JP2003176820A - 保持器のずれ防止機構を備えた有限直動案内ユニット - Google Patents
保持器のずれ防止機構を備えた有限直動案内ユニットInfo
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Abstract
オン機構によって保持器の脱落を防止し,軌道台の浅い
逃げ溝に対応できるようにラックの深さ方向の長さを短
く形成して配設可能にする。 【解決手段】 ラック4は,ピニオン5が噛み合うため
の予め決められた間隔に隔置して設けられた歯部22,
及び歯部22の両側面で長手方向に連続して延び且つ少
なくとも隣接する歯部22を互いに連結する側壁部8か
ら形成されている。ラック4の側壁部22は,末広がり
形状の肉厚に形成され,軌道台1,2における軌道溝1
0に形成された逃げ溝20の末広がり形状の壁面9に係
止し,ラック4を軌道台1,2の逃げ溝20内に固定し
ている。
Description
製造装置,精密測定器,精密検査機,精密組立器等の各
種の小形の機械装置に適用して好ましい保持器のずれ防
止機構を備えた有限直動案内ユニットに関する。
品等を直動案内するため,有限直動案内ユニットが多く
使用されるようになり,有限直動案内ユニットとして高
速や高加減速に対応できると共に,装置そのものが小形
にコンパクトに構成され,機器の直動案内として高精度
で,低摺動抵抗等の性能に対応できることが求められて
おり,これらの課題を解決することが不可欠になってい
る。
ラック・ピニオン機構等の保持器のずれ防止機構を備え
ている。例えば,図15に示されるように,ラック・ピ
ニオン機構を構成するラック41が知られている。ラッ
ク41は,軌道台における軌道溝に形成された逃げ溝
に,歯底部44が底面45を接して長手方向に配置さ
れ,歯底部44にはピニオンに噛み合う所定の間隔に隔
置して配列された歯部46と,歯部46の間に形成され
る凹部42とが長手方向に交互に連続して設けられた構
造に形成されている。また,歯部46の歯先部43は,
例えば,平坦面47に形成されている。
開平11−108056号公報に開示されたものが知ら
れている。該有限直動案内ユニットは,保持器のずれを
防止して軌道部材の移動を確実にコントロールすること
ができる有限直動形ガイドウェイ及びそれを組み込んだ
ものであり,軌道部材の軌道溝には,保持器に保持され
た円筒ころが転動可能であり,逃げ溝に固定されたラッ
クには,保持器に回転自在に支持されたピニオンが噛み
合っている。ラックは,軌道部材の軌道溝の逃げ溝に配
設されており,ラックの歯には,円筒ころとの干渉を回
避する凹部が形成され,歯を大きなモジュールの歯とし
てピニオンとの噛み合い強度を向上させており,ラック
・ピニオン機構によって保持器の軌道部材に対するずれ
が防止されるように構成されている。
について,保持器のずれ防止機構としてのラック・ピニ
オン機構を開発して先に出願した(特願2001−21
6235号参照)。該有限直動案内ユニットは,図示し
ていないが,小形のものであり,ラックに噛み合う歯部
を備えたピニオンを保持器に嵌着されたホルダに回転自
在に装着したものであり,特に,前記ピニオンを前記ホ
ルダに形成されたホルダ部に回転自在に保持した保持器
のずれ防止機構を備えたものである。前記ピニオンは,
周方向に均一に隔置した歯部と前記歯部間の凹部が形成
された円板部と,前記円板部の回転中心となって前記ホ
ルダ部に回転自在に保持される軸部とを有している。ま
た,前記円板部に形成された前記歯部は,前記円板部の
外周から延びる歯元部と前記歯元部に一体の半円形の先
端部とから成る突出部から構成されている。上記有限直
動案内ユニットでは,前記ラックは,前記軌道台の軌道
溝に形成された逃げ溝に長手方向に沿って形成され,金
属射出成形の粉末焼結によって前記軌道台と一体構造に
成形される。
有限直動案内ユニットでは,ラックは,長手方向に沿っ
て噛み合うピニオンの突出部の歯部の回転ピッチと合致
するピッチで歯溝となる噛み合い凹部が形成され,該噛
み合い凹部は,ラック歯部と底部によって一体構造に構
成され,ピニオンの突出部の歯部と順次に噛み合うよう
に,歯部の先端部の半径よりやや大きい径の半径を持つ
歯溝を構成する円形凹部に形成されている。また,従来
の有限直動案内ユニットは,ラック及びピニオンの歯形
が細かな形状に形成されていたので,噛み合い抵抗等が
大きく,摺動抵抗が大きくなり,装置自体を小形化する
ことが困難であった。
をテーブル,ベッド,基台,摺動台,機台等の物体に取
り付けるため,軌道台の側面には取付ねじ孔が長手方向
に所定の間隔で設けられているが,ユニットそのものを
小形に構成する場合に,従来の構造と同様に,軌道台に
おける軌道溝に形成された逃げ溝にラックを配設する構
造に形成すると,ラックを配設する軌道溝の逃げ溝は前
記取付ねじ孔と交差するまでの深さで制限されることに
なり,そのため,逃げ溝の深さが浅くなっていて従来の
ラックを配設することが困難になる。図15に示される
ように,従来のラックは,歯底部44によって歯部46
を所定位置に構成しているが,小形の有限直動案内ユニ
ットにおける軌道台の軌道溝の逃げ溝では歯底部44の
肉厚を確保することが困難なものになる。
の課題を解決することであり,ラックの両側面に側壁部
を設けることによって歯底部を必ずしも設けることなく
少なくとも歯部を互いに連結し,歯底部を設けたとして
も可及的に薄肉に形成してラックの深さ方向のサイズを
可及的に短く形成し,特に,ラックをテーブル,ベッ
ド,基台,摺動台,機台等の物体に取り付けるための取
付けねじ孔に干渉しない程度の深さに形成された軌道溝
の逃げ溝に配設可能にすると共に,逃げ溝に対するラッ
クの係止機能をラックの側壁部に持たせ,有限直動案内
ユニット自体を可及的に小形に構成することを可能にし
た保持器ずれ防止機構を備えた有限直動案内ユニットを
提供することである。
る軌道溝をそれぞれ形成した互いに相対移動する一対の
軌道台,対向する前記軌道台の前記軌道溝間に形成され
る軌道路に配設された複数の転動体を保持する保持器,
前記軌道溝に形成された逃げ溝にそれぞれ配置されたラ
ック,及び対向する前記ラックに噛み合う歯部を備え且
つ前記保持器に回転自在に支持されたピニオンを有し,
前記ラックは,前記ピニオンが噛み合うための予め決め
られた間隔に隔置して設けられた歯部,及び前記歯部の
両側面で長手方向に連続して延び且つ少なくとも隣接す
る前記歯部を互いに連結する側壁部から形成されている
ことから成る保持器のずれ防止機構を備えた有限直動案
内ユニットに関する。
クの前記側壁部は,前記軌道台の前記軌道溝に形成され
た前記逃げ溝の壁面に係止して前記ラックを前記軌道台
の前記逃げ溝内に固定されている。
がり形状の壁面に形成され,前記ラックの前記側壁部は
前記末広がり形状の壁面に対応して肉厚に形成されてい
る。
状の幅広の壁面に形成され,前記逃げ溝の両側で同一又
は異なった切り込み量に形成され,前記ラックの前記側
壁部は前記逃げ溝の壁面に対応して肉厚に形成されてい
る。
面状の幅広の壁面に形成され,前記ラックの前記側壁部
は前記逃げ溝の壁面に対応して前記歯部の全深さに延び
て中央部が肉厚に形成されている。
のみが幅広の壁面に形成され,前記ラックの前記側壁部
は前記逃げ溝の壁面に対応して前記歯部の底部のみが肉
厚に形成されている。
から一体構造に形成されている。或いは,前記ラック
は,前記歯部,前記側壁部,及び前記歯部と前記側壁部
とに一体構造に形成された薄肉の歯底部から形成されて
いる。
充填された樹脂又は低温溶融金属を切削加工して形成さ
れている。
前記側壁部が嵌合及び/又は接着剤で固着されている。
前記逃げ溝の壁面に接して形成される。
形成され,前記ピニオンの歯部の先端部は前記ラックの
前記凹部に噛み合う丸捧状に突出して先端球面状に形成
されている。更に,前記ラックの前記歯部の先端角部
は,凸状アール部に形成されている。
が配設される前記逃げ溝の底面が前記軌道台に形成され
たテーブル,ベッド,基台,摺動台,機台等の物体に取
り付けるための取付けねじ孔に近接する位置に達するよ
うな小形の前記軌道台に適用できる。
に構成されているので,保持器のずれを防止する機構で
あるラック・ピニオン機構におけるラックを少なくとも
歯部と側壁部とで小形に構成でき,また,歯底部が存在
したとしても歯底部の肉厚がほとんどないフィルム状の
薄い形状であったり,或いは歯部間に貫通孔が存在する
ような形状であったとしても,隣接する歯部同志は側壁
部によって強固に連結され,歯部間の間隔はピニオンに
噛み合う間隔に強固に維持されることになる。従って,
軌道台における軌道溝に形成された逃げ溝が取付けねじ
孔に制限されて浅い形状になったとしても,前記ラック
を前記逃げ溝に確実に強固に配設でき,特に,小形の構
造の軌道台に適用できる。また,この有限直動案内ユニ
ットは,先に出願した特願2001−216235号に
開示した有限直動案内ユニットにおける保持器のずれを
防止する機構であるラック・ピニオン機構のラックとし
て適用して好ましく,該ラック・ピニオン機構のピニオ
ンをそのまま利用できるものであり,大型から小型まで
の軌道台に適用でき,テーブル等の移動体の直動移動を
確実に高精度に行うことができ,移動体の高速移動や高
加減速移動に対応できると共に,装置そのものをコンパ
クトに構成でき,低摺動抵抗等の性能を発揮できるもの
である。
による保持器のずれ防止機構を備えた有限直動案内ユニ
ットの実施例を説明する。この有限直動案内ユニット
は,本出願人に係る特願2001−216235号に開
示されたものにおけるラックを改良したものである。従
って,この有限直動案内ユニットは,基本的には,上記
特許出願の明細書に開示された有限直動案内ユニットと
同等の構成を有し,特に,ラック4について特徴を有す
るものであり,ラック4以外のピニオン5等については
同様にものを適用できるものである。それ故に,この有
限直動案内ユニットでは,特に,ラック4の特徴とする
構成を説明し,ピニオン5等の構成については簡単な説
明にする。
配設される軌道台1,2における軌道溝10に形成され
た逃げ溝20の底面が軌道台1,2に形成されたテーブ
ル,ベッド,基台,摺動台,機台等の物体に取り付ける
ための取付けねじ孔24に近接する位置に達するような
小形の軌道台1,2に適用できるものである。。
案内ユニットは,長手方向の互いに対向する壁面でなる
対向面15,16に軌道溝10をそれぞれ形成し,互い
に相対移動する少なくても一対の軌道台1,2,軌道台
1,2の軌道溝10間の軌道路7に配設された複数の転
動体17,転動体17を保持する板状の保持器3,軌道
溝10の逃げ溝20に配設されたラック4,及び対向す
るそれぞれのラック4に噛み合って保持器3に回転白在
に装着されたピニオン5を有する。この実施例では,一
対の軌道台1,2には,断面矩形状で一辺の長手方向に
沿って軌道溝10が対向面15,16の壁面にそれぞれ
形成され,対向した軌道溝10に円筒ころである転動体
17が介在され,転動体17を介して軌道台1,2が互
いに相対移動するものである。また,軌道台1,2に
は,長手方向に所定ピッチで形成されたザグリ孔,ねじ
孔等の取付け用孔24が形成され,一方の軌道台1又は
2が固定側のベッド等の固定体(図示せず)に固着さ
れ,また,他方の軌道台2又は1が可動側のテーブル等
の移動台(図示せず)に固着されるように,軌道台1,
2が丁度180度回転した状態で配列されている。従っ
て,この有限直動案内ユニットでは,ベッドの固定体に
固設された軌道台1又は2は,軌道台2又は1に取り付
けられたテーブル等の移動台が直線運動で案内されるこ
とになる。
すように,軌道台1,2の端部には,保持器3の抜け防
止用のストッパとなる頭部を備えた端部ねじ23が軌道
台1,2の端部に形成されたねじ孔に螺入されてそれぞ
れ固着されている。この有限直動案内ユニットは,図1
〜図3に示すように,主として,一対の軌道台1,2の
軌道溝10間に形成される軌道路7に配設された複数の
円筒ころである転動体17を保持する板状の保持器3,
軌道溝10に形成された逃げ溝20にそれぞれ設けられ
た互いに対向するラック4,対向するラック4にそれぞ
れ噛み合う歯部14を備え且つ保持器3に回転自在に装
着されたピニオン5,及び保持器3に形成された嵌着孔
30に嵌着され且つピニオン5をホルダ部38に回転自
在に保持するホルダ6を有している。また,図4〜図1
1に示すように,種々の形状に形成されたラック4は,
軌道台1,2の軌道溝10に形成された逃げ溝20に設
けられている。
は,円板部13と円板部13の両側面から突出するピニ
オン回転中心となる軸部36とから構成されている。ピ
ニオン5は,周方向に均一なピッチで隔置した複数の歯
部14と歯部14間に歯溝を構成する凹部が形成された
円板部13と,円板部13の回転中心となってホルダ部
38に回転自在に保持される軸部36とを有している。
ピニオン5は,例えば,従来のインボリュート曲線を基
本にした歯形を有する歯車とは異なったタイプであり,
半径を有する円板部13の外周に隔置して先端部が半径
の円形でなる歯部14が形成されている。また,ピニオ
ン5の歯部14は,歯末部となる先端部の半径の中心は
円板部13の外周よりも突出した歯元部を有する形状に
形成されている。また,円板部13の中心には,円板部
13に直交する軸部36が一体に設けられている。ピニ
オン5に形成されている歯部14は,上記の歯形に形成
されることによって,ラック4の歯部22との噛み合い
抵抗を小さくし,歯厚も厚く構成できるので,歯の強度
が強く,剛性を大きく構成でき,歯元のたけも長くする
ことができるので,互いの噛み合いが外れることが少な
い構造になる。
6に配設される保持器組立体25が示されている。保持
器組立体25は,円筒ころの転動体17を保持して転動
させる保持器3,保持器3に固着されたホルダ6,及び
ホルダ6に回転自在に取り付けられたピニオン5から構
成されている。保持器3には,その中央部の嵌着孔30
にホルダ6の凸部35が嵌着し,また,ホルダ6のホル
ダ部38にピニオン5の軸部36が回転自在に嵌合し,
ホルダ6の嵌挿孔33にピニオン5の円板部13が嵌挿
し,ピニオン5がホルダ6を介して保持器3に取り付け
られている。ホルダ6は,ホルダ6のフランジ部18に
設けた複数のピン34を保持器3のピン孔に嵌入した後
に,ピン34の端部を工具等でカシメ加工し,ピン34
によるかしめ部によってホルダ6が保持器3に固着され
ている。ピニオン5は,保持器3に固着されたホルダ6
の嵌挿孔33に,円板部13を嵌挿すると共にホルダ部
38の貫通孔40にピニオン5の軸部36を押し込むこ
とによって,ホルダ6を介して保持器3に回転自在に保
待される。
に延びる矩形状薄板から形成され,長手方向に沿って所
定のピッチで形成された保持孔27に嵌合した転動体1
7を係止爪26によってそれぞれ保持している。保持器
3の中央部分には嵌着孔30が形成され,嵌着孔30に
はホルダ6が嵌着されている。ホルダ6は,保持器3の
嵌着孔30に嵌合する凸部35と,凸部35の周囲にあ
って保持器3の壁面に当接して保持器3に固着されるフ
ランジ部18とを有している。ホルダ6には,ピニオン
5が回転自在に保持されている。保持器3に保持された
転動体17は,断面が正方形状の円筒ころでなり,隣り
合う転動体17は,その回転中心が直交する状態に配設
されている。保持器3は,中央部分に転動体17が嵌入
する保持孔27よりも大きい嵌着孔30が形成されてい
る。嵌着孔30は,例えば,保持器3の側面に平行な辺
を持つ正方形等の矩形から角部を残した形状の八角形に
形成されている。また,保持器3には,角部に相当する
部分の四か所にピン34が嵌合するピン孔が形成されて
いる。
する凸部35と,凸部35の周囲にあって保持器3の壁
面に当接して保持器3にピン34で固着されるフランジ
部18とを有している。即ち,ホルダ6には,矩形板状
の下面等の一側面に全体的に略八角形の凸部35が形成
され,凸部35の中央部分にはピニオン5を回転自在に
保持するホルダ部38が形成されている。ホルダ部38
には,ピニオン5の軸部36を回転自在に保持する貫通
孔40と,ピニオン5の歯部14が回転自在に装着され
る長手方向に沿って矩形状の嵌挿孔33とが形成され,
貫通孔40が嵌挿孔33に直交して形成されている。ホ
ルダ部38は,嵌挿孔33の長手方向の中央部両側に,
嵌挿孔33に直交するように形成されている。また,凸
部35と同一面側の四隅には,保持器3のピン孔に嵌合
する凸状のピン34が形成されている。
〜図11に示すように,ラック4の種々の構成に特徴を
有している。ラック4は,軌道台1,2の軌道溝10に
形成された逃げ溝20にそれぞれ配置されている。ラッ
ク4は,特に,ピニオン5が噛み合うための予め決めら
れた間隔に隔置して設けられた歯部22,及び歯部22
の両側面で長手方向に連続して延び且つ少なくとも隣接
する歯部22を互いに連結する側壁部8から形成されて
いることを特徴としている。また,ラック4の側壁部8
は,軌道台1,2の軌道溝10に形成された逃げ溝20
の壁面に係止してラック4を軌道台1,2の逃げ溝20
内に固定することを特徴としている。ラック4は,図4
と図5,図6と図7,図8と図9,又は図10と図11
に示すように種々の形状に形成することができる。
第1実施例について説明する。軌道台1,2の逃げ溝2
0は,深さ方向に末広がり形状の壁面9に形成されてい
る。第1実施例のラック4の側壁部8は,図4及び図5
の(a)に示すように,逃げ溝20の末広がり形状の壁
面9に対応して深さ方向に肉厚の扇形状に形成されてい
る。また,ラック4は,図5の(a)及び(b)に示す
ように,歯部22と側壁部8のみから一体構造に形成さ
れている。この形状では,隣接する歯部22は,その両
側面に位置する側壁部8によって,ピニオン5に噛み合
うための予め決められた所定の間隔に隔置した状態で連
結されている。ラック4が軌道溝10に形成されている
逃げ溝20に位置する状態では,側壁部8は逃げ溝20
からの抜け出しを防止する機能を果たすことになる。従
って,図5の(b)に示すラック4は,歯底部に肉厚が
形成されなくてもラックの機能を果たすことができるよ
うになっており,言い換えれば,歯部22間の凹部21
の底が貫通した孔になっている場合もある。ラック4
は,上記のように,逃げ溝20の壁面9が末広がりの形
状に構成されているので,軌道溝10の軌道面11,1
2は,従来の有限直動案内ユニットと同様に確保された
ものになっている。
図5の(c)に示すように,歯部22と側壁部8に加え
て,極めて薄肉の歯底部19が歯部22と側壁部8とに
一体構造に形成することもできる。この形状では,隣接
する歯部22は,側壁部8によって,場合によっては,
歯底部19も加わって歯部22間の所定の間隔を安定し
て維持することができる。即ち,ラック4は,歯部2
2,側壁部8,及び歯部22と側壁部8とに一体構造に
形成された薄肉の歯底部19から形成されており,歯底
部19自体は歯部22同志を連結する強度を持たなくて
も,歯部22同志は側壁部8によって連結されるので,
歯部22を連結する強度には問題がないものである。ま
た,ピニオン5は,先に出願した特願2001−216
235号に開示したものを使用することができる。
第2実施例について説明する。第2実施例のラック4を
配設する逃げ溝20の奥は矩形状に幅広になっており,
更に,一側の壁面9Lが他側の壁面9Sよりも幅広に形
成されている。それに伴って,ラック4は一方の側壁部
8Lが他方の側壁部8Sよりも幅広に肉厚な形状に形成
されている。即ち,図7の(a)と(b)に示すラック
4の一方の側壁部8Lは他方の側壁部8Sよりも幅広に
肉厚な形状に形成されている。軌道台1,2の逃げ溝2
0は,図6に示すように,深さ方向に矩形状即ち断面四
角形状の幅広の壁面9L,9Sに形成され,逃げ溝20
の両側で同一又は異なった切り込み量に形成されてい
る。ラック4は,その側壁部8L,8Sは,逃げ溝20
の壁面9L,9Sに対応して肉厚に形成されている。即
ち,逃げ溝20の壁面9Lは,大きな断面四角形状を持
つ幅広に形成され,ラック4の側壁部8Lは逃げ溝20
の壁面9Lに対応して大きな断面四角形状を持つ幅広に
形成されている。また,逃げ溝20の壁面9Sは,小さ
な断面四角形状を持つ幅広に形成され,ラック4の側壁
部8Sは逃げ溝20の壁面9Sに対応して小さな断面四
角形状を持つ幅広に形成されている。また,ラック4
は,図7(b)に示すように,歯部22と側壁部8Sの
みから一体構造に形成されている。或いは,ラック4
は,上記の構成に限らず,図7の(c)に示すように,
歯部22と側壁部8L,8Sに加えて,極めて薄肉の歯
底部19が歯部22と側壁部8L,8Sとに一体構造に
形成することもできる。更に,図6と図7に示すラック
4の機能及び歯底部19の機能は,図4と図5に示すも
のと同様であるので,その説明は省略する。
第3実施例について説明する。第3実施例のラック4を
配設する逃げ溝20の奥は,図8に示すように,凹曲面
状に幅広の壁面9Aに形成されている。それに伴って,
ラック4には,歯部22の深さ方向の全長に延びて中央
部が肉厚になるように,凸曲面状即ち円弧状に幅広の側
壁部8Aが形成されている。従って,ラック4の歯部2
2は,深さ方向に全長にわたって側壁部8Aによって互
いに確実に安定して連結されている。即ち,ラック4
は,図8及び図9の(a)と(b)に示すように,側壁
部8Aが中央部が逃げ溝20の壁面9Aに対応して歯部
22の全深さに延びて中央部が肉厚に形成されている。
ラック4は,図9の(a)と(b)に示すように,歯部
22と側壁部9Aのみから一体構造に形成されている。
或いは,ラック4は,上記の構成に限らず,図9の
(c)に示すように,歯部22と側壁部8Aに加えて,
極めて薄肉の歯底部19が歯部22と側壁部8Aとに一
体構造に形成することもできる。更に,図8と図9に示
すラック4の機能及び歯底部19の機能は,図4と図5
に示すものと同様であるので,その説明は省略する。
4の第4実施例について説明する。第4実施例のラック
4を配設する逃げ溝20は,図10に示すように,深さ
方向の奥即ち底のみが凹曲面状に幅広の壁面9Bに形成
されている。それに伴って,ラック4には,歯部22の
深さ方向の下部のみに延びて中央部が肉厚になるよう
に,凸曲面状即ち円弧状に幅広の側壁部8Bが形成され
ている。即ち,軌道台1,2の逃げ溝20は,図10に
示すように,深さ方向の底部のみが幅広の壁面9Bに形
成されている。また,ラック4の側壁部8Bは,図10
と図11の(a)と(b)に示すように,逃げ溝20の
壁面9Bに対応して歯部22の底部のみが肉厚に形成さ
れている。或いは,ラック4は,上記の構成に限らず,
図11の(c)に示すように,歯部22と側壁部8Bに
加えて,極めて薄肉の歯底部19が歯部22と側壁部8
Bとに一体構造に形成することもできる。また,図10
と図11に示すラック4の機能及び歯底部19の機能
は,図4と図5に示すものと同様であるので,その説明
は省略する。
は,適宜な材料で形成することができるが,小形な直動
案内ユニットでは樹脂製の材料で十分である。また,ラ
ック4は,樹脂材料の他に,低温溶融金属で形成するこ
ともできる。ラック4の作製は,図12,図13及び図
14に示すように,例えば,軌道台1,2の逃げ溝20
に充填された樹脂又は低温溶融金属を切削加工して形成
されている。即ち,軌道台1,2の逃げ溝20にラック
形成の材料,例えば,樹指,低温溶融金属等の材料を流
し込んで,その後,エンドミル,ドリル等によって切削
加工してラック4を軌道溝10の逃げ溝20に形成する
ものである。このラック形成方法では,逃げ溝20に
は,ラック4の側壁部8Xの肉厚部が残され,それによ
って,側壁部8Xの肉厚部が逃げ溝20の壁面9Xに接
して形成されることになり,また,薄肉の歯底部が形成
される場合もあるが,歯部22間には歯底部の一部が貫
通した形状に形成されることもある。また,図14のラ
ック4の平面図に示すように,歯部22間は丸穴状に凹
部39に形成され,また,ラック4の歯部22の先端角
部は凸状アール部32に形成されている。図12,図1
3及び図14に示す実施例では,ピニオン5は,上記の
ピニオンとは形状を異にし,先端部37が丸捧状に突出
し先端球面状に形成された形状になっている。
逃げ溝20への配設は,ラック4を逃げ溝20に側壁部
8,8L,8S,8A,8B,8Xが嵌合して嵌着する
ことによって固定することができるが,場合によって
は,ラック4を逃げ溝20の壁面9,9L,9S,9
A,9B,9Xに接着剤で接着してもよいことは勿論で
ある。それによって,ラック4の側壁部8,8L,8
S,8A,8B,8Xは,軌道台1,2の逃げ溝20の
壁面9,9L,9S,9A,9B,9Xに接して形成さ
れることになる。
は,上記のように,ラックの歯部が少なくとも側壁部に
よって互いに連結されて長手方向に連続して延びるよう
に形成され,ラックの深さ方向の長さを短く構成するこ
とができ,軌道台における軌道溝に形成された転動体の
逃げ溝が取付けねじ孔に干渉しないように浅く形成され
ていたとしても,ラックを逃げ溝に適性に且つ強固に配
設することができる。また,ラックの歯部は,歯底部が
ほとんど肉厚を有していなかったとしても側壁部によっ
て強固に連結保持することができ,ラックとしての機能
を果たすことができる。また,この有限直動案内ユニッ
トは,上記のようなラックに形成されているので,半導
体製造装置,精密機械等の小形の機器に適用して好まし
いものであり,保持器に嵌着孔を形成するだけで,ラッ
クとピニオンから成る保持器ずれ防止機構を簡単に且つ
正確に設けることができ,小形なものにも適用でき,軌
道台に取り付けるテーブル等の移動体を確実に高精度に
直動移動させることができ,テーブル等の移動体の高速
移動や高加減速移動に対応でき,装置そのものをコンパ
クトに構成でき,しかも低摺動抵抗等の性能を発揮させ
ることができる。
例を示す正面図である。
ピニオンとの噛み合いを示し,図1のA−A断面におけ
る断面図である。
持器に転動体とピニオンとを組み込んだ組立体を示す平
面図である。
道台の第1実施例を示し,図1のB−B断面における断
面図である。
れるラックの第1実施例を示し,(a)はラックの平面
図,(b)は歯底部を備えていないラックの正面図,及
び(c)は歯底部を備えているラックの正面図である。
道台の第2実施例を示し,図1のB−B断面に対応する
領域の断面図である。
れるラックの第2実施例を示し,(a)はラックの平面
図,(b)は歯底部を備えていないラックの正面図,及
び(c)は歯底部を備えているラックの正面図である。
道台の第3実施例を示し,図1のB−B断面に対応する
領域の断面図である。
れるラックの第3実施例を示し,(a)はラックの平面
図,(b)は歯底部を備えていないラックの正面図,及
び(c)は歯底部を備えているラックの正面図である。
軌道台の第4実施例を示し,図1のB−B断面に対応す
る領域の断面図である。
置されるラックの第4実施例を示し,(a)はラックの
平面図,(b)は歯底部を備えていないラックの正面
図,及び(c)は歯底部を備えているラックの正面図で
ある。
軌道台にピニオンが配置された状態を示し,図1のA−
A断面に対応する領域の断面図である。
の軌道台に設けたラックとピニオンとの噛み合い状態を
示す説明図である。
クを示す平面図である。
を示す側面図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 長手方向壁面に互いに対向する軌道溝を
それぞれ形成した互いに相対移動する一対の軌道台,対
向する前記軌道台の前記軌道溝間に形成される軌道路に
配設された複数の転動体を保持する保持器,前記軌道溝
に形成された逃げ溝にそれぞれ配置されたラック,及び
対向する前記ラックに噛み合う歯部を備え且つ前記保持
器に回転自在に支持されたピニオンを有し,前記ラック
は,前記ピニオンが噛み合うための予め決められた間隔
に隔置して設けられた歯部,及び前記歯部の両側面で長
手方向に連続して延び且つ少なくとも隣接する前記歯部
を互いに連結する側壁部から形成されていることから成
る保持器のずれ防止機構を備えた有限直動案内ユニッ
ト。 - 【請求項2】 前記ラックの前記側壁部は,前記軌道台
の前記軌道溝に形成された前記逃げ溝の壁面に係止して
前記ラックを前記軌道台の前記逃げ溝内に固定している
ことから成る請求項1に記載の有限直動案内ユニット。 - 【請求項3】 前記軌道台の前記逃げ溝は深さ方向に末
広がり形状の壁面に形成され,前記ラックの前記側壁部
は前記末広がり形状の壁面に対応して肉厚に形成されて
いることから成る請求項1に記載の有限直動案内ユニッ
ト。 - 【請求項4】 前記軌道台の前記逃げ溝は深さ方向に矩
形状の幅広の壁面に形成され,前記逃げ溝の両側で同一
又は異なった切り込み量に形成され,前記ラックの前記
側壁部は前記逃げ溝の壁面に対応して肉厚に形成されて
いることから成る請求項1に記載の有限直動案内ユニッ
ト。 - 【請求項5】 前記軌道台の前記逃げ溝は深さ方向に凹
曲面状の幅広の壁面に形成され,前記ラックの前記側壁
部は前記逃げ溝の壁面に対応して前記歯部の全深さに延
びて中央部が肉厚に形成されていることから成る請求項
1に記載の有限直動案内ユニット。 - 【請求項6】 前記軌道台の前記逃げ溝は深さ方向の底
部のみが幅広の壁面に形成され,前記ラックの前記側壁
部は前記逃げ溝の壁面に対応して前記歯部の底部のみが
肉厚に形成されていることから成る請求項1に記載の有
限直動案内ユニット。 - 【請求項7】 前記ラックは,前記歯部と前記側壁部の
みから一体構造に形成されていることから成る請求項1
〜6のいずれか1項に記載の有限直動案内ユニット。 - 【請求項8】 前記ラックは,前記歯部,前記側壁部,
及び前記歯部と前記側壁部とに一体構造に形成された薄
肉の歯底部から形成されていることから成る請求項1〜
6のいずれか1項に記載の有限直動案内ユニット。 - 【請求項9】 前記ラックは,前記軌道台の前記逃げ溝
に充填された樹脂又は低温溶融金属を切削加工して形成
されていることから成る請求項1〜8のいずれか1項に
記載の有限直動案内ユニット。 - 【請求項10】 前記ラックは,前記軌道台の前記逃げ
溝に前記側壁部が嵌合及び/又は接着剤で固着されてい
ることから成る請求項1〜9のいずれか1項に記載の有
限直動案内ユニット。 - 【請求項11】 前記ラックの前記側壁部は,前記軌道
台の前記逃げ溝の壁面に接して形成されることから成る
請求項10に記載の有限直動案内ユニット。 - 【請求項12】 前記ラックの前記歯部間は丸穴状の凹
部が形成され,前記ピニオンの歯部の先端部は前記ラッ
クの前記凹部に噛み合う丸捧状に突出して先端球面状に
形成されていることから成る請求項1〜11のいずれか
1項に記載の有限直動案内ユニット。 - 【請求項13】 前記ラックの前記歯部の先端角部は,
凸状アール部に形成されていることから成る請求項11
又は12に記載の有限直動案内ユニット。 - 【請求項14】 前記ラックが配設される前記逃げ溝の
底面が前記軌道台に形成されたテーブル,ベッド,基
台,摺動台,機台等の物体に取り付けるための取付けね
じ孔に近接する位置に達するような小形の前記軌道台に
適用できることから成る請求項1〜13のいずれか1項
に記載の有限直動案内ユニット。
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