JP2003003155A - 摩擦材 - Google Patents

摩擦材

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JP2003003155A
JP2003003155A JP2001186098A JP2001186098A JP2003003155A JP 2003003155 A JP2003003155 A JP 2003003155A JP 2001186098 A JP2001186098 A JP 2001186098A JP 2001186098 A JP2001186098 A JP 2001186098A JP 2003003155 A JP2003003155 A JP 2003003155A
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friction material
friction
hydrophobic silica
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Masaaki Kobayashi
雅明 小林
Naoki Kotani
直樹 小谷
Yoshihide Yamada
山田  佳秀
Tsunehisa Kawade
恒久 川出
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Aisin Chemical Co Ltd
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両を屋外へ長時間駐車した後の最初の制動時
に発生する鳴き現象を低減することを課題とする。 【解決手段】基材繊維、結合材、摩擦調整剤とを配合形
成してなる摩擦材であって、摩擦材の全体を100重量
%としたとき、疎水性シリカを0.1〜3重量%含むこ
とを特徴とする。また、この疎水性シリカは、粒径が1
0〜40nmであることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等で使用さ
れるブレーキ用の摩擦材に係わり、特に制動時に発生す
る鳴き現象を減少させる摩擦材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両に用いられるディスク
ブレーキ用摩擦材は、広範なブレーキ使用条件で安定し
た所定の摩擦係数(μ)が要求される部品である。広範
なブレーキ使用条件には温度、湿度、降雨などの気象要
因、水没、融雪塩などの道路状況や舗装度合などのイン
フラ要因が挙げられるが、このような過酷な環境の中で
常に安定した制動力を発生し、適正な耐久力を持つこと
が要求されるわけである。
【0003】また、青空駐車場に放置されたり、湿度の
高い環境中に放置された車両には、長時間駐車後の最初
の制動時に発生する鳴きの低減も求められるようになっ
てきた。
【0004】この長時間駐車後の最初の制動時の鳴き発
生現象は、ディスクブレーキパッドの摩擦界面に大気中
の水分が吸湿されて摩擦界面の性状が変化するため、一
時的に摩擦係数が上昇して発生することが判明してい
る。
【0005】以前から、この水分の影響を少なくするた
めに種々の方法が試みられている。例えば摩擦材中のト
ータル気孔率を減少させたり、または摩擦材中の気孔径
の分布を小さくしたりする方法である。しかし、これら
の方法では通常使用時の摩擦係数のみならず、特にフェ
ード時のブレーキの利きに悪影響をおよぼすため極端に
気孔を減少させることはできない。また、摩擦材中の気
孔径の分布を小さくする方法であっても水分の吸収は認
められ、長時間駐車後の最初の制動時の鳴きの発生を低
減させることはできない。
【0006】また、吸湿の多い材料、たとえばアラミド
繊維のコーティングによる防湿処理や樹脂の撥水性付与
といった方法が採られることもある。すなわち、シラン
カップリング剤やシリコンオイルで表面を処理する方法
である。シリコンはアラミド繊維に対する濡れ性が低
く、さらにオイル系の場合には高温下の経時変化でブリ
ードを生じてブレーキの利きが低下するという問題が生
じる。
【0007】以上のように鳴き発生現象を解決する方法
は未だ確立されていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたもので、長時間駐車後の最初の制動時の
鳴き発生現象を低減することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すでに述べたように、鳴
き発生現象を低減する多くの試みがなされているが、こ
れらはいずれも、パッドのみの吸湿性を改善しようとし
たために、結果として効果がなかったものと考えられ
る。通常ロータ摩擦面にはパッドの一部がロータ摩擦面
表面に転移して付着した転移膜が形成されるため、パッ
ドとロータの両者を耐吸湿化しなければ効果を発揮しで
きないものと考える。
【0010】本発明の摩擦材は、基材繊維、結合材、摩
擦調整剤とを配合形成してなる摩擦材であって、摩擦材
の全体を100重量%としたとき、疎水性シリカを0.
1〜3重量%含むことを特徴とする。また、この疎水性
シリカは、粒径が10〜40nmであることが望まし
い。
【0011】すなわち、パッド作製時に疎水性シリカを
内添することにより、パッドの吸湿性を抑えるのみなら
ず、ロータ摩擦面に形成される転移皮膜の吸湿をも防ぐ
効果があり、他の摩擦特性を維持したまま長時間駐車後
の最初の制動時の鳴き発生現象を低減することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の摩擦材は、基材繊維、結
合材、摩擦調整剤とを配合形成してなる摩擦材であっ
て、摩擦材の全体を100重量%としたとき、疎水性シ
リカを0.1〜3重量%含むことを特徴とする。疎水性
シリカが0.1重量%以下では十分な効果が得られず、
また3重量%を超えると均一に混合することが困難とな
る。また、疎水性シリカは、粒径が10〜40nmであ
ることが望ましい。この粒径が10nm以下では二次凝
集しやすくなり、一方、40nmより大きいとロータへ
の皮膜形成性が劣るからである。
【0013】一般に疎水性化合物としては、シリコン系
およびフッ素系のオイル、ゴム、樹脂や界面活性剤など
が考えられる。しかし、これらのものは耐熱性が劣るた
め摩擦材の添加物としては疎水性シリカが望ましい。
【0014】本発明に用いられる摩擦材は基材繊維、結
合材、摩擦調整剤、充填剤とを配合成形してなる。基材
繊維としては従来の摩擦材に用いられるものが使用でき
る。例えば、ロックウール、ガラス繊維、シリケート繊
維、アルミナ繊維、カーボン繊維、チタン酸カリウム繊
維、シリケート繊維、スチール繊維、銅繊維、真鍮繊
維、青銅繊維などの金属繊維、麻、木綿、アラミド繊
維、フェノール繊維などの有機繊維を用いることができ
る。基材繊維としては特にアラミド繊維を用いるのが好
ましい。また、アラミド繊維に他の基材繊維を配合して
もよい。
【0015】結合材は、従来の摩擦材に用いられるもの
が使用できる。例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂などの樹脂を挙げることができる。
【0016】摩擦調整剤としては疎水性シリカ以外に、
硬質無機物、潤滑剤、有機ダスト、金属粉などが用いら
れ、硬質無機物としては金属酸化物の酸化鉄、アルミ
ナ、セラミックスの酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニ
ウム、酸化マグネシウム、シリカなどがあげられる。潤
滑剤としては、例えば、グラファイト、金属硫化物の二
硫化モリブデン、三硫化アンチモンなどが、充填剤とし
ては、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、消石灰、マイ
カ、カオリン、タルク等があげられる。
【0017】配合割合は、基材繊維は10〜30体積%
が好ましく、より好ましくは15〜25体積%であり、
結合材は10〜30体積%が好ましく、より好ましくは
15〜20体積%であり、硬質無機物は1〜10体積%
が好ましく、より好ましくは3〜8体積%で、潤滑剤は
5〜15体積%が好ましく、より好ましくは8〜13体
積%であり、金属粉は1〜10体積%が好ましく、より
好ましくは2〜6体積%であり、充填剤は0〜40体積
%の範囲とする。
【0018】本実施形態の摩擦材は、通常の摩擦材の製
造方法により作製される。たとえば、基材繊維、結合
材、及び摩擦調整剤等の原料を所定の割合で充分に混合
した摩擦材用組成物を加圧熱成形により所定の形状に成
形した後に、さらに熱処理を行う方法により作製するこ
とができる。
【0019】以下試験例により具体的に説明する。 (摩擦材の作製) (試料1)基材繊維としてアラミド繊維12体積%、無
機繊維としてチタン酸カリウム13体積%、結合材とし
てフェノール樹脂20体積%、摩擦調整剤としては硬質
無機物であるケイ酸ジルコニウム3体積%、潤滑剤とし
てのグラファイト10体積%有機ダストとしてカシュー
ダスト18体積%、銅粉6体積%および充填剤としては
硫酸バリウム18体積%からなる混合物全体を100重
量%として、疎水性シリカとしては、タラノックスTM
#500を0.5重量%添加してミキサーで2〜5分間
混合して、摩擦材組成物を得た。
【0020】この組成物を面圧30Mpa、温度160
℃で5分間加圧成形した。成形後に220℃×8時間の
加熱処理を行って摩擦材を作製した。 (試料2)試料1の配合組成において、疎水性シリカの
添加量を1.0重量%とした以外は試料1と同様の組成
と条件で摩擦材を作製した。 (試料3)試料1の配合組成において、疎水性シリカを
タラノックスTM#500からAEROSIL R97
2に替えて添加量を0.1重量%とした他は試料1と同
様の組成と条件で摩擦材を作製した。 (試料4)試料3の配合組成において、疎水性シリカの
添加量を0.5重量%とした以外は試料3と同様の組成
と条件で摩擦材を作製した。 (試料5)試料1の配合組成において、疎水性シリカを
添加しない他は試料1と同様の組成と条件で摩擦材を作
製した。 (試料6)試料3の配合組成において、疎水性シリカの
添加量を1.5重量%とした以外は試料3と同様の組成
と条件で摩擦材を作製した。 (試料7)試料3の配合組成において、疎水性シリカの
添加量を0.05重量%とした以外は試料3と同様の組
成と条件で摩擦材を作製した。 (摩擦材の評価)以上のようにして得られた各摩擦材に
ついて、吸湿性、摩擦係数上昇値およびロータ摩擦面の
撥水性を測定して評価した。
【0021】吸湿性αは、W0;摩擦材の乾燥重量(k
g)、W1;摩擦材を温度30℃×湿度80%の雰囲気
中に24時間放置後の重量(kg)としたとき α=(W1−W0)/W0×100% にて評価した。
【0022】摩擦係数の評価には慣性式摩擦摩耗試験機
を使用し、回転側ディスクはFC200で表面粗さ2.
0Z以下に仕上げたものを使用した。ブレーキは液圧シ
リンダ径51mmのごく一般的なピンスライド式浮動型デ
ィスクブレーキを装備し、慣性モーメント5.0kg・
m・s2を負荷して、タイヤ半径0.3mの乗用車をシ
ミュレートしてJASO−C406−82に準拠してす
りあわせを行った。
【0023】次に車両速度20km/hから制動液圧1
0kg/cm2を入力し、停止するまでの放置前摩擦係数
μaを3回記録した。試料を慣性式摩擦摩耗試験機に装
着したまま、温度30℃×湿度80%の雰囲気中に4時
間放置した後、再度、放置前摩擦係数μaと同一のテス
トコードで放置後摩擦係数μbを3回計測した。摩擦係
数上昇値Δμは、μb1〜3の平均値からμa1〜3の
平均値を減じた値とした。また、鳴きの測定は周波数分
析器にて一定の周波数及び音圧を超えたものを鳴きとし
た。
【0024】ダイナモ試験後ロータ摩擦面への水分の吸
・脱着挙動を次の方法で測定した。まずロータから、縦
20mm×横20mm×厚さ20mm(ここで厚さはディスク
ロータの厚さである)の試料を切りだす。次にプレート
電子クーラー(ペルチェ素子タイプ)と温調コントロー
ラにより、試料を温度コントロールして、摩擦面への水
分の吸・脱着をFT−IRで測定した。試料の裏面は予
め#200のサンドペーパで研磨して、プレート電子ク
ーラーに対する接触性を一定とした。試料を20℃から
雰囲気中(22℃・54%)の水分が結露する11℃ま
で冷却し、その後加熱よって20℃まで戻した。この操
作を1サイクル(20℃→11℃→20℃)として、連
続2回繰返し、この間に一定温度間隔(20℃〜16
℃:1℃間隔、16℃〜11℃:0.5℃間隔)で試料
表面のIRスペクトルを反射法(入射角70゜高感度反
射条件)で測定し、水分の吸着・結露・脱着に至る過程
を観察した。水分の吸・脱着挙動については、694cm
-1の吸光度に着目した。 (結果)上記の性能評価結果を表1に示す。
【0025】表1で試料1〜4は添加量やメーカは異な
るものの疎水性シリカが添加されている。したがって、
疎水性シリカが全く添加されていない試料5に比べてい
ずれもパッド吸湿性は1.0%以下であり、またΔμは
0.1以下となっており、放置後の鳴きも発生していな
い。
【0026】試料1、2および試料3、4は疎水性シリ
カのメーカによる違いを表している。(ここで、タラノ
ックスTM#500の平均粒径は7nmであり、AER
OSIL R972の平均粒径は10nmであった。)
両グループともに添加の効果は認められるが、パッド吸
湿性や摩擦係数上昇値Δμの値を詳細に検討すると、A
EROSIL R972の方がタラノックスTM#50
0よりも効果は大きいと判断される。
【0027】試料6は疎水性シリカAEROSIL R
972を1.5重量%添加したものであり、パッド吸湿
性は0.4%、Δμも0.02と全ての試料で最も低い
結果が得られている。しかし、摩擦材の製作に当って添
加した疎水性シリカの分散が悪く、均一な組成物が得ら
れなかった。
【0028】試料7は疎水性シリカを0.05重量%添
加したものである。パッド吸湿性は1.2%また、Δμ
も0.19と試料5に次いで高い値となり、放置後の鳴
きも改善されなかった。
【0029】以上の結果からパッド組成物へ疎水性シリ
コンを添加することによって、摩擦材の吸湿性を抑える
とともに摩擦係数の変化も小さくでき、ロータ摩擦面に
形成されるパッドの転移膜についても吸湿性を抑制で
き、鳴き発生現象を軽減できることが分った。
【0030】
【発明の効果】本発明の摩擦材は、疎水性シリカを0.
1〜3重量%添加することによりパッドへの吸湿を抑
え、車両を長時間放置した後の最初の制動時に発生する
鳴きの現象を減少することができる。
【0031】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小谷 直樹 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 山田 佳秀 愛知県西加茂郡藤岡町大字飯野字大川ヶ原 1141番地1 アイシン化工株式会社内 (72)発明者 川出 恒久 愛知県西加茂郡藤岡町大字飯野字大川ヶ原 1141番地1 アイシン化工株式会社内 Fターム(参考) 3J058 AA62 BA21 CA42 FA01 GA04 GA07 GA19 GA23 GA24 GA29 GA32 GA33 GA34 GA35 GA37 GA39 GA43 GA45 GA55 GA57 GA73 GA92

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材繊維、結合材、摩擦調整剤とを含む摩
    擦材において、摩擦調整剤として疎水性シリカを含有す
    ることを特徴とする摩擦材。
  2. 【請求項2】前記摩擦材を100重量%としたとき、前
    記疎水性シリカは0.1〜3重量%含む請求項1に記載
    の摩擦材。
  3. 【請求項3】前記疎水性シリカは、粒径が10〜40n
    mである請求項1または2に記載の摩擦材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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