JP2003149409A - レンズアレイおよびレンズアレイユニットの製造方法、ならびに光学装置 - Google Patents

レンズアレイおよびレンズアレイユニットの製造方法、ならびに光学装置

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JP2003149409A
JP2003149409A JP2002176822A JP2002176822A JP2003149409A JP 2003149409 A JP2003149409 A JP 2003149409A JP 2002176822 A JP2002176822 A JP 2002176822A JP 2002176822 A JP2002176822 A JP 2002176822A JP 2003149409 A JP2003149409 A JP 2003149409A
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lens array
lens
molded product
resin molded
manufacturing
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JP2002176822A
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English (en)
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泰弘 ▲吉▼川
Yasuhiro Yoshikawa
Takahiro Hayashi
崇博 林
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学的性能に優れたレンズアレイを、簡易な
方法により製造する技術を提供する。 【解決手段】 複数のレンズ11,21がライン状に並
んだ複数のレンズアレイ領域1′,2′が、複数のレン
ズ11,21の並び方向と交差する方向に並ぶように一
体成形された樹脂成形品4を用いて行われ、各レンズア
レイ領域1′,2′の上記交差する方向の寸法に対応し
て一定間隔隔てて複数の回転刃50が組み付けられたマ
ルチ回転刃5を用いて、各レンズアレイ領域1′,2′
の両サイドに、切断溝を同時に形成する。好ましくは、
切断溝の形成に際して、たとえばマルチ回転刃5と樹脂
成形品4との接触部分およびその近傍に冷却水を供給す
ることにより樹脂成形品4を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、画像読み取り装
置などの光学装置、および光学装置に組み込まれること
によって所望の物体像を結像させる用途に用いられるレ
ンズアレイおよびレンズアレイユニットの製造技術に関
する。
【0002】
【背景技術】ファクシミリ装置やスキャナ装置に組み込
まれる画像読み取り装置においては、ライン状に並べら
れた複数の受光素子を利用することにより、原稿の画像
を正立等倍で読み取る場合が多い。この場合、原稿と複
数の受光素子との間に結像手段を設け、この結像手段に
より、原稿の画像を上記複数の受光素子上に正立等倍で
結像させる必要がある。そこで、従来においては、両面
のそれぞれに複数の凸レンズ面を並べたレンズアレイを
一体成形し、これを複数積み上げてレンズアレイユニッ
トとして結像手段を構成することがある(図1および2
参照)。
【0003】このレンズアレイユニットは、レンズアレ
イとなるべき領域が形成された樹脂成形品(図5参照)
から、レンズアレイを切り取り、たとえば2つのレンズ
アレイどうしを接続することにより製造される。
【0004】樹脂成形品からレンズアレイを切り取るた
めの切断方法としては、たとえばレーザ照射や超音波振
動を付与する方法が考えられる。しかしながら、樹脂成
形品がPMMAなどで構成されている場合には、レーザ
光が樹脂成形品を透過するため樹脂成形品を切断するこ
とができない。一方、超音波振動を付与する方法は、樹
脂成形品に対して熱エネルギを与える場合と同様に、切
断部分が溶融ないし軟化する。そのため、切断面を鏡面
に近づけることができないばかりか、切断面に切断バリ
が付着してしまうといった不具合が生じる。これらの不
具合が生じた場合には、レンズアレイユニットの組立時
やレンズアレイを画像読み取り装置に組み込む際に、切
断面や切断バリにホコリが付着して、それがレンズに乗
り上げ、あるいは切断バリ自体がレンズに乗り上げてし
まう虞がある。このような事態が生じたならば、レンズ
アレイユニットの光学的特性が損なわれてしまう。
【0005】そこで、樹脂成形品に回転刃を作用させて
レンズアレイを1本ずつ取り出していく方法も考えられ
るが、この方法は作業効率が悪い。しかも、先に回転刃
を作用させた後に次に回転刃を作用させる場合には、先
の回転刃の作用により樹脂成形品に空間が形成されてい
る。そのため、次に回転刃を作用させたときに、上記空
間にレンズアレイ領域が逃げ、切断中のレンズアレイ領
域が撓んだりしてしまうことが懸念される。このような
事態が生じたならば、切断面の直線性が損なわれるばか
りか、切断面を鏡面に近づけることが困難となって、レ
ンズアレイの光学的特性が損なわれる結果ともなりかね
ない。
【0006】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、光学的特性に優れたレンズアレ
イおよびレンズアレイユニットを、簡易な方法により製
造する技術を提供することをその課題としている。ま
た、本願発明は、そのようなレンズアレイやレンズアレ
イユニットが組み込まれた光学装置を提供することを他
の課題としている。
【0007】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0008】すなわち、本願発明の第1の側面により提
供されるレンズアレイの製造方法は、複数のレンズがラ
イン状に並んだ複数のレンズアレイ領域が、上記複数の
レンズの並び方向と交差する方向に並ぶように一体成形
された樹脂成形品を用いて行われ、かつ、上記各レンズ
アレイ領域の上記交差する方向の寸法に対応して一定間
隔隔てて複数の回転刃が組み付けられたマルチ回転刃を
用いて、上記各レンズアレイ領域の両サイドに、切断溝
を同時に形成する工程を含んでいることを特徴としてい
る。
【0009】このような製造方法によれば、複数のレン
ズアレイを同時的に得ることができるため製造コストの
低減を図ることができる。また、マルチ回転刃を用いる
ことにより、隣接する回転刃の間にレンズアレイ領域が
拘束されることとなるため、レンズアレイ領域が逃げた
り撓んだりしてしまうことを抑制することができる。そ
の結果、切断溝の直線性を確保しつつも切断面を鏡面に
近づけることができるようになる。さらには、超音波カ
ッタを用いて切断溝を形成する場合のように熱エネルギ
を付与する必要がないため、切断溝の側面が溶融ないし
軟化して切断面の凹凸が大きくなったり、切断面にバリ
が付着し、あるいは切断面やバリにホコリが付着してし
まう虞も少なくなる。したがって、上記製造方法によれ
ば、光学的特性に優れたレンズアレイを提供できるよう
になる。
【0010】上記切断溝を形成する工程は、たとえば上
記樹脂成形品の第1面から、複数の第1回転刃を作用さ
せ、上記樹脂成形品における厚みの途中まで複数の第1
凹溝を形成する第1作業と、この第1作業よりも後に行
われ、かつ上記樹脂成形品における上記第1面とは反対
の第2面から、上記各第1回転刃よりも厚み寸法の大き
な複数の第2回転刃を作用させ、上記複数の第1凹溝に
繋がる複数の第2凹溝を形成し、上記切断溝を形成する
第2作業と、を含んでいる。
【0011】第1および第2作業は、上記第2作業を行
う前の上記各第1凹溝の深さをt1、上記各第2凹溝の
深さをt2、上記樹脂成形品における上記複数のレンズ
アレイ領域の両サイドの厚み寸法をtとしたとき、下記
式を満たすように行うのが好ましい。
【0012】
【数2】
【0013】このような切断溝の形成方法では、第1回
転刃の作用により第1凹溝の底面付近にバリが付着した
としても、第2回転刃の作用により第1凹溝の一部が侵
食される際に、第1凹溝に付着したバリが掻き取られ
る。その結果、切断面に対するバリの付着が抑制され
る。
【0014】樹脂成形品に対して回転刃を貫通させる場
合では、回転刃が貫通する際の負荷が相対的に大きい
が、樹脂成形品の両面から回転刃を作用させて貫通状の
切断溝を形成するようにすれば、切断溝が貫通する際に
樹脂成形品に作用する負荷が小さくなる。その結果、切
断溝を形成する際に、レンズアレイに亀裂が発生しまう
ことを抑制することができる。
【0015】また、厚み寸法の異なる回転刃によって切
断溝を形成する場合には、レンズアレイの切断面に段差
が生じる。そのため、この段差を、レンズアレイやレン
ズアレイユニットを画像形成装置に組み込む時の外形基
準(位置決め基準)として利用することができるように
なる。その結果、レンズアレイユニット(レンズアレ
イ)を位置精度よく組み込めるようになる。
【0016】切断部分の溶融や軟化やバリの付着をより
確実に防止するためには、切断溝を形成する際に樹脂成
形品を冷却してもよい。この場合、樹脂成形品の冷却
は、たとえばマルチ回転刃と樹脂成形品との接触部分お
よびその近傍に冷却水を供給することにより行われる。
【0017】樹脂成形品の厚みは、形成すべきレンズア
レイの用途などによって異なるが、たとえば樹脂成形品
の厚みは0.8〜2.0mmとされ、その場合には、マ
ルチ回転刃は、移動速度が500〜2000mm/mi
n、各回転刃の回転数が2000〜6000rpmで駆
動される。
【0018】各回転刃としては、たとえば直径が50〜
150mmであるとともに、刃数が100〜200のノ
コ刃が使用される。
【0019】本願発明の第2の側面においては、複数の
第1レンズがライン状に並んだ第1レンズアレイ、およ
び複数の第2レンズがライン状に並んだ第2レンズアレ
イを形成するレンズアレイ形成工程と、上記第1レンズ
アレイと上記第2レンズアレイとを、上記各第1レンズ
のレンズ軸が、対応する第2レンズのレンズ軸と一致す
るように接続するレンズアレイ接続工程と、を含み、上
記レンズアレイ形成工程は、複数のレンズがライン状に
並んだ複数のレンズアレイ領域が、上記複数のレンズの
並び方向と交差する方向に並ぶように一体成形された樹
脂成形品を用いて行われ、かつ、上記各レンズアレイ領
域の上記交差する方向の寸法に対応して一定間隔隔てて
複数の回転刃が組み付けられたマルチ回転刃を用いて、
上記各レンズアレイ領域の両サイドに、切断溝を同時に
形成する工程を含んでいることを特徴とする、レンズア
レイユニットの製造方法が提供される。
【0020】この製造方法においても、マルチ回転刃を
使用するため、上述した本願発明の第1の側面に係る製
造方法と同様に、光学的特性に優れたレンズアレイを提
供できる結果、光学的特性に優れたレンズアレイユニッ
トをも提供できるようになる。
【0021】一方、レンズアレイ接続工程は、超音波振
動を供給する作業を含んでいるのが好ましい。この場
合、たとえば第1レンズアレイおよび第2レンズアレイ
のうちの一方のレンズアレイには凸部を設け、他方のレ
ンズアレイには凹部を設けるのが好ましい。その上で、
レンズアレイ接続工程においては、凸部と凹部とを仮嵌
合させた仮組立体に対して超音波振動を供給することに
より、少なくとも上記凸部の表面および上記凹部の内面
のうちの一方を溶融ないし軟化させつつ上記凹部に上記
凸部を嵌合する。このとき、凸部の表面または凹部の内
面に、超音波振動の供給時に超音波エネルギを集中させ
るための突起を設けておくのが好ましい。
【0022】このような超音波振動の供給方法によれ
ば、嵌合部分(凸部と凹部)に集中的にエネルギを供給
することが可能となり、とくに突起を設けた構成では突
起にエネルギが集中するため、他の部分に熱的ストレス
を与えることがなく凸部と凹部を嵌合させることができ
る。そして、嵌合部分を選択的に溶融ないし軟化させる
ことにより、多少の寸法誤差があっても凹部に対して凸
部を確実に嵌合させることができるようになる。その結
果、レンズアレイどうしの平行性を十分に確保しつつ、
レンズアレイ間の距離を所望通りとすることができるよ
うになる。しかも、極めて短時間で溶着することが可能
であるため、生産性に優れている。
【0023】樹脂形成品としては、上記第1レンズアレ
イとなるべき第1レンズアレイ領域と上記第2レンズア
レイとなるべき第2レンズアレイ領域とのペアが複数設
けられたものを用いるのが好ましく、その場合には、1
つの樹脂成形品から得られる第1レンズアレイおよび第
2レンズアレイの複数のペアについて同時に接続するの
が好ましい。
【0024】そうすれば、1つの樹脂成形品から得るべ
きレンズユニットの数と、一回の組み立て作業において
得られるレンズアレイユニットの数が一致するため、レ
ンズアレイユニットをライン生産する場合の生産性が良
くなる。
【0025】レンズアレイユニットは、隣接するレンズ
間でのクロストークを防止するために、遮光手段が設け
られることがある。この場合、遮光手段は、たとえば複
数の貫通孔が並んで形成され、かつ各貫通孔が、対応す
る第1レンズの正面に位置するように配置される。この
ような遮光部材は、たとえばレンズアレイ接続工程にお
いて、第1レンズアレイと第2レンズアレイとを超音波
溶着する際の超音波振動の供給により、第1レンズアレ
イに対して接続するのが好ましい。そうすれば、遮光部
材を接続する工程をレンズアレイ接続工程とは別工程と
して設ける必要がなくなり、作業効率的に有利なものと
なる。
【0026】本願発明の第3の側面においては、物体か
ら進行してくる光を集束させることにより、上記物体の
像を所定の位置に結像させるための結像手段を備えた光
学装置であって、上記結像手段として、上述した本願発
明の第1の側面に係る製造方法により得られたレンズア
レイ、または上述した本願発明の第2の側面に係るレン
ズアレイユニットの製造方法により得られたレンズアレ
イユニットが用いられていること特徴とする、光学装置
が提供される。
【0027】上述した本願発明の第1および第2の側面
に係る製造方法では、コスト的に有利に、レンズアレイ
の側面を鏡面に近づけることができるため、これらの方
法二より得られるレンズアレイやレンズアレイユニット
を採用すれば、光学的に優れた光学装置を、コスト的に
有利に製造することができるようになる。
【0028】好ましい実施の形態においては、原稿を照
明するための光源と、光電変換機能を有する複数の受光
素子と、をさらに備えており、上記原稿によって反射さ
れた光を上記レンズアレイユニットによって集束させる
ことにより、上記原稿の画像を上記複数の受光素子上に
結像させる構成とされている。つまり、上述したレンズ
アレイまたはレンズアレイユニットは、画像読み取り装
置に対して好適に使用できる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、本発明に係る
製造方法により得られるレンズアレイユニットの一例を
示している。これらの図に示したレンズアレイユニット
Uは、第1レンズアレイ1と、第2レンズアレイ2と、
遮光部材3と、を有している。
【0030】第1レンズアレイ1は、レンズアレイ本体
1aを備えている。このレンズアレイ本体1aは、一定
間隔で直線状の1列に並んだ複数の第1レンズ11と、
これら複数の第1レンズ11に繋がって一体に形成され
た第1ホルダ部10と、を有している。第2レンズアレ
イ2は、その基本的な構造が第1レンズアレイ1と共通
するものである。この第2レンズアレイ2は、レンズア
レイ本体2aを備えている。このレンズアレイ本体2a
は、一定間隔で直線状の1列に並んだ複数の第2レンズ
21と、これら複数の第2レンズ21に繋がって一体に
形成された第2ホルダ部20と、を有している。
【0031】レンズアレイ本体1a,2aは、いずれも
一定方向に延びたブロック状であり、透光性を有する合
成樹脂製である。レンズアレイに使用する合成樹脂とし
ては、たとえばPMMA(ポリメタクリル酸メチル)、
あるいはPC(ポリカーボネート)が挙げられる。
【0032】第1レンズ11は、軸Cの方向に間隔を隔
てた第1および第2レンズ面11a,11bを有してい
る。第1および第2レンズ面11a,11bは、凸状曲
面であり、第1レンズ11は、両凸レンズとされてい
る。第2レンズ21は、軸Cの方向に間隔を隔てた第3
および第4レンズ面21a,21bを有している。第3
および第4レンズ面21a,21bは、凸状曲面であ
り、第2レンズ21は、両凸レンズとされている。第
1、第2、第3および第4レンズ面11a,11b,2
1a,21bは、後述するように、それらによって正立
等倍像を結像可能な曲率とされている。各レンズ面11
a,11b,21a,21bは、球面状または非球面状
のいずれであってもかまわない。各レンズ面11a,1
1b,21a,21bを球面にすれば、その製造が容易
となる。これに対し、各レンズ面11a,11b,21
a,21bを非球面にすれば、収差を少なくすることが
できる。
【0033】第1および第2レンズ11,21のそれぞ
れの配列ピッチは、たとえば1mm程度である。上記し
たレンズ面11a,11b,21a,21bのそれぞれ
の投影面直径は、たとえば0.6〜1.0mm程度であ
る。ただし、本実施の形態においては、第2レンズ面1
1bと第3レンズ面21aとが投影面直径が略同一とさ
れている点を除き、基本的には、第1レンズ面11aか
ら第4レンズ面21bに向かうにしたがってレンズ面1
1a,11b,21a,21bの投影面直径が徐々に大
きくなるように構成されている。
【0034】なお、第1および第2レンズ11,21
は、必ずしも両凸レンズである必要はない。たとえば、
第2レンズ面11bを平面状にした場合であっても、正
立等倍像を結像可能である。
【0035】第1ホルダ部10には、第2ホルダ部20
と対向する面10bにおける長手方向両端部に凸部13
が設けられている。第2ホルダ部20には、第1ホルダ
部10と対向する面20aにおける長手方向両端部に凹
部23が設けられている。この凹部23は、段部23a
を有している。第1レンズアレイ1と第2レンズアレイ
2とは、凹部13と凸部23の先端部とを嵌合すること
により、互いに重ね合わされて接続されている。このと
き、第1および第2レンズ11,21のそれぞれの軸C
どうしが合わされている。第1ホルダ部10の面10b
には段部23aが当接している。これにより、第2レン
ズ面11bと第3レンズ面21aとの間隔が規定されて
いる。面10b,20aの長手方向中間部には、複数組
の凸部14aと凹部24aとが設けられている。複数組
の凸部14aおよび凹部24aは、第1および第2レン
ズ11,21を避けるようにして設けられている。図3
に良く表れているように第1および第2レンズアレイ
1,2は、凸部14aと凹部24aとの嵌合作用によっ
ても互いに位置決めが図られている。
【0036】面20aにはさらに、複数の凸部24bが
設けられている。複数の凸部24bは、第2レンズ21
を避けるようにして設けられている。各凸部24bは、
面10bに当接するものであり、ストッパ部として機能
する。したがって、第2レンズ面11bと第3レンズ面
21aとの間隔は、凸部14a、凹部24aおよび凸部
24bによっても規定されている。なお、第1レンズア
レイに凹部を設けるとともに、第2レンズアレイに凸部
を設けてもよい。
【0037】遮光部材3は、図2によく表われているよ
うに、第1および第2レンズアレイ1,2と同様に、一
定方向に延びたブロック状またはシート状であり、適度
な厚みを有している。この遮光部材3は、線膨張率が第
1レンズアレイ1に近く、黒色に着色しやすい樹脂材
料、たとえばPCにより形成されている。この遮光部材
3には、第1および第2レンズ11,21に対応する複
数の貫通孔30が直線状の列状に配列されて設けられて
いる。貫通孔30の内壁面30aも黒色とされている。
【0038】遮光部材3には、面(裏面)31bおよび
面(側面)31cの双方に開放する複数の凹部35が設
けられている。複数の凹部35は、遮光部材3の長手方
向に間隔を隔てている。これに対し、第1レンズアレイ
1の第1ホルダ部10の面10aには、複数の凸部15
が設けられている。面31bには、第1レンズ1側に開
口した複数の凹部36が設けられている。これらの凹部
36は、開口側に向かうほど広口となる(断面積が大き
くなる)テーパ状とされている。これに対して、第1レ
ンズアレイ1の面10aには、複数の凸部16が設けら
れている。これらの凸部16は、頂部に向かうほど断面
積が小さくなっている。もちろん、遮光部材に凸部を設
け、第1レンズアレイに凹部を設けてもよい。
【0039】図3に良く表れているように、遮光部材3
は、複数の凹部35,36と凸部15,16とが嵌合す
ることにより、第1レンズアレイ1の第1ホルダ部10
の面10aに接触または接近するようにして重ね合わさ
れて取り付けられている。これにより、遮光部材3の各
貫通孔30は、各第1レンズ面11aの正面に位置し、
かつ開口している。
【0040】各第1レンズ面11aの一部は、各貫通孔
30に嵌入した状態とされている。図1に良く表われて
いるように、遮光部材3の面(表面)31aの一側縁部
には、少なくとも1つの凹部37が設けられている。凹
部37は、後述する光学装置Aにおいて遮光部材3の位
置決めを図るのに利用される部分である。
【0041】次に、上記構成のレンズアレイユニットU
を用いて画像を結像させる場合の一例について、図4を
参照して説明する。
【0042】図4に示す光学系においては、遮光部材3
の正面(図面上方)の始点Sから出発した光が、遮光部
材3の各貫通孔30を通過する。この光は第1レンズ1
1および第2レンズ21を順次通過してから、第2レン
ズアレイ2の背後の結像点Rに達する。この場合、共通
の軸C上に並ぶ第1および第2レンズ11,21が光を
屈折させる作用により、従来のロッドレンズにみられる
光の蛇行現象と同等の現象が得られる。その結果、始点
Sにある物体(a→b→c)の正立等倍像(a′→b′
→c′)を結像点Rに形成することができる。換言する
と、この光学系においては、まず、各第1レンズ11の
第1レンズ面11aが、物体(a→b→c)の倒立縮小
像を形成する。次いで、第2、第3および第4レンズ面
11b,21a,21bが倒立縮小像を拡大し、かつ反
転させる。その結果、結像点Rには物体の正立等倍像が
結ばれる。
【0043】上記光学系においては、第1ホルダ部10
の面10aが遮光部材3によって覆われているために、
始点Sから進行してきた光が第1ホルダ部10内に進行
せずに第1レンズ11を進行するようにすることができ
る。また、たとえば符号n1で示すように、始点Sから
軸Cに対して大きな傾斜角度で進行する光線(始点Sか
らの広がり角度が大きい光線)については、遮光部材3
により第1レンズ11への入射が妨げられる。そのた
め、遮光部材3を配置することにより、始点Sからの広
がり角度が小さい光線のみを入射させることが可能とな
り、隣接するレンズ11,21間でのクロストークを抑
制することができるようになる。
【0044】上記した構成の第1および第2レンズアレ
イ1,2および遮光部材3は、次に説明する方法により
製造することができる。
【0045】第1レンズアレイ1および第2レンズアレ
イ2は、図5、図6Aおよび図6Bに示したような樹脂
成形品4から切り出すことができる。
【0046】この樹脂成形品4は、第1レンズアレイ1
となるべき複数の第1レンズアレイ領域1′および第2
レンズアレイ2となるべき複数の第2レンズアレイ領域
2′が形成されたものである。第1レンズアレイ領域
1′と第2レンズアレイ領域2′とは、その幅方向に一
定間隔隔てて交互に並んでいる。第1レンズアレイ領域
1′と第2レンズアレイ領域2′との間の領域(境界領
域)12′の幅寸法は、後述する回転刃50の厚み寸法
に対応している。第1レンズアレイ領域1′および第2
レンズアレイ領域2′には、複数の第1レンズ11およ
び第2レンズ21、および凸部13,14a,15,2
4bや凹部23,24aに相当する部分が形成されてい
る。図6Bに示したように、凹部24aの底面には、球
状の突起24cが設けられている。この突起24cは、
後述する超音波振動の供給時に超音波エネルギを集中さ
せるためのものである。
【0047】このような樹脂成形品4は、金型を用いた
樹脂成形によって形成することができる。より具体的に
は、上金型および下金型によって形成されるキャビティ
内にPMMAなどの透明樹脂を溶融状態で充填した後、
これを固化させてから型抜きを行うことにより形成する
ことができる。
【0048】樹脂成形品4からの第1レンズアレイ1お
よび第2レンズアレイ2の切り出しは、図7ないし図9
に示したようにマルチ回転刃5を利用して行われる。こ
のマルチ回転刃5は、複数の回転刃50が同一軸心上に
並設されたものであり、1つの回転軸51の回転により
複数の回転刃50が同時に回転するように構成されてい
る。回転刃50の枚数は、第1レンズアレイ領域1′お
よび第2レンズアレイ領域2′の合計数に1を加えた枚
数とされる。たとえば図5および図7に示したように、
第1レンズアレイ領域1′および第2レンズアレイ領域
2′が4個ずつ設けられている場合には、回転刃50の
枚数は9枚とされる。隣接する回転刃50の間には、ス
ペーサ52が配置されており、各回転刃50の間隔が一
定に保たれている。スペーサ52の厚みは、第1レンズ
アレイ領域1′および第2レンズアレイ領域2′の幅寸
法に対応している。
【0049】各回転刃50は、たとえば樹脂成形品4の
長さ寸法が20〜30cm、厚み寸法が0.5〜2.0
mmとされている場合には、たとえば直径が5〜15c
m、厚み寸法が0.1〜0.5mmのものが使用され
る。回転刃50の刃50aの数は、たとえば100〜2
00とされ、個々の刃50aは、たとえばノコ刃とされ
ている。回転刃50の構成する素材としては、メタル超
鋼が挙げられる。
【0050】このようなマルチ回転刃5を用いる場合、
樹脂成形品4を支持台6上に固定した状態で樹脂成形品
4の切断が行われる。
【0051】支持台6は、樹脂成形品4の長手方向に延
びる複数の凹部60,61を有している。凹部60は、
樹脂成形品4における支持台6との対向面40側の凸レ
ンズ部分11A,21Aを収容するためのものである。
凹部61は、切断時に樹脂成形品4から突出する回転刃
50の刃先が干渉しないようにするためのものである。
【0052】樹脂成形品4の切断においては、まず、樹
脂成形品4を支持台6に対して位置合わせした後、樹脂
成形品4における第1レンズアレイ領域1′および第2
レンズアレイ領域2′の両サイドに各回転刃50を位置
合わせする。その後、回転軸51を回転させることによ
り回転刃50を回転させつつ、回転刃50を樹脂形成品
4の長手方向に相対的に移動させる。これにより、図1
0に示したように、第1レンズアレイ領域1′および第
2レンズアレイ領域2′の両サイドに切断溝42が形成
される。このとき、回転刃50と樹脂成形品4が接触す
る部分には、図7および図8に示したように水62を供
給するのが好ましい。
【0053】例示した寸法の樹脂成形品4および回転刃
50を採用する場合には、回転刃50の回転数は、たと
えば2000〜6000rpm、回転刃50の移動速度
は、たとえば500〜2000mm/minとされる。
【0054】最終的に、図10に示したカットラインL
に沿って切断することにより第1レンズアレイ1および
第2レンズアレイ2が得られる。カットラインLでの樹
脂成形品4の切断は、回転刃を用いて行ってもよいし、
その他の方法であってもよい。
【0055】以上に説明した切断方法では、樹脂成形品
4の長手方向に沿った切断に対して複数の回転刃50を
有するマルチ回転刃5を用いているため、1枚の回転刃
を用いて切断する場合に比べて生産性がよい。また、一
枚の回転刃により1つずつ切断溝を形成する場合には、
2個目以降の切断溝を形成する際に、その切断溝の方向
に第1レンズアレイ領域1′または第2レンズアレイ領
域2′が逃げたり撓んだりしてしまうことが懸念され
る。これに対して、スペーサ52によりその間隔が固定
化されたマルチ回転刃5では、隣接する回転刃50間に
第1レンズアレイ領域1′または第2レンズアレイ領域
2′が拘束される。そのため、切断時における第1レン
ズアレイ領域1′や第2レンズアレイ領域2′の逃げや
撓みを抑制できるようになる。その結果、切断溝42の
直線性を確保しつつ、切断面43を鏡面に近づけること
ができるようになる。
【0056】一方、回転刃50と樹脂成形品4との間に
水62を与えて切断すれば、回転刃50と樹脂成形品4
との摩擦熱を水62が吸収する。そのため、切断領域も
しくはその近傍領域が冷却される結果、樹脂成形品4が
溶融ないしは軟化してしまうことを抑制することができ
る。これにより、切断面43を鏡面に近づけることがで
きるとともに、切断面43への切断バリの付着を抑制で
きる。切断時に水62を供給すれば、水流によって切断
粉を排出することも可能となるため、このことによって
も、切断面43への切断バリの付着を抑制することがで
きる。切断バリの付着が抑制できれば、切断バリを介し
てのホコリの付着も抑制できる。したがって、マルチ回
転刃を用いた樹脂成形品の切断では、バリやホコリの付
着に起因した光学的特性の劣化を抑制しつつ、簡易かつ
安価な方法によってレンズアレイを提供できるようにな
る。
【0057】切断面43に対するバリの付着を抑制する
ために、図11Aおよび図11Bに示したように、樹脂
成形品4の第1面46および第2面47のそれぞれから
マルチ回転刃50′,50″を作用させて切断溝43A
を形成するようにしてもよい。
【0058】より具体的には、まず、図11Aに示した
ように、樹脂成形品の第1面46から、複数の第1回転
刃50′を作用させ、樹脂成形品4における厚みの途中
まで複数の第1凹溝44を形成する。このとき、各第1
凹溝44の深さt1は、樹脂成形品4におけるレンズア
レイ領域1′,2′の両サイドの厚み寸法tの半分より
も大きくされる。
【0059】次いで、図11Bに示したように、樹脂成
形品4を反転させて、樹脂成形品4の第2面47から、
各第1回転刃50′よりも厚み寸法の大きな複数の第2
回転刃50″を作用させる。これにより、複数の第1凹
溝44に繋がる複数の第2凹溝45を形成し、切断溝4
2Aを形成する。このとき、第2凹溝45の深さt2
は、レンズアレイ領域1′,2′の両サイドの厚み寸法
tの半分よりも小さくされ、かつt2>(t−t1)を
満たすものとされる。つまり、第2凹溝45は、第1凹
溝44の一部を侵食するように形成され、第1凹溝44
の深さは第2凹溝45を形成する前よりも小さくされ
る。
【0060】このような切断溝42Aの形成では、第1
回転刃50′の作用により第1凹溝44の底面付近にバ
リが付着したとしても、第2回転刃50″の作用により
第1凹溝44の一部が侵食される際に、第1凹溝44に
付着したバリが掻き取られる。その結果、切断面に対す
るバリの付着が抑制される。
【0061】樹脂成形品に対して回転刃を貫通させる場
合では、回転刃が貫通する際の負荷が相対的に大きい
が、樹脂成形品の両面から回転刃を作用させて貫通状の
切断溝を形成するようにすれば、切断溝が貫通する際に
樹脂成形品に作用する負荷が小さくなる。その結果、切
断溝を形成する際に、レンズアレイに亀裂が発生しまう
ことを抑制することができる。
【0062】また、厚み寸法の異なる回転刃50′,5
0″によって切断溝42Aを形成する場合には、図11
Bから分かるようにレンズアレイの切断面に段差が生じ
る。そのため、この段差を、レンズアレイやレンズアレ
イユニットを画像形成装置に組み込む時の外形基準(位
置決め基準)として利用することができるようになる。
その結果、レンズアレイユニット(レンズアレイ)を位
置精度よく組み込めるようになる。
【0063】なお、第1レンズアレイ領域のみが形成さ
れた樹脂成形品と、第2レンズアレイ領域2′のみが形
成された樹脂成形品とをそれぞれ別個に準備し、各々を
樹脂成形品を個別に切断することにより、第1レンズア
レイ1と第2レンズアレイ2とを別個に得るようにして
もよい。
【0064】遮光部材3についても、金型を用いた樹脂
成形により製造することができる。この場合、各貫通孔
30については、金型の形状を工夫することによって樹
脂成形の際に形成することが可能である。各貫通孔30
は、遮光部材3の原型となる樹脂成形品に機械加工ある
いはレーザ加工などを施すことによって形成することも
できる。また、第1レンズアレイ1や第2レンズアレイ
2の場合と同様に、複数の遮光部材形成領域が形成され
た板状の樹脂成形品を切断して複数の遮光部材3を同時
に得てもよいし、金型における1つのキャビティから1
つの遮光部材3を得るようにしてもよい。
【0065】レンズアレイユニットUは、第1および第
2レンズアレイ1,2どうしを重ねて合わせて接続する
とともに、第1レンズアレイ1に遮光部材3を重ね合わ
せて接続することにより製造することができる。第1お
よび第2レンズアレイ1,2どうしの接続、および第1
レンズアレイ1と遮光部材3との接続は、凹部24a,
36と凸部14a,15,16をそれぞれ仮嵌合させた
仮組立体U′(図12および図13参照)の嵌合部分
を、超音波溶着することにより行われる。
【0066】超音波溶着は、図12および図13に示し
たようにチャック台71上に複数の仮組立体U′を保持
した状態で、各仮組立体U′に超音波振動を付与するこ
とにより行われる。超音波振動の供給は、超音波ホーン
72を用いて行われる。
【0067】各仮組立体U′は、図13および図14に
良く表れているように凹部24a,36に対して凸部1
4a,15,16が完全に嵌合していない状態のものを
いう。
【0068】チャック台71は、複数のエアシリンダ7
0により上下動可能とされている。エアシリンダ70
は、たとえばチャック台71の四隅に設けられており、
個々のエアシリンダ70に対して1つのエア圧調整器
(図示略)が接続されている。つまり、各々のエアシリ
ンダ70のエア圧が自動的に同一となるように構成され
てチャック台71の水平性が維持される。一方、エアシ
リンダ70のエア圧を調整することにより、チャック台
71を上下動させることができる。したがって、図13
から予想されるように、エアシリンダ70によって、超
音波ホーン72とチャック台71の間に介在させた仮組
立体U′に対して、均一な押圧力を作用させることがで
きる。
【0069】チャック台71には、複数の保持溝71a
が設けられている。保持溝71aは、たとえば仮組立体
U′における凸レンズ部分21Bを収容するためのもの
である。保持溝71aの個数は設計事項であるが、たと
えば図5に示した樹脂成形品のように、1つの樹脂成形
品4により第1レンズアレイ1および第2レンズアレイ
2が4個ずつ得られる場合には、1つの樹脂成形品4か
ら4つの仮組立体U′が得られるため、これに対応させ
て保持溝71aを4個設けてもよい。
【0070】超音波ホーン72は、チャック台71に保
持された全ての仮組立体U′を覆い得る平面視面積を有
している。この超音波ホーン72は、図外の超音波発振
子に接続されており、この超音波発振子によりたとえば
縦振動が付与され、それが仮組立体U′における遮光部
材3の一面30bから供給される。本実施の形態では、
超音波ホーン72により仮組立体U′に供給される超音
波は、たとえば周波数が10〜30kHz、振幅が10
〜30μmとされる。
【0071】超音波溶着時には、まず、超音波ホーン7
2を位置固定しておく一方で、仮組立体U′(図14参
照)が保持されたチャック台71をエアシリンダ70に
より上動させる。これにより、各仮組立体U′を超音波
ホーン72に当接させて各仮組立体U′に対して押圧力
を作用させる。そして、たとえば圧力センサ(図示略)
により仮組立体U′と超音波ホーン72との間に作用す
る圧力を測定しておき、その値が所定の値に達した段階
で、超音波ホーン72ひいては仮組立体U′に対して超
音波を付与する。このときに供給される超音波は、たと
えば上記した周波数および振幅を有する縦振幅である。
仮組立体U′に対しては、少なくとも超音波溶着が終了
するまでチャック台71により押圧力が付与される。
【0072】仮組立体U′に対して超音波を供給した初
期は、図16にA→Bで示したようにチャック台71か
らの押圧力により凹部24a,35に対してさらに深く
凸部14a,15が侵入して図14に符号xで示した面
間距離(ホルダ部の面10b,20aの間の距離)が小
さくなる。この初期段階においては、超音波エネルギ
は、第1レンズアレイ1の凸部16と遮光部材3の凹部
36との接触面に集中的に供給され、上記接触面が溶融
ないし軟化して、図15に示したように凹部36内に凸
部16が完全に嵌合される。このとき、第1レンズアレ
イ1の凸部15が遮光部材3の凹部35に嵌合し、第1
レンズアレイ1と遮光部材3との間の近接が抑止される
と同時に、上記接触部分への超音波エネルギの集中が回
避される。
【0073】この状態では、図15に示したように第1
レンズアレイの凸部14aと第2レンズアレイ2の凹部
24aとが完全に嵌合しておらず、突起24cが凸部1
4aと接触している。そのため、凸部14aと突起24
cの接触部分に超音波エネルギが集中する。これによ
り、突起24cまたは凸部14aが溶融ないし軟化する
にしたがって、図16にB→Cで示したように面間距離
xが小さくなり、最終的には凹部24a内に凸部14a
が完全に嵌合されて図3に示したよう状態となる。この
とき、第2レンズアレイ2の凸部24bが第1レンズア
レイ1の面10bに干渉し、第1レンズアレイ1と第2
レンズアレイ2の近接が抑止され、図16にC→Dで示
したように面間距離xは一定となる。
【0074】このような接続方法では、他の部分に熱的
ストレスを与えることがなく、凹部24a,36に凸部
14a,16を嵌合させることができる。そして、嵌合
部分を選択的に溶融ないし軟化させることにより、多少
の寸法誤差があっても凹部24a,36に対して凸部1
4a,16を確実に嵌合させることができるようにな
る。その結果、レンズアレイ1,2どうしの平行性を十
分に確保しつつ、レンズアレイ1,2間の面間距離xを
所望通りとすることができるようになる。しかも、極め
て短時間で溶着することが可能であるため、生産性に優
れている。また、遮光部材3を第1レンズアレイ1に接
続する作業と、第1レンズアレイ1と第2レンズアレイ
2とを接続する作業を一回の超音波供給により行える。
そのため、遮光部材3を接続する工程を、第1および第
2レンズアレイ1,2を接続する工程と別工程として設
ける必要が無く、作業効率的に有利なものとなる。
【0075】なお、面間距離xは一定となった場合に
は、通常は超音波振動の供給を終了するが、かりに超音
波振動の供給を継続すれば、今度は第2レンズアレイ2
の凸部24bが溶融ないし軟化し、凸部24bがストッ
パ部としての機能を果たさなくなる。そのため、図16
にD→Eで示したように面間距離xがさらに小さくなっ
て、レンズアレイ1,2どうしの平行性を十分に確保し
つつ、第1および第2レンズアレイ1,2の面間距離x
を所望通りとすることができなくなる。したがって、図
16にC→Dで示したように面間距離xは一定となる時
間範囲に超音波振動を供給する時間を設定するのが好ま
しい。
【0076】たとえば、第1および第2レンズアレイ
1,2がPMMAで形成されるとともに、遮光部材3が
PCで形成され、突起24cの高さ(曲率半径)が10
0〜200μmである場合には、仮組立体U′に対して
上記した条件の超音波振動を付与すれば、面間距離Xが
定距離となる時間範囲(図16のC→D)は、0.1〜
0.3secとなる。この時間範囲内に供給される超音
波エネルギの合計は、20〜40Jとなる。
【0077】このように、3部材1,2,3を同時に超
音波溶着する場合には、最後に接続部分が溶融ないしは
軟化させられる2部材、たとえば超音波ホーン72から
遠い2部材1,2に着目し、これらの間の距離が一定と
なる時間範囲(図16のC→D)を予め計測しておき、
その時間範囲内において超音波振動の供給を停止すれば
よい。こうすることにより、必要以上に接続部分が溶融
ないし軟化してレンズ間距離が小さくなりすぎたり、あ
るいは嵌合不十分によりレンズ間距離が大きくなりすぎ
ることを回避することができるようになる。しかも、極
めて短時間で超音波溶着を終了することができるために
生産性に優れており、また接着剤を使用して接続する場
合のようにレンズ11,21への接着剤の付着などに起
因した光学的特性の悪化を回避することができるように
なる。
【0078】以上の説明では、便宜上、遮光部材3と第
1レンズアレイ1とが接続された後に第1レンズアレイ
1と第2レンズアレイ2とが接続される場合を例にとっ
て説明したが、これらの3部材は後述するように極めて
短時間で接続されるため、必ずしも第1段階目の接続と
第2段階目の接続とを明確に区別できるものではない。
【0079】レンズアレイユニットUでは、遮光部材3
がレンズアレイ1,2と異なる材料により形成されるこ
とがあるが、超音波溶着では、相互に接続される2部材
のうちの少なくとも一方の接続部分を溶融ないし軟化さ
せればよいため、異種材料により形成された2部材を接
続することができる。しかも、異種材料により形成され
た部材を含む3部材以上を適切かつ同時的に接続するこ
とができる。
【0080】もちろん、遮光部材と第1レンズアレイを
接続した後にさらに第2レンズアレイを接続し、あるい
は第1レンズアレイと第2レンズアレイを接続した後に
さらに遮光部材を接続してもよい。その場合において
も、2部材の間の距離は図16に示したグラフと同じよ
うな傾向を示す。そのため、2部材間距離が一定となる
時間範囲を予め測定しておき、その時間範囲において超
音波振動の供給を停止すれば、これらの2部材を適切に
接続できるようになる。
【0081】このような超音波接続は、1つまたは3つ
以上のレンズアレイと遮光部材とにより構成されたレン
ズアレイユニット、遮光部材がないレンズアレイユニッ
ト、あるいは遮光膜などによりレンズアレイに直接遮光
部を形成したレンズアレイユニットにおいても、利用す
ることができる。
【0082】図17は、本願発明に係る光学装置の一例
である画像読み取り装置を示している。
【0083】同図に示す光学装置Aは、透明板80と、
この透明板80を上面部において支持する合成樹脂製の
ケース81と、このケース81の底面部に組み付けられ
た基板82とを有している。この基板82の表面上に
は、主走査方向(紙面と直交する方向)に間隔を隔てて
列状に並べられた複数の光源83と、これら複数の光源
83と同方向に並べられた複数の受光素子84とが配置
されている。各光源83は、たとえば発光ダイオードを
用いて構成されている。各受光素子84は、光電変換機
能を有するものであり、光を受けると、その受光量に対
応した出力レベルの信号(画像信号)を出力する。
【0084】透明板80と各受光素子84との間には、
上述のレンズアレイユニットUが配置されている。レン
ズアレイユニットUは、第1および第2レンズ11,2
1の列が上記主走査方向に延びるようにして組み込まれ
ている。ケース81には、遮光部材3の各凹部37に対
応する突起81aが設けられている。この突起81aを
各凹部37に係入することにより、ケース81に対する
遮光部材3の位置決め、および遮光部材3の上方への浮
き上がり防止が図られている。透明板80の表面部のう
ち、各貫通孔30および各第1レンズ11に対向する部
分がライン状の画像読み取り領域Laである。
【0085】各光源83から発せられた光は、ケース8
1に収容された導光部材86を介して画像読み取り領域
Laに照射されるようになっている。導光部材86は、
たとえば透明なPMMA製またはPC製である。ただ
し、本発明はこれに限定されず、導光部材86を用いる
ことなく、あるいは導光部材86とは異なる形態の導光
部材を用いることにより、各光源83から発せられた光
を画像読み取り領域Laに導くようにしてもかまわな
い。画像読み取り領域La上には、原稿Gを搬送するた
めのプラテンローラ87が設けられている。
【0086】この光学装置Aにおいては、各光源83か
ら発せられた光が画像読み取り領域Laまで導かれ、原
稿Gを照明する。原稿Gによって反射された光は、レン
ズアレイユニットUに向けて進行する。すると、図4に
おいて説明した作用により、複数の受光素子84上に
は、画像読み取り領域Laにおける原稿Gの1ライン分
の画像が正立等倍で結像する。このため、複数の受光素
子84からは、原稿Gの画像に対応する1ライン分の画
像信号が出力される。このような読み取り処理は、原稿
Gがプラテンローラ87によって副走査方向に搬送され
る過程において複数回にわたって繰り返し実行される。
この光学装置Aにおいては、原稿画像の結像手段とし
て、上述した方法により製造されたレンズアレイユニッ
トUが用いられている。したがって、光学的特性に優れ
た光学装置Aが廉価に提供される。
【0087】本願発明の具体的な構成は、上述の実施形
態に限定されるものではなく、種々に設計変更自在であ
る。
【0088】たとえば、本願発明に係る光学装置は、原
稿画像を読み取るための画像読み取り装置に限定される
ものではない。本願発明に係るレンズアレイユニットを
利用することにより、液晶表示器やその他のディスプレ
イ機器の画面に表示された画像を所定の個所に結像させ
て表示させるようにした光学装置として構成することも
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法により得られるレンズア
レイユニットの一例を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示すレンズアレイユニットの断面図であ
る。
【図3】(a)は図2のX1−X1線に沿う断面図、
(b)は図2のX2−X2線に沿う断面図である。
【図4】図1に示すレンズアレイユニットの作用説明図
である。
【図5】第1レンズアレイおよび第2レンズアレイを形
成するための樹脂成形品の平面図である。
【図6】(a)は図5のX3−X3線に沿う断面図、
(b)は図5のX4−X4線に沿う断面図である。
【図7】図5に示した樹脂成形品に切断溝を形成する工
程を説明するための平面図である。
【図8】図7のX5−X5線に沿う断面図である。
【図9】図7のX6−X6線に沿う断面図である。
【図10】切断溝を形成した樹脂成形品の平面図であ
る。
【図11】樹脂成形品に切断溝を形成する工程の他の例
を説明するための断面図である。
【図12】超音波溶着工程を説明するためのチャック台
と仮組立体の斜視図である。
【図13】超音波溶着工程を説明するための図であっ
て、仮組立体をセットした状態の断面図である。
【図14】(a)は、超音波溶着前の仮組立体の断面図
であって、図2のX1−X1線に相当する断面図であ
り、(b)は、超音波溶着前の仮組立体の断面図であっ
て、図2のX2−X2線に相当する断面図である。
【図15】(a)は、超音波溶着工程時の仮組立体の断
面図であって、図2のX1−X1線に相当する断面図で
あり、(b)は、超音波溶着工程時の仮組立体の断面図
であって、図2のX2−X2線に相当する断面図であ
る。
【図16】超音波溶着工程時における面間距離の経時的
変動を示すグラフである。
【図17】レンズアレイユニットを組み込んだ画像読み
取り装置(光学装置の一例)の断面図である。
【符号の説明】
U レンズアレイユニット A 光学装置 1 第1レンズアレイ 1′ 第1レンズアレイ領域(樹脂成形品の) 11 第1レンズ 2 第2レンズアレイ 2′ 第2レンズアレイ領域(樹脂成形品の) 21 第2レンズ 3 遮光部材 4 樹脂成形品 42 切断溝 44 第1凹溝 45 第2凹溝 46 第1面(樹脂成形品の) 47 第2面(樹脂成形品の) 5 マルチ回転刃 50 回転刃(マルチ回転刃を構成する) 50′ 第1回転刃 50″ 第2回転刃 81 ケース 83 光源 84 受光素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA14 EA15 EA18 EA19 EA68 GA02 MA02 MA05 MA16 4F213 AA21 AA28 AH75 WA05 WA33 WA39 WB01 WC01 WE02 WE06 WE07 WE16 WF01 WK01 WK03 WW06 WW15 WW21 WW23 WW24 5C051 AA01 BA04 DB22 DB29 5F089 BA03 BB03 BC07 BC15 BC29 DA17 GA01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のレンズがライン状に並んだ複数の
    レンズアレイ領域が、上記複数のレンズの並び方向と交
    差する方向に並ぶように一体成形された樹脂成形品を用
    いて行われ、かつ、 上記各レンズアレイ領域の上記交差する方向の寸法に対
    応して一定間隔隔てて複数の回転刃が組み付けられたマ
    ルチ回転刃を用いて、上記各レンズアレイ領域の両サイ
    ドに、切断溝を同時に形成する工程を含んでいることを
    特徴とする、レンズアレイの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記切断溝を形成する工程は、 上記樹脂成形品の第1面から、複数の第1回転刃を作用
    させ、上記樹脂成形品における厚みの途中まで複数の第
    1凹溝を形成する第1作業と、 この第1作業よりも後に行われ、かつ上記樹脂成形品に
    おける上記第1面とは反対の第2面から、上記各第1回
    転刃よりも厚み寸法の大きな複数の第2回転刃を作用さ
    せ、上記複数の第1凹溝に繋がる複数の第2凹溝を形成
    し、上記切断溝を形成する第2作業と、を含んでいる、
    請求項1に記載のレンズアレイの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記第1および第2作業は、上記第2作
    業を行う前の上記各第1凹溝の深さをt1、上記各第2
    凹溝の深さをt2、上記樹脂成形品における上記複数の
    レンズアレイ領域の両サイドの厚み寸法をtとしたと
    き、下記式を満たすように行われる、請求項2に記載の
    レンズアレイの製造方法。 【数1】
  4. 【請求項4】 上記切断溝を形成する工程は、上記樹脂
    成形品を冷却しつつ行う、請求項1ないし3のいずれか
    に記載のレンズアレイの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記樹脂成形品の冷却は、上記マルチ回
    転刃と上記樹脂成形品との接触部分およびその近傍に冷
    却水を供給することにより行う、請求項4に記載のレン
    ズアレイの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記樹脂成形品の厚みは0.8〜2.0
    mmであり、上記マルチ回転刃は、移動速度が500〜
    2000mm/min、上記各回転刃の回転数が200
    0〜6000rpmで駆動される、請求項1ないし5の
    いずれかに記載のレンズアレイの製造方法。
  7. 【請求項7】 上記各回転刃は、直径が50〜150m
    mであるとともに、刃数が100〜200のノコ刃であ
    る、請求項1ないし6のいずれかに記載のレンズアレイ
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 複数の第1レンズがライン状に並んだ第
    1レンズアレイ、および複数の第2レンズがライン状に
    並んだ第2レンズアレイを形成するレンズアレイ形成工
    程と、 上記第1レンズアレイと上記第2レンズアレイとを、上
    記各第1レンズのレンズ軸が、対応する第2レンズのレ
    ンズ軸と一致するように接続するレンズアレイ接続工程
    と、を含み、 上記レンズアレイ形成工程は、複数のレンズがライン状
    に並んだ複数のレンズアレイ領域が、上記複数のレンズ
    の並び方向と交差する方向に並ぶように一体成形された
    樹脂成形品を用いて行われ、かつ、上記各レンズアレイ
    領域の上記交差する方向の寸法に対応して一定間隔隔て
    て複数の回転刃が組み付けられたマルチ回転刃を用い
    て、上記各レンズアレイ領域の両サイドに、切断溝を同
    時に形成する工程を含んでいることを特徴とする、レン
    ズアレイユニットの製造方法。
  9. 【請求項9】 上記レンズアレイ接続工程は、超音波振
    動を供給する作業を含んでいる、請求項8に記載のレン
    ズアレイユニットの製造方法。
  10. 【請求項10】 上記第1レンズアレイおよび上記第2
    レンズアレイのうちの一方のレンズアレイには凸部が設
    けられ、他方のレンズアレイには凹部が設けられてお
    り、 上記レンズアレイ接続工程においては、上記凸部と上記
    凹部とを仮嵌合させた仮組立体に対して超音波振動が供
    給され、この超音波振動の供給により、少なくとも上記
    凸部の表面および上記凹部の内面のうちの一方を溶融な
    いし軟化させつつ上記凹部に上記凸部を嵌合する、請求
    項8または9に記載のレンズアレイユニットの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 上記凸部の表面または上記凹部の内面
    には、超音波振動の供給時に超音波エネルギを集中させ
    るための突起が設けられている、請求項10に記載のレ
    ンズアレイユニットの製造方法。
  12. 【請求項12】 上記樹脂形成品には、上記第1レンズ
    アレイとなるべき第1レンズアレイ領域と上記第2レン
    ズアレイとなるべき第2レンズアレイ領域とのペアが複
    数設けられており、1つの樹脂成形品から得られる第1
    レンズアレイおよび第2レンズアレイの複数のペアにつ
    いて同時に接続を行う、請求項8ないし11のいずれか
    に記載のレンズアレイユニットの製造方法。
  13. 【請求項13】 上記レンズアレイユニットは、複数の
    貫通孔が並んで形成され、かつ上記各貫通孔が、対応す
    る第1レンズの正面に位置するように配置された遮光部
    材をさらに備えており、上記レンズアレイ接続工程にお
    いては、上記第1レンズアレイと上記第2レンズアレイ
    とを超音波溶着する際の超音波振動の供給により、上記
    第1レンズアレイに対して上記遮光部材が接続される、
    請求項9ないし12のいずれかに記載のレンズアレイユ
    ニットの製造方法。
  14. 【請求項14】 物体から進行してくる光を集束させる
    ことにより、上記物体の像を所定の位置に結像させるた
    めの結像手段を備えた光学装置であって、 上記結像手段として、請求項1ないし7のいずれかに記
    載したレンズアレイの製造方法により得られたレンズア
    レイ、または請求項8ないし13のいずれかに記載した
    レンズアレイユニットの製造方法により得られたレンズ
    アレイユニットが用いられていること特徴とする、光学
    装置。
  15. 【請求項15】 原稿を照明するための光源と、光電変
    換機能を有する複数の受光素子と、をさらに備えてお
    り、 上記原稿によって反射された光を上記レンズアレイユニ
    ットによって集束させることにより、上記原稿の画像を
    上記複数の受光素子上に結像させる構成とされている、
    請求項14に記載の光学装置。
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