JP2003111198A - 音声信号処理方法および音声再生システム - Google Patents

音声信号処理方法および音声再生システム

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JP2003111198A
JP2003111198A JP2001304890A JP2001304890A JP2003111198A JP 2003111198 A JP2003111198 A JP 2003111198A JP 2001304890 A JP2001304890 A JP 2001304890A JP 2001304890 A JP2001304890 A JP 2001304890A JP 2003111198 A JP2003111198 A JP 2003111198A
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Yuji Yamada
裕司 山田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リスナ頭外の任意の位置に音像を定位させる
場合に、音像定位用の信号処理の回路規模および演算量
を縮小することができるとともに、十分な距離感をもっ
て音像を定位させることができるようにする。 【解決手段】 補正回路31で、音声信号Dlを定位さ
せる音像位置からリスナの左耳に至る伝達関数HLL
と、設定された音像位置からリスナの左耳に至る伝達関
数HCLとの相違に応じて、音声信号Dlを補正処理
し、補正回路32で、音声信号Dlを定位させる音像位
置からリスナの右耳に至る伝達関数HLRと、設定され
た音像位置からリスナの右耳に至る伝達関数HCRとの
相違に応じて、音声信号Dlを補正処理する。音声信号
Drについても、同様とする。デジタルフィルタ37L
は、伝達関数HCLを実現するものとし、デジタルフィ
ルタ37Rは、伝達関数HCRを実現するものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、任意の位置に音
像を定位させる場合の音声信号処理方法、および任意の
位置に音像を定位させる音声再生システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近時、映画などの映像に伴う音声は、多
チャンネル音声信号が多く用いられ、映像が表示される
スクリーンやディスプレイの両側およびセンターに置か
れたスピーカ、およびリスナの後方または両横に置かれ
たスピーカなどによって再生されることを想定して記録
されている。これによって、映像中の音源と実際に聞こ
えてくる音像位置が一致するとともに、自然な広がりを
持った音場が得られる。
【0003】しかし、このような音声をヘッドホンによ
って観賞する場合、入力音声信号による音像はリスナの
頭の中に定位し、映像位置と音像定位位置が一致せず、
きわめて不自然な音像定位となるとともに、各チャンネ
ルの音声信号の音像定位位置を分離独立させることがで
きない。
【0004】楽音などの多チャンネルの音声のみを観賞
する場合も同様で、ヘッドホンによって聴取する場合に
は、スピーカによって再生する場合と異なり、音が頭の
中から聞こえ、多チャンネルの音声信号の音像定位位置
が分離せず、きわめて不自然な音場再生となる。
【0005】そこで、ヘッドホンによって音声を聴取す
る場合に、リスナ頭外の任意の位置に音像を定位させ
て、その位置にスピーカが配置されている場合と同等の
音場が得られるようにした音声再生システムが考えられ
ている。
【0006】図16は、その原理を示し、リスナ1がヘ
ッドホン3を装着して、その左右の音響変換器3L,3
Rによって音声を聴取し、ステレオ入力音声信号の音像
を、リスナ頭外の任意の位置、例えば、リスナ前方の正
中面2に対して対称な音源5L,5Rで示す位置に定位
させる場合である。
【0007】この場合、あらかじめ、音源5L,5Rの
位置に左右のスピーカを配置して、これから出力された
左右の音声をリスナ1の左右の耳1L,1Rの位置で測
定することによって、または計算によって、音源5Lか
らリスナ1の左右の耳1L,1Rに至る伝達関数HL
L,HLR、および音源5Rからリスナ1の左右の耳1
L,1Rに至る伝達関数HRL,HRRを、求めてお
く。
【0008】図17は、図16の場合の従来の音声再生
システムを示し、端子11および13に供給される、図
16の音源5Lおよび5Rの信号に相当する左右の入力
アナログ音声信号AlおよびArが、A/D(Anal
og to Digital)コンバータ21および2
3でデジタル音声信号DlおよびDrに変換され、その
デジタル音声信号Dlが、デジタルフィルタ91および
92に供給され、デジタル音声信号Drが、デジタルフ
ィルタ93および94に供給される。
【0009】デジタルフィルタ91および92は、それ
ぞれデジタル音声信号Dlに、上記の伝達関数HLLお
よびHLRを時間軸上に変換した、それぞれ図18に示
すようなインパルス応答を畳み込むものであり、デジタ
ルフィルタ93および94は、それぞれデジタル音声信
号Drに、上記の伝達関数HRLおよびHRRを時間軸
上に変換した、それぞれ図18に示すようなインパルス
応答を畳み込むものである。
【0010】デジタルフィルタ91〜94は、例えば、
それぞれ、図19に示すようなFIR(Finite
Impulse Response)フィルタによって
構成される。すなわち、この場合、入力端子61に供給
された音声信号が、そのサンプリング周期τの遅延時間
の、多段接続された遅延回路62によって順次遅延さ
れ、各乗算回路63で、入力音声信号および各遅延回路
62の出力信号に係数が乗じられ、各加算回路64で、
各乗算回路63の出力信号が順次加算され、出力端子6
5にフィルタリング後の音声信号が得られる。
【0011】また、図20に示すように、デジタルフィ
ルタ91とデジタルフィルタ92、およびデジタルフィ
ルタ93とデジタルフィルタ94は、それぞれ、遅延回
路62を共用して、デジタルフィルタ91または93を
構成する乗算回路63および加算回路64と、デジタル
フィルタ92または94を構成する乗算回路67および
加算回路68とを設け、入力端子61に入力デジタル音
声信号DlまたはDrが供給され、出力端子65にデジ
タルフィルタ91または93の出力信号DLLまたはD
RLが得られ、出力端子69にデジタルフィルタ92ま
たは94の出力信号DLRまたはDRRが得られる構成
とすることもできる。
【0012】そして、図17の音声再生システムでは、
加算回路95Lで、デジタルフィルタ91および93の
出力信号DLLおよびDRLが加算され、加算回路95
Rで、デジタルフィルタ92および94の出力信号DL
RおよびDRRが加算され、加算回路95Lおよび95
Rの出力のデジタル音声信号DLおよびDRが、D/A
(Digital to Analog)コンバータ4
1Lおよび41Rでアナログ音声信号に変換され、その
2系統のアナログ音声信号が、音声増幅回路42Lおよ
び42Rで増幅されて、ヘッドホン3の左右の音響変換
器3Lおよび3Rに供給される。
【0013】したがって、図17の音声再生システムで
は、伝達関数HLLおよびHRLが、デジタルフィルタ
91および93の系で実現され、伝達関数HLRおよび
HRRが、デジタルフィルタ92および94の系で実現
されて、左右の入力音声信号Al(Dl)およびAr
(Dr)による音像が、音源5Lおよび5Rの位置に定
位する。
【0014】図16において、正中面2に対して対称な
位置の音源5L,5Rからリスナ1の左右の耳1L,1
Rへの伝達特性が対称であると仮定すると、すなわち、
HLL=HRR,HLR=HRLであると仮定すると、
音声再生システムは、図21に示すように、2個のデジ
タルフィルタによって構成することができる。
【0015】すなわち、図21の音声再生システムで
は、A/Dコンバータ21および23からの音声信号D
lおよびDrが、加算回路96aでは加算され、加算回
路96bでは減算されて、加算回路96aおよび96b
の出力信号が、デジタルフィルタ97aおよび97bに
供給され、デジタルフィルタ97aおよび97bの出力
信号が、加算回路98aでは減算され、加算回路98b
では加算されて、加算回路98aおよび98bの出力信
号が、ヘッドホン3の音響変換器3Lおよび3Rに供給
される音声信号DLおよびDRとされる。
【0016】デジタルフィルタ97aおよび97bは、
一方が伝達関数HLL=HRRを時間軸上に変換したイ
ンパルス応答を畳み込み、他方が伝達関数HLR=HR
Lを時間軸上に変換したインパルス応答を畳み込むもの
である。
【0017】一方、スピーカによって音声を再生する場
合には、スピーカレイアウトの制約があり、多チャンネ
ルの音声を再生する多数のスピーカをリスニングルーム
に設置できるリスナは限られるという問題がある。
【0018】そこで、少ないスピーカで、例えば2個の
スピーカで、多チャンネルの入力音声信号による多数の
音像を、リスナの周りの任意の位置に定位させることが
考えられている。
【0019】図22は、その原理を示し、例えば、リス
ナ前方の正中面2に対して対称な位置にスピーカ6L,
6Rを配置し、入力音声信号SOの音像を、リスナ1の
周りの任意の位置、例えば、音源5Oで示す左後方位置
に定位させる場合である。
【0020】この場合、音源5Oの信号である入力音声
信号SOと、スピーカ6L,6Rの駆動信号SL,SR
との関係は、 SL=HL×SO …(21a) SR=HR×SO …(22a) で表される。
【0021】HLおよびHRは、それぞれ、スピーカ6
Lからリスナ1の左右の耳1L,1Rに至る伝達関数H
LL,HLR、スピーカ6Rからリスナ1の左右の耳1
L,1Rに至る伝達関数HRL,HRR、および音源5
Oからリスナ1の左右の耳1L,1Rに至る伝達関数H
OL,HORの関数として、図22の式(21)および
(22)中の信号SOに乗じられる項で表される伝達関
数で、スピーカ6L,6R間のクロストークをキャンセ
ルするように考慮されたものである。伝達関数HLL,
HLR,HRL,HRR,HOL,HORは、あらかじ
め、測定または計算によって求めておく。
【0022】図23は、図22の場合の従来の音声再生
システムを示し、端子11に供給される入力アナログ音
声信号SOaが、A/Dコンバータ21でデジタル音声
信号SOdに変換され、そのデジタル音声信号SOd
が、デジタルフィルタ99Lおよび99Rに供給され
る。
【0023】デジタルフィルタ99Lおよび99Rは、
それぞれデジタル音声信号SOdに、上記の伝達関数H
LおよびHRを時間軸上に変換したインパルス応答を畳
み込むものであり、例えば、それぞれ、図24に示すよ
うに、図19に示したようなFIRフィルタによって構
成される。
【0024】また、図25に示すように、デジタルフィ
ルタ99Lおよび99Rは、遅延回路62を共用して、
デジタルフィルタ99Lを構成する乗算回路63および
加算回路64と、デジタルフィルタ99Rを構成する乗
算回路67および加算回路68とを設け、入力端子61
に入力デジタル音声信号SOdが供給され、出力端子6
5にデジタルフィルタ99Lの出力信号SLdが得ら
れ、出力端子69にデジタルフィルタ99Rの出力信号
SRdが得られる構成とすることもできる。
【0025】そして、図23の音声再生システムでは、
デジタルフィルタ99Lおよび99Rの出力のデジタル
音声信号SLdおよびSRdが、D/Aコンバータ41
Lおよび41Rでアナログ音声信号SLaおよびSRa
に変換され、そのアナログ音声信号SLaおよびSRa
が、音声増幅回路42Lおよび42Rで増幅されて、上
記のスピーカ6L,6Rに供給される。
【0026】したがって、図23の音声再生システムで
は、伝達関数HLおよびHRが、デジタルフィルタ99
Lおよび99Rの系で実現されて、入力音声信号SO
(SOa,SOd)による音像が、音源5Oの位置に定
位する。
【0027】図23は、1チャンネルの入力音声信号の
音像を一つの音源位置に定位させる場合であるが、図2
3のような2個のデジタルフィルタ99L,99Rから
なる音像定位用の信号処理部を、多チャンネルの入力音
声信号に対して設けることによって、2個のスピーカ6
L,6Rで、多チャンネルの入力音声信号による多数の
音像を、リスナの周りの任意の位置に定位させることが
できる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図16
の原理に基づく図17の音声再生システムでは、良好な
頭外定位感を得るためには、各チャンネルの入力音声信
号につき、十分に長い一対のインパルス応答データが必
要となり、音像定位用の信号処理部をハードウェア回路
によって構成する場合には、回路規模が大きくなり、音
像定位用の信号処理部をソフトウェア(処理プログラ
ム)を含むものとして構成する場合には、演算量が多く
なり、CPUの負担が大きくなる。
【0029】これに対して、図21の音声再生システム
では、2チャンネルの入力音声信号につき、一対のイン
パルス応答データでよく、音像定位用の信号処理の回路
規模および演算量を縮小することができる。
【0030】しかしながら、図21の音声再生システム
は、図16において、正中面2に対して対称な位置の音
源5L,5Rからリスナ1の左右の耳1L,1Rへの伝
達特性が対称であることを前提にしているので、左右の
反射波を独立に構成することができず、反射波がリスナ
1の真正面または真後ろからしか来ないようなインパル
ス応答となって、リスナ1の前方または後方の遠い位置
に音像を定位させることができない欠点がある。
【0031】さらに、図22の原理に基づく図23の音
声再生システムでも、2個のスピーカ6L,6Rによっ
て音声を再生する場合、各チャンネルの入力音声信号に
つき、十分に長い一対のインパルス応答データが必要と
なり、音像定位用の信号処理の回路規模および演算量が
増大する。
【0032】そこで、この発明は、任意の位置に音像を
定位させる場合に、音像定位用の信号処理の回路規模お
よび演算量を縮小することができるとともに、十分な距
離感をもって音像を定位させることができるようにした
ものである。
【0033】
【課題を解決するための手段】この発明の音声信号処理
方法では、入力音声信号を、定位させる音像位置からリ
スナの左耳に至る伝達関数と、設定された音像位置から
リスナの左耳に至る伝達関数との相違に応じて、補正処
理した後、前記設定された音像位置からリスナの左耳に
至る伝達関数の再現用に、フィルタリング処理するとと
もに、前記入力音声信号を、前記定位させる音像位置か
らリスナの右耳に至る伝達関数と、前記設定された音像
位置からリスナの右耳に至る伝達関数との相違に応じ
て、補正処理した後、前記設定された音像位置からリス
ナの右耳に至る伝達関数の再現用に、フィルタリング処
理する。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、第1〜第4の実施形態と
して、ヘッドホンによって音声を聴取する場合を示し、
第5の実施形態として、スピーカによって音声を再生す
る場合を示す。
【0035】〔第1の実施形態…図1および図2〕図1
は、ヘッドホンによって音声を聴取する場合の、この発
明の原理を示し、リスナ1がヘッドホン3を装着して、
その左右の音響変換器3L,3Rによって音声を聴取
し、ステレオ入力音声信号の音像を、リスナ頭外の任意
の位置、例えば、リスナ前方の正中面2に対して対称な
音源5L,5Rで示す位置に定位させる場合である。
【0036】この場合、音源5L,5Rとは別に、代表
的な音像位置として、例えば、音源5Cで示す正中面前
方の位置を設定する。
【0037】音源5Cからリスナ1の左右の耳1L,1
Rに至る伝達関数HCL,HCR、音源5Lからリスナ
1の左右の耳1L,1Rに至る伝達関数HLL,HL
R、および音源5Rからリスナ1の左右の耳1L,1R
に至る伝達関数HRL,HRRは、あらかじめ、測定ま
たは計算によって求めておく。
【0038】図2は、図1の場合の、この発明の音声再
生システムの一実施形態を示し、端子11および13に
供給される、図1の音源5Lおよび5Rの信号に相当す
る左右の入力アナログ音声信号AlおよびArを、A/
Dコンバータ21および23でデジタル音声信号Dlお
よびDrに変換し、そのデジタル音声信号DlおよびD
rを、信号処理部30に供給する。
【0039】信号処理部30は、専用のDSP(Dig
ital Signal Processor)などに
よってソフトウェア(処理プログラム)を含むものとし
て、またはハードウェア回路として、機能的に、補正回
路31および32からなる音像定位制御部51、補正回
路33および34からなる音像定位制御部53、加算回
路35L,35R、およびデジタルフィルタ37L,3
7Rによって構成し、音像を定位させる位置、すなわち
図1の音源5L,5Rの位置(リスナ1に対する方向お
よび距離)を示す情報である音像定位位置情報Scによ
って、補正回路31〜34を制御する。
【0040】そして、A/Dコンバータ21からのデジ
タル音声信号Dlを、補正回路31および32に供給
し、A/Dコンバータ23からのデジタル音声信号Dr
を、補正回路33および34に供給し、加算回路35L
で、補正回路31および33の出力信号DlLおよびD
rLを加算し、加算回路35Rで、補正回路32および
34の出力信号DlRおよびDrRを加算し、加算回路
35Lおよび35Rの出力信号DcLおよびDcRを、
デジタルフィルタ37Lおよび37Rに供給する。
【0041】さらに、デジタルフィルタ37Lおよび3
7Rの出力のデジタル音声信号DLおよびDRを、D/
Aコンバータ41Lおよび41Rでアナログ音声信号に
変換し、その2系統のアナログ音声信号を、音声増幅回
路42Lおよび42Rで増幅して、ヘッドホン3の左右
の音響変換器3Lおよび3Rに供給する。
【0042】補正回路31は、入力デジタル音声信号D
lに対して、図1の式(1)で示す伝達関数比に相当す
る補正処理を施すものとし、補正回路32は、入力デジ
タル音声信号Dlに対して、図1の式(2)で示す伝達
関数比に相当する補正処理を施すものとし、補正回路3
3は、入力デジタル音声信号Drに対して、図1の式
(3)で示す伝達関数比に相当する補正処理を施すもの
とし、補正回路34は、入力デジタル音声信号Drに対
して、図1の式(4)で示す伝達関数比に相当する補正
処理を施すものとする。具体的に、補正回路31〜34
は、後述のように構成する。
【0043】デジタルフィルタ37Lは、加算回路35
Lの出力信号DcLに、図1の音源5Cからリスナ1の
左耳1Lに至る伝達関数HCLを時間軸上に変換した、
図3に示すようなインパルス応答を畳み込むものとし、
デジタルフィルタ37Rは、加算回路35Rの出力信号
DcRに、図1の音源5Cからリスナ1の右耳1Rに至
る伝達関数HCRを時間軸上に変換した、図3に示すよ
うなインパルス応答を畳み込むものとする。
【0044】デジタルフィルタ37Lおよび37Rは、
例えば、それぞれ、図4に示すように、図19に示した
ようなFIRフィルタによって構成する。
【0045】上述した図2の音声再生システムでは、補
正回路31とデジタルフィルタ37Lとの系によって、
図1の音源5Lからリスナ1の左耳1Lに至る伝達関数
HLLが実現され、補正回路32とデジタルフィルタ3
7Rとの系によって、図1の音源5Lからリスナ1の右
耳1Rに至る伝達関数HLRが実現され、補正回路33
とデジタルフィルタ37Lとの系によって、図1の音源
5Rからリスナ1の左耳1Lに至る伝達関数HRLが実
現され、補正回路34とデジタルフィルタ37Rとの系
によって、図1の音源5Rからリスナ1の右耳1Rに至
る伝達関数HRRが実現される。
【0046】したがって、左右の入力音声信号Al(D
l)およびAr(Dr)による音像を、音源5Lおよび
5Rの位置に定位させることができる。
【0047】しかも、2チャンネルの入力音声信号につ
き、2個のデジタルフィルタ37L,37Rによって、
十分に長い一対のインパルス応答データが得られればよ
く、補正回路31〜34は、図1の式(1)〜(4)で
示す伝達関数比に相当する補正処理を行うだけであっ
て、一般に、異なる音源からリスナの同一の耳への伝達
特性は、きわめて類似した特性を有するので、補正回路
31〜34は、デジタルフィルタ37L,37Rに比べ
て、回路規模を著しく小さくし、演算量を著しく少なく
することができる。したがって、全体として、音像定位
用の信号処理の回路規模および演算量を縮小することが
できる。
【0048】一般に伝達関数は、伝送路における信号の
遅延および減衰、および伝送路の周波数特性などの要素
を含むが、音像定位については、遅延時間が定位感に最
も影響する。
【0049】そこで、補正回路31〜34は、例えば、
図5に示すように、それぞれ、遅延回路55によって構
成し、上記の音像定位位置情報Scによって、補正回路
31〜34の遅延回路55の遅延時間を設定する。
【0050】具体的に、主音が図1の音源5L,5Cか
らリスナ1の左耳1Lに到達するのに要する時間の差
を、補正回路31の遅延回路55によって実現し、主音
が図1の音源5L,5Cからリスナ1の右耳1Rに到達
するのに要する時間の差を、補正回路32の遅延回路5
5によって実現し、主音が図1の音源5R,5Cからリ
スナ1の左耳1Lに到達するのに要する時間の差を、補
正回路33の遅延回路55によって実現し、主音が図1
の音源5R,5Cからリスナ1の右耳1Rに到達するの
に要する時間の差を、補正回路34の遅延回路55によ
って実現する。
【0051】また、補正回路31〜34は、例えば、図
6に示すように、それぞれ、遅延回路55および減衰回
路56によって構成し、上記の音像定位位置情報Scに
よって、補正回路31〜34の遅延回路55の遅延時間
および減衰回路56の減衰比を設定する。
【0052】このように信号の減衰も考慮することによ
って、より確実に所望の位置に音像を定位させることが
できる。
【0053】また、補正回路31〜34は、例えば、図
7に示すように、それぞれ、遅延回路55および周波数
特性補正回路57によって構成し、上記の音像定位位置
情報Scによって、補正回路31〜34の遅延回路55
の遅延時間および周波数特性補正回路57の周波数特性
を設定する。
【0054】一般に、音源の位置がリスナ正中面から左
右方向に離れるほど、リスナの耳に到達する信号の高域
成分が減少する。
【0055】図7の例では、定位させる音像位置(図1
の音源5L,5Rの位置)に応じて、周波数特性補正回
路57を制御することによって、このような実際の定位
感に、より近い定位感を得ることができる。
【0056】周波数特性補正回路57は、例えば、図8
に示すように、入力音声信号Sinを、遅延回路71a
および71bで、それぞれτだけ順次遅延させ、出力音
声信号Soutを、遅延回路72aおよび72bで、そ
れぞれτだけ順次遅延させ、乗算回路73および74
a,74b,75a,75bで、それぞれ入力音声信号
Sinおよび遅延回路71a,71b,72a,72b
の出力信号に係数を乗じ、加算回路76で、乗算回路7
3,74a,74b,75a,75bの乗算結果を加算
し、その加算結果を出力音声信号Soutとして取り出
す構成とする。乗算回路73,74a,74b,75
a,75bの係数は、上記の音像定位位置情報Scによ
って、定位させる音像位置(図1の音源5L,5Rの位
置)に応じて設定する。
【0057】さらに、補正回路31〜34は、例えば、
それぞれ、図9に示すようなFIRフィルタによって構
成する。
【0058】すなわち、この場合、入力端子81に供給
された音声信号を、そのサンプリング周期τの遅延時間
の、多段接続された遅延回路82によって順次遅延さ
せ、各乗算回路83で、入力音声信号および各遅延回路
82の出力信号に係数を乗じ、各加算回路84で、各乗
算回路83の出力信号を順次加算し、出力端子85にフ
ィルタリング後の音声信号を得る。各乗算回路83の係
数は、上記の音像定位位置情報Scによって、定位させ
る音像位置(図1の音源5L,5Rの位置)に応じて設
定する。
【0059】この場合、補正回路31〜34を構成する
FIRフィルタは、伝達関数の補正用であって、図4に
示したようなデジタルフィルタ37L,37Rを構成す
るFIRフィルタとは異なり、長いインパルス応答デー
タが得られる必要はなく、100タップ程度の低次のフ
ィルタでよい。
【0060】このように補正回路31〜34をFIRフ
ィルタによって構成することによって、より高精度の音
像定位を行うことができる。
【0061】代表的な音像位置として設定する音像位置
は、図1の音源5Cで示すような、各チャンネルの入力
音声信号につき共通の、例えば、正中面2上の位置とす
る代わりに、各チャンネルの入力音声信号につき別個
の、例えば、正中面2に対して対称な位置としてもよ
い。
【0062】また、入力音声信号は1チャンネルでもよ
い。この場合には、入力音声信号を、それぞれデジタル
フィルタ37Lおよび37Rのような一対のデジタルフ
ィルタによってフィルタリングした後、それぞれ補正回
路31および32または補正回路33および34のよう
な一対の補正回路によって補正処理することができる。
【0063】〔第2の実施形態…図10〕図10は、こ
の発明の音声再生システムの他の実施形態を示し、図1
のようにステレオ音声信号をヘッドホンによって聴取す
る場合の別の実施形態である。
【0064】この実施形態では、図1の音源5Cで示す
ような代表的な音像位置を設定しないで、加算回路35
Lで、A/Dコンバータ21からの入力デジタル音声信
号Dlと補正回路33の出力信号を加算し、加算回路3
5Rで、A/Dコンバータ23からの入力デジタル音声
信号Drと補正回路32の出力信号を加算し、加算回路
35Lおよび35Rの出力信号を、デジタルフィルタ3
7Lおよび37Rに供給するとともに、補正回路33
を、入力デジタル音声信号Drに対して、伝達関数比H
RL/HLLに相当する補正処理を施すものとし、補正
回路32を、入力デジタル音声信号Dlに対して、伝達
関数比HLR/HRRに相当する補正処理を施すものと
し、デジタルフィルタ37Lを、加算回路35Lの出力
信号に、伝達関数HLLを時間軸上に変換したインパル
ス応答を畳み込むものとし、デジタルフィルタ37R
を、加算回路35Rの出力信号に、伝達関数HRRを時
間軸上に変換したインパルス応答を畳み込むものとす
る。
【0065】補正回路32および33は、それぞれ、図
5、図6、図7または図9に示したような構成とする。
その他は、図2の実施形態と同じである。
【0066】したがって、図10の音声再生システムで
は、補正回路33、加算回路35Lおよびデジタルフィ
ルタ37Lの系によって、図1の音源5L,5Rからリ
スナ1の左耳1Lに至る伝達関数HLL,HRLが実現
され、補正回路32、加算回路35Rおよびデジタルフ
ィルタ37Rの系によって、図1の音源5L,5Rから
リスナ1の右耳1Rに至る伝達関数HLR,HRRが実
現され、左右の入力音声信号Al(Dl)およびAr
(Dr)による音像を、音源5Lおよび5Rの位置に定
位させることができる。
【0067】しかも、この実施形態では、2チャンネル
の入力音声信号につき、2個の補正回路でよく、音像定
位用の信号処理の回路規模および演算量を、より縮小す
ることができる。
【0068】〔第3の実施形態…図11〕図2および図
10の実施形態は、2チャンネルの音声信号をヘッドホ
ンによって聴取する場合であるが、この発明は、より多
チャンネルの音声信号をヘッドホンによって聴取する場
合にも適用することができる。
【0069】図11は、この場合の一実施形態を示し、
デジタル音声信号Da,Db,Dc,Dd,Deは、そ
れぞれ、リスナ頭外の任意の位置に音像を定位させる入
力音声信号である。
【0070】この入力音声信号Da〜Deを、音像定位
制御部51a〜51eの補正回路31および32に供給
し、加算回路35Lで、音像定位制御部51a〜51e
の補正回路31の出力信号を加算し、加算回路35R
で、音像定位制御部51a〜51eの補正回路32の出
力信号を加算し、加算回路35Lおよび35Rの出力信
号を、デジタルフィルタ37Lおよび37Rに供給す
る。
【0071】音像定位制御部51a〜51eの補正回路
31,32は、図2の実施形態の補正回路31,32ま
たは33,34と同様に、それぞれ、入力音声信号Da
〜Deに対して、定位させる音像位置に応じた伝達関数
比に相当する補正処理を施すものとし、デジタルフィル
タ37L,37Rは、図2の実施形態のデジタルフィル
タ37L,37Rと同様に、図1の音源5Cからリスナ
1の左右の耳1L,1Rに至る伝達関数HCL,HCR
を実現するものとする。
【0072】図17に示した従来の方法では、十分に長
いインパルス応答データが得られるデジタルフィルタと
して、入力音声信号のチャンネル数の2倍のフィルタが
必要となる。これに対して、図11の実施形態では、入
力音声信号のチャンネル数にかかわらず、十分に長いイ
ンパルス応答データが得られるデジタルフィルタは2個
でよく、入力音声信号のチャンネル数が多いほど、従来
の方法と比べて、音像定位用の信号処理の回路規模およ
び演算量を縮小することができる。
【0073】しかも、デジタルフィルタ37L,37R
の出力信号DL,DRという同一のデータによって、各
チャンネルの入力音声信号の音像を定位させるので、各
チャンネル間で均一な音質を得ることができる。
【0074】〔第4の実施形態…図12および図13〕
図12は、多チャンネルの音声信号をヘッドホンによっ
て聴取する場合の他の実施形態を示す。
【0075】この実施形態では、図13に示すように、
リスナ前方の正中面に対して対称な音源5A,5Bで示
す位置に、入力音声信号Da,Dbの音像を定位させる
とともに、リスナ後方の正中面に対して対称な音源5
D,5Eで示す位置に、入力音声信号Dd,Deの音像
を定位させるもので、代表的な音像位置として、音源5
Cで示す正中面前方の位置、および音源5Fで示す正中
面後方の位置を設定する。
【0076】音源5A,5B,5D,5E,5C,5F
からリスナ1の左耳1Lに至る伝達関数HLL,HR
L,BLL,BRL,HCL,BCL、および音源5
A,5B,5D,5E,5C,5Fからリスナ1の右耳
1Rに至る伝達関数HLR,HRR,BLR,BRR,
HCR,BCRは、あらかじめ、測定または計算によっ
て求めておく。
【0077】図12の音声再生システムでは、入力音声
信号Da,Db,Dd,Deを、音像定位制御部51
a,51b,51d,51eの補正回路31および32
に供給し、加算回路35Lで、音像定位制御部51aお
よび51bの補正回路31の出力信号を加算し、加算回
路35Rで、音像定位制御部51aおよび51bの補正
回路32の出力信号を加算し、加算回路36Lで、音像
定位制御部51dおよび51eの補正回路31の出力信
号を加算し、加算回路36Rで、音像定位制御部51d
および51eの補正回路32の出力信号を加算し、加算
回路35L,35R,36L,36Rの出力信号を、デ
ジタルフィルタ37L,37R,38L,38Rに供給
する。
【0078】音像定位制御部51a,51b,51d,
51eの補正回路31,32、およびデジタルフィルタ
37L,37R,38L,38Rは、図13の音源5C
の位置を利用して、入力音声信号Da,Dbの音像を音
源5A,5Bの位置に定位させる信号処理部と、音源5
Fの位置を利用して、入力音声信号Dd,Deの音像を
音源5D,5Eの位置に定位させる信号処理部とが並列
的に設けられるように構成する。
【0079】この実施形態では、入力音声信号Da,D
bおよびDd,Deについての音像定位を、それぞれ、
定位させる音像位置である音源5A,5Bおよび5D,
5Eの位置に近い、音源5Cおよび5Fの位置を利用し
て行うので、音像定位制御部51a,51bおよび51
d,51eでの補正量を少なくすることができ、高精度
の音像定位を行うことができる。
【0080】〔第5の実施形態…図14および図15〕
図14は、スピーカによって音声を再生する場合の、こ
の発明の音声再生システムの一実施形態を示す。
【0081】この実施形態では、例えば、図15に示す
ように、リスナ前方の正中面に対して対称な位置にスピ
ーカ6L,6Rを配置し、ステレオ音声信号の音像を、
リスナ1の周りの任意の位置、例えば、音源5L,5R
で示すリスナ前方の正中面に対して対称な位置に定位さ
せる。
【0082】この場合、スピーカ6Lからリスナ1の左
右の耳1L,1Rに至る伝達関数FLL,FLR、スピ
ーカ6Rからリスナ1の左右の耳1L,1Rに至る伝達
関数FRL,FRR、音源5Lからリスナ1の左右の耳
1L,1Rに至る伝達関数HLL,HLR、および音源
5Rからリスナ1の左右の耳1L,1Rに至る伝達関数
HRL,HRRの関係は、図15の式(11)〜(1
4)で表される。
【0083】図14の音声再生システムでは、実際にス
ピーカ6Lから音声を出力することによって、図15の
式(11)(12)の左辺の第3項の、スピーカ6Lか
らリスナ1の左右の耳1L,1Rに至る伝達関数FL
L,FLRを実現し、実際にスピーカ6Rから音声を出
力することによって、式(13)(14)の左辺の第3
項の、スピーカ6Rからリスナ1の左右の耳1L,1R
に至る伝達関数FRL,FRRを実現し、信号処理部3
0での補正処理によって、式(11)〜(14)の左辺
の第1項および第2項の伝達関数比を実現する。
【0084】したがって、スピーカ6Lからリスナ1の
左右の耳1L,1Rに至る伝達関数FLL,FLRを含
む、スピーカ6L側の系によって、音源5Lからリスナ
1の左右の耳1L,1Rに至る伝達関数HLL,HLR
が実現され、スピーカ6Rからリスナ1の左右の耳1
L,1Rに至る伝達関数FRL,FRRを含む、スピー
カ6R側の系によって、音源5Rからリスナ1の左右の
耳1L,1Rに至る伝達関数HRL,HRRが実現さ
れ、左右の入力音声信号Al(Dl)およびAr(D
r)による音像を、音源5Lおよび5Rの位置に定位さ
せることができる。
【0085】具体的に、信号処理部30では、A/Dコ
ンバータ21からの入力デジタル音声信号Dlを、補正
回路31aおよび32aに供給し、A/Dコンバータ2
3からの入力デジタル音声信号Drを、補正回路33a
および34aに供給し、加算回路35aで、補正回路3
1aおよび33aの出力信号を加算し、加算回路36a
で、補正回路32aおよび34aの出力信号を加算し、
加算回路35aの出力信号を、補正回路31bおよび3
2bに供給し、加算回路36aの出力信号を、補正回路
33bおよび34bに供給し、加算回路35bで、補正
回路31bおよび33bの出力信号を加算し、加算回路
36bで、補正回路32bおよび34bの出力信号を加
算し、加算回路35bおよび36bの出力のデジタル音
声信号を、スピーカ6Lおよび6Rを駆動する音声信号
SLおよびSRとして、D/Aコンバータ41Lおよび
41Rに供給する。
【0086】この実施形態では、長いインパルス応答デ
ータを得るデジタルフィルタを必要とせず、音像定位用
の信号処理の回路規模および演算量を著しく縮小するこ
とができる。
【0087】
【発明の効果】上述したように、この発明によれば、音
像定位用の信号処理の回路規模および演算量を縮小する
ことができるとともに、十分な距離感をもって音像を定
位させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の原理を示す図である。
【図2】第1の実施形態の音声再生システムを示す図で
ある。
【図3】インパルス応答の例を示す図である。
【図4】デジタルフィルタの一例を示す図である。
【図5】補正回路の第1の例を示す図である。
【図6】補正回路の第2の例を示す図である。
【図7】補正回路の第3の例を示す図である。
【図8】周波数特性補正回路の一例を示す図である。
【図9】補正回路の第4の例を示す図である。
【図10】第2の実施形態の音声再生システムを示す図
である。
【図11】第3の実施形態の音声再生システムを示す図
である。
【図12】第4の実施形態の音声再生システムを示す図
である。
【図13】第4の実施形態の原理を示す図である。
【図14】第5の実施形態の音声再生システムを示す図
である。
【図15】第5の実施形態の原理を示す図である。
【図16】従来の方法の原理を示す図である。
【図17】従来の音声再生システムの一例を示す図であ
る。
【図18】インパルス応答の例を示す図である。
【図19】図17のデジタルフィルタの一例を示す図で
ある。
【図20】図17のデジタルフィルタの他の例を示す図
である。
【図21】従来の音声再生システムの他の例を示す図で
ある。
【図22】スピーカ再生の場合の従来の方法の原理を示
す図である。
【図23】スピーカ再生の場合の従来の音声再生システ
ムの一例を示す図である。
【図24】図23のデジタルフィルタの一例を示す図で
ある。
【図25】図23のデジタルフィルタの他の例を示す図
である。
【符号の説明】
主要部については図中に全て記述したので、ここでは省
略する。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力音声信号を、定位させる音像位置から
    リスナの左耳に至る伝達関数と、設定された音像位置か
    らリスナの左耳に至る伝達関数との相違に応じて、補正
    処理した後、前記設定された音像位置からリスナの左耳
    に至る伝達関数の再現用に、フィルタリング処理すると
    ともに、 前記入力音声信号を、前記定位させる音像位置からリス
    ナの右耳に至る伝達関数と、前記設定された音像位置か
    らリスナの右耳に至る伝達関数との相違に応じて、補正
    処理した後、前記設定された音像位置からリスナの右耳
    に至る伝達関数の再現用に、フィルタリング処理する音
    声信号処理方法。
  2. 【請求項2】入力音声信号を、設定された音像位置から
    リスナの左耳に至る伝達関数の再現用に、フィルタリン
    グ処理した後、定位させる音像位置からリスナの左耳に
    至る伝達関数と、前記設定された音像位置からリスナの
    左耳に至る伝達関数との相違に応じて、補正処理すると
    ともに、 前記入力音声信号を、前記設定された音像位置からリス
    ナの右耳に至る伝達関数の再現用に、フィルタリング処
    理した後、前記定位させる音像位置からリスナの右耳に
    至る伝達関数と、前記設定された音像位置からリスナの
    右耳に至る伝達関数との相違に応じて、補正処理する音
    声信号処理方法。
  3. 【請求項3】第1および第2の入力音声信号を、それぞ
    れ、定位させる音像位置からリスナの左耳に至る伝達関
    数と、設定された音像位置からリスナの左耳に至る伝達
    関数との相違に応じて、補正処理した後、加算して、前
    記設定された音像位置からリスナの左耳に至る伝達関数
    の再現用に、フィルタリング処理するとともに、 前記第1および第2の入力音声信号を、それぞれ、前記
    定位させる音像位置からリスナの右耳に至る伝達関数
    と、前記設定された音像位置からリスナの右耳に至る伝
    達関数との相違に応じて、補正処理した後、加算して、
    前記設定された音像位置からリスナの右耳に至る伝達関
    数の再現用に、フィルタリング処理する音声信号処理方
    法。
  4. 【請求項4】請求項3の音声信号処理方法において、 前記設定された音像位置は、前記第1および第2の入力
    音声信号につき共通の、正中面上の位置である音声信号
    処理方法。
  5. 【請求項5】請求項3の音声信号処理方法において、 前記設定された音像位置は、前記第1および第2の入力
    音声信号につき別個の、正中面に対して対称な位置であ
    る音声信号処理方法。
  6. 【請求項6】第1組中の第1および第2の入力音声信号
    につき、請求項3記載の音声信号処理方法を、前記設定
    された音像位置をリスナ前方半面内の位置として、実行
    するとともに、第2組中の第1および第2の入力音声信
    号につき、請求項3記載の音声信号処理方法を、前記設
    定された音像位置をリスナ後方半面内の位置として、実
    行する音声信号処理方法。
  7. 【請求項7】第1の入力音声信号につき定位させる音像
    位置である第1の音像位置からリスナの一方の耳に至る
    伝達関数と、第2の入力音声信号につき定位させる音像
    位置である第2の音像位置から前記一方の耳に至る伝達
    関数との相違に応じて、第1の入力音声信号を補正処理
    し、 前記第2の音像位置からリスナの他方の耳に至る伝達関
    数と、前記第1の音像位置から前記他方の耳に至る伝達
    関数との相違に応じて、第2の入力音声信号を補正処理
    し、 補正処理前の第1の入力音声信号と補正処理後の第2の
    入力音声信号を加算して、前記第1の音像位置から前記
    他方の耳に至る伝達関数の再現用に、フィルタリング処
    理し、 補正処理前の第2の入力音声信号と補正処理後の第1の
    入力音声信号を加算して、前記第2の音像位置から前記
    一方の耳に至る伝達関数の再現用に、フィルタリング処
    理する音声信号処理方法。
  8. 【請求項8】入力音声信号を、定位させる音像位置から
    リスナの耳に至る伝達関数と、スピーカからリスナの耳
    に至る伝達関数との相違に応じて、補正処理して、前記
    スピーカに供給される出力音声信号を得る音声信号処理
    方法。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかの音声信号処理方
    法において、 前記補正処理は、入力音声信号を遅延させる処理である
    音声信号処理方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜8のいずれかの音声信号処理
    方法において、 前記補正処理は、入力音声信号を遅延させるとともに、
    そのレベルを補正する処理である音声信号処理方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜8のいずれかの音声信号処理
    方法において、 前記補正処理は、入力音声信号を遅延させるとともに、
    その周波数特性を補正する処理である音声信号処理方
    法。
  12. 【請求項12】入力音声信号を、定位させる音像位置か
    らリスナの左耳に至る伝達関数と、設定された音像位置
    からリスナの左耳に至る伝達関数との相違に応じて、補
    正処理する補正手段と、 この補正手段の出力の音声信号を、前記設定された音像
    位置からリスナの左耳に至る伝達関数の再現用に、フィ
    ルタリング処理するフィルタリング手段と、 前記入力音声信号を、前記定位させる音像位置からリス
    ナの右耳に至る伝達関数と、前記設定された音像位置か
    らリスナの右耳に至る伝達関数との相違に応じて、補正
    処理する補正手段と、 この補正手段の出力の音声信号を、前記設定された音像
    位置からリスナの右耳に至る伝達関数の再現用に、フィ
    ルタリング処理するフィルタリング手段と、 を備える音声再生システム。
  13. 【請求項13】入力音声信号を、設定された音像位置か
    らリスナの左耳に至る伝達関数の再現用に、フィルタリ
    ング処理するフィルタリング手段と、 このフィルタリング手段の出力の音声信号を、定位させ
    る音像位置からリスナの左耳に至る伝達関数と、前記設
    定された音像位置からリスナの左耳に至る伝達関数との
    相違に応じて、補正処理する補正手段と、 前記入力音声信号を、前記設定された音像位置からリス
    ナの右耳に至る伝達関数の再現用に、フィルタリング処
    理するフィルタリング手段と、 このフィルタリング手段の出力の音声信号を、前記定位
    させる音像位置からリスナの右耳に至る伝達関数と、前
    記設定された音像位置からリスナの右耳に至る伝達関数
    との相違に応じて、補正処理する補正手段と、 を備える音声再生システム。
  14. 【請求項14】第1および第2の入力音声信号を、それ
    ぞれ、定位させる音像位置からリスナの左耳に至る伝達
    関数と、設定された音像位置からリスナの左耳に至る伝
    達関数との相違に応じて、補正処理する第1および第2
    の補正手段と、 この第1および第2の補正手段の出力の音声信号を加算
    して、前記設定された音像位置からリスナの左耳に至る
    伝達関数の再現用に、フィルタリング処理する第1のフ
    ィルタリング手段と、 前記第1および第2の入力音声信号を、それぞれ、前記
    定位させる音像位置からリスナの右耳に至る伝達関数
    と、前記設定された音像位置からリスナの右耳に至る伝
    達関数との相違に応じて、補正処理する第3および第4
    の補正手段と、 この第3および第4の補正手段の出力の音声信号を加算
    して、前記設定された音像位置からリスナの右耳に至る
    伝達関数の再現用に、フィルタリング処理する第2のフ
    ィルタリング手段と、 を備える音声再生システム。
  15. 【請求項15】請求項14の音声再生システムにおい
    て、 前記設定された音像位置は、前記第1および第2の入力
    音声信号につき共通の、正中面上の位置である音声再生
    システム。
  16. 【請求項16】請求項14の音声再生システムにおい
    て、 前記設定された音像位置は、前記第1および第2の入力
    音声信号につき別個の、正中面に対して対称な位置であ
    る音声再生システム。
  17. 【請求項17】第1組中の第1および第2の入力音声信
    号を、それぞれ、定位させる音像位置からリスナの左耳
    に至る伝達関数と、リスナ前方半面内に設定された音像
    位置からリスナの左耳に至る伝達関数との相違に応じ
    て、補正処理する第1組の第1および第2の補正手段
    と、 この第1組の第1および第2の補正手段の出力の音声信
    号を加算して、前記リスナ前方半面内に設定された音像
    位置からリスナの左耳に至る伝達関数の再現用に、フィ
    ルタリング処理する第1組の第1のフィルタリング手段
    と、 前記第1組中の第1および第2の入力音声信号を、それ
    ぞれ、前記定位させる音像位置からリスナの右耳に至る
    伝達関数と、前記リスナ前方半面内に設定された音像位
    置からリスナの右耳に至る伝達関数との相違に応じて、
    補正処理する第1組の第3および第4の補正手段と、 この第1組の第3および第4の補正手段の出力の音声信
    号を加算して、前記リスナ前方半面内に設定された音像
    位置からリスナの右耳に至る伝達関数の再現用に、フィ
    ルタリング処理する第1組の第2のフィルタリング手段
    と、 第2組中の第1および第2の入力音声信号を、それぞ
    れ、定位させる音像位置からリスナの左耳に至る伝達関
    数と、リスナ後方半面内に設定された音像位置からリス
    ナの左耳に至る伝達関数との相違に応じて、補正処理す
    る第2組の第1および第2の補正手段と、 この第2組の第1および第2の補正手段の出力の音声信
    号を加算して、前記リスナ後方半面内に設定された音像
    位置からリスナの左耳に至る伝達関数の再現用に、フィ
    ルタリング処理する第2組の第1のフィルタリング手段
    と、 前記第2組中の第1および第2の入力音声信号を、それ
    ぞれ、前記定位させる音像位置からリスナの右耳に至る
    伝達関数と、前記リスナ後方半面内に設定された音像位
    置からリスナの右耳に至る伝達関数との相違に応じて、
    補正処理する第2組の第3および第4の補正手段と、 この第2組の第3および第4の補正手段の出力の音声信
    号を加算して、前記リスナ後方半面内に設定された音像
    位置からリスナの右耳に至る伝達関数の再現用に、フィ
    ルタリング処理する第2組の第2のフィルタリング手段
    と、 を備える音声再生システム。
  18. 【請求項18】第1の入力音声信号につき定位させる音
    像位置である第1の音像位置からリスナの一方の耳に至
    る伝達関数と、第2の入力音声信号につき定位させる音
    像位置である第2の音像位置から前記一方の耳に至る伝
    達関数との相違に応じて、第1の入力音声信号を補正処
    理する第1の補正手段と、 前記第2の音像位置からリスナの他方の耳に至る伝達関
    数と、前記第1の音像位置から前記他方の耳に至る伝達
    関数との相違に応じて、第2の入力音声信号を補正処理
    する第2の補正手段と、 補正処理前の第1の入力音声信号と補正処理後の第2の
    入力音声信号を加算して、前記第1の音像位置から前記
    他方の耳に至る伝達関数の再現用に、フィルタリング処
    理する第1のフィルタリング手段と、 補正処理前の第2の入力音声信号と補正処理後の第1の
    入力音声信号を加算して、前記第2の音像位置から前記
    一方の耳に至る伝達関数の再現用に、フィルタリング処
    理する第2のフィルタリング手段と、 を備える音声再生システム。
  19. 【請求項19】入力音声信号を、定位させる音像位置か
    らリスナの耳に至る伝達関数と、スピーカからリスナの
    耳に至る伝達関数との相違に応じて、補正処理する補正
    手段を備える音声再生システム。
  20. 【請求項20】請求項12〜19のいずれかの音声再生
    システムにおいて、 前記補正手段が、遅延手段からなる音声再生システム。
  21. 【請求項21】請求項12〜19のいずれかの音声再生
    システムにおいて、 前記補正手段が、遅延手段および信号レベル補正手段か
    らなる音声再生システム。
  22. 【請求項22】請求項12〜19のいずれかの音声再生
    システムにおいて、 前記補正手段が、遅延手段および周波数特性補正手段か
    らなる音声再生システム。
  23. 【請求項23】請求項12〜19のいずれかの音声再生
    システムにおいて、 前記補正手段が、FIRフィルタからなる音声再生シス
    テム。
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