JP2003003202A - Fe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法 - Google Patents
Fe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高い磁束密度を有するFe−Co系軟磁性合金
からなる高密度焼結体を確実に得るための製造方法を提
案する。 【解決手段】Fe−30〜70wt%Co系軟磁性合金か
らなる粉末を所定の形状に圧縮成形する第1成形工程S
1と、この工程S1で得られた第1成形体1を比較的低
温で焼結する第1焼結工程S2と、この工程S2で得ら
れた第1焼結体4を圧縮成形する第2成形工程S3と、
この工程S3で得られた第2成形体8を比較的高温で焼
結する第2焼結工程S4と、を含む、Fe−Co系軟磁
性合金からなる高密度焼結体の製造方法。
からなる高密度焼結体を確実に得るための製造方法を提
案する。 【解決手段】Fe−30〜70wt%Co系軟磁性合金か
らなる粉末を所定の形状に圧縮成形する第1成形工程S
1と、この工程S1で得られた第1成形体1を比較的低
温で焼結する第1焼結工程S2と、この工程S2で得ら
れた第1焼結体4を圧縮成形する第2成形工程S3と、
この工程S3で得られた第2成形体8を比較的高温で焼
結する第2焼結工程S4と、を含む、Fe−Co系軟磁
性合金からなる高密度焼結体の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い磁束密度を有
するFe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製
造方法に関する。
するFe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、モータに使用するコアやソレノ
イドなどの磁性部品には、従来から純鉄やFe−Co系
の軟磁性合金が用いられている。このうち、純鉄は、飽
和磁束密度(B100)が約17kG程度に留まるため、
これより高い約20kG程度の飽和磁束密度を得るに
は、Fe−Co系軟磁性合金の溶製材が適用されてい
る。例えば、Fe−30wt%Co−2wt%Vからなる溶
製材(密度:8.2Mg/m3)の場合、20.5kGの
飽和磁束密度(B100)が得られる。
イドなどの磁性部品には、従来から純鉄やFe−Co系
の軟磁性合金が用いられている。このうち、純鉄は、飽
和磁束密度(B100)が約17kG程度に留まるため、
これより高い約20kG程度の飽和磁束密度を得るに
は、Fe−Co系軟磁性合金の溶製材が適用されてい
る。例えば、Fe−30wt%Co−2wt%Vからなる溶
製材(密度:8.2Mg/m3)の場合、20.5kGの
飽和磁束密度(B100)が得られる。
【0003】しかしながら、上記のFe−Co系軟磁性
合金は、湯回りなどの鋳造性が低いため、小型で複雑な
形状の磁性部品を得にくい、という問題があった。以上
の問題を解決するため、Fe−Co系軟磁性合金の粉末
をプレスで圧縮成形し且つ焼結して焼結体を得る方法が
考えられる。しかし、係るプレスおよび焼結工程からな
る一般的な粉末冶金プロセスにより得られるFe−Co
系軟磁性合金の焼結体では、飽和磁束密度(B100)が
約15〜18kGと低く、焼結後の相対密度も約83〜
88%と低いため、実用的な磁性部品が得られなかっ
た。
合金は、湯回りなどの鋳造性が低いため、小型で複雑な
形状の磁性部品を得にくい、という問題があった。以上
の問題を解決するため、Fe−Co系軟磁性合金の粉末
をプレスで圧縮成形し且つ焼結して焼結体を得る方法が
考えられる。しかし、係るプレスおよび焼結工程からな
る一般的な粉末冶金プロセスにより得られるFe−Co
系軟磁性合金の焼結体では、飽和磁束密度(B100)が
約15〜18kGと低く、焼結後の相対密度も約83〜
88%と低いため、実用的な磁性部品が得られなかっ
た。
【0004】
【発明が解決すべき課題】本発明は、以上に説明した従
来の技術における問題点を解決し、高い磁束密度を有す
るFe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体を確実
に得るための製造方法を提案する、ことを課題とする。
来の技術における問題点を解決し、高い磁束密度を有す
るFe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体を確実
に得るための製造方法を提案する、ことを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、Fe−Co系軟磁性合金からなる粉末を成
形し且つ比較的低温で仮焼結した後に、再度成形および
焼結する、ことに着想して成されたものである。即ち、
本発明のFe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体
の製造方法は、Fe−30〜70wt%Co系軟磁性合金
からなる粉末を所定の形状に圧縮成形する第1成形工程
と、この工程で得られた第1成形体を比較的低温で焼結
する第1焼結工程と、この工程で得られた第1焼結体を
圧縮成形する第2成形工程と、この工程で得られた第2
成形体を比較的高温で焼結する第2焼結工程と、を含
む、ことを特徴とする。
決するため、Fe−Co系軟磁性合金からなる粉末を成
形し且つ比較的低温で仮焼結した後に、再度成形および
焼結する、ことに着想して成されたものである。即ち、
本発明のFe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体
の製造方法は、Fe−30〜70wt%Co系軟磁性合金
からなる粉末を所定の形状に圧縮成形する第1成形工程
と、この工程で得られた第1成形体を比較的低温で焼結
する第1焼結工程と、この工程で得られた第1焼結体を
圧縮成形する第2成形工程と、この工程で得られた第2
成形体を比較的高温で焼結する第2焼結工程と、を含
む、ことを特徴とする。
【0006】これによれば、第1成形工程および第1焼
結工程により、前記磁性合金からなる粉末を所定の形状
を有し且つポーラスな組織にした後、再度圧縮成形する
第2成形工程により最終製品の寸法に近似させると共
に、当該磁性合金本来の焼結温度で焼結する第2焼結工
程により、飽和磁束密度(B100)が20kGで且つ相
対密度がほぼ95%である高密度焼結体を確実に得るこ
とかできる。即ち、第1成形工程S1を行い、更に本来
の焼結温度よりも比較的低温の第1焼結工程を経た後
に、第2成形および第2焼結工程を行うため、最後に得
られる焼結体の密度を高められ、これに起因して磁束密
度を向上させることができたものである。尚、前記Fe
−Co系軟磁性合金をFe−30〜70wt%Coの組成
としたのは、Coが30wt%未満では所要の飽和磁束密
度などの磁気特性が得られず、Coが70wt%を越える
と上記磁気特性が飽和し且つコスト高になるためであ
る。
結工程により、前記磁性合金からなる粉末を所定の形状
を有し且つポーラスな組織にした後、再度圧縮成形する
第2成形工程により最終製品の寸法に近似させると共
に、当該磁性合金本来の焼結温度で焼結する第2焼結工
程により、飽和磁束密度(B100)が20kGで且つ相
対密度がほぼ95%である高密度焼結体を確実に得るこ
とかできる。即ち、第1成形工程S1を行い、更に本来
の焼結温度よりも比較的低温の第1焼結工程を経た後
に、第2成形および第2焼結工程を行うため、最後に得
られる焼結体の密度を高められ、これに起因して磁束密
度を向上させることができたものである。尚、前記Fe
−Co系軟磁性合金をFe−30〜70wt%Coの組成
としたのは、Coが30wt%未満では所要の飽和磁束密
度などの磁気特性が得られず、Coが70wt%を越える
と上記磁気特性が飽和し且つコスト高になるためであ
る。
【0007】また、前記Fe−30〜70wt%Co系磁
性合金からなる粉末は、平均粒径約30〜150μmの
粉末:70〜30重量部と、平均粒径約1〜20μmの
微粉末:30〜70重量部とを含有している、Fe−C
o系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法(請求
項2)も本発明に含まれる。これによれば、通常のアト
マイズ法により得られる平均粒径約30〜150μmの
粉末の周囲に、上記微粉末がほぼ均一に分布させた状態
で第1成形工程および第2成形工程を経るため、比較的
小さな圧縮力でも高い圧粉密度の成形体を確実に得るこ
とができる。従って、前記第1成形工程および第2成形
工程を効率良く行うことが可能となる。尚、微粉末の割
合が30重量部(wt%)未満になると通常の粉末の周囲に
均一に分布しにくくなり、一方、微粉末の割合が70重
量部(wt%)を越えるとその割合が過大になり圧縮成形が
困難化するため、上記範囲とした。また、微粉末の上記
粒径は、通常の微細化方法による上限界値〜下限界値の
範囲に相当している。
性合金からなる粉末は、平均粒径約30〜150μmの
粉末:70〜30重量部と、平均粒径約1〜20μmの
微粉末:30〜70重量部とを含有している、Fe−C
o系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法(請求
項2)も本発明に含まれる。これによれば、通常のアト
マイズ法により得られる平均粒径約30〜150μmの
粉末の周囲に、上記微粉末がほぼ均一に分布させた状態
で第1成形工程および第2成形工程を経るため、比較的
小さな圧縮力でも高い圧粉密度の成形体を確実に得るこ
とができる。従って、前記第1成形工程および第2成形
工程を効率良く行うことが可能となる。尚、微粉末の割
合が30重量部(wt%)未満になると通常の粉末の周囲に
均一に分布しにくくなり、一方、微粉末の割合が70重
量部(wt%)を越えるとその割合が過大になり圧縮成形が
困難化するため、上記範囲とした。また、微粉末の上記
粒径は、通常の微細化方法による上限界値〜下限界値の
範囲に相当している。
【0008】更に、本発明には、前記第1焼結工程の焼
結温度は、前記第2焼結工程の焼結温度よりも200〜
300℃低い前記軟磁性合金の溶体化温度である、Fe
−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法
(請求項3)も含まれる。これによれば、第1成形工程に
より所定の形状に成形された第1成形体を溶体化温度域
に加熱して仮焼結することにより、ポーラスな組織とす
ることができるため、次の第2成形工程において寸法精
度の高い圧縮成形を行うことができると共に、第2焼結
工程で高い焼結密度にすることが一層確実となる。
結温度は、前記第2焼結工程の焼結温度よりも200〜
300℃低い前記軟磁性合金の溶体化温度である、Fe
−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法
(請求項3)も含まれる。これによれば、第1成形工程に
より所定の形状に成形された第1成形体を溶体化温度域
に加熱して仮焼結することにより、ポーラスな組織とす
ることができるため、次の第2成形工程において寸法精
度の高い圧縮成形を行うことができると共に、第2焼結
工程で高い焼結密度にすることが一層確実となる。
【0009】また、本発明には、前記第1焼結工程と前
記第2成形工程との間に、第1焼結工程で得られた前記
第1焼結体を急冷処理する工程を有する、Fe−Co系
軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法(請求項4)
も含まれる。これによれば、第1焼結工程の後に得られ
た第1焼結体の組織において、FeおよびCoからなる
規則格子が析出する事態を抑制または防止できるため、
係る規則格子による組織の脆化に基づく割れや第2成形
工程における加工不良を確実に防止できる。尚、上記急
冷処理する工程には、例えば第1焼結工程の後における
焼結炉中に、窒素ガスなどの不活性ガスを強制循環する
ことにより、焼結体を急速に200℃以下の温度域(例
えば、常温)に移行させるものが挙げられる。
記第2成形工程との間に、第1焼結工程で得られた前記
第1焼結体を急冷処理する工程を有する、Fe−Co系
軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法(請求項4)
も含まれる。これによれば、第1焼結工程の後に得られ
た第1焼結体の組織において、FeおよびCoからなる
規則格子が析出する事態を抑制または防止できるため、
係る規則格子による組織の脆化に基づく割れや第2成形
工程における加工不良を確実に防止できる。尚、上記急
冷処理する工程には、例えば第1焼結工程の後における
焼結炉中に、窒素ガスなどの不活性ガスを強制循環する
ことにより、焼結体を急速に200℃以下の温度域(例
えば、常温)に移行させるものが挙げられる。
【0010】加えて、本発明には、前記第2成形工程
は、前記第1焼結体を予め切削加工して小体積化した加
工物に対して行われる、Fe−Co系軟磁性合金からな
る高密度焼結体の製造方法(請求項5)も含まれる。これ
によれば、第1焼結工程後の第1焼結体に対し、刃物や
バイトによる切削加工を施すことにより、ポーラスな組
織に切り粉を進入させて、当該加工物の密度を高められ
ると共に、最終製品の寸法に予め近似した寸法に整形す
ることにより、直後の第2成形工程における成形精度を
一層向上させることが可能となる。
は、前記第1焼結体を予め切削加工して小体積化した加
工物に対して行われる、Fe−Co系軟磁性合金からな
る高密度焼結体の製造方法(請求項5)も含まれる。これ
によれば、第1焼結工程後の第1焼結体に対し、刃物や
バイトによる切削加工を施すことにより、ポーラスな組
織に切り粉を進入させて、当該加工物の密度を高められ
ると共に、最終製品の寸法に予め近似した寸法に整形す
ることにより、直後の第2成形工程における成形精度を
一層向上させることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下において本発明の実施に好適
な形態を図面と共に説明する。通常パーメンジュールと
称され、Fe−Co系軟磁性合金であるFe−49wt%
Co−2wt%Vの組成からなり、平均粒径が約70μm
(30〜150μm)の粉末:70重量部、および、同じ
軟磁性合金からなり公知の方法で微細化された平均粒径
が約10μm(1〜20μm)の微粉末:30重量部を、
公知のバインダと併せて均一に混合することにより、原
料粉末を形成する。上記原料粉末を、図示しないプレス
ダイのキャビティ中に充填し、係るキャビティ内にポン
チを980MPa(約10ton/cm2)の圧力で圧入
して圧縮成形することにより、図1(A)に示す第1成形
工程S1を行う。
な形態を図面と共に説明する。通常パーメンジュールと
称され、Fe−Co系軟磁性合金であるFe−49wt%
Co−2wt%Vの組成からなり、平均粒径が約70μm
(30〜150μm)の粉末:70重量部、および、同じ
軟磁性合金からなり公知の方法で微細化された平均粒径
が約10μm(1〜20μm)の微粉末:30重量部を、
公知のバインダと併せて均一に混合することにより、原
料粉末を形成する。上記原料粉末を、図示しないプレス
ダイのキャビティ中に充填し、係るキャビティ内にポン
チを980MPa(約10ton/cm2)の圧力で圧入
して圧縮成形することにより、図1(A)に示す第1成形
工程S1を行う。
【0012】その結果、図1(B)に示すように、例えば
直径d:30ミリ×高さh:10ミリの扁平な円柱形を
呈する第1成形体(圧粉体)1が得られる。第1成形体1
の圧粉密度は、約6.81Mg/m3(重量:約49g)
で且つ相対密度は約83.0%であると共に、前記平均
粒径70μmの粉末の周囲に前記平均粒径10μmの微
粉末がほぼ均一に分布している。次に、図1(C)に示す
バッチ式の焼結炉2内に第1成形体1を装入し、真空中
またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中において、1
050℃に加熱し且つ1〜3時間に渉り保持することに
より、図1(A)に示す第1焼結工程S2を行う。
直径d:30ミリ×高さh:10ミリの扁平な円柱形を
呈する第1成形体(圧粉体)1が得られる。第1成形体1
の圧粉密度は、約6.81Mg/m3(重量:約49g)
で且つ相対密度は約83.0%であると共に、前記平均
粒径70μmの粉末の周囲に前記平均粒径10μmの微
粉末がほぼ均一に分布している。次に、図1(C)に示す
バッチ式の焼結炉2内に第1成形体1を装入し、真空中
またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中において、1
050℃に加熱し且つ1〜3時間に渉り保持することに
より、図1(A)に示す第1焼結工程S2を行う。
【0013】その結果、図1(C)に示すように、前記各
寸法よりも僅かに小さくなった第1焼結体4が得られ
る。係る第1焼結体4の焼結密度は、約6.87Mg/
m3(重量:約48g)であり、且つ相対密度は約83.
8%である。尚、第1焼結工程S2の上記加熱温度は、
前記軟磁性合金の溶体化温度に相当すると共に、本来の
焼結温度(第2焼結工程S4)よりも200〜300℃低
く設定されている。次いで、図1(C)に示す焼結炉2内
に窒素ガスを強制的に吹き込み強制的に循環して、第1
焼結体4を200℃以下に急冷処理する。この結果、F
e−Co系の規則格子が析出する事態を抑制または防止
できるため、係る規則格子による組織の脆化に基づく割
れや次述する第2成形工程での加工不良が予防可能とな
る。
寸法よりも僅かに小さくなった第1焼結体4が得られ
る。係る第1焼結体4の焼結密度は、約6.87Mg/
m3(重量:約48g)であり、且つ相対密度は約83.
8%である。尚、第1焼結工程S2の上記加熱温度は、
前記軟磁性合金の溶体化温度に相当すると共に、本来の
焼結温度(第2焼結工程S4)よりも200〜300℃低
く設定されている。次いで、図1(C)に示す焼結炉2内
に窒素ガスを強制的に吹き込み強制的に循環して、第1
焼結体4を200℃以下に急冷処理する。この結果、F
e−Co系の規則格子が析出する事態を抑制または防止
できるため、係る規則格子による組織の脆化に基づく割
れや次述する第2成形工程での加工不良が予防可能とな
る。
【0014】更に、第1焼結体4を例えば直線形または
円筒形の刃物やバイトにより切削加工することにより、
図1(D)に示すように、例えば直径d:11ミリ×高さ
h:10ミリの体積の小さな円柱形に縮径加工した加工
物6を得る。上記刃物などによる切削加工を施すことに
より、加工中に生じた切り粉がポーラスな組織内に進入
するため、当該加工物6の相対密度を約84.3%に高
められると共に、最終製品の寸法に予め近似した寸法に
整形することができる。
円筒形の刃物やバイトにより切削加工することにより、
図1(D)に示すように、例えば直径d:11ミリ×高さ
h:10ミリの体積の小さな円柱形に縮径加工した加工
物6を得る。上記刃物などによる切削加工を施すことに
より、加工中に生じた切り粉がポーラスな組織内に進入
するため、当該加工物6の相対密度を約84.3%に高
められると共に、最終製品の寸法に予め近似した寸法に
整形することができる。
【0015】次に、上記加工物6を、図示しないプレス
ダイのキャビティ中に充填し、係るキャビティ内にポン
チを980MPaの圧力で再度圧縮成形することによ
り、図1(A)に示す第2成形工程S3を行う。その結
果、例えば直径d:約11ミリ×高さh:9.5ミリの
円筒形を呈する第2成形体(圧粉体)8が得られる。係る
第2成形体8の圧粉密度は、約7.17Mg/m3(重
量:約7.2g)で且つ相対密度は約87.4%とな
り、前記第1焼結体4や加工物6よりも高くなる。そし
て、図1(E)に示すバッチ式の焼結炉7内に第2成形体
8を装入し、真空中またはアルゴンなどの不活性ガス雰
囲気中において、1300℃に加熱し且つ1時間に渉り
保持することにより、図1(A)に示す第2焼結工程S4
を行う。
ダイのキャビティ中に充填し、係るキャビティ内にポン
チを980MPaの圧力で再度圧縮成形することによ
り、図1(A)に示す第2成形工程S3を行う。その結
果、例えば直径d:約11ミリ×高さh:9.5ミリの
円筒形を呈する第2成形体(圧粉体)8が得られる。係る
第2成形体8の圧粉密度は、約7.17Mg/m3(重
量:約7.2g)で且つ相対密度は約87.4%とな
り、前記第1焼結体4や加工物6よりも高くなる。そし
て、図1(E)に示すバッチ式の焼結炉7内に第2成形体
8を装入し、真空中またはアルゴンなどの不活性ガス雰
囲気中において、1300℃に加熱し且つ1時間に渉り
保持することにより、図1(A)に示す第2焼結工程S4
を行う。
【0016】その結果、直径d:約11ミリ×高さh:
9.2ミリの寸法で円筒形を呈する図示しない第2焼結
体(高密度焼結体)が得られる。係る第2焼結体の焼結密
度は、約7.78Mg/m3(重量:約6.8g)で且つ
相対密度は約95%という高密度となる。また、この第
2焼結体における飽和磁束密度(B100)は、20kG
超であり、同じ組成の軟磁性合金からなる溶製材と同等
の高い値が得られる。以上のような高い磁束密度を有す
る高密度焼結体の製造方法によれば、第1成形工程S1
と第1焼結工程S2により、前記軟磁性合金の粉末を所
定の形状を有し且つポーラスな組織にした後、再度圧縮
成形する第2成形工程S3により最終製品の寸法に近似
させると共に、当該軟磁性合金本来の焼結温度で焼結す
る第2焼結工程S4により、高い磁束密度の高密度焼結
体を確実に得ることかできる。
9.2ミリの寸法で円筒形を呈する図示しない第2焼結
体(高密度焼結体)が得られる。係る第2焼結体の焼結密
度は、約7.78Mg/m3(重量:約6.8g)で且つ
相対密度は約95%という高密度となる。また、この第
2焼結体における飽和磁束密度(B100)は、20kG
超であり、同じ組成の軟磁性合金からなる溶製材と同等
の高い値が得られる。以上のような高い磁束密度を有す
る高密度焼結体の製造方法によれば、第1成形工程S1
と第1焼結工程S2により、前記軟磁性合金の粉末を所
定の形状を有し且つポーラスな組織にした後、再度圧縮
成形する第2成形工程S3により最終製品の寸法に近似
させると共に、当該軟磁性合金本来の焼結温度で焼結す
る第2焼結工程S4により、高い磁束密度の高密度焼結
体を確実に得ることかできる。
【0017】即ち、第1成形工程S1を行って本来の焼
結温度よりも比較的低温の第1焼結(仮焼結)工程S2を
経た後に、第2成形工程S3および第2焼結工程S4を
行うため、最後に得られる第2焼結体の密度を高めら
れ、且つこれに起因して磁束密度を向上させることがで
きるものである。しかも、第1焼結工程S2の直後に急
冷処理を施すことにより、脆化現象を予防できる。更
に、得られた第1焼結体4を切削加工し小体積の加工物
6として密度および寸法精度を高めるので、それ以降の
第2成形工程S3の成形精度を高められる共に、第2焼
結工程S4において焼結密度が一層高められ、且つこれ
に起因して磁束密度を高めることができる。従って、以
上の製造方法によれば、高密度および高磁束密度を併有
し且つ各種の形状や寸法を精度良く有する磁性部品を確
実に提供することが可能となる。
結温度よりも比較的低温の第1焼結(仮焼結)工程S2を
経た後に、第2成形工程S3および第2焼結工程S4を
行うため、最後に得られる第2焼結体の密度を高めら
れ、且つこれに起因して磁束密度を向上させることがで
きるものである。しかも、第1焼結工程S2の直後に急
冷処理を施すことにより、脆化現象を予防できる。更
に、得られた第1焼結体4を切削加工し小体積の加工物
6として密度および寸法精度を高めるので、それ以降の
第2成形工程S3の成形精度を高められる共に、第2焼
結工程S4において焼結密度が一層高められ、且つこれ
に起因して磁束密度を高めることができる。従って、以
上の製造方法によれば、高密度および高磁束密度を併有
し且つ各種の形状や寸法を精度良く有する磁性部品を確
実に提供することが可能となる。
【0018】
【実施例】以下において、本発明の具体的な実施例を比
較例と併せて説明する。Fe−49wt%Co−2wt%V
の組成を有する軟磁性合金からなり平均粒径が約70μ
mの粉末:68重量部と、同じ軟磁性合金からなり公知
の方法で微細化された平均粒径が約10μmの微粉末:
30重量部とを、公知のバインダ2重量部と併せて均一
に5組ずつ個別に混合することにより、実施例1〜3お
よび比較例1,2の原料粉末を得た。実施例1〜3の原
料粉末を、図示しないプレスダイのキャビティ中に個別
に充填し、係るキャビティ内にポンチを980MPaの
圧力で圧入する圧縮成形を行うことにより、前記図1
(A)に示した第1成形工程S1を行った。その結果、直
径d:30.1ミリ×高さh:10.1ミリの扁平な円
柱形を呈する第1成形体(圧粉体)1が得られた。
較例と併せて説明する。Fe−49wt%Co−2wt%V
の組成を有する軟磁性合金からなり平均粒径が約70μ
mの粉末:68重量部と、同じ軟磁性合金からなり公知
の方法で微細化された平均粒径が約10μmの微粉末:
30重量部とを、公知のバインダ2重量部と併せて均一
に5組ずつ個別に混合することにより、実施例1〜3お
よび比較例1,2の原料粉末を得た。実施例1〜3の原
料粉末を、図示しないプレスダイのキャビティ中に個別
に充填し、係るキャビティ内にポンチを980MPaの
圧力で圧入する圧縮成形を行うことにより、前記図1
(A)に示した第1成形工程S1を行った。その結果、直
径d:30.1ミリ×高さh:10.1ミリの扁平な円
柱形を呈する第1成形体(圧粉体)1が得られた。
【0019】また、比較例1,2の原料粉末も、上記と
同じプレスで且つ同じ条件により圧縮成形を個別に行っ
た。係る第1成形工程S1後における実施例1〜3およ
び比較例1,2の第1成形体1の相対密度を表1に示
す。尚、実施例1〜3については、これらの相対密度の
平均値も併せて表1に示した。次に、実施例1〜3の第
1成形体1を、前記焼結炉2内に装入し、真空中におい
て、1050℃に加熱し且つ1時間にわたり保持する第
1焼結工程S2を行った。その結果、上記各寸法よりも
僅かに小さい第1焼結体4が得られた。これら実施例1
〜3の第1焼結体4の相対密度も表1に示した。尚、第
1焼結工程S2の終了と同時に、上記焼結炉2内に窒素
ガスを強制的に吹き込み且つ循環させて、実施例1〜3
の第1焼結体4を常温付近(200℃以下)に急冷処理し
た。
同じプレスで且つ同じ条件により圧縮成形を個別に行っ
た。係る第1成形工程S1後における実施例1〜3およ
び比較例1,2の第1成形体1の相対密度を表1に示
す。尚、実施例1〜3については、これらの相対密度の
平均値も併せて表1に示した。次に、実施例1〜3の第
1成形体1を、前記焼結炉2内に装入し、真空中におい
て、1050℃に加熱し且つ1時間にわたり保持する第
1焼結工程S2を行った。その結果、上記各寸法よりも
僅かに小さい第1焼結体4が得られた。これら実施例1
〜3の第1焼結体4の相対密度も表1に示した。尚、第
1焼結工程S2の終了と同時に、上記焼結炉2内に窒素
ガスを強制的に吹き込み且つ循環させて、実施例1〜3
の第1焼結体4を常温付近(200℃以下)に急冷処理し
た。
【0020】一方、比較例1,2の第1成形体1も、上
記焼結炉2内に装入し、真空中において、前記磁性合金
本来の焼結温度である1300℃に加熱し且つ1時間に
わたり保持する焼結工程を行った。得られた比較例1,
2の焼結体の相対密度も表1中(第1焼結後の欄)に示し
た。尚、比較例1,2の以上のようなプロセスは、通常
のプレス−焼結法(粉末冶金プロセス)に基づくものであ
る。次いで、実施例1〜3の第1焼結体4を、直線形の
刃物により個別に切削加工することにより、直径d:1
1.3ミリ×高さh:10ミリの体積の小さな円筒形に
縮径加工して加工物6を得た。縮径加工後の実施例1〜
3の加工物6における相対密度も、表1に示した。
記焼結炉2内に装入し、真空中において、前記磁性合金
本来の焼結温度である1300℃に加熱し且つ1時間に
わたり保持する焼結工程を行った。得られた比較例1,
2の焼結体の相対密度も表1中(第1焼結後の欄)に示し
た。尚、比較例1,2の以上のようなプロセスは、通常
のプレス−焼結法(粉末冶金プロセス)に基づくものであ
る。次いで、実施例1〜3の第1焼結体4を、直線形の
刃物により個別に切削加工することにより、直径d:1
1.3ミリ×高さh:10ミリの体積の小さな円筒形に
縮径加工して加工物6を得た。縮径加工後の実施例1〜
3の加工物6における相対密度も、表1に示した。
【0021】更に、実施例1〜3の加工物6を、図示し
ないプレスダイのキャビティ中に個別に充填し、これら
のキャビティ内にポンチを980MPaの圧力で圧入し
て再度圧縮成形する第2成形工程S3を行った。その結
果、直径d:約11.4ミリ×高さh:9.5ミリの円
筒形を呈する実施例1〜3の第2成形体(圧粉体)8が得
られた。これら実施例1〜3の第2成形体8の相対密度
は、表1に示す通り、前記第1焼結体4や縮径加工後の
加工物6よりも高くなった。そして、実施例1〜3の第
2成形体8を、前記焼結炉7内に個別に装入し、真空中
で1300℃に加熱し1時間にわたり保持する第2焼結
工程S4を行った。その結果、得られた実施例1〜3の
第2焼結体の相対密度も、表1に示した。
ないプレスダイのキャビティ中に個別に充填し、これら
のキャビティ内にポンチを980MPaの圧力で圧入し
て再度圧縮成形する第2成形工程S3を行った。その結
果、直径d:約11.4ミリ×高さh:9.5ミリの円
筒形を呈する実施例1〜3の第2成形体(圧粉体)8が得
られた。これら実施例1〜3の第2成形体8の相対密度
は、表1に示す通り、前記第1焼結体4や縮径加工後の
加工物6よりも高くなった。そして、実施例1〜3の第
2成形体8を、前記焼結炉7内に個別に装入し、真空中
で1300℃に加熱し1時間にわたり保持する第2焼結
工程S4を行った。その結果、得られた実施例1〜3の
第2焼結体の相対密度も、表1に示した。
【0022】即ち、実施例1〜3の第2焼結体の相対密
度は、94.8〜95.0%の範囲(平均値:94.9
%)であり、通常のプレス−焼結法による前記比較例
1,2の相対密度:93.5%、92.2%よりも約
1.5〜3%程度高くなった。これは、実施例1〜3に
適用した本発明の製造方法では、第1成形工程S1の後
に本来の焼結温度よりも比較的低温の第1焼結(仮焼結)
工程S2を行い、更に第2成形工程S3および第2焼結
工程S4を行うため、最後に得られた第2焼結体の密度
が高められたものと推定される。
度は、94.8〜95.0%の範囲(平均値:94.9
%)であり、通常のプレス−焼結法による前記比較例
1,2の相対密度:93.5%、92.2%よりも約
1.5〜3%程度高くなった。これは、実施例1〜3に
適用した本発明の製造方法では、第1成形工程S1の後
に本来の焼結温度よりも比較的低温の第1焼結(仮焼結)
工程S2を行い、更に第2成形工程S3および第2焼結
工程S4を行うため、最後に得られた第2焼結体の密度
が高められたものと推定される。
【0023】
【表1】
【0024】次に、前記と同じ軟磁性合金の組成からな
る2種類の粒径の粉末を併用し、これに圧縮成形圧力が
686MPa(約7ton/cm2),980MPa(約
10ton/cm2),1274MPa(約13ton/
cm2)の3種類の圧縮成形を個別に行う第1成形S
1、前記第1焼結S2、前記急冷処理、前記縮径加工、
上記3種類と同じ圧縮成形圧力で行う第2成形S3、お
よび前記第2焼結S4の各工程を行った。その結果、圧
縮成形圧力別に3種類の実施例の第2焼結体を得た。一
方、上記と同じ軟磁性合金の組成からなる粉末に、圧縮
成形圧力が686,980,1274MPaの3種類の
圧縮成形を個別に行う第1成形工程S1後に、前記と同
じ1300℃の焼結を行い、圧縮成形圧力別に3種類の
比較例の焼結体を得た。以上の3種類ずつの実施例の第
2焼結体および比較例の焼結体について、個別に飽和磁
束密度(B100)を測定した。それらの結果を表2に示
す。
る2種類の粒径の粉末を併用し、これに圧縮成形圧力が
686MPa(約7ton/cm2),980MPa(約
10ton/cm2),1274MPa(約13ton/
cm2)の3種類の圧縮成形を個別に行う第1成形S
1、前記第1焼結S2、前記急冷処理、前記縮径加工、
上記3種類と同じ圧縮成形圧力で行う第2成形S3、お
よび前記第2焼結S4の各工程を行った。その結果、圧
縮成形圧力別に3種類の実施例の第2焼結体を得た。一
方、上記と同じ軟磁性合金の組成からなる粉末に、圧縮
成形圧力が686,980,1274MPaの3種類の
圧縮成形を個別に行う第1成形工程S1後に、前記と同
じ1300℃の焼結を行い、圧縮成形圧力別に3種類の
比較例の焼結体を得た。以上の3種類ずつの実施例の第
2焼結体および比較例の焼結体について、個別に飽和磁
束密度(B100)を測定した。それらの結果を表2に示
す。
【0025】
【表2】
【0026】表2によれば、実施例の3種類の第2焼結
体は、約19〜21kGであるのに対し、比較例の3種
類の焼結体は、約15〜18kGであると共に、同じ圧
縮成形圧力の場合、実施例の方が比較例よりも約3kG
ほど高くなった。この結果は、本発明の製造方法が適用
された実施例の第2焼結体は、前述したように約95%
の高い相対密度を有するため、これに応じて高い磁束密
度が得られた。これに対し、比較例の焼結体では、2種
類の粒径の粉末を併用したことにより、前記表1のよう
に相対密度が約92〜93%と、前述した従来の焼結体
における約83〜88%の相対密度よりも高くなった
が、実施例の相対密度よりも低いため、実施例よりも比
較的低い磁束密度に留まったことを示している。以上の
結果から、本発明による高密度焼結体の製造方法の効果
が裏付けられる共に、その優位性が容易に理解される。
体は、約19〜21kGであるのに対し、比較例の3種
類の焼結体は、約15〜18kGであると共に、同じ圧
縮成形圧力の場合、実施例の方が比較例よりも約3kG
ほど高くなった。この結果は、本発明の製造方法が適用
された実施例の第2焼結体は、前述したように約95%
の高い相対密度を有するため、これに応じて高い磁束密
度が得られた。これに対し、比較例の焼結体では、2種
類の粒径の粉末を併用したことにより、前記表1のよう
に相対密度が約92〜93%と、前述した従来の焼結体
における約83〜88%の相対密度よりも高くなった
が、実施例の相対密度よりも低いため、実施例よりも比
較的低い磁束密度に留まったことを示している。以上の
結果から、本発明による高密度焼結体の製造方法の効果
が裏付けられる共に、その優位性が容易に理解される。
【0027】本発明は、以上に説明した実施の形態と実
施例とに限定されるものではない。例えば、前記Fe−
Co系軟磁性合金には、Fe−35wt%Co−2wt%V
またはFe−60wt%Coなどの組成のものも含まれ
る。また、第2焼結工程S4における焼結温度は、概ね
1100〜1350℃の範囲が推奨されると共に、第1
焼結工程S2における仮焼結温度は、概ね900〜11
00℃の範囲が推奨される。更に、第1焼結工程S1の
直後に行う前記急冷処理は、焼結炉内でアルゴンガスな
どの不活性ガスを強制的に吹き付け且つ循環する方法に
しても良い。尚、本発明の製造方法では、微粉末の添加
しない通常の粉末を用いたり、前記第1焼結工程S2後
の切削加工による縮径加工を省略することも可能であ
る。
施例とに限定されるものではない。例えば、前記Fe−
Co系軟磁性合金には、Fe−35wt%Co−2wt%V
またはFe−60wt%Coなどの組成のものも含まれ
る。また、第2焼結工程S4における焼結温度は、概ね
1100〜1350℃の範囲が推奨されると共に、第1
焼結工程S2における仮焼結温度は、概ね900〜11
00℃の範囲が推奨される。更に、第1焼結工程S1の
直後に行う前記急冷処理は、焼結炉内でアルゴンガスな
どの不活性ガスを強制的に吹き付け且つ循環する方法に
しても良い。尚、本発明の製造方法では、微粉末の添加
しない通常の粉末を用いたり、前記第1焼結工程S2後
の切削加工による縮径加工を省略することも可能であ
る。
【0028】
【発明の効果】以上に説明した本発明におけるFe−C
o系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法(請求
項1)によれば、第1成形工程S1を行い、更に比較的
低温の第1焼結工程を経た後に、第2成形および第2焼
結工程を行うため、得られる焼結体の密度が高められ、
これに起因して磁束密度も向上する。また、請求項2の
製造方法によれば、通常粒径の粉末の周囲に、微粉末が
ほぼ均一に分布した状態で第1成形工程および第2成形
工程を経るため、比較的小さな圧縮力でも高い圧粉密度
の成形体を確実に得ることができる。更に、請求項3の
製造方法によれば、第1成形工程により所定の形状に成
形された成形体を溶体化温度域に加熱し焼結することに
より、ポーラスな組織とすることができるため、次の第
2成形工程において寸法精度の高い圧縮成形を行えると
共に、第2焼結工程で高い焼結密度にすることが一層確
実となる。
o系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法(請求
項1)によれば、第1成形工程S1を行い、更に比較的
低温の第1焼結工程を経た後に、第2成形および第2焼
結工程を行うため、得られる焼結体の密度が高められ、
これに起因して磁束密度も向上する。また、請求項2の
製造方法によれば、通常粒径の粉末の周囲に、微粉末が
ほぼ均一に分布した状態で第1成形工程および第2成形
工程を経るため、比較的小さな圧縮力でも高い圧粉密度
の成形体を確実に得ることができる。更に、請求項3の
製造方法によれば、第1成形工程により所定の形状に成
形された成形体を溶体化温度域に加熱し焼結することに
より、ポーラスな組織とすることができるため、次の第
2成形工程において寸法精度の高い圧縮成形を行えると
共に、第2焼結工程で高い焼結密度にすることが一層確
実となる。
【0029】また、請求項4の製造方法によれば、第1
焼結工程で得られた焼結体の組織中に、FeおよびCo
からなる規則格子が析出する事態を抑制または防止でき
るため、係る規則格子による組織の脆化に基づく割れや
第2成形工程での加工不良を確実に防ぐことができる。
加えて、請求項5の製造方法によれば、刃物などによる
切削加工により、生じる切り粉をポーラスな組織に進入
させて、当該加工物の密度を高められると共に、最終製
品の寸法に予め近似した寸法に整形できるため、直後の
第2成形工程における成形精度を一層向上させ得る。
焼結工程で得られた焼結体の組織中に、FeおよびCo
からなる規則格子が析出する事態を抑制または防止でき
るため、係る規則格子による組織の脆化に基づく割れや
第2成形工程での加工不良を確実に防ぐことができる。
加えて、請求項5の製造方法によれば、刃物などによる
切削加工により、生じる切り粉をポーラスな組織に進入
させて、当該加工物の密度を高められると共に、最終製
品の寸法に予め近似した寸法に整形できるため、直後の
第2成形工程における成形精度を一層向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の製造方法を示すフローチャー
ト、(B)〜(E)は係る製造方法における主要の工程を示
す概略図。
ト、(B)〜(E)は係る製造方法における主要の工程を示
す概略図。
S1…第1成形工程, S2…第1焼結工
程,S3…第2成形工程, S4…第2焼
結工程,1……第1成形体, 4……第
1焼結体,6……加工物, 8……
第2成形体
程,S3…第2成形工程, S4…第2焼
結工程,1……第1成形体, 4……第
1焼結体,6……加工物, 8……
第2成形体
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H01F 1/22 H01F 1/22
41/02 41/02 D
// C22C 38/00 303 C22C 38/00 303S
38/10 38/10
(72)発明者 洞田 亮
愛知県名古屋市港区竜宮町10番地 大同特
殊鋼株式会社築地工場内
(72)発明者 近藤 鉄也
愛知県名古屋市港区竜宮町10番地 大同特
殊鋼株式会社築地工場内
(72)発明者 植田 義久
東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 日
本粉末合金株式会社内
Fターム(参考) 4K018 AA10 AA40 BA19 BB04 BD01
DA11 KA44 KA63
5E041 AA05 BD01 CA04 HB03 NN01
Claims (5)
- 【請求項1】Fe−30〜70wt%Co系軟磁性合金か
らなる粉末を所定の形状に圧縮成形する第1成形工程
と、 上記工程で得られた第1成形体を比較的低温で焼結する
第1焼結工程と、 上記工程で得られた第1焼結体を圧縮成形する第2成形
工程と、 上記工程で得られた第2成形体を比較的高温で焼結する
第2焼結工程と、を含む、ことを特徴とするFe−Co系
軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法。 - 【請求項2】前記Fe−30〜70wt%Co系軟磁性合
金からなる粉末は、平均粒径約30〜150μmの粉
末:70〜30重量部と、平均粒径約1〜20μmの微
粉末:30〜70重量部とを含有している、ことを特徴
とする請求項1に記載のFe−Co系軟磁性合金からな
る高密度焼結体の製造方法。 - 【請求項3】前記第1焼結工程の焼結温度は、前記第2
焼結工程の焼結温度よりも200〜300℃低い前記軟
磁性合金の溶体化温度である、 ことを特徴とする請求項1または2に記載のFe−Co
系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法。 - 【請求項4】前記第1焼結工程と前記第2成形工程との
間に、第1焼結工程で得られた前記第1焼結体を急冷処
理する工程を有する、 ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の
Fe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方
法。 - 【請求項5】前記第2成形工程は、前記第1焼結体を予
め切削加工して小体積化した加工物に対して行われる、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の
Fe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001187594A JP2003003202A (ja) | 2001-06-21 | 2001-06-21 | Fe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001187594A JP2003003202A (ja) | 2001-06-21 | 2001-06-21 | Fe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003003202A true JP2003003202A (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=19026862
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001187594A Withdrawn JP2003003202A (ja) | 2001-06-21 | 2001-06-21 | Fe−Co系軟磁性合金からなる高密度焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003003202A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005150308A (ja) * | 2003-11-13 | 2005-06-09 | Toyota Motor Corp | 磁心 |
| CN104157441A (zh) * | 2014-08-15 | 2014-11-19 | 无锡斯贝尔磁性材料有限公司 | 磁心成品制作工艺 |
-
2001
- 2001-06-21 JP JP2001187594A patent/JP2003003202A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005150308A (ja) * | 2003-11-13 | 2005-06-09 | Toyota Motor Corp | 磁心 |
| CN104157441A (zh) * | 2014-08-15 | 2014-11-19 | 无锡斯贝尔磁性材料有限公司 | 磁心成品制作工艺 |
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