JP2003014153A - 流体制御弁における手動開弁装置 - Google Patents

流体制御弁における手動開弁装置

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JP2003014153A
JP2003014153A JP2001192880A JP2001192880A JP2003014153A JP 2003014153 A JP2003014153 A JP 2003014153A JP 2001192880 A JP2001192880 A JP 2001192880A JP 2001192880 A JP2001192880 A JP 2001192880A JP 2003014153 A JP2003014153 A JP 2003014153A
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valve
spindle
opening device
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valve opening
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JP2001192880A
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Inventor
Hiroshi Uchida
田 宏 内
Hideki Minamizawa
澤 英 樹 南
Michio Komata
俣 道 夫 小
Toru Sakamoto
本 透 坂
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体制御弁の弁が弁閉位置で停止したまま作
動しない状態になった時に、手動で強制的に弁を弁開状
態に戻すことができるとともに、弁開操作時に、弁内部
から冷媒が外部に漏出するのを防止することが可能な流
体制御弁における手動開弁装置を提供する。 【解決手段】 弁本体の下部に、弁体の弁棒の下方端部
に連結された上下動可能なスピンドルを下方に移動する
ことによって、弁体を弁座に対して離反させる方向に下
方に移動させて、強制的に開弁させる手動開弁装置を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、停電時
や、弁作動機構の不都合等による弁ロック時に、手動で
弁を強制的に開放(開弁)するための流体制御弁におけ
る手動開弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷媒サイクル200は、図12
に示すように、コンブレッサ201、コンデンサ20
3、膨張弁204、蒸発器205、アキュムレータ20
6で構成されている。そして、コンブレッサ201の吸
入側に、吸入圧力を調整するための吸入圧力調整弁(以
下「流体制御弁」という)202が設けられている。
【0003】このような流体制御弁202として、従
来、図13に示したようなステッピングモータ式のもの
が知られている。すなわち、この流体制御弁101は、
弁本体128と、弁本体128の上部に一体的に固着さ
れ弁駆動部(の一部)を構成ずるステッピングモータM
とから形成されている。
【0004】図13に示したように、弁本体128の内
部に、上下一組の上弁座128aと下弁座128bを備
えた弁室128Bが設けられている。弁本体128の上
部に、弁駆動部の基部としてのモータ本体125が取り
付けられ、このモータ本体125に、ステッピングモー
タMが支持されている。弁本体128に、上下一組の上
弁座128aと下弁座128bが設けられ、これらの各
弁座128a,128bにそれぞれ離接可能な一組の上
弁部138a、下弁部138bを有する弁138を備え
た弁棒137が配設されている。
【0005】弁棒137は、弁138の中空状の中心軸
に嵌入されていて、後述するように、弁駆動部のニード
ル120の下動により押し下げられ、その下降時に弁1
38を押し下げるよう作用する。なお、弁138の上動
は、弁ばね126により行われるようになっている。さ
らに、弁本体128の左右両端側の開口部に、それぞれ
流体の流入継手129aと、流出継手129bが接続さ
れている。そして、流体は、弁本体128内を、図13
において、右から左方向に流れ、上弁座128aと下弁
座128bで、上下に分岐した後、2次側で合流するよ
うになっている。
【0006】また、ステッピングモータMは、モータ本
体125に対し、下蓋受け124、蓋133、134、
ならびにガスケット131を介して、六角穴付きボルト
130を締め付けることによって、気密状態となるよう
に固定されている。すなわち、モータ本体125には、
下蓋受け124が固着されており、この下蓋受け124
に下蓋123が固定されている。そして、この下蓋12
3に、ケース114が固定されている。
【0007】このケース114の内部には、図14に示
したように、下蓋受け124に雄ねじ管119が立設固
定されており、この雄ねじ管119に雌ねじ118が螺
合するように装着されている。そして、この雌ねじ11
8の外周には、連結金具116を介して、マグネット1
15が固定されている。なお、マグネッ115は、周方
向においてN極とS極とが交互に着磁されている。
【0008】これらの一体化されたマグネット115、
連結金具116、雌ねじ118によって、ステッピング
モータMのロータが構成されている。そして、ステッピ
ングモータMのロータは、雌ねじ118を雄ねじ管11
3に螺合することによって、回転可能でかつ軸方向に移
動可能に構成されている。また、図14に示したよう
に、連結金具116と雌ねじ118との間には、軸方向
にプレート117の両端部が固定されており、このプレ
ート117の中央の貫通孔に、雄ねじ管113の内周
に、上下に摺動可能でかつ回転可能に装着されたニード
ル120の上端部が挿着され、止め金具111によって
固着されている。そして、ニードル120の上端の小径
部には、ばね113とワッシャ112が、ニードル12
0の段部とプレート117との間に介装されている。
【0009】さらに、ニードル120の下端には、ニー
ドル受け135を介して、弁棒137に連結されてお
り、この弁棒137の下端が、弁138の中空状の中心
軸に嵌入されている。また、ケース114の上端中心部
に固定された心棒110、ガイド107、スライダー1
09、スプリングピン108から回転停止機構が構成さ
れている。
【0010】一方、ケース114の側部の外周には、ケ
ース114に対してステータ104が着脱自在となって
いる。なお、図中、符号121は、マグネット115を
連結金具116に固定するための波座金、122は止め
輪を示している。また、符号139は、ガスケット、1
40は底蓋、106は、コネクタを示している。
【0011】このほか、流体制御弁として、図15に示
したような電磁式の流体制御弁が知られている。この流
体制御弁は、弁138a、138bを上方に付勢する弁
ばね126aと、弁138a、138bを下方に付勢す
る弁ばね126bが介装されている。なお、弁ばね12
6aの上方への付勢力が、弁ばね126の下方への付勢
力より大きく設定されている。
【0012】そして、図15に示した全開状態におい
て、電磁コイル158に印加される電圧に応じた磁力に
よって、プランジャ154を押し下げる吸引力が発生
し、電圧を徐々に増していき、規定の電流となった時、
弁ばね126a,126bの付勢力によって生じる弁1
38a、138bを上方へ付勢する反力と釣り合って、
規定の弁開度となる。
【0013】そして、さらに電流が増加すると、電磁コ
イル158に印加される電圧による磁力が、弁ばね12
6a,126bの付勢力によって生じる弁138a、1
38bを上方へ付勢する反力に打ち勝って、弁棒137
が下方へ押され全閉となるように構成されている。な
お、この流体制御弁では、図13に示した流体制御弁
と、同一部材からなる弁構造、管継手などを備えてお
り、同じ参照番号を付してその詳細な説明は省略する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の流体制御弁では、例えば、停電時や、駆動部にご
みなどがかみ込んで作動しない状態になるなど、弁作動
機構の不都合等によって弁がロックして、弁138が弁
閉位置で停止したままで動かない状態となってしまうこ
とがあれば、コンブレッサ201の吸入圧力が低下して
しまう。
【0015】このため、コンブレッサが、始動、停止を
頼繁に繰り返すようになり、故障の原因ともなる。ま
た、流体制御弁の弁138が弁閉位置で停止したままで
動かない状態となってしまうと、冷媒の循環量が減少し
てしまい、必要な冷凍能力が得られず、冷凍・冷蔵庫内
の温度を一定に保てなくなるおそれがある。
【0016】そして、このような弁閉停止状態を解除す
るには、従来の流体制御弁では、強制的に弁開させる機
構を備えていないので、冷媒サイクルをいったん停止し
て、流体制御弁を分解するよりほかに手段がない。この
ように流体制御弁を分解するには、煩雑な作業と手間が
かかり、コストが必要となり、しかも、冷媒サイクル内
の冷媒が外部に漏れてしまい、冷凍能力が低下するとと
もに、大気汚染など周囲の環境に影響を及ぼす原因とも
なる。
【0017】また、このようにいったん冷媒サイクルを
停止する必要があるので、冷凍庫などに保存している食
品などの品質が低下するおそれもある。特に、海上コン
テナ輸送などにおいては、万一流体制御弁が動作できな
い緊急の状態になったとしても、冷蔵・冷媒サイクルを
停止することができない。本発明はこのような実情に鑑
み、流体制御弁の弁が弁閉位置で停止したまま作動しな
い状態になった時に、手動で強制的に弁を弁開状態に戻
すことができるとともに、弁開操作時に、弁内部(冷媒
サイクル内)から冷媒が外部に漏出するのを防止するこ
とが可能な流体制御弁における手動開弁装置を提供する
ことを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述したよう
な従来技術における課題及び目的を達成するために発明
なされたものであって、本発明の流体制御弁における手
動開弁装置は、両端部に流体の流入管と流出管への各接
続部が形成されるとともに、内部に弁室を備えた弁本体
と、前記弁本体の弁室に配設されるとともに、前記流入
管と流出管の間を連通する弁座と、前記弁本体の弁室に
配設されるとともに、前記弁座に対して下方から当接離
反することによって、前記流体の流量制御を行う弁体
と、前記弁本体の上方に取り付けられるとともに、前記
弁体に連結されるとともに、弁体を上下に駆動する弁駆
動部とを備えた流体制御弁において、前記弁本体の下部
に、前記弁体を弁座に対して離反させる方向に下方に移
動させて、強制的に開弁させる手動開弁装置を備えるこ
とを特徴とする。
【0019】このように構成することによって、弁閉状
態で弁体がロックされて作動不能となった際に、冷媒サ
イクルを停止することなく、弁本体の下部手動開弁装置
を操作することによって、弁駆動部がロック状態に陥っ
たとしても、連結棒と弁体はばねによって連結されてい
るので、弁体を弁座に対して離反させる方向に下方に移
動させて、強制的に開弁させることができる。
【0020】従って、従来のように流体制御弁を分解す
る煩雑な作業と手間が不要で、コストもかからず、しか
も、冷媒サイクル内の冷媒が外部に漏れることがなく、
冷凍能力が低下することもないとともに、大気汚染など
周囲の環境に影響を及ぼすことがない。また、このよう
にいったん冷媒サイクルを停止する必要がないので、冷
凍庫などに保存している食品などの品質が低下するおそ
れもなく、特に、海上コンテナ輸送などにおいて、万一
流体制御弁が動作できない緊急の状態になったとして
も、冷蔵・冷媒サイクルを停止する必要なく、強制的に
開弁させることができる。
【0021】また、本発明の流体制御弁における手動開
弁装置は、前記手動開弁装置が、前記弁体の弁棒の下方
端部に連結された上下動可能なスピンドルを下方に移動
することによって、前記弁体を弁座に対して離反させる
方向に下方に移動させて、強制的に開弁させるように構
成されていることを特徴とする。このように弁体の弁棒
の下方端部に連結された上下動可能なスピンドルを下方
に移動するので、確実に弁体を弁座に対して離反させる
方向に下方に移動させて、強制的に開弁させることが可
能である。
【0022】また、本発明の流体制御弁における手動開
弁装置は、前記手動開弁装置が、手動開弁装置本体部側
との螺合によって、前記スピンドルを上下動可能に構成
したことを特徴とする。このように構成することによっ
て、手動開弁装置本体部側との螺合によって、スピンド
ルを上下動させるので、手動でも小さい力で、確実に弁
体を弁座に対して離反させる方向に下方に移動させて、
強制的に開弁させることが可能である。
【0023】また、本発明の流体制御弁における手動開
弁装置は、前記手動開弁装置が、前記弁本体の下方に突
出形成され、中心部に前記弁室に連通する貫通孔を有す
る手動開弁装置本体部と、前記手動開弁装置本体部の貫
通孔に取り付けられ、中心部に前記弁室に連通する中心
貫通孔を有するパッキン受けと、前記パッキン受けの中
心貫通孔の内周に形成された雌ねじに螺合する雄ねじに
より螺合嵌人されたスピンドルと、前記スピンドルの上
端の中心開口部に装着され、前記弁体の弁棒の下方端部
を摺動可能に挿着した固定リングと、前記固定リングよ
り下方に突設する弁棒の下方端部の外周に装着された抜
け止めワッシャとを備え、前記スピンドルを回転するこ
とによって、スピンドルの雄ねじとパッキン受けの中心
貫通孔の内周に形成された雌ねじの螺合により、スピン
ドルを下方に移動させ、前記スピンドルの下方への移動
にともなって、前記スピンドルに装着された固定リング
と、前記弁体の弁棒の下方端部に装着した抜け止めワッ
シャとの当接によって、前記弁体を弁座に対して離反さ
せる方向に下方に移動させて、強制的に開弁させるよう
に構成されていることを特徴とする。
【0024】このように構成することによって、スピン
ドルを回転するだけで、スピンドルの雄ねじとパッキン
受けの中心貫通孔の内周に形成された雌ねじの螺合によ
り、スピンドルが下方に移動する。これによって、スピ
ンドルの下方への移動にともなって、スピンドルに装着
された固定リングと、弁体の弁棒の下方端部に装着した
抜け止めワッシャとが当接して、弁体を弁座に対して離
反させる方向に下方に移動させて、手動でも小さい力
で、確実に強制的に開弁させることができる。
【0025】また、本発明の流体制御弁における手動開
弁装置は、前記手動開弁装置本体部と、パッキン受けと
の間に形成されたシール部と、前記パッキン受けとスピ
ンドルとの間に形成されたシール部とを備えることを特
徴とする。このように構成することによって、これらの
シール部によって、弁開操作時に、弁内部(冷媒サイク
ル内)から冷媒が外部に漏出するのを、確実に防止する
ことが可能であり、冷凍能力が低下することもないとと
もに、大気汚染など周囲の環境に影響を及ぼすことがな
い。
【0026】また、本発明の流体制御弁における手動開
弁装置は、前記手動開弁装置本体部の開口部を気密に封
止する底蓋が、着脱自在に装着されていることを特徴と
する。このように構成することによって、正常運転時お
よび手動開弁運転時のいずれの運転の際にも、底蓋によ
って、手動開弁装置本体部の開口部を気密に封止するの
で、二重のシールとして機能するので、弁内部(冷媒サ
イクル内)から冷媒が外部に漏出するのを、さらに確実
に防止することが可能であり、冷凍能力が低下すること
もないとともに、大気汚染など周囲の環境に影響を及ぼ
すことがない。
【0027】また、本発明の流体制御弁における手動開
弁装置は、前記パッキン受けとスピンドルとの間に形成
されたシール部が、前記パッキン受けの中心貫通孔より
下方に突設するスピンドルの外周に装着されたシールパ
ッキンと、前記手動開弁装置本体部の開口部に着脱自在
に装着されたばね押さえと、前記ばね押さえと前記シー
ルパッキンの間に介装され、前記シールパッキンを押圧
するばね部材とを備えることを特徴とする。
【0028】このように構成することによって、ばね押
さえとシールパッキンとの間に介装されたばね部材のば
ね力によって、シールパッキンが上方向に押圧されて、
パッキン受けの底面に圧接してスピンドルの軸部とパッ
キン受けとの間がシールされることになる。従って、強
制的に開弁操作を行う際にも、このシールパッキンのシ
ール作用により、弁室(冷媒サイクル内)から冷媒が漏
出するのを防止することができる。
【0029】また、本発明の流体制御弁における手動開
弁装置は、前記スピンドルの開口部の底壁に形成した流
体逃し孔と、前記固定リングに形成した流体逃し孔とを
備えることを特徴とする。このように構成することによ
って、スピンドルを下方に移動させて、弁体を強制的に
開弁する際に、スピンドルの開口部と、スピンドルの開
口部の底壁とパッキン受けとの間に溜まった冷媒を、こ
れらの流体逃し孔を介して、弁室、すなわち、冷媒サイ
クル内に逃すことができるので、スピンドルの下方への
移動、すなわち、開弁操作の妨げとならず、円滑かつ確
実に開弁操作を実施することができる。
【0030】また、本発明の流体制御弁における手動開
弁装置は、前記スピンドルの下端に形成されたハンドル
挿通用貫通孔に、スピンドル操作用ハンドルが装着され
ていることを特徴とする。このように構成することによ
って、スピンドルに取り付けられたスピンドル操作用ハ
ンドルを操作するだけで、スピンドルが下方に移動する
ので、小さい力で手動でも、強制的に開弁操作を行うこ
とができる。
【0031】また、本発明の流体制御弁における手動開
弁装置は、前記スピンドルの下端の外周に、前記スピン
ドル操作用ハンドルとばね押さえとの間を一定間隔以上
に離間させるスペーサ部材を装着したことを特徴とす
る。これによって、スピンドル操作用ハンドルが、正常
動作位置である上方位置にある時にも、スピンドル操作
用ハンドル、スピンドル操作用ハンドルの止め部材など
がばね押さえに当接することがないので、ばね押さえ、
これらのスピンドル操作用ハンドルなどが損傷すること
がない。
【0032】また、本発明の流体制御弁における手動開
弁装置は、前記ばね押さえに、ばね押さえ操作用の操作
用孔を設けるとともに、前記ばね押さえ操作用の操作用
孔に、前記スピンドル操作用ハンドルの回り止め用のス
トッパを着脱自在に挿着するように構成したことを特徴
とする。このように構成することによって、この操作用
孔を用いて、ばね押さえを上方に移動させて、パッキン
受けを、弁本体に、すなわち、手動開弁装置本体部に密
着固定させることができる。
【0033】しかも、この操作用孔にスピンドル操作用
ハンドルの回り止め用のストッパを挿着することによっ
て、外部からの振動などによって、スピンドルが動いた
としても、ストッパでスピンドル操作用ハンドルの回
転、すなわち、スピンドルの回転を、スピンドルの雄ね
じとパッキン受けの雌ねじのねじピッチ一回転の範囲内
に規制することができる。従って、正常運転時の弁閉の
際に、誤って開弁してしまうのを防止することができ、
冷媒サイクルに影響を及ぼすおそれがない。
【0034】また、本発明の流体制御弁における手動開
弁装置は、前記ばね押さえに、ばね押さえ操作用の複数
の操作用孔を一定中心角度離間して設けるとともに、前
記ばね押さえ操作用の操作用孔に、前記スピンドル操作
用ハンドルの回り止め用のストッパを着脱自在に挿着す
るように構成したことを特徴とする。このように構成す
ることによって、スピンドル操作用ハンドルがどの位置
にあっても、スピンドル操作用ハンドルの近傍に、操作
用孔にスピンドル操作用ハンドルの回り止め用のストッ
パを挿着することができる。
【0035】これによって、外部からの振動などによっ
て、スピンドルが動いたとしても、ストッパでスピンド
ル操作用ハンドルの回転、すなわち、スピンドルの回転
を、スピンドルの雄ねじとパッキン受けの雌ねじのねじ
ピッチ一回転の範囲内に正確に規制することができる。
従って、正常運転時の弁閉の際に、誤って開弁してしま
うのを防止することができ、冷媒サイクルに影響を及ぼ
すおそれがない。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態(実施例)について説明する。図1は、本
発明の流体制御弁における手動開弁装置をステッピング
モータ式の流体制御弁に適用した弁開状態を示す縦断面
図、図2は、図1の弁閉状態を示す縦断面図、図3は、
図1の手動開弁装置の部分の拡大縦断面図である。
【0037】図1に示したように、この流体制御弁1
は、弁本体28と、弁本体28の上部に一体的に固着さ
れ弁駆動部の一部を構成ずるステッピングモータMとか
ら形成されている。そして、弁本体28の内部に、上下
一組の上弁座28aと下弁座28bを備えた弁室28B
が設けられている。弁本体28の上部に、弁駆動部の基
部としてのモータ本体25が取り付けられ、このモータ
本体25に、ステッピングモータMが支持されている。
【0038】また、図4に示したように、弁本体28
に、上下一組の上弁座28aと下弁座28bが設けら
れ、これらの各弁座28a,28bにそれぞれ離接可能
な一組の上弁部38a、下弁部38bを有する弁38を
備えるように、一体加工で形成された弁棒37が配設さ
れている。弁棒37は、後述するように、弁駆動部の連
結棒20の下動により押し下げられ、その下降時に弁3
8を押し下げるよう作用する。
【0039】さらに、弁本体28の左右両端側の開口部
に、それぞれ流体の流入継手29aと、流出継手29b
が接続されている。そして、流体は、弁本体28内を、
図1において、右から左方向に流れ、上弁座28aと下
弁座28bで、上下に分岐した後、2次側で合流するよ
うになっている。また、ステッピングモータMは、モー
タ本体25には、下蓋23がロー付けなどによって固着
されており、この下蓋23に、ケース14が固定されて
おり、気密状態となるようになっている。
【0040】また、モータ本体25には、下カバー24
が固着されており、この下カバー24に上カバー26が
固定されており、これによって、ステッピングモータM
全体がカバーで覆われている。また、ケース14の内部
には、モータ本体25に雄ねじ管13が立設固定されて
おり、この雄ねじ管13の外周に形成された雄ねじに螺
合する雌ねじが内周に形成された雌ねじ18が、雄ねじ
管13の外周に螺合するように装着されている。
【0041】そして、この雌ねじ18の外周には、連結
金具16を介して、マグネット15が固定されている。
なお、マグネット15は、周方向においてN極とS極と
が交互に着磁されている。これらの一体化されたマグネ
ット15、連結金具16、雌ねじ18によって、ステッ
ピングモータMのロータが構成されている。そして、ス
テッピングモータMのロータは、雌ねじ18を雄ねじ管
13に螺合することによって、回転可能でかつ軸方向に
移動可能に構成されている。
【0042】また、図5に示したように、連結金具16
の上端膨出部と雌ねじ18の上端部との間には、軸方向
にプレート17の両端部が固定されており、このプレー
ト17の中央の貫通孔に、雄ねじ管13の内周に、上下
に摺動可能でかつ回転可能に装着された連結棒20の上
端部が挿着され、溶接によって固着されている。なお、
雌ねじ18の段部と、連結金具16の上端膨出部の間に
は、ばね11が介装されている。
【0043】さらに、図6に示したように、連結棒20
の下方部分20aは、弁棒37の上端に形成した断面略
U字形状のスライド部37a内に、ベアリング30を介
して、回転可能でかつ上下に摺動可能に挿着されてい
る。そして、このベアリング30は、止めリング39
で、スライド部37aの上端段部37b内に固定されて
いる。
【0044】なお、連結棒20の下方部分20aの上部
には、ベアリング30と当接する当接部20bが形成さ
れている。そして、この連結棒20の下方部分20aに
は、上下一対のカラー31、33が、止め輪32を介し
て固定されている。これらのカラー31、33の間に、
弁棒37を上方に付勢するコイルばね35が介装されて
いる。
【0045】なお、この弁棒37のスライド部37a
は、モータ本体25の中央貫通孔25a内を上下に摺動
できるように構成されている。また、連結金具16の上
端部中央部分には、ケース14の上端中心部に固定され
た心棒10が、下方に垂下されている。この心棒10の
外周には、螺旋状のガイド7が固定されているととも
に、このガイド7の螺旋状のガイドに沿って回転しなが
ら上下動するスライダー9が、心棒10の外周に装着さ
れている。一方、連結金具16の上端部には、スライダ
ー9に当接するスプリングピン8が立設されている。こ
れらの心棒10、ガイド7、スライダー9、スプリング
ピン8から回転停止機構が構成されている。
【0046】一方、ケース14の側部の外周には、上下
に区画されたステータ4の内部に、上下に2個のコイル
5が、ボビンケースに収容された状態で、モールド樹脂
3によって固定され、ケース14内のマグネット15と
対峙した状態で配設されている。なお、このステータ4
は、周方向に一定間隔離間して多数の歯が配列されてお
り、これによって、ケース14に対してステータ4が着
脱自在となっている。
【0047】なお、図7に示したように、波座金21、
止め輪22によって、マグネット15が、連結金具16
に固定されている。一方、弁本体28の下端部には、図
1、図2および図3に示したように、手動開弁装置40
が設けられている。手動開弁装置40は、弁本体28の
下端部から、円筒状の手動開弁装置本体部41が突設さ
れており、この手動開弁装置本体部41の中心部に、弁
室28Bに連通する貫通孔42が形成されている。
【0048】そして、この貫通孔42に、中心部に弁室
28Bに連通する中心貫通孔43を有し、断面が略凹状
のパッキン受け44が取り付けられている。このパッキ
ン受け44と手動開弁装置本体部41との間には、パッ
キン45が介装されている。このパッキン受け44の中
心貫通孔43の内周に雌ねじ46が形成されており、こ
の雌ねじ46に螺合する雄ねじ47を外周に有するスピ
ンドル48が螺合嵌入されている。
【0049】スピンドル48の上端の中心開口部49
は、断面が略凹状となっており、この中心開口部49内
に、弁棒37の下方端部37Aが、固定リング50を介
して、上下に摺動可能に挿着されている。また、この弁
棒37の下方端部37Aの外周には、抜け止めワッシャ
51が装着されている。このように構成することによっ
て、スピンドル48を回転するだけで、スピンドルの雄
ねじ47とパッキン受け44の中心貫通孔43の内周に
形成された雌ねじ46の螺合により、スピンドル48が
下方に移動する。
【0050】これによって、スピンドル48の下方への
移動にともなって、スピンドル48に装着された固定リ
ング50と、弁棒37の下方端部37Aに装着した抜け
止めワッシャ51とが当接して、弁38a、38bを弁
座28a、28bに対して離反させる方向に下方に移動
させて、手動でも小さい力で、確実に強制的に開弁させ
ることができるようになっている。
【0051】また、スピンドル48の下端部52は、ス
ピンドル48の上端の中心開口部49よりも細い軸部5
3が形成されており、この軸部53は、パッキン受け4
4の底面44aを貫通して下方に延設されている。パッ
キン受け44の下側には、ばね押さえ55が、手動開弁
装置本体部41の貫通孔42に形成された雌ねじ56に
螺合して取り付けられている。
【0052】スピンドル48の下端部52の軸部53の
外周には、例えば、テフロン(登録商標)などのフッ素
樹脂からなるパッキン54が嵌合されている。このパッ
キン54は、その上端部が山型に形成されており、この
山型部の傾斜面55が、パッキン受け44の底面44a
に形成された窪み部57の傾斜面58に圧接して、スピ
ンドル48の軸部53とパッキン受け44との間のシー
ル作用を行うように構成されている。
【0053】すなわち、ばね押さえ55とパッキン54
との間には、皿ばね59が介装されており、この皿ばね
59の付勢力で、パッキン54が上方向に押圧されて、
その山型部の傾斜面55が、パッキン受け44の窪み部
57の傾斜面58に押し付けられる。これにより、パッ
キン54が上方向および横方向に変形して、シール作用
を行うようになっている。
【0054】また、スピンドル48の上端の中心開口部
49の底壁59には、流体逃し孔60が形成されている
とともに、固定リング50には、流体逃し孔61が形成
されている。このように流体逃し孔60、61を形成す
ることによって、後述するように、スピンドル48を下
方に移動させて、弁38を強制的に開弁する際に、スピ
ンドル48の開口部49と、スピンドル48の開口部4
9の底壁59とパッキン受け44との間に溜まった冷媒
および冷凍機油を、これらの流体逃し孔60、61を介
して、弁室28B、すなわち、冷媒サイクル内に逃すこ
とができるので、スピンドル48の下方への移動、すな
わち、開弁操作の妨げとならず、円滑かつ確実に開弁操
作を実施することができる。
【0055】一方、ばね押さえ55の下面には、図1お
よび図8に示すように、ばね押さえ55を手動開弁装置
本体部41に螺着するために、工具を差し込むための複
数の操作用孔62が所定の中心角度α離間して形成され
ている。従って、この操作用孔62に、工具を係合し
て、ばね押さえ55を絞め込むことにより、パッキン4
5に、一定の圧力が加えられ、パッキン受け44と手動
開弁装置本体部41との間のシール機能を発生させるよ
うになっている。
【0056】また、スピンドル48の下端部52の軸部
53には、ハンドル挿通用貫通孔63が形成されてお
り、このハンドル挿通用貫通孔63に、スピンドル操作
用ハンドル64が装着され、止め輪(プッシュナット)
65によって固定されている。このように構成すること
によって、スピンドル48に取り付けられたスピンドル
操作用ハンドル64を操作するだけで、スピンドル48
が下方に移動するので、小さい力で手動でも、強制的に
開弁操作を行うことができるようになっている。
【0057】また、図9に示したように、スピンドル4
8の下端部52の軸部53の外周には、スピンドル操作
用ハンドル64とばね押さえ55との間を一定間隔以上
に離間させるスペーサ部材66が、止め輪65の間に装
着されている。これによって、スピンドル操作用ハンド
ル64が、正常動作位置である上方位置を決めるととも
に、スピンドル操作用ハンドル64、スピンドル操作用
ハンドル64の止め輪65などがばね押さえ55に当接
することがないので、ばね押さえ55、これらのスピン
ドル操作用ハンドル64などが損傷することがないよう
に構成されている。
【0058】また、ばね押さえ操作用の操作用孔62
に、スピンドル操作用ハンドル64の回り止め用のスト
ッパ67を着脱自在に挿着することができるようになっ
ている。このように構成することによって、スピンドル
操作用ハンドル64がどの位置にあっても、スピンドル
操作用ハンドル64の近傍の操作用孔62にスピンドル
操作用ハンドル64の回り止め用のストッパ67を挿着
することができる。
【0059】これによって、図8に示したように、外部
からの振動などによって、スピンドル48が動いたとし
ても、ストッパ67でスピンドル操作用ハンドル64の
回転、すなわち、スピンドル48の回転を、スピンドル
48の雄ねじ47とパッキン受けの雌ねじ46のねじピ
ッチ一回転の範囲内に正確に規制することができる。従
って、正常運転時の弁閉の際に、誤って開弁してしまう
のを防止することができ、冷媒サイクルに影響を及ぼす
おそれがないように構成されている。
【0060】なお、この場合、操作用孔62の中心角度
αとしては、スピンドル48の回転を、スピンドル48
の雄ねじ47とパッキン受けの雌ねじ46のねじピッチ
一回転の範囲内に規制するために、これらのねじピッチ
を考慮して設定して適宜設定すれば良く、特に限定され
るものではない。従って、このような一回転のねじピッ
チ範囲にあれば、パッキン受けを固定するための孔とし
ても使用するので、少なくとも、操作用孔62を二つ形
成すればよい。
【0061】さらに、図3に示したように、手動開弁装
置本体部41の開口部である貫通孔42を気密に封止す
る底蓋70が、手動開弁装置本体部41の下端の外周部
に形成した雄ねじ68に、底蓋70の上端部の内周に形
成された雌ねじ69を螺合することによって、着脱自在
に装着されている。なお、底蓋70と手動開弁装置本体
部41との間には、この間をシールするガスケット71
が介装されている。
【0062】このように構成することによって、正常運
転時および手動開弁運転時のいずれの運転の際にも、底
蓋70によって、手動開弁装置本体部41の開口部であ
る貫通孔42を気密に封止するので、二重のシールとし
て機能するので、弁内部(冷媒サイクル内)から冷媒が
外部に漏出するのを、さらに確実に防止することが可能
であり、冷凍能力が低下することもないとともに、大気
汚染など周囲の環境に影響を及ぼすことがないようにな
っている。
【0063】このように構成される本発明の流体制御弁
1では、コネクタ6を介して、所定のパルスの電流を通
電することによって、コイル5とマグネット15の作用
によって、ロータが回転して、このロータの雌ねじ18
が、モータ本体25側に固定された雄ねじ管13と螺合
して、ロータが回転しながら上下動するようになってい
る。
【0064】すなわち、ロータが下方へ移動する際に
は、ロータに固定されたプレート17とともに、連結棒
20が回転しながら下方へ移動する。この際、この連結
棒20に形成された当接部20bが、ベアリング30と
当接することによって、ベアリング30が固定された弁
棒37も下方へ移動する。これによって、弁棒37と一
体形成された弁部38a、38bがそれぞれ、弁座28
a、28bから下方に離反して、弁開状態となる(図1
参照)。
【0065】一方、ロータが上方へ移動する際には、ロ
ータに固定されたプレート17とともに、連結棒20が
回転しながら上方へ移動し、この連結棒20に連結され
た弁棒37も、コイルばね35の付勢力に抗して、上方
へ移動する。これによって、弁棒37と一体形成された
弁部38a、38bがそれぞれ、弁座28a、28bか
ら上方に着座して、弁閉状態となる(図2参照)。
【0066】なお、この弁閉動作の際に、コイルばね3
5の付勢力が、弁棒37に作用、すなわち、弁棒37と
一体形成された弁部38a、38bに作用するので、一
定力で弁閉状態が保持されることになる。また、このコ
イルばね35の付勢力が、弁開開始の際に、弁棒37に
作用、すなわち、弁棒37と一体形成された弁部38
a、38bに作用するので、弁部38a、38bがそれ
ぞれ、弁座28a、28bから下方に離反する離反力が
発生して、弁開開始を円滑に行うことができるようにな
っている。
【0067】また、連結棒20の回転力が、ベアリング
30を介装することによって、弁棒37へは、上下動力
しか伝達されることがないようになっている。従って、
弁部38a、38b、ならびに弁座28a、28bに回
転力が作用しないので、これらの部材が、磨耗損傷する
のが防止することができ、確実に弁閉、弁開状態を維持
することが可能となる。
【0068】さらに、この場合、上下一組の上弁座28
aと下弁座28bが設けられ、これらの各弁座28a,
28bにそれぞれ離接可能な一組の上弁部38a、下弁
部38bを構成した複座弁構造にしている。従って、弁
棒37を弁本体28の下方向から組み込むため、上弁部
38aの外径が、下側の下弁座28bの内径よりも僅か
に小さくなるように形成されている。このため、この径
の差に相当する面積分にかかる圧力が、弁棒37を下方
向、すなわち、開弁方向に動かそうとするが、この力
は、モータの発生トルクから換算される弁棒37の軸方
向への推進力に比べて十分に小さいので、小型のキャン
ドタイプの駆動用モータを使用することができ、コンパ
クトな装置とすることが可能である。
【0069】また、複座弁構造にしているので、流体の
圧力が、上弁部38aの下側と、下弁部38bの上側と
から作用するので、弁にかかる圧力がバランスしてお
り、弁の開蓋を円滑に行うことができる。なお、これら
のロータの上方または下方への移動の際には、連結金具
16の上端部のスプリングピン8が、ロータとともに回
転しながら、上方または下方へ移動して、このスプリン
グピン8がスライダー9に当接した状態で、スライダー
9が、ガイド7の螺旋状のガイドに沿って回転しながら
上下動することによって、上端ストッパ7aまたは下端
ストッパ7bの位置でモータが停止するようにパルスが
制御されるようになっている。
【0070】この場合、弁全開点、すなわち、スライダ
ー9が、ガイド7の下端ストッパ7b側で、基準出しを
行うことによって、冷凍回路の安全性が増すことにな
る。すなわち、弁が完全に弁閉してしまうと、圧縮機が
焼き付くおそれがあるが、基準出しを弁開側で行うこと
によって、完全に弁閉するのが防止でき、圧縮機が焼き
付くのを防止することができる。
【0071】さらに、この流体制御弁1では、図13に
示した従来の流体制御弁101のように、弁ばね126
が流体通路に存在しないので、流通通過音が発生するこ
となく、また、この弁ばね126によるごみの発生が生
じることがない。ところで、このような弁閉状態で、例
えば、停電時や、駆動部にごみなどがかみ込んで作動し
ない状態になるなど、弁作動機構の不都合等による弁ロ
ック時に、手動で弁を強制的に開放(開弁)する必要が
生じる場合がある。
【0072】このため、本発明の流体制御弁1では、手
動開弁装置40が設けられている。以下に、この手動開
弁装置40の強制開弁操作について説明する。先ず、底
蓋70を回転することによって、底蓋70の雌ねじ69
と、手動開弁装置本体部41の雄ねじ68との螺合を解
除して、底蓋70を手動開弁装置本体部41から取り外
す。
【0073】そして、ストッパ67を操作用孔62から
取り外す。その後、スピンドル操作用ハンドル64を、
工具または手で操作して回転することによって、スピン
ドル48を回転させる。これによって、スピンドル48
の雄ねじ47とパッキン受けの雌ねじ46との螺合によ
って、スピンドル48が下方向に、すなわち、弁本体2
8から離反する方向に移動する。このスピンドル48の
下方向の移動にともなって、固定リング50に、弁棒3
7の下方端部37Aの外周の抜け止めワッシャ51が当
接して、弁棒37が下方向に移動する(図10参照)。
【0074】これにより、図10に示したように、上弁
部38a、下弁部38bを有する弁38が、上弁座28
aと下弁座28bに対して離反させる方向に下方に移動
して、強制的に開弁されるようになっている。この際、
手動でも小さい力で、確実に強制的に開弁させることが
できる。なお、この際、スピンドル48を下方に移動さ
せて、弁38を強制的に開弁する際に、スピンドル48
の開口部49と、スピンドル48の開口部49の底壁5
9とパッキン受け44との間に溜まった冷媒および冷凍
機油を、これらの流体逃し孔60、61を介して、弁室
28B、すなわち、冷媒サイクル内に逃すことができる
ので、スピンドル48の下方への移動、すなわち、開弁
操作の妨げとならず、円滑かつ確実に開弁操作を実施す
ることができる。
【0075】また、この際、手動開弁装置本体部41
と、パッキン受け44との間に形成されたシール部であ
るパッキン45と、パッキン受け44とスピンドル48
との間に形成されたシール部であるパッキン54とを備
えるので、これらのシール部によって、弁開操作時に、
弁内部(冷媒サイクル内)から冷媒が外部に漏出するの
を、確実に防止することが可能であり、冷凍能力が低下
することもないとともに、大気汚染など周囲の環境に影
響を及ぼすことがない。
【0076】このように強制開弁操作が行われた後、通
常の正常運転に戻す必要がある場合には、下記のように
操作すればよい。上記の開弁操作状態で、スピンドル操
作用ハンドル64を、工具または手で操作して回転する
ことによって、スピンドル48を逆方向に回転させる。
これによって、スピンドル48の雄ねじ47とパッキン
受けの雌ねじ46との螺合によって、スピンドル48が
上方向に、すなわち、弁本体28に接近する方向に、正
常動作位置である上方位置へ移動させる(図11参
照)。
【0077】すなわち、スペーサ部材66がばね押さえ
65の端に当接するまでスピンドル48をねじ込むこと
で正常動作位置に到達する。なお、この際、スペーサ部
材66が、スピンドル操作用ハンドル64が、正常動作
位置である上方位置にある時にも、スピンドル操作用ハ
ンドル64、スピンドル操作用ハンドル64の止め輪6
5などがばね押さえ55に当接することがないので、ば
ね押さえ55、これらのスピンドル操作用ハンドル64
などが損傷することがないように構成されている。
【0078】そして、この状態で、スピンドル操作用ハ
ンドル64の近傍の操作用孔62にスピンドル操作用ハ
ンドル64の回り止め用のストッパ67を挿着すればよ
い。これによって、図8に示したように、外部からの振
動などによって、スピンドル48が動いたとしても、ス
トッパ67でスピンドル操作用ハンドル64の回転、す
なわち、スピンドル48の回転を、スピンドル48の雄
ねじ47とパッキン受けの雌ねじ46のねじピッチ一回
転の範囲内に正確に規制することができる。従って、正
常運転時の弁閉の際に、誤って開弁してしまうのを防止
することができ、冷媒サイクルに影響を及ぼすおそれが
ないように構成されている。
【0079】そして、底蓋70を回転することによっ
て、底蓋70の雌ねじ69と、手動開弁装置本体部41
の雄ねじ68とを螺合させて、底蓋70を手動開弁装置
本体部41に取り付ける(図3参照)。この状態で、上
記のように、ステッピングモータMを作動することによ
って、弁開、弁閉操作を通常のように行うことができ
る。
【0080】なお、上記実施例では、弁駆動源としてス
テッピングモータを備えた流量制御弁に適用した場合を
示したが、本発明は、何らこれに限定されるものではな
く、例えば、図15に示した弁駆動源としてプランジャ
を吸引する電磁コイルを備えた流量制御弁などその他の
流量制御弁にも適用できるなど本発明を逸脱しない範囲
で種々の変更が可能である。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
弁閉状態で弁体がロックされて作動不能となった際に、
冷媒サイクルを停止することなく、弁本体の下部手動開
弁装置を操作することによって、弁体を弁座に対して離
反させる方向に下方に移動させて、強制的に開弁させる
ことができる。
【0082】すなわち、本発明によれば、スピンドルを
回転するだけで、スピンドルの雄ねじとパッキン受けの
中心貫通孔の内周に形成された雌ねじの螺合により、ス
ピンドルが下方に移動する。これによって、スピンドル
の下方への移動にともなって、スピンドルに装着された
固定リングと、弁体の弁棒の下方端部に装着した抜け止
めワッシャとが当接して、弁体を弁座に対して離反させ
る方向に下方に移動させて、手動でも小さい力で、確実
に強制的に開弁させることができる。
【0083】従って、従来のように流体制御弁を分解す
る煩雑な作業と手間が不要で、コストもかからず、しか
も、冷媒サイクル内の冷媒が外部に漏れることがなく、
冷凍能力が低下することもないとともに、大気汚染など
周囲の環境に影響を及ぼすことがない。また、このよう
にいったん冷媒サイクルを停止する必要がないので、冷
凍庫などに保存している食品などの品質が低下するおそ
れもなく、特に、海上コンテナ輸送などにおいて、万一
流体制御弁が動作できない緊急の状態になったとして
も、冷蔵・冷媒サイクルを停止する必要なく、強制的に
開弁させることができる。
【0084】また、本発明によれば、手動開弁装置本体
部と、パッキン受けとの間に形成されたシール部と、パ
ッキン受けとスピンドルとの間に形成されたシール部と
を備えるので、これらのシール部によって、弁開操作時
に、弁内部(冷媒サイクル内)から冷媒が外部に漏出す
るのを、確実に防止することが可能であり、冷凍能力が
低下することもないとともに、大気汚染など周囲の環境
に影響を及ぼすことがない。
【0085】さらに、本発明によれば、正常運転時およ
び手動開弁運転時のいずれの運転の際にも、底蓋によっ
て、手動開弁装置本体部の開口部を気密に封止するの
で、二重のシールとして機能するので、弁内部(冷媒サ
イクル内)から冷媒が外部に漏出するのを、さらに確実
に防止することが可能であり、冷凍能力が低下すること
もないとともに、大気汚染など周囲の環境に影響を及ぼ
すことがない。
【0086】また、本発明によれば、スピンドルを下方
に移動させて、弁体を強制的に開弁する際に、スピンド
ルの開口部と、スピンドルの開口部の底壁とパッキン受
けとの間に溜まった冷媒を、これらの流体逃し孔を介し
て、弁室、すなわち、冷媒サイクル内に逃すことができ
るので、スピンドルの下方への移動、すなわち、開弁操
作の妨げとならず、円滑かつ確実に開弁操作を実施する
ことができる。
【0087】また、本発明によれば、スピンドルに取り
付けられたスピンドル操作用ハンドルを操作するだけ
で、スピンドルが下方に移動するので、小さい力で手動
でも、強制的に開弁操作を行うことができる。さらに、
本発明によれば、スピンドルの下端の外周に、前記スピ
ンドル操作用ハンドルとばね押さえとの間を一定間隔以
上に離間させるスペーサ部材を装着してあるので、スペ
ーサ部材がばね押さえの端に当接するまでスピンドルを
ねじ込むことで正常動作位置に到達するようにすること
ができる。
【0088】また、このようなスペーサ部材を設けてい
るので、スピンドル操作用ハンドルが、正常動作位置で
ある上方位置にある時にも、スピンドル操作用ハンド
ル、スピンドル操作用ハンドルの止め部材などがばね押
さえに当接することがないので、ばね押さえ、これらの
スピンドル操作用ハンドルなどが損傷することがない。
また、本発明によれば、製造時に、少なくとも二つの操
作用孔を用いて、特殊治具によりパッキン受けを弁本体
に、すなわち、手動開弁装置本体部に密着固定して、使
用時に誤ってパッキン受けを操作できないようにするこ
とができる。
【0089】しかも、スピンドル操作用ハンドルがどの
位置にあっても、スピンドル操作用ハンドルの近傍に、
操作用孔にスピンドル操作用ハンドルの回り止め用のス
トッパを挿着することができる。これによって、外部か
らの振動などによって、スピンドルが動いたとしても、
ストッパでスピンドル操作用ハンドルの回転、すなわ
ち、スピンドルの回転を、スピンドルの雄ねじとパッキ
ン受けの雌ねじのねじピッチ一回転の範囲内に正確に規
制することができる。従って、正常運転時の弁閉の際
に、誤って開弁してしまうのを防止することができ、冷
媒サイクルに影響を及ぼすおそれがないなど幾多の顕著
で特有な作用効果を奏する極めて優れた発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の流体制御弁における手動開弁
装置をステッピングモータ式の流体制御弁に適用した弁
開状態を示す縦断面図である。
【図2】図2は、図1の弁閉状態を示す縦断面図であ
る。
【図3】図3は、図1の手動開弁装置の部分の拡大縦断
面図である。
【図4】図4は、図1の流体制御弁の弁体の拡大断面図
である。
【図5】図5は、図1の流体制御弁のステッピングモー
タの部分拡大断面図である。
【図6】図6は、図1の流体制御弁の部分拡大断面図で
ある。
【図7】図7は、図1の流体制御弁のステッピングモー
タの部分拡大断面図である。
【図8】図8は、本発明の手動開弁装置の底蓋70を取
り外した状態を示す下面図である。
【図9】図9は、本発明の手動開弁装置の部分拡大断面
図である。
【図10】図10は、本発明の手動開弁装置の強制開弁
操作状態を説明する部分拡大断面図である。
【図11】図11は、本発明の手動開弁装置の強制開弁
操作状態から通常状態に戻す操作を説明する部分拡大断
面図である。
【図12】図12は、冷媒サイクルの概要回路図であ
る。
【図13】図13は、従来の流体制御弁の断面図であ
る。
【図14】図14は、図13の従来の流体制御弁の部分
拡大断面図である。
【図15】図15は、従来の他の流体制御弁の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 流体制御弁 3 モールド樹脂 4 ステータ 5 コイル 6 コネクタ 7 ガイド 7a 上端ストッパ 7b 下端ストッパ 8 スプリングピン 9 スライダー 10 心棒 13 雄ねじ管 14 ケース 15 マグネット 16 連結金具 17 プレート 20a 下方部分 20b 当接部 20 連結棒 21 波座金 22 止め輪 23 下蓋 24 下カバー 25 モータ本体 25a 中央貫通孔 26 上カバー 28a 上弁座 28b 下弁座 28B 弁室 28 弁本体 29a 流入継手 29b 流出継手 30 ベアリング 31 カラー 32 止め輪 37a スライド部 37b 上端段部 37A 下方端部 37 弁棒 38a 上弁部 38b 下弁部 39 止めリング 40 手動開弁装置 41 手動開弁装置本体部 42 貫通孔 43 中心貫通孔 45 パッキン 48 スピンドル 49 中心開口部 50 固定リング 51 ワッシャ 53 軸部 54 パッキン 55 ばね押さえ 60、61 流体逃がし孔 62 操作用孔 63 ハンドル挿通用貫通孔 64 スピンドル操作用ハンドル 65 止め輪(プッシュナット) 66 スペーサ部材 67 ストッパ 68 雄ねじ 69 雌ねじ 70 底蓋 71 ガスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小 俣 道 夫 埼玉県狭山市笹井535 株式会社鷺宮製作 所狭山事業所内 (72)発明者 坂 本 透 埼玉県狭山市笹井535 株式会社鷺宮製作 所狭山事業所内 Fターム(参考) 3H062 AA02 AA15 BB33 CC02 HH04 HH08 3H106 DB32 DC02 HH10 KK23

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部に流体の流入管と流出管への各接
    続部が形成されるとともに、内部に弁室を備えた弁本体
    と、 前記弁本体の弁室に配設されるとともに、前記流入管と
    流出管の間を連通する弁座と、 前記弁本体の弁室に配設されるとともに、前記弁座に対
    して下方から当接離反することによって、前記流体の流
    量制御を行う弁体と、 前記弁本体の上方に取り付けられるとともに、前記弁体
    に連結されるとともに、弁体を上下に駆動する弁駆動部
    とを備えた流体制御弁において、 前記弁本体の下部に、前記弁体を弁座に対して離反させ
    る方向に下方に移動させて、強制的に開弁させる手動開
    弁装置を備えることを特徴とする流体制御弁における手
    動開弁装置。
  2. 【請求項2】 前記手動開弁装置が、前記弁体の弁棒の
    下方端部に連結された上下動可能なスピンドルを下方に
    移動することによって、前記弁体を弁座に対して離反さ
    せる方向に下方に移動させて、強制的に開弁させるよう
    に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の流
    体制御弁における手動開弁装置。
  3. 【請求項3】 前記手動開弁装置が、手動開弁装置本体
    部側との螺合によって、前記スピンドルを上下動可能に
    構成したことを特徴とする請求項1から2のいずれかに
    記載の流体制御弁における手動開弁装置。
  4. 【請求項4】 前記手動開弁装置が、 前記弁本体の下方に突出形成され、中心部に前記弁室に
    連通する貫通孔を有する手動開弁装置本体部と、 前記手動開弁装置本体部の貫通孔に取り付けられ、中心
    部に前記弁室に連通する中心貫通孔を有するパッキン受
    けと、 前記パッキン受けの中心貫通孔の内周に形成された雌ね
    じに螺合する雄ねじにより螺合嵌人されたスピンドル
    と、 前記スピンドルの上端の中心開口部に装着され、前記弁
    体の弁棒の下方端部を摺動可能に挿着した固定リング
    と、 前記固定リングより下方に突設する弁棒の下方端部の外
    周に装着された抜け止めワッシャとを備え、 前記スピンドルを回転することによって、スピンドルの
    雄ねじとパッキン受けの中心貫通孔の内周に形成された
    雌ねじの螺合により、スピンドルを下方に移動させ、 前記スピンドルの下方への移動にともなって、前記スピ
    ンドルに装着された固定リングと、前記弁体の弁棒の下
    方端部に装着した抜け止めワッシャとの当接によって、
    前記弁体を弁座に対して離反させる方向に下方に移動さ
    せて、強制的に開弁させるように構成されていることを
    特徴とする請求項3に記載の流体制御弁における手動開
    弁装置。
  5. 【請求項5】 前記手動開弁装置本体部と、パッキン受
    けとの間に形成されたシール部と、 前記パッキン受けとスピンドルとの間に形成されたシー
    ル部とを備えることを特徴とする請求項4に記載の流体
    制御弁における手動開弁装置。
  6. 【請求項6】 前記手動開弁装置本体部の開口部を気密
    に封止する底蓋が、着脱自在に装着されていることを特
    徴とする請求項4から5のいずれかに記載の流体制御弁
    における手動開弁装置。
  7. 【請求項7】 前記パッキン受けとスピンドルとの間に
    形成されたシール部が、 前記パッキン受けの中心貫通孔より下方に突設するスピ
    ンドルの外周に装着されたシールパッキンと、 前記手動開弁装置本体部の開口部に着脱自在に装着され
    たばね押さえと、 前記ばね押さえと前記シールパッキンの間に介装され、
    前記シールパッキンを押圧するばね部材とを備えること
    を特徴とする請求項5に記載の流体制御弁における手動
    開弁装置。
  8. 【請求項8】 前記スピンドルの開口部の底壁に形成し
    た流体逃し孔と、前記固定リングに形成した流体逃し孔
    とを備えることを特徴とする請求項4から7のいずれか
    に記載の流体制御弁における手動開弁装置。
  9. 【請求項9】 前記スピンドルの下端に形成されたハン
    ドル挿通用貫通孔に、スピンドル操作用ハンドルが装着
    されていることを特徴とする請求項2から8のいずれか
    に記載の流体制御弁における手動開弁装置。
  10. 【請求項10】 前記スピンドルの下端の外周に、前記
    スピンドル操作用ハンドルとばね押さえとの間を一定間
    隔以上に離間させるスペーサ部材を装着したことを特徴
    とする請求項9に記載の流体制御弁における手動開弁装
    置。
  11. 【請求項11】 前記ばね押さえに、ばね押さえ操作用
    の操作用孔を設けるとともに、前記ばね押さえ操作用の
    操作用孔に、前記スピンドル操作用ハンドルの回り止め
    用のストッパを着脱自在に挿着するように構成したこと
    を特徴とする請求項9から10のいずれかに記載の流体
    制御弁における手動開弁装置。
  12. 【請求項12】 前記ばね押さえに、ばね押さえ操作用
    の複数の操作用孔を一定中心角度離間して設けるととも
    に、前記ばね押さえ操作用の操作用孔に、前記スピンド
    ル操作用ハンドルの回り止め用のストッパを着脱自在に
    挿着するように構成したことを特徴とする請求項11に
    記載の流体制御弁における手動開弁装置。
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