JP2003143094A - 雑音除去方法及び雑音除去装置 - Google Patents

雑音除去方法及び雑音除去装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャンネル分離の効果を不必要に低下させる
ことなく、空間的歪みを効果的に抑制する。 【解決手段】 少なくとも1つの減衰係数(Hden
によるステレオ差信号(U(z))の減衰に基づいて
ステレオ信号とモノラル信号を混合する際に、ステレオ
差信号(U(z))の振幅を考慮して少なくとも1つ
の減衰係数(H en)を重み付けし、ステレオ差信号
(U(z))を減衰させる第2の減衰係数
(Hatt)を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステレオ信号の雑
音除去方法及びこの雑音除去方法に基づいて動作するス
テレオ信号雑音除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周波数変調(frequency modulation:以
下、FMという。)放送方式は、現在、世界で最も重要
な放送方式である。長年に亘るアナログ放送受信機の開
発の結果、現在は非常に高性能な受信機が市販されてい
る。新たな技術により、FM放送信号受信のための新た
なアルゴリズムを使用することができるようになってい
る。特に、デジタルシグナルプロセッサ(digital sign
al processor:以下、DSPという。)の処理能力が高
まり、製造コストが低下したため、FM及び振幅変調
(amplitude modulation:以下、AMという。)等のア
ナログ放送信号をデジタル的に処理することができるよ
うになっている。アナログ放送方式に対してデジタル信
号処理を導入することには、様々な利点がある。例え
ば、各機能を1つの集積回路(integrated circuit:以
下、ICという。)に集積することにより、受信機の大
きさを小さくことができ、また、デジタルラジオモンデ
アル(Digital Radio Mondiale:DRM)やデジタルオ
ーディオ放送(Digital Audio Broadcasting:DAB)
等のデジタル放送方式を同じ大規模集積回路(large sc
ale integrated circuit:以下、LSIという。)に集
積することもできるようになっている。
【0003】FM放送においては、ステレオ多重信号
(multiplex signal)が周波数変調される。ステレオ多
重信号のスペクトルを図2に示す。ステレオ多重信号
は、ステレオ和信号(sum signal)と、振幅変調され、
搬送波が抑圧された差信号(difference signal)から
なる。ステレオ和信号は、左+右(L+R)のオーディ
オ信号情報を表し、差信号は、左−右(L−R)のオー
ディオ信号情報を表す。振幅変調された差信号を復調す
るために、ステレオ多重信号にはパイロット搬送波が重
畳されている。
【0004】携帯型FM受信機では、受信状態が頻繁に
悪化する。現在のFM受信機は、電界強度(field stre
ngth)及びマルチパス検出に基づき、約20.7dBの
信号対雑音比(signal to noise ratio:以下、SN比
という。)を得るために、ステレオ受信からモノラル受
信に切り換える機能を有している。このような雑音除去
法は、周波数復調器の出力雑音パワースペクトル密度
(frequency demodulator output noise power spectra
l density)が周波数の2乗に比例して高くなり、すな
わち、モノラル信号はステレオ和信号に等しい周波数帯
域で伝送されるが、ステレオ差信号はより高い周波数帯
域で伝送され、モノラル信号に含まれる雑音はステレオ
差信号の雑音よりも少ないという事実に基づいている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ステレオ信号からモノ
ラル信号への切換は、ユーザに違和感を与えるため、多
くの携帯型FM受信機は、ステレオ信号からモノラル信
号への移行をスライド方式で切り換える機能を有してい
る。このようなステレオ信号からモノラル信号へのスラ
イド方式の切換は、例えば、ドイツ特許公報DE440
0865C2号に開示されている。この文献に基づく技
術では、ステレオのチャンネル分離(channel separati
on)は、番組の種類に関する情報及び信号内の雑音レベ
ル及び/又は周波数変調RF信号の電界強度に応じて、
連続的に低減される。さらに、欧州特許公開公報095
5732A1号には、ステレオ差信号を幾つかのサブバ
ンドに分割し、各サブバンド毎に独立して、ステレオ信
号とモノラル信号の混合、すなわちステレオ差信号の相
対的な低減が行われている。このように周波数を選択し
てステレオ信号とモノラル信号を混合することにより、
特にRF信号が振幅が小さく受信された場合に、SN
比、及びFM受信機のチャンネル分離が向上する。しか
しながら、上述の方式は、いずれも主に受信状態に応じ
てステレオ信号とモノラル信号を混合することにより雑
音を低減するものであり、この結果、チャンネル分離の
効果が不必要に低下してしまうことも多い。
【0006】本発明は上述の課題に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は、チャンネル分離の効果を不必
要に低下させることなく、空間的歪みを効果的に抑制す
る雑音除去方法及び雑音除去装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明に係る雑音除去方法は、ステレオ和信号と
ステレオ差信号からなるステレオ信号の雑音除去方法に
おいて、少なくとも1つの減衰係数によるステレオ差信
号の減衰に基づいて、ステレオ信号とモノラル信号を混
合し、ステレオ差信号の振幅を考慮して少なくとも1つ
の減衰係数を重み付けし、ステレオ差信号を減衰させる
第2の減衰係数を決定する。
【0008】また、上述の課題を解決するために、本発
明に係る雑音除去装置は、少なくとも1つの減衰係数に
よるステレオ差信号の減衰に基づいてステレオ信号とモ
ノラル信号を混合して、ステレオ信号の雑音を除去する
雑音除去装置において、ステレオ差信号の振幅を考慮し
て少なくとも1つの減衰係数を重み付けし、ステレオ差
信号を減衰させる第2の減衰係数を決定する重み付け手
段を備える。
【0009】すなわち、本発明では、ステレオ差信号の
振幅を用いて、「従来の」(第1の)減衰係数を重み付
けし、実際にステレオ差信号を減衰させる、すなわち、
ステレオ信号とモノラル信号の混合の度合い又は左右の
チャンネル分離の強さを決定する(第2の)減衰係数を
算出する。したがって、ステレオ差信号の振幅が小さい
場合に生じるオーディオ信号の空間感覚的な歪みが抑制
される。
【0010】ステレオ和信号とステレオ差信号からなる
ステレオ信号の雑音を除去する本発明の雑音除去方法
は、ステレオ信号からモノラル信号への単純なスライド
式の切換を行うドイツ特許公報DE4400865C2
号に開示された手法、又は周波数で選択的にステレオ信
号とモノラル信号の混合を行う欧州特許公開公報095
5732A1号に開示された手法と組み合わせることも
できる。本願出願人により出願された欧州特許公開公報
0955732A1号は、参照により本願に組み込まれ
るものとする。
【0011】特に好ましい組合せとしては、本発明は、
本願出願人による欧州特許出願番号00124466.
4号に開示されている人間の聴覚システムのマスキング
効果に基づく周波数で選択的にステレオ信号とモノラル
信号の混合により特徴付けられ、この出願は、参照によ
り本願に組み込まれるものとする。なお、本発明は、こ
の欧州特許出願番号00124466.4号に開示され
ている好ましい実施の形態及び添付された請求の範囲と
の組合せに限定されるものではなく、上述のように、ス
テレオ信号とモノラル信号のスライド式の混合に基づく
雑音除去を実行するこの他の全ての方式とともに実現す
ることができる。
【0012】本発明に基づく雑音除去方法は、好ましく
は、ステレオ差信号のサブバンドの減衰に基づいて、周
波数で選択的にステレオ信号とモノラル信号を混合し、
各サブバンドの減衰は、各サブバンド信号を考慮して、
少なくともステレオ差信号のサブバンドを考慮して行う
とよく、さらに、雑音除去装置によっては、対応するス
テレオ和信号のサブバンド及び/又は雑音信号のサブバ
ンドを考慮して減衰を行うものもある。
【0013】さらに、本発明では、好ましくは、少なく
とも1つの「従来の」第1の減衰係数は、雑音パワー推
定値に対する差信号パワー推定値の比に基づいて決定さ
れる。これにより、ステレオ差信号の振幅が雑音パワー
より僅かに大きいのみである場合に、オーディオ信号に
歪みが生じることを回避できる。この処理により、特
に、例えばニュース等、モノラル番組における歪みが低
減される。
【0014】この場合、少なくとも1つの「従来の」第
1の減衰係数の重みは、雑音パワー推定値に対する差信
号パワー推定値の比の第1の重み特性(characteristic
weighting)に基づいて決定してもよい。さらに、少な
くとも1つの「従来の」第1の減衰係数は、雑音パワー
推定値に対する和信号パワー推定値の比に基づいて決定
してもよい。ステレオ和信号の振幅がステレオ差信号の
振幅より著しく大きい場合、オーディオ信号は殆どモノ
ラル信号となる。したがって、この処理により、ステレ
オ情報が少ないオーディオ信号における空間効果の歪み
を回避することができる。
【0015】この場合、少なくとも1つの従来の第1の
減衰係数の重みは、雑音パワー推定値に対する和信号パ
ワー推定値の比の第2の重み特性に基づいて決定しても
よい。
【0016】第1及び/又は第2の重み特性は、受信電
界強度及び/又は雑音パワー推定値及び/又はマルチパ
ス指示信号(multipath indication)に基づいて決定し
てもよい。もちろん、例えば欧州特許出願番号0012
4466.4に開示されているように、受信機周囲の背
景雑音、例えば自動車からの雑音を考慮してもよい。
【0017】さらに、好ましくは、雑音パワー推定値を
和信号パワー推定値及び差信号パワー推定値から減算
し、各信号パワー推定値の信頼度を高めてもよい。特
に、雑音パワー推定値、和信号パワー推定値及び差信号
パワー推定値の移動平均値を用いてもよい。和信号パワ
ー推定値及び差信号パワー推定値から雑音パワー推定値
を減算する前に、雑音パワー推定値に重み付けを行い、
これによりFM変調多重信号の雑音パワースペクトル密
度を考慮するようにしてもよい。特に、異なる重み係数
を用いて、ステレオ和信号の雑音パワーがステレオ差信
号の雑音パワーより小さい場合を考慮するようにしても
よい。
【0018】さらに、本発明においては、雑音パワー推
定値は、好ましくは、異なるアタック及び/又はホール
ド及び/又はディケイ時定数を用いて線形又は非線形フ
ィルタにより雑音をフィルタリングすることにより決定
してもよい。この場合、アタック及び/又はホールド及
び/又はディケイ時定数は、雑音パワー推定値及び/又
はチャンネルに依存していてもよい。
【0019】オーディオ信号の可聴歪みを最小化するた
めに、各減衰係数に加算される各(可変)係数により、
ステレオ差信号の減衰量を大きくしてもよい。この係数
は、受信電界強度及び/又は雑音パワー推定値及び/又
は受信機の周囲の背景雑音等のパラメータに応じて決定
してもよい。算出される係数が負になる場合、負の減衰
係数が生じることを回避するために、リミッタを追加す
るとよい。
【0020】さらに、各減衰係数を算出するために使用
する各ステレオ和信号及びステレオ差信号は、信号パワ
ー推定値が0より小さくなることを回避するため、重み
付けされた雑音が減算された後、0以上又は0より大と
なるように制限される。
【0021】さらに、「従来の」第1の減衰係数、すな
わちステレオ差信号の振幅を考慮した重み付けが行われ
ていない減衰係数は、ステレオ差信号の振幅に依存する
特定の係数により重み付けされる前に0から1の間の値
となるように制限され、これにより、ステレオ差信号が
増幅されることを回避する。この特定の係数は、受信電
界強度及び/又は雑音パワー推定値及び/又は受信機の
周囲の背景雑音等のパラメータに応じて決定してもよ
い。
【0022】また、上述の課題を解決するために、本発
明に係るコンピュータプログラム製品は、コンピュー
タ、デジタルシグナルプロセッサ又はこれらに類する装
置により実行されて、上述の雑音除去方法を実行するコ
ンピュータプログラムを有する。
【0023】また、上述した本発明に係る雑音除去装置
の重み付け手段は、雑音パワー推定値に対する差信号パ
ワー推定値の比を算出する少なくとも1つの第1の除算
器を備えていてもよい。この場合、重み付け手段は、所
定の第1の重み特性を用いて雑音パワー推定値に対する
差信号パワー推定値の比を重み付けする少なくとも1つ
の第1のフィルタ及び/又は非線形処理回路を備えてい
てもよい。
【0024】これに代えて又はこれに加えて、重み付け
手段は、差信号パワー推定値に対する和信号パワー推定
値の比を算出する少なくとも1つの第2の除算器を備え
ていてもよい。この場合、重み付け手段は、所定の第2
の重み特性を用いて、差信号パワー推定値に対する和信
号パワー推定値の比を重み付けする少なくとも1つの第
2の線形フィルタ及び/又は非線形処理回路を備えてい
てもよい。
【0025】さらに、本発明に係る雑音除去装置は、第
1の重み係数により雑音パワー推定値を重み付けする少
なくとも1つの第1の乗算器と、和信号パワー推定値か
ら重み係数により重み付けされた雑音パワー推定値を減
算する少なくとも1つの第1の減算器と、第2の重み係
数により雑音パワー推定値を重み付けする少なくとも1
つの第2の乗算器と、差信号パワー推定値から重み係数
により重み付けされた雑音パワー推定値を減算する少な
くとも1つの第2の減算器とを備えていてもよい。
【0026】これに代えて又はこれに加えて、本発明に
係る雑音除去装置は、異なるアタック及び/又はホール
ド及び/又はディケイ時定数を有し、雑音信号をフィル
タリングすることにより雑音パワー推定値を算出する少
なくとも1つの非線形フィルタを備えていてもよい。ま
た、通信チャンネルに応じて、この非線形フィルタを線
形フィルタに置換してもよい。
【0027】これに代えて又はこれに加えて、本発明に
係る雑音除去装置は、ステレオ差信号をサブバンドに分
割し、ステレオ差信号のサブバンドの減衰に基づいて、
ステレオ信号とモノラル信号を周波数で選択的に混合す
る第1の分析フィルタバンクと、ステレオ差信号の可能
な全ての減衰されたサブバンドに基づいて、減衰された
ステレオ差信号を再構築する合成フィルタバンクと、ス
テレオ和信号をステレオ差信号のサブバンドに対応する
サブバンドに分割する第2の分析フィルタバンクと、雑
音信号をステレオ差信号のサブバンドに対応するサブバ
ンドに分割する第3のフィルタバンクとを備えていても
よく、ステレオ差信号の各サブバンドに対する各重み係
数は、ステレオ差信号のサブバンド自身、対応するステ
レオ和信号のサブバンド及び雑音信号のサブバンドの内
容に基づいて決定してもよい。雑音信号をサブバンドに
分割する第3のフィルタバンクは、省略してもよく、こ
の場合、全てのサブバンド信号に対し共通の雑音指示信
号が用いられる。これにより、雑音除去装置における演
算パワー要求が低減されるが、これに伴い雑音除去性能
も低下する。
【0028】本発明に基づく周波数で選択的に雑音除去
装置を実現する場合、各サブバンドについて個別に減衰
係数を算出するため、各サブバンド毎にフィルタバンク
以外の上述した全ての構成要素が必要である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る雑音除去方法
及び雑音除去装置について、図面を参照して詳細に説明
する。
【0030】本発明に基づいて、ステレオ差信号の振
幅、すなわち各サブバンドを考慮して、音響心理的誘因
(psychoacoustically motivated)によりステレオ信号
とモノラル信号の混合を行うFM放送用デジタル受信機
の構成を図1に示す。本発明は、欧州特許出願番号00
124466.4号に開示されている雑音除去方法及び
雑音除去装置と組み合わせて実現することができる。し
かしながら、本発明はそのような形態に限定されるもの
ではない。
【0031】このデジタル受信機は、図1に示すよう
に、アンテナで受信されたRF信号を中間周波数信号や
ベースバンド信号にダウンコンバートするフロントエン
ド回路14と、ダウンコンバートされたステレオ放送信
号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル(anal
ogue to digital:以下、A/Dという。)変換及びI
Q生成器15と、ステレオ放送信号を復調するFM復調
器16とを備える。受信されたステレオ放送信号は、フ
ロントエンド回路14で増幅及びダウンコンバートさ
れ、A/D変換及びIQ生成器15でデジタル信号に変
換された後、FM復調器16に供給される。そして、F
M復調器16は、図2に示すようなスペクトルを有する
ステレオ多重信号を出力する。このステレオ多重信号
は、第3の低域通過フィルタ(low pass filter:以
下、LPFという。)20に供給され、第3のLPF2
0は、ステレオ和信号U(z)を第1の遅延器22を
介してマトリクス回路21に供給する。マトリクス回路
21には、フィルタリングされた、すなわち周波数で選
択的に減衰されたステレオ差信号Uden(z)も供給
されており、マトリクス回路21は、左チャンネルの出
力信号U(z)及び右チャンネルの出力信号U
(z)を出力する。
【0032】FM復調器16から出力されたステレオ多
重信号は、デジタル位相ロックループ(digital phase
locked loop circuit:以下、DPLLという。)17
にも供給されており、DPLL17は、38kHzのサ
ブキャリアと同相のI信号を第2のミキサ18に供給す
る。第2のミキサ18には、ステレオ多重信号も供給さ
れており、第2のミキサ18は、振幅変調されたステレ
オ多重信号を復調し、復調されたステレオ多重信号は、
第2のLPF19によりフィルタリングされ、これによ
り、ステレオ差信号U(z)が得られる。DPLL1
7は、更に38kHzのサブキャリアに直交したQ信号
を第1のミキサ6に供給する。第1のミキサ6には、ス
テレオ多重信号も供給されており、第1のミキサ6から
出力信号は、第1のLPF7でフィルタリングされ、こ
れにより、ステレオ差信号の直交成分UhQ(z)が得
られる。ステレオ差信号の直交成分UhQ(z)は、ス
テレオ信号に含まれている雑音を表している。
【0033】ステレオ和信号U(z)、ステレオ差信
号U(z)及びステレオ差信号の直交成分U
hQ(z)は、例えば、欧州特許出願番号001244
66.4号に開示されているように、人間の聴覚の臨界
帯域(critical bandwidth)に等しい帯域を有する複数
のフィルタを用いて、信号及び雑音パワーの算出のため
にサブバンドフィルタリングされる。もちろん、フィル
タバンクをこの他の構成により実現してもよい。上述の
ように、ステレオ差信号の直交成分UhQ(z)のサブ
バンドフィルタリングは行わなくてもよい。この場合、
性能が若干低下する。
【0034】説明を簡単にするために、図1には、1つ
のサブバンドに関する回路のみを示す。ここでは、第1
のサブバンドに関する回路の全ての構成要素の符号に
は、下付き文字1を付し、減衰係数(attenuation fact
ors)にも符号(1)を付している。
【0035】ステレオ差信号U(z)をフィルタリン
グする第1の分析フィルタバンク(analysis filter ba
nk)10のN個の出力信号は、それぞれ第2の遅延器2
〜23を介して、それぞれ第1の乗算器40
40に供給される。第1の乗算器40〜40は、
遅延されたステレオ差信号のサブバンドをそれぞれ対応
する(第2の)減衰係数Hatt(1)〜H
att(N)によって重み付けした後、合成フィルタバ
ンク(synthesis filter bank)11に供給する。合成
フィルタバンク11は、ノイズ除去された、すなわち周
波数で選択的に重み付けされたステレオ差信号Uden
(z)を再構築してマトリクス回路21に供給する。
【0036】以下、各(第2の)減衰係数H
att(1)〜Hatt(N)の算出方法について説明
する。なお、この具体例では、「1」の符号が付された
N個のサブバンドの第1のサブバンドに使用される減衰
係数Hatt(1)について説明する。この他のサブバ
ンド、すなわち第2〜第Nのサブバンドも第1のサブバ
ンドの処理に用いる回路と同様の回路を必要とするが、
これらは図1には示していない。
【0037】まず、オーディオサブバンド信号の移動平
均信号パワー(moving average signal power)及び移
動平均雑音パワー(moving average noise power)を算
出する。各フィルタは、例えばアタック(attack)T
a、ホールド(hold)Th及びディケイ(decay)Td
の時定数が可変の線形フィルタ又は非線形フィルタであ
り、基本的には、自乗器(squaring unit)と、その後
段に設けられた各フィルタとから構成される。
【0038】オーディオサブバンド信号に対応する移動
平均差信号パワー(moving averagedifference signal
power)は、それぞれ第2の移動平均フィルタにより得
られる。第2の移動平均フィルタは、図1に示すよう
に、第2の自乗器26と、その後段に設けられた第2
の線形フィルタ27とを備える。第1の分析フィルタ
バンク10は、第2のLPF19からのステレオ差信号
(z)をサブバンドに分割して、符号1が付された
サブバンドに対応する出力信号を第2の自乗器26
供給する。第2の自乗器26は、このサブバンドの信
号、すなわち複素ベースバンド信号を、その絶対値を算
出するために自乗して、第2の線形フィルタ27に供
給する。第2の線形フィルタ27は、自乗されたサブ
バンドの信号をフィルタリングする。
【0039】オーディオサブバンド信号に対応する移動
平均和信号パワーは、第3の移動平均フィルタにより得
られる。第3の移動平均フィルタは、図1に示すよう
に、第3の自乗器24と、その後段に設けられた第3
の線形フィルタ25とを備える。第2のフィルタバン
ク12は、第3のLPF20からのステレオ和信号U
(z)を、第1の分析フィルタバンク10がステレオ差
信号U(z)を分割するのと同じ手法により、サブバ
ンドに分割して、第3の自乗器24に供給する。第3
の自乗器24は、このサブバンドの信号を自乗して、
第3の線形フィルタ25に供給する。第3の線形フィ
ルタ25は、自乗されたサブバンドの信号をフィルタ
リングする。
【0040】オーディオサブバンド信号に対応する移動
平均雑音パワーは、それぞれ移動平均フィルタ(moving
average filter)により得られる。移動平均フィルタ
は、図1に示すように、第1の自乗器41と、その後
段に設けられた非線形フィルタ又は線形フィルタ9
を備える。第3の分析フィルタバンク13は、第1のL
PF7からのステレオ差信号の直交成分UhQ(z)
を、第1の分析フィルタバンク10に対応するサブバン
ドに分割し、すなわち第1の分析フィルタバンク10に
より生成されたサブバンドに対応するサブバンドの信号
を生成して、第1の自乗器41に供給する。第1の自
乗器41は、サブバンドの信号を自乗して、線形フィ
ルタ9に供給する。線形フィルタ9は、自乗された
サブバンドの信号をフィルタリングする。ここで、第3
の分析フィルタバンク13の各出力信号は、全て複素ベ
ースバンド信号であることが望ましい。
【0041】移動平均雑音パワーは、第1の乗算器5
において第1の重み係数βにより重み付けされた後、
第1の減算器6に供給され、第1の減算器6は、第
3の線形フィルタ25からの移動平均和信号パワーか
ら、この重み付けされた移動平均雑音パワーを減算す
る。また、移動平均雑音パワーは、第2の乗算器7
おいて第2の重み係数γにより重み付けされた後、第
2の減算器8に供給され、第2の減算器8は、第2
の線形フィルタ27からの移動平均差信号パワーか
ら、この重み付けされた移動平均雑音パワーを減算す
る。
【0042】第1の減算器6の出力信号は、第1のリ
ミッタ28に供給され、第1のリミッタ28は、第
1の減算器6の出力信号を0以上(≧0)に制限し、
第2の減算器8の出力信号は、第2のリミッタ29
に供給され、第2のリミッタ29は、第2の減算器8
の出力信号を0より大(>0)となるように制限す
る。これにより、信号パワー推定値が0より小さくなる
ことが回避される。そして、第2のリミッタ29の出
力信号は、第4の乗算器32に供給され、第4の乗算
器32は、第2のリミッタ29の出力信号を第3の
重み係数αによって重み付して、第1の加算器33
に供給する。第1の加算器33は、この重み付けられ
た信号と第1のリミッタ28の出力信号を加算して、
移動平均信号パワーを生成する。第3の重み係数α
よる重み付けは、特に低い信号対雑音比において、オー
ディオサブバンド信号の移動平均信号パワーの算出にお
ける誤差を回避するためであり、第3の重み係数αの値
は0≦α≦1であり、この具体例では0≦α≦1の範
囲をとり、上述のように、受信状態に応じて決定され
る。
【0043】各サブバンドのマスキングの絶対閾値を考
慮するために、第1の加算器33からの移動平均信号
パワーは、第4の乗算器34に供給され、第4の乗算
器34は、移動平均信号パワーに1/Mを乗算する
ことにより、移動平均信号パワーを変数Mで除算す
る。上述のように、この変数Mは、受信状態及び/又
はステレオ差信号の信号対雑音比に基づいて決定され
る。
【0044】オーディオ信号の各重み付けされた移動平
均信号パワーは、それぞれ第3の除算器35に供給さ
れ、第3の除算器35は、重み付けされた移動平均信
号パワーを対応する移動平均雑音パワーによって除算し
て、自乗平方根算出器36に供給し、自乗平方根算出
器36は、移動平均雑音パワーに対する移動平均信号
パワーの比の自乗平方根を求める。第2の加算器37
は、この自乗平方根の値に訂正係数(correcting facto
r)χを加算し、その結果得られる信号を、第3のリ
ミッタ38に供給し、第3のリミッタ38は、その
信号を0≦σ≦1に制限する。ここで、σは、受信
状態、例えば対応するサブバンド差信号の「従来の」
(第1の)減衰係数Hden、この具体例ではHden
(1)を算出するために用いられる電界強度等に基づい
て決定される。また、ステレオ差信号の減衰を大きくす
る訂正係数χは、オーディオ信号における可聴雑音歪
み(audible noise distortions)を最小化するために
用いられる。なお、受信状態が良好であれば、訂正係数
χは、雑音除去によるアーテファクト(artefacts)
の発生を回避するために、ステレオ差信号の減衰を小さ
くし、又は制限するために用いることもできる。
【0045】上述のように、「従来の」(第1の)減衰
係数Hdenの値は、0〜1の間の値となるように制限
されている。受信状態が非常に悪い場合、制御信号を1
より小さい値に制限することにより、ステレオ効果の変
調の効果が減少する。したがって、本発明では、この制
限を、上述のように、受信状態及び/又はステレオ差信
号の信号対雑音比に基づいて決定するようにしている。
【0046】サブバンド差信号の振幅を考慮するため
に、すなわちステレオ差信号の振幅が小さい場合に生じ
るオーディオ信号の空間感覚的な歪みを抑制するため
に、第5の乗算器39により、「従来の」(第1の)
減衰係数Hdenの値に重み付け信号を乗算し、すなわ
ち「従来の」(第1の)減衰係数Hdenの値を重み付
けして、本発明に基づく(第2の)減衰係数H
att(1)を決定する。欧州特許出願番号00124
466.4号に開示されている減衰係数、すなわち上述
の説明における(第1の)減衰係数Hdenは、移動平
均信号推定値から移動平均雑音推定値を減算しているの
で、より信頼度が高い値となる。
【0047】「従来の」(第1の)減衰係数Hden
ら(第2の)減衰係数Hattを算出するための重み付
け信号は、以下のようにして得られる。 ・第1の除算器1において、第2のリミッタ29
出力信号を第1の線形フィルタ9の出力信号により除
算し、すなわち雑音パワー推定値に対する差信号パワー
推定値の比を表す信号を生成し、第1の除算器1の出
力信号を第1のフィルタ回路2において、第1のフィ
ルタ特性(characteristic)(A)によりフィルタリ
ングし、これにより得られた信号を第4のリミッタ30
により1以下に値に制限する。フィルタ特性Aは、
フィルタ機能を有する又は有さない非線形処理回路を含
んでいてもよい。 ・第2の除算器3において、第1のリミッタ28
出力信号を第2のリミッタ29の出力信号により除算
し、すなわち差信号パワー推定値に対する和信号パワー
推定値の比を表す信号を生成し、第2の除算器3の出
力信号を第2のフィルタ回路4において、第2のフィ
ルタ特性Bによりフィルタリングし、これにより得ら
れた信号を第5のリミッタ31により1以下に値に制
限する。フィルタ特性Bは、フィルタ機能を有する又
は有さない非線形処理回路を含んでいてもよい。 ・第6の乗算器42において、第4のリミッタ30
の出力信号と第5のリミッタ31の出力信号とを乗算
する。
【0048】図1に示す第1の遅延器22は、遅延係数
μを有し、フィルタリング全体、すなわち分析フィル
タバンクから合成フィルタバンクまでのグループ遅延を
等化し、これにより、ステレオ和信号U(z)及び雑
音除去されたステレオ差信号Uden(z)が時間的に
対応する。第2の遅延器23は、遅延係数μctr
有し、減衰係数を算出するために必要なフィルタ、すな
わち分析フィルタバンクの後から合成フィルタバンクの
前までのグループ遅延を等化し、これにより、ステレオ
差信号を遅延させて、算出された減衰係数に対応させて
いる。
【0049】フィルタバンクのサブバンド帯域幅及び具
体的構成は、例えば、欧州特許出願番号0012446
6.4号にも開示されているように、例えば1995年
ウィリー・アンド・サンズ(Whiley & Sons)発行、エ
ヌ・ジェイ・フリッジ(N.J.Fliege)著「マルチレート
デジタル信号処理(Multirate Digital Signal Process
ing)」に開示されている相補フィルタバンク(complem
entary filter bank)と、1983年、プレンティス−
ホール(Prentice-Hall)発行、アール・イー・クロチ
エール(R.E.Crochiere)及びエル・アール・ラビナ
(L.R.Rabiner)著、「マルチレートデジタル信号処理
(Multirate Digital Signal Processing)」に開示さ
れているような補間DFTフィルタバンク(interpolat
ed DFT filter banks)との組合せとして選択してもよ
い。
【0050】さらに、欧州特許出願番号0012446
6.4号にも開示されているように、上述の要求を満た
すこの他のフィルタバンクを用いてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る雑音除去方
法は、ステレオ和信号とステレオ差信号からなるステレ
オ信号の雑音除去方法において、少なくとも1つの減衰
係数によるステレオ差信号の減衰に基づいて、ステレオ
信号とモノラル信号を混合し、ステレオ差信号の振幅を
考慮して少なくとも1つの減衰係数を重み付けし、ステ
レオ差信号を減衰させる第2の減衰係数を決定する。こ
れにより、チャンネル分離の効果を不必要に低下させる
ことなく、空間的歪みを効果的に抑制することができ
る。
【0052】また、本発明に係る雑音除去装置は、少な
くとも1つの減衰係数によるステレオ差信号の減衰に基
づいてステレオ信号とモノラル信号を混合する雑音除去
装置において、ステレオ差信号の振幅を考慮して少なく
とも1つの減衰係数を重み付けし、ステレオ差信号を減
衰させる第2の減衰係数を決定する重み付け手段を備え
る。これにより、チャンネル分離の効果を不必要に低下
させることなく、空間的歪みを効果的に抑制することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したFM放送用デジタル受信機の
構成を示すブロック図である。
【図2】ステレオ多重信号のスペクトルを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 第1の除算器、2 第1のフィルタ、3 第2の除
算器、4 第2のフィルタ、5 第1の乗算器、6 第
1の減算器、7 第2の乗算器、8 第2の減算器、9
線形又は非線形フィルタ、10 第1の分析フィルタ
バンク、11 合成フィルタバンク、12 第2の合成
フィルタバンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ビルトゥハーゲン イエンス ドイツ連邦共和国 70327 シュトゥット ゥガルト ハインリッヒ ヘルツ シュト ラーセ 1 ソニー インターナショナル (ヨーロッパ) ゲゼルシャフト ミッ ト ベシュレンクテル ハフツング アド バンスド テクノロジー センター シュ トゥットゥガルト内 Fターム(参考) 5K068 AA22 BA01 BB01 BC02 CB08 DA01 DA02 DB02 DC16

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステレオ和信号(U(z))とステレ
    オ差信号(U(z))からなるステレオ信号の雑音除
    去方法において、 少なくとも1つの減衰係数(Hden)による上記ステ
    レオ差信号(U(z))の減衰に基づいて、上記ステ
    レオ信号とモノラル信号を混合し、 上記ステレオ差信号(U(z))の振幅を考慮して上
    記少なくとも1つの減衰係数(Hden)を重み付け
    し、該ステレオ差信号(U(z))を減衰させる第2
    の減衰係数(Hatt)を決定する雑音除去方法。
  2. 【請求項2】 上記ステレオ信号とモノラル信号の混合
    は、サブバンド信号を考慮して決定される上記ステレオ
    差信号(U(z))のサブバンドの減衰に基づいて、
    周波数で選択的に実行されることを特徴とする請求項1
    記載の雑音除去方法。
  3. 【請求項3】 上記少なくとも1つの減衰係数(H
    den)は、雑音パワー推定値に対する差信号パワー推
    定値の比に基づいて決定されることを特徴とする請求項
    1又は2記載の雑音除去方法。
  4. 【請求項4】 上記少なくとも1つの減衰係数(H
    den)の重みは、雑音パワー推定値に対する差信号パ
    ワー推定値の比の第1の重み特性(A)に基づいて決定
    されることを特徴とする請求項3記載の雑音除去方法。
  5. 【請求項5】 上記少なくとも1つの減衰係数(H
    den)の重みは、差信号パワー推定値に対する和信号
    パワー推定値の比に基づいて決定されることを特徴とす
    る請求項1乃至4いずれか1項記載の雑音除去方法。
  6. 【請求項6】 上記少なくとも1つの減衰係数(H
    den)の重みは、差信号パワー推定値に対する和信号
    パワー推定値の比の第2の重み特性(B)に基づいて決
    定されることを特徴とする請求項5記載の雑音除去方
    法。
  7. 【請求項7】 上記第1及び/又は第2の重み特性
    (A,B)は、受信電界強度及び/又は雑音パワー推定
    値及び/又はマルチパス指示信号に基づいて決定される
    ことを特徴とする請求項4又は6記載の雑音除去方法。
  8. 【請求項8】 上記雑音パワー推定値は、それぞれ重み
    付け(β,γ)され、それぞれ和信号パワー推定値及び
    差信号パワー推定値から減算され、それぞれの信号パワ
    ー推定値の信頼度が高められることを特徴とする請求項
    1乃至7いずれか1項記載の雑音除去方法。
  9. 【請求項9】 上記雑音パワー推定値は、異なるアタッ
    ク(T)及び/又はホールド(T)及び/又はディ
    ケイ(T)時定数を用いて線形又は非線形フィルタに
    より雑音をフィルタリングすることにより決定されるこ
    とを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の雑音
    除去方法。
  10. 【請求項10】 上記アタック(T)及び/又はホー
    ルド(T)及び/又はディケイ(T)時定数は、雑
    音パワー推定値及び/又はチャンネルに依存することを
    特徴とする請求項9記載の雑音除去方法。
  11. 【請求項11】 コンピュータ、デジタルシグナルプロ
    セッサ又はこれらに類する装置により実行されて、請求
    項1乃至10いずれか1項記載の雑音除去方法を実行す
    るコンピュータプログラムを備えるコンピュータプログ
    ラム製品。
  12. 【請求項12】 少なくとも1つの減衰係数
    (Hden)によるステレオ差信号(U(z))の減
    衰に基づいてステレオ信号とモノラル信号を混合して、
    該ステレオ信号の雑音を除去する雑音除去装置におい
    て、上記ステレオ差信号(U(z))の振幅を考慮し
    て上記少なくとも1つの減衰係数(Hden)を重み付
    けし、該ステレオ差信号(U(z))を減衰させる第
    2の減衰係数(Hatt)を決定する重み付け手段を備
    える雑音除去装置。
  13. 【請求項13】 上記重み付け手段は、雑音パワー推定
    値に対する差信号パワー推定値の比を算出する少なくと
    も1つの第1の除算器(1)を備えることを特徴とする
    請求項12記載の雑音除去装置。
  14. 【請求項14】 上記重み付け手段は、所定の第1の重
    み特性(A)を用いて雑音パワー推定値に対する差信号
    パワー推定値の比を重み付けする少なくとも1つの第1
    のフィルタ及び/又は非線形処理回路(2)を備えるこ
    とを特徴とする請求項13記載の雑音除去装置。
  15. 【請求項15】 上記重み付け手段は、差信号パワー推
    定値に対する和信号パワー推定値の比を算出する少なく
    とも1つの第2の除算器(3)を備えることを特徴とす
    る請求項12乃至14いずれか1項記載の雑音除去装
    置。
  16. 【請求項16】 上記重み付け手段は、所定の第2の重
    み特性(B)を用いて、差信号パワー推定値に対する和
    信号パワー推定値の比を重み付けする少なくとも1つの
    第2の線形フィルタ及び/又は非線形処理回路(4)を
    備えることを特徴とする請求項15記載の雑音除去装
    置。
  17. 【請求項17】 第1の重み係数(β)により上記雑音
    パワー推定値を重み付けする少なくとも1つの第1の乗
    算器(5)と、 和信号パワー推定値から上記重み係数(β)により重み
    付けされた雑音パワー推定値を減算する少なくとも1つ
    の第1の減算器(6)と、 第2の重み係数(γ)により上記雑音パワー推定値を重
    み付けする少なくとも1つの第2の乗算器(7)と、 差信号パワー推定値から上記重み係数(γ)により重み
    付けされた雑音パワー推定値を減算する少なくとも1つ
    の第2の減算器(8)とを備える請求項12乃至16い
    ずれか1項記載の雑音除去装置。
  18. 【請求項18】 異なるアタック(T)及び/又はホ
    ールド(T)及び/又はディケイ(T)時定数を有
    し、雑音信号(UhQ(z))をフィルタリングするこ
    とにより雑音パワー推定値を算出する少なくとも1つの
    線形又は非線形フィルタ(9)を備える請求項12乃至
    17いずれか1項記載の雑音除去装置。
  19. 【請求項19】 上記ステレオ差信号(U(z))を
    サブバンドに分割し、該ステレオ差信号のサブバンドの
    減衰に基づいて、上記ステレオ信号とモノラル信号を周
    波数で選択的に混合する第1の分析フィルタバンク(1
    0)と、 上記ステレオ差信号(U(z))の可能な全ての減衰
    されたサブバンドに基づいて、上記減衰されたステレオ
    差信号(Uden(z))を再構築する合成フィルタバ
    ンク(11)と、 ステレオ和信号(U(z))を上記ステレオ差信号の
    サブバンドに対応するサブバンドに分割する第2の分析
    フィルタバンク(12)とを備え、 上記ステレオ差信号の各サブバンドに対する各重み係数
    (Hatt)は、該ステレオ差信号のサブバンド自身、
    対応する上記ステレオ和信号のサブバンド及び上記雑音
    信号(UhQ(z))の内容に基づいて決定されること
    を特徴とする請求項12乃至18いずれか1項記載の雑
    音除去装置。
  20. 【請求項20】 上記雑音信号(UhQ(z))を上記
    ステレオ差信号のサブバンドに対応するサブバンドに分
    割する第3のフィルタバンク(13)を備え、 上記ステレオ差信号の各サブバンドに対する各重み係数
    (Hatt)は、該ステレオ差信号のサブバンド自身、
    対応する上記ステレオ和信号のサブバンド及び上記雑音
    信号のサブバンドの内容に基づいて決定されることを特
    徴とする請求項19記載の雑音除去装置。
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