JP2002257984A - 放射性廃棄物の溶融処理方法 - Google Patents
放射性廃棄物の溶融処理方法Info
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Abstract
ウムの残存率が高く、コバルトの評価を容易かつ確実に
行なえる固化体を得ることができる放射性廃棄物の溶融
処理方法を提供する。 【解決手段】放射性濃縮廃液粉体を、SiO2を主成分
とする助剤または無機廃棄物と、還元材と、金属廃棄物
ともにるつぼに投入して高温で溶融し、ガラス層と金属
層とからなる固化体とする。投入物の(Na2O+Ca
O)/SiO2を制御することによりセシウムの残存率を
安定させることができる。コバルトは金属相中に均一分
散されるため、従来に比べて放射能評価が容易に行なえ
る。
Description
生する放射性廃棄物の溶融処理方法に関するものであ
る。
理法としては、これを濃縮・乾燥させて放射性濃縮廃液
粉体としたうえ、セメント、アスファルト、プラスチッ
クなどの固形材に混合し、そのまま固化体とする方法が
普通であった。しかしこの方法では放射性濃縮廃液粉体
よりも固形材の体積が大きくなるため、減容効果が小さ
いという問題があった。また、アスファルト、プラスチ
ックなどの有機系の固形材を用いた場合には、固化体は
可燃性であった。
に示されているように、放射性濃縮廃液粉体をシリカを
主成分とする助剤及び炭素を主成分とする反応促進剤と
ともに溶融し、生成されたガラス質中に放射性物質を封
入した固化体とする溶融固化法が提案されている。この
方法では放射性濃縮廃液粉体の主成分である硫酸ソーダ
がガラス原料となるため助剤の添加量は少なくて済み、
大きな減容効果を得ることができる。またガラス質の固
化体となるために燃焼のおそれがなく、化学的に安定と
なる利点がある。ところがこのガラス質の固化体には、
下記のような実用的な問題があった。
であるセシウム及びコバルトの含有量を外部から放射線
センサで評価されるのであるが、この放射能評価を適正
に行なうことができるように、セシウムについては固化
体へ残存する割合を安定させる必要がある。しかし従来
法によって製造された固化体はセシウムの残存率が不安
定となる場合があった。また、重要核種であるコバルト
は100%が固化体中に残存することが確認されている
ものの、固化体の下部に濃縮・偏在する傾向があるた
め、外側からの評価が行ないにくいという問題があっ
た。
の問題点を解決し、減容率が大きく、化学的に安定な固
化体が得られるうえ、安定したセシウムの残存率が得ら
れ、またコバルトの評価を容易かつ確実に行なえる固化
体を得ることができる放射性廃棄物の溶融処理方法を提
供するためになされたものである。
めになされた本発明の放射性廃棄物の溶融処理方法は、
図1に示すように原子力施設から発生する放射性濃縮廃
液粉体を、SiO2を主成分とする助剤または無機廃棄
物と、還元材と、金属廃棄物ともに溶融し、セシウムを
分散含有するガラス層とコバルトを分散含有する金属層
とからなる固化体とすることを特徴とするものである。
なお、還元材として粒状カーボンを使用することが好ま
しい。また、溶融物中の金属廃棄物の量を10%以上と
することが好ましい。さらに、溶融炉内の雰囲気を還元
性に保つことにより、SO3の発生を防止することが好
ましい。
分は、コンクリート、ガラス屑、ガラス繊維、保温材等
であり、SiO2を主成分とするものである。これらを
用いれば従来のようにシリカを主成分とする助剤を別途
準備する必要がないが、もちろんSiO2を主成分とす
る助剤を用いても差し支えない。本発明の放射性廃棄物
の溶融処理方法は、金属廃棄物を使用する点に大きな特
徴がある。特に鉄を含む無機廃棄物を使用することによ
り、コバルトを金属層中に均一に分散させた固化体を得
ることが可能となり、コバルトの評価を容易かつ確実に
行なえる固化体を得ることができる。
を示す。まず原子力施設から発生する放射性廃液、特に
BWR(沸騰水型原子炉)から発生する放射性廃液を従
来と同様に濃縮・乾燥して放射性濃縮廃液粉体とする。
この放射性濃縮廃液粉体は硫酸ソーダを主成分とするも
のであり、放射性核種としてセシウム、コバルト等を含
有するものである。
成分とする助剤または無機廃棄物と、還元材と、金属廃
棄物ともにるつぼに投入し、1450〜1550℃の高
温で溶融する。無機廃棄物としては、前記したような原
子力施設から発生するコンクリート、ガラス屑、ガラス
繊維、保温材等が用いられる。これらの無機廃棄物の主
成分はSiO2であり、Al2O3やCaOを副成分とし
て含むものである。
る。また放射性濃縮廃液粉体の主成分である硫酸ソーダ
Na2SO4は炭素により還元されてNa2SO3となり、
さらに無機廃棄物の主成分であるSiO2と反応してN
a2O-SiO2系のガラスとなる。また金属廃棄物は溶
融し、比重差によりガラス層から分離した金属層とな
る。このとき、図2に示すように放射性核種であるセシ
ウムはガラス層1中に分散含有され、コバルトは金属層
2中に均一に分散含有される。
させることが必要とされるのであるが、図3に示すよう
にガラス固化体中のセシウムの残存率は(Na2O+Ca
O)/SiO2の値により変化する。例えば、セシウムの
残存率を50%以上で安定させるためには、Na2Oの
供給源は放射性濃縮廃液粉体であるから、通常はSiO
2を主成分とする助剤または無機廃棄物100重量部に
対する放射性濃縮廃液粉体の混合比を100重量部以下
とすればよい。また、無機廃棄物中のSiO2含有割合
が低い場合は、SiO2を主成分とする助剤を添加し、
(Na2O+CaO)/SiO2の値を1以下に調整すれば
よい。
することにより、従来は粒子状となって、るつぼの底部
に偏在していたコバルトを、金属層2中に均一分散させ
ることができる。特に鉄中におけるコバルトの分散性は
良好である。このため、本発明により得られた固化体は
セシウムのみならずコバルトの評価が容易かつ確実に行
なえるようになる。しかし金属の含有率が10%未満で
あると金属層2の厚さが薄くなって評価が行ないにくく
なるため、10%以上の金属を含むものとしておくこと
が好ましい。また、るつぼに投入される無機廃棄物中の
10重量%程度をAl2O3またはCaOとし、固化体の
耐水性を高めることが好ましい。
中に添加されるカーボン量は、Na2SO4の10〜15
%とする。粉末状のカーボンは表面積が大きすぎてすぐ
に燃焼してしまい還元反応に十分に寄与せず、逆に粒径
の大きいカーボンは反応しにくいため、粒径が3〜5m
m程度の粒状カーボンを用いることが好ましい。
発生した場合、その一部が配管腐食や白煙の原因となる
SO3となる。しかし還元材として粒状カーボンを用
い、またカーボンを含んだるつぼを使用することにより
溶融炉内の雰囲気を還元性に保てば、発生するSOxの
ほとんどがSO2となり、配管腐食や白煙を防止するこ
とができる。
廃棄物を同時に溶融するが、この溶融炉は不燃性廃棄物
のみの溶融処理装置としても使用できるから、放射性濃
縮廃液粉体の処理と不燃性廃棄物との兼用とすることが
できる。また、可燃性廃棄物の焼却灰も溶融することが
できる。以下に本発明の実施例を示す。
する放射性廃液を濃縮し乾燥器で乾燥した放射性濃縮廃
液粉体150kgと、原子力発電所から発生する無機廃
棄物145kg(SiO2:135kg,CaO+Al2
O3:10kg)と、放射性金属廃棄物(配管屑)105
kgとを、粒径が3〜5mmの粒状カーボン18kgと
もにるつぼに投入し、高周波誘導加熱によって1450
℃で溶融した。その結果、るつぼの底部には金属層が、
るつぼの上部にはガラス層が分離形成された。これを冷
却したガラス固化体をドラム缶に入れ、周囲にセメント
を充填してセメント固化した。
生する放射性廃液を濃縮し乾燥器で乾燥した放射性濃縮
廃液粉体50kgと、原子力発電所から発生する無機廃
棄物である珪酸カルシウム保温材200kgと、放射性
金属廃棄物(配管屑)105kgとを、粒径が3〜5mm
の粒状カーボン6kgともにるつぼに投入し、高周波誘
導加熱によって1550℃で溶融した。その結果、るつ
ぼの底部には金属層が、るつぼの上部にはガラス層が分
離形成された。これを冷却したガラス固化体をドラム缶
に入れ、周囲にセメントを充填してセメント固化した。
体中のガラス層にはセシウムが分散含有されており、そ
の残存率はいずれも50%以上であり安定していた。ま
たコバルトは金属層中に均一に分散含有されているた
め、外部から放射線センサを用いて行なわれる放射能評
価によって、コバルトの量も正確に測定することが可能
であった。
ィルタ→HEPAフィルタの排ガス処理設備により処理
されるが、実施例1におけるセラミックフィルタの出口
におけるSO2の濃度は3800ppmであり、SO3の
濃度は0.65ppmであって、配管腐食や白煙の発生
はなかった。
廃棄物の溶融処理方法によれば、放射性の無機廃棄物を
用いて放射性濃縮廃液粉体を処理することができるの
で、大きい減容効果を得ることができる。またセシウム
の残存率を安定させることができるうえ、金属廃棄物を
同時に溶融することにより、コバルトを金属層中に均一
に分散させた固化体を得ることが可能となり、放射能評
価を容易かつ確実に行なえる固化体を得ることができ
る。もちろん得られた固化体は化学的に安定で火災や水
にも強く、長期間の保存に十分に耐えることができるも
のである。
Claims (4)
- 【請求項1】 原子力施設から発生する放射性濃縮廃液
粉体を、SiO2を主成分とする助剤または無機廃棄物
と、還元材と、金属廃棄物ともに溶融し、セシウムを分
散含有するガラス層とコバルトを分散含有する金属層と
からなる固化体とすることを特徴とする放射性廃棄物の
溶融処理方法。 - 【請求項2】 還元材として粒状カーボンを使用する請
求項1記載の放射性廃棄物の溶融処理方法。 - 【請求項3】 溶融物中の金属廃棄物の量を10%以上
とした請求項1記載の放射性廃棄物の溶融処理方法。 - 【請求項4】 溶融炉内の雰囲気を還元性に保つことに
より、SO3の発生を防止した請求項1記載の放射性廃
棄物の溶融処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001056402A JP3956336B2 (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | 放射性廃棄物の溶融処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001056402A JP3956336B2 (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | 放射性廃棄物の溶融処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002257984A true JP2002257984A (ja) | 2002-09-11 |
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Family
ID=18916433
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2001056402A Expired - Lifetime JP3956336B2 (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | 放射性廃棄物の溶融処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3956336B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012042360A (ja) * | 2010-08-19 | 2012-03-01 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | 放射性廃棄物の溶融処理時における溶融状況の検出方法および装置 |
| CN113025948A (zh) * | 2021-03-08 | 2021-06-25 | 安徽寒锐新材料有限公司 | 还原钴粉用防粘舟皿的制备方法及清舟料的回用方法 |
-
2001
- 2001-03-01 JP JP2001056402A patent/JP3956336B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2012042360A (ja) * | 2010-08-19 | 2012-03-01 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | 放射性廃棄物の溶融処理時における溶融状況の検出方法および装置 |
| CN113025948A (zh) * | 2021-03-08 | 2021-06-25 | 安徽寒锐新材料有限公司 | 还原钴粉用防粘舟皿的制备方法及清舟料的回用方法 |
| CN113025948B (zh) * | 2021-03-08 | 2022-12-27 | 安徽寒锐新材料有限公司 | 还原钴粉用防粘舟皿的制备方法及清舟料的回用方法 |
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| JP3956336B2 (ja) | 2007-08-08 |
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