JP2003176372A - 金属材料または樹脂材料の表面の光輝化処理方法 - Google Patents
金属材料または樹脂材料の表面の光輝化処理方法Info
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- JP2003176372A JP2003176372A JP2001378296A JP2001378296A JP2003176372A JP 2003176372 A JP2003176372 A JP 2003176372A JP 2001378296 A JP2001378296 A JP 2001378296A JP 2001378296 A JP2001378296 A JP 2001378296A JP 2003176372 A JP2003176372 A JP 2003176372A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電気クロムメッキに近い外観と、優れた耐食
性を有する金属薄膜を、金属材料もしくは樹脂材料の上
に、透けおよびシワやクラックが発生しないで形成する
ことのできる製造方法を提供する。 【解決手段】 第1樹脂塗膜と、該第1樹脂塗膜を加熱
して行うスパッタリング法で形成し、クロム外観を有す
る薄膜と、保護膜として形成する透明な第2樹脂塗膜と
を、金属材料または樹脂材料の表面上に順に形成する。
前記第1樹脂塗膜の加熱は、40℃以上90℃未満の温
度とすることが望ましい。前記スパッタリング法の材料
として、アルミ基合金またはニッケル基合金を使用する
ことが望ましい。前記スパッタリング法で形成する薄膜
の膜厚を、200〜1000Åとすることが望ましい。
性を有する金属薄膜を、金属材料もしくは樹脂材料の上
に、透けおよびシワやクラックが発生しないで形成する
ことのできる製造方法を提供する。 【解決手段】 第1樹脂塗膜と、該第1樹脂塗膜を加熱
して行うスパッタリング法で形成し、クロム外観を有す
る薄膜と、保護膜として形成する透明な第2樹脂塗膜と
を、金属材料または樹脂材料の表面上に順に形成する。
前記第1樹脂塗膜の加熱は、40℃以上90℃未満の温
度とすることが望ましい。前記スパッタリング法の材料
として、アルミ基合金またはニッケル基合金を使用する
ことが望ましい。前記スパッタリング法で形成する薄膜
の膜厚を、200〜1000Åとすることが望ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材料または樹
脂材料の表面の光輝化処理方法に関し、特に、自動車用
外装部品として使用に耐える金属材料または樹脂材料の
表面の光輝化処理方法に関する。
脂材料の表面の光輝化処理方法に関し、特に、自動車用
外装部品として使用に耐える金属材料または樹脂材料の
表面の光輝化処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属材料および樹脂材料の表面を光輝化
処理するためには、従来より、電気クロムメッキ法が一
般的に用いられてきた。しかし、廃水処理などの環境対
策や、軽量化を図るため、塗膜中にアルミの粉やフレー
クを混入させて金属外観を得る手法や、クロムメッキの
代わりに蒸着やスパッタリングで光輝外観を得る手法
が、近年、増加している。これらの技術は、特開昭62
−13565号、特公平6−73937号、特開平9−
290213号、特開平10−130822号等で提案
されている。
処理するためには、従来より、電気クロムメッキ法が一
般的に用いられてきた。しかし、廃水処理などの環境対
策や、軽量化を図るため、塗膜中にアルミの粉やフレー
クを混入させて金属外観を得る手法や、クロムメッキの
代わりに蒸着やスパッタリングで光輝外観を得る手法
が、近年、増加している。これらの技術は、特開昭62
−13565号、特公平6−73937号、特開平9−
290213号、特開平10−130822号等で提案
されている。
【0003】特開昭62−13565号の方法は、着色
ベースコートの上の金属薄膜を20〜250Åと薄くし
ているので、着色ベースコートの色が透けてクロム色を
呈する。しかし、下地が透けることでクロム外観を得て
いるため、完全な金属光沢外観は得られず、全体にぼけ
た色となるので、クロムメッキの代替にはならない。
ベースコートの上の金属薄膜を20〜250Åと薄くし
ているので、着色ベースコートの色が透けてクロム色を
呈する。しかし、下地が透けることでクロム外観を得て
いるため、完全な金属光沢外観は得られず、全体にぼけ
た色となるので、クロムメッキの代替にはならない。
【0004】特公平6−73937号の方法は、アルミ
ホイール等の金属表面にショットブラスト加工した後
に、加工面に粉体塗装して下地処理を施し、金属層とし
てクロムをスパッタリングで成膜し、トップコートする
ようにした金属表面処理方法が開示されている。このと
きのスパッタリングの膜厚は、450〜500Åと規定
されている。薄いと、透けが発生し、厚いとクラックが
発生するからである。
ホイール等の金属表面にショットブラスト加工した後
に、加工面に粉体塗装して下地処理を施し、金属層とし
てクロムをスパッタリングで成膜し、トップコートする
ようにした金属表面処理方法が開示されている。このと
きのスパッタリングの膜厚は、450〜500Åと規定
されている。薄いと、透けが発生し、厚いとクラックが
発生するからである。
【0005】アルミホイールのような立体形状にスパッ
タリングを施すと、スパッタリングターゲットに対して
正面に向かい合う面(以下、平面部と称す)とは異な
り、凹部や、ターゲットに対して垂直に立っている面
(以下、立ち面と称す)は、スパッタリング粒子の飛来
に対して、陰となる位置にあるので、均一なスパッタ膜
厚を形成することは通常困難である。平面部を450〜
500Åの膜厚にすると、立ち面の膜厚は200〜30
0Åに薄くなって、下地が透けてしまい、クロムスパッ
タ膜による完全な金属光沢外観は得られない。これに対
して、凹部や立ち面を450〜500Åの膜厚にする
と、平面部の膜厚は厚くなり、クロム膜の場合はクラッ
クが発生する。
タリングを施すと、スパッタリングターゲットに対して
正面に向かい合う面(以下、平面部と称す)とは異な
り、凹部や、ターゲットに対して垂直に立っている面
(以下、立ち面と称す)は、スパッタリング粒子の飛来
に対して、陰となる位置にあるので、均一なスパッタ膜
厚を形成することは通常困難である。平面部を450〜
500Åの膜厚にすると、立ち面の膜厚は200〜30
0Åに薄くなって、下地が透けてしまい、クロムスパッ
タ膜による完全な金属光沢外観は得られない。これに対
して、凹部や立ち面を450〜500Åの膜厚にする
と、平面部の膜厚は厚くなり、クロム膜の場合はクラッ
クが発生する。
【0006】特開平9−290213号では、膜厚0.
04〜1.1μmのアルミニウム膜を通して、下地のア
ンダーコートの色が透けて、クロム外観となる。しか
し、アルミニウム膜が0.04μm(400Å)よりも
厚いと、透過率は10%未満となるから、下地が透けて
見えることはない。さらに、通常のスパッタリングでア
ルミニウムを0.1μm(1000Å)以上形成する
と、後工程であるトップコート焼付けのための熱処理時
に膜面に微細なシワが発生して光輝外観が得られなくな
る。
04〜1.1μmのアルミニウム膜を通して、下地のア
ンダーコートの色が透けて、クロム外観となる。しか
し、アルミニウム膜が0.04μm(400Å)よりも
厚いと、透過率は10%未満となるから、下地が透けて
見えることはない。さらに、通常のスパッタリングでア
ルミニウムを0.1μm(1000Å)以上形成する
と、後工程であるトップコート焼付けのための熱処理時
に膜面に微細なシワが発生して光輝外観が得られなくな
る。
【0007】特開平10−130822号は、特開平9
−290213号と同様に、スパッタ膜にアルミニウム
を用いているが、アルミニウム薄膜は、耐食性に劣り、
温水中ですら溶解するので、クロムメッキの代替とはな
らない。
−290213号と同様に、スパッタ膜にアルミニウム
を用いているが、アルミニウム薄膜は、耐食性に劣り、
温水中ですら溶解するので、クロムメッキの代替とはな
らない。
【0008】さらに、以上の従来技術には、スパッタリ
ング時の部材温度に関する規定がない。
ング時の部材温度に関する規定がない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】立体形状物にスパッタ
膜を形成する場合、平面部に比べて、凹部や立ち面は、
スパッタリング粒子の飛来に対して、陰となる位置にあ
るので、スパッタ膜厚が薄くなる。スパッタ膜の透過率
は、膜厚が薄くなると指数関数的に増加し、200〜3
00Å程度の膜厚で透けが発生する。そこで、凹部や立
ち面のスパッタ膜厚を厚くして、透過率を10%未満に
減少させ、下地の透けを防止すると、平面部の膜厚が必
要以上に厚くなる。スパッタ膜厚が1000Åを超えて
厚くなると、後工程であるトップコート焼付け時の熱処
理で、シワやクラックが発生するという問題が生じる。
膜を形成する場合、平面部に比べて、凹部や立ち面は、
スパッタリング粒子の飛来に対して、陰となる位置にあ
るので、スパッタ膜厚が薄くなる。スパッタ膜の透過率
は、膜厚が薄くなると指数関数的に増加し、200〜3
00Å程度の膜厚で透けが発生する。そこで、凹部や立
ち面のスパッタ膜厚を厚くして、透過率を10%未満に
減少させ、下地の透けを防止すると、平面部の膜厚が必
要以上に厚くなる。スパッタ膜厚が1000Åを超えて
厚くなると、後工程であるトップコート焼付け時の熱処
理で、シワやクラックが発生するという問題が生じる。
【0010】本発明は、電気クロムメッキに近い外観
と、優れた耐食性を有する金属薄膜を、金属材料もしく
は樹脂材料の上に、透けおよびシワやクラックが発生し
ないで形成することのできる製造方法を提供することに
ある。
と、優れた耐食性を有する金属薄膜を、金属材料もしく
は樹脂材料の上に、透けおよびシワやクラックが発生し
ないで形成することのできる製造方法を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の金属材料または
樹脂材料の表面の光輝化処理方法は、第1樹脂塗膜と、
該第1樹脂塗膜を加熱して行うスパッタリング法で形成
し、クロム外観を有する薄膜と、保護膜として形成する
透明な第2樹脂塗膜とを、金属材料または樹脂材料の表
面上に順に形成する。
樹脂材料の表面の光輝化処理方法は、第1樹脂塗膜と、
該第1樹脂塗膜を加熱して行うスパッタリング法で形成
し、クロム外観を有する薄膜と、保護膜として形成する
透明な第2樹脂塗膜とを、金属材料または樹脂材料の表
面上に順に形成する。
【0012】前記第1樹脂塗膜の加熱は、40℃以上9
0℃未満の温度とすることが望ましい。
0℃未満の温度とすることが望ましい。
【0013】前記スパッタリング法の材料として、アル
ミ基合金またはニッケル基合金を使用することが望まし
い。
ミ基合金またはニッケル基合金を使用することが望まし
い。
【0014】前記スパッタリング法で形成する薄膜の膜
厚を、200〜1000Åとすることが望ましい。具体
的には、ターゲットに対して垂直に立っている面に20
0〜300Åに成膜し、ターゲットに対して正面に向か
い合う面に1000Å以下で成膜することが望ましい。
厚を、200〜1000Åとすることが望ましい。具体
的には、ターゲットに対して垂直に立っている面に20
0〜300Åに成膜し、ターゲットに対して正面に向か
い合う面に1000Å以下で成膜することが望ましい。
【0015】本発明は、金属材料または樹脂材料の表面
に設けられた第1樹脂塗膜と、該第1樹脂塗膜の上に設
けられたクロム外観塗膜と、第クロム外観塗膜の上に設
けられた第2樹脂塗膜とで構成され、前記クロム外観塗
膜のうち、膜厚が200〜300Åの部分に透けを防止
した物品にも及ぶ。
に設けられた第1樹脂塗膜と、該第1樹脂塗膜の上に設
けられたクロム外観塗膜と、第クロム外観塗膜の上に設
けられた第2樹脂塗膜とで構成され、前記クロム外観塗
膜のうち、膜厚が200〜300Åの部分に透けを防止
した物品にも及ぶ。
【0016】
【発明の実施の形態】スパッタ膜厚を1000Åを超え
て厚くすることなく、スパッタリング時に部材を加熱す
ることにより、スパッタ膜の透過率を減少させ、200
〜300Åの膜厚で透けを防止できる。
て厚くすることなく、スパッタリング時に部材を加熱す
ることにより、スパッタ膜の透過率を減少させ、200
〜300Åの膜厚で透けを防止できる。
【0017】以下に、本発明の方法の実施の形態を説明
する。
する。
【0018】金属材料や樹脂材料の素地表面を平滑にす
るために、アクリルやポリエステルの粉体塗装を50〜
150μm形成し、その上に、スパッタ膜との密着性を
強化するために、第1樹脂塗膜であるアンダーコートと
してポリエステルやアクリルウレタン塗装やメラミンと
ブレンドした熱硬化性樹脂を、10〜30μm塗装す
る。下地が荒れていなければ、粉体塗装を省略してもよ
い。
るために、アクリルやポリエステルの粉体塗装を50〜
150μm形成し、その上に、スパッタ膜との密着性を
強化するために、第1樹脂塗膜であるアンダーコートと
してポリエステルやアクリルウレタン塗装やメラミンと
ブレンドした熱硬化性樹脂を、10〜30μm塗装す
る。下地が荒れていなければ、粉体塗装を省略してもよ
い。
【0019】これらのアンダーコートを施した部材を、
40℃以上、アンダーコートのガラス転移温度以下に加
熱して、スパッタリングを施し、耐食性が高い合金膜を
形成する。40℃未満では、スパッタ膜の透過率減少の
効果が少なくて、透けが発生しやすい。ガラス転移温度
以下であっても、90℃以上では、スパッタ後の冷却中
にシワやクラックが発生する。
40℃以上、アンダーコートのガラス転移温度以下に加
熱して、スパッタリングを施し、耐食性が高い合金膜を
形成する。40℃未満では、スパッタ膜の透過率減少の
効果が少なくて、透けが発生しやすい。ガラス転移温度
以下であっても、90℃以上では、スパッタ後の冷却中
にシワやクラックが発生する。
【0020】加熱およびスパッタリングは、スパッタリ
ング装置内にヒーターを設けて、アンダーコートした部
材を加熱しながらスパッタリング装置に導入して、40
℃未満の温度に冷えないうちに、スパッタ膜を形成して
もよい。アンダーコートした部材をあらかじめ加熱して
から、スパッタリング装置に導入すると、アンダーコー
トからの脱ガスが減少するので、真空排気時間を短縮で
きるだけでなく、スパッタリングガス中に不純物ガスが
混入しないので好ましい。
ング装置内にヒーターを設けて、アンダーコートした部
材を加熱しながらスパッタリング装置に導入して、40
℃未満の温度に冷えないうちに、スパッタ膜を形成して
もよい。アンダーコートした部材をあらかじめ加熱して
から、スパッタリング装置に導入すると、アンダーコー
トからの脱ガスが減少するので、真空排気時間を短縮で
きるだけでなく、スパッタリングガス中に不純物ガスが
混入しないので好ましい。
【0021】クロムに近い外観が得られるスパッタ膜と
しては、Al−Ti合金、ハステロイ、インコネルやN
i−Cr合金に代表されるニッケル基合金がある。
しては、Al−Ti合金、ハステロイ、インコネルやN
i−Cr合金に代表されるニッケル基合金がある。
【0022】スパッタ膜厚は200Å以上、1000Å
以下とする。
以下とする。
【0023】下地の透けは、スパッタ膜の透過率が10
%以上の場所で発生するので、スパッタ膜厚が薄くなる
凹部や立ち面でも、透過率が10%未満となるようにす
る必要があり、本発明の方法では、膜厚を200Å以上
とすることにより、透過率を10%未満とすることがで
きた。本発明の方法でも、膜厚を200Å未満にする
と、透けが発生した。
%以上の場所で発生するので、スパッタ膜厚が薄くなる
凹部や立ち面でも、透過率が10%未満となるようにす
る必要があり、本発明の方法では、膜厚を200Å以上
とすることにより、透過率を10%未満とすることがで
きた。本発明の方法でも、膜厚を200Å未満にする
と、透けが発生した。
【0024】一方、スパッタ膜厚を1000Åより厚く
すると、後工程であるトップコート焼付け時の熱処理で
シワやクラックが発生する。これは、下地であるアンダ
ーコートがスパッタリング時のプラズマによって損傷す
るため、あるいはスパッタ膜の内部応力と膜厚の積であ
る全応力が増大するためと考えられる。
すると、後工程であるトップコート焼付け時の熱処理で
シワやクラックが発生する。これは、下地であるアンダ
ーコートがスパッタリング時のプラズマによって損傷す
るため、あるいはスパッタ膜の内部応力と膜厚の積であ
る全応力が増大するためと考えられる。
【0025】スパッタ膜を形成した後に、第2樹脂塗膜
であるトップコートとしてポリエステルやアクリルウレ
タン塗料やメラミンとブレンドした透明な熱硬化樹脂を
10〜30μm塗装する。スパッタ膜とトップコートの
密着性を強固にするために、エポキシ樹脂を含有したプ
ライマーコートを2〜25μm塗装してもよい。
であるトップコートとしてポリエステルやアクリルウレ
タン塗料やメラミンとブレンドした透明な熱硬化樹脂を
10〜30μm塗装する。スパッタ膜とトップコートの
密着性を強固にするために、エポキシ樹脂を含有したプ
ライマーコートを2〜25μm塗装してもよい。
【0026】(実施例1)スライドガラスをφ500m
m×h230mmの基板ホルダーに取り付けて、該基板
ホルダーをバッチ式のDCマグネトロンスパッタリング
装置のターンテーブルに取り付けて、5×10-3Paま
で真空排気した。次に、放射温度計でフッ化バリウム製
観察窓を通して測定したスライドガラスの温度が55℃
から65℃になるまで、基板加熱ヒーターで加熱した。
φ250mmのインコネル600をターゲットに用い、
ターンテーブルを10rpmで自転させながら、Arガ
ス圧0.6Pa、カソード電流3Aでスパッタリングを
施した。スパッタ時間を変えることで、膜厚200〜7
00Åのスパッタ膜が形成されたスライドガラスを作製
した。
m×h230mmの基板ホルダーに取り付けて、該基板
ホルダーをバッチ式のDCマグネトロンスパッタリング
装置のターンテーブルに取り付けて、5×10-3Paま
で真空排気した。次に、放射温度計でフッ化バリウム製
観察窓を通して測定したスライドガラスの温度が55℃
から65℃になるまで、基板加熱ヒーターで加熱した。
φ250mmのインコネル600をターゲットに用い、
ターンテーブルを10rpmで自転させながら、Arガ
ス圧0.6Pa、カソード電流3Aでスパッタリングを
施した。スパッタ時間を変えることで、膜厚200〜7
00Åのスパッタ膜が形成されたスライドガラスを作製
した。
【0027】これらを自記分光光度計に取り付けて、ス
パッタ膜の透過率を測定した。
パッタ膜の透過率を測定した。
【0028】波長555nmの透過率とスパッタ膜の膜
厚との関係を図1に示す。
厚との関係を図1に示す。
【0029】膜厚が200Åまで薄くなっても、透過率
は10%以下であった。
は10%以下であった。
【0030】(比較例1)基板加熱ヒーターを用いない
で、23〜25℃でスパッタリングした以外は、実施例
1と同様にして、スパッタ時間を変えることで、膜厚3
00〜700Åのスパッタ膜が形成されたスライドガラ
スを作製した。
で、23〜25℃でスパッタリングした以外は、実施例
1と同様にして、スパッタ時間を変えることで、膜厚3
00〜700Åのスパッタ膜が形成されたスライドガラ
スを作製した。
【0031】これらを自記分光光度計に取り付けて、ス
パッタ膜の透過率を測定した。
パッタ膜の透過率を測定した。
【0032】波長555nmの透過率とスパッタ膜の膜
厚との関係を図1に示す。
厚との関係を図1に示す。
【0033】膜厚が300Åになると、透過率が10%
となり、透けが発生していた。
となり、透けが発生していた。
【0034】図1から、従来の方法による比較例1のス
パッタ膜厚と透過率との関係で分かるように、室温で施
す通常のスパッタリングでスパッタ膜を形成すると、膜
厚300Å以下で透過率が10%以上となるのに対し
て、本発明の方法による実施例1では、膜厚が200Å
まで薄くなっても、透過率が10%未満であった。すな
わち、従来のスパッタリングの2/3の膜厚でも透けが
発生しなかった。
パッタ膜厚と透過率との関係で分かるように、室温で施
す通常のスパッタリングでスパッタ膜を形成すると、膜
厚300Å以下で透過率が10%以上となるのに対し
て、本発明の方法による実施例1では、膜厚が200Å
まで薄くなっても、透過率が10%未満であった。すな
わち、従来のスパッタリングの2/3の膜厚でも透けが
発生しなかった。
【0035】(実施例2)アルミニウム合金鋳物AC4
C材(Al−Si−Mg合金)で作られた呼び径16イ
ンチのアルミホイール素材に、順次、クロム酸クロメー
ト処理、120μmのアクリル粉体塗装、30μmのポ
リエステル・メラミン樹脂のアンダーコート(第1樹脂
塗膜)の形成をした。
C材(Al−Si−Mg合金)で作られた呼び径16イ
ンチのアルミホイール素材に、順次、クロム酸クロメー
ト処理、120μmのアクリル粉体塗装、30μmのポ
リエステル・メラミン樹脂のアンダーコート(第1樹脂
塗膜)の形成をした。
【0036】これを熱風炉で加熱した後、インライン通
過型DCマグネトロンスパッタリング装置のロード室
(予備排気室)にセットした。放射温度計でアンダーコ
ート表面温度を測定し、60℃になったところで、真空
排気を開始し、ホイールをスパッタ室に導入した。スパ
ッタ室は、あらかじめ1×10-3Pa以下に真空排気し
た後、Arガスを導入し、0.7Paの圧力にコントロ
ールした。ホイールは2rpmで自転しながら、スパッ
タ室内を移動し、カソード電流20Aで5秒間の放電
と、10秒間の放電停止とを繰り返しているAl−20
質量%Ti合金ターゲットの下を通過することで、スパ
ッタ膜を形成した。アンロード室から大気中に取り出さ
れたホイールの温度を、直ちに放射温度計で測定したと
ころ、57℃であった。
過型DCマグネトロンスパッタリング装置のロード室
(予備排気室)にセットした。放射温度計でアンダーコ
ート表面温度を測定し、60℃になったところで、真空
排気を開始し、ホイールをスパッタ室に導入した。スパ
ッタ室は、あらかじめ1×10-3Pa以下に真空排気し
た後、Arガスを導入し、0.7Paの圧力にコントロ
ールした。ホイールは2rpmで自転しながら、スパッ
タ室内を移動し、カソード電流20Aで5秒間の放電
と、10秒間の放電停止とを繰り返しているAl−20
質量%Ti合金ターゲットの下を通過することで、スパ
ッタ膜を形成した。アンロード室から大気中に取り出さ
れたホイールの温度を、直ちに放射温度計で測定したと
ころ、57℃であった。
【0037】同様に、スライドガラスをスポーク立ち面
および平面部に取り付けたホイールを処理して確認した
スパッタ膜(クロム外観薄膜)の膜厚は、立ち面の最も
薄いところが200Åで、平面部は800Åであった。
および平面部に取り付けたホイールを処理して確認した
スパッタ膜(クロム外観薄膜)の膜厚は、立ち面の最も
薄いところが200Åで、平面部は800Åであった。
【0038】続いて、順次、エポキシ樹脂を含有したプ
ライマーコートを5μm、アクリル・メラミン樹脂のト
ップコートを25μm形成した。
ライマーコートを5μm、アクリル・メラミン樹脂のト
ップコートを25μm形成した。
【0039】ホイールのスポーク立ち面およびデザイン
凹部に透けは発生しなかった。また、平面部にシワやク
ラックも発生しなかった。
凹部に透けは発生しなかった。また、平面部にシワやク
ラックも発生しなかった。
【0040】(比較例2)ロード室で真空排気を開始す
る直前のアンダーコート表面温度が36℃である以外
は、実施例2と同様にして、ホイールとスライドガラス
を作製した。
る直前のアンダーコート表面温度が36℃である以外
は、実施例2と同様にして、ホイールとスライドガラス
を作製した。
【0041】スライドガラスの膜厚を測定した結果は実
施例2と同じで、立ち面の最も薄いところが200Å
で、平面部は800Åであったが、トップコート焼付け
後のホイール外観を観察したところ、スポーク立ち面お
よびデザイン凹部には透けが発生していた。
施例2と同じで、立ち面の最も薄いところが200Å
で、平面部は800Åであったが、トップコート焼付け
後のホイール外観を観察したところ、スポーク立ち面お
よびデザイン凹部には透けが発生していた。
【0042】(比較例3)ロード室で真空排気を開始す
る直前のアンダーコート表面温度が90℃である以外
は、実施例2と同様にして、ホイールとスライドガラス
を作製した。
る直前のアンダーコート表面温度が90℃である以外
は、実施例2と同様にして、ホイールとスライドガラス
を作製した。
【0043】スライドガラスの膜厚を測定した結果は実
施例2と同じで、立ち面の最も薄いところが200Å
で、平面部は800Åであったが、トップコートを施す
前に、平面部にシワが発生した。
施例2と同じで、立ち面の最も薄いところが200Å
で、平面部は800Åであったが、トップコートを施す
前に、平面部にシワが発生した。
【0044】(比較例4)ホイールを加熱しないで、ロ
ード室で真空排気を開始する直前のアンダーコート表面
温度が23℃であって、カソード電流15Aで連続放電
した以外は、実施例2と同様にして、ホイールとスライ
ドガラスを作製した。
ード室で真空排気を開始する直前のアンダーコート表面
温度が23℃であって、カソード電流15Aで連続放電
した以外は、実施例2と同様にして、ホイールとスライ
ドガラスを作製した。
【0045】スライドガラスの膜厚を測定した結果、立
ち面の最も薄いところが400Åで、平面部は1600
Åであった。トップコート焼付け後のホイール外観を観
察したところ、スポーク立ち面およびデザイン凹部に透
けは発生していなかったが、平面部にシワが発生してい
た。
ち面の最も薄いところが400Åで、平面部は1600
Åであった。トップコート焼付け後のホイール外観を観
察したところ、スポーク立ち面およびデザイン凹部に透
けは発生していなかったが、平面部にシワが発生してい
た。
【0046】
【発明の効果】本発明の方法により、電気クロムメッキ
に近い外観と、優れた耐食性を有する金属薄膜を、金属
材料もしくは樹脂材料の上に、透けおよびシワやクラッ
クが発生しないスパッタ膜を形成することが可能とな
る。
に近い外観と、優れた耐食性を有する金属薄膜を、金属
材料もしくは樹脂材料の上に、透けおよびシワやクラッ
クが発生しないスパッタ膜を形成することが可能とな
る。
【図1】 波長555nmの透過率とスパッタ膜厚の関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C23C 14/20 ZAB C23C 14/20 ZABB
14/34 14/34 N
// C08L 101:00 C08L 101:00
Fターム(参考) 4D075 AE03 AE27 BB23X BB85Y
BB92Y BB93X CA33 CB06
CB13 DA06 DB01 DB07 DB13
DB31 DC11 EA02 EA07 EA43
EB01 EB22 EB32 EB33 EB35
EB38 EB45
4F073 AA14 BA18 BA21 BA23 BA28
CA49
4F100 AA22 AB01A AB10C AB15C
AB31C AK01A AK36 AK41
AK51 BA04 BA07 BA10A
BA10D CC00B DD00D EH46B
EH46D EH66C EJ65B EJ65D
EJ69 GB32 JB02 JK14 JN01D
JN02C JN24 YY00B YY00C
4K029 AA02 BA23 BA25 CA05 DC04
DC34 DC39 EA01 FA07 GA03
Claims (5)
- 【請求項1】 金属材料または樹脂材料の表面上に第1
樹脂塗膜を形成し、該第1樹脂塗膜を加熱しながらスパ
ッタリング法により該第1樹脂塗膜の上に、クロム外観
薄膜を形成し、保護膜として透明な第2樹脂塗膜を該ク
ロム外観薄膜の上に形成することを特徴とする金属材料
または樹脂材料の表面の光輝化処理方法。 - 【請求項2】 前記第1樹脂塗膜の加熱は、40℃以上
90℃未満の温度とすることを特徴とする請求項1に記
載の金属材料または樹脂材料の表面の光輝化処理方法。 - 【請求項3】 前記スパッタリング法の材料として、ア
ルミ基合金またはニッケル基合金を使用することを特徴
とする請求項1に記載の金属材料または樹脂材料の表面
の光輝化処理方法。 - 【請求項4】 前記スパッタリング法で形成する薄膜の
膜厚を、200〜1000Åとすることを特徴とする請
求項1に記載の金属材料または樹脂材料の表面の光輝化
処理方法。 - 【請求項5】 金属材料または樹脂材料の表面に設けら
れた第1樹脂塗膜と、該第1樹脂塗膜の上に設けられた
クロム外観薄膜と、該クロム外観薄膜の上に設けられた
第2樹脂塗膜とで構成され、前記クロム外観薄膜のう
ち、膜厚が200〜300Åの部分に透けを防止した物
品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001378296A JP2003176372A (ja) | 2001-12-12 | 2001-12-12 | 金属材料または樹脂材料の表面の光輝化処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001378296A JP2003176372A (ja) | 2001-12-12 | 2001-12-12 | 金属材料または樹脂材料の表面の光輝化処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003176372A true JP2003176372A (ja) | 2003-06-24 |
Family
ID=19186058
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001378296A Pending JP2003176372A (ja) | 2001-12-12 | 2001-12-12 | 金属材料または樹脂材料の表面の光輝化処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003176372A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007001247A (ja) * | 2005-06-27 | 2007-01-11 | Kojima Press Co Ltd | 加飾製品、および、その製造方法 |
-
2001
- 2001-12-12 JP JP2001378296A patent/JP2003176372A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007001247A (ja) * | 2005-06-27 | 2007-01-11 | Kojima Press Co Ltd | 加飾製品、および、その製造方法 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040608 |
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| A977 | Report on retrieval |
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|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
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