JP2003013827A - エンジンのリコイルスタータ - Google Patents
エンジンのリコイルスタータInfo
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- pull rope
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Links
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Landscapes
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 エンジンをリコイルスタータで始動すると
き、エンジン圧縮行程において、リコイルスタータのプ
ルロープの引き力が急激に重くなることを避け、圧縮行
程を超えたとき、事前に蓄力しておいたゼンマイのばね
力で引き力を補助することにより、ロープの引き力を滑
らかにすると共に、エンジンの始動回転速度を早めてエ
ンジン始動を容易にすることを目的とする。 【解決手段】 カバーケースに設けた軸に回転自在に嵌
合するプルロープリールと、プルロープリールに巻付け
られ第1のゼンマイの復元力によって巻き戻されるプル
ロープとを具え、プルロープを引きプルロープリールを
回転させてエンジンを始動するリコイルスタータにおい
て、エンジンのクランク軸に取り付けた遠心力で係合を
解くことができるラチェット爪と、前記カバーケースの
軸に回転自在に嵌合し前記ラチェット爪に係合する突起
部を有する中間軸筒と、内側を中間軸筒の外筒に固定し
外側をプルロープリールの側面の円環に固定した第2の
ゼンマイとを備えた。
き、エンジン圧縮行程において、リコイルスタータのプ
ルロープの引き力が急激に重くなることを避け、圧縮行
程を超えたとき、事前に蓄力しておいたゼンマイのばね
力で引き力を補助することにより、ロープの引き力を滑
らかにすると共に、エンジンの始動回転速度を早めてエ
ンジン始動を容易にすることを目的とする。 【解決手段】 カバーケースに設けた軸に回転自在に嵌
合するプルロープリールと、プルロープリールに巻付け
られ第1のゼンマイの復元力によって巻き戻されるプル
ロープとを具え、プルロープを引きプルロープリールを
回転させてエンジンを始動するリコイルスタータにおい
て、エンジンのクランク軸に取り付けた遠心力で係合を
解くことができるラチェット爪と、前記カバーケースの
軸に回転自在に嵌合し前記ラチェット爪に係合する突起
部を有する中間軸筒と、内側を中間軸筒の外筒に固定し
外側をプルロープリールの側面の円環に固定した第2の
ゼンマイとを備えた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型内燃機関の始
動に使用されるリコイルスタータに関し、特に、クラン
クの変動トルクを緩和して人手による始動を容易にする
ためのゼンマイ等を設けたリコイルスタータに関する。
動に使用されるリコイルスタータに関し、特に、クラン
クの変動トルクを緩和して人手による始動を容易にする
ためのゼンマイ等を設けたリコイルスタータに関する。
【0002】
【従来の技術】実開平2−149872号に開示された
リコイルスタータは、1方向クラッチを介してクランク
軸を回転させる駆動部を設け、同駆動部と前記クラッチ
との間に弾装されて回転力を伝達するコイルばねを設け
たものであり、エンジンの圧縮工程の急増負荷を緩和し
エンジンの膨張工程で回転速度を早くしてエンジンの点
火始動を容易にするものである。また、実公平6−16
964号に開示された従来例のリコイルスタータは、遠
心ラチェットカムを利用してリールの回転をエンジン側
のプーリに伝達するリコイルスタータにおいて、カムを
リールの軸受部を延長したボス部の外周に回転可能に取
付け、リールと前記カムの間をダンパースプリングで連
結したリコイルスタータである。更に、特開2001−
132591号に開示されたリコイルスタータは、駆動
部と従動部との間の動力伝達系の途中に、緩衝・蓄力手
段を介在したスタータ装置であって、前記緩衝・蓄力手
段は、前記駆動部の駆動の過程において、該駆動部の駆
動によって前記従動部と緩衝しつつ蓄力するとともに、
該蓄力により前記従動部を駆動するゼンマイ機構であ
り、前記従動部は従動側の回転による遠心力より係合を
解除される遠心クラッチを備え、該遠心クラッチを介し
て駆動側と連動連結しているリコイルスタータである。
リコイルスタータは、1方向クラッチを介してクランク
軸を回転させる駆動部を設け、同駆動部と前記クラッチ
との間に弾装されて回転力を伝達するコイルばねを設け
たものであり、エンジンの圧縮工程の急増負荷を緩和し
エンジンの膨張工程で回転速度を早くしてエンジンの点
火始動を容易にするものである。また、実公平6−16
964号に開示された従来例のリコイルスタータは、遠
心ラチェットカムを利用してリールの回転をエンジン側
のプーリに伝達するリコイルスタータにおいて、カムを
リールの軸受部を延長したボス部の外周に回転可能に取
付け、リールと前記カムの間をダンパースプリングで連
結したリコイルスタータである。更に、特開2001−
132591号に開示されたリコイルスタータは、駆動
部と従動部との間の動力伝達系の途中に、緩衝・蓄力手
段を介在したスタータ装置であって、前記緩衝・蓄力手
段は、前記駆動部の駆動の過程において、該駆動部の駆
動によって前記従動部と緩衝しつつ蓄力するとともに、
該蓄力により前記従動部を駆動するゼンマイ機構であ
り、前記従動部は従動側の回転による遠心力より係合を
解除される遠心クラッチを備え、該遠心クラッチを介し
て駆動側と連動連結しているリコイルスタータである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】実開平2−14987
2号のリコイルスタータでは、畜力にコイルばねを用い
ているが、コイルばねでは畜力量が十分に取れない。ま
た1方向クラッチに摩擦板による係止手段を使っており
始動時に摩擦で回される部分が摩耗しやすい問題があ
る。また、実公平6−16964号に提示されたリコイ
ルスタータは、リールと前記カムを連結するダンパース
プリングは、小さい空間に収容されているコイルばねの
ため、ダンパ能力を十分に発揮できない問題がある。
2号のリコイルスタータでは、畜力にコイルばねを用い
ているが、コイルばねでは畜力量が十分に取れない。ま
た1方向クラッチに摩擦板による係止手段を使っており
始動時に摩擦で回される部分が摩耗しやすい問題があ
る。また、実公平6−16964号に提示されたリコイ
ルスタータは、リールと前記カムを連結するダンパース
プリングは、小さい空間に収容されているコイルばねの
ため、ダンパ能力を十分に発揮できない問題がある。
【0004】特開2001−132591号のリコイル
スタータにおいては、以下の課題を有する。ゼンマイに
よる蓄力はエンジンの燃焼室の筒内圧力とのバランスに
よるが、筒内圧力はクランク軸の回転数に応じて上昇す
る。即ち、ピストンが混合気を圧縮すると筒内圧力は上
昇するが、冷却損失や各部からの圧力漏れも同時にあ
り、筒内圧力は時間の経過と共に低下する。つまり短時
間に圧縮すれば圧力の低下も無く筒内圧力は上昇する
が、ゆっくり圧縮すれば筒内圧力の上昇は少ない。しか
し、特開2001−132591号のリコイルスタータ
では1回転目の筒内圧力で蓄力し、2回転目以降は蓄力
の開放と回転慣性力により筒内圧力を乗り越える機構で
あることより、プルロープの引き力に影響するのは1回
転目の筒内圧力である。よって1回転目の筒内圧力が高
いと、ゼンマイの巻回転も多く必要となることからプル
ロープの引き力が重くなる。つまり、筒内圧力が高いと
ゼンマイの荷重設定は、長いストロークでゼンマイを巻
くように設定しないとプルロープの引き力が重くなる問
題がある。しかもゼンマイの巻荷重が相当高くなるまで
巻かないと、圧縮行程を乗り越えられないため、ゼンマ
イの巻きストロークは更に長くなることになる。仮にワ
ンウェイクラッチが無いとすると、ゼンマイの荷重によ
ってロープが引き戻される感覚を強く感じることにな
る。しかも、リコイルを早く操作したときは、プルロー
プを引っ張っている間にエンジンの始動ができない場合
が発生する虞がある。(早く引くと、筒内圧力が高くな
るためプルロープを引き切る位のところまで引いてもゼ
ンマイ力が圧縮力を乗り越えられないが、ワンウェイク
ラッチでゼンマイ力を保持していれば、遅れて筒内圧力
が下がってきた時、ゼンマイ力が筒内圧力を乗り越えて
始動できることとなる。
スタータにおいては、以下の課題を有する。ゼンマイに
よる蓄力はエンジンの燃焼室の筒内圧力とのバランスに
よるが、筒内圧力はクランク軸の回転数に応じて上昇す
る。即ち、ピストンが混合気を圧縮すると筒内圧力は上
昇するが、冷却損失や各部からの圧力漏れも同時にあ
り、筒内圧力は時間の経過と共に低下する。つまり短時
間に圧縮すれば圧力の低下も無く筒内圧力は上昇する
が、ゆっくり圧縮すれば筒内圧力の上昇は少ない。しか
し、特開2001−132591号のリコイルスタータ
では1回転目の筒内圧力で蓄力し、2回転目以降は蓄力
の開放と回転慣性力により筒内圧力を乗り越える機構で
あることより、プルロープの引き力に影響するのは1回
転目の筒内圧力である。よって1回転目の筒内圧力が高
いと、ゼンマイの巻回転も多く必要となることからプル
ロープの引き力が重くなる。つまり、筒内圧力が高いと
ゼンマイの荷重設定は、長いストロークでゼンマイを巻
くように設定しないとプルロープの引き力が重くなる問
題がある。しかもゼンマイの巻荷重が相当高くなるまで
巻かないと、圧縮行程を乗り越えられないため、ゼンマ
イの巻きストロークは更に長くなることになる。仮にワ
ンウェイクラッチが無いとすると、ゼンマイの荷重によ
ってロープが引き戻される感覚を強く感じることにな
る。しかも、リコイルを早く操作したときは、プルロー
プを引っ張っている間にエンジンの始動ができない場合
が発生する虞がある。(早く引くと、筒内圧力が高くな
るためプルロープを引き切る位のところまで引いてもゼ
ンマイ力が圧縮力を乗り越えられないが、ワンウェイク
ラッチでゼンマイ力を保持していれば、遅れて筒内圧力
が下がってきた時、ゼンマイ力が筒内圧力を乗り越えて
始動できることとなる。
【0005】本発明は、エンジンをリコイルスタータで
始動するとき、エンジン圧縮行程において、リコイルス
タータのプルロープの引き力が急激に重くなることを避
け、圧縮行程を超えたとき、事前に蓄力しておいたゼン
マイのばね力で引き力を補助することにより、ロープの
引き力を滑らかにすると共に、エンジンの始動回転速度
を早めてエンジン始動を容易にすることを目的とする。
始動するとき、エンジン圧縮行程において、リコイルス
タータのプルロープの引き力が急激に重くなることを避
け、圧縮行程を超えたとき、事前に蓄力しておいたゼン
マイのばね力で引き力を補助することにより、ロープの
引き力を滑らかにすると共に、エンジンの始動回転速度
を早めてエンジン始動を容易にすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の問題点に対し本発
明は、 (1) リコイルスタータのカバーケースに設けられた
軸に回転自在に合しているプルロープリールと、該プル
ロープリールに巻付けられ第1のゼンマイの復元力によ
って巻き戻されるプルロープとを備え、プルロープを引
いてプルロープリールを回転させることによりエンジン
を始動するリコイルスタータにおいて、エンジンのクラ
ンク軸に取り付けた遠心力で係合を解くことができるラ
チェット爪と、前記カバーケースの軸に回転自在に嵌合
し前記ラチェット爪に係合する突起部を備えた中間軸筒
と、内側を中間軸筒の外筒に固定され外側をプルロープ
リールの側面の円環に固定された第2のゼンマイを備
え、プルロープを引いて始動するとき、エンジンクラン
クの変動トルク負荷に対して始動の引き力を緩和し、第
2のゼンマイに蓄積したトルクのエネルギによりクラン
ク回転を加速するようにしたエンジンのリコイルスター
タを以て課題解決の手段とする。 (2) 前記突起部を円周上に複数個形成して前記ラチ
ェット爪と係合し易くし、エンジン停止時にエンジンの
圧縮行程手前で停止するようにした(1)のエンジンの
リコイルスタータ。 (3) 前記突起部の個数を少なくとも5個とした
(2)のエンジンのリコイルスタータ。 (4) 始動力軽減手段として排気溝デコンプを追加し
た(1)〜(3)のエンジンのリコイルスタータ。
明は、 (1) リコイルスタータのカバーケースに設けられた
軸に回転自在に合しているプルロープリールと、該プル
ロープリールに巻付けられ第1のゼンマイの復元力によ
って巻き戻されるプルロープとを備え、プルロープを引
いてプルロープリールを回転させることによりエンジン
を始動するリコイルスタータにおいて、エンジンのクラ
ンク軸に取り付けた遠心力で係合を解くことができるラ
チェット爪と、前記カバーケースの軸に回転自在に嵌合
し前記ラチェット爪に係合する突起部を備えた中間軸筒
と、内側を中間軸筒の外筒に固定され外側をプルロープ
リールの側面の円環に固定された第2のゼンマイを備
え、プルロープを引いて始動するとき、エンジンクラン
クの変動トルク負荷に対して始動の引き力を緩和し、第
2のゼンマイに蓄積したトルクのエネルギによりクラン
ク回転を加速するようにしたエンジンのリコイルスター
タを以て課題解決の手段とする。 (2) 前記突起部を円周上に複数個形成して前記ラチ
ェット爪と係合し易くし、エンジン停止時にエンジンの
圧縮行程手前で停止するようにした(1)のエンジンの
リコイルスタータ。 (3) 前記突起部の個数を少なくとも5個とした
(2)のエンジンのリコイルスタータ。 (4) 始動力軽減手段として排気溝デコンプを追加し
た(1)〜(3)のエンジンのリコイルスタータ。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のリコイルスタータを図に
基づいて説明する。図1はリコイルスタータの側面断面
図、図2は図1のA−A断面図である。なお、本説明で
は小型2サイクルエンジンに適用したものを例として説
明する。
基づいて説明する。図1はリコイルスタータの側面断面
図、図2は図1のA−A断面図である。なお、本説明で
は小型2サイクルエンジンに適用したものを例として説
明する。
【0008】図において、2は2サイクルエンジンのク
ランクを示す。3はボールベアリングを介してクランク
2を両側で支え、エンジンのクランク2が自在に回転す
る空間を有するクランク室である。4はクランク室3と
組合わされて内部にリコイルスタータを収容するカバー
ケースである。カバーケース4の中央側面にクランク軸
2aと中心線を共有するリール軸4aが設けてある。リ
ール軸4aにはプルロープリール5が回転自在に嵌合し
ている。プルロープリール5にはプルロープ9が巻付け
られ、プルロープ9はカバーケース4の外に設置された
スタータグリップ11に結合され、エンジン始動のとき
には、スタータグリップ11を引くことによりプルロー
プ9が引かれてプルロープリール5を回し、スタータグ
リップ11を脱力すると、第1のゼンマイ7の復元力に
よってプルロープ9はプルロープリール5に巻き戻され
るようになっている。
ランクを示す。3はボールベアリングを介してクランク
2を両側で支え、エンジンのクランク2が自在に回転す
る空間を有するクランク室である。4はクランク室3と
組合わされて内部にリコイルスタータを収容するカバー
ケースである。カバーケース4の中央側面にクランク軸
2aと中心線を共有するリール軸4aが設けてある。リ
ール軸4aにはプルロープリール5が回転自在に嵌合し
ている。プルロープリール5にはプルロープ9が巻付け
られ、プルロープ9はカバーケース4の外に設置された
スタータグリップ11に結合され、エンジン始動のとき
には、スタータグリップ11を引くことによりプルロー
プ9が引かれてプルロープリール5を回し、スタータグ
リップ11を脱力すると、第1のゼンマイ7の復元力に
よってプルロープ9はプルロープリール5に巻き戻され
るようになっている。
【0009】第1のゼンマイ7の外端はカバーケース4
に設けられた突出棒4bに折り曲げて固定され、第1の
ゼンマイ7の内側端はプルロープリール5に設けられた
突出棒5aに折り曲げて固定されている。また、プルロ
ープ9の端部はプルロープリール5の溝底に明けられた
穴又は切り欠きを通して溝底の内側に結瘤を設けて止め
られている。中間軸筒6は座金13を介してボルト12
によりリール軸4aに回転自在に嵌合し、中間軸筒6と
プルロープリール5の円環部5bとの間に第2のゼンマ
イ8が設けられている。第2のゼンマイ8の外端はプル
ロープリール5の円環部5bの切り欠き(図示せず)に
折り曲げて止められ、第2ゼンマイ8の内側端は中間軸
筒6に設けられた切り欠き6bに折り曲げて固定されて
いる。
に設けられた突出棒4bに折り曲げて固定され、第1の
ゼンマイ7の内側端はプルロープリール5に設けられた
突出棒5aに折り曲げて固定されている。また、プルロ
ープ9の端部はプルロープリール5の溝底に明けられた
穴又は切り欠きを通して溝底の内側に結瘤を設けて止め
られている。中間軸筒6は座金13を介してボルト12
によりリール軸4aに回転自在に嵌合し、中間軸筒6と
プルロープリール5の円環部5bとの間に第2のゼンマ
イ8が設けられている。第2のゼンマイ8の外端はプル
ロープリール5の円環部5bの切り欠き(図示せず)に
折り曲げて止められ、第2ゼンマイ8の内側端は中間軸
筒6に設けられた切り欠き6bに折り曲げて固定されて
いる。
【0010】クランク軸2aにラチェット支持板15が
取付けられてナット19で締め付けられ、ラチェット支
持板15に固設されたピン17に回転自在にラチェット
爪16が嵌合し、止め輪18により止められている。ラ
チェット爪16は捩りばね20により爪先が中心線方向
に向かうように押されている。中間軸筒6にはこのラチ
ェット爪16が係合する突起部6aが設けられ、エンジ
ンクランク軸2aが停止または低速回転のときは、ラチ
ェット爪16は突起部6aと係合し、クランク軸2aの
回転が上昇するとラチェット爪16は遠心力で係合が解
かれるようになっている。このラチェット爪16と中間
軸筒6の突起部6aは、中間軸筒6からの始動回転方向
においては係合するが、中間軸筒6の始動と逆方向の回
転に対しては係合しないようになっている。
取付けられてナット19で締め付けられ、ラチェット支
持板15に固設されたピン17に回転自在にラチェット
爪16が嵌合し、止め輪18により止められている。ラ
チェット爪16は捩りばね20により爪先が中心線方向
に向かうように押されている。中間軸筒6にはこのラチ
ェット爪16が係合する突起部6aが設けられ、エンジ
ンクランク軸2aが停止または低速回転のときは、ラチ
ェット爪16は突起部6aと係合し、クランク軸2aの
回転が上昇するとラチェット爪16は遠心力で係合が解
かれるようになっている。このラチェット爪16と中間
軸筒6の突起部6aは、中間軸筒6からの始動回転方向
においては係合するが、中間軸筒6の始動と逆方向の回
転に対しては係合しないようになっている。
【0011】このリコイルスタータの作用について説明
する。スタータグリップ11を引くと、プルロープリー
ル5は第2のゼンマイ8を介して中間軸筒6を回し、こ
の中間軸筒6の突起部6aがラチェット爪16と係合し
てラチェット支持板15と結合しているクランク軸2a
を回転させる。クランク2が回転を始め、図示略のエン
ジンのシリンダとピストンの圧縮行程に差しかかると、
クランク2は混合気の圧縮を受けて一旦止まる。ラチェ
ット支持板15も同様に止まるので、ラチェット爪16
に係合している中間軸筒6も止まり、第2ゼンマイ8が
巻かれる。第2ゼンマイ8が巻かれると、ラチェット支
持板15にかかる力が大きくなるが、その力で図示しな
いピストンが上昇し、圧縮力も上昇するため中間軸筒6
は略止まった状態を維持する。
する。スタータグリップ11を引くと、プルロープリー
ル5は第2のゼンマイ8を介して中間軸筒6を回し、こ
の中間軸筒6の突起部6aがラチェット爪16と係合し
てラチェット支持板15と結合しているクランク軸2a
を回転させる。クランク2が回転を始め、図示略のエン
ジンのシリンダとピストンの圧縮行程に差しかかると、
クランク2は混合気の圧縮を受けて一旦止まる。ラチェ
ット支持板15も同様に止まるので、ラチェット爪16
に係合している中間軸筒6も止まり、第2ゼンマイ8が
巻かれる。第2ゼンマイ8が巻かれると、ラチェット支
持板15にかかる力が大きくなるが、その力で図示しな
いピストンが上昇し、圧縮力も上昇するため中間軸筒6
は略止まった状態を維持する。
【0012】更にスタータグリップ11が引かれ(即
ち、第2ゼンマイ8が更に巻かれ)、圧縮力を超える
と、クランク2は圧縮された混合気の膨張により自ら回
転する。中間軸筒6の回転を止める力が無くなるため、
巻かれた第2ゼンマイ8の蓄力が解放されて中間軸筒6
の回転を加速し、自ら回転するクランク2を後押しす
る。第2ゼンマイ8の後押しを受けたクランク2は回転
速度を増し、次の圧縮行程に入っても回転慣性力によ
り、圧縮行程のピーク圧力を乗り越える。スタータグリ
ップ11の引き力に加えて、慣性力と第2ゼンマイ8の
後押しにより、クランク2は高回転となり、エンジンが
始動する。エンジンが始動し、クランク2の回転が上昇
してクランク軸2aの回転速度が中間軸筒6の回転速度
を超えると、ラチェット爪16が中間軸筒6の突起部6
aから外れ、さらに回転速度が上昇すると、ラチェット
爪16は遠心力が作用してラチェット支持板15の内周
に貼り付き完全にこのラチェットの係合を解除する。
ち、第2ゼンマイ8が更に巻かれ)、圧縮力を超える
と、クランク2は圧縮された混合気の膨張により自ら回
転する。中間軸筒6の回転を止める力が無くなるため、
巻かれた第2ゼンマイ8の蓄力が解放されて中間軸筒6
の回転を加速し、自ら回転するクランク2を後押しす
る。第2ゼンマイ8の後押しを受けたクランク2は回転
速度を増し、次の圧縮行程に入っても回転慣性力によ
り、圧縮行程のピーク圧力を乗り越える。スタータグリ
ップ11の引き力に加えて、慣性力と第2ゼンマイ8の
後押しにより、クランク2は高回転となり、エンジンが
始動する。エンジンが始動し、クランク2の回転が上昇
してクランク軸2aの回転速度が中間軸筒6の回転速度
を超えると、ラチェット爪16が中間軸筒6の突起部6
aから外れ、さらに回転速度が上昇すると、ラチェット
爪16は遠心力が作用してラチェット支持板15の内周
に貼り付き完全にこのラチェットの係合を解除する。
【0013】低引力、始動性の良さを実現するにあた
り、特開2001−132591号において必須である
ワンウェイクラッチ、ラチェット(リールと第2ゼンマ
イ間)のような複雑かつ高価な機構を削除し、軽量、小
型かつ安価にすることが可能となった理由について以下
に説明する。 (1) エンジンの停止時、クランク軸を圧縮行程の手
前に止めることにより、不要な筒内圧の上昇を防ぎ、引
き力を軽くする。即ち、エンジン停止時は通常、点火を
切り減速してきて、最後に圧縮行程を乗り越えられずに
逆転したところで停止する。この時の停止位置により、
圧縮行程のすぐ手前で止まった時は、次の始動時に圧縮
行程に入る時のクランク軸速度があまり上昇しないため
筒内圧も上昇せず引き力は軽い。逆に圧縮行程よりかな
り手前で止まった時には、次の始動時、圧縮行程に入る
までに助走期間があるためクランク軸回転速度が上昇
し、引き力は重くなる。本発明では、このバラツキの軽
い方のみに限定するためエンジン停止時に圧縮行程手前
で停止するよう始動用ラチェットの爪の数を増やし、停
止時の圧縮行程手前の逆転時、できるだけ早く爪がか
み、エンジンを圧縮行程に近いところで停止させるよう
にしている。 (2) この効果は引き力だけでなく、引き始めから早
い段階でエンジンが始動できるという利点もある。長い
引きストロークよりも短い引きストロークの方がフィー
リングが向上する。なお、以上の実施形態において、始
動時の筒内圧を更に下げるため、排気溝デコンプ(例え
ば実開平04−006747号)を併用してもよい。
り、特開2001−132591号において必須である
ワンウェイクラッチ、ラチェット(リールと第2ゼンマ
イ間)のような複雑かつ高価な機構を削除し、軽量、小
型かつ安価にすることが可能となった理由について以下
に説明する。 (1) エンジンの停止時、クランク軸を圧縮行程の手
前に止めることにより、不要な筒内圧の上昇を防ぎ、引
き力を軽くする。即ち、エンジン停止時は通常、点火を
切り減速してきて、最後に圧縮行程を乗り越えられずに
逆転したところで停止する。この時の停止位置により、
圧縮行程のすぐ手前で止まった時は、次の始動時に圧縮
行程に入る時のクランク軸速度があまり上昇しないため
筒内圧も上昇せず引き力は軽い。逆に圧縮行程よりかな
り手前で止まった時には、次の始動時、圧縮行程に入る
までに助走期間があるためクランク軸回転速度が上昇
し、引き力は重くなる。本発明では、このバラツキの軽
い方のみに限定するためエンジン停止時に圧縮行程手前
で停止するよう始動用ラチェットの爪の数を増やし、停
止時の圧縮行程手前の逆転時、できるだけ早く爪がか
み、エンジンを圧縮行程に近いところで停止させるよう
にしている。 (2) この効果は引き力だけでなく、引き始めから早
い段階でエンジンが始動できるという利点もある。長い
引きストロークよりも短い引きストロークの方がフィー
リングが向上する。なお、以上の実施形態において、始
動時の筒内圧を更に下げるため、排気溝デコンプ(例え
ば実開平04−006747号)を併用してもよい。
【0014】
【発明の効果】本発明のリコイルスタータにおいては、
低引力、始動性の良さを実現するにあたり、特開200
1−132591号において必須であるワンウェイクラ
ッチ、ラチェット(リールと第2ゼンマイ間)のような
複雑かつ高価な機構を削除し、軽量、小型かつ安価にす
ることが可能となった。即ち、不要な筒内圧の上昇を抑
えることにより、ゼンマイの設定も含めて早い段階でエ
ンジンを始動できるようにしたため、ワンウェイクラッ
チが不要となった。このようにしてワンウェイクラッチ
を削除した結果、リールと第2ゼンマイの間のラチェッ
トも不要になり、リールと第2ゼンマイのケースを一体
化することが可能となった。(ワンウェイクラッチを使
うとリールを巻戻すためにリールと第2ゼンマイのケー
スとの接続はラチェットが必須となる。逆にワンウェイ
クラッチを使わなければラチェットは不要。) 本発明のリコイルスタータにおいては、エンジンのクラ
ンクから伝達されるトルクを直接プルロープで受けない
で、リコイルスタータの内蔵する蓄力ばねを介して伝え
られるので、リコイルスタータによる始動時の圧縮行程
時の筒内圧による引張力のゴツゴツ感を軽減し、スター
タグリップの引っ張りが滑らかになり、圧縮行程のピー
クを乗り超えさえすれば、前の段階で蓄力しておいたば
ね力で補助されて加速することができる。このようにし
て、次のエンジンサイクルに差しかかったときには、引
き力のピークを軽減し、エンジンのシリンダ内圧による
上死点前の回転速度の低下を防止することができるの
で、エンジンの始動性を向上することができる。
低引力、始動性の良さを実現するにあたり、特開200
1−132591号において必須であるワンウェイクラ
ッチ、ラチェット(リールと第2ゼンマイ間)のような
複雑かつ高価な機構を削除し、軽量、小型かつ安価にす
ることが可能となった。即ち、不要な筒内圧の上昇を抑
えることにより、ゼンマイの設定も含めて早い段階でエ
ンジンを始動できるようにしたため、ワンウェイクラッ
チが不要となった。このようにしてワンウェイクラッチ
を削除した結果、リールと第2ゼンマイの間のラチェッ
トも不要になり、リールと第2ゼンマイのケースを一体
化することが可能となった。(ワンウェイクラッチを使
うとリールを巻戻すためにリールと第2ゼンマイのケー
スとの接続はラチェットが必須となる。逆にワンウェイ
クラッチを使わなければラチェットは不要。) 本発明のリコイルスタータにおいては、エンジンのクラ
ンクから伝達されるトルクを直接プルロープで受けない
で、リコイルスタータの内蔵する蓄力ばねを介して伝え
られるので、リコイルスタータによる始動時の圧縮行程
時の筒内圧による引張力のゴツゴツ感を軽減し、スター
タグリップの引っ張りが滑らかになり、圧縮行程のピー
クを乗り超えさえすれば、前の段階で蓄力しておいたば
ね力で補助されて加速することができる。このようにし
て、次のエンジンサイクルに差しかかったときには、引
き力のピークを軽減し、エンジンのシリンダ内圧による
上死点前の回転速度の低下を防止することができるの
で、エンジンの始動性を向上することができる。
【図1】本発明のリコイルスタータの側面断面図であ
る。
る。
【図2】図1のA−A断面図である。
2 クランク
2a クランク軸
4 カバーケース
4a リール軸
5 プルロープリール
6 中間軸筒
6a 突起部
7 第1のゼンマイ
8 第2のゼンマイ
9 プルロープ
11 スタータグリップ
15 ラチェット支持板
16 ラチェット爪
20 戻しばね
Claims (4)
- 【請求項1】 リコイルスタータのカバーケースに設け
られた軸に回転自在に合しているプルロープリールと、
該プルロープリールに巻付けられ第1のゼンマイの復元
力によって巻き戻されるプルロープとを備え、プルロー
プを引いてプルロープリールを回転させることによりエ
ンジンを始動するリコイルスタータにおいて、エンジン
のクランク軸に取り付けた遠心力で係合を解くことがで
きるラチェット爪と、前記カバーケースの軸に回転自在
に嵌合し前記ラチェット爪に係合する突起部を備えた中
間軸筒と、内側を中間軸筒の外筒に固定され外側をプル
ロープリールの側面の円環に固定された第2のゼンマイ
を備え、プルロープを引いて始動するとき、エンジンク
ランクの変動トルク負荷に対して始動の引き力を緩和
し、第2のゼンマイに蓄積したトルクのエネルギにより
クランク回転を加速するようにしたことを特徴とするエ
ンジンのリコイルスタータ。 - 【請求項2】 前記突起部を円周上に複数個形成して前
記ラチェット爪と係合し易くし、エンジン停止時にエン
ジンの圧縮行程手前で停止するようにしたことを特徴と
する請求項1に記載のエンジンのリコイルスタータ。 - 【請求項3】 前記突起部の個数を少なくとも5個とし
たことを特徴とする請求項2に記載のエンジンのリコイ
ルスタータ。 - 【請求項4】 始動力軽減手段として排気溝デコンプを
追加したことを特徴とする請求項1〜3に記載のエンジ
ンのリコイルスタータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001194481A JP2003013827A (ja) | 2001-06-27 | 2001-06-27 | エンジンのリコイルスタータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001194481A JP2003013827A (ja) | 2001-06-27 | 2001-06-27 | エンジンのリコイルスタータ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003013827A true JP2003013827A (ja) | 2003-01-15 |
Family
ID=19032615
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001194481A Pending JP2003013827A (ja) | 2001-06-27 | 2001-06-27 | エンジンのリコイルスタータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003013827A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1707802A3 (en) * | 2005-03-29 | 2007-11-21 | Starting Industrial Co., Ltd. | Recoil starter |
| EP2006531A2 (en) * | 2007-06-19 | 2008-12-24 | Honeywell International Inc. | Power starter for micro air vehicles |
-
2001
- 2001-06-27 JP JP2001194481A patent/JP2003013827A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1707802A3 (en) * | 2005-03-29 | 2007-11-21 | Starting Industrial Co., Ltd. | Recoil starter |
| EP2006531A2 (en) * | 2007-06-19 | 2008-12-24 | Honeywell International Inc. | Power starter for micro air vehicles |
| JP2009030592A (ja) * | 2007-06-19 | 2009-02-12 | Honeywell Internatl Inc | 超小型飛行機用の動力スタータ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050928 |
|
| RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20050928 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080115 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080520 |