JP2003105123A - ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法 - Google Patents
ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法Info
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Abstract
が高く、熱収縮率が低く、かつ透過性が良好なポリエチ
レン微多孔膜を提供する。 【解決手段】 本発明のポリオレフィン微多孔膜は、重
量平均分子量が5×10 5以上のポリエチレンを必須成分
とするポリオレフィン微多孔膜であって、突刺強度が98
00mN/25μm以上、透気度が20〜1000秒/100mlであり、
かつ前記ポリオレフィン微多孔膜の平均孔径が膜厚方向
に変化していることを特徴とする。
Description
及び透過性に優れたポリオレフィン微多孔膜、その製造
方法、並びにポリオレフィン微多孔膜を用いた電池用セ
パレーター及び電池に関する。
次電池、ニッケル−水素電池、ニッケル−カドミウム電
池、ポリマー電池等の電池用セパレーターをはじめ、電
解コンデンサー用セパレーター、限外濾過膜、精密濾過
膜等の各種フィルター、衣料材料、医療用材料等に幅広
く使用されている。
を図るために、超高分子量ポリエチレンを用いて微多孔
膜を製造することが検討されている。例えば、超高分子
量ポリエチレンと各種可塑剤、溶剤等を混練した後これ
ら可塑剤、溶剤等を除去し、必要に応じて延伸する方法
が、特開昭60-242035号、特開昭60-255107号、特開昭63
-273651号等に開示されている。
等を大量に使用しなければならず、可塑剤、溶剤等の除
去に時間がかかり過ぎるのみならず、得られる微多孔膜
の強度も十分ではなかった。これを改良するため、超高
分子量ポリエチレンに重量平均分子量が1×104以上の
他のポリエチレンを添加し、分子量分布を制御すること
により優れた強度と透水性を兼ね備え、かつ溶剤の使用
量を少なくすることができる発明が特開平3-64334号に
開示されている。
る電池特性に対する要求レベルが日増しに高くなり、突
刺強度、透過性及び熱収縮性の向上が一層求められてい
る。ところが透過性を高くすると一般に空孔率が高くな
り、その結果微多孔膜の突刺強度は低下傾向になる。ま
た突刺強度を高めるために延伸倍率を高くすると、熱収
縮率は著しく高くなる。このため、これら3物性を同時
に満たすものはまだ知られていない。特に電池容量を向
上させる観点から、微多孔膜の膜厚は従前の20〜30μm
から10μm程度に薄膜化が要求されており、これにより
従前以上の突刺強度が求められている。具体的には膜厚
が25μmの膜で許容される突刺強度3920mN(400gf)を膜
厚が10μmの膜に要求すると、25μm換算で9800mN(1000
gf)程度の突刺強度が必要となる。
高分子量ポリエチレン又はこれを含む組成物と溶剤とか
らなる溶液を溶融混練し、次いで混練物を押出し、冷却
して得られたゲル状成形物を膜厚方向に温度分布を設け
て延伸し、脱溶剤処理して得られる。この微多孔膜は、
突刺強度及び破断強度が良好であり、透気度は電池用セ
パレーターとして使用できるレベル(520〜700秒/100m
l)である。しかし、突刺強度はそれでも5880mN/25μm
(600gf/25μm)程度である。単純に延伸倍率を高めれ
ば強度は向上するが、逆に熱収縮率が低下して結局リチ
ウム電池用セパレーターとして求められている厳しい要
求を十分に満たすことができない。
量ポリエチレンと流動パラフィンとを混練して得られた
ゲル状成形物を0℃まで冷却し、次いで120℃で圧延、さ
らに延伸し、脱溶媒後に熱処理を行う方法が記載されて
いる。この場合、突刺強度が9800mN/25μm(1000g/25
μm)と高いが、熱収縮率も9.8〜13.4%と高値になって
いる。このため、延伸前に圧延を行うことにより透過性
と強度を同時に向上させるという利点を有しているもの
の、リチウム電池用セパレーターとして用いた場合に
は、発熱に伴いセパレーター収縮による短絡が起こりや
すくなり、リチウム電池等の二次電池における長期サイ
クル特性が悪くなる。
D)の収縮力の緩和、突刺強度の向上、及び引張強度の
向上したポリオレフィン微多孔膜が開示されているが、
熱収縮率については全方向について改良されたものでは
ない。また透過性については800秒/100ml程度であり、
さらに屈曲性が2.5〜7.0と高いため、イオン透過性の面
ではさらなる改良が求められている。
は、膜厚が10μm程度の薄膜においても突刺強度が高
く、熱収縮率が低く、かつ透過性が良好なポリオレフィ
ン微多孔膜及びその製造方法を提供することである。
果、重量平均分子量が5×105以上のポリエチレンを必
須成分とするポリオレフィンと溶剤とから得られた溶融
混練物をダイより押し出し、冷却して得られたゲル状シ
ートから残存する溶剤を除去し、次いで少なくとも一軸
方向に延伸した後、ポリオレフィンの結晶分散温度以上
融点未満の温度で熱処理することにより得られた微多孔
膜(A)と、上記ゲル状シートをポリオレフィンの結晶分
散温度未満の温度で少なくとも一軸方向に延伸し、次い
でポリオレフィンの結晶分散温度以上融点未満の温度で
少なくとも一軸方向に延伸し、さらに得られた延伸物か
ら溶剤を除去して得られた微多孔膜(B)とを積層するこ
とにより、一方の面の平均孔径が内部又は他方の面の平
均孔径よりも大きいポリオレフィン微多孔膜が得られ、
かかる微多孔膜はイオン透過性に優れるとともに、突刺
強度、熱収縮率等の物性においても優れていることを発
見し、本発明に想到した。
膜は、重量平均分子量が5×105以上のポリエチレンを
必須成分とするポリオレフィン微多孔膜であって、突刺
強度が9800mN/25μm以上、透気度が20〜1000秒/100ml
であり、かつ前記ポリオレフィン微多孔膜の平均孔径が
膜厚方向に変化していることを特徴とする。
も一方の面の平均孔径が内部の平均孔径よりも大きい
か、或いは一方の面の平均孔径が他方の面の平均孔径よ
りも大きいことが好ましい。
法は、重量平均分子量が5×105以上のポリエチレンを
必須成分とするポリオレフィンと溶剤とを溶融混練し、
得られた溶融混練物をダイより押出し、冷却してゲル状
シートを形成した後、前記ゲル状シートを膜厚方向に温
度分布を設けて二軸延伸し、得られた延伸物から25℃に
おける表面張力が24mN/m以下の洗浄溶媒(A)を用いて溶
剤を除去し、次いで少なくとも一軸方向に延伸した後、
さらに前記ポリオレフィンの結晶分散温度以上融点未満
の温度で熱処理して得られた微多孔膜(A)と、前記ゲル
状シートを前記ポリオレフィンの結晶分散温度未満の温
度で少なくとも一軸方向に延伸し、次いで前記ポリオレ
フィンの結晶分散温度以上融点未満の温度で二軸延伸
し、さらに得られた延伸物から溶剤を除去して得られた
微多孔膜(B)とを積層することを特徴とする。
用セパレーター及び電池として好適に用いることができ
る。
を得るために、ポリオレフィンは下記条件(1)〜(11)を
満たすのが好ましい。 (1) 上記ポリオレフィンに含まれる重量平均分子量5×1
05以上のポリエチレンは超高分子量ポリエチレンであ
る。 (2) 上記(1)に記載の超高分子量ポリエチレンの重量平
均分子量は1×106〜15×106である。 (3) 上記(1)又は(2)に記載の超高分子量ポリエチレンの
重量平均分子量は1×10 6〜5×106である。 (4) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載の超高分子量ポリエ
チレンが多段重合により製造されたものである。 (5) 上記(1)〜(4)のいずれかに記載の超高分子量ポリエ
チレンのMw/Mnが5〜300である。 (6) 上記ポリオレフィンが、重量平均分子量5×105以上
の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1×104以
上5×105未満のポリオレフィンとの組成物である。 (7) 上記(6)に記載のポリオレフィン組成物中の重量平
均分子量1×104以上5×105未満のポリオレフィンが高
密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエ
チレン及び線状低密度ポリエチレンからなる群から選ば
れた少なくとも一種である。 (8) 上記(6)又は(7)に記載のポリオレフィン組成物が重
量平均分子量5×105以上の超高分子量ポリエチレンと
重量平均分子量1×104以上5×105未満の高密度ポリエ
チレンからなる。 (9) 上記(6)〜(8)のいずれかに記載のポリオレフィン組
成物のMw/Mnが5〜300である。 (10) 上記ポリオレフィンが、上記(1)〜(5)のいずれか
に記載の超高分子量ポリエチレン、又は上記(6)〜(9)の
いずれかに記載のポリオレフィン組成物に、シャットダ
ウン機能(電池内部の温度上昇時に、発火等の事故を防
止するため、微多孔膜が溶融して微多孔を目詰りさせて
電流を遮断する機能)を付与するポリオレフィンとして
分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、シングルサイト触媒を用いて製造されたエチレン-
α-オレフィン共重合体、及び分子量1×103〜4×103
の低分子量ポリエチレンからなる群から選ばれた少なく
とも一種を添加したポリオレフィン組成物である。 (11) 上記ポリオレフィンが、上記(1)〜(5)のいずれか
に記載の超高分子量ポリエチレン、又は上記(6)〜(10)
のいずれかに記載のポリオレフィン組成物に、メルトダ
ウン温度(熱可塑性微多孔膜の破膜温度)を向上させる
ためのポリプロピレンを添加したポリオレフィン組成物
である。
を得るために、上記第1〜第3の製造方法は下記条件(1
2)〜(20)を満たすのが好ましい。 (12) 重量平均分子量が5×105以上のポリエチレンを必
須成分とするポリオレフィンと溶剤との溶融混練は、当
該ポリオレフィンの融点+10℃〜+100℃で行う。 (13) 押出成形により得られたゲル状シートの延伸(一
次延伸)は、ポリオレフィンの結晶分散温度以上融点以
下の温度で行う。 (14) 溶剤の除去を行う洗浄工程は二段階以上の工程に
より行う。 (15) 少なくとも最終段階の洗浄工程で25℃における表
面張力が24mN以下の洗浄溶媒(A)を用いる。 (16) 洗浄溶媒(A)は、フッ素系炭化水素、炭素数5〜10
のノルマルパラフィン、炭素数6〜12のイソパラフィ
ン、炭素数6以下の脂肪族エーテル、シクロペンタン等
のシクロパラフィン、シクロパラフィン、脂肪族ケト
ン、脂肪族アルコール、脂肪酸エステルからなる群から
選ばれた少なくとも一種である。 (17) 洗浄溶媒(A)以外に洗浄溶媒(B)を用いる段階を入
れてもよい。洗浄溶媒(B)は、易揮発性溶媒(炭化水
素、塩素化炭化水素、フッ化炭化水素、エーテル、エチ
ルメチルケトン等)、又は沸点100℃以上且つ引火点0℃
以上の非水系溶媒である。 (18) 熱固定処理の前後に、必要に応じて熱緩和処理を
行う。熱緩和処理はポリオレフィンの結晶分散温度以上
融点以下の温度で行う。 (19) 熱緩和処理は機械方向(MD)及び横方向(TD)と
もに、緩和直前の長さの60%以上維持するようにし、一
方向のみ緩和してもよい。 (20) 微多孔膜の積層は、ロール、エンボス等の方法を
用いて融着させることにより行う。
5×105以上のポリエチレンを必須成分とする。このよ
うなポリエチレンとしては超高分子量ポリエチレンが挙
げられ、好ましくは重量平均分子量が1×106〜15×1
06、より好ましくは1×106〜5×106である。
量が5×105以上のポリエチレンを必須成分とするもの
であれば、任意成分として他のポリオレフィンを含む組
成物となるものでも構わない。このような他のポリオレ
フィンとして、ポリエチレン(重量平均分子量1×104
以上5×105未満)、ポリプロピレン(重量平均分子量
1×104〜4×106)、ポリブテン-1(重量平均分子量
1×104〜4×106)、ポリエチレンワックス(重量平均
分子量1×103以上1×104未満)、エチレン・α-オレ
フィン共重合体(重量平均分子量1×104〜4×106)等
を使用することができる。
は、使用する材料全体の80重量%まで使用することがで
きる。
り分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)を容易
に制御することができるため、超高分子量ポリエチレン
とポリエチレン(重量平均分子量1×104以上5×105未
満)とからなる組成物を好ましく用いることができる。
係るポリオレフィン組成物の分子量分布は5〜300であ
るのが好ましく、5〜100であるのがより好ましい。
上5×105未満)の種類は、高密度ポリエチレン、中密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレンのいずれでも使用
することができ、エチレン単独重合体のほか、プロピレ
ン、ブテン、ヘキセン等の他のオレフィンとの共重合体
であってもよい。中でも超高分子量ポリエチレン(重量
平均分子量5×105以上)と高密度ポリエチレン(重量
平均分子量1×104以上5×105未満)とからなる組成物
を特に好適に用いることができるが、これに限定される
ものではない。
℃、8時間)は特に限定さないが、機械方向(MD)及び
横方向(TD)ともに8%以下が好ましく、5%以下がよ
り好ましく、3%以下が最も好ましい。8%を超えると
リチウム電池用セパレーターとして使用した場合に、発
熱時に破膜が起こり短絡の原因となりやすい。突刺強度
は9800mN/25μm(1000gf/25μm)以上であり、好まし
くは11760mN/25μm(1200gf/25μm)以上、より好ま
しくは14700mN/25μm(1500gf/25μm)以上である。
突刺強度が9800mN/25μmよりも低いとリチウム電池と
して電極に組み込む際にピンホールが発生しやすい。平
均曲路率は特に限定されないが、好ましくは1.2〜2.5で
あり、より好ましくは1.2〜2.2である。曲路率が高すぎ
るとイオン透過性が大幅に低下し、低すぎるとイオン透
過性は向上するものの、リチウム電池セパレーターに使
用した場合に短絡が起こりやすい。透気度は20〜1000秒
/100mlであり、好ましくは20〜500秒/100ml、最も好
ましくは20〜300秒/100mlである。1000秒/100mlを超
えると、リチウム電池に使用した場合に電池容量の低下
につながり、20秒/100ml未満では発熱時におけるシャ
ットダウンが十分に行われない。平均孔径は膜厚方向に
変化しており、少なくとも一方の面の平均孔径が内部の
平均孔径よりも大きいか、又は一方の面の平均孔径が他
方の面の平均孔径よりも大きいのが好ましい。具体的に
は、一方の面の平均孔径が好ましくは0.005〜0.1μm、
より好ましくは0.01〜0.08μmであり、内部又は他方の
面の平均孔径が好ましくは0.01〜0.2μm、より好ましく
は0.02〜0.15μmである。また一方の面の平均孔径/内
部の平均孔径(又は他方の面の平均孔径)の比が、好ま
しくは1.1〜5、より好ましくは1.5〜3である。このよ
うな構造にすることによりイオン透過性を向上させるこ
とができる。
均分子量が5×105以上のポリエチレンを必須成分とす
るポリオレフィンと溶剤とを溶融混練し、得られた溶融
混練物をダイより押出し、冷却してゲル状シートを形成
した後、前記ゲル状シートを膜厚方向に温度分布を設け
て二軸延伸し、得られた延伸物から25℃における表面張
力が24mN/m以下の洗浄溶媒(A)を用いて溶剤を除去し、
次いで少なくとも一軸方向に延伸した後、さらに前記ポ
リオレフィンの結晶分散温度以上融点未満の温度で熱固
定処理して得られた微多孔膜(A)と、前記ゲル状シート
を前記ポリオレフィンの結晶分散温度未満の温度で少な
くとも一軸方向に延伸し、次いで前記ポリオレフィンの
結晶分散温度以上融点未満の温度で少なくとも一軸方向
に延伸し、さらに得られた延伸物から溶剤を除去して得
られた微多孔膜(B)とを積層することにより行う。
になるものが好ましい。好ましい溶剤としてはノナン、
デカン、デカリン、パラキシレン、ウンデカン、ドデカ
ン、流動パラフィン等の脂肪族又は環式の炭化水素、沸
点がこれらに対応する鉱油留分の他、ジオクチルフタレ
ート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)等、常温で液
状のフタル酸エステル等を挙げることができる。溶剤含
有量が安定なゲル状成形物を得るためには、流動パラフ
ィンのような不揮発性の溶剤が特に好ましい。溶融混練
状態でポリオレフィンと混和状態になる溶剤であって常
温で固体のものも、液体の溶剤に混合させて使用するこ
とができる。このような固体として、ステアリルアルコ
ール、セリルアルコール、パラフィンワックス、ジシク
ロヘキシルフタレート(DCHP)等が挙げられ、特にジシク
ロヘキシルフタレート(DCHP)が孔径の制御が容易になる
ため好ましい。
の合計を100重量%として、ポリオレフィンが1〜50重
量%、好ましくは20〜40重量%である。ポリオレフィン
が1重量%未満ではゲル状成形物を形成する際にダイス
出口でスウェルやネックインが大きくなり、ゲル状成形
物の成形性及び自己支持性が低下する。一方50重量%を
超えるとゲル状成形物の成形性が低下する。
剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、顔料、染
料、無機充填剤等の各種添加剤を本発明の目的を損なわ
ない範囲で添加することができる。
常二軸押出機によりポリオレフィンと溶剤を均一に混練
することにより行う。溶融温度は、ポリオレフィンの融
点+10℃〜+100℃が好ましい。具体的には、160〜250
℃が好ましく、170〜230℃がより好ましい。ここで融点
とは、JIS K 7121により、示差走査熱量測定(DSC)に
より求められる値をいう。溶融混練はポリオレフィンと
溶剤からなる加熱溶液を予め押出機に投入してもよい
し、ポリオレフィンを最初に投入し、途中から溶剤を投
入してもよい。
して、或いは一旦冷却してペレット化した後再度押出機
を介して押出成形する。押出成形はTダイ法、インフレ
法等の公知の方法により行うことができる。得られた成
形物を冷却してゲル状シートにする。冷却速度は50℃/
分以上の急冷にて行い、温度25℃以下にするのが好まし
い。このようにしてポリオレフィン相が溶剤によってミ
クロ相分離された相分離構造を固定化することができ
る。一般に冷却速度が遅いと得られるゲル状成形物の高
次構造が粗くなり、それを形成する擬似細胞単位も大き
なものとなるが、冷却速度が速いと密な細胞単位とな
る。冷却速度が50℃/分未満では結晶化度が上昇し、延
伸に適したゲル状成形物となりにくい。冷却方法として
は冷風、冷却水、その他の冷却媒体に直接接触させる方
法、冷媒で冷却したロールに接触させる方法等を用いる
ことができる。
伸(一次延伸)する。延伸はテンター法、ロール法、圧
延法、又はこれらを組み合わせた方法により行い、同時
二軸延伸及び逐次二軸延伸のいずれも利用できる。延伸
温度はポリオレフィンの結晶分散温度(通常約90℃)以
上融点以下で行うことが好ましい。ここで、結晶分散温
度とはASDM D 4065による動的粘弾性の温度特性測定に
より求められる値をいう。
方法は、特開平7-188440号に記載の方法を採用するのが
好ましい。すなわち、ゲル状シートを予備加熱を行っ
て比較的低温(好ましくはポリオレフィンの融点−40℃
〜ポリオレフィンの融点−10℃、より好ましくはポリオ
レフィンの融点−30℃〜ポリオレフィンの融点−10℃)
でかつ均一な温度にした後、比較的高温(好ましくはポ
リオレフィンの融点−20℃〜ポリオレフィンの融点+10
℃、より好ましくはポリオレフィンの融点−15℃〜ポリ
オレフィンの融点+10℃)に表面を加熱して延伸する方
法、ゲル状シートを予備加熱して比較的高温(好まし
くはポリオレフィンの融点−20℃〜ポリオレフィンの融
点+10℃、より好ましくはポリオレフィンの融点−15℃
〜ポリオレフィンの融点+10℃)で、かつ均一な温度に
加熱した後、比較的低温(好ましくはポリオレフィンの
融点−40℃〜ポリオレフィンの融点−10℃、より好まし
くはポリオレフィンの融点−30℃〜ポリオレフィンの融
点−10℃)に表面を冷却して延伸する方法、ゲル状シ
ートを予備加熱し、次いでゲル状シートの上下のいずれ
か一方から加熱エア(好ましくはポリオレフィンの融点
−20℃〜ポリオレフィンの融点+10℃、より好ましくは
ポリオレフィンの融点−15℃〜ポリオレフィンの融点+
10℃)によって加熱しながら延伸する方法(予備加熱温
度が加熱エアの温度よりも高い場合は、加熱エアの温度
は好ましくはポリオレフィンの融点−40℃〜ポリオレフ
ィンの融点−10℃、より好ましくはポリオレフィンの融
点−30℃〜ポリオレフィンの融点−10℃、予備加熱の温
度が加熱エアの温度よりも低い場合は、加熱エアの温度
は好ましくはポリオレフィンの融点−20℃〜ポリオレフ
ィンの融点+10℃、より好ましくはポリエチレンの融点
−15℃〜ポリオレフィンの融点+10℃とする。)のいず
れかを採用する。
(MD)に3倍以上、横方向(TD)に3倍以上でかつ面積
倍率20倍以上とするのが好ましい。このようにすること
で突刺強度を向上させることができる。
る。ポリオレフィン相は溶剤によりミクロ相分離されて
いるので、溶剤を除去すると多孔質の膜が得られる。溶
剤の除去には、25℃における表面張力が24mN/m以下、好
ましくは20mN/m以下になる洗浄溶媒(A)を用いる。24mN/
mを超える溶剤で処理すると、微多孔膜の構造が緻密化
し過ぎ、透過性が不十分となるため好ましくない。洗浄
溶媒(A)はポリオレフィンとは相溶しないものが好まし
い。このような洗浄溶媒(A)を用いることにより、洗浄
後の乾燥時に微多孔内部で生じる気―液界面の表面張力
によって起る網状組織の収縮緻密化を抑制することがで
きる。その結果、微多孔膜の空孔率及び透気度を向上さ
せることができる。なお洗浄溶媒(A)の表面張力は、そ
の使用温度を上げるに従い低くすることができるが、使
用できる温度範囲は沸点以下に限られる。ここで、「表
面張力」とは気体と液体との界面に生じる張力をいい、
JIS K 3362に基づいて測定した値である。
ーボン、ハイドロフルオロエーテル、環状ハイドロフル
オロカーボン、パーフルオロカーボン、パーフルオロエ
ーテル等のフッ素系化合物、炭素数5〜10のノルマルパ
ラフィン、炭素数6〜12のイソパラフィン、炭素数6以
下の脂肪族エーテル、シクロペンタン等のシクロパラフ
ィン、2-ペンタノン等の脂肪族ケトン、メタノール、エ
タノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ターシャ
リーブタノール、イソブタノール、2-ペンタノール等の
脂肪族アルコール、酢酸プロピル、酢酸ターシャリーブ
チル、酢酸セカンダリーブチル、酢酸エチル、酢酸イソ
プロピル、酢酸イソブチル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、
ギ酸イソプロピル、ギ酸イソブチル、プロピオン酸エチ
ルの脂肪族エステル等を挙げることができる。
式で示される鎖状ハイドロフルオロカーボン、C4F9OCH3
及びC4F9OC2H5の組成式で示されるハイドロフルオロエ
ーテル、C5H3F7の組成式で示される環状ハイドロフルオ
ロカーボン、C6F14及びC7F16の組成式で示されるパーフ
ルオロカーボン、並びにC4F9OCF3及びC4F9OC2F5の組成
式で示されるパーフルオロエーテルからなる群から選ば
れた少なくとも一種が好ましい。これらフッ素系化合物
は20℃において表面張力が24mN/m以下であるため、表面
張力による網状組織の収縮緻密化を抑制する効果が高
い。また沸点が100℃以下であるため乾燥が容易であ
る。更にオゾン破壊性が無いため環境への負荷が低減で
き、且つ引火点が40℃以上である(一部の化合物は引火
点が無い)ため乾燥工程中の引火爆発の危険性が低い。
はノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプ
タン、ノルマルオクタン、ノルマルノナン及びノルマル
デカンが好ましい。これらは表面張力が20℃において24
mN/m以下である。この中では、沸点が100℃以下であ
り、乾燥が容易であるノルマルペンタン、ノルマルヘキ
サン、ノルマルヘプタンがより好ましい。
メチルペンタン、3-メチルペンタン、2,2-ジブチルブタ
ン、2,3-ジブチルブタン、2-メチルヘキサン、3-メチル
ヘキサン、3-エチルペンタン、2,2-ジメチルペンタン、
2,3-ジメチルペンタン、2,4-ジメチルペンタン、3,3-ジ
メチルペンタン、2,2,3-トリメチルブタン、2-メチルヘ
プタン、3-メチルヘプタン、2,2-ジメチルヘキサン、2,
3-ジメチルヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン、3,4-ジメ
チルヘキサン、2,2,3-トリメチルペンタン、2,2,4-トリ
メチルペンタン、2,3,3-トリメチルペンタン、2,3,4-ト
リメチルペンタン、2-メチルオクタン、2,2,5-トリメチ
ルヘキサン、2,3,5-トリメチルヘキサン、2-メチルノナ
ン及び2,3,5-トリメチルヘプタンが好ましい。この中で
は表面張力が20℃において24mN/m以下であり、かつ沸点
が100℃以下である2-メチルペンタン、3-メチルペンタ
ン、2,2-ジブチルブタン、2,3-ジブチルブタン、2-メチ
ルヘキサン、3-メチルヘキサン、3-エチルペンタン、2,
2-ジメチルペンタン、2,3-ジメチルペンタン、2,4-ジメ
チルペンタン及び3,3-ジメチルペンタンがより好まし
い。
エーテル、ブチルエチルエーテル、ジプロピルエーテル
及びジイソプロピルエーテルが好ましい。これらはその
表面張力が20℃において24mN/m以下であり、かつ沸点が
100℃以下である。
が、脂肪族アルコールとしてはメタノール、エタノー
ル、1-プロパノール及び2-プロパノールが、ともに表面
張力が20℃において24mN/m以下であり、かつ沸点が100
℃以下であるため好ましい。
において24mN/m以下である酢酸ターシャリーブチル、酢
酸セカンダリーブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブ
チル、ギ酸エチル、ギ酸イソプロピル及びギ酸イソブチ
ルが好ましい。更に沸点が100℃以下である酢酸ターシ
ャリーブチル、ギ酸エチル及びギ酸イソプロピルがより
好ましい。
張力が24mN/m以下になるように配合した炭素数3以下の
脂肪族アルコールと水との混合物を用いることもでき
る。
て使用することができる。この場合、その混合比率は25
℃において表面張力が24mN/m以下になるようにする。例
えばC5H2F10の組成式で示される鎖状ハイドロフルオロ
カーボン、C4F9OCH3及びC4F9OC2H5の組成式で示される
ハイドロフルオロエーテル、C5H3F7の組成式で示される
環状ハイドロフルオロカーボン、C6F14及びC7F16の組成
式で示されるパーフルオロカーボン、並びにC4F9OCF3及
びC4F9OC2F5の組成式で示されるパーフルオロエーテル
からなる群から選ばれた少なくとも一種の溶媒とパラフ
ィン等の炭化水素系溶媒との混合物を使用することがで
きる。
ましく、洗浄溶媒(A)以外の洗浄溶媒(洗浄溶媒(B))を
用いる段階が入ってもよい。この場合は少なくとも一つ
の段階において洗浄溶媒(A)を用いればよい。洗浄溶媒
(B)としては、ポリオレフィンとは相溶性を有しないも
のが好ましく、例えば公知のペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン等の炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素等の塩素
化炭化水素、三フッ化エタン等のフッ化炭化水素、ジエ
チルエーテル、ジオキサン等のエーテル、メチルエチル
ケトン等の易揮発性溶媒が使用できる。また沸点100℃
以上かつ引火点0℃以上の非水系溶媒を用いることもで
きる。洗浄溶媒(B)は、ポリオレフィン組成物の溶解に
用いた溶剤に応じて適宜選択し、単独もしくは混合して
用いる。
洗浄溶媒の表面張力によって起る網状組織の収縮緻密化
を抑制しつつ、十分な洗浄を行うことができる。好まし
くは、少なくとも最終段階の洗浄工程において洗浄溶媒
(A)で処理する。これにより洗浄溶媒(B)を用いた場合に
該洗浄溶媒(B)を除去でき(以下「リンス処理」とい
う)、洗浄後の乾燥時に起る網状組織の収縮緻密化を防
ぐことができる。その結果、ポリオレフィン微多孔膜の
空孔率及び透気度が向上する。
で処理する際、特に沸点100℃以下の洗浄溶媒(A)で処理
すれば乾燥工程の効率が向上する。更に上述のC5H2F10
の組成式で示される鎖状ハイドロフルオロカーボン、C4
F9OCH3及びC4F9OC2H5の組成式で示されるハイドロフル
オロエーテル、C5H3F7の組成式で示される環状ハイドロ
フルオロカーボン、C6F14及びC7F16の組成式で示される
パーフルオロカーボン、並びにC4F9OCF3及びC4F9OC2F5
の組成式で示されるパーフルオロエーテル等のフッ素系
化合物を用いると、前述のように製造工程における環境
への負荷をより低くできる効果もある。特に洗浄溶媒
(B)として沸点150℃以上の溶媒を用いる場合は単に熱風
で乾燥するだけでは乾燥に時間が掛かり、その影響で後
の熱処理において空孔率及び透気度が低下する恐れがあ
るが、沸点100℃以下の洗浄溶媒(A)を用いることにより
その問題を解消することができる。
点100℃以上かつ引火点0℃以上の非水系溶媒は難揮発
性であり、環境への負荷が低く、乾燥工程において引火
爆発する危険性が低いため使用上安全である。また高沸
点であるため凝縮しやすく、回収が容易となり、リサイ
クル利用し易い。なお「沸点」とは、1.01×105Paにお
ける沸点をいい、「引火点」とは、JIS K 2265に基づい
て測定した温度をいう。
以上かつ引火点0℃以上のパラフィン系化合物、芳香
族、アルコール、エステル、エーテル、ケトン等が挙げ
られる。またその引火点は、好ましくは5℃以上であ
り、より好ましくは40℃以上である。しかし非水系溶媒
を水溶液化するのは、溶剤の除去を十分に行うことがで
きないため好ましくない。
マルパラフィン、水素原子の少なくとも一部がハロゲン
原子で置換された炭素数5以上のノルマルパラフィン、
炭素数8以上のイソパラフィン、炭素数7以上のシクロ
パラフィン、水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子
で置換された炭素数5以上のシクロパラフィン、炭素数
7以上の芳香族炭化水素、水素原子の少なくとも一部が
ハロゲン原子で置換された炭素数6以上の芳香族炭化水
素、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されることの
ある炭素数5〜10のアルコール、水素原子の一部がハロ
ゲン原子で置換されることのある炭素数7〜14のエステ
ル及びエーテル、並びに炭素数5〜10のケトンからなる
群から選ばれた少なくとも一種が好ましい。
は、ノルマルオクタン、ノルマルノナン、ノルマルデカ
ン、ノルマルウンデカン及びノルマルドデカンが好まし
く、ノルマルオクタン、ノルマルノナン及びノルマルデ
カンがより好ましい。
で置換された炭素数5以上のノルマルパラフィンとして
は、1-クロロペンタン、1-クロロヘキサン、1-クロロヘ
プタン、1-クロロオクタン、1-ブロモペンタン、1-ブロ
モヘキサン、1-ブロモヘプタン、1-ブロモオクタン、1,
5-ジクロロペンタン、1,6-ジクロロヘキサン及び1,7-ジ
クロロヘプタンが好ましく、1-クロロペンタン、1-クロ
ロヘキサン、1-ブロモペンタン及び1-ブロモヘキサンが
より好ましい。
3,4-トリメチルペンタン、2,2,3-トリメチルペンタン、
2,2,5-トリメチルヘキサン、2,3,5-トリメチルヘキサ
ン、2,3,5-トリメチルヘプタン及び2,5,6-トリメチルオ
クタンが好ましく、2,3,4-トリメチルペンタン、2,2,3-
トリメチルペンタン、2,2,5-トリメチルヘキサン及び2,
3,5-トリメチルヘキサンがより好ましい。
は、シクロヘプタン、シクロオクタン、メチルシクロヘ
キサン、シス−及びトランス-1,2-ジメチルシクロヘキ
サン、シス−及びトランス-1,3-ジメチルシクロヘキサ
ン及びシス-及びトランス-1,4-ジメチルシクロヘキサン
が好ましく、シクロヘプタンがより好ましい。
で置換された炭素数5以上のシクロパラフィンとして
は、クロロシクロペンタン及びクロロシクロヘキサンが
好ましく、クロロシクロペンタンがより好ましい。
トルエン、オルトキシレン、メタキシレン及びパラキシ
レンが好ましく、トルエンがより好ましい。
で置換された炭素数6以上の芳香族炭化水素としてはク
ロロベンゼン、2-クロロトルエン、3-クロロトルエン、
4-クロロトルエン、3-クロロオルトキシレン、4-クロロ
オルトキシレン、2-クロロメタキシレン、4-クロロメタ
キシレン、5-クロロメタキシレン及び2-クロロパラキシ
レンが好ましく、クロロベンゼン、2-クロロトルエン、
3-クロロトルエン及び4-クロロトルエンがより好まし
い。
ることのある炭素数5〜10のアルコールとしては、イソ
ペンチルアルコール、ターシャリーペンチルアルコー
ル、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、3-メト
キシ-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノー
ル、プロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び
5-クロロ-1-ペンタノールが好ましく、3-メトキシ-1-ブ
タノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、プロピ
レングリコールノルマルブチルエーテル及び5-クロロ-1
-ペンタノールがより好ましい。
ることのある炭素数7〜14のエステルとしては炭酸ジエ
チル、マレイン酸ジエチル、酢酸ノルマルプロピル、酢
酸ノルマルブチル、酢酸イソペンチル、酢酸3-メトキシ
ブチル、酢酸3-メトキシ-3-メチルブチル、ノルマル酪
酸エチル、ノルマル吉草酸エチル及び酢酸2-クロロエチ
ルが好ましく、酢酸イソペンチル、酢酸3-メトキシブチ
ル、酢酸3-メトキシ-3-メチルブチル、ノルマル酪酸エ
チル及び酢酸2-クロロエチルがより好ましい。
ることのある炭素数7〜14のエーテルとしてはジプロピ
レングリコールジメチルエーテル、ノルマルブチルエー
テル、ジイソブチルエーテル及びビスクロロエチルエー
テルが好ましく、ジプロピレングリコールジメチルエー
テル及びビスクロロエチルエーテルがより好ましい。
ン、3-ペンタノン、2-ヘキサノン、3-ヘキサノン、シク
ロペンタノン及びシクロヘキサノンが好ましく、2-ペン
タノン及び3-ペンタノンがより好ましい。
用いてもよいが、洗浄溶媒(B)に、任意成分(C)として、
例えば洗浄溶媒(A)として挙げたC5H2F10の組成式で示さ
れる鎖状ハイドロフルオロカーボン、C4F9OCH3及びC4F9
OC2H5の組成式で示されるハイドロフルオロエーテル、C
5H3F7の組成式で示される環状ハイドロフルオロカーボ
ン、C6F14及びC7F16の組成式で示されるパーフルオロカ
ーボン、C4F9OCF3及びC4F9OC2F5の組成式で示されるパ
ーフルオロエーテルからなる群から選ばれた少なくとも
一種の溶媒を混合したものを使用してもよい。この場
合、洗浄溶媒(B)と任意成分(C)は、表面張力が20〜80℃
の温度において24mN/m以下になる割合で混合するのが好
ましい。具体的には、混合溶媒100重量部中において任
意成分(C)を好ましくは2〜98重量部、より好ましくは
5〜50重量部にする。任意成分(C)を2〜98重量部含む
ことにより、洗浄溶媒の表面張力によって起る網状組織
の収縮緻密化を抑制しつつ、十分な洗浄を行うことがで
きる。
の温度において24mN/m以下になるものを用いるのが好ま
しい。例えば、ノルマルペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、三フッ化エタン、ジエチルエーテル、2−メチルペ
ンタン、3−メチルペンタン、シクロヘキサン、シクロ
ペンタン、アセトン、メチルエチルケトン等である。
(B)と第二段階で使用する洗浄溶媒(A)との組合せとして
好ましいものを示す。但し後述するように洗浄溶媒(A)
及び洗浄溶媒(B)を用いる洗浄は三段階以上で行うこと
も可能であるため、これらは二段階で行うことに限定す
る趣旨ではない。例えば、洗浄溶媒(B)/洗浄溶媒(A)=
塩化メチレン/C4F9OCH3、塩化メチレン/C6F14、塩化
メチレン/C7F16、塩化メチレン/ノルマルヘプタン、
塩化メチレン/ノルマルヘキサン、塩化メチレン/ジエ
チルエーテル、エーテル/ハイドロフルオロエーテル、
エーテル/環状ハイドロフルオロカーボン、エーテル/
アルコール、エーテル/アルコールと水との混合物、ノ
ルマルパラフィン/ハイドロフルオロエーテル、ノルマ
ルパラフィン/環状ハイドロフルオロカーボン、ノルマ
ルパラフィン/アルコール、ノルマルパラフィン/アル
コールと水との混合物、イソパラフィン/ハイドロフル
オロエーテル、イソパラフィン/環状ハイドロフルオロ
カーボン、イソパラフィン/アルコール、イソパラフィ
ン/アルコールと水との混合物、シクロパラフィン/ハ
イドロフルオロエーテル、シクロパラフィン/環状ハイ
ドロフルオロカーボン、シクロパラフィン/アルコー
ル、シクロパラフィン/アルコールと水との混合物、ケ
トン/ハイドロフルオロエーテル、ケトン/環状ハイド
ロフルオロカーボン、ケトン/アルコール、及びケトン
/アルコールと水との混合物が挙げられる。より好まし
くは、洗浄溶媒(B)/洗浄溶媒(A)=塩化メチレン/C4F9
OCH3、塩化メチレン/C6F14、塩化メチレン/C7F16、塩
化メチレン/ノルマルヘプタン、塩化メチレン/ノルマ
ルヘキサン、塩化メチレン/ジエチルエーテル、ノルマ
ルヘプタン/C4F9OCF3、及びノルマルヘプタン/C6F14
である。このような組合せのものを用いることにより、
液体溶剤の除去を効果的に行いつつ、微多孔膜の空孔率
及び透気度を向上させることができる。
溶媒(B)による洗浄は三段階以上の洗浄工程で行っても
よい。一段階又は二段階の処理では液体溶剤を十分除去
することができずに、得られるポリオレフィン微多孔膜
の物性が低下する場合等に有効である。この場合少なく
とも最終洗浄工程において洗浄溶媒(A)を用いて処理す
ればよく、特に洗浄回数は制限されないが、通常三段〜
五段階であり、好ましくは三〜四段階である。また各々
の段階において同じ洗浄溶媒で処理しても単に製造工程
が長くなるため、ポリオレフィン微多孔膜製造設備のス
ペースが拡大し、また溶剤除去の効率性が低下する。こ
のため、各段階では互いに異なる洗浄溶媒を用いるのが
好ましいが、これに限定されるものではない。従って、
例えば三段階の処理の場合、第一段階及び第二段階にお
いて同一の洗浄溶媒を用い、第三段階で第一及び第二段
階とは異なる洗浄溶媒を用いることもできる。
溶媒(B)に浸漬し抽出する方法、洗浄溶媒(A) 及び/又
は洗浄溶媒(B)をシャワーする方法、又はこれらの組合
せによる方法等により行うことができる。また洗浄溶媒
(A)及び洗浄溶媒(B)は、ゲル状成形物100重量部に対し
それぞれ300〜30000重量部使用するのが好ましい。また
洗浄溶媒(A)及び洗浄溶媒(B)を用いて二段階以上の工程
により洗浄を行う場合は、洗浄溶媒(A)の使用量は、洗
浄溶媒(B)の使用量を100重量部として50〜200重量部に
なるようにするのが好ましい。洗浄溶媒(A)単独又は洗
浄溶媒(A)及び洗浄溶媒(B)による洗浄は、残留した溶剤
がその添加量に対して1重量%未満になるまで行うのが
好ましい。
の沸点に依存する。洗浄溶媒(B)の沸点が150℃以下の場
合は室温での洗浄が可能であり、必要に応じて加熱洗浄
すればよく、一般に20〜80℃で洗浄するのが好ましい。
洗浄溶媒(B)の沸点が150℃以上の場合は、室温では膜内
部への浸透性が悪いので、加熱洗浄するのが好ましい。
ンス温度は、洗浄溶媒(A)の表面張力に依存する。具体
的には、洗浄溶媒(A)の表面張力が24mN/m 以下になる温
度以上で洗浄及び/又はリンス処理を行うのが好まし
い。周囲の気温が、洗浄溶媒(A)の表面張力が24mN/m以
下になる温度に満たない場合は、必要に応じてその表面
張力が24mN/m以下になる温度まで加熱する。洗浄溶媒
(A)は、高くとも25℃においてその表面張力が24mN/m 以
下になるので、殆どの場合は加熱を必要とせず、通常の
室温において洗浄及び/又はリンス処理を行うことがで
きる。
的に完全に除去する。乾燥方法は加熱乾燥法、風乾法等
により行う。乾燥温度は、ポリオレフィンの結晶分散温
度以下の温度で行うのが好ましく、特に結晶分散温度よ
り5℃以上低い温度が好ましい。
中に残存する洗浄溶媒(B)の含有量を5重量%以下にす
るのが好ましく(乾燥後の膜重量を100重量%とす
る)、3重量%以下にするのがより好ましい。乾燥が不
十分で膜中に洗浄溶媒(B)が多量に残存する場合、後の
熱処理で空孔率が低下し、透気度が悪化するので好まし
くない。
する。再度延伸する場合の温度は特に限定されないが、
ポリオレフィンの結晶分散温度以上融点未満が好まし
い。具体的には90〜130℃が好ましく、95〜125℃がより
好ましい。二次延伸は、少なくとも一軸方向に延伸し、
二軸延伸も適用できる。二軸延伸の場合には同時二軸延
伸及び逐次二軸延伸のいずれも適用できる。延伸倍率
は、一軸方向に1〜3倍とするのが好ましく、面積倍率
で1.01倍〜9倍とするのが好ましい。面積倍率で9倍を
超えると破膜が起こりやすいため好ましくない。また延
伸方法は、テンター法、ロール法、圧延法及びこれらの
組み合わせのいずれも使用できる。
熱処理には熱固定処理と熱緩和処理があり、どちらか一
方のみの処理を行ってもよいし、両方の処理を行っても
よい。熱固定処理の温度はポリオレフィンの結晶分散温
度以上融点未満、好ましくは90〜130℃、より好ましく
は95〜125℃である。熱固定処理は、機械方向(MD)及
び横方向(TD)の両方向を固定し、両方向ともに寸法変
化がないように行う熱処理である。これにより歪が緩和
され、熱収縮率を低下させることができる。熱固定処理
は、テンター方式、ロール方式又は圧延方式のいずれか
により行う。
横方向(TD)に収縮させながら行う熱処理である。熱緩
和処理の温度はポリオレフィンの結晶分散温度以上融点
未満、好ましくは90〜130℃、より好ましくは95〜125℃
である。熱緩和処理により、熱収縮率を大幅に緩和する
ことができる。熱緩和処理はテンター方式、ロール方
式、圧延方式等の固定方式で行うか、又はベルトコンベ
ア方式、メッシュドラム(回転ドラム)方式、フローテ
ィング方式等を利用したフリー方式で行ってもよい。幅
方向の物性均一化及び巻長の長尺化の観点からフリー方
式が好ましい。
膜の寸法と比較して機械方向(MD)及び横方向(TD)と
もに好ましくは80〜100%、より好ましくは90〜100%を
維持するように処理する(MD及びTDともに100%の場合
は、熱固定処理を意味する)。以上の工程により微多孔
膜(A)を得る。
05以上のポリエチレンを必須成分とするポリオレフィン
と溶剤とを溶融混練し、得られた溶融混練物をダイより
押し出す工程、(b) 冷却して得られたゲル状シートを成
形する工程、については上記微多孔膜(A)の製造方法と
同じである。そこで、(c) ポリオレフィンの結晶分散温
度未満の温度で少なくとも一軸方向に延伸し、(d) 次い
で当該ポリオレフィンの結晶分散温度以上融点未満の温
度で少なくとも一軸方向に延伸し、(e) さらに得られた
延伸物から溶剤を除去して微多孔膜(B)を得る工程につ
いて説明する。
240036号に記載の方法を採用することができる。すなわ
ち、先ずポリオレフィンの結晶分散温度未満の温度で少
なくとも一軸方向に延伸する。延伸温度は結晶分散温度
−20℃以上であるのが好ましく、延伸倍率は少なくとも
一軸方向に1.2〜10倍とするのが好ましく、1.5〜8倍と
するのがより好ましい。二軸延伸する場合には、面積倍
率で1.5倍以上とするのが好ましい。なお、孔径分布を
狭くする場合は、面積倍率を15倍以下とするのが好まし
いが、特にこれに限定されない。延伸方法は、テンター
法、ロール法、圧延法又はこれらの組み合わせによって
行うことができる。
点未満の温度で少なくとも一軸方向に延伸する。延伸温
度は90〜130℃が好ましく、90〜125℃がより好ましい。
延伸倍率は少なくとも一軸方向に2倍以上とするのが好
ましく、面積倍率は4倍以上とするのが好ましい。延伸
方法は上記結晶分散温度未満で行う方法と同様である。
出する。抽出に使用する洗浄溶媒は、表面張力(25℃)
が24mN/m以下の溶媒が好ましいが、塩化メチレン、四塩
化炭素等の塩素化炭化水素であってもよい。表面張力
(25℃)が24mN/m以下の洗浄溶媒は、微多孔膜(A)の製
造方法で使用する洗浄溶媒(A)を使用することができ
る。また洗浄工程は、微多孔膜(A)における洗浄工程と
同様の工程によることができる。このように溶剤を除去
した膜を乾燥して微多孔膜(B)を得る。なお、必要に応
じて乾燥後に延伸、熱固定、熱緩和等の処理を行うこと
ができる。延伸処理、熱固定処理及び熱緩和処理の温度
は、ポリエチレンの結晶分散温度以上融点未満であるの
が好ましい。これら延伸処理、熱固定処理及び熱緩和処
理の方法は微多孔膜(A)の製造方法で用いる方法と同様
である。
とを積層する。積層は、通常熱圧着により行うのが好ま
しく、具体的にはカレンダー法、エンボス加工等により
行うのが好ましい。加工装置は、ヒートシール、高周波
シール、超音波シール等の装置を使用することができ、
加工温度は70〜140℃程度が好ましい。このように微多
孔膜(A)と微多孔膜(B)とを積層することにより本発明の
微多孔膜を得る。積層はA/Bのような2段構造としても
よいし、B/A/Bのような3段構造としてもよく、積層
する段数は特に問わない。
は、突刺強度が9800mN/25μm以上、透気度が20〜1000
秒/100mlであり、かつ前記ポリオレフィン微多孔膜の
平均孔径が膜厚方向に変化しているため、本発明のポリ
オレフィン微多孔膜の物性を満たす。得られた微多孔膜
は、その後に以下の架橋処理、親水処理、含浸処理等の
種々の処理を行うことにより、さらに機能性を付与する
ことができる。
すのが好ましい。電離放射線としてはα線、β線、γ
線、電子線が用いられ、電子線量0.1〜100Mrad、加速電
圧100〜300kVにて行うことができる。これによりメルト
ダウン温度を向上させることができる。なお架橋処理は
熱処理の前に行うのが好ましい。
る。親水化処理としては、モノマーグラフト、界面活性
剤処理、コロナ放電処理等を用いる。なお親水化処理は
電離放射後に行うのが好ましい。
面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性
剤及び両イオン系界面活性剤のいずれも使用することが
できるが、ノニオン系界面活性剤が好ましい。この場
合、界面活性剤を水溶液又はメタノール、エタノール又
はイソプロピルアルコール等の低級アルコールの溶液に
して、ディッピング及びドクターブレード等の方法によ
り親水化される。
時、透気度を向上させるため、ポリオレフィン微多孔膜
の融点以下の温度で収縮を防止又は延伸しながら熱処理
するのが好ましい。
孔膜にイオン透過性を付与することができる。電解液は
有機溶剤に電解質を溶解して作製する。有機溶剤として
は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、
γ-ブチロラクトン等の高沸点及び高誘電率の有機溶剤
や、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン、ジオキソラン、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート等の低沸点及び低粘度の
有機溶剤を好ましく用いる。高誘電率の有機溶剤は粘度
が高く、低粘度の有機溶剤は誘電率が低いため、両者を
混合して用いることが多い。電解質としては、LiPF6、L
iClO4、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3S
O2)3等を好ましく用いる。含浸処理は通常、微多孔膜を
常温で電解液に浸漬して行う。
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
なお、実施例における試験方法は以下の通りである。
換算)。 (4)突刺強度:25μm厚の微多孔膜を直径1mm(0.5mmR)
の針を用いて速度2mm/秒で突刺したときの最大荷重を
測定した。 (5)熱収縮率:微多孔膜を105℃で8時間暴露したときの
MD及びTD収縮率をそれぞれ測定した。 (6)平均曲路率:繊維の3次元配向モデルを導入した下
記近似式(Kozeny−Carman 式)により求めた。 k≒〔45ε/(3π2δ0 2Sp 2)〕×(L0/L)2 ここで、kはKozeny定数(通常5.0)、εは空孔率、δ
0 はフィブリル径、Spは多孔体の固体のみの単位体積当
たりの表面積(比表面積)、Lは見掛けの透過距離(膜
厚)、L0は真の透過距離(貫通経路の長さ)、及びL0/
Lは曲路率を表す。 (7)平均孔径:オムニソープ360(コールター社製)によ
り測定した。
×106)と70重量部の高密度ポリエチレン(重量平均分
子量3.5×105)の合計100重量部に、0.25重量部の酸化
防止剤(テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4
-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート]メタン)を添
加した組成物(Mw/Mn=16、融点135.0℃、結晶分散温
度90℃)をドライブレンドし、二軸押出機に投入した。
二軸押出機に設けられているサイドフィーダーから流動
パラフィン(35cSt/40℃)を、先に投入した組成物20重
量部に対し80重量部となるように投入し、200℃で溶融
混練した。これをTダイより押出し、冷却ロールにより0
℃まで50℃/分の速度で冷却してゲル状シートを形成し
た後、予備加熱を90℃で行い、次いで105℃の延伸炉に
導入し、テンター延伸機を用いて膜厚方向に温度分布を
設けて機械方向(MD)に7倍、及び横方向(TD)に7倍
に二軸延伸した。得られた延伸物をC4F9OC2H 5/n-ヘプ
タン[90/10(重量比)、表面張力(25℃)13.6mN/m/1
9.7mN/m]の洗浄溶媒(A)により25℃で洗浄した後、C4F9O
C2H5[表面張力(25℃)13.6mN/m]のみで洗浄して流動パ
ラフィンを除去し、70℃の熱風により乾燥した。次いで
得られた膜をテンター保持し、115℃で機械方向(MD)
に1.4倍、横方向(TD)に2倍に延伸した。次いで機械
方向(MD)及び横方向(TD)にそれぞれ直前の寸法と比
較して0.95倍及び0.95倍となるように、テンターにより
115℃で10秒間熱緩和処理を行い、その後テンターによ
り120℃で10分間熱固定処理を行って微多孔膜(A)を得
た。
後、テンターに膜を保持し、80℃で機械方向(MD)に3
倍、及び横方向(TD)に3倍に二軸延伸した。次いで11
8℃で機械方向(MD)に2倍、及び横方向(TD)に2倍
に二軸延伸した。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄
して残留する流動パラフィンを除去した後、70℃の熱風
により乾燥して微多孔膜(B)を得た。
つカレンダー処理により115℃で融着して積層した。そ
の後120℃で30秒間熱固定処理した。得られた微多孔膜
の物性は、膜厚25μm、空孔率45%、透気度330秒/100m
l、突刺強度11760mN/25μm(1200gf/25μm)、熱収縮
率3.8%(MD)及び4.3%(TD)、並びに平均曲路率2.1
であった。また、得られた微多孔膜は微多孔膜(A)側の
平均孔径が0.05μm、微多孔膜(B)側の平均孔径が0.09μ
mであり、微多孔膜(B)側の平均孔径は微多孔膜(A)側の
平均孔径より大きくなっていた。
た。電解液としてプロピレンカーボネートとジエチレン
カーボネートの1:1(重量比)の混合溶媒に過塩素酸
リチウム1Mを添加し、負極に炭素電極、正極にLiCoO2
を用い、電池用セパレーターとして上記積層した微多孔
膜を用いた。4.2Vの充放電を700サイクル繰り返した結
果、容量低下は見られなかった。
製した。微多孔膜(B)、微多孔膜(A)及び微多孔膜(B)を
この順番にカレンダー処理により115℃で融着して積層
した。その後120℃で30秒間熱固定処理した。得られた
微多孔膜の物性は、膜厚35μm、空孔率51%、透気度210
秒/100ml、突刺強度10780mN/25μm(1100gf/25μ
m)、熱収縮率2.6%(MD)及び4.1%(TD)、並びに平
均曲路率2.1であった。表面側(微多孔膜(B))の平均孔
径は0.09μm、内部(微多孔膜(A))の平均孔径は0.05μ
mであった。
ーとしての性能評価を行った結果、700サイクルを超え
ても容量の低下は見られなかった。
膜(B)は、実施例1と同様にして微多孔膜を作製した
後、これをテンターに保持し、115℃で機械方向(MD)
に1.2倍、横方向(TD)に1.4倍となるように延伸し、さ
らに機械方向(MD)に0.95倍、横方向(TD)に0.90倍と
なるようにテンターにより115℃で10秒間熱緩和処理を
行って微多孔膜(B)を得た。得られた微多孔膜(A)と微多
孔膜(B)とをカレンダー処理により115℃で融着して積層
した。さらに120℃で30秒間熱固定処理して得られた微
多孔膜の物性は、膜厚25μm、空孔率49%、透気度250秒
/100ml、突刺強度14210mN/25μm(1490gf/25μm)、
熱収縮率2.2%(MD)及び2.4%(TD)、並びに平均曲路
率2.1であった。また得られた微多孔膜は微多孔膜(A)側
の平均孔径が0.05μm、微多孔膜(B)側の平均孔径が0.09
μmであり、微多孔膜(B)側の平均孔径は、微多孔膜(A)
側の平均孔径より大きくなっていた。
ーとしての性能評価を行った結果、700サイクルを超え
ても容量の低下は見られなかった。
抽出処理の代わりにC4F 9OC2H5/n-ヘプタン[90/10(重
量比)、表面張力(25℃)13.6mN/m/19.7mN/m]の洗浄
溶媒(A)で25℃で洗浄した後、C4F9OC2H5[表面張力(25
℃)13.6mN/m]のみで処理することにより流動パラフィ
ンを除去した以外は、実施例1と同様にして微多孔膜
(微多孔膜(A)と微多孔膜(B)の積層体)を作製した。得
られた微多孔膜の物性は、膜厚25μm、空孔率54%、透
気度190秒/100ml、突刺強度14210mN/(1490gf/25μ
m)、熱収縮率2.0%(MD)及び1.8%(TD)、並びに平
均曲路率2.1であった。また得られた微多孔膜は微多孔
膜(A)側の平均孔径が0.05μm、微多孔膜(B)側の平均孔
径は0.09μmであり、微多孔膜(B)側の平均孔径は微多孔
膜(A)側の平均孔径より大きくなっていた。
としての性能評価を行った結果、700サイクルを超えて
も容量の低下は見られなかった。
量部の超高分子量ポリエチレン(重量平均分子量1×10
6)と40重量部の高密度ポリエチレン(重量平均分子量
5×105)の組成物(Mw/Mn=10、融点135.0℃、結晶分
散温度90℃)とした以外は、実施例1と同様にして微多
孔膜(微多孔膜(A)と微多孔膜(B)の積層体)を作製し
た。得られた微多孔膜の物性は、膜厚27μm、空孔率46
%、透気度250秒/100ml、突刺強度11760mN/25μm(12
00gf/25μm)、熱収縮率4.5%(MD)及び4.7%(T
D)、並びに平均曲路率2.1であった。また得られた微多
孔膜は微多孔膜(A)側の平均孔径が0.05μm、微多孔膜
(B)側の平均孔径が0.09μmであり、微多孔膜(B)側の平
均孔径は、微多孔膜(A)側の平均孔径より大きくなって
いた。
としての性能評価を行った結果、700サイクルを超えて
も容量の低下は見られなかった。
平均分子量8×105の超高分子量ポリエチレン単独(Mw
/Mn=7、融点135.0℃、結晶分散温度90℃)とした以
外は、実施例1と同様にして微多孔膜(微多孔膜(A)と
微多孔膜(B)の積層体)を得た。得られた微多孔膜の物
性は、膜厚27μm、空孔率46%、透気度200秒/100ml、
突刺強度10780mN/25μm(1100gf/25μm)、熱収縮率
4.8%(MD)及び4.5%(TD)、並びに平均曲路率2.1で
あった。また得られた微多孔膜は微多孔膜(A)側の平均
孔径が0.05μm、微多孔膜(B)側の平均孔径が0.09μmで
あり、微多孔膜(B)側の平均孔径は、微多孔膜(A)側の平
均孔径より大きくなっていた。
としての性能評価を行った結果、700サイクルを超えて
も容量の低下は見られなかった。
℃でテンター延伸機を用いて膜厚方向に温度分布を設け
て機械方向(MD)に7倍、及び横方向(TD)に7倍に二
軸延伸した。得られた延伸物を25℃で塩化メチレン(25
℃での表面張力27mN/m)で洗浄して流動パラフィンを除
去し、風乾により乾燥した。次いで得られた膜を110℃
でテンターにより機械方向(MD)に1.5倍及び横方向(T
D)に2倍になるように同時二軸延伸を行い、次いで直
前の寸法と比較して機械方向(MD)に95%、横方向(T
D)に90%となるように、テンターにより115℃で10秒間
熱緩和処理を行い、さらにテンターにより120℃で15分
間熱固定処理を行った。得られた微多孔膜の物性は、膜
厚10μm、空孔率40%、突刺強度8330mN/25μm(850gf
/25μm)、透気度600秒/100ml、熱収縮率2.4%(MD)
及び2.5%(TD)、並びに平均曲路率1.7であった。また
平均孔径は表面・内部ともに0.03μmであった。
としての性能評価を行った結果、700サイクルまで使用
可能であったが、電圧が2.7Vまでしか充電できなくな
り、容量低下が明らかであった。
理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして微多孔
膜を作製した。得られた微多孔膜の物性は、膜厚25μ
m、空孔率60%、透気度250秒/100ml、突刺強度9800mN
/25μm(1000gf/25μm)、熱収縮率9.1%(MD)及び
9.9%(TD)、並びに平均曲路率2.1であった。また得ら
れた微多孔膜は微多孔膜(A)側の平均孔径が0.07μm、微
多孔膜(B)側の平均孔径が0.09μmであった。
としての性能評価を行った結果、450サイクルで充電が
できなくなった。電池を分解したところ破膜が認められ
た。
多孔膜は、重量平均分子量が5×105以上の超高分子量
ポリエチレンと溶剤とを溶融混練し、押出し成形して得
られたゲル状シートから延伸、洗浄、熱処理等の条件を
変えて得た微多孔膜(A)及び微多孔膜(B)を積層すること
により作製するので、平均孔径が膜厚方向に変化し、イ
オン透過性に優れるとともに、突刺強度、熱収縮率等の
物性においても優れている。そのため、電池セパレータ
ーとして優れた物性を有する。
Claims (6)
- 【請求項1】 重量平均分子量が5×105以上のポリエ
チレンを必須成分とするポリオレフィン微多孔膜であっ
て、突刺強度が9800mN/25μm以上、透気度が20〜1000
秒/100mlであり、かつ前記ポリオレフィン微多孔膜の
平均孔径が膜厚方向に変化していることを特徴とするポ
リオレフィン微多孔膜。 - 【請求項2】 請求項1に記載のポリオレフィン微多孔
膜において、前記ポリオレフィン微多孔膜の少なくとも
一方の面の平均孔径が内部の平均孔径よりも大きいこと
を特徴とするポリオレフィン微多孔膜。 - 【請求項3】 請求項1に記載のポリオレフィン微多孔
膜において、前記ポリオレフィン微多孔膜の一方の面の
平均孔径が他方の面の平均孔径よりも大きいことを特徴
とするポリオレフィン微多孔膜。 - 【請求項4】 重量平均分子量が5×105以上のポリエ
チレンを必須成分とするポリオレフィンと溶剤とを溶融
混練し、得られた溶融混練物をダイより押出し、冷却し
てゲル状シートを形成した後、前記ゲル状シートを膜厚
方向に温度分布を設けて二軸延伸し、得られた延伸物か
ら25℃における表面張力が24mN/m以下の洗浄溶媒(A)を
用いて溶剤を除去し、次いで少なくとも一軸方向に延伸
した後、さらに前記ポリオレフィンの結晶分散温度以上
融点未満の温度で熱処理して得られた微多孔膜(A)と、
前記ゲル状シートを前記ポリオレフィンの結晶分散温度
未満の温度で少なくとも一軸方向に延伸し、次いで前記
ポリオレフィンの結晶分散温度以上融点未満の温度で少
なくとも一軸方向に延伸し、さらに得られた延伸物から
溶剤を除去して得られた微多孔膜(B)とを積層すること
を特徴とするポリオレフィン微多孔膜の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載のポリオレフィン微多孔
膜を用いた電池用セパレーター。 - 【請求項6】 請求項1に記載のポリオレフィン微多孔
膜を電池用セパレーターとして用いた電池。
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