JP2003013968A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JP2003013968A
JP2003013968A JP2001195676A JP2001195676A JP2003013968A JP 2003013968 A JP2003013968 A JP 2003013968A JP 2001195676 A JP2001195676 A JP 2001195676A JP 2001195676 A JP2001195676 A JP 2001195676A JP 2003013968 A JP2003013968 A JP 2003013968A
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alloy
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test
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Koichi Yamamoto
幸一 山本
Toyohisa Yamamoto
豊寿 山本
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐食性および無潤滑下での耐摩耗性に優れた転
がり軸受を提供する。 【解決手段】内輪および外輪の軌道面に合金被膜を設け
る。この合金被膜は、アモルファス率が50体積%以上
でCrを含有する組成の金属−半金属系合金である。保
持器は、フッ素樹脂を主成分とする材料で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、耐食性および耐摩
耗性に優れた転がり軸受に関する。 【0002】 【従来の技術】転がり軸受の使用環境は近年益々過酷に
なってきており、例えば、半導体素子製造機器や化学繊
維製造機械用の転がり軸受には、酸やアルカリ等の腐食
性溶液へ浸漬されたり、腐食性溶液の飛沫がかかった
り、腐食性溶液の蒸気に曝されたりするものがある。こ
のような腐食性環境下で使用される転がり軸受の材料と
して、従来より、窒化珪素(Si3 4 )、ジルコニア
(ZrO2 )、炭化珪素(SiC)、サイアロン(Si
−Al−O−N)等のセラミックス材料を使用すること
が検討されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
セラミックス材料は、潤滑剤が存在している状態(潤滑
下)での耐摩耗性は非常に優れているが、潤滑剤が存在
していない状態(無潤滑下)では、摩擦係数が比較的大
きい(μ=0.3〜0.5)。そのため、潤滑剤が無く
なった時点で軌道輪と転動体との間に摩耗が生じて、振
動やトルクが大きくなる場合がある。 【0004】本発明は、耐食性が高いだけでなく、無潤
滑下での耐摩耗性にも優れた転がり軸受を提供すること
を課題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、内輪および外輪の軌道面は、アモルファ
ス率が50体積%以上の金属−半金属系合金からなるこ
とを特徴とする転がり軸受を提供する。アモルファス金
属は、液体または気体状からの急冷現象により固化され
たことによって、結晶成長の時間的余裕がないため、物
質を構成する原子配置が結晶のような長周期規則性を持
たず、無秩序状態になっている金属である。現在知られ
ているアモルファス金属には、金属−半金属系アモルフ
ァス合金および金属−金属系アモルファス合金がある。
金属−半金属系アモルファス合金のアモルファス率(結
晶部分とアモルファス部分とを有する合金におけるアモ
ルファス部分の含有率)は、半金属の含有率によって変
化する。 【0006】本発明では、内輪および外輪の軌道面を、
アモルファス率が50体積%以上の金属−半金属系合金
を用いて形成することによって、内輪および外輪の軌道
面の無潤滑下での摩擦係数が高くなる。また、使用する
金属−半金属系合金の組成をCrを含有する組成とすれ
ば、耐食性が良好となる。内輪および外輪の軌道面を、
アモルファス率が50体積%以上の金属−半金属系合金
を用いて形成する方法としては、前記合金で内輪およ
び外輪の全体を形成する方法、表層部だけが前記合金
となっている素材を用いて内輪および外輪を形成する方
法、従来の軸受材料等を母材として内輪および外輪を
形成した後に、内輪および外輪の軌道面または軌道面を
含む表面全体に、前記合金からなる被膜を形成する方法
がある。およびの方法は難しいため、の方法を採
用することが好ましい。 【0007】の方法において、前記合金からなる被膜
を形成する方法としては溶射法が挙げられる。溶射法に
は、ワイヤー溶射法、超高速流溶射法、プラズマ溶射
法、ガス式パウダー溶射法、セラミック−ロッド溶射法
等がある。ワイヤー溶射法は、ワイヤー状の金属を、連
続的に自動供給しながら、溶射機先端のノズルの位置で
燃焼ガスまたはアークによって溶融し、この溶融金属を
圧縮エアーで霧状にし、この霧状の金属を被溶射面に吹
き付ける方法である。 【0008】超高速流溶射法は、燃焼室で圧縮空気とケ
ロシンを混合し、点火プラグにより着火して燃焼させ
る。これによって排出されたジェット火炎中に、粉末状
の溶射材を、窒素ガスによりノズルから超高速(140
0〜1500m/秒)で投入する。この方法では、ノズ
ル内で超高速に加速された溶射材の粒子が被溶射面に大
きなエネルギーで衝突するため、緻密な被膜が形成され
る。 【0009】の方法において、母材に使用する材料と
しては、機械構造用炭素鋼、クロム鋼、クロムモリブデ
ン鋼、各種工具鋼等が挙げられる。母材に使用する材料
は、内輪および外輪の大きさ(厚さ)等により焼き入れ
性等を考慮して選定する。母材で形成された内輪および
外輪の表面硬さはHv650以上であることが好まし
い。これにより、母材と被膜との界面に繰り返し応力が
作用した時に、母材は変形し難くなり、被膜はこの応力
に対して追従し易いため、被膜が母材から剥がれ難くな
る。 【0010】の方法において、合金被膜を溶射法で形
成する場合には、形成された合金薄膜に気孔が含まれる
ことが避けられないため、耐食性向上の観点から合金薄
膜の厚さを厚くする(例えば150μm以上)ことが好
ましい。合金薄膜の厚さのより好ましい値は200μm
以上である。ただし、合金被膜の厚さが厚くなり過ぎる
と、被膜中の残留応力が大きくなって母材との界面での
密着力が小さくなるため、被膜が母材から剥がれ易くな
る。そのため、合金被膜の厚さの上限値は例えば500
μmとすることが好ましく、より好ましくは450μm
とする。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の一実施形態に相当する転が
り軸受を示す断面図である。この転がり軸受は、外輪1
と、内輪2と、玉(転動体)3と、保持器4とからな
る、呼び番号6000(外径26m、内径10mm、幅
8mm、玉の直径9.535mm)の玉軸受である。 【0012】先ず、耐食性試験用の試験体として、前述
のの方法により、この転がり軸受の外輪1を下記の表
1に示す7種類の構成で作製した。すなわち、先ず、鋼
A(Crの含有率が13.0重量%、Cの含有率が0.
45重量%、Nの含有率が0.13重量%である鉄鋼材
料)およびSUJ2により外輪を形成した。次に、No.
1−1のサンプルはそのままとし、これ以外のサンプル
は、その表面全体にアモルファス率の異なる合金被膜を
各膜厚で形成した。 【0013】合金被膜の形成方法としてはワイヤー溶射
法を採用した。ワイヤー状の溶射材としては、組成がシ
リコン(Si):1.4〜2.0%、クロム(Cr):
26.5〜30.0%、マンガン(Mn):1.2〜
2.2%、ボロン(B):0.5〜5.0%、鉄(F
e):残部(60.8〜70.4%)であって、ボロン
(半金属)の含有率を変化させてアモルファス率を変化
させたものを用意した。ボロンの含有率が少なくなるほ
どアモルファス率が小さくなる。 【0014】溶射膜の形成は具体的に以下のようにして
行った。すなわち、アーク電流800Å、アーク電圧2
0Vに調整されたアークで、溶射材であるワイヤーを溶
融させて、被溶射体の表面に、溶射金属粒子を約30k
g/時間の吹き付け速度で吹き付けることにより溶射膜
を形成した。このとき、溶射装置を固定し、被溶射体を
移動および回転させることで、被溶射体の表面に均一に
溶射膜を形成した。また、溶射金属粒子が噴射される方
向を自由に変えることができる溶射装置を用いることに
より、溶射し難い箇所(内輪および外輪の内側面等)へ
の溶射膜の形成を確実に行った。 【0015】各試験体を、濃度10体積%の塩酸(塩化
水素水溶液)が入った容器内に浸漬して、常温で(通常
の室内で加熱せずに)100時間保持する試験を行っ
た。この試験前後の各サンプルの重量減少量を腐食量と
して調べ、No. 1−1を「1」とした腐食量の比を算出
した。この結果を表1に併せて示す。 【0016】 【表1】 【0017】この結果から分かるように、アモルファス
率が50体積%以上の合金被膜を形成することによっ
て、合金被膜無しの場合および合金被膜のアモルファス
率が40%以下である場合よりも、耐食性を著しく高く
(25倍〜500倍に)することができる。次に、前述
のの方法により、この転がり軸受の外輪1と内輪2を
下記の表2に示す10種類の構成で作製した。すなわ
ち、鋼AおよびSUJ2により外輪および内輪を形成し
た後に、下記の条件で熱処理を行うことによって、軌道
面の表面硬さをHv650とした。 <熱処理条件>鋼A:焼入れ処理として1040〜10
60℃に保持後に油冷した後、焼き戻し処理として45
0〜500℃で2時間保持。 【0018】SUJ2:焼入れ処理として800〜83
0℃に保持後に油冷した後、焼き戻し処理として150
〜180℃で2時間保持。 次に、No. 2−1のサンプルはそのままとし、これ以外
のサンプルはその表面全体にアモルファス率の異なる合
金被膜を各膜厚で形成した。合金被膜は前記と同じ方法
で形成した。ただし、No. 2−2,2−3,2−6,2
−7は軌道面のみに合金被膜を形成した。 【0019】玉3は、全て窒化珪素焼結体により形成し
た。保持器4としては、チタン酸カリウムウイスカーを
20重量%含有するポリフッ化ビニリデン樹脂製の冠形
保持器を使用した。これら10種類のうち、表面全体に
合金被膜を形成した外輪1および内輪2(No. 2−1,
No. 2−4,No. 2−5,No. 2−8〜2−10)と、
前記と同じ玉3および保持器4とを用いて、前述の玉軸
受を組み立てて、各サンプルの腐食性溶液中での耐久性
を調べる回転試験を行った。回転試験機では、図2に示
すように、水平な基台Dに対して斜めに配置された回転
軸Sを、3個の玉軸受J,J1,J2で支持し、回転軸
Sの先端(基台D側)の玉軸受Jとして試験軸受を配置
した。 【0020】基台Dの上には、腐食性溶液51を入れた
容器5が設置されている。2個の玉軸受J1,J2の外
輪は、一つのハウジングHの軸方向両端部に固定されて
いる。回転軸Sは、容器5内の液体51に試験軸受Jの
外輪が浸漬するように配置されている。この試験軸受J
に径方向の荷重(ラジアル荷重)Rを付加しながら、潤
滑剤を供給せず、内輪回転で回転試験を行った。試験条
件は、ラジアル荷重:49N、回転速度:300rp
m、雰囲気温度:常温(25℃)、腐食性溶液:濃度1
0体積%の塩酸とした。 【0021】試験中に試験軸受Jに発生する振動を測定
し、振動値が試験開始時の2倍になった時点で回転を停
止し、その時点までの回転時間を調べ、各回転時間をN
o. 2−1(軌道面に合金被膜を形成していないサンプ
ル)の値を「1」とした値に換算し、その値を耐久性比
とした。その結果を表2に「腐食性溶液中の耐久性比」
として示す。 【0022】また、鋼Aにより外輪および内輪を形成し
た後、前記熱処理条件で熱処理を行うことにより、軌道
面の表面硬さをHv650とした後、前記と同じ方法に
より、表面全体にアモルファス率が70体積%である合
金被膜を各膜厚で形成した。これらの外輪1および内輪
2(外輪1および内輪2は同じ構成のものを使用)と、
前記と同じ玉3および保持器4とを用いて、前述の玉軸
受を組み立てて、各サンプルの腐食性溶液中での耐久性
を調べる回転試験を前記と同じ方法で行った。そして、
前記と同様にして回転時間を調べ、各回転時間をNo. 2
−1の値を「1」とした値に換算し、その値を耐久性比
とした。 【0023】得られた結果を図3にグラフで示す。図3
は、腐食性環境下での耐久性比と合金被膜の膜厚との関
係を示すグラフである。次に、前述の10種類の外輪1
および内輪2と、前記と同じ玉3および保持器4とを用
いて、前述の玉軸受を組み立てて、各サンプルの無潤滑
下での耐久性を調べる回転試験を行った。すなわち、潤
滑剤を供給しないとともに、図2で基台D上に容器5を
置かずに回転試験を行った。そして、試験中に試験軸受
Jに発生する振動を測定し、振動値が試験開始時の2倍
になった時点で回転を停止し、その時点までの回転時間
を調べ、各回転時間をNo. 2−1の値を「1」とした値
に換算し、その値を耐久性比とした。その結果を表2に
「無潤滑下での耐久性比」として示す。 【0024】 【表2】 【0025】なお、表2において、No. 2−6〜2−1
0は本発明の実施例に相当し、No.2−1〜2−5は本
発明の範囲外である。また、鋼Aにより外輪および内輪
を形成した後、前記熱処理条件で熱処理を行うことによ
り、軌道面の表面硬さをHv650とした後、表面全体
にアモルファス率の異なる合金被膜を200μm膜厚で
形成した。これらの外輪1および内輪2(外輪1および
内輪2は同じ構成のものを使用)と、前記と同じ玉3お
よび保持器4とを用いて、前述の玉軸受を組み立てて、
各サンプルの無潤滑下での耐久性を調べる回転試験を前
記と同じ方法で行った。そして、前記と同様にして回転
時間を調べ、各回転時間をNo. 2−1の値を「1」とし
た値に換算し、その値を耐久性比とした。 【0026】得られた結果を図4にグラフで示す。図4
は、無潤滑下での耐久性比と合金被膜のアモルファス率
との関係を示すグラフである。表2の結果から分かるよ
うに、本発明の実施例に相当するNo. 2−6〜2−10
は、本発明の範囲外であるNo. 2−1〜2−5よりも、
無潤滑下での耐久性(回転寿命)に優れている。また、
本発明の実施例に相当するNo. 2−8〜2−10は、本
発明の範囲外であるNo. 2−1,2−4,2−5より
も、腐食性環境下での耐久性(回転寿命)に優れてい
る。 【0027】また、図3のグラフから分かるように、ア
モルファス率が50体積%以上の合金被膜を軌道面に形
成することによって、転がり軸受の無潤滑下での耐久性
(回転寿命)を、合金被膜が形成されていない場合の1
0倍以上にすることができる。また、図4のグラフから
分かるように、アモルファス率が70体積%以上の合金
被膜を150μm以上500μm以下の膜厚で形成する
ことによって、転がり軸受の腐食性環境下での耐久性
(回転寿命)を、合金被膜が形成されていない場合の2
0倍以上にすることができる。特に、アモルファス率が
70体積%以上の合金被膜を200μm以上450μm
以下の膜厚で形成することによって、転がり軸受の腐食
性環境下での耐久性(回転寿命)を、合金被膜が形成さ
れていない場合の25倍以上にすることができる。 【0028】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
耐食性および無潤滑下での耐摩耗性に優れた転がり軸受
が提供される。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態に相当する転がり軸受を示
す断面図である。 【図2】実施形態で行った試験方法を示す図である。 【図3】実施形態で行った試験結果を示すグラフであ
る。 【図4】実施形態で行った試験結果を示すグラフであ
る。 【符号の説明】 1 外輪 2 内輪 3 玉(転動体) 4 保持器 5 腐食性溶液を入れた容器 51 腐食性溶液 D 基台 H ハウジング J1 玉軸受 J2 玉軸受 J 試験軸受 R ラジアル荷重 S 回転軸
フロントページの続き Fターム(参考) 3J101 AA01 AA02 AA12 AA32 BA50 BA51 BA70 CA31 CA33 CA34 DA05 EA33 FA01 FA08 FA31 4K031 AA02 AB08 CB22 CB24 CB29 DA03 EA02

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 内輪および外輪の軌道面は、アモルファ
    ス率が50体積%以上の金属−半金属系合金からなるこ
    とを特徴とする転がり軸受。
JP2001195676A 2001-06-28 2001-06-28 転がり軸受 Pending JP2003013968A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011161182A1 (fr) * 2010-06-22 2011-12-29 The Swatch Group Research And Development Ltd Roulement a bille
JP2021529890A (ja) * 2018-08-14 2021-11-04 アトメタル テック ピーティーイー エルティーディーAttometal Tech Pte. Ltd. アモルファスコーティングされた内面を有するパイプおよびその製造方法

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