの距離D2、放射
温度計200A及び200B(便宜上、参照番号200
で総括する。)の持つそれぞれの開口数NA(0≦NA
≦1)の3つの値に依存して以下のような数値をとるも
のと予想される。またγは図35に示すようにロッド2
10、面114a及び被処理体Wから決定されるのぞみ
角を示す。
【0084】
【数4】
【0085】
【数5】
【0086】
【数6】
【0087】
【数7】
【0088】このとき同定式として上記4つの条件が成
立する予測式を以下の数式8のように定義する。
【0089】
【数8】
【0090】ここで、N1、N2は数式8でのパラメー
タとする。従って、多重反射係数αは、以下の数式9の
ように表される。
【0091】
【数9】
【0092】数式9で表されるαは数式4乃至数式7を
十分満足する可能性があることが理解されるであろう。
そこで、数式9を前提としてN1及びN2の二つのパラ
メータを決定し、その妥当性を検討する。
【0093】まず、ロッド210の径4mmを固定して
NAを振った計算を行う(時間の短縮から被処理体Wは
ε=0.2のもののみから計算した)。このときNAは
0乃至1の範囲である。これより得たデータと数式9の
前提とを比較して、N1とN2/(D1/D2)の値を
暫定的に決定する。同様にして直径2mmのものと20
mmのものについて計算し、N1とN2/(D1/D
2)の値を決定する。N1、N2の決め方としてN1と
N2/(D1/D2)−D1/D2曲線を用いた(上記
で求めたN2/(D1/D2)においてN2が3者共通
の値になるようにN1を選択する)。
【0094】上記の方法で決定したN1とN2/(D1
/D2)の暫定的な値により、1−αとNAとの関係を
図32乃至図34に示す。またその検証を図34に示
す。この結果N1=0.01、N2=500とすること
ができ、数式9は以下の数式10のように表すことがで
きる。
【0095】
【数10】
【0096】これによりRTPにおいてロッド210の
径が変更しても、被処理体Wと面114aとの距離を変
更しても、NAの大小に拘らず、被処理体Wの実効放射
率を容易に算出することができる。
【0097】今、光ファイバ220AがNA=0.2、
220BがNA=0.34を有する場合、このときのα
をα0.2とα0.34とすると、それらは数式10より以下
の数式11及び数式12で表されることが分かる。
【0098】
【数11】
【0099】
【数12】
【0100】これより被処理体Wの実効放射率は以下の
数式13及び数式14で与えられる。
【0101】
【数13】
【0102】
【数14】
【0103】放射温度計200は、温度の換算を放射光
束(W)で計算している。このためNA=0.2のとき
の角度をθ1、NA=0.34のときの角度をθ2とす
ると2つの放射温度計での入射光束の違いは以下の数式
15及び数式16で与えられる。但し、θは図35に示
すように光ファイバの最大受光角を示し、θ=sin -1
(NA)と表すことが出来る。
【0104】
【数15】
【0105】
【数16】
【0106】よって2つの放射温度計200A及び20
0Bの入射光束比は以下の数式17のように表すことが
できる。
【0107】
【数17】
【0108】
【数18】
【0109】ここで、数式19のようにβを置くと、数
式18は以下の数式20乃至数式24のように変形する
ことができる。
【0110】
【数19】
【0111】
【数20】
【0112】
【数21】
【0113】
【数22】
【0114】
【数23】
【0115】
【数24】
【0116】よって被処理体Wの放射率εは以下の数式
25のように算出することができる。
【0117】
【数25】
【0118】ここで再び数式11若しくは数式12より
実効放射率を算出する。ここではNAの小さいNA=
0.2の実効放射率で計算を続ける。数式25で算出し
た放射率εを数式13に代入すると以下の数式26のよ
うになる。
【0119】
【数26】
【0120】このときNA=0.2の放射温度計200
Aには、E0.2の放射エネルギーが入射しているため、
以下のような数式27が成立する。
【0121】
【数27】
【0122】ここでEbは黒体放射による放射エネルギ
ーである。次に、数式27を以下のように変形する。
【0123】
【数28】
【0124】この入射エネルギーはJIS 1612よ
り、以下のような関係式がある。
【0125】
【数29】
【0126】ここでTは被処理体Wの温度、c2は0.
014388m/k(放射の第二定数)、A、B、Cは
放射温度計200固有の定数(校正によって決まる)、
bは黒体放射による放射エネルギー(通常は放射温度
計の出力V)である。
【0127】上記の算出方法は2本の異なるNAを持つ
放射温度計200A及び200Bより被処理体Wの放射
率を求めるものであるが、数式9よりD1/D2の比を
変化させても同様に求めることができる。かかる実施例
を図31に示す。
【0128】図31においては、処理室110の底部1
14には、底面114aに対応する底面114bと、底
面114bから突出する凸部114cの上面114dと
が設けられている。このため、同一の放射温度計200
Cを使用しているが、被処理体Wと放射温度計200C
の石英ロッド210間の距離D2は異なる。このため、
図31に示す実施例においても、図30に示す実施例と
同様に被処理体Wの放射率を求めることが可能となる。
【0129】例えば、図31において、NA=0.2の
放射温度計200Cを用意して、ロッド210と被処理
体Wまでの距離が3.5mm(図31の左側)と5mm
(図31の右側)に設置する。またロッド210の径を
4mmとする。ここでは数式9より各多重反射係数を以
下の数式30及び数式31のように表すことができる。
【0130】
【数30】
【0131】
【数31】
【0132】これより、数式13及び数式14と同様に
実効放射率εeff3.5、εeff5 .0を求める。後の被
処理体Wの放射率被処理体の温度を求めるまでの流れ
は、数式15乃至数式28まで各添字において0.2を
3.5に、0.34を5.0に置きかえるだけで全く同
様に被処理体Wの温度Tを算出することができる。
【0133】PD230又は制御部300は、数式25
乃至数式29によって被処理体Wの温度Tを算出するこ
とができる。いずれにしろ制御部300は被処理体Wの
温度Tを得ることができる。また、これらの数式を含む
温度測定演算プログラムは、フロッピー(登録商標)デ
ィスクその他のコンピュータ可読媒体に格納され、及び
/又は、インターネットその他の通信ネットワークを利
用してオンライン配信されて独立の取引対象となり得
る。
【0134】しかしながら、上述の構成において温度測
定を行なうためには少なくとも二の放射温度計200が
必要である。また、検出精度を上げるために放射温度計
200を被処理体Wに対して複数の場所に設置する場
合、少なくとも4以上、即ち2の倍数個の放射温度計が
必要となる。よって、処理室110に形成される貫通孔
115は放射温度計200に対応する数だけ設けなけれ
ばならない。上述した温度測定方法は安価で高精度な検
出が行なえるという長所を有するものの、かかる貫通孔
115及びロッド210は熱を吸収し昇温の妨げとなる
ことがある。よって、貫通孔115、即ち放射温度計2
00の数は少ない方が好ましい。本発明者はかかる課題
を鋭意検討した結果、二の放射温度計200が一のロッ
ド210を共有することで、ロッド210ひいては貫通
孔115の数を半分にすることが可能であると考えた。
また、発明者は一のロッド210を使用しても、二の放
射温度計200を使用したときと同様な作用及び効果を
奏する新規な光ファイバを作成した。
【0135】以下、図36乃至図38を参照するに、本
発明の別の側面である光ファイバ220D及び当該光フ
ァイバ220Dを有する放射温度計200Dについて説
明する。ここで、図36は、図1に示す放射温度計20
0の変形例であって、本発明の別の側面でもある放射温
度計200D及びその近傍の概略拡大断面図である。図
37は、図36に示す放射温度計200Dに適用可能な
光ファイバ220Dであって、図36に示す線AAにお
ける光ファイバ220Dの概略断面図である。図38
は、図36に示す線BBにおける光ファイバ220Dの
概略断面図である。
【0136】放射温度計200Dは放射温度計200A
乃至200C同様、被処理体Wに関してランプ130と
反対側に設けられている。図36に示す放射温度計20
0Dは、石英又はサファイア製(本実施例では石英製)
の一のロッド210と、光ファイバ220Dと、PD2
32及びPD234とを有している。放射温度計200
Dは、典型的に、後述する光ファイバ220Dと、二の
PD232及び234を有する点において、上述した放
射温度計200A乃至Cと異なる。放射温度計200D
は処理室100の底部114の円筒形状の貫通孔115
cに挿入され、底部114に取り付けられている。上述
したように放射温度計200A及び放射温度計200
B、又は一対の放射温度計200Cを取り付けるために
少なくとも二の貫通孔を設ける必要があるが、放射温度
計200Dでは少なくとも一の貫通孔115cのみを設
けるに足りる。従って、放射温度計200Dを使用した
場合、貫通孔115の数を半分に減らすことができ、少
なからずとも処理室110内の昇温の妨げとなるロッド
210の影響を抑えることができる。よって、処理室1
10の高速昇温を少ないエネルギーで達成可能であると
ともに、エネルギーの低減に寄与する。なお、本実施例
において、放射温度計200A乃至Cと構成を同一とす
るものについての詳細な説明は省略する。
【0137】本発明の別の側面である光ファイバ220
Dは複数の光ファイバ222及び光ファイバ224を束
ねたバンドルファイバである。本実施例において、光フ
ァイバ220Dは光ファイバ222と光ファイバ224
とがNAにおいて異なることを特徴とする。また、図3
6によく示されるように、光ファイバ220Dはロッド
210に接続され、その後二股に分岐し検出器232及
び234に接続される。なお、分岐後の光ファイバ21
0DはNAの同一なものが1本のバンドルファイバとし
構成され、束ねられた各光ファイバ222及び224は
異なる検出器232及び検出器234に接続される。
【0138】より詳細には、光ファイバ220Dの分岐
前の状態が図38によく示される。複数の光ファイバ2
22及び224は光ファイバ220Dの中心領域に光フ
ァイバ222が、かかる領域を覆う領域に光ファイバ2
24が存在する(図37(a))バンドルファイバとし
て実現される。かかる構成において、光ファイバ222
及び224は光ファイバ220Dと同軸上に延在する筒
225、例えばSUS管によって分離可能である。ま
た、複数の光ファイバ222及び224は光ファイバ2
22及び224が混在する(図37(b))バンドルフ
ァイバとして実現されてもよい。なお、図37(a)で
は中心領域に光ファイバ222がその外周領域に光ファ
イバ224描かれているが、光ファイバ222と光ファ
イバ224は逆に配置されてもよい。また、光ファイバ
220Dの分岐後の状態が図38によく示される。分岐
後の光ファイバ220Dは各々同一のNAを有する光フ
ァイバのみが束ねられた2本のバンドルファイバとして
構成されている。
【0139】光ファイバ222及び224は、光ファイ
バ220A乃至Cと同様、光を伝搬するコアと、コアの
周辺を覆う同心円状のクラッドから構成される。上述し
たように、クラッドの屈折率はコアのそれよりも少し小
さくすることにより光の全反射を達成して外部に光を漏
らすことなく伝搬する。コア及びクラッドは基本的に同
一の材質より構成される。本実施例では、異なるNAを
実現するために、光ファイバ222及び光ファイバ22
4とで異なる材質を使用する。光ファイバ222及び2
24は石英、プラスチック、及びガラスからなるグルー
プより選択される部材から形成されるが、これと同様な
作用を有する材質の使用を妨げるものではない。上述し
た材質より光ファイバを形成した場合、光ファイバのN
Aは石英、プラスチック、ガラスの順に、それぞれ0.
14、0.3、0.5以上となる。本実施例では光ファ
イバ220Dは石英より形成され開口数0.14を有す
る光ファイバ222とプラスチックより形成され開口数
0.37を有する光ファイバ224から構成される。な
お、光ファイバ222及び224はコアとクラッドの屈
折率を各々変化させることでNAの値を変化させること
でき、光ファイバ222と光ファイバ224とは同一の
材質より構成されてもよい。但し、上述した図37
(b)の構成では光ファイバ220Dの製造上の理由に
より、光ファイバ222及び224は石英と石英、又は
石英とガラスとが組み合わせより形成されることが好ま
しい。また、光ファイバ222及び224の径は各々同
一であっても、異なっていてもよい。但し、光ファイバ
222及び224の径が異なる場合は、図37(b)に
示したバンドルファイバを製造することが難解であると
いう理由よりあまり適さず、図37(a)の構成である
ことが好ましい。
【0140】以上説明した光ファイバ220Dを使用
し、分岐後の光ファイバ220Dを各々異なった検出器
232及び234に接続することで、上述した放射温度
計200A乃至200Cが二の放射温度計で検出するの
と同様な結果を得ることができる。図39乃至図41を
参照するに、かかる構成において、光ファイバ210D
を一のロッド210に接続し開口数の異なる光ファイバ
222及び224が一のロッド210を共有すること
で、放射温度計200A及び放射温度計200Bを組み
合わせにおいて使用した上述の場合と同様な作用を奏す
ることが理解される。ここで、図39乃至図41は、上
述した光ファイバ222及び224の組み合わせにおけ
る放射率εに対する実効放射率εeffを示した図であ
る。即ち、同一放射率εにおける実効放射率εeffの差
が開口数NAにより明確である。よって、放射温度計2
00Dであっても実効放射率εeffのかかる差を利用し
放射率εを修正するという本発明の温度測定方法を可能
とするものであることが容易に理解される。
【0141】なお、ロッド210、及び検出器232及
び234の構成及び作用は上述したとおりであってここ
での詳細な説明は省略する。また、実効放射率εeff
び温度の算出方法は上述した放射温度計200A乃至2
00Bと同一であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0142】制御部300は内部にCPU及びメモリを
備え、被処理体Wの温度Tを認識してランプドライバ3
10を制御することによってランプ130の出力をフィ
ードバック制御する。また、制御部300は、後述する
ように、モータドライバ320に所定のタイミングで駆
動信号を送って被処理体Wの回転速度を制御する。
【0143】ガス導入部180は、例えば、図示しない
ガス源、流量調節バルブ、マスフローコントローラ、ガ
ス供給ノズル及びこれらを接続するガス供給路を含み、
熱処理に使用されるガスを処理室110に導入する。な
お、本実施例ではガス導入部180は処理室110の側
壁112に設けられて処理室110の側部から導入され
ているが、その位置は限定されず、例えば、シャワーヘ
ッドとして構成されて処理室110の上部から処理ガス
を導入してもよい。
【0144】アニールであればガス源はN2、Arな
ど、酸化処理であればO2、H2、H2O、NO2、窒化処
理であればN2、NH3など、成膜処理であればNH3
SiH2Cl2やSiH4などを使用するが、処理ガスは
これらに限定されないことはいうまでもない。マスフロ
ーコントローラはガスの流量を制御し、例えば、ブリッ
ジ回路、増幅回路、コンパレータ制御回路、流量調節バ
ルブ等を有し、ガスの流れに伴う上流から下流への熱移
動を検出することによって流量測定して流量調節バルブ
を制御する。ガス供給路は、例えば、シームレスパイプ
を使用したり、接続部に食い込み継ぎ手やメタルガスケ
ット継ぎ手を使用したりして供給ガスへの配管からの不
純物の混入が防止している。また、配管内部の汚れや腐
食に起因するダストパーティクルを防止するために配管
は耐食性材料から構成されるか、配管内部がPTFE
(テフロン(登録商標))、PFA、ポリイミド、PB
Iその他の絶縁材料により絶縁加工されたり、電解研磨
処理がなされたり、更には、ダストパーティクル捕捉フ
ィルタを備えたりしている。
【0145】排気部190は、本実施例ではガス導入部
180と略水平に設けられているが、その位置及び数は
限定されない。排気部190には所望の排気ポンプ(タ
ーボ分子ポンプ、スパッターイオンポンプ、ゲッターポ
ンプ、ソープションポンプ、クライオポンプなど)が圧
力調整バルブと共に接続される。なお、本実施例では処
理室110は減圧環境に維持されるが、本発明は減圧環
境を必ずしも必須の構成要素とするものではなく、例え
ば、133Pa乃至大気圧の範囲で適用可能である。排
気部190はヘリウムガスを次の熱処理前までに排気す
る機能も有する。
【0146】図42は、被処理体Wの冷却速度に関する
シミュレーションの結果を示すグラフである。図42に
おいて、ギャップは被処理体Wと底部114との間隔を
意味する。図42に示すグラフから(1)ギャップが小
さくなる程冷却速度が上がる、(2)被処理体Wと底部
114との間に熱伝導率の高いヘリウムガスを流すこと
で飛躍的に冷却速度が上がる、ことが理解されるであろ
う。
【0147】図1に示すRTP装置100の構成は、被
処理体Wの上面をランプ130により加熱して被処理体
Wの裏面に冷却プレートとしての底部114を設けてい
る。このため、図1に示す構造は冷却速度は比較的速い
が、放熱量が多くなるために急速昇温には比較的大きな
電力が必要となる。これに対して冷却管116の冷却水
の導入を加熱時に停止する方法も考えられるが歩留まり
が下がるために好ましくはない。
【0148】そこで、図43乃至図45に示すように、
冷却プレートしての底部114は被処理体Wに対して可
動に構成された底部114Aに置換されてもよい。より
好ましくは、放熱効率を高めるために、冷却時に熱伝導
率の高いヘリウムガスを被処理体Wと底部114Aとの
間に流される。ここで、図43は、被処理体Wに対して
可動に構成された冷却プレートしての底部114Aを説
明するための概略断面図である。図44は、図43の構
造において被処理体Wを加熱する際の被処理体Wと底部
114Aとの位置関係を説明するための概略断面図であ
る。図45は、図43の構造において被処理体Wを冷却
する際の被処理体Wと底部114Aとの位置関係を説明
するための概略断面図である。なお、図43乃至図45
においては放射温度計200と接続する制御部300や
冷却管116は省略されている。
【0149】図43に示すように、処理室110内の減
圧環境を維持するベローズなどを有して制御部300に
より動作制御される昇降機構117により底部114A
は被処理体Wに対して昇降することができる。昇降機構
117には当業界で周知のいかなる構造をも適用するこ
とができるので、ここでは詳しい説明は省略する。な
お、本実施例と異なり、被処理体W又はサポートリング
150を可動に構成してもよい。被処理体Wを加熱する
際には、図44に示すように、底部114Aを被処理体
Wから離間するように下降させると共にヘリウムガスの
供給を停止する。このとき、被処理体Wと底部114と
の距離は、例えば、10mmである。底部114Aと被
処理体Wとの間隔が大きいので被処理体Wは底部114
Aの影響をあまり受けずに高速昇温が可能となる。図4
4に示す底部114Aの位置が、例えば、ホームポジシ
ョンに設定される。
【0150】被処理体Wを冷却する際には、図45に示
すように、底部114Aを被処理体Wに近接するように
上昇させると共にヘリウムガスの供給を開始する。底部
114Aと被処理体Wとの間隔が狭いので被処理体Wは
底部114Aの影響を高速冷却が可能となる。このと
き、被処理体Wと底部114との距離は、例えば、1m
mである。図45のヘリウムガスの導入例を図46に示
す。ここで、図46は、図45の実線領域Vの概略拡大
断面図である。同図に示すように、底部114には無数
の小さな孔115aが設けられてヘリウムガスを案内す
る。ヘリウムガス供給管に接続されたバルブ400を有
するケース410が底部114に接続されている。
【0151】本実施例は冷却プレート114Aと被処理
体Wとの相対的移動について説明したが、本発明は被処
理体Wとランプ130との相対的移動にも適用すること
ができる。
【0152】以下、被処理体Wの回転機構について図1
を参照して説明する。集積回路の各素子の電気的特性や
製品の歩留まり等を高く維持するためには被処理体Wの
表面全体に亘ってより均一に熱処理が行われることが要
求される。被処理体W上の温度分布が不均一であれば、
例えば、成膜処理における膜厚が不均一になったり、熱
応力によりシリコン結晶中に滑りを発生したりするな
ど、RTP装置100は高品質の熱処理を提供すること
ができない。被処理体W上の不均一な温度分布はランプ
130の不均一な照度分布に起因する場合もあるし、ガ
ス導入部180付近において導入される処理ガスが被処
理体Wの表面から熱を奪うことに起因する場合もある。
回転機構はウェハを回転させて被処理体Wがランプ13
0により均一に加熱されることを可能にする。
【0153】被処理体Wの回転機構は、サポートリング
150と、リング状の永久磁石170と、リング状のS
USなどの磁性体172と、モータドライバ320と、
モータ330とを有する。
【0154】サポートリング150は、耐熱性に優れた
セラミックス、例えば、SiCなどから構成された円形
リング形状を有する。サポートリング150は被処理体
Wの載置台として機能し、中空円部において断面L字状
に周方向に沿ってリング状の切り欠きを有する。かかる
切り欠き半径は被処理体Wの半径よりも小さく設計され
ているのでサポートリング150は切り欠きにおいて被
処理体W(の裏面周縁部)を保持することができる。必
要があれば、サポートリング150は被処理体Wを固定
する静電チャックやクランプ機構などを有してもよい。
サポートリング150は、被処理体Wの端部からの放熱
による均熱の悪化を防止する。
【0155】サポートリング150は、その端部におい
て支持部152に接続されている。必要があれば、サポ
ートリング150と支持部152との間には石英ガラス
などの断熱部材が挿入されて、後述する磁性体172な
どを熱的に保護する。本実施例の支持部152は中空円
筒形状の不透明な石英リング部材として構成されてい
る。ベアリング160は支持部152及び処理室110
の内壁112に固定されており、処理室110内の減圧
環境を維持したまま支持部152の回転を可能にする。
支持部152の先端には磁性体172が設けられてい
る。
【0156】同心円的に配置されたリング状の永久磁石
170と磁性体172は磁気結合されており、永久磁石
170はモータ330により回転駆動される。モータ3
30はモータドライバ320により駆動され、モータド
ライバ320は制御部300によって制御される。
【0157】この結果、永久磁石170が回転すると磁
気結合された磁性体172が支持部152と共に回転
し、サポートリング150と被処理体Wが回転する。回
転速度は、本実施例では例示的に90RPMであるが、
実際には、被処理体Wに均一な温度分布をもたらすよう
に、かつ、処理室110内でのガスの乱流や被処理体W
周辺の風切り効果をもたらさないように、被処理体Wの
材質や大きさ、処理ガスの種類や温度などに応じて決定
されることになるであろう。磁石170と磁性体172
は磁気結合されていれば逆でもよいし両方とも磁石でも
よい。
【0158】次に、RTP装置100の動作について説
明する。図示しないクラスターツールなどの搬送アーム
が被処理体Wを図示しないゲートバルブを介して処理室
110に搬入する。被処理体Wを支持した搬送アームが
サポートリング150の上部に到着すると、図示しない
リフタピン昇降系がサポートリング150から(例え
ば、3本の)図示しないリフタピンを突出させて被処理
体Wを支持する。この結果、被処理体Wの支持は、搬送
アームからリフタピンに移行するので、搬送アームはゲ
ートバルブより帰還させる。その後、ゲートバルブは閉
口される。搬送アームはその後図示しないホームポジシ
ョンに移動してもよい。
【0159】一方、リフタピン昇降系は、その後、図示
しないリフタピンをサポートリング150の中に戻し、
これによって被処理体Wをサポートリング150の所定
の位置に配置する。リフタピン昇降系は図示しないベロ
ーズを使用することができ、これにより昇降動作中に処
理室110の減圧環境を維持すると共に処理室102内
の雰囲気が外部に流出するのを防止する。
【0160】その後、制御部300はランプドライバ3
10を制御し、ランプ130を駆動するように命令す
る。これに応答して、ランプドライバ310はランプ3
00を駆動し、ランプ130は被処理体Wを、例えば、
約800℃まで加熱する。本実施例の熱処理装置100
は、レンズアッセンブリ122とメッキ部149によっ
てランプ130の指向性を高めつつ、リフレクタを取り
除いてランプ密度とそれによってパワー密度を高めてい
るので所望の高速昇温を得ることができる。ランプ13
0から放射された熱線は石英ウインドウ120を介して
処理空間にある被処理体Wの上面に照射されて被処理体
Wを、例えば、800℃へ200ーC/sの加熱速度で
高速昇温する。一般に被処理体Wの周辺部はその中心側
と比較して放熱量が多くなる傾向があるが、本実施例の
ランプ130は同心円状に配置して領域毎の電力制御も
可能であるので高い指向性と温度制御能力を提供する。
装置100が図31に示す構造を使用すれば底部114
Aは、この時、図44に示すようにホームポジションに
配置される。特に、図44に示す構造は被処理体Wが冷
却プレートである底部114Aから離間してその影響を
受けにくいので効率的な高速昇温が可能である。加熱と
同時又はその前後に、排気部190が処理室110の圧
力を減圧環境に維持する。
【0161】同時に、制御部300はモータドライバ3
20を制御し、モータ330を駆動するように命令す
る。これに応答して、モータドライバ320はモータ3
30を駆動し、モータ330はリング状磁石170を回
転させる。この結果、支持部152(又は152A)が
回転し、被処理体Wがサポートリング150と共に回転
する。被処理体Wが回転するのでその面内の温度は熱処
理期間中に均一に維持される。
【0162】加熱中は、レンズアッセンブリ122、補
強材124及び/又は導波部126により石英ウインド
ウ120は石英プレート121の厚さが比較的薄いので
幾つかの長所を有する。これらの長所は、(1)ランプ
130からの光をあまり吸収しないので被処理体Wへの
照射効率を低下しない、(2)プレート121の表裏面
で温度差が小さいので熱応力破壊が発生しにくい、
(3)成膜処理の場合でもプレート121の温度上昇が
少ないためにその表面に堆積膜や反応副生成物が付着し
にくい、(4)レンズアッセンブリ122が石英ウイン
ドウ120の強度を高めているのでプレート120が薄
くても処理室110内の減圧環境と大気圧との差圧を維
持することができる、を含む。
【0163】被処理体Wの温度は放射温度計200によ
り測定されて、制御部300はその測定結果に基づいて
ランプドライバ310をフィードバック制御する。被処
理体Wは回転しているためにその表面の温度分布は均一
であることが期待されるが、必要があれば、放射温度計
200は、被処理体Wの温度を複数箇所(例えば、その
中央と端部)測定することができ、放射温度計200が
被処理体W上の温度分布が不均一であると測定すれば、
制御部300は被処理体W上の特定の領域のランプ13
0の出力を変更するようにランプドライバ310に命令
することもできる。その際、メッキ部149及びレンズ
アッセンブリ122によって制御性が高められているの
で被処理体Wの所望の部位を必要なだけ制御性良く加熱
することができる。
【0164】放射温度計200は、チョッパやLED等
を使用しない単純な構造であるため安価であると共に装
置100の小型化と経済性向上に資する。また、本発明
の実効放射率算出方法により温度測定精度が高い。被処
理体Wは、熱処理においては高温環境下に長時間置かれ
ると不純物が拡散して集積回路の電気的特性が悪化する
ため、高速昇温と高速冷却が必要でありそのために被処
理体Wの温度管理が不可欠であるが、本実施例の実効放
射率算出方法はかかる要請に応えるものである。この結
果、RTP装置100は高品質の熱処理を提供すること
ができる。
【0165】次いで、図示しないガス導入部から流量制
御された処理ガスが処理室110に導入される。所定の
熱処理(例えば、10秒間)が終了すると制御部300
はランプドライバ310を制御してランプ130の加熱
を停止するように命令する。これに応答して、ランプド
ライバ310はランプ130の駆動を停止する。装置1
00が図31に示す構造を使用すれば制御部300は昇
降機構117を制御して、底部114Aを図33に示す
冷却位置に移動する。また、好ましくは、熱伝導性の高
いヘリウムガスが図34に示すように被処理体Wと底部
114Aとの間に導入される。これにより、被処理体W
の冷却効率は高くなり比較的低消費電力で高速冷却を行
うことができる。冷却速度は、例えば、200ーC/s
である。
【0166】熱処理後に被処理体Wは上述したのと逆の
手順によりゲートバルブから処理室110の外へクラス
ターツールの搬送アームにより導出される。次いで、必
要があれば、搬送アームは被処理体Wを次段の装置(成
膜装置など)に搬送する。
【0167】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はその要旨の範囲内で種々の変形及び変更が
可能である。
【0168】
【発明の効果】本発明の例示的一態様である温度測定方
法、熱処理装置及び方法、コンピュータプログラム、並
びに放射温度計によれば、単純な構造を有する比較的安
価な2つの放射温度計が被処理体の温度を高精度に測定
することができるので高品質な熱処理の達成を容易にす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の例示的一態様としての熱処理装置の
概略断面図である。
【図2】 図1に示す熱処理装置に適用可能な石英ウイ
ンドウの概略上面図である。
【図3】 図2に示す石英ウインドウのA−A断面図で
ある。
【図4】 図2に示す石英ウインドウのB−B断面図で
ある。
【図5】 図4に示す石英ウインドウの点線領域Cの拡
大図である。
【図6】 図2に示す石英ウインドウに使用されるレン
ズアッセンブリの一部拡大斜視図である。
【図7】 図2に示す石英ウインドウの変形例であり、
図3に対応する石英ウインドウの一部拡大断面図であ
る。
【図8】 図2に示す石英ウインドウの更に別の変形例
であり、図3に対応する石英ウインドウの一部拡大断面
図である。
【図9】 図8に示す石英ウインドウを使用した場合
に、被処理体の中心を(0,0)として図2に示すX及
びY方向に関する距離と、被処理体に照射される放射光
の照度との関係を3次元的に示す図である。
【図10】 図9を上から見た図である。
【図11】 図2に示す石英ウインドウの更に別の変形
例であり、図3に対応する石英ウインドウの一部拡大断
面図である。
【図12】 図11に示す石英ウインドウを使用した場
合に、被処理体の中心を(0,0)として図2に示すX
及びY方向に関する距離と、被処理体に照射される放射
光の照度との関係を3次元的に示す図である。
【図13】 図12を上から見た図である。
【図14】 図1に示す熱処理装置の加熱部のより詳細
な構造を示す拡大底面図である。
【図15】 図14に示す加熱部の部分断面側面図であ
る。
【図16】 図15に示す加熱部のランプからメッキ部
を取り除いた正面図である。
【図17】 図16に示すランプの側面図である。
【図18】 図14の変形例としての加熱部の拡大底面
図である。
【図19】 図18に示す加熱部の部分断面族面図であ
る。
【図20】 図14に示す加熱部のX方向に整列するラ
ンプの冷却機構を説明するための断面図である。
【図21】 図20に示すランプの側面図である。
【図22】 図20に示すランプの平面図である。
【図23】 メッキ部としての金メッキ膜を有するラン
プを使用した場合に、被処理体の中心を(0,0)とし
て図17に示すX及びY方向に関する距離と、被処理体
に照射される放射光の照度との関係を3次元的に示す図
である。
【図24】 図23を上から見た図である。
【図25】 図1に示す熱処理装置の加熱部の変形例を
説明するための図であり、加熱部に適用されるランプか
らメッキ部を取り除いた斜視図である。
【図26】 図1に示す熱処理装置の加熱部の更に別の
変形例を説明するための図であり、加熱部に適用される
ランプからメッキ部を取り除いた斜視図である。
【図27】 図25及び図26に示すそれぞれのランプ
のメッキ部による被覆を説明するための断面図である。
【図28】 図25に示すランプを有する加熱部の図1
4に示すX方向に沿った縦断面図である。
【図29】 図28に示す加熱部の図14に示すY方向
に沿った横断面図である。
【図30】 図1に示す熱処理装置に適用可能な2種類
の放射温度計及びその近傍の概略拡大断面図である。
【図31】 図1に示す熱処理装置に適用可能な2つの
同種の放射温度計及びその近傍の概略拡大断面図であ
る。
【図32】 本発明の実効放射率算出方法を説明するた
めに使用されるグラフである。
【図33】 本発明の実効放射率算出方法を説明するた
めに使用されるグラフである。
【図34】 本発明の実効放射率算出方法を説明するた
めに使用されるグラフである。
【図35】 本発明の実効放射率算出方法に使用される
パラメータを定義する断面図である。
【図36】 図1に示す放射温度計の変形例であって、
本発明の別の側面でもある放射温度計及びその近傍の概
略拡大断面図である。
【図37】 図36に示す放射温度計に適用可能な光フ
ァイバであって、図36に示す線AAにおける光ファイ
バの概略断面図である。
【図38】 図38は、図36に示す線BBにおける光
ファイバの概略断面図である。
【図39】 石英及びプラスッチ製の光ファイバの組み
合わせにおける放射率蛯ノ対する実効放射率εeffを示し
た図である。
【図40】 石英及びガラス製の光ファイバの組み合わ
せにおける放射率蛯ノ対する実効放射率εeffを示した図
である。
【図41】 石英製の光ファイバの組み合わせにおける
放射率蛯ノ対する実効放射率εeffを示した図である。
【図42】 被処理体の冷却速度に関するシミュレーシ
ョンの結果を示すグラフである。
【図43】 図1に示す熱処理装置の冷却プレートして
の底部の変形例を説明するための概略断面図である。
【図44】 図43に示す構造において被処理体を加熱
する際の被処理体と底部との位置関係を説明するための
概略断面図である。
【図45】 図43に示す構造において被処理体を冷却
する際の被処理体と底部との位置関係を説明するための
概略断面図である。
【図46】 図45に示す実線領域Vの概略拡大断面図
である。
【図47】 シングルエンドランプによって下方の被処
理体を放射光で加熱する場合に指向性が最もよくなる場
合のリフレクタの傾斜角度を説明するための断面図であ
る。
【図48】 図5に対比される円筒石英ウインドウを通
過した光の指向性を説明するための断面図である。
【図49】 従来のシングルエンドランプを使用した場
合に、被処理体の中心を(0,0)として図17に示す
X及びY方向に関する距離と、被処理体に照射される放
射光の照度との関係を3次元的に示す、図23に対比さ
れる図である。
【図50】 図49を上から見た図である。
【符号の説明】
100 熱処理装置 110 処理室 120 石英ウインドウ 122 レンズアッセンブリ 123 レンズ素子 124 補強材 125 冷却管 126 導波管 128 流路 130 ランプ 132 電極部 134 発光部 140 加熱源 142 ランプ保持部 149 メッキ部 190 排気部 200 放射温度計 210 ロッド 220 光ファイバ 230 フォトディテクタ 300 制御部 310 ランプドライバ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/26 H01L 21/31 B 21/31 21/66 T // H01L 21/66 21/26 T

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多重反射環境において熱源から加熱され
    る被測定体の温度を前記被測定体から離間した測定部に
    設けられた2つの放射温度計を用いて測定する温度測定
    方法であって、 前記2つの放射温度計は、各々、前記測定部に埋め込ま
    れて前記被測定体からの放射光を受光可能なロッドと、
    当該ロッドに接続された光ファイバとを有して開口数に
    おいて異なり、前記測定部の前記被測定体と対抗する面
    と前記被測定体との間で前記多重反射環境が形成され、 前記放射温度計の前記ロッドの径をD1、開口数をN
    A、前記被測定体と前記測定部の前記面までの距離をD
    2、前記測定部の前記面の反射率をr、ビューファクタ
    ーをF、多重反射係数をα、前記被測定体の放射率を
    ε、前記被測定体の実効放射率をεeff、N1及びN2
    をパラメータとすると、前記εを前記2つの放射温度計
    の測定結果を利用して算出すると共に前記被測定体の温
    度を以下の式を利用して算出する温度測定方法 α=1−(1−NA・N1)N2/(D1/D2) εeff=(1−α)・ε+α・ε/{1−F・r・(1
    −ε)}。
  2. 【請求項2】 多重反射環境において熱源から加熱され
    る被測定体の温度を前記被測定体から離間した測定部に
    設けられた2つの放射温度計を用いて測定する温度測定
    方法であって、 前記2つの放射温度計は、各々、前記測定部に埋め込ま
    れて前記被測定体からの放射光を受光可能なロッドと、
    当該ロッドに接続された光ファイバとを有して、前記測
    定部の前記被測定体と対抗する面と前記被測定体との間
    で前記多重反射環境が形成され、前記2つの放射温度計
    は、前記放射温度計の前記ロッドの径と前記被測定体と
    前記測定部の前記面までの距離の比において異なり、 前記放射温度計の前記ロッドの径をD1、開口数をN
    A、前記被測定体と前記測定部の前記面までの距離をD
    2、前記測定部の前記面の反射率をr、ビューファクタ
    ーをF、多重反射係数をα、前記被測定体の放射率を
    ε、前記被測定体の実効放射率をεeff、N1及びN2
    をパラメータとすると、前記εを前記2つの放射温度計
    の測定結果を利用して算出すると共に前記被測定体の温
    度Tを以下の式を利用して算出する温度測定方法 α=1−(1−NA・N1)N2/(D1/D2) εeff=(1−α)・ε+α・ε/{1−F・r・(1
    −ε)}。
  3. 【請求項3】 多重反射環境において熱源から加熱され
    る被測定体の温度を前記被測定体から離間した測定部に
    設けられた放射温度計を用いて測定する温度測定方法で
    あって、 前記放射温度計は、前記測定部に埋め込まれて前記被測
    定体からの放射光を受光可能なロッドと、当該ロッドに
    接続された第1の光ファイバと、当該第1の光ファイバ
    とは異なる開口数を有し前記ロッドに接続された第2の
    光ファイバと、前記第1の光ファイバを通過する前記放
    射光を検出する第1の検出器と、前記第2の光ファイバ
    を通過する前記放射光を検出する第2の検出器とを有
    し、前記測定部の前記被測定体と対抗する面と前記被測
    定体との間で前記多重反射環境が形成され、 前記放射温度計の前記ロッドの径をD1、開口数をN
    A、前記被測定体と前記測定部の前記面までの距離をD
    2、前記測定部の前記面の反射率をr、ビューファクタ
    ーをF、多重反射係数をα、前記被測定体の放射率を
    ε、前記被測定体の実効放射率をεeff、N1及びN2
    をパラメータとすると、前記εを前記第1の検出器及び
    前記第2の検出器の測定結果を利用して算出すると共に
    前記被測定体の温度を以下の式を利用して算出する温度
    測定方法 α=1−(1−NA・N1)N2/(D1/D2) εeff=(1−α)・ε+α・ε/{1−F・r・(1
    −ε)}。
  4. 【請求項4】 被処理体に所定の熱処理を行う処理室
    と、 前記被処理体を加熱する熱源と、 前記処理室の測定部に接続されて前記被処理体の温度を
    測定する2つの放射温度計と、 前記2つの放射温度計により測定された前記被処理体の
    温度から前記熱源の加熱力を制御する制御部とを有する
    熱処理装置であって、 前記放射温度計は、 前記測定部に埋め込まれて前記被処理体からの放射光を
    受光可能なロッドと、 当該ロッドに接続された光ファイバと、 前記光ファイバを通過する前記放射光を検出する検出器
    とを有し、 前記2つの放射温度計は、開口数又は前記放射温度計の
    前記ロッドの径と前記被処理体と前記測定部の前記面ま
    での距離の比において異なり、 前記放射温度計の前記ロッドの径をD1、開口数をN
    A、前記被処理体と前記測定部の前記面までの距離をD
    2、前記測定部の前記面の反射率をr、ビューファクタ
    ーをF、多重反射係数をα、前記被処理体の放射率を
    ε、前記被処理体の実効放射率をεeff、N1及びN2
    をパラメータとすると、前記制御部は前記εを前記2つ
    の放射温度計の測定結果を利用して算出すると共に前記
    被処理体の温度を以下の式を利用して算出する熱処理装
    置 α=1−(1−NA・N1)N2/(D1/D2) εeff=(1−α)・ε+α・ε/{1−F・r・(1
    −ε)}。
  5. 【請求項5】 被処理体に所定の熱処理を行う処理室
    と、 前記被処理体を加熱する熱源と、 前記処理室の測定部に接続されて前記被処理体の温度を
    測定する放射温度計と、 前記放射温度計により測定された前記被処理体の温度か
    ら前記熱源の加熱力を制御する制御部とを有する熱処理
    装置であって、 前記放射温度計は、 前記測定部に埋め込まれて前記被処理体からの放射光を
    受光可能なロッドと、 当該ロッドに接続された第1の光ファイバと、 当該第1の光ファイバとは異なる開口数を有し前記ロッ
    ドに接続された第2の光ファイバと、 前記第1の光ファイバを通過する前記放射光を検出する
    第1の検出器と、 前記第2の光ファイバを通過する前記放射光を検出する
    第2の検出器とを有し、 前記放射温度計の前記ロッドの径をD1、開口数をN
    A、前記被処理体と前記測定部の前記面までの距離をD
    2、前記測定部の前記面の反射率をr、ビューファクタ
    ーをF、多重反射係数をα、前記被処理体の放射率を
    ε、前記被処理体の実効放射率をεeff、N1及びN2
    をパラメータとすると、前記制御部は前記εを前記第1
    の検出器及び前記第2の検出器の測定結果を利用して算
    出すると共に前記被処理体の温度を以下の式を利用して
    算出する熱処理装置 α=1−(1−NA・N1)N2/(D1/D2) εeff=(1−α)・ε+α・ε/{1−F・r・(1
    −ε)}。
  6. 【請求項6】 被処理体を熱源により加熱する工程と、 前記被処理体の温度を2つの放射温度計により測定する
    工程と、 前記放射温度計により測定された前記被処理体の温度か
    ら前記熱源の加熱力を制御する工程とを有する熱処理方
    法であって、 前記放射温度計は、 前記被処理体から離間した測定部に埋め込まれて前記被
    処理体からの放射光を受光可能なロッドと、 当該ロッドに接続された光ファイバと、 前記光ファイバを通過する前記放射光を検出する検出器
    とを有し、 前記2つの放射温度計は、開口数又は前記放射温度計の
    前記ロッドの径と前記被処理体と前記測定部の前記面ま
    での距離の比において異なり、 前記測定工程は、前記放射温度計の前記ロッドの径をD
    1、開口数をNA、前記被処理体と前記測定部の前記面
    までの距離をD2、前記測定部の前記面の反射率をr、
    ビューファクターをF、多重反射係数をα、前記被処理
    体の放射率をε、前記被処理体の実効放射率をεeff
    N1及びN2をパラメータとすると、前記εを前記2つ
    の放射温度計の測定結果を利用して算出すると共に前記
    被処理体の温度を以下の式を利用して算出する熱処理方
    法 α=1−(1−NA・N1)N2/(D1/D2) εeff=(1−α)・ε+α・ε/{1−F・r・(1
    −ε)}。
  7. 【請求項7】 被処理体を熱源により加熱する工程と、 前記被処理体の温度を放射温度計により測定する工程
    と、 前記放射温度計により測定された前記被処理体の温度か
    ら前記熱源の加熱力を制御する工程とを有する熱処理方
    法であって、 前記放射温度計は、 前記被処理体から離間した測定部に埋め込まれて前記被
    処理体からの放射光を受光可能なロッドと、 当該ロッドに接続された第1の光ファイバと、 当該第1の光ファイバとは異なる開口数を有し前記ロッ
    ドに接続された第2の光ファイバと、 前記第1の光ファイバを通過する前記放射光を検出する
    第1の検出器と、 前記第2の光ファイバを通過する前記放射光を検出する
    第2の検出器とを有し、 前記測定工程は、前記放射温度計の前記ロッドの径をD
    1、前記第1の光ファイバ又は前記第2の光ファイバの
    開口数をNA、前記被処理体と前記測定部の前記面まで
    の距離をD2、前記測定部の前記面の反射率をr、ビュ
    ーファクターをF、多重反射係数をα、前記被処理体の
    放射率をε、前記被処理体の実効放射率をεeff、N1
    及びN2をパラメータとすると、前記εを前記第1の検
    出器及び前記第2の検出器の測定結果を利用して算出す
    ると共に前記被処理体の温度を以下の式を利用して算出
    する熱処理方法 α=1−(1−NA・N1)N2/(D1/D2) εeff=(1−α)・ε+α・ε/{1−F・r・(1
    −ε)}。
  8. 【請求項8】 多重反射環境において熱源から加熱され
    る被測定体の温度Tを放射温度計を用いて測定する温度
    測定を実行するプログラムであって、 前記放射温度計は、 前記被測定体から離間した測定部に埋め込まれて前記被
    測定体からの放射光を受光可能なロッドと、 当該ロッドに接続された光ファイバと、 前記光ファイバを通過する前記放射光を検出する検出器
    とを有し、 前記2つの放射温度計は、開口数又は前記放射温度計の
    前記ロッドの径と前記被測定体と前記測定部の前記面ま
    での距離の比において異なり、 前記プログラムは、 前記放射温度計の前記ロッドの径をD1、開口数をN
    A、前記被測定体と前記測定部の前記面までの距離をD
    2、前記測定部の前記面の反射率をr、ビューファクタ
    ーをF、多重反射係数をα、前記被測定体の放射率を
    ε、前記被測定体の実効放射率をεeff、N1及びN2
    をパラメータとすると、前記εを前記2の放射温度計の
    測定結果及び以下の式を利用して算出する手順と α=1−(1−NA・N1)N2/(D1/D2) εeff=(1−α)・ε+α・ε/{1−F・r・(1
    −ε)}、 前記被測定体の温度を算出する手順とを実行するプログ
    ラム。
  9. 【請求項9】 多重反射環境において熱源から加熱され
    る被測定体の温度Tを放射温度計を用いて測定する温度
    測定を実行するプログラムであって、 前記放射温度計は、 前記被測定体から離間した測定部に埋め込まれて前記被
    測定体から放射光を受光可能なロッドと、 当該ロッドに接続された第1の光ファイバと、 当該第1の光ファイバとは異なる開口数を有し前記ロッ
    ドに接続された第2の光ファイバと、 前記第1の光ファイバを通過する前記放射光を検出する
    第1の検出器と、 前記第2の光ファイバを通過する前記放射光を検出する
    第2の検出器とを有し、 前記プログラムは、 前記放射温度計の前記ロッドの径をD1、開口数をN
    A、前記被測定体と前記測定部の前記面までの距離をD
    2、前記測定部の前記面の反射率をr、ビューファクタ
    ーをF、多重反射係数をα、前記被測定体の放射率を
    ε、前記被測定体の実効放射率をεeff、N1及びN2
    をパラメータとすると、前記εを前記第1の検出器及び
    前記第2の検出器の測定結果及び以下の式を利用して算
    出する手順と α=1−(1−NA・N1)N2/(D1/D2) εeff=(1−α)・ε+α・ε/{1−F・r・(1
    −ε)}、 前記被測定体の温度を算出する手順とを実行するプログ
    ラム。
  10. 【請求項10】 被測定体から離間した測定部に設けら
    れて前記被測定体からの放射光を受光可能なロッドと、 当該ロッドに接続された第1の光ファイバと、 当該第1の光ファイバとは異なる開口数を有し前記ロッ
    ドに接続された第2の光ファイバと、 前記第1の光ファイバを通過する前記放射光を検出する
    第1の検出器と、 前記第2の光ファイバを通過する前記放射光を検出する
    第2の検出器とを有する放射温度計。
  11. 【請求項11】 前記第1及び第2の光ファイバは、石
    英、ガラス、プラスチックからなるグループより選択さ
    れる部材より形成される請求項10記載の放射温度計。
  12. 【請求項12】 前記第1及び第2の光ファイバは当該
    第1及び第2の光ファイバが編込まれた一のバンドルフ
    ァイバである請求項10記載の放射温度計。
  13. 【請求項13】 前記バンドルファイバは、当該バンド
    ルファイバと同軸方向に延在する筒状部材を有し、当該
    筒状部材の内部に第1のファイバ、及び前記筒状部材を
    介し外部に第2の光ファイバを有する請求項12記載の
    放射温度計。
  14. 【請求項14】 前記第1の光ファイバ及び前記第2の
    光ファイバは当該第1の光ファイバ及び当該第2の光フ
    ァイバの軸径において異なる請求項13記載の放射温度
    計。
  15. 【請求項15】 前記光ファイバの軸心方向に垂直な断
    面は前記第1の光ファイバ及び前記第2の光ファイバが
    ランダムに存在するバンドルファイバである請求項12
    記載の放射温度計。
  16. 【請求項16】 前記第1の光ファイバは石英又はガラ
    ス、及び前記第2の光ファイバは石英より形成される請
    求項15記載の放射温度計。
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