JP2003019229A - テニスボール - Google Patents

テニスボール

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JP2003019229A
JP2003019229A JP2001207183A JP2001207183A JP2003019229A JP 2003019229 A JP2003019229 A JP 2003019229A JP 2001207183 A JP2001207183 A JP 2001207183A JP 2001207183 A JP2001207183 A JP 2001207183A JP 2003019229 A JP2003019229 A JP 2003019229A
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rubber
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tennis ball
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felt
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JP2001207183A
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Koichi Fujisawa
光一 藤澤
Hideki Hiraoka
秀規 平岡
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新品段階でも使用された後でも外観に優れか
つ耐久性に優れたシーム部を備えたテニスボール1の提
供。 【解決手段】 テニスボール1は、コア2と、2つのフ
ェルト部3と、シーム部4とを備えている。シーム部4
は、コア2に貼り付けられる前のフェルト部3にゴム組
成物を含むゴム糊が付着され、このゴム組成物が加硫さ
れることによって形成されている。このゴム組成物は、
100部の基材ゴムと、1.0部以上3.0部以下のチ
アゾール系加硫促進剤と、0.1部以上1.5部以下の
ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤とを含んでいる。ゴ
ム糊の粘度は、140dPa・s以上200dPa・s
以下が好ましい。シーム部4の硬度は、40以上60以
下が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬式テニスに用い
られるテニスボールに関し、詳細には外皮の一部を構成
するシーム部が改良されたテニスボールに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】テニスボールは、ゴム製で中空球体であ
るコアと、このコアの表面を覆う2枚のフェルト部
(「メルトン」とも称される)とを備えている。フェル
ト部はダンベル形状であり、接着剤によってコアの表面
に貼り付けられる。フェルト部同士の間隙は、シーム部
である。シーム部は、ゴム組成物が架橋されることによ
って形成されている。通常は硫黄による架橋(すなわち
加硫)が採用され、加硫促進剤が併用される。ゴム組成
物には、酸化チタン等の着色剤が配合されている。酸化
チタンの配合により、シーム部はほぼ白色を呈する。一
方、フェルト部は有彩色(通常は黄色)に染色されてい
る。
【0003】シーム部形成方法の一例が、特公昭63−
21544公報に開示されている。この方法では、コア
に貼り付けられる前のフェルト部が、表側面及び裏側面
がマスキングされた状態でゴムラテックスに浸漬され、
引き上げられる。浸漬により、フェルト部の側面にゴム
ラテックスが付着する。このゴムラテックスは、フェル
ト部がコアに貼り付けられた後に加硫される。
【0004】ゴムラテックスは概して粘度が低いので、
浸漬によってフェルト部の内部にまで大幅に浸透する。
従って、見かけ上のシーム部幅が極端に太くなり、しか
もその幅は不均一となる傾向が見られる。このようなシ
ーム部を備えたテニスボールは、外観に劣る。
【0005】ゴムラテックスに代えて、ゴム糊が用いら
れることも多い。ゴム糊は、ゴム組成物が溶剤に溶けた
ものである。ゴム糊は、分散液ではないという点におい
て、ゴムラテックスとは明確に区別される。ゴム糊では
溶剤量の加減によって粘度の調整が容易になされる。こ
の粘度調整によって浸漬時の浸透の程度が制御されるの
で、ゴム糊が用いられたテニスボールは外観に優れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】テニスボールがテニス
のプレーに用いられて地面でバウンドすると、フェルト
部及びコアの変形によりシーム部の外面が接地し、地面
と擦れ合う。バウンドが繰り返されるとシーム部の表面
粗度が徐々に高くなる。表面粗度の高いシーム部には、
地面から汚れの成分が移行しやすい。移行によってシー
ム部は汚染され、黒ずむ。前述のようにシーム部は新品
段階では白色を呈するので汚染が目立ち、テニスボール
の外観が著しく損なわれる。
【0007】テニスボールは、長期間の使用によりコア
から空気が抜け、またフェルト部が摩耗して、やがて寿
命をむかえる。寿命に達したテニスボールはプレーに支
障を来すので、廃棄される。
【0008】シーム部が汚染されたテニスボールは外観
が悪いので、性能上は未だ寿命に達していない場合で
も、寿命に達したと誤解され、廃棄されてしまうことが
ある。このような不必要な廃棄は不経済であり、省資源
の観点からも好ましいことではない。また、顧客にテニ
スボールを使用させている施設(例えばテニススクー
ル)では、性能的には問題ないテニスボールを提供して
いるにもかかわらず、古いテニスボールを提供している
と顧客に誤解されてしまうという営業上の問題もある。
【0009】硫黄の配合量を多くしてシーム部を高硬度
とする手段が考えられる。硬度の高いシーム部は均一に
摩耗するので表面粗度が上昇しにくく、汚染が抑止され
る。しかしながら、硫黄の多量配合はシーム部を脆化さ
せ、しかも硫黄がブルームして外観低下を招くおそれも
ある。加硫促進剤の配合量を多くしてシーム部を高硬度
とする手段が考えられる。しかしながら、単に加硫促進
剤の配合量を増加するのみではシーム部の色彩が悪化
し、外観不良を招来する。
【0010】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、新品段階でのシーム部外観に優れ、良好な
シーム部外観が長続きし、しかも耐久性に優れるテニス
ボールの提供をその目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めになされた発明は、弾性材料からなる中空のコアと、
このコアを被覆する2枚のフェルト部と、このフェルト
部同士の間隙に位置するシーム部とを備えており、この
シーム部が、フェルト部の側面に付着されたゴム糊に含
まれるゴム組成物が加硫されることによって形成されて
おり、このゴム組成物が、100部の基材ゴムと、1.
0部以上3.0部以下のチアゾール系加硫促進剤と、
0.1部以上1.5部以下のジチオカルバミン酸塩系加
硫促進剤とを含んでいるテニスボール、である。
【0012】このテニスボールでは、ゴム糊が用いられ
ているので、適度で均一なシーム部幅が達成される。こ
のテニスボールでは、シーム部に配合される加硫促進剤
の種類と量とに工夫が施されているので、黄変やブルー
ムを招くことなくシーム部の高硬度が達成される。この
シーム部は汚染されにくいので、シーム部の良好な外観
が長期間維持される。
【0013】好ましくは、ゴム糊の20℃における粘度
は、140dPa・s以上200dPa・s以下であ
る。これにより、新品段階でのシーム部外観がより向上
する。粘度は、リオン粘度計で測定される。
【0014】好ましくは、シーム部のタイプAデュロメ
ータで測定された硬度(以下「A硬度」とも称される)
は、40以上60以下である。このシーム部は強靱であ
り、しかも繰り返しのバウンドによっても汚染されにく
い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面が参照されつつ、好ま
しい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0016】図1は、本発明の一実施形態にかかるテニ
スボール1の一部切り欠き断面図である。このテニスボ
ール1は、コア2と、2つのフェルト部3と、シーム部
4とを備えている。コア2は中空の球体であり、加硫ゴ
ム(すなわち弾性材料)から形成されている。コア2の
厚みは通常3mmから4mm程度である。コア2には、
80KPa程度の内圧(対大気圧)がかけられている。
これにより、テニスボール1に反発性能が付与される。
フェルト部3は、コア2の表面を被覆している。フェル
ト部3は、接着剤によってコア2の表面に貼り付けられ
ている。貼り付けられる前のフェルト部3の形状は、ダ
ンベル状である。
【0017】図2は、図1のテニスボール1の一部が示
された拡大断面図である。この図から明らかなように、
シーム部4はフェルト部3、3同士の間隙に位置してい
る。シーム部4の外面(図2においては上側の面)は、
フェルト部3の外面(外周面)から陥没している。この
図では便宜上シーム部4とフェルト部3との境界が明確
に画かれているが、実際のテニスボール1ではゴム糊が
フェルト部3に浸透するので、両者の境界は曖昧となっ
ている。
【0018】シーム部4は、ゴム組成物が加硫されるこ
とによって形成されている。ゴム組成物の基材ゴムは特
には限定されないが、打撃時のテニスボール1の圧縮変
形に対する追従性がよく、安価に入手され、しかもテニ
スボール1の打球感が向上するという理由から、天然ゴ
ム、ポリイソプレンまたはポリブタジエンが用いられる
のが好ましい。天然ゴム、ポリイソプレン又はポリブタ
ジエンと他のゴムとが併用されてもよいが、この場合で
も、天然ゴム、ポリイソプレン及びポリブタジエンが基
材ゴムの主成分(50質量%以上、特には75質量%以
上)とされるのが好ましい。
【0019】ゴム組成物の加硫には、硫黄と共に、チア
ゾール系加硫促進剤及びジチオカルバミン酸塩系加硫促
進剤が用いられる。チアゾール系加硫促進剤は、他の加
硫促進剤(例えばスルフェンアミド系加硫促進剤)とは
異なり、シーム部4の高硬度化の目的で配合量が多くさ
れても、シーム部4を黄変させることがない。換言すれ
ば、チアゾール系加硫促進剤の配合量が適正化されるこ
とにより、汚染と黄変との両方が防止される。チアゾー
ル系加硫促進剤単独使用の場合は加硫速度が遅く、テニ
スボール1の生産性が低下する。チアゾール系加硫促進
剤とジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤とが併用される
ことにより、シーム部4の外観とテニスボール1の生産
性とが両立される。
【0020】チアゾール系加硫促進剤の具体例として
は、ジベンゾチアジルジスルフィド(例えば大内新興化
学工業社の商品名「ノクセラーDM」)、2−メルカプト
ベンゾチアゾール(例えば大内新興化学工業社の商品名
「ノクセラーM」)、2−メルカプトベンゾチアゾール亜
鉛塩(例えば大内新興化学工業社の商品名「ノクセラー
MZ」)、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘ
キシルアミン塩(例えば大内新興化学工業社の商品名
「ノクセラーM−60−OT」)、2−(N,N−ジエチ
ルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾール(例えば大
内新興化学工業社の商品名「ノクセラー64」)及び2−
(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール(例えば
大内新興化学工業社の商品名「ノクセラーMDB」)が挙
げられる。なかでも、ジベンゾチアジルジスルフィドが
好ましい。
【0021】ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤の具体
例としては、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(例えば
大内新興化学工業社の商品名「ノクセラーEZ」)、ジメ
チルジチオカルバミン酸亜鉛(例えば大内新興化学工業
社の商品名「ノクセラーPZ」)、ジブチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛(例えば大内新興化学工業社の商品名「ノク
セラーBZ」)及びジエチルジチオカルバミン酸テルル
(例えば大内新興化学工業社の商品名「ノクセラーTT
TE」)が挙げられる。なかでも、ジエチルジチオカル
バミン酸亜鉛が好ましい。
【0022】チアゾール系加硫促進剤の配合量は、基材
ゴム100部に対して1.0部以上3.0部以下とされ
る。配合量が上記範囲未満であると、シーム部4が低硬
度となって表面粗度が上昇しやすく、従って汚染されや
すい。この観点から、配合量は1.2部以上がより好ま
しく、1.6以上が特に好ましい。配合量が上記範囲を
超えるとシーム部4の硬度が高くなりすぎ、シーム部4
が脆化して使用時の欠けが発生しやすい。この観点か
ら、配合量は2.8部以下がより好ましく、2.4部以
下が特に好ましい。本明細書において用いられる「部」
という用語は、質量比(パーツ バイ ウェイト)を意
味する。
【0023】ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤の配合
量は、基材ゴム100部に対して0.1部以上1.5部
以下とされる。配合量が上記範囲未満であると、加硫に
長時間を要し、また、シーム部4が低硬度となって汚染
されやすい。この観点から、配合量は0.4部以上がよ
り好ましい。配合量が上記範囲を超えるとゴム組成物の
加硫反応が急激的となってシーム部4の物性制御が困難
となることがある。この観点から、配合量は1.4部以
下がより好ましく、0.8部以下が特に好ましい。
【0024】チアゾール系加硫促進剤及びジチオカルバ
ミン酸塩系加硫促進剤とともに、他の加硫促進剤が併用
されてもよい。但し、他の加硫促進剤はシーム部4の白
色度低下、硬度不足及び製造効率の低下を招くおそれが
あるので、その配合は極力少量とされる。具体的には、
チアゾール系加硫促進剤及びジチオカルバミン酸塩系加
硫促進剤の合計量が加硫促進剤全量に占める比率は70
質量%以上、さらには85質量%以上、特には100質
量%とされる。
【0025】硫黄の配合量は、基材ゴム100部に対し
て1.0部以上4.0部以下が好ましい。配合量が上記
範囲未満であると、シーム部4の強度が不十分となるお
それがある。この観点から、配合量は2.0部以上がよ
り好ましい。硫黄の配合量が上記範囲を超えると、シー
ム部4の欠けやブルーミングによる外観不良が生じやす
い。この観点から、配合量は3.5部以下が特に好まし
い。
【0026】ゴム組成物には、基材ゴム100部に対し
て5部以上30部以下の酸化チタンが配合されるのが好
ましい。酸化チタンは白色顔料として機能するので、酸
化チタンの配合によりシーム部4の白色度が増し、外観
が向上する。しかも、酸化チタンの配合は、シーム部4
の高硬度化にも寄与する。この観点から、配合量は8部
以上がより好ましく、12部以上が特に好ましい。配合
量が多すぎるとシーム部4が高硬度となりすぎるので、
配合量は25部以下がより好ましく、20部以下が特に
好ましい。
【0027】ゴム組成物には、酸化チタン以外の充填剤
(炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、クレー等)が適
宜配合されてもよい。ゴム組成物には、酸化亜鉛等の架
橋助剤、老化防止剤、その他の添加剤等が、必要に応じ
適量配合されてもよい。
【0028】このテニスボール1の製造では、まず織り
フェルトがダンベル状に裁断されて、フェルト部3が形
成される。次に、所定配合のゴム組成物がナフサ等の有
機溶剤に溶解され、ゴム糊が得られる。このゴム糊に、
多数枚が重ね合わされたフェルト部3が浸漬される。浸
漬により、フェルト部3の裁断面(側面)にゴム糊が付
着する。このフェルト部3が、接着剤によりコア2に貼
り付けられ、加圧・加熱される。するとゴム糊中のゴム
が加硫され、シーム部4が形成されてテニスボール1が
完成する。
【0029】有機溶剤の量が調整されることにより、ゴ
ム糊の粘度が調整される。粘度は、140dPa・s以
上200dPa・s以下が好ましい。粘度が上記範囲未
満であると、ゴム糊が過剰にフェルト部3に浸透し、新
品段階でのシーム部4の外観が悪化することがある。こ
の観点から、粘度は160dPa・s以上が特に好まし
い。粘度が上記範囲を超えると、フェルト部3へのゴム
糊の付着量が多くなってシーム部4の幅が適正値よりも
太くなることがある。この観点から、粘度は180dP
a・s以下が特に好ましい。粘度は、リオン粘度計で測
定される。測定温度は、20℃とされる。
【0030】シーム部4の幅(図2において両矢印Wで
示される)には制限がなく、1.0mmから5.0mm
の範囲で適宜設定される。幅Wが1.0mm以上3.0
mm以下、特に1.0mm以上2.7mm以下と小さく
されれば、テニスボール1が地面にバウンドする際もシ
ーム部4の両側のフェルト部3が橋桁の役割を果たし、
シーム部4の外面が接地しにくい。従って、シーム部4
の汚染が抑制される。もしシーム部4が汚染された場合
でも、幅Wが小さければテニスボール1の外周面に占め
るシーム部4の面積比率が小さいので、汚れが目立たな
い。
【0031】幅Wの測定では、シーム部4とフェルト部
3との境界は、目視によって判定される。テニスボール
1の外部観察からシーム部4の色(通常は白色)の領域
とフェルト部3の色(通所は黄色)の領域との境界が決
定され、この境界がシーム部4とフェルト部3との境界
とされる。シーム部4の左右の境界の間隔が、幅Wであ
る。
【0032】シーム部4のA硬度は、40以上60以下
が好ましい。A硬度が上記範囲未満であると、バウンド
によってシーム部4の表面粗度が高くなりやすく、しか
もシーム部4の粘着性が高くなりやすい。表面粗度が高
くかつ粘着性が高いシーム部4は、地面から汚れの成分
が移行しやすい。この観点から、A硬度は45以上が特
に好ましい。A硬度が上記範囲を超えると、シーム部4
が脆化して打撃時やバウンド時に欠けが生じやすい。こ
の観点から、A硬度は57以下が好ましい。A硬度は、
「JIS K 6253」に準拠して、タイプAデュロ
メータで測定される。測定の試料には、便宜上、シーム
部4と同一配合のゴム組成物がシーム部4と同一条件で
加硫されて得られる、厚さが2.0mmのゴムシートが
用いられる。このシートが2枚重ねられて、硬度の測定
がなされる。
【0033】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明の効果が明らか
にされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定
的に解釈されるべきではない。
【0034】[実施例1]天然ゴム、硫黄、加硫促進
剤、無機充填剤等が配合されたゴム組成物を加硫して、
半球状のハーフシェルを成形した。このハーフシェル2
個を貼り合わせて、中空球状のコアを得た。また、織り
フェルトを打ち抜いてダンベル状のフェルト部を多数得
た。
【0035】一方、天然ゴム100部、酸化亜鉛(三井
金属鉱業社の商品名「亜鉛華1号」)5.0部、炭酸マ
グネシウム(福島化学工業社の「2ツ星」)5.0部、
酸化チタン(石原産業社の商品名「A100」)14.
0部、老化防止剤(Styrenated Phenol、川口化学社の
商品名「アンテージSP−P」)0.8部、チアゾール
系加硫促進剤としてのジベンゾチアジルジスルフィド
(大内新興化学工業社の商品名「ノクセラーDM」)2.
0部、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤としてのジエ
チルジチオカルバミン酸亜鉛(大内新興化学工業社の商
品名「ノクセラーEZ」)0.4部及び硫黄(鶴見化学
社の商品名「微粉硫黄200メッシュ」)3.0をロー
ルで混練し、ゴム組成物を得た。このゴム組成物を60
部のナフサに溶解し、粘度が170dPa・sであるゴ
ム糊を得た。
【0036】そして、前述のダンベル状フェルト部を数
十枚重ね合わせ、2枚のエンドプレートに挟んでゴム糊
中に20秒間浸漬して引き上げた。浸漬により、フェル
ト部の側面にゴム糊が付着した。このゴム糊が乾燥した
後、接着剤でコアに2枚のフェルト部を貼り付け、金型
に投入した。そして、金型を135℃に加熱して20分
間保持し、ゴム糊及び接着剤を加硫して、実施例1のテ
ニスボールを得た。
【0037】[実施例2から9及び比較例1から3]ゴ
ム糊におけるチアゾール系加硫促進剤及びジチオカルバ
ミン酸塩系加硫促進剤の配合量を下記の表1及び表2に
示されるように変量させた他は実施例1と同様にして、
実施例2から9及び比較例1から3のテニスボールを得
た。
【0038】[比較例4]チアゾール系加硫促進剤を配
合せず、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤の配合量を
0.6部とした他は実施例1と同様にして、比較例4の
テニスボールを得た。
【0039】[比較例5]チアゾール系加硫促進剤に代
えてチウラム系加硫促進剤としてのテトラメチルチウラ
ムモノスルフィド(大内新興化学工業社の商品名「ノク
セラーTS」)0.5部を配合し、ジチオカルバミン酸
塩系加硫促進剤の配合量を0.3部とした他は実施例1
と同様にして、比較例5のテニスボールを得た。
【0040】[比較例6]チアゾール系加硫促進剤に代
えてスルフェンアミド系加硫促進剤としてのN−シクロ
ヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(大
内新興化学工業社の商品名「ノクセラーCZ」)2.0を
配合し、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤を配合しな
かった他は実施例1と同様にして、比較例6のテニスボ
ールを得た。
【0041】[硬度の測定]ゴム糊を乾燥して溶剤を揮
発させた後、残余のゴム組成物を金型に投入して135
℃で20分間加熱・加圧し、厚みが2.0mmのシート
を得た。このシートを2枚重ね合わせ、「JIS K
6253」に準拠して、タイプAデュロメータで硬度を
測定した。この測定結果が、下記の表1及び表2に示さ
れている。
【0042】[色差の測定]色彩色差計(ミノルタ社の
商品名「CR−221」)を用い、製造された直後(使
用前)のテニスボールのシーム部のL、a及びbを測定
した。また、このテニスボールを用い、アスファルト系
ハードコート上で2名の上級プレーヤーに5分間のラリ
ーを行わせて、その後(使用後)のシーム部のL、a及
びbを同様の方法で測定した。ここで「L」は明度を表
す指標であり、「a」及び「b」は色相と彩度とを表す
指標である。L、a及びbは、「JIS Z 870
1」又は「JIS Z 8728」に規定された三刺激
線X、Y及びZを用いて、下記の数式に基づいて算出さ
れる。 L=116×(Y/Yn)1/3−16 a=500×((X/Xn)1/3−(Y/Yn)
1/3) b=200×((Y/Yn)1/3−(Z/Zn)
1/3) これらの数式においてXn、Yn及びZnは、完全拡散
反射面のXYZ系における三刺激値を表す。また、X/
Xn、Y/Yn及びZ/Znは、いずれも0.0088
56よりも大きい。
【0043】こうして算出された使用前後のL、a及び
bの差(ΔL、Δa及びΔb)から、下記の数式に基づ
いて色差(ΔE)を求めた。 ΔE=((ΔL)+(Δa)+(Δb)1/2 この結果が、下記の表1及び表2に示されている。な
お、色差(ΔE)の測定は、1個のテニスボールにつき
3箇所で行った。下記の表1及び表2に示されているの
は、3個の色差(ΔE)の平均値である。
【0044】[耐久性の評価]各実施例及び各比較例の
テニスボールを10個ずつ用意した。そして、これらを
25m/sのボール速度でプレートに1000回打ち付
けて、シーム部の欠けの発生の有無を目視で判定した。
10個のテニスボールのうち欠けが少しでも見られたも
のの個数(ボール個数)が、下記の表1及び表2に示さ
れている。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】表2に示されるように、チアゾール系加硫
促進剤の配合量が少ない比較例1、チアゾール系加硫促
進剤が配合されていない比較例4及び5並びにジチオカ
ルバミン酸塩系加硫促進剤の配合量が少ない比較例3の
テニスボールでは、色差(使用による色の変化の程度)
が大きい。チアゾール系加硫促進剤の配合量が多い比較
例2のテニスボールでは、欠けが多く発生している。ス
ルフェンアミド系加硫促進剤が用いられた比較例6のテ
ニスボールでは、使用前の段階から色相が気味がかって
おり、明度も低い。これに対し、各実施例のテニスボー
ルは、使用前の色彩が良好で、仕様前後の色差が少な
く、欠けも発生しにくい。この評価結果より、本発明の
優位性は明らかである。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のテニスボールは、性能上は未だ寿命をむかえていない
にもかかわらず寿命をむかえたと誤解されたり古いもの
であると誤解されることがない。このテニスボールは、
耐久性にも優れる。このテニスボールは、省資源に寄与
しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるテニスボ
ールの一部切り欠き断面図である。
【図2】図2は、図1のテニスボールの一部が示された
拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・テニスボール 2・・・コア 3・・・フェルト部 4・・・シーム部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材料からなる中空のコアと、このコ
    アを被覆する2枚のフェルト部と、このフェルト部同士
    の間隙に位置するシーム部とを備えており、 このシーム部が、フェルト部の側面に付着されたゴム糊
    に含まれるゴム組成物が加硫されることによって形成さ
    れており、 このゴム組成物が、100部の基材ゴムと、1.0部以
    上3.0部以下のチアゾール系加硫促進剤と、0.1部
    以上1.5部以下のジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤
    とを含んでいるテニスボール。
  2. 【請求項2】 上記ゴム糊のリオン粘度計で測定された
    20℃における粘度が、140dPa・s以上200d
    Pa・s以下である請求項1に記載のテニスボール。
  3. 【請求項3】 上記シーム部のタイプAデュロメータで
    測定された硬度が40以上60以下である請求項1又は
    請求項2に記載のテニスボール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005199488A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Yokohama Rubber Co Ltd:The 繊維補強ゴム製品

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