JP2003103231A - 飛灰の処理方法 - Google Patents
飛灰の処理方法Info
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Abstract
となる含有物を効率的に且つ確実に除去すると共に、該
飛灰を洗浄後に得られる洗浄排水の効果的に処理するこ
とができる飛灰の処理方法を提供する。 【解決手段】都市ごみ焼却炉より得られる飛灰を無酸素
雰囲気下、300〜450℃の温度で処理した後水洗
し、塩素成分が低減された固形分を回収すると共に、得
られる排水よりCOD成分を除去する。その際、排水
は、含有される重金属等の金属イオンをPH調整により
予め除去した後、COD成分の除去を行うことが好まし
い。
Description
ら排出される飛灰の新規な処理方法に関する。詳しく
は、飛灰をセメント原料として使用する場合に、問題と
なる含有物を効率的に且つ確実に除去すると共に該飛灰
を洗浄後に得られる洗浄排水の効果的に処理することが
できる飛灰の処理方法である。 【0002】 【従来の技術】都市ゴミはその80%以上が焼却処分さ
れ、その際焼却灰が発生する。かかる焼却灰は殆どが埋
め立てられていたが、近年、環境に対する意識が高ま
り、これを再利用する方法か検討されるようになってき
た。該焼却灰の主成分はカルシウム、アルミニウムや珪
素の化合物であり、例えば、セメント製造用の原料とし
て再利用することが考えられている。 【0003】ところが、上記焼却灰は塩素分を多量に含
有しているためこれを除去する必要があり、かかる塩素
分の除去方法として、水洗による除去が提案されてい
る。即ち、焼却灰を水洗することにより、塩化物として
含有される塩素分を可溶分として除去し、不溶分である
カルシウム、アルミニウムや珪素の化合物を固形物とし
て分離し、これをセメント製造用の原料として使用す
る。 【0004】一方、焼却灰を排出する焼却炉には、大き
く分けて流動床炉とストーカー炉とがあり、複数の都市
ゴミ焼却炉より焼却灰を収集する場合、これらの炉から
排出される種々の焼却灰が混在する。即ち、流動床炉で
の焼却灰は、炉の排気ガスと共に同伴して排出され、こ
れを捕集して飛灰として排出され、また、ストーカー炉
では、焼却灰は、上記飛灰と共に炉の底部に残る主灰と
しても排出される。 【0005】上記焼却灰のうちの飛灰はダイオキシンの
含有量が多く、主灰に対して80倍ものダイオキシンを
含有し、その取扱い時に問題がある。また、飛灰を水洗
処理して得られる処理排水は意外にもCOD成分が多い
ことも、他の大きな問題として挙げられる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、飛灰を水洗処理するに際し、ダイオキシンが効率的
に除去された固形分を回収すると共に、水洗処理におい
て発生する処理排水中のCOD成分を効果的に除去する
ことが可能な飛灰の処理方法を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課目
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、飛灰の水洗処理
に先立ち、特定の条件下に脱ダイオキシン処理を行うこ
とにより、ダイオキシンの殆どを除去しうると共に、そ
の後の水洗処理により発生する処理排液中のCOD成分
を低減せしめるのみでなく、上記処理を行わない場合に
比してCOD成分の低減処理が極めて効果的に実施で
き、上記課題を全て解決し得ることを見い出し、本発明
を完成するに至った。 【0008】即ち、本発明は、都市ごみ焼却炉より得ら
れる飛灰を無酸素雰囲気下、300〜450℃の温度で
処理した後水洗し、塩素成分が低減された固形分を回収
すると共に、得られる排水よりCOD成分を除去するこ
とを特徴とする焼却灰の処理方法である。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明において処理される都市ゴ
ミの焼却炉から排出される飛灰は、ストーカー炉の排ガ
スや流動床炉の排ガスより捕捉される微粉であり、一般
に5〜35%(重量)程度の割合で塩素を含有してい
る。 【0010】本発明において、上記飛灰は、先ず、無酸
素雰囲気下、300〜450℃、好ましくは、350〜
400℃の温度で脱ダイオキシン処理される。即ち、上
記条件下で飛灰を処理することにより、飛灰中のダイオ
キシンの殆どを分解することができ、その後の水洗処理
において、固形分及び排水中にダイオキシンが実質的に
含有されることが無く、安全に取り扱うことができるば
かりでなく、その後のCOD成分の低減処理において
も、低減効果を大幅に向上できるという驚くべき効果を
発揮する。 【0011】本発明の脱ダイオキシン処理において、無
酸素雰囲気は、酸素が実質的に存在しない雰囲気をい
い、一般に、酸素濃度が1容量%以下の雰囲気である。
かかる無酸素雰囲気を形成する方法は特に制限されない
が、例えば、窒素雰囲気とする方法が一般的である。ま
た、加熱方法は加熱機によって行うのが一般的である。 【0012】上記方法を好適に実施するには、市販の脱
ダイオキシン装置のうち、上記方法による物を選択して
使用すればよい。具体的には、ハーゲンマイヤー炉、雰
囲気制御可能な箱型電気炉、雰囲気制御可能な内部攪拌
機能を有する横形円筒型加熱炉等が好適である。 【0013】上記処理時間は、温度等により多少異なる
ため一概に限定することはできないが、一般に、0.5
〜2時間が適当である。 【0014】本発明において、脱ダイオキシン処理され
た飛灰は、水洗される。水洗は、飛灰を水と混合してス
ラリー化した後、ろ過し、更に、必要に応じて水を使用
して洗浄ろ過を実施することによって行うことができ
る。 【0015】具体的には、該飛灰は、スラリー化槽に供
給され、水と混合されて水スラリーとされる。かかる水
スラリーは、フィルタープレスを代表とする内部洗浄が
可能なろ過器で洗浄及びろ過され、固形分とろ液とに分
離する方法が挙げられる。 【0016】上記洗浄工程で得られた固形分は、珪素、
アルミニウムやカルシウム化合物を主成分とするため、
セメント製造工場にて、セメント製造用原料として使用
される。この場合、上記固形分は水分を含有しているた
め、セメント製造工場における原料調整工程でセメント
原料と混合し、ドライヤーを経てサスペンションプレピ
ーターに供給することが好ましい。 【0017】また、固形分を分離して得られる排液は、
無害化処理した後排出される。 【0018】本発明において、上記水洗によって得られ
る排水は、比較的高いCOD成分を含有するものであ
り、これを除去することが必要である。 【0019】上記排水中のCOD成分の除去は、公知の
方法が特に制限なく採用することができるが、排水を酸
化剤の存在下に、酸化触媒と接触させる方法が好適であ
る。 【0020】上記酸化剤としては、酸化触媒との反応に
より強力な発生期の酸素を供給し得るものであれば特に
制限なく使用される。具体的には、次亜塩素酸ソーダ、
次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カルシウム等の次亜塩
素酸塩、過塩素酸ソーダ−等の過塩素酸塩、ペルオキソ
ニ硫酸カリウム等のペルオキソ酸塩さらには過酸化水素
等の酸化剤等が挙げられる。これらの酸化剤のうち、次
亜塩素酸塩、とりわけ、次亜塩素酸ソーダがCOD成分
の分解において最も効果的であり、好適に使用される。 【0021】また、粒状酸化触媒は、一般に、酸化触媒
成分とこれを粒状化するためのバインダーとより成る。
酸化触媒成分は公知のものが特に制限なく使用される
が、チタン、ニッケル、鉄、銅、コバルト等の金属およ
び遷移金属の酸化物および過酸化物、さらに白金、銀等
の金属等が挙げられる。そのうち、ニッケルの過酸化物
が特に効果的であり、最も好適に使用される。 【0022】また、上記酸化触媒成分を粒状化するため
のバインダーは、得られる粒状酸化触媒の比重は、利用
方法あるいは利用条件によって適宜調整することがで
き、且つ、使用環境において耐性を有する材質のもので
あれば特に制限されない。例えば、各種セメント、珪素
化合物、粘土系鉱物あるいは樹脂等が挙げられる。 【0023】上記粒状酸化触媒の大きさ、及び形状は、
排水との接触効率を考慮して利用方法あるいは利用条件
によって適宜決定すればよい。 【0024】上記COD成分を除去するための処理にお
いて、排水中に存在させる酸化剤の濃度は、酸化触媒成
分の種類などによって異なり、一概に決定することは困
難であるが、一般に、要求酸素量換算で等量〜10倍、
好ましくは、等量〜5倍程度である。 【0025】酸化剤と酸化触媒を併用することによりC
OD成分を除去する方法としては、触媒充填塔方式、流
動槽方式等公知の方法が特に制限なく利用できる。 【0026】上記流動槽方式としては、図1にその代表
的な態様を示すように、撹拌手段4を備えた反応槽3に
おいて、酸化剤6の存在下に、排水1と比重が該排水よ
り大きい粒状触媒5とを流動接触させ、その際、該流動
酸化触媒が流動して存在する流動領域Bの上部に該粒状
酸化触媒が実質的に存在しない液領域Aを形成させ、排
水を流動域に供給し、処理排水2を液領域から取り出す
方法が、効率的で好ましい。 【0027】この方法で用いる触媒は、具体的には、1
00μm未満の粒子が5重量%以下で平均粒径は150
μm〜10mm、好ましくは、平均粒径600μm〜5
mmの球状体が好ましい。 【0028】また、排水中における上記酸化触媒の濃度
は、0.2〜50重量%、好ましくは、0.5〜10重
量%が適当である。 【0029】尚、飛灰を水洗して得られる排水には、主
成分である塩化ナトリウム、塩化カルシウム等の無機塩
化物の他に重金属成分が溶解しており、これを予め除去
した後に、COD成分の除去処理を行うことが望まし
い。 【0030】即ち、上記COD成分の除去処理は、排水中
に固形分が存在しない状態であれば、適用が可能であ
り、上記金属化合物を除去する前の排水にも適用するこ
とは可能であるが、重金属等による粒状酸化触媒の劣
化、反応時に不溶化物の生成により、COD成分の除去
率が低下する恐れがあり、上記金属化合物を除去した液
に対して実施することが好ましい。 【0031】飛灰を水洗して得られる排水から溶解して
いる金属化合物を除去する方法は、該排水に酸を添加し
て液のpHを6〜10程度に調整することによりこれら
の溶解物を不溶化し、必要に応じて凝集剤を添加し、濾
過器で上記の不溶化物を分離する方法が好適である。 【0032】 【発明の効果】以上の説明より理解されるように、本発
明の処理方法は、焼却灰をセメント原料として使用する
場合に問題となるダイオキシン等の含有物を効率的に且
つ確実に除去することが可能であり、得られた固形分は
セメント原料として有効に使用することができる。 【0033】また、固形分を分離後の炉液である排水に
ついても、CODを除去して、無害化する処理を容易に
行うことが可能である。 【0034】 【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明するため、
実施例を示すが、本発明は、これらの添付図面に限定さ
れるものではない。 【0035】尚、実施例及び比較例において、各物性測
定、試験法は、下記の方法に従って行った。 (1)COD濃度の測定 CODの測定は、JIS K 0102 工場排水試験
法の100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素
要求量によって行った。 (2)残留次亜塩素酸ソーダーの測定 残留次亜塩素酸ソーダーの測定は、有効酸素測定のハイ
ポ法によって測定した。酢酸酸性でヨウ化カリウムのヨ
ードを遊離させ、それをチオ硫酸ナトリウムで滴定を行
った。 【0036】実施例1 都市ごみ焼却飛灰として、塩素を5.6%含有し、ダイ
オキシン類を0.51ng−TEQ/g含有する流動床
炉の焼却飛灰を用いた。この都市ごみ焼却飛灰を雰囲気
制御可能な電気炉において、窒素雰囲気下、400℃で
1時間の加熱処理を行った後、ダイオキシン類の濃度を
測定したところ、その含有量は0.0036ng−TE
Q/gであり、ダイオキシン類の除去率は99.3%で
あった。さらに、この窒素雰囲気下、400℃で1時間
の加熱処理を行った都市ごみ焼却飛灰の水洗を行った。
この都市ごみ焼却灰の水洗は、水/灰 重量比およそ3
0で行い、ろ過することにより固形分(脱水ケーキ)と
排水を得た。得られた固形分中の塩素濃度は0.28%
であり、塩素成分の除去率は95.2%であった。一
方、得られた排水を酸によるpH調整して、重金属類を析
出させた後、固液分離により除去した。さらに、この排
水を下記の方法によりCOD成分の除去処理を実施し、
処理後の排水のCODMnを測定した。 【0037】即ち、使用した酸化触媒は、ニッケル系触
媒(パニオンSA:商品名、有恒金属(株))であり、そ
の見かけ比重は2であった。 【0038】触媒反応処理の前に予め、排水のCOD
Mnに対し、要求酸素量換算で2倍となるように次亜塩
素酸ソーダ−を加え、さらにpHを7〜8に調製した。
この調製溶液を図に示すような反応槽の触媒の流動域に
被処理溶液の滞在時間がそれぞれ30分となるように、
定量ポンプにより被処理溶液を連続供給した。なお、流
動領域と液領域が、4:1となるように攪拌によって制
御した。 【0039】この様な条件下で処理した処理溶液につい
て、CODMnの量を上記の方法で測定し、評価した。
結果を表1に示す。 【0040】比較例1 実施例で使用した都市ごみ焼却飛灰を、脱ダイオキシン
処理を行わない以外は、同様な方法で水洗し、固形分と
排水を得た。得られた固形分中の塩素濃度は0.26%
であり、塩素成分の除去率は95.3%であった。一
方、得られた排水もさらに実施例と同様に重金属除去を
行い、排水を得た。この様にして得られた排水のCOD
Mnを測定した。さらに、この排水を触媒処理し、処理
後の排水のCODMnを測定した。結果を実施例と共に
表1に示した。 【0041】比較例2 比較例1で使用した排水を水で希釈し、CODMnを45
ppmとなるように調整した排水を触媒処理し、処理後の
排水のCODMnを測定した。結果を実施例と共に表1
に示した。 【0042】 【表1】 【0043】上記結果から明らかなように本発明による
と都市ごみ焼却飛灰の脱ダイオキシン処理を行わず、水
洗して得られた排水をに比べ、加熱処理を加えたもの
は、灰水中のCODMnが低減されている。さらに、触
媒処理によるCODMnの低減も容易になっている。こ
れらの結果は、都市ごみ焼却飛灰の酸素欠乏状態での加
熱により、COD成分の分解および成分変質が起きてい
るためと推定される。 【0044】 【発明の効果】上記の説明より理解できるように、本発
明にかかる飛排の処理方法は、水洗前に飛灰を脱ダイオ
キシン処理することにより、排水に溶出するCOD成分
量を低減させ、かつ、該排水のCOD処理を容易にする
ことができるという、驚くべき効果を発揮する。 【0045】本発明の飛灰の処理方法は、都市ごみ焼却
飛灰のみならず、産業廃棄物の焼却灰等の処理にも適用
でき、優れた効果を発揮することができ、工業的価値
は、極めて大きいものである。
置の一態様を示す概略図 【符号の説明】 1.排水 2.処理排水 3.反応槽 4.攪拌手段 5.粒状酸化触媒 6.酸化剤 7.液供給口 8.液取出口
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 都市ごみ焼却炉より得られる飛灰を無酸
素雰囲気下、300〜450℃の温度で脱ダイオキシン
処理した後水洗し、塩素成分が低減された固形分を回収
すると共に、得られる排水よりCOD成分を除去するこ
とを特徴とする焼却灰の処理方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2001243089A JP4820504B2 (ja) | 2001-07-26 | 2001-08-10 | 飛灰の処理方法 |
Applications Claiming Priority (4)
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|---|---|---|---|
| JP2001225868 | 2001-07-26 | ||
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| JP2001225868 | 2001-07-26 | ||
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003103231A true JP2003103231A (ja) | 2003-04-08 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP4820504B2 (ja) | 2011-11-24 |
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