JP2003105687A - ガス透過性を有するシートおよびそれにより形成されたパッキン - Google Patents

ガス透過性を有するシートおよびそれにより形成されたパッキン

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JP2003105687A
JP2003105687A JP2001301587A JP2001301587A JP2003105687A JP 2003105687 A JP2003105687 A JP 2003105687A JP 2001301587 A JP2001301587 A JP 2001301587A JP 2001301587 A JP2001301587 A JP 2001301587A JP 2003105687 A JP2003105687 A JP 2003105687A
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mass
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fibers
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Sei Miyashita
聖 宮下
Yuji Katagiri
裕治 片桐
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Nippon Muki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス透過性を有するシートおよびパッキンを
安価に提供できるようにする。 【解決手段】 ガラス繊維15〜40質量%と、合成繊
維25〜50質量%と、セルロース繊維5〜25質量%
と、セラミック粉10〜30質量%と、融着材2〜15
質量%とを、全体で100質量%となるようにした材料
を含有するとともに、この材料100質量%に対し、さ
らに合成樹脂2〜15質量%を含有し、しかも抄造され
かつ熱処理により融着材が溶融されてシート状に形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガス透過性を有する
シートおよびそれにより形成されたパッキンに関する。
【0002】
【従来の技術】ガス管路やガス器具に用いられるパッキ
ンとして、これらガス管路やガス器具の内部でもれ出し
たガスを外部へ放出することによりそのガスもれを検知
可能であるとともに、その内部への水などの異物の入り
込みを防止可能なものが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
ガス透過性を有するパッキンを安価に提供できるように
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明のガス透過性を有するシートは、ガラス繊維15
〜40質量%と、合成繊維25〜50質量%と、セルロ
ース繊維5〜25質量%と、セラミック粉10〜30質
量%と、融着材2〜15質量%とを、全体で100質量
%となるようにした材料を含有するとともに、この材料
100質量%に対し、さらに合成樹脂2〜15質量%を
含有し、しかも抄造されかつ熱処理により融着材が溶融
されてシート状に形成されていることを特徴とする。
【0005】このような構成のシートであると、本質的
に繊維と粉体との混合材料である材料から抄造されかつ
熱処理により融着材が溶融されてシート状に形成された
ものであるため、ガス透過性すなわち通気性を有し、し
たがってこのシートを打ち抜き加工することなどによっ
て、ガス透過性を有するパッキンを得ることができ、し
かも合成繊維を含有していることで、パッキンなどへの
使用に適した強度を有することになる。また安価な材料
を用いて抄造および熱処理という比較的簡単なプロセス
によりシート化することができるため、ガス透過性を有
するパッキンを安価に提供することができる。
【0006】本発明のパッキンは、撥水処理が施されて
いるようにすることができる。このような構成である
と、ガス管路やガス器具に用いられるガスもれ検知用パ
ッキンのように、ガスの透過性は必要であるが、ガス管
路やガス器具内に水が入り込むことを防止しなければな
らない箇所での使用に適した、ガス透過性を有するパッ
キンを得ることができる。
【0007】また本発明のパッキンは、上記のシートが
打ち抜き加工されることによってリング状に形成されて
いるようにしたものである。このようなものであると、
シートを打ち抜き加工するだけで容易かつ安価にリング
状のパッキンを製造することができる。また、シートが
上述の材料構成にもとづく強度を有するため、耐打ち抜
き強度も高い。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のシートは、上述のよう
に、ガラス繊維15〜40質量%と、合成繊維25〜5
0質量%と、セルロース繊維5〜25質量%と、セラミ
ック粉10〜30質量%と、融着材2〜15質量%と
を、全体で100質量%となるようにした材料を含有す
るとともに、この材料100質量%に対し、さらに合成
樹脂2〜15質量%を含有し、しかも抄造されかつ熱処
理により融着材が溶融されてシート状に形成されている
ものである。
【0009】ここで、ガラス繊維を15〜40質量%配
合させるのは、本発明のガス透過性を有するシートを形
成する上で、シートを多孔体とするための基本骨格を成
すため、すなわち骨材とするためである。このために
は、ガラス繊維の繊維径は2〜7μm程度が好適であ
り、3μm程度であるのが特に好適である。ガラス繊維
の配合量が15質量%未満であると、骨材としてのガラ
ス繊維が少なくなって、シートが波状に変形したり、ま
た相対的に合成繊維、融着材の比率が大きくなり、溶融
状態により、通気性が悪くなる。反対に、ガラス繊維の
配合量が40質量%を超えると、骨材の比率が大きく、
補強材としての合成繊維、融着材などの比率が下がり、
強度が低下する。
【0010】合成繊維を25〜50質量%配合するの
は、シートに所要の強度をもたせるためである。合成繊
維の配合量が25質量%未満であると、所要のシート強
度ひいてはパッキンに加工したときの所要製品強度およ
び圧縮時の反発性が得られなくなる。反対に、合成繊維
の配合量が50質量%を超えると、加熱溶融時の状態に
より通気性が悪くなったり、シートの変形、収縮等の発
生原因となる。このようにシートに強度をもたせるため
には、合成繊維として、ポリエチレン繊維、ポリプロピ
レン繊維、ポリエステル繊維などを使用するのが好適で
ある。これらの材料からなる繊維は比較的安価であると
いう利点もある。所要の通気性を保ったうえでシート強
度を得る目的で、その濾水度(カナディアンフリーネ
ス)は200〜900cc程度とするのが好適である。
【0011】ポリエチレン繊維のうち、特に高密度ポリ
エチレン繊維は、後述する抄造によってシートを製造す
るための材料として適したものであり、抄造時の水との
なじみを良くするために、たとえばPVAを5質量%以
下程度混合しているのが好ましい。
【0012】パッキンに加工したときの所要製品強度を
達成するためには、本来は、合成繊維を45質量%程度
配合させることが必要である。しかし、このように合成
繊維の量を多くすると、上述のように熱処理の際に有害
な大きな熱収縮が生じる。そこで、本発明では、シート
の強度を担うための繊維として、合成繊維のほかに、ク
ラフトパルプなどのセルロース繊維を併用する。このセ
ルロース繊維は、合成繊維ほどの強度は保有していない
が、合成繊維のような熱処理時の収縮の発生が少ないの
で好適である。すなわち、本発明では、合成繊維とセル
ロース繊維とを混合して用いることで、たがいの特性を
生かして、熱処理時の収縮を防止したうえで所要のシー
ト強度を達成することが可能である。セルロース繊維の
配合割合は、上述のように5〜25質量%とすることが
必要である。セルロース繊維の配合量が5質量%未満で
あると、所要のシート強度ひいてはパッキンに加工した
ときの所要製品強度が得られなくなる。反対に配合割合
が25質量%を超えると、セルロース繊維が必要以上に
多く配合されることになって無駄であるうえに、その分
だけ合成繊維の配合割合が低くなってシート強度が低下
することになる。セルロース繊維としては、上述のよう
に一般的なクラフトパルプを使用することができる。
【0013】本発明のシートは、セラミック粉が10〜
30質量%配合されていることが必要である。このよう
にセラミック粉を配合させることで、二つの部材の間に
圧縮状態で挟み込まれて使用されるパッキンとして利用
するときに、適度な耐へたり性を付与することができ
る。反対にセラミック粉を配合せずに繊維系の材料だけ
でシートを形成すると、このシートをパッキンとして使
用するときに弾力性があり過ぎることになって、弾性変
形による必要以上のもれが発生しやすくなる。また、こ
のようにセラミック粉を配合すると、繊維系の材料だけ
でシートを形成した場合に比べてシート表面が平滑にな
り、このシートにて形成したパッキンを使用するたとえ
ば金属製の部材との表面密着性が向上して、シール性能
が確保されることになる。セラミック粉として、具体的
には、アルミナ粉を使用するのが最適である。そのほか
にも、たとえばシリカ粉などを使用することもできる。
セラミック粉の配合割合が10質量%未満であると、上
記の効果を発揮することができず、また30質量%を超
えた場合は、必要以上の配合となって無駄である。ま
た、このような目的のため、セラミック粉の粒径は、
0.5〜2μm程度が好適である。
【0014】融着材は、抄造した原料を熱処理により一
体化させてシート化させるためのバインダーとして用い
られるものである。このため2〜15質量%の範囲で配
合され、配合量が2質量%未満の場合は実用的な一体化
すなわちシート化が行えなくなる。反対に15質量%を
超えると、過剰に配合することになって無駄であるうえ
に、シート化のための熱処理の際に大きな収縮が生じる
ことになる。融着材は繊維状に構成することができる
が、上記の合成繊維の形態を保ったうえで融着材をバイ
ンダーとして機能させるためには、この合成繊維よりも
融点または軟化点が低いことが必要である。たとえば合
成繊維がポリエチレン繊維である場合には、融着材とし
ては、たとえば芯部にポリプロピレンを配するとともに
鞘部にポリエチレンを配して、鞘部のポリエチレンの融
点が合成繊維としての上記ポリエチレン繊維の融点より
も低い、芯鞘構造の複合繊維などを用いるのが好適であ
る。
【0015】本発明のシートは、ガラス繊維と合成繊維
とセルロース繊維とセラミック粉と融着材との合計10
0質量%に対し、さらに、合成樹脂2〜15質量%を含
有することが必要である。合成樹脂としては、アクリル
樹脂、酢酸ビニル樹脂などを使用するのが好適である。
この合成樹脂は、強度補強のため補助材として作用す
る。また、撥水機能を有するために、シートにある程度
の撥水性能を付与させることが可能である。この合成樹
脂は、上記の範囲の量が配合されていることが必要であ
り、上記範囲未満であると所要の効果を発揮できなくな
り、また上記範囲を超えて配合しても無駄である。
【0016】本発明のシートを抄造する際には、たとえ
ば、まずパルパーに水をはり、上記の材料を投入し、水
中に離解させる。すなわち水中に分散させる。そして、
次に、抄紙機により通常用いられる円網法、短網法など
の抄紙法によってシート状に形成する。この時に、アル
ミナ粉や合成樹脂の歩留りが低かったり、あるいはシー
トの地合が悪い場合には、凝集剤を適宜パルパーや抄造
部に添加して調整してもよい。凝集剤は、有機系や無機
系のものを使用できるが、有機系の高分子凝集剤が好適
である。形成されたシートは、この時点では湿紙であ
り、まだ水分を含んだ状態にある。そして、この水を含
んだ状態でロールプレスを施して、厚さや密度を調整す
る。次に、シートをドライヤロールおよび熱風乾燥炉に
通して乾燥および熱処理し、最後に巻き取りを行う。
【0017】上記乾燥および熱処理工程を詳細に説明す
ると、ドライヤロールにより処理を行った段階では、シ
ートは半渇きの状態すなわちまだ少し濡れている状態に
ある。続いて、このシートを熱風乾燥炉に導き、融着材
の融点または軟化点よりもかなり高い温度で、またポリ
エチレン繊維の融点よりもやや高い温度で、熱処理を施
す。このような高温で処理し、融着材を完全に溶融させ
ることによって、できあがったシートに所要の強度をも
たせることができる。融着材を完全に溶融させないと、
できあがったシートに所要の強度をもたせることが困難
である。また、ポリエチレン繊維をある程度溶融させな
いと、シートに所要の通気性をもたせることが困難にな
る。ただし、ポリエチレン繊維が溶融しすぎると、シー
トが波打つ等の変形を起こしたり、収縮が大きくなった
りする。あるいは、熱処理の際に溶けすぎになり、シー
ト自体が逆にもろくなる等の原因となる。
【0018】たとえば上述のポリエチレン繊維として融
点が135℃のものを使用し、また融着材として鞘部に
融点が130℃のポリエチレンが配された芯鞘構造の複
合繊維を使用した場合には、乾燥炉で、融着材の融点よ
りも20℃程度高い温度である150℃程度で加熱する
のが適当である。こうすると、融着材は完全に溶融し、
またポリエチレン繊維はある程度溶融することになる。
【0019】このようにして得られたシートは、繊維ど
うしの間に空隙が形成されていることによって、適度な
ガス透過性すなわち通気性を有する。この通気性は、た
とえばシートをガス管路やガス器具などに用いられるパ
ッキンとして使用する場合には、次のようにして測定す
ることができる。すなわち、たとえばシートから径方向
の厚みが1mmとなるようにリング状のパッキンを打ち
抜き、このパッキンを一対の部材の間に挟み込んで、た
とえばパッキンの軸心方向の厚みが1.2mmである場
合には、その厚みが0.7mmになるまで締め付ける。
すなわち約60%の厚みとなるように圧縮させる。そし
て、たとえばパッキンの内側をなす空間に圧力2.94
kPaの加圧空気を供給し、3分間経過後の圧力低下が
100Pa/3分以上であれば、所要の通気性を有する
と判定することができる。
【0020】本発明にもとづくパッキンを、ガス管路や
ガス器具に用いる場合には、このパッキンを通してこれ
らガス管路やガス器具の内部に水が入ったりしないよう
に、撥水性能を有することが好ましい。この撥水性能
は、パッキンを構成するシートに含まれるアクリルによ
ってある程度発揮されるが、さらに撥水処理を施すこと
が好ましい。この撥水処理は、シートの打ち抜きにより
たとえばリング体を成形した後に、公知の方法によっ
て、このリング体に対して施すことができる。あるい
は、シートの形成材料の中に撥水剤を混入させておくこ
となどによっても、撥水処理を施すことができる。な
お、本発明のシートはポリエチレン繊維などの合成繊維
を含有するため、撥水剤としては有機溶剤系のものを使
用するのが好ましい。このように撥水処理を施すこと
で、パッキンに所要の防水性すなわち水の不透過性を付
与することができる。
【0021】パッキンに防水性が要求される場合には、
このようにパッキン自体に防水性を付与することが必要
であるとともに、パッキンと、このパッキンを挟み込む
部材すなわちたとえばガス管路やガス器具に用いられる
部材との間に良好な密着性を付与することが必要であ
る。この密着性を良好にするためには、部材によってパ
ッキンを挟み込んで加圧したときに、へたりが少ないよ
うに、パッキンすなわちシートがある程度の密度を有す
ることが必要である。
【0022】図1(a)は、密度が約0.14〜0.3
5g/cm3である複数種類のシート(加圧前の厚さ約
1.1〜1.3mm)を10枚重ねにして加圧し、圧縮
速度0.5mm/分で加圧力を徐々に増大したときの厚
さの変化を測定したものである。また図1(b)は、同
図(a)の供試シートの測定結果にもとづき、加圧力を
徐々に増大したときの厚さ減少率の変化を示したもので
ある。図示のように総体的に密度の大きい供試シートの
方が加圧時の厚さ減少率が少ない、すなわち、反発力が
強くへたりが少ないことがわかる。
【0023】なお、本発明のシートは、アルミナ粉など
のセラミック粉を含有しているため、これによりシート
の密度が大きくなって、それにもとづく防水性の向上効
果を期待することができる。
【0024】本発明において、シートの密度をコントロ
ールするためには、材料の配合割合を調整するほかに、
シートの製造工程において適宜のプレス圧を付与するこ
とが効果的である。
【0025】
【実施例】次に本発明の実施例、比較例について説明す
る。なお、以下の比較例、実施例において、各種特性
は、それぞれ下記のようにして測定および評価したもの
である。
【0026】(1)シートの坪量(g/m2) 得られたシートから1/10m2のカットサンプルを取
り、質量を測定し、測定値×10を坪量とした。
【0027】(2)シートの厚さ(mm) 上記1/10m2のカットサンプルの厚さをショッパー
型厚さ測定器(加圧力19.6kPa)にて測定するこ
とにより求めた。
【0028】(3)シートの密度(g/cm3) 前記の坪量、厚さから、坪量/厚さ/1000で計算し
た。
【0029】(4)シートの引張強度(N/25mm
幅) 得られたシートを25mm幅にカットし、万能引張試験
機を用いて破断するまでの応力を測定することにより求
めた。
【0030】(5)シートの透気度(秒) ガーレ式A形透気度測定器で空気100ミリリットルの
通過時間を測定することにより求めた。
【0031】(6)シートの打ち抜き加工性 シートをリング状に打ち抜いた後のシートからの取り外
し性、リングの寸法精度等に特に問題が発生しない場合
を○と評価し、問題の発生頻度が5%未満であるものを
△と評価し、同発生頻度が5%以上であるものを×と評
価した。
【0032】(7)シートの加熱収縮性 抄紙機による連続抄造で、乾燥・熱処理前後のシートの
幅方向の寸法変化率(収縮率)が5%未満であるものを
○と評価し、同寸法変化率が5%以上であるものを×と
評価した。
【0033】(8)シートの凹凸 凹凸により発生するシートの流れ方向すなわち製造方向
の縦筋が、目視で明瞭に確認できる場合を○と評価し、
明瞭とはいえない場合を×と評価した。
【0034】(9)リングパッキンの強度 内径が26mm、径方向の厚みが1mmのリングパッキ
ンを一対の部材どうしの間に挟み込み、これら部材どう
しを29Nmのトルクでねじ締結したときに、リングが
破損する等の問題がない場合を○と評価し、問題の発生
頻度が5%未満であるものを△と評価し、同発生頻度が
5%以上であるものを×と評価した。
【0035】(10)リングパッキンの防水性 内径が26mm、径方向の厚みが1mmのリングパッキ
ンを一対の部材どうしの間に挟み込み、これら部材どう
しを29Nmのトルクでねじ締結し、パッキンの水深が
50mmになるように水に1時間浸漬し、取り出した
後、リングパッキンからその内側をなす空間への水の漏
れを目視で観察した。その結果、漏れていないものを○
と評価し、漏れが認められたものを×と評価した。
【0036】(11)リングパッキンの通気性(Pa/
3分) 内径が26mm、径方向の厚みが1mmのリングパッキ
ンを一対の部材どうしの間に挟み込み、これら部材どう
しを29Nmのトルクでねじ締結し、リングパッキンの
内側をなす空間に2.94kPaの初期空気圧をかけ、
3分後に圧力降下した値(Pa/3分)を求めることに
よって評価した。
【0037】(実施例1〜3)合成繊維としての高密度
ポリエチレン樹脂繊維35質量%と、融着材としての融
着繊維5質量%と、セルロース繊維としてのクラフトパ
ルプ15質量%と、ガラス繊維30質量%と、セラミッ
ク粉としてのアルミナ粉15質量%とを混合して、合計
100質量%の混合物とした。
【0038】このうち、高密度ポリエチレン樹脂繊維
は、カナディアンフリーネスが500cc、平均長が
0.9mm、融点が135℃で、水とのなじみを良くす
るためのPVAが2.5質量%以下混合されたものを用
いた。融着繊維は、芯部にポリプロピレンを配するとと
もに鞘部に融点130℃のポリエチレンを配し、かつ繊
度が1.5デニール、平均長が5mmの、複合構造の繊
維を用いた。ガラス繊維の平均径は3μmであり、アル
ミナ粉の平均粒径は1μmであった。
【0039】次に、上記混合物100質量%に、アクリ
ル樹脂5質量%と高分子凝集剤0.15%を加えて原料
とした。そして、この原料を用い、通常の抄紙法によっ
てシート化を行い、その後に乾燥炉で150℃で乾燥し
て、表1に示す物性の本発明のシートを得た。すなわ
ち、実施例1のシートは密度が0.401g/cm3
実施例2では0.368g/cm3、実施例3では0.
452g/cm3であった。
【0040】また、得られたシートに打ち抜き加工を施
して、リング状のパッキンを製造し、溶剤型シリコーン
撥水剤を用いて撥水処理を施した。これら実施例1〜3
のシートおよびリングパッキンの特性を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】(実施例4)高分子凝集剤を用いなかっ
た。またシート厚さは1.20mm、坪量は515g/
2、シート密度は0.429g/cm3となるようにし
た。そしてそれ以外は実施例1と同様にして、シートお
よびリングパッキンを得た。得られたシートおよびリン
グパッキンの特性を表1に示す。
【0043】(比較例1)実施例1〜3に比べ、高密度
ポリエチレン樹脂繊維を20質量%、ポリプロピレン−
ポリエチレン芯鞘構造の融着繊維を30%、ガラス繊維
を50質量%と、これら繊維の配合割合を変化させた。
そして、それ以外は実施例1〜3と同様にして、密度
0.254g/cm3のシートを得た。また、得られた
シートに打ち抜き加工を施して、リング状のパッキンを
製造した。パッキンには、シリコーン系の撥水剤を用い
て、撥水処理を施した。これらシートおよびリングパッ
キンの特性を表1に示す。
【0044】(比較例2)比較例1に比べ、ポリプロピ
レン−ポリエチレン芯鞘構造の融着繊維を20%、ガラ
ス繊維を60質量%という具合に、これら繊維の配合割
合を変化させた。そして、それ以外は比較例1と同様に
して、密度0.269g/cm3のシートを得た。ま
た、得られたシートに打ち抜き加工を施して、リング状
のパッキンを製造した。これらシートおよびリングパッ
キンの特性を表1に示す。
【0045】(比較例3)クラフトパルプ10質量%
と、実施例1と同様のガラス繊維20質量%と、シリ
カ、アルミナを主成分とするセラミック繊維40質量%
と、実施例1と同様のアルミナ粉30質量%とを混合し
て、合計100質量%の混合物とした。さらに、この混
合物100質量%にアクリル樹脂10質量%と高分子凝
集剤0.3質量%とを加えて原料とした、そして、この
原料を用いて、実施例1〜3と同様にしてシートとリン
グパッキンとを得た。これらのシートとリングパッキン
との特性を表1に示す。
【0046】(比較例4)0.8μm径のガラス短繊維
4質量%と、7μm径のガラス長繊維6質量%と、比較
例3と同じセラミック繊維85質量%と、セピオライト
粉5質量%とを混合して、合計100質量%の混合物と
した。さらに、この混合物100質量%に、アクリル樹
脂5質量%と、微細セルロース繊維1質量%と、高分子
凝集剤0.15質量%とを加えて、原料とした、そし
て、この原料を用いて、実施例1〜3と同様にしてシー
トとリングパッキンとを得た。これらのシートとリング
パッキンとの特性を表1に示す。
【0047】実施例1〜4のシートは、いずれも適度な
透気度を有し、加熱収縮性が良好で、凹凸も少なく、し
かもリングパッキンへの打ち抜き加工性も良好であっ
た。また打ち抜き成形されたリングパッキンは、パッキ
ンとしての所要強度を備え、その通気性が良好であり、
また所要の防水性も備えており、特にガス管路やガス器
具に用いられるパッキンとして好適なものであった。
【0048】これに対し、比較例1および比較例2で
は、セルロース繊維としてのクラフトパルプを含有せ
ず、セラミック粉としてのアルミナ粉や、アクリル樹脂
を含有しなかったため、シート特性、リングパッキン特
性ともに劣っていた。特に、ガラス繊維の含有量が多
く、また反対にポリエチレン繊維の含有量が少なかった
ため、通気性は良好であったが実施例1〜3ほどの高い
強度は得られなかった。さらに、融着材の含有量が多か
ったため、抄造シートの乾燥時の加熱収縮が大きくシー
トに凹凸が発生した。このようにシートに凹凸が発生し
たため、部材との密着が悪く、従ってパッキンの防水性
は不良であった。
【0049】比較例3および比較例4は、合成繊維とし
てのポリエチレン繊維と、融着材とを含有していなかっ
たため、強度の弱いものしか得られなかった。シートの
打ち抜き加工性も劣っていた。特に比較例3では、アル
ミナ粉は含有しているが、合成繊維および融着材を含有
しておらず、このため一対の部材どうしの間に挟み込ん
で圧縮したときの反発力が弱いすなわちへたり易いもの
であり、したがって防水性が劣っていた。また比較例4
では、アルミナ粉を含有しておらず、密度が低く、かつ
合成繊維および融着材も含有しておらず、このため同様
に一対の部材どうしの間に挟み込んで圧縮したときの反
発力が弱いすなわちへたり易いものであり、したがって
防水性が劣っていた。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によると、ガラス繊
維と、合成繊維と、セルロース繊維と、セラミック粉
と、融着材とを原料とし、さらにこの原料にアクリル樹
脂を含ませたうえで、抄造されかつ熱処理により融着材
が溶融されてシート状に形成されているため、本質的に
繊維と粉体との混合材料である材料から抄造された多孔
体であり、かつ熱処理により融着材が溶融されてシート
状に形成されたものであることから、ガス透過性すなわ
ち通気性を有し、したがってこのシートを打ち抜き加工
することなどによって、ガス透過性を有するパッキンを
得ることができ、しかも合成繊維を含有していること
で、パッキンなどへの使用に適した強度を有する。また
安価な材料を用いて抄造および熱処理という比較的簡単
なプロセスによりシート化することができるため、ガス
透過性を有するパッキンを安価に提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづくシートに対し加圧力を徐々に
増大したときの、厚さの変化の測定結果と厚さ減少率の
変化とを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J040 BA01 FA05 FA13 4L055 AC06 AF04 AF09 AF16 AF17 AF47 AG17 AG30 AG71 AH01 AH37 BE20 EA04 EA13 EA32 FA30 GA50

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維15〜40質量%と、合成繊
    維25〜50質量%と、セルロース繊維5〜25質量%
    と、セラミック粉10〜30質量%と、融着材2〜15
    質量%とを、全体で100質量%となるようにした材料
    を含有するとともに、この材料100質量%に対し、さ
    らに合成樹脂2〜15質量%を含有し、しかも抄造され
    かつ熱処理により融着材が溶融されてシート状に形成さ
    れていることを特徴とするガス透過性を有するシート。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシートにより形成され
    るとともに、撥水処理が施されていることを特徴とする
    ガス透過性を有するパッキン。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のシートが打ち抜き加工
    されることによってリング状に形成されていることを特
    徴とするガス透過性を有するパッキン。
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