JP2003148338A - 可変容量型圧縮機用制御弁 - Google Patents

可変容量型圧縮機用制御弁

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JP2003148338A
JP2003148338A JP2001341547A JP2001341547A JP2003148338A JP 2003148338 A JP2003148338 A JP 2003148338A JP 2001341547 A JP2001341547 A JP 2001341547A JP 2001341547 A JP2001341547 A JP 2001341547A JP 2003148338 A JP2003148338 A JP 2003148338A
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聡 折茂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁全閉時にクランク室への冷媒ガスの漏れを
防ぐことができる可変容量型圧縮機用制御弁を提供す
る。 【解決手段】 可変容量型圧縮機用制御弁は、弁体32
の移動方向へ延びる第1の通路38と弁体32の移動方
向に対して直角方向へ延びる第2の通路37a,37b
とを有する。第2の通路37a,37bの中心軸O1,
O2と平行であってその通路37a,37bの内周面3
7c,37dに接し、しかも第1の通路38の中心軸O
3から半径方向へ最も遠い仮想線I1,I2を、第1の
通路38の内周面38aの接線に一致させ、第2の通路
37a,37bから第1の通路38へ流入した冷媒ガス
の流れに旋回流を発生させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は吐出室からクラン
ク室への冷媒ガスの供給を制御する可変容量型圧縮機用
制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の可変容量型圧縮機用制御弁
を示す拡大縦断面図である。
【0003】この可変容量型圧縮機用制御弁はベローズ
581と、このベローズ581にプランジャ570及び
ロッド574を介して連結される弁体532と、プラン
ジャ570を収容するソレノイドハウジング535に嵌
合するホルダ531とを備えている。弁体532は、ベ
ローズ581の伸縮動作によって、図示しない可変容量
型圧縮機の吐出室とクランク室とを連通する給気通路を
開閉する。弁棒534と弁本体533とで弁体532が
構成される。
【0004】ホルダ531には第1の通路538と第2
の通路537a,537bとが形成され、第1の通路5
38はクランク室に、第2の通路537a,537bは
吐出室にそれぞれ通じている。第1の通路538内には
弁本体533と巻きばね539と弁棒534とが収容さ
れている。巻きばね539は弁体532を閉弁方向へ付
勢する。
【0005】第1の通路538と第2の通路537a,
537bとは給気通路の一部を構成する。
【0006】第1の通路538は弁体532の移動方向
へ延び、この第1の通路538に弁棒534が摺動可能
に支持され、弁本体533は弁棒534と一体に移動す
る。
【0007】ポート531aは図示しない吸入室に連通
し、ポート531aを介して吸入室から低圧(吸入圧P
s)の冷媒ガスがベローズ581の周囲に導入される。
【0008】吸入圧Psが高く、ベローズ581が収縮
し、弁体532が閉弁方向へ移動して第1の通路538
と第2の通路537a,537bとが遮断されたとき、
クランク室の圧力(制御圧Pc)が下がって図示しない
斜板の傾きが大きくなり、ピストンストローク量が増加
し、吐出容量が大きくなる。
【0009】これに対し、吸入圧Psが低く、ベローズ
581が伸長し、弁体532が開弁方向へ移動して第1
の通路538と第2の通路537a,537bとが連通
したとき、高圧の冷媒ガスがクランク室に導かれる。
【0010】その結果、クランク室の圧力が上がって斜
板の傾きが小さくなり、ピストンストローク量が減少
し、吐出容量が小さくなる。
【0011】図9は図8のIX−IX線に沿う断面図であ
る。
【0012】第2の通路537a,537bは弁棒53
4(弁体532)の移動方向に対して直角方向へ延びて
いる。第2の通路537aと第2の通路537bとは弁
棒534を挟んで一直線上に位置する。
【0013】第2の通路537a,537bは常時吐出
室に通じており、この第2の通路537a,537bを
介して吐出室から高圧の冷媒ガスが第1の通路538に
導入される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】図10は冷媒ガスの流
れを説明する部分拡大図である。但し、巻きばね539
の図示は省略した。
【0015】図10において白抜き矢印が冷媒ガスの流
れを示している。
【0016】第2の通路537a,537bから第1の
通路538に流入した冷媒ガスは弁棒534に衝突後、
図10に矢印で示すように下方へ流れる。
【0017】ところで、冷媒ガス中には冷媒ガスだけで
なく圧縮機内部で発生した摩耗粉が含まれている。
【0018】この摩耗粉の密度は冷媒ガスの密度より大
きく慣性力が大きいため、冷媒ガスとともに弁棒534
に衝突したとき、摩耗粉は第1の通路538の周方向に
拡散せずに落下し、図9に一点鎖線で示す第2の通路5
37a,537bの近傍に位置する、弁本体533の外
周面や、第1の通路538のシート部538b等に集中
して付着し易い。
【0019】そのため、弁全閉時においても弁本体53
3の外周面と第1の通路538のシート部538bとの
間に隙間が生じ、この隙間を介してクランク室へ冷媒ガ
スが漏れてしまうという問題がある。
【0020】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は、弁全閉時の冷媒ガスの漏れを防
ぐことができる可変容量型圧縮機用制御弁を提供するこ
とである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1記載の発明の可変容量型圧縮機用制御弁は、可
変容量型圧縮機の吐出室とクランク室とを連通させる給
気通路と、この給気通路を開閉する弁体と、前記給気通
路の一部を構成する第1、第2の通路とを備え、前記第
1の通路が前記弁体の移動方向へ延び、前記第2の通路
が前記弁体の移動方向に対してほぼ直角方向へ延び、前
記第1の通路に前記弁体が移動可能に支持され、前記吐
出室の冷媒ガスが前記給気通路を経て前記クランク室へ
送り込まれる可変容量型圧縮機用制御弁において、前記
第2の通路の冷媒ガスが前記第1の通路に流入するとき
にその冷媒ガスを前記弁体の周囲で旋回させる旋回流発
生手段を備えていることを特徴とする。
【0022】第2の通路から冷媒ガスが第1の通路に流
入したとき、旋回流発生手段によって冷媒ガスに旋回流
が引き起こされる。その結果、冷媒ガスは旋回しながら
第1の通路内を流れる。
【0023】請求項2記載の発明の可変容量型圧縮機用
制御弁は、請求項1記載の可変容量型圧縮機用制御弁に
おいて、前記旋回流発生手段として、前記第2の通路の
中心軸と平行であってその通路の内周面に接し、しかも
前記第1の通路の中心軸から半径方向へ最も遠い仮想線
を、前記第1の通路の内周面の接線にほぼ一致させたこ
とを特徴とする。
【0024】前記仮想線が第1の通路の内周面の接線に
ほぼ一致するように第2の通路を形成することによって
第1の通路内に旋回流を発生させることができる。
【0025】請求項3記載の発明の可変容量型圧縮機用
制御弁は、請求項1記載の可変容量型圧縮機用制御弁に
おいて、前記旋回流発生手段として、前記弁体の外周面
又は前記第1の通路の内周面に螺旋状の溝を形成したこ
とを特徴とする。
【0026】第2の通路から冷媒ガスが第1の通路に流
入するとき、弁体の外周面又は第1の通路の内周面に形
成された螺旋状の溝に沿って冷媒ガスが流れ、弁体の外
周面又は第1の通路の内周面に旋回流を引き起こす。そ
の結果、冷媒ガスは第1の通路内を旋回しながら下方へ
流れる。このとき、摩耗粉も旋回流とともに移動するた
め、摩耗粉に周方向の拡散が生じ、摩耗粉が弁本体の外
周面やシート部の一部に集中して付着することを防止で
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0028】図1はこの発明の第1実施形態に係る可変
容量型圧縮機用制御弁を備えた可変容量型斜板式圧縮機
の縦断面図である。
【0029】この可変容量型斜板式圧縮機のシリンダブ
ロック1の一端面にはバルブプレート2を介してリヤヘ
ッド3が、他端面にはフロントヘッド4が配置されてい
る。
【0030】フロントヘッド4、シリンダブロック1、
バルブプレート2及びリヤヘッド3は通しボルト29で
軸方向に一体的に結合されている。
【0031】シリンダブロック1に形成されたシリンダ
ボア6内にはピストン7が摺動可能に挿入されている。
【0032】フロントヘッド4には、後述する斜板10
やスラストフランジ40等を収容するクランク室8が形
成されている。
【0033】リヤヘッド3には吸入室13と吐出室12
とが形成されている。
【0034】吐出室12は吸入室13の周囲に位置して
いる。吸入室13には圧縮室22に供給する低圧の冷媒
ガスが溜まる。
【0035】シャフト5の一端部はラジアル軸受26を
介してフロントヘッド4に回転可能に支持され、シャフ
ト5の他端部はスラスト軸受24及びラジアル軸受25
を介してシリンダブロック1に回転可能に支持されてい
る。
【0036】スラストフランジ40は、シャフト5に固
定され、シャフト5と一体に回転する。
【0037】斜板10は、ヒンジボール9を介してシャ
フト5に傾斜かつ摺動可能に取り付けられている。ま
た、斜板10は、リンク機構41によってスラストフラ
ンジ40に連結され、スラストフランジ40の回転につ
れて一体に回転する。
【0038】斜板10の周縁部とピストン7の一端部と
はシュー60,61を介して連結されている。
【0039】1つのピストン7に対して一組のシュー6
0,61が斜板10を挟むように配置され、シュー6
0,61はシャフト5の回転につれて斜板10の摺動面
10a,10b上を相対回転する。斜板10の回転によ
りピストン7がシリンダボア6内を直線往復運動する。
【0040】バルブプレート2には、圧縮室22と吐出
室12とを連通させる吐出ポート16と、圧縮室22と
吸入室13とを連通させる吸入ポート15とが、それぞ
れ周方向に沿って一定間隔おきに設けられている。
【0041】吐出室12とクランク室8とは給気通路3
aを介して連通する。給気通路3aの途中には後述する
可変容量型圧縮機用制御弁(以下制御弁という)30が
設けられ、この制御弁30によってクランク室8の圧力
調整が行われる。給気通路3aは通路3b、室3c,3
d、通路3e、ポート3f及び通路3gで構成される。
【0042】前述のようにスラストフランジ40と斜板
10とはリンク機構41を介して連結され、斜板10は
シャフト5と直角な面に対して傾斜可能である。
【0043】スラストフランジ40とヒンジボール9と
の間には巻バネ47が装着され、この巻バネ47の付勢
力により斜板10がリヤヘッド3側へ付勢される。
【0044】図2は図1の可変容量型圧縮機用制御弁の
拡大図である。但し、制御弁30の上下方向の向きを反
転させてある。
【0045】制御弁30は可変容量型斜板式圧縮機のリ
ヤヘッド3の弁収容穴50(図1参照)にOリング50
a,50b,50cを介して設けられている。
【0046】この制御弁30は、給気通路3aの一部を
構成する第1の通路38と第2の通路37a,37b
と、給気通路3aを開閉するための弁体32と、弁体3
2を収容するホルダ31と、ソレノイドハウジング35
とを備えている。
【0047】第1の通路38は弁体32の移動方向(図
2の上下方向)へ延びている。第2の通路37a,37
bは常時吐出室12に通じており、この第2の通路37
a,37bを介して吐出室12から高圧(吐出圧Pd)
の冷媒ガスが第1の通路38に導入される。
【0048】弁体32は弁本体33と弁棒34とで構成
されている。
【0049】弁棒34は小径部34aと大径部34bと
を有する。大径部34bはプランジャ70に当接すると
ともに、第1の通路38に摺動可能に支持されている。
小径部34aは弁本体33と一体に形成されている。な
お、弁本体33と弁棒34とは別体でもよい。
【0050】第1の通路38及び第2の通路37a,3
7bはホルダ31に形成され、第1の通路38はクラン
ク室8に、第2の通路37a,37bは吐出室にそれぞ
れ通じている。各通路38,37a,37bはそれぞれ
断面円形の直線的な通路である。第1の通路38内には
弁棒34の他に弁本体33と弁体32を閉弁方向へ付勢
する巻きばね39とが収容されている。
【0051】また、ホルダ31には吸入室13に連通す
るポート31aが設けられ、このポート31aを介して
吸入室13から低圧(吸入圧Ps)の冷媒ガスを感圧室
80へ導く。
【0052】ホルダ31はソレノイドハウジング35の
一端部に設けられている。ソレノイドハウジング35の
内部には弁体32を駆動するプランジャ70が収容され
ている。プランジャ70はホルダ31にOリング71を
介して密着するつば付きパイプ72によって摺動可能に
支持されている。
【0053】プランジャ70の一端部に形成されている
収容孔73にはステム74の一端部が挿入されている。
ステム73の他端部は吸引子75の中心孔75aを通じ
てストッパ76の収容穴76aへ収容されている。吸引
子75はソレノイドハウジング35に配置されたホルダ
79の一端に固定されている。
【0054】プランジャ70の収容孔73と吸引子75
との間にはプランジャ70を吸引子75側から離す方向
へ付勢する巻きばね77が収容されている。
【0055】ストッパ76は感圧室80内に配置された
ベローズ81の可動端側に設けられている。ベローズ8
1の固定端側にはストッパ82が設けられ、ストッパ7
6とストッパ82との間には巻きばね83が配置され、
ストッパ76はばね力によって吸引子75側へ付勢され
ている。ストッパ82はホルダ79に螺合したキャップ
84に固定されている。
【0056】ストッパ76と吸引子75との間にはスト
ッパ76を吸引子75から離す方向へ付勢する巻きばね
78が配置されている。
【0057】次に、制御弁30の動作を説明する。
【0058】制御弁30のソレノイド35Aには車両側
のコントロールロジックで求められた所定の電流が供給
されている。この状態ではプランジャ70が巻きばね7
7のばね力に抗して吸引子75側に吸引され、弁体32
も巻ばね39のばね力によってプランジャ70と一体に
閉弁方向へ移動する。
【0059】一方、吸入室13からポート31aを通じ
て低圧の冷媒ガスが感圧室80へ導かれる。吸入室13
からの冷媒ガスの圧力に基いて感圧室80内のベローズ
81が伸縮し、その伸縮動作がプランジャ70を介して
弁体32に作用する。このときの弁体32の開度はソレ
ノイド35Aによる吸引力と巻ばね83、77のばね力
とによって決定される。
【0060】吸入室13からの冷媒ガスの圧力(吸入圧
Ps)が所定の電流によって定まる圧力より低下した場
合、ベローズ81は巻ばね83とベローズ81自身の復
元力によって伸長し、弁体32が給気通路3a(第1の
通路38及び第2の通路37a,37b)を開く方向へ
移動する。
【0061】その結果、吐出室12からクランク室8へ
導かれる高圧の冷媒ガスの流量が増大するため、クラン
ク室8の圧力が上昇し、ストロークが小さくなる。スト
ロークが小さくなると吸入圧力が上昇するため、吸入圧
力が一定となるようにストロークが制御される。
【0062】電流を増加させたとき、弁体32が閉方向
へ移動するため、吸入圧力がより低くならないと給気通
路3aは開かなくなる。すなわち、より低い吸入圧力を
維持するようにストロークが制御される。
【0063】制御弁30のソレノイド35Aへの電流の
供給を停止した場合、プランジャ70が巻きばね77の
ばね力によって吸引子75から離れる方向へ移動するた
め、ベローズ81が伸長し、弁体32を吸入圧力、吐出
圧力にかかわらず、給気通路3aを開く方向へ移動させ
る。そのため、給気通路3aが開放されてクランク室8
の圧力が上昇し、斜板10が最小角度へ移行する。
【0064】図3は図2のIII−III線に沿う断面図であ
る。
【0065】第2の通路37a,37bは常時吐出室1
2に通じており、この第2の通路37a,37bを介し
て吐出室12から高圧の冷媒ガスが第1の通路38に流
入する。
【0066】第2の通路37a,37bは弁棒34(弁
体32)の移動方向に対して直角方向(図3の左右方
向)へ延びている。
【0067】第2の通路37a,37bの中心軸O1,
O2と平行であってその通路37a,37bの内周面3
7c,37dに接し、しかも第1の通路38の中心軸O
3から半径方向へ最も遠い仮想線I1,I2を、第1の
通路38の内周面38aの接線に一致させている。第2
の通路37aの中心軸O1と第2の通路37bの中心軸
O2とは一致していない。
【0068】すなわち、第2の通路37aと第2の通路
37bとは第1の通路38の中心軸O3に対し点対称の
位置にあり、第2の通路37aの中心軸O1と第2の通
路37bの中心軸O2とが一直線上に位置しない。
【0069】次に、可変容量型斜板式圧縮機の動作を説
明する。
【0070】図示しないエンジンの回転動力がシャフト
5に伝達されると、シャフト5の回転力はスラストフラ
ンジ40からリンク機構41を介して斜板10に伝達さ
れ、斜板10が回転する。
【0071】斜板10の回転によりシュー60,61が
斜板10の摺動面10a,10b上を相対回転し、斜板
10からの回転力はピストン7の直線往復運動に変換さ
れる。
【0072】ピストン7はシリンダボア6内を往復運動
し、シリンダボア6内の圧縮室22の容積が変化する。
この容積変化によって冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出が
順次行われ、斜板10の傾斜角度に応じた容量の冷媒ガ
スが吐出される。
【0073】吸入時、吸入弁が開き、吸入ポート15を
通じて吸入室13からシリンダボア6内の圧縮室22へ
の低圧の冷媒ガスが送り込まれる。
【0074】吐出時、吐出弁が開き、吐出ポート16を
通じて圧縮室22から吐出室12へ高圧の冷媒ガスが吐
出される。
【0075】熱負荷が小さくなると、制御弁30のソレ
ノイド35Aへの通電が停止され、プランジャ70が開
弁方向へ移動する。弁棒34はプランジャ70と一体に
移動し、弁本体33が弁棒34に押されて移動する。
【0076】その結果、給気通路3aを介して吐出室1
2からクランク室8へ高圧の冷媒ガスが送り込まれ、ク
ランク室8の圧力(制御圧Pc)が高くなり、斜板10
の傾斜角度が小さくなる。
【0077】このとき、冷媒ガスは弁棒34の外周面に
沿って流れ、第1の通路38内に旋回流が発生する。
【0078】同時に、冷媒ガスに含まれる摩耗粉は冷媒
ガスの流れに乗って旋回し、周方向へ拡散するため、摩
耗粉は弁体32の外周面や第1の通路38のシート部3
8b等の一部にだけ集中して付着することはない。ま
た、摩耗粉は旋回しながら弁体32の外周面やシート部
38bを通過するため、シート部38b等に付着する摩
耗粉を減らすことができる。
【0079】熱負荷が大きくなると、制御弁30のソレ
ノイド35Aへの通電によってプランジャ70が閉弁方
向へ移動する。弁棒34はプランジャ70と一体に移動
し、弁本体33は巻きばね39のばね力によって弁棒3
4に追随して移動する。
【0080】その結果、給気通路3aを介して吐出室1
2からクランク室8へ高圧の冷媒ガスが送り込まれなく
なり、クランク室8の圧力は低くなり、斜板10の傾斜
角度が大きくなる。
【0081】このとき、摩耗粉は弁体32の外周面や第
1の通路38のシート部38b等の一部に集中して付着
することがないため、弁体32の外周面と第1の通路3
8のシート部38bとの間に隙間が生じない。
【0082】この第1実施形態によれば、第1の通路3
8に導かれた冷媒ガスは旋回しながら流れるが、その際
に渦を形成することなく円滑に流れる。
【0083】また、冷媒ガス中に含まれる摩耗粉は冷媒
ガスの旋回によって周方向へ拡散し、弁体32の外周面
や第1の通路38のシート部38b等の一部に集中して
付着しないので、弁全閉時において弁体32の外周面と
第1の通路38のシート部38bとの間に隙間を生じる
ことがなく、クランク室8への冷媒ガスの漏れを防止す
ることができる。
【0084】更に、制御弁30の通路抵抗が小さくなる
ので、弁全開時の流量を多くすることができる。非通電
時に弁開度を不連続に大きくして冷媒ガスの内部循環を
行うクラッチレス圧縮機では、制御弁30の通路抵抗が
小さい方がトルク低減を図ることができる。
【0085】図4はこの発明の第1実施形態に係る可変
容量型圧縮機用制御弁の第1の変形例を示す図であり、
第1実施形態と共通する部分には同一符号を付してその
説明を省略する。
【0086】この第1の変形例は、第2の通路37a,
37bの中心軸O1,O2と平行であってその通路37
a,37bの内周面37c,37dに接し、しかも第1
の通路38の中心軸O3から半径方向へ最も遠い仮想線
I1,I2が、第1の通路38の内周面38aの接線T
1、T2に対して少しずれている点で第1実施形態と異
なる。
【0087】この変形例では仮想線I1,I2が第1の
通路38の内周面の半径方向内側へずれている。特許請
求の範囲の請求項2の「ほぼ一致」とはこの程度のずれ
を含む概念である。
【0088】なお、第2の通路37a,37bは必ずし
も平行とする必要はなく、例えば第2の通路37a,3
7bを斜め下方に向けて形成するようにしてもよい。
【0089】この第1の変形例によれば、第1実施形態
と同様の効果を奏するとともに、仮想線I1,I2を第
1の通路38の内周面38aの接線T1、T2に正確に
一致させる必要がないので、第2の通路37a,37b
を容易に形成することができる。
【0090】図5はこの発明の第1実施形態に係る可変
容量型圧縮機用制御弁の第2の変形例を示す図であり、
第1実施形態と共通する部分には同一符号を付してその
説明を省略する。
【0091】この第2の変形例は、第2の通路37a,
37bの中心軸O1,O2と平行であってその通路37
a,37bの内周面37c,37dに接し、しかも第1
の通路38の中心軸O3から半径方向へ最も遠い仮想線
I1,I2が、第1の通路38の内周面38aの接線T
1、T2に対して少しずれている点で第1実施形態と異
なる。
【0092】この変形例では仮想線I1,I2が半径方
向外側へずれている。特許請求の範囲の請求項2の「ほ
ぼ一致」とはこの程度のずれを含む概念である。
【0093】この第2の変形例によれば、第1の変形例
と同様の効果を奏する。
【0094】図6はこの発明の第2実施形態に係る可変
容量型圧縮機用制御弁の部分拡大断面図であり、第1実
施形態と共通する部分には同一符合を付してその説明を
省略する。
【0095】この第2実施形態は第2の通路137a,
137bの中心軸が一致しており、弁棒134の小径部
134aの外周面に螺旋状の溝134cを形成した点で
第1実施形態と相違する。
【0096】第2の通路137a,137bから第1の
通路38に流入した冷媒ガスは小径部134aの螺旋状
の溝134cに沿って流れ、旋回流が発生する。その結
果、冷媒ガスは弁孔38cを通じて円滑に流れる。この
とき、冷媒ガスの旋回によって冷媒ガス中に含まれる摩
耗粉の拡散が引き起こされ、摩耗粉は弁体132の外周
面や第1の通路38のシート部38bに不均一に付着す
ることを防止できる。
【0097】この第2実施形態によれば、第1実施形態
と同様の効果を奏する。
【0098】図7はこの発明の第2実施形態の変形例に
係る可変容量型圧縮機用制御弁の部分拡大断面図であ
り、第1実施形態と共通する部分には同一符合を付して
その説明を省略する。
【0099】この変形例は第2の通路137a,137
bの中心軸が一致しており、第1の通路138の内周面
に螺旋状の溝138aを形成した点で第1実施形態と相
違する。
【0100】第2の通路137a,137bから第1の
通路138に流入した冷媒ガスは第1の通路138の螺
旋状の溝138aに沿って流れ、旋回流が発生する。そ
の結果、冷媒ガスは弁孔138cを通じて円滑に流れ
る。このとき、冷媒ガスの旋回によって冷媒ガス流中に
含まれる摩耗粉の拡散が引き起こされ、摩耗粉は弁体3
2の外周面や第1の通路138のシート部138bに不
均一に付着することを防止できる。
【0101】この変形例によれば、第1実施形態と同様
の効果を奏する。
【0102】なお、第2の通路の数は前述の実施形態の
ように2つでもよいが、1つ又は3つ以上でもよい。
【0103】また、上記実施形態では第2の通路37
a,37b及び第2の通路137a,137bを吐出室
12に連通させ、第1の通路38をクランク室8に連通
させたが、第2の通路37a,37b及び第2の通路1
37a,137bをクランク室8へ連通させ、第1の通
路38を吐出室12に連通させるようにしてもよい。
【0104】更に、旋回流発生手段としては上記各実施
形態、各変形例のものに限定されるものではなく、冷媒
ガスを弁体の周囲で旋回させるものであればよい。
【0105】また、上記各実施形態では制御弁30を斜
板10がシャフト5と一体的に回転する可変容量型斜板
式圧縮機に適用した場合について述べたが、斜板がシャ
フトと一体的に回転せず、単に揺動するにすぎない揺動
板式圧縮機に適用することもできるし、その他各種の可
変容量型圧縮機に適用することができる。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明の可
変容量型圧縮機用制御弁によれば、第1の通路における
冷媒ガスの流れが円滑になるとともに、冷媒ガス中に含
まれる摩耗粉が旋回流によって拡散し、弁体やシート部
等の一部に集中して付着することがないため、弁全閉時
に弁体とシート部との間に隙間が生じ難くなり、冷媒ガ
スが隙間を介して第1の通路からクランク室へ漏れるこ
とを防止できる。
【0107】請求項2記載の発明の可変容量型圧縮機用
制御弁よれば、第1の通路の中心軸から半径方向へ最も
遠い仮想線を、第1の通路の内周面の接線方向に正確に
一致させる必要がなくなり、第2の通路を容易に形成す
ることができる。
【0108】請求項3記載の発明の可変容量型圧縮機用
制御弁よれば、第1の通路における冷媒の流れが円滑に
なるとともに、冷媒ガス中に含まれる摩耗粉が旋回流に
よって拡散し、弁体やシート部等の一部に集中して付着
することがないため、弁全閉時に弁体とシート部との間
に隙間が生じ難くなり、冷媒ガスが隙間を介して第1の
通路からクランク室へ漏れることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る可変容量
型圧縮機用制御弁を備えた可変容量型圧縮機の縦断面図
である。
【図2】図2は図1の可変容量型圧縮機用制御弁の拡大
図である。
【図3】図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図4はこの発明の第1実施形態に係る可変容量
型圧縮機用制御弁の第1の変形例を示す図である。
【図5】図5はこの発明の第1実施形態に係る可変容量
型圧縮機用制御弁の第2の変形例を示す図である。
【図6】図6はこの発明の第2実施形態に係る可変容量
型圧縮機用制御弁の部分拡大断面図である。
【図7】図7はこの発明の第2実施形態の変形例に係る
可変容量型圧縮機用制御弁の部分拡大断面図である。
【図8】図8は従来の可変容量型圧縮機用制御弁を示す
拡大縦断面図である。
【図9】図9は図8のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】図10は冷媒ガスの流れを説明する部分拡大
図である。
【符号の説明】
3a 給気通路 8 クランク室 12 吐出室 32 弁体 31 ホルダ 37a,37b,137a,137b 第2の通路 36a 第1の通路の内周面 37c,37d 第2の通路の内周面 38 第1の通路 134c 弁体の外周面に形成された螺旋状の溝 136a 第1の通路の内周面に形成された螺旋状の溝 I1,I2 仮想線 T1、T2 接線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安立 秀博 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 Fターム(参考) 3H051 AA01 BB10 CC11 CC17 FF15 3H076 AA06 BB10 CC84

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変容量型圧縮機の吐出室とクランク室
    とを連通させる給気通路と、この給気通路を開閉する弁
    体と、前記給気通路の一部を構成する第1、第2の通路
    とを備え、 前記第1の通路が前記弁体の移動方向へ延び、前記第2
    の通路が前記弁体の移動方向に対してほぼ直角方向へ延
    び、 前記第1の通路に前記弁体が移動可能に支持され、 前記吐出室の冷媒ガスが前記給気通路を経て前記クラン
    ク室へ送り込まれる可変容量型圧縮機用制御弁におい
    て、 前記第2の通路の冷媒ガスが前記第1の通路に流入する
    ときにその冷媒ガスを前記弁体の周囲で旋回させる旋回
    流発生手段を備えていることを特徴とする可変容量型圧
    縮機用制御弁。
  2. 【請求項2】 前記旋回流発生手段として、前記第2の
    通路の中心軸と平行であってその通路の内周面に接し、
    しかも前記第1の通路の中心軸から半径方向へ最も遠い
    仮想線を、前記第1の通路の内周面の接線にほぼ一致さ
    せたことを特徴とする請求項1記載の可変容量型圧縮機
    用制御弁。
  3. 【請求項3】 前記旋回流発生手段として、前記弁体の
    外周面又は前記第1の通路の内周面に螺旋状の溝を形成
    したことを特徴とする請求項1記載の可変容量型圧縮機
    用制御弁。
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