JP2003148581A - 摩擦駆動装置およびこれを用いた測定機 - Google Patents

摩擦駆動装置およびこれを用いた測定機

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JP2003148581A JP2001349202A JP2001349202A JP2003148581A JP 2003148581 A JP2003148581 A JP 2003148581A JP 2001349202 A JP2001349202 A JP 2001349202A JP 2001349202 A JP2001349202 A JP 2001349202A JP 2003148581 A JP2003148581 A JP 2003148581A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇降部材の移動の垂直性を確保することがで
きる摩擦駆動装置を提供するとともに、測定精度が向上
される測定機を提供する。 【解決手段】 ガイド筒22によってガイドされたZ軸
スピンドル12を上下方向へ昇降駆動させる摩擦駆動装
置であって、Z軸スピンドルの重心位置近傍で、かつ、
ガイド筒22によるガイド方向に略平行に配置された支
持軸28と、Z軸スピンドル12に設けられ支持軸28
を相挟み込む一対の駆動ローラ15,従動ローラ16
と、駆動ローラ15を回転させるモータ17とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦駆動装置およ
びこれを用いた測定機に関する。詳しくは、昇降部材を
上下方向へ昇降駆動させる摩擦駆動装置およびこれを用
いた測定機に関する。
【0002】
【背景技術】昇降部材を上下方向へ昇降駆動させるZ方
向駆動機構が知られている。このような昇降部材のZ方
向駆動機構は、例えば、測定対象物の位置および/また
は座標を測定する三次元測定機などに利用されている。
従来、Z方向駆動機構は、図5に示されるように、下端
に測定子13を有し垂直に支持されたZ軸スピンドル1
2と、このZ軸スピンドル12を垂直方向にガイドする
ガイド部材22と、Z軸スピンドル12の移動軸と平行
に設けられたボールねじ軸221と、Z軸スピンドル1
2に設けられボールねじ軸221に螺合するボールねじ
ナット222と、ボールねじ軸221を回転駆動させる
駆動モータ223とを備えて構成されている。
【0003】ガイド部材22はガイド筒部22Aを有
し、このガイド筒部22AにZ軸スピンドル12が上下
方向移動可能に挿通されている。ガイド筒部22Aの内
周にはエアーベアリング23が設けられ、Z軸スピンド
ル12との間にエアー膜による空気軸受けが形成される
ことにより、ガイド部材22とZ軸スピンドル12との
間の摩擦抵抗が低減されている。ガイド部材22には、
垂直上方に向かって立設された支柱25が設けられてい
る。この支柱25の上端には、Z軸スピンドル12の上
方を覆うように、Z軸スピンドル12の移動軸に対して
垂直な横梁26が形成されている。ボールねじ軸221
は、Z軸スピンドル12の移動軸に対して平行で、か
つ、一定の間隔を隔ててガイド部材22に設けられてい
る。ボールねじ軸221の上端は支柱25の横梁26に
支持され、下端ではベルト224によって駆動モータ2
23と連動されている。
【0004】Z軸スピンドル12には、その重心近傍を
通るように支持軸28が挿通されており、この支持軸2
8は支柱の横梁26で上端を揺動支持されている。この
支持軸28とZ軸スピンドル12の間には、Z軸スピン
ドル12の重量に見合う押上力を発生させるエアバラン
ス機構が設けられているが、詳しくは省略する。ボール
ねじナット222は、Z軸スピンドル12の外側面に設
けらた結合部材121を介してZ軸スピンドル12に固
定されているとともに、ボールねじ軸221に螺合され
ている。
【0005】このような構成において、駆動モータ22
3を回転駆動させると、ボールねじ軸221が回転され
る。すると、ボールねじ軸221とボールねじナット2
22との螺合によってボールねじナット222がボール
ねじ軸221に沿って移動される。このボールねじナッ
ト222の駆動力が結合部材121を介してZ軸スピン
ドル12に伝達されるので、Z軸スピンドル12が上下
方向に駆動される。ガイド部材22とZ軸スピンドル1
2との間は、エアベアリング23によって摩擦抵抗が低
減されており、また、エアバランス機構によってZ軸ス
ピンドル12の重量に見合う力でバランスされているの
で、Z軸スピンドル12はなめらかに移動することが可
能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
Z方向駆動機構には次のような問題があった。Z軸スピ
ンドル12に駆動力を与えるボールねじ軸221および
ボールねじナット222は、Z軸スピンドル12の移動
軸から距離を隔てて配置されている。ボールねじナット
222の駆動力は、結合部材121を介してZ軸スピン
ドル12の外側面に伝達される。その結果、Z軸スピン
ドル12の重心に対しては、Z軸スピンドル12の移動
軸とは交差する方向にトルクが発生するため、Z軸スピ
ンドル12の移動の垂直性に影響が生じる。この影響
は、Z方向駆動機構を測定機などに用いた場合には測定
誤差に繋がる。また、Z軸スピンドル12の移動の垂直
性を確保するためには、ガイド部材22の剛性をあげる
などの対策が特別に必要となる。さらに、ボールねじ軸
221をガイド部材22のガイド方向と平行に設ける調
整等の工程が必要とされるので、組立工程も増えるとい
う問題があった。その他、ボールねじの騒音レベルが大
きいことなども問題であった。
【0007】本発明の目的は、従来の問題を解消し、昇
降部材の移動の垂直性を確保することができる摩擦駆動
装置を提供するとともに、測定精度が向上される測定機
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載に摩擦駆
動装置は、ガイド手段によってガイドされた昇降部材を
上下方向へ昇降駆動させる摩擦駆動装置であって、前記
昇降部材の重心位置近傍で、かつ、前記ガイド手段によ
るガイド方向に略平行に配置された支持軸と、前記昇降
部材に設けられ前記支持軸を相挟み込む少なくとも一対
のローラと、前記ローラの少なくとも一つを回転させる
回転駆動手段とを備えることを特徴とする。
【0009】このような構成において、回転駆動手段に
よってローラの少なくとも一つが回転されると、支持軸
を挟み込みながらローラが回転される。すると、ローラ
には支持軸との摩擦力によって上方向もしくは下方向に
移動する力が生じる。ローラは昇降部材に設けられてい
るので、ローラとともに昇降部材には上方向もしくは下
方向に移動する力が生じる。よって、昇降部材がガイド
手段によってガイドされつつ上方向もしくは下方向に移
動される。本発明によれば、昇降部材を移動させる力は
ローラと支持軸との間で生じる。支持軸は昇降部材の重
心位置近傍でかつガイド手段のガイド方向と略平行に配
置されているので、昇降部材を移動させる力も同様に、
昇降部材の重心位置近傍でかつガイド手段のガイド方向
と略平行に働く。従来、昇降部材に働く力は、昇降部材
の外側面に作用していたため、昇降部材の重心位置に対
しては、ガイド手段のガイド方向と略平行に作用してい
なかった。そのため、昇降部材にはガイド方向とは交差
する力が働き、昇降部材の移動の垂直性に影響が生じる
おそれがあった。しかしながら、本発明によれば、昇降
部材に働く力は、昇降部材の重心を通る移動軸に沿って
作用するので、昇降部材はガイド手段に沿って垂直に上
下移動され、移動の垂直性が確保される。さらに、ボー
ルねじによる駆動に比べてローラで支持軸を挟み込む構
成は、ボールねじナットが必要ではないので、摩擦駆動
装置を小型化することができ、また、ボールねじのボー
ルねじ軸を昇降部材の移動軸と平行になるように調整す
る必要もないので、本発明の摩擦駆動装置は低コストで
製造できる。
【0010】請求項2に記載の摩擦駆動装置は、請求項
1に記載の摩擦駆動装置において、前記支持軸および前
記昇降部材のいずれか一方にはピストンが設けられ、前
記支持軸および前記昇降部材のいずれか他方には内部に
前記ピストンを収納しそのピストンに対して上下方向へ
相対往復運動可能なシリンダ室が設けられ、前記シリン
ダ室の前記ピストンで区画された室にエアを送り込むこ
とにより、前記昇降部材の重量に見合う押上力を発生す
るエアバランス機構が設けられていることを特徴とす
る。
【0011】このような構成によれば、シリンダ室のエ
アを送り込まれた室とエアを送り込まれなかった室との
間に内圧の差が生じ、この内圧の差からピストンおよび
シリンダ室の内壁を押圧する力が生じる。ピストンとシ
リンダは互いに摺動可能であるが、支持軸は垂直方向に
は移動されないので、ピストンおよびシリンダ室の内壁
を押圧する力は、実質的に昇降部材に作用する。ピスト
ンで区画されたシリンダ室のうち、エアーを送り込む室
を適宜選択することによって、昇降部材を重力に抗して
押し上げる方向に力を作用させることができる。このよ
うに、昇降部材に押上げる力を作用させ、その重量に見
合う押上力で押し上げると、昇降部材の重量はローラに
かからないこととなる。よって、ローラで支持軸を相挟
み込んで、ローラと支持軸の摩擦力で昇降部材を上下に
移動させる際に、ローラに昇降部材の重量による負荷が
かからないので、ローラの駆動力で昇降部材の移動を精
密に制御することができる。さらに、ローラの駆動力で
昇降部材の重量を支える必要はないので、ローラの駆動
力は小さい力でよく、動力の小さな回転駆動手段を用い
ることができるので、低コスト化に繋がる。
【0012】請求項3に記載の摩擦駆動装置は、請求項
1または2に記載の摩擦駆動装置において、前記ガイド
手段は、前記昇降部材を取り囲んで垂直方向にガイドす
るガイド筒と、前記ガイド筒と前記昇降部材との間に設
けられたエアベアリング機構を備えていること特徴とす
る。
【0013】このような構成によれば、ガイド手段のガ
イド筒によって、昇降部材は垂直方向にガイドされるの
で、昇降部材の移動の垂直性が確保される。ガイド筒と
昇降部材との間にはエアベアリング機構が設けられてい
るので、ガイド筒と昇降部材との間の摩擦を低減するこ
とができ、昇降部材をなめらかに、且つ、軽い力で移動
させることができる。
【0014】請求項4に記載の摩擦駆動装置は、請求項
1〜3のいずれかに記載の摩擦駆動装置において、前記
支持軸は、上端側を揺動支点として揺動可能に設けられ
ていることを特徴とする。
【0015】このような構成によれば、支持軸は昇降部
材の移動の垂直性に影響を与えないようにできる。支持
軸が固定されていると、昇降部材はガイド手段によって
ガイドされているため、ガイド手段のガイド方向と支持
軸の方向がずれていた場合、昇降部材に曲げ応力がかか
ることになる。しかしながら、本発明によれば、支持軸
は揺動可能であるので、昇降部材はガイド手段のガイド
方向に沿って移動され、支持軸は昇降部材の移動に従っ
てその方向を柔軟に変えることができるので、ガイド手
段のガイド方向に沿って昇降部材の移動の垂直性は確保
される。
【0016】請求項5に記載の測定機は、請求項1〜4
のいずれかに記載の摩擦駆動装置を用いて、測定対象物
の位置および/または座標を測定するための測定子を移
動させる移動機構を構成していることを特徴とする。
【0017】このような構成によれば、請求項1〜4に
記載の発明の効果を利用した測定機を構成することがで
きるので、測定子の移動の垂直性を確保できる測定機と
することができる。その結果、この測定機を用いた測定
の測定精度を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる摩擦駆動装
置およびこれを用いた測定機の実施の形態を図示例と共
に説明する。図1は、本発明にかかる摩擦駆動装置を測
定機としての三次元測定機1に用いた一実施形態であ
る。この三次元測定機1は、測定対象物を載置するベー
ス2と、測定子13を移動させる移動機構を備えて構成
されており、この移動機構として、測定子13をY方向
へ移動させるY方向駆動機構3と、測定子13をX方向
へ移動させるX方向駆動機構7と、測定子13をZ方向
へ移動させる摩擦駆動装置としてのZ方向駆動機構11
を備えている。
【0019】ベース2は測定対象物を載置するために精
密平坦加工された上面を備える四角柱状である。説明の
ために、ベース2の上面で互いに直交する二方向をそれ
ぞれX方向、Y方向とし、ベース2の上面に垂直な方向
をZ方向とする。Y方向駆動機構3は、ベース2上でY
方向に設けられたYガイドレール4と、このYガイドレ
ール4に沿って移動可能に設けられたYスライダ5L
と、Yスライダ5Lと対になってベース2上をY方向へ
移動するYスライダ6Rとを備えて構成されている。な
お、Yガイドレール4とYスライダ5L、ベース2とY
スライダ6Rとの間にはエアベアリングが設けられてい
るが、説明を省略する。
【0020】X方向駆動機構7は、Yスライダ5LとY
スライダ6Rに両端を支持された長手状のガイド部材で
あるXビーム8と、Xビーム8の長手方向に沿って移動
可能に設けられた可動部材であるXスライダ9と、Xス
ライダ9を移動させるXスライダ駆動手段10とを備え
て構成されている。Xビーム8は、長柱状であり、両端
がYスライダ5LとYスライダ6Rの上に支持され、Y
方向スライド機構3がY方向にスライドされると、Xビ
ーム8もY方向に移動される。Xスライダ9は、Xビー
ム8に沿ってスライド可能に設けられている。Xスライ
ダ9とXビーム8との間にはエアベアリングが設けられ
ているが詳細は省略する。
【0021】Z方向駆動機構11は、図2に示されるよ
うに、Z軸スピンドル12と、このZ軸スピンドル12
を垂直方向にガイドするガイド手段としてのガイド筒2
2と、上端を揺動支持され下端にピストン29を有しZ
軸スピンドル12の重心近傍を通るようにZ軸スピンド
ル12に挿通された支持軸28と、前記Z軸スピンドル
12と支持軸28との間に設けられた摩擦駆動手段14
と、これらをハウジングするハウジング部32とを備え
て構成されている。
【0022】Z軸スピンドル12は、長角柱状に形成さ
れ、ガイド筒22によって垂直方向にガイドされてい
る。Z軸スピンドル12の下端には測定対象物に接触
し、測定対象物の位置および/または座標を測定するた
めの測定子13が設けられている。Z軸スピンドル12
の上端にはこのZ軸スピンドル12を上下方向に駆動さ
せるための摩擦駆動手段14が設けられている。
【0023】この摩擦駆動手段14は、図3に示される
ように、支持軸28を相挟み込む一対のローラである駆
動ローラ15および従動ローラ16と、駆動ローラ15
を駆動させるモータ17とを備えて構成されている。駆
動ローラ15と従動ローラ16は所定の押圧力で支持軸
28を挟み込み、両ローラ15、16と支持軸28との
間で生じる摩擦力で両ローラ15、16が支持軸28に
対して空転しない構成となっている。駆動ローラ15と
モータ17にはそれぞれプーリ151、171が設けら
れ、このプーリ151,171に掛け渡されたベルト1
8を介してモータ17の動力が駆動ローラ15に伝達さ
れる。
【0024】Z軸スピンドル12の内部にはエアバラン
ス機構19が設けられている。このエアバランス機構1
9は、Z軸スピンドル12に設けられたシリンダ室20
と、支持軸28のピストン29とから構成され、シリン
ダ室20の一室201にエア供給されるようになってい
る。Z軸スピンドル12の重心を通るようにZ軸スピン
ドル12の軸に沿ってシリンダ室20が設けられてい
る。このシリンダ室20には支持軸28の下端に設けら
れたピストン29が摺動可能に挿通されている。ピスト
ン29に区画されたシリンダ室20のうち、支持軸側の
室201には、この室201にエアを供給する噴気孔2
1が設けられている。エアは、シリンダ室20の支持軸
側の室201の内圧によってZ軸スピンドル12の重量
に見合う押上力を発生させる程度の圧力でもって供給さ
れる。
【0025】ガイド筒22は、筒孔を垂直方向に向けた
状態でXスライダ9に設けられ、Z軸スピンドル12が
このガイド筒22に上下方向に昇降可能に挿通されてい
る。ガイド筒22とZ軸スピンドル12との間にはエア
ベアリング23が設けられている。エアベアリング23
は、エアパッド24がガイド筒22の筒孔に設けられ、
このエアパッド24からZ軸スピンドル12の摺動面に
エアが噴気されることによって形成されている。
【0026】支持軸28は、ガイド筒22に立設された
支柱25に上端を支持されている。支柱25は、ガイド
筒22から少なくともZ軸スピンドル12の移動量以上
の高さを有する位置に横梁26を有し、この横梁26と
Z軸スピンドル12の移動軸の交点に孔が設けられてい
る。支持軸28の上端には支持軸28と直交する面を有
する鍔部30が設けられ、この鍔部30の上部にはボー
ル31が設けられている。支持軸28は横梁26の孔に
挿通され、支持軸28のボール31が支柱に設けられた
軸受け片27によって軸受けされることにより、揺動支
持されている。支持軸28の下端には前述したようにピ
ストン29が設けられ、Z軸スピンドル12のシリンダ
室20に挿通されている。
【0027】ハウジング部32は、ガイド筒22から支
柱25を覆うようにXスライダ9に設けられている。
【0028】このような構成からなる三次元測定機1に
おいて、測定対象物の位置および/または座標を測定す
る際には、ベース2上に測定対象物を載置し、Y方向駆
動機構3、X方向駆動機構7を駆動させて測定子13を
移動させ、測定対象物に測定子13を接触させる。この
ときの測定子13の位置を記録することによって、測定
対象物の位置および/または座標を測定することができ
る。
【0029】Z方向駆動機構11を駆動させるときは、
モータ17を回転駆動させて駆動ローラ15を回転させ
る。すると、支持軸28を駆動ローラ15と従動ローラ
16で挟み込みこんでいるので、この両ローラ15,1
6と支持軸28との間の摩擦力で駆動ローラ15と従動
ローラ16が支持軸28に沿って移動される。駆動ロー
ラ15と従動ローラ16が移動されると、この両ローラ
15,16とともにZ軸スピンドル12がガイド筒22
にガイドされつつ上下方向に昇降され、測定子13が移
動される。
【0030】従って本実施形態によれば次の効果があ
る。Z軸スピンドル12を移動させる力は両ローラ1
5、16と支持軸28との間で生じる。支持軸28はZ
軸スピンドル12の重心位置を通るシリンダ室20に挿
通されているので、Z軸スピンドル12を移動させる力
の作用も同様に、Z軸スピンドル12の重心位置近傍を
通る軸線にそって作用する。従来、Z軸スピンドル12
に働く力は、Z軸スピンドル12の外側面に作用してい
たため、Z軸スピンドル12の重心位置に対しては、ガ
イド筒22のガイド方向と略平行に作用していなかっ
た。そのため、Z軸スピンドル12にはガイド方向と交
差する力が働き、Z軸スピンドル12の移動の垂直性に
影響が生じるおそれがあった。しかしながら、本実施形
態によれば、Z軸スピンドル12に働く力は、Z軸スピ
ンドル12の重心を通る移動軸に沿って作用するので、
Z軸スピンドル12はガイド筒22に沿って垂直に上下
移動され、移動の垂直性が確保される。その結果、測定
子13の移動の垂直性も確保されるので、三次元測定機
1の測定精度が向上される。
【0031】Z軸スピンドル12に設けられたシリンダ
室20のピストン29で区画された支持軸側の室201
には、エアが供給され、このエアはZ軸スピンドル12
の重量に見合う押上力を発生するので、両ローラ15,
16にはZ軸スピンドル12の重量がほとんどかからな
い。よって、両ローラ15,16にZ軸スピンドル12
の重量がかからないのでZ軸スピンドル12の移動を精
密に制御することができる。また、両ローラ15,16
の駆動力でZ軸スピンドル12の重量を支えなくてもよ
いので、両ローラ15,16の駆動力は小さくてよい。
つまり、駆動ローラ15と従動ローラ16が支持軸28
を挟みこむ力は、支持軸28と両ローラ15,16との
間に摩擦力を発生できる程度でよく、また、駆動力の小
さなモータ17を使用することができるので、低コスト
化に繋がる。
【0032】ガイド筒22とZ軸スピンドル12の間に
はエアベアリング23が設けられているので、ガイド筒
22とZ軸スピンドル12との間の摩擦を低減すること
ができ、Z軸スピンドル12をなめらかに、かつ、軽い
力で移動させることができる。よって、Z軸スピンドル
12の移動を精密に制御でき、三次元測定機1の測定精
度を向上させることができる。
【0033】支持軸28はその上端で揺動支持されてい
るので、ガイド筒22にガイドされたZ軸スピンドル1
2の移動に従って、支持軸28はその方向を柔軟に変え
ることができる。よって、支持軸28はZ軸スピンドル
12の移動の垂直性に影響を与えず、Z軸スピンドル1
2の移動の垂直性が確保される。その結果、測定子13
の移動の垂直性が確保されるので、三次元測定機1の測
定精度が向上される。
【0034】また、従来は、Z軸スピンドル12を駆動
させるために、ボールねじのボールねじ軸等を備える必
要があったので、そのためのスペースが必要であった
が、本実施形態においては、支持軸28を両ローラ1
5、16で挟むだけなので、Z方向駆動機構11を小型
化することができ、三次元測定機1を小型化することが
できる。さらには、Z方向駆動機構11が小型化される
ことによって、X方向駆動機構7およびY方向駆動機構
3の必要強度も小さくできることから、三次元測定機1
を小型化、低コスト化することができる。
【0035】尚、本発明の摩擦駆動装置は、上記実施形
態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論で
ある。例えば、図4に示されるように、エアバランス機
構19を備えないものでもよい。つまり、Z軸スピンド
ル12にシリンダ室20を設けず、支持軸28にもピス
トン29を設けないで、Z軸スピンドル12にZ軸スピ
ンドル12の重心位置近傍を通る垂直軸に沿って支持軸
28を挿通した構成でもよい。このような構成でも、Z
軸スピンドル12を移動させる力は、Z軸スピンドル1
2の重心位置近傍を通るガイド方向に沿って作用するの
で、Z軸スピンドル12の移動の垂直性は確保される。
【0036】従来は、ボールねじ等によって生じる駆動
力がZ軸スピンドルの外側面に作用していたため、Z軸
スピンドルの重量をエアバランス機構19で支えない
と、Z軸スピンドルに大きな曲げ応力がかかる構造とな
っていた。しかしながら、Z軸スピンドルの重心近傍を
通る支持軸をローラで挟む本実施形態においては、Z軸
スピンドルの重量を支持軸で支えることが可能である。
よって、エアバランス機構を廃しても、Z軸スピンドル
に曲げ応力がかかることはなく、Z軸スピンドルの移動
の垂直性は確保される。その結果、エアバランス機構を
廃した分、製造コストを削減することができる。
【0037】本実施形態において、支持軸28を挟み込
むローラは、駆動ローラ15と従動ローラ16の二つで
あるが、ローラは三つ以上設けられていてもよいことは
もちろんである。また、モータ17で駆動されるローラ
は一つではなく二つ以上でもよい。本実施形態における
エアバランス機構19では、Z軸スピンドル12にシリ
ンダ室20が設けられ、支持軸28にピストン29が設
けられているが、Z軸スピンドル12にピストン29が
設けられ、支持軸28にシリンダ室20が設けられてい
てもよい。本実施形態においては、摩擦駆動装置を三次
元測定機1に適用した例を示したが、本発明の摩擦駆動
装置は三次元測定機1に限られず、種々の用途が考えら
れる。たとえば、一次元測定機(ハイトゲージ)や二次
元測定機(表面粗さ測定機)はもちろん、精密加工を行
う各種工作機械等にも適用できる。
【0038】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の摩擦駆動
装置によれば、昇降部材の移動の垂直性を確保する摩擦
駆動装置を提供するとともに、測定精度が向上される測
定機を提供することができるという優れた効果を奏し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる摩擦駆動装置を用
いた三次元測定機を示す図である。
【図2】前記実施形態において、Z方向駆動機構の断面
図である。
【図3】前記実施形態において、摩擦駆動手段を上から
見た拡大図である。
【図4】前記実施形態において、エアバランス機構を用
いないZ方向駆動機構の断面図である。
【図5】従来におけるZ方向駆動機構を示す図である。
【符号の説明】
1 三次元測定機(測定機) 11 Z方向駆動機構(摩擦駆動装置) 12 Z軸スピンドル(昇降部材) 13 測定子 15 駆動ローラ 16 従動ローラ 17 モータ 19 エアバランス機構 20 シリンダ室 22 ガイド筒(ガイド手段) 28 支持軸 29 ピストン 201 支持軸側の室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金勝 綾子 栃木県宇都宮市下栗町2200番地 株式会社 ミツトヨ内 (72)発明者 大坪 聖一 栃木県宇都宮市下栗町2200番地 株式会社 ミツトヨ内 Fターム(参考) 2F069 AA04 DD27 GG01 GG62 HH01 JJ08 MM33 3J062 AA60 AB21 AC07 BA11 BA14 CC12 CC21 CC31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガイド手段によってガイドされた昇降部
    材を上下方向へ昇降駆動させる摩擦駆動装置であって、 前記昇降部材の重心位置近傍で、かつ、前記ガイド手段
    によるガイド方向に略平行に配置された支持軸と、前記
    昇降部材に設けられ前記支持軸を相挟み込む少なくとも
    一対のローラと、前記ローラの少なくとも一つを回転さ
    せる回転駆動手段とを備えることを特徴とする摩擦駆動
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の摩擦駆動装置におい
    て、 前記支持軸および前記昇降部材のいずれか一方にはピス
    トンが設けられ、 前記支持軸および前記昇降部材のいずれか他方には内部
    に前記ピストンを収納しそのピストンに対して上下方向
    へ相対往復運動可能なシリンダ室が設けられ、 前記シリンダ室の前記ピストンで区画された室にエアを
    送り込むことにより、前記昇降部材の重量に見合う押上
    力を発生するエアバランス機構が設けられていることを
    特徴とする摩擦駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の摩擦駆動装置
    において、 前記ガイド手段は、前記昇降部材を取り囲んで垂直方向
    にガイドするガイド筒と、前記ガイド筒と前記昇降部材
    との間に設けられたエアベアリング機構を備えているこ
    と特徴とする摩擦駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦駆
    動装置において、 前記支持軸は、上端側を揺動支点として揺動可能に設け
    られていることを特徴とする摩擦駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の摩擦駆
    動装置を用いて、測定対象物の位置および/または座標
    を測定するための測定子を移動させる移動機構を構成し
    ていることを特徴とする測定機。
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