JP2003178332A - 分解組立のシミュレーション方法 - Google Patents

分解組立のシミュレーション方法

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JP2003178332A
JP2003178332A JP2001375885A JP2001375885A JP2003178332A JP 2003178332 A JP2003178332 A JP 2003178332A JP 2001375885 A JP2001375885 A JP 2001375885A JP 2001375885 A JP2001375885 A JP 2001375885A JP 2003178332 A JP2003178332 A JP 2003178332A
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Tatsuki Mitsui
竜樹 三井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレス機械のような大型機械の仮想空間にお
ける組立シミュレーション方法を提供する。 【解決手段】 分解組立のシミュレーション方法におい
て、シミュレーションを行なうオペレータの視界前に装
着され分解組立の仮想空間を表示するヘッドマウントデ
ィスプレイに、分解組立部品と、分解組立部品を載置す
る治具と、分解組立部品及び治具のいずれかに取付ける
吊具と、吊具部で分解組立部品を揚送するクレーンとを
3次元的に表示し、オペレータの手に装着したバーチャ
ルハンド及びオペレータが操作してクレーンを運転する
操作盤からの指令に基づき、吊具位置を位置決めしてク
レーンで揚送して搬送すると共に、吊った分解組立部品
の位置及び姿勢をバーチャルハンドで微調整して分解組
立する方法としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型部品の分解組
立のシミュレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】構成する部品が大型で大重量のプレス機
械のような大型機械においては、メーカの工場内で予め
組み立てた複数のモジュール(大物のサブアッセン部
品)をユーザの工場に搬入し、各モジュールを組立てな
がら据え付ける場合が多い。図18にプレス機械2を示
す。プレス機械2の下部には基台となるベッド6が設け
てあり、ベッド6の上面にボルスタ3が設置されてい
る。またプレス機械2の上部で、かつボルスタ3に対向
する位置には上下動自在にスライド5が設けられ、この
スライド5の下面にはボルスタ3に取り付けられた下金
型(図示せず)に対向するように上金型(図示せず)が
配置されている。ワークには、上下金型間で絞り、曲
げ、穴あけ、縁取り等のプレス加工がなされる。クラウ
ン7は、プレス機械2の上部に配置されアプライト4に
支持されており、該クラウン7には、電動モータ、フラ
イホイール、歯車、シャフト等のスライド5を上下運動
させる伝動機構が格納されている。ユーザの工場へ据え
付け前にメーカの工場内で予め組み立てられるモジュー
ルは、クラウン7、スライド5、ベッド6、アプライト
4、ボルスタ3等である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ようなプレス機械2において、メーカ工場内でのモジュ
ール組立時には次のような問題がある。メーカの工場内
でモジュールを組み立てる際に、モジュールを構成する
部品に取り付けた吊具にワイヤを掛けてクレーンで吊上
げる場合が多い。また、部品と吊具の間に治具を介する
こともある。このとき、治具及び部品の吊り下げ位置が
適切でないことにより、安定した吊り下げ姿勢を保持で
きないことがある。この場合には、吊具位置を追加工す
ることになり、時間とコストがかかりプレス機械の納入
時期が遅延するという問題がある。
【0004】また、ユーザの工場内にプレス機械2を据
え付けるとき、例えばプレス機械2の最上部へクラウン
7を載置する際に、クレーンの揚程が不足していてクレ
ーンで吊り上げたクラウンの最下部が載置部の最上部に
干渉してクラウン7が組み立てられない場合がある。こ
の場合には、クラウン7を床に置き直してフライホイー
ル等の部品を取り去り、モジュールとして組み立てられ
ているクラウン7の高さを低くし、再度吊り上げて組み
付けることになり、分解組立てに計画外の時間と労力が
かかり納入時期が遅延するという問題がある。そこで、
メーカの工場内でのモジュール組立て前、ユーザの工場
内へのプレス機械の据え付け前に、分解組立時の問題を
洗い出して予め対策を講じることができる方法が強く要
望されている。
【0005】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、プレス機械2のような大型機械の仮想空
間における組立シミュレーション方法を提供することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1発明は、分解組立のシミュレ
ーション方法において、シミュレーションを行なうオペ
レータの視界前に装着され分解組立の仮想空間を表示す
るヘッドマウントディスプレイに、分解組立部品と、分
解組立部品を載置する治具と、分解組立部品及び治具の
いずれかに取付ける吊具と、吊具部で分解組立部品を揚
送するクレーンとを3次元的に表示し、オペレータの手
に装着したバーチャルハンド及びオペレータが操作して
クレーンを運転する操作盤からの指令に基づき、吊具位
置を位置決めしてクレーンで揚送して搬送すると共に、
吊った分解組立部品の位置及び姿勢をバーチャルハンド
で微調整して分解組立する方法としている。
【0007】第1発明によると、分解組立部品が例えば
大型の場合には、ヘッドマウントディスプレイに表示さ
れるクレーンをオペレータの腰部等に装着した操作盤で
その移動方向及び移動速度を設定して3次元画像上で運
転し、分解組立部品を吊上げ、分解組立する。分解組立
するときには、3次元画像上の吊り上げた分解組立部品
をバーチャルハンドで水平方向に押し引きして位置を、
また鉛直軸回りに回転させて向きをそれぞれ微調整しな
がら行う。これにより、実際の分解組立の前に干渉等の
不具合を予め摘出して対策を講じることができるので、
計画外の時間と労力がかかることがなくなり、計画した
日程通りに機械を納入できる。
【0008】第2発明は、第1発明に基づき、分解組立
部品の吊り下げ姿勢を表示する方法としている。
【0009】第2発明によると、吊具で分解組立部品を
吊ったとき、分解組立部品の重心位置及び吊具位置によ
り分解組立部品の吊り下げ姿勢を演算してヘッドマウン
トディスプレイに表示する。これにより、即座に吊り下
げ姿勢を確認できるので作業シミュレーションの作業能
率が向上する。
【0010】第3発明は、第2発明に基づき、分解組立
部品を吊る吊具位置はバーチャルハンドで変更可能であ
る方法としている。
【0011】第3発明によると、吊具で分解組立部品を
吊ったとき、吊り下げ姿勢が適切でないと判断したとき
には、オペレータはバーチャルハンドで吊具位置を新し
い位置に変更して再度吊り下げ姿勢をシミュレーション
する。これにより、常に最適な吊り下げ姿勢を確保でき
るので作業シミュレーションが円滑に行なえる。また、
最適な吊具位置を設計者に告知するので、設計者は実際
の分解組立部品の機械加工前に予め最適な吊具位置に設
計変更できる。また、治具の設計変更もできる。これに
より、計画外の時間と労力がかかることがなくなり、計
画した日程通りに機械を納入できる。
【0012】第4発明は、第2発明に基づき、所定の吊
り下げ姿勢になる吊具位置を演算して表示する方法とし
ている。
【0013】第4発明によると、分解組立部品の吊り下
げ姿勢が所定の吊り下げ姿勢となる吊具位置を吊開始時
に表示すると共に、分解組立部品を吊り上げる。これに
より、瞬時に所定の吊り下げ姿勢を確保できるので作業
シミュレーションが円滑に行なえる。また、所定の吊り
下げ姿勢となるような吊具位置を設計者に告知するの
で、設計者は実際の分解組立部品の機械加工前に予め前
記吊具位置に設計できる。これにより、計画外の時間と
労力がかかることがなくなり、計画した日程通りに機械
を納入できる。
【0014】第5発明は、第1発明に基づき、分解組立
して搬送する建屋の空間及び建屋内の既設置物を分解組
立部品とオーバラップして3次元的に表示し、オペレー
タは表示された空間及び既設置物を視認しながら干渉の
ない搬送軌跡を設定する方法としている。
【0015】第5発明によると、ヘッドマウントディス
プレイには、分解組立部品及びクレーン等にオーバラッ
プして建屋の空間及び建屋内の既設置物を3次元的に表
示されるので、オペレータは分解組立部品を搬送すると
き常に空間及び既設置物の位置を確認でき、干渉するこ
とのない搬送軌跡を設定できる。このようにして設定し
た搬送軌跡を実際の分解組立の前に分解組立業者に提示
することにより、効率的な分解組立が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る実施形態を図
1〜17を参照して説明する。図1〜17において、図
18で説明した要素と同一要素には同一番号を付して表
わし説明は省略する。図1に、分解組立て作業を模擬的
に行うシミュレーションシステム1を示す。シミュレー
ションシステム1は、実際の部品、実際の工場を使うこ
となく、オペレータ13の視界前に装着されたヘッドマ
ウントディスプレイ12(以降、単にディスプレイ12
と言う)上に3次元的に表示されたプレス機械2の部品
及び工場レイアウトをオペレータ13が視認しながら仮
想的にプレス機械2の組立て、据え付け作業を行うもの
である。オペレータ13の頭部と一方の手(図1では右
手)に、基準原点OからのX,Y,Z方向の距離とX,
Y,Z軸回りの回転角度θx,θy,θzとを検出する
方位センサ15,15aが取り付けられている。方位セ
ンサ15aを付けたオペレータ13の一方の手には、歪
みゲージセンサ10により指の伸縮を検出されるバーチ
ャルハンド17がはめられている。また、頭部及びバー
チャルハンド17の方位センサ15,15aが基準原点
からの位置を検出するために、周囲へ電磁波を発信する
トラッカ16が、オペレータ13の近傍位置に配置され
ている。オペレータ13の口元には、マイク11が装着
されている。オペレータ13の目は、仮想空間の状態を
表示するディスプレイ12により覆われている。オペレ
ータ13の腰には、仮想空間に表示するクレーンの作動
を制御すると共に、オペレータ13の仮想空間での移動
を制御する操作盤20が装着されている。
【0017】3次元CADデータ18には、プレス機械
2を構成する部品、モジュールの3次元的データDpが
記憶されていて、3次元的データDpはコンピュータ1
9に送られている。また、コンピュータ19には方位セ
ンサ15から方位信号Dd、方位センサ15aから方位
信号Dr、マイク11から音声信号Dv、歪みゲージセ
ンサ10から指信号Dh、操作盤20からクレーン制御
信号Dc及び移動制御信号Dmがコンピュータ19にそ
れぞれ入力されている。また、コンピュータ19から
は、各信号に基づいて演算された映像信号Vxがディス
プレイ12に、電磁波発信指令Dtがトラッカ16にそ
れぞれ出力されている。
【0018】コンピュータ19には、ユーザ及びメーカ
両方の工場の工場空間諸元Dfu,Dfm、クレーン諸
元Dcu,Dcmが予め入力され記憶されている。工場
空間諸元は、工場の建屋の形状寸法、ピットの形状寸法
等であり、クレーン諸元は、クレーンの形状寸法、水平
可動領域及び揚程である。また、コンピュータ19に
は、クレーン作業用に準備されている治具、吊具、吊ワ
イヤの諸元が予め入力され記憶されている。コンピュー
タ19は、吊ろうとする分解組立部品に対応して、使用
する治具、吊具、吊ワイヤを自動的に選択しディスプレ
イ12に表示する。
【0019】操作盤20を図2に示す。操作盤20は、
8個の押釦21〜28及び4個のトグルスイッチ29〜
32を有している。操作盤20は、2個のフックA,B
を備えているクレーンに対応していて、押釦25,26
でクレーンのフックAの昇降を、押釦27,28でクレ
ーンのフックBの昇降をそれぞれ指令し、押釦25〜2
8を押しているときだけ昇降し、手を離すと昇降は停止
する。残りの4個の東西南北と表示されている押釦21
〜24により、クレーンの動作方向を指令し、押釦21
〜24を押しているときだけ移動し、手を離すと移動は
停止する。2個のトグルスイッチ29,30により、ク
レーンの東西南北への移動速度及び昇降速度を高速又は
低速に設定する。残りの2個のトグルスイッチ31,3
2により、クレーンモード及びオペレータモードのいず
れかを選択する。即ち、クレーンモードの選択時にはク
レーンが昇降、水平移動するが、オペレータモードの選
択時には、オペレータ13自身の位置を移動させ、オペ
レータ13の目を東西南北、上下に移動させる。なお、
オペレータモードを選択した時の上下方向の目の移動指
令は、フックAの上下用釦25,26で兼用している。
【0020】以上のような構成を有するシミュレーショ
ンシステム1による組立てシミュレーションを説明す
る。ここでは、クラウン7内に格納されている伝動機構
の一部を構成する、図3に示すシャフト35とギア36
のアッセンブリを例にして説明する。図3(a)の側面
断面図に示すように、シャフト35とギア36は、嵌合
部33で嵌挿されていて、図3(b)に示すように2本
の位置決めピン34で互いを位置決めすると共に12本
のボルト48で一体化する。ディスプレイ12には、図
4に示すように、コンピュータ19から出力される映像
信号Vxに基づき、オペレータ13が組立て現場に立っ
た場合のオペレータ13の周囲の状況55が、3次元的
に表示されている。オペレータ13が頭を動かすと、方
位センサ15によりオペレータ13の目視する方向が検
出され、検出された方位信号Ddに応じた方向の状況が
ディスプレイ12に表示される。部品置場にあるシャフ
ト35及びギア36を探索するために、オペレータ13
は操作盤20のトグルスイッチ32を操作してオペレー
タモードにすると、操作盤20からコンピュータ19に
入力される移動制御信号Dmに基づいてオペレータ13
の位置が制御される。トグルスイッチ30を操作して高
速に設定し、押釦25を押して目の位置を任意の高さま
で高速で上昇させて押釦25から手を離し、今度は押釦
21を押して東方向に高速で移動する。これにより、部
品置場を上方から鳥瞰する図5に示すような状況がディ
スプレイ12に表示され、この鳥瞰表示により、目標と
するシャフト35及びギア36を発見する。
【0021】目標とするギア36を発見すると、オペレ
ータ13は、操作盤20の押釦21〜26、トグルスイ
ッチ29,30を操作してギア36の近傍に目を移動さ
せる。即ち、オペレータ13をギア36の近傍に降り立
たせる。次に、オペレータ13がバーチャルハンド17
をギア36の方向に伸ばすと、図6に示すように、ディ
スプレイ12にギア36方向に接近するバーチャルハン
ド17が表示されるので、この表示を見ながらオペレー
タ13はギア36に触る。ギア36に触ったことを検出
するハンド位置信号Dr、指信号Dhに基づいてコンピ
ュータ19は、オペレータ13がギア36をクレーンで
吊り上げようとしていることを認識する。次に、オペレ
ータ13が、「治具」とマイク11に向かって言うと、
マイク11から送信される音声信号Dvに基づき、コン
ピュータ19はギア36の搬送用の治具を選定すると共
に、図7に示すように、選定した治具37に載置された
ギア36をディスプレイ12に表示する。
【0022】次に、オペレータ13は「吊具」とマイク
11に向かって言うとその音声信号Dvに基づきコンピ
ュータ19は、図8に示すように、前記選定した治具3
7用の吊具38をバーチャルハンド17の手の平の上に
出現させ、ディスプレイ12に表示する。治具37及び
吊具38を併せて吊治具と呼ぶ。オペレータ13は、バ
ーチャルハンド17で吊具38を持ち、治具37の複数
ある吊具位置P,Q,Rの任意の位置,例えば吊具位置
Pに吊具38を位置決めし、「装着」とマイク11に向
かって言う。すると、その音声信号Dvに基づき、コン
ピュータ19は、図10に示すように、前記吊具38を
治具37の所定の位置に装着させる。
【0023】次にオペレータ13は、ギア36を吊るク
レーンを探索するために頭部を動かしてディスプレイ1
2上でクレーンの位置を特定した後、操作盤20のトグ
ルスイッチ31を操作してクレーンモードを選択する
と、コンピュータ19に入力されるクレーン制御信号D
cに基づいてクレーンが運転される。押釦21〜28、
トグルスイッチ29,30を操作してクレーンを吊具3
8に接近させ、図10に示すように、クレーン45のフ
ック40を吊り上げる部品の上部まで移動させる。オペ
レータ13が「吊り下げ」とマイク11に向かって言う
と、その音声信号Dvに基づき、コンピュータ19は吊
具38を吊る吊ワイヤ39を、吊具38とフック40を
結ぶ線でディスプレイ12に表示する。そして、押釦2
5又は押釦27を押すと、フック40が吊ワイヤ39を
介して治具37の吊部を吊り上げる。このとき、コンピ
ュータ19は、治具37とギア36とを合せた重量の重
心が吊具38の直下にくるような吊り下げ姿勢を演算
し、図11に示すような吊り下げ姿勢がディスプレイ1
2に表示される。また、ディスプレイ12の右上にギア
36及び治具37の合計の重量が表示される。なお、吊
ワイヤ39は、使用する治具37及び吊具38に対応し
て予め設定されている荷重容量と長さを備えたものが選
択されている。オペレータ13は、この吊り下げ姿勢を
目視して吊具位置が適切でないと判断したときに、ギア
36及び治具37を着地させ吊具位置を例えば吊具位置
Qに変更して再度吊り上げ、ギア36が所定の吊り下げ
姿勢、例えば水平になることを確認後、組立て現場に搬
送する。
【0024】クレーン45で複数ある吊具位置P,Q,
Rのどれを吊ってもギア36が水平にならない場合があ
る。この場合には、オペレータ13はマイク11に向か
って「吊具位置」と言う。すると、ディスプレイ12に
は、図12に示すような、吊具位置を修正するバーチャ
ルメニュ43が表示される。オペレータ13は、バーチ
ャルハンド17で例えば吊具位置Qの「右へ」をアクテ
ィブにして「OK」を押すと、図13に示すメニューが
表示されるので、「小」又は「大」釦を操作して数値表
示部44に表示される値を所望する値に設定する。所望
する値になったら「OK」を押すと、コンピュータ19
は、吊具位置Qの「右へ」所望値だけずらした位置に新
しい吊具位置を設け、ディスプレイ12に表示する。オ
ペレータ13は、新しい吊具位置を吊ってギア36が水
平になることを確認すると、マイク11に向かって「完
了」と言う。すると、バーチャルメニュ43で変更され
た寸法の情報は、コンピュータ19を介して3次元CA
Dデータ18に伝送されて記憶され、設計者へ設計変更
を促す。
【0025】バーチャルハンド17で分解組立部品を指
定すると、指定された分解組立部品に対応した治具37
及び吊具38が選択されるが、吊り下げ姿勢が所定の姿
勢、例えば水平姿勢になるような吊具38の吊具位置を
自動的に演算してディスプレイ12に表示すると共に、
演算した吊具位置をコンピュータ19に記憶するように
してもよい。
【0026】次に、シャフト35を部品置場から組立て
現場に搬送するシミュレーションを説明する。オペレー
タ13がバーチャルハンド17でシャフト35に触る
と、コンピュータ19はシャフト35を吊る対象と認識
する。前述したギア36の場合と同様な手順で、シャフ
ト35に装着される吊具41と吊ワイヤ42を出現さ
せ、クレーン45のフック40によりシャフト35を吊
り下げる。シャフト35は、図14の吊り下げ姿勢を保
持したまま組立現場まで搬送される。
【0027】ギア36にシャフト35を組み付けるシミ
ュレーションを説明する。ディスプレイ12には、図1
5に示すように、吊具41、吊ワイヤ42を介してフッ
ク40で吊られたシャフト35は、床に載置されたギア
36の上方にある。位置決めピン34を挿入する複数の
穴は、シャフト35側とギア36側のそれぞれにマッチ
する位置に開けられていて、各穴位置は、シャフト35
の軸部46をギア36の孔部47に嵌合する前に対応さ
せておく必要がある。オペレータ13が、ディスプレイ
12内のシャフト35をその中心軸回りに回転させる方
向にバーチャルハンド17を動かすと、シャフト35が
回転する。オペレータ13は、操作盤20により目をシ
ャフト35の位置決めピン34の穴位置全部を見渡せる
位置に移動させながらシャフト35のギア36に対する
位置を微調整し穴位置をマッチさせる。そして、フック
40を降下させて軸部46を孔部47に挿入する。な
お、バーチャルハンド17でシャフト35の側面を押す
と、指信号Dh及びハンド位置信号Drに基づいてコン
ピュータ19は傾いたシャフト35をディスプレイ12
に表示する。
【0028】例えば、部品の設計ミス等により、軸部4
6の径が、孔部47の径よりも大きい場合には干渉して
組み立てられない。この場合には、オペレータ13はマ
イク11に向かって「部品寸法」と言う。すると、ディ
スプレイ12には、図16に示すような、部品寸法を変
更するバーチャルメニュ43が表示される。オペレータ
13は、バーチャルハンド17でシャフト35の軸部4
6を触り、次に「外径」をアクティブにして「OK」を
押すと、図13に示すメニューが表示されるので、数値
表示部44に表示される値が所望する値だけ小さくなる
まで「小」釦を押す。所望する値だけ小さくなったら
「小」釦からバーチャルハンド17を離して「OK」を
押すと、コンピュータ19は所望する値だけ小さくなっ
た軸部46を有するシャフト35をディスプレイ12に
表示する。オペレータ13は、新しいシャフト35の軸
部46がギア36に嵌合するか否かを再度シミュレーシ
ョンし、嵌合できればマイク11に向かって「完了」と
言う。すると、バーチャルメニュ43で変更された寸法
の情報は、コンピュータ19を介して3次元CADデー
タ18に伝送されて記憶され、設計者へ設計変更を促
す。
【0029】次に、以上のようなシャフト35とギア3
6のアッセンブリを格納したクラウン7のモジュールを
プレス機械2に組み付けるシミュレーションを説明す
る。クラウン7の組み付け前の図17に示すようなユー
ザの工場の状態が、コンピュータ19に入力されている
工場空間諸元Dfu、クレーン諸元Dcuに基づいてデ
ィスプレイ12に表示されている。既に据え付けられプ
レス機械50,51が稼動中であり、プレス機械51に
隣接した工場の角部に新しくプレス機械2を据え付けよ
うとしている。プレス機械2の基台は既に設置され、ク
ラウン7をプレス機械2の上部に取り付ける段階であ
る。オペレータ13は、操作盤20により、部品置場に
あるクラウン7にクレーン45を接近させる。そして、
バーチャルハンド17でクラウン7を触れ、所定の操作
を行なうと、クラウン7を吊るための吊具と吊ワイヤが
表示され、操作盤20の押釦25又は押釦27を押して
クラウン7を吊り上げる。その後に、クラウン7を他の
装置と干渉することなく回転させられる高さまで上昇さ
せ、クラウン7の長手方向をプレス機械2の据え付け位
置の方向に合わせる。次に、操作盤20の押釦21〜2
4により東西南北を指定し、搬送軌跡P1,P2を通っ
てクラウン7をプレス機械2に接近させる。このとき、
オペレータ13は、トグルスイッチ31,32によりク
レーンモード又はオペレータモードを逐一選択して、ク
ラウン7の周囲の障害物を常に至近距離から確認できる
位置を確保する。クラウン7がプレス機械2の正面まで
移動した後、押釦25又は押釦27を押してパスP3を
通ってクラウン7を据え付け高さまで上昇させる。この
ときも、オペレータ13は目の高さを操作盤20により
上昇させて、クラウン7の上昇時の干渉の有無をチェッ
クする。さらに、クレーン45の揚程が十分か否かのチ
ェックを行う。このようにして、搬送時の干渉がなく、
クレーン45の揚程が十分であることを確認して搬送軌
跡P1,P2,P3をコンピュータ19に伝送して記憶
し、実据え付け時のクレーン45の搬送軌跡として採用
する。
【0030】例えば、クレーン45の揚程が十分でない
ことが判明したときには、モジュールとして組み立てら
れているクラウン7から、ディスプレイ12上で構成部
品を分解して取り去り高さを低くしたクラウン7にして
再度上記のような据え付け作業のシミュレーションを行
う。そして、干渉のないクラウン7の構成は、コンピュ
ータ19を介して3次元CADデータ18に伝送されて
記憶され、クラウン7の最終モジュールの形態が設計者
及び組立作業員へ告知される。
【0031】本実施形態の作用及び効果を説明する。分
解組立部品が例えば大型の場合には、ディスプレイ12
に表示されるクレーン45をオペレータ13の腰部等に
装着した操作盤20でその移動方向及び移動速度を設定
して3次元画像上で運転し、分解組立部品を吊上げ、分
解組立する。分解組立するときには、3次元画像上の吊
り上げた分解組立部品をバーチャルハンド17で水平方
向に押し引きして位置を、また鉛直軸回りに回転させて
向きをそれぞれ微調整しながら行う。これにより、実際
の分解組立の前に干渉等の不具合を予め摘出して対策を
講じることができるので、計画外の時間と労力がかかる
ことがなくなり、計画した日程通りに機械を納入でき
る。また、人間の官能的な感覚からの分解組立のやり易
さ又はやりにくさを判断でき、やりにくいときには実際
の分解組立の前に対策を講じることができるので、円滑
な分解組立が可能となる。
【0032】吊具38,41で分解組立部品を吊ったと
き、分解組立部品の重心位置及び吊具位置により分解組
立部品の吊り下げ姿勢を演算してディスプレイ12に表
示する。オペレータ13が表示された吊り下げ姿勢が適
切でないと判断したときには、バーチャルハンド17で
吊具位置を新しい位置に変更して再度吊り下げ姿勢をシ
ミュレーションする。これにより、常に最適な吊り下げ
姿勢を確保できるので作業シミュレーションが円滑に行
なえる。また、最適な吊具位置を設計者に告知するの
で、設計者は実際の分解組立前に予め最適な吊具位置を
有する治具37等に設計変更できる。これにより、計画
外の時間と労力がかかることがなくなり、計画した日程
通りに機械を納入できる。また、分解組立部品の吊り下
げ姿勢が所定の吊り下げ姿勢となる吊具位置を吊開始時
に自動的に演算して表示することも可能である。これに
より、瞬時に所定の吊り下げ姿勢を確保できるので作業
シミュレーションが円滑に行なえる。
【0033】ディスプレイ12には、分解組立部品及び
クレーン45等にオーバラップして建屋の空間及び建屋
内の既設置物を3次元的に表示されるので、オペレータ
13は分解組立部品を搬送するとき常に空間及び既設置
物の位置を確認でき、干渉することのない搬送軌跡P
1,P2,P3を設定できる。このようにして設定した
搬送軌跡P1,P2,P3を実際の分解組立の前に分解
組立業者に提示することにより、効率的な分解組立が可
能となる。
【0034】なお、本実施形態においては、プレス機械
2を例にして分解組立のシミュレーション方法を説明し
たが、生産拠点と据え付け現場又は組立て現場とが異な
るような大型機械、例えば、トンネル掘削機、大型建設
機械などにも本実施形態は適用可能で同等の効果を発揮
できる。
【0035】以上、本発明によると、分解組立のシミュ
レーション方法において、シミュレーションを行なうオ
ペレータの視界前に装着され分解組立の仮想空間を表示
するヘッドマウントディスプレイに、分解組立部品と、
分解組立部品を載置する治具と、分解組立部品及び治具
のいずれかに取付ける吊具と、吊具部で分解組立部品を
揚重するクレーンとを3次元的に表示し、オペレータの
手に装着したバーチャルハンド及びオペレータが操作し
てクレーンを運転する操作盤からの指令に基づき、吊具
位置を位置決めしてクレーンで揚重して搬送すると共
に、吊った分解組立部品の位置及び姿勢をバーチャルハ
ンドで微調整して分解組立する方法としている。これに
より、分解組立部品が例えば大型の場合には、ヘッドマ
ウントディスプレイに表示されるクレーンをオペレータ
の腰部等に装着した操作盤でその移動方向及び移動速度
を設定して3次元画像上で運転し、分解組立部品を吊上
げ、分解組立する。分解組立するときには、3次元画像
上の吊り上げた分解組立部品をバーチャルハンドで水平
方向に押し引きして位置を、また鉛直軸回りに回転させ
て向きをそれぞれ微調整しながら行う。これにより、実
際の分解組立の前に干渉等の不具合を予め摘出して対策
を講じることができるので、計画外の時間と労力がかか
ることがなくなり、計画した日程通りに機械を納入でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】分解組立のシミュレーションシステム図であ
る。
【図2】操作盤の説明図である。
【図3】ギアとシャフトのアッセンブリの説明図であ
る。
【図4】オペレータの周囲の状況の説明図である。
【図5】部品置場の鳥瞰図である。
【図6】ギアとバーチャルハンドの相対関係の説明図で
ある。
【図7】治具とギアの相対位置の説明図である。
【図8】吊治具の出現の説明図である。
【図9】治具と吊治具との関連図である。
【図10】クレーンのフックの出現図である。
【図11】表示される吊り下げ姿勢の説明図である。
【図12】吊具位置を修正するバーチャルメニュの説明
図である。
【図13】バーチャルメニュの数値表示部の説明図であ
る。
【図14】吊具に載置されたシャフトの説明図である。
【図15】シャフトのギアへの接近状態の説明図であ
る。
【図16】部品寸法を変更するバーチャルメニュの説明
図である。
【図17】クラウンの搬送軌跡の説明図である。
【図18】プレス機械の説明図である。
【符号の説明】
1…シミュレーションシステム、2,50,51…プレ
ス機械、3…ボルスタ、4…アプライト、5…スライ
ド、6…ベッド、7…クラウン、11…マイク、12…
ディスプレイ、13…オペレータ、15,15a…方位
センサ、16…トラッカ、17…バーチャルハンド、1
8…3次元CADデータ、19…コンピュータ、20…
操作盤、21〜28…押釦、29〜32…トグルスイッ
チ、33…嵌合部、34…位置決めピン、35…シャフ
ト、36…ギア、37…治具、38,41…吊具、3
9,42…吊ワイヤ、40…フック、43…バーチャル
メニュ、44…数値表示部、45…クレーン、46…軸
部、47…孔部、Dd,Dr…方位信号、Dv…音声信
号、Dm…移動制御信号、Dc…クレーン制御信号、D
h…指信号、Dt…電磁波発信指令、Vx…映像信号、
Dp…3次元的データ、Dfu,Dfm…ユーザ,メー
カ工場空間諸元、Dcu,Dcm…ユーザ,メーカクレ
ーン諸元。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分解組立のシミュレーション方法におい
    て、 シミュレーションを行なうオペレータの視界前に装着さ
    れ分解組立の仮想空間を表示するヘッドマウントディス
    プレイに、分解組立部品と、分解組立部品を載置する治
    具と、分解組立部品及び治具のいずれかに取付ける吊具
    と、吊具部で分解組立部品を揚送するクレーンとを3次
    元的に表示し、 オペレータの手に装着したバーチャルハンド及びオペレ
    ータが操作してクレーンを運転する操作盤からの指令に
    基づき、吊具位置を位置決めしてクレーンで揚送して搬
    送すると共に、吊った分解組立部品の位置及び姿勢をバ
    ーチャルハンドで微調整して分解組立することを特徴と
    する分解組立のシミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の分解組立のシミュレーシ
    ョン方法において、分解組立部品の吊り下げ姿勢を表示
    することを特徴とする分解組立のシミュレーション方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の分解組立のシミュレーシ
    ョン方法において、 分解組立部品を吊る吊具位置はバーチャルハンドで変更
    可能であることを特徴とする分解組立のシミュレーショ
    ン方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の分解組立のシミュレーシ
    ョン方法において、 所定の吊り下げ姿勢になる吊具位置を演算して表示する
    ことを特徴とする分解組立のシミュレーション方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の分解組立のシミュレーシ
    ョン方法において、 分解組立して搬送する建屋の空間及び建屋内の既設置物
    を分解組立部品とオーバラップして3次元的に表示し、
    オペレータは表示された空間及び既設置物を視認しなが
    ら干渉のない搬送軌跡を設定することを特徴とする分解
    組立のシミュレーション方法。
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