JP2002306584A - 薬剤徐放性製剤 - Google Patents

薬剤徐放性製剤

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JP2002306584A JP2001111836A JP2001111836A JP2002306584A JP 2002306584 A JP2002306584 A JP 2002306584A JP 2001111836 A JP2001111836 A JP 2001111836A JP 2001111836 A JP2001111836 A JP 2001111836A JP 2002306584 A JP2002306584 A JP 2002306584A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 香料等の揮散性薬剤を長期間に亘って一定の
徐放させること。 【解決手段】 揮散性の薬剤を含有した内容物(14)
を、液状確認試験において30mmの移動時間が90秒
〜24時間、好ましくは90秒〜12時間、より好まし
く90秒〜30分のわずかな流動性を有するゲル、好ま
しくはオイルゲルとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薬剤徐放性製剤
および取り替え式物品に関し、特に、香料、抗菌剤、そ
の他、同様の揮散性薬剤を長期間に亘って徐放させる製
剤および取り替え式物品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、芳香剤の香りなどの薬剤効果
の持続性を得るために、揮散性の薬剤を徐放させる製剤
として、パルプ、シリカゲルなどの繊維質、多孔質の物
質を担体として、これらに薬剤を含浸させたもの、薬剤
をシリカなどによってゾル化したもの、その他、ゲル化
剤でゲル化したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】含浸タイプやゾルタイ
プの薬剤徐放性製剤は、ゲルタイプのものに比べて、薬
剤の保留効果が弱いため、薬剤中の揮散し易い成分が使
用初期に際立って揮散し、薬剤の揮散速度が速くなる。
その結果、望む期間に亘って薬剤を徐放させることがで
きなかったり、揮散の初期と後期とで揮散成分が著しく
変化するなど、長期間に亘って一定に徐放させることが
できない。
【0004】従来のゲルタイプの薬剤徐放性製剤は、液
状確認試験において流動性の全くないゲルで製剤化した
ものであるため、使用初期に揮散面より多量の薬剤が揮
散し、揮散面だけが乾燥して揮散面が乾燥皮膜によって
覆われ、薬剤を内部に保有したまま、揮散が終了してし
まうと云う現象が生じる。このため、従来のゲルタイプ
の薬剤徐放性製剤では、薬剤を最後まで揮散させること
ができず、全ての薬剤を長期間に亘って一定に徐放させ
ることが困難であり、しかも、薬剤徐放終了の見極めが
極めて難しい。
【0005】この発明は、上述の如き問題点を解消する
ためになされたもので、薬剤残量の視認性に優れた薬剤
徐放性製剤および取り替え式物品を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による薬剤徐放性製剤は、揮散性の薬剤
を含有した内容物が、液状確認試験において30mmの
移動時間が90秒〜24時間の流動性を有するゲルの形
態を有する。
【0007】この薬剤徐放性製剤によれば、薬剤を含有
する内容物のレベルによって薬剤残量を容易に視認する
ことができる。また薬剤徐放終了の見極めが容易であ
る。またこの薬剤徐放性製剤は好ましくは、香料等の揮
散性薬剤を長期間に亘って一定の徐放量を維持できる。
より詳細には、この薬剤徐放性製剤は流動性を有するゲ
ルであるから、好ましくは薬剤の徐放に伴って揮散表面
が移動し、揮散表面が乾燥することがなく、長期間に亘
って一定量の薬剤を揮散できる。この薬剤徐放性製剤
は、後述の液状確認試験において、90秒〜12時間、
より好ましく90秒〜30分のわずかな流動性を有する
ゲルであるのが好ましい。このゲルは、オイルゲルであ
るのがさらに好ましい。この薬剤徐放性製剤は、加熱揮
散型芳香消臭剤として使用されうる。
【0008】前記薬剤徐放性製剤は、透過性のポリマー
フィルムを介して揮散させるのが好ましい。これによ
り、薬剤揮散速度を、ポリマーフィルムの材質、密度、
膜厚によって制御することができる。前記薬剤徐放性製
剤は加熱揮散させるのが好ましい。これにより長期間
(例えば1.5ヶ月以上)の徐放が可能となる。薬剤を
加熱揮散させることが好ましい理由として、常温で揮散
しづらい薬剤中の成分を効果的に揮散させること、なら
びに薬剤を室内などの空間に素早くかつ効果的に揮散さ
せることが出来ること、などが挙げられる。
【0009】また、上述の目的を達成するために、この
発明による取り替え式物品は、揮散性の薬剤を含有した
内容物が流動性を有するゲルであり、少なくとも一部を
透過性のポリマーフィルムで構成した容器に当該内容物
が収容されているものである。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明による薬剤徐放性製剤
は、揮散性薬剤をゲル化剤によって、わずかな流動性を
有するオイルゲルにしたものであり、ゲル化剤は、液状
確認試験において30mmの移動時間が90秒〜24時
間、好ましくは90秒〜12時間、より好ましく90秒
〜30分の流動性を有するゲルを調製できるものであれ
ばよい。なお、上記「オイルゲル」は、下記の二つの条
件を満たすものをいう。第1に、その物質は、二つ以上
の成分から構成され、その成分の一つが大量に存在する
液体であり、その液体が有機溶剤で構成される。第2
に、その物質は、柔軟物か固形物、あるいは固形物様の
形状をしている。
【0011】上述の要件を満たすゲル化剤としては、具
体的には、ワックスでは、カスターワックス、カルナバ
ワックス、硬化油脂など、脂肪酸誘導体および金属石け
んでは、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸アルミ
ニウム、2−エチルヘキサン酸アルミニウム、12−ヒ
ドロキシステアリン酸など、ポリマーでは、スチレン−
ブタジエンブロックコポリマー、スチレンポリマー、ジ
ビニルベンゼンポリマー、ポリ−1,2−ブタジエン、
シリコーン樹脂など、アミノ酸誘導体ではN−ラウロイ
ルグルタミン酸ジブチルアミドなど、粘土鉱物ではスメ
クタイト、モンモリロナイトなど、その他のゲル化剤で
は、ジベンジリデンソルビトール、ジアルキルリン酸ア
ルミニウムが挙げられる。中でも2−エチルヘキサン酸
アルミニウムが好ましい。
【0012】また、揮散面を透過性のポリマーフィルム
で覆うことで、薬剤の揮散速度を自在に調節することが
可能である。ポリマーフィルムの材質は、ポリエチレン
またはポリプロピレンが好ましい。このポリマーフィル
ムは、必ずしも一層で形成する必要はなく、複数層で形
成してもよい。また、揮散速度を調節するために、薬剤
の透過性の低いアルミニウム、ポリエチレンテレフタレ
ートなどの層を重ねてもよい。ポリマーフィルムの膜厚
は、全体で10〜300μmぐらいが好ましい。
【0013】また、ゲル化された薬剤を揮散面を開放し
た不透過性容器に入れることで、揮散方向を調節するこ
とが可能になる。不透過性容器の材質としては、ポリエ
チレンテレフタレート、エチレンビニルアルコールコポ
リマー、エチレン酢酸ビニルコポリマー、アルミなどが
好ましい。不透過性容器は、必ずしも一層で形成する必
要はなく、複数層で形成してもよい。
【0014】さらに、製剤の内容物を加熱することで、
揮散速度を調節し、常温では揮散しづらい薬剤を揮散さ
せることも可能である。加熱温度としては、35℃〜7
0℃ぐらいが好ましい。
【0015】上記薬剤としては、香料、植物精油、揮散
性消臭剤、抗菌性薬剤などがあり、常温ならびに加温し
たときに揮散性のあるものであれば、何でもよい。また
揮散速度をコントロールするため、あるいは揮散性薬剤
濃度を調整する目的で溶剤又は水を加えても良い。より
詳細には、以下の通りである。
【0016】香料は単体香料ならびに調合香料でもかま
わない。具体的には、α−ピネン、β−ピネン、リモネ
ン、リナロール、ゲラニオール、α-ファルネセン、β-
ファルネセン、α-グアイエン、d-グアイエン、α-カリ
オフィレン、β-カリオフィレン、d-カジネン、g-カジ
ネン、α-ビザボレン、β-ビザボレン、g-ビザボレン、
α-セドレン、β-セドレン、バレンセン、ツヨプセン、
ファルネソール、ネロリドール、α−ビザボロール、β
−カリオフィレンアルコール、α−サンタロール、β−
サンタロール、ベチベロール、セドロール、エチルヘキ
サノエート、ラクトンC−10ガンマ、シス−3−ヘキ
セノール、アルコールC−6、リナロール、リナリルア
セテート、 ゲラニオール、ベンジルアルコール、ター
ピネオール、メチルヨノンなどがある。植物精油では、
セージオイル、ペパーミントオイル、スペアミントオイ
ル、レモンオイル、レモングラスオイル、オレンジオイ
ル、ローズマリーオイル、ラベンダーオイル、バジルオ
イル、ベルガモットオイル、シトロネラオイル、クロー
ブオイル、コリアンダーオイル、ユーカリオイル、ゼラ
ニウムオイル、ジンジャーオイル、グレープフルーツオ
イル、ヒバオイル、ヒノキオイル、ラバンジンオイル、
タイムオイル、イランイランオイル、ライムオイル、シ
ナモンリーフオイル、ハッカハクユ、アニスオイル、プ
チグレンオイル、ローレルオイル、パインオイルなどが
ある。
【0017】揮散性消臭剤では、特開平6−12182
2記載のピルビン酸エチル、ピルビン酸フェニルエチル
などのピルビン酸エステルがある。抗菌性薬剤では、ヒ
ノキチオール、アリルチオイソシアネートなどがある。
【0018】また、有機溶剤では、灯油、軽油、パラフ
ィン系炭化水素、イソパラフィン系炭化水素、芳香族炭
化水素、芳香族アルコール、シリコンオイル、サラダ
油、大豆油、ノルマルデカン、ノルマルトリデカン、ノ
ルマルヘキサデカン、イソオクタン、イソドデカン、シ
クロヘキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタ
ノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブ
タノール、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メチ
ル−3−メトキシブタノール、リノール酸などが挙げら
れる。
【0019】図1、図2はこの発明による揮散性薬剤の
取り替え式物品(カートリッジ又はリフィルとも称され
る。)を加熱揮散型芳香消臭剤の取り替え式物品として
適用した実施の形態を示している。取り替え式物品10
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の不透過
性樹脂により構成された深皿形状の容器本体11と、容
器本体11の開口部を塞ぐように容器本体11に貼り付
けられた透過性のポリマーフィルム12と、ポリマーフ
ィルム12の外表面に剥離可能に貼り合わせられたアル
ミニウム薄膜等の不透過性の保護シート13とにより構
成され、ポリマーフィルム12により閉じられた容器本
体11内に、揮散性の薬剤(調合香料)を含有した流動
性を有するゲル組成物14が充填収容されている。
【0020】加熱揮散型芳香消臭剤としてのゲル組成物
14としては、配合組成(重量%)が、香料40.0%、
イソパラフィン系炭化水素(溶剤)54.0%、2−エ
チルヘキサン酸アルミニウム(ゲル化剤)6.0%のも
のを使用できる。
【0021】ゲル組成物14はポリマーフィルム12と
接触し、ポリマーフィルム12がゲル組成物14の揮散
面となっている。取り替え式物品10は、ポリマーフィ
ルム12の外表面に貼り合わせられている不透過性の保
護シート13が剥がされることにより、揮散開始状態に
なる。
【0022】ポリマーフィルム12は、線状低密度ポリ
エチレン(LLDPE)等により構成され、保護シート
13を剥がされた使用過程で、外側より内容物の残分を
視認できるよう、透明若しくは半透明フィルムであるこ
とが好ましい。なお、容器本体11は、球面形状等の減
圧変形に強い底形状になっている。
【0023】上述のゲル組成物14と、ゲル組成物14
の揮散面をなすポリマーフィルム12との組み合わせに
より、1ヶ月〜2ヶ月の長期間の徐放が可能になり、ゲ
ル組成物14が流動性を有していることから、配合した
薬剤を最後まで香調の変化を伴うことなく安定して揮散
でき、しかも、残分を正確に視認できる。なお、徐放条
件としては、ゲル組成物5gをポリエチレンテレフタレ
ート(PET)で成型した容器に入れ、揮散面(面積1
0cm)を厚さ100μmの線状低密度ポリエチレン
(LLDPE)フィルムで覆い、容器を50℃に加熱し
た。
【0024】また、ゲル組成物14は場合によっては、
加熱されることにより、容器内で対流を生じ得る。この
対流は容器内におけるゲル組成物14の移動を助長し、
長期間の均一揮散性を保証し得る。
【0025】図3は加熱揮散型芳香消臭剤の取り替え式
物品10を使用するプラグイン式加熱芳香具の構成例を
示している。プラグイン式加熱芳香具20は、取り替え
式物品10を立てた姿勢で交換可能に収容する容器収容
室21を画定した器具ケース22および表カバー23
と、器具ケース22に取り付けられて取り替え式物品1
0を容器底部側から加熱するPTCヒータ24と、器具
ケース22に取り付けられ、導体25等によりPTCヒ
ータ24の電極と導通接続されたコンセントプラグ26
とを有し、コンセントプラグ26によってコンセントに
直接装着される。
【0026】表カバー23には開口部27が形成されて
おり、外部(前方)より容器収容室21内の取り替え式
物品10のポリマーフィルム12の面が見えるようにな
っている。これにより、プラグイン式加熱芳香具20が
コンセントに接続された状態で、透明なポリマーフィル
ム12を通して取り替え式物品10内のゲル組成物14
の残量を視認することができる。
【0027】
【実施例】本発明の薬剤徐放性製剤を次のようにして形
成した。
【0028】〈薬剤徐放性製剤の調製〉 (実施例1)香料Aの20.0gとIPソルベント20
28の26.5gとを混合し、均一な溶液にした後、T
FA(2−エチルヘキサン酸アルミニウム)3.5gを
攪拌しながら少量ずつ添加した。一晩放置し、流動性の
あるゲル50.0gを得た(液状確認試験結果:300
秒/30mm)。このうち5gをPETで成型した容器
に入れ、揮散面(面積10cm)を厚さ100μm
のLLDPEフィルムで覆い、容器を50℃に加熱して
重量変化を測定した。さらに、におい強度ならびに香調
の変化を官能評価によって確認した。これらの結果を表
1〜3に示す(下記参照)。
【0029】(実施例2)香料Aの20.0gとIPソ
ルベント2028の26.5gとを混合し、均一な溶液
にした後、DAP(ジアルキルリン酸アルミニウム)
3.5gを攪拌しながら少量ずつ添加した。一晩放置
し、流動性のあるゲル50.0gを得た(液状確認試験
結果:150秒/30mm)。このうち5gを実施例1
と同様に製剤化し、実施例1と同一条件にて重量変化を
測定した。さらに、におい強度ならびに香調の変化を官
能評価によって確認した。これらの結果を表1〜3に示
す(下記参照)。
【0030】(比較例1)香料Aの20.0gとIPソ
ルベント2028の30.0gを混合し、均一な溶液5
0.0gを得た(液状確認試験結果:液体と判定)。こ
のうちの5gを実施例1と同様に製剤化し、実施例1と
同一条件にて重量変化を測定した。さらに、におい強度
ならびに香調の変化を官能評価によって確認した。これ
らの結果を表1〜3に示す(下記参照)。
【0031】(比較例2)IPソルベント2028の2
6.0gに12−HSA(12−ヒドロキシステアリン
酸)4.0gを加え、70℃まで加熱し12−HSAを
溶解させ、均一な溶液を調製した。そこに香料A 2
0.0gを加えゲル50.0gを得た(液状確認試験結
果:流動性なし)。このうちの5gを実施例1と同様に
製剤化し、実施例1と同一条件にて重量変化を測定し
た。さらに、におい強度ならびに香調の変化を官能評価
によって確認した。これらの結果を表1〜3に示す(下
記参照)。 〈薬剤徐放性製剤に用いた成分〉香料Aは、下表に示す
調合香料1を60重量部、リモネンを40重量部混合し
たものである。
【0032】前記TFA等の詳細は、以下の通りであ
る。 TFA:大洋香料株式会社製商品の名称。2−エチルヘ
キサン酸アルミニウム。 DAP:アルキル基の炭素鎖数が16であるジアルキル
リン酸アルミニウム。 12HSA:12−ヒドロキシステアリン酸(東京化成
工業株式会社製)。 IPソルベント2028:出光石油化学株式会社製商品
の名称。イソパラフィン系炭化水素。
【0033】〈薬剤徐放性製剤に用いたポリマーフィル
ム、容器〉 LLDPE:無色透明の線状低密度ポリエチレン。 PET:無色透明のポリエチレンテレフタレート。
【0034】〈液状確認試験方法〉前記に於ける液状確
認方法は、「消防法:危険物の規制に関する規則第六十
九条の二」に記載されている手法に従う。具体的には、
垂直にした試験管(内径30mm、高さ120mmの平
底円筒型のガラス製のものとする。以下「試験管」とい
う。)に、物品を試験管の底からの高さが55mmとな
るまで入れ、当該試験管を水平にした場合に、当該物品
の移動面の先端が、試験管の底からの距離が85mmの
部分を通過するまで時間を測定し記録する。この測定結
果が90秒以内であるものを「液状」と判断する。な
お、測定温度は20℃±0.1℃に設定する。
【0035】〈におい強度評価〉排気が可能であり、且
つ十分空調設備が整った、横1.5m、縦2m、高さ
2.5mの空間の中心に、評価する薬剤徐放性製剤を入
れた加熱ヒータ付き温めホルダー(図3参照)を設置し
た。
【0036】一定時間毎のにおいの強さを30歳代の男
性5人及び女性5人のパネラーが直接においを嗅ぐ。そ
して、そのときの強度の感じ方を、悪臭防止法における
基準値の設定のための評価尺度として使われる、下に示
す六段階臭気強度尺度(「三訂版 ハンドブック 悪臭
防止法」(悪臭法令研究会 編集;株式会社ぎょうせい
発行)p48参照)に基づき数値化し、平均点を求め
た。 六段階臭気強度表示法 0:無臭 1:やっと感知できるにおい(検知閾値濃度) 2:何のにおいであるかがわかる弱いにおい(認知閾値
濃度) 3:らくに感知できるにおい 4:強いにおい 5:強烈なにおい
【0037】〈香調評価〉上述したにおい強度評価時に
香調の変化も同時に評価した。より詳細には香調評価の
ために、標準となる薬剤徐放性製剤を評価毎に調製し
た。そして、評価空間とは別の排気が可能であり、かつ
十分空調設備が整った、横1.5m、縦2m、高さ2.
5mの空間に中心に、標準となる薬剤徐放性製剤を入れ
た加熱ヒータ付き温めホルダーを設置し、評価する製剤
と比較した。
【0038】表1は、薬剤徐放性製剤の徐放性試験を加
熱面温度50℃で行った時の、薬剤徐放性製剤の重量変
化データとしての残存量(%)を示す。
【表1】
【0039】表2は、前記徐放性試験における(薬剤徐
放性製剤の)におい強度変化を示す。
【表2】
【0040】表3は、前記徐放性試験における(薬剤徐
放性製剤の)香調変化を示す。なお、○印は変化なし、
△印はわずかな変化あり、×印は変化あり、−印は、に
おい強度が低いため確認不能を示している。
【表3】
【0041】図4,図5は、表1,表2をグラフ化した
ものである。図4に示すように、実施例1、2のわずか
な流動性を持つゲル薬剤徐放性製剤では、重量変化がほ
ぼ一定であり、揮散成分である香調が徐放されることが
分かる(実施例1:○印、実施例2:△印)。
【0042】また、図5に示すように、実施例1、2の
薬剤徐放性製剤では、徐放日数に伴ってにおい強度が徐
々に弱くなっているが、50日後も十分に香りが認知で
きる。また、表3に示すように、徐放期間中の香調の変
化も少ない。
【0043】一方、図4に示すように、比較例1の液体
状薬剤徐放性製剤の場合(*印)、上記徐放試験中の揮
散速度が、実施例1、2と比べ速く、長期間香りを持た
せることができない。また、図5に示すように、同製剤
の場合、徐放初期の強度は強いが、10日過ぎより極端
に強度が下がる。表3に示すように、これに伴って徐放
期間中の香調も著しく変化する。
【0044】また図4に示すように、比較例2に記載し
た流動性の無いゲル薬剤徐放性製剤(×印)では、20
日辺りから重量減少速度が遅くなる。しかし、徐放性製
剤の残分があるにもかかわらず、図5に示されているよ
うに、30日過ぎよりにおい強度が下がってくる。これ
は、揮散面からのみ薬剤を揮散、乾燥するため、徐放性
製剤内部に取り込まれている薬剤を揮散し尽くすことが
できないからである。このような製剤の場合、揮散終点
を視認することができない。以上説明したように、この
実施例の薬剤徐放性製剤によれば、ゲルの流動性を有す
るために、配合した薬剤を最後まで徐放でき、残存分を
視認することができる。また、この実施例の薬剤徐放性
製剤によれば、その特有の配合組成及びポリマーフィル
ム構成により、揮散初期と終期との香調の変化を小さく
することができる。また、この実施例の薬剤徐放性製剤
によれば、揮散性の薬剤を長期間に亘って一定に徐放さ
せることができる。より詳細には、この実施例の薬剤徐
放性製剤によれば、その特有の配合組成及びポリマーフ
ィルム構成並びに、加熱揮散の組み合わせにより、長期
間(1.5ヶ月以上)の徐放を可能とすることができ
る。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、この発
明によれば、薬剤残量の視認性に優れた薬剤徐放性製剤
および取り替え式物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による取り替え式物品の一つの実施の
形態を示す斜視図である。
【図2】この発明による取り替え式物品の一つの実施の
形態を示す断面図である。
【図3】この発明による取り替え式物品を使用するプラ
グイン式加熱芳香具の構成例を示す断面図である。
【図4】薬剤徐放性製剤の重量変化を示すグラフであ
る。
【図5】薬剤徐放性製剤のにおい強度変化を示すグラフ
である。
【符号の説明】
10 取り替え式物品 11 容器本体 12 ポリマーフィルム 13 保護シート 14 ゲル組成物 20 プラグイン式加熱芳香具 21 容器収容室 24 PTCヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 35/06 A01N 35/06 47/46 47/46 A61L 9/02 A61L 9/02 (72)発明者 片山 敦 東京都墨田区文花2丁目1−3 花王株式 会社研究所内 (72)発明者 山田 孝 東京都墨田区文花2丁目1−3 花王株式 会社研究所内 Fターム(参考) 4C080 AA04 BB03 HH06 JJ01 JJ09 KK03 KK04 LL06 MM12 MM13 NN01 NN14 NN18 NN27 NN29 QQ12 QQ16 4H011 AA02 BA01 BB05 BB11 BC01 BC06 BC19 BC20 DA17 DD05 DH02 DH16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状確認試験において30mmの移動時
    間が90秒〜24時間の流動性を有するゲル中に揮散性
    の薬剤を含有する薬剤徐放性製剤。
  2. 【請求項2】 前記薬剤を透過性のポリマーフィルムを
    介して揮散させる請求項1記載の薬剤徐放性製剤。
  3. 【請求項3】 前記薬剤を加熱揮散させる請求項1また
    は2記載の薬剤徐放性製剤。
  4. 【請求項4】 揮散性の薬剤を含有する流動性を有する
    ゲルが、少なくとも一部を透過性のポリマーフィルムで
    構成した容器内に収容されている取り替え式物品。
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