JP2003170255A - 溶融金属中の非金属介在物除去方法 - Google Patents

溶融金属中の非金属介在物除去方法

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JP2003170255A JP2001370572A JP2001370572A JP2003170255A JP 2003170255 A JP2003170255 A JP 2003170255A JP 2001370572 A JP2001370572 A JP 2001370572A JP 2001370572 A JP2001370572 A JP 2001370572A JP 2003170255 A JP2003170255 A JP 2003170255A
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龍哉 大内
Shuichi Hara
周一 原
Koji Kido
孝治 城戸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融金属容器中に不活性ガスを吹き込んで溶
融金属中の介在物を除去するに際して、確実に非金属介
在物を捕獲ししかも吹き込まれたガスがモ−ルド内に流
入することがない手段を提供すること。 【解決手段】 溶融金属容器内に設けた高さの低い溶融
金属通路を通過する溶融金属に、下方から不活性ガスを
吹き込むことによって、不活性ガスの気泡どうしの合体
あるいは圧力低下による気泡の膨張などによる気泡径の
拡大を抑制し、微細な気泡と介在物とを接触させること
ができる。そして溶融金属は全てこの溶融金属通路を通
過する。このため、気泡による介在物捕獲率が非常に高
まる効果が得られる。しかも、溶融金属通路として複数
の縦溝を設けることでその出口部に渦流を発生させて、
不活性ガスの気泡と介在物との接触頻度を向上しさらに
同時に発生する上昇流によって気泡を上部に素早く移動
させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼、鋳鉄、銅、ア
ルミ等の溶融金属、特に連続鋳造における溶鋼中の非金
属介在物の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造において、アルミナのよう
な非金属介在物は、製品の品質を低下させたり浸漬ノズ
ル等のノズル孔を閉塞させる原因となる。この溶鋼中の
非金属介在物を除去するための手段として、例えば、鋳
造中に浸漬ノズルのノズル孔内へ不活性ガスを吹き込む
方法が一般的に知られている。これは、吹き込まれた不
活性ガスがノズル孔を通過する時に、介在物に気泡が付
着し、介在物は気泡とともにノズル孔から流出すること
でノズル閉塞が防止されると考えられている。また、気
泡に付着した介在物は、モ−ルド内を浮上することで鋳
片中には混入しないとされている。しかし、この方法で
は、モ−ルド内に流入したガスの一部が鋳片中に混入し
て、ピンホ−ルのような製品欠陥を生じる場合がある。
【0003】また、このガス吹き込みによる非金属介在
物の除去手段の一つとして、ノズル内へのガスの流入を
防止するために、タンディッシュ内で上ノズルの周囲か
ら上へガスを吐出することが特開平4−10066号公
報に開示されているが、実際には、ガスのかなりの部分
がノズル内へ流入して、気泡による製品欠陥がもたらさ
れる恐れがある。
【0004】さらには、タンディッシュの底面の広い部
分からアルゴンのような不活性ガスの小気泡を吹き込む
方法が特開平9−122847号公報に開示されている
が、このガス吹き込み方法で介在物を完全に除去しよう
とすると、多量のガスが必要となり、コストがかかり不
経済であるばかりではなく、ガスを吹き込むための耐火
物も大型となり、高価になる問題がある。
【0005】さらに、このように気泡発生領域が高さ方
向に大きい場合には、不活性ガスの気泡は、溶鋼ヘッド
圧の低下と気泡どうしの合体により大きくなるため、溶
鋼中の上部の気泡には介在物補足能力がほとんどなくな
ってしまう問題もある。したがって、溶融金属の通過す
る位置によって介在物補足効果が大きく違ってくるので
ある
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、溶融金属容器中に不活性ガスを吹き込んで
溶融金属中の介在物を除去するに際して、確実に非金属
介在物を捕獲ししかも吹き込まれたガスがモ−ルド内に
流入することがない手段を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の課題を解決する
ための手段は以下の通りである。
【0008】(1)溶融金属容器を縦に2つ以上の部屋
に仕切り、この仕切り部にはその高さが溶融金属容器に
充満した溶融金属の高さの5〜70%である溶融金属通
路を備え、溶融金属通路を通る溶融金属へ下方から不活
性ガスを吐出する溶融金属中の非金属介在物除去方法で
ある。
【0009】(2)仕切り部が、溶融金属容器の底面に
設けた下部堰と、下部堰の上部に設けた上部堰とによっ
て構成される溶融金属中の非金属介在物除去方法であ
る。
【0010】(3)下部堰が、ベース耐火物の上に互い
に間隔をおいて配列した複数の柱状耐火物から構成さ
れ、柱状耐火物のそれぞれの側面とベース耐火物の上面
とによって縦溝が形成されている溶融金属中の非金属介
在物除去方法である。
【0011】(4)縦溝には狭部が形成されている溶融
金属中の非金属介在物除去方法である。
【0012】(5)柱状耐火物の相隣り合う側面に水平
断面が深く円形に近い窪みを形成し、それに相対する面
に、この窪みの入り口に向かって延びる突出部を形成す
る溶融金属中の非金属介在物除去方法である。
【0013】(6)縦溝の出口側の流れの方向は、入り
口側の流れの方向に対して30度以上傾いている溶融金
属中の非金属介在物除去方法である。
【0014】(7)溶融金属通路の溶融金属流に垂直方
向の断面積の総和が排出孔の溶融金属流に垂直方向の断
面積の1〜5倍である溶融金属中の非金属介在物除去方
法である。
【0015】(8)不活性ガスが縦溝の狭部を含む上流
側の下方から吐出する溶融金属中の非金属介在物除去方
法である。
【0016】(9)縦溝の溶融金属の流れの方向変化点
近傍において下方から不活性ガスを吐出する溶融金属中
の非金属介在物除去方法である。
【0017】本発明は、溶融金属容器内に設けた高さの
低い溶融金属通路を通過する溶融金属に、下方から不活
性ガスを吹き込むことによって、不活性ガスの気泡どう
しの合体あるいは圧力低下による気泡の膨張などによる
気泡径の拡大を抑制し、微細な気泡と介在物とを接触さ
せることができる。そして溶融金属は全てこの溶融金属
通路を通過する。このため、気泡による介在物捕獲率が
非常に高まる効果が得られる。
【0018】しかも、溶融金属通路として複数の縦溝を
設けることでその出口部に渦流を発生させて、不活性ガ
スの気泡と介在物との接触頻度を向上しさらに同時に発
生する上昇流によって気泡を上部に素早く移動させるも
のである。
【0019】そしてこの渦流を溶融金属通路の縦溝内で
発生させることでより上流側で気泡を上部に早く逃がす
ことができるので、排出孔周りに下部堰を設置しても、
モールド内へ気泡が流れ込むことを防止することができ
るのである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図に示す実
施例に基づいて説明する。
【0021】実施例1 図1は、本発明の第1の実施例を示す縦断面を、図2
は、図1のII−II面による本発明の下部堰10の水
平断面を示す。
【0022】図1は、タンディッシュ内を上部堰7と下
部堰10とによって、上部堰7と下部堰10とによって
囲まれる排出孔5を含む部屋とそれ以外の部分との2つ
の部屋に仕切り、この上部堰7と下部堰10とによって
溶融金属通路として上部堰7と下部堰10の間の隙間8
と下部堰10の縦溝15が形成され、ベース耐火物1の
上面からガスを吐出することで溶融金属通路を通過する
溶融金属に不活性ガスを吐出する溶融金属中の非金属介
在物除去方法を示す。
【0023】下部堰10は、図2に示すようにベース耐
火物1の上にタンディッシュの排出孔5である上ノズル
3のノズル孔を中心に囲むように、筒状に配列し固定し
た12個の柱状耐火物2によって構成されている。縦溝
15は、この柱状耐火物どうしの向かい合う側面とベー
ス耐火物の上面とによって形成されている。
【0024】また、同図に示すように、柱状耐火物2の
側面には、上下方向に水平断面が台形をなす突出部19
が形成されている。そして、12個のそれぞれの柱状耐
火物2の側面には、突出部19が形成された面と、突出
部が形成されていない面とが向き合って途中が狭くなっ
た狭部16が形成されている。この突出部19の水平断
面形状は、台形に限らず、例えば正方形、長方形、円
形、多角形等の何れの形状でもよい。この実施例におい
ては、配列した柱状耐火物の片面のみに突出部19を形
成した例を示しているが、両面に形成しても特に問題は
ない。
【0025】また、配列された柱状耐火物2によって形
成される内孔の上部は、図1に示すように、内孔拡大部
17が形成されており、この内孔拡大部17に上部堰の
先端部9が嵌入することもできる。
【0026】上部堰7は、円柱状をした耐火物で先端部
9が円錐台をした形状をしており、間隔を置いて下部堰
10の上に位置している。そして上部堰と下部堰の間に
は、溶融金属通路として縦溝15と上部堰と下部堰との
隙間8とが形成されている。また、この上部堰7は、自
由に昇降できるようになっており下部堰10の上部とは
完全に嵌合しても良い。完全に嵌合した場合には、縦溝
15のみから溶融金属が排出孔5に入ることになる。さ
らに、この実施例では、上部堰7の中心部にガス導入用
の貫通孔11が形成され、しかも先端部は通気性耐火物
から形成されており、必要に応じてガスを吐出できるよ
うになっている。
【0027】筒状に形成されたベース耐火物1は、溶融
金属中に不活性ガスを吹き込むためのポ−ラスプラグや
タンディシュの上ノズルのようなガス吹き込み用耐火物
に使用されている一般的な通気性材料で構成されてい
る。例えば図1に示すように、ベース耐火物1の下部
は、メタルケ−ス12で覆われ、その下面にはガス導入
パイプ13が取り付けられている。さらに、このバブリ
ング耐火物1の外周面には、メタルケース12の上部と
密着して隣接したシ−ル層14が設けられている。その
ため、ガス導入パイプ13から導入されたガスは、ベー
ス耐火物1の上端面のみから吐出されるようになってい
る。ベース耐火物1の内孔には、排出孔5を有する上ノ
ズル3が装着されており、そして、上ノズル3の下側に
は、スライディングノズルのための一組のプレ−トれん
が4と、さらに、その下側には浸漬ノズル6が設けられ
ている。
【0028】この実施例の場合にはベース耐火物1から
ガスを吐出する構造になっているが、ベース耐火物1か
らガスを吐出せず、柱状耐火物2を前述した通気性材料
で構成してシール層を設けることにより、柱状耐火物2
の下部からガスを吐出しても特に問題はない。
【0029】溶融金属通路は、通過断面積の総和が、排
出孔の通過断面積の1倍以上10倍以下を確保すること
が好ましく、さらには排出孔の通過断面積の1倍以上5
倍以下がより好ましい。ここで言う通過断面積とは、溶
融金属通路の最小部の進行方向に対して垂直な断面積の
ことである。例えば、溶融金属通路がこの実施例のよう
に複数の縦溝15と上部堰と下部堰の隙間8とからなる
場合には、縦溝15の狭部16における溶融金属通路の
進行方向に対して垂直な断面積の和と上部堰と下部堰の
隙間の最小部の進行方向に対して垂直な断面積との総和
が通過断面積の総和である。また、ここで言う排出孔の
通過断面積とは、排出孔の水平断面の断面積が最も小さ
い部分である。溶融金属通路の通過断面積の総和が1倍
未満の場合、排出孔からの十分な排出量を確保すること
ができなくなる恐れがある。また、10倍より大きいと
耐火物も大型になりしかもガス吹き込み量が多くなるの
で経済的でない。
【0030】溶融金属通路の高さは、溶融金属容器に充
満した溶融金属の高さに対して5〜70%が好ましく、
さらには5〜50%にすることがより好ましい。高さが
70%を超えると気泡の合体等で溶融金属通路の上部で
の介在物の補足率が低下し、5%未満では排出するため
の必要流量を確保しにくくなる。
【0031】このように溶融金属中に上部堰7と下部堰
10を配置し、しかも不活性ガスを吐出することで、溶
融金属の流れがない場合、すなわち、排出孔5を閉じた
条件下では、溶融金属中にガスの気泡の上昇流が形成さ
れる領域つまりガスの気泡膜を形成することになる。そ
して、下部堰と上部堰とで囲まれた排出孔近傍の領域
と、これ以外の部分とは、隔離された状態になる。ま
た、ガスを吐出しながら排出孔を開けると、気泡膜の全
てあるいは一部が溶融金属の流れに乗り溶融金属通路を
通過することになる。
【0032】次に溶融金属中の介在物除去機構について
説明する。
【0033】溶融金属の排出を開始すると、溶融金属容
器中の溶融金属は溶融金属通路を流れ、この通過する溶
融金属にはベース耐火物の上面から不活性ガスの微細な
気泡が吐出する。この気泡と溶融金属中の非金属介在物
が接触することで気泡が非金属介在物を補足する。この
時、溶融金属通路の高さが十分低いため(実施例1では
溶融金属高さの35%)、気泡が拡大する前に介在物を
補足できるため補足率が高くなる。
【0034】また、縦溝の出口側では溶融金属の流速が
低下し渦流が発生する。以下、図2に示す柱状耐火物1
の配列状態を部分的に拡大した平面図によって渦流発生
状態を矢印によって示す図3に基づいて説明する。同図
に示すように、タンディッシュ内の溶融金属は、縦溝1
5を矢印の方向に向かって通過する。このとき、溶融金
属は、狭部16を通過した直後と縦溝15から出た直後
に渦流が発生する。一方、この縦溝15内では溶融金属
中に下からガスが吐出される。そして、前記渦流部分で
溶融金属中の介在物とガスの気泡との衝突頻度がより高
くなり、しかも気泡が上昇するために上昇流が発生す
る。気泡に衝突した溶融金属中の介在物は気泡に補足さ
れ、気泡と一体化してタンディッシュ内の溶融金属中を
上昇する。従って、渦流が発生することにより、介在物
補足率が向上しする。さらに、しかも気泡をより早く上
昇させるとができるので、排出孔への気泡の進入が抑制
できる。
【0035】縦溝内に狭部を設けなくても本発明の効果
は十分得られるが、狭部を設けると縦溝内と出口との2
箇所で渦流を発生させることでより気泡と介在物との接
触頻度を上げることができかつ確実に気泡を上昇する効
果を高めることができる。
【0036】また不活性ガスを吹き込む位置は、縦溝の
下方全体に渡っても良いし、ある範囲で吹き込むことも
できる。特に、排出孔により近い位置に柱状耐火物2を
寄せて下部堰を設ける場合には、不活性ガスを縦溝の狭
部から縦溝の入り口付近までの範囲の下方に限定して吐
出することで、十分な介在物除去効果が得られしかも排
出孔への気泡の混入を抑制することができる。この縦溝
の入り口付近とは具体的には縦溝の入り口の中央から半
径100mmまでの範囲である。
【0037】実施例2 図4は、本発明の第2の実施例としての下部堰20を示
す。この図4は、上記実施例1の図3に対応するもの
で、この例の場合、図1に示す筒状のベース耐火物1の
上に配列した柱状耐火物2の断面形状を、柱状耐火物2
の相互間に形成された縦溝15内に発生する渦流をより
多く複雑に発生させやすくするために、特殊な形状とし
たものである。
【0038】同図に示すように、柱状耐火物2の相隣り
合う面にその水平断面においてより深く円形に近い窪み
18を形成し、それに相対する面に、この窪み18の入
り口側に向かって延びる突出部19を形成している。こ
の突出部は狭部16を形成する。また、狭部16を通過
した溶融金属は、窪み18の中心側に向かって流れるよ
うに、突出部19および窪み18によって通路が形成さ
れている。
【0039】さらに、溶融金属の流動をなだらかにし
て、圧力損失を小さくし、入り口の速度を速くするため
に入り口部の形状を滑らかにしている。出口側も形状を
なめらかにして、圧力損失を小さくする。また、出口の
方向も入り口の方向とは変化させ、また、ノズル孔への
方向からはずらしている。
【0040】溶融金属通路の出口側の流れの方向は、入
り口側の流れの方向に対して30度以上変化していると
より渦流が発生しやすくなる。つまり、図4において、
溶融金属通路の入り口部の流れの方向を示す矢印Aと、
溶融金属通路の出口部の流れの方向を示す矢印Bとの角
度θが30度より大きいことを意味する。
【0041】この流れの方向変化点近傍つまり窪み18
において下方からガスを吐出すると、渦流によって上昇
流がより強く発生するので、介在物除去効果及び気泡の
浮上速度向上効果をさらに高めることができる。
【0042】実施例3 図5は本発明の第3の実施例として溶融金属容器として
タンディッシュ内に2つめの仕切りを設けた例を示す。
図6は、図5のA−A方向から見た水平断面図であり下
部堰付近の拡大部分を示す。
【0043】図5においては、タンディッシュの排出孔
近くには1つ目の仕切りとして実施例1と全く同じ構造
の上部堰と下部堰を設け、排出孔から離れた部位に2つ
めの仕切りとして下部堰21と上部堰23を設けたもの
である。この下部堰21は図6に示すようにベース耐火
物1の上に横一列に配列し固定した複数の柱状耐火物2
で構成されている。柱状耐火物2は、間隔を設けて7個
配置することで溶融金属通路として6つの縦溝15を形
成している。柱状耐火物2のお互いの側面どうしが対向
する面には突出部19が形成されている。この突出部に
よって縦溝15の途中が狭くなった部分つまり狭部16
を形成する。柱状耐火物2は、直方体をしたベース耐火
物1の上に固定している。
【0044】このベース耐火物1は、ガス吹き込み用耐
火材からなり、下半分はメタルケース12で覆われ、メ
タルケース12は、その底部にガスを導入するガス導入
パイプ24を有している。またベース耐火物のメタルケ
ース以外の側面はモルタルで覆われており、溶鋼に接触
する面のみからガスが吐出できるようになっている。上
部堰23は、直方体をした耐火物で、下部堰21の上部
に間隔を置いて図示しない吊り具にて保持されている。
そして上部堰と下部堰との隙間27と前記縦溝15が溶
融金属通路となる。
【0045】図5において、ロングノズル22から供給
された溶融金属は排出孔5の方向へ流れるが、途中で上
部堰23と下部堰21とで形成される溶融金属通路を通
過する。この時、溶融金属通路内にはベース耐火物1か
らガスが吐出されているが、上部堰によって高さ方向の
制限があるので、溶融金属は微細な不活性ガスと接触す
ることで効率良く補足される。また、縦溝内の狭部の下
流側及び縦溝の下流側には渦流が発生するので、気泡の
上昇速度が早くなる。
【0046】また、このように、2ヶ所に設けた溶融金
属通路に下からガスを吹き込むことで、より介在物と気
泡との接触頻度を上げることができるためさらに除去効
果を高めることができる。
【0047】また、この実施例においてベース耐火物
は、上流側の上面が低く下流方向に向かって上面が高く
なるように傾斜していても良い。こうすることによっ
て、下流側でより上昇流が発生しやすくなる。この結
果、気泡がより上昇しやすくなる。
【0048】実施例4 図7は、本発明の第4の実施例を縦断面によって示すも
ので、ロングノズル22の周囲に上部堰23と下部堰2
1を配置し、溶融金属通路として上部堰23と下部堰2
1の間に隙間27、下部堰21に複数の縦溝15を形成
し、下部堰21の下部から、ガス導入パイプ24を通じ
てガスを吐出する溶融金属の非金属介在物除去方法を示
している。
【0049】図7及び図7のA−A矢視図である図8に
示される通り、上部堰23は円筒形の耐火物で、下部堰
に対して間隔を設けた状態で、図示しない吊り具で上か
ら保持され、内孔にロングノズル22が貫通するように
配置している。
【0050】また円筒形状をした下部堰21の内孔内に
はロングノズル22の先端部が入っている。この下部堰
21は、ベース耐火物25とその上に設けた複数の柱状
耐火物2とからなり、実施例1の筒状堰10と似た構造
をしているが、ベース耐火物25の内孔にはガス吹き込
み機能を有しない緻密な耐火物26が配置されている点
が実施例1の筒状堰10と異なる。
【0051】下部堰21は、図7のB−B矢視図である
図9に示すように実施例1と同じように筒状に配置した
12個の柱状耐火物2からなっている。ロングノズル2
2から排出された溶融金属は、下部堰中の縦溝15及び
上部堰と下部堰との隙間27を通過するが、縦溝15に
は狭部16が設けられている。ベース耐火物25から不
活性ガスが吐出されているため、溶融金属通路を通過す
る溶融金属には不活性ガスの気泡が吹き込まれる。
【0052】このように、ロングノズル22の周囲に下
部堰21と上部堰23を設けることで、タンディッシュ
の排出孔からかなり離れることになるのでモ−ルドへの
気泡の巻き込みの心配もなくガス吐出量を増やすことが
できる。また排出孔上部との2箇所で介在物除去を行う
こともできるため、より介在物除去効果が向上する。
【0053】
【発明の効果】本発明によって、以下の効果を奏する。
【0054】1.溶融金属容器内での介在物捕獲率が向
上する。
【0055】2.溶融金属容器内で気泡及び介在物を補
足した気泡を早く浮上させることができる。
【0056】3.排出孔周りに下部堰を設置してガスを
吐出しても、モールド内へ気泡が流れ込むことを防止す
ることができる。
【0057】4.吹き込みガスの使用量が少なくでき、
経済的である。
【0058】5.ノズル閉塞が無くなるので、ノズルの
寿命が向上する。
【0059】6.気泡や介在物がモールド内へ入ること
を抑制できるため、鋼の品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を縦断面によって示
す。
【図2】 図1のII−II面による下部堰の水平断面
を示す。
【図3】 下部堰の作用を示す。
【図4】 本発明の第2の実施例を示す。
【図5】 本発明の第3の実施例を示す。
【図6】 図5のA−A方向から見た水平断面図を示
す。
【図7】 本発明の第4の実施例を示す。
【図8】 図7のA−A方向から見た水平断面図を示
す。
【図9】 図7のB−B方向から見た水平断面図を示
す。
【符号の説明】
10、20、21 下部堰 1 ベース耐火物 2 柱状耐火物 3 上
ノズル 4 プレ−トれんが 5 排出孔 6 浸
漬ノズル 7 上部堰 8 上部堰と下部堰との隙間 9 先端部 11 ガス貫通孔 12 メタルケ−ス 13 ガス導入パイプ
14 シ−ル層 15 縦溝 16 狭部
17 内孔拡大部 18 窪み 19 突出部
22 ロングノズル 23 上部堰 24 ガス導入パイプ
25 ベース耐火物 26 緻密な耐火物 27 上部堰と下部堰との隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 11/11 B22D 11/11 B (72)発明者 大内 龍哉 福岡県北九州市八幡西区東浜町1番1号 黒崎播磨株式会社内 (72)発明者 原 周一 福岡県北九州市八幡西区東浜町1番1号 黒崎播磨株式会社内 (72)発明者 城戸 孝治 福岡県北九州市八幡西区東浜町1番1号 黒崎播磨株式会社内 Fターム(参考) 4E004 HA03 MB05 MB08 NC01 NC05 NC07 NC08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属容器を縦に2つ以上の部屋に仕
    切り、この仕切り部にはその高さが溶融金属容器に充満
    した溶融金属の高さの5〜70%である溶融金属通路を
    備え、この溶融金属通路を通る溶融金属へ下方から不活
    性ガスを吐出する溶融金属中の非金属介在物除去方法。
  2. 【請求項2】 仕切り部が、溶融金属容器の底面に設け
    た下部堰と、下部堰の上部に設けた上部堰とによって構
    成される請求項1に記載の溶融金属中の非金属介在物除
    去方法。
  3. 【請求項3】 下部堰が、ベース耐火物の上に互いに間
    隔をおいて配列した複数の柱状耐火物から構成され、柱
    状耐火物のそれぞれの側面とベース耐火物の上面とによ
    って縦溝が形成されている請求項1または請求項2に記
    載の溶融金属中の非金属介在物除去方法。
  4. 【請求項4】 縦溝には狭部が形成されている請求項
    1、請求項2または請求項3に記載の溶融金属中の非金
    属介在物除去方法。
  5. 【請求項5】 柱状耐火物の相隣り合う側面に水平断面
    が深く円形に近い窪みを形成し、それに相対する面に、
    この窪みの入り口側に向かって延びる突出部を形成した
    請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の
    溶融金属中の非金属介在物除去方法。
  6. 【請求項6】 縦溝の出口側の流れの方向は、入り口側
    の流れの方向に対して30度以上傾いている請求項1か
    ら請求項5何れかに記載の溶融金属中の非金属介在物除
    去方法。
  7. 【請求項7】 溶融金属通路の通過断面積の総和が排
    出孔の通過断面積の1〜5倍である請求項1から請求項
    6何れかに記載の溶融金属中の非金属介在物除去方法。
  8. 【請求項8】 不活性ガス縦溝の狭部を含む上流側の
    下方から吐出する請求項1から請求項7の何れかに記載
    の溶融金属中の非金属介在物除去方法。
  9. 【請求項9】 縦溝の溶融金属の流れの方向変化点近傍
    において下方から不活性ガスを吐出する請求項1から請
    求項7の何れかに記載の溶融金属中の非金属介在物除去
    方法。
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