JP2002256531A - 改良土打設装置における移送管内水逆流防止装置 - Google Patents

改良土打設装置における移送管内水逆流防止装置

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JP2002256531A
JP2002256531A JP2001058707A JP2001058707A JP2002256531A JP 2002256531 A JP2002256531 A JP 2002256531A JP 2001058707 A JP2001058707 A JP 2001058707A JP 2001058707 A JP2001058707 A JP 2001058707A JP 2002256531 A JP2002256531 A JP 2002256531A
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valve
transfer pipe
improved soil
water
opening
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Application number
JP2001058707A
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English (en)
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Noriaki Kojima
徳明 小島
Taketoshi Maeda
武俊 前田
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Kojimagumi Co Ltd
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Kojimagumi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土砂に固化材を添加して混練した流動性改良
土を,打設船上から水底まで移送管を通して下方に移送
して水底に打設するようにした改良土打設装置におい
て,移送管内への水に逆流を防止して,移送管内を下降
する改良土が水底に到達するまで改良土中の土砂の分離
を効果的に抑えられるようにする。 【解決手段】 移送管12には,その管12の出口12
oを開閉し得る開閉弁Vを取付け,この開閉弁Vには,
これを閉弁位置Vaに保持するための閉弁方向の付勢力
を付与する付勢手段Fを連結し,移送管12内の改良土
Sの重量が前記開閉弁Vに及ぼす開弁力の増加に応じ
て,該開閉弁Vが前記付勢手段Fの付勢力に抗して開弁
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,土砂に固化材を添
加して混練した流動性改良土を,打設船上から水底まで
移送管を通して下方に移送して水底に打設するようにし
た改良土打設装置における移送管内水逆流防止装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】沿岸海域の埋立や人工島の造成等の港湾
工事において,海底等からの浚渫土砂,その他の土砂に
セメント系の固化材や水を添加して混練したスラリ状の
流動性改良土を,プラント船等の混練施設より打設船ま
で強制搬送し,更にその改良土を打設船上から移送管を
通して処分地の水底まで流下させ,該管の下端出口から
前記改良土を水底に打設して固化させるようにした工法
は,従来公知である(例えば特開2000−12965
2号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような従
来公知の打設工法において,上記改良土は自己の粘性に
より移送管内を比較的緩やかに流下して水底に向かい,
移送管の下端出口より緩徐に且つ連続的に吐き出されて
水底に打設されるようになっているが,従来では,移送
管として,出口部を含む全体が略真っ直ぐな管が使用さ
れているため,次のような問題があることが判明した。
【0004】即ち,上記改良土の打設時においては,移
送管内の下端出口から改良土を連続的に吐き出させるよ
うにしているが,その際に,例えば図7の(a)に示す
ように移送管の下端出口から管の内壁近傍に外部の海水
が多少侵入することがある。この侵入した海水は,改良
土(土砂)との比重差により管内壁に沿って徐々に逆流
上昇して,その管内壁近傍の改良土と混じり合うことに
よりその粘性を低下させる(図7の(b)を参照)。
【0005】そして,この粘性低下により,図7の
(c)に示すように移送管の出口近くの改良土がその上
側の改良土より剥がれ落ちて,管内を急速に(即ち通常
の流下速度よりも高速で)下降し始め,その下降分だけ
海水が管内を逆流上昇する。その上昇した水は,図7の
(d)に示すように更にその上側の改良土と移送管内壁
との間に侵入上昇しようとし,上記と同様の作用で,該
上側の改良土が,更にその上側の改良土より剥がれ落ち
て管内を急速に下降し始め,その下降分だけ海水が管内
を更に逆流上昇する。
【0006】このようなことが繰り返されると,移送管
内のかなり上方まで海水が逆流上昇し,そうした状態で
は,移送管内を落下する改良土は,それが管の下端出口
に到達するまでの間に管内の多量の海水と十分に混じり
合うこととなって,その管内でかなりの量の土砂が固化
材等と分離してしまう。ところが斯かる移送管内での土
砂の分離現象は,水底に打設した改良土(土砂)の固
まる速度を遅くする,その固まる強さが十分ではな
い,土砂から遊離した多量の固化材が打設処分地周辺
の水域を汚濁する等の問題を生じさせる。
【0007】尚,以上説明した移送管内への海水逆流の
問題は,打設船上から移送管内への改良土の供給速度が
特に遅い(従って供給量が少ない)場合や,供給が間欠
的になされて一時的に供給が中断するような場合等にお
いて顕著に現れる。
【0008】本発明は,斯かる実情に鑑みてなされたも
ので,移送管内への海水逆流の問題を簡単な構造で効果
的に解決できるようにした,改良土打設装置における移
送管内水逆流防止装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的達成のため,請
求項1の発明は,土砂に固化材を添加して混練した流動
性改良土を,打設船上から水底まで移送管を通して下方
に移送して水底に打設するようにした改良土打設装置に
おいて,前記移送管には,その管の出口を開閉し得る開
閉弁を取付け,この開閉弁には,これを閉じ位置に保持
するための閉弁方向の付勢力を該弁に付与する付勢手段
を連結し,移送管内の改良土の重量が前記開閉弁に及ぼ
す開弁力の増加に応じて,該開閉弁が前記付勢手段の付
勢力に抗して開弁することを特徴としている。
【0010】また請求項2の発明は,土砂に固化材を添
加して混練した流動性改良土を,打設船上から水底まで
移送管を通して下方に移送して水底に打設するようにし
た改良土打設装置において,前記移送管には,その管の
出口を開閉し得る開閉弁を取付け,この開閉弁には,こ
れを閉じ位置に保持するための浮力を該弁に付与するフ
ロートを連結し,移送管内の改良土の重量が前記開閉弁
に及ぼす開弁力の増加に応じて,該開閉弁が前記フロー
トの浮力に抗して開弁することを特徴としている。
【0011】上記請求項1,2の発明の特徴によれば,
移送管を水中に沈めた状態で,その管内に改良土が無い
場合あるいは少量有る場合には,上記開閉弁が,これに
加わる水圧と付勢手段の付勢力(請求項2ではフロート
の浮力)とに基づく閉弁力により閉じ位置に保持され
て,管内への水の逆流を阻止するので,その管内には水
が溜まらない。この状態より打設工程が始まり,打設船
上から移送管の上流部に改良土が供給され,それが出口
近くまで流下してくると,その重量が開閉弁に対し開弁
力を及ぼすようになり,その開弁力は改良土の供給量増
加に応じて増加する。そしてこの開弁力が限界値を超え
ると,開閉弁が上記付勢手段の付勢力及び水圧に抗して
開弁動作して,移送管出口から改良土が徐々に吐き出さ
れるようになる。その開弁後においても,開閉弁には付
勢手段の付勢力に基づき適度な閉弁力が作用するため,
改良土は移送管の出口から適量ずつ吐き出されて水底に
打設される。
【0012】斯かる打設工程中においては,打設船上か
ら移送管内への改良土の供給速度が非常に遅くなる場合
や,その改良土の供給が間欠的になされて一時的に供給
が中断してしまう場合がある。このような場合には,移
送管出口からの改良土排出に打設船上からの改良土補給
が追いつかず,移送管内の改良土の残量が徐々に少なく
なっていくが,その残量が所定限界(例えば,図示例で
は出口から上流側に1〜2m程度の残量)まで減少する
と,開閉弁は,付勢手段の付勢力に基づき再び閉弁動作
して移送管の出口を遮断する。
【0013】かくして,打設工程中も,また待機中も,
移送管内へはその出口から多量の水が逆流上昇すること
はなく,打設船上から移送管内を流下して水底に向かう
改良土は,それが管出口に到達するまでの間に管内で水
と混じり合う虞れは殆どなくなり,従って改良土中の土
砂が移送管内で水と混じって固化材等と分離するのを効
果的に抑えることができる。これにより,移送管の出口
からは,土砂が分離していない(即ち土砂と固化材とが
十分に混合した)適正状態の改良土を水底に打設できる
から,その打設された改良土(土砂)を迅速且つ強固に
固まらせることができ,また土砂からの固化材の遊離も
極力少量に抑えられるから,固化材の拡散に因る打設処
分地周辺の水域の汚濁防止にも有効である。
【0014】また請求項3の発明は,請求項2の発明の
特徴に加えて,前記開閉弁を閉じ位置に随時にロックし
得る保持機構を備えたことを特徴とし,この特徴によれ
ば,移送管の出口が水深の比較的浅い水域に在って,フ
ロートに働く浮力(従って閉弁付勢力)が比較的小さい
場合でも,上記保持機構を作動させることにより開閉弁
を確実に閉じ位置にロックすることができる。従って移
送管を水面近くで上下動させるような場合でも該管の出
口を確実に塞いでおくことができて,管内への水の逆流
や管出口からの改良土排出を確実に防止できる。
【0015】更に請求項4の発明は,請求項2又は3の
発明の特徴に加えて,前記開閉弁とフロートとを一体的
に結合したことを特徴とし,この特徴によれば,開閉弁
とフロートを単一部品として取り扱うことが可能となる
ため,装置の構造簡素化が図られ,また装置の組立作業
性やメンテナンス作業性が良好となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を,添
付図面に示した本発明の一実施例について説明する。
【0017】図1は,改良土の搬送打設システムの一例
を示す概略平面図,図2は図1の2−2線に沿う拡大側
面図,図3は,本発明の第1実施例に係る移送管を利用
した打設船の要部破断拡大側面図(図2の3線矢視拡大
図),図4は,前記移送管の先部の拡大図(図3の4矢
視部拡大図),図5は,第2実施例に係る移送管の先部
を示す縦断面図,図6は,第3実施例に係る移送管の先
部を示す縦断面図である。
【0018】図1,2において,堤防Bは,処分地とし
ての埋立地Grを有する埋立域A1と,その周辺域A2
との間を仕切るように,海底に起立構築されており,そ
の周辺域A2 には,浚渫土砂に固化材を添加し混練する
と共にそれを風力搬送するための処理船SW(特開平7
−76454号公報参照)が繋留される。その処理船S
Wの一側には,別の場所で浚渫された大量の土砂を,そ
の周辺域A2 まで運搬してきた土運船SEが横付けさ
れ,さらに処理船SWの他側には,固化材としてのセメ
ントを水と混練したセメントスラリーを生成する固化材
プラント船SPが横付けされる。
【0019】土運船SE内の浚渫土砂は,処理船SW上
に搭載されている揚土機(バックホー)33により,該
処理船SWのホッパ34内に投入され,またこれと並行
して固化材プラント船SPにより生成されたセメントス
ラリーを前記ホッパ34内に連続的に注入する。
【0020】処理船SWでは,ホッパ34下部の処理室
において,前記浚渫土砂を粉砕するとともにセメントス
ラリーと攪拌混合し,該処理船SW内のロータの回転と
コンプレッサの駆動により得られる加圧空気を利用し
て,粉砕された浚渫土砂とセメントスラリーの混合体す
なわち改良土Sを,該処理室出口に接続される複数のフ
ロート管8により浮遊している排送管6へと強制搬送す
る。排送管6は堤防Bを乗り越えて埋立域A1 へと延長
されていて,その埋立域A1 に繋留されている打設船S
Sへと搬送される。
【0021】打設船SSからは,後に詳述するように移
送管12を通して,改良土Sの,浚渫土砂とセメントス
ラリーとが分離することなく連続的に処分地すなわち埋
立地Grの水底Eに打設される。
【0022】次に主に図3,4を参照して,打設船SS
に設置される改良土打設装置Dの具体的構造について説
明する。
【0023】この打設船SSの船体1上には,サージタ
ンク10と,該タンク10上に一体的に立設したサイク
ロン3とが固定支持される。サイクロン3は密閉円筒状
のサイクロン本体3bを有し,その一側上部に流入口3
iが,またその下部に流出口3oがそれぞれ開口され,
またその上壁中央部にエア分離室3sが設けられる。エ
ア分離室3sの上端部はエアダクト5に接続され,この
エアダクト5の外端に,大気開放の排出口5oが開口し
ている。サイクロン3の流入口3iには,処理船SWか
ら延びる排送管6の出口6oが接続されている。
【0024】排送管6内を風力搬送される改良土Sは,
サイクロン3内に入り,そこに混合されているエアが分
離されたのち,サイクロン本体3b下方のサージタンク
10内に向かう。
【0025】前記サージタンク10の上壁には,サイク
ロン3の流出口3oと直接連通する入口10iが開口さ
れ,またその底壁10fは漏斗状に形成され,その最下
部に出口10oが開口される。サイクロン3内でエアと
分離された改良土Sはその自重でサージタンク10側に
流動して同タンク10内に貯蔵され,その底部から更に
タンク下方の移送管12内へ自重で流動する。
【0026】その移送管12は,それの上流端部に一体
的に沿設した支持枠17を枢軸15を介して船体1に装
着することにより,船体1に任意の傾斜角度に(例えば
水面に対して0度〜90度の傾斜角範囲で)揺動できる
ように支持される。その移送管12内の上部と,サージ
タンク10の底部出口10oとの間は,前記枢軸15を
中心とした円弧に沿って伸縮可能なテレスコピック型の
接続筒部14を介して接続されており,その接続筒部1
4を経てサージタンク10内の改良土Sが自重で移送管
12内に流下する。尚,サージタンク10の底部出口1
0oには,該タンク10内から移送管12側へ流動する
改良土Sの量を任意に調整可能な開閉弁(図示せず)を
設けてもよい。
【0027】また移送管12の支持枠17と船体1との
間には,油圧シリンダ等のアクチュエータ16が介装さ
れ,このアクチュエータ16により移送管12を枢軸1
5回りに強制揺動させることで,移送管12の水面に対
する傾斜角度,従って移送管出口12oの高さ(水深)
を任意に調整可能としている。前記移送管12は,水底
Eに向かって斜め下方に略真っ直ぐに延びており,その
下端出口12oから改良土Sが水底Eに直接打設される
ようになっている。
【0028】移送管12の先部には,その管12の出口
12oを開閉し得る開閉弁Vが取付けられる。この開閉
弁Vは,移送管12の出口12o近傍の上壁部外面に一
体的に延設した支持ブラケット12bに枢軸Pを介して
支持され,これにより,該弁Vは,移送管12の出口1
2o開口縁に着座して該出口12oを閉じる閉じ位置V
aと,同開口縁より離間して該出口12oを開く所定の
開き位置Vbとの間を前記枢軸P回りに回動可能であ
る。前記開き位置Vbは,開閉弁Vと移送管12との間
に設けたストッパ機構(図示例では支持ブラケット12
bに一体に連設したストッパ12s)により規制されて
おり,これにより,開閉弁Vが所定開度以上,即ち前記
開き位置Vb以上開かないようになっている。尚,この
所定開度は,任意に設定可能であり,例えば90度前後
に設定することもできる。
【0029】また上記開閉弁Vは,該弁Vにそれ自体の
重量及び浮力に基づき枢軸P回りに作用する開弁方向又
は閉弁方向のモーメントが実質的に無視できるように,
極力薄肉且つ軽量に構成される。
【0030】また開閉弁Vには,これを閉弁方向に付勢
する浮力を水中で受ける,付勢手段としてのフロートF
が連結され,このフロートFは,図示例では開閉弁Vの
自由端寄りの外面に一体的に結合されている。而して開
閉弁Vは,移送管12を水中に沈めて水底に前記改良土
Sを打設可能な状態で,該弁Vに加わる水圧と前記フロ
ートFの浮力とに基づく閉弁力により通常は閉じ位置V
aに保持されるが,後述する打設工程で移送管12内の
改良土Sの重量に基づいて該弁Vに加わる開弁力が前記
閉弁力を上回ると開弁動作する。尚,開閉弁Vに対する
フロートFの取付位置と,前記枢軸Pの位置とは,開閉
弁Vが前記閉じ位置Vaと開き位置Vb間の何れの回動
位置に在っても該フロートFの浮力が該弁Vに閉弁力と
して働くように設定されることが望ましい。
【0031】更に開閉弁Vには,これを閉じ位置Vaに
随時にロックし得る保持機構Hが接続される。この保持
機構Hは,図示例では,打設船SS上に配設されたロッ
ク機構付きの操作レバー(図示せず)と,該レバー及び
開閉弁V間を連動連結すべく移送管12の外面に沿って
取り回される操作ワイヤ30とから構成される。従って
打設船SS上の操作レバーを介して操作ワイヤ30を開
閉弁Vの閉じ方向に牽引操作して,同レバーをその牽引
位置にロックすることにより,開閉弁Vをその閉じ位置
Vaにロックしておくことができる。
【0032】次にこの打設船SSの作用について説明す
る。打設作業に際しては,先ず,移送管12をアクチュ
エータ16により水中の使用位置までに水深に応じて適
宜揺動傾斜させ,その出口12oを水底近くに臨ませ
る。そして,処理船SWにより排送管6を経て打設船S
Sまで改良土S(浚渫土砂にセメントスラリーを攪拌混
合した混合体すなわち埋立材)を風力搬送する。このと
き,改良土Sは高い脈動風圧を受け,脈動流となってサ
イクロン3内に間歇的に搬送されるが,サイクロン3内
でエアを分離されて後,サイクロン本体3b内から自重
によりサージタンク10内に流動落下し,そこに一旦貯
蔵される。
【0033】そしてサージタンク10内の貯蔵改良土S
は自重で移送管12内へ徐々に流動し,その移送管12
の下端出口12oより略一定量ずつ概ね連続的に処分地
Grの水底Eに埋立打設される。
【0034】ところでこのような改良土の打設工程にお
いて,移送管12を水中に沈めた状態でその管内に改良
土Sが無い場合あるいは少量有る場合には,その管12
の出口12o近くにある開閉弁Vが,これに加わる水圧
とフロートFの浮力とに基づく閉弁力により閉じ位置V
aに保持されて,管内への水の逆流を阻止するので,そ
の管内には水が溜まらない。この状態より打設工程が始
まり,打設船SS上から移送管12の上流部に改良土S
が多量に供給され,それらが出口12o近くまで流下し
てくると,その重量が開閉弁Vに対し開弁力を及ぼし,
その開弁力は,改良土の供給量増加に応じて漸増する。
そしてこの改良土Sの重量に基づく開弁力が限界値を超
えると,開閉弁Vが開弁動作して,移送管出口12oか
ら改良土が徐々に吐き出されるようになる。その開弁後
においても,開閉弁VにはフロートFの浮力に基づき適
度な閉弁力が作用するため,改良土は移送管出口12o
から適量ずつ吐き出されて水底Eに打設され,その際に
移送管12内への水の逆流は殆ど起こらない。
【0035】斯かる打設工程中においては,打設船SS
上から移送管12内への改良土の供給速度が非常に遅く
なる場合や,その改良土の供給が間欠的になされて一時
的に供給が中断する場合がある。このような場合には,
移送管出口12oからの改良土流出に打設船SS上から
の改良土補給が追いつかず,移送管12内の改良土の残
量が徐々に少なくなっていくが,その残量が所定限界量
(例えば,図示例では出口12oから上流側に1〜2m
程度の残量)まで減少すると,開閉弁VはフロートFの
浮力に基づき再び閉弁動作して移送管12の出口12o
を遮断する。
【0036】このような開閉弁Vの閉弁状態で,移送管
12の出口12o近傍(例えば出口12oから上流側に
1〜2m程度の範囲)には多少の改良土が残留してお
り,この改良土の残留と開閉弁Vの閉弁作用とが相俟っ
て,移送管12内への水の逆流が効果的に阻止される。
【0037】かくして,打設工程中も,また待機中も,
移送管12内へはその出口12oから多量の水が逆流上
昇することはないため,打設船SS上から移送管12内
を流下して水底に向かう改良土Sは,それが管出口12
oに到達するまでの間に管内で水と混じり合う虞れが殆
どなくなり,これにより,改良土S中の土砂が移送管1
2内で固化材等と分離するのを効果的に抑えることがで
きるので,管出口12oからは,土砂が分離していない
(即ち土砂と固化材とが十分に混合した)適正状態の改
良土Sを水底Eに打設可能となる。従って,その打設さ
れた改良土Sを水底Eで迅速且つ強固に固まらせること
ができ,また,土砂からの固化材の遊離も極力少量に抑
えられるから,固化材の拡散に因る打設処分地周辺の水
域の汚濁防止にも有効である。
【0038】また打設工程作業が終了すると,移送管1
2を水面上に揚げるべく上方揺動させるが,そのときに
は,打設船SS上の図示しない操作レバーを牽引位置に
保持して前記保持機構Hを作動させておくことにより,
開閉弁Vを確実に閉じ位置Vaにロックしておくことが
できる。従って,移送管12が水面上又は水面近くまで
上昇したことに伴いフロートFの浮力(従って閉弁力)
が消滅又は大幅減少しても,開閉弁Vが妄りに開くこと
はない。また,この引き揚げ状態より移送管12を下方
揺動させて水中に沈める場合にも,上記のように保持機
構Hを作動させることで,開閉弁Vを確実に閉じ位置V
aにロックしておくことができる。このように移送管1
2をフロートFの浮力が十分でない水面近く又は水面上
で上下動させるような場合には,上記保持機構Hを作動
状態にして開閉弁Vを確実にロックしておくことで,移
送管12内への水の逆流や管出口12oからの改良土排
出を確実に防止できる。
【0039】またこの実施例では,開閉弁Vとフロート
Fを一体化することでそれらを単一部品として取り扱う
ことが可能となるため,装置の構造簡素化が図られ,ま
た装置の組立作業性やメンテナンス作業性が良好とな
る。
【0040】また図5には,本発明の第2実施例が示さ
れる。先の実施例では,開閉弁VとフロートFを一体化
していたが,この第2実施例では,開閉弁Vとフロート
Fを別体として相互に接離可能とし,その両者V,F間
を可撓性の索条40で連結するようにしている。
【0041】さらに図6には,本発明の第3実施例が示
される。先の実施例では,開閉弁Vを閉弁方向に付勢す
る付勢手段としてフロートFを使用していたが,この第
3実では,開閉弁Vと移送管12との間に介装したスプ
リングSpを付勢手段として用いている。このスプリン
グSpは,それが移送管出口12oからの改良土の流出
の妨げとならないように該出口12oの左右少なくとも
一側方に配置されており,該スプリングSpの一端は開
閉弁Vの左右少なくとも一側部に,またその他端は移送
管12の左右少なくとも一方の外側壁にそれぞれ連結さ
れる。
【0042】而してこの実施例でも,先の実施例と基本
的に同様の作用効果が達成され,更にスプリングSpの
付勢力を利用しているので,水深に関係なく安定した閉
弁付勢力を開閉弁Vに付与できる利点がある。
【0043】以上,本発明の実施例について説明した
が,本発明はその実施例に限定されることなく,本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。たとえば前記実
施例では,打設船SSは自航船でも非自航船でもよい。
【0044】また前記実施例では,開閉弁Vに該弁V自
体の重量及び浮力に基づき枢軸P回りに作用する開弁方
向又は閉弁方向のモーメントを無視できるように,開閉
弁Vを極力薄肉且つ軽量に構成するようにしたが,その
モーメントが無視し得ない大きさの場合には,そのモー
メントの大きさ,作用方向,変化等も考慮に入れて,開
閉弁Vに所期の開弁力,閉弁力が働くように付勢手段
(フロートF,スプリングSp)の付勢力を設定する。
【0045】また前記実施例では,開閉弁Vの枢軸Pを
移送管出口12oの上側に配置したものを示したが,こ
の枢軸Pを移送管出口12oの左右一側,又は下側に配
設してもよい。
【0046】また前記実施例では,移送管12は油圧シ
リンダ16により強制揺動させるようにしているが,そ
の駆動手段として油圧シリンダに代えて他の駆動手段
(例えばウインチ等)を採用してもよい。
【0047】また前記実施例では,サージタンク10の
底部出口10oと移送管12内との間を該管12の枢軸
15回りの揺動角度に関係なく常に連通させるために,
その間をテレスコピック式に伸縮可能な接続筒部14を
介して接続するようにしたが,斯かる構造に代えて,接
続筒部14を蛇腹状に構成して,それが移送管12の揺
動に応じて撓みながら伸縮変形できるようにしてもよ
い。
【0048】また前記実施例では,サージタンク10内
の改良土Sをその自重だけで移送管12の上流側に補給
移送するようにしたが,本発明では,スクリュー羽根を
有するオーガ,その他の強制補給装置により,改良土S
を強制的に移送管12の上流側に送るようにしてもよ
い。
【0049】また前記実施例では,開閉弁Vを閉じ位置
にロックし得る保持機構Hを,打設船SS上のロック機
構付き操作レバーと,該レバー及び開閉弁V間を連動連
結して移送管12の外面に沿って取り回される操作ワイ
ヤ30とより構成したものを示したが,本発明では,保
持機構Hを,移送管12と開閉弁V間に設けられてアク
チュエータにより駆動されるロック機構と,そのアクチ
ュエータを打設船SS上より遠隔操作するための遠隔操
作機構とより構成してもよい。
【0050】
【発明の効果】以上のように請求項1,2の各発明によ
れば,移送管に,その出口を開閉し得る開閉弁を設け,
この開閉弁が通常は付勢手段の付勢力(請求項2ではフ
ロートの浮力)に基づき閉じ位置に保持されることで,
移送管内への水の逆流を阻止できるようにし,また打設
船上から移送管下流部への改良土の供給量が増えると,
その改良土の重量に基づく開弁力の増加に応じて開閉弁
が開弁動作することで,移送管出口から水底に改良土を
適量ずつ打設できるようにし,更にその打設工程中に打
設船上から移送管内への改良土の供給が一時的に中断す
る等して移送管内の改良土の残量が所定限界量まで減少
した場合には,前記付勢手段の付勢力に基づいて開閉弁
が再び閉弁動作することで,移送管内への水の逆流を再
び阻止できるようにしている。以上の結果,打設工程中
も,また待機中も,移送管内へはその出口から多量の水
が逆流上昇する恐れはなくなり,移送管内を流下する改
良土は,それが管出口に到達するまでの間に水と混じり
合う虞れは殆どなくなるため,その移送管の出口から
は,土砂が分離していない適正状態の改良土を水底に打
設でき,これにより,その打設された改良土を迅速且つ
強固に固まらせることができ,またその打設の際に土砂
から遊離する固化材も極力少量に抑えられるから,固化
材の拡散に因る打設処分地周辺の水域の汚濁防止にも有
効である。その上,開閉弁を自動開閉させるために,該
弁にはこれに閉弁付勢力を付与する付勢手段を単に連結
するだけでよく,その自動開閉を制御する高価な制御手
段を特別に設ける必要はないから,装置の構造簡素化ひ
いてはコスト節減に寄与することができる。
【0051】また特に請求項3の発明によれば,開閉弁
を閉じ位置に随時にロックし得る保持機構を備えるの
で,移送管の出口が水深の比較的浅い水域に在って,フ
ロートに働く浮力(従って閉弁付勢力)が比較的小さい
場合でも,上記保持機構を作動させることにより開閉弁
を確実に閉じ位置に保持でき,これにより,移送管を水
面近くで上下動させるような場合でも該管の出口を確実
に塞ぐことができて,管内への水の逆流や管出口からの
改良土排出を確実に防止できる。
【0052】また特に請求項4の発明によれば,開閉弁
とフロートとを一体的に結合したので,開閉弁とフロー
トを単一部品として取り扱うことが可能となり,これに
より,装置の構造簡素化ひいてはコスト節減が図られ,
また装置の組立作業性やメンテナンス作業性が良好とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】改良土の搬送打設システムの一例を示す概略平
面図
【図2】図1の2−2線に沿う拡大側面図
【図3】本発明の第1実施例に係る移送管を利用した打
設船の要部破断拡大側面図(図2の3線矢視拡大図)
【図4】前記移送管の先部の拡大図(図3の4矢視部拡
大図)
【図5】第2実施例に係る移送管の先部を示す縦断面図
【図6】第3実施例に係る移送管の先部を示す縦断面図
【図7】従来の移送管の先部における水の逆流上昇メカ
ニズムを簡略的に示す説明図
【符号の説明】
D・・・・・改良土打設装置 F・・・・・フロート(付勢手段) H・・・・・ロック機構 Sp・・・・スプリング(付勢手段) SS・・・・打設船 V・・・・・開閉弁 1・・・・・船体 12・・・・移送管 12o・・・出口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土砂に固化材を添加して混練した流動性
    改良土(S)を,打設船(SS)上から水底(E)まで
    移送管(12)を通して下方に移送して水底(E)に打
    設するようにした改良土打設装置において,前記移送管
    (12)には,その管(12)の出口(12o)を開閉
    し得る開閉弁(V)を取付け,この開閉弁(V)には,
    これを閉じ位置(Va)に保持するための閉弁方向の付
    勢力を該弁(V)に付与する付勢手段(F,Sp)を連
    結し,移送管(12)内の改良土(S)の重量が前記開
    閉弁(V)に及ぼす開弁力の増加に応じて,該開閉弁
    (V)が前記付勢手段(F,Sp)の付勢力に抗して開
    弁することを特徴とする,改良土打設装置における移送
    管内水逆流防止装置。
  2. 【請求項2】 土砂に固化材を添加して混練した流動性
    改良土(S)を,打設船(SS)上から水底(E)まで
    移送管(12)を通して下方に移送して水底(E)に打
    設するようにした改良土打設装置において,前記移送管
    (12)には,その管(12)の出口(12o)を開閉
    し得る開閉弁(V)を取付け,この開閉弁(V)には,
    これを閉じ位置(Va)に保持するための浮力を該弁
    (V)に付与するフロート(F)を連結し,移送管(1
    2)内の改良土(S)の重量が前記開閉弁(V)に及ぼ
    す開弁力の増加に応じて,該開閉弁(V)が前記フロー
    ト(F)の浮力に抗して開弁することを特徴とする,改
    良土打設装置における移送管内水逆流防止装置。
  3. 【請求項3】 前記開閉弁(V)を閉じ位置(Va)に
    随時にロックし得る保持機構(H)を備えたことを特徴
    とする,請求項2に記載の改良土打設装置における移送
    管内水逆流防止装置。
  4. 【請求項4】 前記開閉弁(V)とフロート(F)とを
    一体的に結合したことを特徴とする,請求項2又は3に
    記載の改良土打設装置における移送管内水逆流防止装
    置。
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