JP2003145751A - マイクロポンプ、該マイクロポンプを用いたインクジェット記録ヘッド、及びインクジェット記録装置 - Google Patents
マイクロポンプ、該マイクロポンプを用いたインクジェット記録ヘッド、及びインクジェット記録装置Info
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Abstract
る液を輸送することができ、インクジェット記録ヘッド
等に用いられるマイクロポンプを提供する。 【解決手段】 静電型マイクロポンプは、単結晶シリコ
ン基板11、ノズル板14、電極基板の3部分で構成さ
れる。単結晶シリコン基板11にはシリコン振動板2、
個別液室18、共通液室16、液流路17が異方性エッ
チングにより形成されており、液ノズル19、液供給口
15が形成されたノズル板14と接合部材27で接合さ
れる。単結晶シリコン基板11のインク等の液が接触す
る全表面には、ポリイミド或いはポリベンゾオキサゾー
ルからなる有機樹脂膜26が形成され、その表面は凹凸
等の接着剤吸収構造を有するので、接合時の余剰の接着
剤27は吸収され、個別液室18内へはみ出すことはな
い。
Description
搬送あるいは移送するのに用いられるマイクロポンプ、
該マイクロポンプを用いたインクジェット記録ヘッド、
インクジェット記録装置に関し、さらに詳しくは、微細
加工技術を用いて製造されるマイクロポンプ構成部材相
互の接着構造に特徴を有するマイクロポンプ、該マイク
ロポンプを用いたインクジェット記録ヘッド及びインク
ジェット記録装置に関する。
機、プロッタ等の画像形成装置として用いるインクジェ
ット記録装置において記録ヘッドとして使用するインク
ジェット記録ヘッドは、インク滴を吐出する複数のノズ
ルと、各ノズルが連通するインク液室(吐出室、加圧液
室、インク流路、加圧室、圧力室等とも称される)を形
成する流路形成部材と、各インク液室内のインクを加圧
してノズルからインク滴を吐出させるためのエネルギー
を発生する圧電素子等の電気機械変換素子、或いはヒー
タ等の電気熱変換素子、もしくは電極等の静電気力発生
手段等からなるエネルギー発生手段(アクチュエータ)
とを備え、このアクチュエータを画像情報に応じて駆動
することで所要のノズルからインク滴を吐出させて画像
を記録する。
プ(インクジェット記録ヘッド等)においては、アルカ
リ性または酸性等輸送する液の性質によって構成部材が
溶出し、マイクロポンプ破壊の原因の一つになってい
た。このため、液が接する部材の表面には輸送する液に
対する耐腐食性膜を形成するのが一般的である。この耐
腐食性薄膜を形成した例を以下に示す。
クジェットプリンタに用いられるインクジェットヘッド
であって、圧電材からなるインク液室表面に有機膜であ
るパラキシレンを形成し,耐インク性を確保した例が開
示されている。また、特開平8−142324号公報に
は、インクジェットヘッドの駆動方式として圧電効果を
用いたピエゾ方式であって、圧電素子のd33方向の変
位を利用した例が開示されている。国際公開番号WO9
8/42513には、静電駆動方式のインクジェットヘ
ッドの耐腐食性を有する耐インク性薄膜として、Ti、
Ti化合物やAl2O3薄膜を使用した例が記載されて
いる。さらに、特開平10−291322号公報には、
圧力室を構成している振動板の表面に酸化シリコン膜を
形成した後、積層して耐インク性を有する酸化物、窒化
物、金属等の薄膜を形成した例が開示されている。
例えば特開平8−142324号公報に記載されている
ように、ノズル板、液室隔壁部材、振動板、圧電素子等
を積層して接合したもの、特開平5−50601号公報
に記載されているように、液室形成部材(第1の基板)
上にこれを覆う蓋部材を接合したもの、その他ヘッドの
全面にノズルを形成したノズルを接合したもの等、複数
の部材を接合して形成される。この場合、複数の部材の
接合にはシリコン基板等を直接接合、共晶接合等で接合
することも知られているが、このような接合方法を採用
できないときには、一般に接着剤による接着が用いられ
る。接着剤の塗布方法として代表的なものは、可撓性を
有する基材上に薄い接着剤の層を形成し、それを接着す
る部材の表面(接合面)上に転写することで接着剤を塗
布して接着を行う転写方法、その他スクリーン印刷によ
る方法が知られている。
形成する通孔または凹部等の開口を有する液室隔壁部材
とノズル板とを接着する場合に、接着剤の塗布量が多い
と、液室隔壁部材とノズル板との重ね合わせ時接着剤が
開口側にはみ出し、インク流路やノズル等の開口(通
孔)を塞いだり、吐出室内に侵入して吐出室容量が変化
し、チャンネル間でのインク吐出特性にばらつきが発生
してしまうことになる。特開平7−125198号公報
に記載されているように、圧力発生室、インク供給口、
リザーバとなる通孔を取り囲むように微細な矩形状凹部
を複数形成し、この凹部に余剰となった接着剤が流れ込
むようにすることが知られている。
形成する通孔または凹部等の開口を有する液室隔壁部材
とノズル板とを接着する場合、接着剤の塗布量が多い
と、液室隔壁部材とノズル板との重ね合わせ時、接着剤
が開口側にはみ出し、インク流路やノズル等の開口(通
孔)を塞いだり、吐出室内に侵入して吐出室容量が変化
し、チャンネル間でのインク吐出特性にばらつきが発生
してしまうことになる。また、特開平7−125198
号公報に記載されているように、圧力発生室、インク供
給口、リザーバとなる通孔を取り囲むように微細な矩形
状凹部を複数形成し、この凹部に余剰となった接着剤が
流れ込むようにする場合、隔壁の剛性が低下することに
なるので、インク吐出効率が低下する等ヘッドの信頼性
低下を生じる恐れがある。
もので、耐腐食性に優れ、液の性質によらず、あらゆる
液を輸送することができるマイクロポンプを提供するこ
とを目的とする。
または凹部等の開口を有する液室隔壁部材とノズル板と
を接着する場合、ノズル板の貼り付けに用いる接着剤の
個別液室内部へのはみ出しを抑制し、チャンネル間での
インク吐出特性にばらつきが発生することを防止するこ
とを目的とする。
に介在する接着剤が過剰であっても、過剰分の接着剤が
接着剤吸収構造に吸収され、個別液室内部へはみ出すこ
とを防止する。また、膜厚を厚く形成することができ、
ゴミ等が原因となっていたピンホールの発生を防止し、
信頼性を向上することを目的とする。
インクの種類や化学的性質に制限を設ける必要がなく、
あらゆるインクに対して長期間にわたり液室を腐食する
ことなしにインクの吐出動作を行うことができ、ノズル
接合面からの液漏れ防止ができる信頼性の高いインクジ
ェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置を提供す
ることを目的とする。
は、液を吐出するための複数のノズルが形成されたノズ
ル板と、エネルギー発生手段を利用して前記液を吐出す
る前記ノズルに連通した個別液室と該個別液室に連通す
る共通液室が形成された流路形成部材とからなるマイク
ロポンプにおいて、前記流路形成部材の前記液が接する
側の全ての表面には前記液に対し耐腐食性を有する有機
樹脂膜が形成され、該有機樹脂膜表面は接着剤吸収構造
を有し、前記ノズル板と流路形成部材は前記有機樹脂膜
を介して接着剤で貼り合わされることを特徴とする。
クロポンプにおいて、前記接着剤吸収構造は、前記ノズ
ル板との接着面にあたる前記流路形成部材を被覆してい
る前記有機樹脂膜表面に複数の窪みを有することを特徴
とする。
明のマイクロポンプにおいて、前記ノズル板との接着面
にあたる前記流路形成部材表面の開口部の縁部に沿って
前記有機樹脂膜の膜厚を薄く形成することを特徴とす
る。
マイクロポンプにおいて、前記有機樹脂膜は、ポリイミ
ドまたはポリベンゾオキサゾールであることを特徴とす
る。
マイクロポンプを用いたインクジェット記録ヘッドにお
いて、インク液を吐出するノズル孔と、該ノズル孔が連
通するインク液室と、該インク液室に連通するインク流
路と、インク吐出のためのエネルギー発生手段とからな
ることを特徴とする。
クジェット記録ヘッドを用いてインク画像を記録するイ
ンクジェット記録装置において、前記インク画像を記録
する被記録体を搬送する被記録体搬送手段を有し、該被
記録体搬送手段によって搬送される前記被記録体にイン
クを吐出してインク記録画像を記録することを特徴とす
る。
〜図4に示す実施例に基づいて説明する。 (実施例1:静電型マイクロポンプ)本発明の実施例1
の静電型マイクロポンプについて説明する。図1は、静
電型マイクロポンプの構成を示す図で、図1(A)は静
電型マイクロポンプの上面図、図1(B),(C),
(D)は、それぞれ図1(A)に示す静電型マイクロポ
ンプのA−A断面図,B−B断面図,C−C断面図を示
す。
面方位(110)の単結晶シリコン基板11、ノズル板
(カバー板)14、電極基板の3つの部分で構成されて
いる。液室基板である単結晶シリコン基板11は、シリ
コン振動板12、振動板によって液が加圧される個別液
室18,個別液室に連通した共通液室16,流体抵抗を
形成した液流路17が異方性エッチングにより形成され
る。ノズル板(カバー板)14は、個別液室18に対応
して連通した液ノズル19、液供給口15が形成され、
ガラス板、金属板、シリコン板等により形成される。な
お、電極基板については後述する。
は、個別液室18と個々の液ノズル19に対応して、静
電引力によって駆動するシリコン振動板12と液を供給
するための共通液室16が形成されている。個別液室1
8と共通液室16は流体抵抗を形成した液流路17によ
って連通されている。液室基板11表面と、シリコン振
動板12表面と、個別液室18内壁と、共通液室16内
壁と、液流路17表面には、液に対して耐腐食性を有す
る有機樹脂薄膜26、望ましくはポリイミド或いはポリ
ベンゾオキサゾールがスプレー法によって厚さが100
0Å〜50μm、望ましくは1μm〜10μm全面に亘
り積層形成されている。有機樹脂膜26を介してノズル
板14と流路形成シリコン部材(単結晶シリコン基板)
11は接合している。膜厚が著しく薄い場合は振動板上
に存在するゴミ等が原因となってピンホールを生じ、更
に膜厚が著しく厚い場合には振動板の剛性が高くなり噴
射特性が変化するという観点から膜厚範囲は定まる。
ゾールをスプレー法で積層形成する際、有機樹脂膜原料
に100℃以下の沸点を有する溶剤を混合して塗布し有
機樹脂膜26を形成することによって、有機樹脂は流路
形成シリコン部材(単結晶シリコン基板)11の表面で
流動性が少なくなり、有機樹脂膜表面に凹凸を形成する
ことができる。
成シリコン部材(単結晶シリコン基板)11上へ前記有
機樹脂膜原料をスプレー法により塗布し有機樹脂膜を形
成することによって、有機樹脂原料中の溶剤の一部は流
路形成シリコン部材表面で揮発してしまうので流動性が
少なくなり、有機樹脂膜表面に凹凸を形成することがで
きるので、ノズルプレート貼り付けに用いる接着剤の余
剰分をその凹凸の窪みで吸収でき、個別液室内部へのは
み出しを抑制することができる。
別液室18の一部を構成しているシリコン振動板12
は、酸化シリコン2をギャップスペーサとして静電型マ
イクロポンプを駆動するための電圧を印加する駆動電極
21に対向して各々配置されている。20は液ノズルの
配置方向よって決まる液の吐出方向である。ノズル板1
4にはインク滴を飛翔させるための微細孔である多数の
ノズル19が形成されており、このノズル19の径はイ
ンク滴出口側の直径で35μm以下に形成し、かつノズ
ル19は加圧液室である個別液室18の中心近傍に対応
する位置に設けている。このノズル板14は、Ni(ニ
ッケル)の金属プレートからなり、エレクトロフォーミ
ング法によって製造している。
(A)〜(D)において、1はn型またはp型の単結晶
シリコン基板である。通常は、面配向(100)の単結
晶Si基板を用いるが、プロセスに応じて面方位(11
0)または(111)の単結晶Si基板を用いても何ら
問題はない。
コン2内部に形成された静電型マイクロポンプを駆動す
るための電圧を印加する駆動電極21であって、導体で
あれば何れでも良いが、望ましくは互いに絶縁分離され
ている不純物をリンやボロン不純物原子を多量に含有す
る多結晶シリコンや高融点金属等である。駆動電極21
上には酸化シリコン2が形成され、さらにこの酸化シリ
コンをギャップスペーサとしてシリコン振動板12と駆
動電極21にギャップ(空隙)4を形成している。この
ギャップスペーサを介してシリコン振動板12と対向し
た駆動電極21に電圧を印加することで静電引力を発生
させる。8は駆動電極21に対して導通するような駆動
電圧印加部であって、電極基板に外部から電圧を印加
し、さらにFPCやワイヤーボンディング等の実装を行
うためのパッド部である。
前記説明した様に形成する製造方法としてスプレー塗布
がある。ここで用いるスプレー塗布の一つの方法とし
て、個別液室18等液室部材を加工した基板を低速回転
させながら揮発性の高い溶剤で希釈した有機薄膜ポリマ
ーを噴霧する方法で実現できる。その噴霧したポリマー
の膜を熱硬化させて耐インク性薄膜26を形成する方法
がある。また、耐インク性薄膜26の他の形成方法とし
ては、基板表面で空気の流れを抑えるようにしスピンコ
ートする方法がある。空気の流れを抑える方法として
は、基板の回転と同期して回転するようにした蓋をかぶ
せることで実現できる。
成分とした膜を耐インク性薄膜26として用いる場合
は、例えばポリベンゾオキサゾールの場合、窒素ガス雰
囲気中で150℃で30分処理し、さらに320℃まで
温度を上げ30分熱処理することで吸水性が低く膨潤し
難い膜が形成できる。また、主にアルカリ性のインクを
使用するインクジェットヘッド用インクに対しても溶解
性が低い。さらに、ポリベンゾオキサゾールではポリイ
ミドと比べ流路形成シリコン部材11との密着性がさら
に強く、信頼性の高い密着強度が得られる。
D部の拡大図であって、流路形成シリコン部材11へ形
成されている耐インク性薄膜26の異なる3つの例を示
す図である。図2(A)は、ノズル板14との接着面に
あたる流路形成シリコン部材11表面の耐インク性薄膜
26表面に複数の窪み26aを形成した例を示す。流路
形成シリコン部材11表面の耐インク性薄膜26は、流
路形成シリコン部材11表面に形成している。その耐イ
ンク性薄膜26表面は、周期性を持たない複数の窪み2
6aを有している。
た流路形成シリコン部材11表面に、例えば転写方法で
接着剤27を塗布してノズル板14を合わせて押圧する
ことで、耐インク性薄膜26を形成した流路形成シリコ
ン部材11とノズル板14とを接合するとき、余剰な接
着剤27は流路形成シリコン部材11上の耐インク性薄
膜26とノズル板14との間に出来る空隙に吸収される
ので、流路形成シリコン部材11表面の開口部18への
はみ出し量が低減する。
が有ることもわかってきた。まず、耐インク性薄膜26
の窪み26aは、その粗さがRmax値で1nm以下で
あると接着剤の吸収効果が得にくいことが判った。ま
た、その粗さが同じくRmax値で1μmを超えると、
インクの侵入を起こしやすくなったり、塗布むら(ボイ
ド、ピンホール)が発生したりしやすくなった。したが
って、この範囲に耐インク性薄膜26表面の粗さを制御
することが肝要となる。
あたる流路形成シリコン部材11表面の開口部の縁部に
沿って耐インク性薄膜26の膜厚を薄く形成した例を示
す。流路形成シリコン部材11表面の耐インク性薄膜2
6は流路形成シリコン部材11表面の中央部付近で膜厚
を最も厚くし、流路形成シリコン部材11表面の開口部
18の縁部方向に徐々に膜厚が薄くなっている。このよ
うに、耐インク性薄膜26を形成した流路形成シリコン
部材11表面に、例えば転写方法で接着剤27を塗布し
てノズル板14を合わせて押圧することで、耐インク性
薄膜26を形成した流路形成シリコン部材11とノズル
板14とを接合するとき、余剰な接着剤27は流路形成
シリコン部材11上の耐インク性薄膜26とノズル板1
4との間に出来る空隙に吸収されるので、流路形成シリ
コン部材11表面の開口部18へのはみ出し量が低減す
る。
あたる流路形成シリコン部材11表面の開口部の縁部に
沿って耐インク性薄膜26の膜厚を薄く形成し、さらに
耐インク性薄膜26表面に複数の窪み26aを形成した
例を示す図である。流路形成シリコン部材11表面の耐
インク性薄膜26は、流路形成シリコン部材11表面の
中央部付近で膜厚を最も厚くし、流路形成シリコン部材
11表面の開口部18の縁部方向に徐々に膜厚が薄くな
っており、その耐インク性薄膜26表面は周期性を持た
ない複数の窪み26aを有している。
た流路形成シリコン部材11表面に、例えば転写方法で
接着剤27を塗布してノズル板14を合わせて押圧する
ことで、耐インク性薄膜26を形成した流路形成シリコ
ン部材11とノズル板14とを接合するとき、余剰な接
着剤27は流路形成シリコン部材11上の耐インク性薄
膜26とノズル板14との間に出来る空隙に吸収される
ので、流路形成シリコン部材11表面の開口部18への
はみ出し量が低減する。
有ることもわかってきた。まず、耐インク性薄膜26の
窪みは、その粗さがRmax値で1nm以下であると接
着剤の吸収効果が得にくいことが判った。また、その粗
さが同じくRmax値で1μmを超えると、インクの侵
入を起こしやすくなったり、塗布むら(ボイド、ピンホ
ール)が発生したりしやすくなった。したがって、この
範囲に耐インク性薄膜26表面の粗さを制御することが
肝要となる。
施例の製造方法について説明する。図3(A)は、スプ
レーノズル31から流路形成シリコン部材11へ耐イン
ク性薄膜26の元となる樹脂液滴32の溶媒32b分を
流路形成シリコン部材11へ付着する前に十分蒸発させ
る手法であり、このような手法を用いることで流路形成
シリコン部材11へ付着した時には液滴の固形成分32
aの割合が増大し溶媒32bが少ないため、流路形成シ
リコン部材11上で流動性が低くなり、流路形成シリコ
ン部材11上の耐インク性薄膜26は凹凸をもった膜と
なる。流路形成シリコン部材11へ付着する前に十分蒸
発させる手段として、耐インク性薄膜26の元となる樹
脂液滴32に100℃以下の沸点を有する溶剤を混合希
釈してスプレー塗布する。同じ液滴32量で同じ固形成
分32aを有する場合、溶媒32bは低沸点の溶剤の割
合が多くなるので、より空間浮遊中に溶剤が揮発し凹凸
の持った耐インク性薄膜26が形成できる。
た膜にする方法について、図3(B)に基づいて説明す
る。図3(B)は、スプレーノズル31から流路形成シ
リコン部材11へ耐インク性薄膜26の元となる樹脂液
滴32が流路形成シリコン部材11へ付着する瞬間に溶
媒32bを蒸発させる手法であり、流路形成シリコン部
材11上で液滴32が流動する前に流動性を低くし、流
路形成シリコン部材11上の耐インク性薄膜26に凹凸
を持たせる。流路形成シリコン部材11へ付着する瞬間
に溶媒32bを蒸発させる手段として、室温より高い温
度に加熱した流路形成シリコン部材11にスプレー塗布
する。さらには、室温より高い温度に加熱した流路形成
シリコン部材11に100℃以下の沸点を有する溶剤を
混合希釈した樹脂液滴を用いてスプレー塗布することで
凹凸をもった耐インク性薄膜26はより容易に形成する
ことができる。
26に凹凸を持たせることなく、流路形成シリコン部材
11表面の耐インク性薄膜26を流路形成シリコン部材
11表面の中央部付近で膜厚を最も厚くし、流路形成シ
リコン部材11表面の開口部18の縁部方向に徐々に膜
厚を薄くする方法としては、図3の製造方法の逆を行う
ことで実現できる。つまり、沸点の低い溶剤の割合を減
らす、もしくは混合せず、流路形成シリコン部材11の
温度を室温もしくはより低い温度にすることである。
26に凹凸を持たせかつ流路形成シリコン部材11表面
の耐インク性薄膜26を流路形成シリコン部材11表面
の中央部付近で膜厚を最も厚くし、流路形成シリコン部
材11表面の開口部18の縁部方向に徐々に膜厚を薄く
する方法としては、沸点の低い溶剤の希釈割合と流路形
成シリコン部材11の温度を調整することで実現でき
る。
発明の静電型マイクロポンプを使用したインクジェット
記録装置について説明する。図4は、実施例2のインク
ジェット記録装置を示す図で、図4(A)は、インクジ
ェット記録装置の要部斜視図、図4(B)は、同じく側
断面図である。インクジェット記録装置は、記録装置本
体41の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ5
3、キャリッジ53に搭載したインクジェットヘッドか
らなる記録ヘッド54、記録ヘッド54へインクを供給
するインクカートリッジ55等で構成される印字機構部
42等を収納し、装置本体41の下方部には前方側から
多数枚の用紙43を積載可能な給紙カセット(或いは給
紙トレイでもよい。)44を抜き差し自在に装着するこ
とができ、また用紙43を手差しで給紙するための手差
しトレイ45を開倒することができ、給紙カセット44
或いは手差しトレイ45から給送される用紙43を取り
込み、印字機構部42によって所要の画像を記録した
後、後面側に装着された排紙トレイ46に排紙する。
に横架したガイド部材である主ガイドロッド51と従ガ
イドロッド52とでキャリッジ53を主走査方向(図4
(B)において紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、キ
ャリッジ53にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼ
ンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出
するインクジェットヘッドからなる記録ヘッド54を、
複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列
し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。記
録ヘッド54は、本発明の静電型アクチュエータをイン
クジェットヘッドとして用いた。ここで、キャリッジ5
3は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド5
1に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)
を従ガイドロッド52に摺動自在に載置している。そし
て、このキャリッジ53を主走査方向に移動走査するた
め、主走査モータ57で回転駆動される駆動プーリ58
と従動プーリ59との間にタイミングベルト60を張装
し、このタイミングベルト60をキャリッジ53に固定
しており、主走査モータ57の正逆回転によりキャリッ
ジ53が往復駆動される。
43を記録ヘッド54の下方側に搬送するために、給紙
カセット44から用紙43を分離給装する給紙ローラ6
1及びフリクションパッド62と、用紙43を案内する
ガイド部材63と、給紙された用紙43を反転させて搬
送する搬送ローラ64と、この搬送ローラ64の周面に
押し付けられる搬送コロ65及び搬送ローラ64からの
用紙43の送り出し角度を規定する先端コロ66とを設
けている。搬送ローラ64は副走査モータ67によって
ギヤ列を介して回転駆動される。そして、キャリッジ5
3の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ64か
ら送り出された用紙43を記録ヘッド54の下方側で案
内する用紙ガイド部材である印写受け部材68を設けて
いる。この印写受け部材68の用紙搬送方向下流側に
は、用紙43を排紙方向へ送り出すために回転駆動され
る搬送コロ71、拍車72を設け、さらに用紙43を排
紙トレイ46に送り出す排紙ローラ73及び拍車74
と、排紙経路を形成するガイド部材75,76とを配設
している。
がら画像信号に応じて記録ヘッド54を駆動することに
より、停止している用紙43にインクを吐出して1行分
を記録し、用紙43を所定量搬送後次の行の記録を行
う。記録終了信号、または用紙43の後端が記録領域に
到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ
用紙43を排紙する。この様なインクジェット記録装置
を用いて印字を行った結果、高精細な印字が出来るばか
りでなく長期間にわたり安定して動作することが確認で
きた。
例を示したが、本発明は駆動方式が静電駆動方式に限定
されるものではなく、シリコンの流路形成部材が形成さ
れた同様の構成を持つマイクロポンプであれば全て適応
可能であって、圧電効果を用いたピエゾ方式やインクの
熱膨張を駆動力としたサーマル方式やバブル方式のマイ
クロポンプにも適用できる。
によれば次のような効果を奏する。請求項1の発明によ
れば、ノズル板を貼り合わせる面となる有機樹脂膜表面
に接着剤吸収構造を有しているので、耐腐食性に優れ、
液の性質によらず、あらゆる液を輸送することができる
マイクロポンプを提供することができ、またノズル板貼
り付けに用いる接着剤の個別液室内部へのはみ出しを抑
制することができる。
面にあたる流路形成部材を被覆している有機樹脂膜表面
に複数の窪みを形成しているので、ノズル板貼り付けに
用いる接着剤の過剰分は複数の窪みに吸収され個別液室
内部へのはみ出しを抑制することができる。
面にあたる流路形成部材表面の開口部の縁部に沿って有
機樹脂膜の膜厚を薄く形成しているので、ノズル板貼り
付けに用いる接着剤の過剰分は有機樹脂膜膜厚の薄い領
域で吸収され個別液室内部へのはみ出しを抑制すること
ができる。
たシリコン部材の液が接する全ての表面に形成された液
に対して耐腐食性を有する有機樹脂膜はポリイミド、或
いはポリペンゾオキサゾールであるので、耐腐食性に優
れ、液の性質によらず、あらゆる液を輸送するマイクロ
ポンプを提供することができる。また、容易に膜厚を厚
く形成することができるので、ゴミ等が原因となってい
たピンホールが防止でき信頼性が向上する。
マイクロポンプを用い、インク液を吐出するノズル孔
と、上記ノズル孔が連通するインク流路と、インク液室
とインク吐出のためのエネルギー発生手段からなるイン
クジェットヘッドであるので、高画質を作像するために
要求されるインクの種類や化学的性質に制限を設ける必
要が無く、あらゆるインクに対して長期間にわたり液室
を腐食することなしにインクの吐出動作を行うことがで
き、ノズル接合面からの液漏れ防止ができ、信頼性の高
いインクジェットヘッド及びインクジェットヘッドカー
トリッジを提供することができる。
記録装置は請求項5記載のインクジェット記録ヘッドを
組み込んだ記録装置であるので、高精細な画像や文字を
印字することができる。
示す図で、図1(A)は上面図、図1(B),図1
(C),図1(D)は、それぞれ図1(A)のA−A断
面図,B−B断面図,C−C断面図である。
図2(A),図2(B),図2(C)は、それぞれ異な
る例を示す。
例の製造方法を説明するための図で、図3(A),図3
(B)は、それぞれ異なる例を示す。
を示す図で、図4(A)は要部斜視図、図4(B)は側
断面図である。
(空隙)、8…駆動電圧印加部、11…単結晶シリコン
基板、12…シリコン振動板、14…ノズル板(カバー
板)、15…液供給口、16…共通液室、17…液流
路、18…個別液室、19…液ノズル、21…駆動電
極、26…耐インク性薄膜、27…接着剤、31…スプ
レーノズル、32…樹脂液滴、32a…固形成分、32
b…溶媒、41…記録装置本体、42…印字機構部、4
3…用紙、44…給紙カセット、45…手差しトレイ、
46…排紙トレイ、53…キャリッジ、54…記録ヘッ
ド、55…インクカートリッジ、57…主走査モータ、
58…駆動プーリ、59…従動プーリ、60…タイミン
グベルト、61…給紙ローラ、62…フリクションパッ
ド、63…ガイド部材、64…搬送ローラ、65…搬送
コロ、66…先端コロ、67…副走査モータ、68…印
写受け部材、71…搬送コロ、72,74…拍車、7
5,76…ガイド部材。
Claims (6)
- 【請求項1】 液を吐出するための複数のノズルが形成
されたノズル板と、エネルギー発生手段を利用して前記
液を吐出する前記ノズルに連通した個別液室と該個別液
室に連通する共通液室が形成された流路形成部材とから
なるマイクロポンプにおいて、 前記流路形成部材の前記液が接する側の全ての表面には
前記液に対し耐腐食性を有する有機樹脂膜が形成され、
該有機樹脂膜表面は接着剤吸収構造を有し、前記ノズル
板と流路形成部材は前記有機樹脂膜を介して接着剤で貼
り合わされることを特徴とするマイクロポンプ。 - 【請求項2】 請求項1記載のマイクロポンプにおい
て、 前記接着剤吸収構造は、前記ノズル板との接着面にあた
る前記流路形成部材を被覆している前記有機樹脂膜表面
に複数の窪みを有することを特徴とするマイクロポン
プ。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のマイクロポンプ
において、 前記ノズル板との接着面にあたる前記流路形成部材表面
の開口部の縁部に沿って前記有機樹脂膜の膜厚を薄く形
成することを特徴とするマイクロポンプ。 - 【請求項4】 請求項1乃至3いずれかに記載のマイク
ロポンプにおいて前記有機樹脂膜は、ポリイミドまたは
ポリベンゾオキサゾールであることを特徴とするマイク
ロポンプ。 - 【請求項5】 請求項1乃至4いずれかに記載のマイク
ロポンプを用いたインクジェット記録ヘッドにおいて、 インク液を吐出するノズル孔と、該ノズル孔が連通する
インク液室と、該インク液室に連通するインク流路と、
インク吐出のためのエネルギー発生手段とからなること
を特徴とするインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項6】 請求項5記載のインクジェット記録ヘッ
ドを用いてインク画像を記録するインクジェット記録装
置において、 前記インク画像を記録する被記録体を搬送する被記録体
搬送手段を有し、該被記録体搬送手段によって搬送され
る前記被記録体にインクを吐出してインク記録画像を記
録することを特徴とするインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001341861A JP2003145751A (ja) | 2001-11-07 | 2001-11-07 | マイクロポンプ、該マイクロポンプを用いたインクジェット記録ヘッド、及びインクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001341861A JP2003145751A (ja) | 2001-11-07 | 2001-11-07 | マイクロポンプ、該マイクロポンプを用いたインクジェット記録ヘッド、及びインクジェット記録装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003145751A true JP2003145751A (ja) | 2003-05-21 |
| JP2003145751A5 JP2003145751A5 (ja) | 2006-03-02 |
Family
ID=19155819
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001341861A Pending JP2003145751A (ja) | 2001-11-07 | 2001-11-07 | マイクロポンプ、該マイクロポンプを用いたインクジェット記録ヘッド、及びインクジェット記録装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003145751A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7658468B2 (en) | 2004-09-13 | 2010-02-09 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Ink jet recording head and method of manufacturing the same |
| JP2010036280A (ja) * | 2008-08-01 | 2010-02-18 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | Mems構造体の製造方法 |
| RU2408795C2 (ru) * | 2008-12-10 | 2011-01-10 | Георгий Владимирович Анцев | Акустоэлектронный микронасос |
| JP2013513066A (ja) * | 2009-12-07 | 2013-04-18 | デバイオテック・ソシエテ・アノニム | マイクロポンプ用の可撓性エレメント |
| US8746851B2 (en) | 2010-10-16 | 2014-06-10 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Inkjet head and method of manufacturing the inkjet head |
-
2001
- 2001-11-07 JP JP2001341861A patent/JP2003145751A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7658468B2 (en) | 2004-09-13 | 2010-02-09 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Ink jet recording head and method of manufacturing the same |
| US8726509B2 (en) | 2004-09-13 | 2014-05-20 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Method of manufacturing an ink jet recording head of laminate structure |
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